JP2000143011A - カードの繰出し装置及び繰出し方法 - Google Patents

カードの繰出し装置及び繰出し方法

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JP2000143011A
JP2000143011A JP32074398A JP32074398A JP2000143011A JP 2000143011 A JP2000143011 A JP 2000143011A JP 32074398 A JP32074398 A JP 32074398A JP 32074398 A JP32074398 A JP 32074398A JP 2000143011 A JP2000143011 A JP 2000143011A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ホッパから可撓性を有したカードを1枚ずつ
確実に繰り出すことができるカードの繰出し装置及びそ
の繰出し方法を提供する。 【解決手段】 カードの繰出し方法を実施する装置は、
ホッパ20の下方に配置された吸着パッド26と、ホッ
パ20内の最下位のカードが吸着パッド26により吸着
して繰り出される際、吸着パッド26の両側にて最下位
のカードを一時的に拘束する作動位置にあり、最下位の
カードにU字形の弾性変形を与える一対の支持ローラ9
6とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホッパ内に積層し
て収容された可撓性のカードをその最下位のカードから
1枚ずつ繰り出すカードの繰出し装置及びその繰出し方
法に関する。
【0002】
【関連する背景技術】この種のカードの繰出し装置に
は、ホッパ内の最上位のカードから順次1枚ずつ繰り出
す上面繰出し方式、逆に、その最下位のカードから順次
1枚ずつ繰り出す下面繰出し方式の何れかが採用されて
いる。上面繰出し方式はその1枚当たりの重量が比較的
重くなる大判のカードの繰出しに好適し、これに対し、
プリペイドカードのような小判のカードの繰出しにはホ
ッパ内への補充の容易さから、一般的に下面繰出し方式
が採用されている。
【0003】下面繰出し方式にあっては、ホッパ内の最
下位のカードに収容されているカード全体の重量が加わ
り、しかも、プリペイドカードは表裏ともに平滑である
ため、最下位のカードとその次のカードとが強力に密着
し易い。このため、ホッパから最下位のカードを繰り出
す際、最下位のカードとともに次のカードもまた繰り出
されてしまうことがある。
【0004】このようなカードの2枚繰出しを防止する
ため、例えば特開平3-102034号公報のカード繰出し装置
が知られている。この公知のカード繰出し装置は、ホッ
パの下方に吸着パッドに加えて単一のローラを備えてお
り、ホッパ内の最下位のカードはその中央にて、そのロ
ーラに支持され、そして、吸着パッドはそのカードの一
端部を吸着して下降する。ここで、カードの中央部分は
ローラにより、その下降が阻止されているから、吸着パ
ッドの下降はカードの一端部を円弧状に弾性変形させ、
この弾性変形を利用して、吸着した最下位のカードと次
のカードとの分離が達成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プリペ
イドカード等のプラスチックからなるカードは可撓性に
優れ、特にその長手方向に関しては容易に弾性変形す
る。このため、次のカードが最下位のカードと同様に弾
性変形する際、その弾性変形により発生する復元力は弱
く、この復元力に対して最下位のカードと次のカードと
の間の密着力が打ち勝つことがある。この場合には、次
のカードもまた最下位のカードと同様に弾性変形して、
これら2枚のカードが同時に繰り出されてしまうことに
もなり、カードの1枚繰出しを確実に達成することがで
きない。
【0006】本発明は上述の事情に基づいてなされたも
ので、その目的とするところは、ホッパからカードを1
枚ずつ確実に繰り出すことができるカードの繰出し装置
及びその繰出し方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のカードの繰出し
方法を実施する装置は、下向きのホッパ出口を有したホ
