JP2000158150A - 電極チップの研磨方法 - Google Patents

電極チップの研磨方法

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JP2000158150A
JP2000158150A JP10338100A JP33810098A JP2000158150A JP 2000158150 A JP2000158150 A JP 2000158150A JP 10338100 A JP10338100 A JP 10338100A JP 33810098 A JP33810098 A JP 33810098A JP 2000158150 A JP2000158150 A JP 2000158150A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電極チップの位置制御等を可能なサ−ボガンの
機能を利用し、消耗量に応じて、無駄なく能率的に研磨
できる電極チップの研磨方法を提供すること。 【解決手段】まず、サ−ボモ−タ6で移動可能な一方の
電極チップを他方の電極チップに当接させて、チップの
合計消耗量を検出する。ついで、モーボモータ側のチッ
プを研磨基準板16に当接させて、そのチップの消耗量
を検出し、更に、合計消耗量から演算して、他方のチッ
プの消耗量を算出する。その後、打点基準位置に復帰さ
せた際のチップ先端相互の中間地点を、各チップの消耗
量から算出して、その位置を研磨時の中間基準位置に対
応するように演算する。研磨時、各チップを、中間基準
位置側へ同等に接近させ、かつ、ドレッサ−18のカッ
タ30の厚さ寸法分、相互に離隔するように移動させ
て、荒仕上げし、更に、カッタを回転させつつ、所定距
離、中間基準位置側へ同等に接近させて、仕上げ加工を
行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サ−ボガンに装着
されるスポット溶接用の一対の電極チップを研磨する電
極チップの研磨方法に関する。サ−ボガンは、少なくと
も一方の電極チップを、エンコーダを内蔵させたサ−ボ
モータで移動可能に保持した溶接ガンの一種であり、演
算機能を備えて、サ−ボモ−タの回転数制御・トルク制
御を行なって、電極チップの位置制御や加圧力制御等を
行なえるものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来、溶接ガンの電極チップ
の研磨は、ドレッサ−の回転するカッタの表裏に、所定
時間、例えば、15秒、一対の電極チップをそれぞれ当
てて、各電極チップを研磨し、その後、各電極チップの
先端面が、所定形状に研磨されていたか否かを目視し
て、研磨完了を判断していた。
【0003】そして、各電極チップの先端面が所定形状
に研磨されていない場合には、再度、各電極チップをド
レッサ−のカッタに当てて研磨し、各電極チップの消耗
した部位を修復していた。
【0004】しかし、従来の研磨方法では、消耗量に応
じて、適切に電極チップを研磨していた訳ではなく、研
磨し過ぎる無駄が生じたり、工数がかかっていた。
【0005】本発明は、上述の課題を解決するものであ
り、電極チップの位置制御等を可能なサ−ボガンの機能
を利用して、消耗量に応じて、適切に研磨できて、無駄
なく能率的に研磨できる電極チップの研磨方法を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る研磨方法
は、スポット溶接用の一対の電極チップが、溶接ロボッ
トのア−ムに取り付けられたサ−ボガンに装着され、前
記サ−ボガンが、少なくとも一方の前記電極チップを、
エンコーダを内蔵させたサ−ボモータで移動可能に保持
するとともに、前記一対の電極チップ相互を、所定の中
間基準位置に対して、同等に接近させる位置制御機能を
備えて構成され、前記一対の電極チップを研磨するドレ
ッサ−が、表裏で前記一対の電極チップを研磨可能に回
転するカッタを備えるとともに、前記溶接ロボットの作
動による前記サーボガンの稼動範囲内で、研磨時の前記
一対の電極チップの軸方向への移動に追従して移動可能
に保持されて配置され、さらに、前記溶接ロボットの作
動による前記サーボガンの稼動範囲内に、一方の電極チ
ップを当接可能に、研磨基準板が、配設固定され、溶接
加工中に、下記工程を具備して研磨する電極チップの研
磨方法であって、溶接加工前に、前記サーボガンに装着
された前記一対の電極チップの絶対的な打点基準位置を
検出する打点基準位置検出工程、所定数の打点後に、前
記一対の電極チップを打点基準位置に復帰させた後、前
記サーボモータを作動させ、一方の前記電極チップを他
方の前記電極チップに当接させて、前記一対の電極チッ
プの合計の消耗量を検出する合計消耗量検出工程、前記
研磨基準板の位置に、前記サーボガンを配置させて、前
記モーボモータを作動させ、一方の前記電極チップを前
記研磨基準板に当接させて、一方の前記電極チップの消
耗量を検出する一方側消耗量検出工程、合計の消耗量か
ら、一方の前記電極チップの消耗量を減算して、他方の
前記電極チップの消耗量を算出する他方側消耗量検出工
程、消耗後における前記一対の電極チップを前記打点基
準位置に復帰させた際の、前記一対の電極チップ先端相
互の中間地点を、一方の前記電極チップの消耗量と他方
の前記電極チップの消耗量とから算出し、前記中間地点
に対応する研磨時の研磨基準位置を算出する研磨基準位
置算出工程、前記研磨基準位置を前記中間基準位置に設
