JP2000145873A - 油圧緩衝器 - Google Patents
油圧緩衝器Info
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Abstract
両への搭載性を向上させると共にコストの低廉化を可能
にして、その汎用性の向上を可能にする。 【解決手段】 倒立型に設定の緩衝器本体がリザーバR
をシリンダ1内に有する単筒型に設定されてなると共
に、緩衝器本体を伸側方向に附勢する懸架ばね3の一端
をを支承する油圧シリンダ機構4における主構成部分が
緩衝器本体を構成して車体側部材とされる上記のシリン
ダ1の外周に介装されてなる。
Description
し、特に、車高調整機能を具有する油圧緩衝器の改良に
関する。
は、路面振動を吸収して車両における乗り心地を改善す
るように機能するものであるが、同時に、近年では、こ
の種の油圧緩衝器に車高調整機能を具有させるとする提
案があり、これまでに種々の提案がなされている。
油圧緩衝器があるが、このセルフポンピング型の油圧緩
衝器は、原理的には、路面振動で伸縮する際に、リザー
バからの油をシリンダ内に吸い込んでシリンダ圧を上昇
させ、これによって車高を上昇させるとしている。
衝器は、車高が設定の高さに到達すると、以降は、シリ
ンダ内の油をリザーバに流出させてシリンダ圧のそれ以
上の上昇、すなわち、車高のそれ以上の上昇を抑制し
て、車高を設定の高さに維持するように構成されてい
る。
ではあるが、本願の出願人が先に提案した特開平9−2
77814号公報に開示の油圧緩衝器では、シリンダに
対してピストンロッドが出没可能に挿通されてなる緩衝
器本体を伸側方向に、すなわち、ピストンロッドをシリ
ンダ内から突出させる方向に附勢する懸架ばねが油圧シ
リンダ機構による支承下に緩衝器本体に介装されてなる
としている。
は、緩衝器本体のポンピング作動で油圧シリンダ機構が
伸縮作動して懸架ばねの下端を昇降させることで、ピス
トンロッドを昇降させるとしている。
よれば、同じセルフポンピング型でありながら、ポンピ
ング作動による緩衝器本体内におけるいたずらな高圧化
を招来させずして、結果として、緩衝器本体の伸縮によ
る車高調整を可能にし得ることになる。
報開示の油圧緩衝器にあっては、所定のセルフポンピン
グ動作が、すなわち、車高調整が可能であるにも拘わら
ず、以下のような不都合があると指摘される可能性があ
る。
本体がこの緩衝器本体における油温補償やポンピング作
動用の油量補償をするリザーバをシリンダのいわゆる外
周側に有する複筒型に設定されてなるとするから、緩衝
器本体において、いきおい径方向の寸法が大きくならざ
るを得ず、しかも、この緩衝器本体の外周に懸架ばねを
支承する油圧シリンダ機構が介装されてなるとするか
ら、車両への搭載性が低下され易くなる危惧がある。
法が大きくなることは、一般的に言って、重量を大きく
することに繋がり、この観点からしても、車両への搭載
性が低下されると共に、部品点数が多くなることが重な
る場合には、コストの低廉化をも妨げられることにな
る。
れたもので、その目的とするところは、全体の小径化や
重量の低減化を可能にして車両への搭載性を向上させる
と共にコストの低廉化を可能にして、その汎用性の向上
を期待するのに最適となるセルフポンピング型の油圧緩
衝器を提供することである。
ために、この発明による油圧緩衝器の構成を、基本的に
は、シリンダに対してピストンロッドを出没可能に挿通
させてなる緩衝器本体を伸側方向に附勢する懸架ばねが
油圧シリンダ機構の配在下に緩衝器本体に介装されてな
る一方で、油圧シリンダ機構が緩衝器本体におけるポン
ピング作動で伸縮作動して懸架ばねの一端を係止するピ
ストンロッドをシリンダに対して出没させるように設定
されてなる油圧緩衝器において、緩衝器本体がリザーバ
をシリンダ内に有する単筒型に設定されてなる一方で、
緩衝器本体を構成するシリンダが車両における車体側に
連結される車体側部材に設定されると共に、緩衝器本体
を構成するピストンロッドが車両における車軸側に連結
