JP2000143287A - 紫外線赤外線吸収ガラス - Google Patents

紫外線赤外線吸収ガラス

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JP2000143287A
JP2000143287A JP10317355A JP31735598A JP2000143287A JP 2000143287 A JP2000143287 A JP 2000143287A JP 10317355 A JP10317355 A JP 10317355A JP 31735598 A JP31735598 A JP 31735598A JP 2000143287 A JP2000143287 A JP 2000143287A
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color tone
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Hiromitsu Seto
啓充 瀬戸
Koichi Sakaguchi
浩一 坂口
Shigeki Nakagaki
茂樹 中垣
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Nippon Sheet Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブロンズ系またはグレー系の色調と低い紫外
線透過率、低い全太陽光エネルギー透過率を兼ね備えた
優れた紫外線赤外線吸収ガラスを提供する。 【解決手段】 重量%で表示して、65〜80%のSi
2、0〜5%のB23、0〜5%のAl23、0〜1
0%のMgO、5〜15%のCaO、10〜18%のN
2O、0〜5%のK2O、5〜15%のMgO+Ca
O、0〜20%のNa2O+K2Oからなる基礎ガラス組
成と、着色成分として、0.05%以上0.3%未満の
Fe23に換算した全酸化鉄(T−Fe23)、0.6
3〜1.4%のCeO2、0.02〜1.5%のTi
2、0.0005〜0.005%のCoO、0.00
03〜0.003%のSeと、付加成分として、0.0
2〜0.30%のSO3からなり、且つ、Fe23に換
算したFeOがT−Fe23の30〜60%である紫外
線赤外線吸収ガラス。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブロンズ系ないし
グレー系色調を有した紫外線赤外線吸収ガラスに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の室内内装材の高級化に伴
う内装材の劣化防止の要請や冷房負荷低減の観点から、
自動車用窓ガラスとして紫外線赤外線吸収能を付与した
ガラスが提案されている。
【0003】例えば、比較的多量のFe23を含有し、
熱線吸収能、紫外線吸収能を高めた緑色系ガラスが自動
車用窓ガラスとして開発されている。
【0004】またブロンズ系あるいはブラウン系、ない
しグレー系の色調を有するガラスは、緑色系ガラスに比
べFe23含有量が少なく、CeO2、TiO2あるいは
25といった紫外線吸収剤を用いて紫外線吸収能を得
る場合が多い。例えば、特開平6−40741号公報に
開示されたブロンズ系の色調を有する熱線吸収ガラス
は、母組成として重量百分率で表示して68〜74%の
SiO2、 0.1〜3.0%のAl23、2〜4.5%
のMgO、8〜11%のCaO、11.5〜16%のN
2O、0.5〜3.0%のK2O、0.1〜0.4%の
SO3、かつ68〜74%のSiO2+Al23、11〜
15%のCaO+MgO、12〜17%Na2O+K2
からなるガラス組成中に、着色成分として0.13〜
0.55%のFe23に換算した全酸化鉄(T−Fe2
3)、0.2〜0.6%のCeO2、及び0.15〜
0.45%のTiO2、ならびにppm表示で0.3〜
14のCoO、5〜20のSeを含有しており、ガラス
の還元率(Fe2+/Fe3+)が17〜55%である。
【0005】また、特開平6−345482号公報に開
示された紫外線吸収着色ガラスは、重量百分率で表示し
て65〜75%のSiO2、 0.1〜5%のAl23
1〜6%のMgO、5〜15%のCaO、10〜18%
のNa2O、0〜5%のK2O、0.05〜1.0%のS
3、0.2〜1.5%のCeO2、0〜1.0%のTi
2、 0〜0.0015%のCoO、0.0002〜
0.0012%のSe、及び0.2〜0.4%のFe2
3からなり、全Fe中3〜15%がFe2+であるブラ
ウン系の色調を有するガラスである。
【0006】また、特開平6−345483号公報に開
示された紫外線吸収着色ガラスは、重量百分率で表示し
て65〜75%のSiO2、 0.1〜5%のAl23
1〜6%のMgO、5〜15%のCaO、10〜18%
のNa2O、0〜5%のK2O、0.05〜1.0%のS
3、0.4〜1.0%のCeO2、0〜1.0%のTi
2、 0.0018〜0.0030%のCoO、0.0
001〜0.0010%のSe、及び0.1〜0.3%
のFe23からなり、全Fe中3〜20%がFe2+であ
るガラスである。
【0007】また、特開平8−48540号公報に開示
された灰色ガラス組成物は、重量百分率で表示して66
〜75%のSiO2、 0〜5%のAl23、0〜5%の
MgO、5〜15%のCaO、10〜20%のNa
2O、0〜5%のK2O、0.0003〜0.0050%
のCoO、0.0001〜0.0015%のSe、0.
