JP2015098339A - 液体用紙容器 - Google Patents

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裕子 青木
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Abstract

【課題】容器物の残量が見え、かつ、内容物の温度を接触で感じることが可能な容器であって、しかも、従来の紙容器における生産設備を使用可能で、内面に凸になるような、窓への密封シートなどを貼る工程がいらないで、内部の安定した生産が可能な液体用紙容器を提供すること。
【解決手段】少なくとも紙を基材(11)とし、基材の表裏に透視可能なフィルムを配置し、側面を備える紙容器において、側面(3)に基材のない窓部(2)を設けたことを特徴とする液体用紙容器。
【選択図】図1

Description

本発明は、コーヒー飲料などの、主として加温又は冷却して食す液状食材を収納するための液体用紙容器に関し、内容物の残量、温度を、開封しない状態でも確認可能にした紙容器に関する。
従来、コーヒー飲料、紅茶飲料、ココア飲料、日本酒、液体スープ、お汁粉、甘酒などの液体を収納した容器は、冷却した状態で流通・保管され、飲料時に加熱して飲んだり食べたりする方法が採られていた。
しかしながら、環境に配慮した容器として、紙を基材とした紙容器を採用する場合、内容物を紙容器に収納した状態で加熱すると、内容物が見えない、温度状態がつかめないなどの問題があった。
特に、電子レンジなどで内容物を加熱した場合、紙の断熱性で、容器を手で掴んでいるにもかかわらず、内部の温度が伝わらず、分からない。そのため、非常に高温に加熱されていても気が付かないで、それを飲もうとして舌や唇に火傷を負うような事故が発生していた。また、冷却してあるにもかかわらず、消費者が触っても、冷えている感触がほとんどないので、敬遠して購入してくれない恐れもあった。
そのような問題を解決するのに、特許文献1では、少なくとも紙層からなる基材層と、ガスバリアー層からなる中間層と、熱接着性樹脂層からなる内層とを備えた積層体からなる紙容器において、該紙容器に切欠部が設けられ、該切欠部の周縁部で前記紙容器の内層に、前記切欠部を密封するガスバリアー性に優れ且つ透明性を有する芯層と該芯層の両面に熱接着性樹脂層からなる接着層とを備えた透明な密封シートがその一方の接着層で熱接着され、前記密封シートと内容物が接触しないように熱接着性樹脂層からなる透明な保護シートが前記密封シートを覆うように設けられると共に、前記保護シートと前記密封シートとが該密封シートの他方の接着層で熱接着することにより一体化され、前記保護シートと前記紙容器の内層とが熱接着されていることを特徴とする窓付き紙容器を提案している。
しかし、この紙容器のように、新たに「ガスバリアー性に優れ且つ透明性を有する芯層と該芯層の両面に熱接着性樹脂層からなる接着層とを備えた透明な密封シート」を内層に貼り合わす作業が伴う。
この為、容器全体の積層シート以外に、別の窓用の密封シートが必要なだけではなく、作業工程が煩雑になる。しかも、容器内側に密封シートが凸状に設けるので、成形治具に沿わせにくく、容器形状に成形する工程のロスも大きく、安定した生産ができない。また、容器の品質バラツキも大きく、コストもかなり高くなってしまう問題があった。
また、特許文献2では、少なくとも紙からなる基材層と、透明なバリア性材料からなる中間層と、熱可塑性樹脂からなる最内層とを設けた積層材料からなる液体用紙製容器であって、前記紙製容器に窓穴部が設けられ、該窓穴部の周縁部で該紙製容器の内面に該窓穴部を密閉する透明な窓貼りフィルムが貼着されていることを特徴とする液体用紙製容器を提案している。
この容器も、内面に透明な窓貼りフィルムが貼るので、同様に、容器全体の積層シート以外に、別の窓貼りフィルムが必要なだけではなく、作業工程が煩雑になる。しかも、容器内側にこのような密封シートが凸状に設けられるので、成形治具に沿わせにくく、容器形状に成形する工程のロスも大きく、安定した生産ができない。また、容器の品質バラツキも大きく、コストもかなり高くなってしまう問題があった。
特許第4372858号公報 特開2005−225525号公報
そこで、容器物の残量が見え、かつ、内容物の温度を接触で感じることが可能な容器であって、しかも、従来の紙容器における生産設備を使用可能で、内面に凸になるような、窓への密封シートなどを貼る工程がいらないで、内部の安定した生産が可能な液体用紙容器を提供することが、本発明の課題である。
本発明の請求項1の液体用紙容器は、少なくとも紙を基材とし、基材の表裏に透視可能なフィルムを配置した側面を備える紙容器において、側面に基材のない窓部を設けたことを特徴とする液体用紙容器である。
本発明の請求項2の液体用紙容器は、窓部は、基材の表裏に設けた透視可能なフィルムのみで構成された融着部であることを特徴とする請求項1に記載の液体用紙容器である。
本発明の請求項3の液体用紙容器は、基材が紙と金属箔からなる積層シートで構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体用紙容器である。
本発明の請求項4の液体用紙容器は、前記透視可能なフィルムが、透明バリアフィルム層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液体用紙容器。
本発明の請求項5の液体用紙容器は、紙容器の天面又は側面上部近傍に開口部を有し、開口部にはタブ材が貼られていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液体用紙容器である。
本発明の請求項6の液体用紙容器は、紙容器が、筒状の側面と底板、天板からなる液体用の筒状紙容器であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の液体用紙容器である。
本発明の請求項7の液体用紙容器は、紙容器の窓部の上端は天板より5ミリメートル以上、窓部の下端は底板より8ミリメートル以上離れていることを特徴とする請求項6に記載の液体用紙容器である。
本発明の液体用紙容器は、基材の表裏に透視可能なフィルムを貼る前に窓部を開口する工程を入れるだけで、生産できる。
従って、従来設備での生産が可能であり、追加される部材もなく、印刷時又は位置決め用穴加工時に加工することができるので、紙容器の価格もほとんど上がらない。
しかも、紙容器を成形する積層シートの表裏に凸になる突起物がないので、成形する治具の変更や調整も必要がない。その為、ロスが生じにくく、生産性も高く、安定した紙容器が製造可能である。
本発明の筒型液体用紙容器の外観図である。 本発明のカップ型液体用紙容器の外観図である。 本発明の液体用紙容器における窓部の断面図である。 窓を複数の孔で構成した本発明の筒型液体用紙容器における外観図である。
以下、本発明の液体用紙容器の実施の形態例について、図を用いて詳細に説明する。
実施形態例に使用される紙容器本体のひとつは筒状の紙容器で、図1に示すような、側面として積層シートを丸めて円筒状の側面30を作り、その円筒状の側面の上下を折り曲げ、天板331と底板332の周囲に設けた融着部を挟み込んで融着した液体用紙容器である。そのため、天板融着部3310と底板融着部3320が一定の幅で上下に設けられる。
円筒状の側面30の一部に縦に長い窓2を設けた。この窓2は、積層シート5を製造する時に、あらかじめ基材に穴を開けてから、表裏の透視可能なフィルムを貼り合わせることによって、製造される。この窓には基材の紙がなく、透視可能なフィルムで構成されているので、内部が見えて残量が分かるだけではなく、断熱性のある紙基材がないので、断熱性も大きくなく、窓に触ることによって、内部の温度が伝導して感じることができる。
窓部2は、天板融着部3310と底板融着部3320からそれぞれ上逃がし22を5ミリメートル、下逃がし23を8ミリメートルそれぞれ離れた所にとって作られる。
上逃がし22を4ミリメートル、下逃がし23を7ミリメートルなど、逃がしを短く取ってしまうと、成形における皺が発生しやすく、また、座屈強度が低下する問題が発生する問題が発生するので、品質確保には必要な寸法である。また、下逃がしが上逃がしよりも大きいのは、容器の製造において、上側から先に融着するので、内部に治具を挿入したりして加工し易いが、下側は、上側の後に融着シールするので、加工しにくい為、必要な長さが大きくなる。
内容物充填後、飲み口を覆うキャップ7で、上部全体を覆っても良い。
実施形態例に使用される紙容器本体の二つ目は、図2に示すようなカップ状の紙容器で、積層シートを扇状に切断後、丸めて円錐台の側面300を作り、その円錐台の側面300の上下を折り曲げ、天板331と底板332の周囲に設けた融着部を挟み込んで融着した液体用紙容器である。そのため、天板融着部3310と底板融着部3320が一定の幅で上下に現れる。窓部2はこの天板融着部3310と底板融着部3320からそれぞれ、上逃がし22を5ミリメートル、下逃がし23を8ミリメートルそれぞれ離れた所にとって作られる。
図3は、本発明の液体用紙容器の側面3に設けられた窓2の断面図である。
図3−1は基本的な積層シート5で、紙で作られた基材11とその表裏に熱伝導性を有する透視可能なフィルムを貼り合わせて製造されている。
この基材11は、紙の為、断熱性が高く、強度も高いが、透明性はない。その為、表フィルム12と裏フィルム13を貼り合わす前に、基材の紙に窓部を開けて取り除いておく。表フィルム12や裏フィルム13は、紙に印刷などを施しさらに窓部の穴加工を経た後の基材11ロールシートに、エクストルーダーラミネーション機で、表裏に貼り合わすことで、製造される。
図3−2は、内側になる裏フィルム13に、透明バリアフィルム131を含む構成のものである。透明バリアフィルム131の例としては、酸化珪素や酸化アルミニウムの蒸着を施したポリエチレンテレフタレートフィルムなどを使用する。裏フィルム13としては、透明バリアフィルム131の両面に、低密度ポリエチレンのような熱可塑性樹脂をそれぞれサンドポリエチレン131、ヒートシール層130として積層する。基材11と貼り合せる時に、サンドポリエチレン132としてエクストルーダーラミネーション機を使用して、紙基材と貼り合わす時に、同時に押し出して貼り合わして製造してもよい。
表フィルム12もエクストルーダーラミネーション機で貼り合わせると、被覆する時には
溶融樹脂になっているので、容易に窓部2で裏フィルム13のサンドポリエチレンと融着しやすく、窓のある形状に合わせて製造することができる。
図3−3は、基材11として、紙に金属箔111などを貼り合わせたバリア基材になっているものである。
バリア層としては、金属箔のアルミニウム箔が一般的で、加工性も良い。金属箔は酸素ガスや香料などの外、水蒸気に対してもバリア性が高いので、におい成分の拡散、酸化、乾燥あるいは吸湿などによる変質・変化を防ぐ効果があり、腰も強くなると共に、加工性も向上する場合もある。もちろん、金属箔ではなく、エチレン・酢酸ビニル共重合体鹸化物やポリビニリデン樹脂のようなバリアフィルムであってもかまわないし、アルミニウムや酸化珪素で蒸着したポリエチレンテレフタレートフィルムのようなものであってもかまわない。この層をバリア性にするには、透明性は必要ではないので、隠蔽性の高い素材も使用できる。
また、基材の紙の表側に、印刷や転写がしやすいように、ポリアミドなどのフィルムを貼り合わせた基材であってもかまわない。
もちろん、この場合も、基材11として貼り合わせ、表面の印刷などを施した後、窓2部分を打ち抜いてから、裏フィルム13を貼り、そして表フィルム12を貼り合せて製造する。貼り合わせる順序は、裏フィルムが、貼り合せる相手の表面の形状になじみやすければ、表フィルム12を貼った後に、裏フィルム13を貼り合わせても、同時に積層してもかまわない。
図4は、基材11の窓21が、6つの丸い孔で構成されている例で、窓21は長孔でなく、複数の孔から構成されたている。丸い孔の場合、指先程度の面積があると、内部の熱を確認しやすい。
以下に本発明の具体的実施例について説明する。
<実施例1>
本発明の紙部材を用いて、筒状紙容器を構成する側面30、天板331、底板332について、下記積層シートを作成した。
<側面用積層シート>
第一工程は、バリア層として、厚み12マイクロメートルのポリエチレンテレフタレートフィルムと、酸化珪素を蒸着した厚み12マイクロメートルのポリエチレンテレフタレートフィルムの蒸着面とを、ポリエステル系二液反応型接着剤を介してドライラミネーション機で貼り合わせる。
第二工程として、第一工程の蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム側に、ポリエステル系二液反応型アンカーコート剤を塗布し、その上に60マイクロメートルの厚みで低密度ポリエチレン樹脂をヒートシール樹脂層130としてエクストルーダーで押し出しながら積層して、3層のフィルムを作成した。
第三工程として、坪量320g/mの絵柄等を印刷した紙基材110に、ビク型で窓用の孔を開けた。この孔は、成形した時に背貼り部近傍において、縦方向で、天板貼り合わせ部下端から5ミリメートルの上端地点から、底板貼り合わせ部上端から8ミリメートルの下端地点まで、巾5ミリメートル、長さ95ミリメートルで孔開けした。
この窓用孔の上端の上逃がし22が5ミリメートル、窓下端の下逃がし23が8ミリメートル必要なのは、上逃がしや下逃がしをこれ以上小さくすると、成形治具の曲げ部分で孔による積層シート5に歪みが発生して皺になり、天板331や底板332の融着する時に密封性を損なう為である。このような皺や密封性の低下は、内容物の漏れ、ピンホールの発生、融着強度不足により落下強度や座屈強度の低下、酸素ガスなど流入により腐敗を引
き起こすなどの問題が発生する恐れが出て来る。そこで、窓用孔の上端の上逃がし22が5ミリメートル、窓下端の下逃がし23が8ミリメートル必要になる。
この逃がしをあまり大きくし過ぎると、特に残量が多い時や少ない時、見えにくいので、ほぼ、上記のように、窓用孔の上端の上逃がし22が5ミリメートル、窓下端の下逃がし23が8ミリメートルにすることが、好ましい。
第四工程として、孔開けした紙基材110は、コロナ放電処理した後、紙基材の表側に厚み20マイクロメートルの低密度ポリエチレン樹脂をヒートシール性樹脂としてエクストルーダー機で押し出しながら積層した。
第五工程として、第四工程でヒートシール性樹脂を積層した紙基材と、第二工程で積層した3層のフィルムとを、ポリエステル系二液反応型接着剤を使用して、ドライラミネート機で貼り合わせ、5層の側面用積層シートを作成した。
<天板用積層シート>
第一工程は、バリア層の、酸化珪素を蒸着した厚み12マイクロメートルのポリエチレンテレフタレートフィルムの蒸着面に、ポリエステル系二液反応型アンカーコート剤をコーティングし、その上に、厚み35マイクロメートルの1軸延伸ポリプロピレン樹脂フィルムをドライラミネート機で貼り合わせ、2層フィルムを作成した。
第二工程は、第一工程の2層のフィルムのポリエチレンテレフタレート面に、ポリエステル系二液反応型アンカーコート剤をコーティングし、その上に、厚み25マイクロメートルの低密度ポリエチレン樹脂を、エクストルーダーラミネート機で押し出しながら積層し、3層フィルムを作成した。
第三工程として、酸化珪素を蒸着した厚み12マイクロメートルのポリエチレンテレフタレートフィルムの蒸着面に、ポリエステル系二液反応型接着剤をコーティングし、厚み9マイクロメータのポリエチレンテレフタレートフィルムをドライラミネーション機で貼り合わせ、2層フィルムを作成した。
第四工程として、第三工程で作成した2層フィルムの表裏に、ポリエステル系二液反応型アンカーコート剤を塗布し、表側に厚み20マイクロメートルの低密度ポリエチレン樹脂をエクストルーダー機で押し出しながら積層した。
同時に、裏側には、40マイクロメータのヒートシール性フィルムを厚み20マイクロメートルの低密度ポリエチレン樹脂を介して、エクストルーダー機で押し出しながら積層し、5層フィルムを作成した。
第五工程として、飲み口部の孔を開けた坪量200g/mの紙に、表側には第二工程で作成した3層フィルム、裏側には第四工程で作成した5層のフィルムを、表裏側共に25マイクロメートルの低密度ポリエチレン樹脂を介して、エクストルーダー機で押し出しながら積層し、10層積層した、実質、9層シートを作成した。
第六工程として、第五工程で作成した9層シートの飲み口部の孔を、最初の孔よりも一回り小さな孔にプレス型で抜く。このことで、基材の紙の端面が出ないようにして天板用積層シートを作成した。
<タブ用積層シート>
第一工程は、バリア層の酸化珪素を蒸着した厚み12マイクロメートルのポリエチレンテレフタレートフィルムの蒸着面に、ポリエステル系二液反応型接着剤をコーティングし、厚み9マイクロメートルのポリエチレンテレフタレートフィルムをドライラミネーション機で貼り合わせ、2層のフィルムを作成した。
第二工程として、第一工程で作成した2層フィルムの裏に、ポリエステル系二液反応型アンカーコート剤を塗布し、ヒートシール性樹脂として厚み30マイクロメートルタの一軸延伸ポリプロピレンに融着性のあるヒートシールフィルム樹脂を、12マイクロメートルの低密度ポリエチレン樹脂をエクストルーダー機で押し出しながら積層し、4層のフィルムを作成した。
第三工程として、タンデムのエクストルーダーラミネーション機を使用して、坪量80g
/mの紙に、表側には厚み9マイクロメートルのポリエチレンテレフタレート樹脂を厚み18マイクロメートルの低密度ポリエチレンをサンドして貼り合わせた。裏側には第二工程で作成した4層のフィルムの表にポリエステル系二液反応型アンカーコート剤を塗布しながら、厚み18マイクロメートルの低密度ポリエチレン樹脂で積層し、8層のタブ用積層シートを作成した。
<底板用積層シート>
第一工程は、バリア層の、酸化珪素を蒸着した厚み12マイクロメートルのポリエチレンテレフタレートフィルムの蒸着面に、ポリエステル系二液反応型アンカーコート剤をコーティングし、その上に、厚み12マイクロメートルのポリエチレンテレフタレートフィルムをドライラミネート機で貼り合わせ、2層フィルムを作成した。
第二工程は、第一工程の2層のフィルムのポリエチレンテレフタレート面に、ポリエステル系二液反応型アンカーコート剤をコーティングし、厚み40マイクロメートルのヒートシール性フィルムを厚み20マイクロメートルの低密度ポリエチレン樹脂を介して、エクストルーダー機で押し出しながら積層し、4層フィルムを作成した。
第三工程として、坪量200g/mの紙に、裏側には第二工程で作成した4層フィルムのポリエチレンテレフタレート面に、ポリエステル系二液反応型アンカーコート剤をコーティングし、紙の裏側に35マイクロメートルの低密度ポリエチレン樹脂を介して、エクストルーダー機で押し出しながら積層し、紙の表側には、コロナ放電処理して20マイクロメートルの低密度ポリエチレン樹脂を積層し、7層シートの底板用積層シートを作成した。
<筒状紙容器の成形>
側面用積層シートを型抜きし、エッジプロテクト加工して筒状に成形・背シール301を融着して、側面30を作成する。
タブ用積層シートをプレス型で外形を抜いて、タブ4を作成する。
天板用積層シートの外形をプレス型で抜き、飲み口用孔3311の外側とその周囲にタブを融着して仮止めする。外形を抜く時に、端部を折り曲げて、天板を成形する。
底板用積層シートの外形をプレス型で抜き、端部を折り曲げた曲げ部を成形し、底板を成形する。
側面の上側に天板を巻き締めして融着し、底側に底板を巻き締めして融着し、内容物を充填してからタブを完全にシールして飲み口を塞いで、容量195ミリリットルの、筒状紙容器の充填・製缶が完成する。(第3図参照)
<実施例2>
本発明の紙部材を用いて、筒状紙容器を構成する側面30、天板331、底板332について、下記積層シートを作成した。
<側面用積層シート>
第一工程と第二工程は、実施例1と同じに製造した。
第三工程として、坪量320g/mの絵柄等を印刷した紙110に、ビク型で窓用の孔を6箇所に開けた。この孔は、背貼り部の隣近傍と、背貼り部反対側の飲み口方向で、縦に、天板貼り合わせ部下端から5ミリメートルの地点へ上端があるφ12ミリメートルの孔、底板貼り合わせ部上端から8ミリメートルの地点に下端があるφ12ミリメートルの孔、それぞれの中間点にもφ12ミリメートルの孔を孔開けした。
第四工程と第五工程も、実施例1と同じ工程で、側面用積層シートを作成した。
<天板用積層シート>
実施例1と同じ天板用積層シートを使用した。
<タブ用積層シート>
実施例1と同じタブ用積層シートを使用した。
<底板用積層シート>
実施例1と同じ底板用積層シートを使用した。
<筒状紙容器の成形>
実施例1と同じ工程で実施例2の筒状紙容器を成形した。(第6図参照)
<比較例>
本発明の紙部材を利用して、実施例1の筒状紙容器を構成する側壁、天板、底板について、下記積層シートを作成した。
<側面用積層シート>
実施例1と同じ工程であるが、側壁の窓用の孔を開ける工程を省いて、側面用積層シートを製造した。
<天板用積層シート>
実施例1と同じ天板用積層シートを使用した。
<タブ用積層シート>
実施例1と同じタブ用積層シートを使用した。
<底板用積層シート>
実施例1と同じ底板用積層シートを使用した。
<筒状紙容器の成形>
実施例1と同じ工程で比較例の筒状紙容器を成形した。
<評価結果>
作成した実施例1、実施例2、比較例の筒状紙容器の評価を行った。
<圧縮試験>
筒状紙容器を、圧縮試験機、株式会社エーアンドディ社製TENSILONを用いて圧縮試験した。
圧縮速度を10mm/minとして、天板方向から圧縮し、その座屈強度を測定した。
液体紙容器の座屈強度は、窓を設けない比較例の紙容器に対し、実施例1の紙容器では22パーセント、実施例2の紙容器では23パーセント低い強度になった。しかし、実際に内容物を充填後、パレット積みする場合、1パレットあたり、1段11個、10段のパレットを、3パレット縦積みする際に、最下段の筒状紙容器に掛かる荷重は約60ニュートンである。その為、1000ニュートンに耐える筒状紙容器は、充分に上記座屈に耐えられるので、実施例1、実施例2の筒状紙容器は圧縮に対して、問題がない。
<熱伝導測定結果>
筒状紙容器内部に温水を入れ、内部と容器外面の温度を測定、比較した。
窓部がない比較例の紙容器における表面温度と内部温度との温度差に対し、実施例1、実施例2の紙容器における窓部の表面温度は、25パーセント内部温度に近い温度差が得られた。基材の紙を排除することで、内部の温度が窓部によって、内部の温度をより感じられることが分かった。
本発明の紙容器は、以上の様なもので、紙基材を部分的に無くすだけで、内容物の残量を確認できるだけではなく、内部との温度差を小さくできる。その為、加熱したり、冷却した場合に、内部の温度状態を表面の温度でより的確に感じることができるので、誤って非常に熱い内容物で舌を火傷してしまったりする事故を防げる。また、電子レンジなど、適温に暖まったのか、確認しやすい。さらに、冷却する場合にも、冷え具合を的確に確認できるので、調整しやすい。
しかも、本発明の紙容器は、窓部が内部や外部に突出していないので、成形における治具を作り直す必要もなく、従来の製造治具で製造可能であり、生産性も高く、価格が上昇しないで対応できる。
なお、実施例では筒状紙容器を示したが、その他の形態でも同じように製造することが可能であるばかりか、熱伝導も同じように内部との温度差が低く伝えることができるなど、本発明のメリットは大きい。
11・・・・・・・・基材
111・・・・・・・金属箔
12・・・・・・・・表フィルム
13・・・・・・・・裏フィルム
130・・・・・・・ヒートシール樹脂層
131・・・・・・・透明バリアフィルム
132・・・・・・・サンドポリエチレン
2・・・・・・・・・窓(長い窓)
21・・・・・・・・窓(丸い窓)
22・・・・・・・・上逃がし
23・・・・・・・・下逃がし
3・・・・・・・・・側面
30・・・・・・・・側面(円筒状の側面)
300・・・・・・・側面(円錐台の側面形状)
301・・・・・・・背シール
31・・・・・・・・トップ部
32・・・・・・・・底部
331・・・・・・・天板
332・・・・・・・底板
4・・・・・・・・・タブ
5・・・・・・・・・積層シート
6・・・・・・・・・注出口取り付け孔
61・・・・・・・・注出口
7・・・・・・・・・キャップ

Claims (7)

  1. 少なくとも紙を基材とし、基材の表裏に透視可能なフィルムを配置した側面を備える紙容器において、側面に基材のない窓部を設けたことを特徴とする液体用紙容器。
  2. 窓部は、基材の表裏に設けた透視可能なフィルムのみで構成された融着部であることを特徴とする請求項1に記載の液体用紙容器。
  3. 基材が紙と金属箔からなる積層シートで構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体用紙容器。
  4. 前記透視可能なフィルムが、透明バリアフィルム層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液体用紙容器。
  5. 紙容器の天面又は側面上部近傍に開口部を有し、開口部にはタブ材が貼られていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液体用紙容器。
  6. 紙容器が、筒状の側面と底板、天板からなる液体用の筒状紙容器であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の液体用紙容器。
  7. 紙容器の窓部の上端は天板より5ミリメートル以上、窓部の下端は底板より8ミリメートル以上離れていることを特徴とする請求項6に記載の液体用紙容器。
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