JP2000141572A - ポリエステルシート状成形物およびその用途 - Google Patents

ポリエステルシート状成形物およびその用途

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JP2000141572A
JP2000141572A JP32356998A JP32356998A JP2000141572A JP 2000141572 A JP2000141572 A JP 2000141572A JP 32356998 A JP32356998 A JP 32356998A JP 32356998 A JP32356998 A JP 32356998A JP 2000141572 A JP2000141572 A JP 2000141572A
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sheet
polyester
molded product
fatty acid
ester compound
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Tetsuo Kunimaru
哲男 國丸
Masaki Yamamoto
正樹 山本
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Kanebo Synthetic Fibers Ltd
Kanebo Ltd
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Kanebo Synthetic Fibers Ltd
Kanebo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透明性及び印刷性、接着性等の加工特性が損な
われることなしに滑り性及び裁断性、制電性に優れるポ
リエステルシート状成形物を得る。 【解決手段】ポリエステル重合体の少なくとも片面に高
さ0.05〜5μmの表面突起を1〜2000個/mm
2有し、少なくとも片面に制電剤を塗布したことを特徴
とするポリエステル系シート状成形物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する分野】本発明は透明性及び印刷性、接着
性等の加工特性が損なわれることなしに滑り性及び裁断
性、制電性が改良されたポリエステルフィルム、シート
等の成形物に関する。
【0002】
【従来の技術】飽和ポリエステル、特にポリエチレンテ
レフタレート(以下これをPETと略す)に代表される
ポリエステル樹脂は、その優れた耐薬品性及び低ガス透
過性を活かして炭酸飲料、ジュース、ビール等の飲料用
ボトル、化粧品容器、食品用トレー、各種包装材料に使
用されている。また、優れた透明性を活かして電気機器
等を入れるブリスター容器やクリアケースなどに広く使
用されている。
【0003】このようなPETフィルム及びシートはP
ET樹脂本来の粘着性によりフィルム及びシート、また
は成形品同士がブロッキングを起こしたり、ポリエステ
ルは帯電し易いため成形、加工、使用時等において静電
気による種々のトラブルが発生する等の問題があり改善
を望まれていた。
【0004】従来ポリエステルの滑り性を改善する方法
については多くの提案がある。例えば内部粒子を析出さ
せる方法、不活性粒子を添加する方法として特開昭53
−14753号公報、特開平4−136263号公報等
が知られているが、この方法では添加量を増加させなけ
れば満足した滑り性が得られず、添加量が多すぎると透
明性が低下するため必ずしも満足できる方法とは言い難
い。
【0005】また、表面にシリコンを塗布する方法があ
るがこの方法では印刷性、接着性の低下、ほこり等の異
物が付着しやすくなる等をも引き起こすために満足する
方法とは言い難い。
【0006】一方、滑り性及び制電性の両方を改善する
方法としては、不活性粒子とアルキルスルホン酸金属塩
及び/またはアルキルベンゼンスルホン酸金属塩を添加
する方法(特開平7−060924号公報、特開平7−
148901号公報)や、水溶性の樹脂に粒子及び制電
剤を添加した水溶液を基材の表面に塗布する方法(特開
平8−216354号公報、特開平8−300588号
公報)等が提案されているがこの方法では低湿度域での
十分な制電性能発現が出来ず、更に滑り性に関しても必
ずしも満足できる方法とは言い難い。
【0007】また、表面層及び裏面層に芳香族ジカルボ
ン酸と2価の脂肪族アルコールとともに、2価の脂環族
アルコールを共重合させて得られた高分子量の鎖状ポリ
エステルを使用したシートも提案されている(特開平5
−162271号公報)。これは、表面層として特殊な
成分を含んだPETシートを張り合わせることにより、
上記問題を解決しようとするものである。しかし、この
ような方法では表面の滑り性は十分に解決されていると
は言い難い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等はこのよう
な従来の問題点を解決するために鋭意検討した結果ポリ
エステルシート状成形物の少なくとも片面に特定の凹凸
を付与し、更には少なくとも片面に制電剤を塗布するこ
とにより透明性及び印刷性、接着性等の加工特性が損な
われることなしに滑り性及び裁断性、制電性が改良でき
ることを見いだし本発明に至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は第一にポ
リエステル重合体(A1)の少なくとも片面に高さ0.
