JPH0942356A - 油圧緩衝器 - Google Patents

油圧緩衝器

Info

Publication number
JPH0942356A
JPH0942356A JP20995195A JP20995195A JPH0942356A JP H0942356 A JPH0942356 A JP H0942356A JP 20995195 A JP20995195 A JP 20995195A JP 20995195 A JP20995195 A JP 20995195A JP H0942356 A JPH0942356 A JP H0942356A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chamber
pump
cylinder
passage
oil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP20995195A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3062992B2 (ja
Inventor
Chikaya Sekine
知賀也 関根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokico Ltd filed Critical Tokico Ltd
Priority to JP7209951A priority Critical patent/JP3062992B2/ja
Publication of JPH0942356A publication Critical patent/JPH0942356A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3062992B2 publication Critical patent/JP3062992B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車高調整機能を有する油圧緩衝器おい
て、シリンダおよびリザーバ室内の圧力の過度の上昇を
防止する。 【解決手段】 開口部側室2b内のシリンダ8にピストン
ロッド18を連結したピストン15を嵌装する。ピストンロ
ッド18内のポンプチューブ24にポンプロッド28を嵌合し
ポンプ室29を形成する。ポンプ室29を逆止弁32,33を介
してオイル室4aとシリンダ上室8aとに連通する。ピスト
ンロッド18の伸縮によるポンプロッド28の進退動で、オ
イル室4aからポンプ室29に油液を導入し、シリンダ上室
8aに供給してピストンロッド18を伸長する。標準車高
で、切欠42によりポンプ室29をシリンダ上室8aに連通さ
せ伸長を停止する。標準車高を越えると、オリフィス通
路43でシリンダ上室8aの圧油をオイル室4aに戻し車高を
下げる。開口部側室2bの圧力を減圧弁45によりオイル室
4aに逃がして過度の昇圧を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両の
懸架装置に装着される自動車高調整機能を有する油圧緩
衝器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に自動車等の車両においては、懸架
装置のばね上、ばね下間に油圧緩衝器を装着して、懸架
ばねの振動を減衰させることによって、乗り心地および
操縦安定性を向上させるようにしている。
【0003】ところで、バン、ワゴン車等の比較的積載
重量の大きな車両においては、乗員の乗り降り、荷物の
積み降ろし等にともなう積載荷重の変化によって、車高
が大きく変化して乗り心地および操縦安定性が低下する
ことがある。このため、積載荷重の大小に関係なく自動
的に一定の車高を保つことができる懸架装置が望まれて
いる。
【0004】そこで、従来、例えば特開昭60−261
713号公報に記載されるように、高圧ガスが封入され
たオイルタンクおよびリザーバと、ピストンロッドの伸
縮によってオイルタンクの油液をシリンダ内へ供給する
ポンプ手段と、ピストンロッドの位置に応じてポンプ手
段およびシリンダ内の圧油をオイルタンクへリリーフす
るリリーフ手段とを備え、走行時の懸架装置の振動を利
用してポンプ手段を作動させてシリンダ内を適宜加圧し
てピストンロッドの伸長長さを一定に調整することによ
って、自動的に一定の車高を保つようにした、いわゆる
セルフポンピング式の油圧緩衝器が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなセルフポンピング式の油圧緩衝器では、積載荷重
が大きく、ポンピングによってシリンダ内が高圧となっ
ている状態で、走行時の路面からの突上げを受けてピス
トンロッドが大きな力で短縮された場合、シリンダ内の
圧力が過度に上昇して油圧緩衝器のシール部および各部
材の接合部等に大きな負担がかかり、油液漏れの原因と
なるとともに、突上げによる衝撃を充分減衰することな
く車体に伝えてしまうという問題がある。
