JP2000157286A - アミノ酸輸送蛋白及びその遺伝子 - Google Patents

アミノ酸輸送蛋白及びその遺伝子

Info

Publication number
JP2000157286A
JP2000157286A JP11248546A JP24854699A JP2000157286A JP 2000157286 A JP2000157286 A JP 2000157286A JP 11248546 A JP11248546 A JP 11248546A JP 24854699 A JP24854699 A JP 24854699A JP 2000157286 A JP2000157286 A JP 2000157286A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
leu
protein
ala
amino acid
gly
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11248546A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4689781B2 (ja
Inventor
Hitoshi Endo
仁 遠藤
Yoshikatsu Kanai
好克 金井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Science and Technology Agency
Original Assignee
Japan Science and Technology Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP24854699A priority Critical patent/JP4689781B2/ja
Application filed by Japan Science and Technology Corp filed Critical Japan Science and Technology Corp
Priority to AU54487/99A priority patent/AU766306B2/en
Priority to US09/786,389 priority patent/US7332572B1/en
Priority to DE69928270T priority patent/DE69928270T2/de
Priority to CA2341777A priority patent/CA2341777C/en
Priority to EP99940648A priority patent/EP1111048B1/en
Priority to PCT/JP1999/004789 priority patent/WO2000014228A1/ja
Publication of JP2000157286A publication Critical patent/JP2000157286A/ja
Priority to US10/912,983 priority patent/US7332293B2/en
Priority to US10/913,073 priority patent/US20050019868A1/en
Priority to US10/913,256 priority patent/US7413895B2/en
Priority to US10/913,191 priority patent/US7666999B2/en
Priority to US10/913,263 priority patent/US7335482B2/en
Priority to US12/658,612 priority patent/US20120083588A1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4689781B2 publication Critical patent/JP4689781B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/705Receptors; Cell surface antigens; Cell surface determinants
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; CARE OF BIRDS, FISHES, INSECTS; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K2217/00Genetically modified animals
    • A01K2217/05Animals comprising random inserted nucleic acids (transgenic)
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Abstract

