JP2000134713A - 回生制動トルクの制御装置 - Google Patents
回生制動トルクの制御装置Info
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- Control Of Fluid Gearings (AREA)
Abstract
のショックを抑制する。 【解決手段】 エンジンと車輪との間に配置されたモー
タ・ジェネレータと、このモータ・ジェネレータと車輪
との間に配置された流体式動力伝達装置と、流体式動力
伝達装置の回転部材同士を係合・解放するロックアップ
クラッチとを有し、車輪から入力される動力によりモー
タ・ジェネレータで回生制動トルクを発生させることの
可能な回生制動トルクの制御装置において、モータ・ジ
ェネレータにより回生制動トルクを発生させる際に、ロ
ックアップクラッチを非係合状態に制御するロックアッ
プクラッチ制御手段(ステップ207)を備えている。
Description
れる動力により駆動されるモータ・ジェネレータを有
し、モータ・ジェネレータの発電力に応じた回生制動ト
ルクを、車両に対して作用させることの可能な回生制動
トルクの制御装置に関するものである。
ハイブリッド車が提案されている。このようなハイブリ
ッド車においては、各々の駆動力源の有する特性を生か
しつつ、駆動力源同士で相互に欠点を補うことにより、
総合的な効率の向上を図ることが可能である。このよう
なハイブリッド車の制御装置の一例が、特開平10−1
8878号公報に記載されている。
駆動力源として、燃焼により作動するエンジンと、モー
タ・ジェネレータとを備えている。また、このハイブリ
ッド車は自動変速機を備えており、エンジンと自動変速
機との間の動力伝達経路に、モータ・ジェネレータが配
置されている。また、自動変速機の入力軸とエンジンと
の間の動力伝達経路には、第1クラッチが設けられてお
り、自動変速機の入力軸とモータ・ジェネレータとの間
の動力伝達経路には、第2クラッチが設けられている。
1クラッチおよび第2クラッチの作動状態を制御するこ
とにより、エンジンまたはモータ・ジェネレータのうち
の少なくとも一方から出力された動力により、車両を走
行させることが可能である。また、第1クラッチを解放
し、かつ、第2クラッチを係合させることにより、車輪
から入力される動力よりモータ・ジェネレータを回転駆
動させ、モータ・ジェネレータの発電力に応じた回生制
動トルクを車両に対して作用させることが可能である。
つまり、このハイブリッド車においては、エンジンの動
力により車両を走行させる駆動状態と、モータ・ジェネ
レータにより回生制動トルクを発生させる被駆動状態と
を相互に変更することが可能である。なお、モータ・ジ
ェネレータの発電により得られた電気エネルギは充電装
置に充電される。
を係合させるとともに、車輪から入力された動力をエン
ジンに伝達することにより、エンジンブレーキを作用さ
せることが可能である。そして、このハイブリッド車に
おいては、回生制動中あるいはエンジンブレーキ中は、
回生制動とエンジンブレーキとの切り換えを禁止するこ
とにより、各クラッチの作動状態が変更されることがな
くなり、制動力が途中で変化して違和感が発生すること
を未然に防止できるとされている。
ハイブリッド車においては、モータ・ジェネレータと車
輪との間の動力伝達経路が直結状態にある。このため、
モータ・ジェネレータによる回生制動トルクが発生する
際に、動力伝達経路で動力の伝達状態が切り換わるとと
もに、動力伝達部分の遊びによるショックが発生し、ド
ライバビリティが低下する可能性があった。
車においては、モータ・ジェネレータによる回生制動中
において、充電装置の充電量が満充電に近い値であるか
否かが判断されている。そして、充電装置の充電量が満
充電に近い値であることが判断された場合は、モータ・
ジェネレータによる回生制動をおこなうことができず、
エンジンブレーキ力を作用させるモードを選択してい
る。その結果、車両に対して作用する制動力が変化する
という別の問題もあった。
たものであり、車両の状態と回生制動との関係に基づい
て生じる各種の不都合を解消することの可能な回生制動
トルクのの制御装置を提供することを目的としている。
的を達成するために、請求項1の発明は、エンジンと車
輪との間に配置されたモータ・ジェネレータと、このモ
ータ・ジェネレータと前記車輪との間に配置された流体
式動力伝達装置と、この流体式動力伝達装置の回転部材
同士を係合・解放するロックアップクラッチとを有し、
前記車輪から入力される動力により前記モータ・ジェネ
レータで回生制動トルクを発生させることの可能な回生
制動トルクの制御装置において、前記モータ・ジェネレ
ータにより回生制動トルクを発生させる際に、前記ロッ
クアップクラッチを非係合状態に制御するロックアップ
クラッチ制御手段を備えていることを特徴とするもので
ある。この発明の各請求項において、ロックアップクラ
ッチの非係合状態には、完全解放状態と半係合状態(ス
リップ状態)とが含まれる。
レータにより回生制動トルクを発生させる際に、流体式
トルク伝達装置の回転部材同士が、機械的な動力の伝達
状態から、流体による動力の伝達状態に切り換えられ
る。
て、前記エンジンまたは前記モータ・ジェネレータの少
なくとも一方の動力を前記車輪に伝達する駆動状態と、
前記車輪から入力される動力により前記モータ・ジェネ
レータで回生制動トルクを発生させる被駆動状態とを相
互に切り換え可能に構成され、前記ロックアップクラッ
チ制御手段には、前記駆動状態から前記被駆動状態への
切り換えにより前記回生制動トルクが発生する場合に、
前記ロックアップクラッチを非係合状態に制御する機能
が含まれていることを特徴とするものである。
の作用に加えて、駆動状態から被駆動状態への切り換え
られる際に、流体式トルク伝達装置の回転部材同士が、
機械的な動力の伝達状態から、流体による動力の伝達状
態に切り換えられる。