30〜0.70%のFe23(全鉄)及び0.21%以
下のFeOからなり、2.0%までのCeO2、V
25、TiO2、MoO3、からなるくすんだ灰色の着色
ガラスである。
【0008】さらに、特開平6−92678号公報に開
示された紫外線赤外線吸収ガラスは、重量百分率で表示
して65〜80%のSiO2、 0〜5%のAl23、0
〜5%のB23、0〜10%のMgO、5〜15%のC
aO、10〜18%のNa2O、0〜5%のK2O、5〜
15%のMgO+CaO、10〜20%のNa2O+K2
O、0.3〜2%のCeO2に換算した酸化セリウム、
0〜1%のTiO2、0.1〜0.8%のT−Fe
23、0〜0.006%のCoO、0〜0.01%のN
iO、0〜0.0015%のSeからなることを特徴と
するガラスである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術の紫外線
赤外線吸収ガラスにおいては、紫外線吸収能はFe
23、CeO2、TiO2等のいずれか1つ以上の単独お
よび/またはそれらの間の相互作用によって付与され、
一方熱線吸収能はFe23として添加され、還元された
FeOによって付与される。しかしながら、Seの発色
を利用したブロンズ系またはグレー系色調を有するガラ
スにおいては、色調と高い紫外線赤外線吸収能の両立が
難しかった。
【0010】例えば、上記特開平6−40741号公報
に開示されたブロンズ系の色調を有する熱線吸収ガラス
では、CeO2の含有量が比較的少ないために、紫外線
吸収能を得るためにはFe23量、TiO2量とも相対
的に多くなるが、この場合可視光透過率が低くなり、色
調も黄色みを帯びてヤニっぽくなる。またT−Fe23
が多い場合Seは茶褐色系に発色し易いため、Seのピ
ンク系の発色を維持し、本発明が目的としているブロン
ズ系またはグレー系色調を得ることが難しい。
【0011】また、上記特開平6−345482号公
報、特開平6−345483号公報、特開平8−485
40号公報に開示されたブロンズ系またはグレー系色調
の各ガラスは、いずれもT−Fe23は多くFeO量が
少ないために、紫外線吸収能はあるが赤外線吸収能は低
いという不具合があった。
【0012】また、上記特開平6−92678号公報に
開示された紫外線赤外線吸収ガラスは、実施例1〜18
にT−Fe23の低い組成が開示されているが、実施例
13を除きいずれも赤外線吸収能が低く、全太陽光エネ
ルギー透過率(TG)が高いという不具合があった。実
施例13は65%以下のTG値が得られているが、可視
光透過率,紫外線透過率とのバランスをとるために1.
