JP2000143758A - 湿気硬化型ウレタン系組成物 - Google Patents

湿気硬化型ウレタン系組成物

Info

Publication number
JP2000143758A
JP2000143758A JP10325249A JP32524998A JP2000143758A JP 2000143758 A JP2000143758 A JP 2000143758A JP 10325249 A JP10325249 A JP 10325249A JP 32524998 A JP32524998 A JP 32524998A JP 2000143758 A JP2000143758 A JP 2000143758A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyol
moisture
urethane
mixed
polyether polyol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10325249A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaya Kobayashi
正也 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP10325249A priority Critical patent/JP2000143758A/ja
Publication of JP2000143758A publication Critical patent/JP2000143758A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sealing Material Composition (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた凝集力や破断強度と優れた弾性や伸張
率等を兼備し、且つ、塩化ビニル樹脂のようなプラスチ
ックを始めとする各種被着体に対して優れた接着性を発
揮する硬化物を得るに適する1液型の湿気硬化型ウレタ
ン系組成物を提供することを課題とする。 【解決手段】 結晶性ポリエーテルポリオール、非結晶
性ポリエーテルポリオール及びポリエステルポリオール
を含有する混合ポリオールとジフェニルメタンジイソシ
アネートとを反応させて得られる、互いに相溶している
ウレタンプレポリマーを主成分として成ることを特徴と
する湿気硬化型ウレタン系組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は1液型の湿気硬化型
ウレタン系組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】1液型の湿気硬化型ウレタン系組成物
は、1液型なので作業性が良く、且つ、硬化後は優れた
バランスの性能を発揮するので、従来から一般的に使用
されてきたゴム系溶剤型組成物や2液混合型エポキシ系
組成物等に代わり、シーリング剤や弾性目地剤、工業
用、現場施工用、一般用等の弾性接着剤等として、その
需要を拡大しつつある。
【0003】これらの用途においては、硬質もしくは半
硬質塩化ビニル樹脂のようなプラスチックに対する優れ
た接着性を有すると共に、硬化後は高い凝集力と高い伸
張率を兼備すること、即ち、優れた弾性を発揮すること
が要求されている。
【0004】このような湿気硬化型ウレタン系組成物の
1例として、特開平1−132662号公報では、「ポ
リエーテルポリオールと過剰のポリイソシアネート化合
物を反応させて得られる活性イソシアネート基含有ウレ
タンプレポリマーに対し、該ウレタンプレポリマーと相
溶しない、ポリエステルポリオールと過剰のポリイソシ
アネート化合物を反応させて得られる活性イソシアネー
ト基含有ウレタンプレポリマーを重量比95/5〜50
/50となるように分散せしめたことを特徴とするポリ
ウレタン樹脂組成物」が開示されている。
【0005】しかし、上記開示による湿気硬化型ウレタ
ン系組成物は、互いに相溶しない2種類のウレタンプレ
ポリマーからなる不均一系の組成物であるため、硬化後
も不均一で、凝集力が低く、伸張率も乏しい硬化物とな
り、前記要求性能を満足し得るものとは言えない。
【0006】又、湿気硬化型ではないが、ウレタン系組
成物の他の例として、特開平5−78447号公報で
は、「固体ポリイソシアネート化合物に不活性化剤を反
応させてイソシアネート基の0.2〜10重量%を部分
的に不活性化した固体ポリイソシアネート化合物、及
び、分子量8000〜40000の2官能乃至4官能の
ポリオキシアルキレンエーテルポリオールから成ること
を特徴とする1液型熱硬化性弾性ポリウレタン組成物」
が開示されている。
【0007】しかし、上記開示によるウレタン系組成物
は、ポリオール成分として分子量が8000〜4000
0のポリオキシアルキレンエーテルポリオールを用いて
いるため、常温では粘度が高く作業性が悪いという問題
点がある。
【0008】上記問題点に対応して組成物に良好な作業
性を付与するためには、組成物中に可塑剤や軟化剤ある
いは有機溶剤等を添加して低粘度化を図る必要が生じる
が、可塑剤や軟化剤を添加すると硬化物の凝集力が低下
したり、可塑剤や軟化剤のブリードアウトによる接着力
の低下や被着体の汚染等の問題点が発生し、又、有機溶
剤を添加すると引火の危険性や人体、作業環境に対する
悪影響等の問題点が発生する。
【0009】可塑剤、軟化剤、有機溶剤等を用いること
なく組成物に良好な作業性を付与するためには、分子量
が5000程度以下の低分子量のポリオキシポリアルキ
レンエーテルポリオールのようなポリオール成分を用い
る必要が生じるが、このような低分子量のポリオール成
