JP2000159130A - 油圧制御弁及びこれを用いた動力舵取装置 - Google Patents

油圧制御弁及びこれを用いた動力舵取装置

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JP2000159130A
JP2000159130A JP10340690A JP34069098A JP2000159130A JP 2000159130 A JP2000159130 A JP 2000159130A JP 10340690 A JP10340690 A JP 10340690A JP 34069098 A JP34069098 A JP 34069098A JP 2000159130 A JP2000159130 A JP 2000159130A
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hydraulic
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groove
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Osamu Sano
修 佐野
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    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
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    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/06Power-assisted or power-driven steering fluid, i.e. using a pressurised fluid for most or all the force required for steering a vehicle
    • B62D5/08Power-assisted or power-driven steering fluid, i.e. using a pressurised fluid for most or all the force required for steering a vehicle characterised by type of steering valve used
    • B62D5/083Rotary valves
    • B62D5/0837Rotary valves characterised by the shape of the control edges, e.g. to reduce noise
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y10TTECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 6等配以上の既存の油圧制御弁を用いて、最
少制御流量を可及的に少なくしたときの最少制御流量域
での油圧特性を安定させることができ、油圧特性の不連
続をなくすることができるようにする。 【解決手段】 給油室10及び送油室12,13間の絞
り部6aにのみ面取り部7を設けるか、又は、排油室1
1及び送油室12,13間の絞り部6bにのみ面取り部
7を設けることにより、油溝4,5を6等配以上にした
既存の油圧制御弁を用いて、最少制御流量を可及的に少
なくしたときの一つの流量制御個所当りの分配量を既存
のものに比較して倍増することができ、最少制御流量域
での油圧特性の不連続をなくすることができるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、同軸上に相対回転
を可能として嵌合されたバルブボディとバルブスプール
との相対角変位を利用して油圧の制御動作をなす回転式
の油圧制御弁及びこれを用いて操舵補助用の油圧シリン
ダへの送給油圧を操舵に基づいて制御すべくなした油圧
式の動力舵取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】舵取機構中に配した複動式の油圧シリン
ダ(パワーシリンダ)が発生する油圧力によって舵取り
を補助し、舵輪(ステアリングホイール)の操作に要す
る労力負担を軽減する油圧式の動力舵取装置は、電動モ
ータにて駆動される油圧ポンプ及び作動油を収納する油
タンクと前記油圧シリンダとの間に、舵輪に加わる操舵
トルクの方向及び大きさに応じて油圧の給排制御を行う
油圧制御弁を配し、該油圧制御弁の動作により、前記油
圧ポンプが発生する圧油を前記油圧シリンダの対応する
側のシリンダ室に送給する構成となっている。
【0003】前記油圧制御弁としては、舵輪の回転を直
接的に利用する回転式の油圧制御弁が用いられている。
これは、舵輪に繋がる入力軸と舵取機構に繋がる出力軸
とをトーションバーを介して同軸的に連結し、一方の連
結端に係合された筒形のバルブボディの内側に、他方の
連結端に一体的に形成したバルブスプールを同軸上での
相対回転を可能に嵌合させてなり、舵輪に操舵トルクが
加えられたとき、前記トーションバーの捩れに伴ってバ
ルブボディとバルブスプールとの間に相対角変位を生ぜ
しめる構成となっている。
【0004】図7、図9は特開平9−39814号公報
に記載された油圧制御弁の模式的横断面図である。バル
ブボディ1の内周面には長手方向へ延びる複数の第1の
油溝4が等配されており、バルブスプール2の外周面に
は前記第1の油溝4に対して千鳥配置となる複数の第2