ッパと、ホッパ出口の下方に配置された吸着パッドとを
備えており、この吸着パッドにはパッド駆動手段によ
り、ホッパ出口に対する上下の接離運動と水平方向の進
退運動とを組み合わせたカードの繰出し動作が与えられ
る。
【0008】カードの繰出し装置(請求項1)は、ホッ
パ出口の下方にて、吸着パッドの両側に配置された一対
の支持ローラを更に備えており、これら支持ローラは吸
着パッドの進退方向に延びている。各支持ローラはロー
ラ駆動手段により、ホッパ出口直下の位置した作動位置
と、この作動位置よりも下方の退避位置との間にて往復
移動される。
【0009】吸着パッドによるカードの繰出し動作によ
り、ホッパ内の最下位のカードが吸着パッドに吸着され
るとき、一対の支持ローラは作動位置にあり、吸着パッ
ドの両側にて最下位のカードの両側部分を支持してい
る。このような状態にて、吸着パッドの繰出し動作が進
み、吸着した最下位のカードを伴い、吸着パッドが下降
すると、最下位のカードはその吸着パッドの両側部分が
一対の支持ローラにより支持されているので、その両側
部分の下降は拘束された状態にある。このため、最下位
のカードは、支持ローラ間の中央部分のみが吸着パッド
により引き出され、U字形に弾性変形する(請求項
4)、この後、一対の支持ローラは作動位置から退避位
置に移動して、最下位のカードの拘束を解放し、これに
より、最下位のカードの繰出しが完了する。
【0010】カードの繰り出しの際、ホッパ内の次のカ
ードと最下位のカードとの間の密着力が強いと、次のカ
ードは最下位のカードと同様にU字形に弾性変形しよう
とする。しかしながら、これらカードの弾性変形は支持
ローラ間の狭い領域のみに限定されるので、これら弾性
変形により発生する復元力はその密着力に十分に打ち勝
つ程度に大となる。この結果、吸着パッドに吸着された
最下位のカードのみがその弾性変形を維持することがで
き、この弾性変形は最下位のカードとホッパ内の次のカ
ードとの間に貫通通路を作り出し、最下位のカードを次
のカードから分離する。
【0011】好ましくは、一対の支持ローラは作動位置
と退避位置との間を円弧経路に沿って往復移動する(請
求項2)。このような支持ローラの円弧の往復移動は支
持ローラとホッパ出口との間の干渉を避け、且つ、繰り
出されるカードの拘束を速やかに解放する。更に、カー
ドの繰出し装置は、カードの繰出しの際、一対の支持ロ
ッド間に吸着パッドの後退方向に沿って圧縮空気を吹き
出すエアノズルを更に含んでいる(請求項3)。この場
合、エアノズルは、最下位のカードがU字形に弾性変形
して前記貫通通路が形成されると、この貫通通路内に向
けて圧縮空気を噴出する。噴出された圧縮空気は貫通通
路内を流れ、最下位のカードと次のカードとの分離を促
進する。
【0012】
【発明の実施の形態】図1はカード集積包装機内でのカ
ードの集積から、その集積包装までの一連の流れを概略
的に示している。カード集積包装機は先ず、カード繰出
し装置2を備えており、カード繰出し装置2は選択され
た1つのホッパからカードCを1枚ずつ繰り出す。繰り
出されたカードCは集積セクション4に移送され、この
集積セクション4にて、カードCは所定の枚数毎の集積
カードSに集積され、そして、集積カードSは集積セク
ション4から包装ライン6の始端近傍に規定された供給
位置に移送される。
【0013】包装ライン6はその始端にターレット8を
備え、ターレット8と供給位置との間に包装フィルムF
の垂下ラインが確保されている。包装フィルムFはフィ
ルムロールFRから垂下ラインに繰り出されたフィルム
ウエブFWを所定の長さに切断して得られる。なお、フ
ィルムウエブFWの繰出し中、フィルムウエブFWには
ティアテープTが貼り付けられるようになっており、テ
ィアテープTはテープロールTRから繰り出される。
【0014】集積カードSは包装フィルムFとともにタ
ーレット8のポケットに挿入され、この際、包装フィル
ムFは集積カードSの回りに胴折りされる。この後、タ
ーレット8の回転に伴い、包装フィルムFの胴フラップ
折り及び胴シールを経て、集積カードSは包装フィルム
Fに筒状に包み込まれ、ターレット8のポケットから包
装ラインの耳折りセクションに排出される。耳折りセク
ション内を移送される過程にて、包装フィルムFの左右