(57)【要約】 【課題】 生体を構成する種々の正常細胞並びに種々の
腫瘍細胞などの病態関連異常細胞の生存及び増殖に必須
な栄養素であるアミノ酸の細胞内への輸送を媒介するア
ミノ酸トランスポーター分子であって、特に正常細胞に
比べ腫瘍細胞に特異的に発現の見られる新規アミノ酸ト
ランスポーター分子を同定、単離し、該分子の生物活性
及び/または該分子の発現を阻害する薬剤を同定するこ
とにより、腫瘍(癌)等の種々の病態を治療することが
できる薬剤を提供する。 【解決手段】 未知のアミノ酸トランスポーターの活性
化において重要な役割を担うと考えられていた細胞膜表
面4F2分子と共役または相互作用する腫瘍細胞膜表面
分子の同定に関して鋭意研究することにより、種々の中
性アミノ酸をはじめ、種々の薬剤あるいは生理活性物質
の細胞内への取り込みを媒介する新規なアミノ酸トラン
スポーター分子をコードする遺伝子を見出すとともに、
該分子を介したアミノ酸の細胞内への取り込みを阻害
し、腫瘍細胞の増殖を阻害する物質を見出した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アミノ酸輸送タン
パク若しくはその一部、該タンパクをコードするDNA
若しくはその一部、該タンパクをコードするRNA若し
くはその一部、該DNAにハイブリダイズするDNA、
該DNAを含む発現ベクター、該DNA若しくは該ベク
ターで形質転換された形質転換細胞、該RNAが導入さ
れた細胞、該タンパク若しくはその一部に反応性を有す
る抗体若しくはその一部、該抗体を産生する細胞、該D
NAの一部を放射性標識してなる標識DNA、該RNA
の一部を放射性標識してなる標識RNA、該抗体または
該抗体の一部を標識してなる標識抗体、該標識DNAか
らなるキット、該標識RNAからなるキット、該標識抗
体からなるキット、該DNAの一部を含んでなる医薬組
成物、該RNAの一部を含んでなる医薬組成物、該抗体
若しくは該抗体の一部を含んでなる医薬組成物、該タン
パクの発現の有無若しくはその発現量を測定する方法、
該タンパクの生物活性を阻害する能力を有する物質の同
定方法、該タンパクをコードするDNAのmRNAへの
転写を阻害する能力を有する物質の同定方法、該タンパ
クの発現を阻害する能力を有する物質の同定方法、該同
定方法により同定された物質、並びに本発明のタンパク
をコードするDNAが導入されたトランスジェニックマ
ウスに関する。
【0002】
【従来の技術】アミノ酸は、蛋白質合成の基質となるだ
けでなく、糖の新生、並びにポルフィリン、プリン及び
ピリミジンをはじめとする多くの生体分子の生合成にお
ける前駆物質となっており極めて重要な役割を担ってい
る。そのような生合成反応は主に細胞内で行われるた
め、細胞は、アミノ酸を細胞外から細胞内へ取り込むた
めのアミノ酸輸送タンパク(アミノ酸トランスポータ
ー;amino acid trnasporter)と総称される種々のタン
パクを細胞膜に備えている。
【0003】該アミノ酸トランスポーターは、個々の細
胞へのアミノ酸の供給のために機能するだけでなく、さ
らに、組織の中に組み込まれ小腸や腎尿細管におけるア
ミノ酸の上皮輸送並びに神経組織における神経伝達物質
の再吸収を担い、組織の特異的機能発現のための重要な
位置に配置されている。アミノ酸輸送機構(アミノ酸ト
ランスポーターを介したアミノ酸輸送系)については、
1960年代頃から培養細胞や細胞膜標本を用いてその同定
及び分類がなされ、アミノ酸分子の多様性を反映して、
異なった基質特異性を有する種々のアミノ酸トランスポ
ーターを介したアミノ酸輸送系が同定されている(Phys
iol. Rev., Vol.70, p.43-77, 1990)。しかしながら、
それらの輸送系は個々のアミノ酸に対して各々独立して
機能するものではなく、各々の分子が複数のアミノ酸を
基質とし、該複数のアミノ酸の細胞内輸送を担ってい
る。
【0004】アミノ酸は、正の電荷を有する塩基性アミ
ノ酸(ジアミノ/モノカルボン酸)、負の電荷を有する
酸性アミノ酸(モノアミノ/ジカルボン酸)並びに中性
アミノ酸(モノアミノ/モノカルボン酸または塩基性ア
ミノ酸若しくは酸性アミノ酸以外)に分類される。アミ
ノ酸のこの荷電のため、例えば、中性アミノ酸や負の電
荷を有する酸性アミノ酸が、負電位を有する細胞内に濃
度勾配に逆らって輸送されるためには、何らかのエネル
ギー消費と共役した能動輸送を行う必要がある。このよ
うな点から、アミノ酸トランスポーターには、糖輸送系
と同様に、ナトリウム(Na)依存性を示すものと、
Na非依存性を示すものとが存在する。Na依存性
トランスポーターは、アミノ酸輸送とNa輸送とを共
役させることによりアミノ酸を濃度勾配に逆らって輸送
することができるため大きな濃縮能力を有することか
ら、生体内で細胞膜を介した大きな濃度差を形成するこ
とが要求される部位で重要な役割を果たしている(Annu
al Rev.腎臓, 「腎特異的有機溶質トランスポーターの
構造と機能」, p.91-100, 1995, 中外医学社発行)。こ
のようなNa依存性トランスポーターは、さらに2種
類のファミリー、即ち、Na/Cl依存性トランスポー
ターファミリーとNa/K依存性トランスポーターファ
ミリーに大別することができる(Annual Rev. Neurosc
i., Vol.16, p.73-93, 1993及びFASEB J., Vol.7, p.14
50-1459, 1993)。また、アミノ酸トランスポーター
は、そのような荷電の性質と合わせて、その基質特異性
の点で、塩基性アミノ酸(ジアミノ/モノカルボン酸)
を基質とする分子、酸性アミノ酸(モノアミノ/ジカル
ボン酸)を基質とする分子、及び中性アミノ酸(モノア
ミノ/モノカルボン酸または塩基性アミノ酸若しくは酸
性アミノ酸以外)を基質とする分子に分類することがで
きる。
【0005】例えば、アルギニン、リジン及びヒスチジ
ン(中性に近い塩基性アミノ酸)などのように側鎖にア
ミノ基やイミダゾール基を有する塩基性アミノ酸は、主
にNa非依存性アミノ酸トランスポーターyによっ
て輸送されることが知られている(J. Membrane Biol.,
Vol.66, p.213-225, 1982)。グルタミン酸やアスパラ
ギン酸のように側鎖にカルボキシル基を有する酸性アミ
ノ酸は、Na依存性アミノ酸トランスポーターX
A,Gによって輸送されることが知られている(Biochi
m. Biophys. Acta, Vol.732, p.24-31, 1983)。また、
多くのアミノ酸が属する中性アミノ酸の輸送では、Na
非依存性アミノ酸トランスポーターL(Ann. Rev. Ph
ysiol., Vol.46, p.417-433, 1984)、Na依存性ア
ミノ酸トランスポーターA及びASC(Ann. Rev. Phys
iol., Vol.46, p.417-433, 1984並びにJ. Membrane bio
l., Vol.52, p.83-92, 1980)が重要な役割を担うこと
が知られている(Physiol. Rev., Vol.70, p.43-77, 19
90並びに最新医学, Vol.50,p.1997-2004, 1995)。前述
のとおり、アミノ酸は、細胞内で行われる種々の生体成
分の生合成における原料として極めて重要な役割を有し
ていることから、このアミノ酸の細胞内への輸送の異常
は、種々の病態に関与していると推察することができ
る。
【0006】これまでの研究から、アミノ酸の細胞内へ
の輸送機構の異常が関与する病態としては、腎尿細管か
らのアミノ酸再吸収の障害が出るアミノ酸尿症や、グル
タミン酸取り込み障害と神経細胞死が関与する筋萎縮性
側索硬化症などが知られている(Annual Rev.腎臓,
「腎特異的有機溶質トランスポーターの構造と機能」,
p.91-100, 1995, 中外医学社発行;最新医学, Vol.50,
p.1997-2004, 1995;並びに最新医学, Vol.51, p.64-7
0, 1996)。
【0007】アミノ酸トランスポーターは、あらゆる細
胞の発生、分化、増殖及び維持に必要なアミノ酸の取り
込みに必須且つ極めて重要な役割を担うことから、上述
のような病態だけでなくさらに多くの病態の発症におい
て関係するものと考えられる。また、アミノ酸トランス
ポーターの生体における必須性を考えると、種々のアミ
ノ酸の取り込みが、これまでに同定された幾つかのトラ
ンスポーターのみで媒介されているとは考えにくく、さ
らに多くの未知のアミノ酸トランスポーターが存在する
ものと考えられる。
【0008】そのような細胞、組織及び臓器、ひいては
生体の生存及び維持に必須な役割を担う未知のアミノ酸
トランスポーターを同定することは、未だ原因が解明さ
れていない種々疾患の発症の原因を解明できる可能性を
有する。さらに該アミノ酸トランスポーターと種々疾患
との関連性が解明されれば、該アミノ酸トランスポータ
ーの生物学的機能あるいは発現を調節することにより、
該疾患の有効な治療を行うことが可能となるものと考え
られることから、新たなアミノ酸トランスポーターの同
定し、該トランスポーター分子と病態との関連性を解明
することが急務となっている。しかしながら、このよう
な医学的並びに社会的ニーズにも拘らず、アミノ酸トラ
ンスポーターの同定並びにアミノ酸輸送機構の解明は未
だあまり進んでいないのが現状である。即ち、アミノ酸
トランスポーター分子を同定するためには、該分子の精
製する必要があるとともに、該精製物の活性を解析する
ために、該精製物を細胞膜に再構成させアミノ酸輸送活
性を再現する必要がある。しかしながら、アミノ酸トラ
ンスポーター分子は、膜蛋白としての発現量が相対的に
少ない上に、活性の再現効率も十分ではないことから、
新たな分子の同定における技術上の困難性が存在する。
【0009】また、例えば、癌細胞(腫瘍細胞)のよう
な病態に直接関係する非正常細胞(異常細胞)に特異的
に発現し、該異常細胞へのアミノ酸の供給を担うような
アミノ酸トランスポーターを同定することは、そのよう
な病態関連細胞の生存及び増殖のメカニズムの解明、並
びに癌などの疾患の治療方法の開発において極めて重要
な意義を有するが、アミノ酸トランスポーターは、もと
もと正常な細胞の生存に必須の分子であり幅広い細胞種
に存在すると考えられることから、そのような異常細胞
特異的に発現するアミノ酸トランスポーター分子を同定
することは容易なことではない。
【0010】中性アミノ酸トランスポーターとしては、
ナトリウム依存的なトランスポーターとして、ASCT
1およびASCT2がクローニングされている(Kanai,
Curr. Opin. Cell Biol., 9, 565 (1997))。しかし、
これらは、アラニン、セリン、システイン、スレオニ
ン、グルタミンを主な基質とするものであり、中性アミ
ノ酸輸送系Lとは基質選択性が異なっている。また、グ
リシントランスポーターとプロリントランスポーターが
クローニングされているが、中性アミノ酸輸送系Lとは
基質選択性が異なる。(Amara and Kuhar, Annu. Rev.
Neurosci., 16, 73 (1993))。
【0011】トランスポーター自体ではないが、アミノ
酸トランスポーターの活性化因子であると考えられてい
る膜貫通構造を一回しか持たない二型膜糖タンパク質で
あるrBAT及び4F2hcのcDNAがクローニング
されており、それらをアフリカツメガエル卵母細胞で発
現させると中性アミノ酸とともに塩基性アミノ酸の取り
込みを活性化することが知られている(Palacin, J. Ex
p. Biol., 196, 123 (1994))。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】従って、そのような病
態に深く関連する異常細胞に特異的に発現の見られる未
だ同定されていないアミノ酸トランスポーター分子を同
定し、該分子と該異常細胞の生存及び増殖との関連性を
解明することは、該病態及び疾患の治療方法を提供する
ための有効な手がかりとなる。即ち、該アミノ酸トラン
スポーター分子の生物活性、または該分子の発現を制御
することにより、該疾患を治療することが可能である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、そのよう
な病態関連異常細胞、特に腫瘍細胞に特異的に発現が見
られる新規アミノ酸トランスポーターの探索を行うため
に、腫瘍細胞の増殖に必須と考えられている既知の細胞
膜表面分子4F2(CD98)に注目することにより正
常細胞での発現に比べ腫瘍細胞に特に有意に発現の見ら
れるLAT1(L-type amino acid transporter-1)と
命名した新規アミノ酸トランスポーター分子を同定する
ことに成功した。
【0014】即ち、腫瘍細胞は、急速に細胞分裂し、継
続的に成長、増殖するためには、アミノ酸や糖などの栄
養素が細胞内に供給される必要があり、この供給は、該
栄養素に特異的なアミノ酸トランスポーターのアップレ
ギュレーションにより担われていると考えられる(Phys
iol. Rev., Vol.70, p.43-77, 1990)。腫瘍細胞の成
長、増殖及び維持のためには細胞内で蛋白生合成が行わ
れる必要があるため、必須アミノ酸の細胞内への取り込
み(細胞外から細胞内への輸送)は特に重要である。
【0015】これまでの研究から、腫瘍細胞の増殖に
は、未だ同定されていないアミノ酸トランスポーターを
活性化する機能を有すると考えられるタイプII膜糖タン
パクに分類される4F2(CD98)と命名された既知
の細胞膜表面抗原が重要な役割を担うのではないかと考
えられてきた(J. Immunol., Vol.126, p.1409-1414, 1
981;J. Immunol., Vol.129, p.623-628, 1982;Proc.
Natl. Acad. Sci. USA.,Vol.84, p.6526-6530, 1987;C
ancer Res., Vol.46, p.1478-1484, 1986;J. Biol. Ch
em., Vol.267, p.15285-15288, 1992;Proc. Natl. Aca
d. Sci. USA., Vol.89, p.5606-5610, 1992; Biochem.
J., Vol.324, p.535-541, 1997;及び J. Exp. Biol.,
Vol.196, p.123-137, 1994)。そこで、本発明者ら
は、4F2分子と共役または相互作用するヒト腫瘍細胞
膜表面分子の同定に関して鋭意研究した結果、下記のよ
うな特徴を有する新規なアミノ酸トランスポーターLA
T1をコードする遺伝子を見出し本発明を完成するに到
った。
【0016】本発明に係るアミノ酸トランスポーターL
AT1は、とりわけヒト由来アミノ酸トランスポーター
LAT1はの下記のような特徴を有する。 (1)ヒト由来の腫瘍細胞及びヒト正常組織由来のmR
NAを用いたノーザンブロッティング(Northern Blott
ing)により、胃印環細胞癌細胞株(stomach signet ri
ng cell carcinoma (KATOIII))、黒色腫細胞株(malig
nant melanoma(G-361))及び肺小細胞癌細胞株(lung s
mall cell carcinoma (RERF-LC-MA)をはじめとするの
幅広い範囲のヒト由来腫瘍細胞に約4.8kbのバンド
としてその発現が見られる。また、ヒト正常組織におい
ては、細胞の新生と増殖が激しい特定の限られた組織
(胎盤、胎児肝臓、骨髄、精巣、脳、及び末梢血白血
球)においてのみ同様に約4.8kbのバンドとして発現が
確認される。 (2)オープンリーディングフレーム(ORF、終始コ
ドンを含む)は、1,524個の塩基からなる塩基配列
を有し(配列番号1に記載の塩基配列の塩基番号66乃
至1589番目の塩基配列)、該ORFは、全体として
507個のアミノ酸から構成されるアミノ酸配列をコー
ドし、約55kDa(計算値)の分子量を有する(配列
番号2)。
【0017】(3)疎水性プロット分析により、ヒトL
AT1は、12個の膜貫通領域を有し、細胞内領域に、
チロシンプロテインキナーゼによるリン酸化部位(配列
番号2のアミノ酸配列の119番目のTyr)並びにプ
ロテインキナーゼCによるリン酸化部位(配列番号2の
アミノ酸配列の189番目のSer及び346番目のS
er)を有する膜表面分子であると同定される。 (4)ヒトLAT1とヒト4F2hc(4F2 heavy chai
n)を共発現させた細胞において、中性アミノ酸である
ロイシン(Leu)、イソロイシン(Ile)、フェニルアラ
ニン(Phe)、メチオニン(Met)、チロシン(Tyr)、ト
リプトファン(Trp)及びバリン(Val)、並びに中性に近
い塩基性アミノ酸であるヒスチジン(His)の極めて強い
取り込みが確認される。また、他の中性アミノ酸である
スレオニン、システイン、アスパラギン及びグルタミン
の有意な取り込みが確認される。
【0018】(5)ヒトLAT1とヒト4F2hcとの
共発現させた細胞においては、前述のアミノ酸の取り込
みだけでなく、パーキンソン治療薬であるL−DOPA
などの既知の薬剤、並びにトリヨードサイロニン(甲状
腺ホルモン)等の生理活性物質の取り込みが確認され
る。さらに、中性アミノ酸取り込み阻害薬として知られ
るBCH(2-amino-2-norbornane-carboxylic acid)の
取り込みも確認される。 (6)ミカエリス−メンテン動力学試験において、ヒト
LAT1と前述のような種々の基質との親和性を表すK
m値は約21μMである。 (7)前述のLAT1を介する種々アミノ酸、薬剤及び
生理活性物質の細胞内への取り込みは、Naイオンや
Clイオンには依存しない。
【0019】即ち、本発明は、正常細胞に比べ、幅広い
範囲の腫瘍細胞に特異的な発現が見られ、且つ幅広い基
質特異性を有する種々の腫瘍細胞の生存及び増殖におい
て必須であると考えられるアミノ酸トランスポーターを
世界で初めて開示するものである。本発明のアミノ酸ト
ランスポーター分子の上述のような特徴から、該分子
は、例えば抗腫瘍薬(抗癌剤)の開発におけるターゲッ
トとして極めて有望である。即ち、該分子の生物活性あ
るいは該分子の発現を抑制する活性を有する薬剤(アン
チセンスDNA医薬品、アンチセンスRNA医薬品、抗
体医薬品、抗体フラグメント医薬品、あるいはペプチド
アンタゴニスト医薬品、低分子化合物等の非ペプチドア
ンタゴニスト医薬品など)を用いて、該分子を介した栄
養素(種々のアミノ酸や生理活性物質)の腫瘍細胞内へ
の取り込みを阻害することにより、腫瘍細胞を飢餓状態
とし腫瘍細胞の生存及び増殖を阻害することが可能であ
る。
【0020】従って、本発明のタンパク若しくはその一
部、該タンパクをコードするDNA若しくはその一部、
該タンパクをコードするRNA若しくはその一部、該D
NAにハイブリダイズするDNA、該DNAを含む発現
ベクター、該DNA若しくは該ベクターで形質転換され
た形質転換細胞、該RNAが導入された細胞、該タンパ
ク若しくはその一部に反応性を有する抗体若しくはその
一部、該抗体を産生する細胞、該DNAの一部を放射性
標識してなる標識DNA、該RNAの一部を放射性標識
してなる標識RNA、該抗体または該抗体の一部を標識
してなる標識抗体、該標識DNAからなるキット、該標
識RNAからなるキット、並びに該標識抗体からなるキ
ットは、そのような抗腫瘍効果を有する薬剤として、及
び/またはそのような薬剤開発における試薬として極め
て有用である。また、上記のような本発明のDNA、R
NAあるいは形質転換細胞等の種々の物質を用いること
により、そのような種々の薬剤を同定するための種々の
方法(あるいはアッセイ方法)を提供することが可能で
ある。
【0021】本願における種々の発明は、具体的には、
各々下記のような有用性を有する。本発明のDNA、R
NA及び形質転換細胞は、遺伝子組換え技術を用いて本
発明のタンパクを組換えタンパクとして製造することに
おいて有用であるのみならず、本発明タンパクの生物活
性を制御する(活性化、抑制、阻害)薬剤、本発明のタ
ンパクのmRNAへの転写を阻害する薬剤、該mRNA
から本発明のタンパクへの翻訳を阻害する薬剤、あるい
は該タンパクの他の分子との相互作用を阻害する薬剤な
どの薬剤設計、スクリーニング、並びに同定のための試
薬(ツール)として極めて有用である。
【0022】具体的には、本発明のDNAは、本発明の
タンパクの生物活性を制御する薬剤の同定のためのアッ
セイだけでなく、並びに本発明のタンパクの発現を調節
する薬剤の同定のためのアッセイにも用いることができ
る。前者のアッセイは、該本発明のアミノ酸トランスポ
ーター分子をコードするDNAで哺乳動物等の細胞を形
質転換することにより細胞に該分子を発現させ、該形質
転換細胞を、被験物質と該分子の基質(アミノ酸等)と
の共存下で培養することにより、細胞内に取り込まれる
基質の量を対照細胞での取り込みと比較することにより
本発明のアミノ酸トランスポーターの生物活性の制御に
対する該被験物質の活性を評価するものである。
【0023】後者のアッセイは、そのような薬剤のアッ
セイ、スクリーニング及び同定において慣用される所謂
レポータージーンアッセイ(reporter gene assay)並
びに該レポータージーンアッセイを原理としスクリーニ
ングを機械(ロボット)を用いて自動で行う所謂ハイス
ループットスクリーニング(High Throughput Screenin
g)(組織培養工学, Vol.23, No.13, p.521-524;米国
特許第5,670,113号)に代表される。
【0024】本発明においては、本発明のアミノ酸トラ
ンスポーター分子をコードするDNA、該DNAの発現
調節制御領域をコードするDNA、及びルシフェラーゼ
などの蛍光を発するレポータータンパク分子をコードす
るDNAを、該トランスポーター分子の発現に依存して
該レポータータンパク分子が発現可能なように挿入した
発現ベクターで、遺伝子組換えタンパクの製造で一般的
に使用される細胞を形質転換することによって得られた
形質転換細胞に、被験化合物を接触させ、該化合物の作
用に依存して発現されるトランスポーター分子の量を、
該分子の発現と同時に発現される該レポータータンパク
が発する蛍光の量を測定することにより間接的に測定す
ることにより、該化合物が、トランスポーター分子の発
現に影響を与えるか否かを分析することができる(米国
特許第5,436,128号;米国特許第5,401,629号)。また、
本発明のRNAの場合には、本発明のアミノ酸トランス
ポータータンパク分子の生物活性を制御する薬剤の同定
のためのアッセイにおいて用いることができる。
【0025】本アッセイは即ち、本発明のアミノ酸トラ
ンスポーター分子をコードするRNAを、例えばアフリ
カツメガエルの卵母細胞に注入することにより該細胞に
該トランスポーター分子を発現させ、被験物質と該分子
の基質(アミノ酸等)との共存下で培養することによ
り、細胞内に取り込まれる基質の量を対照細胞での取り
込みと比較することにより本発明のアミノ酸トランスポ
ーターの生物活性の制御に対する該被験物質の活性を評
価するものである。
【0026】本発明のDNAの一部並びにRNAの一部
は、コロニーハイブリダイゼーション法あるいはプラー
クハイブリダイゼーション法を用いてそれらとハイブリ
ダイズするDNAあるいはRNAを同定する場合のプロ
ーブとして用いることができる。さらに、本発明のDN
Aの一部は、PCR法(Polymerase-chain reaction)
を用いて本発明のDNAあるいは本発明のトランスポー
ター分子をコードする遺伝子を増幅するためのプライマ
ーとして用いることができる。さらに、本発明のDNA
の一部、該DNAに相補的なDNA、あるいは本発明の
RNAの一部は、前述の試薬としての有用性のみなら
ず、いわゆるアンチセンスDNA医薬あるいはアンチセ
ンスRNA医薬として有用である。
【0027】即ち、アンチセンス医薬とは、DNAの塩
基配列の一部、該DNAの塩基配列に相補的な塩基配列
の一部、あるいはRNAの塩基配列の一部が、各々が有
する塩基配列と相補的な配列を有するDNAまたはRN
Aに結合する性質を利用して、DNAからmRNAへの
転写または該mRNAからタンパクへの翻訳を阻害する
メカニズムによる薬剤である。このアンチセンス医薬
は、該アンチセンス配列の一部を化学修飾することによ
り、血中での半減期の増大、細胞内への透過性あるいは
疾患標的部位へのターゲッティング効率等の性質を改変
することが可能である。
【0028】本発明のタンパクは、該タンパク分子が細
胞表面上に発現させた状態を利用することにより、前述
したように、本発明のタンパクの生物活性または該タン
パクの発現を制御する薬剤の同定を行うことができる。
また、該タンパクのアミノ酸配列を基に、該タンパクの
生物活性を阻害する能力を有するペプチドアンタゴニス
トを設計することができる。このように設計されたペプ
チドアンタゴニストは、本発明のタンパクであるアミノ
酸トランスポーターの種々の基質との結合、あるいは本
発明のタンパクの他の分子との結合を競合的に阻害する
ことにより、本発明のタンパクの生物学的機能が発揮さ
れないようにする医薬品として有用である。
【0029】本発明のタンパク及びその一部並びに該タ
ンパクを発現する形質転換細胞等の細胞は、本発明のタ
ンパクに対する抗体(抗血清、モノクローナル抗体)の
作成における免疫感作抗原として有用である。本発明の
タンパクであるアミノ酸トランスポーター分子に反応性
を有する抗血清(ポリクローナル抗体)並びにモノクロ
ーナル抗体は、該分子に結合することにより該分子の生
物活性の発揮を阻害(中和)することによる抗体医薬品
として有用である。さらに、該抗体は、検出可能なシグ
ナルをもららすことができる種々の物質で標識すること
により、種々の生体試料(細胞、組織、臓器あるいは体
液など)での本発明のタンパクの発現状態の分析(免疫
組織染色、ウェスタンブロット、ELISAなど)における
試薬として有用である。
【0030】このような標識抗体と同様に、本発明のD
NAまたはその一部を検出可能なシグナルをもたらすこ
とができる種々の物質で標識した標識DNAは、本発明
のタンパクをコードする遺伝子の同定における試験(例
えば、サザンブロッティング、FISHなど)における
試薬として有用である。また、同様に発明のRNAまた
はその一部を、放射性同位体で標識した放射性標識RN
Aは、細胞、組織あるいは臓器における本発明のタンパ
クをコードするmRNAの発現状態の分析(ノーザンブ
ロッティングなど)における試薬として有用である。ま
た、本発明のDNAについては、例えば、本発明の態様
の1つであるヒト由来のアミノ酸トランスポーターのD
NAをマウス等のヒト以外の哺乳動物に導入することに
よりモデル動物としてのトランスジェニック動物を作製
することができる。
【0031】さらに、該本発明のヒト由来のアミノ酸ト
ランスポーターをコードする遺伝子をプローブとして用
いてウサギあるいはマウス由来のホモログタンパクをコ
ードする遺伝子をクローニングし、選られた遺伝子情報
をもとに、マウスやウサギの該ホモログタンパクをコー
ドする内在性遺伝子を破壊(不活性化)することにより
モデル動物(ノックアウト動物)を作成することが可能
である。これらのモデル動物の物理学的、生物学的、病
理学的及び遺伝子的特徴を分析することにより、本発明
に係るアミノ酸トランスポーターの機能をさらに詳細に
解明することが可能となる。
【0032】さらに、そのようにして内在性遺伝子が破
壊された該モデル動物と該トランスジェニック動物を交
配することにより、本発明のヒト由来アミノ酸トランス
ポーターをコードする遺伝子(DNA)のみを有するモ
デル動物を作成することが可能である。このモデル動物
に、前述した本発明のアミノ酸トランスポーター分子の
生物活性あるいは該分子の発現を制御する薬剤(アンチ
センス医薬、ペプチドアンタゴニスト、低分子非ペプチ
ド化合物、抗体等)を投与することにより、その薬剤の
治療学的効果を評価することが可能となる。
【0033】本発明は、即ち、上述のような産業上極め
て高い有用性を有する下記<1>乃至<55>に各々記
載した物質、医薬、試薬並びに方法を提供するものであ
る。 <1> アミノ酸の細胞内への輸送を媒介する能力を有
する細胞表面タンパクであって、ロイシン(Leu)、イ
ソロイシン(Ile)、フェニルアラニン(Phe)、メチオ
ニン(Met)、チロシン(Tyr)、トリプトファン(Trp)、
バリン(Val)及びヒスチジン(His)からなる群から選ば
れる少なくとも1種類のアミノ酸の細胞内への取り込み
をNa非依存性で媒介する能力を有するタンパク。 <2> タイプII膜糖タンパクに分類される4F2タン
パク又はその一部と共存したとき、中性アミノ酸及びそ
の類似物質を輸送する能力を有するタンパクである<1
>に記載のタンパク。 <3> タイプII膜糖タンパクに分類される4F2タン
パクが、配列番号6若しくは8に記載のアミノ酸配列、
又は、その一部のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加さ
れたアミノ酸配列を有するタンパクである <2>に記
載のタンパク。 <4> ヒト又はラット由来のタンパクである<1>〜
<3>のいずれかに記載のタンパク。 <5> 下記(1)または(2)のいずれかのアミノ酸
配列を有する<1>〜<4>のいずれかに記載のタンパ
ク。 (1)配列番号2若しくは4に記載のアミノ酸配列;ま
たは(2)配列番号2若しくは4に記載のアミノ酸配列
において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若し
くは付加されたアミノ酸配列。 <6> 配列番号2又は4に記載のアミノ酸配列中の部
分アミノ酸配列を含み、抗原性を有するポリペプチド。 <7> <1>〜<5>のいずれかに記載のタンパクを
コードするDNA。 <8> ヒト又はラット由来のDNAである<7>に記
載のDNA。 <9> 配列番号1に記載の塩基配列の塩基番号66乃
至1586の塩基配列又は配列番号3に記載の塩基配列
の塩基番号64乃至1599の塩基配列を有するDNA
にストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、少な
くとも1種類のアミノ酸の細胞内への取り込みを媒介す
る能力を有する細胞表面タンパクをコードするDNA。 <10> アミノ酸の細胞内への取り込みが、タイプII
膜糖タンパクに分類される4F2タンパク又はその一部
と共存下において媒介される細胞表面タンパクをコード
する<9>に記載のDNA。 <11> タイプII膜糖タンパクに分類される4F2タ
ンパクが、配列番号6若しくは8に記載のアミノ酸配
列、又は、その一部のアミノ酸が欠失、置換若しくは付
加されたアミノ酸配列を有するタンパクである<10>
に記載のDNA。 <12> <7>〜<11>に記載のDNAから誘導さ
れ得るRNA。 <13> RNAが配列番号26又は27に記載の塩基
配列を有するRNAである<12>に記載のRNA。 <14> 前記<7>乃至前記<11>のいずれかに記
載のDNAを含む発現ベクター。 <15> 前記<14>に記載の発現ベクターで形質転
換された形質転換細胞。 <16> 該形質転換細胞が、さらに配列番号5に記載
の塩基配列の塩基番号110乃至1696の塩基配列及
び該塩基番号1696の塩基に隣接するTAG、TGA
若しくはTAAで表されるいずれか1つのナンセンス塩
基配列からなる塩基配列を含むDNAで形質転換されて
いることを特徴とする前記<14>又は<15>に記載
の形質転換細胞。 <17> 該形質転換細胞が、さらにレポータータンパ
クをコードするDNAにより形質転換されていることを
特徴とする前記<14>〜<16>のいずれかに記載の
形質転換細胞。 <18> 前記<12>又は<13>に記載のRNAが
導入されていることを特徴とする非ヒト由来の細胞。 <19> 該細胞が、アフリカツメガエルの卵母細胞で
あることを特徴とする前記<18>に記載の細胞。 <20> 前記<1>〜<5>のいずれかに記載のタン
パクまたは前記<6>に記載のポリペプチドに反応性を
有する抗血清またはポリクローナル抗体。 <21> 前記<1>〜<5>のいずれかに記載のタン
パクまたは前記<6>に記載のポリペプチドに反応性を
有するモノクローナル抗体または該モノクローナル抗体
の一部。 <22> 当該モノクローナル抗体が、ヒト以外の哺乳
動物由来のイムノグロブリンの可変領域、及びヒト由来
のイムノグロブリンの定常領域とからなる組換キメラモ
ノクローナル抗体であることを特徴とする前記<21>
に記載のモノクローナル抗体または該モノクローナル抗
体の一部。 <23> 当該モノクローナル抗体が、ヒト以外の哺乳
動物由来のイムノグロブリンの超可変領域の相補性決定
領域の一部または全部、ヒト由来のイムノグロブリンの
超可変領域の枠組領域、及びヒト由来のイムノグロブリ
ンの定常領域とからなる組換ヒト型モノクローナル抗体
であることを特徴とする前記<21>に記載のモノクロ
ーナル抗体または該モノクローナル抗体の一部。 <24> 当該モノクローナル抗体が、ヒトモノクロー
ナル抗体であることを特徴とする前記<21>〜<23
>のいずれかに記載のモノクローナル抗体または該モノ
クローナル抗体の一部。 <25> 前記<21>〜<24>のいずれかに記載の
モノクローナル抗体を産生する細胞。 <26> 該細胞が、該モノクローナル抗体を産生する
能力を有する非ヒト哺乳動物由来のB細胞と哺乳動物由
来のミエローマ細胞とを融合して得られる融合細胞であ
ることを特徴とする前記<25>に記載の細胞。 <27> 該細胞が、該モノクローナル抗体の重鎖をコ
ードするDNA若しくはその軽鎖をコードするDNAの
いずれか一方のDNA、または両方のDNAが細胞内に
導入されることにより形質転換された遺伝子組換え細胞
であることを特徴とする前記<25>に記載の細胞。 <28> 前記<7>〜<11>のいずれかに記載のD
NA及び薬学的に許容され得る担体を含んでなる医薬組
成物。 <29> 該医薬組成物が、腫瘍細胞の増殖を抑制する
ために用いられることを特徴とする前記<28>に記載
の医薬組成物。 <30> 前記<12>又は<13>に記載のRNA及
び薬学的に許容され得る担体を含んでなる医薬組成物。 <31> 該医薬組成物が、腫瘍細胞の増殖を抑制する
ために用いられることを特徴とする前記<30>に記載
の医薬組成物。 <32> 前記<20>に記載の抗血清若しくはポリク
ローナル抗体、及び薬学的に許容され得る担体を含んで
なる医薬組成物。 <33> 該医薬組成物が、腫瘍細胞の増殖を抑制する
ために用いられることを特徴とする前記<32>に記載
の医薬組成物。 <34> 前記<21>〜<24>のいずれかに記載の
モノクローナル抗体若しくは該モノクローナル抗体の一
部、及び薬学的に許容され得る担体を含んでなる医薬組
成物。 <35> 該医薬組成物が、腫瘍細胞の増殖を抑制する
ために用いられることを特徴とする前記<34>に記載
の医薬組成物。 <36> 前記<21>〜<24>のいずれかに記載の
モノクローナル抗体を、単独でまたは他の物質と反応す
ることにより検出可能なシグナルをもたらすことができ
る標識物質で標識してなる標識モノクローナル抗体。 <37> 標識物質が、酵素、蛍光物質、化学発光物
質、ビオチン、アビジン、または放射性同位体であるこ
とを特徴とする前記<36>に記載の標識モノクローナ
ル抗体。 <38> 配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するタ
ンパクまたはその断片を検出するためのキットであっ
て、前記<36>または前記<37>に記載の標識モノ
クローナル抗体からなることを特徴とするキット。 <39> 試料中のタンパクの発現の有無または発現量
を調べる方法であって、(1)試料に前記<36>また
は<37>に記載の標識モノクローナル抗体を接触させ
る工程;及び(2)該試料に結合した該標識モノクロー
ナル抗体の量を、該標識モノクローナル抗体に結合して
いる標識物質の種類に応じて、蛍光、化学発光若しくは
放射活性を検出することにより測定する工程、を含むこ
とを特徴とする方法。 <40> 試料が、腫瘍細胞、腫瘍組織または腫瘍を有
する臓器若しくはその一部であることを特徴とする前記
<39>に記載の方法。 <41> 前記<7>〜<11>のいずれかに記載のD
NA又はその断片を、酵素、蛍光物質、化学発光物質、
ビオチン、アビジンまたは放射性同位体で標識してなる
標識DNA。 <42> 前記<12>または前記<13>に記載のR
NAを放射性同位体で標識してなる放射性標識RNA。 <43> 前記<1>〜<5>のいずれかに記載のタン
パクをコードする遺伝子を検出するためのキットであっ
て、前記<41>に記載の標識DNAまたは前記<42
>に記載の放射性RNAからなることを特徴とするキッ
ト。より詳細には、配列番号2に記載のアミノ酸配列を
有するタンパクをコードする遺伝子を検出するためのキ
ットであって、前記<41>に記載の放射性DNAまた
は前記<42>に記載の放射性RNAからなることを特
徴とするキット。 <44> 前記<1>〜<5>のいずれかに記載のタン
パクを用いて、当該タンパクの有する中性アミノ酸類を
輸送する能力に対する被検物質の基質としての作用を検
出する方法。 <45> 前記<7>〜<11>のいずれかに記載のD
NAで形質転換された細胞を用いる前記<44>に記載
の方法。 <46> アフリカツメガエルの卵母細胞を用いる前記
<44>に記載の方法。 <47> 被検物質が、アミノ酸以外の物質である前記
<44>44〜<46>のいずれかに記載の方法。 <48> 前記<1>〜<5>のいずれかに記載のタン
パクを用いて、当該タンパクの有する中性アミノ酸及び
その類似物質を輸送する能力を阻害する作用を有する被
検物質をスクリーニングする方法。より詳細には、配列
番号2に記載のアミノ酸配列を有するタンパクの生物学
的機能であって、ロイシン(Leu)、イソロイシン(Il
e)、フェニルアラニン(Phe)、メチオニン(Met)、チ
ロシン(Tyr)、ヒスチジン(His)、トリプトファン(Tr
p)及びバリン(Val)からなる群から選ばれるいずれか1
種類のアミノ酸の細胞内への取り込みを媒介する能力を
阻害する能力を有する物質を同定する方法であって、該
方法が、下記(1)並びに(2)の工程を含むことを特
徴とする方法: (1)下記(a)乃至(d)のいずれかの細胞を、該物
質、並びにロイシン(Leu)、イソロイシン(Ile)、フ
ェニルアラニン(Phe)、メチオニン(Met)、チロシン
(Tyr)、ヒスチジン(His)、トリプトファン(Trp)及び
バリン(Val)からなる群から選ばれるいずれか1種類の
アミノ酸を放射性同位体により標識してなる放射性標識
アミノ酸との共存下、または該放射性標識アミノ酸のみ
の存在下で培養する工程: (a)配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するタンパ
ク及び配列番号6に記載のアミノ酸配列有するタンパク
を共発現している天然に存在する細胞; (b)配列番号1に記載の塩基配列の塩基番号66乃至
1586の塩基配列及び該塩基番号1586の塩基に隣
接するTAG、TGA若しくはTAAで表されるいずれ
か1つのナンセンス塩基配列からなる塩基配列を含むD
NA、並びに配列番号5に記載の塩基配列の塩基番号1
10乃至1696の塩基配列及び該塩基番号1696の
塩基に隣接するTAG、TGA若しくはTAAで表され
るいずれか1つのナンセンス塩基配列からなる塩基配列
を含むDNAで共形質転換することにより、配列番号2
に記載のアミノ酸配列を有するタンパク及び配列番号6
に記載のアミノ酸配列有するタンパクを共発現している
組換え細胞; (c)配列番号26に記載の塩基配列の塩基番号1乃至
1521の塩基配列及び該塩基番号1521の塩基に隣
接するUAG、UGA若しくはUAAで表されるいずれ
か1つのナンセンス塩基配列からなる塩基配列を含むR
NA、並びに配列番号27に記載の塩基配列の塩基番号
1乃至1587の塩基配列及び該塩基番号1587の塩
基に隣接するUAG、UGA若しくはUAAで表される
いずれか1つのナンセンス塩基配列からなる塩基配列を
含むRNAが共に導入することにより、配列番号2に記
載のアミノ酸配列を有するタンパク及び配列番号6に記
載のアミノ酸配列有するタンパクを共発現している非ヒ
ト由来の組換え細胞;または (d)ヒト由来の腫瘍細胞;並びに(2)該物質と該放
射性標識アミノ酸との共存下で培養した細胞が有する放
射活性、並びに該放射性標識アミノ酸のみの存在下で培
養した細胞が有する放射活性を測定し、各々の値の差異
を比較する工程。 <49> 前記<7>〜<11>のいずれかに記載のD
NAで形質転換された細胞を用いる<48>に記載の方
法。 <50> アフリカツメガエルの卵母細胞を用いる<4
8>に記載の方法。 <51> 前記<7>〜<11>のいずれかに記載のD
NAのmRNAへの転写又は前記<1>〜<5>のいず
れかに記載のタンパクの発現を阻害する能力を有する物
質を同定する方法。 <52> 前記<44>〜<51>のいずれかに記載の
方法により検出、スクリーニング又は同定された物質。 <53> 当該物質が、腫瘍細胞の増殖を阻害する能力
を有する物質であることを特徴とする前記<52>に記
載の物質。 <54> 外来性遺伝子を有するトランスジェニックマ
ウスであって、該マウスは、その内在性遺伝子上に配列
番号2又は4に記載のアミノ酸配列を有するタンパクを
コードするDNAが組み込まれることにより、該タンパ
クを発現する細胞を体内に有することを特徴とするトラ
ンスジェニックマウス。 <55> 当該DNAが、配列番号1に記載の塩基配列
の塩基番号66乃至1586の塩基配列及び該塩基番号
1586の塩基に隣接するTAG、TGA若しくはTA
Aで表されるいずれか1つのナンセンス塩基配列からな
る塩基配列、又は配列番号3に記載の塩基配列の塩基番
号64乃至1599の塩基配列及び該塩基番号1599
の塩基に隣接するTAG、TGA若しくはTAAで表さ
れるいずれか1つのナンセンス塩基配列からなる塩基配
列を含むDNAであることを特徴とする前記<54>に
記載のトランスジェニックマウス。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明で用いる語句の意
味、並びに本発明のDNA、タンパク、抗体、抗体産生
細胞、形質転換体、標識DNA、標識RNA、標識抗
体、医薬組成物、並びにトランスジェニックマウスなど
の一般的製造方法並びにを明らかにすることにより、本
発明を詳細に説明する。
【0035】本発明において用いられる「哺乳動物」な
る用語は、ヒト、ウシ、ウマ、ブタ、ヤギ、ヒツジ、イ
ヌ、ネコ、ニワトリ、ウサギ、ラット、ハムスター、モ
ルモット、及びマウスなどのあらゆる哺乳動物を意味
し、好ましくは、ヒト、ウシ、ウマ、ブタ、ヤギ、ヒツ
ジ、イヌ、ネコ、ニワトリ、ウサギ、ラット、ハムスタ
ー、モルモット、及びマウスであり、特に好ましくは、
ヒト、ラット、ハムスター、モルモット、及びマウスで
ある。本発明で用いられる「ヒト以外の哺乳動物」及び
「非ヒト哺乳動物」なる用語は各々同義であり、前述に
定義した哺乳動物におけるヒト以外のあらゆる哺乳動物
を意味する。
【0036】本発明において用いられる「アミノ酸」と
は、自然界に存在するあらゆるアミノ酸を意味し、好ま
しくは、アミノ酸を表記するために用いられるアルファ
ベットの三文字表記法または一文字表記法に従って各々
下記のように表されるアミノ酸を意味する。グリシン
(Gly/G)、アラニン(Ala/A)、バリン(Val/V)、
ロイシン(Leu/L)、イソロイシン(Ile/I)、セリン
(Ser/S)、スレオニン(Thr/T)、アスパラギン酸
(Asp/D)、グルタミン酸(Glu/E)、アスパラギン
(Asn/N)、グルタミン(Glu/Q)、リジン(Lys/
K)、アルギニン(Arg/R)、システイン(Cys/C)、
メチオニン(Met/M)、フェニルアラニン(Phe/F)、
チロシン(Tyr/Y)、トリプトファン(Trp/W)、ヒス
チジン(His/H)、プロリン(Pro/P)。
【0037】アミノ酸は、それが有する電荷及び極性の
状態に従って、酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸及び中性
アミノ酸に分類される。上記のアミノ酸を、当該分類に
従って分類するなら下記のように分類されるが、電荷及
び極性の程度をさらに細分化する場合、あるいは他のパ
ラメーターも考慮して分類する場合には、必ずしも下記
のような分類が適さないアミノ酸も存在する。 (酸性アミノ酸)アスパラギン酸(Asp/D)、グルタミ
ン酸(Glu/E) (塩基性アミノ酸)リジン(Lys/K)、アルギニン(Ar
g/R)、ヒスチジン(His/H) (中性アミノ酸)ロイシン(Leu/L)、イソロイシン(I
le/I)、フェニルアラニン(Phe/F)、メチオニン(Met
/M)、チロシン(Tyr/Y)、トリプトファン(Trp/W)、バ
リン(Val/V)、ヒスチジン(His/H)、スレオニン(The/
T)、システイン(Cys/C)、アスパラギン(Asn/N)、
グルタミン(Gln/Q)、グリシン(Gly/G)、アラニン
(Ala/A)、セリン(Ser/S)、プロリン(Pro/P)
【0038】本発明において用いられる「タンパク」な
る用語は、前述した哺乳動物に由来し、また上述したア
ミノ酸からなる固有のアミノ酸配列を有する分子を意味
する。本発明の「タンパク」は、前記<1>〜<5>の
いずれかに記載したとおりのタンパクである。より詳細
には、「アミノ酸の細胞内への輸送を媒介する能力を有
する細胞表面タンパクであって、該タンパクは、下記
(1)または(2)のタンパクを発現している細胞にお
いて、ロイシン(Leu)、イソロイシン(Ile)、フェニ
ルアラニン(Phe)、メチオニン(Met)、チロシン(Ty
r)、ヒスチジン(His)、トリプトファン(Trp)及びバリ
ン(Val)からなる群から選ばれるいずれか1種類のアミ
ノ酸の細胞内への取り込みを媒介する能力を有するもの
であることを特徴とするタンパク: (1)配列番号6又は8に記載のアミノ酸配列を有する
タンパク;または(2)配列番号6又は8に記載のアミ
ノ酸配列を有するタンパクの相同タンパクであって、配
列番号5又は7に記載の塩基配列を含むDNAにストリ
ンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAにより
コードされるタンパク。」 上記本発明のタンパクは、即ち、本発明のタンパクが、
配列番号6に記載されるアミノ酸配列を有するヒト由来
細胞膜表面分子4F2hcまたは非ヒト動物由来のその
相同タンパクが発現している細胞膜上に共に発現してい
る場合に、該細胞に対して、上記少なくともいずれか1
つのアミノ酸の細胞内への取り込みを誘導するような性
質を与えることができるタンパクを意味する。ここで
「相同タンパク」とは、ヒト由来細胞膜表面分子4F2
hcのアミノ酸配列(配列番号6)に配列相同性を有
し、進化的に共通の祖先タンパクに由来したものと考え
られ、該ヒト由来4F2hcと同様の生理学的機能を有
するヒト以外の動物種由来のタンパクを意味する。
【0039】本発明のタンパクは、好ましくは下記
(1)または(2)のいずれかのタンパクである。 (1)配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するタンパ
ク;または(2)配列番号2に記載のアミノ酸配列にお
いて、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは
付加されたアミノ酸配列を有するタンパクであり、該タ
ンパクは、配列番号6に記載のアミノ酸配列を有するタ
ンパクを発現している細胞において、ロイシン(Le
u)、イソロイシン(Ile)、フェニルアラニン(Ph
e)、メチオニン(Met)、チロシン(Tyr)、ヒスチジン
(His)、トリプトファン(Trp)及びバリン(Val)からな
る群から選ばれるいずれか1種類のアミノ酸の細胞内へ
の取り込みを媒介する能力を有するものであることを特
徴とするタンパク。
【0040】ここで「数個のアミノ酸」とは、複数個の
アミノ酸を意味し、具体的には1乃至40個のアミノ
酸、好ましくは1乃至30個のアミノ酸であり、さらに
好ましくは1乃至20個のアミノ酸であり、特に好まし
くは1乃至10個のアミノ酸である。上記のような本発
明のタンパクのアミノ酸配列中のアミノ酸の部分的改変
(欠失、置換、挿入、付加)は、該タンパクをコードす
る塩基配列を部分的に改変することにより導入すること
ができる。この塩基配列の部分的改変は、既知の部位特
異的変異導入法(Site specific mutagenesis)を用いて
常法により導入することができる(Proc. Natl. Acad.
Sci., USA, Vol.81, p.5662-5666, 1984)。
【0041】本発明における「部分アミノ酸配列」と
は、前述した本発明のタンパクの一態様であり、当該ア
ミノ酸配列中の任意の部分アミノ酸配列(タンパクフラ
グメント)を意味する。好ましくは、本発明のタンパク
がその生物学的機能を発揮するために必要な部位、また
は本発明のタンパクが他のタンパク分子(受容体やリガ
ンド)と結合若しくは相互作用する部位を含む部分配列
を挙げることができる。また、本発明における「部分ア
ミノ酸配列を含み、抗原性を有するポリぺプチド」と
は、前記の部分アミノ酸配列を含むポリペプチドであっ
て、該ポリペプチドを、前述の哺乳動物の体内に投与し
たとき、該哺乳動物の免疫応答機構により非自己または
異物と認識され、該哺乳動物の体内に該ポリペプチドに
対する抗体を産生させることができるポリペプチドを意
味する。
【0042】本発明のタンパクまたは本発明のタンパク
のアミノ酸配列中の部分アミノ酸を含むポリペプチド
は、後述するような遺伝子組換え技術のほか、化学的合
成法、細胞培養方法等のような当該技術的分野において
知られる公知の方法あるいはその修飾方法を適宜用いる
ことにより発現させることができる。また、本発明のタ
ンパクは、後述する本発明のRNAを、例えば、アフリ
カツメガエルの卵母細胞のような種々の細胞に注入する
ことにより、DNAからmRNAへの転写を経ずに、細
胞内に注入したRNAから直接タンパクへの翻訳を行う
ことによっても発現させることができる(実験医学増
刊, 「バイオシグナル実験法」, Vol.11, No.3, p.30-
38, 1993)。
【0043】本発明の「DNA」は、前記<7>〜<1
1>のいずれかに記載されたとおりのDNAである。好
ましい態様としては、前述の本発明のタンパクまたはポ
リペプチドコードするDNAであり、また本発明のタン
パクをコードし得るDNAであれば、cDNA、該cD
NAに相補的なDNA、及びゲノミックDNAなどいか
なる塩基配列を有するDNAも包含する。さらに、本発
明のDNAには、同一のアミノ酸をコードするコドンで
あればどのようなコドンから構成されるDNAも含まれ
る。また、本発明のDNAの好ましい態様の1つは、本
発明のヒト由来のタンパクをコードするDNAである。
【0044】より詳細には、本発明のDNAは、下記
(1)乃至(3)のいずれかに記載のDNAである。 (1) 前記<1>〜<5>のいずれかに記載のタンパ
クをコードするDNA。ここで、該DNAには、当該タ
ンパク、例えば配列番号2又は4に記載のアミノ酸配列
からなるタンパクをコードするDNAであれば、cDN
A、該cDNAに相補的なDNA、及びゲノミックDN
Aなどいかなる塩基配列を有するDNAも包含される。
【0045】(2) 配列番号1に記載の塩基配列の塩
基番号66乃至1586の塩基配列及び該塩基番号15
86の塩基に隣接するTAG、TGA若しくはTAAで
表されるいずれか1つのナンセンス塩基配列、又は配列
番号3に記載の塩基配列の塩基番号64乃至1599の
塩基配列及び該塩基番号1599の塩基に隣接するTA
G、TGA若しくはTAAで表されるいずれか1つのナ
ンセンス塩基配列からなる塩基配列からなる塩基配列を
含むDNA。ここで、「ナンセンス塩基配列」とは、終
止コドン、終結コドン、ナンセンスコドン、ターミネー
ションコドンあるいはターミネーションシグナルとも呼
ばれるTAG、TGA若しくはTAAのいずれかの塩基
配列を意味し、タンパク質の合成の終止点をコードして
いる塩基配列である。
【0046】(3) 配列番号1に記載の塩基配列の塩
基番号66乃至1586の塩基配列、又は配列番号3に
記載の塩基配列の塩基番号64乃至1599の塩基配列
及び該塩基番号1599の塩基に隣接するTAG、TG
A若しくはTAAで表されるいずれか1つのナンセンス
塩基配列からなる塩基配列を有するDNAに、ストリン
ジェントな条件下でハイブリダイズし、少なくとも1種
類のアミノ酸の細胞内への取り込みを媒介する能力を有
する細胞表面タンパクをコードするDNAであって、該
アミノ酸の細胞内への取り込みが下記(イ)又は(ロ)
のいずれかのタンパクの共存に依存することなく媒介さ
れることを特徴とするDNA: (イ)配列番号6又は8に記載のアミノ酸配列を有する
タンパク; (ロ)配列番号6又は8に記載のアミノ酸配列におい
て、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付
加されたアミノ酸配列を有するタンパク。
【0047】ここで、「数個のアミノ酸」とは、前述で
の定義したとおりの意味を有する。また、ここで「スト
リンジェントな条件下」とは、ハイブリダーゼーション
を行わせるための条件を意味し、具体的には温度並びに
塩濃度を意味する。該温度は、一般的に約36乃至約4
2℃が用いられるが、用いられるプローブの長さ及び相
補性の程度に従って、下記のようにして設定することも
できる。例えば、50塩基以上のプローブを用い、0.
9%NaCl下でハイブリダイゼーションを行う場合に
は、50%の解離を生ずる温度(Tm)の目安を下記計
算式から求め、ハイブリダイゼーションの温度を下記計
算式のように設定することができる。
【0048】Tm=82.3℃+0.41×(G+C)%−500/n
−0.61×(フォルムアミド)%(nはプローブの塩基数
を示す。) 温度=Tm−25℃ また、100塩基以上のプローブ(G+C=40〜50
%の場合)を用いる場合には、Tmが下記(1)及び
(2)のように変化することを目安する。 (1)1%ミスマッチ毎に、Tmが約1℃下がる。 (2)フォルムアミド1%毎に、Tmが0.6〜0.7
℃下がる。 従って、完全相補鎖の組み合わせの場合の温度条件は下
記のようにすることができる。 (A)65〜75℃(フォルムアミド無添加) (B)35〜45℃(50%フォルムアミド存在下) また、不完全相補鎖の組み合わせの場合の温度条件は下
記のようにすることができる。 (A)45〜55℃(フォルムアミド無添加) (B)35〜42℃(30%フォルムアミド存在下) また、23塩基以下のプローブを用いる場合の温度条件
は、37℃とすることもできるし、また下記計算式を目
安とすることもできる。 温度=2℃×(A+Tの数)+4℃×(C+Gの数)−
5℃ また、塩濃度は、通常5×SSCまたはこれと同等の塩
濃度が設定される。従って、本発明におけるハイブリダ
イゼーションにおける温度は、例えば約37℃に設定す
ることができる。また塩濃度は、5×SSCまたはこれ
と同等の塩濃度に設定することができる。上述した本発
明のDNAは、いかなる方法で得られるものであっても
よい。例えばmRNAから調製される相補DNA(cD
NA)、ゲノムDNAから調製されるDNA、化学合成
によって得られるDNA、RNAまたはDNAを鋳型と
してPCR法で増幅させて得られるDNAおよびこれら
の方法を適当に組み合わせて構築されるDNAのいずれ
もが、本発明のDNAに包含される。
【0049】本発明のタンパクをコードするDNAは、
常法に従って本発明のタンパクのmRNAからcDNA
をクローン化する方法、ゲノムDNAを単離してスプラ
イシング処理する方法、化学合成する方法等により取得
することができる。 (1)例えば、本発明のタンパクのmRNAからcDN
Aをクローン化する方法としては以下の方法が例示され
る。まず、本発明のタンパクを発現・産生する前述のよ
うな組織あるいは細胞から該本発明のタンパクをコード
するmRNAを調製する。mRNAの調製は、例えばグ
アニジンチオシアネート法(チャーグウィン(Chirgwi
n)ら、バイオケミストリー(Biochemistry)、第18
巻、第5294頁、1979年)、熱フェノール法もし
くはAGPC法等の公知の方法を用いて調製した全RNAを
オリゴ(dT)セルロースやポリU−セファロース等に
よるアフィニティクロマトグラフィーにかけることによ
って行うことができる。
【0050】次いで得られたmRNAを鋳型として、例
えば逆転写酵素を用いる等の公知の方法、例えばオカヤ
マらの方法(モレキュラーセルバイオロジー(Mol.Cel
l.Biol.)、第2巻、第161頁、1982年及び同
誌、第3巻、第280頁、1983年)やホフマン(Ho
ffman)らの方法(ジーン(Gene)、第25巻、第26
3頁、1983年)等によりcDNA鎖を合成し、cD
NAの二本鎖cDNAへの変換を行う。このcDNAを
プラスミドベクターもしくはファージベクターに組み込
み、大腸菌を形質転換して、あるいはインビトロパッケ
ージング後、大腸菌に形質移入(トランスフェクト)す
ることによりcDNAライブラリーを作製する。
【0051】ここで用いられるプラスミドベクターとし
ては、宿主内で複製保持されるものであれば特に制限さ
れず、また用いられるファージベクターとしても宿主内
で増殖できるものであれば良い。常法的に用いられるク
ローニング用ベクターとしてλZipLox、pUC19、λgt1
0、λgt11等が例示される。ただし、後述の免疫学的ス
クリーニングに供する場合は、宿主内で本発明のタンパ
クをコードする遺伝子を発現させうるプロモーターを有
したベクターであることが好ましい。プラスミドにcD
NAを組み込む方法としては、例えばマニアティス(Ma
niatis)らの方法(モレキュラークローニング、ア・ラ
ボラトリー・マニュアル(Molecular Cloning, A Labor
atory Manual, second edition)、コールドスプリング
ハーバーラボラトリー(Cold Spring Harbor Laborator
y)、第1.53頁、1989年)に記載の方法などが挙げ
られる。また、ファージベクターにcDNAを組み込む
方法としては、ヒュン(Hyunh)らの方法(DNAクロ
ーニング、プラクティカルアプローチ(DNA Cloning, a
practical approach)、第1巻、第49頁、1985年)
などが挙げられる。簡便には、市販のクローニングキッ
ト(例えば、GIBCO製あるいは宝酒造製等)を用いるこ
ともできる。このようにして得られる組換えプラスミド
やファージベクターは、原核細胞(例えば、E.Coli:HB1
01、DH5αまたはMC1061/P3等)等の適当な宿主に導入す
る。
【0052】プラスミドを宿主に導入する方法として
は、(モレキュラークローニング、ア・ラボラトリー・
マニュアル(Molecular Cloning, A Laboratory Manua
l, second edition)、コールドスプリングハーバーラ
ボラトリー(Cold Spring HarborLaboratory)、第1.74
頁、1989年)に記載の塩化カルシウム法または塩化
カルシウム/塩化ルビジウム法、エレクトロポレーショ
ン法等が挙げられる。また、ファージベクターを宿主に
導入する方法としてはファージDNAをインビトロパッ
ケージングした後、増殖させた宿主に導入する方法等が
例示される。インビトロパッケージングは、市販のイン
ビトロパッケージングキット(例えば、ストラタジーン
製、アマシャム製等)を用いることによって簡便に行う
ことができる。
【0053】上記の方法によって作製されたcDNAラ
イブラリーから、本発明のタンパクをコードするcDN
Aを単離する方法は、一般的なcDNAスクリーニング
法を組み合わせることによって行うことができる。例え
ば、別個に本発明のタンパクのアミノ酸配列をコードす
る塩基配列の一部または全部を含むDNA、あるいは該
塩基配列と相同性を有するDNAを調製したのち、これ
32Pまたは[α-32P]dCTPで標識してプローブとな
し、公知のコロニーハイブリダイゼーション法(クラン
シュタイン(Crunstein)ら、プロシーディングスオブ
ナショナルアカデミーオブサイエンス(Proc. Natl. Ac
id.Sci. USA)、第72巻、第3961頁、1975
年)またはプラークハイブリダイゼーション法(Molecu
lar Cloning, A Laboratory Manual, second edition,C
old Spring Harbor Laboratory、第2.108 頁、1989
年)により、目的のcDNAを含有するクローンをスク
リーニングする方法、あるいはPCRプライマーを作製
し本発明のタンパクの特定領域をPCR法により増幅
し、該領域をコードするDNA断片を有するクローンを
選択する方法等が挙げられる。
【0054】また、cDNAを発現しうるベクター(例
えば、λZipLox、λgt11ファージベクター)を用いて作
製したcDNAライブラリーを用いる場合には、本発明
のタンパクに反応性を有する抗体を用いる抗原抗体反応
を利用して、目的のクローンを選択することができる。
大量にクローンを処理する場合には、PCR法を利用し
たスクリーニング法を用いることが好ましい。この様に
して得られたDNAの塩基配列はマキサム・ギルバート
法(マキサム(Maxam)ら、Proc. Natl. Acad. Sci. US
A.、第74巻、第560頁、1977年)、ファージM
13を用いたジデオキシヌクレオチド合成鎖停止の方法
(サンガー(Sanger)ら、Proc. Natl. Acad. Sci. US
A.、第74巻、第546 3〜5467頁、1977
年)、あるいはダイターミネーターサイクルシーケンシ
ング法(Applied Biosysytems社製)によって決定する
ことができる。本発明のタンパクをコードする遺伝子
は、その全部または一部を上記のようにして得られるク
ローンから制限酵素等により切り出すことにより取得で
きる。
【0055】(2)また、前述のような本発明のタンパ
クを発現する細胞に由来するゲノムDNAから本発明の
タンパクをコードするDNAを単離することによる調製
方法としては、例えば以下の方法が例示される。該細胞
を好ましくはSDSまたはプロテナーゼK等を用いて溶
解し、フェノールによる抽出を反復してDNAの脱蛋白
質を行う。RNAを好ましくはリボヌクレアーゼにより
消化する。得られるDNAを適当な制限酵素により部分
消化し、得られるDNA断片を適当なファージまたはコ
スミドで増幅しライブラリーを作成する。そして目的の
配列を有するクローンを、例えば放射性標識されたDN
Aプローブを用いる方法等により検出し、該クローンか
ら本発明のタンパクをコードする遺伝子の全部または一
部を制限酵素等により切り出し取得する。
【0056】(3)また、本発明のDNAの一態様であ
る配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するタンパクを
コードするcDNAの製造は、配列番号1に記載される
塩基配列をもとにして、常法に従って行うことができ
る。
【0057】例えば、ラットC6グリオーマ細胞を遺伝
子源として用い、これからmRNA(ポリ(A)RN
A)を調製する。これを、分画し各画分について、4F
2hcのcRNAとともに、アフリカツメガエルの卵母
細胞に導入する。4F2hcの遺伝子のcDNAはすで
に報告されている[Broerら、Biochem.
J.、第312巻、863項、1995年]ので、この
配列情報から、PCR法などを用いて、容易に4F2h
cの遺伝子を得ることが可能である。得られた4F2h
cのcDNAから、T3又はT7RNAポリメラーゼ等
を用いて、これに相補的なRNA(cRNA)(キャプ
化されたもの)を合成できる。
【0058】mRNAと4F2hcのcRNAを導入し
た卵母細胞について、例えば、ロイシンなどを基質とし
て、細胞内への基質の輸送(取り込み)を測定し、高い
取り込み活性を示したmRNA画分を選択することによ
り、LAT1のmRNAを濃縮できる。この濃縮された
mRNAをもとにcDNAライブラリーを作製する。ラ
イブラリーのcDNAから、約500クローンを一グル
ープとして、cRNA(キャップ化されたもの)を調製
し、各々のグループについて、4F2hcのcRNAと
ともに卵母細胞に導入し、基質の取り込み活性を指標と
して、陽性グループを選択する。陽性グループが見い出
せたら、それをさらにサブグループに分け、同様の操作
を繰り返すことにより、LAT1遺伝子のcDNAを含
むクローンを得ることができる。
【0059】得られたcDNAについては、常法により
塩基配列を決定し、翻訳領域を解析して、これにコード
されるタンパク質、すなわち、LAT1のアミノ酸配列
を決定することができる。得られたcDNAが、中性ア
ミノ酸トランスポーター遺伝子のcDNAであること、
すなわち、cDNAにコードされた遺伝子産物が中性ア
ミノ酸トランスポーターであることは、例えば次のよう
にして検証することができる。すなわち、得られたLA
T1遺伝子のcDNAから調製したcRNAを4F2h
cのcRNAとともに卵母細胞内に導入して発現させ、
中性アミノ酸を細胞内へ輸送する(取り込む)能力を、
前記と同様、適当な中性アミノ酸を基質とする通常の取
り込み試験(Kanai and Hediger, Nature, 360, 467-47
1 (1992))により、細胞内への基質の取り込みを測定す
ることにより確認できる。
【0060】また、発現細胞について、同様の取り込み
実験を応用して、LAT1の特性、例えば、LAT1が
アミノ酸の交換輸送を行っているという特性や、LAT
1の基質特異性などを調べることができる。得られたL
AT1遺伝子のcDNAを用いて、異なる遺伝子源で作
製された適当なcDNAライブラリー又はゲノミックD
NAライブラリーをスクリーニングすることにより、異
なる組織、異なる生物由来の相同遺伝子や染色体遺伝子
等を単離することができる。また、開示された本発明の
遺伝子の塩基配列(配列番号1に示された塩基配列、も
しくはその一部)の情報に基づいて設計された合成プラ
イマーを用い、通常のPCR(Polymerase Chain React
ion)法によりcDNAライブラリー又はゲノミックD
NAライブラリーから遺伝子を単離することができる。
【0061】後記の配列表の配列番号3は、ラットC6
グリオーマ細胞株由来の中性アミノ酸トランスポーター
(ラットLAT1)の遺伝子の全長cDNA塩基配列
(約3.5kbp)、及びその翻訳領域にコードされた
タンパク質のアミノ酸配列(512アミノ酸)を表わ
す。配列表の配列番号4には、ラットC6グリオーマ細
胞株由来の中性アミノ酸トランスポーター(ラットLA
T1)のアミノ酸配列(512アミノ酸)を表わす。
【0062】cDNAライブラリー又はゲノミックDN
Aライブラリー等のDNAライブラリーは、例えば、
「Molecular cloning」(Sambr
ook,J.,Fritsh,E.F.及びManit
is,T.著、Cold Spring Harbor
Pressより1989に発刊)に記載の方法により
調製することができる。あるいは、市販のライブラリー
がある場合はこれを用いてもよい。
【0063】ヒト由来タンパクをコードするcDNAを
取得する場合には、さらにヒトゲノムDNA(染色体D
NA、ゲノミックDNA)が導入されたコスミドライブ
ラリー(「ラボマニュアルヒトゲノムマッピング」、堀
雅明及び中村祐輔 編、丸善出版)を作製し、該コスミ
ドライブラリーをスクリーニングすることにより、目的
のタンパクのコーディング領域のDNAを含む陽性クロ
ーンを得、該陽性クローンから切り出したコーディング
DNAをプローブとして用い、前述のcDNAライブラ
リーをスクリーニングすることによっても調製すること
もできる。
【0064】後記の配列表の配列番号1は、ヒト由来の
中性アミノ酸トランスポーター(ヒトLAT1)の遺伝
子の全長cDNA塩基配列(約4.5kbp)、及びそ
の翻訳領域にコードされたタンパク質のアミノ酸配列
(507アミノ酸)を表わす。配列表の配列番号2に
は、ヒト由来の中性アミノ酸トランスポーター(ヒトL
AT1)のアミノ酸配列(507アミノ酸)を表わす。
なお、配列表の配列番号5は、ヒト由来の4F2hc蛋
白質の遺伝子の全長cDNA塩基配列(約1.8kb
p)、及びその翻訳領域にコードされたタンパク質のア
ミノ酸配列(529アミノ酸)を表わし、配列表の配列
番号6には、ヒト由来の4F2hc蛋白質のアミノ酸配
列(529アミノ酸)を表わす。配列表の配列番号7
は、ラット由来の4F2hc蛋白質の遺伝子の全長cD
NA塩基配列(約1.8kbp)、及びその翻訳領域に
コードされたタンパク質のアミノ酸配列(527アミノ
酸)を表わし、配列表の配列番号8には、ラット由来の
4F2hc蛋白質のアミノ酸配列(527アミノ酸)を
表わす。
【0065】本発明の「発現ベクター」は、上述の本発
明のDNAを含有する組換えベクターを意味する。本発
明の組換えベクターとしては、原核細胞及び/または真
核細胞の各種の宿主内で複製保持または自己増殖できる
ものであれば特に制限されず、プラスミドベクターおよ
びファージベクターが包含される。
【0066】当該組換えベクターは、簡便には当業界に
おいて入手可能な組換え用ベクター(プラスミドDNA
およびバクテリアファージDNA)に本発明のDNAを
常法により連結することによって調製することができ
る。用いられる組換え用ベクターとして具体的には、大
腸菌由来のプラスミドとして例えばpBR322、pB
R325、pUC12、pUC13、pUC19など、
酵母由来プラスミドとして例えばpSH19、pSH1
5など、枯草菌由来プラスミドとして例えばpUB11
0、pTP5、pC194 などが例示される。また、
ファージとしては、λファージなどのバクテリオファー
ジが、さらにレトロウイルス、ワクシニヤウイルス、核
多角体ウイルスなどの動物や昆虫のウイルス(pVL1
393、インビトロゲン製)が例示される。さらには、
pZL1を挙げることができる。
【0067】本発明のタンパクを発現させる目的におい
ては、発現ベクターが有用である。発現ベクターとして
は、原核細胞および/または真核細胞の各種の宿主細胞
中で本発明のタンパクを発現させることのできる能力を
有するものであれば特に制限されない。例えば、pMA
L C2、pEF−BOS(ヌクレイックアシッドリサ
ーチ(Nucleic Acid Research)、第18巻、第532
2頁、1990年等)あるいはpME18S(実験医学
別冊「遺伝子工学ハンドブック」、1992年等)等を
挙げることができる。
【0068】宿主細胞として細菌、特に大腸菌を用いる
場合、一般に発現ベクターは少なくともプロモーター−
オペレーター領域、開始コドン、本発明のタンパクをコ
ードするDNA、終止コドン、ターミネーター領域およ
び複製可能単位から構成される。宿主として酵母、動物
細胞または昆虫細胞を用いる場合、発現ベクターは少な
くともプロモーター、開始コドン、本発明のタンパクを
コードするDNA、終止コドンを含んでいることが好ま
しい。またシグナルペプチドをコードするDNA、エン
ハンサー配列、本発明のタンパクをコードする遺伝子の
5’側および3’側の非翻訳領域、スプライシング接合
部、ポリアデニレーション部位、選択マーカー領域また
は複製可能単位などを含んでいてもよい。また、目的に
応じて通常用いられる遺伝子増幅遺伝子(マーカー)を
含んでいてもよい。
【0069】細菌中で本発明のタンパクを発現させるた
めのプロモーター−オペレーター領域は、プロモータ
ー、オペレーターおよび Shine−Dalgarn
o(SD) 配列(例えば、AAGGなど)を含むもの
である。例えば宿主がエシェリキア属菌の場合、好適に
はTrpプロモーター、lacプロモーター、recA
プロモーター、λPLプロモーター、lppプロモータ
ー、tacプロモーターなどを含むものが例示される。
酵母中で本発明のタンパクを発現させるためのプロモー
ターとしては、PH05プロモーター、PGKプロモー
ター、GAPプロモーター、ADHプロモーターが挙げ
られ、宿主がバチルス属菌の場合は、SL01プロモー
ター、SP02プロモーター、penPプロモーターな
どが挙げられる。また、宿主が哺乳動物細胞等の真核細
胞である場合、SV40由来のプロモーター、レトロウ
イルスのプロモーター、ヒートショックプロモーターな
どが挙げられる。好ましくは、SV−40、レトロウイ
ルスである。しかし、特にこれらに限定されるものでは
ない。また、発現にはエンハンサーの利用も効果的な方
法である。好適な開始コドンとしては、メチオニンコド
ン(ATG)が例示される。終止コドンとしては、常用
の終止コドン(例えば、TAG、TGA、TAA)が例
示される。
【0070】ターミネーター領域としては、通常用いら
れる天然または合成のターミネーターを用いることがで
きる。複製可能単位とは、宿主細胞中でその全DNA配
列を複製することができる能力をもつDNAを言い、天
然のプラスミド、人工的に修飾されたプラスミド(天然
のプラスミドから調製されたDNAフラグメント)およ
び合成プラスミド等が含まれる。好適なプラスミドとし
ては、E.ColiではプラスミドpBR322、もし
くはその人工的修飾物(pBR322を適当な制限酵素
で処理して得られるDNAフラグメント)が、酵母では
酵母2μプラスミド、もしくは酵母染色体DNAが、ま
た哺乳動物細胞ではプラスミドpRSVneo(ATC
C 37198)、 プラスミドpSV2dhfr(A
TCC 37145)、プラスミドpdBPV−MMT
neo(ATCC 37224)、プラスミドpSV2
neo(ATCC 37149)等があげられる。エン
ハンサー配列、ポリアデニレーション部位およびスプラ
イシング接合部位については、例えばそれぞれSV40
に由来するもの等、当業者において通常使用されるもの
を用いることができる。
【0071】選択マーカーとしては、通常使用されるも
のを常法により用いることができる。例えばテトラサイ
クリン、アンピシリン、ネオマイシンまたはカナマイシ
ン等の抗生物質耐性遺伝子等が例示される。遺伝子増幅
遺伝子としては、ジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHF
R)遺伝子、チミジンキナーゼ遺伝子、ネオマイシン耐
性遺伝子、グルタミン酸合成酵素遺伝子、アデノシンデ
アミナーゼ遺伝子、オルニチンデカルボキシラーゼ遺伝
子、ヒグロマイシン−B−ホスホトランスフェラーゼ遺
伝子、アスパルラートトランスカルバミラーゼ遺伝子等
を例示することができる。
【0072】本発明の発現ベクターは、少なくとも、上
述のプロモーター、開始コドン、本発明のタンパクをコ
ードするDNA、終止コドンおよびターミネーター領域
を連続的かつ環状に適当な複製可能単位に連結すること
によって調製することができる。またこの際、所望によ
り制限酵素での消化やT4DNAリガーゼを用いるライ
ゲーション等の常法により適当なDNAフラグメント
(例えば、リンカー、他のリストリクションサイトな
ど)を用いることができる。本発明の「形質転換細胞」
は、上述の本発明のDNAまたは発現ベクターで形質転
換された細胞であり、宿主細胞としての原核細胞あるい
は真核細胞に該DNAまたは発現ベクターを導入するこ
とにより調製することができる。
【0073】本発明で用いられる宿主細胞としては、前
記の発現ベクターに適合し、形質転換されうるものであ
れば特に限定されず、本発明の技術分野において通常使