の油溝5が設けられており、周方向に隣合う前記第1及
び第2の油溝4,5の幅方向両側の溝縁間に絞り部6
a,6bを設け、第1及び第2の油溝4,5の一方が1
つおきに給油室10及び排油室11となり、第1及び第
2の油溝4,5の他方が前記給油室10と排油室11と
の間で送油室12,13となる。尚、給油室10は油圧
源としての前記油圧ポンプPの吐出側に連通されてお
り、排油室11は排油先としての前記油タンクTに連通
されており、送油室12,13は送油先となる油圧シリ
ンダSの両シリンダ室SR ,SL に交互に連通されてい
る。
【0005】図7は、バルブボディ1の内周面に並ぶ第
1の油溝4が送油室12,13を構成し、バルブボディ
1に穿設された送油孔を介して油圧シリンダSの両シリ
ンダ室SR ,SL に交互に接続されており、また、バル
ブスプール2の外周面に並ぶ第2の油溝5が、バルブボ
ディ1に穿設された導油孔を介して油圧ポンプPの吐出
側に連通する給油室10と、バルブスプール2に穿設さ
れた排油孔を介して油タンクTに接続された排油室11
とを交互に構成している。
【0006】また、図9は、バルブスプール2の内周面
に並ぶ第2の油溝5が送油室12,13を構成し、バル
ブボディ1に穿設された送油孔を介して油圧シリンダS
の両シリンダ室SR ,SL に交互に接続されており、ま
た、バルブボディ1の外周面に並ぶ第1の油溝4が、バ
ルブボディ1に穿設された導油孔を介して油圧ポンプP
の吐出側に連通する給油室10と、バルブスプール2に
穿設された排油孔を介して油タンクTに接続された排油
室11とを交互に構成している。
【0007】第1の油溝4・・・と、第2の油溝5・・
・とは、夫々の幅方向両側の溝縁間にて等しい面積を有
して連通しており、これらの連通部が前記相対角変位に
応じて絞り面積を変える絞り部6a,6bとして作用
し、この絞り部6a,6bの絞り面積の変化により、前
記送油室12,13を経てシリンダ室SR ,SL に送給
される油圧が制御される。
【0008】図8は、バルブボディとバルブスプールと
の嵌合周上に並ぶ給油室、送油室及び排油室を直線展開
して示した動作説明図であり、(a) は、バルブボディと
バルブスプールとの間に相対角変位が生じていない状態
を示している。このとき、油圧ポンプPから給油室10
に供給される圧油は、該給油室10の両側の等面積の絞
り部6a・・・を経て相隣する送油室12,13に均等
に振り分けられて流入し、これらの送油室12,13の
他側の等面積の絞り部6b・・・を経て排油室11,1
1に導かれ、これらに連なる油タンクTに還流する経路
を辿ることになり、給油室10への供給油圧は、前記シ
リンダ室SR ,SL のいずれにも送給されず、油圧シリ
ンダSは何らの力も発生しない。
【0009】図8(b)は、舵輪に操舵トルクが加わ
り、バルブボディとバルブスプールとの間に相対角変位
が生じた状態を示している。このとき、給油室10の両
側の絞り部6a・・・の内、一方(送油室12側)の絞
り面積が増大し、他方(送油室13側)の絞り面積が減
少する結果、前記給油室10に供給された圧油は、絞り
面積を増した絞り部6aを経て主として第1の送油室1
2に導入されるようになり、該送油室12と第2の送油
室13との間、及びこれら夫々に連なるシリンダ室SR
,SL 間に圧力差が生じ、油圧シリンダSは、この圧
力差に相当する油圧力(操舵補助力)を発生する。
【0010】この際に生じる圧力差は、他方(送油室1
3側)の絞り部6aでの絞り面積の減少程度に依存し、
この減少程度は前記相対角変位の大きさ、即ち、舵輪に
加わる操舵トルクの大きさに対応する。従って、前記油
圧シリンダSの発生力は、舵輪に加わる操舵トルクに対
応する向きと大きさとを有することになり、舵取りを補
助することができる。このとき、油圧シリンダSの動作
により押し出される他方のシリンダ室SL 内部の油は、
第2の送油室13に還流し、該送油室13の一側にて絞
り面積を増した絞り部6bを経て排油室11に導入さ
れ、該排油室11に接続された油タンクTに排出され
る。
【0011】動力舵取装置における操舵補助力の望まし
い増加特性は、舵輪に加わる操舵トルクに対して比例的
に増加する特性ではなく、前記操舵トルクが小さい範囲
では漸増し、所定の限界を超えると共に急増する特性で
ある。このような特性を得るべく、各絞り部6a,6b
に面したバルブスプール2の全ての第2の油溝5の溝縁
には、該バルブスプール2の周面に対して所定の傾斜角
度を有し、周方向に所定の幅を有した面取り部(チャン
ファ)7・・・を形成し、バルブボディ1とバルブスプ
ール2との相対角変位に対する各絞り部6a,6bの絞
り面積の変化が緩やかに生ずるようにしてある。
【0012】さて、以上の如き動作をなす油圧制御弁
は、第1及び第2の油溝4,5が4等配、6等配、8等
配又はそれ以上に等配されており、第1及び第2の油溝
4,5の一方であり、その等配数の半分の油溝を給油室
10とし、残り半分の油溝を排油室11として構成され
ている。
【0013】4等配の油圧制御弁は給油室及び排油室が
2個であるため、給油室へ導油される圧油の一個所当り
の分配流量を比較的多くすることができるのであるが、
その反面、油圧シリンダを制御するための高油圧となる
給油室が180度の位相差で2個所に配置されることに
なるため、バルブボディに作用する圧力分布のバランス
が悪く、バルブボディが楕円形に変形し、バルブスプー
ルとの間の10ミクロン程度の嵌合隙間が変化し、バル
ブスプールとの間にくいつき現象が生ずることになると
いうおそれがある。
【0014】6等配の油圧制御弁は給油室及び排油室が
3個であり、また、8等配の油圧制御弁は給油室及び排
油室が4個であるため、給油室へ導油される圧油の一個
