JP2000155438A - 受像シート - Google Patents
受像シートInfo
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- JP2000155438A JP2000155438A JP10329447A JP32944798A JP2000155438A JP 2000155438 A JP2000155438 A JP 2000155438A JP 10329447 A JP10329447 A JP 10329447A JP 32944798 A JP32944798 A JP 32944798A JP 2000155438 A JP2000155438 A JP 2000155438A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 トナー定着性が良好で画像品質に優れ、電子
写真複写機、プリンターにおける搬送適性が良好である
受像シートを提供すること。 【解決手段】 基材シートの少なくとも一方の面に、受
容層を有する受像シートにおいて、該受像シートの最表
面または該受容層と基材シートの間に、帯電防止剤とし
てテルペン骨格を有する化合物にスルホン酸基および/
またはその塩の基を導入した有機導電性材料を含有する
層が設けられていることを特徴とする受像シート。
写真複写機、プリンターにおける搬送適性が良好である
受像シートを提供すること。 【解決手段】 基材シートの少なくとも一方の面に、受
容層を有する受像シートにおいて、該受像シートの最表
面または該受容層と基材シートの間に、帯電防止剤とし
てテルペン骨格を有する化合物にスルホン酸基および/
またはその塩の基を導入した有機導電性材料を含有する
層が設けられていることを特徴とする受像シート。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受像シートに関
し、さらに詳しくは、電子写真方式で用いられる受像シ
ートに関する。
し、さらに詳しくは、電子写真方式で用いられる受像シ
ートに関する。
【0002】
【従来の技術】最近、電子写真方式を使用して、イエロ
ー、マゼンタ、シアンの3色または上記の3色にブラッ
クを加えた4色のトナーの混色によりフルカラー画像の
形成方法が実用化されている。この電子写真方式で用い
られる受像シートは、文字や画像などの記録情報を確実
に記録保持するため、一般的に、基材シート上に受容層
を形成した構成をとっている。この受像シートは、例え
ば、講演会、学校、企業、その他の説明会や展示会など
で使用されている情報伝達手段として、OHP(オーバ
ーヘッドプロジェクター)用で用いられている。電子写
真方式の印字機構は、感光体で形成した画像を受像シー
トに転写させる時に、帯電による電気的モーメントによ
りトナーを転写させるため、受像シートの表面抵抗値の
制御が必要になっている。
ー、マゼンタ、シアンの3色または上記の3色にブラッ
クを加えた4色のトナーの混色によりフルカラー画像の
形成方法が実用化されている。この電子写真方式で用い
られる受像シートは、文字や画像などの記録情報を確実
に記録保持するため、一般的に、基材シート上に受容層
を形成した構成をとっている。この受像シートは、例え
ば、講演会、学校、企業、その他の説明会や展示会など
で使用されている情報伝達手段として、OHP(オーバ
ーヘッドプロジェクター)用で用いられている。電子写
真方式の印字機構は、感光体で形成した画像を受像シー
トに転写させる時に、帯電による電気的モーメントによ
りトナーを転写させるため、受像シートの表面抵抗値の
制御が必要になっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の電子写
真方式で用いられる受像シートは、トナー定着性や電子
写真複写機、プリンターにおける搬送適性などにバラン
ス良く、優れたものがなく、特にトナーを重ねて定着す
るフルカラーの方式に適したものがなかった。例えば、
特開昭48−81539号公報などでは、トナー定着性
を向上し、かつ良好なシート搬送性を得るために、シー
トに第4級アンモニウム塩基に代表されるような界面活
性剤を含有する樹脂溶液を塗工して、その表面固有抵抗
を特定の範囲に規定することが開示されている。しか
し、上記の界面活性剤は低分子量であり、表面抵抗値を
下げるために、界面活性剤濃度を高くする必要があり、
そのために塗工面がべたついたり、シート保存時に界面
活性剤が多物品の接触面に移行して、表面抵抗値が変化
してしまうという問題がある。
真方式で用いられる受像シートは、トナー定着性や電子
写真複写機、プリンターにおける搬送適性などにバラン
ス良く、優れたものがなく、特にトナーを重ねて定着す
るフルカラーの方式に適したものがなかった。例えば、
特開昭48−81539号公報などでは、トナー定着性
を向上し、かつ良好なシート搬送性を得るために、シー
トに第4級アンモニウム塩基に代表されるような界面活
性剤を含有する樹脂溶液を塗工して、その表面固有抵抗
を特定の範囲に規定することが開示されている。しか
し、上記の界面活性剤は低分子量であり、表面抵抗値を
下げるために、界面活性剤濃度を高くする必要があり、
そのために塗工面がべたついたり、シート保存時に界面
活性剤が多物品の接触面に移行して、表面抵抗値が変化
してしまうという問題がある。
【0004】受像シートの受容面および裏面の表面抵抗
値が1014Ω以上になると、トナー転写時に画像の乱れ
が生じたり、受像シートに埃などが付着し、画質を損な
うという問題がある。また、例えば、特開昭62−23
8576号公報などでは、帯電防止性能を有する樹脂と
して、第4級アンモニウム塩基を有するアクリル樹脂を
塗工して電気抵抗を制御することが開示されている。こ
のアクリル樹脂は、接触面への移行の問題は解消される
が、イオン伝導性材料のため、シート周辺の環境(温度
および湿度)により表面抵抗値が変化してしまうという
問題がある。そこで、本発明の目的は、上記の問題を解
決するために、トナー定着性が良好で画像品質に優れ、
電子写真複写機、プリンターにおける搬送適性が良好で
ある受像シートを提供することにある。
値が1014Ω以上になると、トナー転写時に画像の乱れ
が生じたり、受像シートに埃などが付着し、画質を損な
うという問題がある。また、例えば、特開昭62−23
8576号公報などでは、帯電防止性能を有する樹脂と
して、第4級アンモニウム塩基を有するアクリル樹脂を
塗工して電気抵抗を制御することが開示されている。こ
のアクリル樹脂は、接触面への移行の問題は解消される
が、イオン伝導性材料のため、シート周辺の環境(温度
および湿度)により表面抵抗値が変化してしまうという
問題がある。そこで、本発明の目的は、上記の問題を解
決するために、トナー定着性が良好で画像品質に優れ、
電子写真複写機、プリンターにおける搬送適性が良好で
ある受像シートを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。すなわち、本発明は、基材シート
の少なくとも一方の面に、受容層を有する受像シートに
おいて、該受像シートの最表面または該受容層と基材シ
ートとの間に、テルペン骨格を有する化合物にスルホン
酸基および/またはその塩の基を導入した有機導電性材
料を含有する帯電制御層が設けられていることを特徴と
する受像シートを提供する。本発明によれば、帯電防止
剤として特定の有機導電性材料を用いることにより、ト
ナー定着性が良好で画像品質に優れ、電子写真複写機、
プリンターにおける搬送適性が良好である受像シートを
提供することができる。
によって達成される。すなわち、本発明は、基材シート
の少なくとも一方の面に、受容層を有する受像シートに
おいて、該受像シートの最表面または該受容層と基材シ
ートとの間に、テルペン骨格を有する化合物にスルホン
酸基および/またはその塩の基を導入した有機導電性材
料を含有する帯電制御層が設けられていることを特徴と
する受像シートを提供する。本発明によれば、帯電防止
剤として特定の有機導電性材料を用いることにより、ト
ナー定着性が良好で画像品質に優れ、電子写真複写機、
プリンターにおける搬送適性が良好である受像シートを
提供することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】次に図面を参照して本発明の実施
の形態についてさらに詳しく説明する。図1は、本発明
の受像シートの一つの実施の形態を表す縦断面図であ
る。基材シート1の一方の面に、受容層2を設け、その
受容層2の上に帯電制御層3を設け、さらに基材シート
1の他方の面に帯電制御層3′が設けられた受像シート
である。また、図2は、本発明の受像シートの他の実施
の形態を表す縦断面図である。基材シート1の一方の面
に、帯電制御層3を設け、その帯電制御層3の上に受容
層2を設け、さらに基材シート1の他方の面に帯電制御
層3′が設けられた受像シートである。
の形態についてさらに詳しく説明する。図1は、本発明
の受像シートの一つの実施の形態を表す縦断面図であ
る。基材シート1の一方の面に、受容層2を設け、その
受容層2の上に帯電制御層3を設け、さらに基材シート
1の他方の面に帯電制御層3′が設けられた受像シート
である。また、図2は、本発明の受像シートの他の実施
の形態を表す縦断面図である。基材シート1の一方の面
に、帯電制御層3を設け、その帯電制御層3の上に受容
層2を設け、さらに基材シート1の他方の面に帯電制御
層3′が設けられた受像シートである。
【0007】基材シート 本発明の受像シートで用いられる基材シート1として
は、受像シートが例えばOHPシート用などで透過光に
より記録画像を観察する用途では、透明性、耐熱性、寸
法安定性、剛性を備えた熱可塑性樹脂により形成された
ものが好ましい。具体的には、ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリ
塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹
脂、ポリエチレン樹脂、二酢酸セルロース樹脂、三酢酸
セルロース樹脂などの、厚さ10〜250μm程度、好
ましくは50〜180μm程度のフィルムまたはシート
が挙げられる。中でも、ポリエチレンテレフタレート樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、三酢酸
セルロース樹脂が上記の性能の点でより好ましい。
は、受像シートが例えばOHPシート用などで透過光に
より記録画像を観察する用途では、透明性、耐熱性、寸