2の構成に加えて、前記モータ・ジェネレータの回生制
動トルクを、時間の経過にともなって徐々に増加させる
モータ・ジェネレータ制御手段を備えていることを特徴
とするものである。
2と同様の作用に加えて、時間の経過にともなって、回
生制動トルクが徐々に増加される。したがって、車両に
対する制動力の急激な増加が抑制される。
に配置されたモータ・ジェネレータと、このモータ・ジ
ェネレータと前記車輪との間に配置された流体式動力伝
達装置と、この流体式動力伝達装置の回転部材同士を係
合・解放するロックアップクラッチとを有し、前記車輪
から入力される動力により前記モータ・ジェネレータで
回生制動トルクを発生させることの可能な回生制動トル
クの制御装置において、前記モータ・ジェネレータの回
生制動トルクを解除する際に、前記ロックアップクラッ
チを非係合状態に制御するロックアップクラッチ制御手
段を備えていることを特徴とするものである。
レータの回生制動トルクを解除する際に、流体式トルク
伝達装置の回転部材同士が、機械的な動力の伝達状態か
ら、流体による動力の伝達状態に切り換えられる。
て、前記エンジンまたは前記モータ・ジェネレータの少
なくとも一方の動力を前記車輪に伝達する駆動状態と、
前記車輪から入力される動力により前記モータ・ジェネ
レータで回生制動トルクを発生させる被駆動状態とを相
互に切り換え可能に構成され、前記ロックアップクラッ
チ制御手段には、前記被駆動状態から前記駆動状態への
切り換えにより前記回生制動トルクが解除された場合
に、前記ロックアップクラッチを非係合状態に制御する
機能が含まれていることを特徴とするものである。
の作用に加えて、被駆動状態から記駆動状態への切り換
えにより回生制動トルクが解除される場合に、流体式ト
ルク伝達装置の回転部材同士が、機械的な動力の伝達状
態から、流体による動力の伝達状態に切り換えられる。
力により駆動されて回生制動トルクを生じるモータ・ジ
ェネレータと、このモータ・ジェネレータにより発電さ
れた電気エネルギが充電される充電装置と、前記モータ
・ジェネレータと前記車輪との間に配置された流体式動
力伝達装置と、この流体式動力伝達装置の2つの回転部
材同士を係合・解放するロックアップクラッチとを備え
た回生制動トルクの制御装置において、前記モータ・ジ
ェネレータにより回生制動トルクを発生させるのに際し
て、前記充電装置の充電状態が所定値以上である場合
は、前記ロックアップクラッチを非係合状態に制御する
ロックアップクラッチ制御手段とを備えていることを特
徴とするものである。
レータにより回生制動トルクを発生させるのに際して、
充電状態が所定値以上である場合には、ロックアップク
ラッチが非係合状態に制御される。したがって、回転部
材同士の間における動力の伝達効率が低下する。
力により駆動されて回生制動トルクを生じるモータ・ジ
ェネレータと、このモータ・ジェネレータにより発電さ
れた電気エネルギが充電される充電装置と、前記モータ
・ジェネレータと前記車輪との間に配置された流体式動
力伝達装置と、この流体式動力伝達装置の2つの回転部
材同士を係合・解放するロックアップクラッチと、前記
流体式動力伝達装置と前記車輪との間に配置された変速
機とを備えた回生制動トルクの制御装置において、前記
モータ・ジェネレータにより回生制動トルクを発生させ
るのに際して、前記充電装置の充電状態が所定値以上で
ある場合は、前記変速機の変速比を大きくする制御をお
こなう変速比制御手段とを備えていることを特徴とする
ものである。
レータにより回生制動トルクを発生させるのに際して、
充電装置の充電状態が所定値以上である場合は、変速機
の変速比が大きくなるように制御され、モータ・ジェネ
レータの回生効率が低下する。
力により駆動されて回生制動トルクを生じるモータ・ジ
ェネレータと、このモータ・ジェネレータにより発電さ
れた電気エネルギが充電される充電装置と、前記モータ
・ジェネレータと前記車輪との間に配置された流体式動
力伝達装置と、この流体式動力伝達装置の2つの回転部
材同士を係合・解放するロックアップクラッチとを備え
た回生制動トルクの制御装置において、前記モータ・ジ
ェネレータにより回生制動トルクを発生させるのに際し
て、前記流体式動力伝達装置の容量係数を制御すること
により、前記充電装置の充電状態を制御する容量係数制
御手段を備えていることを特徴とするものである。
レータにより回生制動トルクを発生させるのに際して、
流体式動力伝達装置の容量係数を制御することにより、
充電装置の充電状態が制御される。したがって、例えば
流体式動力伝達装置の容量係数を小さくすることによ
り、充電装置の充電量を抑制することが可能である。
り具体的に説明する。図2は、この発明を適用したハイ
ブリッド車の概略構成を示すブロック図である。車両に
おける第1の駆動力源であるエンジン1としては、ガソ
リンエンジンまたはディーゼルエンジンまたはLPGエ
ンジン等の内燃機関が用いられる。この実施例のエンジ
ン1は、燃料噴射装置および吸排気装置ならびに点火装
置等を備えた公知の構造のものである。
トルバルブ1Bが設けられており、電子スロットルバル
ブ1Bの開度が電気的に制御されるように構成されてい
る。エンジン1のクランクシャフト12から出力される
動力(トルク)の一方の伝達経路には、トルクコンバー
タ2およびモータ・ジェネレータ3ならびに歯車変速機
構4が配置されている。具体的には、エンジン1とトル
クコンバータ2との間にモータ・ジェネレータ3が配置
され、歯車変速機構4の入力側にトルクコンバータ2が
接続されている。言い換えれば、エンジン1とモータ・
ジェネレータ3とトルクコンバータ2と歯車変速機構4
とが直列に配置されている。さらに、エンジン1のクラ
ンクシャフト12から出力される動力の他方の伝達経路
には、駆動装置5を介して別のモータ・ジェネレータ6
が配置されている。モータ・ジェネレータ3,6として
は、例えば交流同期型のものが適用される。