所当りの分配流量は4等配のものに比較して少なくなる
が、その反面、高油圧となる給油室が6等配では120
度の位相差で3個所に配置され、8等配では90度の位
相差で4個所に配置されることになるため、バルブボデ
ィに作用する圧力分布のバランスを良好にでき、バルブ
ボディが変形することを抑制でき、バルブスプールとの
間の嵌合隙間を良好に保持することができる。従って、
油圧制御弁は、最小限6等配以上の構成とするのが好ま
しいのである。
【0015】出願人は以上の如く構成された従来の動力
舵取装置を用いて油圧ポンプをスタンバイ制御(低回転
又は零回転)し、アイドリング時など舵輪に操舵トルク
が加わっていないときは1〜2L/min 程度又は零流量の
圧油を油圧制御弁の給油室に導油するとともに舵輪の操
舵角を検出し、舵輪の操舵角速度に基づいて油圧ポンプ
の流量を過渡的に増加させ、油圧制御弁の制御流量を、
従来の低流量よりも可及的に少ない低流量又は零流量か
ら高流量へ急激に変化させることができるようにした動
力舵取装置を開発中である。
【0016】図10は舵輪の操舵角速度とポンプ流量と
の関係を示す流量特性図、図11は舵輪に加えられる入
力トルクと油圧制御弁によって制御される油圧力との関
係を示す油圧特性図である。図10にあっては、舵輪の
操舵角速度の増速に伴い油圧ポンプ用の電動モータの回
転数が増加し、油圧ポンプの流量が過渡的に増加する。
図11は油圧制御弁によって制御される油圧力の増加に
伴って入力トルクの増加が小さくなる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところが、以上の如く
構成された従来の油圧制御弁は、スタンバイ制御時にお
ける流量(最少制御流量)が1〜2L/min 程度の低流量
又は零流量となるように設計、加工されているため、こ
の従来の油圧制御弁を前記開発中の油圧制御弁に転用し
た場合、従来の低流量よりもさらに少ない流量の最少制
御流量域の油圧特性が非常に不安定であり、操舵し始め
で油圧が過渡的に立上がるとき、油圧特性が急に不連続
となり、入力トルクに不連続感が生ずることになるとい
う問題がある。
【0018】図12は油圧制御弁の油圧特性が不連続に
なった状態の説明図である。低流量域の油圧特性のバラ
ツキが大きい従来の6等配又は8等配の油圧制御弁をそ
のまゝ開発中のものに転用した場合、絞り部一個所当り
の分配流量が8等配のものにおいては0.125L/min以下へ
と可及的に少なくなり、この低流量が、油圧特性に大き
なバラツキがあり、油圧特性が不安定である前記面取り
部で制御されることになるため、操舵し始め時の油圧特
性の立上りが不安定であり、操舵し始め時、図12に示
す如く油圧特性に飛びが生じて該油圧特性が不連続とな
り、入力トルクに不連続感を感じることになるという不
具合がある。
【0019】また、従来の4等配の油圧制御弁をそのま
ゝ開発中のものに転用した場合、絞り部一個所当りの分
配量が6等配以上の油圧制御弁を転用した場合に比較し
て多くなるが、前記した如くバルブボディに作用する圧
力分布のバランスが悪く、バルブスプールとの間にくい
つき現象が生ずることになるため、4等配の油圧制御弁
を転用することは好ましくない。
【0020】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、給油室及び送油室間の絞り部にのみ前記面取り
部を設けるか、又は、排油室及び送油室間の絞り部にの
み前記面取り部を設けることにより、6等配以上の既存
の油圧制御弁を用いて、最少制御流量を可及的に少なく
したときの最少制御流量域での油圧特性を安定させるこ
とができ、油圧特性の不連続をなくすることができる油
圧制御弁を提供することを目的とし、また、前記面取り
部を第2の油溝から第1の油溝へ向かって流れが生ずる
絞り部に設けることにより、バルブボディとバルブスプ
ールとの相対角変位が大きいときの作動油の流動音を低
減させることができる油圧制御弁を提供することを目的
とする。また、油圧ポンプを、スタンバイ制御するとき
低流量又は零流量となり、操舵するとき操舵角速度に応
じて高流量となる制御が行われるように構成することに
より、アイドリング時など舵輪が操舵されていないとき
のエネルギー消費を少なくすることができる動力舵取装
置を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る油圧制御
弁は、内周面に長手方向へ延びる複数の第1の油溝が等
配されているバルブボディの内部に、外周面に前記第1
の油溝に対して千鳥配置となる複数の第2の油溝が設け
られているバルブスプールを相対角変位を可能として嵌
合し、周方向に隣合う前記第1及び第2の油溝の幅方向
両側の溝縁間に絞り部を設け、前記第1及び第2の油溝
の一方が1つおきに給油室及び排油室となり、第1及び
第2の油溝の他方が前記給油室と排油室との間で送油室
となる油圧制御弁において、前記給油室及び送油室間の
絞り部、又は、前記排油室及び送油室間の絞り部を構成
する第1の油溝の溝縁及び第2の油溝の溝縁の一方に絞
り面積調整用の面取り部を設けてあることを特徴とす
る。
【0022】第1発明にあっては、給油室及び送油室間
の絞り部、又は、排油室及び送油室間の絞り部にのみ面
取り部を設け、面取り部によって流量を制御する流量制
御個所を既存のものに比較して半減してあるため、6等
配以上の既存の油圧制御弁を用いて、最少制御流量を可
及的に少なくしたときの一つの流量制御個所当りの分配
量を既存のものに比較して倍増することができ、最少制
御流量域での油圧特性を安定させることができ、油圧特
性の不連続をなくすることができる。従って、舵輪の操
舵角速度に基づいて油圧ポンプの流量を増加させ、油圧