される車軸側部材に設定されなるとするものである。
より具体的には、油圧シリンダ機構は、緩衝器本体を構
成するシリンダの上端外周に基端が保持される環状シリ
ンダ体と、この環状シリンダ体と上記のシリンダの外周
との間に形成される隙間内に摺動可能に収装される環状
ピストン体とを有してなり、上記の隙間内に環状ピスト
ン体が収装されることで形成される油室たる圧力室に対
する油圧の給排で伸縮するように構成されてなるとす
る。
るときには、油圧シリンダ機構における上記の圧力室が
シリンダに開穿の圧力解放ポートを介してシリンダ内の
リザーバに連通するように設定されてなるとするのが好
ましい。
づいて、この発明を説明するが、この発明の一実施の形
態による油圧緩衝器にあっても、原理的には、前記した
公報に開示の油圧緩衝器と同様にセルフポンピング型に
設定されている。
図1に示すように、シリンダ1に対してピストンロッド
2を出没可能に挿通させてなる緩衝器本体(符示せず)
を伸側方向に附勢する懸架ばね3が油圧シリンダ機構4
の配在下に緩衝器本体に介装されてなる一方で、油圧シ
リンダ機構4が緩衝器本体におけるポンピング作動で伸
縮作動して懸架ばね3の一端を係止するピストンロッド
2をシリンダ1に対して出没させるように設定されてい
る。
器本体がリザーバRをシリンダ1内に有する単筒型に設
定されてなる一方で、倒立型に設定されていて、緩衝器
本体を構成するシリンダ1が車両における車体(図示せ
ず)側に連結される車体側部材とされるのに対して、緩
衝器本体を構成するピストンロッド2が車両における車
軸(図示せず)側に連結される車軸側部材とされてい
る。
するシリンダ1は、いわゆるボトム端を上端にする有頭
円筒状に形成されてなるもので、図中で下端となる開口
端がベアリング11で閉塞されてなるとし、このベアリ
ング11の軸芯部にシール11aを有してピストンロッ
ド2を液密構造下に貫通させている。
の形態では、上端寄りの内周に段差部1aを有してい
て、この段差部1aに下方からベースバルブケース12
を係止させるとしている。
端には、シリンダ1内に収装の内筒13の上端を係止さ
せるとし、また、この内筒13の下端をストッパ14の
配在下に上記したベアリング11に当接させるとしてい
る。
トンロッド2を貫通させながら内筒13の下端を閉塞す
るもので、ピストンロッド2のストローク量を規制する
ものとして機能する。
ロッド2のストローク量を大きくする観点からして、そ
の配設が省略されるとしても良いことはもちろんであ
る。
ダ1の上端側の内周に前述したリザーバRを区画する一
方で、上記した内筒13の内周側のリザーバRへの連通
を許容しながら所定の減衰力を発生する圧側減衰バルブ
12aと、この圧側減衰バルブ12aに並列しながらリ
ザーバRの内筒13の内周側への連通のみを許容する圧
側チェック弁12bとを有している。
ストン21の外周を摺動可能に摺接させるとして、実質
的な意味でのシリンダを構成するもので、この内筒13
の配在によって、部材数が増える点で不利があるが、シ
リンダ1において、その内周をシリンダ向けに加工しな
くて済む点で有利となる。
1の上端に車両の車体側への連結を可能にするアイ15
が連設されている。
ッド2は、上記のシリンダ1内、すなわち、内筒13内
に臨在される基端たる上端に上記のピストン21を有し
てなると共に、シリンダ1おける開口端から外部に突出
する先端たる下端にばね受22を有してなる。
ッド2の下端を車両の車軸側に連結することを可能にす
るアイ22aが連設されている。
内筒13内に摺動可能に収装されてなるもので、このと
き、この内筒13内に伸側油室となるロッド側油室R1
と、圧側油室となるピストン側油室R2とを区画してな
るとしている。
室R1のピストン側油室R2への連通を許容しながら所
定の減衰力を発生する伸側減衰バルブ21aと、この伸
側減衰バルブ21aに並列しながらピストン側油室R2
のロッド側油室R1への連通のみを許容する伸側チェッ
ク弁21bとを有している。
図示するところでは、いわゆる背圧を具有するように設