05〜5μmの表面突起を1〜2000個/mm2
し、少なくとも片面に制電剤を塗布したことを特徴とす
るポリエステル系シート状成形物である。
【0010】第二の発明は脂肪酸エステル化合物が0.
1〜3重量%配合されたポリエステル重合体(A2)の
少なくとも片面に高さ0.05〜5μmの表面突起を1
〜2000個/mm2有し、少なくとも片面に制電剤を
塗布したことを特徴とするポリエステル系シート状成形
物である。
【0011】第三の発明は脂肪酸エステル化合物が0.
1〜3重量%配合されたポリエステル重合体(A2)を
スキン層とし、脂肪酸エステル化合物を含まない及び/
又は含んでもスキン層より少ないポリエステル重合体
(A3)からなるコア層、から構成され、該スキン層は
該コア層の少なくとも片面に積層されており、かつ少な
くとも片面に高さ0.05〜5μmの表面突起を1〜2
000個/mm2有し、かつ少なくとも片面に制電剤を
塗布したことを特徴とするポリエステル系シート状成形
物である。
【0012】第四の発明は脂肪酸エステル化合物が脂肪
族アルコールと脂肪族モノカルボン酸からなる炭素数の
合計が30〜60個のエステル化合物及び/又は3個以
上の水酸基を有する多価アルコールと炭素数が12個以
上の脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物を0.1
〜3重量%含有することを特徴とする請求項2又は3記
載のポリエステル系シート状成形物である。
【0013】第五の発明はシート状成形物がシートであ
る、上記第一、二、三または四発明のいずれかに記載の
シート状成形物である。
【0014】第六の発明はシート状成形物がフィルムで
ある、上記第一、二、三または四発明のいずれかに記載
のシート状成形物である。
【0015】第七の発明は上記第一、二、三、四または
五発明のいずれかに記載のシート状成形物を裁断して得
られる枚葉品である。
【0016】第八の発明は上記第一、二、三、四、五、
六または七発明のいずれかに記載のシート状成形物及び
/又は枚葉品を熱成形して得られる容器である。
【0017】第九の発明は上記第一、二、三、四、五、
六または七発明のいずれかに記載のシート状成形物及び
/又は枚葉品を裁断、打ち抜き、折り曲げ、接着及び組
立加工した容器である。
【発明の実施の形態】
【0018】本発明に用いるポリエステル(A1)、
(A2)、(A3)、とはPETは勿論のこと、テレフタ
ル酸成分の一部をイソフタル酸、アジピン酸、ジフェニ
ルカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフ
ェニルスルホンジカルボン酸、セバシン酸、ナフタレン
ジカルボン酸等の如き他の1種以上のジカルボン酸成分
へ置換し、または/および、エチレングリコール成分の
一部をジエチレングリコール、ヘキサメチレングリコー
ル、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、
シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコー
ル、ブチレングリコール等の如き他のグリコール成分1
種以上で置換したコポリエステルを包含する。
【0019】本発明に用いる脂肪酸エステルとの相溶性
改善による透明性アップやヒートシール性、溶剤接着性
の改良のためには共重合ポリエステルを用いることが好
ましい。例えば、イソフタル酸、アジピン酸3〜35モ
ル%の割合の酸成分、または/および、1,4―シクロ
ヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール5〜3
5モル%の割合のグリコール成分を含む共重合ポリエス
テル(A1)、(A2)、(A3)があげられる。
【0020】該ポリエステル中に実質的に直鎖状と見な
される範囲で三官能以上の化合物や単官能の化合物を重
合成分として含んでいてもよい。更にポリエステル(A
1)、(A2)、(A3)中に透明性を低下させない範囲
内で熱安定剤、流動性改善剤、紫外線吸収剤、防曇剤等