46%のCeO2を含むものである。CeO2は高価な原
料であり、多量に使用することはコストを押し上げ好ま
しくない。
【0013】本発明は、上記した従来技術の問題点に鑑
みてなされたものであって、特に紫外線吸収能が高く、
赤外線吸収能も良好なブロンズ系またはグレー系の色調
を有する紫外線赤外線吸収ガラスを提供することを目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、重量%で表示
して、65〜80%のSiO2、0〜5%のB23、0
〜5%のAl23、0〜10%のMgO、5〜15%の
CaO、10〜18%のNa2O、0〜5%のK2O、5
〜15%のMgO+CaO、及び10〜20%のNa2
O+K2Oからなる基礎ガラス組成と、着色成分とし
て、0.05%以上0.3%未満のFe23に換算した
全酸化鉄(T−Fe23)、0.63〜1.4%のCe
2、0.02〜1.5%のTiO2、0.0005〜
0.005%のCoO、及び0.0003〜0.003
%のSeと、付加成分として、0.02〜0.30%の
SO3からなり、且つ、Fe23に換算したFeOがT
−Fe23の30〜60%であることを特徴とする紫外
線赤外線吸収ガラスである。
【0015】ここで、前記紫外線赤外線吸収ガラスの色
調を整えるために、重量%で表示して、0.001〜
0.01%のNiOを含むことができる。
【0016】さらに、前記本発明において、0.01〜
1%のLa23を含むことが好ましい。
【0017】さらに、前記本発明において、2.6〜
6.3mmのいずれか一つの厚みにおけるA光源を用い
て測定した該ガラスの可視光透過率が65%以上、30
0〜2100nmの波長域で測定した全太陽光エネルギ
ー透過率が65%以下、かつISOに規定される紫外線
透過率が20%以下であることが好ましい。
【0018】また、前記本発明において、2.6〜6.
3mmのいずれか一つの厚みにおける該ガラスのC光源
を用いて測定した刺激純度が10%以下であり、かつL
***表色系におけるa*,b*で表される色度が、−
2≦a*≦1かつ4<b*≦10の範囲内にあるブロンズ
系色調を有することが好ましい。
【0019】また、前記本発明において、2.6〜6.
3mmのいずれか一つの厚みにおける該ガラスのC光源
を用いて測定した刺激純度が5%以下であり、かつL*
**表色系におけるa*,b*で表される色度が、−2
≦a*≦1かつ−1≦b*≦4の範囲内にあるグレー系色
調を有することが好ましい。
【0020】次に、本発明の紫外線赤外線吸収ガラスの
組成の限定理由について説明する。但し、以下の組成は
重量%で表示したものである。ここで、その組成は、フ
ロート製法により成形されるのに適したガラスの組成を
基本としたものである。
【0021】SiO2はガラスの骨格を形成する主成分
である。SiO2が65%未満ではガラスの耐久性が低
下し、80%を越えるとガラスの溶解が困難になる。
【0022】B23はガラスの耐久性向上のため、ある
いは溶解助剤としても使用される成分であるが、紫外線
の吸収を強める働きもある。5%を越えると紫外域の透
過率の低下が可視域まで及ぶようになり、色調が黄色味
を帯び易くなると共に、B23の揮発等による成形時の
不都合が生じるので5%を上限とする。
【0023】Al23はガラスの耐久性を向上させる成
分であるが、5%を越えるとガラスの溶解が困難にな
る。ガラスの耐久性を適度に向上させ、かつガラスの溶
解温度を上昇させないためには、5%以下の範囲が好ま
しく、0.1〜2%の範囲がさらに好ましい。
【0024】MgOとCaOはガラスの耐久性を向上さ
せるとともに、成形時の失透温度、粘度を調整するのに
用いられる。MgOが10%を越えると失透温度が上昇
する。CaOが5%未満または15%を越えると失透温
度が上昇する。MgOとCaOの合計が5%未満ではガ
ラスの耐久性が低下し、15%を越えると失透温度が上
昇する。
【0025】Na2OとK2Oはガラスの溶解促進剤とし
て用いられる。Na2Oが10%未満あるいはNa2Oと
2Oとの合計が10%未満では溶解促進効果が乏し
