JP2000154032A - 板状ガラス母材の切断方法、プリフォ―ムの製造方法、および板状ガラス母材切断装置 - Google Patents

板状ガラス母材の切断方法、プリフォ―ムの製造方法、および板状ガラス母材切断装置

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JP2000154032A
JP2000154032A JP11259222A JP25922299A JP2000154032A JP 2000154032 A JP2000154032 A JP 2000154032A JP 11259222 A JP11259222 A JP 11259222A JP 25922299 A JP25922299 A JP 25922299A JP 2000154032 A JP2000154032 A JP 2000154032A
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cutting
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glass base
indenter
groove
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English (en)
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Keisuke Yoshikuni
啓介 吉國
Shogo Tsukada
章吾 塚田
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Hoya Corp
Original Assignee
Hoya Corp
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B33/00Severing cooled glass
    • C03B33/02Cutting or splitting sheet glass or ribbons; Apparatus or machines therefor
    • C03B33/023Cutting or splitting sheet glass or ribbons; Apparatus or machines therefor the sheet or ribbon being in a horizontal position
    • C03B33/033Apparatus for opening score lines in glass sheets

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Re-Forming, After-Treatment, Cutting And Transporting Of Glass Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一方の主表面に複数本の溝が予めスクライブ
加工された板状ガラス母材の切断方法において、常に適
切な加圧を行って、より好適なプレス素材を形成できる
ようにする。 【解決手段】 圧子191により板状ガラス母材20を
加圧して溝D1部分で切断すると、瞬間的に振動が発生
する。この振動は圧子台190を介して振動センサ19
3に伝わる。そして、振動センサ193が振動を検知し
た時点で、加圧装置19のZ軸サーボモータ192が停
止し、圧子191による加圧が停止する。よって、圧子
191が必要以上にストロークしないので、切断部分に
おけるガラスの欠けなどを防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリヒートプレス法で
使用されるプレス素材の母材である板状ガラス部材の切
断方法、および板状ガラス母材切断装置に関し、特に一
方の主表面に複数本の溝が予めスクライブ加工された板
状ガラス母材の切断方法、および板状ガラス母材切断装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】光学レンズやプリズムなどの光学素子を
形成する場合には、プレス成形が用いられている。この
プレス成形の方法としては、主に、精密プレス成形法、
ダイレクトプレス法、およびリヒートプレス法がある。
【0003】精密プレス成形法は、軟化状態のガラスに
成形型の形状、及び表面精度を転写する成形方法であ
り、プレス品は研削、研磨の必要がない。これに対し、
ダイレクトプレス法、及びリヒートプレス法はプレス成
形後にプレス品の形状を最終製品の形状に近づけるため
