JP2008265809A - 打抜きシート及びこれを用いた成形容器 - Google Patents

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【課題】 積層成形容器における成形容器の密着性を軽減すると共に、成形容器の手離れが向上する打抜きシートを提供する。
【解決手段】 二軸延伸ポリプロピレンフィルムよりなる第1合成樹脂フィルム15の一方面上に印刷層として印刷インキ16が形成される。印刷インキ16を覆うように第1合成樹脂フィルム15の一方面上に押出法によってポリブチレンテレフタレート(PBT)よりなる第2合成樹脂フィルム18が全面に形成される。第1合成樹脂フィルム15の下面には高分子性の帯電防止剤19が塗布され、第2合成樹脂フィルム18の上面には離形コート剤20が塗布される。このようにして形成された第2合成樹脂フィルム18を複数枚重ね合わせた状態でこれを打抜いた後、プレス成形することによって多数の食品容器となる積層成形容器が形成される。
【選択図】 図1

Description

この発明は打抜きシート及びこれを用いた成形容器に関し、特に合成樹脂フィルム同志を一体化させた状態でプレス成形して食品の収容に用いられる成形容器の打抜きシート及びこれを用いた成形容器に関するものである。
近年、簡易なおかず入れ容器として紙又はプラスチックフィルムの成形品が多く使われるようになって来た。しかしながら、紙容器の場合は容器の耐水性に問題があり、又、プラスチックフィルムの容器の場合は油調理食品の温め時の保形性(耐油、耐熱性)に問題がある。
更に、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(以下「OPPフィルム」という)に印刷した着色プラスチックフィルム容器では、印刷インキの耐熱性及び耐触性に問題があり、食品への色移りがあって食品衛生上好ましくない。
そこで、着色プラスチックフィルム容器の食品への色移り対策としては、印刷着色部を2枚のOPPフィルムで挟み込む構造にして食品衛生法に適法したものがある(特許文献1参照)。
図3はこのような食品収容用の成形容器の外観形状を示した斜視図である。
図を参照して、成形容器41は円形形状の底部45と底部45の外周縁から立ち上がる側壁部46とから構成され、側壁部46には複数の襞47が形成されている。
図4は図3で示された成形容器41をプレス成形するために準備される打抜きシートの断面構造を示した図である。
図を参照して、打抜きシート48は成形容器41の形状に合わせて円盤形状を有している。そして成形容器41の内面側となる側に透明のOPPフィルムよりなる第1合成樹脂フィルム49が配置され、第1合成樹脂フィルム49の下面には、印刷模様を第1合成樹脂フィルム49を介して視認させるための印刷インキ16が印刷されている。更に、第1合成樹脂フィルム49の下面には印刷インキ16を覆うように接着剤44が塗布され、この接着剤44を介してOPPフィルムよりなる第2合成樹脂フィルム50が貼り付けられている。
このようにして形成された打抜きシート48をプレス成形することによって、図5に示すように第1合成樹脂フィルム49を内面側とする図3のような成形容器41が形成される。その結果、印刷インキ16は成形容器41に収容された食品と接することなく、その印刷模様を視認できるので衛生上及び美観上好ましいものとなる。
又、図3に示す成形容器は、実際の加工では図6で示すような積層成形容器53としてプレス加工され、これを成形容器41ごとに1枚ずつ剥がして使用するものである。
図7はこの積層成形容器のプレス加工前に準備される積層シートの断面構成を示した図であり、図8はこれをプレス成形した積層成形容器の断面構造を示した図である。
これらの図を参照して、積層シート51は図4で示した断面構成の打抜きシート48a〜打抜きシート48nを複数枚積層した状態で準備される。この積層シート51を凸形状の上金型と凹形状の下金型とから成るプレス成形機にかけ、複数の打抜きシート48を加熱状態にて一度にプレス成形するものである。即ち、上金型は成形容器の内面をプレスし、下金型は成形容器の外面をプレスする。
