JP3785819B2 - 半導電性樹脂組成物およびそれを使用した半導電性ローラ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として複写機、プリンターあるいはファクシミリの受信装置など電子写真方式を採用した装置に組み込まれる帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラに使用される半導電性樹脂組成物およびそれを使用した半導電性ローラに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真機に使用する帯電ローラ、現像ローラ、転写ローラなどは半導電性であることが求められる。なお、この場合の半導電性とは、例えば、DC100V印加時の体積抵抗率が10K(104)Ωcm〜1G(109)Ωcm程度であることを言う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
コスト面から考えると、半導電性ローラとしては、金属製シャフトなどの導電性支持体に半導電性弾性層をただ一層のみ被覆した構造のものが最も安価である。しかしながら一層で半導電性をコントロールすることが困難であるために、半導電性弾性層を比較的低抵抗にし、その外周に一層以上の樹脂層を設けるものが多い。しかし、この場合は、ローラ製造のために工程数が多くなり、ローラがコスト高になる。
【0004】
一方、交流電圧を印加する非磁性非接触現像装置に使用される現像ローラにおいては、前記のような複層構造にしても(電気抵抗と静電容量の等価回路からも明らかなように)ゴム弾性を有する弾性層の電気抵抗が重要となり、低抵抗化するだけでは対応できない。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は一層構造にしても電気抵抗のバラツキが小さい組成物を提供せんとするものであり(表面にもう一層以上被覆した現像ローラにも対応可能)、本発明者らは鋭意検討を重ねた結果、カーボンブラックのストラクチャーの尺度としてDBP給油量、粒子径の尺度として沃素吸着量に着眼し、低ストラクチャー、大粒径のカーボンブラックを比較的多量充填することが半導電性領域で電気抵抗を均一にコントロールするために重要であること、またこれらのカーボンブラックを使用する場合に、主鎖がオキシアルキレン化合物である場合には、低粘度であるためにカーボンブラックを多量充填しやすく、また主鎖が飽和炭化水素単位である場合にはカーボンブラックが分散しやすいことが多く、必要に応じてフタル酸エステル化合物をカーボンブラックの2重量%〜30重量%添加することにより、カーボンブラック表面にフタル酸エステル化合物が吸着し、分散性を向上させるとともに導電性付与助剤的な働きをすることを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は
電子写真方式に用いられる半導電性ローラ用の半導電性樹脂組成物であって、導電性付与剤として、DBP吸油量が50ml/100g以下および沃素吸着量が20mg/g以下のカーボンブラックを含有することを特徴とする半導電性組成物(請求項1)
前記半導電性樹脂組成物が
(A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有し、主鎖を構成する繰り返し単位がオキシアルキレン単位または飽和炭化水素単位である重合体
(B)分子中に2個以上のヒドロシリル基を有する硬化剤、
および
(C)ヒドロシリル化触媒、
を主成分とすることを特徴とする請求項1記載の半導電性組成物(請求項2)
フタル酸エステル化合物を導電性付与剤の2重量%〜30重量%含有することを特徴とする請求項1または2記載の半導電性樹脂組成物(請求項3)
その成形物の体積抵抗率が10M(107)Ωcm〜1G(109)Ωcmであることを特徴とする請求項1〜3項いずれか1項に記載の半導電性樹脂組成物(請求項4)
請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導電性樹脂組成物を使用した電子写真方式に用いられる半導電性ローラ(請求項5)
をその内容とするものである。
【0006】
尚、本発明でいうDBP吸油量とはJISK6221「ゴム用カーボンブラック試験方法」に規定されたアブソープトメーターを用いて測定するA法(スプリング張力B型)による測定量であり、沃素吸着量は同じくJISK6221に基づく測定量である。
【0007】
【発明の実施の形態】
上記のように、本発明の半導電性樹脂組成物は、電子写真方式の複写機またはプリンタに使用するローラの製造に主として用いられる。DBP吸油量100ml/100g以下で沃素吸着量25mg/g以下のカーボンブラックとしては旭カーボン(株)製の旭#15、旭#15HS、旭#50、旭#35等が挙げられる。より好ましくはDBP吸油量65ml/100g以下、沃素吸着量25mg/g以下であり、最も好ましくはDBP吸油量50ml/100g以下、沃素吸着量20mg/g以下であり、旭#15は、DBP吸油量が40ml/100g、沃素吸着量が14mg/g程度であり非常に好ましい。
【0008】
次に、請求項2の半導電性樹脂組成物について説明する。前記半導電性弾性層としては、
(A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を含み、主鎖を構成する繰り返し単位が主にオキシアルキレン単位または飽和炭化水素系単位からなる重合体と、
(B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を含む硬化剤と、
(C)ヒドロシリル化触媒と、
を主成分とする硬化性組成物の反応物を使用することが好ましい。半導電性弾性層がオキシアルキレン系組成物からなるときは、この組成物は硬化前には低粘度であり硬化後には低硬度であるので加工性の観点から好ましく、半導電性弾性層が飽和炭化水素系組成物からなるときは、この組成物は低吸水率であるので高湿度環境下での安定性の観点から好ましい。
【0009】
この硬化性組成物における(A)成分の重合体は、(B)成分とヒドロシリル化反応して硬化する成分であり、分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有するため、ヒドロシリル化反応が起こって高分子状になり硬化する。(A)成分に含まれるアルケニル基の数は、(B)成分とヒドロシリル化反応するという点から少なくとも1個必要であるが、ゴム弾性の点からは、直鎖状分子の場合は、分子の両末端に2個のアルケニル基が存在し、分岐のある分子の場合には、分子末端に2個以上のアルケニル基が存在することが望ましい。(A)成分の主鎖を構成する主な繰り返し単位はオキシアルキレン単位または飽和炭化水素系単位である。
【0010】
主鎖を構成する主な繰り返し単位がオキシアルキレン単位からなる重合体の場合、少量の導電性付与剤を添加するだけで体積抵抗率が108〜109Ωcmとなるため好ましい。また、硬化物の低硬度化の観点からも、前記繰り返し単位がオキシアルキレン単位であるオキシアルキレン系重合体、さらには、前記繰り返し単位がオキシプロピレン単位であるオキシプロピレン系重合体が好ましい。
【0011】
ここで、前記オキシアルキレン系重合体とは、主鎖を構成する単位のうち30%以上、好ましくは50%以上がオキシアルキレン単位からなる重合体をいい、オキシアルキレン単位以外に含有される単位としては、重合体製造時の出発物質として使用される、活性水素を2個以上有する化合物、たとえば、エチレングリコール、ビスフェノール系化合物、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどからの単位が挙げられる。なお、オキシプロピレン系重合体の場合には、エチレンオキシド、ブチレンオキシドなどからなる単位との共重合体(グラフト重合体も含む)であってもよい。
【0012】
上記のような(A)成分のオキシアルキレン系重合体の分子量としては、反応性および低硬度化のバランスをよくする観点から、数平均分子量(Mn)で500〜50,000、さらには1,000〜40,000であることが好ましい。特に、数平均分子量5,000以上のもの、さらには5,000〜40,000であるものが好ましい。数平均分子量が500未満の場合、この硬化性組成物を硬化させた場合に充分な機械的特性(ゴム硬度、伸び率)などが得られにくくなる。一方、数平均分子量があまり大きくなりすぎると、分子中に含まれるアルケニル基1個あたりの分子量が大きくなったり、立体障害で反応性が落ちたりするため、硬化が不充分になることが多く、また、粘度が高くなりすぎて加工性が悪くなる傾向にある。
【0013】
前記オキシアルキレン系重合体が有するアルケニル基に特に制限はないが、下記一般式(1)、
2C=C(R1)− (1)
(式中、R1は水素原子またはメチル基)
で示されるアルケニル基が、硬化性に優れる点で特に好ましい。
【0014】
また、この硬化性組成物の特徴の1つは、低硬度化に設定しやすいことであり、この特徴を発揮させるにはアルケニル基の数は分子末端に2個以上が好ましく、(A)成分の分子量に比してアルケニル基の数が多くなりすぎると剛直になり、良好なゴム弾性が得られにくくなる。
また、(A)成分が、主鎖を構成する主な繰り返し単位が飽和炭化水素系単位である重合体の場合は、低吸水率であり、電気抵抗の環境変動が小さく好ましい。この重合体の場合も、前記オキシアルキレン系重合体の場合と同様に、(B)成分とヒドロシリル化反応して硬化する成分であり、分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有するため、ヒドロシリル化反応が起こって高分子状になり硬化するものであり、(A)成分に含まれるアルケニル基の数は、(B)成分とヒドロシリル化反応するという点から少なくとも1個必要であるが、ゴム弾性の点からは、直鎖状分子の場合は、分子の両末端に2個存在することが好ましく、分岐を有する分子の場合には、分子末端に2個以上存在することが好ましい。
【0015】
前記主鎖を構成する主な繰り返し単位が飽和炭化水素系単位である重合体の代表的な例としては、イソブチレン系重合体、水添イソプレン系重合体、水添ブタジエン系重合体が挙げられる。これら重合体は、共重合体などの他成分の繰り返し単位を含むものであっても構わないが、少なくとも飽和炭化水素系単位を50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは90%以上含有することが、飽和炭化水素系の、吸水率が低いという特徴を損なわないようにするうえで重要である。
【0016】
この主鎖を構成する主な繰り返し単位が飽和炭化水素系単位である(A)成分の重合体の分子量としては、取扱いやすさなどの点から、数平均分子量(Mn)で500〜50,000程度、さらには1,000〜15,000程度であって、常温において液状物で流動性を有するものが加工性の点で好ましい。
この飽和炭化水素系重合体に導入されるアルケニル基については、前記オキシアルキレン系重合体の場合と同様である。
【0017】
したがって、(A)成分としての、分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有し、主鎖を構成する主な繰り返し単位が飽和炭化水素系である重合体の好ましい具体例としては、両末端にアルケニル基を2個有する直鎖状の数平均分子量(Mn)が2,000〜15,000でMw/Mnが1.1〜1.2のポリイソブチレン系、水添ポリブタジエン系、水添ポリイソプレン系重合体などが挙げられる。ここで、Mwは重量平均分子量を示す。
【0018】
また、硬化性組成物中の(B)成分は、分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合物であるかぎり特に制限はないが、分子中に含まれるヒドロシリル基の数が多すぎると硬化後も多量のヒドロシリル基が硬化物中に残存しやすくなり、ボイドやクラックの原因になるため、分子中に含まれるヒドロシリル基の数は50個以下がよい。さらには2〜30個、より好ましくは2〜20個であることが、硬化物のゴム弾性のコントロールや貯蔵安定性の点から好ましく、さらに、硬化時の発泡を容易に防ぐ点では、20個以下、ヒドロシリル基が失活しても硬化不良が発生しにくい点では3個以上が好ましく、最も好ましい範囲は3〜20個である。
【0019】
なお、本発明で、前記ヒドロシリル基を1個有するとは、Siに結合するHを1個有することをいい、SiH2の場合にはヒドロシリル基を2個有することになるが、Siに結合するHは異なるSiに結合する方が硬化性がよく、ゴム弾性の点からも好ましい。
(B)成分の分子量は、導電性付与剤をを添加する場合の分散性やローラ加工性などの点から数平均分子量(Mn)で30,000以下であるのが好ましく、さらには20,000以下、特には15,000以下が好ましい。(A)成分の反応性や相溶性まで考慮すると300〜10,000が好ましい。
【0020】
この(B)成分に関しては、(A)成分の凝集力が(B)成分の凝集力に比べて大きいために、相溶性の点でフェニル基含有変性が重要であり、(A)成分との相溶性、入手のしやすさの点でスチレン変性体などが好ましく、貯蔵安定性の点からα−メチルスチレン変性体が好ましい。
(C)成分であるヒドロシリル化触媒としては、ヒドロシリル化触媒として使用しうるものである限り特に制限はない。白金単体、アルミナなどの単体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸(アルコールなどの錯体も含む)、白金の各種錯体、ロジウム、ルテニウム、鉄、アルミニウム、チタンなどの金属の塩化物などが挙げられる。これらの中でも、触媒活性の点から塩化白金酸、白金−オレフイン錯体、白金−ビニルシロキサン錯体が望ましい。これらの触媒は単独で使用しても良く、また2種以上併用しても良い。
【0021】
以上のような硬化性組成物中の(A)成分に対する(B)成分の使用割合は、(A)成分中のアルケニル基1モル当たり(B)成分中のヒドロシリル基が0.2〜5.0モル、さらには0.4〜2.5モルがゴム弾性の点から好ましい。
また、(C)成分の使用量としては、(A)成分中のアルケニル基1モルに対して10-1〜10-8モル、さらには10-1〜10-6モル、特には10-3〜10-6モルの範囲で用いるのが好ましい。(C)成分の使用料が10-8モルに満たないと反応が進行しない。その一方で、ヒドロシリル化触媒は、一般に高価で、また腐食性を有し、しかも水素ガスが大量に発生して硬化物が発泡してしまう性質を有しているので、10-1モルを超えて用いない方が好ましい。
【0022】
導電性付与剤の添加量は、(A)〜(C)成分の合計量に対して30重量%以下とすることが、ゴム硬度を上げない点から好ましい。一方、均一な抵抗を得る点からは10重量%以上が好ましく、必要なゴム硬度と、硬化物の体積抵抗率の特性バランスから添加量を決めればよい。
さらに、上記硬化性組成物には、上で述べた成分の他、貯蔵安定性改良剤、たとえば、脂肪族不飽和結合を有する化合物、有機リン化合物、有機硫黄化合物、チッ素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物などを加えてもよい。その具体例としては、たとえば、ベンゾチアゾール、チアゾール、ジメチルマレート、ジメチルアセチレンカルボシキレート、2−ペンテンニトリル、2,3−ジクロロプロペン、キノリンなどが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。これらの中では、ポットライフおよび速硬化性の両立という点から、チアゾール、ジメチルマレートが特に好ましい。なお、前記貯蔵安定性改良剤は、単独で用いてもよく、また、2種以上併用してもよい。
【0023】
また、上記硬化性組成物には、加工性やコストを改善するための充填剤、保存安定剤、可塑剤、紫外線吸収剤、滑剤、顔料などを添加してもよい。
本発明に係る半導電性ローラは、上記のような硬化性組成物、その他、ウレタンゴム、クロロプレンゴム、EP系ゴムなどの弾性材料を、たとえば、中心にSUS製などの金属シャフトなどからなる導電性シャフトを設置した金型に注型、射出、押出成形などをし、適当な温度、時間で加熱硬化させることによって、シャフトのまわりに半導電性弾性層を形成する。この場合、半硬化後、後硬化させてもよい。
尚、必要に応じてゴム弾性を有する半導電性組成物の外側に他の層を単または複数層設けてもかまわない。
【0024】
次に請求項3のフタル酸エステル化合物について説明する。フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジーn―ブチル、フタル酸ジ−n―オクチル、フタル酸ジー2−エチルヘキシル(DOP)、フタル酸ジイソオクチル、フタル酸n−オクチル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ブチルベンジル、フタル酸ジイソデシル(DIDP)等が挙げられる。入手のしやすさとブリードレスの観点でDOP、DIDPが好ましい。使用量は、導電性付与剤(カーボンブラック)の2重量%〜30重量%がよい。2重量%以下では導電性助剤的役割を果たさない。また30重量%以上添加すると可塑剤としての働きが大きくなり、ゴム弾性を損なうことが多い。導電性付与剤量の5重量%〜15重量%程度が最もバランスの良い量である。