の研削、及びプレス品の表面を磨く研磨とを行うことを
前提とした成形方法である。ただし、リヒートプレス法
でもプレス素材の重量が正確で、表面が良好な場合は研
磨が不要で、研磨フリーのリヒートプレスが可能であ
る。
【0004】精密プレス成形法は研磨フリーなので、非
球面レンズのように研磨が困難な形状のレンズを製造す
るのに適しているが、成形型の形状精度を再現するため
プレス時の粘性が10812dPa・Sと比較的高いと
ころでプレスしなければならず、このプレス粘性で失透
しない、という条件を満たした硝材しか使用できない、
また、製造装置が大規模、高価であり、製造コストが高
くなるという問題点がある。
【0005】従って、生産コストを抑えて大量のガラス
製品を製造するには、ダイレクトプレス法およびリヒー
トプレス法が適している。ダイレクトプレス法は、流出
パイプから流出する溶融ガラスを所定量、成形型の下型
上に流し込み、103dPa・S付近の比較的低い粘性
でプレスする。この方法によればプレス成形品の重量精
度はよいが、多品種少量生産には適していない。
【0006】一方、リヒートプレス法は、所定の重量を
持ったプレス素材を作成し、そのプレス素材を常温から
再加熱(リヒート)、軟化させ、105dPa・S付近
の粘性で成形型によりプレス成形する。この方法は、小
品種大量生産には向かないが、多品種少量生産には適し
ている。このリヒートプレス法において、プレス素材の
重量がプレス成形型のキャビティに対して不足している
と、プレス素材が成形型のキャビティを満たしきらず、
伸び不良となり、また、プレス素材の重量が多すぎて
も、成形型からはみ出してしまうといった問題が生じ
る。そのため、リヒートプレス法においては、プレス素
材の重量調整が大きな課題となる。
【0007】従来、このリヒートプレス法に用いられる
プレス素材を形成する方法としては、例えば本願出願人
による特願平9−359522号がある。この発明で
は、プレス素材の母材である板状ガラス母材の一方の主
表面上に、格子状の複数の溝を予めスクライブ加工して
おく。そして、これらの溝が下になるように板状ガラス
母材を緩衝部材上に載置し、溝と対向する部分を棒状の
圧子により上方から加圧して、溝に発生する応力集中に
よりクラックを成長させて切断する。すべての溝につい
て切断が完了すると、均一の重量のプレス素材が多数個
形成される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように溝に対向
する部分を加圧して切断する方法では、最初のうちは板
状ガラス母材が十分に大きいため、各溝には、圧子によ
る加圧以外に、曲げ応力が大きくかかる。このため、加
圧量が小さくても十分に切断できる。ところが、切断が
進むにつれて板状ガラス母材は分断されていくので、曲
げ応力が小さくなり大きな加圧が必要となる。したがっ
て、切断状況に応じて各溝への適切な加圧量も変化して
いく。加圧量が適切でないと、好適なプレス素材を形成
することができない。すなわち、加圧不足の場合には、
板状ガラス母材が割れないことがあり、一方、加圧が過
度であると、欠けなどの不良が生じてしまう。
【0009】本発明はこのような点に鑑みてなされたも
のであり、常に適切な加圧を行って、より好適なプレス
素材を形成することのできる板状ガラス母材の切断方
法、および板状ガラス母材切断装置を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明では上記課題を解
決するために、一方の主表面に複数本の溝が予めスクラ
イブ加工された板状ガラス母材の切断方法において、前
記溝を内側にして前記板状ガラス母材を載置台上に載置
し、加圧用の圧子により、前記溝と対向する部分を各溝
の切断順序に応じた加圧量で外側から加圧し、切断完了
後の圧子の進行を停止するように制御して、前記板状ガ
ラス母材を切断する、ことを特徴とする板状ガラス母材
の切断方法が提供される。
【0011】このような板状ガラス母材の切断方法で
は、溝を内側にして板状ガラス母材を載置台上に載置
し、圧子により、溝と対向する部分を各溝の切断順序に
応じた加圧量で上方から加圧し、切断完了後の圧子の進
行を停止するように制御して、板状ガラス母材を切断す
る。
【0012】よって、加圧量の過不足をなくすことがで
き、板状ガラス母材の切断不良や、欠けの発生などが防
止される。このため、重量が均一のプレス素材を形成す
ることができる。また、切断完了後の圧子の進行を停止
するように制御するので、必要以上に加圧することがな
い。したがって、切断されたガラス部材の欠けなどが防