を添加することが出来る。又、艶消しが必要な場合には
二酸化チタン、炭酸カルシウム、酸化鉄、カーボンブラ
ック等の着色剤も含有することが出来る。
【0021】本発明の滑り効果を更に改善するために、
脂肪酸エステル化合物を使用することは好ましい。具体
的にはラウリルステアレート、ステアリルステアレー
ト、ラウリルメリセート、ベヘニルベヘネート、セリル
メリセート、グリセリンステアレート、グリセリンジス
テアレート、ペンタエリスリトールジステアレート、ペ
ンタエリスリトールテトラステアレート、ペンタエリス
リトールジベヘネート等があげられるがこれに限定する
ものではない。
【0022】この際、使用される脂肪酸エステル化合物
の配合量は、滑り性効果への寄与、透明性を考慮すると
0.1〜3重量%が好ましい。
【0023】これらの脂肪酸エステル化合物の添加方法
は、公知の方法が適用でき特別な制約はない。例えば各
成分をタンブラーやブレンダー等で予め均一にブレンド
しておき上記混合物を押出機へ供給する方法、あるいは
ポリエステルに添加する成分を予めマスターバッチとし
てペレット状にし押出機に供給する方法、重合時に添加
する方法等がある。
【0024】本発明のポリエステルシート状成形物の表
面凹凸は高さ0.05〜5μmが必要であり、好ましく
は0.1〜3μmである。又、凹凸の密度は1〜200
0個/mm2が必要であり、好ましくは4〜1000個
/mm2である。高さが0.05μmより小さいかある
いは密度が1個/mm2より少ないと滑り性が不十分で
ありフィルム、シートや熱成形容器を重ね合わせた時に
ブロッキングが発生してしまう。一方、高さが5μmよ
り大きいかあるいは密度が2000個/mm2より多い
と滑り性の更なる改善効果が小さいばかりか透明性が低
下する。
【0025】本発明において滑り性を付与するためには
表面に形成された凹凸の高さと密度が密接に関与してお
り、凹凸の高さが高い場合には低密度でよいが、凹凸の
高さが低い場合には高密度が必要である。又、凹凸の高
さを2水準以上組み合わせることにより透明性と滑り性
の両特性を付与することもできる。
【0026】本発明の表面凹凸は不活性粒子を配合する
方法、あるいはエンボスロールを用いシート製膜時転写
して付与する方法等がある。
【0027】ここで不活性粒子とは、ポリエステル合成
反応系に不活性な微粒子をいい、具体的にはシリカ、炭
酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、硫酸バリウム、リ
ン酸カルシウム、タルク、二酸化チタン、水酸化アルミ
ニウム、テレフタル酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、
含フッ素系微粒子ポリマー、架橋ポリスチレンポリマー
等の微粉末がある。
【0028】これらの不活性粒子は単独使用でも二種類
以上を併用してもよい。シート中で均一に分散させるた
めには、重合時にスラリーとして添加する方法、あるい
は不活性粒子と樹脂を溶融混練する事によりあらかじめ
マスターバッチとし、このマスターバッチをシート製造
の際に不活性粒子の存在量が所定の値となるよう押出機
に供給する方法などが用いられる。またシートの透明性
を低下させない範囲内でオレフィンワックスや脂肪酸、
脂肪酸の金属塩等で不活性粒子の表面処理を行っても構
わない。
【0029】また、本発明は全てのフィルム及びシート
に使用できる。一軸及び二軸延伸フィルムの場合、製膜
時及び製膜後延伸により添加粒子が表面に凹凸を形成し
やすく優れた滑り性を比較的容易に得ることが出来る。
しかし、未延伸フィルム及びシートの場合、延伸加工を
施さないため添加粒子による表面凹凸が形成され難く、
優れた滑り性を容易に得ることが困難であり、本発明は
これら未延伸フィルム及びシートに好適に使用できる。
【0030】本発明の成形物の表面凹凸を形成させるた
めのエンボスロールの作製方法としてロールを鏡面にし
た後サンドブラスト法にて凹凸をつけ再度メッキ処理を
した後研磨することによりロール表面に凹凸を付与する
ことが出来る。
【0031】本発明に使用される制電剤としてはアニオ