具体的に説明する。図3はトルクコンバータ2および歯
車変速機構4の構成を示すスケルトン図である。このト
ルクコンバータ2および歯車変速機構4を内蔵したケー
シングの内部には、作動油としてオートマチック・トラ
ンスミッション・フルード(以下、ATFと略記する)
が封入されている。
クをATFを介して従動側部材に伝達するものである。
このトルクコンバータ2は、ポンプインペラ7に一体化
させたフロントカバー8と、タービンランナ9を一体に
取付けたハブ10と、ロックアップクラッチ11とを有
している。そして、ポンプインペラ7のトルクがATF
によりタービンランナ9に伝達される。また、ロックア
ップクラッチ11は、フロントカバー8とハブ10とを
選択的に係合・解放するためのものである。なお、ロッ
クアップクラッチ11を所定の係合圧で滑らせるスリッ
プ制御をおこなうことも可能である。さらに、ポンプイ
ンペラ7およびタービンランナ9の内周側には、ステー
タ13が設けられている。このステータ13は、ポンプ
インペラ7からタービンランナ9に伝達されるトルクを
増大するためのものである。さらに、ハブ10には入力
軸14が接続されている。
び主変速部16から構成されている。副変速部15は、
オーバドライブ用の遊星歯車機構17を備えており、遊
星歯車機構17のキャリヤ18に対して入力軸14が連
結されている。この遊星歯車機構17を構成するキャリ
ヤ18とサンギヤ19との間には、多板クラッチC0と
一方向クラッチF0 とが設けられている。この一方向ク
ラッチF0 は、サンギヤ19がキャリヤ18に対して相
対的に正回転、つまり、入力軸14の回転方向に回転し
た場合に係合するようになっている。そして、副変速部
15の出力要素であるリングギヤ20が、主変速部16
の入力要素である中間軸21に接続されている。また、
サンギヤ19の回転を選択的に止める多板ブレーキB0
が設けられている。
チC0 もしくは一方向クラッチF0が係合した状態で遊
星歯車機構17の全体が一体となって回転する。このた
め、中間軸21が入力軸14と同速度で回転し、低速段
となる。また、ブレーキB0を係合させてサンギヤ19
の回転を止めた状態では、リングギヤ20が入力軸14
に対して増速されて正回転し、高速段となる。
構22,23,24を備えており、三組の遊星歯車機構
22,23,24を構成する回転要素が、以下のように
連結されている。すなわち、第1遊星歯車機構22のサ
ンギヤ25と、第2遊星歯車機構23のサンギヤ26と
が互いに一体的に連結されている。また、第1遊星歯車
機構22のリングギヤ27と、第2遊星歯車機構23の
キャリヤ29と、第3遊星歯車機構24のキャリヤ31
とが連結されている。さらに、キャリヤ31に出力軸3
2が連結されている。この出力軸32は、後述するトル
ク伝達装置(言い換えれば動力伝達装置)を介して車輪
32Aに接続されている。さらにまた、第2遊星歯車機
構23のリングギヤ33が、第3遊星歯車機構24のサ
ンギヤ34に連結されている。
進側の1つの変速段と、前進側の4つの変速段とを設定
することができる。このような変速段を設定するための
摩擦係合装置、つまりクラッチおよびブレーキが、以下
のように設けられている。先ずクラッチについて述べる
と、リングギヤ33およびサンギヤ34と、中間軸21
との間に第1クラッチC1 が設けられている。また、互
いに連結されたサンギヤ25およびサンギヤ26と、中
間軸21との間に第2クラッチC2 が設けられている。
レーキB1 はバンドブレーキであって、第1遊星歯車機
構22のサンギヤ25、および第2遊星歯車機構23の
サンギヤ26の回転を止めるように配置されている。ま
たこれらのサンギヤ25,26とケーシング35との間
には、第1一方向クラッチF1 と、多板ブレーキである
第2ブレーキB2 とが直列に配列されている。第1一方
向クラッチF1 はサンギヤ25,26が逆回転、つまり
入力軸14の回転方向とは反対方向に回転しようとする
際に係合するようになっている。
7とケーシング35との間に、多板ブレーキである第3
ブレーキB3 が設けられている。そして第3遊星歯車機
構24はリングギヤ38を備えており、リングギヤ38
の回転を止めるブレーキとして、多板ブレーキである第
4ブレーキB4 と、第2一方向クラッチF2 とが設けら
れている。第4ブレーキB4 および第2一方向クラッチ
F2 は、ケーシング35とリングギヤ38との間に相互
に並列に配置されている。なお、この第2一方向クラッ
チF2 はリングギヤ38が逆回転しようとする際に係合
するように構成されている。さらに、歯車変速機構4の
入力回転数を検出する入力回転数センサ(タービン回転
数センサ)4Aと、歯車変速機構4の出力軸32の回転
数を検出する出力回転数センサ(車速センサ)4Bとが
設けられている。
おいては、各クラッチやブレーキなどの摩擦係合装置
を、図4の動作図表に示すように係合・解放することに
より、前進5段・後進1段の変速段を設定することがで
きる。なお、図4において○印は摩擦係合装置が係合す
ることを示し、◎印は、エンジンブレーキ時に摩擦係合
装置が係合することを示し、△印は摩擦係合装置が係合
・解放のいずれでもよいこと、言い換えれば、摩擦係合
装置が係合されてもトルクの伝達には無関係であること
を示し、空欄は摩擦係合装置が解放されることを示して
いる。
レバー4Cのマニュアル操作により、図5に示すような
各種のシフトポジションを設定することが可能である。
すなわち、P(パーキング)ポジション、R(リバー
ス)ポジション、N(ニュートラル)ポジション、D
(ドライブ)ポジション、4ポジション、3ポジショ
ン、2ポジション、L(ロー)ポジションの各ポジショ
ンを設定可能になっている。ここで、Dポジション、4
ポジション、3ポジション、2ポジション、Lポジショ
ンが前進ポジションである。そして、Dポジション、4
ポジション、3ポジション、2ポジションが設定されて
いる状態においては、複数の変速段同士の間で変速可能
