JP2997102B2 - 反応性ホットメルト弾性シーリング材組成物 - Google Patents

反応性ホットメルト弾性シーリング材組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は反応性ホットメルト弾性
シーリング材組成物、更に詳しくは、初期接着強度およ
び経時接着力を保有し、かつ優れた耐久性能、特に耐寒
性(たとえば−30〜−40℃でのゴム弾性)を有する一
液型、湿気硬化タイプの反応性ホットメルト弾性シーリ
ング材組成物に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】近年、自
動車産業においては、窓まわりの接着化、各種部品の接
着化が急速に進展しつつあり、また被着体も、従来のガ
ラスや塗装鋼板から一部プラスチック樹脂に変化してき
ている。とくに自動車用の接着シーリング材において
は、優れた接着強度、耐久性(高温下または寒冷下(た
とえば−30〜−40℃)においても所望の接着力を維
持する)が要求されるほか、特定の仮止めを必要とせず
充分な初期接着力も要求される。また自動車用接着シー
リング材は運転中の振動を吸収し得るように優れたゴム
弾性を併せ有することが要求される。
【0003】しかしながら、従来のホットメルトシーリ
ング材では初期接着および作業性においては優れている
が、高温時での耐久性ならびに耐寒性においては難点が
あり、ことに寒冷下(たとえば−30〜−40℃)では
プラスティック様になってゴム弾性を失う。また反応性
のシーリング材は高温時での耐久性は良好であるが、初
期接着力に劣り、仮止めなしに所望の初期接着が達せら
れるまでに時間がかかる。そこで、これらホットメルト
シーリング材と反応性シーリング材の両者の特性を兼備
するシーリング材の開発が進められているが、初期の保
持強度とシーリング材の弾性との調整が難しく、特に寒
冷時(−30〜−40℃)での物性においては、ゴム弾性
を有することが著しく難しいのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記保持
強度と耐寒ゴム弾性を具備する反応性ホットメルト弾性
シーリング材を提供するため鋭意検討を進めたところ、
高分子量のポリエーテルポリオールと過剰量のポリイソ
シアネート化合物との反応で得られるポリウレタンプレ
ポリマーに、これに相溶する特定の熱可塑性樹脂を併用
することにより、ホットメルトの特性を発揮し、かつ耐
久性能、特に−30〜−40℃での耐寒性に優れたゴム
弾性を発現しうることを見出し、本発明を完成させるに
至った。
【0005】すなわち、本発明は、分子量6000〜4
0000の末端に水酸基を有するポリエーテルポリオー
ル(以下、超高分子ポリエーテルポリオールと称す)に対
し、過剰量のポリイソシアネート化合物を反応させて得
られるポリウレタンプレポリマー、および熱可塑性ウレ
タン系マルチブロック共重合樹脂を含有することを特徴
とする反応性ホットメルト弾性シーリング材組成物を提
供するものである。
【0006】本発明における超高分子ポリエーテルポリ
オールとしては、式:
【化1】 [式中、Rは炭素数2〜6個の炭化水素残基とくにアル
キレン基およびαは2〜8の、好ましくは2〜4の整数
である]の多価ヒドロキシル化合物[たとえばα=2の場
合エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピ
レングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘキサ
ンジオール;α=3の場合グリセリン、トリメチロール
プロパン、トリエチレントリオール、1,2,6−ヘキサ
ントリオール;α=4の場合ペンタエリスリトール;α=
6の場合ソルビトール;α=8の場合シュークローズ]の
1種または2種以上ならびに適当な触媒(たとえば金属
触媒)の存在下に、プロピレンオキサイドまたはプロピ
レンオキサイド/エチレンオキサイドを開環重合させて
得られる、式:
【化2】 または
【化3】 [式中、nは13〜350の整数、mは0〜440の整
数、Rおよびαは前記と同意義である]のポリオキシア
ルキレンエーテルポリオール(たとえばポリオキシプロ
ピレンジオール、ポリオキシプロピレンエチレンジオー
ル、ポリオキシプロピレントリオール、ポリオキシプロ