定するとともに、前記ドレッサ−のカッタの表裏で前記
一対の電極チップを研磨可能な位置に、前記サーボガン
を配置させ、さらに、前記カッタを回転させつつ、前記
一対の電極チップを、前記中間基準位置側へ同等に接近
させるとともに、前記カッタの厚さ寸法分、相互に離隔
するように移動させて、前記一対の電極チップの荒仕上
げ加工を行なう荒仕上げ工程、荒仕上げ工程後に、前記
カッタを回転させつつ、前記一対の電極チップ相互を、
所定距離、前記中間基準位置側へ同等に接近させて、前
記一対の電極チップの仕上げ加工を行なう仕上げ研磨工
程、を具備して研磨することを特徴とする。
【0007】そして、仕上げ研磨工程後には、前記一対
の電極チップを打点基準位置に復帰させた後、前記サー
ボモータを作動させ、一方の前記電極チップを他方の前
記電極チップに当接させて、前記一対の電極チップの合
計の研磨量を検出する合計研磨量検出工程、前記研磨基
準板の位置に、前記サーボガンを配置させて、前記モー
ボモータを作動させ、一方の前記電極チップを前記研磨
基準板に当接させて、一方の前記電極チップの研磨量を
検出する一方側研磨量検出工程、合計の研磨量から、一
方の前記電極チップの研磨量を減算して、他方の前記電
極チップの研磨量を算出する他方側研磨量検出工程、を
付加させることが望ましい。
【0008】また、前記他方側消耗量検出工程後には、
前記一対の電極チップの各消耗量が所定値以上の時、前
記一対の電極チップを交換するチップ交換工程を、付加
させることが望ましい。
【0009】さらに、前記ドレッサーは、前記カッタ
を、回転数を制御可能なサ−ボモ−タにより、回転駆動
させることが望ましい。
【0010】
【発明の効果】本発明に係る研磨方法では、まず、打点
基準位置検出工程で、溶接加工前に、サーボガンに装着
された一対の電極チップの絶対的な打点基準位置を検出
しておき、溶接加工中の所定数の打点後には、合計消耗
量検出工程において、一対の電極チップを打点基準位置
に復帰させた後、サーボモータを作動させて、一方の電
極チップを他方の電極チップに当接させる。
【0011】すると、溶接加工前の打点基準位置を基準
に、一対の電極チップ相互が消耗していることから、合
計の消耗量分、一方の電極チップが移動し、その移動量
をエンコ−ダで検出すれば、一対の電極チップの合計の
消耗量を検出することができる。
【0012】その後、一方側消耗量検出工程において、
研磨基準板の位置に、サーボガンを配置させて、モーボ
モータを作動させ、一方の電極チップを研磨基準板に当
接させる。
【0013】すると、溶接加工前の打点基準位置を基準
に、一方の電極チップが消耗しているため、一方の電極
チップの消耗量分、一方の電極チップが余分に移動し
て、その移動量をエンコ−ダで検出すれば、その一方の
電極チップの消耗量を検出することができる。
【0014】そして、他方側消耗量検出工程において、
合計の消耗量から、一方の電極チップの消耗量を減算す
れば、他方の電極チップの消耗量を算出できる。
【0015】その後、研磨基準位置算出工程において、
一対の電極チップを打点基準位置に復帰させた際の、一
対の電極チップ先端相互の中間地点を、一方の電極チッ
プの消耗量と他方の電極チップの消耗量とから算出し
て、この中間地点に対応する研磨時の研磨基準位置を算
出する。
【0016】ついで、荒仕上げ工程において、研磨基準
位置を中間基準位置に設定するとともに、ドレッサ−の
カッタの表裏で一対の電極チップを研磨可能な位置に、
サーボガンを配置させ、さらに、サ−ボガンの位置制御
機能を作動させて、カッタを回転させつつ、一対の電極
チップを、中間基準位置側へ同等に接近させるととも
に、カッタの厚さ寸法分、相互に離隔するように移動さ
せて、一対の電極チップの荒仕上げ加工を行なう。
【0017】この時、設定した中間基準位置が、ドレッ
サ−のカッタの厚さ方向の中間位置に、厳密に設定され
ていなくとも、ドレッサ−自体が、一対の電極チップの
軸方向への移動に追従して移動可能に保持されて配置さ
れている。そのため、ドレッサ−は、各電極チップ相互
の接近時に追従して移動し、荒仕上げ完了時には、カッ
タの厚さ方向の中間位置が、研磨基準位置としての中間
基準位置に配置されることとなる。
【0018】そしてまた、消耗した各電極チップが、中
間基準位置側へ同等に接近するように相互に移動して、
カッタの厚さ寸法分、相互に接近すれば、カッタを備え
たドレッサ−自体が移動可能に配置されていることもあ
いまって、一対の電極チップは、各々の消耗量が相違し
ていても、相互が、荒仕上げ加工されて、カッタの表裏
のそれぞれの刃の底部に的確に到達することとなる。
【0019】その後、仕上げ研磨工程において、サ−ボ
ガンの位置制御機能を作動させて、カッタを回転させつ
つ、一対の電極チップ相互を、所定距離、中間基準位置
側へ同等に接近させれば、一対の電極チップの仕上げ加
工を行なうことができる。
【0020】したがって、本発明に係る電極チップの研
磨方法では、電極チップの位置制御等を可能なサ−ボガ
ンの機能を利用して、消耗量に応じて、適切に研磨でき
て、無駄なく能率的に電極チップを研磨することができ
る。
【0021】そして、仕上げ研磨工程後、合計研磨量検
出工程、一方側研磨量検出工程、及び、他方側研磨量検
出工程を付加すれば、一対の電極チップの各々の研磨量
を正確に検出することができることから、それらの研磨
量から演算して、以後の溶接基準位置を設定し、つぎの
溶接加工用に容易に調整することができて、つぎの溶接
加工に容易に移行することができる。