である。これに対して、Lポジション、または後進ポジ
ションであるRポジションが設定されている状態におい
ては、単一の変速段に固定される。
し、このスポーツモードスイッチ76は、例えばインス
トルメントパネル(図示せず)付近またはコンソールボ
ックス(図示せず)付近などに配置されている。図7
は、アップシフトスイッチ77およびダウンシフトスイ
ッチ78の配置位置の一例を示す図である。図7におい
ては、ステアリングホイール79の表面側にダウンシフ
トスイッチ78が設けられており、ステアリングホイー
ル79の裏面側にアップシフトスイッチ77が設けられ
ている。なお、図7においては、アップシフトスイッチ
77は、便宜上図示されていない。そして、スポーツモ
ードスイッチ76がオンされた状態において、アップシ
フトスイッチ77が操作されると歯車変速機構4の変速
段がアップシフトされ、ダウンシフトスイッチ78が操
作されると歯車変速機構4の変速段がダウンシフトされ
る。
より、歯車変速機構4における変速段の設定または切り
換え制御、ロックアップクラッチ11の係合・解放やス
リップ制御、油圧回路のライン圧の制御、摩擦係合装置
の係合圧の制御などがおこなわれる。この油圧制御装置
39は電気的に制御されるもので、歯車変速機構4の変
速を実行するための第1ないし第3のシフトソレノイド
バルブS1 ,〜S3 と、エンジンブレーキ状態を制御す
るための第4ソレノイドバルブS4 とを備えている。
ライン圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLT
と、歯車変速機構4の変速過渡時におけるアキュームレ
ータ背圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLN
と、ロックアップクラッチ11や所定の摩擦係合装置の
係合圧を制御するためのリニアソレノイドバルブSLUと
を備えている。
統と、モータ・ジェネレータ3とエンジン1およびトル
クコンバータ2との間の動力伝達経路の構成とを示すブ
ロック図である。前記トルクコンバータ2のフロントカ
バー8には回転軸80が接続されており、エンジン1の
クランクシャフト12と回転軸80とを接続・遮断する
ためのクラッチ81が設けられている。そして、回転軸
80とモータ・ジェネレータ3との間の動力伝達経路に
は、減速装置82が配置されている。減速装置82は、
同心状に配置されたリングギヤ83およびサンギヤ84
と、このリングギヤ83およびサンギヤ84に噛み合わ
された複数のピニオンギヤ85とを備えている。この複
数のピニオンギヤ85はキャリヤ86により保持されて
おり、キャリヤ86には回転軸87が連結されている。
そして、回転軸80と回転軸87とを接続・遮断するク
ラッチ88が設けられている。
9を備えており、回転軸89に前記サンギヤ84が取り
付けられている。また、減速装置82を収容したケーシ
ング90には、リングギヤ83の回転を止めるブレーキ
91が設けられている。さらに、回転軸89の周囲には
一方向クラッチ92が配置されており、一方向クラッチ
92の内輪が回転軸89に連結され、一方向クラッチ9
2の外輪がリングギヤ83に連結されている。上記構成
の減速装置82により、モータ・ジェネレータ3から出
力された動力の減速がおこなわれる。そして、一方向ク
ラッチ92は回転軸80のトルクをモータ・ジェネレー
タ3に伝達する場合に係合する構成になっている。
流同期型のものが適用される。モータ・ジェネレータ3
は、永久磁石(図示せず)を有する回転子(図示せず)
と、コイル(図示せず)が巻き付けられた固定子(図示
せず)とを備えている。そして、コイルの3相巻き線に
3相交流電流を流すと回転磁界が発生し、この回転磁界
を回転子の回転位置および回転速度に合わせて制御する
ことにより、トルクが発生する。モータ・ジェネレータ
3により発生するトルクは電流の大きさにほぼ比例し、
モータ・ジェネレータ3の回転数は交流電流の周波数に
より制御される。
2の駆動力源、または車両に対する回生制動トルクの付
与装置として機能する。つまり、モータ・ジェネレータ
3は、機械エネルギを電気エネルギに変換する発電機と
しての機能と、電気エネルギを機械エネルギに変換する
電動機としての機能とを備えている。そして、モータ・
ジェネレータ3の動力を回転軸80に伝達する場合は、
クラッチ88およびブレーキ91が係合され、一方向ク
ラッチ92が解放される。また、回転軸80のトルクを
モータ・ジェネレータ3に伝達することにより、モータ
・ジェネレータ3を発電機として機能させる場合は、ク
ラッチ88および一方向クラッチ92が係合され、ブレ
ーキ91が解放される。
ータ93を介してバッテリ94が接続され、モータ・ジ
ェネレータ3およびインバータ93ならびにバッテリ9
4を制御するコントローラ95が設けられている。前記
インバータ93は、バッテリ56の直流電流を3相交流
電流に変換してモータ・ジェネレータ3に供給する一
方、モータ・ジェネレータ3で発電された3相交流電流
を直流電流に変換してバッテリ94に供給する3相ブリ
ッジ回路(図示せず)を備えている。この3相ブリッジ
回路は、例えば6個のパワートランジスタを電気的に接
続して構成され、これらのパワートランジスタのオン・
オフ状態を切り換えることにより、モータ・ジェネレー
タ3とバッテリ94との間の電流の向きを切り換える。
このようにして、3相交流電流と直流電流との相互の変
換と、モータ・ジェネレータ3に印可される3相交流電
流の周波数の調整と、モータ・ジェネレータ3に印可さ
れる3相交流電流の大きさの調整と、モータ・ジェネレ
ータ3による回生制動トルクの大きさの調整とがおこな
われる。
として機能させる場合は、バッテリ94からの直流電圧
を交流電圧に変換してモータ・ジェネレータ3に供給す
る。また、モータ・ジェネレータ3を発電機として機能
させる場合は、回転子の回転により発生した誘導電圧を