ピレンエチレントリオール、ポリオキシプロピレンテト
ラオール、ポリオキシプロピレンエチレンテトラオール
など)を指称し、その中で分子量6000〜4000
0、好ましくはシーリング材の物性およびポリウレタン
プレポリマーの性状,作業性の点で10000〜300
00のものを使用する。なお、上記プロピレンオキサイ
ド(PO)やエチレンオキサイド(EO)に代えてブチレン
オキサイドを開環重合させたものを使用しても何ら支障
はない。上記分子量が6000未満であると、寒冷時
(−30〜−40℃)の伸びが不足し、かつ硬度が高くな
りすぎ、また40000を越えても物性上問題ないが、
現在のところ、副生成物が多くなりすぎ、合成すること
が困難である。また、これらの超高分子ポリエーテルポ
リオールにあって、官能基数(OH数、すなわちα)は2
〜4、特に2〜3のものが好ましい。
【0007】かかる超高分子ポリエーテルポリオール
は、一般に−70〜−60℃の極めて低いTgを有する
ことから、そのイソシアネート硬化物として、寒冷時の
エラストマー物性の発現に貢献する。なお、Tgの比較
的低いポリオールとして、ポリブタジエンポリオールや
水添ポリブタジエンポリオールがあるが、これらは熱可
塑性ウレタン系マルチブロック共重合樹脂に対する相溶
性が悪く実用的でない。
【0008】本発明におけるポリイソシアネート化合物
としては、たとえば2,4−または2,6−トリレンジイ
ソシアネート、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネ
ート(MDI)、1,3−または1,4−キシリレンジイソ
シアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、イ
ソフェロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、テトラメチレンジイソシアネート、およびこ
れらのポリイソシアネートのトリメチロールプロパン付
加物などの通常のウレタン樹脂に用いられるものが使用
可能であるが、湿気硬化速度、安全性、工業的価格から
特にMDIが好ましい。
【0009】本発明で用いるポリウレタンプレポリマー
は、上記超高分子ポリエーテルポリオールと過剰量のポ
リイソシアネート化合物を、通常70〜90℃の温度、
0.5〜5時間の条件で反応させることにより得られ
る。これら反応成分の割合は通常、NCO/OHの当量
比が1.5〜3.5、好ましくは2〜3の範囲内となるよ
うに設定すればよい。この比が1.5未満であると、得
られるポリウレタンプレポリマーにおいて、超高分子量
の上にオリゴマーが多くでき急激な粘度上昇が発生し、
かつ70〜80℃保温時の熱安定性が極端に悪くなり、
また3.5を越えると、過剰のNCO基が残存して、上
記70〜80℃保温安定性は良好となるも、湿気硬化時
のCO2による発泡の問題が著しくなる傾向にある。
【0010】本発明で用いる熱可塑性ウレタン系マルチ
ブロック共重合樹脂としては、基本的には、多官能の環
含有活性水素含有化合物(分子量が通常400〜200
0)および、ジオールまたはトリオール成分(たとえばエ
チレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、ポリカ
ーボネートジオール、ポリテトラメチレングリコール、
水添ポリブタジエンジオール、ポリアクリルジオール、
ポリオキシアルキレンエーテルジオール、ポリオキシア
ルキレン付加ビスフェノール、その他活性水素含有化合
物などのジオール類、トリメチロールプロパン、グリセ
リン、トリエチレントリオール、ポリオキシアルキレン
エーテルトリオールなどのトリオール類)と過剰量のポ
リイソシアネート化合物(前記例示のものが使用できる
が、ウレタンの凝集エネルギーを上げるため、特に安全
性、工業的価格からMDIが好ましい。)との反応で得
られるものが挙げられる。多官能の環含有活性水素含有
化合物としては、ビスフェノール樹脂、テルペン樹脂、
クマロン樹脂、キシレン樹脂、ロジンエステル樹脂、ス
チレン樹脂、フェノール樹脂、テルペンフェノール樹
脂、ロジン樹脂、ポリエステル樹脂が含まれる。このよ
うにして製造される熱可塑性ウレタン系マルチブロック
共重合樹脂(融点は通常70〜100℃)は、たとえば
(株)東洋化学研究所から「熱可塑性樹脂トーヨーエー
スU−B」商品名で市販されている。
