JP2003329077A - フロントフォーク - Google Patents

フロントフォーク

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JP2003329077A
JP2003329077A JP2002138177A JP2002138177A JP2003329077A JP 2003329077 A JP2003329077 A JP 2003329077A JP 2002138177 A JP2002138177 A JP 2002138177A JP 2002138177 A JP2002138177 A JP 2002138177A JP 2003329077 A JP2003329077 A JP 2003329077A
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front fork
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Tadashi Hara
正 原
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Kayaba Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダンパー内圧力を保障するためのフリーピス
トンを附勢するバネ力を独自に高低調整し得るようにす
る。 【解決手段】 懸架バネSの配在下に軸芯部にダンパー
Dを有すると共に内側のリザーバー室Rにおける油中に
配在のフリーピストン4でダンパーDの伸縮作動時にお
けるダンパー内圧力を保障するフロントフォークにおい
て、軸芯部にダンパーDを構成するピストンロッド2を
挿通させる筒状に形成されながら上端で懸架バネSの下
端を担持して同じくダンパーDを構成するシリンダ1の
ヘッド部1aに着座するケーシング7を有し、このケー
シング7内にフリーピストン4が昇降可能に収装される
と共に、このフリーピストン4がケーシング7内に収装
された専用附勢バネ8で附勢されて上記のヘッド部1a
に着座してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、二輪車の前輪側
に架装されて前輪に入力される路面振動を吸収するフロ
ントフォークの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】二輪車の前輪側に架装されて前輪に入力
される路面振動を吸収するフロントフォークとしては、
従来から種々の提案があるが、その中に、フロントフォ
ークの伸縮作動時における設定の減衰力発生を保障し得
るようにした提案がある。
【0003】すなわち、図2に示すフロントフォーク
は、懸架バネSの配在下に車体側チューブたるアウター
チューブC1に対して車軸側チューブたるインナーチュ
ーブC2を出没可能に連繋しながら軸芯部にダンパーD
を有すると共に、内側をリザーバー室Rに設定し、図示
しないが、このリザーバー室RをダンパーDの内側に、
すなわち、ダンパーDを構成するシリンダ1内に連通さ
せている。
【0004】ちなみに、シリンダ1内には同じくダンパ
ーDを構成するピストンロッド2の下端側が出没可能に
挿通されると共に、このピストンロッド2の下端部に連
設されたピストン3がシリンダ1内に摺動可能に収装さ
れていて、このピストン3によってシリンダ1内に伸側
油室R1と圧側油室R2を画成している。
【0005】このとき、シリンダ1内の伸側油室R1と
圧側油室R2は、図示しないが、ピストン3を介して相
互に連通すると共に、圧側油室R2は、シリンダ1外た
るリザーバー室Rに連通している。
【0006】その一方で、このフロントフォークは、上
記のリザーバー室Rにおける油中に配在され、懸架バネ
Sの下端を担持しながら上記のシリンダ1におけるヘッ
ド部1aに着座するフリーピストン4を有している。
【0007】このとき、図示するところでは、上記のヘ
ッド部1aは、上記のピストンロッド2を軸芯部に貫通
させながらシリンダ1の上端開口を閉塞するヘッド部材
11を有しており、このヘッド部材11の外周に突出形
成されたフランジ部11aで上記の懸架バネSの下端を
担持するとしている。
【0008】ちなみに、上記のフランジ部11aは、周
方向に適宜に間隔で切欠部11bを有していて、この切
欠部11bでフランジ部11aにおける上下側を連通可
能にしている。
【0009】そして、上記のフリーピストン4は、図示
するところでは、環状に形成されていて、外周をチェッ
クシール5の配在下にインナーチューブC2の内周に摺
接させると共に、内周を上記のヘッド部材11における
上端側たる筒状ガイド部11cの外周にベアリング部材
6の配在下に摺接させている。
【0010】その結果、リザーバー室Rは、フリーピス
トン4の下方側となるシリンダ外側部分と、このフリー
