JP2000158182A - ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤおよびその製造方法 - Google Patents

ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤおよびその製造方法

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JP2000158182A
JP2000158182A JP10333586A JP33358698A JP2000158182A JP 2000158182 A JP2000158182 A JP 2000158182A JP 10333586 A JP10333586 A JP 10333586A JP 33358698 A JP33358698 A JP 33358698A JP 2000158182 A JP2000158182 A JP 2000158182A
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steel wire
welding
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JP10333586A
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Tokihiko Kataoka
時彦 片岡
Shuichi Sakaguchi
修一 阪口
Koichi Yasuda
功一 安田
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CO2 比率が25体積%を超えるAr+CO2 混合ガ
スをシールドガスとするMAG溶接において、溶滴のス
プレー移行を可能とし、アークの安定化、低スパッター
化が可能なガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤを提供す
る。 【解決手段】 ワイヤ中のCaを0.0020%以下に制限し、
さらにKを0.0035〜0.0150mass%、O:0.0080〜0.0800
mass%を含む組成として、溶滴のスプレー移行を可能と
する。また、Ti、ZrおよびAlのうち1種または2種以上
を合計で0.05〜0.30%、あるいはS:0.015 〜0.030 %
を含有してもよい。K、O量の調整は、ワイヤ製造工程
の焼鈍前に素線にカリウム塩溶液を塗布して焼鈍するこ
とにより行うのが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスシールドアー
ク溶接用鋼ワイヤに係り、とくにシールドガスの炭酸ガ
ス(CO2 ガス)濃度を25%以上と高くした高炭酸ガスM
AG溶接に用いて好適なガスシールドアーク溶接用鋼ワ
イヤに関する。
【0002】
【従来の技術】アルゴン(Ar)−CO2 混合ガスをシール
ドガスとするMAG溶接法は、自動溶接の急速な普及に
より、自動車、造船、建築などの各分野で広く利用され
ている。MAG溶接法の利点は、スパッタの発生が少な
いことであるが、これは、溶滴の移行形態がスプレー移
行にあるからであり、そのため、通常、スプレー移行が
ぎりぎり可能なAr−20%CO2 混合ガスをMAG溶接のシ
ールドガスとして使用している。
【0003】一方、MAG溶接法の欠点は、シールドガ
スが高価なことである。これは、ArガスがCO2 ガスに比
べ高価であるためで、最近では、混合ガス中のCO2 比率
を高めたAr−40〜60%CO2 混合ガスを使用する場合が多
くなってきた。しかし、シールドガスであるAr−CO2
合ガスのCO2 比率を25%以上に高めると、スプレー移行
臨界電流値が高くなり、溶接電流をいくら高くしても溶
滴の移行形態がスプレー移行とならなくなる。このた
め、インバータパルス電源と組み合わせても、スパッタ
が多発するという問題があった。
【0004】このような問題に対し、例えば、特公昭63
-12717号公報には、Arと10〜50%CO 2 の混合ガスをシー
ルドガスとするガスシールドアーク溶接用のワイヤとし
て、C:0.01〜0.09%、Si:0.35〜0.95%、Mn:0.50〜
1.50%および全Ti:0.03〜0.09%を含有し、酸可溶性T
i:0.03%以下、S:0.02%以下、N:0.012 %以下、
残部が実質的にFeからなる組成を有する溶接用鋼ワイヤ
が提案され、溶接時のスパッタ発生を防止するとしてい
る。しかしながら、特公昭63-12717号公報に記載された
溶接用鋼ワイヤでは、酸不溶性Ti量の調整が難しく、完
全にはスパッタ発生を防止することができなかった。
【0005】また、特開平8-99175 号公報には、重量%
で、C:0.15%以下、Si:0.3 〜0.9 %、Mn:1.2 〜2.
5 %、P:0.02%以下、S:0.02%以下、Ti:0.02〜0.
20%、Al:0.10%以下、B:0.001 〜0.004 %、O:0.
010 %以下、N:0.015 %以下、残部Feおよび不可避的
不純物よりなる溶接ワイヤを用い、Ar+5〜50体積%CO
2 の混合ガスをシールドガスとして、パルス幅、入熱量
を調整してパルスマグ溶接するガスシールドアーク溶接
方法が開示されている。これにより、引張強さ590 N/mm
2 以上あるいは690N/mm2以上を有する高張力薄鋼板の溶
接時に、スパッタ発生量を少なくすることができるとし
ている。しかし、この方法では、溶接条件への依存度が
高く、限られた条件でのみ有効であり、そのスパッタ発
生量の低減も満足いくものではなかった。
【0006】また、特開平7-251292号公報には、重量%
で、C:0.05〜0.15%、Si:0.1 〜0.8 %、Mn:1.0 〜
2.0 %、P:0.030 %以下、S:0.030 %以下、Ti:0.
01〜0.25%、Mo:0.1 〜0.9 %を含み、残部Feおよび不
可避的不純物よりなり、不可避的不純物中、OとNが合
計で0.0080%以下と制限し、さらにK化合物をK換算で
溶接ワイヤ全量当たり0.0002〜0.0010%の量で溶接ワイ
ヤ表面層近傍に存在させたことを特徴とする高張力鋼用
のマグおよびパルスマグ溶接用ソリッドワイヤが開示さ
れている。
【0007】また、特開平8-132280号公報には、重量%
で、C:0.10%以下、Si:0.3 〜1.2 %、Mn:0.8 〜2.
0 %、P:0.005 〜0.030 %、S:0.005 〜0.030 %、
Ti:0.03%以下、O:0.0020〜0.0200%、N:0.0020〜
0.0100%、Ca:0.0003〜0.0030%、K:0.0015%以下で
かつ(K−Ca/3):0.0001%以上を含み、残部Feおよび
不可避的不純物よりなるスパッタの極めて少ないガスシ
ールドアーク溶接用鋼ワイヤが開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
7-251292号公報、特開平8-132280号公報に記載された溶
接用ワイヤは、20体積%CO2 までのAr+CO2 混合ガスを
シールドガスとするMAG溶接では、スパッタの発生を
抑制できるが、25体積%を超えるCO2 比率の混合ガスを
シールドガスとする場合には、アークが不安定となるう
え、完全にはスパッタ発生を防止することができないと
いう問題を残していた。
【0009】本発明は、上記した従来技術の問題を有利
に解決し、CO2 比率が25体積%を超える30〜60体積%の
Ar+CO2 混合ガスをシールドガスとする高CO2 MAG溶
接においても、溶滴のスプレー移行を可能とし、アーク
の安定化、スパッター発生の抑制、さらにはインバータ
パルス電源と組合せて極低スパッター化が可能なガスシ
ールドアーク溶接用鋼ワイヤを提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、CO2 比率
を高めたAr+CO2 混合ガスをシールドガスとするMAG
溶接において、溶滴の移行形態をスプレー移行とし、ス
パッタを低減するため、スプレー移行を容易とする手段
について種々検討した。その結果、ワイヤ中のCaを0.00
20%以下に低減し、かつワイヤ内部にKを0.0035〜0.01
50%、Oを0.0080〜0.0800%の範囲で安定して保持させ
ることにより、溶滴の移行形態をスプレー移行とするこ
とができ、しかもアークが安定化し、スパッターの発生
が抑制されることを知見した。
【0011】また、さらに、高電流域での溶接で溶融
プールを安定化させるには、ワイヤにTi、ZrおよびAlの
うち1種または2種以上を合計で0.05〜0.30%添加する
のが好ましいこと、低電流域の溶接では、棒端からの
溶滴の離脱を容易にし溶滴を微細にするには、ワイヤの
S含有量を0.015 〜0.030 %の範囲とするのがよいこ
と、を知見した。
【0012】本発明は、上記した知見に基づいて完成さ
れたものである。すなわち、本発明は、mass%で、C:
0.15%以下、Si:2.0 %以下、Mn:2.5%以下、K:0.0
035〜0.0150%、O:0.0080〜0.0800%を含み、かつ不
純物としてCaを0.0020%以下に制限し、残部Feおよび不
可避的不純物からなる組成を有することを特徴とするガ
スシールドアーク溶接用鋼ワイヤであり、本発明では、
前記組成に加えて、さらに、mass%で、Cr:0.60%以
下、Ni:3.0 %以下、Cu:3.0 %以下、Mo:0.50%以
下、B:0.005 %以下、のうちの1種または2種以上を
含有するのが好ましく、また、本発明では、前記各組成
に加えて、さらに、mass%で、Nb、Vのうちの1種また
は2種を合計で0.25%以下含有するのが好ましい。
【0013】また、本発明は、mass%で、C:0.15%以
下、Si:2.0 %以下、Mn:2.5 %以下、K:0.0035〜0.
0150%、O:0.0080〜0.0800%を含み、さらに、Ti、Zr
およびAlのうち1種または2種以上を合計で0.05〜0.30
%含有し、かつ不純物としてCaを0.0020%以下に制限
し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有する
ことを特徴とするガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤで
あり、本発明では、前記組成に加えて、さらに、mass%
で、Cr:0.60%以下、Ni:3.0 %以下、Cu:3.0%以
下、Mo:0.50%以下、B:0.005 %以下、のうちの1種
または2種以上を含有するのが好ましく、また、本発明
では、前記各組成に加えて、さらに、mass%で、Nb、V
のうちの1種または2種を合計で0.25%以下含有するの
が好ましい。
【0014】また、本発明は、mass%で、C:0.15%以
下、Si:2.0 %以下、Mn:2.5 %以下、K:0.0035〜0.
0150%、O:0.0080〜0.0800%を含み、さらに、S:0.
015〜0.030 %を含有し、かつ不純物としてCaを0.0020
%以下に制限し、残部Feおよび不可避的不純物からなる
組成を有することを特徴とするガスシールドアーク溶接
用鋼ワイヤであり、本発明では、前記組成に加えて、さ
らに、mass%で、Cr:0.60%以下、Ni:3.0 %以下、C
u:3.0 %以下、Mo:0.50%以下、B:0.005 %以下、
のうちの1種または2種以上を含有するのが好ましく、
また、本発明では、前記各組成に加えて、さらに、mass
%で、Nb、Vのうちの1種または2種を合計で0.25%以
下含有するのが好ましい。
【0015】また、本発明は、鋼素材を熱間加工、冷間
加工により所定の線径の素線としたのち、該素線に、焼
鈍、酸洗を施し、あるいはさらに銅めっきをした後、伸
線加工して所定の寸法の鋼ワイヤとするガスシールドア
ーク溶接用鋼ワイヤの製造方法において、前記鋼素材と
して、Caを0.0020mass%以下に制限した組成を有する鋼
素材を使用し、前記焼鈍前に前記素線にカリウム塩溶液
を塗布して、前記ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ中
のK、O含有量がK:0.0035〜0.0150mass%、O:0.00
80〜0.0800mass%となるように、前記カリウム塩溶液の
塗布条件(濃度、塗布量)、および前記焼鈍の条件を調
整することを特徴とするガスシールドアーク溶接用鋼ワ
イヤの製造方法である。また、本発明では、前記鋼素材
をC:0.15%以下、Si:2.0 %以下、Mn:2.5 %以下を
含み、かつ不純物としてCaを0.0020%以下に制限し、残
部Feおよび不可避的不純物からなる組成とするのが好ま
しく、また、本発明では、前記組成に加えてさらに、T
i、ZrおよびAlのうち1種または2種以上を合計で0.05
〜0.30%含有する組成としてもよく、また、前記各組成
に加えてさらに、S:0.015 〜0.030 %を含有する組成
としてもよい。また、本発明では、前記各組成に加え
て、さらにCr:0.60%以下、Ni:3.0 %以下、Cu:3.0
%以下、Mo:0.50%以下、B:0.005 %以下、のうちの
1種または2種以上を含有するのが好ましく、また、本
発明では、前記各組成に加えて、さらに、Nb、Vのうち
の1種または2種を合計で0.25%以下含有するのが好ま
しい。
【0016】
【発明の実施の形態】まず、本発明のガスシールドアー
ク溶接用鋼ワイヤの組成限定理由について説明する。な
お、%は、とくにことわらない限りmass%を意味する。 C:0.15%以下 Cは、溶接金属の強度を確保するための重要な元素であ
り、所望の強度に応じ含有する。しかし、過剰の含有は
溶融金属の粘性を低下し流動性を低下させるとともに、
溶接金属の靱性を低下させる。とくに、MAG溶接にお
いては、過剰のC含有は高電流域での溶滴、溶融池の挙
動を不安定とし、スパッタを多発する。このため、Cは
0.15%に限定した。なお、強度、靱性の観点から、好ま
しくは0.02〜0.08%である。
【0017】Si:2.0 %以下 Siは、溶融金属の脱酸剤として作用し、溶接の作業性を
向上させる。また、Siは強度を増加させる元素であり、
所望の強度に応じ含有する。しかし、過剰の含有は、靱
性を劣化させ、さらに溶接硬化性を増加させる。このた
め、Siは2.0 %以下に限定した。なお、好ましくは、0.
30〜0.85%である。
【0018】Mn:2.5 %以下 MnもSiと同様に、溶融金属の脱酸剤として作用し、溶接
の作業性を向上させるとともに、強度を増加させる元素
であり、所望の強度に応じ含有する。しかし、過剰の含
有は、靱性を劣化させ、さらに溶接硬化性を増加させ
る。このため、Mnは2.0 %以下に限定した。なお、好ま
しくは、1.00〜1.70%である。
【0019】K:0.0035〜0.0150% Kは、溶滴の移行形態をスプレー化するのに効果があ
り、とくにMAG溶接では安定なスプレー移行に顕著な
効果がある。しかし、CO2 比率が25体積%を超えるAr+
CO2 混合ガスを使用する高CO2 MAG溶接においては、
ワイヤ中のK含有量が0.0035%未満では、溶滴のスプレ
ー化が達成できず、スパッタが多発する。一方、ワイヤ
中のK含有量が0.0150%を超えると、アーク長が長くな
りすぎ、ワイヤ先端に懸垂した溶滴が不安定となり、ス
パッタが多発する。このようなことから、ワイヤ中のK
含有量は0.0035〜0.0150%の範囲に限定した。なお、好
ましくは、0.005 〜0.010 %である。また、Kは沸点が
760 ℃と低いため、溶製段階での歩留りは低い。このた
め、Kは溶製段階で添加するより、ワイヤ製造中に、ワ
イヤ表面にカリウム塩溶液を塗布したのち焼鈍し、ワイ
ヤ内部に安定して保持するのが好ましい。
【0020】O:0.0080〜0.0800% Oは、溶製中、ワイヤ製造中に不可避的に含有される元
素であるが、Kと同様に、溶滴の移行形態をスプレー化
するのに効果があり、とくにパルスMAG溶接では安定
なスプレー移行に顕著な効果がある。これらの効果が顕
著に認められるのは、Oが0.0080%以上含有される場合
である。しかし、Oが0.0800%を超えると、溶接金属の
靱性が劣化する。このため、Oは0.0080〜0.0800%の範
囲に調整する。
【0021】Ca:0.0020%以下 Caは、アークを緊縮させ溶滴のスプレー化を阻害する元
素であり、本発明では不純物としてワイヤ中に含有ある
いはワイヤに付着するCaを制限する。ワイヤ中に含有あ
るいはワイヤに付着するCa量が0.0020%を超えると、と
くにCO2 比率が25体積%を超えるAr+CO2 混合ガスを使
用する高CO2 MAG溶接においては、溶滴のスプレー化
が達成できず、スパッタが多発する。このため、ワイヤ
中に含有あるいはワイヤに付着するCa量の許容範囲は0.
0020%以下とした。なお、好ましくは、0.0003%以下で
ある。ワイヤ製造中に伸線潤滑剤として、Ca系伸線潤滑
剤を使用すると、Caがワイヤ表面に付着残留して、溶接
作業に悪影響を及ぼす。このため、Caの付着残留は0.00
03%以下とするのが望ましい。
【0022】Ti、ZrおよびAlのうち1種または2種以上
を合計で0.05〜0.30% 本発明では、必要に応じ、Ti、ZrおよびAlのうち1種ま
たは2種以上を添加できる。Ti、ZrおよびAlは、いずれ
も脱酸剤として作用し、さらに溶接金属の強度を増加さ
せ、耐候性を向上させる作用を有する。またさらに、T
i、ZrおよびAlは、MAG溶接の高電流域で、溶融池の
振動を抑え、アークの短絡を低減する効果を有する。T
i、ZrおよびAlのうち1種または2種以上の含有量の合
計が0.05%未満では、上記した作用効果は認められな
い。一方、0.30%を超える含有は、溶接金属の靱性を低
下させる。このようなことから、Ti、ZrおよびAlは、こ
れら元素のうち1種または2種以上を合計で0.05〜0.30
%の範囲に限定するのが好ましい。
【0023】S:0.015 〜0.030 % Sは、とくにことわらない限り不可避的不純物として0.
015 %未満とされるが、必要に応じ添加することができ
る。Sは、溶融金属の粘性を低下させる作用を有し、ワ
イヤ先端に懸垂する溶滴の離脱を容易にし、とくに低電
流域で溶滴を微細化する効果を有している。このような
効果は、Sを0.015 %以上とした場合に認められるが、
0.030 %を超える含有は、小粒のスパッタを増加させる
とともに、溶接金属の靱性を低下させる。このため、S
は添加する場合には、0.015 〜0.030 %の範囲とした。
【0024】Cr:0.60%以下、Ni:3.0 %以下、Cu:3.
0 %以下、Mo:0.50%以下、B:0.005 %以下、のうち
の1種または2種以上 Cr、Ni、Cu、Mo、Bは、溶接金属の強度を増加させ、耐
候性を向上させる作用を有しており、必要に応じ添加で
きる。しかし、過剰な含有は溶接金属の靱性を劣化させ
る。このため、Crは0.60%以下、Niは3.0 %以下、Cuは
3.0 %以下、Moは0.50%以下、Bは0.005 %以下に限定
するのが望ましい。
【0025】Nb、Vのうちの1種または2種を合計で0.
25%以下 Nb、Vは、溶接金属の強度と靱性を向上させる作用を有
しており、必要に応じ添加できるが、過剰な添加は溶接
金属の靱性を劣化させる。このため、Nb、Vのうちの1
種または2種を合計で0.25%以下に限定するのが望まし
い。本発明のガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤでは、
上記した成分以外は、残部Feおよび不可避的不純物であ
る。不可避的不純物として、P、Nは溶接金属の靱性を
劣化させるため、できるだけ低減するのが望ましいが、
Pは0.030 %、Nは0.010 %までは許容できる。
【0026】つぎに、ガスシールドアーク溶接用鋼ワイ
ヤの製造方法について説明する。上記した組成の溶鋼
を、転炉、電気炉等通常公知の溶製方法により溶製し、
好ましくは連続鋳造法によりビレット等の鋼素材とす
る。鋼素材は、その後熱間圧延、あるいはさらに冷間圧
延により所定の線径の素線とされる。熱間圧延条件、冷
間圧延条件については、所定の寸法形状の鋼素線となる
条件であればとくに限定されない。
【0027】ついで、鋼素線は、焼鈍と酸洗を施され、
あるいはさらに銅めっきを施されたのち、冷間伸線加工
により所定の線径のガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ
とされる。本発明では、焼鈍前の鋼素線表面に、カリウ
ム塩含有溶液を塗布する。カリウム塩溶液としては、ク
エン酸3カリウム水溶液、炭酸カリウム水溶液、水酸化
カリウム水溶液が好ましい。塗布溶液のカリウム塩濃度
は、K換算で2〜30%(重量%)とするのが好ましい。
また、カリウム塩含有溶液の塗布量は、線径、カリウム
塩濃度、焼鈍温度・時間と関連し、鋼ワイヤ中のK含有
量が0.0035〜0.0150%、O含有量が0.0080〜0.0800%と
なるように予め実験等により塗布条件を決定しておくの
が望ましい。
【0028】表面にカリウム塩含有溶液を塗布された鋼
素線は、ついで焼鈍を施される。焼鈍は、水蒸気を含む
弱酸化性雰囲気中で、750 〜950 ℃の温度範囲で行うの
が望ましい。焼鈍温度が750 ℃未満では、内部酸化反応
の進行が遅く、また950 ℃を超えると、内部酸化反応の
進行が速すぎて、K、O含有量の調整が困難となる。焼
鈍雰囲気は露点0℃以下、酸素濃度200ppm以下とするの
が内部酸化層形成の観点から望ましい。このような雰囲
気中で、表面にカリウム塩含有溶液を塗布された鋼素線
を焼鈍することにより、鋼表面から酸化が進行し、図1
に示すように表層部が内部酸化される。この内部酸化部
にカリウムが、確実に保持される。
【0029】焼鈍温度、時間の焼鈍条件は、鋼ワイヤ中
のK含有量が0.0035〜0.0150%、O含有量が0.0080〜0.
0800%となるように、線径、およびカリウム塩濃度、カ
リウム塩含有溶液の塗布量等の塗布条件と関連して決定
されるのが望ましい。焼鈍済の鋼素線は、さらに酸洗を
施され、あるいはさらに銅めっきを施された後、冷間伸
線加工されて所定の寸法の鋼ワイヤとされる。
【0030】なお、溶接時の低スパッタ化のためには、
冷間伸線加工において、ダイス管理を徹底しワイヤ表面
の平坦度(実表面積/理論表面積)を1.01未満とするこ
とが肝要である。また、ワイヤ表面に付着する不純物
は、給電安定化のため、0.01g/ワイヤ10kg 以下とするのが
望ましい。
【0031】また、ワイヤ表面には送給性確保のため潤
滑油が塗布されるが、ロボット溶接用として送給性を確
保するには、その塗布量は0.35〜1.4g/ワイヤ10kgとするの
が望ましい。
【0032】
【実施例】(実施例1)連続鋳造製鋼素材(ビレット)
を、熱間圧延し、5.5 〜7.0mm φの線材とし、ついで冷
間加工(伸線)により、2.0 〜2.8mm φの鋼素線とし
た。これら鋼素線に、3〜20%(重量%)クエン酸3カ
リウム水溶液を塗布した。塗布量は、5〜30g/素線kgと
した。ついで、これら鋼素線を750 〜 900℃の温度範囲
の一定温度で焼鈍し、素線表層部に内部酸化層を形成さ
せた。焼鈍条件は、線径、クエン酸3カリウム水溶液の
濃度、および鋼ワイヤ中の目標K、O含有量に応じ、調
整した。焼鈍条件を表1に示す。なお、焼鈍雰囲気は、
露点−2℃、酸素濃度200ppm以下、CO2 濃度0.1 %以下
の窒素ガス雰囲気とした。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】焼鈍済鋼素線は、酸洗されたのち銅めっき
を施され、ついで冷間伸線により1.4mm φの鋼ワイヤと
された。なお、1部は銅めっきを施さないものとした。
これら鋼ワイヤの組成を表2に示す。なお、表中のCu
は、銅めっきによるCu量を含んでいる。
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】ついでワイヤ10kgあたり0.35〜1.4gの潤滑
油を塗布した表2に示す組成の鋼ワイヤを用い、パルス
MAG溶接により、板厚19mmの鋼板上にビードオン溶接
を行って、Cu製捕集治具を用いてスパッタを捕集し、単
位時間内のスパッタ発生量を調査する溶接試験を実施し
た。なお、溶接時間は1min とした。用いた溶接条件は
つぎのとおりである。
【0039】 シールドガス:Ar+50体積%CO2 ,流量20 l/min 電源 :インバータパルス電源 溶接電流 :250 A 溶接電圧 :30V 溶接速度 :45cm/min パルス条件 :ピーク電流480 A、ベース電流60A、
ピーク幅1.5ms スパッタ発生量についての結果を表3に示す。なお、ス
パッタ発生量が0.2g/min以下を良(○)、0.2g/min超0.
3g/min以下を可(△)、0.3g/min超を不可(×)で評価
した。
【0040】
【表5】
【0041】
【表6】
【0042】本発明例では、スパッタ発生量が0.3g/min
以下と少なく、スパッタ低減効果が顕著となっている。
とくに、S含有量を0.015 〜0.030 %とすることにより
更なる低スパッタ化が達成されている。一方、Ca、K、
O含有量のいずれかが本発明範囲を外れる比較例(ワイ
ヤNo.35 〜No.38 )では、スパッタ発生量が0.3g/minを
超え、スパッタが多発した。 (実施例2)実施例1と同様に、連続鋳造製鋼素材(ビ
レット)を、熱間圧延と冷間加工(伸線)により、2.0
〜3.2mm φの鋼素線とした。これら鋼素線に、クエン酸
3カリウム水溶液を塗布した。ついで、これら鋼素線を
750 〜 900℃の温度範囲の一定温度で焼鈍し、素線表層
部に内部酸化を生じさせた。焼鈍条件は、線径、クエン
酸3カリウム水溶液の濃度、および鋼ワイヤ中の目標
K、O含有量に応じ、調整した。焼鈍条件を表4に示
す。なお、焼鈍雰囲気は、露点−2℃、酸素濃度200ppm
以下、CO2 濃度0.1 %以下の窒素ガス雰囲気とした。
【0043】
【表7】
【0044】焼鈍済鋼素線は、酸洗されたのち銅めっき
を施され、ついで冷間伸線により1.4mm φの鋼ワイヤと
された。なお、1部は銅めっきを施さないものとした。
これら鋼ワイヤの組成を表5に示す。なお、表中のCu
は、銅めっきによるCu量を含んでいる。
【0045】
【表8】
【0046】ついでワイヤ10kgあたり0.35〜1.4gの潤滑
油を塗布した表5に示す組成の鋼ワイヤを用い、MAG
溶接により、板厚19mmの鋼板上にビードオン溶接を行っ
て、Cu製捕集治具を用いてスパッタを捕集し、単位時間
内のスパッタ発生量を調査する溶接試験を実施した。な
お、溶接時間は1min とした。用いた溶接条件はつぎの
とおりである。
【0047】 シールドガス:Ar+55体積%CO2 ,流量25 l/min 電源 :サイリスタ電源 溶接電流 :350 A 溶接電圧 :34V 溶接速度 :60cm/min スパッタ発生量についての結果を表6に示す。なお、ス
パッタ発生量が0.3g/min以下を良(○)、0.3g/min超0.
5g/min以下を可(△)、0.5g/min超を不可(×)で評価
した。
【0048】
【表9】
【0049】本発明例では、スパッタ発生量が0.5g/min
以下と少なく、スパッタ低減効果が顕著となっている。
一方、K含有量が本発明範囲を外れる比較例(ワイヤN
o.2-17 、No.2-18 )では、スパッタ発生量が0.5g/min
を超え、スパッタが多発した。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、CO2 比率が25体積%を
超えるAr+CO2 混合ガスをシールドガスとする高CO2
AG溶接においても、溶滴のスプレー移行が可能とな
り、さらにアークの安定化、スパッター発生の抑制、さ
らにはインバータパルス電源と組合せて極低スパッター
化が可能となるなど、溶接作業性の向上、溶接コストの
低減など産業上格段の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシールドガスアーク溶接用鋼ワイヤの
断面組織の1例を示す模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C22C 38/58 C22C 38/58 (72)発明者 安田 功一 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 4E084 BA03 BA04 BA05 BA06 BA08 BA09 BA11 BA12 BA13 BA14 BA15 BA16 BA17 CA24 CA25 DA11 GA02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 mass%で、 C:0.15%以下、 Si:2.0 %以下、 Mn:2.5 %以下、 K:0.0035〜0.0150%、 O:0.0080〜0.0800% を含み、かつ不純物としてCaを0.0020%以下に制限し、
    残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有すること
    を特徴とするガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ。
  2. 【請求項2】 mass%で、 C:0.15%以下、 Si:2.0 %以下、 Mn:2.5 %以下、 K:0.0035〜0.0150%、 O:0.0080〜0.0800% を含み、さらに、 Ti、ZrおよびAlのうち1種または2種以上を合計で0.05
    〜0.30% 含有し、かつ不純物としてCaを0.0020%以下に制限し、
    残部Feおよび不可避的不純物からなる組成を有すること
    を特徴とするガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ。
  3. 【請求項3】 mass%で、 C:0.15%以下、 Si:2.0 %以下、 Mn:2.5 %以下、 K:0.0035〜0.0150%、 O:0.0080〜0.0800% を含み、さらに、 S:0.015 〜0.030 %を含有し、 かつ不純物としてCaを0.0020%以下に制限し、残部Feお
    よび不可避的不純物からなる組成を有することを特徴と
    するガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ。
  4. 【請求項4】 前記組成に加えて、さらに、mass%で、 Cr:0.60%以下、Ni:3.0 %以下、Cu:3.0 %以下、M
    o:0.50%以下、B:0.005 %以下、のうちの1種また
    は2種以上を含有することを特徴とする請求項1ないし
    3のいずれかに記載のガスシールドアーク溶接用鋼ワイ
    ヤ。
  5. 【請求項5】 前記組成に加えて、さらに、mass%で、 Nb、Vのうちの1種または2種を合計で0.25%以下含有
    することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記
    載のガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ。
  6. 【請求項6】 鋼素材を熱間加工、冷間加工により所定
    の線径の素線としたのち、該素線に、焼鈍、酸洗を施
    し、あるいはさらに銅めっきをした後、伸線加工して所
    定の寸法の鋼ワイヤとするガスシールドアーク溶接用鋼
    ワイヤの製造方法において、前記鋼素材として、Caを0.
    0020mass%以下に制限した組成を有する鋼素材を使用
    し、前記焼鈍前に前記素線にカリウム塩溶液を塗布し
    て、前記ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ中のK、O
    含有量がK:0.0035〜0.0150mass%、O:0.0080〜0.08
    00mass%となるように、前記カリウム塩溶液の塗布条件
    および前記焼鈍の条件を調整することを特徴とするガス
    シールドアーク溶接用鋼ワイヤの製造方法。
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CN114616072A (zh) * 2019-11-07 2022-06-10 株式会社神户制钢所 气体保护电弧焊用焊丝

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