JP2000147535A - 透明導電膜 - Google Patents
透明導電膜Info
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Abstract
キが抑えられ、パターニングが容易であり、また低抵抗
化が達成される透明導電膜を提供することを目的として
いる。 【解決手段】 本発明の透明導電膜14は、基板1上に
スパッター成膜し、熱処理されて成るものであって、そ
の膜厚は800Å未満であり、熱処理後の透明導電膜1
4の配向面は主として(222)面に設定されるもので
ある。
Description
て成る透明導電膜に関する。
示装置は、軽量、薄型、低消費電力の特徴を生かして各
種分野で利用されている。液晶表示装置を例にとり説明
すると、通常の液晶表示装置は一対の電極間に液晶層が
保持されて構成されている。光透過型で利用する場合
は、その電極には、透明導電膜が用いられている。
um Tin Oxide)膜が用いられ、このITO膜はマグネト
ロンスパッタ法、蒸着、CVD法などによって作成され
る。この際、In2 O3 −SnO2 系の膜の成膜では、
In2 O3 とSnO2 はおおよそ90:10の重量%比
に調整されたターゲットを用い、Arガスを主としたス
パッタ中にあらかじめ微量のO2 ガスを導入して、基板
を加熱して成膜することが一般的である。この時、抵抗
が十分に低くなるように、また、透過率が80%以上と
十分に高くなるように、O2 ガス量と基板温度を調整す
る。
ーン形成は、希望の領域にレジストを残し、このレジス
トをマスクとしてエッチングすることにより成される。
そして、エッチング除去の方式は乾式又は湿式エッチン
グがあり、例えば、湿式エッチングはHCl、HNO
3 、H2 Oの混合強酸液により行われる。
用するためには、透明導電膜より下の層の配線は上記エ
ッチング液に侵されない材料を選定する必要があり、こ
のため材料選定の自由度に制約を受け、例えばAl等の
低抵抗配線が下層配線として使用し難い。
166518号公報には、上記した技術課題を解決する
ために、ITO膜を蒸着で成膜する技術が開示されてい
る。これには、非晶質性を有するITO膜を成膜するこ
とで、そのパターニングに弱酸が使用できることが開示
されている。しかしながら、一般に蒸着は大面積(55
0mm×650mm□)の基板に均一な膜厚をつくるの
が困難であり、このため液晶表示装置の画素電極等とし
て用いることは困難である。
は、基板温度80℃以下の低温でスパッタ成膜した後、
熱処理を施すことで低抵抗のITO膜が得られることが
開示されている。更に、この発明には、ITO膜を(2
22)面に配向させ、低抵抗化が実現されることが示さ
れている。
果、上述したITO膜はエッチング速度のばらつきが大
きく、このため液晶表示装置等に重要な大面積にわたり
均一なパターン形成が困難であることが解った。
しかもエッチング速度のバラツキが少ない透明導電膜を
提供することを目的としている。また、この発明の別の
目的は、パターニングが容易であり、しかも大面積にわ
たり均一な特性が得られる透明導電膜を提供することに
ある。
基板上にスパッター成膜し、熱処理されて成る透明導電
膜において、前記透明導電膜の膜厚は800Å未満であ
り、前記熱処理後の透明導電膜の配向面は主として(2
22)面であることを特徴としている。
が達成され、さらにパターニングが容易で、エッチング
量のばらつきが低減される。以下に具体的な実施例に基
づいて、詳細に説明する。
液晶表示装置を例にとり、図面を参照して詳細に説明す
る。この実施例の液晶表示装置24は、図1に示すよう
に、一対の基板25、26が対向配置され、その基板間
に図示しないスペーサーを介して液晶層23が保持され
て構成されている。
板1上にほぼ平行に等間隔に配置された信号電極線と、
それにほぼ直交し信号電極線と絶縁膜で電気的に絶縁さ
れた走査電極線と、それらの交点付近に膜厚400Åの
ITO膜から成る画素電極14がスイッチ素子としてT
FT(Thin Film Transistor)を介してマトリクス状に
配置されている。
面であり、これらの配向面は、例えば図4に示すように
X線ディフラクトメータを用いて構造解析し特定され
る。また、アレイ基板26に対向配置される対向基板2
5は、対向電極18と、さらにアレイ基板26の画素電
極14と1 対1に対応する基板上にR,G,Bの着色層
19と、TFTに対応する位置には遮光膜21とがガラ
ス基板22上に配置されて構成される。
は、例えば次のようにして製造される。まず、マグネト
ロンスパッター装置内のステージ上にガラス基板1を配
置し、Al−2.0at%Ndターゲットを用い、Ar
ガスまたはKrガスを用いて、ガス圧力、パワーを調整
してスパッタを行いAlを主成分とする膜としてAlN
d合金膜を形成する。Alを主成分とする膜としては、
Al、Al−Y、Al−Gdなどでも可能である。その
上に、Mo膜を同様な条件で形成し、フォトリソグラフ
ィー技術を用いてゲート電極パターンを形成する。尚、
パターニングには、燐酸+硝酸+酢酸系のウエットエッ
チングを用い、35度以下のテーパーとなるよう一度に
加工する。
Dにより、ゲート絶縁膜9としてSiO2 膜を2回に分
けて膜厚3500Åに堆積させる。そして、SiH4 ガ
ス、アンモニアガスおよび窒素ガス系のグロー放電によ
り、ゲート絶縁膜10としてSiNx膜を500Åの厚
さに堆積し、更に、SiH4 ガス、水素ガス系のグロー
放電により、a−Si:Hから成る活性層11を500
Åの厚さに堆積し、更に、SiH4 ガス、アンモニアガ
スおよび窒素ガス系のグロー放電により、窒化シリコン
から成るエッチングストッパー層12を3000Åの厚
さに形成する。
面露光、あるいは裏面露光と露光による自己整合型のフ
ォトリソグラフィー技術を用いてゲート電極の上方の位
置に配設する。
ガスのグロー放電により、n+ 型a−Si:Hから成る
オーミックコンタクト層13を500Åの厚さに形成す
る。次に、CF4 +O2 混合ガスを用いたCDE(ケミ
カルドライエッチング)により、TFT部に島状のa−
Si:H層及びn+ 型a−Si:H層を形成する。ま
た、同様に信号電極線の下にもa−Si:H層及びn+
型a−Si:H層を残すようにエッチングを行う。
グネトロンスパッタにより形成する。まず、基板を支持
するサセプタ温度を60℃とし、これにより基板温度は
室温であった。このサセプタ温度は室温から200℃に
至る間で透明電極の膜質は十分に非晶質であり、そのパ
ターニングが容易であることからサセプタ温度は室温か
ら200℃の範囲内であることが望ましい。
重量%比を90:10とした縦81cm、横88cm、
厚さ0.6cmの焼結ITO(Indium−Tin−
Oxide)ターゲットを用いた。
流量0.4SCCMのガスを導入し、それぞれH2 O分
圧は3.4×10-3Pa、Ar分圧は0.4Pa以上に
設定した。尚、この場合ArをKr代替しても良好な結
果が得られる。
m、ターゲットとマグネットの距離を40mmとし、マ
グネットの磁束密度を1000ガウスとし、パワー密度
7.0W/cm2 で、マグネットの掃往復は掃きはじめ
から元の位置に戻った掃き終わりまで4回で約35秒の
成膜を行い、400Åの透明電極を堆積した。成膜時の
パワー密度は7.0W/cm2 以下、マグネットの掃往
復は、掃きはじめから元の位置に戻った掃き終わりま
で、1回以上とすることが望ましい。また、成膜された
透明電極膜が結晶質となることを抑えるために、ターゲ
ットと基板間の距離は55mm以上、ターゲットとマグ
ネット間の距離は38mm以上であることが望ましい。
基板のマスクは地落させたもの、フローティング状態の
もの、部分的に地落、および部分的にフローティングの
形態になってもよい。またマグネットの磁束密度は20
0ガウス以上が望ましい。さらに、成膜時間は20秒か
ら60秒の間で終了することが、透明電極膜の結晶質化
への促進を抑えるために望ましい。
し、HCOOHを少なくとも3.4重量%以上混合した
ウエットエッチング液にてパターンエリア外を除去し、
レジストの剥離を強アルカリ液により行った。このよう
に透明電極の所望のパターンのみを残した状態で、透過
率の基板面内において平均的に上昇させる為の熱処理を
行う。
の関係を示すもので、パラメータを処理温度としたもの