このようにプレス成形することによって、打抜きシート48の各々は互いに積層された状態で図8に示すようにプレス成形される。このようにして図6で示した積層成形容器53を得ることができる。
特開2003−128122号公報
上記のような従来の成形容器にあっては、使用時には、積層成形容器53から成形容器41を1枚ずつ剥がして分離させる。しかし、積層成形容器53は、同一材料の打抜きシート48を一体的に加熱状態でプレス成形するため、互いに強固に密着した状態で形成されるので、容易に分離しない。
又、プレス成形時における打抜きシート48同士の摩擦等によってその表面に静電気が生じる場合がある。静電気が生じると成形容器41同士が分離しにくくなり、又、成形容器の取扱い時における手離れが悪くなって作業性を低下する虞が生じる。
更に、上記のような成形容器にあっては、フィルム同志が接着剤を介して貼り付けられている。近年このような成形容器も更に高温下で使用されることも多くなり、接着剤から生じる臭いの問題も生じることになる。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、積層成形容器における成形容器同志の密着性を軽減すると共に成形容器の手離れが向上する打抜きシート及びこれを用いた成形容器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1記載の発明は、複数のシート材を重ね合わせてプレス成形によって複数の成形容器を形成するための打抜きシートであって、シート材の各々が、第1合成樹脂フィルムと、第1合成樹脂フィルムの一方面に押出法によって一体化された第2合成樹脂フィルムとからなり、第1合成樹脂フィルムの他方面には帯電防止剤が塗布されると共に、第2合成樹脂フィルムの外方面には、離形コート剤が塗布されるものである。
このように構成すると、重ね合わされた成形容器同志の密着状態が軽減されると共に、成形容器同志が分離し易くなる。又、各成形容器を取り扱う際の手離れ性が向上する。更に、第1合成樹脂フィルムと第2合成樹脂フィルムとは接着剤無しで一体化する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成において、第1合成樹脂フィルム及び第2合成樹脂フィルムの少なくとも一方は透明性を有し、第1合成樹脂フィルムの一方面には、印刷インキが形成されるものである。
このように構成すると、印刷インキは第1合成樹脂フィルムと第2合成樹脂フィルムとによって挟まれると共に第1合成樹脂フィルム及び第2合成樹脂フィルムの少なくとも一方から印刷インキが透視される。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の構成において、第1合成樹脂フィルムは二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)よりなり、第2合成樹脂フィルムはポリブチレンテレフタレート(PBT)よりなり、第2合成樹脂フィルムが成形容器の内面となるようにプレス成形されるものである。
このように構成すると、成形容器の耐熱性及び保形性が向上する。
請求項4記載の発明は、第1合成樹脂フィルムに対して第2合成樹脂フィルムを押出法によって一体化させ、容器の内面が第2合成樹脂フィルムとなるように設定された打抜きシートをプレス成形によって形成する成形容器であって、第1合成樹脂フィルムは、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)よりなり、第2合成樹脂フィルムは、ポリブチレンテレフタレート(PBT)よりなるものである。
このように構成すると、成形容器の耐熱性及び保形性が向上する。