用される天然細胞あるいは人工的に樹立された組換細胞
など種々の細胞(例えば、細菌(エシェリキア属菌、バ
チルス属菌)、酵母(サッカロマイセス属、ピキア属な
ど)、動物細胞または昆虫細胞などが例示される。好ま
しくは大腸菌あるいは動物細胞であり、具体的には大腸
菌(DH5α、TB1、HB101等)、マウス由来細
胞(COP、L、C127、Sp2/0、NS−1また
はNIH3T3等)、ラット由来細胞(PC12、PC
12h等)、ハムスター由来細胞(BHK及びCHO
等)、サル由来細胞(COS1、COS3、COS7、
CV1及びVelo等)およびヒト由来細胞(Hel
a、2倍体線維芽細胞に由来する細胞、HEK293細
胞、ミエローマ細胞およびNamalwa等)などが例
示される。
【0074】発現ベクターの宿主細胞への導入(形質転
換(形質移入))は従来公知の方法を用いて行うことが
できる。例えば、細菌(E.coli、Bacillus subtilis
等)の場合は、例えばCohenらの方法(Proc. Natl. Aca
d. Sci. USA., Vol.69, p.2110, 1972)、プロトプラス
ト法(Mol. Gen. Genet., Vol.168, p.111, 1979)やコ
ンピテント法(J. Mol.Biol., Vol.56, p.209, 1971)
によって、Saccharomyces cerevisiaeの場合は、例えば
ハイネン(Hinnen)らの方法(Proc. Natl. Acad. Sci.
USA., Vol.75, p.1927, 1978)やリチウム法(J. Bact
eriol., Vol.153, p.163, 1983)によって、動物細胞の
場合は、例えばグラハム(Graham)の方法(Virology,
Vol.52, p.456, 1973)、昆虫細胞の場合は、例えばサ
マーズ(Summers) らの方法(Mol.Cell. Biol., Vol.
3, p.2156-2165, 1983)によってそれぞれ形質転換する
ことができる。
【0075】本発明の「タンパク」は、上記の如く調製
される発現ベクターを含む形質転換細胞(以下、形質移
入体を包含する意味で使用する。)を栄養培地で培養す
ることによって発現させることができる。栄養培地は、
宿主細胞(形質転換体)の生育に必要な炭素源、無機窒
素源もしくは有機窒素源を含でいることが好ましい。炭
素源としては、例えばグルコース、デキストラン、可溶
性デンプン、ショ糖などが、無機窒素源もしくは有機窒
素源としては、例えばアンモニウム塩類、硝酸塩類、ア
ミノ酸、コーンスチープ・リカー、ペプトン、カゼイ
ン、肉エキス、大豆粕、バレイショ抽出液などが例示さ
れる。また所望により他の栄養素(例えば、無機塩(例
えば塩化カルシウム、リン酸二水素ナトリウム、塩化マ
グネシウム)、ビタミン類、抗生物質(例えばテトラサ
イクリン、ネオマイシン、アンピシリン、カナマイシン
等)など)を含んでいてもよい。
【0076】培養は当業界において知られている方法に
より行われる。培養条件、例えば温度、培地のpHおよ
び培養時間は、本発明のタンパクが大量に発現されるよ
うに適宜選択される。なお、下記に宿主細胞に応じて用
いられる具体的な培地および培養条件を例示するが、何
らこれらに限定されるものではない。宿主が細菌、放線
菌、酵母、糸状菌である場合、例えば上記栄養源を含有
する液体培地が適当である。好ましくは、pHが5〜8
である培地である。宿主がE.coliの場合、好ましい培地
としてLB培地、M9培地(ミラー(Miller)ら、 Ex
p. Mol. Genet, Cold Spring Harbor Laboratory, p.43
1, 1972)等が例示される。かかる場合、培養は、必要
により通気、撹拌しながら、通常14〜43℃、約3〜
24時間行うことができる。
【0077】宿主がBacillus属菌の場合、必要により通
気、撹拌をしながら、通常30〜40℃、約16〜96
時間行うことができる。宿主が酵母である場合、培地と
して、例えばBurkholder最小培(ボスチアン(Bostia
n), Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol.77, p.4505, 1
980)が挙げられ、pHは5〜8であることが望まし
い。培養は通常約20〜35℃で約14〜144時間行
なわれ、必要により通気や撹拌を行うこともできる。宿
主が動物細胞の場合、培地として例えば約5〜20%の
胎児牛血清を含むMEM培地(Science, Vol.122, p.50
1, 1952)、DMEM培地(Virology, Vol.8, p.396, 1
959)、RPMI1640培地(J. Am. Med. Assoc., V
ol.199, p.519, 1967)、199培地(proc. Soc. Exp.
Biol. Med., Vol.73, p.1, 1950)等を用いることがで
きる。培地のpHは約6〜8であるのが好ましく、培養
は通常約30〜40℃で約15〜72時間行なわれ、必
要により通気や撹拌を行うこともできる。宿主が昆虫細
胞の場合、例えば胎児牛血清を含むGrace’s培地
(Proc.Natl. Acad. Sci. USA, Vol.82, p.8404, 198
5)等が挙げられ、そのpHは約5〜8であるのが好ま
しい。培養は通常約20〜40℃で15〜100時間行
なわれ、必要により通気や撹拌を行うこともできる。
【0078】本発明のタンパクは、前述した本発明のD
NAまたは発現ベクターを用いて上述のようにして作製
した形質転換体を前記のような培養条件下で培養するこ
とにより発現させることができる。本発明のタンパクを
可溶性タンパクとして調製する場合には、該細胞培養
後、細胞を集め、適当な緩衝液に懸濁し、例えば超音波
やリゾチーム及び凍結融解などの方法で細胞等の細胞壁
および/または細胞膜を破壊した後、遠心分離やろ過な
どの方法で本発明のタンパクを含有する膜画分を得る。
該膜画分をトライトン−X100等の界面活性剤を用い
て可溶化して粗溶液を得る。該粗溶液を蛋白質を精製並
びに単離するために一般に用いられる精製方法に供する
ことにより、本発明のタンパクを可溶性タンパクをして
単離することができる。
【0079】単離、精製方法としては、例えば塩析、溶
媒沈澱法等の溶解度を利用する方法、透析、限外濾過、
ゲル濾過、ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動など分子量の差を利用する方法、イオン
交換クロマトグラフィーやヒドロキシルアパタイトクロ
マトグラフィーなどの荷電を利用する方法、アフィニテ
ィークロマトグラフィーなどの特異的親和性を利用する
方法、逆相高速液体クロマトグラフィーなどの疎水性の
差を利用する方法、等電点電気泳動などの等電点の差を
利用する方法などが挙げられる。
【0080】本発明の「RNA」は、前記<5>に記載
した下記のとおりのRNAである。「配列番号26に記
載の塩基配列の塩基番号1乃至1521の塩基配列及び
該塩基番号1521の塩基に隣接するUAG、UGA若
しくはUAAで表されるいずれか1つのナンセンス塩基
配列からなる塩基配列を含むRNA。」 ここで、「ナンセンス塩基配列」とは、終止コドン、終
結コドン、ナンセンスコドン、ターミネーションコドン
あるいはターミネーションシグナルとも呼ばれるUA
G、UGA若しくはUAAのいずれかの塩基配列を意味
し、タンパク質のへの翻訳の終止点をコードしている塩
基配列である。該本発明のRNAは、前記<1>に記載の
DNA、即ち「配列番号1に記載の塩基配列の塩基番号
66乃至1586の塩基配列及び該塩基番号1586の
塩基に隣接するTAG、TGA若しくはTAAで表され
るいずれか1つのナンセンス塩基配列からなる塩基配列
を含むDNA。」に相補的なDNA配列を鋳型として、
市販のRNAポリメラーゼ(例えば、T7RNAポリメ
ラーゼなど)を用いて常法により調製することができ
る。該本発明のRNAは、種々細胞で本発明のタンパク
を発現させるために使用することができる。即ち、該本
発明のRNAを、例えば、アフリカツメガエルの卵母細
胞に注入することにより、DNAからmRNAへの転写
を経ずに、注入したRNAから直接本発明のタンパクを
細胞に発現させることができる(実験医学増刊, 「バイ
オシグナル実験法」, Vol.11, No.3, p.30-38, 199
3)。
【0081】本発明の他の1つは、前記<4>に記載し
た下記のとおりのDNAである。「配列番号1に記載の
塩基配列中の部分塩基配列を含むDNA若しくは該DN
Aの一部が化学修飾されているDNA、または該部分塩
基配列に相補的な塩基配列を含むDNA若しくは該DN
Aの一部が化学修飾されているDNAであって、下記
(1)及び(2)の特徴を有するDNA: (1)該部分塩基配列は配列番号3に記載の塩基配列中
の部分塩基配列とは完全には一致しない塩基配列であ
る;及び(2)該DNAまたは該化学修飾されているD
NAは、配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するタン
パクをコードする遺伝子にハイブリダイズする。」
【0082】ここで、「配列番号1に記載の塩基配列中
の部分塩基配列」とは、配列番号1に記載の塩基配列中
に含まれる任意の部位における任意の数の塩基からなる
部分塩基配列を意味する。当該DNAは、DNAハイブ
リダーゼーションまたはRNAハイブリダイゼーション
の操作におけるプローブとして有用である。当該DNA
をプローブとして用いる目的においては、該部分塩基配
列としては、連続した20塩基以上の部分塩基配列が挙
げられ、好ましくは、連続した50塩基以上の部分塩基
配列、さらに好ましくは連続した100塩基以上の部分
塩基配列、より好ましくは連続した200塩基以上の部
分塩基配列、特に好ましくは連続した300塩基以上の
部分塩基配列が挙げられる。
【0083】また、上記DNAは、PCRにおけるプラ
イマーとしても有用である。該DNAをPCRプライマ
ーとして用いる目的においては、該部分塩基配列として
は、連続した5乃至100塩基の部分塩基配列が挙げら
れ、好ましくは、連続した5乃至70塩基の部分塩基配
列、さらに好ましくは連続した5乃至50塩基の部分塩
基配列、より好ましくは連続した5乃至30塩基の部分
塩基配列が挙げられる。さらに、上記DNAは、アンチ
センス医薬としても有用である。即ち、該DNAは、配
列番号2に記載のアミノ酸配列を有するタンパクコード
するDNAまたはRNAにハイブリダイズすることによ
り、該DNAのmRNAへの転写あるいは該mRNAの
タンパクへの翻訳を阻害することもできる。
【0084】上記DNAをアンチセンス医薬として用い
る目的においては、該部分塩基配列としては、連続した
5乃至100塩基の部分塩基配列が挙げられ、好ましく
は、連続した5乃至70塩基の部分塩基配列、さらに好
ましくは連続した5乃至50塩基の部分塩基配列、より
好ましくは連続した5乃至30塩基の部分塩基配列が挙
げられる。また、このDNAをアンチセンス医薬として
用いる場合には、該DNAが患者の体内に投与された場
合の血中半減期の増大(安定性)、細胞内膜の透過性の
増大、あるいは経口投与の場合の消化器官での分解耐性
の増大若しくは吸収の増大などの目的のために、該DN
Aの塩基配列の一部に化学修飾を施すことが可能であ
る。化学修飾としては、例えば、オリゴヌクレオチドの
構造中のリン酸結合、リボース、核酸塩基、糖部位、
3’及び/または5’末端等の化学修飾が挙げられる。
リン酸結合の修飾としては、1以上の該結合を、ホスホ
ジエステル結合(D−オリゴ)、ホスホロチオエート結
合、ホスホロジチオエート結合(S−オリゴ)、メチル
ホスホネート結合(MP−オリゴ)、ホスホロアミデー
ト結合、非リン酸結合及びメチルホスホノチオエート結
合のいずれかまたはそれらの組み合わせへの変更を挙げ
ることができる。リボースの修飾としては、2’−フル
オロリボースあるいは2’−O−メチルリボースへなど
への変更を挙げることができる。核酸塩基の修飾として
は、5−プロピニルウラシルまたは2−アミノアデニン
などへの変更が挙げられる。
【0085】本発明の他の1つは、前記<6>に記載し
た下記のとおりのRNAである。「配列番号26に記載
の塩基配列に相補的な塩基配列を有するRNAの塩基配
列中の部分塩基配列を含むRNAまたは該RNAの一部
が化学修飾されているRNAであって、該RNAまたは
該化学修飾されているRNAは、配列番号2に記載のア
ミノ酸配列を有するタンパクをコードするRNAにハイ
ブリダイズすることを特徴とするRNA。」
【0086】ここで、「部分塩基配列」とは、任意の部
位における任意の数の塩基からなる部分塩基配列を意味
する。上記DNAは、アンチセンス医薬として有用であ
る。即ち、該RNAは、配列番号2に記載のアミノ酸配
列を有するタンパクをコードするDNAまたはRNAに
ハイブリダイズすることにより、該DNAのmRNAへ
の転写あるいは該mRNAのタンパクへの翻訳を阻害す
ることができる。上記RNAをアンチセンス医薬として
用いる目的においては、該部分塩基配列としては、連続
した5乃至100塩基の部分塩基配列が挙げられ、好ま
しくは、連続した5乃至70塩基の部分塩基配列、さら
に好ましくは連続した5乃至50塩基の部分塩基配列、
より好ましくは連続した5乃至30塩基の部分塩基配列
が挙げられる。
【0087】また、このRNAをアンチセンス医薬とし
て用いる場合には、該RNAが患者の体内に投与された
場合の血中半減期の増大、細胞内膜の透過性の増大、あ
るいは経口投与の場合の消化器官での分解耐性の増大若
しくは吸収の増大などの目的のために、該RNAの塩基
配列の一部に化学修飾を施すことが可能である。化学修
飾としては、例えば、前述のアンチセンスDNAに適用
されるような化学修飾を挙げることができる。
【0088】本発明の「抗体」とは、ポリクローナル抗
体(抗血清)あるいはモノクローナル抗体であり、好ま
しくはモノクローナル抗体である。具体的には、本発明
のタンパクまたはその一部に反応性を有する抗体であ
る。本発明の「抗体」は、本発明のタンパク若しくはそ
の一部(天然体、組換体、化学合成物を含む)、または
該タンパクを発現している細胞(天然細胞、形質転換細
胞、正常細胞または腫瘍細胞等の種類を問わない)を免
疫原(抗原)として用い、常法に従って、マウス、ラッ
ト、ハムスター、モルモット、ニワトリ、ウサギ、ヤギ
あるいはヒツジ等の非ヒト哺乳動物に免疫することによ
り得られる天然型抗体、遺伝子組換技術を用いて製造さ
れ得る組換えキメラモノクローナル抗体及び組換えヒト
型モノクローナル抗体(CDR-grafted抗体)、並びにヒ
ト抗体産生トランスジェニック動物等を用いて製造され
得るヒト抗体を包含する。またモノクローナル抗体の場
合には、IgG、IgM、IgA、IgDあるいはIg
E等のいずれのアイソタイプを有するモノクローナル抗
体をも包含する。好ましくは、IgGまたはIgMであ
る。
【0089】本発明で言うポリクローナル抗体(抗血
清)あるいはモノクローナル抗体は、既存の一般的な製
造方法によって製造することができる。即ち、例えば、
前記のような免疫原(抗原)を、必要に応じてフロイン
トアジュバント(Freund's Adjuvant)とともに、哺乳
動物、好ましくは、マウス、ラット、ハムスター、モル
モット、ウサギ、ニワトリ、ネコ、イヌ、ブタ、ヤギ、
ウマあるいはウシ、より好ましくはマウス、ラット、ハ
ムスター、モルモットまたはウサギに免疫することによ
り製造できる。ポリクローナル抗体(抗血清)は、該免
疫感作動物から得た血清から取得することができる。ま
たモノクローナル抗体は、該免疫感作動物から得た該抗
体産生細胞(脾臓、リンパ節、骨髄あるいは扁桃等、好
ましくは脾臓のB細胞)と自己抗体産生能のない骨髄腫
系細胞(ミエローマ細胞)からハイブリドーマを調製
し、該ハイブリドーマをクローン化し、哺乳動物の免疫
に用いた抗原に対して特異的親和性を示すモノクローナ
ル抗体を産生するクローンを免疫学的測定法(ELISAな
ど)により選択することによって製造される。
【0090】モノクローナル抗体は、具体的には下記の
ようにして製造することができる。即ち、本発明のタン
パク若しくはその一部(天然体、組換体、化学合成物を
含む)、または該タンパクを発現している細胞(天然細
胞、形質転換細胞、正常細胞または腫瘍細胞等の種類を
問わない)を免疫原として、該免疫原を、必要に応じて
フロイントアジュバント(Freund's Adjuvant)ととも
に、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、ニワト
リあるいはウサギ、好ましくはマウス、ラットあるいは
ハムスター(ヒト抗体産生トランスジェニックマウスの
ような他の動物由来の抗体を産生するように作出された
トランスジェニック動物を含む)の皮下内、筋肉内、静
脈内、フッドパッド内あるいは腹腔内に1乃至数回注射
するかあるいは移植することにより免疫感作を施す。通
常、初回免疫から約1乃至14日毎に1乃至4回免疫を
行って、最終免疫より約1乃至5日後に免疫感作された
該哺乳動物から抗体産生細胞を取得することができる。
【0091】モノクローナル抗体を分泌するハイブリド
ーマの調製は、ケーラー及びミルシュタインらの方法
(ネイチャー(Nature)、第256巻、第495〜第49
7頁、1975年)及びそれに準じる修飾方法に従って
行うことができる。即ち、前述の如く免疫感作された哺
乳動物から取得される脾臓、リンパ節、骨髄あるいは扁
桃等、好ましくは脾臓に含まれる抗体産生細胞と、好ま
しくはマウス、ラット、モルモット、ハムスター、ウサ
ギまたはヒト等の哺乳動物、より好ましくはマウス、ラ
ットまたはヒト由来の自己抗体産生能のないミエローマ
細胞との細胞融合させることにより調製される。
【0092】細胞融合に用いられるミエローマ細胞とし
ては、例えばマウス由来ミエローマP3/X63−AG
8.653(653;ATCC No.CRL1580)、P3/NSI/
1−Ag4−1(NS-1)、P3/X63−Ag8.U1
(P3U1)、SP2/0−Ag14(Sp2/0、Sp2)、PA
I、F0ある いはBW5147、ラット由来ミエロー
マ210RCY3−Ag.2.3.、ヒト由来ミエロー
マU−266AR1、GM1500−6TG−A1−
2、UC729−6、CEM−AGR、D1R11ある
いはCEM−T15を使用することができる。
【0093】モノクローナル抗体を産生するハイブリド
ーマクローンのスクリーニングは、ハイブリドーマを、
例えばマイクロタイタープレート中で培養し、増殖の見
られたウェルの培養上清の前述のマウス免疫感作で用い
た免疫抗原に対する反応性を、例えばRIAやELIS
A等の酵素免疫測定法によって測定することにより行な
うことができる。ハイブリドーマからのモノクローナル
抗体の製造は、ハイブリドーマをインビトロ、またはマ
ウス、ラット、モルモット、ハムスターまたはウサギ
等、好ましくはマウスまたはラット、より好ましくはマ
ウスの腹水中等でのインビボで行い、得られた培養上
清、または哺乳動物の腹水から単離することにより行う
ことができる。インビトロで培養する場合には、培養す
る細胞種の特性、試験研究の目的及び培養方法等の種々
条件に合わせて、ハイブリドーマを増殖、維持及び保存
させ、培養上清中にモノクローナル抗体を産生させるた
めに用いられるような既知栄養培地あるいは既知の基本
培地から誘導調製されるあらゆる栄養培地を用いて実施
することが可能である。
【0094】基本培地としては、例えば、Ham’F1
2培地、MCDB153培地あるいは低カルシウムME
M培地等の低カルシウム培地及びMCDB104培地、
MEM培地、D−MEM培地、RPMI1640培地、
ASF104培地あるいはRD培地等の高カルシウム培
地等が挙げられ、該基本培地は、目的に応じて、例えば
血清、ホルモン、サイトカイン及び/または種々無機あ
るいは有機物質等を含有することができる。モノクロー
ナル抗体の単離、精製は、上述の培養上清あるいは腹水
を、飽和硫酸アンモニウム、ユーグロブリン沈澱法、カ
プロイン酸法、カプリル酸法、イオン交換クロマトグラ
フィー(DEAEまたはDE52等)、抗イムノグロブリンカラ
ムあるいはプロテインAカラム等のアフィニティカラム
クロマトグラフィーに供すること等により行うことがで
きる。また、当該ハイブリドーマからモノクローナル抗
体をコードする遺伝子をクローニングし、トランスジェ
ニック動物作製技術を用いて当該抗体コーディング遺伝
子が内在性遺伝子に組み込まれたトランスジェニックな
ウ、ヤギ、ヒツジまたはブタを作製し、当該トランスジ
ェニック動物のミルク中から当該抗体遺伝子に由来する
モノクローナル抗体を大量に取得することも可能である
(日系サイエンス、1997年4月号、第78頁乃至84
頁)。
【0095】本発明の「組換えキメラモノクローナル抗
体」は、遺伝子工学的に作製されるモノクローナル抗体
であって、具体的には、例えば、その可変領域がマウス
イムノグロブリン由来の可変領域であり、かつその定常
領域がヒトイムノグロブリン由来の定常領域であること
を特徴とするマウス/ヒトキメラモノクローナル抗体等
のキメラモノクローナル抗体を意味する。ヒトイムノグ
ロブリン由来の定常領域は、IgG、IgM、IgA、
IgD及びIgE等のアイソタイプにより各々固有のア
ミノ酸配列を有するが、本発明における組換キメラモノ
クローナル抗体の定常領域はいずれのアイソタイプに属
するヒトイムノグログリンの定常領域であってもよい。
好ましくは、ヒトIgGの定常領域である。
【0096】本発明におけるキメラモノクローナル抗体
は、例えば以下のようにして製造することができる。し
かしながら、そのような製造方法に限定されるものでな
いことは言うまでもない。例えば、マウス/ヒトキメラ
モノクローナル抗体は、実験医学(臨時増刊号)、第1.
6巻、第10号、1988年及び特公平3−73280
号公報等を参照しながら作製することができる。
【0097】即ち、マウスモノクローナル抗体を産生す
るハイブリドーマから単離した該マウスモノクローナル
抗体をコードするDNAから取得した活性なV遺伝子
(H鎖可変領域をコードする再配列されたVDJ遺伝
子)の下流に、ヒトイムノグロムリンをコードするDN
Aから取得したC遺伝子(H鎖定常領域をコードする
C遺伝子)を、また該ハイブリドーマから単離したマウ
スモノクローナル抗体をコードするDNAから取得した
活性なV遺伝子(L鎖可変領域をコードする再配列さ
れたVJ遺伝子)の下流にヒトイムノグロムリンをコー
ドするDNAから取得したC遺伝子(L鎖定常領域を
コードする C遺伝子)を、各々発現可能なように配列
して1つ又は別々の発現ベクターに挿入し、該発現ベク
ターで宿主細胞を形質転換し、該形質転換細胞を培養す
ることにより作製することができる。
【0098】具体的には、まず、マウスモノクローナル
抗体産生ハイブリドーマから常法によりDNAを抽出
後、該DNAを適切な制限酵素(例えばEcoRI、HindIII
等)を用いて消化し、電気泳動に付して(例えば0.7%
アガロースゲル使用)サザンブロット法を行う。泳動し
たゲルを例えばエチジウムブロマイド等で染色し、写真
撮影後、マーカーの位置を付し、ゲルを2回水洗し、
0.25MのHCl溶液に15分間浸す。次いで、0.
4NのNaOH溶液に10分間浸し、その間緩やかに振
盪する。常法により、フィルターに移し、4時間後フィ
ルターを回収して2×SSCで2回洗浄する。フィルタ
ーを十分乾燥した後、ベイキング(75℃、3時間)を
行う。ベイキング終了後に、該フィルターを0.1×S
SC/0.1%SDS溶液に入れ、65℃で30分間処
理する。次いで、3×SSC/0.1%SDS 溶液に
浸す。得られたフィルターをプレハイブリダイゼーショ
ン液と共にビニール袋に入れ、65℃で3〜4時間処理
する。
【0099】次に、この中に32P標識したプローブD
NA及びハイブリダイゼーション液を入れ、65℃で1
2時間程度反応させる。ハイブリダイゼーション終了
後、適切な塩濃度、反応温度および時間(例えば、2×
SSC−0.1%SDS溶液、室温、10分間)のもと
で、フィルターを洗う。該フィルターをビニール袋に入
れ、2×SSCを少量加え、密封し、オートラジオグラ
フィーを行う。上記サザンブロット法により、マウスモ
ノクローナル抗体のH鎖及びL鎖を各々コードする再配
列されたVDJ遺伝子及びVJ遺伝子を同定する。同定
したDNA断片を含む領域をショ糖密度勾配遠心にて分
画し、ファージベクター(例えば、Charon 4
A、Charon 28、λEMBL3、λEMBL4
等)に組み込み、該ファージベクターで大腸菌(例え
ば、LE392、NM539等)を形質転換し、ゲノム
ライブラリーを作製する。そのゲノムライブラリーを適
当なプローブ(H鎖J遺伝子、L鎖(κ)J遺伝子等)
を用いて、例えばベントンデイビス法(サイエンス(Sci
ence)、第196巻、第180〜第182頁、1977
年)に従って、プラークハイブリダイゼーションを行
い、再配列されたVDJ遺伝子あるいはVJ遺伝子を各
々含むポジティブクローンを得る。得られたクローンの
制限酵素地図を作製し、塩基配列を決定し、目的とする
再配列されたV(VDJ)遺伝子あるいはV(VJ)遺伝子
を含む遺伝子が得られていることを確認する。
【0100】一方、キメラ化に用いるヒトC遺伝子及
びヒトC遺伝子を別に単離する。例えば、ヒトIgG
1とのキメラ抗体を作製する場合には、C遺伝子であ
るCγ遺伝子とC遺伝子であるCκ遺伝子を単離す
る。これらの遺伝子はマウス免疫グロブリン遺伝子とヒ
ト免疫グロブリン遺伝子の塩基配列の高い相同性を利用
してヒトCγ遺伝子及びヒトCκ遺伝子に相当するマ
ウスCγ遺伝子及びマウスCκ遺伝子をプローブとし
て用い、ヒトゲノムライブラリーから単離することによ
って得ることができる。
【0101】具体的には、例えば、クローンIg146
(プロシーディングスナショナルアカデミーオブサイエ
ンス(Proc. Natl. Acad. Sci. USA)、第75巻、第47
09〜第4713頁、1978年)からの3kbのHi
ndIII−BamHI断片とクローンMEP10(プ
ロシーディングスナショナルアカデミーオブサイエンス
(Proc. Natl. Acad. Sci. USA)、第78巻、第474〜
第478頁、1981年)からの6.8kbのEcoR
I断片をプローブとして用い、ヒトのラムダCharo
n 4A のHaeIII−AluIゲノムライブラリ
ー(セル(Cell)、第15巻、第 1157〜第1174
頁、1978年)中から、ヒトCκ遺伝子を含み、エン
ハンサー領域を保持しているDNA断片を単離する。ま
た、ヒトCγ遺伝子は、例えばヒト胎児肝細胞DNA
をHindIIIで切断し、アガロースゲル電気泳動
で分画した後、5.9kbのバンドをλ788に挿入
し、前記のプローブを用いて単離する。
【0102】このようにして単離されたマウスV遺伝
子とマウスV遺伝子、及びヒトC 遺伝子とヒトC
遺伝子を用いて、プロモーター領域及びエンハンサー領
域など を考慮しながらマウスV遺伝子の下流にヒト
遺伝子を、またマウスV 遺伝 子の下流にヒトC
遺伝子を、適切な制限酵素及びDNAリガーゼを用い
て、例えばpSV2gptあるいはpSV2neo等の発現ベクターに
常法に従って組み込む。この際、マウスV遺伝子/ヒ
トC遺伝子とマウスV遺伝子/ヒトC遺伝子のキ
メラ遺伝子は、一つの発現ベクターに同時に配置されて
もよいし、各々別個の発現ベクターに配置することもで
きる。このようにして作製したキメラ遺伝子挿入発現ベ
クターを、例えばP3X63・Ag8・653細胞ある
いは SP210細胞といった、自らは抗体を産生して
いない骨髄腫細胞 にプロトプラスト融合法、DEAE
−デキストラン法、リン酸カルシウム法あるいは電気穿
孔法等により導入する。形質転換細胞は、発現ベクター
に導入された薬物耐性遺伝子に対応する薬物含有培地中
での培養により選別し、目的とするキメラモノクローナ
ル抗体産生細胞を取得する。このようにして選別された
抗体産生細胞の培養上清中から目的のキメラモノクロー
ナル抗体を取得する。
【0103】本発明の「ヒト型抗体(CDR-grafted抗
体)」は、遺伝子工学的に作製されるモノクローナル抗
体であって、具体的には、例えば、その超可変領域の相
補性決定領域の一部または全部がマウスモノクローナル
抗体に由来する超可変領域の相補性決定領域であり、そ
の可変領域の枠組領域がヒトイムノグロブリン由来の可
変領域の枠組領域であり、かつその定常領域がヒトイム
ノグロブリン由来の定常領域であることを特徴とするヒ
ト型モノクローナル抗体を意味する。
【0104】ここで、超可変領域の相補性決定領域と
は、抗体の可変領域中の超可変領域に存在し、抗原と相
補的に直接結合する部位である3つの領域(Complement
arity-determining residue;CDR1、CDR2、C
DR3)を指し、また可変領域の枠組領域とは、該3つ
相補性決定領域の前後に介在する比較的保存された4つ
の領域(Framework;FR1、FR2、FR3、FR
4)を指す。
【0105】換言すれば、例えばマウスモノクローナル
抗体の超可変領域の相補性決定領域の一部または全部以
外の全ての領域が、ヒトイムノグロブリンの対応領域と
置き代わったモノクローナル抗体を意味する。ヒトイム
ノグロブリン由来の定常領域は、IgG、IgM、Ig
A、IgD及びIgE等のアイソタイプにより各々固有
のアミノ酸配列を有するが、本発明におけるヒト型モノ
クローナル抗体の定常領域はいずれのアイソタイプに属
するヒトイムノグログリンの定常領域であってもよい。
好ましくは、ヒトIgGの定常領域である。また、ヒト
イムノグロブリン由来の可変領域の枠組領域についても
限定されるものではない。
【0106】本発明におけるヒト型モノクローナル抗体
は、例えば以下のようにして製造することができる。し
かしながら、そのような製造方法に限定されるものでな
いことは言うまでもない。例えば、マウスモノクローナ
ル抗体に由来する組換ヒト型モノクローナル抗体は、特
表平4−506458号公報及び特開昭62−2968
90号公報等を参照して、遺伝子工学的に作製すること
ができる。即ち、マウスモノクローナル抗体を産生する
ハイブリドーマから、少なくとも1つのマウスH鎖CD
R遺伝子と該マウスH鎖CDR遺伝子に対応する少なく
とも1つのマウスL鎖CDR遺伝子を単離し、またヒト
イムノグロブリン遺伝子から前記マウスH鎖CDRに対
応するヒトH鎖CDR以外の全領域をコードするヒトH
鎖遺伝子と、前マウスL鎖CDRに対応するヒトL鎖C
DR以外の全領域をコードするヒトL鎖遺伝子を単離す
る。
【0107】単離した該マウスH鎖CDR遺伝子と該ヒ
トH鎖遺伝子を発現可能なように適当な発現ベクターに
導入し、同様に該マウスL鎖CDR遺伝子と該ヒトL鎖
遺伝子を発現可能なように適当なもう1つの発現ベクタ
ーに導入する。または、該マウスH鎖CDR遺伝子/ヒ
トH鎖遺伝子とマウスL鎖CDR遺伝子/ヒトL鎖遺伝
子を同一の発現ベクターに発現可能なように導入するこ
ともできる。このようにして作製された発現ベクターで
宿主細胞を形質転換することによりヒト型モノクローナ
ル抗体産生形質転換細胞を得、該形質転換細胞を培養す
ることにより培養上清中から目的のヒト型モノクローナ
ル抗体を得る。
【0108】本発明の「ヒト抗体」とは、イムノグロブ
リンを構成するH鎖の可変領域及びH鎖の定常領域並び
にL鎖の可変領域及びL鎖の定常領域を含む全ての領域
がヒトイムノグロブリンをコードする遺伝子に由来する
イムノグロブリンである。ヒト抗体は、常法に従って、
例えば、少なくともヒトイムノグロブリン遺伝子をマウ
ス等のヒト以外の哺乳動物の遺伝子座中に組込むことに
より作製されたトランスジェニック動物を、抗原で免疫
感作することにより、前述したポリクローナル抗体ある
いはモノクローナル抗体の作製法と同様にして製造する
ことができる。
【0109】例えば、ヒト抗体を産生するトランスジェ
ニックマウスは、Nature Genetics,Vol.15, p.146-156,
1997);Nature Genetics, Vol.7, p.13-21, 1994;特
表平4-504365号公報;国際出願公開WO94/25585号公報;
日経サイエンス、6月号、第40〜第50頁、1995
年;Nature, Vol.368, p.856-859, 1994;及び特表平6-
500233号公報に記載の方法に従って作製することができ
る。本発明における「抗体の一部」とは、前述の本発明
における抗体、好ましくはモノクローナル抗体の一部分
の領域を意味し、具体的にはF(ab')、Fab'、Fab、Fv
(variable fragment of antibody)、sFv、dsFv(disu
lphide stabilisedFv)あるいはdAb(single domain an
tibody)である(Exp. Opin. Ther. Patents, Vol.6, N
o.5, p.441-456, 1996)。
【0110】ここで、「F(ab')」及び「Fab'」とは、
イムノグロブリン(モノクローナル抗体)を、蛋白分解
酵素であるペプシンあるいはパパイン等で処理すること
により製造され、ヒンジ領域中の2本のH鎖間に存在す
るジスルフィド結合の前後で消化されて生成される抗体
フラグメントを意味する。例えば、IgGをパパインで
処理すると、ヒンジ領域中の2本のH鎖間に存在するジ
スルフィド結合の上流で切断されてV(L鎖可変領
域)とC(L鎖定常領域)からなるL鎖、及びV
(H鎖可変領域)とCHγ(H鎖定常領域中のγ1領
域)とからなるH鎖フラグメントがC末端領域でジスル
フィド結合により結合した相同な2つの抗体フラグメン
トを製造することができる。これら2つの相同な抗体フ
ラグメントを各々Fab'という。
【0111】またIgGをペプシンで処理すると、ヒン
ジ領域中の2本のH鎖間に存在するジスルフィド結合の
下流で切断されて前記2つのFab'がヒンジ領域でつなが
ったものよりやや大きい抗体フラグメントを製造するこ
とができる。この抗体フラグメントをF(ab')という。
【0112】本発明の「モノクローナル抗体を産生する
細胞」とは、前述した本発明のモノクローナル抗体を産
生する任意の細胞を意味する。具体的には、例えば、下
記(1)乃至(3)のいずれかに記載される細胞を挙げ
ることができる。 (1)前述したとおりの、本発明のタンパク、その一部
または該タンパクを発現する細胞等で非ヒト哺乳動物を
免疫して得られる本発明のタンパクまたはその一部に反
応性を有するモノクローナル抗体を産生する該非ヒト哺
乳動物由来のモノクローナル抗体産生B細胞。 (2)そのようにして得られた抗体産生B細胞を哺乳動
物由来のミエローマ細胞と細胞融合して得られる前述の
ハイブリドーマ(融合細胞)。 (3)該モノクローナル抗体産生B細胞またはモノクロ
ーナル抗体産生ハイブリドーマから単離される該モノク
ローナル抗体をコードする遺伝子(重鎖をコードする遺
伝子若しくは軽鎖をコードする遺伝子のいずれか一方、
または両方の遺伝子)により該B細胞及びハイブリドー
マ以外の細胞を形質転換して得られるモノクローナル抗
体産生形質転換細胞(遺伝子組換え細胞)。
【0113】ここで、前記(3)に記載のモノクローナ
ル抗体産生形質転換細胞(遺伝子組換え細胞)は、即
ち、前記(1)のB細胞または(2)のハイブリドーマ
が産生するモノクローナル抗体の遺伝子組換え体を産生
する遺伝子組換え細胞を意味する。この組換えモノクロ
ーナル抗体産生細胞は、前述したキメラモノクローナル
抗体及びヒト型抗体の製造において使用される方法と同
様にして製造することができる。
【0114】本発明の「医薬組成物」とは、例えば下記
(a)乃至(c)のいずれかと薬学的に許容され得る担
体とからなる医薬組成物である。 (a)前述で定義される抗体(好ましくはモノクローナ
ル抗体。天然由来の抗体若しくは組換え抗体に限らな
い。)または該抗体の一部。 (b)アンチセンス医薬として有用なDNA断片:例え
ば下記のようなDNA:「配列番号1又は3に記載の塩
基配列中の部分塩基配列、好ましくは14塩基以上の部
分塩基配列を含むDNA若しくは該DNAの一部が化学
修飾されているDNA、または該部分塩基配列に相補的
な塩基配列を含むDNA若しくは該DNAの一部が化学
修飾されているDNA」 (c)アンチセンス医薬として有用なRNA断片:例え
ば下記のRNA:「配列番号26又は27に記載の塩基
配列に相補的な塩基配列を有するRNAの塩基配列中の
部分塩基配列を含むRNAまたは該RNAの一部が化学
修飾されているRNAであって、該RNAまたは該化学
修飾されているRNAは、配列番号2に記載のアミノ酸
配列を有するタンパクをコードするRNAにハイブリダ
イズすることを特徴とするRNA。」
【0115】ここで「薬学的に許容され得る担体」と
は、賦形剤、希釈剤、増量剤、崩壊剤、安定剤、保存
剤、緩衝剤、乳化剤、芳香剤、着色剤、甘味剤、粘稠
剤、矯味剤、溶解補助剤あるいはその他の添加剤等が挙
げられる。そのような担体の一つ以上を用いることによ
り、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、注射剤、液剤、カプセ
ル剤、トロー剤、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤あるいは
シロップ剤等の形態の医薬組成物を調製することができ
る。これらの医薬組成物は、経口あるいは非経口的に投
与することができる。非経口投与のためのその他の形態
としては、一つまたはそれ以上の活性物質を含み、常法
により処方される外用液剤、腸溶内投与のための坐剤お
よびペッサリーなどが含まれる。
【0116】投与量は、患者の年齢、性別、体重及び症
状、治療効果、投与方法、処理時間、あるいは該医薬組
成物に含有される活性成分(前記タンパクや抗体など)
の種類などにより異なるが、通常成人一人当たり、一回
につき10μgから1000mg(あるいは10μgから500mg)の
範囲で投与することができる。しかしながら、投与量は
種々の条件により変動するため、上記投与量より少ない
量で十分な場合もあり、また上記の範囲を越える投与量
が必要な場合もある。とりわけ注射剤の場合には、例え
ば生理食塩水あるいは市販の注射用蒸留水等の非毒性の
薬学的に許容され得る担体中に0.1μg抗体/ml担体〜10
mg抗体/ml担体の濃度となるように溶解または懸濁する
ことにより製造することができる。
【0117】このようにして製造された注射剤は、処置
を必要とするヒト患者に対し、1回の投与において1k
g体重あたり、1μg〜100mgの割合で、好ましくは50μ
g〜50mg の割合で、1日あたり1回〜数回投与すること
ができる。投与の形態としては、静脈内注射、皮下注
射、皮内注射、筋肉内注射あるいは腹腔内注射のような
医療上適当な投与形態が例示できる。好ましくは静脈内
注射である。また、注射剤は、場合により、非水性の希
釈剤(例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール、オリーブ油のような植物油、エタノールのよう
なアルコール類など)、懸濁剤あるいは乳濁剤として調
製することもできる。そのような注射剤の無菌化は、バ
クテリア保留フィルターを通す濾過滅菌、殺菌剤の配合
または照射により行うことができる。注射剤は、用時調
製の形態として製造することができる。即ち、凍結乾燥
法などによって無菌の固体組成物とし、使用前に無菌の
注射用蒸留水または他の溶媒に溶解して使用することが
できる。本発明の医薬組成物は、例えば、本発明のアミ
ノ酸トランスポーター分子の生物活性または該分子の発
現を阻害し、腫瘍細胞の生存または増殖に必須な栄養素
としてのアミノ酸の細胞内への取り込みを阻害を阻害す
ることが可能であり、例えば、癌の治療のために用いる
ことができる。
【0118】本発明の「トランスジェニックマウス」
は、本発明のタンパクに包含されるヒト由来のタンパク
をコードするDNA(cDNAまたはゲノミックDN
A)が、マウスの内在性遺伝子座上にインテグレート
(integrate)されており、体内に該本発明のタンパク
を発現するトランスジェニックマウスである。具体的に
は、前記<52>または<53>に記載のした下記
(1)または(2)のとおりのトランスジェニックマウ
スである。 (1)外来性遺伝子を有するトランスジェニックマウス
であって、該マウスは、その内在性遺伝子上に配列番号
2に記載のアミノ酸配列を有するタンパクをコードする
DNAが組み込まれることにより、該タンパクを発現す
る細胞を体内に有することを特徴とするトランスジェニ
ックマウス。 (2)該DNAが、配列番号1に記載の塩基配列の塩基
番号66乃至1586の塩基配列及び該塩基番号158
6の塩基に隣接するTAG、TGA若しくはTAAで表
されるいずれか1つのナンセンス塩基配列からなる塩基
配列を含むDNAであることを特徴とする前記(1)に
記載のトランスジェニックマウス。
【0119】該トランスジェニックマウスは、トランス
ジェニック動物の製造において通常使用されるような常
法(例えば、最新動物細胞実験マニュアル、エル・アイ
・シー発行、第7章、第361〜第408頁、1990
年を参照)に従って作製することができる。具体的に
は、正常マウス胚盤胞(blastcyst)のから取得した胚
性幹細胞(Embryonic Stem Cell, ES Cell)を、本発明
の配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するタンパクを
コードする遺伝子及びマーカー遺伝子(例えば、ネオマ
イシン耐性遺伝子)が発現可能なように挿入された発現
ベクターで形質転換する。該タンパクをコードする遺伝
子が内在性遺伝子上にインテグレートされたES細胞
を、マーカー遺伝子の発現の有無に基づいて常法により
選別する。次いで、選別したES細胞を、別の正常マウ
スから取得した受精卵(肺盤胞)にマイクロインジェク
ションする(Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol.77, N
o.12, pp.7380-7384,1980;米 国特許第4,873,191号公
報)。該胚盤胞を仮親としての別の正常マウスの子宮に
移植する。そうして該仮親マウスから、ファウンダーマ
ウス(子マウス)が生まれる。該ファウンダーマウスを
正常マウスと交配させることによりヘテロトランスジェ
ニックマウスを得る。該ヘテロ(heterogeneic)トラン
スジェニックマウス同士を交配することにより、メンデ
ルの法則に従って、ホモトランスジェニックマウス(ho
mogeneic transgenic mouse)が得られる。
【0120】また、本発明に包含されるマウスに由来す
るタンパクをコードするDNA(特にゲノミックDN
A)、即ち、配列番号2に記載されるアミノ酸配列を有
するヒト由来アミノ酸トランスポーターのマウスホモロ
グをコードするDNA(特にゲノミックDNA)の塩基
配列に基づいて、いわゆる「ノックアウトマウス」を作
製することができる。該ノックアウトマウスとは、該マ
ウスホモログタンパクをコードする内在性遺伝子がノッ
クアウト(不活性化)されたマウスであり、例えば相同
組換えを応用したポジティブネガティブセレクション法
(米国特許第5,464,764号公報、同5,487,992号公報、同
5,627,059号公報 、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol.
86, 8932-8935, 1989、Nature, Vol.342, 435-438, 198
9など)を 用いて作製することができる。このようなノ
ックアウトマウスも本発明の一態様である。
【0121】本発明の「標識DNA」とは、後述の「標
識モノクローナル抗体」の標識に用いられる、酵素、蛍
光物質、化学発光物質、ビオチン、アビジン、または放
射性同位体(H、14C、125I若しくは131
等)などで標識してなるDNAである。例えば、放射性
同位体で標識した放射性標識DNAは、本発明のタンパ
クをコードする遺伝子の同定における試験種々の試験方
法、例えば、サザンブロッティング(実験医学・別冊、
「遺伝子工学ハンドブック」、羊土社発行、p.133-14
0、1992年)における試薬として用いることができる。
また、放射性物質またはビオチンなどの非放射性物質で
標識した標識DNAは、本発明のタンパクをコードする
ゲノミックDNAの染色体上の位置を解析するためのin
situハイブリダーゼーション(例えば、FISH(Flu
orescence in situ hybridization)、実験医学・別
冊、「 遺伝子工学ハンドブック」、羊土社発行、1992
年、第271頁〜第277頁)における試薬として用いること
ができる。
【0122】本発明の「放射性標識RNA」とは、本発
明のRNAを、H、14C、12 I若しくは131
I等の放射性同位体で標識してなるDNAである。該放
射性標識RNAは、細胞、組織あるいは臓器における本
発明のタンパクをコードするmRNAの発現状態の分
析、例えば、ノーザンブロッティング(実験医学・別
冊、「遺伝子工学ハンドブック」、羊土社発行、p.133-
140、1992年)などにおける試薬として有用である。
【0123】本発明の「標識モノクローナル抗体」を標
識するための「単独でまたは他の物質と反応することに
より検出可能なシグナルをもたらすことができる標識物
質」とは、それらを、前記に定義したモノクローナル抗
体抗体に物理化学的結合等により結合させることにより
該モノクローナル抗体の存在を検出可能にするために用
いられる物質を意味する。具体的には、酵素、蛍光物
質、化学発光物質、ビオチン、アビジンあるいは放射性
同位体等である。
【0124】さらに具体的には、ペルオキシダーゼ(例
えば、horseradish peroxidase)、アルカリフォスファ
ターゼ、β−D−ガラクトシダーゼ、グルコースオキシ
ダーゼ、グルコ−ス−6−ホスフェートデヒドロゲナー
ゼ、アルコール脱水素酵素、リンゴ酸脱水素酵素、ペニ
シリナーゼ、カタラーゼ、アポグルコースオキシダー
ゼ、ウレアーゼ、ルシフェラーゼ若しくはアセチルコリ
ンエステラーゼ等の酵素、フルオレスセインイソチオシ
アネート、フィコビリタンパク、希土類金属キレート、
ダンシルクロライド若しくはテトラメチルローダミンイ
ソチオシアネート等の蛍光物質、H 、14C、
125I若しくは131I等の放射性同位体、ビオチ
ン、アビジン、または化学発光物質が挙げられる。
【0125】ここで、放射性同位体及び蛍光物質は、単
独で検出可能なシグナルをもたらすことができる。一
方、酵素、化学発光物質、ビオチン及びアビジンは、単
独では検出可能なシグナルをもたらすことができないた
め、さらに1種以上の他の物質と反応することにより検
出可能なシグナルをもたらす。例えば、酵素の場合には
少なくとも基質が必要であり、酵素活性を測定する方法
(比色法、蛍光法、生物発光法あるいは化学発光法等)
に依存して種々の基質が用いられる。例えば、ペルオキ
シダーゼの場合には、基質として過酸化水素を用いる。
また、ビオチンの場合には少なくともアビジンあるいは
酵素修飾アビジン(例えば、ストレプトアビジン−β−
ガラクトシダーゼ(Streptoavidin-β-galactosidas
e))を基質として反応させるのが一般的であるが、こ
の限りではない。必要に応じてさらに該基質に依存する
種々の発色物質が用いられる。例えば、ビオチンの基質
としてストレプトアビジン−β−ガラクトシダーゼを用
いる場合には、発色物質として4−メチル−ウンベリフ
ェリル−β−D−ガラクトシド(4-Methyl-umbellifery
l-β-D-galactoside)を用いることができる。
【0126】本発明の「標識モノクローナル抗体」及び
前述した「標識DNA」とは、各々前記のような種々標
識物質で標識されたモノクローナル抗体及びDNAを意
味する。該標識モノクローナル抗体は、前述した本発明
のタンパクを検出あるいは定量するために用いることが
できる。具体的には、種々の生体試料、例えば、細胞
(正常細胞、疾患に罹患している生体由来の腫瘍細胞等
の異常細胞、天然細胞、あるいは遺伝子組換え細胞等の
種類を問わない)、組織(健常な生体または疾患に罹患
している生体等の由来を問わない)または臓器(健常な
生体または疾患に罹患している生体等の由来を問わな
い)での本発明のタンパクの発現の有無または発現量の
測定に用いることができる。該測定は、慣用されている
免疫組織学的技術を用いて常法に従って実施することが
できる(実験医学別冊、「細胞工学ハンドブック」、羊
土社、p.207-213、1992年)。また、本発明の標識モノ
クローナル抗体は、前記の免疫組織学的試験だけでな
く、被験試料としての該細胞、組織または臓器若しくは
その一部から、常法にしたがって可溶性膜タンパクを調
製し、該可溶性膜タンパクに該標識モノクローナル抗体
を反応させることにより該可溶性膜タンパク中での本発
明のタンパクの存否を確認することからなるウェスター
ンブロッティング法においても用いることができる(実
験医学別冊、「細胞工学ハンドブック」、羊土社、p.20
1-206、1992年)。前記のような免疫学的測定方法にお
いては、上記のいずれの標識物質で標識した標識モノク
ローナル抗体をも使用可能であるが、検出感度あるいは
定量感度の高さ及び操作の利便性の点を考慮すると、ペ
ルオキシダーゼ等の酵素あるいはビオチンで標識したモ
ノクローナル抗体を用いるのが好ましい。
【0127】本発明はまた、上述の標識モノクローナル
抗体を用いた免疫組織学的技術により本発明のタンパク
を検出または定量する方法に関する。具体的には、前記
したとおりの方法であり、例えば下記(1)及び(2)
の工程を含む方法である。 (1)試料に本発明の標識モノクローナル抗体を接触さ
せる工程;及び (2)該試料に結合した該標識モノクローナル抗体の量
を、該標識モノクローナル抗体に結合している標識物質
の種類に応じて、蛍光、化学発光若しくは放射活性を検
出することにより測定する工程。
【0128】ここで、「細胞」には、ヒト生体から取得
した初代培養細胞(primary culture cell)、継代可能
なように株化した細胞株、あるいは遺伝子操作が施され
た遺伝子組換え細胞(形質転換細胞)を含み、好ましく
は初代培養細胞である。また、該細胞には、正常細胞及
び疾患に罹患している患者の生体から取得される異常細
胞が包含される。該異常細胞としては、例えば種々の腫
瘍細胞が挙げられる。また、「組織」とは、健常動物ま
たは疾患に罹患している患者の生体に由来する任意の組
織を意味し、該患者の生体に由来する組織としては、腫
瘍組織を挙げることができる。また、「臓器若しくはそ
の一部」とは、健常動物または疾患に罹患している患者
の生体に由来する任意の臓器またはその一部を意味す
る。該患者に由来する臓器としては、腫瘍を有する臓器
が挙げられる。該本発明の方法は、さらに具体的には、
例えば下記のような工程を含むことができるが、この限
りではない。
【0129】(工程1)例えば、外科手術時に切除され
排除されるような健常人に由来する正常細胞、正常組織
または正常臓器若しくはその一部、あるいは癌患者に由
来する腫瘍細胞、腫瘍組織または腫瘍を有する臓器若し
くはその一部(臓器若しくはその一部は、必要に応じ薄
切して切片とすることができる)を、パラフォルムアル
デヒド等により固定化し、固定化試料を作製する工程; (工程2)該固定化試料に、ビオチンあるいはペルオキ
シダーゼ等の酵素により標識した本発明の標識モノクロ
ーナル抗体を加え抗原抗体反応を行わせる工程; (工程3)次いで、該固定化試料を必要に応じ洗浄した
後、用いた酵素の種類に依存して種々の基質またはアビ
ジン若しくはストレプトアビジン−β−ガラクトシダー
ゼ等の酵素修飾アビジンを加え、該基質、アビジンまた
は酵素修飾アビジンと標識抗体上の標識物質とを反応さ
せる工程(基質については、例えば、工程2でペルオキ
シダーゼ等の酵素で標識した標識抗体を用いた場合に
は、diaminobenzidine、4-chloro-1-naphthol若しくはam
inoethylcarbazoleのいずれかと共に過酸化水素を加え
ることができる。また、アビジンまたは酵素修飾アビジ
ンは、工程2でビオチンで標識した標識抗体を用いた場
合に用いられる); (工程4)工程3で酵素修飾アビジンを加えた場合に
は、該修飾に用いた酵素の種類に依存して種々の基質
(例えば、4−メチル−ウンベリフェリル−β−D−ガ
ラクトシドなど)を加え、アビジンに結合した酵素と基
質を反応させる工程; (工程5)必要に応じ、固定化試料を洗浄し、酵素反応
及び発色反応を停止させる工程;及び (工程6)固定化試料を、顕微鏡下で観察することによ
り、比色強度、蛍光強度あるいは発光強度を測定する工
程。本発明のアミノ酸トランスポータータンパクは、正
常細胞での発現に比べ、幅広い種類の腫瘍細胞に特異的
な発現が観察されることから、上記のような免疫組織学
的方法を用いて生体由来の種々細胞または組織での該タ
ンパクの発現の有無を検出することにより、該被験細胞
あるいは被験組織が正常細胞であるかあるいは腫瘍細胞
等の異常細胞であるかを判断できる可能性がある。
【0130】本発明の他の1つは、本発明のタンパクの
生物活性を阻害する能力を有する物質を同定する方法で
ある。具体的には、例えば前記した方法である。「配列
番号2又は4に記載のアミノ酸配列を有するタンパクの
生物学的機能であって、ロイシン(Leu)、イソロイシ
ン(Ile)、フェニルアラニン(Phe)、メチオニン(Me
t)、チロシン(Tyr)、ヒスチジン(His)、トリプトファ
ン(Trp)及びバリン(Val)からなる群から選ばれるいず
れか1種類のアミノ酸の細胞内への取り込みを媒介する
能力を阻害する能力を有する物質を同定する方法であっ
て、該方法が、下記(1)並びに(2)の工程を含むこ
とを特徴とする方法: (1)下記(a)乃至(d)のいずれかの細胞を、該物
質、並びにロイシン(Leu)、イソロイシン(Ile)、フ
ェニルアラニン(Phe)、メチオニン(Met)、チロシン
(Tyr)、ヒスチジン(His)、トリプトファン(Trp)及び
バリン(Val)からなる群から選ばれるいずれか1種類の
アミノ酸を放射性同位体により標識してなる放射性標識
アミノ酸との共存下、または該放射性標識アミノ酸のみ
の存在下で培養する工程: (a)配列番号2又は4に記載のアミノ酸配列を有する
タンパク及び配列番号6に記載のアミノ酸配列有するタ
ンパクを共発現している天然に存在する細胞; (b)配列番号1又は3に記載の塩基配列のうちの翻訳
領域の塩基配列を含むDNAで共形質転換することによ
り、配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するタンパク
及び配列番号6又は8に記載のアミノ酸配列有するタン
パクを共発現している組換え細胞; (c)配列番号26に記載の塩基配列の塩基番号1乃至
1521の塩基配列及び該塩基番号1521の塩基に隣
接するUAG、UGA若しくはUAAで表されるいずれ
か1つのナンセンス塩基配列からなる塩基配列を含むR
NA、並びに配列番号27に記載の塩基配列の塩基番号
1乃至1587の塩基配列及び該塩基番号1587の塩
基に隣接するUAG、UGA若しくはUAAで表される
いずれか1つのナンセンス塩基配列からなる塩基配列を
含むRNAが共に導入することにより、配列番号2に記
載のアミノ酸配列を有するタンパク及び配列番号6に記
載のアミノ酸配列有するタンパクを共発現している非ヒ
ト由来の組換え細胞;または (d)ヒト由来の腫瘍細胞;並びに (2)該物質と該放射性標識アミノ酸との共存下で培養
した細胞が有する放射活性、並びに該放射性標識アミノ
酸のみの存在下で培養した細胞が有する放射活性を測定
し、各々の値の差異を比較する工程。」本方法は、即
ち、本発明のアミノ酸トランスポータータンパク(配列
番号2に記載のアミノ酸配列を有する)とヒト由来細胞
膜表面分子4F2hc(配列番号6に記載のアミノ酸配
列を有する)とを共発現している細胞が、少なくともロ
イシン(Leu)、イソロイシン(Ile)、フェニルアラニ
ン(Phe)、メチオニン(Met)、チロシン(Tyr)、ヒス
チジン(His)、トリプトファン(Trp)またはバリン(Va
l)のいずれかのアミノ酸を取り込む能力を有するという
性質を利用することを特徴とする方法である。
【0131】即ち、該被験物質の阻害活性は、該細胞
を、放射性同位体(H、14C、 25I若しくは
131I等)により標識した上記いずれかのアミノ酸と
被験物質との存在下での培養において該細胞が取り込む
該標識アミノ酸の量を、被験物質を含まず該標識アミノ
酸のみの存在下で培養した細胞が取り込む該標識アミノ
酸の量とを比較することにより測定することができる。
該細胞としては、該2つのタンパク分子を共発現してい
る細胞である限りどのような細胞をも利用し得る。例え
ば、上記(a)に記載されるような天然の細胞、(b)
に記載されるような該両タンパク分子を各々コードする
2つのDNAで形質転換された形質転換細胞(遺伝子組
換え細胞)、(c)に記載されるような該両タンパク分
子を各々コードするRNAが導入された細胞、あるいは
(d)に記載されるとおりのヒト由来の腫瘍細胞のいず
れかを用いることができる。該形質転換細胞の調製に用
いられる宿主細胞としては、前述の本発明のDNAを用
いて本発明のタンパクを発現させる方法について詳述し
た部分に記載された種々の細胞を用いることができる。
【0132】例えば、本発明の技術分野において通常使
用される天然細胞あるいは人工的に樹立された組換細胞
など種々の細胞(例えば、細菌(エシェリキア属菌、バ
チルス属菌)、酵母(サッカロマイセス属、ピキア属な
ど)、動物細胞または昆虫細胞などが例示される。好ま
しくは大腸菌あるいは動物細胞であり、具体的には大腸
菌(DH5α、TB1、HB101等)、マウス由来細胞(COP、
L、C127、Sp2/0、NS-1またはNIH3T3等)、ラット由来
細胞(PC12、PC12h等)、ハムスター由来細胞(BHK及
びCHO等)、サル由来細胞(COS1、COS3、COS7、CV1及び
Velo等)およびヒト由来細胞(Hela、2倍体線維芽細胞
に由来する細胞、HEK293細胞、ミエローマ細胞およびNa
malwa等)などが例示される。該RNAの注入する細胞
としては、例えば、アフリカツメガエルの卵母細胞を挙
げることができる(実験医学増刊, 「バイオシグナル実
験法」, Vol.11, No.3, p.30-38, 1993)。該ヒト由来
の腫瘍細胞としては、いずれの腫瘍細胞であっても良い
が、配列番号2に記載のアミノ酸配列を有するタンパク
並びに配列番号6に記載のアミノ酸配列を有するタンパ
クを共に発現していることが確認されている腫瘍細胞を
用いるのが好ましい。
【0133】ここで、「物質」とは、自然界に存在する
天然の物質あるいは人工的に調製される任意の物質を意
味する。該物質は、「ペプチド性物質」と「非ペプチド
性物質」に大別することができる。該「ペプチド性物
質」としては、前記の詳述した本発明の抗体(好ましく
はモノクローナル抗体、特に好ましくは組換えヒト型モ
ノクローナル抗体若しくはヒトモノクローナル抗体)、
オリゴペプチドまたはそれらいずれかの化学修飾体を挙
げることができる。オリゴペプチドとしては、5乃至3
0個のアミノ酸、好ましくは5乃至20個のアミノ酸か
らなるペプチドを挙げることができる。該化学修飾は、
生体に投与された場合の血中半減期の増大あるいは経口
投与時における消化管での分解に対する耐性若しくは吸
収性の増大の目的等の種々の目的に応じて設計すること
ができる。
【0134】該「非ペプチド性物質」としては、前述の
<4>の発明の定義において詳述したアンチセンス医薬と
して有用な「部分塩基配列を含むDNAあるいはそれら
を化学修飾した化学修飾DNA」、前述の<6>の発明
の定義において詳述したアンチセンス医薬として有用な
「部分塩基配列を含むRNAあるいはそれらを化学修飾
した化学修飾RNA」あるいは化学的に合成された任意
の「化合物」を挙げることができる。ここで、該「化合
物」とは、DNA、RNA及び上記ペプチド性物質を除
く化合物であって、分子量約100乃至約1000以下
の化合物、好ましくは分子量約100乃至約800の化
合物であり、より好ましくは分子量約100乃至約60
0の化合物を挙げることができる。該本発明の同定方法
により同定された物質としては、ヒト生体の任意の組織
に発生するいずれかの腫瘍細胞の増殖を阻害する能力を
有する物質であることが望ましい。該組織としては、例
えば、脳、頚部、肝臓、膵臓、腎臓、大腸、小腸、十二
指腸、前立腺、肺、胃、心臓、皮膚、骨髄、子宮、卵
巣、精巣、口腔、舌、骨あるいは胸部などを挙げること
ができる。
【0135】本発明のさらに他の1つは、本発明のタン
パクをコードする遺伝子のmRNAへの転写または本発
明のタンパクの発現を阻害する能力を有する物質を同定
する方法である。具体的には、例えば前記した下記のと
おりの方法である。「配列番号2又は4に記載のアミノ
酸配列を有するタンパクをコードする遺伝子のmRNA
への転写若しくは配列番号2又は4に記載のアミノ酸配
列を有するタンパクの発現を阻害する能力を有する物質
を同定する方法であって、下記の工程を含むことを特徴
とする方法: (1)下記(a)、(b)並びに(c)のDNAにより
共形質転換された細胞であって、該細胞は、該(a)の
DNAによりコードされる配列表番号2のアミノ酸配列
を有するタンパクの発現に依存して、同時に該(c)の
DNAによりコードされるレポータータンパクを発現す
るように形質転換されていることを特徴とする細胞を、
該物質の存在下または非存在下で培養する工程: (a)配列番号1又は3に記載の塩基配列の翻訳領域の
塩基配列を含むDNA; (b)配列番号5又は7に記載の塩基配列の翻訳領域の
塩基配列を含むDNA; (c)レポータータンパクをコードするDNA;並びに (2)該物質の存在下で培養した細胞及び該物質の非存
在下で培養した細胞の各々における該レポータータンパ
クの発現量を測定し、比較する工程。」
【0136】本方法は即ち、所謂レポータージェーンア
ッセイ(reporter gene assay)と総称される方法であ
り、具体的には、本発明のアミノ酸トランスポーター分
子をコードするDNA、該DNAの発現調節制御領域を
コードするDNA、及び蛍光を発するレポータータンパ
ク(蛍若しくはウミシイタケなどに由来するルシフェラ
ーゼ、またはクラゲ由来のGFP(Green Fluorescence
Protein)など)をコードするDNAを、該トランスポ
ーター分子の発現に依存して該レポータータンパク分子
が発現可能なように挿入した発現ベクターで、遺伝子組
換えタンパクの製造で一般的に使用される細胞を形質転
換することによって得られた形質転換細胞に、被験化合
物を接触させ、該化合物の作用に依存して発現されるト
ランスポーター分子の量を、該分子の発現と同時に発現
される該レポータータンパクが発する蛍光の量を測定す
ることにより間接的に測定することにより、該化合物
が、トランスポーター分子の発現に影響を与えるか否か
を分析する方法である(例えば、米国特許第5,436,128
号及び米国特許第5,401,629号を参照できる)。
【0137】また、本アッセイを用いた該化合物の同定
は、マニュアル作業でも可能であるが、機械(ロボッ
ト)を用いて自動で行う所謂ハイスループットスクリー
ニング(High Throughput Screening)(組織培養工学,
Vol.23, No.13, p.521-524;米国特許第5,670,113号)
を用いることによりより迅速、簡便に行うことができ
る。上記方法で用いられる「細胞」及び「物質」なる用
語は、前記に定義したとおりの意味を有する。
【0138】
【実施例】以下、実施例を以て本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明が該実施例に記載される態様のみに限
定されるものではないことは言うまでもない。なお、下
記実施例において、各操作は特に明示がない限り、「M
olecular cloning」(Sambroo
k,J.,Fritsh,E.F.及びManiti
s,T.著、Cold Spring Harbor
Pressより1989に発刊)に記載の方法により行
うか、または、市販の試薬やキットを用いる場合には市
販品の指示書に従って使用した。
【0139】実施例1 ヒト細胞膜表面分子4F2hc
のcDNAの単離とcRNAの調製 (1)ラット4F2hcをコードするcDNA断片のR
T−PCRによる調製 常法に従って、ラット肝臓から精製したpoly(A)
RNAを調製した。また、ラット4F2hcをコード
するcDNA配列(Biochem. J., Vol.312, p.863, 199
5)を基に、5’プライマー(配列番号9)及び3’プ
ライマー(配列番号10)を合成した。該poly
(A)RNAを鋳型として、該2つのプライマー及び
Taqポリメラーゼ(TAKARA製)を用いてRT−PCR
(Reverse transcription−polymerase chain reactio
n;実験医学・増刊、「PCRとその応用」、第8巻、第
9号、1990年;並びに「遺伝子増幅PCR法・基礎
と新しい展開」、共立出版株式会社発行、1992年)
を行った。反応は、DNAサーマルサイクラー(Perkin
Elmer Cetus製)を用いて、該ポリメラーゼに添付のプ
ロトコールに従って行った。増幅されたcDNAをアガ
ロースゲル電気泳動した後、DNA抽出キット(キアゲ
ン製)を用いて精製し、ラット4F2hc遺伝子の断片
(配列番号7に記載の塩基配列の34乃至479番目)
を取得した。なお、ラット4F2hcをコードするcD
NA配列及び対応するアミノ酸配列を、各々配列番号7
及び配列番号8に記載した。
【0140】(2)ヒト4F2hcをコードするcDN
Aの取得及びcRNAの調製 cDNA合成用キット(商品名:Superscript Choice S
ystem、ギブコ社製)を使用し、該キットに添付の実験
操作方法に従って、ヒト胎盤由来poly(A)RN
A(Clontech製)からヒトcDNAを調製し、DNAリ
ガーゼ(Gibco製)用いて、該cDNAをファージベク
ターλZipLox(Gibco社製)の制限酵素EcoR
I切断部位に組み込みヒトcDNAライブラリーを作製
した。前記(1)で取得したラット4F2hcの遺伝子
断片を32P−dCTPでラベルしてプローブとしてプ
ラークハイブリダイゼーション用のプローブとした。該
プローブを用いて、前記で調製したヒトcDNAライブ
ラリーを下記のようにしてスクリーニングした。該cD
NAライブラリーを寒天プレートに蒔き、市販のフィル
ター膜を用いてレプリカを作製した。このレプリカと該
放射性プローブを用いて、ハイブリダイゼーション溶液
中で37℃で一晩ハイブリダイゼーションを行った。ハ
イブリダイゼーション用溶液としては、5xSSC、3
xデンハード液(Denhard's液)0.2%SDS、10
%硫酸デキストラン、50%ホルムアミド、0.01%
Abtiform B(消泡剤、シグマ社製)、0.2
mg/mlサーモン精子変性DNA、2.5mMピロリ
ン酸ナトリウム、及び25mM MESを含むpH6.
5の緩衝液を用いた。フィルター膜は、37℃で0.1
xSSC/0.1%SDSで洗浄した。該ハイブリダー
ゼーションで選られた陽性クローンをシングルプラーク
で単離した後、in vivo excisionに供し、プラスミドp
ZL1(Gibco製)に組換えてプラスミドDNAとして
回収した。該プラスミドDNAをさらにpBlueSc
riptII SK(−)(Stratagene製)にサブクロ
ーニングした。得られたクローンに含まれるヒト4F2
hcのcDNAの塩基配列を決定するため、7種類のプ
ライマーを合成した(配列番号11乃至配列番号1
7)。該7種類の合成プライマー、並びに市販のユニバ
ーサルプライマーであるT7プライマー及びSP6プラ
イマー(Stratagene製)を用いて、ダイターミネーター
サイクルシーケンシング法(Applied Biosystems社)に
より、cDNAの塩基配列を決定した。この結果、クロ
ーニングしたcDNAがヒト4F2hc遺伝子のもので
あることが確認できた。なお、ヒト4F2hcをコード
するcDNA配列及び対応するアミノ酸配列を、各々配
列番号5及び配列番号6に記載した。上記より得られた
ヒト4F2hcのcDNAを含むプラスミドから、T7
RNAポリメラーゼ(Stratagene製)を用いて常法に準
じてcRNA(cDNAに相補的なRNA、配列番号2
7)を調製した(実験医学増刊, 「バイオシグナル実
験法」, Vol.11, No.3, p.33-34, 1993)。
【0141】実施例2 ヒトアミノ酸トランスポーター
LAT1のcDNAの単離とcRNAの調製 cDNA合成用キット(商品名:Superscript Choice S
ystem、ギブコ社製)を使用し、該キットに添付の実験
操作方法に従って、ヒトテラトカルシノーマ細胞株PA
−1由来ポリ(A)RNA(Clontech社から購入)か
らヒトcDNAを調製し、DNAリガーゼ(Gibco製)
用いて、該cDNAをファージベクターλZipLox
(Gibco社製)の制限酵素EcoRI切断部位に組み込
みヒトcDNAライブラリーを作製した。ラットアミノ
酸トランスポーターLAT1をコードするcDNA(D
DBJ/EMBL/GenBank登録番号:AB01
5432、配列番号3の塩基番号1135乃至1529
番目に相当するセグメント)を制限酵素BamHIによ
って切り出した。なお、ラットアミノ酸トランスポータ
ーLAT1のアミノ酸配列を、配列番号4に記載した。
このDNAセグメントを32P−dCTPでラベルして
プローブとしてプラークハイブリダイゼーション用のプ
ローブとした。該プローブを用いて、前記で調製したヒ
トcDNAライブラリーを下記のようにしてスクリーニ
ングした。該cDNAライブラリーを寒天プレートに蒔
き、市販のフィルター膜を用いてレプリカを作製した。
このレプリカと該放射性プローブを用いて、ハイブリダ
イゼーション溶液中で37℃で一晩ハイブリダイゼーシ
ョンを行った。ハイブリダイゼーション用溶液として
は、5xSSC、3xデンハード液(Denhard's液)
0.2%SDS、10%硫酸デキストラン、50%ホル
ムアミド、0.01%Abtiform B(消泡剤、
シグマ社製)、0.2mg/mlサーモン精子変性DN
A、2.5mMピロリン酸ナトリウム、及び25mM
MESを含むpH6.5の緩衝液を用いた。フィルター
膜は、37℃で0.1xSSC/0.1%SDSで洗浄
した。該ハイブリダーゼーションで選られた陽性クロー
ンをシングルプラークで単離した後、in vivo excision
に供し、プラスミドpZL1(Stratagene製)に組換え
てプラスミドDNAとして回収した。該プラスミドDN
Aを、制限酵素PstIで切断し、1.8kb、2.5
kb及び4.3kbの大きさを有する3つのcDNA断
片を得た。該1.8kb及び2.5kbの断片は、各々
pBlueScriptII SK(−)(Stratagene
製)にサブクローニングした。また、該4.3kbのc
DNA断片を自己ライゲーションさせた。得られた該3
つのcDNA断片を有する各々のプラスミドに含まれる
ヒトアミノ酸トランスポーターLAT1のcDNAの塩
基配列を決定するため、8種類のプライマーを合成した
(配列番号18乃至配列番号25)。該8種類の合成プ
ライマー、並びに市販のユニバーサルプライマーである
M13フォワードプライマー及びM13Rリバースプラ
イマー(Stratagene製)を用いて、ダイターミネーター
サイクルシーケンシング法(Applied Biosystems社)に
より、cDNAの塩基配列を決定した。得られたヒトア
ミノ酸トランスポーターLAT1をコードする全長cD
NAの配列及び対応するアミノ酸配列を、各々配列番号
1及び配列番号2に記載した。さらに、得られたヒトア
ミノ酸トランスポーターLAT1をコードするcDNA
を含むプラスミドから、T3RNAポリメラーゼ(Stra
tagene製)を用いてcRNA(配列番号26、cDNA
に相補的なRNA)を調製した。ラットアミノ酸トラン
スポーターLAT1及びヒトアミノ酸トランスポーター
LAT1の各々のアミノ酸配列の相同性を解析したとこ
ろ、ヒトLAT1は、ラットLAT1と約91%のアミ
ノ酸相同を有していた。結果を、図1に示す。ヒトアミ
ノ酸トランスポーターLAT1のアミノ酸配列を疎水性
プロット分析(Kyte-Doolittle hydropathy analysis)
により分析した結果、ヒトLAT1は、12個の膜貫通
領域(membrane-spanning domain)を有する細胞膜表面
分子であることが推定された。結果を図2に示す。
【0142】実施例3 ヒトの種々の組織におけるヒト
アミノ酸トランスポーターLAT1のmRNAの発現の
解析 ヒトアミノ酸トランスポーターLAT1をコードするc
DNA(配列番号1の第649〜1128番目の塩基に
相当するcDNA断片)を制限酵素SmaIで切り出
し、32P−dCTPでラベルしてハイブリダイゼーシ
ョンプローブとした。該プローブを用いて、ヒトの種々
組織に対するノーザンブロッティングを以下のようにし
て行った。ヒトpoly(A)RNAをブロッティン
グしたナイロンメンブラン(商品名:MTN Blot: Clonte
ch製)を、該キットに添付のプロトコールに従い、該
32P−dCTP標識ヒトLAT1プローブを用いてハ
イブリダイゼーション並びに洗浄を行った。結果を図3
(分図(a)乃至(c))。この結果、胎盤、脳、精
巣、骨髄、及び胎児肝臓において約4.8kbの大きさ
を有するヒトLAT1のmRNAの発現が認められた。
また、末梢血白血球においても弱いmRNAの発現が認
められた。
【0143】実施例4 ヒトアミノ酸トランスポーター
LAT1の生物活性の解析 (1)細胞内へのアミノ酸の輸送を媒介する能力の解析 腫瘍細胞の増殖に関するこれまでの研究から、タイプII
膜糖タンパクに分類される重鎖と軽鎖とのヘテロダイマ
ーである4F2(CD98)と命名された既知の細胞膜
表面抗原の重鎖(heavy chain; 4F2hc)が、未だ同定さ
れていないアミノ酸トランスポーターを活性化において
重要な役割を担うのではないかと考えられてきている
(J. Immunol., Vol.126, p.1409-1414, 1981;J. Immu
nol., Vol.129, p.623-628, 1982;Proc. Natl. Acad.
Sci. USA., Vol.84, p.6526-6530,1987;Cancer Res.,
Vol.46, p.1478-1484, 1986;J. Biol. Chem., Vol.26
7, p.15285-15288, 1992;Proc. Natl. Acad. Sci. US
A., Vol.89, p.5606 - 5610,1992; Biochem. J., Vol.
324, p.535-541, 1997;及び J. Exp. Biol., Vol.196,
p.123-137, 1994)。従って、本発明のアミノ酸トラン
スポーターLAT1が、細胞内へのアミノ酸の輸送を担
うか否かを、ヒトLAT1のみを発現させた細胞と、ヒ
トLAT1及びヒト4F2hcを共に発現する細胞とも
用いて、各々の細胞におけるロイシン(中性アミノ酸)
の取り込み量を測定することにより分析した。なお、本
試験は、種々物質の細胞内への取り込み試験で汎用され
るアフリカツメガエルの卵母細胞を用いる方法を原理と
する(実験医学増刊, 「バイオシグナル実験法」, Vo
l.11, No.3, p.30-38, 1993)。前記実施例で調製した
ヒトLAT1をコードするcRNA(25ng)単独、
前記実施例で調製したヒト4F2hcをコードするcR
NA(25ng)単独、またはヒトLAT1をコードす
るcRNA(17.5ng)及びヒト4F2hcをコー
ドするcRNA(7.5ng)を、アフリカツメガエル
の卵母細胞に注入して2日間あるいは5日間培養するこ
とにより、ヒトLAT1のみを発現する卵母細胞、ヒト
4F2hcのみを発現する卵母細胞、並びにヒトLAT
1及びヒト4F2hcを共発現する卵母細胞を調製し
た。基質として14C放射性標識した放射性標識ロイシ
ンを用い、各々の卵母細胞における該標識ロイシンの取
り込みを、金井らの方法(Kanai and Hediger、Natur
e、第360巻、467-471貢、1992年)に準じて、以下のよ
うに行った。具体的には、各々の卵母細胞を、14C標
識ロイシン(50μM)を含む塩化コリン取り込み溶液
(100mM 塩化コリン、2mM 塩化カリウム、
1.8mM 塩化カルシウム、1mM 塩化マグネシウ
ム及び5mM HEPESかならる。pH7.4)中で
30分間培養することにより、細胞内に取り込まれた
C標識ロイシンの量を、該細胞が有する放射活性をシ
ンチレーションカウンターで測定することにより求め
た。なお、対照として、前記のいずれのRNAも注入せ
ず水のみを注入した卵母細胞を用いて同様に実験を行っ
た。結果を図4に示す。この結果、ヒトLAT1のみを
発現させた卵母細胞では、対照として水を注入した卵母
細胞と同じく、ロイシンの取り込みがほとんど見られな
かったが、ヒトLAT1とヒト4F2hcを共に発現さ
せた卵母細胞では大きなロイシンの取り込みが確認され
た。この結果は、ヒトアミノ酸トランスポーターLAT
1がアミノ酸の取り込みを媒介する機能を発揮するため
には、ヒト4F2hcが必要であると考えられた。
【0144】(2)細胞内へのアミノ酸の輸送の塩依存
性の解析 ヒトアミノ酸トランスポーターLAT1が細胞内へのア
ミノ酸の輸送を媒介する能力の塩依存性の有無下記のよ
うにして解析した。具体的には、前記実施例4(1)に
おいて卵母細胞を培養する取り込み溶液(uptake solut
ion)の種類を変えることによって起こるロイシンの細
胞内への取り込み量の変化を観察することにより解析し
た。実施例4(1)で調製したヒトLAT1及びヒト4
F2hcを共発現するアフリカツメガエル卵母細胞を、
前述の14C標識ロイシン(50μM)を含む塩化コリン
取り込み溶液、14C標識ロイシン(50μM)を含むナ
トリウム取り込み溶液(前述のコリン取り込み溶液の1
00mM 塩化コリンを100mM 塩化ナトリウムに
変えたもの)、または14C標識ロイシン(50μM)を
含むグルコン酸取り込み溶液(該ナトリウム取り込み溶
液の100mM 塩化ナトリウムを100mM グルコ
ン酸ナトリウムに変えたもの)中で30分間培養した。
細胞内に取り込まれた14C標識ロイシンの量を、該細
胞が有する放射活性をシンチレーションカウンターで測
定することにより求めた。結果を図5に示す。この結
果、細胞外のコリンをナトリウムに変えても、また細胞
外の塩素イオンをグルコン酸イオンに変えても、細胞内
へのロイシン取り込みには何ら影響を与えなかった。こ
のことから、ヒトアミノ酸トランスポーターLAT1
は、ナトリウムイオン及び塩素イオンに非依存性に働く
トランスポーター分子であることが示された。
【0145】(3)ヒトアミノ酸トランスポーターLA
T1の基質への親和性 ヒトアミノ酸トランスポーターLAT1の基質への親和
性を解析するために、ミカエリス−メンテン動力学試験
(生化学辞典、第2版、1307‐1308、第4刷、1992)を行
った。本動力学的試験は、基質としてのロイシンの濃度
の違い依存するロイシン取り込み率の変化を調べること
により行った。ロイシンの取り込み実験は、ヒトLAT
1及びヒト4F2hcを共発現するアフリカツメガエル
卵母細胞を用い、前記実施例4(1)に記載の方法に準
じて実施した。結果を図6に示す。この結果、ミカエリ
ス定数(Km)は、約21μMであった。
【0146】(4)ヒトアミノ酸トランスポーターLA
T1の基質特異性の解析(その1) ヒトアミノ酸トランスポーターLAT1の基質特異性
(LAT1を介して細胞内に取り込まれる基質の種類)
を、競合的拮抗試験により解析した。具体的には、ヒト
LAT1及びヒト4F2hcを共発現するアフリカツメ
ガエル卵母細胞を、被験物質(種々のアミノ酸、薬剤、
生理活性物質あるいは他の低分子合成化合物)の存在下
で培養した場合の該細胞内への基質としての14C標識
ロイシンの取り込み量の変化を測定することにより解析
した。被験物質を加えない場合の対照と比べ、14C標
識ロイシンの取り込み量が減少した場合には、該被験物
質は、ヒトアミノ酸トランスポーターLAT1を介して
細胞内に取り込まれることが示される。実施例4(1)
で調製したヒトLAT1及びヒト4F2hcを共発現す
るアフリカツメガエル卵母細胞を、14C標識ロイシン
(20μM)及び下記のいずれかの被験物質(2mM)
を含む塩化コリン取り込み溶液中で30分間培養した。
なお、対照としていずれの被験物質をも含まない14
標識ロイシン含有コリン取り込み溶液中での培養を同様
にして行った。 [被験物質]グリシン、アラニン、セリン、スレオニ
ン、システイン、ロイシン、イソロイシン、フェニルア
ラニン、メチオニン、チロシン、ヒスチジン、トリプト
ファン、バリン、アスパラギン、グルタミン、アスパラ
ギン酸、グルタミン酸、リジン、アルギニン、プロリ
ン、及びBCH(2-amino-2-norbornane-carboxylic ac
id)。 細胞内に取り込まれた14C標識ロイシンの量
を、該細胞が有する放射活性をシンチレーションカウン
ターで測定することにより求めた。結果を図7に示す。
さらに、前記14C標識ロイシンの代わりに、14C標
識フェニルアラニンを用いて、前述の方法に準じて下記
被験物質の細胞内への取り込みを調べた。なお、対照と
して、いずれの被験物質をも含まない14C標識フェニ
ルアラニン含有コリン取り込み溶液中での培養を同様に
して行った。 [被験物質]L−DOPA(パーキンソン病治療薬)及
びトリヨードサイロニン(甲状腺ホルモン)。結果を図
8及び図9に示す。その結果、各種のアミノ酸、薬剤及
び生理活性物質等で、14C標識ロイシンまたは14
標識フェニルアラニンの細胞内への取り込みのcis−
阻害効果が観察された。特に、ロイシン、イソロイシ
ン、フェニルアラニン、メチオニン、チロシン、ヒスチ
ジン、トリプトファン、バリンはヒトLAT1を介した
14C標識ロイシンの取り込みを強く阻害したことか
ら、該いずれのアミノ酸もがヒトLAT1を介して細胞
内に輸送されることが強く示唆された。また、中性アミ
ノ酸取り込み阻害薬として知られていた2−amino−2
−norbornane−carboxylicacid(BCH)も、14C標
識ロイシンの取り込みを阻害した。また、14C標識フ
ェニルアラニンの細胞内への取り込みが、L−DOPA
(パーキンソン病治療薬)などの薬物、トリヨードサイ
ロニン(甲状腺ホルモン)などの生理活性物質によって
強く阻害された。一方、被験物質として酸性アミノ酸
(グルタミン酸、アスパラギン酸)または塩基性アミノ
酸(リジン、アルギニン)を用いた場合には、ヒトLA
T1を介した14C標識ロイシンの取り込みに何ら影響
を与えなかった。この結果は、ヒトアミノ酸トランスポ
ーターLAT1は、種々のアミノ酸(特には中性あるい
は中性に近いアミノ酸)、種々の薬剤、種々の生理活性
物質、並びに他の低分子合成化合物等の細胞内への輸送
を媒介することを強く示唆するものである。
【0147】(5)ヒトアミノ酸トランスポーターLA
T1の基質特異性の解析(その2) 実施例4(4)での知見を基に、ヒトLAT1を介した
ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、メチオニ
ン、チロシン、ヒスチジン、トリプトファン及びバリン
の細胞内への取り込みの有無を解析した。本試験は、
14C標識ロイシンの代わりに、上記各々のアミノ酸を
14Cで標識した下記の14C標識アミノ酸を基質とし
て用い、実施例2(1)と同様にして行った。 [14C標識アミノ酸]14C標識ロイシン、14C標
識イソロシン、14C標識フェニルアラニン、 14C標
識メチオニン、14C標識チロシン、14C標識ヒスチ
ジン、14C標識トリプトファン、または14C標識バ
リン。なお、比較のために、14C標識グリシン、14
C標識セリン、14C標識D−ロイシン、及び14C標
識D−フェニルアラニンについても同様にして試験し
た。結果を図10に示す。この結果、ロイシン、イソロ
イシン、フェニルアラニン、メチオニン、チロシン、ヒ
スチジン、トリプトファン及びバリンが、卵母細胞へ有
意に取り込まれることが確認された。
【0148】実施例5 各種ヒト由来腫瘍細胞における
ヒトアミノ酸トランスポーターLAT1のmRNAの発
現の解析 ヒト由来の各種腫瘍細胞から、ISOGEN(商品名:
ニッポンジーン製)を用いて、常法により全RNAを取
得し、該RNAを常法に従いアガロース電気泳動に供
し、ニトロセルロースメンブレンにブロッティングす
る。実施例3で調製したヒトアミノ酸トランスポーター
LAT1をコードするcDNA断片を32P−dCTP
でラベルして作製したハイブリダイゼーションプローブ
を用いて、ノーザンブロッティングを行う。該ノーザン
ブロッティングは、種々のpoly(A)RNAがブ
ロッティングされている市販のノーザンブロッティング
用ナイロンメンブラン(例えば、商品名:MTN Blot: Cl
ontech製)に添付のプロトコールに準じて行う。本ノー
ザンブロッティングにより、ヒト由来の種々の腫瘍細胞
でのヒトLAT1をコードするmRNAの発現を確認す
ることができる。
【0149】実施例6(ラット中性アミノ酸トランスポ
ーターのクローニング) (1)ラット4F2hcのcDNAの単離とcRNAの
調製 cDNAライブラリーはラット肝から精製したポリ
(A)RNAから、cDNA合成用キット(商品名:
Superscript Choice Syste
m、ギブコ社製)を使用して作成し、ファージベクター
λZipLox(ギブコ社製)の制限酵素EcoRI切
断部位に組み込んだ。PCR法にて、ラット4F2hc
遺伝子(Broerら、Biochem.J.、第31
2巻、863項、1995年)の第135〜580番目
の塩基に相当するセグメントを増幅し、これを32P−
dCTPでラベルしてプローブとして用いて、ラット肝
cDNAライブラリーをスクリーニングした。ハイブリ
ダイゼーションは、37℃のハイブリダイゼーション用
溶液中で一晩行い、フィルター膜は、37℃で0.1x
SSC/0.1%SDSで洗浄した。ハイブリダイゼー
ション用溶液としては、5xSSC、3xデンハード液
(Denhard’s液)0.2%SDS、10%硫酸
デキストラン、50%ホルムアミド、0.01%Abt
iform B(商品名、シグマ社)(消泡剤)、0.
2mg/mlサーモン精子変性DNA、2.5mMピロ
リン酸ナトリウム、25mM MESを含むpH6.5
の緩衝液を用いた。cDNAを組み込んだλZipLo
xファージのcDNA部分を、プラスミドpZL1に組
み込み、さらにプラスミドpBluescriptII
SK−(Stratagene社製)へサブクローン化
した。
【0150】得られたクローンすなわち、ラット4F2
hcのcDNAを含むクローンについて、塩基配列決定
のための合成プライマー、塩基配列決定用キット(商品
名:Sequenase ver.2.0、アマシャム
社製)を用いてダイデオキシ法により、cDNAの塩基
配列を決定した。これにより、クローニングしたcDN
Aがラット4F2hc遺伝子のものであることが確認で
きた。得られた4F2hcの塩基配列を後記配列表の配
列番号2に示した。上記より得られたラット4F2hc
のcDNAを含むプラスミドから、T7RNAポリメラ
ーゼを用いて。cRNA(cDNAに相補的なRNA)
調製した。
【0151】(2)ラット中性アミノ酸トランスポータ
ーLAT1のクローニング 金井らの方法(Kanai and Hediger、
Nature、第360巻、467〜471貢、199
2年)に準じて、発現クローニング法により、以下のよ
うにして行った。ゲル電気泳動によりラットC6グリオ
ーマ細胞ポリ(A)RNA400μgを分画した。分
画により得られた各画分を、上記(1)で得られたラッ
ト4F2hcのcRNAと共に卵母細胞に注入し、2日
間培養した。RNAを注入した卵母細胞について、基質
としてロイシンを用い、基質の取り込み実験を金井らの
方法(Kanai and Hediger、Natu
re、第360巻、467〜471貢、1992年)に
準じて、以下のように行った。基質として14C−ロイ
シン(50μM)を含む塩化コリン取り込み用溶液(u
ptake solution)(100mM塩化コリ
ン、2mM塩化カリウム、1.8mM 塩化カルシウ
ム、1mM塩化マグネシウム、5mM HEPES、p
H7.4)中にて30分卵母細胞を培養して、細胞内に
取り込まれた放射能のカウントで基質の取り込み率を測
定した。なお、この系において、ラットC6グリオーマ
細胞ポリ(A)RNA(mRNA)とラット4F2h
cのcRNAを共に注入した卵母細胞は、それぞれを単
独で注入した卵母細胞に比し、相乗的な取り込み亢進が
見られることを確認した(図11)。
【0152】分画により得られた各RNA画分のうち、
RNAを注入した卵母細胞が、最も高いロイシンの取り
込み率を示した画分を選択した。この画分のポリ(A)
RNA(2.8〜4.0kb)について、cDNA合
成及びプラスミドクローニング用キット(商品名:Su
perscript Plasmid System、
ギブコ社製)を使用して、cDNAライブラリーを作成
した。これらDNAはプラスミドpSPORT1(ギブ
コ社製)の制限酵素Sal1及びNot1認識部位に組
み込み、得られた組み換えプラスミドDNAを大腸菌D
H10B株のコンピテントセル(商品名:Electr
o Max DH10B Competent cel
l、ギブコ社製)に導入した。得られた形質転換体をニ
トロセルロース膜上で培養し、1プレート当たり約50
0個のコロニーが得られた。これらコロニーから、プラ
スミドDNAを調製し、これらを制限酵素NotIで切
断した。得られたDNAを用いて、in vitro転
写により、キャップ化されたcRNAを合成した。
【0153】得られたcRNA(約45ng)を、上記
(1)で得られたラット4F2hcのcRNA(5n
g)と共に卵母細胞へ注入した。これら卵母細胞につい
て、前記と同様にして、ロイシン取り込み実験を行うこ
とにより陽性クローンのスクリーニングを行った。スク
リーニングに際しては、複数のクローンから抽出したD
NAをプールしたグループについて調べ、あるグループ
でロイシン取り込みが確認された場合、さらにそれを複
数のグループに分割し、さらにスクリーニングを行っ
た。得られたクローン、すなわち、ラット中性アミノ酸
トランスポーターLAT1のcDNAを含むクローンに
ついて、基配列決定のための合成プライマー、塩基配列
決定用キット(商品名:Sequenase ver.
2.0、アマシャム社製)を用いてダイデオキシ法によ
り、cDNAの塩基配列を決定した。これにより、ラッ
ト中性アミノ酸トランスポーターLAT1遺伝子の塩基
配列が得られた。また、cDNAの塩基配列を常法によ
り解析して、cDNAの翻訳領域とそこにコードされる
LAT1のアミノ酸配列を決定した。翻訳領域は第64
−1599塩基である。
【0154】これらの配列を、後記配列表の配列番号4
(アミノ酸配列)及び3(塩基配列)に示した。Kyt
e−Doolittle hydropathy an
alysis(疎水性プロット)により、LAT1のア
ミノ酸配列を解析した結果、図12に示したように、1
2個の膜貫通領域(membrane−spannin
g domain)が予想された。また、第2の親水性
ループにチロシンリン酸化部位、第4と第8の親水性ル
ープにプロテインキナーゼC依存性のリン酸化部位と考
えられる部位が2つあった。
【0155】(3)ラットの種々の組織及びラット培養
細胞株におけるLAT1遺伝子の発現(ノーザンブロッ
ティングによる解析) ラットLAT1遺伝子の第202〜1534番目の塩基
に相当するcDNA断片を32P−dCTPでラベル
し、これをプローブとして用いて、ラットの種々の組織
及びラット由来の培養腫瘍細胞株から抽出したRNAに
対してノーザンブロッティングを以下のようにして行っ
た。3μgのポリ(A)RNAを1%アガロース/ホ
ルムアルデヒドゲルで電気泳動したのち、ニトロセルロ
ースフィルターにトランスファーした。このフィルター
を42℃で、32P−dCTP でラベルしたLAT1
cDNA断片を含んだハイブリダイゼーション液で1晩
ハイブリダイゼーションを行った。フィルターを、65
℃にて、0.1%SDSを含む0.1xSSCで洗浄し
た。ノーザンブロッティングの結果(図13)、C6グ
リオーマ細胞、胎盤、脳、脾臓、大腸、精巣において
3.8kb付近に、胎盤ではそれに加えて2.6kb付
近にバンドが検出され、発現が認められた。また、正常
肝では発現は極めて弱いが、形質転換したラット肝細胞
株、肝細胞癌細胞株においても3.8kb付近に強いバ
ンドが検出され、発現が認められた(図14)。さらに
長時間感光で、その他の組織においても、3.8kb付
近にかすかなバンドが検出された。
【0156】(4)ヒト腫瘍細胞株おけるLAT1遺伝
子の発現(ノーザンブロッティングによる解析) ラットLAT1遺伝子の第202〜1534番目の塩基
に相当するcDNA断片を32P−dCTPでラベル
し、これをプローブとして用いて、ヒト由来の培養腫瘍
細胞株から抽出したRNAに対してノーザンブロッティ
ングを以下のようにして行った。3μgのポリ(A)
RNAを1%アガロース/ホルムアルデヒドゲルで電気
泳動したのち、ニトロセルロースフィルターにトランス
ファーした。このフィルターを37℃で、32P−dC
TPでラベルしたラットLAT1cDNA断片を含んだ
ハイブリダイゼーション液で1晩ハイブリダイゼーショ
ンを行った。フィルターを、37℃にて、0.1%SD
Sを含む0.1xSSCで洗浄した。ノーザンブロッテ
ィングの結果(図15)、胃印環細胞癌細胞株、肺小細
胞癌細胞株、黒色腫細胞株に4.0kbの強いバンド、
神経芽細胞腫細胞株に4.0kbの弱いバンドが検出さ
れ、発現が認められた。
【0157】実施例7(中性アミノ酸トランスポーター
LAT1の特徴づけ) (1)LAT1の輸送活性における4F2hcの役割 ラットLAT1遺伝子cRNAを単独で卵母細胞に発現
させた場合と、ラットLAT1遺伝子cRNAと4F2
hc遺伝子cRNAを共に卵母細胞に発現させた場合の
ロイシン取り込み活性を比較した。ラットLAT1遺伝
子cRNA25ng、ラット4F2hc遺伝子cRNA
25ng、もしくはラットLAT1遺伝子cRNA1
2.5ng/ラット4F2hc遺伝子cRNA12.5
ngを、卵母細胞に注入することによって発現させ、2
日間あるいは5日間培養した。ロイシンの取り込み実験
は、前記実施例6(2)記載方法に準じ、以下のように
行った。すなわち、ラットLAT1遺伝子cRNA、ラ
ット4F2hc遺伝子cRNA、もしくはラットLAT
1遺伝子cRNAとラット4F2hc遺伝子cRNAを
注入した卵母細胞を、14C−ロイシン(50μM)を
含む取り込み用溶液中にて30分培養して、細胞内への
放射能の取り込みを測定した。その結果(図16)、ロ
イシンの取り込みは、LAT1のみを発現させた卵母細
胞では、対照として水を注入した卵母細胞と同レベルで
あったが、LAT1と4F2hcを共に発現させた卵母
細胞ではおおきなロイシンの取り込みを示しており、L
AT1が機能を発揮するためには、4F2hcが必要で
あると考えられた。
【0158】(2)LAT1の輸送活性の塩依存性 ラットLAT1遺伝子cRNAと4F2hc遺伝子cR
NAを共に卵母細胞によるロイシン取り込み実験におい
て培地に添加する塩の影響を調べた。ロイシンの取り込
み実験は、ラットLAT1遺伝子cRNAとラット4F
2hc遺伝子cRNAを共に注入した卵母細胞を用い、
前記実施例6(2)記載方法に準じて実施した。但し、
取り込み用溶液は、ナトリウムイオンの影響をみる場合
は、塩化コリン取り込み用溶液にかえて、ナトリウム取
り込み用溶液(100mM塩化コリンを100mM塩化
ナトリウムに変えたもの)を用いた。塩素イオンの影響
をみる場合は、ナトリウム取り込み用溶液にかえて、グ
ルコン酸取り込み用溶液(100mM塩化ナトリウムを
100mMグルコン酸ナトリウムに変えたもの)を用い
た。その結果(図17)、細胞外のコリンをナトリウム
に変えても、細胞外の塩素イオンをグルコン酸イオンに
変えても、ロイシン取り込みに何ら影響を与えなかっ
た。このことから、LAT1はナトリウムイオン及び塩
素イオンに非依存性に働くトランスポーターであること
が示された。
【0159】(3)LAT1のミカエリス−メンテン動
力学試験 中性アミノ酸トランスポーターのミカエリス−メンテン
動力学試験を行った。基質ロイシンの濃度の違いによる
ロイシン取り込み率の変化を調べることにより、中性ア
ミノ酸トランスポーターのミカエリス−メンテン動力学
試験を行った。ロイシンの取り込み実験は、ラットLA
T1遺伝子cRNAとラット4F2hc遺伝子cRNA
を共に注入した卵母細胞を用い、前記実施例6(2)記
載方法に準じて実施した。その結果(図18)、Km値
は約24μMであった。
【0160】(4)LAT1の基質選択性(アミノ酸及
びその類似物質添加による阻害実験) ラットLAT1遺伝子cRNAとラット4F2hc遺伝
子cRNAを共に注入した卵母細胞によるロイシンの取
り込み実験において、系への各種アミノ酸及びその類似
物質添加の影響を調べた。ロイシンの取り込み実験は、
ラットLAT1遺伝子cRNAとラット4F2hc遺伝
子cRNAを共に注入した卵母細胞を用い、前記実施例
6(2)記載方法に準じて実施した。但し、コリン取り
込み用溶液を用い、2mMの各種化合物(非標識)の存
在下及び非存在下で、14C−ロイシン(20μM)の
取り込みを測定した。その結果(図19)、各種の中性
アミノ酸で、cis−阻害効果が観察された。特に、ロ
イシン、イソロイシン、フェニルアラニン、メチオニ
ン、チロシン、ヒスチジン、トリプトファン、バリンは
LAT1を介した14C−ロイシンの取り込みを強く阻
害した。また、標準アミノ酸以外の物質でも、L−DO
PA(パーキンソン病治療薬)、メルファラン(mel
phalan)(抗腫瘍薬)、トリヨードサイロニン
(甲状腺ホルモン)、サイロキシン(甲状腺ホルモン)
などの薬物や生理活性物質もLAT1を介した14C−
ロイシンの取り込みを阻害した。さらに中性アミノ酸取
り込み阻害薬として知られていた2−アミノ−2−ノル
ボルナン−カルボン酸(2−amino−2−norb
ornane−carboxylic acid)(B
CH)もLAT1を介した14C−ロイシンの取り込み
を阻害した。酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸は、LAT
1を介した14C−ロイシンの取り込みに影響を与えな
かった。
【0161】(5)LAT1の基質選択性(各種アミノ
酸及びその類似物質を基質とする取り込み試験) 各種アミノ酸及びその類似物質を基質として、LAT1
による取り込みを調べた。各種アミノ酸及びその類似物
質の取り込み実験は、ラットLAT1遺伝子cRNAと
ラット4F2hc遺伝子cRNAを共に注入した卵母細
胞を用い、前記実施例6(2)記載方法に準じて実施し
た。但し、基質としては、14C−ロイシンに変えて、
放射能ラベルされた各種の化合物を用いた。その結果、
ロイシン(14C化合物)、イソロシン(14C化合
物)、フェニルアラニン(14C化合物)、メチオニン
14C化合物)、チロシン(14C化合物)、ヒスチ
ジン(14C化合物)、トリプトファン(14C化合
物)、バリン(14C化合物)を基質とした場合に、卵
母細胞への取り込みが認められた。
【0162】実施例8 中性アミノ酸トランスポーター
LAT1の抑制による細胞増殖の制御(1)LAT1抑
制の細胞増殖抑制効果 LAT1抑制薬によるLAT1抑制の細胞増殖に対する
抑制効果を調べた。LAT1を高発現するラット肝細胞
株をWilliam’s培地で培養し、LAT1を介す
る取り込みを阻害するD−ロイシンもしくはBCHを2
0mM培地に添加し、48時間培養て、細胞数をCel
l Counting Kit−8(Dojindo
Laboratories 社製)を用いて検討した。
細胞数は、450nmにおける吸収(O.D.450)
として測定した。その結果(図20)、D−ロイシンも
しくはBCHを添加した群は、D−ロイシンもしくはB
CHを添加しない対照群に比較して、細胞数に低下が認
められ、LAT1抑制による中性アミノ酸取り込み阻害
により、細胞増殖が抑制されたと考えられた。
【0163】実施例9 ヒトの種々の腫瘍細胞株におけ
るLAT1遺伝子及び4F2hc遺伝子の発現(ノーザ
ンブロッティングによる解析) hLAT1 遺伝子の第649〜1128番目の塩基に
相当するcDNA断片を制限酵素SmaIで切り出し、
32P−dCTP でラベルしてプローブとして、ヒト
腫瘍細胞株に対するノーザンブロッティングを以下のよ
うにして行った。ヒト各種腫瘍細胞株からpoly
(A)RNA抽出し、32P−dCTPラベルLAT
1プローブによるハイブリダイゼーション及び洗浄を行
った。h4F2hc 遺伝子の第106−645番目の
塩基に相当するcDNA断片を制限酵素PstIで切り
出し、32P−dCTP でラベルしてプローブとし
て、ヒト腫瘍細胞株に対するノーザンブロッティングを
同様にして行った。ノーザンブロッティングの結果、図
21及び図22に示す検討したすべての腫瘍細胞株にお
いて4.8kb付近に、LAT1の発現が認められた。
4F2hcに関しては、ほとんどの腫瘍細胞株で2.2
kb付近に発現が認められたが、発現に細胞よる強弱が
あり、特に白血病細胞株Daudi、CCRF−SB、
P30/OHKでは、ノーザンブロッティングによるシ
グナルは検出されなかった(図22)。
【0164】実施例10 LAT1阻害薬評価系として
のヒト膀胱癌由来T24細胞の意義 ヒト膀胱癌由来T24細胞は、10%牛胎児血清を含ん
だEagle's minimal essential medium中で培養維持し
た。T24細胞へのアミノ酸取り込み試験は、T24細
胞を24穴プレートに培養し、confluent に達した状
態で行った。アミノ酸取り込み試験は、培養液を取り除
き、14C−アミノ酸を含むDulbecco'sPBS(Gibco
社製)を添加することにより開始し、それを取り除き氷
冷、Dulbecco's PBSにより洗浄することにより終了
した。洗浄後、0.1N NaOHで溶解し、液体シン
チレーションカウンターにより放射活性を測定した。
【0165】(1)T24細胞のロイシン取り込みのN
依存性 T24細胞によるロイシン取り込み実験において培地の
ナトリウムイオンの影響を調べた。取り込み用溶液は、
ロイシンの取り込みに対する培地のナトリウムイオンの
影響を見る場合は、Dulbecco's PBSにかえて、コリ
ン uptake solution(塩化ナトリウムを塩化コリンで
置換したもの)を用いた。その結果(図23)、細胞外
のコリンをナトリウムに変えても、ロイシンの取り込み
に何ら影響を与えなかった。このことから、T24細胞
のロイシンの取り込みはナトリウムイオンに依存しない
輸送系に担われていることが示された。
【0166】(2)T24細胞のロイシン取り込みのミ
カエリス−メンテン動力学試験 T24細胞のロイシン取り込みのミカエリス−メンテン
動力学試験を行った。基質ロイシンの濃度の違いによる
ロイシン取り込み率の変化を調べることにより、ミカエ
リス−メンテン動力学試験を行った。その結果(図2
4)、Km値は100.3mM、Vmax値は23,8
70pmol/mg protein/minであっ
た。
【0167】(3)T24細胞のロイシン取り込みのア
ミノ酸及びその類似物質添加による阻害実験 T24細胞よるロイシンの取り込み実験において、系へ
の各種アミノ酸及びその類似物質添加の影響を調べた。
ロイシンの取り込み実験において、2mM の各種化合
物(非標識)の存在下及び非存在下で、14C−ロイシ
ン(20mM)の取り込みを測定した。その結果(図2
5)、メチニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、フ
ェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、ヒスチジ
ン及びシステインで、強いcis−阻害効果が観察され
た。アミノ酸輸送系 L特異的阻害薬 BCHは、ロイ
シン取り込みを強く阻害した。この阻害実験の結果は、
Xenopus 卵母細胞にLAT1を発現させた場合
の結果と一致する。
【0168】(4)T24細胞のロイシン取り込みの取
り込み阻害薬BCHによる阻害様式 T24細胞の14C−ロイシン取り込みの濃度依存性
を、BCHの非存在下、BCH 50mM 存在下、B
CH 100mM 存在下で測定し、二重逆数プロット
を用いて阻害様式を検討した。その結果(図26)、B
CHによる阻害は競合阻害であることが明かになり、そ
のKi値は、156mMであった。
【0169】実施例11 ヒト腫瘍細胞株増殖へのアミ
ノ酸取り込み阻害薬BCHの効果 ヒト膀胱癌由来T24細胞は、10%牛胎児血清を含ん
だEagle's minimal essential medium中で培養維持し
た。ヒトDaudi細胞は、20%牛胎児血清を含んだ
RPMI培地で培養維持した。T24細胞あるいはDa
udi 細胞を24穴プレートで (800/wel
l)、20mM BCH添加した培地中あるいは添加し
ない培地中で5日間培養し、細胞数を計測した。その結
果(図27)、T24細胞はDaudi細胞に比し、細
胞増殖が急速であること、及びBCHはT24の増殖を
高度に抑制するが、Daudi細胞に対しては増殖抑制
効果をほとんど示さないことが明かになった。T24細
胞はLAT1、4F2hcともに強発現しており(図2
1)、実施例10で示されるようにT24細胞において
はLAT1は強い機能活性を示す。それに対して、Da
udi細胞においては、LAT1は強く発現するものの
LAT1の機能発現に必要な4F2hcの発現は検出さ
れず(図22)、従ってDaudi細胞においては、L
AT1は機能していないと考えられる。LAT1の機能
活性の強いT24細胞の増殖が速く、BCHが高度な細
胞増殖抑制を示し、LAT1が機能していないと考えら
れるDaudi細胞の増殖が遅く、BCHが増殖抑制効
果を示さないことは、LAT1を介する必須アミノ酸取
り込みが細胞増殖のひとつの律速段階を形成し、その抑
制が細胞増殖抑制を示すという仮説を支持するものであ
る。Daudi細胞と同様に4F2hcの発現が検出さ
れないCCRF−SB細胞、P30/OHK細胞(図2
2)においては、Daudi細胞と同様に増殖が遅く、
BCHの効果は弱く、T24細胞と同様LAT1と4F
2hcが共に強発現する細胞では増殖が速く、BCHが
強い抑制効果を示すことが確認された。
【0170】実施例13 腫瘍接種マウスにおけるアミ
ノ酸トランスポーター抑制薬BCHの延命効果 オスICRマウスにマウスsarcoma180細胞を腹腔内
移植(1×10)し、移植翌日よりアミノ酸トランス
ポーター抑制薬BCH、アミノ酸トランスポーター抑制
効果のあるD−Leu、及び抑制効果の無いD−Ala
を300mg/kgの用量で10日間投与した。移植後
毎日マウスの生死を確認した。19日間の観察の結果、
未処理の対照では全例生存したが、sarcoma180細胞
接種群、sarcoma180細胞接種群及びsarcoma180細
胞接種後ビヒクル投与群では対照に比べて、有意に生存
期間が短縮された(図28)。これに対して、sarcoma
180細胞接種後、BCHを投与した群、D−Leuを
投与した群では、それらの薬物処理による有意な延命効
果がみられた(図28)。D−Alaでは延命効果がみ
られなかった(図28)。
【0171】
【発明の効果】本発明のアミノ酸トランスポーター分子
は、細胞の製造及び増殖に必須な栄養素である種々のア
ミノ酸の取り込みを媒介する重要な生物学的機能を有
し、また、正常細胞での発現に比べ、幅広い種類の腫瘍
細胞に発現が認められることから、該分子は、例えば抗
腫瘍薬(抗癌剤)の開発におけるターゲットとして極め
て有望である。即ち、該分子の生物活性あるいは該分子
の発現を抑制する活性を有する薬剤(アンチセンスDN
A医薬品、アンチセンスRNA医薬品、抗体医薬品、抗
体フラグメント医薬品、あるいはペプチドアンタゴニス
ト医薬品、低分子化合物等の非ペプチドアンタゴニスト
医薬品など)を用いて、該分子を介した栄養素(種々の
アミノ酸や生理活性物質)の腫瘍細胞内への取り込みを
阻害することにより、腫瘍細胞を飢餓状態とし腫瘍細胞
の生存及び増殖を阻害することが可能である。従って、
本発明のタンパク若しくはその一部、該タンパクをコー
ドするDNA若しくはその一部、該タンパクをコードす
るRNA若しくはその一部、該DNAにハイブリダイズ
するDNA、該DNAを含む発現ベクター、該DNA若
しくは該ベクターで形質転換された形質転換細胞、該R
NAが導入された細胞、該タンパク若しくはその一部に
反応性を有する抗体若しくはその一部、該抗体を産生す
る細胞、該DNAの一部を放射性標識してなる標識DN
A、該RNAの一部を放射性標識してなる標識RNA、
該抗体または該抗体の一部を標識してなる標識抗体、該
標識DNAからなるキット、該標識RNAからなるキッ
ト、並びに該標識抗体からなるキットは、そのような抗
腫瘍効果を有する薬剤として、及び/またはそのような
薬剤開発における試薬として提供されることができる。
また、本発明のDNA、RNAあるいは形質転換細胞等
の種々の物質を用いることにより、本発明タンパクの生
物活性を制御する(活性化、抑制、阻害)薬剤、本発明
のタンパクのmRNAへの転写を阻害する薬剤、該mR
NAから本発明のタンパクへの翻訳を阻害する薬剤、あ
るいは該タンパクの他の分子との相互作用を阻害する薬
剤などの薬剤設計、スクリーニング(例えば、レポータ
ージーンアッセイなど)、並びに同定が可能となる。さ
らに、本発明のDNAの一部並びにRNAの一部は、コ
ロニーハイブリダイゼーション法あるいはプラークハイ
ブリダイゼーション法を用いてそれらとハイブリダイズ
するDNAあるいはRNAを同定する場合のプローブと
して提供可能である。さらに、本発明のDNAの一部
は、PCR法を用いて本発明のDNAあるいは本発明の
トランスポーター分子をコードする遺伝子を増幅するた
めのプライマーとして提供可能である。さらに、本発明
のDNAの一部、該DNAに相補的なDNA、あるいは
本発明のRNAの一部は、前述の試薬として提供される
のみならず、いわゆるアンチセンスDNA医薬あるいは
アンチセンスRNA医薬として提供可能である。本発明
のタンパクは、該タンパク分子が細胞表面上に発現させ
た状態を利用することにより、前述したように、本発明
のタンパクの生物活性または該タンパクの発現を制御す
る薬剤の同定を行うことができる。また、該タンパクの
アミノ酸配列を基に、該タンパクの生物活性を阻害する
能力を有するペプチドアンタゴニストを設計することが
できる。このように設計されたペプチドアンタゴニスト
は、本発明のタンパクであるアミノ酸トランスポーター
の種々の基質との結合、あるいは本発明のタンパクの他
の分子との結合を競合的に阻害することにより、本発明
のタンパクの生物学的機能が発揮されないようにする医
薬品として提供可能である。本発明のタンパク及びその
一部並びに該タンパクを発現する形質転換細胞等の細胞
は、本発明のタンパクに対する抗体(抗血清、モノクロ
ーナル抗体)の作成における免疫感作抗原として提供可
能である。本発明のタンパクであるアミノ酸トランスポ
ーター分子に反応性を有する抗血清(ポリクローナル抗
体)並びにモノクローナル抗体は、該分子に結合するこ
とにより該分子の生物活性の発揮を阻害(中和)するこ
とによる抗体医薬品として提供可能である。さらに、該
抗体は、検出可能なシグナルをもららすことができる種
々の物質で標識することにより、種々の生体試料(細
胞、組織、臓器あるいは体液など)での本発明のタンパ
クの発現状態の分析(免疫組織染色、ウェスタンブロッ
ト、ELISAなど)における試薬として提供可能である。
このような標識抗体と同様に、本発明のDNAまたはそ
の一部を検出可能なシグナルをもたらすことができる種
々の物質で標識した標識DNAは、本発明のタンパクを
コードする遺伝子の同定における試験(例えば、サザン
ブロッティング、FISHなど)における試薬として提
供可能である。また、同様に発明のRNAまたはその一
部を、放射性同位体で標識した放射性標識RNAは、細
胞、組織あるいは臓器における本発明のタンパクをコー
ドするmRNAの発現状態の分析(ノーザンブロッティ
ングなど)における試薬として提供可能である。
【0172】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> Japan Science and Technology Corporation <120> Amino Acid Transporter And Gene Thereof <130> PC901338 <140> <141> <160> 27 <210> 1 <211> 4539 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <221> 5'UTR <222> (1)..(65) <220> <221> CDS <222> (66)..(1589) <220> <221> 3'UTR <222> (1590)..(4474) <400> 1 cggcgcgcac actgctcgct gggccgcggc tcccgggtgt cccaggcccg gccggtgcgc 60 agagc atg gcg ggt gcg ggc ccg aag cgg cgc gcg cta gcg gcg ccg gcg 110 Met Ala Gly Ala Gly Pro Lys Arg Arg Ala Leu Ala Ala Pro Ala 1 5 10 15 gcc gag gag aag gaa gag gcg cgg gag aag atg ctg gcc gcc aag agc 158 Ala Glu Glu Lys Glu Glu Ala Arg Glu Lys Met Leu Ala Ala Lys Ser 20 25 30 gcg gac ggc tcg gcg ccg gca ggc gag ggc gag ggc gtg acc ctg cag 206 Ala Asp Gly Ser Ala Pro Ala Gly Glu Gly Glu Gly Val Thr Leu Gln 35 40 45 cgg aac atc acg ctg ctc aac ggc gtg gcc atc atc gtg ggg acc att 254 Arg Asn Ile Thr Leu Leu Asn Gly Val Ala Ile Ile Val Gly Thr Ile 50 55 60 atc ggc tcg ggc atc ttc gtg acg ccc acg ggc gtg ctc aag gag gca 302 Ile Gly Ser Gly Ile Phe Val Thr Pro Thr Gly Val Leu Lys Glu Ala 65 70 75 ggc tcg ccg ggg ctg gcg ctg gtg gtg tgg gcc gcg tgc ggc gtc ttc 350 Gly Ser Pro Gly Leu Ala Leu Val Val Trp Ala Ala Cys Gly Val Phe 80 85 90 95 tcc atc gtg ggc gcg ctc tgc tac gcg gag ctc ggc acc acc atc tcc 398 Ser Ile Val Gly Ala Leu Cys Tyr Ala Glu Leu Gly Thr Thr Ile Ser 100 105 110 aaa tcg ggc ggc gac tac gcc tac atg ctg gag gtc tac ggc tcg ctg 446 Lys Ser Gly Gly Asp Tyr Ala Tyr Met Leu Glu Val Tyr Gly Ser Leu 115 120 125 ccc gcc ttc ctc aag ctc tgg atc gag ctg ctc atc atc cgg cct tca 494 Pro Ala Phe Leu Lys Leu Trp Ile Glu Leu Leu Ile Ile Arg Pro Ser 130 135 140 tcg cag tac atc gtg gcc ctg gtc ttc gcc acc tac ctg ctc aag ccg 542 Ser Gln Tyr Ile Val Ala Leu Val Phe Ala Thr Tyr Leu Leu Lys Pro 145 150 155 ctc ttc ccc acc tgc ccg gtg ccc gag gag gca gcc aag ctc gtg gcc 590 Leu Phe Pro Thr Cys Pro Val Pro Glu Glu Ala Ala Lys Leu Val Ala 160 165 170 175 tgc ctc tgc gtg ctg ctg ctc acg gcc gtg aac tgc tac agc gtg aag 638 Cys Leu Cys Val Leu Leu Leu Thr Ala Val Asn Cys Tyr Ser Val Lys 180 185 190 gcc gcc acc cgg gtc cag gat gcc ttt gcc gcc gcc aag ctc ctg gcc 686 Ala Ala Thr Arg Val Gln Asp Ala Phe Ala Ala Ala Lys Leu Leu Ala 195 200 205 ctg gcc ctg atc atc ctg ctg ggc ttc gtc cag atc ggg aag ggt gat 734 Leu Ala Leu Ile Ile Leu Leu Gly Phe Val Gln Ile Gly Lys Gly Asp 210 215 220 gtg tcc aat cta gat ccc aac ttc tca ttt gaa ggc acc aaa ctg gat 782 Val Ser Asn Leu Asp Pro Asn Phe Ser Phe Glu Gly Thr Lys Leu Asp 225 230 235 gtg ggg aac att gtg ctg gca tta tac agc ggc ctc ttt gcc tat gga 830 Val Gly Asn Ile Val Leu Ala Leu Tyr Ser Gly Leu Phe Ala Tyr Gly 240 245 250 255 gga tgg aat tac ttg aat ttc gtc aca gag gaa atg atc aac ccc tac 878 Gly Trp Asn Tyr Leu Asn Phe Val Thr Glu Glu Met Ile Asn Pro Tyr 260 265 270 aga aac ctg ccc ctg gcc atc atc atc tcc ctg ccc atc gtg acg ctg 926 Arg Asn Leu Pro Leu Ala Ile Ile Ile Ser Leu Pro Ile Val Thr Leu 275 280 285 gtg tac gtg ctg acc aac ctg gcc tac ttc acc acc ctg tcc acc gag 974 Val Tyr Val Leu Thr Asn Leu Ala Tyr Phe Thr Thr Leu Ser Thr Glu 290 295 300 cag atg ctg tcg tcc gag gcc gtg gcc gtg gac ttc ggg aac tat cac 1022 Gln Met Leu Ser Ser Glu Ala Val Ala Val Asp Phe Gly Asn Tyr His 305 310 315 ctg ggc gtc atg tcc tgg atc atc ccc gtc ttc gtg ggc ctg tcc tgc 1070 Leu Gly Val Met Ser Trp Ile Ile Pro Val Phe Val Gly Leu Ser Cys 320 325 330 335 ttc ggc tcc gtc aat ggg tcc ctg ttc aca tcc tcc agg ctc ttc ttc 1118 Phe Gly Ser Val Asn Gly Ser Leu Phe Thr Ser Ser Arg Leu Phe Phe 340 345 350 gtg ggg tcc cgg gaa ggc cac ctg ccc tcc atc ctc tcc atg atc cac 1166 Val Gly Ser Arg Glu Gly His Leu Pro Ser Ile Leu Ser Met Ile His 355 360 365 cca cag ctc ctc acc ccc gtg ccg tcc ctc gtg ttc acg tgt gtg atg 1214 Pro Gln Leu Leu Thr Pro Val Pro Ser Leu Val Phe Thr Cys Val Met 370 375 380 acg ctg ctc tac gcc ttc tcc aag gac atc ttc tcc gtc atc aac ttc 1262 Thr Leu Leu Tyr Ala Phe Ser Lys Asp Ile Phe Ser Val Ile Asn Phe 385 390 395 ttc agc ttc ttc aac tgg ctc tgc gtg gcc ctg gcc atc atc ggc atg 1310 Phe Ser Phe Phe Asn Trp Leu Cys Val Ala Leu Ala Ile Ile Gly Met 400 405 410 415 atc tgg ctg cgc cac aga aag cct gag ctt gag cgg ccc atc aag gtg 1358 Ile Trp Leu Arg His Arg Lys Pro Glu Leu Glu Arg Pro Ile Lys Val 420 425 430 aac ctg gcc ctg cct gtg ttc ttc atc ctg gcc tgc ctc ttc ctg atc 1406 Asn Leu Ala Leu Pro Val Phe Phe Ile Leu Ala Cys Leu Phe Leu Ile 435 440 445 gcc gtc tcc ttc tgg aag aca ccc gtg gag tgt ggc atc ggc ttc acc 1454 Ala Val Ser Phe Trp Lys Thr Pro Val Glu Cys Gly Ile Gly Phe Thr 450 455 460 atc atc ctc agc ggg ctg ccc gtc tac ttc ttc ggg gtc tgg tgg aaa 1502 Ile Ile Leu Ser Gly Leu Pro Val Tyr Phe Phe Gly Val Trp Trp Lys 465 470 475 aac aag ccc aag tgg ctc ctc cag ggc atc ttc tcc acg acc gtc ctg 1550 Asn Lys Pro Lys Trp Leu Leu Gln Gly Ile Phe Ser Thr Thr Val Leu 480 485 490 495 tgt cag aag ctc atg cag gtg gtc ccc cag gag aca tag ccaggaggcc 1599 Cys Gln Lys Leu Met Gln Val Val Pro Gln Glu Thr 500 505 gagtggctgc cggaggagca tgcgcagagg ccagttaaag tagatcacct cctcgaaccc 1659 actccggttc cccgcaaccc acagctcagc tgcccatccc agtccctcgc cgtccctccc 1719 aggtcgggca gtggaggctg ctgtgaaaac tctggtacga atctcatccc tcaactgagg 1779 gccagggacc caggtgtgcc tgtgctcctg cccaggagca gcttttggtc tccttgggcc 1839 ctttttccct tccctccttt gtttacttat atatatattt tttttaaact taaattttgg 1899 gtcaacttga caccactaag atgatttttt aaggagctgg gggaaggcag gagccttcct 1959 ttctcctgcc ccaagggccc agaccctggg caaacagagc tactgagact tggaacctca 2019 ttgctacgac agacttgcac tgaagccgga cagctgccca gacacatggg cttgtgacat 2079 tcgtgaaaac caaccctgtg ggcttatgtc tctgccttag ggtttgcaga gtggaaactc 2139 agccgtaggg tggcactggg agggggtggg ggatctgggc aaggtgggtg attcctccca 2199 ggaggtgctt gaggccccga tggactcctg accataatcc tagccccgag acaccatcct 2259 gagccaggga acagccccag ggttgggggg tgccggcatc tcccctagct caccaggcct 2319 ggcctctggg cagtgtggcc tcttggctat ttctgttcca gttttggagg ctgagttctg 2379 gttcatgcag acaaagccct gtccttcagt cttctagaaa cagagacaag aaaggcagac 2439 acaccgcggc caggcaccca tgtgggcgcc caccctgggc tccacacagc agtgtcccct 2499 gccccagagg tcgcagctac cctcagcctc caatgcattg gcctctgtac cgcccggcag 2559 ccccttctgg ccggtgctgg gttcccactc ccggcctagg cacctccccg ctctccctgt 2619 cacgctcatg tcctgtcctg gtcctgatgc ccgttgtcta ggagacagag ccaagcactg 2679 ctcacgtctc tgccgcctgc gtttggaggc ccctgggctc tcacccagtc cccacccgcc 2739 tgcagagagg gaactagggc accccttgtt tctgttgttc ccgtgaattt ttttcgctat 2799 gggaggcagc cgaggcctgg ccaatgcggc ccactttcct gagctgtcgc tgcctccatg 2859 gcagcagcca aggaccccca gaacaagaag acccccccgc aggatccctc ctgagctcgg 2919 ggggctctgc cttctcaggc cccgggcttc ccttctcccc agccagaggt ggagccaagt 2979 ggtccagcgt cactccagtg ctcagctgtg gctggaggag ctggcctgtg gcacagccct 3039 gagtgtccca agccgggagc caacgaagcc ggacacggct tcactgacca gcggctgctc 3099 aagccgcaag ctctcagcaa gtgcccagtg gagcctgccg cccccacctg ggcaccggga 3159 ccccctcacc atccagtggg cccggagaaa cctgatgaac agtttgggga ctcaggacca 3219 gatgtccgtc tctcttgctt gaggaatgaa gacctttatt cacccctgcc ccgttgcttc 3279 ccgctgcaca tggacagact tcacagcgtc tgctcatagg acctgcatcc ttcctgggga 3339 cgaattccac tcgtccaagg gacagcccac ggtctggagg ccgaggacca ccagcaggca 3399 ggtggactga ctgtgttggg caagacctct tccctctggg cctgttctct tggctgcaaa 3459 taaggacagc agctggtgcc ccacctgcct ggtgcattgc tgtgtgaatc caggaggcag 3519 tggacatcgt aggcagccac ggccccgggt ccaggagaag tgctccctgg aggcacgcac 3579 cactgcttcc cactggggcc ggcggggccc acgcacgacg tcagcctctt accttcccgc 3639 ctcggctagg ggtcctcggg atgccgttct gttccaacct cctgctctgg gaggtggaca 3699 tgcctcaagg atacagggag ccggcggcct ctcgacggca cgcacttgcc tgttggctgc 3759 tgcggctgtg ggcgagcatg ggggctgcca gcgtctgttg tggaaagtag ctgctagtga 3819 aatggctggg gccgctgggg tccgtcttca cactgcgcag gtctcttctg ggcgtctgag 3879 ctggggtggg agctcctccg cagaaggttg gtggggggtc cagtctgtga tccttggtgc 3939 tgtgtgcccc actccagcct ggggacccca cttcagaagg taggggccgt gtcccgcggt 3999 gctgactgag gcctgcttcc ccctccccct cctgctgtgc tggaattcca cagggaccag 4059 ggccaccgca ggggactgtc tcagaagact tgatttttcc gtcccttttt ctccacactc 4119 cactgacaaa cgtccccagc ggtttccact tgtgggcttc aggtgttttc aagcacaacc 4179 caccacaaca agcaagtgca ttttcagtcg ttgtgctttt ttgttttgtg ctaacgtctt 4239 actaatttaa agatgctgtc ggcaccatgt ttatttattt ccagtggtca tgctcagcct 4299 tgctgctctg cgtggcgcag gtgccatgcc tgctccctgt ctgtgtccca gccacgcagg 4359 gccatccact gtgacgtcgg ccgaccaggc tggacaccct ctgccgagta atgacgtgtg 4419 tggctgggac cttctttatt ctgtgttaat ggctaacctg ttacactggg ctgggttggg 4479 tagggtgttc tggctttttt gtggggtttt tatttttaaa gaaacactca atcatcctag 4539 <210> 2 <211> 507 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 2 Met Ala Gly Ala Gly Pro Lys Arg Arg Ala Leu Ala Ala Pro Ala Ala 1 5 10 15 Glu Glu Lys Glu Glu Ala Arg Glu Lys Met Leu Ala Ala Lys Ser Ala 20 25 30 Asp Gly Ser Ala Pro Ala Gly Glu Gly Glu Gly Val Thr Leu Gln Arg 35 40 45 Asn Ile Thr Leu Leu Asn Gly Val Ala Ile Ile Val Gly Thr Ile Ile 50 55 60 Gly Ser Gly Ile Phe Val Thr Pro Thr Gly Val Leu Lys Glu Ala Gly 65 70 75 80 Ser Pro Gly Leu Ala Leu Val Val Trp Ala Ala Cys Gly Val Phe Ser 85 90 95 Ile Val Gly Ala Leu Cys Tyr Ala Glu Leu Gly Thr Thr Ile Ser Lys 100 105 110 Ser Gly Gly Asp Tyr Ala Tyr Met Leu Glu Val Tyr Gly Ser Leu Pro 115 120 125 Ala Phe Leu Lys Leu Trp Ile Glu Leu Leu Ile Ile Arg Pro Ser Ser 130 135 140 Gln Tyr Ile Val Ala Leu Val Phe Ala Thr Tyr Leu Leu Lys Pro Leu 145 150 155 160 Phe Pro Thr Cys Pro Val Pro Glu Glu Ala Ala Lys Leu Val Ala Cys 165 170 175 Leu Cys Val Leu Leu Leu Thr Ala Val Asn Cys Tyr Ser Val Lys Ala 180 185 190 Ala Thr Arg Val Gln Asp Ala Phe Ala Ala Ala Lys Leu Leu Ala Leu 195 200 205 Ala Leu Ile Ile Leu Leu Gly Phe Val Gln Ile Gly Lys Gly Asp Val 210 215 220 Ser Asn Leu Asp Pro Asn Phe Ser Phe Glu Gly Thr Lys Leu Asp Val 225 230 235 240 Gly Asn Ile Val Leu Ala Leu Tyr Ser Gly Leu Phe Ala Tyr Gly Gly 245 250 255 Trp Asn Tyr Leu Asn Phe Val Thr Glu Glu Met Ile Asn Pro Tyr Arg 260 265 270 Asn Leu Pro Leu Ala Ile Ile Ile Ser Leu Pro Ile Val Thr Leu Val 275 280 285 Tyr Val Leu Thr Asn Leu Ala Tyr Phe Thr Thr Leu Ser Thr Glu Gln 290 295 300 Met Leu Ser Ser Glu Ala Val Ala Val Asp Phe Gly Asn Tyr His Leu 305 310 315 320 Gly Val Met Ser Trp Ile Ile Pro Val Phe Val Gly Leu Ser Cys Phe 325 330 335 Gly Ser Val Asn Gly Ser Leu Phe Thr Ser Ser Arg Leu Phe Phe Val 340 345 350 Gly Ser Arg Glu Gly His Leu Pro Ser Ile Leu Ser Met Ile His Pro 355 360 365 Gln Leu Leu Thr Pro Val Pro Ser Leu Val Phe Thr Cys Val Met Thr 370 375 380 Leu Leu Tyr Ala Phe Ser Lys Asp Ile Phe Ser Val Ile Asn Phe Phe 385 390 395 400 Ser Phe Phe Asn Trp Leu Cys Val Ala Leu Ala Ile Ile Gly Met Ile 405 410 415 Trp Leu Arg His Arg Lys Pro Glu Leu Glu Arg Pro Ile Lys Val Asn 420 425 430 Leu Ala Leu Pro Val Phe Phe Ile Leu Ala Cys Leu Phe Leu Ile Ala 435 440 445 Val Ser Phe Trp Lys Thr Pro Val Glu Cys Gly Ile Gly Phe Thr Ile 450 455 460 Ile Leu Ser Gly Leu Pro Val Tyr Phe Phe Gly Val Trp Trp Lys Asn 465 470 475 480 Lys Pro Lys Trp Leu Leu Gln Gly Ile Phe Ser Thr Thr Val Leu Cys 485 490 495 Gln Lys Leu Met Gln Val Val Pro Gln Glu Thr 500 505 <210> 3 <211> 3455 <212> DNA <213> Rat <220> <221> 5'UTR <222> (1)..(63) <220> <221> CDS <222> (64)..(1602) <220> <221> 3'UTR <222> (1603)..(3455) <400> 3 cgcggagagc ggctcggccg cgcgcacgcc gggtatccag gccgagccgg gaacgtcgag 60 agc atg gcg gtc gcg ggc gca aag cgg cgc gcg gtt gcg gcc ccc gcg 108 Met Ala Val Ala Gly Ala Lys Arg Arg Ala Val Ala Ala Pro Ala 1 5 10 15 acg acg gcg gcg gag gag gag cgg cag gcg cgg gag aag atg ctg gag 156 Thr Thr Ala Ala Glu Glu Glu Arg Gln Ala Arg Glu Lys Met Leu Glu 20 25 30 gcg cgg cgc ggg gac ggc gcg gac ccc gag ggc gaa ggc gtg acc ctg 204 Ala Arg Arg Gly Asp Gly Ala Asp Pro Glu Gly Glu Gly Val Thr Leu 35 40 45 cag cgc aat atc aca ctg atc aat ggt gtg gcc atc ata gtg ggc acc 252 Gln Arg Asn Ile Thr Leu Ile Asn Gly Val Ala Ile Ile Val Gly Thr 50 55 60 atc atc ggt tcg ggc atc ttc gtg acg ccc acc ggc gtg ctc aag gaa 300 Ile Ile Gly Ser Gly Ile Phe Val Thr Pro Thr Gly Val Leu Lys Glu 65 70 75 gcc ggc tcg ccc gga ctg tcg ctt gtg gtg tgg gct gtg tgc ggc gtc 348 Ala Gly Ser Pro Gly Leu Ser Leu Val Val Trp Ala Val Cys Gly Val 80 85 90 95 ttc tcc atc gtg ggc gca ctg tgc tac gcg gag ctg ggc act acc atc 396 Phe Ser Ile Val Gly Ala Leu Cys Tyr Ala Glu Leu Gly Thr Thr Ile 100 105 110 tca aag tca ggc ggc gac tat gcc tac atg cta gag gtc tac ggc tcg 444 Ser Lys Ser Gly Gly Asp Tyr Ala Tyr Met Leu Glu Val Tyr Gly Ser 115 120 125 ctg ccc gcc ttc ctc aag ctc tgg atc gag ctg ctc atc att cgg ccc 492 Leu Pro Ala Phe Leu Lys Leu Trp Ile Glu Leu Leu Ile Ile Arg Pro 130 135 140 tcc tca cag tac atc gtg gcg ctg gtc ttc gcc aca tac ctg ctc aag 540 Ser Ser Gln Tyr Ile Val Ala Leu Val Phe Ala Thr Tyr Leu Leu Lys 145 150 155 ccg gtc ttc ccc act tgt ccc gtg ccc gag gag gct gcc aag ctc gtg 588 Pro Val Phe Pro Thr Cys Pro Val Pro Glu Glu Ala Ala Lys Leu Val 160 165 170 175 gcc tgc ctc tgc gtg cta cta ctc acg gct gtg aac tgc tac agt gtg 636 Ala Cys Leu Cys Val Leu Leu Leu Thr Ala Val Asn Cys Tyr Ser Val 180 185 190 aag gct gct acc cgt gtg cag gat gcc ttt gcg gct gcc aaa ctg ctg 684 Lys Ala Ala Thr Arg Val Gln Asp Ala Phe Ala Ala Ala Lys Leu Leu 195 200 205 gcc ctg gcc ctc atc atc ctg ctc ggc ttc atc cag atg gga aag gac 732 Ala Leu Ala Leu Ile Ile Leu Leu Gly Phe Ile Gln Met Gly Lys Asp 210 215 220 ata gga caa ggg gat gca tcc aac ctg cac cag aag ttg tcc ttt gaa 780 Ile Gly Gln Gly Asp Ala Ser Asn Leu His Gln Lys Leu Ser Phe Glu 225 230 235 ggc acc aat ctg gac gtg ggg aac att gtg ttg gca ttg tac agt ggc 828 Gly Thr Asn Leu Asp Val Gly Asn Ile Val Leu Ala Leu Tyr Ser Gly 240 245 250 255 ctc ttc gcc tac gga gga tgg aac tat ctg aat ttt gtc acg gag gag 876 Leu Phe Ala Tyr Gly Gly Trp Asn Tyr Leu Asn Phe Val Thr Glu Glu 260 265 270 atg atc aac ccc tac agg aac ctc ccc ctg gcc atc atc atc tcc ttg 924 Met Ile Asn Pro Tyr Arg Asn Leu Pro Leu Ala Ile Ile Ile Ser Leu 275 280 285 ccc att gtc acc ctg gtc tat gtg ctg acg aac ctg gcc tac ttc act 972 Pro Ile Val Thr Leu Val Tyr Val Leu Thr Asn Leu Ala Tyr Phe Thr 290 295 300 acc ctg tct acc aac cag atg ctg aca tct gaa gcc gtg gct gtg gat 1020 Thr Leu Ser Thr Asn Gln Met Leu Thr Ser Glu Ala Val Ala Val Asp 305 310 315 ttt ggg aac tac cac ctg gga gtc atg tcc tgg atc att cct gtc ttc 1068 Phe Gly Asn Tyr His Leu Gly Val Met Ser Trp Ile Ile Pro Val Phe 320 325 330 335 gtg ggc ttg tcc tgc ttc ggc tct gtc aat ggg tct ctg ttc acg tcc 1116 Val Gly Leu Ser Cys Phe Gly Ser Val Asn Gly Ser Leu Phe Thr Ser 340 345 350 tca aga ctg ttc ttc gtg gga tcc agg gag ggc cac ctg cct tcc atc 1164 Ser Arg Leu Phe Phe Val Gly Ser Arg Glu Gly His Leu Pro Ser Ile 355 360 365 ctc tcc atg atc cac cca cag ctt ctg aca ccg gtg cca tca ctg gtg 1212 Leu Ser Met Ile His Pro Gln Leu Leu Thr Pro Val Pro Ser Leu Val 370 375 380 ttc acg tgt gtc atg acc ctg atg tac gcc ttc tcc aga gac atc ttc 1260 Phe Thr Cys Val Met Thr Leu Met Tyr Ala Phe Ser Arg Asp Ile Phe 385 390 395 tcc atc atc aac ttc ttc agc ttc ttc aac tgg ctg tgt gtg gcc ctg 1308 Ser Ile Ile Asn Phe Phe Ser Phe Phe Asn Trp Leu Cys Val Ala Leu 400 405 410 415 gcc atc atc ggc atg atg tgg ctc cgc ttt aag aag cct gag ctg gag 1356 Ala Ile Ile Gly Met Met Trp Leu Arg Phe Lys Lys Pro Glu Leu Glu 420 425 430 cgt ccc atc aag gtg aat ctg gcc ctc cca gtg ttc ttt atc ctg gcc 1404 Arg Pro Ile Lys Val Asn Leu Ala Leu Pro Val Phe Phe Ile Leu Ala 435 440 445 tgc ctc ttc ctc atc gcc gtg tcc ttc tgg aag aca ccc ctg gag tgc 1452 Cys Leu Phe Leu Ile Ala Val Ser Phe Trp Lys Thr Pro Leu Glu Cys 450 455 460 ggc att ggc ttc gcc atc atc ctc agc ggg ctg cct gtc tac ttc ttt 1500 Gly Ile Gly Phe Ala Ile Ile Leu Ser Gly Leu Pro Val Tyr Phe Phe 465 470 475 ggt gtg tgg tgg aaa aac aag ccc aaa tgg atc ctg cag gtc atc ttc 1548 Gly Val Trp Trp Lys Asn Lys Pro Lys Trp Ile Leu Gln Val Ile Phe 480 485 490 495 tcc gtg acc gtg ctc tgc cag aag ctg atg cag gtg gtt cct cag gag 1596 Ser Val Thr Val Leu Cys Gln Lys Leu Met Gln Val Val Pro Gln Glu 500 505 510 act tag ccacgtgtcc tgggtgccgc gggagagtgc actgtgactg cttccagaca 1652 Thr actcaccttt ggaaaagcag cgtccaggcc cgtcatcccc acagctccag tgagcaccac 1712 taactatctt aacaccatcc gctgtccctc aaaggtcagg tgtccacagt ggccgtgaaa 1772 gaaacctggt acgaatttgg tcccagatgg tgaccatcca tgcatacata gcagccactg 1832 tgaggtgtgc tgtggcctga ggcctggtct ttctgacttt ggggactgcc acatctgggc 1892 tttctcctct atgatttttt gttttgtttt tgtagcgttc atttgggtca agtttacact 1952 accgagatga ttattttttg acaaaacagg gtagcaaaga gcaggagatg gtgtggccgg 2012 acagtccggc tctgagtggg aactgcaggc cacagctctt ctccgactgt tgttcgttca 2072 gtagcacatt gtggctggag gggaccacat cactgtcacc aagtcagaac tactgagact 2132 caaacatcac cttttccact gtggacttgc actgacaaac ggacgatgaa tgtgctagct 2192 tgggtttgag ttttctgggt ctgtcctaga gatgaaaccc caacctgacc cacgaggcag 2252 agctctactg tgggtcattt gttccattgt aaatgcagag ctccggtctg accactctga 2312 agtcctggtg attccccttc ccctggctcc aaatgaaaga cctctgcagc cataacccta 2372 gtggcacctg gccaccaact gtcaactgcg gggccatgtg ctcctgtgca cacaagctgg 2432 ctctacacat tcaaggggca ctgctctggg tcttactccc tgtcccaccc cagctctcct 2492 agaaccagac cggcaccatg gggctccacc acacacctct gtccacctcc ataattcctg 2552 agactgctag cagctctctg tcaagtcacc accgtccccc ctcagccccc cgggccactg 2612 ttcaaaagaa taggcaccaa ctacccttct gctctctgcc acctgtgtga cgtgaccact 2672 ccagctccct gagcgtgaaa actgctggct acgtgctgct gtccctcctg tgtgggacca 2732 gtctgttccg gggagacggt tgagtccagc agcacatcca ctgaagcagc tgatctgact 2792 gaaggacttg agggcatgag aatcccccgc tggcccttcc attgcctcag agctggcctc 2852 cctgaggggg tgtcaactgg agtgtctact gtgaagctct tacatagtgg caccctgata 2912 tctcctgggg ttcccttgtg ttggggtgag gaggcagagg tcaaggtcag agtgccccta 2972 gaaggctctc cagagatgtg aactcaggtc cccagacaca agcctgggtt caaagggcag 3032 ggcaagtctt ggtccacgtt catggtgctg acccaggccc tctgagaagg ccctgtcatt 3092 cctattctga tgtcctgagg acgcccatct gtaggttttt ggttttaaat caagccacag 3152 ccacagtcat ttggcccaat gctttgcatt gtgttgtcct aacacatcac tgccctgtgg 3212 aacccccctg cctggccctt ttcagtggtc agtgtccagt gctgggtacg gtgtgttccc 3272 accacactgg gtccacctgc tgtgccactg gacttagtgc tgtggttgta atgtctttta 3332 ctattgtatt aatgactagt ctgttacatt agactggggg tggggtgcaa gggtctgctg 3392 gtttgtgagg ctttttgatt gggggggtgg tttgtttttt ttttttaaag ctattggagt 3452 tct 3455 <210> 4 <211> 512 <212> PRT <213> Rat <400> 4 Met Ala Val Ala Gly Ala Lys Arg Arg Ala Val Ala Ala Pro Ala Thr 1 5 10 15 Thr Ala Ala Glu Glu Glu Arg Gln Ala Arg Glu Lys Met Leu Glu Ala 20 25 30 Arg Arg Gly Asp Gly Ala Asp Pro Glu Gly Glu Gly Val Thr Leu Gln 35 40 45 Arg Asn Ile Thr Leu Ile Asn Gly Val Ala Ile Ile Val Gly Thr Ile 50 55 60 Ile Gly Ser Gly Ile Phe Val Thr Pro Thr Gly Val Leu Lys Glu Ala 65 70 75 80 Gly Ser Pro Gly Leu Ser Leu Val Val Trp Ala Val Cys Gly Val Phe 85 90 95 Ser Ile Val Gly Ala Leu Cys Tyr Ala Glu Leu Gly Thr Thr Ile Ser 100 105 110 Lys Ser Gly Gly Asp Tyr Ala Tyr Met Leu Glu Val Tyr Gly Ser Leu 115 120 125 Pro Ala Phe Leu Lys Leu Trp Ile Glu Leu Leu Ile Ile Arg Pro Ser 130 135 140 Ser Gln Tyr Ile Val Ala Leu Val Phe Ala Thr Tyr Leu Leu Lys Pro 145 150 155 160 Val Phe Pro Thr Cys Pro Val Pro Glu Glu Ala Ala Lys Leu Val Ala 165 170 175 Cys Leu Cys Val Leu Leu Leu Thr Ala Val Asn Cys Tyr Ser Val Lys 180 185 190 Ala Ala Thr Arg Val Gln Asp Ala Phe Ala Ala Ala Lys Leu Leu Ala 195 200 205 Leu Ala Leu Ile Ile Leu Leu Gly Phe Ile Gln Met Gly Lys Asp Ile 210 215 220 Gly Gln Gly Asp Ala Ser Asn Leu His Gln Lys Leu Ser Phe Glu Gly 225 230 235 240 Thr Asn Leu Asp Val Gly Asn Ile Val Leu Ala Leu Tyr Ser Gly Leu 245 250 255 Phe Ala Tyr Gly Gly Trp Asn Tyr Leu Asn Phe Val Thr Glu Glu Met 260 265 270 Ile Asn Pro Tyr Arg Asn Leu Pro Leu Ala Ile Ile Ile Ser Leu Pro 275 280 285 Ile Val Thr Leu Val Tyr Val Leu Thr Asn Leu Ala Tyr Phe Thr Thr 290 295 300 Leu Ser Thr Asn Gln Met Leu Thr Ser Glu Ala Val Ala Val Asp Phe 305 310 315 320 Gly Asn Tyr His Leu Gly Val Met Ser Trp Ile Ile Pro Val Phe Val 325 330 335 Gly Leu Ser Cys Phe Gly Ser Val Asn Gly Ser Leu Phe Thr Ser Ser 340 345 350 Arg Leu Phe Phe Val Gly Ser Arg Glu Gly His Leu Pro Ser Ile Leu 355 360 365 Ser Met Ile His Pro Gln Leu Leu Thr Pro Val Pro Ser Leu Val Phe 370 375 380 Thr Cys Val Met Thr Leu Met Tyr Ala Phe Ser Arg Asp Ile Phe Ser 385 390 395 400 Ile Ile Asn Phe Phe Ser Phe Phe Asn Trp Leu Cys Val Ala Leu Ala 405 410 415 Ile Ile Gly Met Met Trp Leu Arg Phe Lys Lys Pro Glu Leu Glu Arg 420 425 430 Pro Ile Lys Val Asn Leu Ala Leu Pro Val Phe Phe Ile Leu Ala Cys 435 440 445 Leu Phe Leu Ile Ala Val Ser Phe Trp Lys Thr Pro Leu Glu Cys Gly 450 455 460 Ile Gly Phe Ala Ile Ile Leu Ser Gly Leu Pro Val Tyr Phe Phe Gly 465 470 475 480 Val Trp Trp Lys Asn Lys Pro Lys Trp Ile Leu Gln Val Ile Phe Ser 485 490 495 Val Thr Val Leu Cys Gln Lys Leu Met Gln Val Val Pro Gln Glu Thr 500 505 510 <210> 5 <211> 1863 <212> DNA <213> Homo sapiens <220> <221> 5'UTR <222> (1)..(109) <220> <221> CDS <222> (110)..(1699) <220> <221> 3'UTR <222> (1700)..(1863) <400> 5 gcgcggagcc acagaggccg gggagagcgt tctgggtccg agggtccagg taggggttga 60 gccaccatct gaccgcaagc tgcgtcgtgt cgccggttct gcaggcacc atg agc cag 118 Met Ser Gln 1 gac acc gag gtg gat atg aag gag gtg gag ctg aat gag tta gag ccc 166 Asp Thr Glu Val Asp Met Lys Glu Val Glu Leu Asn Glu Leu Glu Pro 5 10 15 gag aag cag ccg atg aac gcg gcg tct ggg gcg gcc atg tcc ctg gcg 214 Glu Lys Gln Pro Met Asn Ala Ala Ser Gly Ala Ala Met Ser Leu Ala 20 25 30 35 gga gcc gag aag aat ggt ctg gtg aag atc aag gtg gcg gaa gac gag 262 Gly Ala Glu Lys Asn Gly Leu Val Lys Ile Lys Val Ala Glu Asp Glu 40 45 50 gcg gag gcg gca gcc gcg gct aag ttc acg ggc ctg tcc aag gag gag 310 Ala Glu Ala Ala Ala Ala Ala Lys Phe Thr Gly Leu Ser Lys Glu Glu 55 60 65 ctg ctg aag gtg gca ggc agc ccc ggc tgg gta cgc acc cgc tgg gca 358 Leu Leu Lys Val Ala Gly Ser Pro Gly Trp Val Arg Thr Arg Trp Ala 70 75 80 ctg ctg ctg ctc ttc tgg ctc ggc tgg ctc ggc atg ctt gct ggt gcc 406 Leu Leu Leu Leu Phe Trp Leu Gly Trp Leu Gly Met Leu Ala Gly Ala 85 90 95 gtg gtc ata atc gtg cga gcg ccg cgt tgt cgc gag cta ccg gcg cag 454 Val Val Ile Ile Val Arg Ala Pro Arg Cys Arg Glu Leu Pro Ala Gln 100 105 110 115 aag tgg tgg cac acg ggc gcc ctc tac cgc atc ggc gac ctt cag gcc 502 Lys Trp Trp His Thr Gly Ala Leu Tyr Arg Ile Gly Asp Leu Gln Ala 120 125 130 ttc cag ggc cac ggc gcg ggc aac ctg gcg ggt ctg aag ggg cgt ctc 550 Phe Gln Gly His Gly Ala Gly Asn Leu Ala Gly Leu Lys Gly Arg Leu 135 140 145 gat tac ctg agc tct ctg aag gtg aag ggc ctt gtg ctg ggt cca att 598 Asp Tyr Leu Ser Ser Leu Lys Val Lys Gly Leu Val Leu Gly Pro Ile 150 155 160 cac aag aac cag aag gat gat gtc gct cag act gac ttg ctg cag atc 646 His Lys Asn Gln Lys Asp Asp Val Ala Gln Thr Asp Leu Leu Gln Ile 165 170 175 gac ccc aat ttt ggc tcc aag gaa gat ttt gac agt ctc ttg caa tcg 694 Asp Pro Asn Phe Gly Ser Lys Glu Asp Phe Asp Ser Leu Leu Gln Ser 180 185 190 195 gct aaa aaa aag agc atc cgt gtc att ctg gac ctt act ccc aac tac 742 Ala Lys Lys Lys Ser Ile Arg Val Ile Leu Asp Leu Thr Pro Asn Tyr 200 205 210 cgg ggt gag aac tcg tgg ttc tcc act cag gtt gac act gtg gcc acc 790 Arg Gly Glu Asn Ser Trp Phe Ser Thr Gln Val Asp Thr Val Ala Thr 215 220 225 aag gtg aag gat gct ctg gag ttt tgg ctg caa gct ggc gtg gat ggg 838 Lys Val Lys Asp Ala Leu Glu Phe Trp Leu Gln Ala Gly Val Asp Gly 230 235 240 ttc cag gtt cgg gac ata gag aat ctg aag gat gca tcc tca ttc ttg 886 Phe Gln Val Arg Asp Ile Glu Asn Leu Lys Asp Ala Ser Ser Phe Leu 245 250 255 gct gag tgg caa aat atc acc aag ggc ttc agt gaa gac agg ctc ttg 934 Ala Glu Trp Gln Asn Ile Thr Lys Gly Phe Ser Glu Asp Arg Leu Leu 260 265 270 275 att gcg ggg act aac tcc tcc gac ctt cag cag atc ctg agc cta ctc 982 Ile Ala Gly Thr Asn Ser Ser Asp Leu Gln Gln Ile Leu Ser Leu Leu 280 285 290 gaa tcc aac aaa gac ttg ctg ttg act agc tca tac ctg tct gat tct 1030 Glu Ser Asn Lys Asp Leu Leu Leu Thr Ser Ser Tyr Leu Ser Asp Ser 295 300 305 ggt tct act ggg gag cat aca aaa tcc cta gtc aca cag tat ttg aat 1078 Gly Ser Thr Gly Glu His Thr Lys Ser Leu Val Thr Gln Tyr Leu Asn 310 315 320 gcc act ggc aat cgc tgg tgc agc tgg agt ttg tct cag gca agg ctc 1126 Ala Thr Gly Asn Arg Trp Cys Ser Trp Ser Leu Ser Gln Ala Arg Leu 325 330 335 ctg act tcc ttc ttg ccg gct caa ctt ctc cga ctc tac cag ctg atg 1174 Leu Thr Ser Phe Leu Pro Ala Gln Leu Leu Arg Leu Tyr Gln Leu Met 340 345 350 355 ctc ttc acc ctg cca ggg acc cct gtt ttc agc tac ggg gat gag att 1222 Leu Phe Thr Leu Pro Gly Thr Pro Val Phe Ser Tyr Gly Asp Glu Ile 360 365 370 ggc ctg gat gca gct gcc ctt cct gga cag cct atg gag gct cca gtc 1270 Gly Leu Asp Ala Ala Ala Leu Pro Gly Gln Pro Met Glu Ala Pro Val 375 380 385 atg ctg tgg gat gag tcc agc ttc cct gac atc cca ggg gct gta agt 1318 Met Leu Trp Asp Glu Ser Ser Phe Pro Asp Ile Pro Gly Ala Val Ser 390 395 400 gcc aac atg act gtg aag ggc cag agt gaa gac cct ggc tcc ctc ctt 1366 Ala Asn Met Thr Val Lys Gly Gln Ser Glu Asp Pro Gly Ser Leu Leu 405 410 415 tcc ttg ttc cgg cgg ctg agt gac cag cgg agt aag gag cgc tcc cta 1414 Ser Leu Phe Arg Arg Leu Ser Asp Gln Arg Ser Lys Glu Arg Ser Leu 420 425 430 435 ctg cat ggg gac ttc cac gcg ttc tcc gct ggg cct gga ctc ttc tcc 1462 Leu His Gly Asp Phe His Ala Phe Ser Ala Gly Pro Gly Leu Phe Ser 440 445 450 tat atc cgc cac tgg gac cag aat gag cgt ttt ctg gta gtg ctt aac 1510 Tyr Ile Arg His Trp Asp Gln Asn Glu Arg Phe Leu Val Val Leu Asn 455 460 465 ttt ggg gat gtg ggc ctc tcg gct gga ctg cag gcc tcc gac ctg cct 1558 Phe Gly Asp Val Gly Leu Ser Ala Gly Leu Gln Ala Ser Asp Leu Pro 470 475 480 gcc agc gcc agc ctc cca gcc aag gct gac ctc ctg ctc agc acc cag 1606 Ala Ser Ala Ser Leu Pro Ala Lys Ala Asp Leu Leu Leu Ser Thr Gln 485 490 495 cca ggc cgt gag gag ggc tcc cct ctt gag ctg gaa cgc ctg aaa ctg 1654 Pro Gly Arg Glu Glu Gly Ser Pro Leu Glu Leu Glu Arg Leu Lys Leu 500 505 510 515 gag cct cac gaa ggg ctg ctg ctc cgc ttc ccc tac gcg gcc tga 1699 Glu Pro His Glu Gly Leu Leu Leu Arg Phe Pro Tyr Ala Ala 520 525 530 cttcagcctg acatggaccc actacccttc tcctttcctt cccaggccct ttggttctga 1759 tttttctctt ttttaaaaac aaacaaacaa actgttgcag attatgagtg aacccccaaa 1819 tagggtgttt tctgccttca aataaaagtc acccctgcat ggtg 1863 <210> 6 <211> 529 <212> PRT <213> Homo sapiens <400> 6 Met Ser Gln Asp Thr Glu Val Asp Met Lys Glu Val Glu Leu Asn Glu 1 5 10 15 Leu Glu Pro Glu Lys Gln Pro Met Asn Ala Ala Ser Gly Ala Ala Met 20 25 30 Ser Leu Ala Gly Ala Glu Lys Asn Gly Leu Val Lys Ile Lys Val Ala 35 40 45 Glu Asp Glu Ala Glu Ala Ala Ala Ala Ala Lys Phe Thr Gly Leu Ser 50 55 60 Lys Glu Glu Leu Leu Lys Val Ala Gly Ser Pro Gly Trp Val Arg Thr 65 70 75 80 Arg Trp Ala Leu Leu Leu Leu Phe Trp Leu Gly Trp Leu Gly Met Leu 85 90 95 Ala Gly Ala Val Val Ile Ile Val Arg Ala Pro Arg Cys Arg Glu Leu 100 105 110 Pro Ala Gln Lys Trp Trp His Thr Gly Ala Leu Tyr Arg Ile Gly Asp 115 120 125 Leu Gln Ala Phe Gln Gly His Gly Ala Gly Asn Leu Ala Gly Leu Lys 130 135 140 Gly Arg Leu Asp Tyr Leu Ser Ser Leu Lys Val Lys Gly Leu Val Leu 145 150 155 160 Gly Pro Ile His Lys Asn Gln Lys Asp Asp Val Ala Gln Thr Asp Leu 165 170 175 Leu Gln Ile Asp Pro Asn Phe Gly Ser Lys Glu Asp Phe Asp Ser Leu 180 185 190 Leu Gln Ser Ala Lys Lys Lys Ser Ile Arg Val Ile Leu Asp Leu Thr 195 200 205 Pro Asn Tyr Arg Gly Glu Asn Ser Trp Phe Ser Thr Gln Val Asp Thr 210 215 220 Val Ala Thr Lys Val Lys Asp Ala Leu Glu Phe Trp Leu Gln Ala Gly 225 230 235 240 Val Asp Gly Phe Gln Val Arg Asp Ile Glu Asn Leu Lys Asp Ala Ser 245 250 255 Ser Phe Leu Ala Glu Trp Gln Asn Ile Thr Lys Gly Phe Ser Glu Asp 260 265 270 Arg Leu Leu Ile Ala Gly Thr Asn Ser Ser Asp Leu Gln Gln Ile Leu 275 280 285 Ser Leu Leu Glu Ser Asn Lys Asp Leu Leu Leu Thr Ser Ser Tyr Leu 290 295 300 Ser Asp Ser Gly Ser Thr Gly Glu His Thr Lys Ser Leu Val Thr Gln 305 310 315 320 Tyr Leu Asn Ala Thr Gly Asn Arg Trp Cys Ser Trp Ser Leu Ser Gln 325 330 335 Ala Arg Leu Leu Thr Ser Phe Leu Pro Ala Gln Leu Leu Arg Leu Tyr 340 345 350 Gln Leu Met Leu Phe Thr Leu Pro Gly Thr Pro Val Phe Ser Tyr Gly 355 360 365 Asp Glu Ile Gly Leu Asp Ala Ala Ala Leu Pro Gly Gln Pro Met Glu 370 375 380 Ala Pro Val Met Leu Trp Asp Glu Ser Ser Phe Pro Asp Ile Pro Gly 385 390 395 400 Ala Val Ser Ala Asn Met Thr Val Lys Gly Gln Ser Glu Asp Pro Gly 405 410 415 Ser Leu Leu Ser Leu Phe Arg Arg Leu Ser Asp Gln Arg Ser Lys Glu 420 425 430 Arg Ser Leu Leu His Gly Asp Phe His Ala Phe Ser Ala Gly Pro Gly 435 440 445 Leu Phe Ser Tyr Ile Arg His Trp Asp Gln Asn Glu Arg Phe Leu Val 450 455 460 Val Leu Asn Phe Gly Asp Val Gly Leu Ser Ala Gly Leu Gln Ala Ser 465 470 475 480 Asp Leu Pro Ala Ser Ala Ser Leu Pro Ala Lys Ala Asp Leu Leu Leu 485 490 495 Ser Thr Gln Pro Gly Arg Glu Glu Gly Ser Pro Leu Glu Leu Glu Arg 500 505 510 Leu Lys Leu Glu Pro His Glu Gly Leu Leu Leu Arg Phe Pro Tyr Ala 515 520 525 Ala <210> 7 <211> 1797 <212> DNA <213> Rat <220> <221> 5'UTR <222> (1)..(19) <220> <221> CDS <222> (20)..(1603) <220> <221> 3'UTR <222> (1604)..(1797) <400> 7 cgttgctgtc gcaggtacc atg agc cag gac acc gaa gtg gac atg aaa gat 52 Met Ser Gln Asp Thr Glu Val Asp Met Lys Asp 1 5 10 gtg gag ctg aac gag ctg gaa ccg gag aag cag cct atg aat gca gcg 100 Val Glu Leu Asn Glu Leu Glu Pro Glu Lys Gln Pro Met Asn Ala Ala 15 20 25 gac ggg gcg gca gcc ggg gag aag aac ggt ctg gtg aag att aag gtg 148 Asp Gly Ala Ala Ala Gly Glu Lys Asn Gly Leu Val Lys Ile Lys Val 30 35 40 gcc gaa gac gag gcg gaa gcc ggg gtc aag ttc aca ggc tta tcc aag 196 Ala Glu Asp Glu Ala Glu Ala Gly Val Lys Phe Thr Gly Leu Ser Lys 45 50 55 gag gag cta ttg aag gta gct ggc agc ccg ggc tgg gtg cgc acc cgc 244 Glu Glu Leu Leu Lys Val Ala Gly Ser Pro Gly Trp Val Arg Thr Arg 60 65 70 75 tgg gcg ctg ctg ctg ctc ttc tgg ctc ggt tgg ctg ggt atg ctg gcg 292 Trp Ala Leu Leu Leu Leu Phe Trp Leu Gly Trp Leu Gly Met Leu Ala 80 85 90 ggc gcc gtg gtt atc atc gtt cgg gcg cca cgc tgc cgt gag ctg ccg 340 Gly Ala Val Val Ile Ile Val Arg Ala Pro Arg Cys Arg Glu Leu Pro 95 100 105 gta cag aga tgg tgg cac aag ggc gcc ctc tac cgc atc ggc gac ctt 388 Val Gln Arg Trp Trp His Lys Gly Ala Leu Tyr Arg Ile Gly Asp Leu 110 115 120 cag gcc ttc gta ggc ccg gaa gcg aga ggc ata gct ggt ctg aag aac 436 Gln Ala Phe Val Gly Pro Glu Ala Arg Gly Ile Ala Gly Leu Lys Asn 125 130 135 cat ctg gag tac ttg agc acc ctg aag gtg aag ggc cta gtt ttg ggc 484 His Leu Glu Tyr Leu Ser Thr Leu Lys Val Lys Gly Leu Val Leu Gly 140 145 150 155 cca att cac aag aac cag aag gat gaa gtc aat gaa acc gac ttg aaa 532 Pro Ile His Lys Asn Gln Lys Asp Glu Val Asn Glu Thr Asp Leu Lys 160 165 170 cag att gat ccc gat tta ggc tcc cag gaa gat ttt aaa gac ctt cta 580 Gln Ile Asp Pro Asp Leu Gly Ser Gln Glu Asp Phe Lys Asp Leu Leu 175 180 185 caa agt gcc aag aaa aag agc att cac atc att ttg gac ctc act ccc 628 Gln Ser Ala Lys Lys Lys Ser Ile His Ile Ile Leu Asp Leu Thr Pro 190 195 200 aac tat aag ggc cag aat gca tgg ttc ctc cct cct cag gct gac att 676 Asn Tyr Lys Gly Gln Asn Ala Trp Phe Leu Pro Pro Gln Ala Asp Ile 205 210 215 gta gcc acc aaa atg aag gag gct ctg agt tct tgg ttg cag gac ggt 724 Val Ala Thr Lys Met Lys Glu Ala Leu Ser Ser Trp Leu Gln Asp Gly 220 225 230 235 gtg gat ggg ttc caa gtt cgg gat gtg gga aag ctg gcg aat gca tcc 772 Val Asp Gly Phe Gln Val Arg Asp Val Gly Lys Leu Ala Asn Ala Ser 240 245 250 ttg tac ttg gct gag tgg cag aat atc acc aag aac ttc agt gag gac 820 Leu Tyr Leu Ala Glu Trp Gln Asn Ile Thr Lys Asn Phe Ser Glu Asp 255 260 265 agg ctt ttg att gca ggg acc gcg tcc tct gac ctg caa caa att gtc 868 Arg Leu Leu Ile Ala Gly Thr Ala Ser Ser Asp Leu Gln Gln Ile Val 270 275 280 aac ata ctt gaa tcc acc agc gat ctg ctg ctg acc agc tca tac ctg 916 Asn Ile Leu Glu Ser Thr Ser Asp Leu Leu Leu Thr Ser Ser Tyr Leu 285 290 295 tca cag ccc gtt ttc act ggg gag cat gca gaa ctc cta gtg att aag 964 Ser Gln Pro Val Phe Thr Gly Glu His Ala Glu Leu Leu Val Ile Lys 300 305 310 315 tat ttg aat gcc act ggc agc cgc tgg tgc agc tgg agt gtg tcg cag 1012 Tyr Leu Asn Ala Thr Gly Ser Arg Trp Cys Ser Trp Ser Val Ser Gln 320 325 330 gca gga ctc ctg aca tcc ttt ata ccg gct cag ttt ctc cga ctc tac 1060 Ala Gly Leu Leu Thr Ser Phe Ile Pro Ala Gln Phe Leu Arg Leu Tyr 335 340 345 cag ctg ctg ctc ttc act ctg cca gga act cct gtt ttc agc tat ggg 1108 Gln Leu Leu Leu Phe Thr Leu Pro Gly Thr Pro Val Phe Ser Tyr Gly 350 355 360 gat gag ctt ggc ctt cag gca gtt gcc ctt cct gga cag cct atg gag 1156 Asp Glu Leu Gly Leu Gln Ala Val Ala Leu Pro Gly Gln Pro Met Glu 365 370 375 gct cca ttc atg ctg tgg aat gag tct agc aac tcc caa acc tca agt 1204 Ala Pro Phe Met Leu Trp Asn Glu Ser Ser Asn Ser Gln Thr Ser Ser 380 385 390 395 cct gta agc ctc aac atg aca gtg aag ggc caa aat gaa gac ccc ggc 1252 Pro Val Ser Leu Asn Met Thr Val Lys Gly Gln Asn Glu Asp Pro Gly 400 405 410 tcc ctc ctc acc cag ttc cgg cga ctg agt gac ctc cgt ggt aag gag 1300 Ser Leu Leu Thr Gln Phe Arg Arg Leu Ser Asp Leu Arg Gly Lys Glu 415 420 425 cgc tct ctg tta cac ggt gac ttt gat gca ctg tct tcc tca tct ggg 1348 Arg Ser Leu Leu His Gly Asp Phe Asp Ala Leu Ser Ser Ser Ser Gly 430 435 440 ctc ttc tcc tac gtc cgc cac tgg gac cag aat gag cgt tac ctg gtg 1396 Leu Phe Ser Tyr Val Arg His Trp Asp Gln Asn Glu Arg Tyr Leu Val 445 450 455 gtg ctc aac ttc cag gat gtg ggc ctg tca gcc agg gta gga gcc tcc 1444 Val Leu Asn Phe Gln Asp Val Gly Leu Ser Ala Arg Val Gly Ala Ser 460 465 470 475 aac ctc cct gct ggc ata agc ctg cca gcc agt gct aac ctt ttg ctt 1492 Asn Leu Pro Ala Gly Ile Ser Leu Pro Ala Ser Ala Asn Leu Leu Leu 480 485 490 agt act gac agc acc cgg cta agc cgt gag gag ggc acc tcc ctg agc 1540 Ser Thr Asp Ser Thr Arg Leu Ser Arg Glu Glu Gly Thr Ser Leu Ser 495 500 505 ctg gaa aac ctg agc ctg aat cct tat gag ggc ttg ttg tta cag ttc 1588 Leu Glu Asn Leu Ser Leu Asn Pro Tyr Glu Gly Leu Leu Leu Gln Phe 510 515 520 cct ttt gtg gcc tga tccctctaca cagaacctgc cacccttctt tcctctctca 1643 Pro Phe Val Ala 525 ggcctttgga attctggtct ttctctcctt attttgtttt tgtttttaaa cttttgcaga 1703 ttacatatga attcttacac tgggggtttt tgttttcaaa ataaaaaaaa tcacccctaa 1763 aaaaaaaaaa aaaaaaaaaa aaaaaaaaaa aaaa 1797 <210> 8 <211> 527 <212> PRT <213> Rat <400> 8 Met Ser Gln Asp Thr Glu Val Asp Met Lys Asp Val Glu Leu Asn Glu 1 5 10 15 Leu Glu Pro Glu Lys Gln Pro Met Asn Ala Ala Asp Gly Ala Ala Ala 20 25 30 Gly Glu Lys Asn Gly Leu Val Lys Ile Lys Val Ala Glu Asp Glu Ala 35 40 45 Glu Ala Gly Val Lys Phe Thr Gly Leu Ser Lys Glu Glu Leu Leu Lys 50 55 60 Val Ala Gly Ser Pro Gly Trp Val Arg Thr Arg Trp Ala Leu Leu Leu 65 70 75 80 Leu Phe Trp Leu Gly Trp Leu Gly Met Leu Ala Gly Ala Val Val Ile 85 90 95 Ile Val Arg Ala Pro Arg Cys Arg Glu Leu Pro Val Gln Arg Trp Trp 100 105 110 His Lys Gly Ala Leu Tyr Arg Ile Gly Asp Leu Gln Ala Phe Val Gly 115 120 125 Pro Glu Ala Arg Gly Ile Ala Gly Leu Lys Asn His Leu Glu Tyr Leu 130 135 140 Ser Thr Leu Lys Val Lys Gly Leu Val Leu Gly Pro Ile His Lys Asn 145 150 155 160 Gln Lys Asp Glu Val Asn Glu Thr Asp Leu Lys Gln Ile Asp Pro Asp 165 170 175 Leu Gly Ser Gln Glu Asp Phe Lys Asp Leu Leu Gln Ser Ala Lys Lys 180 185 190 Lys Ser Ile His Ile Ile Leu Asp Leu Thr Pro Asn Tyr Lys Gly Gln 195 200 205 Asn Ala Trp Phe Leu Pro Pro Gln Ala Asp Ile Val Ala Thr Lys Met 210 215 220 Lys Glu Ala Leu Ser Ser Trp Leu Gln Asp Gly Val Asp Gly Phe Gln 225 230 235 240 Val Arg Asp Val Gly Lys Leu Ala Asn Ala Ser Leu Tyr Leu Ala Glu 245 250 255 Trp Gln Asn Ile Thr Lys Asn Phe Ser Glu Asp Arg Leu Leu Ile Ala 260 265 270 Gly Thr Ala Ser Ser Asp Leu Gln Gln Ile Val Asn Ile Leu Glu Ser 275 280 285 Thr Ser Asp Leu Leu Leu Thr Ser Ser Tyr Leu Ser Gln Pro Val Phe 290 295 300 Thr Gly Glu His Ala Glu Leu Leu Val Ile Lys Tyr Leu Asn Ala Thr 305 310 315 320 Gly Ser Arg Trp Cys Ser Trp Ser Val Ser Gln Ala Gly Leu Leu Thr 325 330 335 Ser Phe Ile Pro Ala Gln Phe Leu Arg Leu Tyr Gln Leu Leu Leu Phe 340 345 350 Thr Leu Pro Gly Thr Pro Val Phe Ser Tyr Gly Asp Glu Leu Gly Leu 355 360 365 Gln Ala Val Ala Leu Pro Gly Gln Pro Met Glu Ala Pro Phe Met Leu 370 375 380 Trp Asn Glu Ser Ser Asn Ser Gln Thr Ser Ser Pro Val Ser Leu Asn 385 390 395 400 Met Thr Val Lys Gly Gln Asn Glu Asp Pro Gly Ser Leu Leu Thr Gln 405 410 415 Phe Arg Arg Leu Ser Asp Leu Arg Gly Lys Glu Arg Ser Leu Leu His 420 425 430 Gly Asp Phe Asp Ala Leu Ser Ser Ser Ser Gly Leu Phe Ser Tyr Val 435 440 445 Arg His Trp Asp Gln Asn Glu Arg Tyr Leu Val Val Leu Asn Phe Gln 450 455 460 Asp Val Gly Leu Ser Ala Arg Val Gly Ala Ser Asn Leu Pro Ala Gly 465 470 475 480 Ile Ser Leu Pro Ala Ser Ala Asn Leu Leu Leu Ser Thr Asp Ser Thr 485 490 495 Arg Leu Ser Arg Glu Glu Gly Thr Ser Leu Ser Leu Glu Asn Leu Ser 500 505 510 Leu Asn Pro Tyr Glu Gly Leu Leu Leu Gln Phe Pro Phe Val Ala 515 520 525 <210> 9 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence <220> <221> primer_bind <222> (1)..(22) <400> 9 cgaagtggac atgaaagatg tg 22 <210> 10 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence <220> <221> primer_bind <222> (1)..(22) <400> 10 aaactaggcc cttcaccttc ag 22 <210> 11 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence <220> <221> primer_bind <222> (1)..(24) <400> 11 actgctgctg ctcttctggc tcgg 24 <210> 12 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence <220> <221> primer_bind <222> (1)..(24) <400> 12 gtggatgggt tccaggttcg ggac 24 <210> 13 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence <220> <221> primer_bind <222> (1)..(24) <400> 13 tgctgtggga tgagtccagc ttcc 24 <210> 14 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence <220> <221> primer_bind <222> (1)..(24) <400> 14 gcaggaggtc agccttggct ggca 24 <210> 15 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence <220> <221> primer_bind <222> (1)..(24) <400> 15 cttgcctgag acaaactcca gctg 24 <210> 16 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence <220> <221> primer_bind <222> (1)..(24) <400> 16 actgtcaaaa tcttccttgg agcc 24 <210> 17 <211> 24 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence <220> <221> primer_bind <222> (1)..(24) <400> 17 ttctcgggct ctaactcatt cagc 24 <210> 18 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence <220> <221> primer_bind <222> (1)..(23) <400> 18 tgctgctgct cacggccgtg aac 23 <210> 19 <211> 17 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence <220> <221> primer_bind <222> (1)..(17) <400> 19 tggcggcctt cacgctg 17 <210> 20 <211> 25 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence <220> <221> primer_bind <222> (1)..(25) <400> 20 atctagattg gacacatcac ccttc 25 <210> 21 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence <220> <221> primer_bind <222> (1)..(22) <400> 21 gtggtgaagt aggccaggtt gg 22 <210> 22 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence <220> <221> primer_bind <222> (1)..(21) <400> 22 gtggggtccc gggaaggcca c 21 <210> 23 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence <220> <221> primer_bind <222> (1)..(22) <400> 23 cttgtttttc caccagaccc cg 22 <210> 24 <211> 22 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence <220> <221> primer_bind <222> (1)..(22) <400> 24 tgagggatga gattcgtacc ag 22 <210> 25 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:Artificially synthesized primer sequence <220> <221> primer_bind <222> (1)..(23) <400> 25 cctgggagga atcacccacc ttg 23 <210> 26 <211> 1524 <212> RNA <213> Homo sapiens <220> <221> CDS <222> (1)..(1524) <400> 26 aug gcg ggu gcg ggc ccg aag cgg cgc gcg cua gcg gcg ccg gcg gcc 48 Met Ala Gly Ala Gly Pro Lys Arg Arg Ala Leu Ala Ala Pro Ala Ala 1 5 10 15 gag gag aag gaa gag gcg cgg gag aag aug cug gcc gcc aag agc gcg 96 Glu Glu Lys Glu Glu Ala Arg Glu Lys Met Leu Ala Ala Lys Ser Ala 20 25 30 gac ggc ucg gcg ccg gca ggc gag ggc gag ggc gug acc cug cag cgg 144 Asp Gly Ser Ala Pro Ala Gly Glu Gly Glu Gly Val Thr Leu Gln Arg 35 40 45 aac auc acg cug cuc aac ggc gug gcc auc auc gug ggg acc auu auc 192 Asn Ile Thr Leu Leu Asn Gly Val Ala Ile Ile Val Gly Thr Ile Ile 50 55 60 ggc ucg ggc auc uuc gug acg ccc acg ggc gug cuc aag gag gca ggc 240 Gly Ser Gly Ile Phe Val Thr Pro Thr Gly Val Leu Lys Glu Ala Gly 65 70 75 80 ucg ccg ggg cug gcg cug gug gug ugg gcc gcg ugc ggc guc uuc ucc 288 Ser Pro Gly Leu Ala Leu Val Val Trp Ala Ala Cys Gly Val Phe Ser 85 90 95 auc gug ggc gcg cuc ugc uac gcg gag cuc ggc acc acc auc ucc aaa 336 Ile Val Gly Ala Leu Cys Tyr Ala Glu Leu Gly Thr Thr Ile Ser Lys 100 105 110 ucg ggc ggc gac uac gcc uac aug cug gag guc uac ggc ucg cug ccc 384 Ser Gly Gly Asp Tyr Ala Tyr Met Leu Glu Val Tyr Gly Ser Leu Pro 115 120 125 gcc uuc cuc aag cuc ugg auc gag cug cuc auc auc cgg ccu uca ucg 432 Ala Phe Leu Lys Leu Trp Ile Glu Leu Leu Ile Ile Arg Pro Ser Ser 130 135 140 cag uac auc gug gcc cug guc uuc gcc acc uac cug cuc aag ccg cuc 480 Gln Tyr Ile Val Ala Leu Val Phe Ala Thr Tyr Leu Leu Lys Pro Leu 145 150 155 160 uuc ccc acc ugc ccg gug ccc gag gag gca gcc aag cuc gug gcc ugc 528 Phe Pro Thr Cys Pro Val Pro Glu Glu Ala Ala Lys Leu Val Ala Cys 165 170 175 cuc ugc gug cug cug cuc acg gcc gug aac ugc uac agc gug aag gcc 576 Leu Cys Val Leu Leu Leu Thr Ala Val Asn Cys Tyr Ser Val Lys Ala 180 185 190 gcc acc cgg guc cag gau gcc uuu gcc gcc gcc aag cuc cug gcc cug 624 Ala Thr Arg Val Gln Xaa Ala Phe Ala Ala Ala Lys Leu Leu Ala Leu 195 200 205 gcc cug auc auc cug cug ggc uuc guc cag auc ggg aag ggu gau gug 672 Ala Leu Ile Ile Leu Leu Gly Phe Val Gln Ile Gly Lys Gly Xaa Val 210 215 220 ucc aau cua gau ccc aac uuc uca uuu gaa ggc acc aaa cug gau gug 720 Ser Asn Leu Xaa Pro Asn Phe Ser Phe Glu Gly Thr Lys Leu Xaa Val 225 230 235 240 ggg aac auu gug cug gca uua uac agc ggc cuc uuu gcc uau gga gga 768 Gly Asn Ile Val Leu Ala Leu Tyr Ser Gly Leu Phe Ala Tyr Gly Gly 245 250 255 ugg aau uac uug aau uuc guc aca gag gaa aug auc aac ccc uac aga 816 Trp Asn Tyr Leu Asn Phe Val Thr Glu Glu Met Ile Asn Pro Tyr Arg 260 265 270 aac cug ccc cug gcc auc auc auc ucc cug ccc auc gug acg cug gug 864 Asn Leu Pro Leu Ala Ile Ile Ile Ser Leu Pro Ile Val Thr Leu Val 275 280 285 uac gug cug acc aac cug gcc uac uuc acc acc cug ucc acc gag cag 912 Tyr Val Leu Thr Asn Leu Ala Tyr Phe Thr Thr Leu Ser Thr Glu Gln 290 295 300 aug cug ucg ucc gag gcc gug gcc gug gac uuc ggg aac uau cac cug 960 Met Leu Ser Ser Glu Ala Val Ala Val Asp Phe Gly Asn Tyr His Leu 305 310 315 320 ggc guc aug ucc ugg auc auc ccc guc uuc gug ggc cug ucc ugc uuc 1008 Gly Val Met Ser Trp Ile Ile Pro Val Phe Val Gly Leu Ser Cys Phe 325 330 335 ggc ucc guc aau ggg ucc cug uuc aca ucc ucc agg cuc uuc uuc gug 1056 Gly Ser Val Asn Gly Ser Leu Phe Thr Ser Ser Arg Leu Phe Phe Val 340 345 350 ggg ucc cgg gaa ggc cac cug ccc ucc auc cuc ucc aug auc cac cca 1104 Gly Ser Arg Glu Gly His Leu Pro Ser Ile Leu Ser Met Ile His Pro 355 360 365 cag cuc cuc acc ccc gug ccg ucc cuc gug uuc acg ugu gug aug acg 1152 Gln Leu Leu Thr Pro Val Pro Ser Leu Val Phe Thr Cys Val Met Thr 370 375 380 cug cuc uac gcc uuc ucc aag gac auc uuc ucc guc auc aac uuc uuc 1200 Leu Leu Tyr Ala Phe Ser Lys Asp Ile Phe Ser Val Ile Asn Phe Phe 385 390 395 400 agc uuc uuc aac ugg cuc ugc gug gcc cug gcc auc auc ggc aug auc 1248 Ser Phe Phe Asn Trp Leu Cys Val Ala Leu Ala Ile Ile Gly Met Ile 405 410 415 ugg cug cgc cac aga aag ccu gag cuu gag cgg ccc auc aag gug aac 1296 Trp Leu Arg His Arg Lys Pro Glu Leu Glu Arg Pro Ile Lys Val Asn 420 425 430 cug gcc cug ccu gug uuc uuc auc cug gcc ugc cuc uuc cug auc gcc 1344 Leu Ala Leu Pro Val Phe Phe Ile Leu Ala Cys Leu Phe Leu Ile Ala 435 440 445 guc ucc uuc ugg aag aca ccc gug gag ugu ggc auc ggc uuc acc auc 1392 Val Ser Phe Trp Lys Thr Pro Val Glu Cys Gly Ile Gly Phe Thr Ile 450 455 460 auc cuc agc ggg cug ccc guc uac uuc uuc ggg guc ugg ugg aaa aac 1440 Ile Leu Ser Gly Leu Pro Val Tyr Phe Phe Gly Val Trp Trp Lys Asn 465 470 475 480 aag ccc aag ugg cuc cuc cag ggc auc uuc ucc acg acc guc cug ugu 1488 Lys Pro Lys Trp Leu Leu Gln Gly Ile Phe Ser Thr Thr Val Leu Cys 485 490 495 cag aag cuc aug cag gug guc ccc cag gag aca uag 1524 Gln Lys Leu Met Gln Val Val Pro Gln Glu Thr 500 505 <210> 27 <211> 1590 <212> RNA <213> Homo sapiens <220> <221> CDS <222> (1)..(1590) <400> 27 aug agc cag gac acc gag gug gau aug aag gag gug gag cug aau gag 48 Met Ser Gln Asp Thr Glu Val Xaa Met Lys Glu Val Glu Leu Asn Glu 1 5 10 15 uua gag ccc gag aag cag ccg aug aac gcg gcg ucu ggg gcg gcc aug 96 Leu Glu Pro Glu Lys Gln Pro Met Asn Ala Ala Ser Gly Ala Ala Met 20 25 30 ucc cug gcg gga gcc gag aag aau ggu cug gug aag auc aag gug gcg 144 Ser Leu Ala Gly Ala Glu Lys Asn Gly Leu Val Lys Ile Lys Val Ala 35 40 45 gaa gac gag gcg gag gcg gca gcc gcg gcu aag uuc acg ggc cug ucc 192 Glu Asp Glu Ala Glu Ala Ala Ala Ala Ala Lys Phe Thr Gly Leu Ser 50 55 60 aag gag gag cug cug aag gug gca ggc agc ccc ggc ugg gua cgc acc 240 Lys Glu Glu Leu Leu Lys Val Ala Gly Ser Pro Gly Trp Val Arg Thr 65 70 75 80 cgc ugg gca cug cug cug cuc uuc ugg cuc ggc ugg cuc ggc aug cuu 288 Arg Trp Ala Leu Leu Leu Leu Phe Trp Leu Gly Trp Leu Gly Met Leu 85 90 95 gcu ggu gcc gug guc aua auc gug cga gcg ccg cgu ugu cgc gag cua 336 Ala Gly Ala Val Val Ile Ile Val Arg Ala Pro Arg Cys Arg Glu Leu 100 105 110 ccg gcg cag aag ugg ugg cac acg ggc gcc cuc uac cgc auc ggc gac 384 Pro Ala Gln Lys Trp Trp His Thr Gly Ala Leu Tyr Arg Ile Gly Asp 115 120 125 cuu cag gcc uuc cag ggc cac ggc gcg ggc aac cug gcg ggu cug aag 432 Leu Gln Ala Phe Gln Gly His Gly Ala Gly Asn Leu Ala Gly Leu Lys 130 135 140 ggg cgu cuc gau uac cug agc ucu cug aag gug aag ggc cuu gug cug 480 Gly Arg Leu Xaa Tyr Leu Ser Ser Leu Lys Val Lys Gly Leu Val Leu 145 150 155 160 ggu cca auu cac aag aac cag aag gau gau guc gcu cag acu gac uug 528 Gly Pro Ile His Lys Asn Gln Lys Xaa Xaa Val Ala Gln Xaa Asp Leu 165 170 175 cug cag auc gac ccc aau uuu ggc ucc aag gaa gau uuu gac agu cuc 576 Leu Gln Ile Asp Pro Asn Phe Gly Ser Lys Glu Xaa Phe Asp Ser Leu 180 185 190 uug caa ucg gcu aaa aaa aag agc auc cgu guc auu cug gac cuu acu 624 Leu Gln Ser Ala Lys Lys Lys Ser Ile Arg Val Ile Leu Asp Leu Xaa 195 200 205 ccc aac uac cgg ggu gag aac ucg ugg uuc ucc acu cag guu gac acu 672 Pro Asn Tyr Arg Gly Glu Asn Ser Trp Phe Ser Xaa Gln Val Asp Xaa 210 215 220 gug gcc acc aag gug aag gau gcu cug gag uuu ugg cug caa gcu ggc 720 Val Ala Thr Lys Val Lys Xaa Ala Leu Glu Phe Trp Leu Gln Ala Gly 225 230 235 240 gug gau ggg uuc cag guu cgg gac aua gag aau cug aag gau gca ucc 768 Val Xaa Gly Phe Gln Val Arg Asp Ile Glu Asn Leu Lys Xaa Ala Ser 245 250 255 uca uuc uug gcu gag ugg caa aau auc acc aag ggc uuc agu gaa gac 816 Ser Phe Leu Ala Glu Trp Gln Asn Ile Thr Lys Gly Phe Ser Glu Asp 260 265 270 agg cuc uug auu gcg ggg acu aac ucc ucc gac cuu cag cag auc cug 864 Arg Leu Leu Ile Ala Gly Xaa Asn Ser Ser Asp Leu Gln Gln Ile Leu 275 280 285 agc cua cuc gaa ucc aac aaa gac uug cug uug acu agc uca uac cug 912 Ser Leu Leu Glu Ser Asn Lys Asp Leu Leu Leu Xaa Ser Ser Tyr Leu 290 295 300 ucu gau ucu ggu ucu acu ggg gag cau aca aaa ucc cua guc aca cag 960 Ser Xaa Ser Gly Ser Xaa Gly Glu His Thr Lys Ser Leu Val Thr Gln 305 310 315 320 uau uug aau gcc acu ggc aau cgc ugg ugc agc ugg agu uug ucu cag 1008 Tyr Leu Asn Ala Xaa Gly Asn Arg Trp Cys Ser Trp Ser Leu Ser Gln 325 330 335 gca agg cuc cug acu ucc uuc uug ccg gcu caa cuu cuc cga cuc uac 1056 Ala Arg Leu Leu Xaa Ser Phe Leu Pro Ala Gln Leu Leu Arg Leu Tyr 340 345 350 cag cug aug cuc uuc acc cug cca ggg acc ccu guu uuc agc uac ggg 1104 Gln Leu Met Leu Phe Thr Leu Pro Gly Thr Pro Val Phe Ser Tyr Gly 355 360 365 gau gag auu ggc cug gau gca gcu gcc cuu ccu gga cag ccu aug gag 1152 Xaa Glu Ile Gly Leu Xaa Ala Ala Ala Leu Pro Gly Gln Pro Met Glu 370 375 380 gcu cca guc aug cug ugg gau gag ucc agc uuc ccu gac auc cca ggg 1200 Ala Pro Val Met Leu Trp Xaa Glu Ser Ser Phe Pro Asp Ile Pro Gly 385 390 395 400 gcu gua agu gcc aac aug acu gug aag ggc cag agu gaa gac ccu ggc 1248 Ala Val Ser Ala Asn Met Xaa Val Lys Gly Gln Ser Glu Asp Pro Gly 405 410 415 ucc cuc cuu ucc uug uuc cgg cgg cug agu gac cag cgg agu aag gag 1296 Ser Leu Leu Ser Leu Phe Arg Arg Leu Ser Asp Gln Arg Ser Lys Glu 420 425 430 cgc ucc cua cug cau ggg gac uuc cac gcg uuc ucc gcu ggg ccu gga 1344 Arg Ser Leu Leu His Gly Asp Phe His Ala Phe Ser Ala Gly Pro Gly 435 440 445 cuc uuc ucc uau auc cgc cac ugg gac cag aau gag cgu uuu cug gua 1392 Leu Phe Ser Tyr Ile Arg His Trp Asp Gln Asn Glu Arg Phe Leu Val 450 455 460 gug cuu aac uuu ggg gau gug ggc cuc ucg gcu gga cug cag gcc ucc 1440 Val Leu Asn Phe Gly Xaa Val Gly Leu Ser Ala Gly Leu Gln Ala Ser 465 470 475 480 gac cug ccu gcc agc gcc agc cuc cca gcc aag gcu gac cuc cug cuc 1488 Asp Leu Pro Ala Ser Ala Ser Leu Pro Ala Lys Ala Asp Leu Leu Leu 485 490 495 agc acc cag cca ggc cgu gag gag ggc ucc ccu cuu gag cug gaa cgc 1536 Ser Thr Gln Pro Gly Arg Glu Glu Gly Ser Pro Leu Glu Leu Glu Arg 500 505 510 cug aaa cug gag ccu cac gaa ggg cug cug cuc cgc uuc ccc uac gcg 1584 Leu Lys Leu Glu Pro His Glu Gly Leu Leu Leu Arg Phe Pro Tyr Ala 515 520 525 gcc uga 1590 Ala 530
【0173】
【図面の簡単な説明】
【図1】ヒトアミノ酸トランスポーターLAT1とラッ
トアミノ酸トランスポーターLAT1の各々のアミノ酸
配列の相同性を示す図である。。
【図2】疎水性プロット分析によるヒトアミノ酸トラン
スポーターLAT1の親水性及び疎水性領域を示す図で
ある。。
【図3】ノーザンブロッティングによる種々のヒト組織
でのヒトアミノ酸トランスポーターLAT1のmRNA
の発現状態を示す図である。。
【図4】ヒトアミノ酸トランスポーターLAT1及びヒ
ト細胞膜表面分子4F2hcを共発現させたアフリカツ
メガエル卵母細胞での細胞内へのロイシンの取り込み活
性を示す図である。
【図5】ヒトアミノ酸トランスポーターLAT1及びヒ
ト細胞膜表面分子4F2hcを共発現させたアフリカツ
メガエル卵母細胞を種々の塩の存在下で培養した場合の
細胞内へのロイシンの取り込み量を示す図である。
【図6】ミカエリス・メンテン動力学試験によるヒトア
ミノ酸トランスポーターLAT1の基質に対する親和性
を示す図である。
【図7】ヒトアミノ酸トランスポーターLAT1及びヒ
ト細胞膜表面分子4F2hcを共発現させたアフリカツ
メガエル卵母細胞を種々のアミノ酸の存在下で培養した
場合の、基質としての放射性標識ロイシンの細胞内への
取り込み量を示す図である。
【図8】ヒトアミノ酸トランスポーターLAT1及びヒ
ト細胞膜表面分子4F2hcを共発現させたアフリカツ
メガエル卵母細胞をアミノ酸または薬剤の存在下で培養
した場合の、基質としての放射性標識フェニルアラニン
の細胞内への取り込み量を示す図である。
【図9】ヒトアミノ酸トランスポーターLAT1及びヒ
ト細胞膜表面分子4F2hcを共発現させたアフリカツ
メガエル卵母細胞をアミノ酸または生理活性物質の存在
下で培養した場合の、基質としての放射性標識ロイシン
の細胞内への取り込み量を示す図である。
【図10】ヒトアミノ酸トランスポーターLAT1及び
ヒト細胞膜表面分子4F2hcを共発現させたアフリカ
ツメガエル卵母細胞への、基質としての種々の放射性標
識アミノ酸の細胞内への取り込み量を示す図である。
【図11】ラットC6グリオーマ由来mRNA及び/又
はラット4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細
胞によるロイシン取り込み実験の結果を示す図である。
【図12】ラット中性アミノ酸トランスポーターLAT
1の疎水性プロットを示す図である。
【図13】ラットの各臓器組織におけるLAT1遺伝子
mRNAの発現をノーザンブロッティングにより解析し
た結果を示した図面に代わる写真である。
【図14】ラットの各培養細胞株におけるLAT1遺伝
子mRNAの発現とラット肝臓におけるLAT1遺伝子
mRNAの発現をノーザンブロッティングにより比較し
た結果を示した図面に代わる写真である。
【図15】ヒトの各培養細胞株におけるLAT1遺伝子
mRNAの発現をノーザンブロッティングにより解析し
た結果を示した図面に代わる写真である。
【図16】ラットLAT1遺伝子のcRNA及び/又は
ラット4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞
によるロイシン取り込み実験をcRNA注入後2日又は
5日で行った結果を示す図である。
【図17】ラットLAT1遺伝子のcRNA及びラット
4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞による
ロイシン取り込み実験において添加する塩の影響を調べ
た結果を示す図である。
【図18】ラットLAT1遺伝子のcRNA及びラット
4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞による
ロイシン取り込み実験において基質ロイシンの濃度の影
響を調べた結果を示す図である。
【図19】ラットLAT1遺伝子のcRNA及びラット
4F2hc遺伝子のcRNAを注入した卵母細胞による
ロイシン取り込み実験において、系への各種アミノ酸も
しくはその類似化合物添加の影響を調べた結果を示す図
である。
【図20】培養ラット肝細胞株において、培地へのD−
ロイシン又はBCH添加の細胞増殖への影響を調べた結
果を示す図である。
【図21】ヒト培養腫瘍細胞株におけるLAT1遺伝子
mRNA及び4F2hc遺伝子mRNAの発現をノーザ
ンブロッティングにより解析した結果を示した図面に代
わる写真である。
【図22】ヒト培養腫瘍細胞株(白血病細胞)における
LAT1遺伝子mRNA及び4F2hc遺伝子mRNA
の発現をノーザンブロッティングにより解析した結果を
示した図面に代わる写真である。
【図23】T24細胞のロイシン取り込みのNa依存
性を調べた結果を示す図である。
【図24】上:T24細胞のロイシン取り込みの濃度依
存性(Michaelis−Menten動力学試験)
を示した図。下:T24細胞のロイシン取り込みの濃度
依存性のEadie-Hoffstee plot よる解析の結果を示した
図である。
【図25】T24細胞によるロイシン取り込み実験にお
いて、系への各種アミノ酸もしくはその類似化合物添加
の影響を調べた結果を示す図である。
【図26】T24細胞によるロイシン取り込み実験にお
いて、BCHの効果を二重逆数プロットを用いて解析し
た結果を示す図である。
【図27】T24細胞(A)とDaudi細胞(B)の
増殖に対するBCHの効果示した図である。
【図28】ICRマウスにマウスsarcoma180細胞を
腹腔内移植し、BCH、D−Leu及びD−Alaの延
命効果を検討した結果を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 48/00 A61K 48/00 A61P 35/00 A61P 35/00 C07K 14/705 C07K 14/705 16/28 16/28 C12N 5/10 C12Q 1/02 C12Q 1/02 1/68 A 1/68 G01N 33/53 D G01N 33/53 33/566 33/566 33/577 B 33/577 C12P 21/08 // C12P 21/08 C12N 5/00 B (C12N 15/09 ZNA C12R 1:91) (C12N 5/10 C12R 1:91)