ン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界
面活性剤、両性系界面活性剤などが利用できる。このよ
うな制電剤には脂肪族第4級アンモニウム塩、脂肪族第
4級アンモニウムサルフェートなどのカチオン系界面活
性剤、カルボキシベタイン型両性界面活性剤、高級アル
コールリン酸エステルナトリウム塩、アルキルスルホン
酸ナトリウム塩、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム塩などのアニオン系界面活性剤、グリセリン脂肪酸エ
ステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエ
チレン脂肪酸アミドなどの非イオン系界面活性剤があげ
られる。これらの制電剤は単独使用でも2種類以上を併
用してもよい。
【0032】これらの制電剤を塗布する方法としてグラ
ビアコーター、リバースロールコーター、リバースキス
コーター、エアーナイフコーター、バーコーター、含
浸、噴霧等の通常の塗布用装置を用いて塗布すればよ
く、塗布方法はこれにこだわらない。
【0033】塗布する量は基材に対し乾燥重量で0.0
1〜500mg/m2が好ましい。塗布量がこの範囲に
あると滑り性、裁断性の改善効果にすぐれ、更に印刷性
及び接着性も良好なので好ましい。
【0034】フィルム及びシートの滑り性、ブロッキン
グ防止性は表面部分の性能が関与している。共押し出し
可能な特殊な製膜装置を用いて作製したスキン層が脂肪
酸エステル化合物を含有したポリエステル系重合体、コ
ア層が該エステル化合物を含むか含まないポリエステル
系重合体からなり、表面に高さ0.05〜5μmの凹凸
を1〜2000個/mm2の密度で有した多層構造のフ
ィルム及びシートに制電剤を塗布しても良好な性能を示
す。
【0035】本発明のシート状成形物は、少なくとも片
面に上述した特定の凹凸を有し、さらに少なくとも片面
に制電剤を塗布しているが、凹凸を有する面と制電剤を
塗布する面は必ずしも同一である必要はない。
【0036】本発明のポリエステルシート状成形物は成
形物の表面張力を制御することにより未改質A−PET
と同等の印刷性、接着性を維持している。
【0037】本発明のフィルム及びシートは単層構造で
も多層構造としても使用できる。多層構造の場合、脂肪
酸エステル化合物を含有するスキン層がシート全体厚み
に占めるべき割合は1%以上100%未満であるが品質
の安定性の点から3%以上が好ましい。スキン層の占め
る割合が1%より小さい場合には製造の際スキン層の均
一な製膜が困難となる。但し、脂肪酸エステル化合物を
含有するスキン層の割合を多くすると単層タイプに較べ
経済性で劣る場合も生じてくる。
【0038】本発明のフィルム及びシートを製膜する場
合溶融ラミネート、共押出し、ドライラミネート等公知
の技術により製造することが出来るが、品質の点から共
押出し法が好ましい。又、共押出し法によるフィルム及
びシートの製造に関しては、例えば単軸押出機、二軸ベ
ント式押出機のような通常のポリエステル用エクストル
ーダーにより溶融押出しを行い、溶融状態の樹脂を冷却
ドラムにより冷却することにより得ることが出来る。こ
の際、フィルム及びシートは結晶化による透明性の低下
を防ぐため出来るだけ急冷することが望ましく、密度法
による測定での結晶化度は10重量%以下(密度1.3
48g/cm3以下)、ヘイズは5%以下が望しい。
【0039】又、製膜方法としては金属ロール間で挟み
冷却する方法(タッチロール法)や制電印可法、エアー
ナイフ法等があるが光沢性、厚みの均一性の点からタッ
チロール法が好ましい。
【0040】本発明品はポリエステルが本来有する優れ
たリサイクル性を維持しており、製膜時に所定の幅にカ
ットする際に発生する耳部や製品を打ち抜き加工する際
に発生するスケルトンを粉砕して再度原料として用いる
ことが可能である。これらのリサイクル原料は本発明品
のスキン層、コア層のどちらにも使用することが可能で
ある。
【0041】このようにして得られたフィルム及びシー
