JPH11158378A - 黒鉛含有シリコーンゴム組成物 - Google Patents

黒鉛含有シリコーンゴム組成物

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JPH11158378A
JPH11158378A JP32762997A JP32762997A JPH11158378A JP H11158378 A JPH11158378 A JP H11158378A JP 32762997 A JP32762997 A JP 32762997A JP 32762997 A JP32762997 A JP 32762997A JP H11158378 A JPH11158378 A JP H11158378A
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graphite
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oxygen
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silicone rubber
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JP32762997A
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Satoshi Watanabe
聡志 渡辺
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Momentive Performance Materials Japan LLC
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Toshiba Silicone Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 黒鉛の有する熱伝導性や導電性が効果的に発
現されるシリコーンゴム組成物を提供する。 【解決手段】 粒経が30μm を超えない黒鉛微粒子を、
酸素分子の存在する雰囲気中で加熱処理することにより
全酸素量を増加させた黒鉛を、シリコーンゴム組成物に
配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、黒鉛の有する熱伝導性や
導電性が効果的に発現されるシリコーンゴム組成物に関
する。
【0002】
【発明の技術的背景とその問題点】従来から、硬化して
シリコーンゴムとなるシリコーン組成物はよく知られて
おり、その耐候性、耐熱性、耐寒性、電気絶縁性等の優
れた性質を利用して、電気・電子部品のポッティング
材、コーティング材、型取り用等の成形材料等に、幅広
く使用されている。また、本来絶縁材料であるシリコー
ン組成物に導電性を付与して使用することも行われてい
る。上述したようなシリコーン組成物に導電性を付与す
る方法としては、一般的には導電性カーボンブラックを
配合する方法が多用されている。すなわち、このような
カーボンブラックとしては、主としてアセチレンブラッ
ク、ケッチェンブラック等が用いられており、金属に比
し軽量で、かつ安価である等の利点を有する。また熱伝
導性を付与する方法としては、一般的にはセラミックス
微粒子を配合する方法が多用されている。すなわち、こ
のようなセラミックス微粒子としては、アルミナ、マグ
ネシア、チタニア、ボロンナイトライドなどが用いられ
ている。これら導電性や熱伝導性を与える材料の一つに
黒鉛が挙げられる。黒鉛はベンゼンが二次元状に発達し
たグラファイト結晶子を基本構造とするが、そこにπ電
子と呼ばれる運動性の極めて高い電子が存在し、これが
電気や熱の伝播因子となることが知られている。しかし
ながら、黒鉛は、エラストマーに対する配合材料として
見た場合、表面官能基や表面細孔などがほとんどないた
め、エラストマーに対する親和性が期待できない。この
ため、エラストマーに対する補強性や分散性に乏しく、
配合材料として汎用されているとは言い難かった。特に
シリコーンゴムは、引張強さを始めとする機械的物理特
性が特に弱いため、黒鉛を配合しても、その黒鉛機能を
充分に発揮させる組成物を設計することは極めて困難で
あった。
【0003】
【発明の目的】本発明は上記従来技術の課題に鑑み案出
されたものであり、黒鉛の有する熱伝導性や導電性が効
果的に発現されるシリコーンゴム組成物を提供すること
を目的とする。
【0004】
