JP2000147894A - 現像ローラ - Google Patents

現像ローラ

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JP2000147894A
JP2000147894A JP31581698A JP31581698A JP2000147894A JP 2000147894 A JP2000147894 A JP 2000147894A JP 31581698 A JP31581698 A JP 31581698A JP 31581698 A JP31581698 A JP 31581698A JP 2000147894 A JP2000147894 A JP 2000147894A
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developing roller
layer
polymer
surface layer
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JP31581698A
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Susumu Fukuda
丞 福田
Kenji Kobayashi
健二 小林
Kazuyoshi Mimura
和義 三村
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、溶剤可溶型の樹脂からなる表面層
を形成しても弾性層の抵抗が変化せず、表面層形成後の
抵抗バラツキが小さい現像ローラを提供することを目的
とする。 【解決手段】 本発明は、静電潜像担持体表面の静電潜
像へトナーを付着させる電子写真方式用の現像ローラに
おいて、該現像ローラが導電性シャフトの周りに弾性
層、表面層を同心円状に積層して構成されるとともに、
前記弾性層にトルエン着色透過度が90%以上のカーボ
ンブラックを配合することを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタ、複写装
置あるいはファクシミリの受信装置など、電子写真方式
を採用した装置に組み込まれる現像ローラの改良に関す
るものであり、特には非磁性1成分トナーを使用する非
磁性現像方式に最適なものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式を採用する装置において
は、感光体などの静電潜像担持体の周辺に、静電潜像担
持体へ電荷を一様に供給する帯電ローラ、トナーを静電
潜像担持体へ供給する現像ローラ、そしてトナー像を記
録用紙に転写させる転写ローラなどの各種ローラが配置
される。
【0003】図1は、非磁性1成分トナーによる非磁性
現像方式を採用する現像装置を模式的に示した断面図で
ある。トナー5は供給ローラ6により確実に現像ローラ
1表面へ供給され、規制ブレード7や現像ローラ表面と
の摩擦により帯電されてトナー薄層8となる。その後、
トナーは現像ローラ表面と静電潜像担持体である感光体
9との間の電位差により感光体表面に移動し、トナー像
10となる。
【0004】ここで現像ローラ1は、金属製シャフトな
どの導電性支持体2の周りに、現像ローラが接触する周
辺部材を傷つけないようゴム弾性を備えた弾性層3を形
成し、この弾性層3の周りに、トナーの帯電性向上やト
ナーフィルミング防止などのための表面層4を被覆した
構成からなる。
【0005】トナーの帯電特性は現像ローラの電気特性
に左右されるため、トナーの帯電特性を適度に制御する
ため、一般に弾性層の抵抗は103〜109Ωのいわゆる
半導電領域にあることが求められ、弾性層には一般にカ
ーボンブラック等の導電性付与剤が配合される。また表
面層はそれを構成する樹脂の粘度等に応じて樹脂を溶剤
に溶かした後に、ディッピング、スプレー噴霧、ロール
コート、刷毛塗りなどで弾性層の表面に塗布し、乾燥さ
せることにより形成される。
【0006】しかしながら表面層を溶かす溶剤は一般に
極性の大きいものが多く、表面層を形成すると溶剤が弾
性層にダメージを与え、その結果弾性層の電気特性、特
に抵抗が変化し、表面層形成後の現像ローラの抵抗バラ
ツキにつながることを本発明者らは見いだした。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した問題
を解決し、表面層形成時に溶剤を使用しても弾性層の抵
抗が変化せず、表面層形成後の抵抗バラツキが小さい現