以上説明したように、請求項1記載の発明は、成形後の取扱いが容易となるため作業効率が向上する。又、第1合成樹脂フィルムと第2合成樹脂フィルムとの一体化に接着剤が用いられていないため成形容器の加熱時の臭いの発散が抑制される。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加えて、成形容器の衛生上の問題を解決すると共に、その意匠性が向上する。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明の効果に加えて、成形容器の耐熱性及び保形性が向上するため、成形容器の品質が向上する。
請求項4記載の発明は、成形容器の耐熱性及び保形性が向上するため、成形容器の品質が向上する。又、第1合成樹脂フィルムと第2合成樹脂フィルムとの一体化に接着剤が用いられていないため成形容器の加熱時の臭いの発散が抑制される。
図1はこの発明の第1の実施の形態による打抜きシートの製造方法を示した概略工程図である。
図の(1)を参照して、厚さ12μmの透明の二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)よりなる第1合成樹脂フィルム15が準備される。次にその(2)に示されているように、第1合成樹脂フィルム15の一方面には、成形容器の内面、外面を通して印刷模様を視認させるための印刷インキ16が印刷される。
次に、その(3)に示されているように、透明のポリブチレンテレフタレート(PBT)を第1合成樹脂フィルム15の進行方向に同期させて押し出す。これによって、第1合成樹脂フィルム15の印刷インキ16側の面を覆うように第1合成樹脂フィルム15に対して第2合成樹脂フィルム18を一体化させる。一体化後の第2合成樹脂フィルム18の厚さは16μmとなるように第2合成樹脂フィルム18の押し出し量を調整する。
次にその(4)に示されているように、第1合成樹脂フィルム15の他方面(外面)に帯電防止剤19が全面に塗布される。尚、この実施例で用いられる帯電防止剤19としてアニオン系、カチオン系又はノニオン系のものがあるが、容器の使用目的から衛生上問題の無いものを選択すれば良い。
帯電防止剤19を塗布した後のフィルムの表面抵抗値は、例えばAgilent社製(4339B High resistance mater)の絶縁抵抗計にて、付加電圧500V、測定時間60秒の条件下にて測定した場合、1×10から1×1012Ω・cmになるように塗布量を調整する。
尚、この表面抵抗値の範囲は、一般的な静電気防止の効果を生じるとされている値である。従って、表面抵抗が、上記の規定の範囲に達しない場合は、数回帯電防止剤を塗布するか、複数の帯電防止剤を塗り合わせるようにしても良い。尚、帯電防止は、成形容器の内側か外側のいずれかが1×10から1×1012Ω・cmの抵抗値に入っていればその効果を発揮する。そのため、本実施の形態にあっては、第1合成樹脂フィルム15の外方面にのみ帯電防止剤19を塗布するように構成している。
そして、第2合成樹脂フィルム18の外面には、全面に離形コート剤20が塗布され、成形容器のための打抜きシート13が完成する。
尚、打抜きシート13は従来例の図4に相当するものであり、これを複数枚重ねた状態で10〜200℃位、好ましくは70〜140℃位でプレス成形される。そこで、プレス成形の前後で帯電防止剤19の表面抵抗値が変化するか否かも検証した。その結果、プレス成形によって表面抵抗値の変化は無いことが判明したため、打抜きシート13の状態で帯電防止剤19の塗布量を管理すれば良いことになる。
図2は図1で示された打抜きシートを複数枚重ね合わせた状態で円盤状に打抜き、これをプレス成形によって容器形状にした積層成形容器の概略断面形状である。
図を参照して、積層成形容器23はプレス成形された打抜きシート13a〜打抜きシート13dが重ね合わされた状態となっている。そして、打抜きシート13aよりなる成形容器21aは、その内面側には離形コート剤20aが、その外面側には帯電防止剤19aが各々塗布された状態に成形されている。成形容器21aの外方側に位置する打抜きシート13bよりなる成形容器21bも同様にその内面側には離形コート剤20bが、その外面側には帯電防止剤19bが各々塗布された状態となる。
従って、成形容器21の各々の接触面には必ず帯電防止剤19が塗布されていることになり、成形容器21同志の分離性や指で摘んで取り扱う際の手離れ性が良くなり、作業効率を向上する。又、各成形容器21の内面側には離形コート剤20が塗布されているため、プレス時に生じる相互の密着状態を緩和する。
更に、成形容器21の内面側には押し出しによるPBTを用い、外面側に二軸延伸のPETを用いているため耐熱性及び保形性が向上すると共に、接着剤を使用していないため高温下での臭いの発生も阻止することが可能となる。
次に、上記実施の形態による成形容器を中心として実験を行った。
1.実験の前提
2層の複合フィルムよりなる成形容器を種々の条件を変えて試料として準備し、各試料に対して表面抵抗値、積層状態での密着性(ブロッキング)、耐熱性及び耐熱保形性について検討した。
2.試料の内容
以下の表1に示す試料を準備した。
Figure 2008265809
上記表の中で「実施例」として示すものは以下に示す所定の条件を満足するものであり、「比較例」として示すものは、その条件を満たさないものである。
(実施例1)
二軸延伸のPETよりなる12μmのフィルムにベタ塗り印刷を施した後、押出法によりPBT層をコートして一体化した。コートしたPBT層の厚みは16μmに調整した。その後、塗布工程において、PET面にのみ帯電防止剤を塗布した。帯電防止剤はカチオン系高分子帯電防止剤NWS−682(新中村化学製)の原液を水及びイソプロピルアルコールにて所定の濃度に希釈したものである。PBT面側には何も塗布されていない。この状態で30枚のフィルムを重ね合わせてPBT面側が容器の内側となるようにプレス成形を行った。
(実施例2)
実施例1の片面にのみ帯電防止剤を塗布したフィルムの反対の面(PBT面側)に、離形コート剤を塗布した。離形コート剤は、PP離形コート剤(リーダー製)で、イソプロピルアルコールと水で希釈後、汎用の塗工機にて所定厚みになるように塗布した。その後、フィルムを30枚重ね合わせて離形コート剤を塗布した面が容器の内側となるようにプレス成形を行った。
(実施例3)
実施例1の帯電防止剤を塗布した面と反対の面に、帯電防止剤を塗布した。プレス成形方法は実施例1と同様である。
(実施例4)
二軸延伸のPETよりなる12μmのフィルムにベタ塗り印刷を施した後、押出法によりPET層をコートした。コートしたPETの厚みは16μmに調整した。実施例1と同様の方法で、帯電防止剤を塗布した後、実施例1と同様の方法で押出PET面が容器の内側となるようにプレス成形を行った。
(実施例5)
実施例3の両面に帯電防止剤を塗布したフィルムのPET面に、更に離形コート剤を塗布した後、実施例1と同様の方法でプレス成形を行った。
(比較例1)
二軸延伸のPETよりなる12μmのフィルムにベタ塗り印刷を施した後、押出法によりPBT層をコートした。コートしたPBT層の厚みは、16μmに調整した。このフィルムの両面には、帯電防止剤や離形コート剤を塗布することなく、フィルムを30枚重ね合わせてPBT面側が容器の内側となるようにプレス成形を行った。
(比較例2)
比較例1のフィルムのPET面のみに離形コート剤を塗布してPBT面が容器の内側になるように比較例1と同様の方法でプレス成形した。
(比較例3)
比較例1のフィルムの両面に、離形コート剤を塗布して、PBT面が容器の内側になるように比較例1と同様の方法でプレス成形した。
(比較例4)
実施例1の帯電防止剤を塗布した面に、更に離形コート剤を塗布し、実施例1と同様の方法でプレス成形した。
(比較例5)
実施例3の両面に帯電防止剤を塗布したフィルムに、更にその両面に離形コート剤を塗布した後、実施例1と同様の方法でプレス成形した。
(比較例6)
比較例2のPET面に離形コート剤を塗布したフィルムのPET面に更に帯電防止剤を塗布した後、比較例1と同様の方法でプレス成形した。
(比較例7)
押出法ではなく、接着剤を使用した貼り合せにより準備した実施例3と同様のフィルムを実施例1の方法でプレス成形した。
(比較例8)
二軸延伸のPETよりなる12μmのフィルムにベタ塗り印刷を施した後、押出法によりポリプロピレン(PP)層をコートした。コートしたPP層の厚みは16μmに調整した。このフィルムのPET面に帯電防止剤を塗布した後、フィルムを30枚重ね合わせてPP面側が容器の内側となるようにプレス成形を行った。
3.実験の内容
(1)表面抵抗
実施例及び比較例で用いる、それぞれのフィルムの表面抵抗を測定した。表面抵抗の測定を容易にするため、予めプレス成形されたフィルムとプレス成形前のフィルムの表面抵抗とを比較した。この理由は、通常表面抵抗は平滑なシートを測定することによって正確な値を得るものであるが、プレス成形後のフィルムはその表面に凹凸が形成されるため測定値にばらつきが生じる可能性があるためである。又、プレス成形が加熱状態で行われるため熱ダメージの影響による抵抗値の変化も危惧される。しかし上述のようにプレス成形の前後でフィルムの表面抵抗が変化しないことが確認されたため、成形容器の表面抵抗としてはプレス加工前のフィルムの表面抵抗を測定してこれを採用した。
(2)電子レンジでの耐熱保形性
実施例及び比較例の成形容器の食品充填時の容器の変形具合を比較した。まず、それぞれのフィルムをプレス成形することによって開放上端の径が63mm、容器の底の径が45mm及びその側壁の高さが27mmの寸法の成形容器を準備する。そして、それぞれのフィルムからなる成形容器に90℃の熱湯30ccを注ぎ、500Wで30秒加熱処理した後の、開放上端における口径の面積拡大率を比較する。
(3)オーブンでの耐熱性
実施例及び比較例の成形容器のオーブンレンジでの調理後の容器の変形具合を比較した。変形具合の測定方法は、実施例及び比較例の成形容器をほぼ同形状でやや大きなアルミニウム箔でできた焼き型に載置し、成形容器内部にホットケーキの生地を25g入れ、200℃、6分で加熱後の成形容器の高さの変化を測定した。成形容器の耐熱性が低い場合は、合成樹脂性のフィルムは収縮を起こすため、容器の高さが低くなる。尚、この実験に用いたオーブンレンジはフジマック社製FSCC6である。
(4)プレス成形後のブロッキング性(容器の密着性)
実施例及び比較例のフィルムを加熱した金型内に挿入し、加圧プレスした後の成形容器の密着度を比較した。用いた金型では、通常1回のショットで金型内に充填するフィルムの挿入枚数は30枚(フィルムの総厚さが30μmの場合)で、金型温度は140℃である。尚、容器同士の密着度は数値化することが難しいので、この評価では一度に挿入するフィルムの枚数を40枚として、金型温度を変化させることによってフィルムが密着しない限界温度を測定した。即ち、この温度が高いほどブロッキングが起こりにくくなると推測した。
4.実験結果
以下の表2に実験結果をまとめている。尚、合格の判定基準は以下の通りである。
(1)表面抵抗
フィルムの少なくとも一方の面が1×10から1×1012Ω・cmであること。
(2)面積拡大率
150%以下であること。
(3)調理後の容器高さ
24mm以上であること。
(4)ブロッキング温度
150℃以上であること。
尚、下記の表において下線が引かれたものが基準外となり、不合格とした。尚、表面抵抗にあっては基準外のものに下線を引いているが、該当するのが容器の内面及び外面の一方だけである場合、他の条件が充足されているものであれば合格としている。
Figure 2008265809
※ オーブンによる加熱試験後、接着剤が溶け出して臭いが発生した。
※※ フィルムが溶融した。
尚、実施例5の表面抵抗の値から、帯電防止剤の塗布面に離形コート剤を塗布すると帯電防止の機能が失われることが判明した。
尚、上記の実施の形態では、第1合成樹脂フィルム及び第2合成樹脂フィルムをPETフィルム及びPBTフィルムのように特定のフィルムとしたが、これらのフィルムを逆にしたり、あるいは他の合成樹脂フィルムとしても良く、いずれにしてもその両面を帯電防止剤及び離形コート剤を塗布すれば同様の効果を奏する。
又、上記の実施の形態では、第1合成樹脂フィルムは二軸延伸PETを用いているが、同等の耐熱性を有するものであれば他の合成樹脂フィルムでも良い。
更に、上記の実施の形態では、第1合成樹脂フィルムに印刷層を形成しているが、印刷層は必ずしもなくても良い。この場合透視の必要性がなくなるため、第1合成樹脂フィルム及び第2合成樹脂フィルムの透明性はなくても良い。
更に、上記の実施の形態では、PETフィルム及びPBTフィルムの2層フィルム構成としているが、PETフィルムの外面に更に第2のPBTフィルムを押出法により形成し、その外面に帯電防止剤を塗布するようにしても良い。同様にPBTフィルムの外面に更に第2のPBTフィルムを押出法により形成し、その外面に離形コート材を塗布するように構成しても良い。これらの場合、フィルムの全体厚さが増加するため、打抜きシートの曲げ強度や引張り強度が向上する。
更に、上記の実施の形態では、容器の外面側になるフィルムに帯電防止剤を、容器の内面側になるフィルムに離形コート剤を各々塗布しているものを中心としているが、これらを逆に塗布しても良い。
この発明の第1の実施の形態による打抜きシートの製造方法を示した概略工程図である。 図1で示された打抜きシートを複数枚重ね合わせた状態で円形状に打抜き、これをプレス成形した場合の積層成形容器の概略断面形状を示した図である。 一般の食品収容用の成形容器の外観形状を示した斜視図である。 図3で示された成形容器をプレス成形するために準備される打抜きシートの断面構造を示した図である。 図4で示した打抜きシートをプレス加工して成形した成形容器の断面構造を示した図である。 図4で示した打抜きシートを複数枚重ね合わせて、これをプレス成形して形成した積層成形容器の外観形状を示した斜視図である。 図6の積層成形容器を形成するための打抜きシートを複数枚重ね合わせた状態を示した断面図である。 図7で示した積層された打抜きシートをプレス成形して形成された積層成形容器の断面構造を示した図である。
符号の説明
13…打抜きシート
15…第1合成樹脂フィルム
16…印刷インキ
18…第2合成樹脂フィルム
19…帯電防止剤
20…離形コート剤
21…成形容器
尚、各図中同一符号は同一又は相当部分を示す。

Claims (4)

  1. 複数のシート材を重ね合わせてプレス成形によって複数の成形容器を形成するための打抜きシートであって、
    前記シート材の各々が、
    第1合成樹脂フィルムと、
    前記第1合成樹脂フィルムの一方面に押出法によって一体化された第2合成樹脂フィルムとからなり、
    前記第1合成樹脂フィルムの他方面には帯電防止剤が塗布されると共に、前記第2合成樹脂フィルムの外方面には、離形コート剤が塗布される、打抜きシート。
  2. 前記第1合成樹脂フィルム及び前記第2合成樹脂フィルムの少なくとも一方は透明性を有し、
    前記第1合成樹脂フィルムの前記一方面には、印刷インキが形成される、請求項1記載の打抜きシート。
  3. 前記第1合成樹脂フィルムは二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)よりなり、前記第2合成樹脂フィルムはポリブチレンテレフタレート(PBT)よりなり、前記第2合成樹脂フィルムは前記成形容器の内面となるようにプレス成形される、請求項1又は請求項2記載の打抜きシート。
  4. 第1合成樹脂フィルムに対して第2合成樹脂フィルムを押出法によって一体化させ、容器内面が前記第2合成樹脂フィルムとなるように設定された打抜きシートをプレス成形によって形成する成形容器であって、
    前記第1合成樹脂フィルムは二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)よりなり、前記第2合成樹脂フィルムはポリブチレンテレフタレート(PBT)よりなる、成形容器。
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