【0006】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、シリンダ内の過度の圧力の上昇を防止するよう
にした自動車高調整式の油圧緩衝器を提供することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明の油圧緩衝器は、内部に油液が貯留された
ケースと、該ケース内を一端室と他端室とに区画する仕
切部材と、前記他端室内に挿入されて前記ケース内壁と
の間にリザーバ室を形成するシリンダと、該シリンダの
一端に設けられて前記シリンダ内とリザーバ室とを連通
させるベースバルブと、前記シリンダ内に摺動可能に嵌
装されて前記シリンダ内を2室に画成するピストンと、
一端が該ピストンに連結され他端が前記ケースの外部に
延出された中空のピストンロッドと、前記ピストンに設
けられ前記シリンダ内の2室を連通させるとともに該2
室間の油液の流動を制御して減衰力発生させる減衰力発
生機構を有する油液通路と、一端が前記仕切部材に連結
され他端が前記ピストンロッドの中空部内に設けられた
ポンプチューブに摺動可能に嵌合されて該ポンプチュー
ブ内にポンプ室を形成するポンプロッドと、該ポンプロ
ッドに設けられ前記一端室とポンプ室とを連通させる第
1ポンプ通路と、該第1ポンプ通路に設けられ前記一端
室からポンプ室への油液の流通のみを許容する第1逆止
弁と、前記ピストンロッドに設けられ前記ポンプ室とシ
リンダ内とを連通させる第2ポンプ通路と、該第2ポン
プ通路に設けられ前記ポンプ室からシリンダ内への油液
の流通のみを許容する第2逆止弁と、前記ポンプチュー
ブと前記ポンプロッドとの間に設けられ、これらの相対
位置に応じて、前記ピストンロッドが第1所定位置まで
伸長したとき、前記ポンプ室と前記シリンダ内とを連通
させる第1通路手段と、さらに前記ピストンロッドが第
2所定位置まで伸長したとき、前記シリンダ内と第1ポ
ンプ通路とを連通させる第2通路手段とを備え、前記仕
切部材には、前記他端室側にある前記シリンダおよびリ
ザーバ室内の油液を前記一端室側に逃がす減圧弁を設け
たことを特徴とする。
【0008】この構成により、ピストンロッドの伸縮に
ともない、ポンプチューブ内でポンプロッドが進退動す
ることによって、一端室内の油液が第1ポンプ通路およ
び第1逆止弁を介してポンプ室に導入されるとともに、
ポンプ室内の油液が第2逆止弁および第2ポンプ通路を
介してシリンダ室へ供給されてシリンダ内が昇圧されて
ピストンロッドが伸長する。ピストンロッドが第1所定
位置まで伸長したとき、第1通路手段によってポンプ室
とシリンダ室とが連通されてシリンダ室の昇圧が停止さ
れ、また、ピストンロッドが第2所定位置まで伸長した
とき、第2通路手段によってシリンダ室と第1ポンプ通
路とが連通され、シリンダ室内の圧油が一端室へ戻され
てシリンダ内が減圧されてピストンロッドが短縮する。
さらに、他端室側にあるシリンダおよびリザーバ室内の
圧力が所定圧力に達すると減圧弁が開いてシリンダおよ
びリザーバ室内の圧油が一端室側にリ逃がされる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0010】図1ないし図6に示すように、本実施形態
の油圧緩衝器1は、内部に油液が貯留されたケース2内
に仕切部材3が嵌合されており、この仕切部材3によっ
てケース2内が底部側室2a(一端室)と開口部側室2b
(他端室)の2室に区画されている。
【0011】底部側室2a内には、ケース2よりもやや小
径のシリンダ部材4が挿入されて、ケース2とシリンダ
部材4との間に環状室5が形成されており、環状室5
は、シリンダ部材4の下端部に設けられた通路6によっ
てシリンダ部材4内に連通されている。シリンダ部材4
内には、フリーピストン7が摺動可能に嵌装されてお
り、シリンダ部材4内が仕切部材3側のオイル室4aと通
路6によって環状室5に連通されるガス室4bとに画成さ
れている。そして、オイル室4aには油液が封入され、ガ
ス室4bおよび環状室5には、高圧ガスが封入されてい
る。
【0012】開口部側室2b内には、ケース2よりもやや
小径のシリンダ8が挿入され、ケース2の開口部にシー
ル部材9が取付けられて、ケース2とシリンダ8との間
に環状のリザーバ室10が形成されている。シリンダ8の
仕切部材3側の端部には、ベースバルブ11が取付けられ
ており、ベースバルブ11に設けられた油通路12によっ
て、シリンダ8内とリザーバ室10とが連通されている。
ベースバルブ11には、図3に示すように、油通路12のリ
ザーバ室10からシリンダ8内への油液の流通を許容する
逆止弁13および油通路12を常時連通させるオリフィス14
が設けられている。そして、シリンダ8内には油液が封
入され、リザーバ室10には、油液および高圧ガスが封入
されている。
【0013】仕切部材3には、図3に示すように、底部
側室2aのオイル室4aと開口部側室2b(シリンダ8および
リザーバ室10内)とを連通させる油通路44が設けられて
いる。そして、油通路44には、開口部側室2b側の油液の