【0011】かかる熱可塑性ウレタン系マルチブロック
共重合樹脂は、シーリング材の初期接着強度の発現向上
に寄与するものであるが、上記反応により分子中にウレ
タン結合および環化合物が導入されており、これによっ
てモル凝集エネルギーを出し、熱可塑性となることがで
き、しかも環化合物およびウレタン結合による極性によ
って、前記ポリウレタンプレポリマーとの相溶性が良好
となる。
【0012】本発明に係る反応性ホットメルト弾性シー
リング材組成物は、上述のポリウレタンプレポリマーお
よび熱可塑性ウレタン系マルチブロック共重合樹脂を含
有することを特徴とし、それ以外の含有成分およびその
量は適宜に選定されてよい。好ましい基本的な本発明組
成物は、たとえばポリウレタンプレポリマー20〜60
%(重量%、以下同様)(好ましくは30〜50%)、熱可
塑性ウレタン系マルチブロック共重合樹脂5〜30%
(好ましくは10〜20%)、充填剤50%以下(好まし
くは20〜40%)、必要に応じて可塑剤20%以下お
よび添加剤10%以下で構成される。
【0013】上記ポリウレタンプレポリマーの含有量が
20%未満であると、寒冷時での基本物性の伸びが出
ず、かつ硬度が高すぎ、また60%を越えると、作業性
に問題が生じ易くなる傾向にある。
【0014】上記熱可塑性ウレタン系マルチブロック共
重合樹脂の含有量が5%未満であると、初期強度の発現
が期待できず、また30%を越えると、寒冷時の物性が
満足されない傾向にある。
【0015】上記充填剤としては、ケイ酸誘導体、タル
ク、金属粉、炭酸カルシウム、クレー、カーボンブラッ
ク等が挙げられる。含有量が50%を越えると、シーリ
ング材としての粘度が高すぎ、接着性や物性面に支障を
来す傾向にある。
【0016】上記可塑剤としては、ジブチルフタレー
ト、ジオクチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレー
ト、ジイソオクチルフタレート、ジイソデシルフタレー
ト、ジベンジルフタレート、ブチルベンジルフタレー
ト、トリオクチルホスフエート、エポキシ系可塑剤、ト
ルエン−スルホアミド、クロロパラフイン、アジピン酸
エステル、ヒマシ油等が挙げられる。含有量が20%を
越えると、接着性や初期強度面で劣る傾向にある。
【0017】上記添加剤としては、粘度調整用溶剤、硬
化触媒、揺変剤(ベントン、無水ケイ酸、ケイ酸誘導
体、尿素誘導体など)、染顔料、紫外線吸収剤、粘着付
与剤、難燃剤、シラン化合物、脱水剤等が挙げられる。
これらの含有量が10%を越えると、シーリング材の性
状や物性が劣る傾向にある。
【0018】本発明組成物は、たとえば以下の手順によ
って調製することができる。先ず、熱可塑性ウレタン系
マルチブロック共重合樹脂を80〜100℃で溶融し、
これを90℃に保温した窒素置換可能な釜に投入する。
次いで、窒素雰囲気下でポリウレタンプレポリマーを添
加し、撹拌後、充填剤および必要に応じて可塑剤を加
え、真空下で脱泡撹拌する。その後、添加剤としてたと
えば粘度調製用溶剤および硬化触媒を加え、さらに真空
脱泡撹拌して本発明組成物を調製する。使用に際して
は、80℃以下、好ましくは70℃以下の温度で塗工す
ればよい。また、ロボットを用いて自動塗布する場合に
は、ホットメルトアプリケーターを用いることもでき
る。
【0019】
【実施例】次に実施例および比較例を挙げて、本発明を
より具体的に説明する。 実施例1 (1)ポリウレタンプレポリマーの合成 分子量12500のポリオキシプロピレンエチレントリ
オール[旭硝子(株)製、X−8805、3官能、EO分
12%、OH価13.8]2000gを窒素置換された反
応槽に投入し、真空下(10mmHg以下)で減圧乾燥す
る。水分が0.05%以下になったことを確認後、これ
に4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)
158gを加え(NCO/OH=2.61)、温度を80
±5℃に調整して1時間反応させる。その後、ジブチル
チンジラウリレート(DBTDL)の1%キシレン溶液1
gを加え、同温度で2時間反応させて、遊離NCO量
1.48%、粘度24000cps/80℃,380000c
ps/20℃のポリウレタンプレポリマーを得る。 (2)シーリング材の調製 上記(1)のポリウレタンプレポリマー400gを窒素置
換された撹拌釜に投入し、温度を80±10℃に設定す