止される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図2は本形態の板状ガラス母材切
断装置の載置台付近の構成を示す平面図である。また、
図3は図2のA1−A1線に沿う断面図である。板状ガ
ラス母材切断装置10には、板状ガラス母材20を載置
するための載置台11が設けられている。この載置台1
1は、図2のX軸方向に往復移動可能に設けられてい
る。また、動作開始時には、載置台11はその中心点P
0がX−Y座標系の原点と一致するように配置される。
さらに、載置台11は、中心点P0を軸にX−Y平面内
で回動可能に設けられている。この載置台11の移動お
よび回動は、後述する駆動機構部によって実行される。
【0014】載置台11上には、基準プレート12が固
定されている。基準プレート12は、L字型の部材であ
り、その内側面12a,12bには、位置決め部材1
3,14が固定されている。位置決め部材13,14
は、板状ガラス母材20が切断されたときに欠けなどが
生じないように天然ゴムなどの弾性材料により形成され
ている。
【0015】また、載置台11上には、ほぼ正方形の板
状の切断補助部材30が載置されている。切断補助部材
30は、押し付け装置17および押し付け装置18によ
って、基準プレート12の位置決め部材13,14に押
し付けられている。押し付け装置17の押し付け板17
aには、天然ゴムを材料とする位置決め部材15が固定
されている。押し付け装置17は、この位置決め部材1
5で切断補助部材30をX軸方向に押し、基準プレート
12の位置決め部材13側に押し付ける。
【0016】同様に、押し付け装置18の押し付け板1
8aには、天然ゴムを材料とする位置決め部材16が固
定されている。押し付け装置18は、位置決め部材16
で切断補助部材30をY軸方向に押し、基準プレート1
2の位置決め部材14側に押し付ける。こうして、切断
補助部材30は、載置台11上に位置決め固定されてい
る。
【0017】切断補助部材30上には、平面形状が正方
形であり、かつ切断補助部材30よりもやや小さい板状
ガラス母材20が載置される。板状ガラス母材20は、
位置決め部材13,14側と密着するように載置され
る。このとき、板状ガラス母材20は、図3に示すよう
に、その大部分が位置決め部材13,14,15,16
の上側面よりも突き出るようになっている。また、板状
ガラス母材20は切断補助部材30よりも小さいので、
板状ガラス母材20と位置決め部材15,16との間に
は、適度な隙間(ここでは例えば0.1mm)が空けら
れる。この隙間により、切断時のガラスの逃げ空間が確
保されている。
【0018】このような載置台11では、板状ガラス母
材20を載置したとき、板状ガラス母材20の中心が載
置台11の中心点P0と一致するように、各部材の寸法
が設計されている。
【0019】載置台11の上方には、図3に示すよう
に、加圧装置19が設けられている。加圧装置19の圧
子台190は、ボールネジ192aを介してZ軸サーボ
モータ192の軸と連結されている。圧子台190は、
Z軸サーボモータ192の回転によってZ軸に沿って上
下動する。圧子台190の下面190aには、Y軸方向
に延びる円柱状の圧子191が固定されている。圧子1
91は、後述するように、板状ガラス母材20を上方か
ら押圧して切断する部材であり、板状ガラス母材20の
溝とほぼ同じ長さを有する。
【0020】また、圧子台190の側面190bには、
切断センサとしての振動センサ193が取り付けられて
いる。振動センサ193は、応答周波数が例えば40H
z〜8KHzのセンサであり、圧子台190に伝わる振
動を検知して、その振動に比例した波形信号を後述する
アンプに送る。
【0021】図4は載置台11の駆動機構部の構成を示
す図である。ここでは、図2における載置台11を取り
外した状態の平面図を示す。駆動機構部110には、X
軸サーボモータ112が固定されている。X軸サーボモ
ータの軸には、ボールネジ113が取り付けられてい
る。
【0022】ボールネジ113には、基台111が螺合
しており、ボールネジ113の回転に応じて基台111
がX軸方向に移動する。一方、支持盤114は、中心点
P0を中心に回動可能となっている。また、支持盤11
4の周縁部には、ピニオン部114aが形成されてい
る。このピニオン部114aは、ラック部材116のラ
ック部116aと歯合している。ラック部材116は、
シリンダ115と連結されており、シリンダ115の駆
動に応じてX軸方向に移動する。
【0023】このような駆動機構部110では、載置台
11を移動させる場合、X軸サーボモータ112が駆動
して基台111を移動させる。また、シリンダ115が
駆動することにより、支持盤114が回動する。ただ