像ローラを提供することを目的にする。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、静電
潜像担持体表面の静電潜像へトナーを付着させる電子写
真方式用の現像ローラであって、該現像ローラが導電性
シャフトの周りに弾性層、該弾性層上に表面層を同心円
状に積層して構成される現像ローラにおいて、前記弾性
層にトルエン着色透過度が90%以上のカーボンブラッ
クを配合することを特徴とする現像ローラである。ここ
で前記表面層は、溶剤可溶型の樹脂からなることが好ま
しい。
【0009】また前記溶剤としてケトン、アルコール、
カルボン酸エステル、トルエン、ジメチルホルムアミド
から選ばれるいずれか1種以上を使用することが望まし
い。
【0010】さらに前記弾性層としては、(A)分子中
に少なくとも1個のアルケニル基を有し、主鎖を構成す
る繰り返し単位がオキシアルキレン単位または飽和炭化
水素系単位である重合体と、(B)分子中に少なくとも
2個のヒドロシリル基を有する硬化剤と、(C)ヒドロ
シリル化触媒と、を主成分とする硬化性組成物の反応物
を用いることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る代表的な種々
の実施例を説明する。
【0012】本発明に係る現像ローラは、直径1〜12
mm程度のSUS、アルミニウムまたは導電性樹脂など
からなる導電性シャフトの周りに同心円状に弾性層を形
成し、その外周面に10μm〜150μmの所定の厚み
の表面層を被覆して構成される。前記弾性層と表面層と
の間に抵抗調整層、層と層との間に接着性を向上させる
ためのプライマー層が、単層または複数層形成されても
良い。本発明の最大の特徴は、現像ローラの弾性層にト
ルエン着色透過度が90%以上のカーボンブラックを配
合することにある。ここでトルエン着色透過度とは、J
IS K6221に規定されており、トルエンにカーボ
ンブラックを溶かした溶液の光透過度から求められる。
本発明においては、弾性層に配合するカーボンブラック
のトルエン着色透過度が大きいため、表面層形成時に弾
性層を溶剤に浸漬する際、弾性層内部に溶剤がしみ込ん
でもカーボンブラックが溶剤に溶け出さない。加えてカ
ーボンブラック本来の導電性の機構が溶剤により失われ
ることはない。従って弾性層の表面に溶剤可溶型の樹脂
からなる表面層を被覆しても、弾性層抵抗のバラツキが
小さい現像ローラを得ることができる。
【0013】本発明で用いる溶剤は、表面層を形成する
樹脂成分に応じ適宜定めればよいが、入手のし易さや取
り扱い易さを考慮すると、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、2−ペンタノンに代表さ
れるケトンや、メタノール、エタノール、1−プロパノ
ール、2−プロパノールに代表されるアルコール、また
は酢酸メチル、酢酸エチル、ギ酸ブチルに代表されるカ
ルボン酸エステルやトルエン、ジメチルホルムアミドの
いずれか、もしくはそれらの混合物を使用することが好
ましい。さらに樹脂の溶解能力を考慮すると、メチルエ
チルケトン、2−プロパノール、トルエン、ジメチルホ
ルムアミドのいずれか、もしくはそれらの混合物を使用
することが好ましい。
【0014】最後に本発明においては、弾性層の材料と
して(A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有
し、主鎖を構成する繰り返し単位がオキシアルキレン単
位または飽和炭化水素系単位である重合体と、(B)分
子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する硬化剤
と、(C)ヒドロシリル化触媒と、を主成分とする硬化
性組成物の反応物を用いることが、好ましい。
【0015】この硬化性組成物における(A)成分の重
合体は、(B)成分とヒドロシリル化反応して硬化する
成分であり、分子中に少なくとも1個のアルケニル基を
有するため、ヒドロシリル化反応が起こって高分子状に
なり硬化する。(A)成分に含まれるアルケニル基の数
は、(B)成分とヒドロシリル化反応するという点から
少なくとも1個以上必要であるが、充分なゴム弾性を得
るという点からは、直鎖状分子の場合、分子の両末端に
2個のアルケニル基が存在し、分岐のある分子の場合、
分子末端に2個以上のアルケニル基が存在することが望
ましい。(A)成分の主鎖を構成する主な繰り返し単位
は、オキシアルキレン単位または飽和炭化水素系単位で
ある。
【0016】まず、(A)成分の主鎖を構成する主な繰
り返し単位がオキシアルキレン単位からなる重合体の場
合について説明する。このとき、硬化物にカーボンブラ