分を用いると、硬化物が硬くなり、弾性が乏しくなると
いう別の問題点が発生する。
【0010】一般に、ポリプロピレングリコールのよう
なポリオキシアルキレンエーテルポリオールは、ガラス
転移温度(Tg)が−90℃と低く結晶性を有しないた
め、このようなポリオール成分を用いて製せられたウレ
タンプレポリマーを主成分とする湿気硬化型ウレタン系
組成物は、化学的な架橋とウレタン結合に基づく物理的
な架橋により凝集力を発現する。この場合、架橋点間分
子量が小さくなるほど破断強度が大きくなり、逆に架橋
点間分子量が大きくなるほど伸張率が大きくなる。これ
らは相反する現象であるため、結晶性を有しないポリオ
ール成分のみを用いて製せられたウレタンプレポリマー
を主成分とする湿気硬化型ウレタン系組成物で高い破断
強度と高い伸張率を両立させることは困難である。
【0011】又、硬化物の凝集力や破断強度を高めるた
めに低分子量で多官能のポリオール成分を用いると、ウ
レタン結合が多くなり、架橋密度も高くなるため、硬化
物の凝集力や破断強度は向上するが、反面、弾性や伸張
率は低下する。即ち、優れた凝集力や破断強度と優れた
弾性や伸張率を兼備する硬化物となり得る湿気硬化型ウ
レタン系組成物を得るのは容易ではない。
【0012】さらに、各種被着体、特に塩化ビニル樹脂
のようなプラスチックに対する接着性を向上させるため
に、湿気硬化型ウレタン系組成物に液状もしくは固形状
の粘着付与樹脂を添加することも行われているが、液状
の粘着付与樹脂を添加すると、前記可塑剤や軟化剤を添
加する場合と同様に、硬化物の凝集力が低下するという
不都合が生じ、固形状の粘着付与樹脂を添加すると、硬
化物の弾性や伸張率が低下するという問題点が生じるた
め、優れた凝集力や破断強度と優れた弾性や伸張率を兼
備し、且つ、塩化ビニル樹脂のようなプラスチックを始
めとする各種被着体に対し優れた接着性を発揮する湿気
硬化型ウレタン系組成物を得るのは容易ではない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題点を解決するため、優れた凝集力や破断強度と優れ
た弾性や伸張率等を兼備し、且つ、塩化ビニル樹脂のよ
うなプラスチックを始めとする各種被着体に対して優れ
た接着性を発揮する硬化物を得るに適する1液型の湿気
硬化型ウレタン系組成物を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
(以下、「第1発明」と記す)による湿気硬化型ウレタ
ン系組成物は、結晶性ポリエーテルポリオール、非結晶
性ポリエーテルポリオール及びポリエステルポリオール
を含有する混合ポリオールとジフェニルメタンジイソシ
アネートとを反応させて得られる、互いに相溶している
ウレタンプレポリマーを主成分として成ることを特徴と
する。
【0015】請求項2に記載の発明(以下、「第2発
明」と記す)による湿気硬化型ウレタン系組成物は、上
記第1発明による湿気硬化型ウレタン系組成物におい
て、混合ポリオールが、結晶性ポリエーテルポリオール
としてテトラヒドロフランの(共)重合体、非結晶性ポ
リエーテルポリオールとして2〜4官能であり、分子量
が2000〜8000であるポリオキシアルキレンエー
テルグリコール及びポリエステルポリオールとして常温
で液状のポリエステルポリオールを含有する混合ポリオ
ールであることを特徴とする。尚、ここで言う(共)重
合体とは、重合体又は共重合体を意味する。
【0016】請求項3に記載の発明(以下、「第3発
明」と記す)による湿気硬化型ウレタン系組成物は、上
記第1発明又は第2発明による湿気硬化型ウレタン系組
成物において、混合ポリオールが、結晶性ポリエーテル
ポリオール25〜75重量%、非結晶性ポリエーテルポ
リオール1〜74重量%及びポリエステルポリオール1
〜24重量%を含有する混合ポリオールであることを特
徴とする。
【0017】請求項4に記載の発明(以下、「第4発
明」と記す)による湿気硬化型ウレタン系組成物は、上
記第1発明〜第3発明による湿気硬化型ウレタン系組成
物において、JIS K−6251に準拠して測定した
硬化物の破断強度が30kg/cm2 以上であり、伸張
率が300%以上であることを特徴とする。
【0018】第1発明において用いられる混合ポリオー
ルを構成する結晶性ポリエーテルポリオールとしては、
特に限定されるものではないが、例えば、テトラヒドロ
フランを開環重合して得られるポリオキシテトラメチレ
ングリコールや、ポリオキシテトラメチレングリコール
とエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール等との共重合体等が挙げられ、好
適に用いられる。
【0019】上記結晶性ポリエーテルポリオールは、単
独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても良
い。
【0020】上記結晶性ポリエーテルポリオールは、特
に限定されるものではないが、分子量が1000〜30
00であるものが好ましい。
【0021】結晶性ポリエーテルポリオールの分子量が
1000未満であると、得られる湿気硬化型ウレタン系
組成物の硬化物の弾性や伸張率が不十分となることがあ
る。尚、分子量が3000を超える結晶性ポリエーテル
ポリオールは、現時点では市販されていない。
【0022】第1発明において用いられる混合ポリオー
ルを構成する非結晶性ポリエーテルポリオールとして
は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリオキ
シプロピレンジオール、ポリオキシプロピレントリオー
ル、ポリオキシプロピレンエチレントリオール、ポリオ
キシプロピレンテトラオール、ポリオキシプロピレンエ
チレンテトラオール等のポリオキシアルキレンエーテル