し、支持盤114の回動は、機械的なストッパ117,
118によって、90°の範囲でのみ回動可能となって
いる。
【0024】次に、板状ガラス母材20の具体的な構成
について説明する。図5は板状ガラス母材20の構成を
示す平面図である。また、図6は図5の正面図である。
板状ガラス母材20は、例えば85mm×85mm×8
mmの板状ガラスである。板状ガラス母材20の2つの
主表面21,22のうち下側の主表面22には、縦、横
それぞれ9本ずつの溝D1〜D18が格子状に形成され
ている。なお、図5および図6では、切断加工の順に対
応して符号を付してある。各溝D1〜D18は、専用の
スクライビング装置によって深さ0.45mm程度に、
かつ断面形状がV字状に形成されており、さらに、それ
ぞれの深さ方向にクラックが生じるように形成されてい
る。
【0025】このような板状ガラス母材20は、座標系
に対して図に示すような向きで、かつ溝の形成された主
表面22が下側(内側)となるように切断補助部材30
上に載置される。
【0026】図7は切断補助部材30の構成を示す平面
図である。また、図8は切断補助部材30の側面図であ
り、(A)は図7の矢印X1方向から見た側面図、
(B)は図7の矢印Y1方向から見た側面図である。切
断補助部材30は、前述したように、板状ガラス母材2
0よりも縦、横の長さがわずかに長くなるように(例え
ば0.1mmずつ)形成されている。この切断補助部材
30は、8つの基台ブロック35a,35b,35c,
35d,35e,35f,35g,35hと、7つの当
接部材31a,31b,32,33a,33b,34
a,34bとからなり、これらが一体形成されている。
【0027】当接部材31a,31b,32,33a,
33b,34a,34bは、ガラス基板よりヤング率が
低い材料、例えば天然ゴムを材料とし、5mm程度の厚
みを有するように形成されている。また、当接部材31
a,31b,32,33a,33b,34a,34b
は、図8に示すように、互いの上面の高さがほぼ一致す
るとともに、基台ブロック35a,35b,35c,3
5d,35e,35f,35g,35hの上面よりも所
定量(例えば0.5mm)だけ突出するように形成され
ている。各当接部材の突出量と材質は、板状ガラス母材
20の切断時の圧力で圧縮されたときに、基台ブロック
の面と高さが一致するように選択されている。
【0028】一方、基台ブロック35a,35b,35
c,35d,35e,35f,35g,35hは、ウレ
タンゴムで形成されている。基台ブロック35a,35
b,35c,35d,35e,35f,35g,35h
は、互いの上面の高さがほぼ一致するように形成されて
いる。
【0029】このような、切断補助部材30には、図2
などで示したように、板状ガラス母材20が載置され
る。このとき、図8に示すように、当接部材31a,3
1b上に溝D1が、当接部材32上に溝D2が、当接部
材33a,33b上に溝D3が、当接部材34a,34
b上に溝D4が位置するようになっている。
【0030】次に、本形態の板状ガラス母材切断装置1
0の動作について説明する。まず、切断作業を開始する
前は、図2、図3に示したように、載置台11の中心点
P0がX−Y座標の原点に位置している。一方、加圧装
置19は、図3のように載置台11よりも十分高い位置
にある。このとき、載置台11は、板状ガラス母材20
の最初に切断される溝D1がY軸に一致するように、す
なわち加圧装置19の圧子191とX−Y平面上で重な
る向きになるように、位置や向きが制御される。
【0031】位置決めが完了すると、Z軸サーボモータ
192が動作して圧子191が下降し、板状ガラス母材
20の主表面21上で溝D1と対向する位置に接触す
る。この状態からさらに圧子191が下降することによ
り、溝D1のクラックが拡大し、切断される。
【0032】図1は板状ガラス母材20の切断直後の状
態を示す側面図である。板状ガラス母材20が切断され
ると、瞬間的に振動が発生する。この振動は圧子台19
0を介して振動センサ193に伝わる。振動センサ19
3が、振動を検知した時点で、加圧装置19のZ軸サー
ボモータ192が停止し、圧子191による加圧が停止
する。よって、圧子191が必要以上にストロークしな
いので、切断部分におけるガラスの欠けなどを防止でき
る。
【0033】溝D1の切断が終了すると、圧子台190
が上方に待避し、次いで載置台11が90°回動し、今
度は溝D2がY軸に一致するように位置決めされる。こ
の溝D2についても、溝D1と同様に圧子191により
加圧が行われ、振動センサ193の振動検知とともに加
圧動作が停止する。溝D2の切断後は、載置台11がX