る。次いで、90℃、3時間で溶融した熱可塑性ウレタ
ン系マルチブロック共重合樹脂[(株)東洋化学研究所
製、熱可塑性樹脂トーヨーエースU−B]100gを加
え、同温度で20〜30分間撹拌溶解させた後、ジシク
ロヘキシルフタレート50gを投入し、次いでそれぞれ
予備乾燥したカーボンブラック350gおよび炭酸カル
シウム100gを添加し、10mmHgで30分間真空撹
拌した後、粘度調整用のキシレン50gと硬化触媒(D
BTDLの1%キシレン溶液0.3g)を加え、30分間
真空脱泡撹拌した後、密封したアルミカートリッジに取
出す。なお、この(2)で調製したシーリング材を「A−
1」とし、200gの熱可塑性樹脂トーヨーエースU−
Bを用いる以外は上記(2)と同様に調製したシーリング
材「A−2」とする。以下同様に、他の実施例においても
2種のシーリング材を調製する。
【0020】実施例2 (1)ポリウレタンプレポリマーの合成 分子量15000のポリオキシプロピレントリオール
[旭硝子(株)製、X−8702、3官能、POのみ、O
H価11]2000gおよび分子量10000のポリオ
キシプロピレンエチレントリオール[旭硝子(株)製、X
−8202D、2官能、EO分8%、OH価11]10
00gを窒素置換された反応槽に投入し、真空下(10m
mHg以下)で減圧乾燥する。水分が0.05%以下になっ
たことを確認後、これにMDI200gを加え(NCO
/OH=2.65)、温度を80±5℃に調整して1時間
反応させる。その後、DBTDLの1%キシレン溶液1
gを加え、同温度で2時間反応させて、遊離NCO量
1.28%、粘度38000cps/80℃,460000c
ps/20℃のポリウレタンプレポリマーを得る。 (2)シーリング材の調製 上記(1)のポリウレタンプレポリマーを用いる以外は、
実施例1/(2)と同様な配合成分および手法に従って、
2種のシーリング材「B−1」と「B−2」を調製する。
【0021】実施例3 (1)ポリウレタンプレポリマーの合成 分子量30000のポリオキシプロピレントリオール
[旭硝子(株)製、X−8705、3官能、POのみ、O
H価6.1]2000gを窒素置換された反応槽に投入
し、真空下(10mmHg以下)で減圧乾燥する。水分が0.
05%以下になったことを確認後、これにMDI70g
を加え(NCO/OH=2.75)、温度を80±5℃に
調整して1時間反応させる。その後、DBTDLの1%
キシレン溶液1gを加え、同温度で2時間反応させて、
遊離NCO量0.85%、粘度21000cps/80℃,
130000cps/20℃のポリウレタンプレポリマー
を得る。 (2)シーリング材の調製 上記(1)のポリウレタンプレポリマーを用いる以外は、
実施例1/(2)と同様な配合成分および手法に従って、
2種のシーリング材「C−1」と「C−2」を調製する。
【0022】比較例1 (1)ポリウレタンプレポリマーの合成 分子量5000のポリオキシプロピレントリオール[旭
硝子(株)製、5030、3官能]3000gを窒素置換
された反応槽に投入し、真空下(10mmHg以下)で減圧
乾燥する。水分が0.05%以下になったことを確認
後、これにMDI546.5gを加え(NCO/OH=
2.41)、温度を80±5℃に調整して1時間反応させ
る。その後、DBTDLの1%キシレン溶液1gを加
え、同温度で2時間反応させて、遊離NCO量3.01
%、粘度11000cps/80℃,31000cps/20
℃のポリウレタンプレポリマーを得る。 (2)シーリング材の調製 上記(1)のポリウレタンプレポリマーを用いる以外は、
実施例1/(2)と同様な配合成分および手法に従って、
シーリング材「D−1」を調製する。 次に上記(1)のポ
リウレタンプレポリマー500gを窒素置換された撹拌
釜に投入し、次いで脱水したジオクチルフタレート20
0gを投入し、10分間撹拌溶解させた後、それぞれ予
備乾燥したカーボンブラック400gおよび炭酸カルシ
ウム200gを徐々に添加し、10mmHgで30分間真
空脱泡撹拌した後、粘度調整用のキシレン50gと硬化
触媒(DBTDLの1%キシレン溶液0.3g)を加え、
30分間真空脱泡撹拌した後、密封したアルミカートリ
ッジに取出す。これをシーリング材「D−2」とする。
【0023】比較例2 (1)ポリウレタンプレポリマーの合成 分子量5000のポリオキシプロピレントリオール(3