制御弁の制御流量を、従来の最少制御流量よりも可及的
に少ない低流量又は零流量から高流量へ急激に変化させ
ることができるとともに、最少制御流量域での油圧特性
の不連続をなくすることができ、入力トルクに不連続感
を感じることがない油圧制御弁を6等配以上の既存の油
圧制御弁を用いて安価に構成することができる。
【0023】第2発明に係る油圧制御弁は、前記面取り
部が、第2の油溝から第1の油溝へ向かって流れが生ず
る絞り部に設けてあることを特徴とする。
【0024】第2発明にあっては、給油室へ導油された
作動油を面取り部に沿って第2の油溝から第1の油溝へ
向かって徐々に直線的に減圧させながら流通させること
ができるため、バルブボディとバルブスプールとの相対
角変位が大きいときの作動油の流動音を低減させること
ができる。即ち、図1に示す如くバルブボディの第1の
油溝を送油室とし、バルブスプールの第2の油溝を給油
室及び排油室として構成された油圧制御弁においては、
給油室の両側の絞り部に第2の油溝から第1の油溝へ向
かう流れが発生し、排油室の両側の絞り部に第1の油溝
から第2の油溝へ向かう流れが発生することになり、ま
た、図3に示す如くバルブスプールの第2の油溝を送油
室とし、バルブボディの第1の油溝を給油室及び排油室
として構成された油圧制御弁においては、給油室の両側
の絞り部に第1の油溝から第2の油溝へ向かう流れが発
生し、排油室の両側の絞り部に第2の油溝から第1の油
溝へ向かう流れが発生することになるが、第2の油溝か
ら第1の油溝へ向かって流通するときは、高圧油が面取
り部に沿って徐々に直線的に減圧されるため、キャビテ
ーションの発生がなく、音鳴りはないのである。尚、図
1に示す油圧制御弁において、排油室の両側の絞り部に
面取り部を設けた場合及び図3に示す油圧制御弁におい
て、給油室の両側の絞り部に面取り部を設けた場合は、
高圧油が面取り部に流通した途端に急激に減圧されるた
め、キャビテーションが発生し、音鳴りが発生すること
になる。
【0025】第3発明に係る動力舵取装置は、電動モー
タによって駆動され、操舵補助用の油圧シリンダに油圧
を供給する油圧ポンプと、操舵に基づいて前記油圧ポン
プからの圧油を切替えて前記油圧シリンダへ供給する油
圧制御弁とを備えてなる動力舵取装置において、第1発
明に係る油圧制御弁又は第2発明に係る油圧制御弁を備
えていることを特徴とする。
【0026】第3発明にあっては、油圧制御弁が第1発
明に係るものである場合、舵輪の操舵角速度に基づいて
油圧ポンプの流量を増加させ、油圧制御弁の制御流量
を、従来の最少制御流量よりも可及的に少ない低流量又
は零流量から高流量へ急激に変化させることができると
ともに、最少制御流量域での油圧特性の不連続をなくす
ることができ、入力トルクに不連続感を感じることがな
い油圧制御弁を6等配以上の既存の油圧制御弁を用いて
安価に構成することができ、また、油圧制御弁が第2発
明に係るものである場合、バルブボディとバルブスプー
ルとの相対角変位が大きいときの作動油の流動音を低減
させることができる。
【0027】第4発明に係る動力舵取装置は、電動モー
タによって駆動され、操舵補助用の油圧シリンダに圧油
を供給する油圧ポンプと、内周面に長手方向へ延びる複
数の第1の油溝が等配されているバルブボディの内部
に、外周面に前記第1の油溝に対して千鳥配置となる複
数の第2の油溝が設けられているバルブスプールを相対
角変位を可能として嵌合し、周方向に隣合う前記第1及
び第2の油溝の幅方向両側の溝縁間に絞り部を設け、前
記第1及び第2の油溝の一方が1つおきに給油室及び排
油室となり、第1及び第2の油溝の他方が前記給油室と
排油室との間で送油室となる油圧制御弁とを備え、操舵
に基づいて前記油圧ポンプからの圧油を前記油圧制御弁
が切替えて前記油圧シリンダへ供給する如くなしてある
動力舵取装置において、前記油圧制御弁は、前記給油室
及び送油室間の絞り部、又は、前記排油室及び送油室間
の絞り部を構成する第1の油溝の溝縁及び第2の油溝の
溝縁の一方に絞り面積調整用の面取り部を設けてあり、
前記油圧ポンプは、スタンバイ制御するとき低流量又は
零流量となり、操舵するとき操舵角速度に応じて高流量
となる制御が行われることを特徴とする。
【0028】第4発明にあっては、舵輪の操舵角速度に
基づいて油圧ポンプの流量を増加させ、油圧制御弁の制
御流量を、従来の最少制御流量よりも可及的に少ない極
低流量から高流量へ急激に変化させることができるとと
もに、最少制御流量域での油圧特性の不連続をなくする
ことができ、入力トルクに不連続感を感じることがない
油圧制御弁を6等配以上の既存の油圧制御弁を用いて安
価に構成することができ、しかも、アイドリング時など
舵輪が操舵されていないときは電動モータの駆動を停
止、又は、極低速で駆動させることができるため、舵輪
が操舵されていないときのエネルギー消費を少なくする
ことができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施例を示す図
面に基づいて詳述する。図1は、動力舵取装置の油圧回
路と共に示す本発明に係る油圧制御弁の模式的横断面図
である。 実施の形態1 図中1はバルブボディ、2はバルブスプールであり、こ
れらバルブボディ1及びバルブスプール2の基本的な構
成は既存のものと同じである。円筒形をなすバルブボデ
ィ1の内周面には、夫々等しい幅を有する8個の第1の
油溝4が周方向に等配をなして並設され、また、バルブ
ボディ1の内径と略等しい外径を有する厚肉円筒形のバ
ルブスプール2の外周面には、同様に、夫々等しい幅を
有する8個の第2の油溝5が周方向に等配をなして並設
されている。
【0030】バルブスプール2はバルブボディ1の内側