【発明の構成】本発明者は上記目的を達成すべく種々検
討を行った結果、特定の処理により全酸素量を増加させ
た黒鉛を使用するのが有効であることを見出し、本発明
を完成するに到った。即ち本発明は、粒経が30μm を超
えない黒鉛微粒子を、酸素分子の存在する雰囲気中で加
熱処理することにより全酸素量を増加させた黒鉛を配合
してなる、黒鉛含有シリコーンゴム組成物。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるポリオルガノシロキサン組成物は、常温
または加熱等によって硬化させることによりゴム弾性体
となるものであり、(a) ポリオルガノシロキサンベース
ポリマーと、(b) 硬化剤と、必要に応じて各種添加剤等
とを均一に分散させたものである。このような組成物に
用いられる各種成分のうち、(a) ポリオルガノシロキサ
ンベースポリマーと(b) 硬化剤とは、ゴム弾性体を得る
ための反応機構に応じて適宜選択されるものである。そ
の反応機構としては、(1) 有機過酸化物加硫剤による架
橋方法、(2) 縮合反応による方法、(3) 付加反応による
方法等が知られており、その反応機構によって、(a) 成
分と(b) 成分すなわち硬化用触媒もしくは架橋剤との好
ましい組合せが決まることは周知である。このような各
種の反応機構において用いられる(a) 成分のベースポリ
マーとしてのポリオルガノシロキサンにおける有機基
は、1価の置換または非置換の炭化水素基であり、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、
ドデシル基のようなアルキル基、フェニル基のようなア
リール基、β−フェニルエチル基、β−フェニルプロピ
ル基のようなアラルキル基等の非置換の炭化水素基や、
クロロメチル基、3,3,3 −トリフルオロプロピル基等の
置換炭化水素基が例示される。なお、一般的にはメチル
基が合成のし易さ等から多用される。
【0006】以下、上記 (1)〜(3) の夫々の反応機構に
おける(a) ポリオルガノシロキサンベースポリマーと、
(b) 硬化剤とについて説明する。先ず、上記(1) の架橋
方法を適用する場合においては、通常、(a) 成分のベー
スポリマーとしては、1分子中のケイ素原子に結合した
有機基のうち、少なくとも2個がビニル、プロペニル、
ブテニル、ヘキセニルなどのアルケニル基であるポリオ
ルガノシロキサンが用いられる。特に合成の容易さ、原
料の入手のし易さから、上記基の中でもビニル基が好ま
しい。また、(b) 成分の硬化剤としては、ベンゾイルペ
ルオキシド、ジクミルペルオキシド、クミル−t−ブチ
ルペルオキシド、2,5 −ジメチル−2,5−ジ−t−ブチ
ルペルオキシヘキサン、ジ−t−ブチルペルオキシド等
の各種の有機過酸化物加硫剤が用いられ、特に低い圧縮
永久歪みを与えることから、ジクミルペルオキシド、ク
ミル−t−ブチルペルオキシド、2,5 −ジメチル−2,5
−ジ−t−ブチルペルオキシヘキサン、ジ−t−ブチル
ペルオキシドが好ましい。なお、これらの有機過酸化物
加硫剤は、1種または2種以上の混合物として用いられ
る。(b) 成分の硬化剤である有機過酸化物の配合量は、
(a) 成分のポリオルガノシロキサンベースポリマー 100
重量部に対し0.05〜15重量部の範囲が好ましい。有機過
酸化物の配合量が0.05重量部未満では加硫が十分に行わ
れず、15重量部を超えて配合してもそれ以上の格別な効
果がないばかりか、得られたシリコーンゴムの物性に悪
影響を与えることがあるからである。
【0007】また、上記(2) の縮合反応を適用する場合
においては、(a) 成分のベースポリマーとしては両末端
に水酸基を有するポリオルガノシロキサンが用いられ
る。(b) 成分の硬化剤としては、まず架橋剤として、エ
チルシリケート、プロピルシリケート、メチルトリメト
キシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリエ
トキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メチルトリ
ス(メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリス(メトキ
シエトキシ)シラン、メチルトリプロペノキシシラン等
のアルコキシ型;メチルトリアセトキシシラン、ビニル
トリアセトキシシラン等のアセトキシ型;メチルトリ
(アセトンオキシム)シラン、ビニルトリ(アセトンオ
キシム)シラン、メチルトリ(メチルエチルケトキシ