法安定性、剛性を備えた熱可塑性樹脂により形成された
ものが好ましい。具体的には、ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリ
塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹
脂、ポリエチレン樹脂、二酢酸セルロース樹脂、三酢酸
セルロース樹脂などの、厚さ10〜250μm程度、好
ましくは50〜180μm程度のフィルムまたはシート
が挙げられる。中でも、ポリエチレンテレフタレート樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、三酢酸
セルロース樹脂が上記の性能の点でより好ましい。
【0008】また、反射光により記録画像を観察する用
途では、これら樹脂シートまたはフィルムは、着色剤な
どの添加により白色などの不透明であることが好まし
い。この場合は、基材シート1は合成紙、コート紙など
の紙類であってもよい。また、半透明の基材シートとす
れば、電飾用途にも使用できる。尚、基材シート1上に
形成される層との密着性を向上させる目的で、基材シー
ト1の表面にプライマー処理やコロナ放電処理などの公
知の易接着処理を施しても良い。
途では、これら樹脂シートまたはフィルムは、着色剤な
どの添加により白色などの不透明であることが好まし
い。この場合は、基材シート1は合成紙、コート紙など
の紙類であってもよい。また、半透明の基材シートとす
れば、電飾用途にも使用できる。尚、基材シート1上に
形成される層との密着性を向上させる目的で、基材シー
ト1の表面にプライマー処理やコロナ放電処理などの公
知の易接着処理を施しても良い。
【0009】受容層 基材シートの少なくとも一方の面に設ける受容層2は、
トナー定着性を有し、特にフルカラー電子写真方式のO
HP用途では、カラートナーの濡れ性に優れた樹脂が好
ましい。従って、アクリル系樹脂なども受容層として使
用できるが、上記の性能の点で、ポリエステル樹脂が良
く、中でも本出願人が特願平6−36609号明細書で
開示した特定のポリエステル樹脂が好ましい。すなわ
ち、ポリエステル樹脂として、下記化学式1で表される
エチレングリコールまたはプロピレングリコールで変性
した変性ビスフェノールAを、ジオール成分として用い
たポリエステル樹脂が優れたトナー定着性を有する。ま
た、下記化学式2は、係る変性ビスフェノールAの具体
的化合物である、プロピレングリコール変性ビスフェノ
ールAを表す。
トナー定着性を有し、特にフルカラー電子写真方式のO
HP用途では、カラートナーの濡れ性に優れた樹脂が好
ましい。従って、アクリル系樹脂なども受容層として使
用できるが、上記の性能の点で、ポリエステル樹脂が良
く、中でも本出願人が特願平6−36609号明細書で
開示した特定のポリエステル樹脂が好ましい。すなわ
ち、ポリエステル樹脂として、下記化学式1で表される
エチレングリコールまたはプロピレングリコールで変性
した変性ビスフェノールAを、ジオール成分として用い
たポリエステル樹脂が優れたトナー定着性を有する。ま
た、下記化学式2は、係る変性ビスフェノールAの具体
的化合物である、プロピレングリコール変性ビスフェノ
ールAを表す。
【0010】 (式中Rはエチレンまたはプロピレン基、x、yは1以
上5以下の整数かつxとyの平均値が1〜3である。)
上5以下の整数かつxとyの平均値が1〜3である。)
【0011】一方、ポリエステル樹脂の酸成分として
は、特に制限はなく、例えば、フマル酸、フタル酸、テ
レフタル酸、イソフタル酸、マレイン酸、コハク酸、ア
ジピン酸、シトラコン酸、イタコン酸、セバシン酸、マ
ロン酸、ヘキサカルボン酸などを用いることができる。
係るポリエステル樹脂の中でも前記化学式2で表すプロ
ピレングリコール変性ビスフェノールAをジオール成分
として用い、フマル酸を酸成分として用いた樹脂が、ト
ナーのバインダー樹脂との相溶性が良く、トナー定着性
およびトナー濡れ性が良く、良好な複写画像を与える。
は、特に制限はなく、例えば、フマル酸、フタル酸、テ
レフタル酸、イソフタル酸、マレイン酸、コハク酸、ア
ジピン酸、シトラコン酸、イタコン酸、セバシン酸、マ
ロン酸、ヘキサカルボン酸などを用いることができる。
係るポリエステル樹脂の中でも前記化学式2で表すプロ
ピレングリコール変性ビスフェノールAをジオール成分
として用い、フマル酸を酸成分として用いた樹脂が、ト
ナーのバインダー樹脂との相溶性が良く、トナー定着性
およびトナー濡れ性が良く、良好な複写画像を与える。
【0012】また、受容層2には上記ポリエステル樹脂
に加えて、他の樹脂を併用することもできる。例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹
脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、酢酸ビニル
樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル
酸エステルなどのアクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、
ポリアミド樹脂、エチレンやプロピレンなどのオレフィ
ンと他の重合性モノマーとの共重合体、エチルセルロー
ス、酢酸セルロースなどのセルロース系樹脂、アイオノ
マー、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレートなどの上記以外のポ
リエステル樹脂である。
に加えて、他の樹脂を併用することもできる。例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹
脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、酢酸ビニル
樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル
酸エステルなどのアクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、
ポリアミド樹脂、エチレンやプロピレンなどのオレフィ
ンと他の重合性モノマーとの共重合体、エチルセルロー
ス、酢酸セルロースなどのセルロース系樹脂、アイオノ
マー、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレートなどの上記以外のポ
リエステル樹脂である。
【0013】また、受容層2に有機微粒子や無機微粒子
のいずれか一方または両方を含有させると、受像シート
の搬送適性を向上させることができる。有機微粒子とし
ては、四フッ化エチレン樹脂、エチレン−四フッ化エチ
レン共重合体などのフッ素系樹脂、ポリエチレン樹脂、
ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ベ
ンゾグアナミン樹脂などの有機樹脂からなる微粒子が挙
げられる。一方、無機微粒子としては、シリカ、コロイ
ダルシリカ、アルミナ、カオリン、クレー、炭酸カルシ
ウム、タルク、二酸化チタン、炭酸カルシウムなどが挙
げられる。
のいずれか一方または両方を含有させると、受像シート
の搬送適性を向上させることができる。有機微粒子とし
ては、四フッ化エチレン樹脂、エチレン−四フッ化エチ
レン共重合体などのフッ素系樹脂、ポリエチレン樹脂、
ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ベ
ンゾグアナミン樹脂などの有機樹脂からなる微粒子が挙
げられる。一方、無機微粒子としては、シリカ、コロイ
ダルシリカ、アルミナ、カオリン、クレー、炭酸カルシ
ウム、タルク、二酸化チタン、炭酸カルシウムなどが挙
げられる。
【0014】また、含有させる微粒子の平均粒径は0.
1〜10μmの範囲が好ましい。平均粒径が0.1μm
未満であると、所望の効果が充分に得られず、また10
μmを越えても画像ヌケを起こしたり、OHPに使用す
る時の透明感が低下するので好ましくない。また、微粒
子の含有量は受容層形成樹脂に対して0.1〜10重量
%の範囲が好ましい。含有量が多すぎると、透明性が低
下し、特に透明性が要求される場合にはヘイズを10以
下に抑えるべく、含有量上限は3重量%とすることが好
ましい。また、微粒子の含有量が少なすぎると、所望の
搬送適性の向上効果が得られない。
1〜10μmの範囲が好ましい。平均粒径が0.1μm
未満であると、所望の効果が充分に得られず、また10
μmを越えても画像ヌケを起こしたり、OHPに使用す
る時の透明感が低下するので好ましくない。また、微粒
子の含有量は受容層形成樹脂に対して0.1〜10重量
%の範囲が好ましい。含有量が多すぎると、透明性が低
下し、特に透明性が要求される場合にはヘイズを10以
下に抑えるべく、含有量上限は3重量%とすることが好
ましい。また、微粒子の含有量が少なすぎると、所望の
搬送適性の向上効果が得られない。
【0015】また、受容層には上記微粒子の他、各種界
面活性剤、帯電防止剤、ワックス、オイルなどの添加剤
を、本発明の効果を妨げない範囲で混合使用してもよ
い。受容層の形成は、上記樹脂成分、その他必要に応じ
て微粒子、各種添加剤などを有する塗液を、グラビア印
刷、シルクスクリーン印刷などの公知の印刷手段、ある
いはグラビアコートなどの公知の塗工手段により行な
い、厚さは乾燥時で1〜10μm程度とする。
面活性剤、帯電防止剤、ワックス、オイルなどの添加剤
を、本発明の効果を妨げない範囲で混合使用してもよ
い。受容層の形成は、上記樹脂成分、その他必要に応じ
て微粒子、各種添加剤などを有する塗液を、グラビア印
刷、シルクスクリーン印刷などの公知の印刷手段、ある
いはグラビアコートなどの公知の塗工手段により行な
い、厚さは乾燥時で1〜10μm程度とする。
【0016】帯電制御層 本発明の受像シートは、受像シートの最表面または受容
層と基材シートとの間に、テルペン骨格を有する化合物
にスルホン酸基および/またはその塩の基を導入した有
機導電性材料を含有する帯電制御層3が設けられてい
る。すなわち、本発明の帯電制御層3は、図1に示すよ
うに、受像シートの基材シート1に対して受容層2側の
最表面に設けたり、図2に示すように受容層2と基材シ
ート1との間に設けて、受像シートのおもて面の表面抵
抗値の制御を行う。また、帯電制御層3′は、図1およ
び図2に示すように、受像シートの裏面の最表面に設け
て、受像シート裏面の表面抵抗値の制御を行う。但し、
基材シート裏面の表面抵抗値が高くない場合、帯電制御