Claims (55)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アミノ酸の細胞内への輸送を媒介する能
    力を有する細胞表面タンパクであって、ロイシン(Le
    u)、イソロイシン(Ile)、フェニルアラニン(Ph
    e)、メチオニン(Met)、チロシン(Tyr)、トリプトフ
    ァン(Trp)、バリン(Val)及びヒスチジン(His)からな
    る群から選ばれる少なくとも1種類のアミノ酸の細胞内
    への取り込みをNa非依存性で媒介する能力を有する
    タンパク。
  2. 【請求項2】 タイプII膜糖タンパクに分類される4F
    2タンパク又はその一部と共存したとき、中性アミノ酸
    及びその類似物質を輸送する能力を有するタンパクであ
    る請求項1に記載のタンパク。
  3. 【請求項3】 タイプII膜糖タンパクに分類される4F
    2タンパクが、配列番号6若しくは8に記載のアミノ酸
    配列、又は、その一部のアミノ酸が欠失、置換若しくは
    付加されたアミノ酸配列を有するタンパクである請求項
    2に記載のタンパク。
  4. 【請求項4】 ヒト又はラット由来のタンパクである請
    求項1〜3のいずれかに記載のタンパク。
  5. 【請求項5】 下記(1)または(2)のいずれかのア
    ミノ酸配列を有する請求項1〜4のいずれかに記載のタ
    ンパク。(1)配列番号2若しくは4に記載のアミノ酸
    配列;または(2)配列番号2若しくは4に記載のアミ
    ノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、
    置換若しくは付加されたアミノ酸配列。
  6. 【請求項6】 配列番号2又は4に記載のアミノ酸配列
    中の部分アミノ酸配列を含み、抗原性を有するポリペプ
    チド。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5のいずれかに記載のタンパ
    クをコードするDNA。
  8. 【請求項8】 ヒト又はラット由来のDNAである請求
    項7に記載のDNA。
  9. 【請求項9】 配列番号1に記載の塩基配列の塩基番号
    66乃至1586の塩基配列又は配列番号3に記載の塩
    基配列の塩基番号64乃至1599の塩基配列を有する
    DNAにストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
    し、少なくとも1種類のアミノ酸の細胞内への取り込み
    を媒介する能力を有する細胞表面タンパクをコードする
    DNA。
  10. 【請求項10】 アミノ酸の細胞内への取り込みが、タ
    イプII膜糖タンパクに分類される4F2タンパク又はそ
    の一部と共存下において媒介される細胞表面タンパクを
    コードする請求項9に記載のDNA。
  11. 【請求項11】 タイプII膜糖タンパクに分類される4
    F2タンパクが、配列番号6若しくは8に記載のアミノ
    酸配列、又は、その一部のアミノ酸が欠失、置換若しく
    は付加されたアミノ酸配列を有するタンパクである請求
    項10に記載のDNA。
  12. 【請求項12】 請求項7〜11に記載のDNAから誘
    導され得るRNA。
  13. 【請求項13】 RNAが配列番号26又は27に記載
    の塩基配列を有するRNAである請求項12に記載のR
    NA。
  14. 【請求項14】 請求項7〜11のいずれかに記載のD
    NAを含む発現ベクター。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の発現ベクターで形
    質転換された形質転換細胞。
  16. 【請求項16】 該形質転換細胞が、さらに配列番号5
    に記載の塩基配列の塩基番号110乃至1696の塩基
    配列及び該塩基番号1696の塩基に隣接するTAG、
    TGA若しくはTAAで表されるいずれか1つのナンセ
    ンス塩基配列からなる塩基配列を含むDNAで形質転換
    されていることを特徴とする請求項14又は15に記載
    の形質転換細胞。
  17. 【請求項17】 該形質転換細胞が、さらにレポーター
    タンパクをコードするDNAにより形質転換されている
    ことを特徴とする請求項14〜16のいずれかに記載の
    形質転換細胞。
  18. 【請求項18】 請求項12又は13に記載のRNAが
    導入されていることを特徴とする非ヒト由来の細胞。
  19. 【請求項19】 該細胞が、アフリカツメガエルの卵母
    細胞であることを特徴とする請求項18に記載の細胞。
  20. 【請求項20】 請求項1〜5のいずれかに記載のタン
    パクまたは請求項6に記載のポリペプチドに反応性を有
    する抗血清またはポリクローナル抗体。
  21. 【請求項21】 請求項1〜5のいずれかに記載のタン
    パクまたは請求項6に記載のポリペプチドに反応性を有
    するモノクローナル抗体または該モノクローナル抗体の
    一部。
  22. 【請求項22】 該モノクローナル抗体が、ヒト以外の
    哺乳動物由来のイムノグロブリンの可変領域、及びヒト
    由来のイムノグロブリンの定常領域とからなる組換キメ
    ラモノクローナル抗体であることを特徴とする請求項2
    1に記載のモノクローナル抗体または該モノクローナル
    抗体の一部。
  23. 【請求項23】 該モノクローナル抗体が、ヒト以外の
    哺乳動物由来のイムノグロブリンの超可変領域の相補性
    決定領域の一部または全部、ヒト由来のイムノグロブリ
    ンの超可変領域の枠組領域、及びヒト由来のイムノグロ
    ブリンの定常領域とからなる組換ヒト型モノクローナル
    抗体であることを特徴とする請求項21に記載のモノク
    ローナル抗体または該モノクローナル抗体の一部。
  24. 【請求項24】 該モノクローナル抗体が、ヒトモノク
    ローナル抗体であることを特徴とする請求項21〜23
    のいずれかに記載のモノクローナル抗体または該モノク
    ローナル抗体の一部。
  25. 【請求項25】 請求項21〜24のいずれかに記載の
    モノクローナル抗体を産生する細胞。
  26. 【請求項26】 該細胞が、該モノクローナル抗体を産
    生する能力を有する非ヒト哺乳動物由来のB細胞と哺乳
    動物由来のミエローマ細胞とを融合して得られる融合細
    胞であることを特徴とする請求項25に記載の細胞。
  27. 【請求項27】 該細胞が、該モノクローナル抗体の重
    鎖をコードするDNA若しくはその軽鎖をコードするD
    NAのいずれか一方のDNA、または両方のDNAが細
    胞内に導入されることにより形質転換された遺伝子組換
    え細胞であることを特徴とする請求項25に記載の細
    胞。
  28. 【請求項28】 請求項7〜11のいずれかに記載のD
    NA及び薬学的に許容され得る担体を含んでなる医薬組
    成物。
  29. 【請求項29】 該医薬組成物が、腫瘍細胞の増殖を抑
    制するために用いられることを特徴とする請求項28に
    記載の医薬組成物。
  30. 【請求項30】 請求項12又は13に記載のRNA及
    び薬学的に許容され得る担体を含んでなる医薬組成物。
  31. 【請求項31】 該医薬組成物が、腫瘍細胞の増殖を抑
    制するために用いられることを特徴とする請求項30に
    記載の医薬組成物。
  32. 【請求項32】 請求項20に記載の抗血清若しくはポ
    リクローナル抗体、及び薬学的に許容され得る担体を含
    んでなる医薬組成物。
  33. 【請求項33】 該医薬組成物が、腫瘍細胞の増殖を抑
    制するために用いられることを特徴とする請求項32に
    記載の医薬組成物。
  34. 【請求項34】 請求項21〜24のいずれかに記載の
    モノクローナル抗体若しくは該モノクローナル抗体の一
    部、及び薬学的に許容され得る担体を含んでなる医薬組
    成物。
  35. 【請求項35】 該医薬組成物が、腫瘍細胞の増殖を抑
    制するために用いられることを特徴とする請求項34に
    記載の医薬組成物。
  36. 【請求項36】 請求項21〜24のいずれかに記載の
    モノクローナル抗体を、単独でまたは他の物質と反応す
    ることにより検出可能なシグナルをもたらすことができ
    る標識物質で標識してなる標識モノクローナル抗体。
  37. 【請求項37】 標識物質が、酵素、蛍光物質、化学発
    光物質、ビオチン、アビジン、または放射性同位体であ
    ることを特徴とする請求項36に記載の標識モノクロー
    ナル抗体。
  38. 【請求項38】 配列番号2に記載のアミノ酸配列を有
    するタンパクまたはその断片を検出するためのキットで
    あって、請求項36または請求項37に記載の標識モノ
    クローナル抗体からなることを特徴とするキット。
  39. 【請求項39】 試料中のタンパクの発現の有無または
    発現量を調べる方法であって、 (1)試料に請求項36または37に記載の標識モノク
    ローナル抗体を接触させる工程;及び(2)該試料に結
    合した該標識モノクローナル抗体の量を、該標識モノク
    ローナル抗体に結合している標識物質の種類に応じて、
    蛍光、化学発光若しくは放射活性を検出することにより
    測定する工程、を含むことを特徴とする方法。
  40. 【請求項40】 試料が、腫瘍細胞、腫瘍組織または腫
    瘍を有する臓器若しくはその一部であることを特徴とす
    る請求項39に記載の方法。
  41. 【請求項41】 請求項7〜11のいずれかに記載のD
    NA又はその断片を、酵素、蛍光物質、化学発光物質、
    ビオチン、アビジンまたは放射性同位体で標識してなる
    標識DNA。
  42. 【請求項42】 請求項12または13に記載のRNA
    又はその断片を放射性同位体で標識してなる放射性標識
    RNA。
  43. 【請求項43】 請求項1〜5のいずれかに記載のタン
    パクをコードする遺伝子を検出するためのキットであっ
    て、請求項41に記載の標識DNAまたは請求項42に
    記載の放射性RNAからなることを特徴とするキット。
  44. 【請求項44】 請求項1〜5のいずれかに記載のタン
    パクを用いて、当該タンパクの有する中性アミノ酸類を
    輸送する能力に対する被検物質の基質としての作用を検
    出する方法。
  45. 【請求項45】 請求項7〜11のいずれかに記載のD
    NAで形質転換された細胞を用いる請求項44に記載の
    方法。
  46. 【請求項46】 アフリカツメガエルの卵母細胞を用い
    る請求項44に記載の方法。
  47. 【請求項47】 被検物質が、アミノ酸以外の物質であ
    る請求項44〜46のいずれかに記載の方法。
  48. 【請求項48】 請求項1〜5のいずれかの項に記載の
    タンパクを用いて、当該タンパクの有する中性アミノ酸
    及びその類似物質を輸送する能力を阻害する作用を有す
    る被検物質をスクリーニングする方法。
  49. 【請求項49】 請求項7〜11のいずれかに記載のD
    NAで形質転換された細胞を用いる請求項48に記載の
    方法。
  50. 【請求項50】 アフリカツメガエルの卵母細胞を用い
    る請求項48に記載の方法。
  51. 【請求項51】 請求項7〜11のいずれかに記載のD
    NAのmRNAへの転写又は請求項1〜5のいずれかに
    記載のタンパクの発現を阻害する能力を有する物質を同
    定する方法。
  52. 【請求項52】 請求項44〜51のいずれかに記載の
    方法により検出、スクリーニング又は同定された物質。
  53. 【請求項53】 当該物質が、腫瘍細胞の増殖を阻害す
    る能力を有する物質であることを特徴とする請求項52
    に記載の物質。
  54. 【請求項54】 外来性遺伝子を有するトランスジェニ
    ックマウスであって、該マウスは、その内在性遺伝子上
    に配列番号2又は4に記載のアミノ酸配列を有するタン
    パクをコードするDNAが組み込まれることにより、該
    タンパクを発現する細胞を体内に有することを特徴とす
    るトランスジェニックマウス。
  55. 【請求項55】 当該DNAが、配列番号1に記載の塩
    基配列の塩基番号66乃至1586の塩基配列及び該塩
    基番号1586の塩基に隣接するTAG、TGA若しく
    はTAAで表されるいずれか1つのナンセンス塩基配列
    からなる塩基配列、又は配列番号3に記載の塩基配列の
    塩基番号64乃至1599の塩基配列及び該塩基番号1
    599の塩基に隣接するTAG、TGA若しくはTAA
    で表されるいずれか1つのナンセンス塩基配列からなる
    塩基配列を含むDNAであることを特徴とする請求項5
    4に記載のトランスジェニックマウス。
JP24854699A 1998-09-03 1999-09-02 アミノ酸輸送蛋白及びその遺伝子 Expired - Fee Related JP4689781B2 (ja)

Priority Applications (13)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24854699A JP4689781B2 (ja) 1998-09-03 1999-09-02 アミノ酸輸送蛋白及びその遺伝子
US09/786,389 US7332572B1 (en) 1998-09-03 1999-09-03 Neutral amino acid transporter and gene thereof
DE69928270T DE69928270T2 (de) 1998-09-03 1999-09-03 Neutraler aminosäurentransporter und korrespondierendes gen
CA2341777A CA2341777C (en) 1998-09-03 1999-09-03 Neutral amino acid transporter and gene thereof
EP99940648A EP1111048B1 (en) 1998-09-03 1999-09-03 Neutral amino acid transporter and gene thereof
PCT/JP1999/004789 WO2000014228A1 (fr) 1998-09-03 1999-09-03 Transporteur d'acides amines neutres et gene correspondant
AU54487/99A AU766306B2 (en) 1998-09-03 1999-09-03 Neutral amino acid transporter and gene thereof
US10/912,983 US7332293B2 (en) 1998-09-03 2004-08-05 Neutral amino acid transporter binding method
US10/913,073 US20050019868A1 (en) 1998-09-03 2004-08-05 Neutral amino acid transporter and gene thereof
US10/913,256 US7413895B2 (en) 1998-09-03 2004-08-05 DNA encoding neutral amino acid transporter
US10/913,191 US7666999B2 (en) 1998-09-03 2004-08-05 Neutral amino acid transporter and gene thereof
US10/913,263 US7335482B2 (en) 1998-09-03 2004-08-05 Method using neutral amino acid transporter expressing cell
US12/658,612 US20120083588A1 (en) 1998-09-03 2010-02-08 Neutral amino acid transporter and gene thereof

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24999398 1998-09-03
JP10-249993 1998-09-03
JP1998249993 1998-09-03
JP24854699A JP4689781B2 (ja) 1998-09-03 1999-09-02 アミノ酸輸送蛋白及びその遺伝子

Related Child Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010264655A Division JP4750222B2 (ja) 1998-09-03 2010-11-29 アミノ酸輸送蛋白及びその遺伝子
JP2010264656A Division JP5205440B2 (ja) 1998-09-03 2010-11-29 アミノ酸輸送蛋白及びその遺伝子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000157286A true JP2000157286A (ja) 2000-06-13
JP4689781B2 JP4689781B2 (ja) 2011-05-25

Family

ID=26538829

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24854699A Expired - Fee Related JP4689781B2 (ja) 1998-09-03 1999-09-02 アミノ酸輸送蛋白及びその遺伝子

Country Status (7)

Country Link
US (6) US7332572B1 (ja)
EP (1) EP1111048B1 (ja)
JP (1) JP4689781B2 (ja)
AU (1) AU766306B2 (ja)
CA (1) CA2341777C (ja)
DE (1) DE69928270T2 (ja)
WO (1) WO2000014228A1 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005265531A (ja) * 2004-03-17 2005-09-29 Tama Tlo Kk 中性アミノ酸トランスポーターによる癌の検出法、及びそのためのキット
WO2007114496A1 (ja) 2006-04-06 2007-10-11 Kirin Pharma Kabushiki Kaisha 新規抗cd98抗体
EP1572890A4 (en) * 2001-06-05 2008-04-16 Exelixis Inc SLC7S AS MODULATORS OF THE P53 PATH AND METHOD OF USE
WO2008096416A1 (ja) 2007-02-06 2008-08-14 Fuji Biomedix Co., Ltd. 前立腺がんの悪性度判定キット及びその方法
JP2011083284A (ja) * 1998-09-03 2011-04-28 Japan Science & Technology Agency アミノ酸輸送蛋白及びその遺伝子
WO2011118804A1 (ja) 2010-03-26 2011-09-29 国立大学法人徳島大学 新規抗cd98抗体とその用途
JP2012092068A (ja) * 2010-10-28 2012-05-17 Kanazawa Univ 骨粗鬆症の予防及び/又は治療剤、骨吸収抑制剤、骨形成促進剤及びそれらのスクリーニング方法
WO2012141285A1 (ja) 2011-04-15 2012-10-18 ジェイファーマ株式会社 乳癌のバイオマーカー
JP2013063978A (ja) * 2012-10-24 2013-04-11 J-Pharma Co Ltd 抗ヒトlat1モノクローナル抗体及び前立腺がんの悪性度判定キット
JP2015134778A (ja) * 2015-02-06 2015-07-27 ジェイファーマ株式会社 抗ヒトlat1モノクローナル抗体及び前立腺がんの悪性度判定キット

Families Citing this family (86)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4689781B2 (ja) * 1998-09-03 2011-05-25 独立行政法人科学技術振興機構 アミノ酸輸送蛋白及びその遺伝子
GB0024444D0 (en) * 2000-10-05 2000-11-22 Glaxo Group Ltd Novel protein
US7803915B2 (en) * 2001-06-20 2010-09-28 Genentech, Inc. Antibody compositions for the diagnosis and treatment of tumor
CA2633171C (en) 2001-06-20 2012-11-20 Genentech, Inc. Antibodies against tumor-associated antigenic target (tat) polypeptides
US20050272120A1 (en) 2001-06-20 2005-12-08 Genentech, Inc. Compositions and methods for the diagnosis and treatment of tumor
CA2461713A1 (en) * 2001-09-28 2003-04-10 Japan Science And Technology Agency Sodium-independent transporter transporting small-sized neutral amino acid, gene thereof and method of analyzing transporter function by constructing fused proteins enabling the specification of the function
JP4278906B2 (ja) * 2002-02-18 2009-06-17 ジェイファーマ株式会社 酸性アミノ酸を輸送するナトリウム非依存性トランスポーター及びその遺伝子
WO2003078654A1 (en) * 2002-03-13 2003-09-25 Creighton University Device and method for detecting antibiotic inactivating enzymes
EP1483962A3 (en) * 2003-06-06 2005-01-12 F. Hoffmann-La Roche Ag Transgenic animal model for Glyt1 function
CA2469992A1 (en) * 2003-06-06 2004-12-06 F. Hoffmann-La Roche Ag Transgenic animal model for glyt1 function
BR122018071808B8 (pt) 2003-11-06 2020-06-30 Seattle Genetics Inc conjugado
WO2005074996A2 (en) * 2004-01-30 2005-08-18 Xenoport, Inc. Lat1 transporter expressed in blood brain barrier cells
JP5234734B2 (ja) 2004-06-01 2013-07-10 ジェネンテック, インコーポレイテッド 抗体−薬物結合体および方法
US20060003920A1 (en) * 2004-06-04 2006-01-05 Xenoport, Inc. LAT1 transporters expressed in cancer cells
EP3088004B1 (en) 2004-09-23 2018-03-28 Genentech, Inc. Cysteine engineered antibodies and conjugates
US20100111856A1 (en) 2004-09-23 2010-05-06 Herman Gill Zirconium-radiolabeled, cysteine engineered antibody conjugates
US20070180545A1 (en) * 2006-01-19 2007-08-02 Daniel Chelsky TAT-031 and methods of assessing and treating cancer
CN105372425A (zh) * 2007-02-06 2016-03-02 J制药股份有限公司 前列腺癌的恶性程度判定试剂盒和其方法
US7935494B2 (en) * 2007-03-01 2011-05-03 Carnegie Institution Of Washington Trp/his exchange and kynurenine induced Trp transport
SG192517A1 (en) 2008-07-15 2013-08-30 Genentech Inc Anthracycline derivative conjugates, process for their preparation and their use as antitumor compounds
WO2011017049A1 (en) * 2009-07-27 2011-02-10 Cardiac Pacemakers, Inc. Medical device for treating heart failure through blood volume redistribution
US8470980B2 (en) 2009-09-09 2013-06-25 Centrose, Llc Extracellular targeted drug conjugates
US9021394B2 (en) * 2010-04-01 2015-04-28 Eventsq Llc Capturing user feedback of software content in a networked environment and controlling the software using a single action
CA2793890C (en) 2010-04-15 2017-08-15 Spirogen Developments Sarl Pyrrolobenzodiazepines and conjugates thereof
JP2013534520A (ja) 2010-06-08 2013-09-05 ジェネンテック, インコーポレイテッド システイン操作抗体及びコンジュゲート
US20120121615A1 (en) 2010-11-17 2012-05-17 Flygare John A Alaninyl maytansinol antibody conjugates
EP2707723B1 (en) 2011-05-12 2016-02-10 Genentech, Inc. Multiple reaction monitoring lc-ms/ms method to detect therapeutic antibodies in animal samples using framework signature pepides
MX350152B (es) 2011-10-14 2017-08-29 Medimmune Ltd Pirrolobenzodiazepinas y conjugados de las mismas.
WO2013130093A1 (en) 2012-03-02 2013-09-06 Genentech, Inc. Biomarkers for treatment with anti-tubulin chemotherapeutic compounds
ES2660029T3 (es) 2012-10-12 2018-03-20 Medimmune Limited Conjugados de anticuerpo-pirrolobenzodiazepinas
HUE045435T2 (hu) 2012-10-12 2019-12-30 Medimmune Ltd Pirrolobenzodiazepinek és konjugátumaik
EP2906250B1 (en) 2012-10-12 2018-05-30 ADC Therapeutics SA Pyrrolobenzodiazepine-anti-psma antibody conjugates
CN105050661B (zh) 2012-10-12 2018-03-30 Adc疗法责任有限公司 吡咯并苯并二氮杂卓‑抗体结合物
BR112015008173A2 (pt) 2012-10-12 2017-11-28 Adc Therapeutics Sarl conjugados de pirrolobenzodiazepina-anticorpo anti-psma
DK2906296T3 (en) 2012-10-12 2018-05-22 Adc Therapeutics Sa Pyrrolobenzodiazepine-antibody conjugates
SI2906251T1 (en) 2012-10-12 2018-01-31 Adc Therapeutics Sa Pyrrolobenzodiazepine-anti-CD22 antibody conjugates
AU2013366490B9 (en) 2012-12-21 2018-02-01 Medimmune Limited Unsymmetrical pyrrolobenzodiazepines-dimers for use in the treatment of proliferative and autoimmune diseases
CA2894961C (en) 2012-12-21 2020-09-15 Spirogen Sarl Pyrrolobenzodiazepines and conjugates thereof
WO2014140862A2 (en) 2013-03-13 2014-09-18 Spirogen Sarl Pyrrolobenzodiazepines and conjugates thereof
AU2014244245C1 (en) 2013-03-13 2018-04-19 Genentech, Inc. Pyrrolobenzodiazepines and conjugates thereof
WO2014140174A1 (en) 2013-03-13 2014-09-18 Spirogen Sàrl Pyrrolobenzodiazepines and conjugates thereof
TWI636792B (zh) 2013-08-12 2018-10-01 建南德克公司 1-(氯甲基)-2,3-二氫-1h-苯并[e]吲哚二聚體抗體-藥物結合物化合物及使用與治療方法
GB201317982D0 (en) 2013-10-11 2013-11-27 Spirogen Sarl Pyrrolobenzodiazepines and conjugates thereof
WO2015052535A1 (en) 2013-10-11 2015-04-16 Spirogen Sàrl Pyrrolobenzodiazepine-antibody conjugates
WO2015052532A1 (en) 2013-10-11 2015-04-16 Spirogen Sàrl Pyrrolobenzodiazepine-antibody conjugates
EP3054985B1 (en) 2013-10-11 2018-12-26 Medimmune Limited Pyrrolobenzodiazepine-antibody conjugates
EA201691023A1 (ru) 2013-12-16 2016-10-31 Дженентек, Инк. Пептидомиметические соединения и их конъюгаты антитела с лекарственным средством
MX2016007578A (es) 2013-12-16 2016-10-03 Genentech Inc Compuestos de conjugado anticuerpo-farmaco dimerico de 1-(clorometil)-2,3-dihidro-1h-benzo [e] indol, y metodos de uso y tratamiento.
CN105873614B (zh) 2013-12-16 2020-10-30 基因泰克公司 肽模拟化合物及其抗体-药物缀合物
JP6531166B2 (ja) 2014-09-10 2019-06-12 メドイミューン・リミテッドMedImmune Limited ピロロベンゾジアゼピン及びそのコンジュゲート
EP3191134B1 (en) 2014-09-12 2019-11-20 Genentech, Inc. Anthracycline disulfide intermediates, antibody-drug conjugates and methods
AR101844A1 (es) 2014-09-12 2017-01-18 Genentech Inc Anticuerpos y conjugados modificados genéticamente con cisteína
GB201416112D0 (en) 2014-09-12 2014-10-29 Medimmune Ltd Pyrrolobenzodiazepines and conjugates thereof
EP3194400A1 (en) 2014-09-17 2017-07-26 Genentech, Inc. Pyrrolobenzodiazepines and antibody disulfide conjugates thereof
BR112017011111A2 (pt) 2014-11-25 2017-12-26 Adc Therapeutics Sa conjugados de pirrolobenzodiazepina-anticorpo
KR20170086121A (ko) 2014-12-03 2017-07-25 제넨테크, 인크. 4급 아민 화합물 및 그의 항체-약물 접합체
GB201506411D0 (en) 2015-04-15 2015-05-27 Bergenbio As Humanized anti-axl antibodies
GB201506402D0 (en) 2015-04-15 2015-05-27 Berkel Patricius H C Van And Howard Philip W Site-specific antibody-drug conjugates
MA43345A (fr) 2015-10-02 2018-08-08 Hoffmann La Roche Conjugués anticorps-médicaments de pyrrolobenzodiazépine et méthodes d'utilisation
MA43354A (fr) 2015-10-16 2018-08-22 Genentech Inc Conjugués médicamenteux à pont disulfure encombré
MA45326A (fr) 2015-10-20 2018-08-29 Genentech Inc Conjugués calichéamicine-anticorps-médicament et procédés d'utilisation
GB201601431D0 (en) 2016-01-26 2016-03-09 Medimmune Ltd Pyrrolobenzodiazepines
GB201602356D0 (en) 2016-02-10 2016-03-23 Medimmune Ltd Pyrrolobenzodiazepine Conjugates
GB201602359D0 (en) 2016-02-10 2016-03-23 Medimmune Ltd Pyrrolobenzodiazepine Conjugates
JP6943872B2 (ja) 2016-03-25 2021-10-06 ジェネンテック, インコーポレイテッド 多重全抗体及び抗体複合体化薬物定量化アッセイ
GB201607478D0 (en) 2016-04-29 2016-06-15 Medimmune Ltd Pyrrolobenzodiazepine Conjugates
PL3458101T3 (pl) 2016-05-20 2021-05-31 F. Hoffmann-La Roche Ag Koniugaty PROTAC-przeciwciało i sposoby ich stosowania
US20170370906A1 (en) 2016-05-27 2017-12-28 Genentech, Inc. Bioanalytical analysis of site-specific antibody drug conjugates
WO2017214024A1 (en) 2016-06-06 2017-12-14 Genentech, Inc. Silvestrol antibody-drug conjugates and methods of use
CN109689111B (zh) 2016-08-11 2024-04-05 基因泰克公司 吡咯并苯并二氮杂䓬前药及其抗体缀合物
WO2018065501A1 (en) 2016-10-05 2018-04-12 F. Hoffmann-La Roche Ag Methods for preparing antibody drug conjugates
GB201617466D0 (en) 2016-10-14 2016-11-30 Medimmune Ltd Pyrrolobenzodiazepine conjugates
DK3544636T3 (da) 2017-02-08 2021-05-10 Adc Therapeutics Sa Pyrrolobenzodiazepin-antistof-konjugater
GB201702031D0 (en) 2017-02-08 2017-03-22 Medlmmune Ltd Pyrrolobenzodiazepine-antibody conjugates
DK3612537T3 (da) 2017-04-18 2022-08-08 Medimmune Ltd Pyrrolobenzodiazepinkonjugater
CA3057748A1 (en) 2017-04-20 2018-10-25 Adc Therapeutics Sa Combination therapy with an anti-axl antibody-drug conjugate
KR102442736B1 (ko) 2017-06-14 2022-09-16 에이디씨 테라퓨틱스 에스에이 항-cd19 adc의 투여를 위한 투약량 체제
KR102312910B1 (ko) 2017-08-18 2021-10-15 메디뮨 리미티드 피롤로벤조디아제핀 컨쥬게이트
TW201920192A (zh) 2017-09-20 2019-06-01 韓商Ph製藥公司 泰蘭他汀(thailanstatin)類似物
GB201803342D0 (en) 2018-03-01 2018-04-18 Medimmune Ltd Methods
GB201806022D0 (en) 2018-04-12 2018-05-30 Medimmune Ltd Pyrrolobenzodiazepines and conjugates thereof
GB201814281D0 (en) 2018-09-03 2018-10-17 Femtogenix Ltd Cytotoxic agents
CN113056287A (zh) 2018-10-24 2021-06-29 豪夫迈·罗氏有限公司 缀合的化学降解诱导剂及使用方法
WO2020123275A1 (en) 2018-12-10 2020-06-18 Genentech, Inc. Photocrosslinking peptides for site specific conjugation to fc-containing proteins
GB201901197D0 (en) 2019-01-29 2019-03-20 Femtogenix Ltd G-A Crosslinking cytotoxic agents
GB2597532A (en) 2020-07-28 2022-02-02 Femtogenix Ltd Cytotoxic compounds

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1990007861A1 (en) * 1988-12-28 1990-07-26 Protein Design Labs, Inc. CHIMERIC IMMUNOGLOBULINS SPECIFIC FOR p55 TAC PROTEIN OF THE IL-2 RECEPTOR
JPH04157192A (ja) * 1990-10-19 1992-05-29 Fuji Photo Film Co Ltd 銀回収装置
WO1997007671A1 (fr) * 1995-08-29 1997-03-06 Kirin Beer Kabushiki Kaisha Animal chimerique et procede de constitution

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5695751A (en) * 1993-04-08 1997-12-09 Cornell Research Foundation, Inc. Enhancing delivery of large neutral amino acid drugs
US5843727A (en) * 1997-04-08 1998-12-01 Incyte Pharmacuticals, Inc. Polynucleotides encoding a human tumor-associated membrane protein
JP4689781B2 (ja) * 1998-09-03 2011-05-25 独立行政法人科学技術振興機構 アミノ酸輸送蛋白及びその遺伝子

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1990007861A1 (en) * 1988-12-28 1990-07-26 Protein Design Labs, Inc. CHIMERIC IMMUNOGLOBULINS SPECIFIC FOR p55 TAC PROTEIN OF THE IL-2 RECEPTOR
JPH04157192A (ja) * 1990-10-19 1992-05-29 Fuji Photo Film Co Ltd 銀回収装置
WO1997007671A1 (fr) * 1995-08-29 1997-03-06 Kirin Beer Kabushiki Kaisha Animal chimerique et procede de constitution

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011083284A (ja) * 1998-09-03 2011-04-28 Japan Science & Technology Agency アミノ酸輸送蛋白及びその遺伝子
EP1572890A4 (en) * 2001-06-05 2008-04-16 Exelixis Inc SLC7S AS MODULATORS OF THE P53 PATH AND METHOD OF USE
JP4560314B2 (ja) * 2004-03-17 2010-10-13 ジェイファーマ株式会社 中性アミノ酸トランスポーターによる癌の検出法、及びそのためのキット
JP2005265531A (ja) * 2004-03-17 2005-09-29 Tama Tlo Kk 中性アミノ酸トランスポーターによる癌の検出法、及びそのためのキット
US9051374B2 (en) 2006-04-06 2015-06-09 Kyowa Hakko Kirin Co., Ltd Anti-CD98 antibody processes
US8486402B2 (en) 2006-04-06 2013-07-16 Kyowa Hakko Kirin Co., Ltd Anti-CD98 antibody
US7943745B2 (en) 2006-04-06 2011-05-17 Kyowa Hakko Kirin Co., Ltd. Anti-CD98 antibody
JP2009189376A (ja) * 2006-04-06 2009-08-27 Kyowa Hakko Kirin Co Ltd 新規抗cd98抗体
US9688770B2 (en) 2006-04-06 2017-06-27 Kyowa Hakko Kirin Co., Ltd Anti-CD98 antibody processes
EP2527437A1 (en) 2006-04-06 2012-11-28 Kyowa Hakko Kirin Co., Ltd. Novel anti-CD98 antibody
WO2007114496A1 (ja) 2006-04-06 2007-10-11 Kirin Pharma Kabushiki Kaisha 新規抗cd98抗体
WO2008096416A1 (ja) 2007-02-06 2008-08-14 Fuji Biomedix Co., Ltd. 前立腺がんの悪性度判定キット及びその方法
EP2977761A1 (en) 2007-02-06 2016-01-27 J-Pharma Co., Ltd. Antibody for determining prostate cancer malignancy
WO2011118804A1 (ja) 2010-03-26 2011-09-29 国立大学法人徳島大学 新規抗cd98抗体とその用途
JP2012092068A (ja) * 2010-10-28 2012-05-17 Kanazawa Univ 骨粗鬆症の予防及び/又は治療剤、骨吸収抑制剤、骨形成促進剤及びそれらのスクリーニング方法
KR20140019833A (ko) 2011-04-15 2014-02-17 제이 파마 가부시끼가이샤 유방암의 바이오마커
WO2012141285A1 (ja) 2011-04-15 2012-10-18 ジェイファーマ株式会社 乳癌のバイオマーカー
US9618512B2 (en) 2011-04-15 2017-04-11 J-Pharma Co., Ltd. Biomarker for breast cancer
JP2013063978A (ja) * 2012-10-24 2013-04-11 J-Pharma Co Ltd 抗ヒトlat1モノクローナル抗体及び前立腺がんの悪性度判定キット
JP2015134778A (ja) * 2015-02-06 2015-07-27 ジェイファーマ株式会社 抗ヒトlat1モノクローナル抗体及び前立腺がんの悪性度判定キット

Also Published As

Publication number Publication date
AU766306B2 (en) 2003-10-16
JP4689781B2 (ja) 2011-05-25
WO2000014228A8 (fr) 2000-05-25
US20120083588A1 (en) 2012-04-05
US20050019811A1 (en) 2005-01-27
WO2000014228A1 (fr) 2000-03-16
AU5448799A (en) 2000-03-27
US20050064475A1 (en) 2005-03-24
US7332293B2 (en) 2008-02-19
CA2341777C (en) 2013-01-08
CA2341777A1 (en) 2000-03-16
US7413895B2 (en) 2008-08-19
US20050003490A1 (en) 2005-01-06
US20050019812A1 (en) 2005-01-27
US7332572B1 (en) 2008-02-19
EP1111048B1 (en) 2005-11-09
DE69928270T2 (de) 2006-08-03
US7666999B2 (en) 2010-02-23
EP1111048A2 (en) 2001-06-27
US7335482B2 (en) 2008-02-26
EP1111048A4 (en) 2001-11-21
DE69928270D1 (de) 2005-12-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4689781B2 (ja) アミノ酸輸送蛋白及びその遺伝子
EP1174509A1 (en) Novel cytidine deaminase
JP2008532516A (ja) 遺伝子破壊、組成物、およびそれに関連する方法
US8133974B2 (en) Ferroportin1 nucleic acids, proteins, antibodies and methods
US5753502A (en) Neuron-specific ICAM-4 promoter
JP5205440B2 (ja) アミノ酸輸送蛋白及びその遺伝子
US7339029B2 (en) Sperm-specific cation channel, CatSper2, and uses therefor
US20050019868A1 (en) Neutral amino acid transporter and gene thereof
JP2006500032A (ja) 活性化t細胞受容体の核因子
JPWO2002097088A1 (ja) 精巣型カルニチントランスポーターとその遺伝子
US6376240B1 (en) RFLAT-1: a transcription factor that activates RANTES gene expression
JP2002112798A (ja) 血管平滑筋細胞増殖抑制能の測定方法
WO2002033086A2 (en) Isolated human transporter proteins, nucleic acid molecules encoding human transporter proteins, and uses thereof
JP2000037190A (ja) 哺乳動物由来組織特異的生理活性タンパク
JP2003171316A (ja) 細胞分化促進因子kklfをコードする核酸含有脂肪蓄積促進剤
US20030143683A1 (en) Isolated human transporter proteins, nucleic acid molecules encoding human transporter proteins, and uses thereof
JP2004208582A (ja) 新規カルシウム感受性カリウムチャネル蛋白質
JPWO2002101035A1 (ja) 新規な電位依存性カチオンチャネル蛋白質
JP2003116564A (ja) 新規タンパク質およびそれをコードするdna
ZA200807822B (en) Gene disruptions, compositions and methods relating thereto

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20031031

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20040129

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060830

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090908

RD13 Notification of appointment of power of sub attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7433

Effective date: 20091026

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20091027

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100831

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101129

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20101215

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110215

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110217

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4689781

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140225

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees