JP2000159847A - 水分散型硬化性樹脂組成物 - Google Patents

水分散型硬化性樹脂組成物

Info

Publication number
JP2000159847A
JP2000159847A JP10342564A JP34256498A JP2000159847A JP 2000159847 A JP2000159847 A JP 2000159847A JP 10342564 A JP10342564 A JP 10342564A JP 34256498 A JP34256498 A JP 34256498A JP 2000159847 A JP2000159847 A JP 2000159847A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acrylate
resin composition
emulsifier
curable resin
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10342564A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Matsumura
明 松村
Shoji Aoki
祥二 青木
Takuro Nishimura
拓朗 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd filed Critical Nippon Synthetic Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP10342564A priority Critical patent/JP2000159847A/ja
Publication of JP2000159847A publication Critical patent/JP2000159847A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 保存安定性に優れ、かつ塗膜とした時の耐久
性や耐水性に優れた水分散型硬化性樹脂組成物を提供す
ること。 【解決手段】 (a)ウレタンアクリレート、エポキシ
アクリレートから選ばれる硬化性オリゴマーの少なくと
も1種を(b)反応性乳化剤の存在下に、水溶媒中に分
散させてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術用分野】本発明は、紫外線などの活
性エネルギー線により硬化する水分散型硬化性樹脂組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、環境汚染問題、省エネルギー化等
により有機溶剤系の塗料に代わり紫外線等の活性エネル
ギー線照射により硬化する活性エネルギー線硬化型組成
物が多用されている。しかし該組成物は塗工適性を高め
るため、実用的には少量の有機溶剤を使用せざるを得な
い品種もあるものの、近時の厳しい社会環境下でのVO
C対策の観点より有機溶剤を全く使用しない水分散型へ
の全面転換がはかられている。例えば、特開昭59−3
0814号公報には、陰及び陽イオン性質をもつ親水性
イオンを特定量含有するポリウレタン水性液の製造法が
開示され、特開昭61−97318号公報には、マクロ
ジオール、親水性基含有化合物、ジイソシアネート、連
鎖移動剤、エチレン性不飽和化合物の反応生成物を基に
した紫外線架橋オリゴウレタン水性分散液が提案されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
特開昭59−30814号公報、特開昭61−9731
8号公報いずれの開示技術でも、ウレタン化反応時に一
部、イソシアネートと親水性基が反応したり、親水性基
含有化合物や親水性ジオールが他の原料と相溶せず、不
均一になり、ゲル化するという実用面での欠点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、(a)
ウレタンアクリレート、エポキシアクリレートから選ば
れる硬化性オリゴマーの少なくとも1種を(b)反応性
乳化剤の存在下に、水溶媒中に分散させた水分散型硬化
性樹脂組成物は、保存安定性が良好なエマルジョン状態
を保ち、塗料として用いると、良好な耐久性、耐水性を
もつ塗膜を与えることを見いだし本発明を完成するに至
った。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる(a)成分は、ウレタンアクリレー
ト、エポキシアクリレートから選ばれる少なくとも1種
の硬化性オリゴマーで、後述する活性エネルギー線の照
射により硬化するものである。かかるウレタンアクリレ
ートとしては、ポリオール(ポリエステルポリオール、
ポリエーテルポリオール、ポリラクトンポリオール、ポ
リカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオー
ル、ポリブタジエンポリオール等)に多価イソシアネー
ト化合物を反応させ、更にヒドロキシアクリレートを付
加して得られる。
【0006】該ポリオールの中では、ポリエステルポリ
オールが好ましく、該ポリエステルポリオールは、主に
多価アルコールと多塩基酸との縮合物であり、多価アル
コール成分としては、エチレングリコール、1,2−ま
たは1,3−プロピレングリコール、ブチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