トは熱成形により容器とすることが出来る。用いる熱成
型方法は真空成形、圧空成形、熱盤成形、プラグアシス
ト成形、エアースリップ成形等またはこれらを組み合わ
せた成形方法が常法として考えられるが、本発明では何
れの方法も用いられる。
【0042】又、製膜直後および後加工において所定の
サイズに裁断した枚葉品や該シートを通常の方法によっ
て裁断、打ち抜き、折り曲げ、接着及び組立加工する事
によりクリアケースとすることが出来る。
【0043】本発明によれば、透明性及び印刷性、接着
性を維持したままでフィルム及びシート状態時の滑り性
や、所定サイズにカットする際の裁断性、フィルム及び
シート同士のブロッキング性、制電性が改善され、更に
熱成形品やクリアケースの耐ブロッキング性、制電性改
善に最適である。
【0044】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に具体的に
説明するが本発明はこれに限定されるものではない。
尚、各特性測定は次の方法に従って行った。
【0045】(1)シートヘイズ 日本電色社製ヘイズメーターNDH―20Dを使用し、
JIS−K−7105に準じた方法にてヘイズ(曇価)
を測定した。
【0046】(2)静止摩擦係数 東洋精機社製摩擦測定機TR型を使用し、ASTM−1
894に準じた方法にてシートの静止摩擦係数(μs)
を測定した。
【0047】(3)裁断性 縦(裁断長)80mm×横150mmのサンプルを20
枚重ねトムソン刃にて徐々に加重をかけていき押し切り
を行い全数裁断時の加重測定を行った。加重 0〜 5kg ○ 5〜20kg △ 20kg以上 × とした。
【0048】(4)制電性 サンプルを25℃×60%RHの雰囲気下で6hr放置
後、横河電気社製HIGE RESISTANCE M
ETER 4329Aと東亜電波工業社製分銅電極入電
磁遮蔽箱を使用し表面抵抗値を測定した。
【0049】(5)平均粒径 コールターエレクトロニクスリミテッド社製MULTI
SIZER装置で測定した等価球形分布における積算
体積分率50%の直径(粒径)を平均粒径とした。
【0050】(6)表面凹凸の評価 東京精密社製SURFCOM表面荒さ計を使用しJIS
−B−0601に準じて測定を行った。
【0051】(7)ブロッキングの評価 真空熱成形後の容器を五個重ね持ち上げたとき自重によ
る容器剥離評価を行った。 剥離あり ○ 剥離なし × とした。
【0052】(8)印刷性の評価 オフセット印刷機を使用し、ポリエステル用のインクを
使用して印刷した後セロテープ剥離試験を行った。 剥離なし ○ 剥離あり × とした。
【0053】(9)接着性の評価 瞬間接着剤を使用し、接着強度の評価を行った。 接着 ○ 剥離あり × とした。
【0054】実施例1〜7、比較例1〜4 二軸ベント付き押出機を用い285℃、ベント部の真空
度5mmHgの条件下でTダイより溶融押出を行いタッ
チロール方式にて表1、表3に示す組成の単層シートを
製造した。
【0055】実施例8〜24、比較例5 ポリエチレンテレフタレート樹脂を水分率200ppm
以下になるように乾燥させ、二軸混練機により280℃
で表1、表2、表3に示した脂肪酸エステル化合物と溶
融混練し10重量%マスターを作製した。次に、二軸ベ
ント付き押出機を用い285℃、ベント部の真空度5m
mHgの条件でTダイより多層溶融押出を行いタッチロ
ール方式にて製膜を行う際、脂肪酸エステル化合物のマ
スターバッチを表1、表2、表3記載のポリエステル樹
脂に所定量になるように配合し3層構造の表1、表2、
表3に示す組成の多層シートを製造した。
【0056】実施例25 実施例15のシート状成形物を使用し、シート状成形物
の表面温度が100℃になるよう非接触式のヒーターを
用いて予熱し、真空成形にて丸型容器を作製してブロッ
キングの評価を行ったが、ブロッキングは発生せず容器
の滑り性は良好であった。
【0057】実施例26 実施例17のシート状成形物を印刷し打ち抜き、折り曲
げ、罫線を付けた後、ケース状に組み立て接着を行った
ところ加工時滑り不良の問題はなく印刷性、接着性も良