ム)シラン、ビニルトリ(メチルエチルケトキシム)シ
ラン等、およびその部分加水分解物が例示される。ま
た、ヘキサメチル−ビス(ジエチルアミノキシ)シクロ
テトラシロキサン、テトラメチルジブチル−ビス(ジエ
チルアミノキシ)シクロテトラシロキサン、ヘプタメチ
ル(ジエチルアミノキシ)シクロテトラシロキサン、ペ
ンタメチル−トリス−(ジエチルアミノキシ)シクロテ
トラシロキサン、ヘキサメチル−ビス(メチルエチルア
ミノキシ)シクロテトラシロキサン、テトラメチル−ビ
ス(ジエチルアミノキシ)−モノ(メチルエチルアミノ
キシ)シクロテトラシロキサンのような環状シロキサン
等も例示される。このように、架橋剤はシランやシロキ
サン構造のいずれでもよく、またそのシロキサン構造は
直鎖状、分岐状および環状のいずれでもよい。さらに、
これらを使用する際には、1種類に限定される必要はな
く、2種以上の併用も可能である。また、(b) 成分の硬
化剤のうち、硬化用触媒としては、鉄オクトエート、コ
バルトオクトエート、マンガンオクトエート、スズナフ
テネート、スズカプリレート、スズオレエートのような
カルボン酸金属塩;ジメチルスズジオレエート、ジメチ
ルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、ジブ
チルスズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、
ジブチルスズジオレエート、ジフェニルスズジアセテー
ト、酸化ジブチルスズ、ジブチルスズジメトキシド、ジ
ブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ、ジオクチル
スズジラウレートのような有機スズ化合物が用いられ
る。(b) 成分の硬化剤のうち、上記架橋剤の配合量は
(a) 成分のベースポリマー100 重量部に対し 0.1〜20重
量部が好ましい。架橋剤の使用量が 0.1重量部未満で
は、硬化後のゴムに充分な強度が得られず、また20重量
部を超えると得られるゴムが脆くなり、いずれも実用に
耐え難い。また、硬化用触媒の配合量は(a) 成分のベー
スポリマー 100重量部に対し0.01〜5重量部が好まし
い。これより少ない量では硬化用触媒として不十分であ
って、硬化に長時間を要し、また空気との接触面から遠
い内部での硬化が不良となる。他方、これよりも多い場
合には、保存安定性が低下してしまう。より好ましい配
合量の範囲としては、 0.1〜3重量部の範囲である。
【0008】上記(3) の付加反応を適用する場合の(a)
成分のベースポリマーとしては、上記(1) におけるベー
スポリマーと同様なものが用いられる。また、(b) 成分
の硬化剤としては、硬化用触媒として、塩化白金酸、白
金オレフィン錯体、白金ビニルシロキサン錯体、白金
黒、白金トリフェニルホスフィン錯体等の白金系触媒が
用いられ、架橋剤として、ケイ素原子に結合した水素原
子が1分子中に少なくとも平均2個を超える数を有する
ポリオルガノシロキサンが用いられる。(b) 成分の硬化
剤のうち、硬化用触媒の配合量は、(a) 成分のベースポ
リマーに対し白金元素量で1〜1000ppm の範囲となる量
が好ましい。硬化用触媒の配合量が白金元素量として1
ppm 未満では、充分に硬化が進行せず、また 1000ppmを
超えても特に硬化速度の向上等が期待できない。また、
架橋剤の配合量は、(a)成分中のアルケニル基1個に対
し、架橋剤中のケイ素原子に結合した水素原子が0.5〜
4.0 個となるような量が好ましく、さらに好ましくは
1.0〜3.0 個となるような量である。水素原子の量が0.5
個未満である場合は、組成物の硬化が充分に進行せず
に、硬化後の組成物の硬さが低くなり、また水素原子の
量が 4.0個を超えると硬化後の組成物の物理的性質と耐
熱性が低下する。
【0009】本発明の黒鉛含有シリコーンゴム組成物に
おいて、上記硬化機構およびポリシロキサンベースポリ
マーは特に限定されるものではないが、導電性や熱伝導
性などの特性の点からは(3) の付加反応、または(1) の
有機過酸化物加硫によるものが好ましく、またポリシロ
キサンベースポリマーの重合度は1000以上のもの、いわ
ゆるミラブル型と称するものが好ましい。これは、混合
時の剪断応力が適度であるために、配合によって前述の
効果がより発揮されるものと推察される。
【0010】次に、上述のポリオルガノシロキサン組成
物に機能性充填剤として配合される、導電性や熱伝導性
を付与するために用いられる特定の黒鉛について説明す