【0025】
【実施例】
以下、本発明に係る半導電性樹脂組成物の具体的な実施例1〜6と比較例1〜3および本導電性ローラの製造例として実施例7を詳細に記載するが、これらは本発明を何ら限定するものではない(なお、本明細書の実施例1〜3、5、6はいずれも参考例である)
表1に使用したカーボンブラックを記載する。
【0026】
【表1】
Figure 0003785819
【0027】
(半導電性ゴム層1)
(A−1)数平均分子量Mnが8000、分子量分布が2の末端アリル化オキシプロピレン系重合体100重量部
(B)ポリシロキサン系硬化剤(SiH価0.36モル/100g)を6.6重量部
(C)塩化白金酸の10%イソプロピルアルコール溶液:0.06重量部
及び表1に示す各種のカーボンブラックを所定量を添加して均一に混練した後、それを金型内に注入し、140℃20分オーブンに投入し加熱することによって約3mmのシートを作成した。その後、両面に3cm×3cmの電極を銀ペーストで作成し(片面に5カ所ずつ作成)、DC100Vを印加した時の電流値を測定することによって平均体積抵抗率およびその5カ所のバラツキを測定した。
【0028】
(半導電性ゴム層2)
前記半導電性ゴム層1にDOPを1重量部加えた配合とした点を除いては、同様にシートを作成し、平均体積抵抗率およびその5カ所のバラツキを測定した。
(半導電性ゴム層3)
前記半導電性ゴム層1の(A−1)成分の代わりに、数平均分子量Mn9000、末端にビニル基を2個有するポリイソブチレン重合体(A−2)を100重量部使用した配合とした点を除いては、同様にシートを作成し、平均体積抵抗率およびその5カ所のバラツキを測定した。
表2に実施例1〜6および比較例1〜3の結果をしめす。
【0029】
【表2】
Figure 0003785819
【0030】
(実施例7)実施例4の組成物を用いて、8cm径のSUS製シャフト上に液状射出成形によって被覆し15.8mmのローラを作成した。そのローラをマイクロライン400e(沖データ製)の現像ローラ部分に取付け黒ベタ画像評価を実施した。5000枚目のマクベス濃度は1.35であり良好であった。
【0031】
【発明の効果】
本発明のカーボンブラックを用いることによって半導電性領域で5カ所間のバラツキが1桁以内である安定した半導電性樹脂組成物を得ることができる。比較例3で明らかなようにDBP吸油量が大きく、沃素吸着量の大きいカーボンブラックを使用すると半導電性領域に電気抵抗をコントロールしようとしても、バラツキが大きくなる。
また、フタル酸エステル化合物の添加により、安定的に抵抗コントロールできる(実施例2)。本発明請求項2に係る半導電性樹脂組成物は半導電性ローラ用途に適した組成物であり、これらの半導電性樹脂組成物から製造されるローラからは良好な画像が得られる。

Claims (5)

  1. 電子写真方式に用いられる半導電性ローラ用の半導電性樹脂組成物であって、導電性付与剤として、DBP吸油量が50ml/100g以下および沃素吸着量が20mg/g以下のカーボンブラックを含有することを特徴とする半導電性樹脂組成物
  2. 前記半導電性樹脂組成物が
    (A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有し、主鎖を構成する繰り返し単位がオキシアルキレン単位または飽和炭化水素単位である重合体
    (B)分子中に2個以上のヒドロシリル基を有する硬化剤、
    および
    (C)ヒドロシリル化触媒、
    を主成分とすることを特徴とする請求項1記載の半導電性樹脂組成物
  3. フタル酸エステル化合物を導電性付与剤の2重量%〜30重量%含有することを特徴とする請求項1または2記載の半導電性樹脂組成物
  4. その成形物の体積抵抗率が10M(107)Ωcm〜1G(109)Ωcmであることを特徴とする請求項1〜3項いずれか1項に記載の半導電性樹脂組成物
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導電性樹脂組成物を使用した電子写真方式に用いられる半導電性ローラ
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