ピストン4の上方側となる懸架バネ側部分とに、見掛
上、分断されることになり、上方の懸架バネ側部分に
は、図示しないが、油面を境にしてエア室が画成される
としている。
【0011】ちなみに、上記の筒状ガイド部11cは、
上端部の外径を上端に近づくにしたがって徐々に縮径さ
せており、したがって、フリーピストン4がこの縮径部
分に位置決められるときには、図示しないが、このフリ
ーピストン4の内周と筒状ガイド部11cの外周との間
に環状の隙間が形成されることになり、この隙間を介し
てフリーピストン4の上下側が連通されることになる。
【0012】それゆえ、上記したフロントフォークにあ
っては、アウターチューブC1に対してインナーチュー
ブC2が出没するダンパーDの伸縮作動時に、リザーバ
ー室Rにフリーピストン4を有するがゆえに、ダンパー
Dにおける内圧が保障されることになる。
【0013】すなわち、このシリンダ外側部分は、フロ
ントフォークの伸縮作動時に懸架バネSで背後側から附
勢されているフリーピストン4によって言わば常時加圧
状態におかれるから、フリーピストン4の上方側とな
る、すなわち、油面を境にしてエア室に連通する懸架バ
ネ側部分に比較して、言わば高圧化されていることにな
る。
【0014】それゆえ、この高圧化されているシリンダ
外側部分に連通するシリンダ1内、すなわち、シリンダ
1内の圧側油室R2およびこの圧側油室R2に連通する
伸側油室R1における油圧がこのシリンダ外側部分にお
ける高圧化の影響を受けて加圧される状態になる。
【0015】その結果、たとえば、このフロントフォー
クの圧縮作動時に、膨張する伸側油室R1が負圧になら
ずして、伸側油室R1にバキューム現象を招来させず、
したがって、伸側油室R1に油の吸い込み不足を招来し
ないことになる。
【0016】そして、このフロントフォークが反転して
伸長作動するときに伸側油室R1に油不足を招来してい
ないから、ピストン3に配在の伸側減衰バルブを油が通
過することで発生される伸側減衰力が設定の通りに発生
されることになる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たフロントフォークにあっては、フリーピストン4によ
るシリンダ1内の油圧保障が懸架バネSのバネば力に左
右されると指摘される可能性がある。
【0018】すなわち、上記したフロントフォークにあ
っては、フリーピストン4を附勢するのは懸架バネSで
あり、したがって、この懸架バネSのバネ力の設定如何
でシリンダ1内の加圧状況が異なることになる。
【0019】しかし、シリンダ1内の油圧保障を主眼に
するならば、この保障される油圧の高低の選択を可能に
することを含めて、フリーピストン4を附勢するバネ力
は独自に設定されるのが好ましい。
【0020】この発明は、このような現状を鑑みて創案
されたものであって、その目的とするところは、フリー
ピストンを有することで所定の油圧保障機能を発揮し得
るのはもちろんであるが、フリーピストンを附勢するば
ね力の高低を選択し得るようにして、好ましい油圧保障
機能を発揮し得るようにし、その汎用性の向上を期待す
るのに最適となるフロントフォークを提供することであ
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、この発明によるフロントフォークの構成を、基
本的には、懸架バネの配在下にアウターチューブに対し
てインナーチューブを出没可能に連繋しながら軸芯部に
ダンパーを有すると共に、内側となるリザーバー室にお
ける油中に配在されてダンパーの伸縮作動時にダンパー
の内圧を保障するフリーピストンを有してなるフロント
フォークにおいて、軸芯部にダンパーを構成するピスト
ンロッドを挿通させる筒状に形成されながら上端で懸架
バネの下端を担持して同じくダンパーを構成するシリン
ダのヘッド部に着座するケーシングを有し、このケーシ
ング内にフリーピストンが昇降可能に収装されると共
に、このフリーピストンがケーシング内に収装された専
用附勢バネで附勢されて上記のヘッド部に着座してなる
とする。
【0022】それゆえ、フリーピストンは、正常の油圧
環境下では、懸架バネの影響を受けずして、専用附勢バ
ネのバネ力でのみ附勢されることになり、したがって、
選択された専用附勢バネのバネ力に基づくダンパー内圧
力を保障し得ることになる。
【0023】そして、上記した構成において、より具体
的には、シリンダのヘッド部が軸芯部にピストンロッド
を貫通させながらシリンダの上端開口を閉塞するヘッド
部材を有すると共に、このヘッド部材における上端側が
軸芯部にピストンロッドを挿通させながら外周にフリー
ピストンを介装させる筒状ガイド部とされる一方で、フ
リーピストンが下端外周にチェックシールを有しながら
ケーシングの内周に摺接すると共に、内周にベアリング
部材を有しながら上記の筒状ガイド部に摺接してなると
する。
【0024】それゆえ、フリーピストンの下方における
油圧が高まるとき、フリーピストンが専用附勢バネを収
縮させてケーシング内を上昇し、フリーピストンの下方
における高圧化を回避し得ることになる。
【0025】また、ケーシングの上端に内周側フランジ
が形成されると共に、この内周側フランジにフリーピス
トンが当接されるとき、ケーシングがフリーピストンと
共に上昇するように設定されてなるとする。
【0026】それゆえ、フリーピストンの下方における
異常な高圧化でフリーピストンが大きいストロークで上
昇してケーシングの上端に当接されると共にフリーピス
トンのさらなる上昇で、ケーシングがシリンダにおける
ヘッド部から離座し、フリーピストンの下方油圧がケー
シングの外周を介してケーシングの上方に解放されるこ
とになる。
【0027】さらに、ケーシングの上端に内周側フラン
ジが形成されるとき、この内周側フランジに懸架バネの
下端を担持させると共に、この内周側フランジに専用附
勢バネの上端を係止させてなるとする。
【0028】それゆえ、懸架バネの下端を担持すると共
に専用附勢バネの上端を係止するストッパ部などを、上
記の内周側フランジの他に、ケーシングの上端近傍など
に別途形成しなくても済むことになる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に、図示した実施形態に基づ
いて、この発明を説明するが、この発明によるフロント
フォークにあっても、基本的には、前記した従来のフロ
ントフォークと同様の構成を有している。
【0030】それゆえ、以下に図示するところにあっ
て、その構成が前記した従来のフロントフォークと同様
となるところについては、図中に同一の符号を付するの
みとして、要する場合を除き、その詳しい説明を省略
し、以下には、この発明において特徴となるところを中
心に説明する。
【0031】なお、ピストン3には、図示しないが、伸
側減衰バルブと吸い込みバルブあるいは背圧バルブが配
在されていて、フロントフォークの伸長作動時たるダン
パーDの伸縮作動時に伸側油室R1からの油がこのピス
トン3における伸側減衰バルブを通過して圧側油室R2
に流出することで設定の伸側減衰力が発生するとしてい
る。
【0032】そして、ダンパーDの収縮作動時には、膨
張する伸側油室R1に吸い込みバルブあるいは背圧バル
ブを介して圧側油室R2からの油が補給される。
【0033】また、シリンダ1内の下端部には、同じく
図示しないが、圧側減衰バルブと吸い込みバルブを有す
るベースバルブ部が配在されていて、ダンパーDの収縮
作動時に圧側油室R2からの油がこのベースバルブ部に
おける圧側減衰バルブを通過してリザーバー室Rに流出
することで設定の圧側減衰力が発生するとしている。
【0034】そしてまた、ダンパーDの伸長作動時に
は、ベースバルブ部における吸い込みバルブを介して圧
側油室R2おいて不足することになる油がリザーバー室
Rから補給される。
【0035】上記した前提の下に、この発明によるフロ
ントフォークにあっては、図1に示すように、軸芯部に
ピストンロッド2を挿通させる筒状に形成されながら上
端で懸架バネSの下端を担持してシリンダ1のヘッド部
1aに着座するケーシング7を有してなる。
【0036】このとき、ケーシング7の下端は、懸架バ
ネSのバネ力もあって、下方のヘッド部1aにいわゆる
液密状態に着座するのはもちろんである。
【0037】そして、このフロントフォークにあって
は、ケーシング7内にフリーピストン4が昇降可能に収
装されると共に、このフリーピストン4がケーシング7
内に収装された専用附勢バネ8で附勢されてシリンダ1
におけるヘッド部1aに着座してなるとしている。
【0038】このとき、この専用附勢バネ8におけるバ
ネ力は、上記の懸架バネSにおけるバネ力に比較して低
く設定されていることはもちろんである。
【0039】また、このとき、ケーシング7は、図示す
るところでは、上端に内周側フランジ7aを有してなる
とし、この内周側フランジ7aで懸架バネSの下端を担
持すると共に、専用附勢バネ8の上端を係止するとして
いる。
【0040】それゆえ、このケーシング7にあっては、
この内周側フランジ7aを有することで、これに懸架バ
ネSの下端を担持させることを含めて、専用附勢バネ8
の上端を係止するストッパ部などを、上記の内周側フラ
ンジ7aの他に、ケーシング7の上端近傍などに別途形
成しなくても済むことになる。
【0041】以上からして、このフロントフォークにあ
っては、フリーピストン4は、その下方における油圧が
異常に高圧化しない正常の油圧環境下では、懸架バネS
の影響を受けずして、専用附勢バネ8のバネ力でのみ附
勢されることになり、その結果、選択された専用附勢バ
ネ8のバネ力に基づいてダンパー内圧力を保障し得るこ
とになる。
【0042】このとき、シリンダ1におけるヘッド部1
aは、軸芯部にピストンロッド2を貫通させながらシリ
ンダ1の上端開口を閉塞するヘッド部材11を有してお
り、このヘッド部材11における上端側が軸芯部にピス
トンロッド2を挿通させながら外周にフリーピストン4
を介装させる筒状ガイド部11cとされている。
【0043】ちなみに、図示するところにあって、ヘッ
ド部材11は、前記した従来例の場合におけるフランジ
部11a(図2参照)に比較して、厚肉となる隔壁部1
1dを有すると共に、この隔壁部11dに前記した従来
例の場合における切欠部11b(図2参照)に代るポー
ト11eを有するとしている。
【0044】それゆえ、このヘッド部材11にあって
は、隔壁部11dの上下側が上記のポート11eで連通
可能とされている。
【0045】ところで、フリーピストン4は、図示する
ところでは、下端に外周側フランジ4aを有するほぼ筒
状に形成されてなり、この外周側フランジ4aが外周に
チェックシール5を有しながらケーシング7の内周に摺
接すると共に、内周にベアリング部材6を有しながら上
記の筒状ガイド部11cに摺接するとしている。
【0046】このとき、フリーピストン4における下端
の外周側フランジ4aは、上記したポート11eの図中
で上端となる開口端を開閉可能に閉塞するとしており、
したがって、フリーピストン4が上昇するときにポート
11eの開口端が開放され、フリーピストン4が隔壁部
11dに着座するときにポート11eの開口端が閉塞さ
れるとしている。
【0047】そして、上記のチェックシール5は、図示
しないが、外周側フランジ4aの外周に介装された状態
で上昇しているときに、フリーピストン4の下方の油が
フリーピストン4の外周を介するようにしてフリーピス
トン4の上方に流出することを阻止するチェック機能を
発揮するとしている。
【0048】そして、このチェックシール5は、図示す
るように、外周側フランジ4aの外周に介装された状態
で下降しているときに、フリーピストン4の上方の油が
フリーピストン4の外周を介するようにしてフリーピス
トン4の下方に流出することを許容するとしている。
【0049】その結果、このフロントフォークにあって
は、フリーピストン4の下方において油不足を生じる場
合には、フリーピストン4の上方からの、すなわち、リ
ザーバー室Rにおける上方側たる懸架バネ側部分から油
が同じくリザーバー室Rにおける下方側たるシリンダ外
側部分に補給されることになる。
【0050】その反面、このフロントフォークにあって
は、フリーピストン4の下方に油が溜まる傾向になり、
したがって、フリーピストン4の下方において、フロン
トフォークの伸縮作動に伴い、リザーバー室Rにおける
シリンダ外側部分における油圧が徐々に高くなる。
【0051】それゆえ、フリーピストン4は、下方にお
ける油圧が高まるとき、専用附勢バネ8を収縮させてケ
ーシング7内を上昇し、フリーピストン4の下方におけ
る高圧化を回避し得ることになる。
【0052】上記したところに対して、たとえば、フロ
ントフォークが、すなわち、ダンパーDが極めて大きい
ストロークで収縮作動し、したがって、リザーバー室R
におけるシリンダ外側部分の油圧が異常に高圧化される
場合には、フリーピストン4が専用附勢バネを大きく収
縮させて大きいストロークでケーシング7内を上昇する
ことになる。
【0053】そして、この上昇でフリーピストン4がケ
ーシング7の上端に当接されると共にフリーピストン4
のさらなる上昇で、ケーシング7が上昇することにな
り、このとき、ケーシング7の下端がシリンダ1におけ
るヘッド部1aから離座し、フリーピストン4の下方の
油圧がケーシング7の外周を介してケーシング7の上方
に解放されることになる。
【0054】それゆえ、このフロントフォークにあって
は、フリーピストン4の下方の油圧が異常に高圧化する
ような場合にも、その高圧化の影響がシリンダ1内外に
及ばなくなり、したがって、シリンダ1内外のシール部
におけるシール機能が恒久的に保障されることになる。
【0055】前記したところでは、この発明におけるフ
ロントフォークがアウターチューブC1を車体側チュー
ブとし、インナーチューブC2を車軸側チューブとする
倒立型に設定されているが、この発明の意図するところ
からすれば、アウターチューブC1を車軸側チューブと
し、インナーチューブC2を車体側チューブとする正立
型に設定されてなるとしても良い。
【0056】そして、このフロントフォークが正立型に
設定される場合には、前記したところと同様の作用効果
を望めるのはもちろんのこと、シリンダ1におけるヘッ
ド部1aを構成するヘッド部材11における隔壁部11
dは、図1中に破線図で示すように、外周にベアリング
部材Bを有しながらインナーチューブC2の内周に摺接
するのが好ましい。
【0057】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明にあって
は、フリーピストンが正常の油圧環境下では、懸架バネ
の影響を受けずして、専用附勢バネのバネ力でのみ附勢
されることになり、したがって、選択された専用附勢バ
ネのバネ力に基づくダンパー内圧力を保障し得ることに
なる。
【0058】そして、請求項2の発明にあっては、フリ
ーピストンの下方における油圧が高まるとき、フリーピ
ストンが専用附勢バネを収縮させてケーシング内を上昇
し、フリーピストンの下方における高圧化を回避し得る
ことになる。
【0059】また、請求項3の発明にあっては、フリー
ピストンの下方が異常に高圧化するときには、フリーピ
ストンが大きいストロークで上昇してケーシングの上端
に当接されると共にフリーピストンのさらなる上昇で、
ケーシングがシリンダにおけるヘッド部から離座し、フ
リーピストンの下方油圧がケーシングの外周を介してケ
ーシングの上方に解放されることになる。
【0060】さらに、請求項4の発明にあっては、懸架
バネの下端を担持すると共に専用附勢バネの上端を係止
するストッパ部などを、上記の内周側フランジの他に、
ケーシングの上端近傍などに別途形成しなくても済むこ
とになる。
【0061】その結果、この発明によれば、フリーピス
トンを有することで所定の油圧保障機能を発揮し得るの
はもちろんであるが、フリーピストンを附勢するばね力
の高低を選択し得るようにして、好ましい油圧保障機能
を発揮し得るようにし、その汎用性の向上を期待するの
に最適となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるフロントフォークを一部破断し
て示す部分正面図である。
【図2】従来例としてのフロントフォークを図1と同様
に示す図である。
【符号の説明】
1 シリンダ 2 ピストンロッド 3 ピストン 4 フリーピストン 4a 外周側フランジ 5 チェックシール 6,B ベアリング部材 7 ケーシング 7a 内周側フランジ 8 専用附勢バネ 11 ヘッド部材 11c 筒状ガイド部 11d 隔壁部 11e ポート C1 アウターチューブ C2 インナーチューブ R リザーバー室 R1 伸側油室 R2 圧側油室 S 懸架バネ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 懸架バネの配在下にアウターチューブに
    対してインナーチューブを出没可能に連繋しながら軸芯
    部にダンパーを有すると共に、内側となるリザーバー室
    における油中に配在されてダンパーの伸縮作動時にダン
    パーの内圧を保障するフリーピストンを有してなるフロ
    ントフォークにおいて、軸芯部にダンパーを構成するピ
    ストンロッドを挿通させる筒状に形成されながら上端で
    懸架バネの下端を担持して同じくダンパーを構成するシ
    リンダのヘッド部に着座するケーシングを有し、このケ
    ーシング内にフリーピストンが昇降可能に収装されると
    共に、このフリーピストンがケーシング内に収装された
    専用附勢バネで附勢されて上記のヘッド部に着座してな
    ることを特徴とするフロントフォーク
  2. 【請求項2】 シリンダのヘッド部が軸芯部にピストン
    ロッドを貫通させながらシリンダの上端開口を閉塞する
    ヘッド部材を有すると共に、このヘッド部材における上
    端側が軸芯部にピストンロッドを挿通させながら外周に
    フリーピストンを介装させる筒状ガイド部とされる一方
    で、フリーピストンが下端外周にチェックシールを有し
    ながらケーシングの内周に摺接すると共に、内周にベア
    リング部材を有しながら上記の筒状ガイド部に摺接して
    なる請求項1に記載のフロントフォーク
  3. 【請求項3】 ケーシングの上端に内周側フランジが形
    成されると共に、この内周側フランジにフリーピストン
    が当接されるとき、ケーシングがフリーピストンと共に
    上昇するように設定されてなる請求項1に記載のフロン
    トフォーク
  4. 【請求項4】 ケーシングの上端に内周側フランジが形
    成されると共に、この内周側フランジに懸架バネの下端
    を担持させ、かつ、この内周側フランジに専用附勢バネ
    の上端を係止させてなる請求項1に記載のフロントフォ
    ーク
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008232325A (ja) * 2007-03-22 2008-10-02 Kayaba Ind Co Ltd フロントフォーク
JP2015129552A (ja) * 2014-01-07 2015-07-16 株式会社ショーワ 圧力緩衝装置

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JP2008232325A (ja) * 2007-03-22 2008-10-02 Kayaba Ind Co Ltd フロントフォーク
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