好であった。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 7/04 CFD B65D 1/00 A // B29K 67:00 B B29L 7:00 9:00 31:56 C08L 67:00 Fターム(参考) 3E033 AA20 BA17 BB01 BB04 BB08 EA10 FA10 4F006 AA35 AB69 BA07 CA07 4F071 AA43 AA45 AA46 AC10 AF27Y AH04 BA01 BB06 BB07 BC01 BC04 BC08 BC14 BC16 4F100 AK41B AK42A AK42C AK42J AK42K BA02 BA03 BA04 BA05 BA06 BA07 BA10A BA10D BA10E BA16 CA22D CA22E CC00D CC00E DA01 DD07A DD07C EH20 EJ19 EJ40 EJ50 GB15 GB16 GB23 GB48 GB66 JG03 JK16 JL00 JL01 JN01 YY00A YY00C 4F207 AA24 AB20 AD11 AF01 AG01 AG03 AH55 KA01 KA17 KB13 KB22 KF02 KW23 KW26

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステル重合体(A1)からなり、
    少なくとも片面に高さ0.05〜5μmの表面突起を1
    〜2000個/mm2有し、少なくとも片面に制電剤を
    塗布したことを特徴とするポリエステル系シート状成形
    物。
  2. 【請求項2】 脂肪酸エステル化合物が0.1〜3重量
    %配合されたポリエステル重合体(A2)からなり、少
    なくとも片面に高さ0.05〜5μmの表面突起を1〜
    2000個/mm2有し、少なくとも片面に制電剤を塗
    布したことを特徴とするポリエステル系シート状成形
    物。
  3. 【請求項3】 脂肪酸エステル化合物が0.1〜3重量
    %配合されたポリエステル重合体(A2)をスキン層と
    し、脂肪酸エステル化合物を含まない及び/又は含んで
    もスキン層より少ないポリエステル重合体(A3)から
    なるコア層、から構成され、該スキン層は該コア層の少
    なくとも片面に積層されており、かつ少なくとも片面に
    高さ0.05〜5μmの表面突起を1〜2000個/m
    2有し、かつ少なくとも片面に制電剤を塗布したこと
    を特徴とするポリエステル系シート状成形物。
  4. 【請求項4】 脂肪酸エステル化合物が脂肪族アルコー
    ルと脂肪族モノカルボン酸からなる炭素数の合計が30
    〜60個のエステル化合物及び/又は3個以上の水酸基
    を有する多価アルコールと炭素数が12個以上の脂肪族
    モノカルボン酸とのエステル化合物である請求項2また
    は3記載のポリエステル系シート状成形物。
  5. 【請求項5】 シート状成形物がシートである、請求項
    1〜4いずれかに記載のシート状成形物。
  6. 【請求項6】 シート状成形物がフィルムである、請求
    項1〜4いずれかに記載のシート状成形物。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5いずれかに記載のシート状
    成形物を裁断して得られる枚葉品。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6いずれかに記載のシート状
    成形物を熱成形してなるポリエステル容器。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7いずれかに記載のシート状
    成形物および/または枚葉品を裁断、打ち抜き、折り曲
    げ、接着および組み立て加工したポリエステル容器。
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