の耳折りを経てサイドシールが実施され、包装フィルム
Fによる集積カードSの包装が完了し、包装品Hが得ら
れる。
【0015】この後、包装品HにはラベルLが貼り付け
られ、そして、包装品Hはこれら包装品Hを積層状態に
して移送する排出セクション10に排出される。なお、
ラベルLは、ラベルロールLRから繰り出されるラベル
ウエブLWを所定の長さに切断して得られ、ラベルウエ
ブLWの繰出し経路中には、ラベルウエブLWに所定の
情報を印刷するプリンタ12が配置されている。
【0016】次に、前述したカード繰出し装置2に関し
て詳細に説明する。図2を参照すると、カード繰出し装
置2はホッパ20を有し、ホッパ20は図1から明らか
なように複数個備えられている。各ホッパ20は中空の
角柱状をなし、その横断面でみて長辺側が前述のカード
繰出し方向に沿い、そして、その背面がホッパホルダ2
2に傾斜した状態で支持されている。なお、ホッパ20
の傾斜角αは約20°に設定されている。
【0017】ホッパホルダ22は、前述した包装ライン
に対して直交する水平方向に延びており、この水平方向
に各ホッパ20は等間隔を存して一列に配置されてい
る。ホッパホルダ22は図示しない往復移動機構によ
り、ホルダ20の配列方向に往復移動可能であり、これ
により、選択した1つのホッパ20がカード繰出し位置
に位置付けられるようになっている。
【0018】各ホッパ20内にはプリペイドカード等の
可撓性を有したカードCがその上面を上向きにした状態
で積層して収容されている。それ故、ホッパ20内のカ
ードCの積層体はホッパ20の傾斜に従い、その各々の
カードCはその短辺側となる前端が持ち上がった状態で
傾斜している。更に詳述すれば、ホッパ20のホッパ出
口にはその両側縁にロッド状の底部材24を有し、積層
体はカードCの長辺側となる両側縁のみが左右の底部材
24に支持されている。
【0019】カード繰出し位置にあるホッパ20(以
下、単にホッパ20として参照する)の下方には一対の
吸着パッド26が上向きに配置されている。これら吸着
パッド26はパッドホルダ28に取り付けられ、ホッパ
20の側面に沿う方向、即ち、カード繰出し方向に離間
している。パッドホルダ28はパッド駆動ロッド30の
一端に支持されている。このパッド駆動ロッド30は前
記カード繰出し方向とは反対側に向けて延び、その他端
が揺動サポート32を貫通し、そして、揺動サポート3
2から突出している。パッド駆動ロッド30は例えば中
空軸からなり、その他端開口はサクションホース及び電
磁制御弁を介して負圧源に接続されている。更に、パッ
ドホルダ28内にはパッド駆動ロッド30のサクション
通路に連通した内部通路が形成されており、この内部通
路は吸着パッド26に接続されている。なお、図1中、
サクションホース、電磁制御弁及び負圧源等のサクショ
ン系は省略されているが、電磁制御弁は一対の吸着パッ
ド26に対するサクション圧の供給を制御するものであ
り、これら吸着パッド26にサクション圧及び大気圧の
一方を選択的に供給することができる。
【0020】揺動サポート32には揺動軸34が取り付
けられており、揺動軸34は揺動サポート32からカー
ド繰出し方向とは直交する水平方向に延びている。図3
から明らかなように揺動軸34は、軸受内蔵型のブラケ
ット36を回転自在に貫通し、そして、その先端がカー
ド繰出し装置2のフレーム38に軸受40を介して回動
自在に支持されている。揺動軸34には連結レバー42
の一端が連結されており、連結レバー42の他端は1点
鎖線で示す連接ロッド44に連結されている。連接ロッ
ド44は下方に向けて延び、後述するカム機構46によ
り上下動されるようになっている。
【0021】一方、図2に示されているように、パッド
駆動ロッド30の他端にはブラケット48が取り付けら
れており、このブラケット48にリンクロッド50の一
端が連結されている。このリンクロッド50もまたカー
ド繰出し方向とは反対側に向けて延び、その他端が連結
レバー52の先端に連結されている。連結レバー52の
基端は回動軸54に固着して取り付けられている。回動
軸54はカード繰出し方向と直交する水平方向に延びて
おりその両端部は図3に示されているようにそれぞれ軸
受56を介してフレーム38に回転自在に支持されてい