軸方向にスライドして、溝D3の切断作業に入る。以後
は、同様の手順により、溝D18までの切断作業が行わ
れる。
【0034】次に、上記の振動検知に基づく加圧制御を
行うための制御部の構成について説明する。図9は本形
態の振動検知に基づく加圧制御を行うための制御部の構
成を示すブロック図である。制御装置41は、予めプロ
グラミングされた切断動作プログラムに従って、Z軸サ
ーボモータ192、X軸サーボモータ112、シリンダ
115などを制御し、一連の切断動作を行う。切断動作
中、加圧装置19の圧子台190に伝わる振動は、振動
センサ193が検知し、その波形信号をアンプ42に出
力する。アンプ42は、波形信号を増幅し、ディジタル
メータリレー43に送る。ディジタルメータリレー43
は、波形信号に基づいて切断のタイミングを検知する。
制御装置41は、この検知された切断タイミングで停止
信号を出力し、Z軸サーボモータ192を停止させて、
圧子191による加圧動作を停止させる。
【0035】次に、この加圧動作停止制御の具体例を説
明する。図10は図9の各構成部分の出力波形の一例を
示す図である。まず、加圧装置19が切断動作を開始す
ると、振動センサ193には、図10のt1に示すよう
な弱い振動が検出される。これは、圧子191を早送り
しているときの振動である。圧子191が実際に板状ガ
ラス母材20を切断する瞬間は、t2のように大きな振
動が検出される。ディジタルメータリレー43は、波形
信号が基準値を越えている間パルス信号を出力する。こ
こでいう基準値とは、実験により切断時の振動の波形を
記録しておき、このデータに基づいて予め決定されてい
るものである。
【0036】制御装置41は、ディジタルメータリレー
43のパルス信号の立ち下がりを検出して、Z軸サーボ
モータ192に停止信号を出力する。この停止信号によ
り圧子191による加圧動作が停止する。停止から一定
時間経過後に、Z軸サーボモータ192が早送りで待機
位置に戻り、その振動も検出される(t4)。
【0037】このように、本形態では、圧子191から
伝わる振動を検知して切断を判断し、その判断とともに
加圧動作を停止するようにしたので、溝の位置に応じて
微妙なコントロールを行う必要がなく、より最適なタイ
ミングで加圧を停止することができる。よって、板状ガ
ラス母材20が割れなかったり、欠けなどの不良が生じ
ることが防止される。このため、重量が均一のプレス素
材を形成することができる。また、板状ガラス母材20
の大きさ、材質、溝の数などが異なっても常に同一のプ
ログラムで動作させることができるので、フレキシブル
な対応が可能となる。
【0038】なお、図10では、ディジタルメータリレ
ー43のパルス信号の立ち下がりを検出して、Z軸サー
ボモータ192に停止信号を出力するようにしたが、図
11に示すように、パルス信号の立ち上がりを検出して
(t5)停止信号を出力するようにしてもよい。
【0039】また、本形態では、切断を検知するセンサ
として振動センサ193を用いたが、この他に、音響セ
ンサ、圧力センサなどを用いることもできる。さらに
は、切断状況をカメラで撮影し、画像処理を用いて自動
的に切断を判断するようにしてもよい。
【0040】こうして、本形態により形成したプレス素
材を用いて、研磨フリーの複数の光学レンズを、リヒー
トプレス法により制作した結果、均一なプレス品がえら
れた。
【0041】次に、本発明の他の形態を説明する。前記
の形態では、センサにより切断を検知して加圧を停止す
るようにしたが、本形態では、予め溝の位置に応じて圧
子191による加圧のストローク量を変えることによ
り、最適な切断を行う。なお、ここでは、板状ガラス母
材、切断補助部材、および板状ガラス母材切断装置の基
本構成と、溝の切断順序については、図1〜図8で示し
たものとほぼ同じとする。また、加圧動作のスピードは
2.0(mm/sec)で一定とする。
【0042】板状ガラス母材20の各溝D1〜D18の
加圧ストロークを表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】ここで、加圧ストロークとは、圧子191
が板状ガラス母材20の主表面21に接した状態から加
圧動作を終了するまでの距離をいう。表1に示す加圧ス
トロークは、次式(1)に従っており、数値は絶対値を
示している。
【0045】 式(1)におけるRは、板状ガラス母材20の厚み(m
m)/切断片幅(mm)である。また切断片幅とは、切
断されてできる2つの片のうち大きい方の片の幅をい
う。いま、板状ガラス母材20のサイズを85mm×8
5mm×8mmとすると、例えば溝D1の場合は、切断
片幅が85mm/2=42.5mmなので、R=8/4