インバータ93により直流電圧に変換してバッテリ94
に充電する。
4からモータ・ジェネレータ3に供給される電流値、ま
たはモータ・ジェネレータ3により発電される電流値を
検出または制御する機能を備えている。また、コントロ
ーラ95は、モータ・ジェネレータ3の回転数を制御す
る機能と、バッテリ94の充電状態(SOC:stateof
charge)を検出および制御する機能とを備えている。
2における他方の動力伝達経路の構成を示す説明図であ
る。駆動装置5は減速装置43を備えており、この減速
装置43がエンジン1およびモータ・ジェネレータ6に
接続されている。減速装置43は、同心状に配置された
リングギヤ44およびサンギヤ45と、このリングギヤ
44およびサンギヤ45に噛み合わされた複数のピニオ
ンギヤ46とを備えている。この複数のピニオンギヤ4
6はキャリヤ47により保持されており、キャリヤ47
には回転軸48が連結されている。また、エンジン1の
クランクシャフト12と同心状に回転軸49が設けられ
ており、回転軸12とクランクシャフト12とを接続・
遮断するクラッチ50が設けられている。そして、回転
軸49と回転軸48との間で相互にトルクを伝達するチ
ェーン51が設けられている。なお、回転軸48には、
チェーン48Aを介してエアコンプレッサなどの補機4
8Bが接続されている。
2を備えており、回転軸52に前記サンギヤ45が取り
付けられている。また、駆動装置5のハウジング53に
は、リングギヤ44の回転を止めるブレーキ53が設け
られている。さらに、回転軸52の周囲には一方向クラ
ッチ54が配置されており、一方向クラッチ54の内輪
が回転軸52に連結され、一方向クラッチ54の外輪が
リングギヤ44に連結されている。上記構成の減速装置
43により、エンジン1とモータ・ジェネレータ6との
間のトルク伝達、または減速がおこなわれる。そして、
一方向クラッチ54はエンジン1から出力されたトルク
がモータ・ジェネレータ6に伝達される場合に係合する
構成になっている。
ジェネレータ3と同様に構成されている。モータ・ジェ
ネレータ6は、機械エネルギを電気エネルギに変換する
発電機としての機能と、電気エネルギを機械エネルギに
変換する電動機としての機能とを備えている。具体的に
は、エンジン1を始動させるスタータとしての機能と、
発電機(オルタネータ)としての機能と、エンジン1の
停止時に補機48Bを駆動する機能とを兼備している。
タとして機能させる場合は、クラッチ50およびブレー
キ53が係合され、一方向クラッチ54が解放される。
また、モータ・ジェネレータ6をオルタネータとして機
能させる場合は、クラッチ50および一方向クラッチ5
4が係合され、ブレーキ53が解放される。さらに、モ
ータ・ジェネレータ6により補機48Bを駆動させる場
合は、ブレーキ53が係合され、クラッチ50および一
方向クラッチ54が解放される。
クをモータ・ジェネレータ6に入力して発電をおこな
い、その電気エネルギをインバータ55を介してバッテ
リ56に充電することが可能である。また、モータ・ジ
ェネレータ6から出力されるトルクを、エンジン1また
は補機48Bに伝達することが可能である。さらに、イ
ンバータ55およびバッテリ56にはコントローラ57
が接続されている。このコントローラ57は、バッテリ
56からモータ・ジェネレータ6に供給される電流値、
またはモータ・ジェネレータ6により発電される電流値
を検出または制御する機能を備えている。また、コント
ローラ57は、モータ・ジェネレータ6の回転数を制御
する機能と、バッテリ56の充電状態(SOC:state
of charge)を検出および制御する機能とを備えてい
る。
な減速度設定スイッチ105が設けられている。この減
速度設定スイッチ105は、コンソールボックス(図示
せず)付近、またはインストルメントパネル(図示せ
ず)付近に設けられている。この減速度設定スイッチ1
05を、車両の乗員が操作することにより、車両の減速
度が所定値になるように、モータ・ジェネレータ3の回
生制動トルクを増減させることが可能である。この減速
度設定スイッチ105は、摺動自在なスライドノブ10
6を備えており、このスライドノブ106を「強」側に
操作すると減速度が強くなり、「弱」側に操作すると減
速度が弱くなる。
リッド車の制御回路を示すブロック図である。電子制御
装置(ECU)58は、中央演算処理装置(CPU)お
よび記憶装置(RAM、ROM)ならびに入力・出力イ
ンターフェースを主体とするマイクロコンピュータによ
り構成されている。
数センサ59の信号、エンジン水温センサ60の信号、
イグニッションスイッチ61の信号、バッテリ56,9
4の充電状態、およびモータ・ジェネレータ3,6の電
流値を示すコントローラ57,95の信号、エアコンス
イッチ62の信号、車速センサ4Bの信号、ATFの温
度を検出する油温センサ63の信号、シフトレバー4C
の操作位置を検出するシフトポジションセンサ64の信
号などが入力されている。
ブレーキスイッチ65の信号、フットブレーキペダル6
6Aの踏み込み状態を検出するフットブレーキスイッチ
66の信号、排気管(図示せず)の途中に設けられた触
媒温度センサ67の信号、アクセルペダル1Aの踏み込
み量を示すアクセル開度センサ68の信号、エンジン1
の電子スロットルバルブ1Bの開度を示すスロットル開
度センサ69の信号、タービン回転数センサ4Aの信
号、モータ・ジェネレータ3,6の回転数および回転角
度を検出するレゾルバ70,71の信号、スポーツモー
ドスイッチ76の信号、アップシフトスイッチ77の信
号、ダウンシフトスイッチ78の信号、減速度設定スイ
ッチ105の信号、加速度センサ107の信号等が入力
されている。
の点火装置72を制御する信号、エンジン1の燃料噴射
装置73を制御する信号、コントローラ57,95を制
御する信号、駆動装置5のクラッチ50およびブレーキ
53を制御する信号、油圧制御装置39を制御する信