【0022】また、他方側消耗量検出工程後には、一対
の電極チップの各消耗量が所定値以上の時、一対の電極
チップを交換するチップ交換工程を、付加させれば、溶
接加工中に、自動的に電極チップの交換が可能となるた
め、溶接作業を効率的に行なうことができる。
【0023】さらに、ドレッサーが、カッタを、回転数
を制御可能なサ−ボモ−タにより、回転駆動させるよう
に構成されれば、荒仕上げ工程と仕上げ研磨工程とで、
適宜、電極チップの加圧力を調整しつつ、カッタの回転
数を容易に調整して、電極チップを研磨でき、迅速かつ
奇麗に、研磨作業を行なうことができる。また、サ−ボ
ガンのサ−ボモ−タとともに、ドレッサ−のサ−ボモ−
タを、溶接ロボットの制御回路で制御することが可能と
なり、溶接ロボットの制御回路に組み込んで、円滑に電
極チップを研磨することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明すると、実施形態の研磨方法に使用する
サ−ボガン5は、図1・2に示すように、多関節の溶接
ロボット1のア−ム2の先端に保持されるとともに、一
対の電極チップ11・12を相互に対向するシャンク7
・8に嵌め込んで構成されている。そして、サ−ボガン
5は、汎用のものであり、電極チップ11を、エンコー
ダを内蔵させたサ−ボモータ6により移動させるように
保持するとともに、一対の電極チップ11・12相互
を、所定の中間基準位置C0(図11・12参照)に対
して、同等に接近させる位置制御機能を備えて構成され
ている。また、サ−ボガン5は、演算機能を備えて、サ
−ボモ−タ6の回転数制御・トルク制御を行なって、電
極チップ11の位置制御や加圧力制御等を行なえるもの
である。
【0025】なお、実施形態のサ−ボガン5では、サ−
ボモ−タ6に移動可能に保持されていないシャンク8側
は、位置制御機能によって、シャンク7側に同等に接近
できるものの、単独では、1mm程度未満の位置制御が行
なうことができないように構成されている。
【0026】また、図1に示す符号3は、溶接ロボット
1、サ−ボガン5、ドレッサ−18、及び、図示しない
チップ組付機の作動を制御する制御装置である。また、
W1・W2は、溶接ロボット1が溶接加工を行なう溶接
ラインでの加工地点であり、それらの加工地点W1・W
2では、図2の二点鎖線で示すように、所定数、所定箇
所で打点(スポット溶接)して所定の板金P1・P2等
を、溶接して連結することとなる。
【0027】ドレッサ−18は、図1・3〜5に示すよ
うに、溶接ロボット1の作動によるサーボガン5の稼動
範囲内で、支持フレ−ム14に支持されている。ドレッ
サ−18は、背面側の上下に、支持フレ−ム14に連結
固定されたブラケット19・20を備えている。上下の
ブラケット19・20の間には、左右両側で、上下に配
置されたガイドロッド21・21が配設されている。各
ガイドロッド21の上下の略中間位置には、ドレッサ−
本体24の後部に設けられたガイドブロック25が、ガ
イドロッド21の軸方向に沿う上下方向に摺動可能に配
設されている。また、ガイドブロック25の上下面に
は、各ガイドロッド21の周囲に外装された計4個の圧
縮コイルばね22が当接している。これらのばね22の
伸縮によって、ドレッサ−本体24が、研磨時の電極チ
ップ11・12の軸方向への移動に追従して、移動可能
に、支持フレ−ム14に保持されることとなる。
【0028】ドレッサ−本体24は、サ−ボモ−タ27
と、電極チップ11・12を研磨するカッタ30と、電
極チップ11・12のシャンク7・8からの抜き取りを
行なうチップ抜き取り機構32と、を備えて構成されて
いる。
【0029】カッタ30は、上下方向の回転軸で回転さ
れるように、略円環状のホルダ29に保持されるととも
に、上下方向の表裏に、電極チップ11・12の先端を
研磨可能な凹んだ形状の刃30a・30c(図11参
照)を備えている。
【0030】ホルダ29は、カッタ30の周縁付近をケ
ース24aから露出させて、ドレッサ−本体24のケ−
ス24a内に回動可能に保持されている。また、ホルダ
29は、外周面に、ケ−ス24aに回動可能に保持され
た中間歯車28と噛合する歯車部が形成されている。中
間歯車28は、サ−ボモ−タ27の回動駆動軸27aに
固着された歯車27bに噛合している。
【0031】そのため、カッタ30は、サ−ボモ−タ2
7が作動されれば、回動駆動軸27aの歯車27b・中
間歯車28・ホルダ29を介して、上下方向の回転軸で
回転することとなる。なお、サ−ボモ−タ27は、制御
装置3によって、その作動を制御されることとなる。
【0032】チップ抜き取り機構32は、先細りのテ−
パ状のシャンク7・8に組み付けられた電極チップ11
・12が、周方向に僅かに回転されれば、容易に外れる
ことに着目して、3個の爪片45を利用して、電極チッ
プ11・12をシャンク7・8から抜き取るものであ
る。そして、実施形態の抜き取り機構32は、図6・7
・16〜19に示すように、3個の爪片45の他、回動
基盤47、保持部材40、上・下プレ−ト33・34、
押えリング36・36、制動板38、を備えて構成され
ている。
【0033】回動基盤47は、各爪片45を、チップ1
1・12を保持可能にチップ11・12に食い込ませる
食い込み領域(図18・19に示す状態)と、チップ1
1・12と干渉しない退避領域(図16に示す状態)
と、に回動させるものであり、中央に、電極チップ11
・12を挿通させる挿通孔47aが上下方向に形成され