る。本発明で使用する特定の黒鉛は、黒鉛を粒子径30μ
m 以下に粉体化し、これを酸素分子の存在する雰囲気中
で加熱処理することにより、黒鉛の有する全酸素量を増
加させたものである。酸素分子の存在する雰囲気とは、
酸素分子構成比が1%以上 100%までの気体で、酸素以
外の構成要素としては窒素、二酸化炭素、水蒸気、アル
ゴンなどが工業的操作も容易で、経済的にも見合う材料
となる。加熱操作は、ロータリーキルンや流動層を用い
ての気相酸化操作が一般的であるが、オゾン酸化法の併
用も差し支えない。 200〜1000℃の温度で行うのが望ま
しい。 200℃未満であると、黒鉛結晶端部の水素原子の
酸化反応や酸素含有官能基の付加が生じにくく、1000℃
を超えると結晶端部水素原子の脱離が始まり、やはり、
酸化反応や酸素含有官能基の付加は生じにくい。このよ
うな条件下で黒鉛を処理すると主に結晶面端部の水素原
子が酸化され、ヒドロキシル基に転化したり、カルボキ
シル基、カルボニル基、キノン基、ラクトン基が形成さ
れる。これらは、シリコーンゴムに対する親和性を著し
く向上させ、ゴム=黒鉛間の結合も水素結合力やファン
デルワールス力などを源泉としてより高められる。その
結果、シリコーンゴムに対する補強性や、黒鉛の分散性
が増大し、配合材料として効果的に作用する。これら付
与された酸素官能基の定量は、黒鉛を耐熱容器に入れ、
10-2mmHg以下に減圧後、1500〜2000℃に加熱された電気
炉に入れて、一定時間加熱し、脱離したガス成分を捕集
し、ガスクロマトグラフィーで定性定量を行うことで求
めることができる。付与する酸素官能基量は特に限定さ
れないが、0.1 〜20.0mg/g程度が、工業的操作も行い
やすく、シリコーンゴムへの特性発現も効果的に行える
ため好ましい。黒鉛は、天然黒鉛と人造黒鉛に大別され
るが、本発明ではその種類は問わない。天然黒鉛も主に
その純度の違いにより、鱗片状黒鉛、鱗状黒鉛、土状黒
鉛などに区分されるが、特にその種類は問わない。これ
らを粉砕分級して粒径が30μmを超えない様に調整す
る。30μm を超えると、シリコーンゴムの混練や加工性
に劣り、良好なゴムとしての提供が困難となる。平均粒
径としては 1.5〜5μm 程度に調整するのがより好まし
い。
【0011】本発明において、この黒鉛粉末をポリオル
ガノシロキサン組成物に配合するに際しては、通常用い
られるニーダー、バンバリーミキサー、オープンロール
などの混練機を使用しうる。ファーネスブラックの配合
量は、ポリシロキサンベースポリマーの重合度や得よう
とするシリコーンゴムの特性により任意に選ばれるもの
であり、特に限定されるものではないが、一般には上述
した(a) 成分のポリオルガノシロキサンベースポリマー
100重量部に対し1〜300 重量部、好ましくは10〜150
重量部の範囲で用いられる。
【0012】なお、本発明のシリコーンゴム組成物に
は、補強性充填剤、耐熱性向上剤、難燃剤、発泡剤等の
各種添加剤を随時付加的に配合してもよい。このような
ものとしては、通常、煙霧質シリカ、沈殿法シリカ、け
いそう土等の補強性充填剤、酸化アルミニウム、マイ
カ、クレイ、炭酸亜鉛、ガラスビーズ、ポリジメチルシ
ロキサン、アルケニル基含有ポリシロキサン、ポリシル
セスキオキサン等が例示される。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例及び参考例によりさら
に詳細に説明する。なお、「部」は「重量部」を示す。
まず、実施例及び比較例に用いる黒鉛の調製方法と特性
を参考例として記す。 〔参考例1〕日本黒鉛工業(株)製、鱗状黒鉛「CSPE」
(平均粒径4.5 μm 、粒径範囲1〜15μm )を SUS製キ
ルンに入れ、ここに酸素50%、二酸化炭素50%(モル
比)から成る混合気体を充填し、 500±50℃の加熱条件
で、3時間処理した。処理前後の黒鉛の特性を表1に示
した。 〔参考例2〕三井鉱山(株)製、葉片状黒鉛(平均粒径
13μm 、粒径範囲1〜30μm に分級したもの)を同様に
キルンに入れ、ここに酸素30%、窒素70%(モル比)か
ら成る混合気体を充填し、 450±25℃の加熱条件で1時
間処理した。処理前後の黒鉛特性を表1に示した。 〔参考例3〕参考例1の黒鉛を加熱処理を施さずそのま
ま用いた。 〔参考例4〕参考例2の黒鉛について、アルゴン100 %
の気相条件の他は全く同様に加熱処理した。
【0014】
【表1】
【0015】実施例1、比較例1 両末端がジメチルビニルシリル基である、メチルビニル
シロキサン単位を0.11モル%含有する平均重合度約 6,0