に同軸上での相対回転を可能として嵌合し、これら両者
を、バルブスプール2の内側に挿通されたトーションバ
ー3により相互に連結して構成されている。第1の油溝
4と第2の油溝5とは、前記トーションバー3に捩れが
生じていない中立状態において、図示の如く周方向に千
鳥配置され、夫々の両側に相隣するものと連通するよう
に位置決めされている。
【0031】以上の構成により、バルブボディ1の第1
の油溝4の夫々は、バルブスプール2の第2の油溝5間
のランドに対向し、また、バルブスプール2の第2の油
溝5の夫々は、バルブボディ1の第1の油溝4間のラン
ドに対向して、バルブボディ1とバルブスプール2との
嵌合周上には、第1の油溝4の内側(幅方向両側の溝縁
間)の8つの油室と、第2の油溝5の外側(幅方向両側
の溝縁間)の8つの油室とが、夫々の間に連通部を有し
て交互に並んだ状態となる。
【0032】バルブボディ1とバルブスプール2とは、
これらを連結するトーションバー3の捩れの範囲内での
相対角変位が可能であり、前記各油室間の連通部、即
ち、油溝4,5の幅方向両側の溝縁間は、前記相対角変
位に応じて夫々の連通面積(絞り面積)を増減する絞り
部6a,6bとして作用する。
【0033】バルブスプール2の第2の油溝5により形
成された8つの油室の内、1つおきに位置する4つは、
バルブボディ1の周壁を貫通し、夫々の油溝5の外側に
開口を有する各別の導油孔を介して油圧源たる油圧ポン
プPの吐出側に接続され、該油圧ポンプPから圧油の供
給がなされる給油室10・・・を構成している。これに
対し、残りの4つの油室は、バルブスプール2を半径方
向に貫通し、夫々の油溝5の底部に開口を有する各別の
排油孔及びバルブスプール2内側の中空部を介して排油
先となる油タンクTに接続され、該油タンクTへの排出
油の通路となる排油室11・・・を構成している。
【0034】一方、第1の油溝4の内側に形成された8
つの油室の内、前記給油室10・・・に周方向の同側に
て相隣する4つの油室は、バルブボディ1の周壁を貫通
し、夫々の油溝4の底部に開口を有する各別の導油孔を
介して油圧の送給先である油圧シリンダSの一方のシリ
ンダ室SR に接続され、このシリンダ室SR への第1の
送油室12・・・を構成しており、残りの4つは、同様
の導圧孔を介して前記油圧シリンダSの他方のシリンダ
室SL に接続され、該シリンダ室SL への第2の送油室
13・・・を構成している。従って、給油室10の両側
には、第1の送油室12又は第2の送油室13を経て排
油室11に至る油路が夫々形成され、給油室10と送油
室12,13とが絞り部6aを介して連通し、また送油
室12,13と排油室11とが絞り部6bを介して連通
される。
【0035】以上の如く構成された油圧制御弁は既存の
基本的な構成であり、本発明は前記給油室10及び送油
室12,13間の絞り部6aを構成する第2の油溝5の
溝縁に、絞り面積調整用の面取り部7を設け、前記排油
室11及び送油室12,13間の絞り部6bを構成する
第2の油溝5の溝縁には絞り面積調整用の面取り部を設
けない構成とし、面取り部7を設けた4つの絞り部6a
によって流量を制御することができるようにしている。
【0036】面取り部7は、絞り部6aをバルブスプー
ル2の周面に対して所定の傾斜角度を有し、周方向に所
定の幅を有するように切欠いて形成してある。
【0037】本発明の油圧制御弁は、舵輪の操舵角速度
に基づいて前記油圧ポンプPを駆動するための電動モー
タMの回転数及び油圧ポンプPの流量を増加させ、油圧
制御弁Vの制御流量を、従来の最少制御流量よりも可及
的に少ない低流量又は零流量から高流量へ急激に変化さ
せることができるようにした動力舵取装置に使用され
る。
【0038】図2は、バルブボディとバルブスプールと
の嵌合周上に並ぶ給油室、送油室及び排油室を直線展開
して示した動作説明図であり、(a) は、バルブボディと
バルブスプールとの間に相対角変位が生じていない状態
(中立状態)を示している。
【0039】アイドリング時など舵輪が操舵されていな
いスタンバイ制御時は、電動モータMの駆動を停止、又
は、極低速で駆動させるのであり、油圧ポンプPから給
油室10に導油される流量は1L/min 未満の低流量であ
り、この1L/min 未満の圧油が4等配されることにな
り、一つの給油室10に0.25L/min 程度の流量が分配さ
れる。4個所の給油室10に分配された圧油は、4個所
の給油室10の両側の油路に均等に配分され、第1の送
油室12又は第2の送油室13を経て排油室11に達
し、これら夫々に開口する排油孔を経てバルブスプール
2内側の中空部に流れ込み、該中空部内にて合流して油
タンクTに還流する。従って、前記送油室12,13間
及びこれら夫々に接続された油圧シリンダSの両シリン
ダ室SR ,SL 間に圧力差は発生せず、該油圧シリンダ
Sはなんらの力も発生しない。
【0040】図2(b) は、舵輪が操舵され、バルブボデ
ィとバルブスプールとの間に相対角変位が生じた状態を
示している。これに対し、図示しない舵輪が操舵される
に伴ってバルブボディ1とバルブスプール2との間に相
対角変位が生じた場合、給油室10と送油室12,13
との間の絞り部6a・・・及び送油室12,13と排油
室11との間の絞り部6b・・・の絞り面積が変化す
る。
【0041】この変化は、送油室12,13の両側にお
いて互いに逆向きに生じる。例えば、バルブボディ1に
対するバルブスプール2の相対回転が図1における時計
回りに生じた場合、バルブスプール2は、図2(b) 中に
白抜矢符にて示す向きに相対移動し、第1の送油室12
の両側においては、給油室10側の絞り部6aの絞り面
積が増大し、排油室11側の絞り部6bの絞り面積が面