た略円環状としている。回動基盤47の回動中心軸X
は、挿通孔47aの中心で、上下方向に形成されてい
る。挿通孔47aの周縁には、各爪片45を収納する凹
部47bが形成されている。また、各凹部47bの内周
面には、回動基盤47の回動方向における時計方向側
に、各爪片45を食い込み領域に押圧する食い込み用押
圧面47c(図17参照)が形成され、回動基盤47の
回動方向における反時計方向側に、各爪片45を退避領
域に押圧する退避用押圧面47d(図19参照)が形成
されている。回動基盤47の外周面には、中間歯車28
と噛合する歯車部47eが形成されている。また、回動
基盤47の各凹部47bの間には、上下方向に貫通する
3個の貫通孔47gが形成されている。各貫通孔47g
は、後述するスペ−サ43を挿通させるとともに、スペ
−サ43dと干渉しないように、弧状に形成されてい
る。さらに、回動基盤47の上下面の外周縁近傍には、
円筒状のリブ47fが突設されている。
【0034】この回動基盤47は、上・下プレ−ト33
・34の円形に開口した収納孔33a・34aに、中間
歯車28と噛合した状態で収納されるとともに、歯車部
47eの上下面を、上・下プレ−ト33・34に固着さ
れる略円環状の押えリング36・36で規制されること
により、上・下プレ−ト33・34に回動可能に保持さ
れている。上・下プレ−ト33・34は、ケ−ス24a
に固定されている。
【0035】各爪片45は、略長方形板状の本体45a
と、本体45aの上下面の略中央から突設される支持軸
45gと、を備えて構成されている。本体45aの先端
45bは、電極チップ11・12の外周面に食い込み易
いように、鋭角状に形成されている。
【0036】保持部材40は、回動基盤47の各凹部4
7bに配置される爪片45を、支持軸45gを中心とし
て回動可能に保持するものであり、2枚の円板状の平板
部41・42と、内部にねじ孔43aを備えた円筒状の
3本のスペ−サ43と、を6本の連結ボルト44で連結
させて構成されている。
【0037】各平板部41・42は、電極チップ11・
12を挿通可能な上下方向に貫通する挿通孔41a・4
2aを中央に備えて、回動基盤47のリブ47fの内周
面で規制され、回動中心軸Xに沿う中心軸で、回動可能
に配設されている。また、挿通孔41a・42aの周囲
には、相互に対向するように、3個ずつの支持孔41b
・42bと取付孔41c・42cとが放射状に形成され
ている。各支持孔41b・42bは、各爪片45の上下
の支持軸45gを収納させて、各爪片45を回動可能に
支持している。また、各取付孔41c・42cは、段差
を有して構成されている。そして、回動基盤47の各貫
通孔47gに挿通されたスペ−サ43のねじ孔43a
に、上下から各連結ボルト44が噛合され、それらの各
連結ボルト44の頭部が、各取付孔41c・42cの段
差面に当接している。各スペ−サ43は、その上下方向
の長さを、回動基盤47の各貫通孔47gの長さより、
僅かに長くし、かつ、上下の各端面を、各取付孔41c
・42cの周縁に当接させていることから、連結ボルト
44で連結された平板部41・42からなる保持部材4
0は、回動基盤47に対して、回動中心軸Xを中心とし
て、回動可能に配設されている。
【0038】制動板38は、図示しないばねにより、平
板部41の外周面に圧接されている。制動板38の平板
部41への制動力は、回動基盤47の反時計方向への回
転に伴って、各爪片45が電極チップ11・12へ食い
込み、その食い込み抵抗がある程度増大した際、回転を
停止させた各爪片45の支持軸45gで押圧されて、回
動基盤47と共に、保持部材40が回転できる大きさ
に、設定されている。
【0039】また、支持フレ−ム14には、溶接ロボッ
ト1の作動によるサーボガン5の稼動範囲内に、電極チ
ップ11を当接可能に、研磨基準板16が、配設固定さ
れている。
【0040】つぎに、これらのサ−ボガン5やドレッサ
−18を使用して、実施形態による電極チップ11・1
2の研磨方法について説明する。なお、溶接ロボット1
の所定のサ−ボモ−タや、サ−ボガン5・ドレッサ−1
8のサ−ボモ−タ6・27等は、制御装置3によって、
各工程の作動を制御されることとなる。
【0041】そして、実施形態では、打点基準位置検出
工程、溶接加工工程、合計消耗量検出工程、一方側消耗
量検出工程、他方側消耗量検出工程、研磨基準位置算出
工程、荒仕上げ工程、仕上げ研磨工程、合計研磨量検出
工程、一方側研磨量検出工程、他方側研磨量検出工程、
及び、チップ交換工程の各工程により、電極チップ11
・12が研磨される。
【0042】まず、打点基準位置検出工程では、溶接加
工前に、サーボガン5に装着された一対の電極チップ1
1・12の絶対的な打点基準位置を検出する。なお、こ
の工程は、実施形態の場合、待機位置に配置された溶接
ロボット1が、図8に示すように、電極チップ11・1
2の先端面11a・12a相互を所定の押圧力で当接さ
せた状態を、電極チップ11・12の絶対的な打点基準
位置B0としている。この打点基準位置B0は、溶接ロ
ボット1のティ−チングの基準ともなって、この打点基
準位置B0を基準に、加工地点W1・W2での電極チッ
プ11・12の配置位置、加圧力等が制御され、さら
に、後述するドレッサ−18の配置部位等での研磨作業
・チップ交換作業等も制御されることとなる。
【0043】そして、この打点基準位置B0を検出し、
溶接作業・研磨作業・チップ交換作業等を制御装置3に
ティ−チングさせた後、溶接ロボット1は、溶接加工を
行なう溶接作業に移行する。