層3′は適宜省略することができる。
層と基材シートとの間に、テルペン骨格を有する化合物
にスルホン酸基および/またはその塩の基を導入した有
機導電性材料を含有する帯電制御層3が設けられてい
る。すなわち、本発明の帯電制御層3は、図1に示すよ
うに、受像シートの基材シート1に対して受容層2側の
最表面に設けたり、図2に示すように受容層2と基材シ
ート1との間に設けて、受像シートのおもて面の表面抵
抗値の制御を行う。また、帯電制御層3′は、図1およ
び図2に示すように、受像シートの裏面の最表面に設け
て、受像シート裏面の表面抵抗値の制御を行う。但し、
基材シート裏面の表面抵抗値が高くない場合、帯電制御
層3′は適宜省略することができる。
【0017】受像シートのおもて面の表面抵抗値の制御
を行う場合、おもて面は電子写真複写機やプリンターに
よるトナー定着が施されるため、帯電制御層3を受容層
2側の最表面に設ける時には、塗工量を抑えるか、基材
シート1と受容層2の間に帯電制御層3を設けることが
好ましい。それは、トナー定着の機能を受容層2が充分
に発揮できるようにして、トナー定着の阻害を防止して
画像濃度不足などをなくすことができるからである。帯
電制御層3は、基材シートおよび/または受容層に良好
な接着性を有するバインダーと、テルペン骨格を有する
化合物にスルホン酸基および/またはその塩の基を導入
した有機導電性材料を主体として形成する。但し、上記
有機導電性材料単体で接着する場合は、バインダーなし
で帯電制御層3を形成してもよい。
を行う場合、おもて面は電子写真複写機やプリンターに
よるトナー定着が施されるため、帯電制御層3を受容層
2側の最表面に設ける時には、塗工量を抑えるか、基材
シート1と受容層2の間に帯電制御層3を設けることが
好ましい。それは、トナー定着の機能を受容層2が充分
に発揮できるようにして、トナー定着の阻害を防止して
画像濃度不足などをなくすことができるからである。帯
電制御層3は、基材シートおよび/または受容層に良好
な接着性を有するバインダーと、テルペン骨格を有する
化合物にスルホン酸基および/またはその塩の基を導入
した有機導電性材料を主体として形成する。但し、上記
有機導電性材料単体で接着する場合は、バインダーなし
で帯電制御層3を形成してもよい。
【0018】本発明で使用する有機導電性材料として好
ましい化合物は下記一般式1〜5で表わされる化合物で
あるが、本発明はこれらに限定されない。
ましい化合物は下記一般式1〜5で表わされる化合物で
あるが、本発明はこれらに限定されない。
【0019】
【0020】 (上記式中のX1、X2、X3およびX4は同一または異な
り、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基または水
酸基を示す。Ya、YbおよびYcは同一または異な
り、プロトン(H+)または塩基性化合物の正イオンを
表わし、nは0〜15の整数を表わす。) 以上の如き有機導電性材料は、ヤスハラケミカル株式会
社から入手して本発明で使用できる他、以下のようにし
て製造して使用することもできる。
り、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基または水
酸基を示す。Ya、YbおよびYcは同一または異な
り、プロトン(H+)または塩基性化合物の正イオンを
表わし、nは0〜15の整数を表わす。) 以上の如き有機導電性材料は、ヤスハラケミカル株式会
社から入手して本発明で使用できる他、以下のようにし
て製造して使用することもできる。
【0021】前記有機導電性材料を製造するための原料
であるテルペン系化合物としては、一般に炭素数10個
からなるモノテルペン系化合物が使用される。そのモノ
テルペン系化合物は、単環のテルペン系化合物であって
もよいし、双環のテルペン系化合物であってもよい。そ
の具体的には、例えば、α−ピネン、β−ピネン、ジペ
ンテン、リモネン、α−フェランドレン、β−フェラン
ドレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、テルピノレ
ン、1,8−シネオール、1,4−シネオール、α−タ
ーピネオール、β−ターピネオール、γ−ターピネオー
ル、パラメンタジエン類などが挙げられるが、これらに
限定されるものではない。これらのモノテルペン系化合
物は一般に植物の精油や松脂の成分として工業的に得る
ことができる原料である。
であるテルペン系化合物としては、一般に炭素数10個
からなるモノテルペン系化合物が使用される。そのモノ
テルペン系化合物は、単環のテルペン系化合物であって
もよいし、双環のテルペン系化合物であってもよい。そ
の具体的には、例えば、α−ピネン、β−ピネン、ジペ
ンテン、リモネン、α−フェランドレン、β−フェラン
ドレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、テルピノレ
ン、1,8−シネオール、1,4−シネオール、α−タ
ーピネオール、β−ターピネオール、γ−ターピネオー
ル、パラメンタジエン類などが挙げられるが、これらに
限定されるものではない。これらのモノテルペン系化合
物は一般に植物の精油や松脂の成分として工業的に得る
ことができる原料である。
【0022】前記一般式1〜4で示される有機導電性材
料を製造するために原料として使用されるフェノール類
としては、フェノールまたは炭素数1〜5のアルキル基
およびまたは水酸基の置換したフェノール化合物が挙げ
られる。具体的には炭素数が1〜5のアルキル基が付加
したフェノール化合物としては、o−クレゾール、p−
クレゾール、m−クレゾール、2,6−キシレノール、
2,4−キシレノール、プロピルフェノール、o−エチ
ルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェ
ノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノー
ル、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、
2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6
−キシレノール、3,4−キシレノール、3,6−キシ
レノール、p−フェニルフェノールなどの化合物が挙げ
れるが、これらの化合物に限定されない。また、水酸基
の置換したフェノール化合物としては、カテコール、レ
ゾルシン、ハイドロキノン、ピロガロールなどの化合物
が挙げられるが、これらの化合物に限定されるものでは
ない。
料を製造するために原料として使用されるフェノール類
としては、フェノールまたは炭素数1〜5のアルキル基
およびまたは水酸基の置換したフェノール化合物が挙げ
られる。具体的には炭素数が1〜5のアルキル基が付加
したフェノール化合物としては、o−クレゾール、p−
クレゾール、m−クレゾール、2,6−キシレノール、
2,4−キシレノール、プロピルフェノール、o−エチ
ルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェ
ノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノー
ル、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、
2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6
−キシレノール、3,4−キシレノール、3,6−キシ
レノール、p−フェニルフェノールなどの化合物が挙げ
れるが、これらの化合物に限定されない。また、水酸基
の置換したフェノール化合物としては、カテコール、レ
ゾルシン、ハイドロキノン、ピロガロールなどの化合物
が挙げられるが、これらの化合物に限定されるものでは
ない。
【0023】前記一般式3および4で示される有機導電
性を有する化合物を製造するために原料として使用され
るアルキルサルトン類としては、例えば、1,3−プロ
パンサルトン、1,4−ブタンサルトンが挙げられる
が、これらの化合物に限定されるものではない。尚、上
記のアルキルサルトン類の炭素原子数は0〜15であ
り、好ましくは1〜8である。テルペン1分子にフェノ
ール類を2分子反応させ、更にスルホン酸基を導入した
前記一般式1および2で示される化合物は、例えば、モ
ノテルペン系化合物とフェノール類を反応させ、更にス
ルホン化することにより製造することができる。また、
そのスルホン酸塩はそのスルホン化物を更に塩基性化合
物と酸塩基反応を行うことにより製造される。
性を有する化合物を製造するために原料として使用され
るアルキルサルトン類としては、例えば、1,3−プロ
パンサルトン、1,4−ブタンサルトンが挙げられる
が、これらの化合物に限定されるものではない。尚、上
記のアルキルサルトン類の炭素原子数は0〜15であ
り、好ましくは1〜8である。テルペン1分子にフェノ
ール類を2分子反応させ、更にスルホン酸基を導入した
前記一般式1および2で示される化合物は、例えば、モ
ノテルペン系化合物とフェノール類を反応させ、更にス
ルホン化することにより製造することができる。また、
そのスルホン酸塩はそのスルホン化物を更に塩基性化合
物と酸塩基反応を行うことにより製造される。
【0024】テルペン1分子とフェノール類2分子との
反応方法は、例えば、モノテルペン1モルに対してフェ
ノール類を0.5〜20モル、好ましくは2〜12モル
使用し、酸性触媒の存在下で40〜160℃の温度で1
〜10時間反応させることにより行われる。その際に用
いられる酸性触媒としては、塩酸、硫酸、リン酸、ポリ
リン酸、三フッ化硼素若しくはその錯体、陽イオン交換
樹脂、ヘテロポリ酸、活性白土などが挙げられる。この
反応において反応溶媒は使用しなくてもよいが、芳香族
系炭化水素類、アルコール類、エーテル類などの溶媒を
使用することもできる。
反応方法は、例えば、モノテルペン1モルに対してフェ
ノール類を0.5〜20モル、好ましくは2〜12モル
使用し、酸性触媒の存在下で40〜160℃の温度で1
〜10時間反応させることにより行われる。その際に用
いられる酸性触媒としては、塩酸、硫酸、リン酸、ポリ
リン酸、三フッ化硼素若しくはその錯体、陽イオン交換
樹脂、ヘテロポリ酸、活性白土などが挙げられる。この
反応において反応溶媒は使用しなくてもよいが、芳香族
系炭化水素類、アルコール類、エーテル類などの溶媒を
使用することもできる。
【0025】テルペン1分子とフェノール類2分子との
反応物のスルホン化の方法としては、通常、硫酸、無水
硫酸、発煙硫酸、クロルスルホン酸などのスルホン化剤
を用いて反応させることにより行うことができる。その
スルホン化の反応温度は通常−50〜150℃、好まし
くは0〜100℃で行われる。反応温度が−50℃より
も低い場合は、反応速度が遅く、また、150℃を越え
ると、樹脂化などの副反応が顕著となり好ましくない。
また、スルホン化反応の際に溶媒を用いなくてもよい
が、通常はメタノールなどの低級アルコール、ジクロロ
エタン、エチレンジクロリドなどの塩素系の溶媒が用い
られる。得られたスルホン化物はそのまま溶媒を回収し
て濃縮精製することにより、目的物を得ることができる
が、通常は反応物中にスルホン化剤が残存するため、溶
剤による再結晶法または透析膜による精製を行うことに
より、高純度のスルホン化物を得ることができる。
反応物のスルホン化の方法としては、通常、硫酸、無水
硫酸、発煙硫酸、クロルスルホン酸などのスルホン化剤
を用いて反応させることにより行うことができる。その
スルホン化の反応温度は通常−50〜150℃、好まし
くは0〜100℃で行われる。反応温度が−50℃より
も低い場合は、反応速度が遅く、また、150℃を越え
ると、樹脂化などの副反応が顕著となり好ましくない。
また、スルホン化反応の際に溶媒を用いなくてもよい
が、通常はメタノールなどの低級アルコール、ジクロロ
エタン、エチレンジクロリドなどの塩素系の溶媒が用い
られる。得られたスルホン化物はそのまま溶媒を回収し
て濃縮精製することにより、目的物を得ることができる
が、通常は反応物中にスルホン化剤が残存するため、溶
剤による再結晶法または透析膜による精製を行うことに
より、高純度のスルホン化物を得ることができる。
【0026】また、前記一般式1および2で示される化
合物のスルホン酸塩を製造する際に用いる塩基性化合物
としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化カルシウム、アンモニアなどの無機塩基、ピ
リジン、トリエチルアミン、テトラメチルアンモニウム
ハイドロオキサイドなどの有機塩基などが挙げられる
が、これらに限定されない。
合物のスルホン酸塩を製造する際に用いる塩基性化合物
としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化カルシウム、アンモニアなどの無機塩基、ピ
リジン、トリエチルアミン、テトラメチルアンモニウム
ハイドロオキサイドなどの有機塩基などが挙げられる
が、これらに限定されない。
【0027】一般式1および2で示される有機導電性材
料の好ましい具体例としては、例えば、特開平8−19
8791号公報に示されるテルペンジフェノール化合物
をスルホン化した下記の化学式1およびその類縁体であ
る下記化学式2の化合物が挙げられる。
料の好ましい具体例としては、例えば、特開平8−19
8791号公報に示されるテルペンジフェノール化合物
をスルホン化した下記の化学式1およびその類縁体であ
る下記化学式2の化合物が挙げられる。
【0028】
【0029】
【0030】次に、テルペン1分子にフェノール類を2
分子反応させ、更にアルキルサルトン類を反応させて得
られる前記一般式3および4で示される化合物の製造
は、化学式1で示される化合物の場合と同様に、モノテ
ルペン系化合物とフェノール類を反応させた後、アルキ
ルサルトン類を反応させることにより行うことができ
る。また、そのスルホン酸塩は上記アルキルサルトン類
との反応物を、前記塩基性化合物と酸塩基反応を行うこ
とにより製造される。
分子反応させ、更にアルキルサルトン類を反応させて得
られる前記一般式3および4で示される化合物の製造
は、化学式1で示される化合物の場合と同様に、モノテ
ルペン系化合物とフェノール類を反応させた後、アルキ
ルサルトン類を反応させることにより行うことができ
る。また、そのスルホン酸塩は上記アルキルサルトン類
との反応物を、前記塩基性化合物と酸塩基反応を行うこ
とにより製造される。
【0031】テルペン1分子とフェノール類2分子との
反応方法は、前記一般式1および2で示される化合物の
場合と同様に行われる。テルペン1分子とフェノール類
2分子との反応物とアルキルサルトン類の反応方法とし
ては、通常触媒の存在下、アルキルサルトン類を反応さ
せることにより行うことができる。その触媒としては、
例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カ
リウムなどを使用することができる。また、その際、通
常、ジメチルアセトアミドなどの溶媒を使用して反応を
行う。そのアルキルサルトン類との反応温度としては、
通常0〜150℃で行われる。反応温度が0℃よりも低
いと反応速度が遅く、150℃を越えると副反応が顕著
となり好ましくない。
反応方法は、前記一般式1および2で示される化合物の
場合と同様に行われる。テルペン1分子とフェノール類
2分子との反応物とアルキルサルトン類の反応方法とし
ては、通常触媒の存在下、アルキルサルトン類を反応さ
せることにより行うことができる。その触媒としては、
例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カ
リウムなどを使用することができる。また、その際、通
常、ジメチルアセトアミドなどの溶媒を使用して反応を
行う。そのアルキルサルトン類との反応温度としては、
通常0〜150℃で行われる。反応温度が0℃よりも低
いと反応速度が遅く、150℃を越えると副反応が顕著
となり好ましくない。
【0032】得られた反応物は、精製水に溶解させて透
析膜による精製を行い、触媒を除去することにより、末
端がスルホン酸基の化合物が得られる。その際に用いら
れる透析膜としては、例えば、セルロースエステルなど
が用いられるがこれに限定されない。得られたアルキル
サルトン類との反応物のスルホン酸塩を製造するために
用いる塩基性化合物としては、例えば、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニアな
どの無機塩基、ピリジン、トリエチルアミン、テトラメ
チルアンモニウムハイドロオキサイドなどの有機塩基な
どが挙げられるが、これらに限定されない。
析膜による精製を行い、触媒を除去することにより、末
端がスルホン酸基の化合物が得られる。その際に用いら
れる透析膜としては、例えば、セルロースエステルなど
が用いられるがこれに限定されない。得られたアルキル
サルトン類との反応物のスルホン酸塩を製造するために
用いる塩基性化合物としては、例えば、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニアな
どの無機塩基、ピリジン、トリエチルアミン、テトラメ
チルアンモニウムハイドロオキサイドなどの有機塩基な
どが挙げられるが、これらに限定されない。
【0033】また、このスルホン酸塩の他の製造方法と
して、テルペン1分子とフェノール類2分子との反応物
とアルキルサルトン類を反応させる際、塩基性化合物の
存在下、無触媒で反応させることにより末端がスルホン
酸塩である目的物を得ることができる。また、このスル
ホン酸塩を硫酸や塩酸でイオン交換を行い、精製水に溶
解させて透析膜による精製を行うことにより、末端がス
ルホン酸基の化合物に変換することができる。
して、テルペン1分子とフェノール類2分子との反応物
とアルキルサルトン類を反応させる際、塩基性化合物の
存在下、無触媒で反応させることにより末端がスルホン
酸塩である目的物を得ることができる。また、このスル
ホン酸塩を硫酸や塩酸でイオン交換を行い、精製水に溶
解させて透析膜による精製を行うことにより、末端がス
ルホン酸基の化合物に変換することができる。
【0034】前記一般式3で示される有機導電性材料の
好ましい具体例としては、例えば、特開平8−1987
91号公報に示されるテルペンジフェノール化合物に
1,3−プロパンサルトンを反応させて得られる下記の
化学式3の化合物が挙げられる。また、一般式4で示さ
れる有機導電性材料の好ましい具体例としては、化学式
3の化合物の類縁体である下記化学式4の化合物が挙げ
られる。
好ましい具体例としては、例えば、特開平8−1987
91号公報に示されるテルペンジフェノール化合物に
1,3−プロパンサルトンを反応させて得られる下記の
化学式3の化合物が挙げられる。また、一般式4で示さ
れる有機導電性材料の好ましい具体例としては、化学式
3の化合物の類縁体である下記化学式4の化合物が挙げ
られる。
【0035】
【0036】次に、前記一般式5に示すテルペン系芳香
族化合物にスルホン酸基を導入した化合物の製造方法
は、通常、テルペン系芳香族化合物を硫酸、無水硫酸、
発煙硫酸、クロルスルホン酸などのスルホン化剤を用い
て反応させることにより行うことができる。また、その
スルホン酸塩はそのスルホン化物を更に塩基性化合物と
酸塩基反応を行うことにより製造される。そのスルホン
化の方法およびスルホン酸塩の製造方法は前記一般式1
の化合物と同様に行うことができる。前記一般式5に示
す化合物の好ましい例を下記化学式5に示す。
族化合物にスルホン酸基を導入した化合物の製造方法
は、通常、テルペン系芳香族化合物を硫酸、無水硫酸、
発煙硫酸、クロルスルホン酸などのスルホン化剤を用い
て反応させることにより行うことができる。また、その
スルホン酸塩はそのスルホン化物を更に塩基性化合物と
酸塩基反応を行うことにより製造される。そのスルホン
化の方法およびスルホン酸塩の製造方法は前記一般式1
の化合物と同様に行うことができる。前記一般式5に示
す化合物の好ましい例を下記化学式5に示す。
【0037】
【0038】本発明では、前述のように基材シートまた
は受容層の適当な面に上記導電性有機材料を含む帯電制
御層を形成する。該帯電制御層は、前記導電性有機材料
とバインダーとからなる層である。上記バインダーとし
ては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹
脂、ポリアクリル系樹脂、ポリビニルホルマール系樹
脂、エポキシ系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、ポ
リアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスチレン系
樹脂、スチレン−アクリル共重合体系樹脂などが挙げら
れる。
は受容層の適当な面に上記導電性有機材料を含む帯電制
御層を形成する。該帯電制御層は、前記導電性有機材料
とバインダーとからなる層である。上記バインダーとし
ては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹
脂、ポリアクリル系樹脂、ポリビニルホルマール系樹
脂、エポキシ系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、ポ
リアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスチレン系
樹脂、スチレン−アクリル共重合体系樹脂などが挙げら
れる。
【0039】帯電制御層は、上記バインダーと前記導電
性有機材料を主成分として形成され、形成方法として
は、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、キシレ
ン、酢酸エチルなどの適当な溶剤中に溶解または分散さ
せたり、水を含む溶媒、例えば、水と、メタノール、エ
タノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピル
アルコールなどの水溶性有機溶剤との混合物に前記バイ
ンダーおよび前記導電性有機材料を溶解または分散した
塗工液を作製する。この塗工液には、塗工時における基
材シートや受容層の濡れ性向上のために界面活性剤や、
気泡を抑制するための消泡剤などの任意の添加剤を添加
することができる。
性有機材料を主成分として形成され、形成方法として
は、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、キシレ
ン、酢酸エチルなどの適当な溶剤中に溶解または分散さ
せたり、水を含む溶媒、例えば、水と、メタノール、エ
タノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピル
アルコールなどの水溶性有機溶剤との混合物に前記バイ
ンダーおよび前記導電性有機材料を溶解または分散した
塗工液を作製する。この塗工液には、塗工時における基
材シートや受容層の濡れ性向上のために界面活性剤や、
気泡を抑制するための消泡剤などの任意の添加剤を添加
することができる。
【0040】帯電制御層用塗工液の組成としては、バイ
ンダー樹脂約2〜50重量%、好ましくは3〜20重量
%、前記導電性有機材料約0.1〜30重量%、好まし
くは0.25〜20重量%および残量の溶媒からなる組
成が好ましい。帯電制御層の形成は上記塗工液を基材シ
ートの一方の面に、例えば、グラビアコーター、ロール
コーター、ワイヤーバーなどの慣用の塗工方式で塗工お
よび乾燥して形成される。
ンダー樹脂約2〜50重量%、好ましくは3〜20重量
%、前記導電性有機材料約0.1〜30重量%、好まし
くは0.25〜20重量%および残量の溶媒からなる組
成が好ましい。帯電制御層の形成は上記塗工液を基材シ
ートの一方の面に、例えば、グラビアコーター、ロール
コーター、ワイヤーバーなどの慣用の塗工方式で塗工お
よび乾燥して形成される。
【0041】帯電制御層の形成は、上記塗工液を受像シ
ートの最表面または受容層の下に、例えば、グラビアコ
ーター、ロールコーター、ワイヤーバーなどの慣用の塗
工方式で塗工および乾燥して行われる。帯電制御層の塗
工量は、塗工液の固形分として約0.05〜1.0μ
m、好ましくは0.1〜0.5μmの範囲であり、塗工
量が上記範囲より少ないと、帯電制御層としての性能が
不十分であり、一方、塗工量が上記範囲より多くても、
その厚みに比例して上記性能が向上する訳ではないの
で、経済的に不利であるばかりでなく、電子写真複写
機、プリンターによる画像の濃度が低下するので好まし
くない。
ートの最表面または受容層の下に、例えば、グラビアコ
ーター、ロールコーター、ワイヤーバーなどの慣用の塗
工方式で塗工および乾燥して行われる。帯電制御層の塗
工量は、塗工液の固形分として約0.05〜1.0μ
m、好ましくは0.1〜0.5μmの範囲であり、塗工
量が上記範囲より少ないと、帯電制御層としての性能が
不十分であり、一方、塗工量が上記範囲より多くても、
その厚みに比例して上記性能が向上する訳ではないの
で、経済的に不利であるばかりでなく、電子写真複写
機、プリンターによる画像の濃度が低下するので好まし
くない。
【0042】本発明の受像シートにおける帯電制御層
は、得られる受像シートの表面抵抗値を107〜1013
Ω/sqに収める事が好ましい。その制御方法は、受像
シートの表、裏の個々に帯電制御層の前記有機導電性材
料の含有量、塗工量を制御することで、受像シートの表
面抵抗値を107〜1013Ω/sqに収めることができ
る。帯電制御層の前記有機導電性材料の含有量、塗工量
の範囲については、前記の帯電制御層で説明したので、
ここでは省略するが、変更できる範囲内で含有量、塗工
量を調節することにより、受像シートの表面抵抗値を1
07〜1013Ω/sqに収めるものである。
は、得られる受像シートの表面抵抗値を107〜1013
Ω/sqに収める事が好ましい。その制御方法は、受像
シートの表、裏の個々に帯電制御層の前記有機導電性材
料の含有量、塗工量を制御することで、受像シートの表
面抵抗値を107〜1013Ω/sqに収めることができ
る。帯電制御層の前記有機導電性材料の含有量、塗工量
の範囲については、前記の帯電制御層で説明したので、
ここでは省略するが、変更できる範囲内で含有量、塗工
量を調節することにより、受像シートの表面抵抗値を1
07〜1013Ω/sqに収めるものである。
【0043】受像シートのおもて面および裏面の表面抵
抗値、すなわち面積抵抗は、受容層、帯電制御層、基材
シートなどの各層の厚みと、帯電制御層における前記有
機導電性材料と混合する樹脂の比率と、帯電制御層の水
と有機溶剤と界面活性剤の混合比率によって、帯電制御
層の導電性を適宜調整することにより、所望の面積抵抗
に制御することができる。例えば、帯電制御層の厚みを
増やせば面積抵抗は低下する。図2に示すような帯電制
御層3が基材シート1と受容層2との間に存在する場
合、受像シートのおもて面(受容層2の最表面)と帯電
制御層3との界面との距離の大小と面積抵抗の大小は逆
の関係で制御できる。
抗値、すなわち面積抵抗は、受容層、帯電制御層、基材
シートなどの各層の厚みと、帯電制御層における前記有
機導電性材料と混合する樹脂の比率と、帯電制御層の水
と有機溶剤と界面活性剤の混合比率によって、帯電制御
層の導電性を適宜調整することにより、所望の面積抵抗
に制御することができる。例えば、帯電制御層の厚みを
増やせば面積抵抗は低下する。図2に示すような帯電制
御層3が基材シート1と受容層2との間に存在する場
合、受像シートのおもて面(受容層2の最表面)と帯電
制御層3との界面との距離の大小と面積抵抗の大小は逆
の関係で制御できる。
【0044】仮に、図2に示すような構成の受像シート
において、裏面の面積抵抗に合わせて帯電制御層3の厚
みを設定した場合、おもて面の面積抵抗が適性値より外
れる場合には、目標値よりも下がり過ぎたならば、受容
層2の厚みを厚くし、逆に目標値よりも大きすぎたなら
ば、受容層2の厚みを少なくするか、受容層2の上にさ
らに帯電制御層を設ければよい。受像シートの表面抵抗
値が107Ω/sqより低いと、画像不良(画像ヌケ)
が生じやすく、逆に1×1013Ω/sqを越えると画像
不良(濃度不足)、静電気発生や滑性不足により電子写
真複写機、プリンターにおける搬送不良が起こりやす
い。
において、裏面の面積抵抗に合わせて帯電制御層3の厚
みを設定した場合、おもて面の面積抵抗が適性値より外
れる場合には、目標値よりも下がり過ぎたならば、受容
層2の厚みを厚くし、逆に目標値よりも大きすぎたなら
ば、受容層2の厚みを少なくするか、受容層2の上にさ
らに帯電制御層を設ければよい。受像シートの表面抵抗
値が107Ω/sqより低いと、画像不良(画像ヌケ)
が生じやすく、逆に1×1013Ω/sqを越えると画像
不良(濃度不足)、静電気発生や滑性不足により電子写
真複写機、プリンターにおける搬送不良が起こりやす
い。
【0045】
【実施例】次に合成例、実施例および比較例を挙げて本
発明を更に具体的に説明する。以下においては部および
%は特に断りのない限り重量基準である。 合成例1〔化学式1で示される化合物の合成例〕 温度計、攪拌装置、滴下ロートおよび冷却管を備えた内
容積1リットルの4つ口フラスコに、フェノール564
gおよび強酸性陽イオン交換樹脂34gを仕込んだ後、
80℃の温度に保持しながら、α−ピネン136gを4
時間かけて滴下し、その後、2時間攪拌して反応させ
た。次いで該混合液から濾過によって陽イオン交換樹脂
を除き、得られた反応液を蒸留水で2回洗浄した後、5
mmHgの減圧条件下、250℃で30分間保持して残
存フェノールと副生成物を蒸留により留去し、淡黄色樹
脂状物を得た。この淡黄色樹脂状物を、溶媒(トルエ
ン)を用いた再結晶を繰り返すことによる精製を行い、
テルペンジフェノール化合物の白色結晶32gを得た。
発明を更に具体的に説明する。以下においては部および
%は特に断りのない限り重量基準である。 合成例1〔化学式1で示される化合物の合成例〕 温度計、攪拌装置、滴下ロートおよび冷却管を備えた内
容積1リットルの4つ口フラスコに、フェノール564
gおよび強酸性陽イオン交換樹脂34gを仕込んだ後、
80℃の温度に保持しながら、α−ピネン136gを4
時間かけて滴下し、その後、2時間攪拌して反応させ
た。次いで該混合液から濾過によって陽イオン交換樹脂
を除き、得られた反応液を蒸留水で2回洗浄した後、5
mmHgの減圧条件下、250℃で30分間保持して残
存フェノールと副生成物を蒸留により留去し、淡黄色樹
脂状物を得た。この淡黄色樹脂状物を、溶媒(トルエ
ン)を用いた再結晶を繰り返すことによる精製を行い、
テルペンジフェノール化合物の白色結晶32gを得た。
【0046】次に、温度計、攪拌装置、滴下ロートおよ
び冷却管を備えた500mlの4つ口フラスコに、エチ
レンジクロリド200gおよび上記白色結晶32gを仕
込んだ後、5℃の温度に保持しながら、無水硫酸15.
8gを1時間で滴下し、その後4時間攪拌して反応させ
た。反応物は10mmHgの減圧下、40℃で濃縮乾固
させ、黄褐色の結晶45gを得た。得られた結晶を核磁
気共鳴スペクトル分析(NMR)および質量スペクトル
分析(MS)により構造解析を行った結果、化学式1に
示される化合物であると同定された。また、得られた結
晶は高速液体クロマトグラフィー分析(HPLC)によ
り純度が93重量%であった。
び冷却管を備えた500mlの4つ口フラスコに、エチ
レンジクロリド200gおよび上記白色結晶32gを仕
込んだ後、5℃の温度に保持しながら、無水硫酸15.