1,3−または1,4−ブタンジオール、1,5−ペン
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチ
ルグリコール、2−メチルペンタンジオール、シクロヘ
キサンジメタノール、水素添加ビスフェノールA、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ
ブチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、
ポリカプロラクトン、トリメチロールエタン、トリメチ
ロールプロパン、ポリトリメチロールプロパン、ペンタ
エリストール、ポリペンタエリストール、ソルビトー
ル、マンニトール、グリセリン、ポリグリセリン等が挙
げられ、多塩基酸としてはアジピン酸、アゼライン酸、
セバシン酸、フタル酸、無水フタル酸、テレフタル酸、
イソフタル酸、無水マレイン酸、マレイン酸、フマール
酸、無水イタコン酸、イタコン酸等が挙げられる。該ポ
リオールの水酸基価としては、30〜300mgKOH
/gが好ましく、更には50〜200mgKOH/gで
ある。
【0007】該多価イソシアネートとしては、芳香族
系、脂肪族系、環式脂肪族系、又は脂環族系ポリイソシ
アネート又はその混合物が挙げられ、中でも具体的には
2,4−トリレンジイソシアネート又は2,6−トリレ
ンジイソシアネート等のトリレンジイソシアネート(T
DI)、及びこれらの混合物、ジフェニルメタンジイソ
シアネート(MDI)、ポリフェニルメタンポリイソシ
アネート(クルードMDI)、変性ジフェニルメタンジ
イソシアネート(変性MDI)、キシリレンジイソシア
ネート(XDI)等の芳香族系ポリイソシアネート或い
はこれらポリイソシアネートの三量体化合物、水添化ジ
フェニルメタンジイソシアネート(H−MDI)、水添
化キシリレンジイソシアネート(H−XDI)、ヘキサ
メチレンジイソシアネート(HMDI)、トリメチルヘ
キサメチレンジイソシアネート(TMXDI)、イソホ
ロンジイソシアネート(IPDI)等の脂肪族系又は脂
環族系ポリイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネ
ート(NBDI)、これらポリイソシアネートとポリオ
ールの反応生成物等が挙げられる。
【0008】該ヒドロキシアクリレートとしては、2−
ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ペンタエ
リスリトールトリアクリレート、2−ヒドロキシエチル
アクリロイルフォスフェート、4−ヒドロキブチルアク
リレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチルア
クリレート等が挙げられる。
【0009】ウレタンアクリレートの製造法としては特
に限定されないが、上記ポリオールに多価イソシアネー
ト化合物を反応させ、更にヒドロキシアクリレートを添
加し、反応するのであるが、前者の反応はジブチルチン
ラウレート、ジブチルチンマレエート等の触媒の存在
下、NCO重量%の減少がなくなる時点まで還流下で反
応させる。更にヒドロキシアクリレートを添加し、NC
O重量%が0.1〜0.5重量%となるまで反応(30
〜90℃、30分〜10時間程度)させ、目的とするウ
レタンアクリレートが得られる。
【0010】また、エポキシアクリレートは、エポキシ
基(グリシジル基)含有化合物(ビスフェノールAジグ
リシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシ
ジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル等)
に(メタ)アクリル酸を反応させて得られる。該反応は
ハイドロキノン、ジブチルチンラウレート、ジブチルチ
ンマレエート等の触媒の存在下、50〜120℃、30
分〜20時間程度反応させて酸価を1〜10mgKOH
/g、更には2〜5mgKOH/gに調製するのが好ま
しい。
【0011】また、反応性乳化剤(b)とは、ラジカル
反応性を有するイオン性、非イオン性の界面活性剤であ
ればよく、例えば、下記一般式(1)〜(9)のような
構造をもつものである。
【化1】 上記一般式(1)の反応性乳化剤として具体的には、ア
デカリアリープSE−20N(アニオン性)、アデカリ
アリープSE−10N(アニオン性)、アデカリアリー
プNE−10(ノニオン性)、アデカリアリープNE−
20(ノニオン性)、アデカリアリープNE−30(ノ
ニオン性)〔以上旭電化(株)製〕等の市販品が挙げら
れる。
【0012】
【化2】 上記一般式(2)の反応性乳化剤として具体的には、、
アクアロンBC−05(アニオン性)、アクアロンBC
−10(アニオン性)、アクアロンBC−20(アニオ
ン性)、アクアロンHS−05(アニオン性)、アクア
ロンHS−10(アニオン性)、アクアロンHS−20
(アニオン性)、アクアロンRN−10(ノニオン
性)、アクアロンRN−20(ノニオン性)、アクアロ
ンRN−30(ノニオン性)、アクアロンRN−50
(ノニオン性)〔以上第一工業製薬(株)製〕等の市販
品が挙げられる。
【0013】
【化3】 上記一般式(3)の反応性乳化剤として具体的には、エ
レミノールJS−2(アニオン性)〔三洋化成(株)
製〕等の市販品が挙げられる。
【0014】
【化4】 R2−C63(CH=CH−R1)−O−(CH2−CH2−O)n−X・・・(4) 上記一般式(4)の反応性乳化剤として具体的には、エ
レミノールRS−30(アニオン性)〔三洋化成(株)
製〕等の市販品が挙げられる。
【0015】
【化5】 上記一般式(5)の反応性乳化剤として具体的には、ラ
テムルS−180A(アニオン性)、ラテムルS−12
0A(アニオン性)〔以上花王(株)製〕等の市販品が
挙げられる。
【0016】
【化6】 上記一般式(6)の反応性乳化剤として具体的には、ニ
ューフロンティアS−510(アニオン)〔第一工業製
薬(株)製〕等の市販品が挙げられる。
【0017】
【化7】 上記一般式(7)の反応性乳化剤として具体的には、R
F−751〔日本乳化剤(株)製〕等の市販品が挙げら
れる。
【0018】
【化8】 CH2=CH−COO(CH2−CH2−O)n−C64−R2・・・(8) 上記一般式(8)の反応性乳化剤として具体的には、R
MA−506〔日本乳化剤(株)製〕等の市販品が挙げ
られる。
【0019】
【化9】 上記一般式(9)の反応性乳化剤として具体的には、A
ntoxMS−60〔日本乳化剤(株)製〕等の市販品
が挙げられる。但し、一般式(1)〜(9)において、
1はH,CH3、R2はアルキル基、アルキレン基、n
は1以上の整数、XはH、SO3NH4,SO3Naのい
ずれかを示す。
【0020】更に、本発明の組成物中には、硬化後の塗
膜物性を調節する目的で、必要に応じて、エチレン性不
飽和結合を有する不飽和単量体を共存させてもよく、該
不飽和単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、
エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリ
レート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル
(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)ア
クリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、シクロ
ヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アク
リレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、
2−ジシクロペンテノキシエチル(メタ)アクリレー
ト、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエ
チル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)ア
クリレート、メトキシエトキシエチル(メタ)アクリレ
ート、エトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、
テトラヒドロフリフリル(メタ)アクリレート、カルビ
トールアクリレート、ベンジルアクリレート、アリルア
クリレート、フェノキシエチルアクリレート、スチレ
ン、ビニルトルエン、クロロスチレン、α−メチルスチ
レン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、N−ビニルピロ
リドン、アクリロキシエチルフォスフェート、2−ビニ
ルピリジン、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
プロピルアクリレート、エチルカルビトールアクリレー
ト、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプ
ロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリ
コール(#200,#400,#600)ジアクリレー
ト、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレ
ート、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、1,6
−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプ
ロパントリアクリレート、EO(エチレンオキサイド)
変性トリメチロールプロパントリアクリレート、メチル
トリグリコール、アクリロイルモルフォリン、1,9−
ノナンジオールジアクリレート、2−n−ブチル−2−
エチル−1,3−プロパンジオールジアクリレート等が
挙げられる。
【0021】本発明の組成物中における上記の(a)、
(b)の配合割合に関しては、特に限定されないが、
(a)100重量部に対して、(b)0.1〜10重量
部であることが好ましく、更には1〜5重量部である。
0.1重量部未満では、水媒体中での分散安定性が悪く
なり好ましくなく、10重量部を越えると、組成物を塗
膜にした時の耐久性が悪くなり好ましくない。
【0022】また、本発明の組成物の製造手段として、
(a)、(b)を仕込む方法については、水に(a)、
(b)を一括添加する方法、予め水中に(b)を分散、
溶解させておいてから(a)を配合、分散する方法、
(a)を水に分散させてから(b)を分散、溶解させる
方法等が挙げられる。
【0023】この時の水の量は特に制限されないが、上
記(a)、(b)の合計量の0.1〜10倍重量、好ま
しくは0.4〜5倍重量である。分散時の温度として
は、30〜60℃が好ましく、時間としては2分〜10
時間程度が好ましい。
【0024】かくして本発明の水分散型硬化性樹脂組成
物が得られるのであるが、かかる組成物には、通常光重
合開始剤を配合することができ、具体的には、4−フェ
ノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジク
ロロアセトフェノン、4−t−ブチル−トリクロロアセ
トフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキ
シ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1
−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2
−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェ
ニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オ
ン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−
ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、アリルケトン含有
化合物、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケト
ン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕
−2−モルホリノプロパン−1等のアセトフェノン系光
重合開始剤、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、
ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエ
ーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンジルジメチル
ケタール等のベンゾイン系光重合開始剤、ベンゾフェノ
ン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、
4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノ
ン、アクリル化ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’
−メチルジフェニルサルファイド、3,3’−ジメチル
−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系光
重合開始剤、チオキサントン、2−クロルチオキサント
ン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオ
キサントン、イソプロピルチオキサントン、2,4−ジ
クロロチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサント
ン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキ
サントン系光重合開始剤、更にはα−アシロキシムエス
テル系光重合開始剤、アシルホスフィンオキサイド系光
重合開始剤、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジ
ル、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノ
ン、ジベンゾスベロン、2−エチルアンスラキノン、
4',4''−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,
4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)
ベンゾフェノンなどを挙げることができる。
【0025】また、本発明の組成物には、必要に応じて
更に助剤、硬化促進剤が併用され、該助剤として、トリ
エタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイ
ソプロパノールアミン、4,4’−ジメチルアミノベン
ゾフェノン(ミヒラーケトン)、4,4’−ジエチルア
ミノベンゾフェノン、2−ジメチルアミノエチル安息香
酸、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチル
アミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチル
アミノ安息香酸イソアミル、4−ジメチルアミノ安息香
酸2−エチルヘキシル、重合性3級アミン等が挙げら
れ、該硬化促進剤としてはオクテン酸コバルト、ナフテ
ン酸コバルト、オクテン酸マンガン、ナフテン酸マンガ
ン、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサ
ノンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、
ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、
t−ブチルパーベンゾエート等が挙げられる。
【0026】これらの光重合開始剤及び助剤、開始剤の
配合量は特に限定されないが、通常(a)と(b)の合
計量に対して1〜10重量%(更には2〜5重量%)程
度である。
【0027】更に、本発明の組成物を塗料として用いる
場合には、添加剤として顔料、充填剤、レベリング剤、
熱可塑性樹脂などを添加して使用することも多い。顔料
としてはチタン白、シアニンブルー、クリームイエロ
ー、ウォッチングレッド、ベンガラ、カーボンブラッ
ク、アニリンブラックなどが挙げられる。
【0028】熱可塑性樹脂としては、セルロースアセテ
ートブチレート、ニトロセルロース、塩化ビニル樹脂、
酢酸ビニル樹脂、アクリル樹脂及びこれらの共重合体、
ブチル化メラミン樹脂、ブチル化尿素樹脂などが挙げら
れる。又ワックス型不飽和ポリエステル樹脂等との併用
も可能である。その他の添加剤としては、りん酸、酒石
酸、亜りん酸、油脂類、シリコーンオイル、ラジカル反
応性をもたない界面活性剤類などが挙げられる。
【0029】かかる樹脂組成物から硬化皮膜を形成させ
る方法としては、被塗布物に塗布された塗膜(樹脂組成
物)に活性エネルギー線を照射して硬化させる。塗布方
法としては、カーテンコーター、ロールコーター、フロ
ーローター、スプレー、ディッピング等の公知の方法を
採用することができる。該塗膜の厚みは、被塗布物や用
途によって一概に言えないが、通常は5〜200μmの
範囲から好適に選択され得る。該エネルギー線として
は、遠紫外部、紫外部、近紫外部、赤外部の光線、X
線、γ線等の電磁波のほか、電子線、プロトン線、中性
子線等が利用できる。しかしながら、皮膜形成(硬化)
速度、放射線照射装置の入手のし易さ、価格等から、紫
外線照射による硬化方法が有利である。本発明でいう紫
外線とは150〜450nm波長域の光を主体としたも
ので、ケミカルランプ、高圧水銀ランプ、メタルハライ
ドランプ、キセノンランプ等を用いて照射する。
【0030】被塗布物としては、塩化ビニル樹脂,ポリ
エチレンテレフタレート(PET),ポリメタクリレー
ト,ポリカーボネート,ナイロン(ポリアミド)等のプ
ラスチックスから、木材、金属板、金属酸化皮膜、ガラ
ス、セラミックス、紙、コンクリートに至るまで、幅広
く利用することができ、各種建築材料、家具、印刷基
材、缶製品、家庭用電気製品等に利用される。
【0031】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に
説明する。尚、例中「%」、「部」とあるのは特に断り
のない限り重量基準を意味する。 実施例1 温度計、還流冷却装置及び撹拌機を備えた1l容の4つ
口フラスコにポリエステルポリオール(アジピン酸とジ
エチレングリコールの縮合物、水酸基価110mgKO
H/g)597g、イソホロンジイソシアネート(IP
DI)265g、及びジブチルチンラウレート0.1g
を仕込んで、撹拌下に70℃で反応させてNCO%が減
少しなくなった時点で50℃に降温し、2−ヒドロキシ
エチルアクリレート138gを加えて反応を続け、NC
Oが0.5%となった時点で反応を終了して(a)ウレ
タンアクリレートを得た。次に温度計、還流冷却装置及
び撹拌機を備えた500ml容の4つ口フラスコに脱イ
オン水100gと(b)反応性乳化剤(旭電化(株)
製、『アデカリアソープSE−10N』)3gを加え、
50℃に加温した。これに強攪拌下に50℃に加温した
上記(a)ウレタンアクリレート100gを添加して5
0℃で30分間攪拌をつづけ、固形分濃度が51%、粘
度120mPa・s(20℃)の安定性のよい分散液を
得た。該分散液中の樹脂分100部に対して、アセトフ
ェノン系光開始剤(チバガイギー社製、『ダロキュアー
1173』)2部を加えて水分散型硬化性樹脂組成物と
し、以下の評価を行った。
【0032】(保存安定性)得られた樹脂組成物を25
℃で1週間放置した後、沈降物の有無を目視観察した。 ○ −−− 沈降物なし △ −−− 沈降物少量あり × −−− 沈降物多い (耐久性)上記で得られた樹脂組成物をガラス板に10
0μmになるように塗布して、105℃で30秒乾燥さ
せた後、高圧水銀灯(80W/cm)の15cm下を5
m/minで通過させた。硬化塗膜の表面の反射率を測
定した後、該表面を4つ折りにした官製はがきの一面
で、常温にて荷重が約1kg程度になるように手で10
0回摩擦させた後、再度反射率を求めて以下のように評
価を行った。尚、反射率は光沢度計(日本電色工業
(株)製、『GLOSSMETER VG−10』)で
測定した。 ○ −−− 摩擦後の反射率が、摩擦前の反射率の90
%以上 △ −−− 摩擦後の反射率が、摩擦前の反射率の70
%以上90%未満 × −−− 摩擦後の反射率が、摩擦前の反射率の70
%未満 (耐水性)上記で得られた樹脂組成物をガラス板に10
0μmになるように塗布して、105℃で30秒乾燥さ
せた後、高圧水銀灯(80W/cm)の15cm下を5
m/minで通過させて硬化塗膜を得た。該硬化塗膜を
20℃の水に24時間浸漬し、その変化を目視で観察し
以下のように評価した。 ○ −−− 変化無し △ −−− やや白濁 × −−− 白濁
【0033】実施例2 温度計、還流冷却装置及び撹拌機を備えた1l容の4つ
口フラスコにビスフェノールAジグリシジルエーテル
(シェル化学社製、『エピコート828』、エポキシ当
量170)600g、アクリル酸288g、トリエチル
アミン2g、及びハイドロキノン0.2gを仕込んで、
撹拌下に90〜100℃で15時間反応させて酸価3.
0KOHmg/gの(a)エポキシアクリレートを得
た。次に温度計、還流冷却装置及び撹拌機を備えた50
0ml容の4つ口フラスコに脱イオン水100gと
(b)反応性乳化剤〔第一工業製薬(株)製、『ニュー
フロンティアS−510』〕5gを加え、50℃に加温
した。次に強攪拌下に50℃に加温した上記(a)エポ
キシアクリレート100gを添加して50℃で30分間
攪拌し、固形分濃度が51%、粘度120mPa・s
(20℃)の安定性のよい分散液を得た。該分散液中の
樹脂100部に対して、アセトフェノン系の光開始剤
(チバガイギー社製、『ダロキュアー1173』)2部
を加えて樹脂組成物とし、実施例1と同様の評価を行っ
た。
【0034】実施例3 実施例1において、(a)成分としてビスフェノール系
メタクリレートのエポキシアクリレート(共栄社化学社
製、『エポキシエステル3000M』を用いた以外は同
様に行って、水硬化型樹脂組成物を得て、実施例1と同
様に評価を行った。
【0035】実施例4 実施例1において、(b)成分として『アデカリアソー
プSE−10N』(旭電化(株)製)3gに替えて、
『アクアロンRN−20』(第一工業製薬(株)製)5
g用いた以外は同様に行って水硬化型樹脂組成物を得
て、同様に評価を行った。
【0036】比較例1 実施例1の(b)成分の替わりに、ポリエチレングリコ
ールノニルフェニルエーテル系の乳化剤である第一工業
製薬(株)製の『ノイゲンEA120』を3g用いた以
外は同様に行って樹脂組成物を得て、実施例1と同様に
評価を行った。実施例及び比較例の評価結果を表1に示
す。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】本発明の水分散型硬化性樹脂組成物は、
保存安定性、塗膜性能(耐久性、耐水性)に優れ、プラ
スチックス、木材、紙、ガラス、セラミックス、金属板
等の各種建築材料、家具、印刷基材、缶製品、家庭用電
気製品、電子部品等のコーティング用途及び1次加工用
保護膜として大変有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J027 AE01 AG01 AG03 AG22 CB10 CC03

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ウレタンアクリレート、エポキシ
    アクリレートから選ばれる硬化性オリゴマーの少なくと
    も1種を(b)反応性乳化剤の存在下に、水溶媒中に分
    散させてなる水分散型硬化性樹脂組成物。
JP10342564A 1998-12-02 1998-12-02 水分散型硬化性樹脂組成物 Withdrawn JP2000159847A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10342564A JP2000159847A (ja) 1998-12-02 1998-12-02 水分散型硬化性樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10342564A JP2000159847A (ja) 1998-12-02 1998-12-02 水分散型硬化性樹脂組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000159847A true JP2000159847A (ja) 2000-06-13

Family

ID=18354745

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10342564A Withdrawn JP2000159847A (ja) 1998-12-02 1998-12-02 水分散型硬化性樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000159847A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002048225A1 (fr) * 2000-12-15 2002-06-20 Japan U-Pica Company, Ltd. Dispersion de resine thermodurcissable aqueuse, milieu filtrant de precision frp produit avec la dispersion aqueuse et leur procede de production
JP2007191530A (ja) * 2006-01-18 2007-08-02 Arakawa Chem Ind Co Ltd 活性エネルギー線硬化性水中油型エマルジョン組成物
JP2007191529A (ja) * 2006-01-18 2007-08-02 Arakawa Chem Ind Co Ltd 活性エネルギー線硬化性水中油型エマルジョン組成物
JP2011123270A (ja) * 2009-12-10 2011-06-23 Fujifilm Corp 複層フィルム及びその製造方法
WO2014181731A1 (ja) * 2013-05-10 2014-11-13 昭和電工株式会社 水中油型エマルジョン組成物及びこれを用いた表面処理方法
WO2018155032A1 (ja) * 2017-02-27 2018-08-30 昭和電工株式会社 硬化型水系樹脂エマルジョン組成物