官能)2000gおよび分子量2000のポリオキシプ
ロピレングリコール(2官能)1000gを窒素置換され
た反応槽に投入し、真空下(10mmHg以下)で減圧乾燥
する。水分が0.05%以下になったことを確認後、こ
れにMDI608gを加え(NCO/OH=2.19)、
温度80±5℃に調整して1時間反応させる。その後、
DBTDLの1%キシレン溶液1gを加え、同温度で2
時間反応させて、遊離NCO量3.1%、粘度1800
0cps/80℃,45000cps/20℃のポリウレタン
プレポリマーを得る。 (2)シーリング材の調製 上記(1)のポリウレタンプレポリマーを用いる以外は、
実施例1/(2)と同様な配合成分および手法に従って、
シーリング材「E−1」を調製する。 次に上記(1)のポ
リウレタンプレポリマーを用いる以外は、比較例1/
(2)と同様な配合成分および手法に従って、シーリング
材「E−2」を調製する。
【0024】接着試験 実施例1〜3および比較例1,2の各シーリング材を
下記(1)〜(3)の試験に供し、結果を下記表1〜3に示
す。 (1)初期接着強度(初期粘性) 横巾25mm、長さ100mm、厚さ0.8mmの塗装鋼板の
先端から長さ巾10mmの箇所に、20℃×65%RH雰
囲気下、シーリング材を5mm厚にて溶融塗布(80℃)
し、これに横巾25mm、長さ50mm、厚さ5mmのガラス
板を重ね合せて接着せしめ、10分後に引張り速度50
mm/分または200mm/分で接着強度(Kg/cm2)を測定
する。
【0025】(2)ゴム物性 剥離紙上にシーリング材を2mmの厚みに溶融塗布(80
℃)し、20℃,65%RH雰囲気下、168時間硬化し
た。JIS K 6301のダンベル試験に準じて伸び
(%)、引張強度(T.S)(Kg/cm2)および硬度(ショアー
A型)を測定する。なお、雰囲気条件を常態(20℃×6
5%RH)、冷温(−30℃)または熱間(80℃)に分け
て測定した。
【0026】(3)最終強度(剪断強度) 上記(1)の場合と同様に、20℃×65%RH雰囲気下
で塗装鋼板とガラス板を接着せしめ(但し、ガラス板に
はサンスター技研(株)製のプライマー#435−40、
塗装鋼板には同(株)製のプライマー#435−95を使
用)、次いで室温で7日間放置して湿気硬化を完了させ
た後、引張り速度50mm/分で剪断強度(Kg/cm2)を上
記(2)の雰囲気条件下で測定する。なお、CFはシーリ
ング材の凝集破壊、AFはプライマー/シーリング材間
の界面破壊を示す。
【表1】
【表2】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−72517(JP,A) 特開 昭63−120722(JP,A) 特開 昭54−126297(JP,A) 特開 平2−32189(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 3/10 C08G 18/48 C08G 75/04 - 75/16 C09J 175/04 - 175/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子量6000〜40000の末端に水
    酸基を有するポリエーテルポリオールに対し、過剰量の
    ポリイソシアネート化合物を反応させて得られるポリウ
    レタンプレポリマー、および熱可塑性ウレタン系マルチ
    ブロック共重合樹脂を含有することを特徴とする反応性
    ホットメルト弾性シーリング材組成物。
  2. 【請求項2】 ポリウレタンプレポリマーの含有量が2
    0〜60重量%である請求項1記載の反応性ホットメル
    ト弾性シーリング材組成物。
  3. 【請求項3】 ポリウレタンプレポリマーが、ポリエー
    テルポリオールに対しポリイソシアネート化合物をNC
    O/OHの当量比が1.5〜3.5となるように反応させ
    たものである請求項1または2記載の反応性ホットメル
    ト弾性シーリング材組成物。
  4. 【請求項4】 熱可塑性ウレタン系マルチブロック共重
    合樹脂の含有量が5〜30重量%である請求項1乃至3
    のいずれか1つに記載の反応性ホットメルト弾性シーリ
    ング材組成物。
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