8gを1時間で滴下し、その後4時間攪拌して反応させ
た。反応物は10mmHgの減圧下、40℃で濃縮乾固
させ、黄褐色の結晶45gを得た。得られた結晶を核磁
気共鳴スペクトル分析(NMR)および質量スペクトル
分析(MS)により構造解析を行った結果、化学式1に
示される化合物であると同定された。また、得られた結
晶は高速液体クロマトグラフィー分析(HPLC)によ
り純度が93重量%であった。
【0047】合成例2〔化学式2で示される化合物の合
成例〕 合成例1と同様の方法で淡黄色樹脂状物を得た後、溶媒
(トルエン)による再結晶を行い、その母液を濃縮して
樹脂状物を得た。この樹脂状物を更に溶媒(クロロホル
ム)で再結晶による精製を行うことにより、テルペンジ
フェノール化合物の白色結晶28gを得た。
成例〕 合成例1と同様の方法で淡黄色樹脂状物を得た後、溶媒
(トルエン)による再結晶を行い、その母液を濃縮して
樹脂状物を得た。この樹脂状物を更に溶媒(クロロホル
ム)で再結晶による精製を行うことにより、テルペンジ
フェノール化合物の白色結晶28gを得た。
【0048】次に、温度計、攪拌装置、滴下ロートおよ
び冷却管を備えた500mlの4つ口フラスコに、エチ
レンジクロリド200gおよび上記白色結晶28gを仕
込んだ後、35℃の温度に保持しながら、クロルスルホ
ン酸20.2gを30分間で滴下し、その後、4時間攪
拌して反応させた。反応物は10mmHgの減圧下、5
0℃で濃縮乾固させ、黄褐色の結晶39.6gを得た。
得られた結晶をNMR分析およびMS分析により構造解
析を行った結果、化学式2に示される化合物であると同
定された。また、得られた結晶はHPLC分析により純
度が92重量%であった。
び冷却管を備えた500mlの4つ口フラスコに、エチ
レンジクロリド200gおよび上記白色結晶28gを仕
込んだ後、35℃の温度に保持しながら、クロルスルホ
ン酸20.2gを30分間で滴下し、その後、4時間攪
拌して反応させた。反応物は10mmHgの減圧下、5
0℃で濃縮乾固させ、黄褐色の結晶39.6gを得た。
得られた結晶をNMR分析およびMS分析により構造解
析を行った結果、化学式2に示される化合物であると同
定された。また、得られた結晶はHPLC分析により純
度が92重量%であった。
【0049】合成例3〔化学式3で示される化合物の合
成例〕 温度計、攪拌装置、滴下ロートおよび冷却管を備えた5
00mlの4つ口フラスコに、合成例1と同様にして得
られたテルペンジフェノール化合物の白色結晶32g、
アセトニトリル130gおよび25重量%テトラメチル
アンモニウムヒドロオキシド水溶液69.8gを仕込ん
だ後、70℃の温度に保持しながら、1,3−プロパン
サルトン23.7gを1時間かけて滴下し、その後、2
時間攪拌して反応させた。反応物は50mmHgの減圧
下、70℃で濃縮乾固させ、白色結晶67.2gを得
た。得られた結晶をNMR分析およびMS分析により構
造解析を行った結果、化学式3に示される化合物である
と同定された。また、得られた結晶はHPLC分析によ
り純度が96重量%であった。
成例〕 温度計、攪拌装置、滴下ロートおよび冷却管を備えた5
00mlの4つ口フラスコに、合成例1と同様にして得
られたテルペンジフェノール化合物の白色結晶32g、
アセトニトリル130gおよび25重量%テトラメチル
アンモニウムヒドロオキシド水溶液69.8gを仕込ん
だ後、70℃の温度に保持しながら、1,3−プロパン
サルトン23.7gを1時間かけて滴下し、その後、2
時間攪拌して反応させた。反応物は50mmHgの減圧
下、70℃で濃縮乾固させ、白色結晶67.2gを得
た。得られた結晶をNMR分析およびMS分析により構
造解析を行った結果、化学式3に示される化合物である
と同定された。また、得られた結晶はHPLC分析によ
り純度が96重量%であった。
【0050】合成例4〔化学式4で示される化合物の合
成例〕 合成例3において、合成例2と同様にして得られたテル
ペンジフェノール化合物の白色結晶32gを用いる以外
は合成例3と同様に操作し、白色結晶66.8gを得
た。得られた結晶をNMR分析およびMS分析により構
造解析を行った結果、化学式4に示される化合物である
と同定された。得られた結晶はHPLC分析により純度
が94重量%であった。
成例〕 合成例3において、合成例2と同様にして得られたテル
ペンジフェノール化合物の白色結晶32gを用いる以外
は合成例3と同様に操作し、白色結晶66.8gを得
た。得られた結晶をNMR分析およびMS分析により構
造解析を行った結果、化学式4に示される化合物である
と同定された。得られた結晶はHPLC分析により純度
が94重量%であった。
【0051】合成例5〔化学式5で示される化合物の合
成例〕 温度計、攪拌装置、滴下ロートおよび冷却管を備えた5
00mlの4つ口フラスコに、メタノール200gおよ
びパラサイメン40gを仕込んだ後、5℃の温度に保持
しながら、無水硫酸23.2gを1時間で滴下し、その
後4時間攪拌して反応させた。反応物は10mmHgの
減圧下、50℃で濃縮乾固させ、黒褐色の粘ちょう体6
0.5gを得た。得られた粘ちょう体をNMR分析およ
びMS分析により構造解析を行った結果、パラサイメン
スルホン酸であると同定された。また、得られた粘ちょ
う体はHPLCにより純度が95重量%であった。
成例〕 温度計、攪拌装置、滴下ロートおよび冷却管を備えた5
00mlの4つ口フラスコに、メタノール200gおよ
びパラサイメン40gを仕込んだ後、5℃の温度に保持
しながら、無水硫酸23.2gを1時間で滴下し、その
後4時間攪拌して反応させた。反応物は10mmHgの
減圧下、50℃で濃縮乾固させ、黒褐色の粘ちょう体6
0.5gを得た。得られた粘ちょう体をNMR分析およ
びMS分析により構造解析を行った結果、パラサイメン
スルホン酸であると同定された。また、得られた粘ちょ
う体はHPLCにより純度が95重量%であった。
【0052】合成例6〔化学式1および2で示される化
合物の混合物の合成例〕 温度計、攪拌装置、滴下ロートおよび冷却管を備えた内
容積1リットルの4つ口フラスコに、フェノール564
gおよび強酸性陽イオン交換樹脂34gを仕込んだ後、
80℃の温度に保持しながら、d−リモネン136gを
4時間かけて滴下し、その後、2時間攪拌して反応させ
た。次いで該混合液から濾過によって陽イオン交換樹脂
を除き、得られた反応液を蒸留水で2回洗浄した後、5
mmHgの減圧条件下、250℃で30分間保持して残
存フェノールと副生成物を蒸留により留去し、淡黄色樹
脂状物を得た。この淡黄色樹脂状物を更に薄膜式蒸留に
より留出させることにより、テルペンジフェノール化合
物の微黄色結晶85gを得た。
合物の混合物の合成例〕 温度計、攪拌装置、滴下ロートおよび冷却管を備えた内
容積1リットルの4つ口フラスコに、フェノール564
gおよび強酸性陽イオン交換樹脂34gを仕込んだ後、
80℃の温度に保持しながら、d−リモネン136gを
4時間かけて滴下し、その後、2時間攪拌して反応させ
た。次いで該混合液から濾過によって陽イオン交換樹脂
を除き、得られた反応液を蒸留水で2回洗浄した後、5
mmHgの減圧条件下、250℃で30分間保持して残
存フェノールと副生成物を蒸留により留去し、淡黄色樹
脂状物を得た。この淡黄色樹脂状物を更に薄膜式蒸留に
より留出させることにより、テルペンジフェノール化合
物の微黄色結晶85gを得た。
【0053】次に、温度計、攪拌装置、滴下ロートおよ
び冷却管を備えた500mlの4つ口フラスコに、エチ
レンジクロリド200gおよび上記白色結晶32gを仕
込んだ後、5℃の温度に保持しながら、無水硫酸15.
8gを1時間で滴下し、その後4時間攪拌して反応させ
た。反応物は10mmHgの減圧下、40℃で濃縮乾固
させ、黄褐色の結晶116gを得た。得られた結晶をN
MR分析およびMS分析により構造解析を行った結果、
化学式1と化学式2に示される化合物の混合物であると
同定された。得られた結晶はHPLC分析により純度が
87重量%で、化学式1の化合物と化学式2の化合物の
組成比は66対34であった。
び冷却管を備えた500mlの4つ口フラスコに、エチ
レンジクロリド200gおよび上記白色結晶32gを仕
込んだ後、5℃の温度に保持しながら、無水硫酸15.
8gを1時間で滴下し、その後4時間攪拌して反応させ
た。反応物は10mmHgの減圧下、40℃で濃縮乾固
させ、黄褐色の結晶116gを得た。得られた結晶をN
MR分析およびMS分析により構造解析を行った結果、
化学式1と化学式2に示される化合物の混合物であると
同定された。得られた結晶はHPLC分析により純度が
87重量%で、化学式1の化合物と化学式2の化合物の
組成比は66対34であった。
【0054】合成例7〔化学式3および4で示される化
合物の混合物の合成例〕 合成例3において、合成例6と同様にして得られたテル
ペンジフェノール化合物の白色結晶85gを用いる以外
は合成例3と同様に操作し、白色結晶177gを得た。
得られた結晶をNMR分析およびMS分析により構造解
析を行った結果、化学式3と化学式4に示される化合物
の混合物であると同定された。また、化学式3の化合物
と化学式4の化合物の組成比は66対34であった。
合物の混合物の合成例〕 合成例3において、合成例6と同様にして得られたテル
ペンジフェノール化合物の白色結晶85gを用いる以外
は合成例3と同様に操作し、白色結晶177gを得た。
得られた結晶をNMR分析およびMS分析により構造解
析を行った結果、化学式3と化学式4に示される化合物
の混合物であると同定された。また、化学式3の化合物
と化学式4の化合物の組成比は66対34であった。
【0055】実施例1 下記に示す基材シート、受容層塗工液、帯電制御層塗工
液1、1′を用いて、図1に示すような構成の実施例1
の受像シートを作製した。但し、帯電制御層塗工液1は
受容層の上に設けるもので、帯電制御層塗工液1′は受
像シート裏面に設けるものである。また、実施例1の受
像シートでは、図1の基材シート1と帯電制御層3′の
間に、下記組成の検知マーク用インキを用いて検知マー
クを設けた。また、受容層の厚み(乾燥時、以下同様)
は3μm、帯電制御層3、3′の厚みは両方とも0.3
μm、検知マークの厚みは3μmである。
液1、1′を用いて、図1に示すような構成の実施例1
の受像シートを作製した。但し、帯電制御層塗工液1は
受容層の上に設けるもので、帯電制御層塗工液1′は受
像シート裏面に設けるものである。また、実施例1の受
像シートでは、図1の基材シート1と帯電制御層3′の
間に、下記組成の検知マーク用インキを用いて検知マー
クを設けた。また、受容層の厚み(乾燥時、以下同様)
は3μm、帯電制御層3、3′の厚みは両方とも0.3
μm、検知マークの厚みは3μmである。
【0056】基材シート:厚さ75μmのポリエチレン
テレフタレートフィルム受容層塗工液 : ポリエステル樹脂(フマル酸とプロピレングリコール変性ビスフェノールAと の重合物、ガラス転移温度60℃、軟化点100℃) 30部 シリカ微粒子(平均粒径5μm) 0.15部 メチルエチルケトン 35部 トルエン 35部
テレフタレートフィルム受容層塗工液 : ポリエステル樹脂(フマル酸とプロピレングリコール変性ビスフェノールAと の重合物、ガラス転移温度60℃、軟化点100℃) 30部 シリカ微粒子(平均粒径5μm) 0.15部 メチルエチルケトン 35部 トルエン 35部
【0057】帯電制御層塗工液1 : 化学式1で示される化合物 7.5部 ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡績製) 2.5部 メチルエチルケトン 90部
【0058】帯電制御層塗工液1′ 化学式2で示される化合物 7.5部 ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡績製) 2.5部 メチルエチルケトン 90部
【0059】検知マーク用インキ アルミニウムペースト 12部 酸化チタン 20部 マイクロシリカ 5部 ウレタン樹脂 10部 ポリエチレンワックス 2部 カーボンブラック 2部 メチルエチルケトン 27部 トルエン 27部
【0060】実施例2 図2に示すような構成の実施例2の受像シートを作製し
た。但し、基材シートと受容層塗工液は、実施例1と同
様のものを使用した。また、基材シート1と受容層2と
の間の帯電制御層3は、実施例1で使用した帯電制御層
塗工液1を用い、受像シート裏面の帯電制御層3′は実
施例1で使用した帯電制御層塗工液1′を用いて形成し
た。また、実施例2の受像シートでは、図2の基材シー
ト1と帯電制御層3′の間に、実施例1で使用した検知
マーク用インキを用いて検知マークを設けた。尚、受容
層の厚み、帯電制御層3、3′の厚み、検知マークの厚
み全てについて、実施例1と同様である。
た。但し、基材シートと受容層塗工液は、実施例1と同
様のものを使用した。また、基材シート1と受容層2と
の間の帯電制御層3は、実施例1で使用した帯電制御層
塗工液1を用い、受像シート裏面の帯電制御層3′は実
施例1で使用した帯電制御層塗工液1′を用いて形成し
た。また、実施例2の受像シートでは、図2の基材シー
ト1と帯電制御層3′の間に、実施例1で使用した検知
マーク用インキを用いて検知マークを設けた。尚、受容
層の厚み、帯電制御層3、3′の厚み、検知マークの厚
み全てについて、実施例1と同様である。
【0061】実施例3 実施例1の帯電制御層塗工液1を下記組成の帯電制御層
塗工液2に変更し、帯電制御層3の塗工量を1μmにし
た以外は実施例1と同様にて、実施例3の受像シートを
作製した。帯電制御層塗工液2 : 化学式2で示される化合物 7.5部 ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡績製) 2.5部 メチルエチルケトン 90部
塗工液2に変更し、帯電制御層3の塗工量を1μmにし
た以外は実施例1と同様にて、実施例3の受像シートを
作製した。帯電制御層塗工液2 : 化学式2で示される化合物 7.5部 ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡績製) 2.5部 メチルエチルケトン 90部
【0062】実施例4 実施例2の帯電制御層塗工液1を下記組成の帯電制御層
塗工液3に変更し、帯電制御層3の塗工量を1μmにし
た以外は実施例2と同様にて、実施例4の受像シートを
作製した。帯電制御層塗工液3 : 化学式3で示される化合物 7.5部 芳香族ポリエステルエマルジョン樹脂(ファインテックスES−850、大日 本インキ製) 8.3部 水 39.2部 イソプロピルアルコール 45部
塗工液3に変更し、帯電制御層3の塗工量を1μmにし
た以外は実施例2と同様にて、実施例4の受像シートを
作製した。帯電制御層塗工液3 : 化学式3で示される化合物 7.5部 芳香族ポリエステルエマルジョン樹脂(ファインテックスES−850、大日 本インキ製) 8.3部 水 39.2部 イソプロピルアルコール 45部
【0063】実施例5 実施例1の帯電制御層塗工液1を下記組成の帯電制御層
塗工液4に変更し、帯電制御層3の塗工量を1μmにし
た以外は実施例1と同様にて、実施例5の受像シートを
作製した。帯電制御層塗工液4 : 化学式4で示される化合物 7.5部 芳香族ポリエステルエマルジョン樹脂(ファインテックスES−850、大日 本インキ製) 8.3部 水 39.2部 イソプロピルアルコール 45部
塗工液4に変更し、帯電制御層3の塗工量を1μmにし
た以外は実施例1と同様にて、実施例5の受像シートを
作製した。帯電制御層塗工液4 : 化学式4で示される化合物 7.5部 芳香族ポリエステルエマルジョン樹脂(ファインテックスES−850、大日 本インキ製) 8.3部 水 39.2部 イソプロピルアルコール 45部
【0064】実施例6実施例1の帯電制御層塗工液1を
下記組成の帯電制御層塗工液5に変更し、帯電制御層3
の塗工量を1μmにした以外は実施例1と同様にて、実
施例6の受像シートを作製した。帯電制御層塗工液5 : 化学式5で示される化合物 7.5部 ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡績製) 2.5部 水 39.2部 イソプロピルアルコール 45部
下記組成の帯電制御層塗工液5に変更し、帯電制御層3
の塗工量を1μmにした以外は実施例1と同様にて、実
施例6の受像シートを作製した。帯電制御層塗工液5 : 化学式5で示される化合物 7.5部 ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡績製) 2.5部 水 39.2部 イソプロピルアルコール 45部
【0065】実施例7実施例1の帯電制御層塗工液1を
下記組成の帯電制御層塗工液6に、帯電制御層塗工液1
´を下記組成の帯電制御層塗工液6´にそれぞれ変更
し、帯電制御層3の塗工量を0.5μmに、帯電制御層
3´の塗工量を0.5μmにした以外は実施例1と同様
にて、実施例7の受像シートを作製した。帯電制御層塗工液6 : 合成例6で得た化学式1及び2で示される化合物の混合物 2.5部 ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡績製) 7.5部 メチルエチルケトン 90部帯電制御層塗工液6´ : 合成例7で得た化学式3及び4で示される化合物の混合物 2.5部 芳香族ポリエステルエマルジョン樹脂(ファインテックスES−850、大日 本インキ製) 8.3部 水 39.2部 IPA 45部
下記組成の帯電制御層塗工液6に、帯電制御層塗工液1
´を下記組成の帯電制御層塗工液6´にそれぞれ変更
し、帯電制御層3の塗工量を0.5μmに、帯電制御層
3´の塗工量を0.5μmにした以外は実施例1と同様
にて、実施例7の受像シートを作製した。帯電制御層塗工液6 : 合成例6で得た化学式1及び2で示される化合物の混合物 2.5部 ポリエステル樹脂(バイロン200、東洋紡績製) 7.5部 メチルエチルケトン 90部帯電制御層塗工液6´ : 合成例7で得た化学式3及び4で示される化合物の混合物 2.5部 芳香族ポリエステルエマルジョン樹脂(ファインテックスES−850、大日 本インキ製) 8.3部 水 39.2部 IPA 45部
【0066】比較例1 実施例1の帯電制御層塗工液1を下記組成の帯電制御層
塗工液7に変更し、また実施例1の帯電制御層塗工液
1′を下記組成の帯電制御層塗工液7′に変更し、両方
の帯電制御層の塗工量を0.01μmにした以外は実施
例1と同様にて、比較例1の受像シートを作製した。帯電制御層塗工液7 4級アンモニウム系界面活性剤(松本油脂(株)製、TB−34)0.1部 IPA 200部帯電制御層塗工液7′ 4級アンモニウム系界面活性剤(松本油脂(株)製、TB−34)0.1部 IPA 200部
塗工液7に変更し、また実施例1の帯電制御層塗工液
1′を下記組成の帯電制御層塗工液7′に変更し、両方
の帯電制御層の塗工量を0.01μmにした以外は実施
例1と同様にて、比較例1の受像シートを作製した。帯電制御層塗工液7 4級アンモニウム系界面活性剤(松本油脂(株)製、TB−34)0.1部 IPA 200部帯電制御層塗工液7′ 4級アンモニウム系界面活性剤(松本油脂(株)製、TB−34)0.1部 IPA 200部
【0067】比較例2 実施例1の帯電制御層塗工液1を下記組成の帯電制御層
塗工液8に変更し、また実施例1の帯電制御層塗工液
1′を下記組成の帯電制御層塗工液8′に変更し、両方
の帯電制御層の塗工量を0.01μmにした以外は実施
例1と同様にて、比較例2の受像シートを作製した。帯電制御層塗工液8 : 4級アンモニウム塩化アクリルポリマー(三菱化学(株)製、サフトマー 2500) 1部 IPA 100部帯電制御層塗工液8′ : 4級アンモニウム塩化アクリルポリマー(三菱化学(株)製、サフトマー 2500) 1部 IPA 75部
塗工液8に変更し、また実施例1の帯電制御層塗工液
1′を下記組成の帯電制御層塗工液8′に変更し、両方
の帯電制御層の塗工量を0.01μmにした以外は実施
例1と同様にて、比較例2の受像シートを作製した。帯電制御層塗工液8 : 4級アンモニウム塩化アクリルポリマー(三菱化学(株)製、サフトマー 2500) 1部 IPA 100部帯電制御層塗工液8′ : 4級アンモニウム塩化アクリルポリマー(三菱化学(株)製、サフトマー 2500) 1部 IPA 75部
【0068】上記の実施例及び比較例の受像シートを用
いて、下記の方法にて、帯電防止剤移行性、表面抵抗値
環境依存性、トナー定着性及び画像品質の評価を実施し
た。 <評価方法>帯電防止剤移行性 :受像シート100枚を積み重ね、平
置きにして40℃90%RHの環境下で、48時間放置
した後、23℃60%RHの環境下で表面抵抗率を測定
した。判断基準は以下の通りである。 ○:放置前と放置後で23℃60%RHの環境下で表面
抵抗率の変化が、±1×101Ω/sq未満である。 ×:放置前と放置後で23℃60%RHの環境下で表面
抵抗率の変化が、±1×101Ω/sq以上である。
いて、下記の方法にて、帯電防止剤移行性、表面抵抗値
環境依存性、トナー定着性及び画像品質の評価を実施し
た。 <評価方法>帯電防止剤移行性 :受像シート100枚を積み重ね、平
置きにして40℃90%RHの環境下で、48時間放置
した後、23℃60%RHの環境下で表面抵抗率を測定
した。判断基準は以下の通りである。 ○:放置前と放置後で23℃60%RHの環境下で表面
抵抗率の変化が、±1×101Ω/sq未満である。 ×:放置前と放置後で23℃60%RHの環境下で表面
抵抗率の変化が、±1×101Ω/sq以上である。
【0069】表面抵抗値環境依存性:受像シートをそれ
ぞれ10℃20%RH、23℃60%RH及び30℃8
0%RHの環境に1時間放置後、その環境下で表面抵抗
率を測定した。
ぞれ10℃20%RH、23℃60%RH及び30℃8
0%RHの環境に1時間放置後、その環境下で表面抵抗
率を測定した。
【0070】トナー定着性:カシオ計算機(株)製フル
カラープリンターPAGEPRESTO N4にて、カラーチャート
を印画し、トナー定着性をセロハンテープ剥離にて評価
した(トナー定着部にセロハンテープを手の親指で1回
擦りつけ、手で90°剥離した)。その判断基準は以下
の通りである。 ◎:トナーの剥がれが目視にて認められない。 ○:トナーの剥がれが目視にてほとんど認められない。 △:トナーが一部剥がれる箇所が目視にて認められる。
カラープリンターPAGEPRESTO N4にて、カラーチャート
を印画し、トナー定着性をセロハンテープ剥離にて評価
した(トナー定着部にセロハンテープを手の親指で1回
擦りつけ、手で90°剥離した)。その判断基準は以下
の通りである。 ◎:トナーの剥がれが目視にて認められない。 ○:トナーの剥がれが目視にてほとんど認められない。 △:トナーが一部剥がれる箇所が目視にて認められる。
【0071】画像品質:カシオ計算機(株)製フルカラ
ープリンターPAGEPRESTO N4にて、10℃20%RH、
23℃60%RH及び30℃80%RHの各環境下でカ
ラーチャートを印画し、画像品質の評価を行った。 その判断基準は以下の通りである。 ○:色再現性に優れ、濁りがない。 ×:色再現性が悪く、濁りがある。
ープリンターPAGEPRESTO N4にて、10℃20%RH、
23℃60%RH及び30℃80%RHの各環境下でカ
ラーチャートを印画し、画像品質の評価を行った。 その判断基準は以下の通りである。 ○:色再現性に優れ、濁りがない。 ×:色再現性が悪く、濁りがある。
【0072】評価結果:各実施例及び比較例の評価結果
を表1及び表2に示す。 表1:評価結果(実施例)
を表1及び表2に示す。 表1:評価結果(実施例)
【0073】表2:評価結果(比較例)
【0074】以上の通り、実施例1、3は、受像シート
のおもて面において、帯電制御層を受容層の上に設け
て、受像シートの最表面に存在するため、トナー定着を
行う受容層が、その帯電制御層の下にあるため、トナー
定着が少し弱い結果となっている。また、実施例2で
は、受像シートのおもて面において、帯電制御層が受容
層と基材シートとの間に存在して、トナー定着の機能を
発揮する受容層が受像シートの最表面に存在するため、
トナー定着が完全に行われる。比較例1では、低分子量
の4級アンモニウム系界面活性剤を帯電防止剤として使
用しているため、界面活性剤が接触面に移行しやすくな
っている。また、比較例2では、帯電防止剤として第4
級アンモニウム塩基を有するアクリル樹脂を使用してい
るため、イオン伝導性材料のため、保存環境(温度、湿
度)の変化に対し表面抵抗値が変化しやすい結果となっ
ている。
のおもて面において、帯電制御層を受容層の上に設け
て、受像シートの最表面に存在するため、トナー定着を
行う受容層が、その帯電制御層の下にあるため、トナー
定着が少し弱い結果となっている。また、実施例2で
は、受像シートのおもて面において、帯電制御層が受容
層と基材シートとの間に存在して、トナー定着の機能を
発揮する受容層が受像シートの最表面に存在するため、
トナー定着が完全に行われる。比較例1では、低分子量
の4級アンモニウム系界面活性剤を帯電防止剤として使
用しているため、界面活性剤が接触面に移行しやすくな
っている。また、比較例2では、帯電防止剤として第4
級アンモニウム塩基を有するアクリル樹脂を使用してい
るため、イオン伝導性材料のため、保存環境(温度、湿
度)の変化に対し表面抵抗値が変化しやすい結果となっ
ている。
【0075】
【発明の効果】本発明の受像シートは、基材シートの少
なくとも一方の面に、受容層を有し、該受像シートの最
表面または該受容層の下に、特定の有機導電性材料を含
有する帯電制御層が設けられているので、トナー定着性
が良好で画像品質に優れ、電子写真複写機、プリンター
における搬送適性が良好となる。さらに、本発明では、
基材シートの少なくとも一方の面に、受容層を有する受
像シートを使用し、該受像シートの最表面または該受容
層の下に、特定の有機導電性材料を含有する帯電制御層
を設けることにより、受像シートの表、裏の個々に帯電
制御層の特定の有機導電性材料の含有量、塗工量を制御
することで、受像シートの表面抵抗値を107〜1013
Ω/sqに収めることができる。すなわち、受像シート
の表、裏独立して、異なった表面抵抗値に制御すること
ができ、トナー定着性が良好で画像品質に優れ、電子写
真複写機、プリンターにおける搬送適性が良好である受
像シートを提供することが可能となる。
なくとも一方の面に、受容層を有し、該受像シートの最
表面または該受容層の下に、特定の有機導電性材料を含
有する帯電制御層が設けられているので、トナー定着性
が良好で画像品質に優れ、電子写真複写機、プリンター
における搬送適性が良好となる。さらに、本発明では、
基材シートの少なくとも一方の面に、受容層を有する受
像シートを使用し、該受像シートの最表面または該受容
層の下に、特定の有機導電性材料を含有する帯電制御層
を設けることにより、受像シートの表、裏の個々に帯電
制御層の特定の有機導電性材料の含有量、塗工量を制御
することで、受像シートの表面抵抗値を107〜1013
Ω/sqに収めることができる。すなわち、受像シート
の表、裏独立して、異なった表面抵抗値に制御すること
ができ、トナー定着性が良好で画像品質に優れ、電子写
真複写機、プリンターにおける搬送適性が良好である受
像シートを提供することが可能となる。
【図1】 本発明の受像シートの一つの実施の形態を表
す縦断面図。
す縦断面図。
【図2】 本発明の受像シートの他の実施の形態を表す
縦断面図。
縦断面図。
【符号の説明】 1:基材シート 2:受容層 3、3′:帯電制御層
Claims (3)
- 【請求項1】 基材シートの少なくとも一方の面に、受
容層を有する受像シートにおいて、該受像シートの最表
面または該受容層と基材シートとの間に、テルペン骨格
を有する化合物にスルホン酸基および/またはその塩の
基を導入した有機導電性材料を含有する帯電制御層が設
けられていることを特徴とする受像シート。 - 【請求項2】 基材シートが透明である請求項1に記載
の受像シート。 - 【請求項3】 有機導電性材料が、下記一般式1〜5で
表わされる化合物の少なくとも1種を含む請求項1また
は2に記載の受像シート。 (上記式中のX1、X2、X3およびX4は同一または異な
り、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基または水
酸基を示す。Ya、YbおよびYcは同一または異な
り、プロトン(H+)または塩基性化合物の正イオンを
表わし、nは0〜15の整数を表わす。)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10329447A JP2000155438A (ja) | 1998-11-19 | 1998-11-19 | 受像シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10329447A JP2000155438A (ja) | 1998-11-19 | 1998-11-19 | 受像シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000155438A true JP2000155438A (ja) | 2000-06-06 |
Family
ID=18221485
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10329447A Pending JP2000155438A (ja) | 1998-11-19 | 1998-11-19 | 受像シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000155438A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008007584A1 (fr) * | 2006-07-10 | 2008-01-17 | Jsr Corporation | Polyester contenant un motif terpène/phénol |
-
1998
- 1998-11-19 JP JP10329447A patent/JP2000155438A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008007584A1 (fr) * | 2006-07-10 | 2008-01-17 | Jsr Corporation | Polyester contenant un motif terpène/phénol |
JP2008019293A (ja) * | 2006-07-10 | 2008-01-31 | Jsr Corp | テルペンフェノール単位を含むポリエステル |
KR101042481B1 (ko) | 2006-07-10 | 2011-06-16 | 다이이치 고교 세이야쿠 가부시키가이샤 | 테르펜 페놀 단위를 포함하는 폴리에스테르 |
CN101495539B (zh) * | 2006-07-10 | 2011-08-10 | Jsr株式会社 | 含萜烯酚单元的聚酯 |
TWI395766B (zh) * | 2006-07-10 | 2013-05-11 | Jsr Corp | Polyester containing terpene phenols (TERPENE PHENOL) units |
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