【0044】そして、溶接加工中において、予め設定さ
れた所定数の打点後(スポット溶接後)には、合計消耗
量検出工程に移行する。この合計消耗量検出工程では、
図9に示すように、一対の電極チップ11・12を打点
基準位置B0に復帰させた後、サ−ボガン5のサーボモ
ータ6を作動させて、一方の電極チップ11を他方の電
極チップ12に当接させる。
【0045】この時、溶接加工前の打点基準位置B0を
基準に、電極チップ11・12相互が消耗していること
から、合計の消耗量h0分、電極チップ11が移動し、
その移動量をエンコ−ダで検出すれば、電極チップ11
・12の合計の消耗量h0を検出することができる。な
お、図9に示す符号h1は、電極チップ11の消耗量で
あり、符号h2は、電極チップ12の消耗量である。
【0046】その後、一方側消耗量検出工程に移行し、
一方側消耗量検出工程では、研磨基準板16の位置に、
サーボガン5を配置させて、モーボモータ6を作動さ
せ、図10に示すように、電極チップ11を研磨基準板
16に当接させる。
【0047】この時、溶接加工前の打点基準位置B0を
基準に、電極チップ11が消耗しているため、電極チッ
プ11の消耗量h1分、電極チップ11が余分に移動し
て、その移動量をエンコ−ダで検出すれば、電極チップ
11の消耗量h1を検出することができる。
【0048】ついで、他方側消耗量検出工程に移行し、
この他方側消耗量検出工程では、制御装置3が、合計の
消耗量h0から、電極チップ11の消耗量h1を減算す
る。この算出値は、電極チップ12の消耗量h2とな
る。
【0049】その後、研磨基準位置算出工程に移行し、
研磨基準位置算出工程では、電極チップ11・12を打
点基準位置B0に復帰させた際の、電極チップ11・1
2の先端相互の中間地点C1を、一方の電極チップ11
の消耗量h1と他方の電極チップ12の消耗量h2とか
ら、(h1−h2)/2を演算して算出し、この中間地
点C1に対応する研磨時の研磨基準位置Eを算出する。
実施形態の場合、図8に示すように、例えば、電極チッ
プ11の消耗量h1が2mm、電極チップ12の消耗量h
2が1mmであれば、(h1−h2)/2=e、すなわ
ち、e=(2−1)/2=0.5であり、中間地点C1
は、打点基準位置B0より、e分、すなわち、0.5mm
分、上方となる。
【0050】ついで、荒仕上げ工程に移行し、荒仕上げ
工程では、研磨基準位置Eを研磨時の中間基準位置C0
に設定するとともに、ドレッサ−18のカッタ30の表
裏で電極チップ11・12を研磨可能な位置に、サーボ
ガン5を配置させ、さらに、図11・12に示すよう
に、サ−ボガン5の位置制御機能を作動させて、カッタ
30を回転させつつ、一対の電極チップ11・12を、
中間基準位置C0側へ同等に接近させるとともに、カッ
タ30の厚さ寸法t分、相互に離隔するように移動させ
て、一対の電極チップ11・12の荒仕上げ加工を行な
う。このカッタ30の厚さ寸法tは、カッタ30の刃3
0a・30cの底部30b・30d間の距離である。
【0051】この荒仕上げ工程では、設定した中間基準
位置C0が、ドレッサ−18のカッタ30の厚さ方向の
中間位置Yに、厳密に設定されていなくとも、ドレッサ
−本体24自体が、コイルばね22によって、一対の電
極チップ11・12の軸方向への移動に追従して移動可
能に保持されて配置されている。そのため、ドレッサ−
本体24は、各電極チップ11・12相互の接近時に追
従して移動し、荒仕上げ完了時には、カッタ30の厚さ
方向の中間位置Yが、研磨基準位置Eとしての中間基準
位置C0に配置されることとなる。
【0052】そしてまた、消耗した各電極チップ11・
12が、中間基準位置C0側へ同等に接近するように相
互に移動して、カッタ30の厚さ寸法t分、相互に接近
すれば、カッタ30を備えたドレッサ−本体24自体が
移動可能に配置されていることもあいまって、一対の電
極チップ11・12は、各々の消耗量h1・h2が相違
していても、相互が、荒仕上げ加工されて、図12に示
すように、カッタ30の表裏のそれぞれの刃30a・3
0cの底部30b・30dに的確に到達することとな
る。
【0053】その後、仕上げ研磨工程に移行する。この
仕上げ研磨工程は、サ−ボガン5の位置制御機能を作動
させて、カッタ30を回転させつつ、一対の電極チップ
11・12相互を、所定距離(例えば、0.2mmず
つ)、中間基準位置C0側へ同等に接近させて、一対の
電極チップ11・12の仕上げ加工を行なうものであ
り、荒仕上げ加工で生じた傷や溶接加工で生じた黒皮等
を除去し、溶接可能な先端面11a・12aの形状を正
確に確保するものである。そのため、カッタ30の回転
数を、荒仕上げ工程の場合より上げて行なう。また、チ
ップ11・12の中間基準位置C0側への加圧力は、荒
仕上げ工程と同じでも良いが、低下させることが望まし
い。さらに、仕上げ研磨工程では、カッタの回転数を変
えたり、あるいは、カッタ30の回転数とともにチップ
11・12の加圧力を変えて、2段階、あるいは、3段
階以上に分けて、研磨することが望ましい。ちなみに、
段階的に仕上げ研磨工程を行なう場合には、カッタ30
の回転数は、同等若しくは増加させ、サ−ボモ−タ6に
よる電極チップ11・12の加圧力は、順次、低下させ
ることが望ましい。さらに、電極チップ11・12を接
近させる距離は、サンプル的に研磨して、研磨時間に換
算して、制御しても良い。
【0054】なお、実施形態の場合、カッタ30の回転
数制御が、ドレッサ−18のサ−ボモ−タ27で容易に