である。雰囲気条件は、窒素ガス中の大気圧である。基
板温度230℃以上、処理時間5分以上で透過率80%
を十分に越えて目標を満足している。還元雰囲気として
は、O2 雰囲気以外であれば抵抗上昇の問題がなく、例
えばAr雰囲気中で、若干の真空中(30Pa)でもよ
い。
行った時の透明電極膜のX線回折プロファイルを加熱成
膜で得られる従来型透明電極膜とを比較し示した。従来
型透明電極膜は35.6°におけるIn2 O3 (40
0)面の回折が強いのに対し、この提案の透明電極膜は
30.8°におけるIn2 O3 (222)面が最も強い
特徴を示す。従来型と同様、抵抗値はシート抵抗として
60Ω/□程度で低抵抗なITO膜が得られる。
除去する。また、スパッタ法によりMoをスパッタし、
同様な方法によりAl−2.0at%Ndターゲット
を、ArガスあるいはKrガスを用いて、ガス圧力、パ
ワーを調整してスパッタし、その上にMoをスパッタ
し、Mo/AlNd合金/Moからなる信号線を得る。
このとき、AlNd合金に代えてAl、AlY合金、A
lGd合金等でもかまわない。
電極16はオーミックコンタクト層13を介して短絡し
ているので、エッチングストッパー層12上のオーミッ
クコンタクト層13をソース電極15とドレイン電極1
6をマスクとしてプラズマエッチング法などの方法によ
り除去する。次に、TFTの経時変化を押さえるため
に、SiH4 ガス、アンモニアガスおよび窒素ガス系の
グロー放電により、窒化シリコンから成るパッシベーシ
ョン層17を2000Åの厚さに形成する。
2 混合ガスを用いて、配線パッド部と透明電極の開口を
おこなう。このようにして、アレイ基板26が得られ
る。以上説明したように、この実施例の液晶表示装置の
画素電極として用いられる透明導電膜は、弱酸でエッチ
ング除去できるため、その下層配線材料としての材料選
定の自由度が高く、このためAlを主体とした腐蝕し易
い金属材料を使用することができる。
は、十分な低抵抗化を達成することができる。しかも、
後述するように、大面積にわたり均一なパターニングが
可能である。
の一例として400Åの膜厚としたが、800Å未満で
あれば良好な結果が得られることが本発明者等の実験に
より確認され、特に400Å以下であることが望ましい
ことが判明している。
に時間をとり透明導電膜のエッチングばらつきの膜厚依
存性を示している。膜厚はそれぞれ、図中直線(a)が
400Å、直線(b)が800Å、直線(c)が120
0Åである。また、エッチング条件としては3.4重量
%HCOOH水溶液、液温度35℃とした。
量が依存することがわかる。即ち、特に800Å以上の
膜厚では、単位膜厚のエッチングに対して十分な時間を
要し、このため生産性が損なわれることが解る。また、
800Å以上の膜厚では、エッチングのバラツキが極め
て大きく、このため大面積にわたるパターニング時には
パターン精度に面内で大きなばらつきが生じてしまう。
これに対して、透明電極の膜厚が800Å未満では各処
理時間に対するエッチング量のばらつきが大きく減少
し、特に400Å以下の膜厚であれば面内でのパターン
精度が高く維持される。これは、膜厚が薄い方が成膜時
間が短いので高エネルギーITOとの遭遇時間が短くな
り、また、成膜中の膜の成長時間が短くなることで、結
晶質領域が激減して、非晶質領域が増えることが原因で
あると考えられ、この臨界点が800Å、また400Å
に存在するものと考えられる。
れも( 222) 面の配向が確認されている。また、図4
からも解るように( 400) 面にも配向面が存在する方
がより望ましい。以上説明した実施例は、液晶表示装置
を例にとったが、この発明はこれに限定されるものでは
ない。
ングが容易な透明導電膜が得られる。この透明導電膜の
膜厚を800Å未満にすることで、エッチング量のばら
つきの少ない透明導電膜を実現できる。
略断面図である。
度35℃の場合でエッチングした透明導電膜のエッチン
グ量と処理時間の関係を示す図である。
係を示す図である。
り、曲線(a)は透明導電膜を加熱温度230℃、加熱
時間5分の条件で熱処理を行った時のX線回折プロファ
イルを、曲線(b)は加熱成膜でえられる従来型透明導
電膜をそれぞれ示す図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 基板上にスパッター成膜し、熱処理され
て成る透明導電膜において、前記透明導電膜の膜厚は8
00Å未満であり、前記熱処理後の透明導電膜の配向面
は主として(222)面であることを特徴とする透明導
電膜。 - 【請求項2】 前記透明導電膜は、水素化合物と、Ar
又はKrの少なくとも1つのガスを主とした雰囲気中で
スパッター成膜されることを特徴とする請求項1記載の
透明導電膜。 - 【請求項3】 前記熱処理の処理時間が5分以上である
ことを特徴とした請求項1記載の透明導電膜。 - 【請求項4】 前記熱処理の処理温度が230℃以上で
あることを特徴とした請求項1記載および請求項4記載
の透明導電膜。 - 【請求項5】 前記透明導電膜の膜厚は400Å以下で
あることを特徴とする請求項1記載の透明導電膜。 - 【請求項6】 前記透明導電膜は、液晶表示装置の画素
電極用である請求項1記載の透明導電膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31824998A JP2000147535A (ja) | 1998-11-10 | 1998-11-10 | 透明導電膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31824998A JP2000147535A (ja) | 1998-11-10 | 1998-11-10 | 透明導電膜 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000147535A true JP2000147535A (ja) | 2000-05-26 |
Family
ID=18097107
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31824998A Pending JP2000147535A (ja) | 1998-11-10 | 1998-11-10 | 透明導電膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000147535A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100513612B1 (ko) * | 2001-06-29 | 2005-09-09 | 산요덴키가부시키가이샤 | 인듐 주석 산화막의 제조 방법 |
JP2010133020A (ja) * | 2008-10-31 | 2010-06-17 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 導電性酸窒化物および導電性酸窒化物膜の作製方法 |
CN105226016A (zh) * | 2015-10-14 | 2016-01-06 | 京东方科技集团股份有限公司 | 阵列基板及其制作方法 |
-
1998
- 1998-11-10 JP JP31824998A patent/JP2000147535A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100513612B1 (ko) * | 2001-06-29 | 2005-09-09 | 산요덴키가부시키가이샤 | 인듐 주석 산화막의 제조 방법 |
JP2010133020A (ja) * | 2008-10-31 | 2010-06-17 | Semiconductor Energy Lab Co Ltd | 導電性酸窒化物および導電性酸窒化物膜の作製方法 |
CN105226016A (zh) * | 2015-10-14 | 2016-01-06 | 京东方科技集团股份有限公司 | 阵列基板及其制作方法 |
WO2017063476A1 (zh) * | 2015-10-14 | 2017-04-20 | 京东方科技集团股份有限公司 | 阵列基板及其制作方法 |
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