定されていて、圧側の減衰バルブとしても機能するよう
に設定されているが、たとえば、この油圧緩衝器の用途
に応じて、前記した圧側チェック弁12bと同様に、い
わゆる逆流を阻止する単なるチェック弁に設定されてな
る(図2参照)としても良いことはもちろんである。
一端たる下端がピストンロッド2の先端に連設のばね受
22に係止される一方で、他端たる上端が後述する油圧
シリンダ機構4に係止されてなるとするもので、ピスト
ンロッド2をシリンダ1内から突出させる傾向に、すな
わち、緩衝器本体を伸側方向に附勢している。
本体にあっては、懸架ばね3を伸縮させるようにしてピ
ストンロッド2がシリンダ1に対して出没されるとき
に、伸側減衰バルブ21aおよび圧側減衰バルブ12
a、さらに、図示する実施の形態では、圧側減衰バルブ
として機能する伸側チェック弁21bによって、それぞ
れ所定の大きさになる伸側および圧側の各減衰力が発生
されることになる。
ーバRをシリンダ1の上端側の内部に有する態様に形成
されていて、前記した従来例としての公報に開示の油圧
緩衝器におけるようにリザーバをシリンダの外周に有す
る構成とされないから、この緩衝器本体における径方向
の寸法を小さく抑えることが可能になる。
あっては、後述する油圧シリンダ機構4が緩衝器本体の
外周に介装されるとしても、油圧緩衝器における径方向
の寸法をいたずらに大きくしないようにすることが可能
になる。
る倒立型に設定されているから、油圧シリンダ機構4が
シリンダ1たる車体側部材に介装されることになり、し
たがって、油圧シリンダ機構4がピストンロッド2たる
車軸側部材に介装される場合に比較して、車載状態で泥
を被る機会が減り、油圧シリンダ機構4における作動性
や耐久性を保障する上で有利となる。
明による油圧緩衝器がセルフポンピング型に設定されて
なることを具現化するものであって、前記したように、
緩衝器本体におけるポンピング作動で伸縮作動するよう
に設定されている。
示する実施の形態では、緩衝器本体を構成するシリンダ
1の上端外周に基端が固定状態に保持される環状シリン
ダ体41と、この環状シリンダ体41と上記のシリンダ
1の外周との間に形成される隙間(符示せず)内に摺動
可能に収装される環状ピストン体42とを有してなり、
上記の隙間内に環状ピストン体42が収装されることで
形成される油室たる圧力室R3に対する油圧の給排で伸
縮するように構成されている。
した懸架ばね3の上端を係止するばね受を兼ねるとして
おり、したがって、この油圧シリンダ機構4にあって
は、圧力室R3に油圧が作用していないときには、懸架
ばね3の附勢力で環状ピストン体42が環状シリンダ体
41内に押込まれて収縮状態になる。
は、圧力室R3に所定の油圧が供給されるときに、環状
ピストン体42が懸架ばね3の附勢力に抗して環状シリ
ンダ体41内から突出するようになって伸長状態にな
る。
ては、図示する実施の形態では、環状ピストン体42が
環状シリンダ体41内から大きいストロークで突出して
過伸長状態になるときに、上記の圧力室R3がシリンダ
1に開穿の圧力解放ポート1bを介してリザーバRに連
通するように設定されてなるとしており、いわゆるリリ
ーフ機能を発揮し得る構成に設定されている。
設けることでリリーフ機能を発揮させるとする場合に
は、油圧シリンダ機構4にいわゆるバルブ構成を設ける
ことでリリーフ機能を発揮させるとする場合に比較し
て、構成が簡単になる点で有利となる。
圧力室R3への油圧の給排は、前記したように、緩衝器
本体におけるポンピング作動で具現化されるとしている
が、このポンピング作動を具現化する構成は、以下のよ
うになる。
1内の軸芯部に垂設されるポンプロッド31と、このポ
ンプロッド31の下端側を出没可能に挿入させるポンプ
ハウジング(符示せず)とを有してなり、このポンプハ
ウジング内にポンプロッド31の下端で区画されるポン
プ室Pを形成するとしている。
リンダ1の上端部の下面側に連設させた状態で下端を下
方、すなわち、シリンダ1の開口端側に垂下させるよう
に配設されてなるとしている。
に透孔31aを有してなるとしており、この透孔31a
をシリンダ1の上端部に開穿されて前記した油圧シリン
ダ機構4における圧力室Rに連通する通路1cに連通さ
せるとしている。
の形態では、ピストンロッド2で代替えされてなるとす
るもので、このピストンロッド2の上端側の軸芯部に開
穿されて上記したポンプロッド31の下端側の挿入を許
容する穴部2aを有してなるとし、この穴部2a内にポ
ンプロッド31の下端で上記のポンプ室Pが区画される
としている。
ンプロッド31の軸芯部に開穿の透孔31aの下端が開
口しており、したがって、ポンプ室Pからの油は、油圧
シリンダ機構4における圧力室R3に流入し得ることに
なる。
からの油がポンプ室Pへ逆流することを阻止するチェッ
ク弁31bが配在されている。
2に開穿されてロッド側油室R1からの油の流入を許容
する通路32が連通されており、この通路32には、ポ
ンプ室Pからの油がロッド側油室R1へ逆流することを
阻止するチェック弁32aが配在されている。
ンロッド2がシリンダ1に対して出没されることになる
と、以下のようにして、圧力室R3への油圧の供給が実
現されることになる。
るときには、ロッド側油室R1からの油が通路32を介
して拡大されるポンプ室Pに流入し、この状態から、ピ
ストンロッド2が反転して圧側作動すると、収縮される
ポンプ室Pからの油が透孔31aを介して圧力室Rに流
入することになる。
は、圧力室R3に油圧がたち、したがって、環状ピスト
ン体42が環状シリンダ体41内から突出する傾向にな
り、この油圧シリンダ機構4が伸長作動することにな
る。
と、懸架ばね3の上端が押し下げられるようになり、し
たがって、ピストンロッド2がシリンダ1内から突出す
る傾向になり、このとき、緩衝器本体におけるいわゆる
ロッド反力が上昇することになる。
シリンダ機構4の伸長を停止させるのは、以下の構成に
よる。
1の下端側には、前記した透孔31aに並列するように
連通孔31cが開穿されてなるとし、この連通孔31c
は、下端がポンプ室Pに開口するに対して、上端がポン
プロッド31の軸部でピストン側油室R2に開口すると
している。
プロッド31の下端側のポンプハウジング内、すなわ
ち、ピストンロッド2の上端側に形成の前記した穴部2
aへの没入状況に応じて、開閉されることになるように
設定されている。
部2aに浅く没入するときには、連通孔31cの上端が
ピストン側油室R2に開口するが、ポンプロッド31の
下端側が穴部2aに深く没入するときには、連通孔31
cの上端が穴部2aの内周で閉塞されるように設定され
ている。
機構4が伸長作動することで、緩衝器本体が伸長状態に
なる、すなわち、ピストンロッド2がシリンダ1内から
突出することになると、ポンプロッド31の下端側が穴
部2aから抜け出る状態になる。
側油室R2に開口することになり、したがって、ポンプ
室Pからの油が油圧シリンダ機構4における圧力室R3
には流出されずしてピストン側油室R2に流出されるこ
とになり、油圧シリンダ機構4の伸長が停止されること
になる。
R3側からの油の流出を阻止するチェック弁31bが配
在されているから、油圧シリンダ機構4における伸長状
態が維持されることになる。
止された油圧シリンダ機構4における収縮は、以下の構
成によって具現化される。
31aには、いわゆる枝分かれ状態に分岐通路31dが
接続されていて、この分岐通路31dがポンプロッド3
1の軸部でピストン側油室R2に開口するとしている。
ック弁31bの上流側で透孔31aに接続されるとして
おり、かつ、上記した連通孔31cの開口位置より下方
でピストン側油室R2に開口するとしている。
上に、すなわち、油圧シリンダ機構4における伸長状態
を維持するとき以上にピストンロッド2の穴部2aから
突出する状況になると、上記の分岐通路31dがピスト
ン側油室R2に開口することになり、圧力室R3からの
油がピストン側油室R2に流出して油圧シリンダ機構4
が収縮することになる。
にあって車高が高くなっているときに、たとえば、積荷
の降しや乗員数の減少によって車高がさらに高くなると
きには、上記したところから、車高が低くなり、積荷の
揚げや乗員の搭乗を動作的に容易にし得ることになる。
明による油圧緩衝器にあっては、たとえば、積荷や乗員
の搭乗などによって収縮して車高を低くしている緩衝器
本体が車両の走行で伸縮されることで、所定の減衰力を
発生する一方で、ポンピング作動によって油圧シリンダ
機構4を伸長作動させることになる。
勢力にバランスするように伸長することになり、このと
き、車高が上昇されて、たとえば、車両におけるいわゆ
る底着が回避されることになる。
とで油圧シリンダ機構4の伸長が続行されて車高が所定
の状態になると、油圧シリンダ機構4の伸長が停止され
て所定の伸長状態に維持され、それ以上の伸長が停止さ
れることになる。
態に維持されている状態から、積荷の降しや乗員数の減
少によって車高が一層高くなるときには、油圧シリンダ
機構4が収縮して、車高が所定の車高状態にまで低下さ
れることになる。
記した図1に示す油圧緩衝器に対して、減衰力発生部分
以外の構成を変更したものであるが、以下には、これら
について少し説明する。
その構成が図1に示す実施の形態の場合と同様となると
ころについては、図中に同一の符号を付するのみとし
て、その詳しい説明を省略し、以下には、各実施の形態
において特徴となるところを中心に説明する。
図1に示す実施の形態における内筒13に配設を省略す
ると共に、シリンダ1を上方の有頭筒体1dと下方の筒
体1eからなる二分割体で構成するとしたものである。
は、図1に示す実施の形態のようにいわゆるボトム端を
一体に有するシリンダ体、すなわち、言わば長尺になる
有頭円筒状体を加工してシリンダ1を形成する場合に比
較して、シリンダ1の形成が容易になる点で有利とな
る。
21に配在されて伸側減衰バルブ21aに並列する伸側
チェック弁21bは、圧側減衰力を発生せずして、いわ
ゆる逆流を阻止する単なるチェック弁に設定されてい
る。
示す実施の形態の場合と同様に内筒13に配設を省略す
る一方で、シリンダ1内にベースバルブケース12を有
しない構成に設定されてなるとするものである。
は、シリンダ1をその上端側の内周に段差部1aを有し
ない有頭円筒状に形成すれば良く、加工工数が減るのは
もちろんのこと、ベースバルブケース12を有しない
分、重量の軽減が可能になり、また、バルブ数が減る点
でコスト的にも有利となる。
側の減衰力は、ピストン21に配設の圧側減衰バルブ2
1cによって発生されるとしている。
記した各油圧緩衝器に対して、減衰力発生部分の構成を
変更したものであるが、以下には、これについて少し説
明する。
その構成が前記した図1に示す実施の形態の場合と同様
となるところについては、図中に同一の符号を付するの
みとして、その詳しい説明を省略し、以下には、各実施
の形態において特徴となるところを中心に説明する。
衝器の伸長作動時に発生される減衰力を安定させる構成
に設定されてなるとする。
ストンロッド2に形成されて図中で下端となる一端がポ
ンプ室Pに開口する通路33の図中で上端となる他端が
ピストン側油室R2に開口してなるとしている。
では、一端がポンプ室Pに開口する通路32の他端がロ
ッド側油室R1に開口しているところと差異がある。
合と同様に、チェック弁33aが配在されている。
が拡大する伸長作動時にピストン側油室R2からの油が
通路33およびチェック33aを介してポンプPに流入
することになり、このとき、ロッド側油室R1の油は、
ピストン21に配在の伸側減衰バルブ21aを介してピ
ストン側油室R2に流入することになる。
通孔31cの上端が閉鎖されているときに、ロッド側油
室R1の油がピストン21に配在の伸側減衰バルブ21
aを介してピストン側油室R2に流入し、高い減衰力を
発生することになるが、連通孔31cの上端が開放され
ているときには、ロッド側油室R1の油がポンプ室Pお
よび連通孔31cを介してピストン側油室R2に流入す
ることになり、高い減衰力の発生を期待できなくなる。
には、連通孔31cの上端が閉鎖されているか開放され
ているかに拘わりなく、ロッド側油室R1の油が伸側減
衰バルブ21aを介してピストン側油室R2に流入する
ことになり、安定した伸側減衰力の発生を期待し得るこ
とになる。
路面振動が入力される機会を少なくしてポンピング作動
を優先させる場合の利用に適するのに対して、この実施
の形態による場合には、ポンピング作動を必要とするの
はもちろんであるが、路面振動の入力機会が多い場合の
利用に適することになる。
緩衝器の伸縮作動時に発生される減衰力がその利用状況
に応じたものになるように設定されている。
ンプロッド31に形成の連通孔31cおよび分岐路31
dがピストン側油室R2に対して開閉する際に、言わば
いきなり開閉状態になるのが阻止される構成に設定され
ている。
縮状態にあるときには、連通孔31cおよび分岐路31
dは、ピストン21の軸芯部に開穿されてポンプ室Pを
形成する穴部2aの内周に対向していて閉鎖状態に維持
されるが、この穴部2aの図中で上端部となる内周部に
適宜の長さに亙ってわずかに拡径された環状隙間2bが
形成されてなるとし、この環状隙間2bに連通孔31c
および分岐路31dが対向するときには、その状態下で
の言わばわずかな油の流通を許容し、連通孔31cおよ
び分岐路31dがピストン側油室R2に開口するときに
は言わば全面的に油の流通を許容するとしている。
は、連通孔31cが閉鎖状態にあるときにポンピング作
動が続行され、分岐路31dが閉鎖状態にあるときに油
圧シリンダ機構4の収縮が阻止される一方で、連通孔3
1cがピストン側油室R2に開口するときにポンピング
作動が停止され、分岐路31dがピストン側油室R2に
開口するときに油圧シリンダ機構4の収縮が許容される
のはもちろんとして、連通孔31cおよび分岐路31d
が共に環状隙間2bに対向するときにも、連通孔31c
および分岐路31dが共にピストン側油室R2に開口す
るときと同様の様相を呈することになる。
が共に環状隙間2bに対向するときには、言わば全面的
に開口している訳ではないので、ピストン21がシリン
ダ1内を摺動する速度が速い場合にはポンピング作動が
優先され、逆に速度が遅い場合には油圧シリンダ機構4
の収縮が優先されることになる。
行をする場合にはポンピング作動による車高上げが優先
され、車両がオンロード走行をする場合には油圧シリン
ダ機構4の収縮による車高下げが優先されることにな
る。
は、オフロード仕様の車両がオフロード走行をする場合
はもちろんだが、高速でオンロード走行をする場合に好
ましいな走行状態を現出できることになる。
わち、連通孔31cと環状隙間2bとの取り合いを具体
化した実施の形態を示すものであるが、以下には、これ
について少し説明する。
ッド31においては、軸芯部に透孔31aが開穿されて
なると共に、この透孔31aの図中で下端部となるポン
プ室(図示せず)への開口端部にチェック31bを有し
ている。
図6(b)にも示すように、図中で上端側寄りとなる部
位の外周に言わば浅い切欠面31eを有すると共に、図
中で下端側となる部位の外周に上記の浅い切欠面31e
に連続するが比較すれば深くなる切欠面31fを有して
なるとしている。
示す実施の形態における環状隙間2bに相当し、切欠面
31fが同じく連通孔31cに相当することになる。
緩衝器が伸縮してポンプロッド31が穴部2a(図5参
照)に対して、たとえば、浅く出没されることで、切欠
面31eがピストン側油室R2に露呈して連通状態にな
り、わずかな油の流通を許容し、また、深く出没される
ことで、切欠面31fがピストン側油室R2に露呈して
連通状態になり、全面的な油の流通を許容することにな
る。
っては、切欠面31fの構成は、図6(a)に示す実施
の形態の場合と同様であるが、この切欠面31fに連続
する上方の切欠面31gが言わばテーパ面からなるとす
るものである。
は、ここにおける通過油量が図6(a)および図6
(b)に示す実施の形態の場合に比較して、ストローク
に応じて徐々に油量を増減し得ることになる点で有利と
なる。
31dについても、同様の構成を採用できることはもち
ろんである。
実施の形態にあって、油圧緩衝器の伸縮時には所定のポ
ンピング作動および減衰作用が実現されるのはもちろん
である。
衝器本体がリザーバをシリンダ内に有する単筒型に設定
されてなるとして、リザーバをシリンダの外周に有する
構成とされないから、緩衝器本体における径方向の寸法
を小さく抑えることが可能になり、したがって、懸架ば
ねの一端を昇降させる油圧シリンダ機構が緩衝器本体の
外周に介装されるとしても、油圧緩衝器における径方向
の寸法をいたずらに大きくしないことになる。
る倒立型に設定されていて、油圧シリンダ機構における
主作動部分がシリンダたる車体側部材に介装されること
になるから、油圧シリンダ機構における主作動部分が車
軸側部材に介装される場合に比較して、車載状態で泥を
被る機会が減り、油圧シリンダ機構における主作動部分
の作動性や耐久性を保障し得ることになる。
下の二分割の態様に設定される場合には、いわゆるボト
ム端を一体に有するシリンダ体、すなわち、有頭円筒状
体を加工してシリンダを形成する場合に比較して、シリ
ンダの形成が容易になる点で有利となる。
ースバルブケースを有しない構成に設定されるとする場
合には、シリンダの上端側の内周に段差部を有しない有
頭円筒状に形成すれば良く、加工工数が経るのはもちろ
んのこと、ベースバルブケースを有しないとする分、重
量の軽減が可能になる点で有利となる。
油の供給ルートを変更することで、車種に応じてポンピ
ング作動を優先させた油圧緩衝器や、ポンピング作動は
もちろんだが、効果的な減衰作用をする油圧緩衝器を提
供し得ることになる。
ロッドに僅かな設計変更を施すことで、オフロード仕様
の車両がオフロード走行する場合の車高上げを優先させ
る一方で、高速でオンロード走行する場合の車高下げを
優先させることが可能になる利点がある。
化や重量の低減化を可能にして車両への搭載性を向上さ
せると共にコストの低廉化を可能にして、その汎用性の
向上を期待するのに最適となる。
部断面で示す正面図である。
に示す図である。
に示す図である。
に示す図である。
に示す図である。
態を示す部分図であって、(a)は、断面図であり、
(b)は、(a)中のY−Y線位置から示す正面部図で
あり、(c)は、他の実施の形態を(b)と同様に示す
図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 シリンダに対してピストンロッドを出没
可能に挿通させてなる緩衝器本体を伸側方向に附勢する
懸架ばねが油圧シリンダ機構の配在下に緩衝器本体に介
装されてなる一方で、油圧シリンダ機構が緩衝器本体に
おけるポンピング作動で伸縮作動して懸架ばねの一端を
係止するピストンロッドをシリンダに対して出没させる
ように設定されてなる油圧緩衝器において、緩衝器本体
がリザーバをシリンダ内に有する単筒型に設定されてな
る一方で、緩衝器本体を構成するシリンダが車両におけ
る車体側に連結される車体側部材に設定されると共に、
緩衝器本体を構成するピストンロッドが車両における車
軸側に連結される車軸側部材に設定されなることを特徴
とする油圧緩衝器
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (3)
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JP25862298 | 1998-09-11 | ||
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- 1998-12-28 JP JP37179198A patent/JP3943270B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Also Published As
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---|---|
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