2.5を式(1)に代入すると、溝D1の加圧ストロー
クは約−70(μm)となる。よって、その絶対値は、
表1に示すように、70(μm)となる。
【0046】一方、表1における補助部材材質とは、切
断補助部材30において各溝に対向する部分の材質をい
う。すなわち、図7,8で示した切断補助部材30につ
いて言えば、溝D1〜D4に対応する当接部材31a,
31b,32,33a,33b,34a,34bの補助
部材材質が天然ゴム、溝D5〜D18に対応する基台ブ
ロック35a,35b,35c,35d,35e,35
f,35g,35hの補助部材材質がウレタンゴムであ
る。
【0047】天然ゴムとウレタンゴムとの使い分けは、
例えば板状ガラス母材20の厚み(mm)/溝の切断長
(mm)が340(mm)以上であるかどうかで行う。
すなわち、板状ガラス母材20の厚み(mm)/溝の切
断長(mm)が340(mm)以上であれば天然ゴム
を、340未満であればウレタンゴムを使用する。例え
ば溝D1の場合は、8(mm)/85(mm)=680
≧340なので、対応する当接部材31a,31bには
天然ゴムを用いる。
【0048】なお、加圧ストロークおよび補助部材材質
の条件に関しては、上記に限られるものではなく、加圧
動作のスピードなどの他の条件によって適宜変えられ
る。こうして、本形態により形成したプレス素材を用い
て、研磨フリーの複数の光学レンズを、リヒートプレス
法により制作した結果、均一なプレス品がえられた。
【0049】次に、本形態により形成したプレス素材を
使用してリヒートプレスを行った場合の実施例を表2に
示す。
【0050】
【表2】
【0051】表2に示すように実施例1〜3はプレス素
材として、ホウ酸―ランタン(B23−La23)系硝
種を使用し、実施例4〜6はシリカ―ホウ酸(SiO2
−B 23)系硝種を使用した。
【0052】具体的に本形態により形成したプレス素材
をバレル研磨により、プレス素材の角を落とし、表面を
荒らした後、該プレス素材の表面に窒化ホウ素等の離型
剤を均一に塗布した。
【0053】このバレル研磨したプレス素材を常温から
加熱していき、加熱軟化したプレス素材はプレス成形型
の下型上に搬入手段を介して載置される。その後、加熱
軟化したプレス素材の粘性が1046dPa・S、好ま
しくは105dPa・Sにある時に、最終レンズ形状に
対応した成型面を有する複数個の成形型で一括プレス成
形した。成形型は上型と下型とから構成され、胴型があ
っても良い。このプレス成形は大気雰囲気下で行った。
【0054】実施例1〜3に示すように、プレス素材に
ホウ酸―ランタン(B23−La23)系硝種を使用
し、プレス素材はそれぞれ830℃、780℃、750
℃に加熱し軟化した状態(104,105,106dPa
・S)で、それぞれ640℃、660℃、665℃に加
熱された下型の成形面に、搬入手段によって導入され
る。次に、それぞれ650℃、670℃、675℃に加
熱された上型に対し、下型を上型に押しつけるようにし
て前記軟化したプレス素材をそれぞれ25,30,35
kg/cm2で、4秒、2〜3秒、2秒プレス成形し
た。
【0055】また、実施例4〜6に示すように、プレス
素材にシリカ―ホウ酸(SiO2−B23)系硝種を使
用し、プレス素材はそれぞれ950℃、870℃、79
0℃に加熱し軟化した状態(104,105,106dP
a・S)で、それぞれ630℃、650℃、655℃に
加熱された下型の成形面に、搬入手段によって導入され
る。次に、それぞれ640℃、660℃、665℃に加
熱された上型に対し、下型を上型に押しつけるようにし
て前記軟化したプレス素材を25,30,35kg/c
2で、それぞれ4,2〜3,2秒プレス成形した。
【0056】プレス素材の重量バラツキが小さいため、
リヒートプレスする際、プレス素材の伸び不良や成形型
からのプレス素材のはみ出しは認められなかった。この
リヒートプレスにより作成されたプレス品は、粗研削、
精研削、研磨を行い、最終製品とした。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、溝を内
側にして板状ガラス母材を載置台上に載置し、溝と対向
する部分を各溝の切断順序に応じた加圧量で上方から圧
子により加圧し、切断完了後の圧子の進行を停止するよ
うに制御して、板状ガラス母材を切断するようにしたの
で、加圧量の過不足をなくすことができ、板状ガラス母
材の切断不良や、欠けなどが防止される。よって、重量
が均一のプレス素材を形成することができる。また、切
断完了後の圧子の進行を停止するように制御するので、
必要以上に加圧することがない。したがって、切断され