く、Na2Oが18%を越えるか、またはNa2OとK2
O の合計が20%を越えるとガラスの耐久性が低下す
る。またK2OはSeのピンクの発色を増大させ、同時
に紫外線吸収能を高める効果がある。K2Oは、Na2
に比して原料が高価であるため、5%を越えるのは好ま
しくない。
【0026】酸化鉄は、ガラス中ではFe23(F
3+)とFeO(Fe2+)の状態で存在する。FeOは
赤外線吸収能を高める成分であり、Fe23はCe
2、TiO2と共に紫外線吸収能を高める成分である。
【0027】T−Fe23は少なすぎると赤外線吸収
能、紫外線吸収能が低く、多すぎると可視光透過率が低
下し、かつSeの発色が茶褐色系となって所望の色調が
得られない。このため、T−Fe23量の好ましい範囲
は0.05%以上0.3%未満である。
【0028】FeOは少なすぎると赤外線吸収能が低く
なり、多すぎると可視光透過率が低くなる。好ましいF
eO比はFe23に換算した数値がT−Fe23の30
〜60%の範囲である。
【0029】本発明では、T−Fe23を少なくかつF
eOを多めに含むことで、可視光透過率を高く維持しな
がら赤外線吸収能を大きくすることを主眼としており、
T−Fe23,FeOの範囲はこの目的に適合したもの
となっている。
【0030】CeO2は、本発明の必須成分であり、紫
外線吸収能を高める成分であり、ガラス中ではCe3+
たはCe4+の形で存在する。特にCe3+ は可視域に吸
収が少なく紫外線吸収に有効である。CeO2量は多す
ぎると可視光線の短波長側の吸収が大きくなり過ぎ、ガ
ラスが黄色味を帯びてくる。原料の酸化セリウムは高価
であり、また酸化剤として働くため、CeO2量が多い
ガラスを溶融する場合、前記のFeO/T−Fe23
高く維持するのが困難になる。このためCeO2の量は
0.63〜1.4%の範囲とする。
【0031】TiO2 は、特にFeOとの相互作用によ
り紫外線吸収能を高める成分であるが、多すぎるとガラ
スが黄色味を帯びる。TiO2 は0.02〜1.5%の
範囲とするのが好ましい。
【0032】CoOは、Seと共存させることによりブ
ロンズ系またはグレー系の色調を得るための成分である
が、0.0005%未満では所望の色調が得られず、
0.005%を越えると可視光透過率が低下する。
【0033】Seはピンク系の発色によりCoOの補色
と相俟ってブロンズ系またはグレー系色調を得るための
成分である。0.0003%未満では所望の色調が得ら
れず、0.003%を越えると可視光透過率が低下す
る。
【0034】SO3は、主に清澄剤に用いる硫酸塩等か
らガラス中に入る成分である。本発明におけるFeO/
T−Fe23の比の範囲を得るには、ガラス中のSO3
が0.02〜0.30%からなるようにボウ硝等の硫酸
塩の量を調整する。SO3が0.02%未満では清澄が
不十分であり、0.30%を越えるとSeの発色が弱く
なりブロンズ系またはグレー系色調が得られなくなる。
【0035】NiOはブロンズ系またはグレー系の色調
を得るための成分であるが、多すぎると可視光透過率が
低下するため0.01%以下の範囲とする。含有量が
0.001%未満では充分な効果が得られない。
【0036】La23は、ガラスの溶融時の粘性を下げ
溶融促進の効果があるとともに、耐水性等ガラスの化学
的耐久性を向上させる。またFe23やCeO2を含有
するガラスにLa23を添加すると、紫外線透過率が下
がる効果もある。La23は0.01%より少ないと効
果が小さく、高価な原料であるため1%を越えないこと
が好ましい。La23は、La23を高濃度で含有する
原料の形で加えても良いが、そのような原料は精製が必
要でコストが高いため、同時に産出するCeO2との混
合物の形で加えるか、あるいは精製度を下げたCeO2
中に残った不純物の形で加えるのが、原料コストを低減
する目的から好ましい。この場合、不純物としてPr2
3、Nd23等の他の希土類元素の酸化物も若干混入
するが、本発明の趣旨を損なわない範囲で含有すること
が許容される。
【0037】また、本発明の組成範囲のガラスにZn
O、MnO、V25、MoO3、SnOを1種類または
2種類以上の合計量で0〜1%、本発明の趣旨を損なわ
ない範囲で含有させても良い。
【0038】ここで、ZnOは、還元雰囲気でのガラス
溶解の際発生しやすく、ガラスの自爆の原因となる硫化
ニッケルの生成を防止する効果がある。
【0039】MnO、V25、MoO3は、いずれもガ
ラス中において、紫外線吸収成分として働き、その紫外
線吸収の度合いによって、ブロンズ色ないしグレー系色
調の微調整に用いることができる。また、SnOは還元
剤としてあるいは清澄剤としての作用をもたらす。
【0040】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を具体的
な実施例により説明する。
【0041】所定のガラス組成を得るように、珪砂、苦
灰石、石灰石、ソーダ灰、炭酸カリウム、酸化硼素、ボ
ウ硝、酸化第二鉄、酸化チタン、酸化セリウム、酸化コ
バルト、金属セレン、酸化ニッケル、酸化ランタン及び
炭素系還元剤(グラファイト等)を適宜混合し、この原
料を電気炉中で1500℃に加熱、溶融した。4時間溶
融した後、ステンレス板上にガラス素地を流し出し、室
温まで徐冷して厚さ約7mmのガラス板を得た。次い
で、このガラス板を厚さが3.5mm,4mm,5mm
になるように研磨した。こうして得られた試料の光学特
性を測定した。光学特性としては、A光源を用いて測定
した可視光透過率(YA)、全太陽光エネルギー透過率
(TG)、ISOに規定した紫外線透過率(TUV)、C
光源を用いて測定したCIEに規定されたL*,a*,b
*,主波長(λd)及び刺激純度(Pe)を測定した。
【0042】表1に実施例を示す。表には得られた試料
の各成分濃度及びその光学特性値を示した。表中の濃度
はいずれも重量%表示であり、Fe23に換算したFe
OのT−Fe23に対する比も%で示してある。
【0043】
【表1】
【0044】表1中の実施例1〜10はいずれも請求項
1の範囲であり、0.05%以上0.3%未満のT−F
23、0.63〜1.4%のCeO2、0.02〜
1.5%のTiO2、0.0005〜0.005%のC
oO、0.0003〜0.003%のSe、0.02〜
0.30%SO3からなり、且つFe23に換算したF
eOがT−Fe23の30〜60%の範囲内にある組成
である。
【0045】また上記実施例は、いずれも請求項2の範
囲内の特性を有し、高い可視光透過率と優れた紫外線赤
外線吸収特性とを併せ持つガラスであることが分かる。
【0046】このうち、実施例1〜6は、C光源を用い
て測定した刺激純度が10%以下であり、かつCIE表
色系におけるa*,b*で表される色度が、−2≦a*
1、4<b*≦10の範囲内にあるブロンズ系色調を有
するガラスである。
【0047】また、実施例7〜10は、C光源を用いて
測定した刺激純度が5%以下であり、かつCIE表色系
におけるa*,b*で表される色度が、−2≦a*≦1、
−1≦b*≦4の範囲内にあるグレー系色調を有するガ
ラスである。
【0048】ここで、実施例2は、NiOにより色調を
調整したものである。
【0049】また、実施例5は、B23を2%含むガラ
スであり、紫外線透過率を下げ、ガラスの耐久性を向上
させたものである。
【0050】また、実施例7は、La23を含むことで
紫外線透過率を下げ、ガラスの耐久性を向上させたもの
である。
【0051】表2に本発明に対する比較例を示す。
【0052】
【表2】
【0053】比較例1は、前述した特開平6−3454
82号公報に開示された組成であるが、FeOのT−F
23に対する比が低く本発明の範囲外であり、全太陽
光エネルギー透過率が65%より大きい。比較例2は、
T−Fe23、CeO2、FeOのT−Fe23に対す
る比が本発明の範囲外であり、やはり全太陽光エネルギ
ー透過率が65%より大きい。また比較例3ではFeO
のT−Fe23に対する比が大きく本発明の範囲外であ
り、可視光透過率が65%より小さい。このように比較
例のガラスはいずれも、ブロンズ系またはグレー系の色
調と高い可視光透過率、低い全太陽光エネルギー透過
率、および低い紫外線透過率を兼ね備えていない。
【0054】以上示した実施例、比較例から明らかなよ
うに、本発明のガラスは、ブロンズ系またはグレー系の
色調と低い紫外線透過率、低い全太陽光エネルギー透過
率を兼ね備えた優れた紫外線赤外線吸収ガラスであるこ
とがわかる。
【0055】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、T
−Fe23を0.05%以上0.3%未満とし、かつF
eOの量をFe23に換算した数値がT−Fe23の3
0〜60%とすることにより、可視光透過率を高く維持
しながら赤外線吸収能を大きし、さらに還元溶融が可能
なようにCeO2を0.63〜1.4%の範囲、紫外線
吸収能を補うためTiO2を0.02〜1.5%の範囲
とし、SeおよびCoOによる発色と相俟ってブロンズ
系またはグレー系の色調と低い紫外線透過率、低い全太
陽光エネルギー透過率を兼ね備えた優れた紫外線赤外線
吸収ガラスを得ることができる。
【0056】従って、本発明の紫外線赤外線吸収ガラス
を自動車用等の車両用窓ガラスや、建築用窓ガラス等と
して適用した場合には、室内内装材の劣化防止効果や褪
色防止効果等に優れるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中垣 茂樹 大阪府大阪市中央区道修町3丁目5番11号 日本板硝子株式会社内 Fターム(参考) 2H048 CA05 CA06 CA12 CA13 CA17 4G062 AA01 BB01 CC02 CC04 DA06 DA07 DB01 DB02 DB03 EB04 EC01 EC02 EC03 ED01 ED02 ED03 EE03 EE04 FB02 FB03 FL03 GC02 GC03 GD02 HH12 MM01 NN12 NN13

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で表示して、65〜80%のSi
    2、0〜5%のB23、0〜5%のAl23、0〜1
    0%のMgO、5〜15%のCaO、10〜18%のN
    2O、0〜5%のK2O、5〜15%のMgO+Ca
    O、及び10〜20%のNa2O+K2Oからなる基礎ガ
    ラス組成と、着色成分として、0.05%以上0.3%
    未満のFe23に換算した全酸化鉄(T−Fe23)、
    0.63〜1.4%のCeO2、0.02〜1.5%の
    TiO2、0.0005〜0.005%のCoO、及び
    0.0003〜0.003%のSeと、付加成分とし
    て、0.02〜0.30%のSO3からなり、且つ、F
    23に換算したFeOがT−Fe23の30〜60%
    であることを特徴とする紫外線赤外線吸収ガラス。
  2. 【請求項2】 2.6〜6.3mmのいずれか一つの厚
    みにおけるA光源を用いて測定した該ガラスの可視光透
    過率が65%以上、全太陽光エネルギー透過率が65%
    以下、かつISOに規定される紫外線透過率が20%以
    下である請求項1に記載の紫外線赤外線吸収ガラス。
  3. 【請求項3】 2.6〜6.3mmのいずれか一つの厚
    みにおける該ガラスのC光源を用いて測定した刺激純度
    が10%以下であり、かつL***表色系における
    *,b*で表される色度が、−2≦a*≦1かつ4<b*
    ≦10の範囲内にあってブロンズ系色調を有する請求項
    1または2に記載の紫外線赤外線吸収ガラス。
  4. 【請求項4】 2.6〜6.3mmのいずれか一つの厚
    みにおける該ガラスのC光源を用いて測定した刺激純度
    が5%以下であり、かつL***表色系におけるa*
    *で表される色度が、−2≦a*≦1かつ−1≦b*
    4の範囲内にあってグレー系色調を有する請求項1また
    は2に記載の紫外線赤外線吸収ガラス。
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