ックが適量添加されていると、硬化物の体積抵抗率が1
8Ωcm〜109Ωcmとなるため、現像ローラとして
使用する場合に好ましい。また硬化物の低硬度化の観点
から、前記繰り返し単位がオキシアルキレン単位である
オキシアルキレン系重合体、さらには、前記繰り返し単
位がオキシプロピレン単位であるオキシプロピレン系重
合体が望ましい。
【0017】ここで、前記オキシアルキレン系重合体と
は、主鎖を構成する単位のうち30%以上、好ましくは
50%以上がオキシアルキレン単位からなる重合体をい
う。オキシアルキレン単位以外に含有される単位は、重
合体製造時の出発物質として使用される、活性水素を2
個以上有する化合物、たとえば、エチレングリコール、
ビスフェノール系化合物、グリセリン、トリメチロール
プロパン、ペンタエリスリトールなどからなる単位など
である。なお、前記繰り返し単位がオキシプロピレン系
の場合、エチレンオキシド、ブチレンオキシドなどから
なる単位との共重合体(グラフト共重合体を含む)であ
って良い。
【0018】このようなオキシアルキレン系重合体の分
子量は、反応性および低硬度化のバランスを良くする観
点から、数平均分子量(Mn)で500〜50,00
0、さらには1,000〜40,000であることが好
ましい。特に、数平均分子量が5,000以上のもの、
さらには5,000〜40,000であるものが好まし
い。数平均分子量が500未満の場合、この硬化性組成
物を硬化させたときに充分な機械的特性(ゴム硬度、伸
び率)などが得られにくくなる。一方、数平均分子量が
あまり大きくなると、分子中に含まれるアルケニル基1
個あたりの分子量が大きくなったり、立体障害で反応性
が落ちたりするため、硬化が不充分になることが多く、
また、粘度が高くなりすぎて加工性が悪くなる傾向にあ
る。
【0019】なお、前記オキシアルキレン系重合体が有
するアルケニル基に特に制限はないが、下記一般式
(1)で示されるアルケニル基が、硬化性に優れる点で
特に好ましい。
【0020】H2C=C(R1)− (1) (式中、R1は水素原子またはメチル基)また、この硬
化性組成物の特徴の1つは、低硬度化に設定し易いこと
であり、この特徴を発揮させるには、アルケニル基の数
は分子末端に2個以上存在することが好ましい。但し、
(A)成分の分子量に比してアルケニル基の数が多くな
りすぎると剛直になり、良好なゴム弾性が得られにくく
なる。
【0021】次に、(A)成分が、主鎖を構成する主な
繰り返し単位が飽和炭化水素系単位である重合体の場合
について説明する。この重合体は低吸水率であり、電気
抵抗の環境変動が小さい硬化物を得られやすいという点
で好ましいものでる。また、前記オキシアルキレン系重
合体の場合と同様に、(B)成分とヒドロシリル化反応
して硬化する成分であり、分子中に少なくとも1個のア
ルケニル基を有するため、ヒドロシリル化反応が起こっ
て高分子状になり硬化するものである。さらに、(A)
成分に含まれるアルケニル基の数は、(B)成分とヒド
ロシリル化反応するという点から少なくとも1個必要で
あるが、良好なゴム弾性を得るという点から、直鎖状分
子の場合は、分子の両末端に2個存在することが好まし
く、分岐を有する分子の場合は、分子末端に2個以上存
在することが好ましい。
【0022】前記主鎖を構成する主な繰り返し単位が飽
和炭化水素系単位である重合体の代表例としては、イソ
ブチレン系重合体、水添イソプレン系重合体、水添ブタ
ジエン系重合体が挙げられる。これら重合体は、共重合
体などの他成分の繰り返し単位を含むものであって構わ
ないが、少なくとも飽和炭化水素系単位を50%以上、
好ましくは70%以上、より好ましくは90%以上含有
することが、飽和炭化水素系の、吸水率が低いという特
徴を損なわないようにする上で重要である。この主鎖を
構成する繰り返し単位が飽和炭化水素系単位である
(A)成分の重合体の分子量としては、数平均分子量
(Mn)で500〜50,000程度、さらには1,0
00〜15,000程度であって、常温において液状物
で流動性を有するものが、取り扱い易さ、加工性の点で
好ましい。
【0023】このような飽和炭化水素系重合体に導入さ
れるアルケニル基については、前記オキシアルキレン系
重合体の場合と同様である。
【0024】したがって、(A)成分としての、分子中
に少なくとも1個のアルケニル基を含み、主鎖を構成す
る主な繰り返し単位が飽和炭化水素系単位である重合体
の好ましい具体例としては、両末端にアルケニル基を2
個有し、直鎖状の数平均分子量(Mn)が2,000〜
15,000で、Mw/Mnが1.1〜1.2のポリイ
ソブチレン系、水添ポリブタジエン系、水添ポリイソプ
レン系重合体などが挙げられる。
【0025】また、硬化性組成物中の(B)成分は、分
子中の少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物
である限り特に制限はないが、分子中に含まれるヒドロ
シリル基の数が多すぎると、硬化後も多量のヒドロシリ
ル基が硬化物中に残存し易くなり、ボイドやクラックの
原因となるため、分子中に含まれれるヒドロシリル基の
数は50個以下が良い。さらにはこの数は、硬化物のゴ
ム弾性のコントロールや貯蔵安定性の点から、2〜30
個、より好ましくは2〜20個であることが好ましく、
さらに、硬化時の発泡を容易に防ぐという点では、20
個以下、そしてヒドロシリル基が失活しても硬化不良が
発生しにくいという点では3個が好ましく、最も好まし
い範囲は3〜20個である。
【0026】なお、本発明で、前記ヒドロシリル基を1
個有するとは、Siに結合するHを1個有することをい
い、SiH2の場合には、ヒドロシリル基を2個有する
ことを意味するが、Siに結合するHは異なるSiに結
合する方が、硬化性やゴム弾性の点から好ましい。
【0027】(B)成分の分子量は、カーボンブラック
を添加する際の分散性やローラ加工性などの点から、数
平均分子量(Mn)で30,000以下にあることが好
ましく、さらには20,000以下、特には15,00
0以下が好ましい。(A)成分との反応性や相溶性まで
考慮すると、数平均分子量が300〜10,000にあ
ることが好ましい。
【0028】この(B)成分に関しては、(A)成分の
凝集力が(B)成分の凝集力に比べて大きいために、相
溶性の点でフェニル基含有変性が重要であり、(A)成
分との相溶性、入手のし易さの点でスチレン変性体など
が好ましく、貯蔵安定性の点でα−メチルスチレン変性
体が好ましい。
【0029】また、(C)成分であるヒドロシリル化触
媒としては、ヒドロシリル化触媒として使用し得るもの
である限り特に制限はなく、白金単体、アルミナなどの
単体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸(アルコ
ールなどの錯体も含む)、白金の各種錯体、ロジウム、
ルテニウム、鉄、アルミニウム、チタンなどの金属の塩
化物などが挙げられる。これらの中でも、触媒活性の点
から塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−ビニル
シロキサン錯体が望ましい。これらの触媒は単独で使用
しても良く、2種以上で併用しても良い。
【0030】以上のような硬化性組成物の(A)成分に
対する(B)成分の使用割合として、(A)成分中のア
ルケニル基1モル当たり、(B)成分中のヒドロシリル
基が0.2〜5.0モル、さらには0.4〜2.5モル
存在するように設定されると、良好なゴム弾性を得る点
から好ましい。
【0031】また、(C)成分の使用量としては、
(A)成分中のアルケニル基1モルに対して、10-1
10-8モル、特に10-3〜10-6モルの範囲で用いるの
が好ましい。(C)成分の使用量が10-8モルに満たな
いと反応が進行しない。一方でヒドロシリル化触媒は、
一般に高価で、また腐食性を有し、しかも水素ガスが大
量に発生して硬化物が発泡してしまう性質を有している
ので、10-1モルを超えて用いない方が好ましい。
【0032】最後に本発明におけるカーボンブラック
は、ケッチェンブラック、アセチレンブラック、チャネ
ルブラック、ファーネスブラック等の従来から公知のカ
ーボンブラックを使用することができる。なおカーボン
ブラックの添加量は、(A)〜(C)成分の合計量に対
して30重量%以下とすることが、ゴム硬度を上げない
点から好ましい。一方、均一な体積抵抗率を得るために
は、この添加量が10重量%以上であるのが好ましく、
さらに硬化物の体積抵抗率が103〜1010Ωcmとな
るように、添加量を定めることが好ましい。
【0033】上記硬化性組成物には、上記(A)〜
(C)成分の他、貯蔵安定性改良剤、たとえば、脂肪族
不飽和結合を有する化合物、有機リン化合物、有機硫黄
化合物、チッ素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化
物などを加えても良い。その具体例としては、たとえ
ば、ベンゾチアゾール、チアゾール、ジメチルマレー
ト、ジメチルアセチレンカルボキシレート、2−ペンテ
ンニトリル、2,3−ジクロロプロペン、キノリンなど
が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。こ
れらの中では、ポットライフおよび速硬化性の両立とい
う観点から、チアゾール、ジメチルマレートが特に好ま
しい。なお、前記貯蔵安定性改良剤は、単独で用いても
よく、2種以上併用しても良い。
【0034】また、上記硬化性組成物には、加工性やコ
ストを改善するという点から、充填剤、保存安定剤、可
塑剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料などを添加しても良
い。前記弾性層は、上記硬化性組成物、ウレタンゴム、
シリコーンゴムなどの弾性材料を、たとえば、中心にS
US製やアルミニウム合金製などの導電性シャフトを設
置した金型に注型、射出成形、押出成形などをし、適当
な温度、時間で加熱硬化させることにより、半硬化後、
後硬化させて、形成される。本発明に係る現像ローラ
は、この弾性層の周りに、表面層を構成する樹脂をディ
ッピング、スプレー噴霧、ロールコートまたは刷毛塗り
などで所定の厚みに塗布し、所定の温度で乾燥させて硬
化させることにより得られる。
【0035】
【実施例】以下に、本発明に係る実施例1〜7の構成を
詳細に説明した後に、これら実施例と比較例1〜4との
比較を行う。
【0036】これら実施例および比較例の現像ローラ
は、直径10mmのSUS製シャフトの周りに、厚さ
7.5mmの弾性層を同心円状に設け、この弾性層上に
表面層を被覆して構成される。
【0037】前記弾性層には、以下に示す弾性層1〜5
の何れかを用いる。 (弾性層1) (A−1)数平均分子量(Mn):8,000、分子量
分布2の末端アリル化ポリオキシプロピレン系重合体1
00重量部に対して、 (B−1)ポリシロキサン系硬化剤(SiH価0.36
モル/100g):6.6重量部、 (C−1)塩化白金酸の10%イソプロピルアルコール
溶液:0.06重量部、 (D−1)カーボンブラック3030B(三菱化学社
製):8重量部、 とを混合し、10mmHg以下で120分間減圧脱泡し
て得られた組成物を、シャフト上に被覆し、金型内12
0℃の環境下で30分間静置して硬化させ、厚さ7.5
mmのゴム弾性体からなる弾性層1を形成した。 (弾性層2) (A−2)数平均分子量(Mn):10,000、末端
にビニル基を2個有するポリイソブチレン重合体の10
0重量部に対して、 (B−2)ポリシロキサン系硬化剤(SiH価0.97
モル/100g):2.7重量部、 (C−2)塩化白金酸の10%イソプロピルアルコール
溶液:0.06重量部、 (D−2)アセチレンブラックHS−100(電気化学
工業社製):4重量部、 (その他)可塑剤PS−32(出光興産社製):75重
量部、 を混合し、10mmHg以下で120分間減圧脱泡して
得られた組成物を、シャフト上に被覆し、金型内120
℃の環境下で30分間静置して硬化させ、厚さ7.5m
mのゴム弾性体からなる弾性層2を形成した。 (弾性層3)上記した(A−1)、(B−1)および
(C−1)と、(D−3)カーボンブラック3050B
(三菱化学社製):10重量部と、を混合し、10mm
Hg以下で120分間減圧脱泡して得られた組成物を、
シャフト上に被覆し、金型内120℃の環境下で30分
間静置して硬化させ、厚さ7.5mmのゴム弾性体から
なる弾性層3を作製した。 (弾性層4)上記した(A−1)、(B−1)および
(C−1)と、(D−4)カーボンブラック#35(旭
カーボン社製):15重量部と、を混合し、10mmH
g以下で120分間減圧脱泡して得られた組成物を、シ
ャフト上に被覆し、金型内120℃の環境下で30分間
静置して硬化させ、厚さ7.5mmのゴム弾性体からな
る弾性層4を作製した。 (弾性層5)上記した(A−1)、(B−1)および
(C−1)と、(D−5)カーボンブラック#50(旭
カーボン社製):12重量部と、を混合し、10mmH
g以下で120分間減圧脱泡して得られた組成物を、シ
ャフト上に被覆し、金型内120℃の環境下で30分間
静置して硬化させ、厚さ7.5mmのゴム弾性体からな
る弾性層4を作製した。このようにして得られた弾性層
1〜5の表面に、以下に示す表面層1〜5のいずれかを
ディップ塗布して実施例1〜7、及び比較例1〜4とし
た。 (表面層1)弾性層の外周面に、カーボネートウレタン
溶液(レザミンME8220LP:大日精化社製)をメ
チルエチルケトンで固形分が5重量%になるまで希釈し
た溶液をディッピングし、80℃のオーブン内で1時間
乾燥させて、厚さ15μmの表面層1とした。 (表面層2)弾性層の外周面に、カーボネートウレタン
(E980:日本ミラクトロン)を2−プロパノールで
固形分が5重量%になるまで希釈した溶液をディッピン
グし、80℃のオーブン内で1時間乾燥させて、厚さ1
0μmの表面層2とした。 (表面層3)弾性層の外周面に、エーテル系ウレタン溶
液(ハイムレンY−258:大日精化)を酢酸エチルで
固形分が5重量%になるまで希釈した溶液をディッピン
グし、80℃のオーブン内で1時間乾燥させて、厚さ1
5μmの表面層3とした。 (表面層4)弾性層の外周面に、エーテル系ウレタン溶
液(ハイムレンY−237:大日精化)をトルエンで固
形分が5重量%になるまで希釈した溶液をディッピング
し、80℃のオーブン内で1時間乾燥させて、厚さ20
μmの表面層4とした (表面層5)弾性層の外周面に、カーボネートウレタン
(E980:日本ミラクトラン社製)をジメチルホルム
アミドで固形分が5重量%になるまで希釈した溶液をデ
ィッピングし、80℃のオーブン内で1時間乾燥させ
て、厚さ15μmの表面層5とした。 (評価項目) トルエン着色透過度 実施例及び比較例に使用したカーボンブラックについ
て、トルエン着色透過度をJIS K6221に規定さ
れている方法に基づき測定した。測定結果を表1に示
す。 弾性層抵抗の変動 表面層を被覆する前の弾性層抵抗(R1)、及び弾性層
の外周面に表面層を一旦被覆した後に引き剥がして測定
した弾性層抵抗(R2)の比R1/R2を弾性層抵抗の変
動と規定し測定した。ここで弾性層の抵抗は、弾性層を
平板電極に平行に押し当て、シャフト両端に各500g
の荷重を平板電極方向に加えた状態で、導電性シャフト
と平板電極との間にDC100Vの電圧を印加し、その
ときに流れる電流から計算した。ここで弾性層抵抗の変
動の評価基準を表2に示す。 画像評価 また、実施例1〜7及び比較例1〜4の現像ローラによ
る画像評価結果も、表1に示されている。現像ローラの
評価は20℃、60%RHの環境下で、現像ローラをレ
ーザープリンタに組み込んだ上で幅1cm×長さ15c
mの黒ベタ画像を印刷し、この画像濃度をマクベス濃度
計を用いて測定することにより行った。画像評価の基準
を表3に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】 以上表1によれば、トルエン着色透過度が90%以上の
カーボンブラックを配合する実施例において、画像評価
の結果が比較例と比べて良好であることがわかる。
【0041】
【発明の効果】上述の如く本発明の現像ローラは、導電
性シャフトの周りに弾性層、表面層を同心円状に積層し
て形成されるとともに、前記弾性層にトルエン着色透過
度が90%以上のカーボンブラックを配合するため、前
記表面層として溶剤可溶型の樹脂を使用しても弾性層抵
抗のバラツキが小さい現像ローラを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】現像装置と感光体とを示す模式図である。
【符号の説明】
1 現像ローラ 2 導電性シャフト 3 弾性層 4 表面層 5 トナー 6 供給ローラ 7 規制ブレード 8 トナー薄層 9 感光体 10 トナー像

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 静電潜像担持体表面の静電潜像へトナー
    を付着させる電子写真方式用の現像ローラであって、該
    現像ローラが導電性シャフトの周りに弾性層、該弾性層
    上に表面層を同心円状に積層して構成される現像ローラ
    において、前記弾性層にトルエン着色透過度が90%以
    上のカーボンブラックを配合することを特徴とする現像
    ローラ。
  2. 【請求項2】 前記表面層は、溶剤可溶型の樹脂からな
    ることを特徴とする請求項1記載の現像ローラ。
  3. 【請求項3】 前記溶剤がケトン、アルコール、カルボ
    ン酸エステル、トルエン、ジメチルホルムアミドから選
    ばれるいずれか1種以上であることを特徴とする請求項
    1または2記載の現像ローラ。
  4. 【請求項4】 前記弾性層が、(A)分子中に少なくと
    も1個のアルケニル基を有し、主鎖を構成する繰り返し
    単位がオキシアルキレン単位または飽和炭化水素系単位
    である重合体と、(B)分子中に少なくとも2個のヒド
    ロシリル基を有する硬化剤と、(C)ヒドロシリル化触
    媒と、を主成分とする硬化性組成物の反応物から構成さ
    れる請求項1〜3の何れか1項に記載の電子写真方式用
    の現像ローラ。
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