00のビニル基含有ポリジメチルシロキサン100部に黒鉛
粉末Aを60部、ニーダーに仕込み、混練を行った後、更
に架橋剤として2,5 −ジメチル−2,5 −ジ−t−ブチル
パーオキシヘキサン1.5 部を加え、均一なシリコーンゴ
ムコンパウンドを得た。金型を用いて、このコンパウン
ドを 170℃×10分間の条件でプレス成型して厚さ1mm、
および2mmのシートを作成後、更に 200℃の恒温槽で4
時間の二次加硫を行った。こうして得られた厚さ1mmの
シートを用いて、体積抵抗率の測定を行った。体積抵抗
率は定電流印加法による電圧値測定からの抵抗値を計算
するという方法で行った。テスターとして(株)アドバ
ンテスト製「デジタルマルチメーターR6871E」を用い
た。一般物性の測定は JIS-K6301「加硫ゴム物理試験方
法」に準拠した。比較例1として、黒鉛粉末Aの代わり
に加熱処理を施さない黒鉛粉末Cを用いた他は実施例1
と同様に作成したものを試験し、これらを表2にまとめ
た。
【0016】
【表2】
【0017】実施例2、比較例2 両末端がジメチルビニルシリル基であり、25℃の粘度が
10,000cpのポリメチルビニルシロキサン 100部と粉末黒
鉛Bを70部を容積3リッターの万能攪拌機で混練し均一
な組成物を得た。次に両末端がトリメチルシリル基で25
℃における粘度が20cpのメチルハイドロジェンポリシロ
キサン2部と塩化白金酸のイソプロピルアルコール溶液
を白金原子の量として5ppm となるように混合し、均一
な組成物とした。金型を用いてこのコンパウンドを 170
℃×30分間の条件でプレス成型して厚さ1mm、および2
mmのシートを作成し、実施例1と同様に厚さ1mmシート
を用い体積抵抗率の測定を、また2mmシートを用いて一
般物性を測定した。また、20×50×150 〔mm〕の
直方体金型を用い、熱伝導試験片を作成し、京都電子工
業(株)製、迅速熱伝導率計「QTM-500 」にて熱伝導率
を測定した。加硫条件は 170℃×60分間とした。比較例
2として黒鉛粉末Bの代わりにアルゴン 100%の雰囲気
中で加熱処理を行った黒鉛粉末Dを用いた他は実施例2
と同様に作成したものを試験し、これらを表3にまとめ
た。
【0018】
【表3】
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、黒鉛の有する導電性や
熱伝導性などを充分に機能として発現させられるシリコ
ーンゴム組成物を得ることができる。この様な黒鉛含有
シリコーンゴム組成物は、たとえば導電性機能を活用す
る場合、ラバースイッチング、複写機・ファクシミリ・
レーザービームプリンタなどのOA機器用導電性ローラ
ー、除電ブレード、EMCシールド部品、導電性イン
ク、導電性接着剤、ローラーへの上塗り導電性塗料など
の材料として有用である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒経が30μm を超えない黒鉛微粒子を、
    酸素分子の存在する雰囲気中で加熱処理することにより
    全酸素量を増加させた黒鉛を配合してなる、黒鉛含有シ
    リコーンゴム組成物。
JP32762997A 1997-11-28 1997-11-28 黒鉛含有シリコーンゴム組成物 Pending JPH11158378A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6730731B2 (en) 2000-09-12 2004-05-04 Polymatech Co., Ltd Thermally conductive polymer composition and thermally conductive molded article
JP2006143978A (ja) * 2004-11-25 2006-06-08 Ge Toshiba Silicones Co Ltd 熱伝導性シリコーン組成物
US7264869B2 (en) 2001-06-06 2007-09-04 Polymatech Co., Ltd. Thermally conductive molded article and method of making the same
KR20190009681A (ko) * 2017-07-19 2019-01-29 최기면 팽창흑연을 포함하는 실리콘 조성물 및 이 조성물을 포함하는 가스켓의 제조 방법

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