グリコール等が挙げられ、好適に用いられる。
【0023】上記非結晶性ポリエーテルポリオールは、
単独で用いられても良いし、2種類以上が併用されても
良い。
【0024】上記非結晶性ポリエーテルポリオールは、
特に限定されるものではないが、分子量が2000〜8
000であるものが好ましく、より好ましくは3000
〜6000である。
【0025】非結晶性ポリエーテルポリオールの分子量
が2000未満であると、得られる湿気硬化型ウレタン
系組成物の硬化物の弾性や伸張率が不十分となることが
あり、逆に非結晶性ポリエーテルポリオールの分子量が
8000を超えると、前記結晶性ポリエーテルポリオー
ルとの相溶性が悪くなって相分離を起こしたり、得られ
る湿気硬化型ウレタン系組成物の硬化物の凝集力や破断
強度、弾性や伸張率等が不十分となることがある。
【0026】第1発明において用いられる混合ポリオー
ルを構成するポリエステルポリオールとしては、特に限
定されるものではないが、例えば、テレフタル酸、イソ
フタル酸、1,5−ナフタル酸、2,6−ナフタル酸、
琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリ
ン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカメチレンジカル
ボン酸、ドデカメチレンジカルボン酸等のジカルボン酸
のような多価カルボン酸の1種もしくは2種以上と、特
に限定されるものではないが、例えば、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、
1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール等
のような多価アルコールの1種もしくは2種以上とを脱
水縮合して得られるポリエステルポリオールや、ε−カ
プロラクタムを開環重合して得られるポリ−ε−カプロ
ラクトンポリオール等が挙げられ、好適に用いられる。
【0027】上記ポリエステルポリオールは、単独で用
いられても良いし、2種類以上が併用されても良い。
【0028】上記ポリエステルポリオールは、特に限定
されるものではないが、常温(20〜30℃)で液状で
あるものが好ましく、又、分子量が500〜10000
であるものが好ましく、より好ましくは500〜300
0である。
【0029】ポリエステルポリオールが常温で液状でな
い場合、得られるウレタンプレポリマーの粘度が高くな
り過ぎて、得られる湿気硬化型ウレタン系組成物の作業
性が低下することがある。
【0030】又、ポリエステルポリオールの分子量が5
00未満であると、得られる湿気硬化型ウレタン系組成
物の硬化物の弾性や伸張率が不十分となることがあり、
逆にポリエステルポリオールの分子量が10000を超
えると、前記結晶性ポリエーテルポリオールや非結晶性
ポリエーテルポリオールとの相溶性が悪くなって、得ら
れるウレタンプレポリマーが不均一系となり、湿気硬化
型ウレタン系組成物の硬化物の凝集力や破断強度、弾性
や伸張率等が不十分となることがある。
【0031】混合ポリオール中に上記ポリエステルポリ
オールを含有させることにより、塩化ビニル樹脂のよう
なプラスチックを始めとする各種被着体に対する接着性
に優れる湿気硬化型ウレタン系組成物を得ることが出来
る。
【0032】混合ポリオール中における結晶性ポリエー
テルポリオール、非結晶性ポリエーテルポリオール及び
ポリエステルポリオールの各含有量は、特に限定される
ものではないが、結晶性ポリエーテルポリオール25〜
75重量%、非結晶性ポリエーテルポリオール1〜74
重量%及びポリエステルポリオール1〜24重量%であ
ることが好ましい。
【0033】混合ポリオール中における結晶性ポリエー
テルポリオールの含有量が25重量%未満であるか、又
は、非結晶性ポリエーテルポリオールの含有量が74重
量%を超えると、得られる湿気硬化型ウレタン系組成物
の硬化物の凝集力や破断強度、弾性や伸張率等が不十分
となることがあり、逆に結晶性ポリエーテルポリオール
の含有量が75重量%を超えるか、又は、非結晶性ポリ
エーテルポリオールの含有量が1重量%未満であると、
得られるウレタンプレポリマーの結晶性が強くなり過ぎ
て、湿気硬化型ウレタン系組成物の硬化物が硬くなり、
弾性や伸張率が不十分となることがある。
【0034】又、混合ポリオール中におけるポリエステ
ルポリオールの含有量が1重量%未満であると、得られ
る湿気硬化型ウレタン系組成物の塩化ビニル樹脂のよう
なプラスチックを始めとする各種被着体に対する接着性
が十分に向上しないことがあり、逆にポリエステルポリ
オールの含有量が24重量%を超えると、結晶性ポリエ
ーテルポリオールや非結晶性ポリエーテルポリオールと
の相溶性が悪くなって、得られるウレタンプレポリマー
が不均一系となり、湿気硬化型ウレタン系組成物の硬化
物の凝集力や破断強度、弾性や伸張率等が不十分となる
ことがある。
【0035】第1発明による湿気硬化型ウレタン系組成
物は、上述した混合ポリオールとジフェニルメタンジイ
ソシアネート(以下、「MDI」と記す)とを反応させ
て得られる互いに相溶するウレタンプレポリマーを主成
分として成る。
【0036】上記ウレタンプレポリマーの合成にイソシ
アネート化合物として用いられるMDIは、2官能のピ
ュアMDI(精製MDI)であることが好ましく、例え
ば多官能成分を含有するクルードMDI(粗製MDI)
は好ましくない。イソシアネート化合物としてクルード
MDIを用いると、得られる湿気硬化型ウレタン系組成
物の硬化物の弾性や伸張率が不十分となることがある。
【0037】ウレタンプレポリマーの合成方法は、特別
なものではなく、前記混合ポリオールと上記MDIと
を、混合ポリオール中の水酸基に対するMDI中のイソ
シアネート基の比率(NCO/OH)が、例えば当量比