取り部によって制御されることなく減少するのに対し、
第2の送油室13の両側においては、逆に、給油室10
側の絞り部6aの絞り面積が面取り部7によって制御さ
れながら減少し、排油室11側の絞り部6bの絞り面積
が増大する。
【0042】従って、操舵し始めにおいては給油室10
及び第2の送油室13間の絞り部6aに設けられた面取
り部7によって0.25L/min 程度の流量が制御され、従来
例のように排油室11及び第1の送油室12間の絞り部
6bでは流量制御がされないため、油溝4,5を8等配
した構成において流量制御個所を半分の4個所にするこ
とができる。このように8等配の構成でありながら、給
油室10に導油された圧油が流量制御個所に分配される
個所は4個所であり、残りの4個所には従来例のように
分配されないため、一つの流量制御個所当りの分配量を
従来例の8等配の構成のものに比較して倍増することが
できる。このため、従来例の8等配の構成にあっては一
つの流量制御個所での流量が少なくなり過ぎて油圧特性
を安定させることができなかったのであるが、本発明に
あっては従来例に比較して倍増した流量を一つの流量制
御個所で制御することができるから、低流量又は零流量
での油圧特性を安定させることができ、油圧特性の不連
続をなくすることができる。
【0043】また、以上の如く給油室10及び第2の送
油室13間の絞り部6aに設けられた面取り部7によっ
て流量制御され、従来例のように排油室11及び第1の
送油室12間の絞り部6bでは流量制御がされないた
め、操舵角速度の増速にともなって給油室10に導油さ
れた圧油の殆ど全ては絞り面積を増した絞り部6aを経
て第1の送油室12に導入され、該送油室12に連通す
るシリンダ室SR に送給されるため、油圧は図11の如
く急激に高くなる。
【0044】以上の如き圧油の流れが生じた場合、第1
の送油室12の内圧は給油室10と略等圧に保たれるの
に対し、第2の送油室13の内圧は、給油室10との間
にて絞り面積を減じた絞り部6aの通流に伴う減圧分だ
け低下することになり、送油室12,13間及びこれら
夫々に連通されたシリンダ室SR ,SL 間に圧力差が生
じ、油圧シリンダSはシリンダ室SR からSL に向かう
油圧力(操舵補助力)を発生する。
【0045】また、このような油圧シリンダSの動作に
伴って、シリンダ室SL の内部の作動油は押し出され、
該シリンダ室SL に接続された第2の送油室13に還流
し、給油室10からの作動油と合流して、該送油室13
の他側において絞り面積を増した絞り部6bを経て排油
室11に導入され、バルブスプール2の中空部を経て油
タンクTに排出される。
【0046】以上の動作により油圧シリンダSが発生す
る操舵補助力は、給油室10と第2の送油室13との間
の絞り部6a及び排油室11と第1の送油室12との間
の絞り部6bにおける絞り面積の減少程度に依存する。
ここで、絞り部6a,6bの絞り面積の減少程度は、バ
ルブボディ1とバルブスプール2との間の相対角変位に
対応し、この相対角変位は、操舵角の大きさに対応す
る。従って前記油圧シリンダSは、舵輪の操舵角の大き
さに対応する操舵補助力を発生することとなる。
【0047】図2(b) に示す動作状態において、給油室
10と第2の送油室13との間にて絞り面積を減じた絞
り部6aには、両側の圧力差の作用により圧油が高速度
にて流れることになるが、この絞り部6aに設ける面取
り部7は、給油室10をなす4つの油溝5に臨む一対の
絞り部6aに設けて給油室10の圧油を面取り部7に沿
って第2の油溝5から第1の油溝4へ向かって流通させ
るようにしてあるため、絞り部6aを流通する圧油の油
圧力を面取り部に沿って徐々に直線的に減圧させること
ができ、キャビテーションの発生をなくすることができ
る。
【0048】また一方、バルブボディ1に対するバルブ
スプール2の相対回転が図1における反時計回りに生じ
た場合、前述の場合と逆に、第2の送油室13の両側に
おいては、給油室10側の絞り部6aの絞り面積が増大
し、排油室11側の絞り部6bの絞り面積が面取り部に
よって制御されることなく減少するのに対し、第1の送
油室12の両側においては、逆に、給油室10側の絞り
部6aの絞り面積が面取り部7によって制御されながら
減少し、排油室11側の絞り部6bの絞り面積が増大す
ることになり、給油室10に供給された圧油の殆ど全て
は、絞り面積を増した絞り部を経て主として第2の送油
室13に導入され、該送油室13に連通するシリンダ室
SL に送給されて、パワーシリンダSは、シリンダ室S
L からSR に向かう油圧力(操舵補助力)を発生する。
【0049】実施の形態2 図3は動力舵取装置の油圧回路と共に示す本発明に係る
油圧制御弁の模式的横断面図である。この実施の形態2
の油圧制御弁は、バルブスプール2の第2の油溝5が第
1及び第2の送油室12,13を構成し、バルブボディ
1の第1の油溝4が、給油室10及び排油室11を交互
に構成している構成において、前記排油室11及び送油
室12,13間の絞り部6bを構成する第2の油溝5の
溝縁には絞り面積調整用の面取り部7を設け、前記給油
室10及び送油室12,13間の絞り部6aを構成する
第2の油溝5の溝縁には面積調整用の面取り部7を設け
ない構成とし、面取り部7を設けた4つの絞り部6b・
・・によって流量を制御することができるようにしたも
のであり、その他の構成及び作用は図1、図2に示した
実施の形態1と同じであるため、共通部品については同
じ符号を付し、その詳細な説明及び構造、作用、効果を
省略する。
【0050】図4は、バルブボディとバルブスプールと
の嵌合周上に並ぶ給油室、送油室及び排油室を直線展開
して示した動作説明図であり、(a) は、バルブボディと
バルブスプールとの間に相対角変位が生じていない状態
(中立状態)を示している。また、(b) は、舵輪が操舵
され、バルブボディとバルブスプールとの間に相対角変
位が生じた状態を示している。
【0051】実施の形態2において、例えば、バルブボ
ディ1に対するバルブスプール2の相対回転が図3にお
ける時計回りに生じた場合、バルブスプール2は、図4
(b)中に白抜矢符にて示す向きに相対移動し、第2の送
油室13の両側においては、給油室10側の絞り部6a
の絞り面積が増大し、排油室11側の絞り部6bの絞り
面積が面取り部7によって制御されながら減少するのに
対し、第1の送油室12の両側においては、逆に、給油
室10側の絞り部6aの絞り面積が面取り部によって制
御されることなく減少し、排油室11側の絞り部6の絞
り面積が増大する。
【0052】従って、操舵し始めにおいては排油室11
及び第2の送油室13間の絞り部6bに設けられた面取
り部7によって流量制御され、従来例のように給油室1
0及び第1の送油室12間の絞り部6aでは流量制御が
されないため、実施の形態1と同様、油溝4,5を8等
配した構成において流量制御個所を半分の4個所にする
ことができる。
【0053】また、絞り部6b・・・に設ける面取り部
7は、排油室11をなす4つの油溝4に臨む一対の絞り
部6b,6bに設けて給油室10及び第2の送油室13
の圧油を面取り部7に沿って第2の油溝5から第1の油
溝4へ向かって流通させるようにしてあるため、実施の
形態1と同様、絞り部を流通する圧油の油圧力を面取り
部7に沿って徐々に直線的に減圧させることができ、キ
ャビテーションの発生をなくすることができる。
【0054】実施の形態3 図5は、バルブボディとバルブスプールとの嵌合周上に
並ぶ給油室、送油室及び排油室を直線展開して示した動
作説明図であり、(a) は、バルブボディとバルブスプー
ルとの間に相対角変位が生じていない状態(中立状態)
を示している。また、(b) は、舵輪が操舵され、バルブ
ボディとバルブスプールとの間に相対角変位が生じた状
態を示している。
【0055】この実施の形態3の油圧制御弁は、バルブ
ボディ1の第1の油溝4が、第1及び第2の送油室1
2,13を構成し、バルブスプール2の第2の油溝5が
給油室10及び排油室11を交互に構成している構成に
おいて、前記給油室10及び送油室12,13間の絞り
部6aを構成する第1の油溝4の溝縁に、絞り面積調整
用の面取り部7を設け、前記排油室11及び送油室1
2,13間の絞り部6bを構成する第1の油溝4の溝縁
には絞り面積調整用の面取り部を設けない構成とし、面
取り部7を設けた4つの絞り部6a・・・によって流量
を制御することができるようにしたものであり、その他
の構成及び作用は図1、図2に示した実施の形態1と同
じであるため、共通部品については同じ符号を付し、そ
の詳細な説明及び構造、作用、効果を省略する。
【0056】実施の形態4 図6は、バルブボディとバルブスプールとの嵌合周上に
並ぶ給油室、送油室及び排油室を直線展開して示した動
作説明図であり、(a) は、バルブボディとバルブスプー
ルとの間に相対角変位が生じていない状態(中立状態)
を示している。また、(b) は、舵輪が操舵され、バルブ
ボディとバルブスプールとの間に相対角変位が生じた状
態を示している。
【0057】この実施の形態4の油圧制御弁は、バルブ
スプール2の第2の油溝5が第1及び第2の送油室1
2,13を構成し、バルブボディ1の第1の油溝4が給
油室10及び排油室11を交互に構成している構成にお
いて、前記排油室11及び送油室12,13間の絞り部
6bを構成する第1の油溝4の溝縁には絞り面積調整用
の面取り部7を設け、前記給油室10及び送油室12,
13間の絞り部6aを構成する第1の油溝4の溝縁には
面積調整用の面取り部7を設けない構成とし、面取り部
7を設けた4つの絞り部6b・・・によって流量を制御
することができるようにしたものであり、その他の構成
及び作用は図1〜図4に示した実施の形態1,2と同じ
であるため、共通部品については同じ符号を付し、その
詳細な説明及び構造、作用、効果を省略する。
【0058】なお以上の実施の形態においては、動力舵
取装置の油圧シリンダSへの送給油圧を制御する油圧制
御弁としての使用例について述べたが、本発明の適用範
囲はこれに限らず、バルブボディ1とバルブスプール2
との嵌合周上に、両者の相対角変位に応じて絞り面積を
変化する複数の絞り部を備えた回転式の油圧制御弁全般
への適用が可能であることは言うまでもない。
【0059】
【発明の効果】以上詳述した如く第1発明によれば、給
油室及び送油室間の絞り部にのみ面取り部を設けるか、
又は、排油室及び送油室間の絞り部にのみ面取り部を設
け、面取り部によって流量を制御する流量制御個所を既
存のものに比較して半減してあるため、6等配以上の既
存の油圧制御弁を用いて、最少制御流量を可及的に少な
くしたときの一つの流量制御個所当りの分配量を既存の
ものに比較して倍増することができ、最少制御流量域で
の油圧特性を安定させることができ、油圧特性の不連続
をなくすることができる。従って、舵輪の操舵角速度に
基づいて油圧ポンプの流量を増加させ、油圧制御弁の制
御流量を、従来の最少制御流量よりも可及的に少ない低
流量又は零流量から高流量へ急激に変化させることがで
きるとともに、最少制御流量域での油圧特性の不連続を
なくすることができ、入力トルクに不連続感を感じるこ
とがない油圧制御弁を6等配以上の既存の油圧制御弁を
用いて安価に構成することができる。
【0060】第2発明によれば、給油室へ導油された作
動油を面取り部に沿って第2の油溝から第1の油溝へ向
かって徐々に直線的に減圧させながら流通させることが
できるため、バルブボディとバルブスプールとの相対角
変位が大きいときの作動油の流動音を低減させることが
できる。
【0061】第3発明によれば、油圧制御弁が第1発明
に係るものである場合、舵輪の操舵角速度に基づいて油
圧ポンプの流量を増加させ、油圧制御弁の制御流量を、
従来の最少制御流量よりも可及的に少ない低流量又は零
流量から高流量へ急激に変化させることができるととも
に、最少制御流量域での油圧特性の不連続をなくするこ
とができ、入力トルクに不連続感を感じることがない油
圧制御弁を6等配以上の既存の油圧制御弁を用いて安価
に構成することができ、また、油圧制御弁が第2発明に
係るものである場合、バルブボディとバルブスプールと
の相対角変位が大きいときの作動油の流動音を低減させ
ることができる。
【0062】第4発明によれば、舵輪の操舵角速度に基
づいて油圧ポンプの流量を増加させ、油圧制御弁の制御
流量を、従来の最少制御流量よりも可及的に少ない極低
流量から高流量へ急激に変化させることができるととも
に、最少制御流量域での油圧特性の不連続をなくするこ
とができ、入力トルクに不連続感を感じることがない油
圧制御弁を6等配以上の既存の油圧制御弁を用いて安価
に構成することができ、しかも、アイドリング時など舵
輪が操舵されていないときは電動モータの駆動を停止、
又は、極低速で駆動させることができるため、舵輪が操
舵されていないときのエネルギー消費を少なくすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る油圧制御弁の実施の形態1を示す
模式的横断面図である。
【図2】本発明に係る油圧制御弁の動作説明図である。
【図3】本発明に係る油圧制御弁の実施の形態2を示す
模式的横断面図である。
【図4】本発明に係る油圧制御弁の動作説明図である。
【図5】本発明に係る油圧制御弁の実施の形態3を示す
動作説明図である。
【図6】本発明に係る油圧制御弁の実施の形態4を示す
動作説明図である。
【図7】従来例に係る油圧制御弁の模式的横断面図であ
る。
【図8】従来例に係る油圧制御弁の動作説明図である。
【図9】従来例に係る油圧制御弁の模式的横断面図であ
る。
【図10】舵輪の操舵角速度とポンプ流量との関係を示
す流量特性図である。
【図11】舵輪に加えられる入力トルクと油圧制御弁に
よって制御される油圧力との関係を示す油圧特性図であ
る。
【図12】油圧制御弁の油圧特性が不連続になった状態
の説明図である。
【符号の説明】
1 バルブボディ 2 バルブスプール 4 第1の油溝 5 第2の油溝 6a,6b 絞り部 7 面取り部 10 給油室 11 排油室 12 第1の送油室 13 第2の送油室 P 油圧ポンプ S 油圧シリンダ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内周面に長手方向へ延びる複数の第1の
    油溝が等配されているバルブボディの内部に、外周面に
    前記第1の油溝に対して千鳥配置となる複数の第2の油
    溝が設けられているバルブスプールを相対角変位を可能
    として嵌合し、周方向に隣合う前記第1及び第2の油溝
    の幅方向両側の溝縁間に絞り部を設け、前記第1及び第
    2の油溝の一方が1つおきに給油室及び排油室となり、
    第1及び第2の油溝の他方が前記給油室と排油室との間
    で送油室となる油圧制御弁において、前記給油室及び送
    油室間の絞り部、又は、前記排油室及び送油室間の絞り
    部を構成する第1の油溝の溝縁及び第2の油溝の溝縁の
    一方に絞り面積調整用の面取り部を設けてあることを特
    徴とする油圧制御弁。
  2. 【請求項2】 前記面取り部は、第2の油溝から第1の
    油溝へ向かって流れが生ずる絞り部に設けてある請求項
    1記載の油圧制御弁。
  3. 【請求項3】 電動モータによって駆動され、操舵補助
    用の油圧シリンダに油圧を供給する油圧ポンプと、操舵
    に基づいて前記油圧ポンプからの圧油を切替えて前記油
    圧シリンダへ供給する油圧制御弁とを備えてなる動力舵
    取装置において、請求項1又は請求項2記載の油圧制御
    弁を備えていることを特徴とする動力舵取装置。
  4. 【請求項4】 電動モータによって駆動され、操舵補助
    用の油圧シリンダに圧油を供給する油圧ポンプと、内周
    面に長手方向へ延びる複数の第1の油溝が等配されてい
    るバルブボディの内部に、外周面に前記第1の油溝に対
    して千鳥配置となる複数の第2の油溝が設けられている
    バルブスプールを相対角変位を可能として嵌合し、周方
    向に隣合う前記第1及び第2の油溝の幅方向両側の溝縁
    間に絞り部を設け、前記第1及び第2の油溝の一方が1
    つおきに給油室及び排油室となり、第1及び第2の油溝
    の他方が前記給油室と排油室との間で送油室となる油圧
    制御弁とを備え、操舵に基づいて前記油圧ポンプからの
    圧油を前記油圧制御弁が切替えて前記油圧シリンダへ供
    給する如くなしてある動力舵取装置において、前記油圧
    制御弁は、前記給油室及び送油室間の絞り部、又は、前
    記排油室及び送油室間の絞り部を構成する第1の油溝の
    溝縁及び第2の油溝の溝縁の一方に絞り面積調整用の面
    取り部を設けてあり、前記油圧ポンプは、スタンバイ制
    御するとき低流量又は零流量となり、操舵するとき操舵
    角速度に応じて高流量となる制御が行われることを特徴
    とする動力舵取装置。
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