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002048225A1 (fr) * 2000-12-15 2002-06-20 Japan U-Pica Company, Ltd. Dispersion de resine thermodurcissable aqueuse, milieu filtrant de precision frp produit avec la dispersion aqueuse et leur procede de production
US6756413B2 (en) 2000-12-15 2004-06-29 Japan U-Pica Company, Ltd. O/W aqueous thermosetting resin dispersion, FRP precision filter medium made with the aqueous dispersion, and process for producing the same
KR100812577B1 (ko) * 2000-12-15 2008-03-13 니혼 유피카 가부시키가이샤 O/w형 열경화성 수지 수성분산체, 이 수성분산체를사용하여 이루어지는 frp정밀여과재 및 그의 제조방법
JP2007191530A (ja) * 2006-01-18 2007-08-02 Arakawa Chem Ind Co Ltd 活性エネルギー線硬化性水中油型エマルジョン組成物
JP2007191529A (ja) * 2006-01-18 2007-08-02 Arakawa Chem Ind Co Ltd 活性エネルギー線硬化性水中油型エマルジョン組成物
JP2011123270A (ja) * 2009-12-10 2011-06-23 Fujifilm Corp 複層フィルム及びその製造方法
WO2014181731A1 (ja) * 2013-05-10 2014-11-13 昭和電工株式会社 水中油型エマルジョン組成物及びこれを用いた表面処理方法
CN105377925A (zh) * 2013-05-10 2016-03-02 昭和电工株式会社 水包油型乳液组合物和使用其的表面处理方法
JPWO2014181731A1 (ja) * 2013-05-10 2017-02-23 昭和電工株式会社 水中油型エマルジョン組成物及びこれを用いた表面処理方法
WO2018155032A1 (ja) * 2017-02-27 2018-08-30 昭和電工株式会社 硬化型水系樹脂エマルジョン組成物
CN110382572A (zh) * 2017-02-27 2019-10-25 昭和电工株式会社 固化型水系树脂乳液组合物
JPWO2018155032A1 (ja) * 2017-02-27 2019-12-19 昭和電工株式会社 硬化型水系樹脂エマルジョン組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI290570B (en) Radiation-curable metal particles and curable resin compositions comprising these particles
JP3980721B2 (ja) 複合微粒子、その用途
PT702040E (pt) Acrilatos de poliesteruretanos nao saturados vomo agentes ligantes para vernizes em po
JP5165900B2 (ja) 水性ウレタン樹脂組成物
JP2000159847A (ja) 水分散型硬化性樹脂組成物
JPH04323275A (ja) 印刷インキ用組成物及びその硬化物
JPS6243412A (ja) 高エネルギ−線硬化樹脂組成物
JPH08259644A (ja) 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物
JP2001151848A (ja) 活性エネルギー線硬化性ウレタン組成物の製造方法
JP3065266B2 (ja) 樹脂組成物の製造法
JP3065267B2 (ja) 樹脂組成物の製造法
JPH11302347A (ja) 硬化型樹脂組成物
JP2002038056A (ja) 活性エネルギー線硬化型塗料用組成物
JP2987887B2 (ja) 放射線硬化型樹脂組成物
JP4261421B2 (ja) エネルギー線硬化性樹脂組成物
JP2000053906A (ja) 印刷インキ用樹脂組成物
JP2884003B2 (ja) 光ファイバ用紫外線硬化性着色組成物
JP2005097373A (ja) エネルギー線硬化型樹脂組成物及びこれを用いた塗料
JP5237610B2 (ja) ウレタン樹脂組成物
JPH11286527A (ja) 硬化型艶消し樹脂組成物およびその製造法
EP0554784A2 (de) Strahlungshärtbare, wässrige Polyurethandispersionen
JPH10265711A (ja) 活性エネルギー線硬化型塗料組成物
JPH11322872A (ja) 硬化型艶消し樹脂組成物
JP2000038426A (ja) 樹脂組成物
JPH11322867A (ja) 樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051118

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20070406