る。回動軸54の一端はフレーム38から突出し、その
突出端に連結レバー58の基端が固着して取り付けられ
ている。連結レバー58の先端には1点鎖線で示す連接
ロッド60が連結されている。この連接ロッド60もま
た下方に向けて延び、カム機構46により上下動される
ようになっている。
【0022】図4を参照すると、カム機構46の一部、
つまり、前述の連接ロッド44,66に上下運動を付与
する部分が具体的に示されている。カム機構46は回動
軸54と平行に延びる支持軸62を備えている。この支
持軸62はその両端部が図3に示されているようにそれ
ぞれ軸受64を介してフレーム38に支持され、そし
て、その一端がフレーム38から突出している。
【0023】支持軸62にはその軸線方向でみて連接ロ
ッド44,60と対応した位置にカムフォロアレバー6
4,66が回動自在にして取り付けられており、これら
カムフォロアレバー64,66に連接ロッド44,60
の下端がそれぞれ連結されている。カムフォロアレバー
64,66にはローラ状のカムフォロア68,70がそ
れぞれ回動自在に取り付けられ、これらカムフォロア6
8,70は対応するカムディスク72,74の周面、即
ち、そのカム面に所定の付勢力を受けて転接されてい
る。即ち、カムフォロアレバー64とフレーム38との
間、そして、カムフォロアレバー66とフレーム38と
の間には引張りコイルばねからなる復帰ばね76,78
がそれぞれ架け渡されている。なお、図4中、カムディ
スク72,74はそのカム面の一部のみが1点鎖線で示
されている。
【0024】図3から明らかなようにカムディスク7
2,74は駆動軸80に固着して取り付けられている。
この駆動軸80は支持軸62の下方に位置し、支持軸6
2と平行に延びている。駆動軸80の両端部はそれぞれ
軸受82を介してフレーム38に回転自在に支持されて
おり、その両端はフレーム38から突出している。駆動
軸80の一端にはカップリング84を介して電動モータ
86の出力軸に連結されており、電動モータ86はフレ
ーム38に支持されている。
【0025】なお、駆動軸80の一端にはギヤプーリ8
8が取り付けられており、このギヤプーリ88は図2に
示されているようにタイミングベルト90を介してロー
タリエンコーダ92の入力ギヤプーリ94に接続されて
いる。従って、駆動軸80の回転はロータリエンコーダ
92に伝達され、ロータリエンコーダ92にて駆動軸8
0の回転角が検出可能となっている。
【0026】電動モータ86が駆動され、駆動軸80、
即ち、カムディスク72,74が一方向に回転される
と、カムディスク72,74の回転はカムフォロアレバ
ー64,66を介して連接ロッド44,60の上下運動
に変換される。図4から明らかなように、連接ロッド4
4の上下運動は前述した連結レバー42を介して揺動軸
34、即ち、揺動サポート32の往復回動に変換され
る。一方、連接ロッド60の上下運動は連結レバー58
を介して回動軸54を往復回動に変換され、そして、回
動軸54の往復回動は連結レバー52及びリンクロッド
50を介してパッド駆動ロッド30の進退運動に変換さ
れる。
【0027】揺動サポート32の往復回動はパット駆動
ロッド30を、揺動軸34を中心とした円弧運動、即
ち、ホッパ20のホッパ出口に対して上下方向に接離運
動させる。この結果、一対の吸着パッド26には、パッ
ド駆動ロッド30の接離運動と進退運動とを組み合わせ
てなる繰出し動作が与えられる。具体的には、一対の吸
着パッド26はホッパ出口に向けて上昇しながら後退
し、逆に、ホッパ出口から下降しながら前進するような
繰出し運動を行う。
【0028】図5に示されているように一対の吸着パッ
ド26の両側には一対の支持ローラ96が配置されてい
る。これら支持ローラ96はカード繰出し方向に沿って
延び、且つ、それらの軸線はホッパ20の傾斜に合わせ
て傾斜されている。各支持ローラ96はローラホルダ9
8に回転自在にして軸支されている。より詳しくは、ロ
ーラホルダ98は吸着パッド26側に向けて開口したコ
字形のプレートからなり、支持ローラ96はローラホル
ダ98の開口部内にて回転自在に支持されている。各ロ
ーラホルダ98は連結板100の上端に連結されてお
り、これら連結板100の下端は対応する側の揺動レバ
ー102の一端に支持されている。これら揺動レバー1
02はアングル形状をなし、下方に一旦延びた後、互い
に近接する方向に折曲され、そして、その他端が支持軸
104に回動自在に支持されている。これら支持軸10
4はブラケット106に取り付けられており、このブラ
ケット106はフレーム38に固定されている(図7参
照)。
【0029】各揺動レバー102の折曲部には連接ロッ
ド108の上端がそれぞれ連結されており、これら連接
ロッド108は下方に向けて延び、前述したカム機構4
6により上下動されるようになっている。再度、図2を
参照すると、ホッパ20の下側にはベルトコンベア11
0が配置されており、このベルトコンベア110は吸着
パッド26の近傍からカード繰出し方向に水平に延びて
いる。ベルトコンベア110は、カード繰出し方向でみ
て前後に配置されたローラ112,114間に無端状の
ベルト116を掛け回して構成され、このベルト116
は駆動ローラ118の回転により一方向に走行可能とな
っている。なお、参照符号117はベルト116のテン
ションローラを示している。
【0030】前側のローラ112の直上にはベルト11
6を挟んでフリーローラ120が配置されており、この
フリーローラ120は連接ロッド122を介してカム機
構46に接続され、このカム機構46の働きにより上下
動されるようになっている。図7を参照すれば、連接ロ
ッド122、そして、前述した一対の連接ロッド108
を上下動させるカム機構46の部分が具体的に示されて
いる。カム機構46の前述した支持軸62には更に別の
カムフォロアレバー124,126が回転自在に取り付
けられており、一方のカムフォロアレバー124に連接
ロッド122の下端が連結されている。連接ロッド12
2の上端は、揺動軸128を中心として上下に回動する
揺動プレート130に連結されており、この揺動プレー
ト130に前述のフリーローラ120が回転自在に支持
されている。
【0031】他方のカムフォロアレバー124にはロー
ラ状のカムフォロア132が回転自在に取り付けられて
おり、このカムフォロア132は、駆動軸80に固着し
て取り付けられたカムディスク134のカム面に常時転
接されている。即ち、カムフォロアレバー124とフレ
ーム38との間には引張りコイルばねからなる復帰ばね
136が架け渡されており、この復帰ばね136はカム
フォロアレバー124を回動付勢している。
【0032】駆動軸80によりカムディスク134が回
転されると、連接ロッド122はカムフォロアレバー1
24を介して上下動される。このような連接ロッド12
2の上下動は揺動プレート130の上下方向の揺動に変
換され、これにより、フリーローラ120はベルトコン
ベア110のベルト116に対して接離する。カムフォ
ロアレバー126には、一対の連接ロッド108のう
ち、一方の連接ロッド108の下端が連結されている。
カムフォロアレバー126にもローラ状のカムフォロア
138が設けられており、このカムフォロア138は、
駆動軸80に固着して取り付けられたカムディスク14
0のカム面に常時転接されている。このため、カムフォ
ロアレバー126とフレーム38との間にもカムフォロ
アレバー126を回動付勢するために、引張りコイルは
ねからなる復帰ばね142が架け渡されている。
【0033】図3に示されているように、他方の連接ロ
ッド108はその下端がカムフォロアレバー126と連
動して回動するカムレバー144に連結されている。な
お、図3から前述した連接ロッド、カムフォロアレバー
及びカムディスクの各々の配置を明瞭に理解することが
できる。駆動軸80によりカムディスク140が回転さ
れると、一対の連接ロッド108はカムフォロアレバー
126及びカムレバー144を介し、同期して上下動す
る。これら連結ロッド108の上下動は、図6を参照す
ればより明らかなように、一対の揺動レバー102の往
復回動に変換され、これにより、一対の支持ロッド96
はホッパ20の幅方向に円弧運動して互いに接離し、ホ
ッパ出口直下の作動位置と、ホッパ出口の下方且つ側方
の退避位置との間にて移動する。
【0034】再度、図7を参照すると、ホッパ20の前
方には電磁バルブを内蔵したエアノズル146が配置さ
れており、このエアノズル146は圧空源から供給され
た圧縮空気をホッパ出口の左右の底壁部材24間に向け
て噴出可能となっている。図8を参照すると、前述した
ベルトコンベア110への動力伝達系が示されている。
この動力伝達系はベルトコンベア110の駆動ローラ1
18と同軸にして取り付けられたギヤ148を備え、こ
のギヤ148はギヤ150に噛み合っている。ギヤ15
0には同軸にしてスプロケット152が備えられてお
り、このスプロケット152は駆動チェーン154を介
して駆動スプロケット156に接続されている。駆動ス
プロケット156は前述した駆動軸80の他端に取り付
けられており、前述した各カムディスクと同様に電動モ
ータ86により回転される。
【0035】なお、駆動スプロケット156とスプロケ
ット152との間にて、駆動チェーン154はガイドス
プロケット158及びテンションスプロケット160に
より案内されており、これらスプロケット158,16
0は図3に示されているようにフレーム38に回転自在
に支持されている。駆動軸80により駆動スプロケット
156が回転されると、この回転が駆動チェーン15
4、スプロケット152、ギヤ150,148を介して
駆動ローラ118に伝達され、この駆動ローラ118の
回転を受け、ベルトコンベア110は一方向に駆動され
る。
【0036】更に、ベルトコンベア110上には、ガイ
ドユニット162が前後に離間して配置されている。こ
れらガイドユニット162は一対ずつのガイドローラ1
64を回転自在に支持しており、これらガイドローラ1
64はベルトコンベア110のベルト116上に接触し
ている。更にまた、ガイドユニット162間にはベルト
116を上下に挟む受けローラ166及びセンサローラ
168が配置されている。センサローラ168はアーム
を介して揺動自在に支持され、その揺動はセンサ(図示
しない)にて検出可能となっている。
【0037】次に、図9〜図13を追加し、前述したカ
ード繰出し装置2によるカードCの繰出し方法について
説明する。また、以下の説明により、前述のカムディス
クにより決定される吸着パッド26、支持ローラ96及
びフリーローラ120の作動タイミングもまた明瞭とな
る。図9に示されているように前述した一対の支持ロー
ラ96は作動位置にあり、ホッパ出口の直下、即ち、ホ
ッパ20内の最下位にあるカードCの両側縁部分を下方
から支持している。
【0038】このような状態にて、一対の吸着パッド2
6が前述した繰出し動作を開始すると、これら吸着パッ
ド26は後退しながらホッパ出口に向けて上昇し、その
上限位置に位置付けられる。この上限位置にて、各吸着
パッド26は、一対の支持ロッド96間にて、最下位の
カードCの中央部分に接触する。この時点で、一対の吸
着パッド26はサクション圧の供給を受け、最下位のカ
ードCを吸着する。ここで、一対の吸着パッド26は最
下位のカードCの前端部分、つまり、上方に向けて持ち
上がった部分を吸着する(図11中の2点鎖線を参
照)。
【0039】この後、繰出し動作が進み、一対の吸着パ
ッド26が下降し始めても、一対の支持ローラ96は作
動位置に維持されている。それ故、一対の吸着パッド2
6が最下位のカードCを下方に引き出す際、その最下位
のカードCはその両側縁部分が図10及び図11に示さ
れているように一対の支持ローラ96にて拘束されてい
るので、その中央部分がU字形に弾性変形される。
【0040】この際、最下位のカードCと次のカードC
とが密着状態にあり、これら両者がともにU字形に弾性
変形しようとしても、次のカードCは自身の復元力によ
り最下位のカードCから分離され、これらカードCの間
にはそのカード繰出し方向に延びる貫通通路が形成され
る。より詳しくは、次のカードCの弾性変形は一対の支
持ローラ96間における狭い領域に形成されるため、そ
の復元力は最下位のカードCと次のカードCとの間の密
着力に比べて十分に十分に大となり、一対の吸着パッド
26により吸着されている最下位のカードCのみがその
弾性変形を維持でき、この結果、最下位のカードCは次
のカードCから確実に分離される。
【0041】また、ホッパ20は前述したように傾斜さ
れていることから、ホッパ20内における積層カード全
体の重量は最下位のカードCの後端部分に大きく加わ
り、その前端部分に加わる圧力は軽減された状態にあ
る。それ故、最下位のカードCと次のカードCとの前端
部分同士の密着力は小さく、一対の吸着パッド26はそ
の吸着引き出しにより、最下位のカードCの前端部分を
次のカードCの前端部分から容易に分離することができ
る。
【0042】最下位のカードCが弾性成変形される際、
前述したエアノズル146(図7参照)から圧縮空気が
最下位のカードCと次のカードCとの間に向けて噴出さ
れ、これらカード間の貫通通路内を流れる。このような
圧縮空気の流れは、最下位のカードCと次のカードCと
の分離を促進し、また、吸着パッド26による最下位の
カードCの吸着をより確実なものにする。
【0043】この後、一対の吸着パッド26が更に下降
すると、図12に示されるように一対の支持ローラ96
はその作動位置から退避位置に向けて円弧運動し、ホッ
パ出口の底部材24と干渉することなく、その下方且つ
側方に逃げ、これら支持ローラ96による最下位のカー
ドCの拘束が解放される。吸着パッド26がその下限位
置まで更に下降し、その吸着したカードCが一対の支持
ローラ96間から抜け出すと、図13に示すように吸着
カードCは自身の復元力により平坦な状態に復帰し、そ
して、この過程にて、一対の支持ロッド96はその退避
位置に到達した後、作動位置に復帰する。また、この際
の吸着パッド26の下降は、図11中の2点鎖線で示さ
れているようにカード繰出し方向への前進を伴い、これ
により、吸着カードCはその前端がベルトコンベア11
の始端上に載置される。
【0044】このとき、前述したフリーローラ120は
図11中実線で示すようにベルトコンベア110の始端
から上昇し、吸着カードCにおける前端の進入を許容す
る状態にある。この後、フリーローラ120がベルトコ
ンベア110に向けて下降すると、吸着カードCの前端
はベルトコンベア110のベルト116とフリーローラ
120との間にて挟持され、また、この時点で、一対の
吸着パッド26によるカードCの吸着が解除される。従
って、そのカードCはベルト116の走行に伴い、ベル
トコンベア110上をカード繰出し方向に移送される。
【0045】ベルトコンベア110上の移送過程にて、
カードCが前述したセンサローラ168(図8参照)を
通過すると、センサローラ168を揺動させ、その揺動
角がセンサにより検出される。従って、センサからの検
出信号に基づき、センサローラ168を通過するカード
Cが1枚であるか否かの確認を行うことができる。この
後、一対ずつの吸着パッド26及び支持ローラ96、そ
して、フリーローラ120は前述の動作を繰り返し、こ
れにより、ホッパ20からカードCが1枚ずつ繰り返し
て繰り出され、そして、繰り出されたカードCはベルト
コンベア110により前述した集積セクション4(図1
参照)に供給される。
【0046】本発明は上述の実施例に制約されるもので
はなく、種々の変形が可能である。例えば、吸着パッド
26は必ずしも一対必要となるものでなく、1個であっ
てもよい。また、吸着パッド26に繰出し動作を与える
機構に関しても任意に変更可能である。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のカード繰
出し装置及びその繰出し方法(請求項1,4)によれ
ば、ホッパ出口から最下位のカードを吸着して繰り出す
際、そのカードを一対の支持ロッドにて拘束し、カード
にU字形の弾性変形を積極的に与えるようにしたので、
最下位のカードと次のカードとの間の分離が良好且つ安
定して行え、カードを1枚ずつ確実に繰り出すことがで
きる。
【0048】また、一対の支持ロッドはその作動位置と
退避位置との間にて円弧経路に沿って往復移動するので
(請求項2)、これら支持ロッドがホッパ出口と干渉す
ることもなく、また、吸着されたカードの繰出しに大き
な抵抗になることもない。更に、最下位のカードがU字
形に弾性変形される際、そのカードの上面に圧縮空気が
吹き付けられると(請求項3)、この圧縮空気は最下位
のカードと次のカードとの間の分離をより促進する。
【図面の簡単な説明】
【図1】カード集積包装機内にて集積包装されるカード
の流れを示した概略図である。
【図2】カード繰出し装置の概略的な構成を一部破断し
て示す側面図である。
【図3】ホッパを省略したカード繰出し装置を一部破断
して示す背面図である。
【図4】吸着パッドに繰出し動作を与える駆動系の構成
を示した図である。
【図5】ホッパ出口に対し、吸着パッド及び支持ローラ
の配置を示した斜視図である。
【図6】一対の支持ローラを往復運動可能に支持する機
構を示した図である。
【図7】支持ローラ及びフリーローラの駆動系を示した
図である。
【図8】ベルトコンベア及びその駆動系を示した図であ
る。
【図9】ホッパ内の最下位のカードが吸着パッドに吸着
された状態を示す図である。
【図10】図9の状態から吸着パッドが最下位のカード
を繰出し始め、カードがU字形に弾性変形した状態を示
す図である。
【図11】図10に対応した状態での弾性変形したカー
ドを示す側面図である。
【図12】吸着パッドが更に下降した状態を示す図であ
る。
【図13】吸着パッドによりカードが完全に繰り出され
た状態を示す図である。
【符号の説明】
20 ホッパ 24 底部材 26 吸着パッド 30 パッド駆動ロッド(パッド駆動手段) 32 揺動サポート(パッド駆動手段) 44 連接ロッド(パッド駆動手段) 46 カム機構(パッド駆動手段及びロッド駆動手
段) 60 連接ロッド(パッド駆動手段) 96 支持ローラ 102 揺動レバー(ローラ駆動手段) 108 連接ロッド(ローラ駆動手段) 146 エアノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06K 13/107 G06K 13/107 A Fターム(参考) 2C005 HA17 HB04 LA07 LB45 LB46 LB47 3F343 FA15 FB09 FC01 GA01 GB02 GC01 GD01 HA12 HB04 HD09 JB02 JB17 JB27 JD03 JD27 JD28 JD33 LA04 LA15 LC02 LC19 LD25 5B023 DA21 HA00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下向きに開口したホッパ出口を有し、こ
    のホッパ出口から可撓性のカードをその両側縁にて支持
    した状態で上方に積層して収容するホッパと、 前記ホッパ出口の下方に配置された吸着パッドと、 前記吸着パッドに前記ホッパ出口に対する上下方向の接
    離運動と水平方向の進退運動とを組み合わせたカードの
    繰出し動作を与え、前記吸着パッドにより前記ホッパ内
    の最下位のカードを吸着して繰り出すパッド駆動手段
    と、 前記吸着パッドの両側に配置され、前記吸着パッドの進
    退方向に沿って延びる一対の支持ローラと、 前記各支持ローラを前記ホッパ出口の直下に位置した作
    動位置と、この作動位置よりも下方の退避位置との間に
    て往復移動させるローラ駆動手段とを備え、 前記吸着パッドが前記最下位のカードを吸着して繰り出
    す際、前記各支持ローラは前記作動位置にあって、前記
    吸着パッドの両側にて前記最下位のカードを支持するこ
    とにより前記吸着カードにU字形に弾性変形を与え、こ
    の後、退避位置に向けて移動することを特徴とするカー
    ドの繰出し装置。
  2. 【請求項2】 前記ローラ駆動手段は、前記作動位置と
    前記退避位置との間にて前記各支持ロッドを円弧経路に
    沿って往復移動させることを特徴とする請求項1に記載
    のカードの繰出し装置。
  3. 【請求項3】 前記最下位のカードの繰出しの際、前記
    作動位置にある前記支持ロッド間に前記吸着パッドの後
    退方向に向けて圧縮空気を吹き出すエアノズルを更に含
    むことを特徴とする請求項1又は2に記載のカードの繰
    出し装置。
  4. 【請求項4】 下向きのホッパ出口を有するホッパ内に
    上下に積層して収容された可撓性のカードを、前記ホッ
    パ出口から1枚ずつ吸着パッドにより吸着して繰り出す
    カードの繰出し方法において、 前記カードが繰り出される際、前記吸着パッドを挟む前
    記カードの両側部分を一時的に拘束し、前記カードにU
    字形の弾性変形を与えることを特徴とするカードの繰出
    し方法。
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