たガラス部材の欠けなどが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】板状ガラス母材の切断直後の状態を示す側面図
である。
【図2】本形態の板状ガラス母材切断装置の載置台付近
の構成を示す平面図である。
【図3】図2のA1−A1線に沿う断面図である。
【図4】載置台の駆動機構部の構成を示す図である。
【図5】板状ガラス母材の構成を示す平面図である。
【図6】図5の正面図である。
【図7】切断補助部材の構成を示す平面図である。
【図8】切断補助部材の側面図であり、(A)は図7の
矢印X1方向から見た側面図、(B)は図7の矢印Y1
方向から見た側面図である。
【図9】本形態の振動検知に基づく加圧制御を行うため
の制御部の構成を示すブロック図である。
【図10】図9の各構成部分の出力波形の一例を示す図
である。
【図11】出力波形の他の例を示す図である。
【符号の説明】
10 板状ガラス母材切断装置 11 載置台 12 基準プレート 13〜16 位置決め部材 19 加圧装置 20 板状ガラス母材 21,22 主表面 30 切断補助部材 31a,31b,32,33a,33b,34a,34
b 当接部材 35a,35b,35c,35d,35e,35f,3
5g,35h 基台ブロック 191 圧子 192 Z軸サーボモータ 193 振動センサ
【手続補正書】
【提出日】平成11年9月14日(1999.9.1
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0047
【補正方法】変更
【補正内容】
【0047】天然ゴムとウレタンゴムとの使い分けは、
例えば板状ガラス母材20の厚み(mm)×溝の切断長
(mm)が340以上であるかどうかで行う。すなわ
ち、板状ガラス母材20の厚み(mm)×溝の切断長
(mm)が340以上であれば天然ゴムを、340未満
であればウレタンゴムを使用する。例えば溝D1の場合
は、8(mm)×85(mm)=680≧340なの
で、対応する当接部材31a,31bには天然ゴムを用
いる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の主表面に複数本の溝が予めスクラ
    イブ加工された板状ガラス母材の切断方法において、 前記溝を内側にして前記板状ガラス母材を載置台上に載
    置し、 加圧用の圧子により、前記溝と対向する部分を各溝の切
    断順序に応じた加圧量で外側から加圧し、切断完了後の
    圧子の進行を停止するように制御して、前記板状ガラス
    母材を切断する、 ことを特徴とする板状ガラス母材の切断方法。
  2. 【請求項2】 前記板状ガラス母材の切断を検出し、前
    記切断を検出した時点で前記加圧動作を停止する、こと
    を特徴とする請求項1記載の板状ガラス母材の切断方
    法。
  3. 【請求項3】 前記加圧動作のストローク量を予め溝毎
    に最適値を設定しておき、前記ストローク量が最適値と
    なった時点で各溝における加圧動作を停止する、ことを
    特徴とする請求項1記載板状ガラス母材の切断方法。
  4. 【請求項4】 成形型で軟化したガラス材料をプレス成
    形するために用いるプリフォームの製造方法において、 出発材料として使用するガラス素材を、請求項1〜3の
    いずれかに記載された方法により製造する、 ことを特徴とするプリフォームの製造方法。
  5. 【請求項5】 一方の主表面に複数本の溝が予めスクラ
    イブ加工された板状ガラス母材を切断するための板状ガ
    ラス母材切断装置において、 前記溝の形成された主表面を内側に向けた状態で前記板
    状ガラス母材が載置される載置台と、 前記載置された板状ガラス母材を外側から加圧する圧子
    と、 板状ガラス母材の各溝に対向する部分を加圧するために
    前記圧子を移動させる圧子移動機構部と、 前記板状ガラス母材の切断を検知する切断検知センサ
    と、 前記圧子移動機構部を駆動して前記圧子を前記板状ガラ
    ス母材に対して相対的に移動させ、前記板状ガラス部材
    の各溝に対向する部分を加圧して切断する加圧切断制御
    手段と、 前記切断検知センサからの検知信号に基づいて、前記溝
    毎の前記圧子の加圧動作を制御する加圧動作制御手段
    と、 を有することを特徴とする板状ガラス母材切断装置。
  6. 【請求項6】 前記加圧動作制御手段は、前記切断が検
    知された時点で前記加圧動作を停止させることを特徴と
    する請求項5記載の板状ガラス母材切断装置。
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