制御することができ、荒仕上げ工程と仕上げ研磨工程と
を迅速かつ奇麗に進行させることができる。また、サ−
ボガン5のサ−ボモ−タ6とともに、ドレッサ−18の
サ−ボモ−タ27を、溶接ロボット1の制御装置3で制
御することが可能となり、溶接ロボット1の制御装置3
のプログラムに組み込んで、円滑に電極チップ11・1
2を研磨することができることにも寄与できる。
【0055】そして、この仕上げ研磨工程を完了すれ
ば、電極チップ11・12は、消耗量h1・h2に応じ
て、適切に研磨され、無駄なく能率的に研磨されること
となる。
【0056】仕上げ研磨工程後には、合計研磨量検出工
程に移行する。合計研磨量検出工程では、図13に示す
ように、一対の電極チップ11・12を打点基準位置B
0に復帰させた後、サ−ボガン5のサーボモータ6を作
動させて、一方の電極チップ11を他方の電極チップ1
2に当接させる。
【0057】この時、溶接加工前の打点基準位置B0を
基準に、電極チップ11・12相互が研磨されているこ
とから、合計の研磨量H0分、電極チップ11が移動
し、その移動量をエンコ−ダで検出すれば、電極チップ
11・12の合計の研磨量H0を検出することができ
る。なお、図13に示す符号H1は、電極チップ11の
研磨量であり、符号H2は、電極チップ12の研磨量で
ある。
【0058】その後、一方側研磨量検出工程に移行し、
一方側研磨量検出工程では、研磨基準板16の位置に、
サーボガン5を配置させて、モーボモータ6を作動さ
せ、図14に示すように、電極チップ11を研磨基準板
16に当接させる。
【0059】この時、溶接加工前の打点基準位置B0を
基準に、電極チップ11が研磨されているため、電極チ
ップ11の研磨量H1分、電極チップ11が余分に移動
して、その移動量をエンコ−ダで検出すれば、電極チッ
プ11の研磨量H1を検出することができる。
【0060】ついで、他方側研磨量検出工程に移行し、
この他方側研磨量検出工程では、制御装置3が、合計の
研磨量H0から、電極チップ11の研磨量H1を減算す
る。この算出値は、電極チップ12の研磨量H2とな
る。
【0061】そして、制御装置3は、一対の電極チップ
11・12の検出された研磨量H1・H2から演算し
て、打点基準位置B0との変化量を算出し、図15に示
すように、打点基準位置B0に近似した電極チップ11
・12相互を当接させた溶接基準位置B1を設定する。
【0062】実施形態の場合には、電極チップ11・1
2を打点基準位置B0に復帰させた際の、電極チップ1
1・12の先端相互の中間地点を、一方の電極チップ1
1の研磨量H1と他方の電極チップ12の研磨量H2と
から、(H1−H2)/2を演算して算出し、この中間
地点を溶接基準位置B1に設定する。例えば、電極チッ
プ11の研磨量H1が3mm、電極チップ12の研磨量H
2が2mmであれば、(H1−H2)/2=f、すなわ
ち、f=(3−2)/2=0.5であり、溶接基準位置
B1である中間地点は、打点基準位置B0より、f分、
すなわち、0.5mm分、上方となる。
【0063】そして、この溶接基準位置B1を基準に、
加工地点W1・W2での電極チップ11・12の配置位
置、加圧力等が制御される。なお、つぎの溶接加工後の
研磨作業では、当初の打点基準位置B0を基準に、ドレ
ッサ−18の配置部位等での研磨作業・チップ交換作業
等を制御する。
【0064】したがって、仕上げ研磨工程後、合計研磨
量検出工程、一方側研磨量検出工程、及び、他方側研磨
量検出工程を付加すれば、一対の電極チップ11・12
の各々の研磨量H1・H2を正確に検出することができ
ることから、それらの研磨量H1・H2から演算して、
以後の溶接基準位置B1を設定し、つぎの溶接加工用に
容易に調整することができて、つぎの溶接加工に容易に
移行することができる。
【0065】また、実施形態の場合には、他方側消耗量
検出工程後に、一対の電極チップ11・12の各消耗量
h1・h2が所定値以上の時、電極チップ11・12を
交換するチップ交換工程が、付加されている。例えば、
溶接加工前の電極チップ11・12の全長が23mmの場
合、電極チップ11・12の全長が17mmとなって、つ
ぎの溶接加工に使用不可となるような場合、すなわち、
消耗量h1・h2が6mm以上となった時、電極チップ1
1・12を共に交換する。なお、各消耗量h1・h2
は、数回の溶接作業後の研磨作業でも、当初の打点基準
位置B0を基準に、検出されることから、溶接加工毎の
消耗量の積算された値となる。そのため、各消耗量h1
・h2が所定値以下の場合には、チップ交換工程に移行
することなく、研磨基準位置算出工程に移行する。
【0066】チップ交換工程は、チップ抜き取り工程
と、チップ組付工程と、から構成される。
【0067】チップ抜き取り工程では、まず、制御装置
3が、溶接ロボット1・サ−ボガン5・ドレッサ−18
のサ−ボモ−タ6・27等の作動を制御して、図6の二
点鎖線で示すように、電極チップ11を、シャンク7の
先端付近まで、ドレッサ−18におけるチップ抜き取り
機構32の保持部材40・回動基盤47の挿通孔41a
・42a・47a内に、挿入させる。
【0068】ついで、制御装置3は、サ−ボモ−タ27
を作動させて、歯車27b・中間歯車28を利用して、
図16・17・18に示すように、回動基盤47を、回
動中心軸Xを基準に、反時計方向に所定角度(実施形態
では約20°程度)回転させる。
【0069】すると、まず、図16・17に示すよう
に、回動基盤47の各食い込み用押圧面47cが、各爪
片45の凸部45cや側面45dに当接して、支持軸4
5gを回転中心として各爪片45を反時計方向に回転さ
せ、各爪片45を食い込み領域まで回転させることか
ら、各爪片45の先端45bが、電極チップ11を挿通
孔47a内で保持可能に、電極チップ11の外周面に食
い込む。
【0070】この状態で、さらに回動基盤47が反時計
方向に回転すれば、図18に示すように、各爪片45の
先端45bが、電極チップ11の中心方向側へ向く態様
となって、電極チップ11へ深く食い込み、各爪片45
の食い込み抵抗が増大する。すると、各爪片45が回転
し難くなって回転を停止させ、回転基盤47の回転トル
クが、各爪片45の支持軸45gを介して、保持部材4
0における平板部41・42の支持孔41b・42bの
内周面に作用し、保持部材40が、制動板38の制動力
に抗して、回動基盤47とともに反時計方向に回転する
こととなる。
【0071】この時、保持部材40が、各爪片45を電
極チップ11に食い込ませて電極チップ11を挿通孔4
7a内で保持した状態で、回転するため、電極チップ1
1が、回動基盤47と共に反時計方向に回転する。そし
て、電極チップ11が僅かでも回転すれば、テ−パ状の
シャンク7との電極チップ11の嵌合状態が解除され
る。
【0072】そのため、約20°程度の所定角度の回転
後、シャンク7を上方へ移動させれば、電極チップ11
をシャンク7から抜き取ることができる。
【0073】その後、サ−ボガン5を側方に移動させた
後、サ−ボモ−タ27を逆駆動させて、回動基盤47を
回動中心軸Xを基準に時計方向に約20°程度逆転させ
て、図16に示す初期状態に復帰させる。すると、図1
9に示すように、回動基盤47の各退避用押圧面47d
が、各爪片45の凸部45eや側面45fに当接して、
支持軸45gを回転中心として各爪片45を時計方向に
回転させ、各爪片45の先端45bが、挿通孔47a内
での電極チップ11の保持を解除する退避領域に配置さ
れる。
【0074】すると、電極チップ11は、各爪片先端4
5bの食い込みが解消されて、回動基盤47の挿通孔4
7aから落下して、下方の図示しない回収箱に収容する
ことができる。
【0075】なお、この回動基盤47の逆転も、爪片4
5の食い込み抵抗が低減される方向の回転であり、保持
部材40には、制動板38の制動力が作用されているこ
とから、回転せず、回動基盤47の逆転では、爪片45
だけが退避領域に回動することとなる。
【0076】また、下方のシャンク8の電極チップ12
も、保持部材40・回動基盤47の挿通孔41a・42
a・47a内に挿入させ、既述と同様に、回動基盤47
を反時計方向に回転させた後、シャンク8を下方へ移動
させるとともに側方へ移動させるように、サ−ボガン5
を移動させ、さらに、既述と同様に、回動基盤47を時
計方向に逆転させれば、電極チップ11と同様に、容易
に図示しない回収箱に収容することができる。
【0077】その後、チップ組付工程に移行し、制御装
置3が、図示しないチップ組付機にサ−ボガン5を移動
させて、各シャンク7・8に新たな電極チップ11・1
2を嵌合組み付けさせれば、チップ交換工程を終了させ
ることができる。そして、チップ交換工程を終了した場
合には、つぎの溶接加工工程に移行させ、所定数の打点
後に、合計消耗量検出工程から研磨作業に移行すればよ
い。
【0078】このように、他方側消耗量検出工程後に、
チップ交換工程に移行できるように構成すれば、溶接加
工中に、自動的に電極チップ11・12の交換が可能と
なるため、溶接作業を効率的に行なうことができる。
【0079】なお、実施形態では、ドレッサー18が、
チップ抜き取り機構32を並設し、さらに、研磨作業に
使用するサ−ボモ−タ27をチップ抜き取り工程で共用
できる構成としており、溶接ラインでの溶接作業の構成
部品点数を低減できるとともに、溶接ロボット1の周囲
のスペ−スを広げることができる。
【0080】また、実施形態では、打点基準位置B0と
して、電極チップ11・12を相互に当接させた状態
で、設定したが、この打点基準位置B0は、種々の態様
があり、溶接加工でスポット溶接する板厚寸法を先端面
11a・12a相互の間に設けた状態を、電極チップ1
1・12の打点基準位置B0としたり、所定の基準板を
挟持した状態を打点基準位置B0等と、任意の状態で設
定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る研磨方法の一実施形態で使用する
溶接ロボット付近を示す概略平面図である。
【図2】同実施形態で使用するサ−ボガンの概略側面図
である。
【図3】同実施形態で使用するドレッサ−の概略斜視図
である。
【図4】同実施形態で使用するドレッサ−の概略平面図
である。
【図5】同実施形態で使用するドレッサ−の概略側面図
である。
【図6】同実施形態で使用するドレッサ−のチップ抜き
取り機構の断面図であり、図3のVI−VI部位に対応す
る。
【図7】同実施形態で使用するチップ抜き取り機構の主
要部品を示す分解斜視図である。
【図8】同実施形態の打点基準位置を説明する図であ
る。
【図9】同実施形態の合計消耗量検出工程を説明する図
である。
【図10】同実施形態の一方側消耗量検出工程を説明す
る図である。
【図11】同実施形態の荒仕上げ工程に移行する状態を
説明する図である。
【図12】同実施形態の荒仕上げ工程を完了した状態を
示す図である。
【図13】同実施形態の合計研磨量検出工程を説明する
図である。
【図14】同実施形態の一方側研磨量検出工程を説明す
る図である。
【図15】同実施形態の溶接基準位置を説明する図であ
る。
【図16】同実施形態のチップ抜き取り工程の初期状態
を示す要部横断面図である。
【図17】同実施形態のチップ抜き取り工程における回
動基盤の回転時を示す要部横断面図である。
【図18】同実施形態のチップ抜き取り工程における保
持部材の回転直前の状態を示す要部横断面図である。
【図19】同実施形態のチップ抜き取り工程における回
動基盤の逆転時の状態を示す要部横断面図である。
【符号の説明】
1…溶接ロボット、 5…サ−ボガン、 6…サ−ボモ−タ、 11・12…電極チップ、 16…研磨基準板、 18…ドレッサ−、 24…ドレッサ−本体、 27…サ−ボモ−タ、 30…カッタ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スポット溶接用の一対の電極チップが、
    溶接ロボットのア−ムに取り付けられたサ−ボガンに装
    着され、 前記サ−ボガンが、少なくとも一方の前記電極チップ
    を、エンコーダを内蔵させたサ−ボモータで移動可能に
    保持するとともに、前記一対の電極チップ相互を、所定
    の中間基準位置に対して、同等に接近させる位置制御機
    能を備えて構成され、 前記一対の電極チップを研磨するドレッサ−が、表裏で
    前記一対の電極チップを研磨可能に回転するカッタを備
    えるとともに、前記溶接ロボットの作動による前記サー
    ボガンの稼動範囲内で、研磨時の前記一対の電極チップ
    の軸方向への移動に追従して移動可能に保持されて配置
    され、 さらに、前記溶接ロボットの作動による前記サーボガン
    の稼動範囲内に、一方の電極チップを当接可能に、研磨
    基準板が、配設固定され、 溶接加工中に、下記工程を具備して研磨する電極チップ
    の研磨方法であって、溶接加工前に、前記サーボガンに
    装着された前記一対の電極チップの絶対的な打点基準位
    置を検出する打点基準位置検出工程、 所定数の打点後に、前記一対の電極チップを打点基準位
    置に復帰させた後、前記サーボモータを作動させ、一方
    の前記電極チップを他方の前記電極チップに当接させ
    て、前記一対の電極チップの合計の消耗量を検出する合
    計消耗量検出工程、 前記研磨基準板の位置に、前記サーボガンを配置させ
    て、前記モーボモータを作動させ、一方の前記電極チッ
    プを前記研磨基準板に当接させて、一方の前記電極チッ
    プの消耗量を検出する一方側消耗量検出工程、 合計の消耗量から、一方の前記電極チップの消耗量を減
    算して、他方の前記電極チップの消耗量を算出する他方
    側消耗量検出工程、 消耗後における前記一対の電極チップを前記打点基準位
    置に復帰させた際の、前記一対の電極チップ先端相互の
    中間地点を、一方の前記電極チップの消耗量と他方の前
    記電極チップの消耗量とから算出し、前記中間地点に対
    応する研磨時の研磨基準位置を算出する研磨基準位置算
    出工程、 前記研磨基準位置を前記中間基準位置に設定するととも
    に、前記ドレッサ−のカッタの表裏で前記一対の電極チ
    ップを研磨可能な位置に、前記サーボガンを配置させ、
    さらに、前記カッタを回転させつつ、前記一対の電極チ
    ップを、前記中間基準位置側へ同等に接近させるととも
    に、前記カッタの厚さ寸法分、相互に離隔するように移
    動させて、前記一対の電極チップの荒仕上げ加工を行な
    う荒仕上げ工程、 荒仕上げ工程後に、前記カッタを回転させつつ、前記一
    対の電極チップ相互を、所定距離、前記中間基準位置側
    へ同等に接近させて、前記一対の電極チップの仕上げ加
    工を行なう仕上げ研磨工程、 を具備して研磨することを特徴とする電極チップの研磨
    方法。
  2. 【請求項2】 仕上げ研磨工程後に、 前記一対の電極チップを打点基準位置に復帰させた後、
    前記サーボモータを作動させ、一方の前記電極チップを
    他方の前記電極チップに当接させて、前記一対の電極チ
    ップの合計の研磨量を検出する合計研磨量検出工程、 前記研磨基準板の位置に、前記サーボガンを配置させ
    て、前記モーボモータを作動させ、一方の前記電極チッ
    プを前記研磨基準板に当接させて、一方の前記電極チッ
    プの研磨量を検出する一方側研磨量検出工程、 合計の研磨量から、一方の前記電極チップの研磨量を減
    算して、他方の前記電極チップの研磨量を算出する他方
    側研磨量検出工程、 が付加されることを特徴とする請求項1に記載の電極チ
    ップの研磨方法。
  3. 【請求項3】 前記他方側消耗量検出工程後に、前記一
    対の電極チップの各消耗量が所定値以上の時、前記一対
    の電極チップを交換するチップ交換工程が、付加される
    ことを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の電
    極チップの研磨方法。
  4. 【請求項4】 前記ドレッサーが、前記カッタを、回転
    数を制御可能なサーボモータによって、回転駆動させて
    いることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか
    に記載の電極チップの研磨方法。
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