圧力が所定圧力に達したとき、開弁して開口部側室2b側
の圧油をオイル室4aへ逃がす減圧弁45が設けられてい
る。減圧弁45は、油通路44のオイル室4a側の開口部が拡
径されて弁座が形成され、この開口部内にチェックボー
ル46が装入されており、仕切部材3のオイル室4a側の端
部に取付けられたディスクバルブ47によって、チェック
ボール46を所定のセット荷重をもって弁座に押しつける
ようになっている。そして、通常は、図4(a)に示す
ように、チェックボール46によって油通路44を閉鎖し、
開口部側室2bとオイル室4bとの差圧が所定圧力に達する
と、図4(b)に示すように、ディスクバルブ47が撓ん
で開弁して開口部側室2bの圧油をオイル室4bに逃がすよ
うになっている。
【0014】シリンダ8内には、環状のピストン15が摺
動可能に嵌装されており、このピストン15によってシリ
ンダ8内がケース2の開口部側のシリンダ上室8aとベー
スバルブ11を介してリザーバ室10に連通されるシリンダ
下室8bの2室に画成されている。ピストン15には、略円
筒状のピストンボルト16が挿通され、その先端部にピス
トンナット17を螺着させて固定されている。ピストンボ
ルト16の基端側のねじ部16a には、中空部18a を有する
ピストンロッド18の一端が螺着されており、ピストンロ
ッド18の他端側は、シール部材9およびロッドガイド19
に挿通されて、ケース2およびシリンダ8の外部へ延出
されている。
【0015】ピストン15には、シリンダ上室8aとシリン
ダ下室8bとを連通させる油液通路20および縮み側通路21
(油液通路)が設けられている。ピストン15には、シリ
ンダ上室8a側の所定圧力によって撓んで開弁して油液通
路20の油液の流通を許容して減衰力を発生させる常閉の
ディスクバルブ22(減衰力発生機構)が設けられてい
る。そして、ディスクバルブ22の弁座部には、切欠22a
が設けられており、この切欠22a によってシリンダ上下
室8a,8b間を常時連通させ、これら2室間の油液の流動
を制御して減衰力を発生させるオリフィス通路(減衰力
発生機構)が形成されている。また、ピストン15には、
シリンダ下室8b側の所定圧力によって撓んで開弁して縮
み側通路21の油液の流通を許容して減衰力を発生させる
常閉のディスクバルブ23(減衰力発生機構)が設けられ
ている。
【0016】ピストンロッド18内には、その中空部18a
よりもやや小径の大径部24a と小径部24b とからなる段
付のポンプチューブ24が挿入されており、小径部24b 側
の端部が中空部18a の底部に設けられた保持ばね25に押
圧されて、大径部24a 側の端部がピストンボルト16に当
接されて固定されている。そして、中空部18a とポンプ
チューブ24との間に環状の油通路26が形成され、ピスト
ンロッド18の側壁に設けられた通路26a を介してシリン
ダ上室8aに連通されている。ここで、油通路26と通路26
a によって第2ポンプ通路が構成されている。
【0017】仕切部材3およびベースバルブ11には、リ
テーナ27を介して、管状のポンプロッド28の基端が連結
されている。ポンプロッド28とリテーナ27との結合部は
球面状に形成され、互いに摺接可能となっており、油圧
緩衝器1の作動にともなうポンプロッド28の傾きを許容
して位置ずれを吸収できるようになっている。ポンプロ
ッド28の先端側は、シリンダ8の中心軸に沿って延ばさ
れ、ピストンボルト16に挿通され、さらに、ポンプチュ
ーブ24の大径部24a に挿通されて小径部24b 内に摺動可
能に嵌合されている。そして、ポンプロッド28の先端部
によって、小径部24b 内にポンプ室29が形成されてお
り、ポンプロッド28内の油通路30およびリテーナ27に設
けられた通路31によって第1ポンプ通路が構成され、ポ
ンプ室29とオイル室4aとが連通されている。ポンプチュ
ーブ24の小径部24b の端部には、ポンプ室29から油通路
26への油液の流通のみを許容する逆止弁32(第2逆止
弁)が設けられており、また、ポンプロッド28の先端部
には、油通路30のオイル室4aからポンプ室29への油液の
流通のみを許容する逆止弁33(第1逆止弁)が設けられ
ている。
【0018】逆止弁32は、図6に示すように、ポンプチ
ューブ24の小径部24b の先端部に略U字形のリテーナ34
が固定され、小径部24b の開口部に離着座する弁体35と
リテーナ34との間に弁ばね36が介装されており、油通路
26側の圧力によって弁体35が小径部24a の開口部に押し
つけられて閉弁し、ポンプ室29側の圧力によって弁体35
が弁ばね36の弾性力に抗して小径部24b の開口部から押
し上げられて開弁するようになっている。なお、図中、
37は弁体35の移動を規制するストッパである。
【0019】逆止弁33は、図5に示すように、ポンプロ
ッド28の先端部に略U字形のリテーナ38が取付けられ、
ポンプロッド28の先端開口部に離着座する弁体39とリテ
ーナ38との間に弁ばね40が介装されており、ポンプ室29
側の圧力によって弁体39がポンプロッド28の開口部に押
しつけられて閉弁し、油通路30側の圧力によって弁体39
が弁ばね40の弾性力に抗してポンプロッド28の開口部か
ら押し上げられて開弁するようになっている。
【0020】ピストンボルト16およびポンプチューブ24
の大径部24a とポンプロッド28との間にはシリンダ下室
8bに連通する環状通路41が形成されている。ポンプロッ
ド28には、ポンプチューブ24に嵌合された先端部から軸
方向に所定部位まで延びる切欠42が形成されており、こ
の切欠42によってポンプロッド28とポンプチューブ24の
小径部24b との間に隙間42a が形成されている。そし
て、隙間42a と環状通路41とで第1通路手段を構成して
おり、切欠42は、ピストンロッド18の伸長長さが所定の
標準範囲よりも短いとき(標準範囲の下限となる第1所
定位置より短いとき)、ポンプチューブ24の小径部24b
のみと重なり、大径部24a とは重ならない位置にあって
隙間42a と環状通路41との連通が遮断される。また、ピ
ストンロッド18が所定の標準範囲まで伸長したとき(標
準範囲の下限となる第1所定位置まで伸長したとき)、
ポンプチューブ24がピストンロッド18とともに移動して
大径部24a が切欠42に重なって、隙間42a が環状通路41
に連通されてシリンダ上下室8a,8bに連通されるように
なっている。
【0021】また、ポンプロッド28の側壁には、油中路
30と接続してオリフィス通路43が設けられている。オリ
フィス通路43と環状通路41とで第2通路手段を構成して
いる。そして、オリフィス通路43は、切欠42のオイル室
4a側の端部(図中の下端部)に対してポンプ室29よりの
部位に配置されており、ピストンロッド18の伸長長さが
所定の標準範囲以下(標準範囲の上限である第2所定位
置以下)のとき、ポンプチューブ24の小径部24b と重な
る位置にあり、オリフィス通路43と環状通路41との連通
が遮断されている。また、ピストンロッド18の伸長長さ
が所定の標準範囲を越えたとき(標準範囲の上限である
第2所定位置を越えたとき)、オリフィス通路43は、ポ
ンプチューブ24の大径部24a と重なって、オリフィス通
路43が環状通路41に連通されてシリンダ上下室8a,8bと
連通されるようになっている。
【0022】そして、油圧緩衝器1は、ピストンロッド
18の先端部を車体側(図示せず)に連結させ、ケース2
の下端部に取付けられたブラケット50を車輪側(図示せ
ず)に連結させることによって、車両の懸架装置に装着
される。なお、図中、51はリバウンドストッパ、52は懸
架ばね(図示せず)を受けるばね受けである。
【0023】以上のように構成した本実施形態の作用に
ついて次に説明する。
【0024】ピストンロッド18の伸び行程時には、ピス
トン15の移動にともないシリンダ上室8a側の油液が加圧
され、この圧油が油液通路20を通ってシリンダ下室8b側
へ流れ、切欠22a が形成するオリフィスによって減衰力
が発生する。このとき、ピストンロッド18がシリンダ8
から退出した分の油液がガスの膨張によりリザーバ室10
からベースバルブ11の油通路12を通り逆止弁13を開いて
シリンダ下室8bに補給される。また、ピストン速度が速
くなり、シリンダ上室8a側の油圧が所定圧力に達する
と、ディスクバルブ22が開いて減衰力の過度の上昇を抑
制する。
【0025】ピストンロッド18の縮み行程時には、ピス
トン15の移動にともないシリンダ下室8b側の油液が加圧
され、この圧油が油液通路20を通ってシリンダ上室8a側
へ流れ、切欠22a が形成するオリフィスによって減衰力
が発生する。このとき、ピストンロッド18がシリンダ8
内に侵入した分の油液がベースバルブ11のオリフィス14
および油通路12を通ってリザーバ室10内に流入してガス
を圧縮する。また、ピストン速度が速くなり、シリンダ
下室8bの油圧が所定圧力に達すると、ディスクバルブ23
が開いて縮み側通路21に油液を流通させることによって
減衰力の過度の上昇を抑制する。
【0026】次に、油圧緩衝器1の自動車高調整機能に
ついて説明する。空車時(標準車高時)において、底部
側室2aのガス室4bとリザーバ室10とは、同圧になってお
り、ピストンロッド18の伸長長さは所定の標準範囲内に
ある。この状態では、ポンプロッド28の切欠42がポンプ
チューブ24の大径部24a と重なっており、ポンプ室29が
隙間42a および環状通路41を介してシリンダ上下室8a,
8bに連通されいてるので、ポンピング動作は行われな
い。
【0027】車両の積載荷重が増加して車高が標準車高
よりも低くなり、ピストンロッド18の伸長長さが標準範
囲よりも短くなると、ポンプロッド28の切欠42がポンプ
チューブ24の小径部24b と重なって閉鎖される。この状
態では、走行時の懸架装置の振動によってピストンロッ
ド18が伸縮すると、伸び行程時には、ポンプチューブ24
の小径部24b 内のポンプロッド28が後退することにより
ポンプ室29内の圧力が低下し、逆止弁33が開いて油通路
30を通してオイル室4a内の油液がポンプ室29に導入さ
れ、また、縮み行程時には、ポンプロッド28が前進して
ポンプ室29内が加圧され、逆止弁32が開いてポンプ室29
内の油液が油通路26および通路26a を通ってシリンダ上
室8aに供給されて、シリンダ上下室8a,8bおよびリザー
バ室10を加圧してピストンロッド18を伸長させる。この
ようにして、走行時の振動を利用してポンピング動作を
繰り返すことによって車高を上げる。そして、車高が標
準車高に達して、ピストンロッドの伸長長さが標準範囲
内になると(第1所定位置に達すると)、ポンプロッド
28の切欠42がポンプチューブ24の大径部24a と重なって
ポンプ室29がシリンダ上下室8a,8bに連通されてポンピ
ング動作が解除される。
【0028】また、車両の積載荷重が減少して車高が標
準車高よりも高くなり、ピストンロッド18の伸長長さが
標準範囲よりも長くなると(第2所定位置より長くなる
と)、ポンプロッド28の切欠42およびオリフィス通路43
がポンプチューブ24の大径部24a と重なり、ポンプ室29
がシリンダ上下室8a,8bに連通されてポンピング動作が
解除されるとともに、シリンダ上下室8a,8bが環状通路
41およびオリフィス通路43を介して油通路30に連通さ
れ、シリンダ上下室8a,8b内の圧油がオイル室4aに戻さ
れて、シリンダ上下室8a,8bおよびリザーバ室10が減圧
されて車高が下がる。車高が標準車高まで下がってピス
トンロッド18の伸長長さが標準範囲内になると、ポンプ
ロッド28のオリフィス通路43がポンプチューブ24の小径
部24b と重なって閉鎖され、シリンダ上下室8a,8b内の
圧油の戻し動作が停止する。
【0029】以上のようにして、走行時の懸架装置の振
動を利用して、ポンピング動作および戻し動作を繰り返
すことによって、積載荷重にかかわらず車高を一定に調
整することができる。
【0030】また、上記ポンピング動作によって、開口
部側室2b内の圧力が急激に上昇して所定圧力に達する
と、仕切部材3の減圧弁45が開いて開口部側室2b内の圧
油が油通路44を通ってオイル室4bへ逃がされる。これに
より、作動室内の過度の圧力の上昇を防止することがで
きる。そして、積載荷重が大きくポンピングによってシ
リンダ8内が高圧となっている状態で、走行時の路面か
らの突上げを受けてピストンロッド18が大きな力で短縮
された場合でも、減圧弁45が開いて開口部側室2b側の圧
油をオイル室4b側へ逃がすことにより、開口部側室2b内
の過度の圧力の上昇を防止して油圧緩衝器1のシール部
および各部材の接合部の負担を軽減するとともに、突上
げによる車体への衝撃を緩和することができる。
【0031】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の油圧緩衝
器によれば、ピストンロッドの伸縮によるポンピング動
作によってシリンダ内が昇圧されてピストンロッドが伸
長し、ピストンロッドが第1所定位置まで伸長したと
き、第1通路手段によってポンピング動作が解除され、
また、ピストンロッドが第2所定位置まで伸長したと
き、第2通路手段によってシリンダ室内の圧油が一端室
へ戻されてピストンロッドが短縮するので、ピストンロ
ッドを伸縮させることによってピストンロッドの伸長長
さが第1伸長位置と第2所定位置との間に自動的に調整
される。その結果、車両の走行時の懸架装置の振動を利
用して、積載荷重の大小にかかわらず自動的に車高を一
定に調整することができる。また、車両走行時の路面か
らの突上げ等により他端室内の圧力が急激に昇圧されて
所定圧力に達すると、減圧弁が開いて他端室側にあるシ
リンダおよびリザーバ室内の圧油が一端室に逃がされる
ので、シリンダおよびリザーバ室内の過度の圧力の上昇
を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の縦断面図である。
【図2】図1の装置の要部の拡大図である。
【図3】図1の装置のベースバルブおよび仕切部材取付
部の拡大図である。
【図4】図1の装置の減圧弁の開閉状態を示す図であ
る。
【図5】図1の装置のポンプロッドの逆止弁の拡大図で
ある。
【図6】図1の装置のポンプチューブの逆止弁の拡大図
である。
【符号の説明】
1 油圧緩衝器 2 ケース 3 仕切部材 2a 底部側室(一端室) 2b 開口部側室(他端室) 8 シリンダ 8a シリンダ上室 8b シリンダ下室 10 リザーバ 11 ベースバルブ 15 ピストン 18 ピストンロッド 20 油液通路 21 縮み側油液通路(油液通路) 22 ディスクバルブ(減衰力発生機構) 22a 切欠(減衰力発生機構) 23 ディスクバルブ(減衰力発生機構) 24 ポンプチューブ 24a 大径部 26 油通路(第2ポンプ通路) 26a 通路(第2ポンプ通路) 28 ポンプロッド 29 ポンプ室 30 油通路(第1ポンプ通路) 31 通路(第1ポンプ通路) 32 逆止弁(第2逆止弁) 33 逆止弁(第1逆止弁) 41 環状通路(第1、第2通路手段) 42a 隙間(第1通路手段) 43 オリフィス通路(第2通路手段) 45 減圧弁

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に油液が貯留されたケースと、該ケ
    ース内を一端室と他端室とに区画する仕切部材と、前記
    他端室内に挿入されて前記ケース内壁との間にリザーバ
    室を形成するシリンダと、該シリンダの一端に設けられ
    て前記シリンダ内とリザーバ室とを連通させるベースバ
    ルブと、前記シリンダ内に摺動可能に嵌装されて前記シ
    リンダ内を2室に画成するピストンと、一端が該ピスト
    ンに連結され他端が前記ケースの外部に延出された中空
    のピストンロッドと、前記ピストンに設けられ前記シリ
    ンダ内の2室を連通させるとともに該2室間の油液の流
    動を制御して減衰力発生させる減衰力発生機構を有する
    油液通路と、一端が前記仕切部材に連結され他端が前記
    ピストンロッドの中空部内に設けられたポンプチューブ
    に摺動可能に嵌合されて該ポンプチューブ内にポンプ室
    を形成するポンプロッドと、該ポンプロッドに設けられ
    前記一端室とポンプ室とを連通させる第1ポンプ通路
    と、該第1ポンプ通路に設けられ前記一端室からポンプ
    室への油液の流通のみを許容する第1逆止弁と、前記ピ
    ストンロッドに設けられ前記ポンプ室とシリンダ内とを
    連通させる第2ポンプ通路と、該第2ポンプ通路に設け
    られ前記ポンプ室からシリンダ内への油液の流通のみを
    許容する第2逆止弁と、前記ポンプチューブと前記ポン
    プロッドとの間に設けられ、これらの相対位置に応じ
    て、前記ピストンロッドが第1所定位置まで伸長したと
    き、前記ポンプ室と前記シリンダ内とを連通させる第1
    通路手段と、さらに前記ピストンロッドが第2所定位置
    まで伸長したとき、前記シリンダ内と第1ポンプ通路と
    を連通させる第2通路手段とを備え、前記仕切部材に
    は、前記他端室側にある前記シリンダおよびリザーバ室
    内の油液を前記一端室側に逃がす減圧弁を設けたことを
    特徴とする油圧緩衝器。
JP7209951A 1995-07-26 1995-07-26 油圧緩衝器 Expired - Fee Related JP3062992B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7209951A JP3062992B2 (ja) 1995-07-26 1995-07-26 油圧緩衝器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7209951A JP3062992B2 (ja) 1995-07-26 1995-07-26 油圧緩衝器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0942356A true JPH0942356A (ja) 1997-02-10
JP3062992B2 JP3062992B2 (ja) 2000-07-12

Family

ID=16581374

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7209951A Expired - Fee Related JP3062992B2 (ja) 1995-07-26 1995-07-26 油圧緩衝器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3062992B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1502777A1 (en) 2003-08-01 2005-02-02 Kayaba Industry Co., Ltd. Self leveling vehicle suspension damper
KR100596929B1 (ko) * 2005-01-13 2006-07-06 주식회사 만도 스프링레이트 저감을 위한 차고 조정식 쇽업소버
JP2008094217A (ja) * 2006-10-11 2008-04-24 Yamaha Motor Co Ltd 車両用油圧緩衝器及び該油圧緩衝器を備えた自動二輪車
WO2011103749A1 (zh) * 2010-02-26 2011-09-01 中山市法斯特精密五金有限公司 一种避震器
KR101254234B1 (ko) * 2008-07-10 2013-04-18 주식회사 만도 차고 조정식 쇽업소버

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1502777A1 (en) 2003-08-01 2005-02-02 Kayaba Industry Co., Ltd. Self leveling vehicle suspension damper
KR100596929B1 (ko) * 2005-01-13 2006-07-06 주식회사 만도 스프링레이트 저감을 위한 차고 조정식 쇽업소버
JP2008094217A (ja) * 2006-10-11 2008-04-24 Yamaha Motor Co Ltd 車両用油圧緩衝器及び該油圧緩衝器を備えた自動二輪車
KR101254234B1 (ko) * 2008-07-10 2013-04-18 주식회사 만도 차고 조정식 쇽업소버
WO2011103749A1 (zh) * 2010-02-26 2011-09-01 中山市法斯特精密五金有限公司 一种避震器

Also Published As

Publication number Publication date
JP3062992B2 (ja) 2000-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101410155B1 (ko) 유압 완충기
US6092816A (en) Vehicle height adjusting apparatus and cylinder system used therefor
US5682980A (en) Active suspension system
US5941508A (en) Hydraulic shock absorber
US8215620B2 (en) Self-pumping ride level control system
US6871845B2 (en) Self-pumping, hydropneumatic suspension strut unit
US6793049B2 (en) Acceleration sensitive damping for automotive dampers
KR100363449B1 (ko) 유압 완충기
US6412615B1 (en) Hydraulic shock absorber for motor vehicles
JPH0942356A (ja) 油圧緩衝器
JP4022649B2 (ja) 油圧緩衝器
JP3988143B2 (ja) 油圧緩衝器
JP2003172395A (ja) 自動二輪車のフロントフォーク
JP2005240984A (ja) 電磁サスペンション装置
JP3988090B2 (ja) 油圧緩衝器
JPH10250339A (ja) 油圧緩衝器
JP2000337419A (ja) 油圧緩衝器
JP4816968B2 (ja) 油圧緩衝器
JP4003140B2 (ja) 油圧緩衝器
JP5110285B2 (ja) 油圧緩衝器
WO2024127709A1 (ja) 緩衝器
JP2000074125A (ja) 油圧緩衝器
JPH10211810A (ja) 油圧緩衝器
JP2000337423A (ja) 油圧緩衝器
JPH09280296A (ja) 油圧緩衝器

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090512

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090512

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100512

Year of fee payment: 10

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100512

Year of fee payment: 10

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110512

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110512

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120512

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120512

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130512

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130512

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140512

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees