JP4857944B2 - 紙カップ - Google Patents

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本発明は、ジュース等の種々の飲料、ヨーグルト、冷菓等の保存、飲物用の紙カップに関するものであって、更に詳しくは、バリア性および意匠性に優れた紙カップに関するものである。
従来より、紙カップは飲料の自動販売機用あるいは店頭飲食用として幅広く使用されている。また、ヨーグルト、冷菓、飲料などを充填して販売する包装容器としても用途が拡がっている。このように包装容器として保存性を良くするために高いバリア性が要求されると共に、店頭で販売されることから、外観上の見栄えを良くするという要求が高くなっている。特に、表面の美粧性の向上が要求されている。
また、紙を基材とする積層材からなる紙カップにおいて、表面の印刷光沢を高めて外観を良くするために、前記積層材の最外層として印刷が施されたポリエチレンテレフタレートフィルムを積層したことを特徴とする紙カップが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−211628号公報
しかしながら、上記の積層材からなる紙カップでは、最外層がポリエチレンテレフタレートフィルムのようなバリア性および平滑性の良いフィルム層としたことにより、従来の紙カップで広く用いられるポリエチレンフィルムに比べて、バリア性が良くなり、表面の平滑性がよくなり、表面の光沢の点でも良くなっているが、高いバリア性および高い意匠性という点では不十分であり、より高いバリア性および高い意匠性を有する紙カップが望まれている。
かかる観点から、金属調の表面とすることが意匠性を高める点で効果的であり、アルミニウム箔等の金属箔あるいはアルミニウム蒸着等の金属蒸着の薄膜を設けたフィルムを最外層とする積層材を使用した紙カップも提示されているが、金属調の表面を得ることができるものの、使用後の廃棄処理が容易でないという問題がある。
従って、本発明では上記のような課題を解決するために、高いバリア性を有し、かつ、高い意匠性を有している紙カップを提供することを目的とするものである。
以上の状況を鑑み、鋭意研究開発を進め、特許請求の範囲の請求項1の発明は、胴部と底部から構成された紙カップであって、前記胴部が、外面側から、バリアフィルム層からなる最外層、ポリエチレン樹脂からなる接着層、紙からなる基材層、ポリエチレンからなる最内層を順次積層した積層材からなり、前記バリアフィルム層が、基材フィルムに無機酸化物の蒸着膜を積層した構成からなることを特徴とする紙カップである。また、請求項2の発明は、前記接着層を介して前記バリアフィルム層からなる最外層と前記紙からなる基材層をサンドラミネートしていることを特徴としている。また、請求項3の発明は、前記バリアフィルム層の少なくとも片面に印刷層が設けられていることを特徴とする紙カップである。さらに、請求項の発明は、積層材の水蒸気バリア値が10.0g/m2・day以下としていることである
本発明によれば、紙カップの材料である積層材の構成の最外層を基材フィルムに無機酸化物の蒸着膜を設けたバリアフィルム層とすることにより、酸素バリア、水蒸気バリア等のバリア性に優れ、高湿度下や結露しやすい環境でも内容物が湿気で損なわれることがなく、保存性の高い紙カップを作製することができるという効果を有している。
また、最外層を無機酸化物の蒸着膜を設けたバリアフィルム層とすることによって、光沢感も高くなり、外観の良好な紙カップを得ることができるという効果を有している。
以下、本発明の紙カップについての実施の形態について図面を参照して説明する。
図1に示すように、本発明の紙カップ1は、公知の成形方法により成形され、まず、印刷が施された胴部2を熱融着によりサイドシールしてサイドシール部4が形成されて円筒状とされ、つぎに、底部3をホットエアーによって熱融着して、胴部2と底部3とが接合され、さらに、胴部2の上縁部が外側にカールされてトップカール部5が形成される。
図2は、本発明に係る紙カップを構成する積層材の構成図であり、この積層材10は、図2に示すように、基材層11が紙であり、最内層がポリエチレン樹脂層12からなり、最外層が基材フィルム13aに無機酸化物の蒸着膜13bを設けたバリアフィルム層13からなり、このバリアフィルム層13が接着層14により基材層11に積層された構成となっている。無機酸化物の蒸着膜13bは、図2−aに示すように、バリアフィルム層13の表面側になるように設けても、図2−bに示すように、裏面側に設けてもよいが、裏面側に設けることによって、無機酸化物の蒸着膜13bが基材フィルム13aにより保護されることになり、バリア性の低下を防ぐことができる。
基材層11の紙としては、カップ成形適性が良好で、機械的、物理的、化学的、その他において優れた性質を有する各種の紙基材等を使用することができる。例えば、カップ原紙、合成紙、構造紙、薄葉紙、クレイコート紙、クラフト紙、その他、各種の板紙、加工紙等の紙基材を使用することができる。紙の秤量は、150〜400g/m2の範囲のものを使用することができ、紙カップ成形適性上、200〜300g/m2の範囲が好ましい。それぞれの紙カップに対応した紙を適宜選定することができる。
また、最内層のポリエチレン樹脂層12に使用するポリエチレン樹脂は、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等を使用することができる。熱接着により胴部の貼り合わせ、そして胴部と底部とを接合するすることを可能にする機能を持っていればよいが、内容物の保護、特に、液状の物質を入れても漏れない機能、そして、ホットエアー等による熱接着性が必要であるので、低密度ポリエチレンまたは線状低密度ポリエチレンが好ましい。
このポリエチレン樹脂層12は、上記のポリエチレン樹脂を使用して押し出しコーティングにより形成することができる。
本発明の紙カップの胴部を形成するためには、ブランク20の両端を重ねるサイドシールで、積層材10の表面と裏面とで熱接着することになり、最内層のポリエチレン樹脂層12と最外層のバリアフィルム層13の基材フィルム層13aであるポリエチレンテレフタレートフィルムまたはナイロンフィルムをホットエアー等による熱接着では、十分な強度を得ることが不可能であることから、図5に示すようなスカイブヘミング方式が有効であり、ブランク20を円筒状にするサイドシールにおいて充分な強度を持たせることができる。
また、積層材10からなるブランク20において、胴部2を形成するためにスカイブヘミング方式によるサイドシールを行うことによって、紙カップ1の内側において、積層材10の断面が内容物に接することがなく、内容物を汚染したり、積層材の断面に浸透して層間剥離を起こしたり、内容物への悪影響を起こすことがない。
つぎに、本発明にかかる紙カップ1に使用する積層体10の最外層であるバリアフィルム層13について説明すると、まず、バリアフィルム層13を構成する基材フィルム13aとしては、これに無機酸化物の蒸着膜13bを設けることから、機械的、物理的、化学的等において優れた性質を有し、特に、強度を有して強靱であり、かつ、耐熱性を有する樹脂のフィルムを使用することができる。具体的には、基材フィルム13aとしては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリルル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂等の各種の樹脂のフィルムを使用することができる。
中でも、透明性が良い、表面平滑性が良い、印刷適性が良い、加工適性が良い、耐熱性が良い等の点からポリエチレンテレフタレートフィルム又はナイロンフィルムを使用することが好ましい。
このバリアフィルム層13を構成する基材フィルム13aの厚さは5〜50μmの範囲であり、好ましくは、10〜25μmの範囲である。厚さが50μmを超えると紙カップ加工での適性が悪くなる。また、5μm未満ではフィルム製造が困難となる。
また、本発明において、上記の各種の樹脂のフィルムの表面には、後述する無機酸化物の蒸着膜13bとの密接着性等を向上させるために、必要に応じて、予め、所望の表面処理層を設けることができるものである。本発明において、上記の表面処理層は、例えば、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガス若しくは窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理、化学薬品等を用いて処理する酸化処理等の前処理を任意に施して設けることができる。上記の表面前処理は、各種の樹脂の基材フィルム13aと後述する無機酸化物の蒸着膜13bとの密接着性等を改善するための方法として実施するものであるが、上記の密接着性を改善する方法として、その他に、例えば、各種の樹脂の基材フィルム層13aの表面に、予め、プライマーコート剤層、アンダーコート剤層、アンカーコート剤層、接着剤層、あるいは、蒸着アンカーコート剤層等を任意に形成して、表面処理層とすることもできる。上記の前処理のコート剤層としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエチレンあるいはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂あるいはその共重合体または変性樹脂、セルロース系樹脂等をビヒクルの主成分とする樹脂組成物を使用することができる。
つぎに、バリアフィルム層13を構成する無機酸化物の蒸着膜13bについて説明すると、かかる無機酸化物の蒸着膜13bとしては、例えば、化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)、または、物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)、あるいは、その両者を併用して、無機酸化物の蒸着膜の1層からなる単層膜あるいは2層以上からなる多層膜または複合膜を形成して製造することができるものである。
上記において、無機酸化物の蒸着膜13bとしては、基本的に金属の酸化物を蒸着した薄膜であれば使用可能であり、例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)等の金属の酸化物の蒸着膜を使用することができる。好ましいものとしては、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)等の金属の酸化物の蒸着膜を挙げることができる。上記の金属の酸化物の蒸着膜は、ケイ素酸化物、アルミニウム酸化物、マグネシウム酸化物等のように金属酸化物として呼ぶことができ、その表記は、例えば、SiOX、AlOX、MgOX等のようにMOX(ただし、式中、Mは、金属元素を表し、Xの値は、金属元素によってそれぞれ範囲がことなる。)で表される。また、上記のXの値の範囲としては、ケイ素(Si)は、0〜2、アルミニウム(Al)は、0〜1.5、マグネシウム(Mg)は、0〜1、カルシウム(Ca)は、0〜1、カリウム(K)は、0〜0.5、スズ(Sn)は、0〜2、ナトリウム(Na)は、0〜0.5、ホウ素(B)は、0〜1、5、チタン(Ti)は、0〜2、鉛(Pb)は、0〜1、ジルコニウム(Zr)は0〜2、イットリウム(Y)は、0〜1.5の値をとることができる。上記において、X=0の場合、完全な金属であり、透明ではなく全く使用することができない、また、Xの範囲の上限は、完全に酸化した値である。本発明において、一般的に、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)以外は、使用される例に乏しく、ケイ素(Si)は、1.0〜2.0、アルミニウム(Al)は、0.5〜1.5の範囲の値のものを使用することができる。
本発明において、上記のような無機酸化物の蒸着膜13bの膜厚としては、使用する金属、または金属の酸化物の種類等によって異なるが、100〜2000Åの範囲内で任意に選択して形成することが望ましい。100Å未満であると、良好なバリア性は得られず、2000Å以上であると蒸着膜13bが剥がれ易くなる。また、本発明においては、無機酸化物の蒸着膜13bとしては、使用する金属、または金属の酸化物としては、1種または2種以上の混合物で使用し、異種の材質で混合した無機酸化物の蒸着膜13bを構成することもできる。
この基材フィルム層13aに無機酸化物の蒸着膜13bを設けたバリアフィルム層13は、基材層11の紙と接着層14を介してサンドラミネート、ドライラミネート等により積層する。従って、この接着層14は、ポリエチレン樹脂、あるいは、各種ドライラミネート用の接着剤からなっている。
また、上記バリアフィルム層13を積層した積層材10の水蒸気バリア性は、10g/m2・day(JIS−K7129)とすることが好ましい。積層材10の水蒸気バリア性が10g/m2・day(JIS−K7129)を超えると、内容物の保存性が極端に悪くなる。そのためには、バリアフィルム層13の水蒸気バリア性を、10g/m2・day(JIS−K7129)とすることが好ましい。さらに好ましくは、積層材10の水蒸気バリア性を2.0g/m2・day(JIS−K79)以下とする。そのためには、バリアフィルム層13の水蒸気バリア性を2.0g/m2・day(JIS−K7129)以下とすることが好ましい。
この基材フィルム13aに無機酸化物の蒸着膜13bを設けたバリアフィルム層13の表面あるいは裏面には、図3に示すように、印刷が施される。図3−a、bに示す構成では、印刷層15が表面になるため、印刷効果が良好となる。一方、図3−c、dに示す構成では、あらかじめ無機酸化物の蒸着膜13bを設けたバリアフィルム層13の裏面に印刷を行っておき、その印刷したバリアフィルム層13を基材の紙層11などの表面に積層することになるが、このような構成の積層材10では、印刷層15がバリアフィルム層13で保護されることにより、耐摩擦性が強化されること、表面の平滑性が良いことなどの利点がある。このバリアフィルム層13への印刷では、絵柄あるいは文字などの表示の印刷が行なわれるが、おもにグラビア印刷を使用する。インキとしては、一般的に包装材料に使用されるインキを使用することが可能である。インキの樹脂としては、例えば、硝化綿、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニール樹脂、アクリル樹脂、そしてこれらを混合した樹脂などがある。
つぎに、本発明の紙カップの製造方法を説明する。紙カップ1は、図4に示すように、まず、胴部2の材料を巻き取りから扇状のブランク20を打ち抜き、ブランク20の一方のサイドと、他方のサイドを重ね合わせてサイドシールを行って円筒状に形成する。この場合、積層材10の表面と裏面とで熱接着することになるが、本発明の紙カップ1では、積層材10の最内層と最外層との熱接着適性が不十分であり、胴部2を貼り合わせる際には、スカイブヘミンブにより行い、一般的なホットエアー等を使用して熱接着する。
ついで、底部3の材料の巻き取りをカップ成形機に供給し、インラインで円形に打ち抜き、外周縁部を下方に屈曲させた形状に成形される。つづいて、円筒状に形成された胴部2の下部に、成形された底部3を供給し、ホットエアーによって接着部分を溶融し、圧着して接着し、胴部2と底部3とが一体に成形される。
一方、底部3の材料は所定の寸法にカッティングされた巻取をカップ成型機に供給し、インラインで円形に打ち抜き、図4に示すような形状の底部3に成形し、この円筒状に形成された胴部3の下部に供給し、ホットエアーによって接着部分を溶融し、治具によって圧着して熱接着して底部3を形成した。最後に、胴部2の上縁部を外側にカールしてトップカール部5形成して図1に示すような紙カップ1を形成することができる。
以上、円形の紙カップについて記したが、容器の形状としては、楕円形、四角形など種々の変形した紙カップとすることもできる。また、上部のトップカールを潰して平らにして、シール蓋で熱接着することもできる。
つぎに、本発明の紙カップについて実施例を挙げて、さらに具体的に説明する。
<実施例1>
まず、胴部の材料として、基材フィルムに12μmのポリエチレンテレフタレート(以下PETと記す)フィルムを使用し、このPETフィルムに無機酸化物の蒸着膜としてCVDにより作製したシリカ蒸着膜が積層してバリアフィルム層とし、このバリアフィルム層のシリカ蒸着膜面に絵柄等を印刷し、巻き取った状態で保管しておいた。つぎに、受注量等に対応して、基材層11の紙270g/m2と印刷したバリアフィルム層の印刷面とをポリエチレンサンド法にてラミネートした。この時、バリアフィルム層の印刷した面と基材層の紙をラミネートした。ついで、この積層材の内面側(紙側)にポリエチレン樹脂(以下PEと記す)を押し出しコーティングし、厚さ40μmのポリエチレン樹脂層を形成し、以下に示す構成の積層材10Aを作製した。
(外側)PET12μm(シリカ蒸着膜)(印刷)/PE20μm/紙270g/m2/PE40μm(内側)
また、底部の材料も胴部材と同じようにして、以下に示す構成の積層材を作製した。
(外側)PET12μm(シリカ蒸着膜)/PE20μm/紙270g/m2/PE40μm(内側)
上記のように作製した胴部の材料および底部の材料を使用して、胴部の材料に巻取から扇状のブランクを打ち抜き、両側縁を重ね合わせてサイドシール部を形成して円筒状に形成した。このサイドシール部は、積層材10Aの表面と裏面とで熱接着することになるが、PET12μmとPE40μmとの接着となるため、胴部を貼り合わせる際には、スカイブヘミンブにより行い、一般的なホットエアーを使用して熱接着した。この円筒状に形成された胴部の下部に底部材を供給し、ホットエアーによって接着部分を溶融し、治具によって圧着して熱接着して底部を形成した。さらに、トップカールを行って、紙カップの外径が86.2mm、高さが111.0mmの紙カップ1Aを製造した。
この紙カップは、表面に光沢感があり、印刷の効果が高くなり、意匠性の高い紙カップとすることができた。また、バリアフィルム層の水蒸気バリア性が2.0g/m2・day(JIS−K7129)以下であり、バリア性が極めて高く、内容物の保存性が良好な紙カップを得ることができた。
実際に、内容物として、スナック菓子を充填したところ、十分な保存性を得ることができた。
実施例1と同様にして、胴部の材料と底部の材料を作製した。ただ、実施例1と異なる点は、基材フィルムに12μmのPETフィルムを使用し、このPETフィルムに無機酸化物の蒸着膜としてPVDにより作製したアルミナ蒸着膜が積層してバリアフィルム層とし、また、バリアフィルム層の基材層側を蒸着面とし、印刷を表面側、すなわちPETフィルム側に設けた下記の示す構成の積層材10Bとしたことである。
(外側)(印刷)PET(アルミナ蒸着面)12μm/PE20μm/紙270g/m/PE40μm(内側)
上記のように作製した胴部の材料および底部の材料を使用して、紙カップの外径が88.0mm、高さが62.0mmの紙カップ1Bを製造した。
この紙カップは、表面に光沢感があり、印刷の効果が高くなり、意匠性の高い紙カップとすることができた。また、紙カップ成形機を改造することなく製造が可能であった。さらに、アルミナ蒸着したバリアフィルム層の水蒸気バリア性が2.0g/m2・day(JIS−K7129)以下であり、バリア性が極めて高く、内容物の保存性が良好な紙カップを得ることができた。
実際に、内容物として、ヨーグルトを充填したところ、十分な保存性を得ることができた。
<実施例3>
実施例1と同様にして、胴部の材料と底部の材料を作製した。ただ、実施例1と異なる点は、基材フィルムに15μmのナイロンフィルムを使用し、このナイロンフィルムに無機酸化物の蒸着膜としてCVDにより作製したシリカ蒸着膜が積層してバリアフィルム層とし、また、バリアフィルム層の基材層側を蒸着面としその上に印刷を行った。すなわちナイロンフィルムが表面となる下記の示す構成の積層材10Cとしたことである。
(外側)ナイロン12μm(シリカ蒸着面)(印刷)/PE20μm/紙270g/m2/PE40μm(内側)
上記のように作製した胴部の材料および底部の材料を使用して、紙カップの外径が100.0mm、高さが109.5mmの紙カップ1Cを製造した。
この紙カップは、表面に光沢感があり、印刷の効果が高くなり、意匠性の高い紙カップとすることができた。また、紙カップ成形機を改造することなく製造が可能であった。さらに、シリカ蒸着したバリアフィルム層の水蒸気バリア性が2.0g/m2・day(JIS−K7129)以下であり、バリア性が極めて高く、内容物の保存性が良好な紙カップを得ることができた。
実際に、内容物として、即席ラーメンを充填したところ、十分な保存性を得ることができた。
具体的な用例としては、清涼飲料等の種々の飲料、冷菓、ヨーグルト類等店頭等での販売効果が要求される容器として広く利用することができる。特に、バリア性が必要で保存性が良好であることが求められる内容物の容器として利用することができる。
本発明による紙カップの実施の形態の一実施例を示す斜視図である。 本発明による紙カップの胴部の積層材の基本的材料構成を示す概略断面図である。 本発明による紙カップの胴部の積層材の材料構成を示す概略断面図である。 本発明による紙カップの一実施例の製造方法を説明する概略説明図である。 本発明による紙カップの一実施例の製造方法におけるサイドシール部のシール法の一例を示す図である。
符号の説明
1 本発明の紙カップ
2 胴部
3 底部
4 サイドシール部
5 トップカール部
10 積層材
11 基材層
12 ポリエチレン樹脂層
13 バリアフィルム層
13a 基材フィルム
13b 無機酸化物の蒸着
14 接着層
15 印刷層
20 ブランク

Claims (4)

  1. 胴部と底部から構成された紙カップであって、前記胴部が、外面側から、バリアフィルム層からなる最外層、ポリエチレン樹脂からなる接着層、紙からなる基材層、ポリエチレン樹脂からなる最内層を順次積層した積層材からなり、前記バリアフィルム層が、基材フィルムに無機酸化物の蒸着膜を積層した構成からなることを特徴とする紙カップ。
  2. 前記接着層を介して前記バリアフィルム層からなる最外層と前記紙からなる基材層をサンドラミネートしていることを特徴とする請求項1に記載の紙カップ。
  3. 前記バリアフィルム層の少なくとも片面に印刷層が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の紙カップ。
  4. 前記積層材の水蒸気バリア値が10.0g/m2・day(JIS−K7129)以下であることを特徴とする請求項13のいずれかに記載紙カップ。
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