で1.2〜5、好ましくは1.5〜3、となるような割
合で混合し、60〜100℃で数時間反応させることに
より行えば良い。
【0038】第1発明において得られるウレタンプレポ
リマーは、ポリオール成分として結晶性ポリエーテルポ
リオール、非結晶性ポリエーテルポリオール及びポリエ
ステルポリオールを含有する混合ポリオールを用いて合
成されるので、単一のウレタンプレポリマーではなく、
2種類もしくは3種類のウレタンプレポリマーが共存し
混合された状態にあるウレタンプレポリマー(以下、
「混合ウレタンプレポリマー」と記す)である。
【0039】第1発明においては、上記混合ウレタンプ
レポリマーを構成する2種類もしくは3種類のウレタン
プレポリマーが互いに相溶していることが必要である。
【0040】上記混合ウレタンプレポリマーを構成する
2種類もしくは3種類のウレタンプレポリマーが互いに
相溶しているか否かの判定は、混合ウレタンプレポリマ
ーを例えばガラス瓶のような透明容器に入れ、静置し
て、混合ウレタンプレポリマーの外観を目視で観察し、
下記判定基準に従って行うことが出来る。 〔判定基準〕 互いに相溶している‥‥透明、清澄で異状の認められな
い外観である 互いに相溶していない‥例えば白濁等の異状が認められ
る外観である
【0041】上記混合ウレタンプレポリマーを構成する
2種類もしくは3種類のウレタンプレポリマーが互いに
相溶していない場合には、混合ウレタンプレポリマーは
不均一系ということになり、得られる湿気硬化型ウレタ
ン系組成物は十分な凝集力や破断強度、十分な弾性や伸
張率等を発揮しない硬化物となる。
【0042】第1発明による湿気硬化型ウレタン系組成
物は、互いに相溶しており均一系である上記混合ウレタ
ンプレポリマーを主成分として成るので、硬化物は優れ
た凝集力や破断強度、優れた弾性や伸張率等を発揮す
る。又、ウレタンプレポリマーの合成に用いられる混合
ポリオール中にポリエステルポリオールを含有するの
で、塩化ビニル樹脂のようなプラスチックを始めとする
各種被着体に対して優れた接着性を発揮する。
【0043】次に、第2発明による湿気硬化型ウレタン
系組成物は、上述した第1発明による湿気硬化型ウレタ
ン系組成物において、混合ポリオールが、結晶性ポリエ
ーテルポリオールとしてテトラヒドロフランの(共)重
合体、非結晶性ポリエーテルポリオールとして2〜4官
能であり、分子量が2000〜8000であるポリオキ
シアルキレンエーテルグリコール及びポリエステルポリ
オールとして常温で液状のポリエステルポリオールを含
有する混合ポリオールであることを特徴とする。尚、こ
こで言う常温とは20〜30℃を意味する。
【0044】結晶性ポリエーテルポリオールとして用い
られるテトラヒドロフランの(共)重合体としては、特
に限定されるものではないが、例えば、テトラヒドロフ
ランを開環重合して得られるポリオキシテトラメチレン
グリコールや、ポリオキシテトラメチレングリコールと
エチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール等との共重合体等が挙げられ、好適
に用いられる。
【0045】上記テトラヒドロフランの(共)重合体
は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用され
ても良い。
【0046】非結晶性ポリエーテルポリオールとして用
いられる2〜4官能であり、分子量が2000〜800
0であるポリオキシアルキレンエーテルグリコールとし
ては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリオ
キシプロピレンジオール、ポリオキシプロピレントリオ
ール、ポリオキシプロピレンエチレントリオール、ポリ
オキシプロピレンテトラオール、ポリオキシプロピレン
エチレンテトラオール等が挙げられ、好適に用いられ
る。
【0047】上記2〜4官能であり、分子量が2000
〜8000であるポリオキシアルキレンエーテルグリコ
ールは、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用
されても良い。
【0048】ポリオキシアルキレンエーテルグリコール
が2官能未満であると、好ましいウレタンプレポリマー
を得ることが出来ず、逆にポリオキシアルキレンエーテ
ルグリコールが4官能を超えると、得られる湿気硬化型
ウレタン系組成物の硬化物が硬くなり、弾性や伸張率が
乏しくなる。
【0049】又、ポリオキシアルキレンエーテルグリコ
ールの分子量が2000未満であると、得られる湿気硬
化型ウレタン系組成物の硬化物の弾性や伸張率が不十分
となり、逆にポリオキシアルキレンエーテルグリコール
の分子量が8000を超えると、結晶性ポリエーテルポ
リオールとして用いられるテトラヒドロフランの(共)
重合体との相溶性が悪くなって相分離を起こしたり、得
られる湿気硬化型ウレタン系組成物の硬化物の凝集力や
破断強度、弾性や伸張率等が不十分となる。
【0050】ポリエステルポリオールとして用いられる
常温で液状のポリエステルポリオールとしては、特に限
定されるものではないが、例えば、前述した第1発明に
よる湿気硬化型ウレタン系組成物の説明中で列挙した各
種ポリエステルポリオールのうち常温で液状のものが挙
げられ、好適に用いられる。
【0051】上記常温で液状のポリエステルポリオール
は、単独で用いられても良いし、2種類以上が併用され
ても良い。
【0052】ポリエステルポリオールが常温で液状でな
い場合、得られるウレタンプレポリマーの粘度が高くな
り過ぎて、湿気硬化型ウレタン系組成物の作業性が低下
する。
【0053】次に、第3発明による湿気硬化型ウレタン
系組成物は、前記第1発明又は上記第2発明による湿気
硬化型ウレタン系組成物において、混合ポリオールが、
結晶性ポリエーテルポリオール25〜75重量%、非結
晶性ポリエーテルポリオール1〜74重量%及びポリエ
ステルポリオール1〜24重量%を含有する混合ポリオ
ールであることを特徴とする。
【0054】混合ポリオール中における結晶性ポリエー
テルポリオールの含有量が25重量%未満であるか、又
は、非結晶性ポリエーテルポリオールの含有量が74重
量%を超えると、得られる湿気硬化型ウレタン系組成物
の硬化物の凝集力や破断強度、弾性や伸張率等が不十分
となり、逆に結晶性ポリエーテルポリオールの含有量が
75重量%を超えるか、又は、非結晶性ポリエーテルポ
リオールの含有量が1重量%未満であると、得られるウ
レタンプレポリマーの結晶性が強くなり過ぎて、湿気硬
化型ウレタン系組成物の硬化物が硬くなり、弾性や伸張
率が不十分となる。
【0055】又、混合ポリオール中におけるポリエステ
ルポリオールの含有量が1重量%未満であると、得られ
る湿気硬化型ウレタン系組成物の塩化ビニル樹脂のよう
なプラスチックを始めとする各種被着体に対する接着性
が十分に向上せず、逆にポリエステルポリオールの含有
量が24重量%を超えると、結晶性ポリエーテルポリオ
ールや非結晶性ポリエーテルポリオールとの相溶性が悪
くなって、得られるウレタンプレポリマーが不均一系と
なり、湿気硬化型ウレタン系組成物の硬化物の凝集力や
破断強度、弾性や伸張率等が不十分となる。
【0056】次に、第4発明による湿気硬化型ウレタン
系組成物は、既述の第1発明〜第3発明による湿気硬化
型ウレタン系組成物において、JIS K−6251
「加硫ゴムの引張試験方法」に準拠して、下記測定条件
で測定した硬化物の破断強度が30kg/cm2 以上で
あり、伸張率が300%以上であることを特徴とする。 〔測定条件〕 養生条件:20℃−65%RHの雰囲気下で4週間 硬化物の膜厚:1mm ダンベル番号:2号 引張速度:5mm/分 測定雰囲気:20℃−65%RH
【0057】上記条件で測定した硬化物の破断強度が3
0kg/cm2 未満であるか、及び/又は、伸長率が3
00%未満である場合は、前記混合ウレタンプレポリマ
ーを構成する2種類もしくは3種類のウレタンプレポリ
マー同志の相溶性が悪く、混合ウレタンプレポリマーが
不均一系であったことになり、湿気硬化型ウレタン系組
成物の硬化物の耐衝撃性や下地の動きに対する追従性等
が不十分となり、又、塩化ビニル樹脂のようなプラスチ
ックを始めとする各種被着体に対する接着性も不十分と
なる。
【0058】第1発明〜第4発明(以下、「本発明」と
記す)による湿気硬化型ウレタン系組成物には、本発明
の課題達成を阻害しない範囲で必要に応じて、粘着付与
樹脂、硬化促進触媒、充填剤、粘度調整剤、チクソ性付
与剤、可塑剤、軟化剤、界面活性剤、カップリング剤、
発泡防止剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色
剤等の各種添加剤の1種もしくは2種以上が含有されて
いても良い。
【0059】粘着付与樹脂としては、特に限定されるも
のではないが、例えば、ロジン系樹脂、水添ロジン系樹
脂、テルペン系樹脂、水添テルペン系樹脂、テルペンフ
ェノール系樹脂、脂肪族石油樹脂、脂環族石油樹脂、芳
香族石油樹脂等の公知の各種粘着付与樹脂が挙げられ、
これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0060】硬化促進触媒としては、特に限定されるも
のではないが、例えば、トリエチルアミン、N−メチル
モルホリンビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテ
ル、N,N,N’,N”,N”−ペンタメチルジエチレ
ントリアミン、N,N,N’−トリメチルアミノエチル
−エタノールアミン、ビス(2−ジメチルアミノエチ
ル)エーテル、N−メチル,N’−ジメチルアミノエチ
ルピペラジン、イミダゾール環中の第2級アミン官能基
をシアノエチル基で置換したイミダゾール化合物等のア
ミン系硬化促進触媒や有機金属化合物系硬化促進触媒等
が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用
いられる。
【0061】充填剤としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、雲母粉末、炭酸カルシウム、表面処理
炭酸カルシウム、カーボンブラック、タルク、酸化チタ
ン、ゴム粉末、有機バルーン、無機バルーン、ウォラス
トナイト等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上
が好適に用いられる。
【0062】チクソ性付与剤としては、特に限定される
ものではないが、例えば、コロイド状シリカ、水素添加
ヒマシ油、有機ベントナイト等が挙げられ、これらの1
種もしくは2種以上が好適に用いられる。
【0063】可塑剤としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、ジオクチルフタレート、ジブチルフタ
レート、ジラウリルフタレート、ジオクチルアジペー
ト、ジイソデシルアジペート、トリブチルホスフェー
ト、トリオクチルホスフェート、アジピン酸プロピレン
グリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコー
ルポリエステル、エポキシ化大豆油、塩素化パラフィ
ン、流動パラフィン等が挙げられ、これらの1種もしく
は2種以上が好適に用いられる。
【0064】安定剤としては、特に限定されるものでは
ないが、例えば、商品名「チヌビン327」(チバガイ
ギー社製)、商品名「イルガノックス1010」(チバ
ガイギー社製)、商品名「トミソープ800」(吉富製
薬社製)等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上
が好適に用いられる。
【0065】本発明による湿気硬化型ウレタン系組成物
の製造方法は、特別なものではなく、先ず、結晶性ポリ
エーテルポリオール、非結晶性ポリエーテルポリオール
及びポリエステルポリオールを含有する混合ポリオール
を調整した後、窒素ガスのような不活性ガス雰囲気下も
しくは減圧脱水雰囲気下等で、この混合ポリオールの所
定量とMDIの所定量とを反応させてウレタンプレポリ
マーを合成し、このウレタンプレポリマーをそのまま湿
気硬化型ウレタン系組成物としても良いし、又、上記ウ
レタンプレポリマーの所定量と必要に応じて含有させる
各種添加剤の1種もしくは2種以上の各所定量とを均一
に攪拌混合して湿気硬化型ウレタン系組成物としても良
い。尚、後者の場合、各成分の配合順序は特に限定され
るものではない。
【0066】上記湿気硬化型ウレタン系組成物の製造に
おいては、混合ポリオールとMDIとを反応させて先ず
ウレタンプレポリマーを合成した後、このウレタンプレ
ポリマーに必要に応じて含有させる各種添加剤の1種も
しくは2種以上を添加して均一に攪拌混合する手順を採
っても勿論良いし、又、混合ポリオールと例えば充填剤
等の添加剤を先ず均一に攪拌混合した後、MDIと反応
させる手順、即ち、ウレタンプレポリマーを後で合成す
る手順を採っても良い。
【0067】本発明による湿気硬化型ウレタン系組成物
の使用方法は、特別なものではなく、例えばロールコー
ター、フローコーター、スプレー塗布機、ハンドガン、
ヘラ等の各種塗布装置を用いて、湿気硬化型ウレタン系
組成物を、例えば平面状、ビード状、スパイラル状等の
所望の各種パターンで被着体に塗布すれば良い。
【0068】
【作用】本発明による湿気硬化型ウレタン系組成物は、
結晶性ポリエーテルポリオール、非結晶性ポリエーテル
ポリオール及びポリエステルポリオールを含有する混合
ポリオールとMDIとを反応させて得られる、互いに相
溶しており均一系であるウレタンプレポリマーを主成分
として成るので、硬化物は優れた凝集力や破断強度と優
れた弾性や伸張率等を兼備し、耐衝撃性や下地の動きに
対する追従性等に優れる。
【0069】又、上記ウレタンプレポリマーはポリエス
テルポリオールを含有する混合ポリオールを用いて製せ
られるので、これを主成分とする本発明の湿気硬化型ウ
レタン系組成物は、塩化ビニル樹脂のようなプラスチッ
クを始めとする各種被着体に対して優れた接着性を発揮
する。
【0070】
【発明の実施の形態】本発明をさらに詳しく説明するた
め、以下に実施例を挙げるが、本発明はこれら実施例の
みに限定されるものではない。尚、実施例中の「部」は
「重量部」を意味する。
【0071】(実施例1)
【0072】(1)混合ポリオールの調整 結晶性ポリエーテルポリオールとして、テトラヒドロフ
ラン7モルとエチレンオキサイド3モルとから構成され
る2官能で分子量2000の共重合体(以下、「THF
−EO2000/2官能」と記す)100部、非結晶性
ポリエーテルポリオールとして、3官能で分子量600
0のポリプロピレングリコール(以下、「PPG600
0/3官能」と記す)35部及びポリエステルポリオー
ルとして、常温で液状のポリエステルポリオール(商品
名「バイコールAV−2113」、水酸基含有量3.3
重量%、住友バイエルウレタン社製)15部を均一に攪
拌混合して混合ポリオールを調整した。
【0073】(2)湿気硬化型ウレタン系組成物の製造 上記で得られた混合ポリオール150部を減圧しながら
130℃で1時間加熱して脱水した。次いで、この混合
ポリオール150部にピュアMDI(商品名「スミジュ
ール44S」、純度99.5重量%、住友バイエルウレ
タン社製)38部を添加し、窒素気流中において80℃
で5時間反応させてウレタンプレポリマーを合成し、こ
のウレタンプレポリマーをそのまま湿気硬化型ウレタン
系組成物とした。尚、上記ウレタンプレポリマーのイソ
シアネート基含有量(NCO含有量)は2.9重量%で
あった。
【0074】(3)評価 上記で得られた湿気硬化型ウレタン系組成物の性能(
破断強度、伸張率、対塩ビ接着性)を以下の方法で
評価した。その結果は表1に示すとおりであった。尚、
評価は、特に記載の無いかぎり、20℃−65%RHの
雰囲気下で行った。
【0075】破断強度、及び、伸張率 湿気硬化型ウレタン系組成物を膜厚が1mmとなるよう
に塗布し、20℃−65%RHの雰囲気下で4週間養生
して、膜厚1mmの硬化皮膜を得た後、2号ダンベルで
打ち抜いて測定用試験片を作成した。次いで、JIS
K−6251に準拠して、上記で得られた測定用試験片
の引張試験(引張速度5mm/分)を行い、破断強度
(kg/cm2 )及び伸張率(%)を測定した。
【0076】対塩ビ接着性 湿気硬化型ウレタン系組成物を硬質塩化ビニル樹脂板
(厚み2mm)に塗布量が200g/m2 となるように
塗布した後、200メッシュのステンレス製金網を貼り
合わせ、湿気硬化型ウレタン系組成物と十分に馴染むよ
うに圧着し、20℃−65%RHの雰囲気下で4週間養
生して接着物を得た。次いで、この接着物を25mm幅
に裁断して測定用試験片を作成し、180度角剥離試験
(剥離速度55mm/分)を行い、対塩ビ接着性(kg
/25mm)を測定した。
【0077】(実施例2)混合ポリオールの配合組成
を、「THF−EO2000/2官能」100部、「P
PG6000/3官能」47部及び「バイコールAV−
2113」3部としたこと、及び、上記混合ポリオール
150部に対する「スミジュール44S」の添加量を3
2部としたこと以外は実施例1と同様にして、ウレタン
プレポリマーを合成し、このウレタンプレポリマーをそ
のまま湿気硬化型ウレタン系組成物とした。尚、上記ウ
レタンプレポリマーのNCO含有量は2.8重量%であ
った。
【0078】(実施例3)混合ポリオールの配合組成
を、「THF−EO2000/2官能」50部、PPG
6000/3官能」50部及び「バイコールAV−21
13」50部としたこと以外は実施例1と同様にして、
ウレタンプレポリマーを合成し、このウレタンプレポリ
マーをそのまま湿気硬化型ウレタン系組成物とした。
尚、上記ウレタンプレポリマーのNCO含有量は3.0
重量%であった。
【0079】(実施例4)混合ポリオールの配合組成に
おいて、非結晶性ポリエーテルポリオールとして、「P
PG6000/3官能」47部の代わりに、3官能で分
子量12000のポリプロピレングリコール(以下、
「PPG12000/3官能」と記す)47部を含有さ
せたこと、及び、上記混合ポリオール150部に対する
「スミジュール44S」の添加量を31部としたこと以
外は実施例2と同様にして、ウレタンプレポリマーを合
成し、このウレタンプレポリマーをそのまま湿気硬化型
ウレタン系組成物とした。尚、上記ウレタンプレポリマ
ーのNCO含有量は2.9重量%であった。
【0080】(比較例)混合ポリオールの配合組成を、
「THF−EO2000/2官能」100部、「PPG
6000/3官能」50部とし、ポリエステルポリオー
ルを含有させなかったこと、及び、上記混合ポリオール
150部に対する「スミジュール44S」の添加量を3
2部としたこと以外は実施例1と同様にして、ウレタン
プレポリマーを合成し、このウレタンプレポリマーをそ
のまま湿気硬化型ウレタン系組成物とした。尚、上記ウ
レタンプレポリマーのNCO含有量は2.9重量%であ
った。
【0081】(参考例)混合ポリオールの配合組成にお
いて、非結晶性ポリエーテルポリオールとして、「PP
G6000/3官能」47部の代わりに、3官能で分子
量1000のポリプロピレングリコール(以下、「PP
G1000/3官能」と記す)47部を含有させたこ
と、及び、上記混合ポリオール150部に対する「スミ
ジュール44S」の添加量を49部としたこと以外は実
施例2と同様して、ウレタンプレポリマーを合成し、こ
のウレタンプレポリマーをそのまま湿気硬化型ウレタン
系組成物とした。尚、上記ウレタンプレポリマーのNC
O含有量は2.8重量%であった。
【0082】実施例2〜4、比較例、及び、参考例で得
られた5種類の湿気硬化型ウレタン系組成物の性能(
破断強度、伸張率、対塩ビ接着性)を実施例1の場
合と同様にして評価した。その結果は表1に示すとおり
であった。
【0083】
【表1】
【0084】表1から明らかなように、本発明による実
施例1及び実施例2の湿気硬化型ウレタン系組成物は、
破断強度及び伸張率のいずれも高く、優れた物性を示し
た。又、塩化ビニル樹脂に対し高い接着力と良好な破壊
状態(凝集破壊)を示しており、塩化ビニル樹脂に対す
る接着性も優れていた。
【0085】これに対し、ポリエステルポリオールを含
有しない混合ポリオールを用いて合成されたウレタンプ
レポリマーを主成分とする比較例の湿気硬化型ウレタン
系組成物は、塩化ビニル樹脂に対する接着力が低く、破
壊状態も塩化ビニル樹脂面からの界面剥離であり、塩化
ビニル樹脂に対する接着性が悪かった。
【0086】又、分子量が2000未満であった非結晶
性ポリエーテルポリオールを含有する混合ポリオールを
用いて合成されたウレタンプレポリマーを主成分とする
参考例の湿気硬化型ウレタン系組成物は、伸張率が不十
分であり、弾性に欠けた。
【0087】
【発明の効果】以上述べたように、本発明による湿気硬
化型ウレタン系組成物は、1液型であり常温硬化型であ
るので、作業性が良く、硬化後は優れた凝集力や破断強
度と優れた弾性や伸張率等を兼備し、耐衝撃性や下地の
動きに対する追従性等に優れる。又、塩化ビニル樹脂の
ようなプラスチックを始めとする各種被着体に対して優
れた接着性を発揮するので、シーリング剤、弾性目地
剤、弾性接着剤等として各種用途に好適に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 3/10 C09K 3/10 D Fターム(参考) 4H017 AA03 AB04 AB05 AC05 AC17 AD06 4J034 BA03 DA01 DB04 DC02 DC03 DC12 DC35 DC43 DF01 DF12 DF16 DF20 DF22 DG03 DG04 DG06 DG08 DG09 DG10 HA01 HA02 HA11 HC12 HC22 HC46 HC52 HC64 HC71 JA41 JA42 QA05 QB02 QB12 QB15 QC05 RA08 4J040 EF111 EF112 EF131 EF132 JB04 LA01 LA06 MA10

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 結晶性ポリエーテルポリオール、非結晶
    性ポリエーテルポリオール及びポリエステルポリオール
    を含有する混合ポリオールとジフェニルメタンジイソシ
    アネートとを反応させて得られる、互いに相溶している
    ウレタンプレポリマーを主成分として成ることを特徴と
    する湿気硬化型ウレタン系組成物。
  2. 【請求項2】 混合ポリオールが、結晶性ポリエーテル
    ポリオールとしてテトラヒドロフランの(共)重合体、
    非結晶性ポリエーテルポリオールとして2〜4官能であ
    り、分子量が2000〜8000であるポリオキシアル
    キレンエーテルグリコール及びポリエステルポリオール
    として常温で液状のポリエステルポリオールを含有する
    混合ポリオールであることを特徴とする請求項1に記載
    の湿気硬化型ウレタン系組成物。
  3. 【請求項3】 混合ポリオールが、結晶性ポリエーテル
    ポリオール25〜75重量%、非結晶性ポリエーテルポ
    リオール1〜74重量%及びポリエステルポリオール1
    〜24重量%を含有する混合ポリオールであることを特
    徴とする請求項1又は請求項2に記載の湿気硬化型ウレ
    タン系組成物。
  4. 【請求項4】 JIS K−6251に準拠して測定し
    た硬化物の破断強度が30kg/cm2 以上であり、伸
    張率が300%以上であることを特徴とする請求項1〜
    請求項3に記載の湿気硬化型ウレタン系組成物。
JP10325249A 1998-11-16 1998-11-16 湿気硬化型ウレタン系組成物 Pending JP2000143758A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10325249A JP2000143758A (ja) 1998-11-16 1998-11-16 湿気硬化型ウレタン系組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10325249A JP2000143758A (ja) 1998-11-16 1998-11-16 湿気硬化型ウレタン系組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000143758A true JP2000143758A (ja) 2000-05-26

Family

ID=18174710

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10325249A Pending JP2000143758A (ja) 1998-11-16 1998-11-16 湿気硬化型ウレタン系組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000143758A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006123586A1 (ja) * 2005-05-16 2006-11-23 Asahi Glass Company, Limited 硬化性組成物
JP2009161577A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Toho Chem Ind Co Ltd 一液型止水材
JP2010018762A (ja) * 2008-07-14 2010-01-28 Cemedine Co Ltd ポリウレタン系シーリング材組成物

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006123586A1 (ja) * 2005-05-16 2006-11-23 Asahi Glass Company, Limited 硬化性組成物
JP5169214B2 (ja) * 2005-05-16 2013-03-27 旭硝子株式会社 硬化性組成物
JP2009161577A (ja) * 2007-12-28 2009-07-23 Toho Chem Ind Co Ltd 一液型止水材
JP2010018762A (ja) * 2008-07-14 2010-01-28 Cemedine Co Ltd ポリウレタン系シーリング材組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5155180A (en) Moisture-curing hot-melt adhesive
EP1430105B1 (en) Hot melt moisture cure polyurethane adhesive with wide range of open time
CA2556545C (en) Moisture-curing hotmelt adhesives, their preparation and use
JPH0776332B2 (ja) 湿気硬化性ホットメルト型接着剤組成物
CN102741321B (zh) 聚醚嵌段共聚物及可由其得到的组合物
JP2005531681A (ja) シラン系湿気硬化ホットメルト接着剤
KR101972774B1 (ko) 비팽창 특성을 가지는 반응성 폴리우레탄 핫멜트 접착제 및 이를 이용한 코팅원단의 제조방법
JP2001049225A (ja) 湿気硬化型ウレタン系接着剤組成物又はシーリング剤組成物
US20150027634A1 (en) Two-component hot-melt adhesive
JP2000143758A (ja) 湿気硬化型ウレタン系組成物
JP2000234009A (ja) 湿気硬化型ウレタン系組成物
JP2002294201A (ja) 接着剤組成物
JP2001279221A (ja) 湿気硬化型ウレタン系接着剤又はシーリング剤及びその製造方法
JPH09278858A (ja) 常温硬化性塗膜防水材の製造方法
JP2000226424A (ja) ウレタンプレポリマー組成物
JP3445363B2 (ja) 常温硬化性塗膜防水材の製造方法
JPH0598245A (ja) 反応性ホツトメルト弾性シーリング材組成物
JPH11106732A (ja) 接着剤組成物
JP2010084024A (ja) 接着剤組成物
JPH08218053A (ja) タイル用一液型ウレタン系接着剤
JP2000129239A (ja) 湿気硬化型接着剤組成物
JP2997102B2 (ja) 反応性ホットメルト弾性シーリング材組成物
JPH06271832A (ja) 反応性ホットメルト型接着剤
JP2000198972A (ja) 湿気硬化型接着剤組成物
JP3241009B2 (ja) ポリウレタンの製造方法