号、エンジン1の始動・停止を示すインジケータ74へ
の制御信号、電子スロットルバルブ1Bの開度を制御す
るアクチュエータ75の制御信号などが出力されてい
る。このようにして、電子制御装置58に入力される各
種の信号に基づいて、エンジン1およびモータ・ジェネ
レータ3,6ならびに油圧制御装置39、歯車変速機構
4が制御される。
の構成との対応関係を説明する。ポンプインペラ7およ
びタービンランナ9がこの発明の回転部材に相当し、バ
ッテリ56がこの発明の充電装置に相当する。さらに、
トルクコンバータ2がこの発明の流体式動力伝達装置に
相当する。
制御内容を説明する。すなわち、クラッチ81係合され
ている場合は、エンジン1の動力(トルク)が、トルク
コンバータ2、歯車変速機構4、プロペラシャフト9
6、差動装置97、アクスルシャフト104などの動力
伝達経路を介して車輪32Aに伝達され、車輪32Aの
駆動力により車両が走行する。また、クラッチ88が係
合されている場合は、モータ・ジェネレータ3のトルク
が動力伝達経路を介して車輪32Aに伝達される。した
がって、このハイブリッド車は、エンジン1またはモー
タ・ジェネレータ3のうちの少なくとも一方を駆動力源
として走行することが可能である。
2A側から入力される動力(運動エネルギ)が動力伝達
経路に対して伝達される被駆動状態時には、クラッチ8
1を係合させることにより、前記動力をエンジン1に伝
達して、エンジンブレーキ力を効かせることが可能であ
る。また、上記エンジンブレーキ力を発生させる動作に
ともなってクラッチ88を係合させると、上記動力をモ
ータ・ジェネレータ3が伝達されて発電がおこなわれ、
回生制動トルクが生じる。なお、この被駆動状態時にお
いて、クラッチ81を解放させることにより、モータ・
ジェネレータ3の回生制動トルクのみを車両に作用させ
ることも可能である。なお、モータ・ジェネレータ3の
回生制動トルクにより減速力が付加されるのは、シフト
レバー4Cにより前進ポジションが選択されている場合
である。
SOCが所定の範囲になるように制御されており、充電
量SOCが少なくなった場合は、エンジン出力を増大さ
せ、その一部をモータ・ジェネレータ3またはモータ・
ジェネレータ6に伝達して発電させる。
機構4および油圧制御装置39ならびにロックアップク
ラッチ11の制御内容を具体的に説明する。電子制御装
置58には、歯車変速機構4の変速段(変速比)を制御
する変速線図(変速マップ)が記憶されている。この変
速線図には、車両の走行状態、例えばアクセル開度と車
速とをパラメータとして、所定の変速段から他の変速段
に変速(アップシフトまたはダウンシフト)するための
変速点が設定されている。
がおこなわれ、この変速判断が成立した場合は、電子制
御装置58から制御信号が出力され、この制御信号が油
圧制御装置39に入力される。その結果、所定のソレノ
イドバルブが動作し、所定の摩擦係合装置に作用する油
圧が変化して、摩擦係合装置の係合・解放がおこなわれ
て変速が自動的に実行される。一方、スポーツモードス
イッチ76がオンされている場合は、アップシフトスイ
ッチ77またはダウンシフトスイッチ78の操作によ
り、車両の走行状態に関わりなく、歯車変速機構4の変
速段を手動操作により切り換えることが可能である。さ
らにまた、この実施形態においては、車速およびスロッ
トル開度以外の条件、あるいはアップシフトスイッチ7
7またはダウンシフトスイッチ78の操作状態以外の条
件に基づいて、歯車変速機構4の変速段が制御される場
合もある。この制御内容については後述する。
ル開度、車速、変速段などの条件に基づいて制御され
る。このため、電子制御装置58には、ロックアップク
ラッチ11の動作を制御するロックアップクラッチ制御
マップが記憶されている。このロックアップクラッチ制
御マップには、アクセル開度および車速をパラメータと
して、ロックアップクラッチ11を完全係合または解放
する領域、もしくはスリップさせる領域が設定されてい
る。また、この実施形態においては、モータ・ジェネレ
ータ3による回生制動に対応して、ロックアップクラッ
チ11の係合状態が制御される場合がある。以下、モー
タ・ジェネレータ3の回生制動に対応して、ロックアッ
プクラッチ11の係合状態、または歯車変速機構4の変
速段を制御する場合の一例を説明する。
のフローチャートに基づいて説明する。電子制御装置5
8により各種の入力信号が処理される(ステップ20
1)。そして、電子制御装置58に記憶されているロッ
クアップクラッチ制御マップに基づいて、ロックアップ
クラッチ11が完全係合される。また、シフトレバー4
Cが前進ポジションに操作されているか否かが判断され
る(ステップ202)。ステップ202で否定判断され
た場合は格別の制御をおこなうことなくリターンされ
る。ステップ202で肯定判断された場合は、車両の状
態が駆動状態から被駆動状態に切り換えられるか否かが
判断される(ステップ203)。
またはモータ・ジェネレータ3の少なくとも一方のトル
クが車輪32Aに伝達されて車両が走行している状態を
意味しており、被駆動状態とは、車輪32Aから入力さ
れる動力(運動エネルギ)により、モータ・ジェネレー
タ3が駆動して回生制動トルクが生じている状態を意味
している。このステップ3においては、エンジン回転数
NEとタービン回転数NTとを比較し、エンジン回転N
E<タービン回転数NTになることが検出された場合
に、駆動状態から被駆動状態への切り換え判断が成立す
る。
車両の状態が、現在、駆動状態にあるか否かが判断され
る(ステップ204)。ステップ204で肯定判断され
た場合は、車両に対して減速力を付与する必要性が無い
ため、モータ・ジェネレータ(MG)3の回生制動をお
こなわず(ステップ205)、リターンされる。
合は、モータ・ジェネレータ3による回生制動がおこな
われ(ステップ206)、リターンされる。ステップ2
06でおこなわれる回生制動の一制御例を具体的に説明
する。基本的には、フットブレーキペダル66Aの踏み
込みの有無または踏み込み量に関係なく、モータ・ジェ
ネレータ3により生じる回生制動トルクが、歯車変速機
構4の変速段毎に決定された値となるように、インバー
タ55を制御することにより、各変速段毎に所定の車両
減速度が得られる。
で設定される変速段毎に、車速と回生制動トルクとの関
係が予め実験などで求められており、それらの関係がマ
ップとして電子制御装置58に記憶されている。図12
には、各変速段において、モータ・ジェネレータ3の回
生制動トルクと車速との関係を示すマップの一例を示す
線図である。図12に示すように、歯車変速機構4の変
速段が高速段になるほど、回生制動トルクが大きくなる
ように設定されている。さらに、各変速段毎に設定され
る回生制動トルクは、車速が高くなるほど大きくなるよ
うに設定されている。
場合、差動装置97の減速比(ギヤ比)にもよるが、第
5速、第4速でエンジンブレーキ力が不足するので、こ
の変速段でモータ・ジェネレータ3による回生制動を実
施している。ここで、回生制動トルクWは、第5速の回
生制動トルクW≫第4速の回生制動トルクW>第3速の
回生制動トルクWになるように設定されている。なお、
歯車変速機構4で低速段、例えば第2速や第1速が設定
された状態において、エンジンブレーキ力による減速力
が充分得られるように、歯車変速機構4の変速比(ギヤ
比)や差動装置97のデフ比(ギヤ比)が決定されてい
る場合は、この低速段では回生制動をおこなわない。
モードスイッチ76がオンされている状態においては、
車両の減速度を一層増大させる制御がおこなわれる。具
体的には、スポーツモードスイッチ76がオフされてい
る場合に比べて、全ての変速段において、上記回生制動
トルクWを例えば1.2倍に設定することが可能であ
る。または、スポーツモードスイッチ76がオフされて
いる場合に比べて、歯車変速機構4の各変速段毎に回生
制動トルクWの増大割合を変えることが可能である。例
えば、第5速の回生制動トルクW×1.3(*A)、第
4速の回生制動トルクW×1.2(*A)、第3速の回
生制動トルクW1.1(*A)に設定することができ
る。ここで「*A」は所定の係数であり、この係数Aは
固定値でもよく、あるいは変速段毎に設定される値でも
よい。なお、クラッチ81が係合されている場合、図4
で「◎」が付与された摩擦係合装置の係合により設定さ
れる変速段においては、エンジンブレーキ力も働くこと
になる。
ンサ107により検出される信号と、電子制御装置58
に予め記憶されている基準値とに基づいて、車両の走行
路が登坂路か降坂路かが判断されている。そして、この
判断結果に基づいて歯車変速機構4の変速段を制御す
る、いわゆるAI−SHIFT制御がおこなわれてい
る。そこで、上記降坂路が検出された場合に、モータ・
ジェネレータ3の回生制動トルクを、第5速の回生制動
トルクW×1.5(*B)、第4速の回生制動トルクW
×1.3(*B)、第3速の回生制動トルクW×1.2
(*B)に設定することも可能である。なお、「*B」
は所定の係数であり、この係数Bは固定値でもよく、あ
るいは変速段毎に設定される値でもよい。ここで、歯車
変速機構4の変速段として原則第5速のみを使用し、係
数*Bを変更することによりダウンシフトを回避する制
御をおこなうことも可能である。この制御をおこなった
場合、歯車変速機構4のダウンシフトに基づくショック
が防止され、ドライバビリティが向上する。さらにま
た、この時加速度センサ107の信号に基づいて、車両
の減速度Gが一定になるように、モータ・ジェネレータ
3の回生制動トルクを制御することも可能である。
示す減速度設定スイッチ105のスライドノブ106を
マニュアル操作することにより、車両の減速度Gを制御
することが可能である。この減速度設定スイッチ105
を操作することにより、フットブレーキペダル66Aの
操作による車輪制動力から独立して、モータ・ジェネレ
ータ3の回生制動トルクを増減させることが可能であ
る。そして、スライドノブ106の操作量に応じて係数
*Aまたは係数*Bの値をすることにより、モータ・ジ
ェネレータ3の回生制動トルクが制御され、車両の減速
度Gが調整される。
された場合は、動力伝達経路における動力の伝達方向が
逆になり、ショックが生じる可能性がある。そこで、ロ
ックアップクラッチ11を非係合状態にする制御、具体
的には、完全解放、またはスリップさせる制御がおこな
われる(ステップ207)。その結果、タービンランナ
9とポンプインペラ7とが、機械的な動力の伝達状態か
ら、流体による動力の伝達状態に切り換わる。
る場合に生じるショックと、このショックを抑制する機
能とについて説明する。駆動状態から被駆動状態(回生
制動状態)に切り換わるにともなって、動力伝達部材の
歯部同士のバックラッシにより、車輪32Aから入力さ
れる動力(運動エネルギ)に応じて衝撃が作用し、ショ
ックを招く可能性がある。
ックアップクラッチ11の係合圧を低下させる制御がお
こなわれる。このため、前記バックラッシに作用する衝
撃力が入力軸14を介してタービンランナ9に伝達され
ると、タービンランナ9とポンプインペラ7とが流体に
よる動力の伝達状態に切り換わっているため、前記衝撃
力が吸収もしくは緩和される。したがって、ショックを
抑制することができ、ドライバビリティが向上する。
ータ3を回生制動状態に切り換える制御が終了したか否
か、具体的には、回生制動トルクの変化が終了したか否
かが判断され(ステップ208)、ステップ8で否定判
断された場合はステップ207に戻る。ステップ208
で肯定判断された場合は、ロックアップクラッチ11を
完全係合状態に復帰させる制御をおこない(ステップ2
09)、リターンされる。ここで、図1に示された機能
的手段と、この発明の構成との対応関係を説明する。す
なわち、ステップ207,208がこの発明のロックア
ップクラッチ制御手段に相当する。
07,〜209に進んだ場合における、車両加速度とフ
ットブレーキペダル66Aの状態とアクセルペダル1A
の状態とロックアップクラッチ11の状態とモータ・ジ
ェネレータ3の回生制動トルクとの関係の一例を示すタ
イムチャートである。まず、アクセルペダル1Aの踏み
込みによりアクセル信号がオンされ、かつ、フットブレ
ーキペダル66Aの踏み込み無しによりブレーキ信号が
オフされている状態では、正の車両加速度が生じてい
る。また、電子制御装置58に予め記憶されているロッ
クアップクラッチ制御マップに基づいて、ロックアップ
クラッチ11が完全係合状態に制御されている。
1Aが戻されてアクセル信号がオフされると、ロックア
ップクラッチ11の係合圧を徐々に低下する制御がおこ
なわれる。ここで、実線はロックアップクラッチ11を
スリップ制御(半係合)する場合を示し、一点鎖線はロ
ックアップクラッチ11を完全解放する場合を示してい
る。ついで、時刻t2において、フットブレーキペダル
66Aの踏み込みが開始されるとともに、時刻t2以降
は、ロックアップクラッチ11が、所定の係合圧でスリ
ップ制御が継続されるか、または完全解放状態に制御さ
れる。
ネレータ3の回生制動トルクが増大し始めるにともな
い、車両加速度が零側に向けて変化する。ここで、回生
制動トルクは徐々に増大させることにより、急激な回生
制動トルクの発生が抑制される。このため、急制動によ
る急減速のショック発生を回避することができる。その
後、モータ・ジェネレータ3の回生制動トルクの増大に
ともなって、車両加速度が零を経由して負側(減速状
態)に変化する。さらに、時刻t4でブレーキ信号がオ
ンされると、それ以降は、モータ・ジェネレータ3の回
生制動トルクがほぼ一定に制御され、かつ、車両加速度
も負側の一定値に維持される。また、完全解放、または
スリップ制御されていたロックアップクラッチ11が、
時刻t4以降はその係合圧が増大され、再び完全係合状
態に復帰する。
レータ3の回生制動に対応するロックアップクラッチ1
1の他の制御例を示すフローチャートである。図14の
ステップ311の制御内容は、図1のステップ201の
制御内容と同様である。図14のステップ312の制御
内容は、図1のステップ202の制御内容と同様であ
る。そして、ステップ312で否定判断された場合はリ
ターンされる。
合は、被駆動状態から駆動状態への切り換えの有無が判
断される(ステップ313)。具体的には、エンジン回
転数NEとタービン回転数NTとが比較され、エンジン
回転数NE>タービン回転数NTになるか否かが判断さ
れる。
テップ314に進む。ステップ314の制御内容は、図
1のステップ204の制御内容と同様である。ステップ
314で肯定判断された場合はステップ315を経てリ
ターンされる。ステップ315の制御内容は、図1のス
テップ205の制御内容と同様である。また、ステップ
314で否定判断された場合はステップ316を経てリ
ターンされる。ステップ316の制御内容は、図1のス
テップ206の制御内容と同様である。
合は、動力伝達経路における動力の伝達方向が逆になる
ため、ショックが生じる可能性がある。そこで、図14
の制御例においては、ロックアップクラッチ11を解
放、またはスリップさせる制御、言い換えれば、ロック
アップクラッチ11の係合圧を低下させる制御がおこな
われる(ステップ317)。
られることにともなって動力伝達経路に生じるショック
と、このショックを抑制する機能とについて説明する。
被駆動状態から駆動状態に切り換えられると、動力伝達
部材同士の間で動力の伝達方向が逆になり、動力伝達部
材の凹凸部同士の噛み合い状態が切り換わる。この切り
換わり時には、凹凸部の噛み合い部分に対して、エンジ
ン1の出力に応じた衝撃が生じる可能性がある。しかし
がなら、この制御例においては、ポンプインペラ9とタ
ービンランナ7とが流体による動力の伝達状態に切り換
えられているため、トルクコンバータ2に伝達される動
力の一部が吸収もしくは緩和され、凹凸部の噛み合い部
分における衝撃が抑制される。したがって、ショックが
抑制されてドライバビリティが向上する。
レータ3の切り換え、具体的には回生制動トルクの解除
が終了したか否かが判断され(ステップ318)、ステ
ップ318で否定判断された場合はステップ317に戻
る。また、ステップ318で肯定判断された場合は、ス
テップ319を経てリターンされる。ステップ319の
制御内容は、図1のステップ209の制御内容と同様で
ある。ここで、図14に示された機能的手段と、この発
明の構成との対応関係を説明する。すなわち、ステップ
317,318がこの発明のロックアップクラッチ制御
手段に相当する。
17,〜319に進んだ場合における、車両加速度とフ
ットブレーキペダル66Aの状態とアクセルペダル1A
の状態とロックアップクラッチ11の状態とモータ・ジ
ェネレータ3の回生制動トルクとの関係の一例を示すタ
イムチャートである。まず、アクセルペダル1Aが踏ま
れずにアクセル信号がオフされ、かつ、フットブレーキ
ペダルが66Aが踏み込まれてブレーキ信号がオンされ
ている状態においては、負の車両加速度(つまり減速
度)が生じている。また、車輪32Aから入力される動
力がモータ・ジェネレータ3に入力され、モータ・ジェ
ネレータ3による所定の回生制動トルクが発生してい
る。すなわち、被駆動状態にある。さらに、また、電子
制御装置58に予め記憶されているロックアップクラッ
チ制御マップに基づいて、ロックアップクラッチ11が
完全係合状態に制御されている。
ペダル66Aの踏み込み量が減少してブレーキ信号がオ
ンからオフ側に変化すると、ロックアップクラッチ11
の係合圧が低下する。ここで、実線がロックアップクラ
ッチ11をスリップ制御(半係合)する場合を示し、一
点鎖線がロックアップクラッチ11を完全解放する場合
を示している。ついで、時刻t2において、フットブレ
ーキペダル66Aが完全に戻されてブレーキ信号がオフ
されるとともに、時刻t2以降は、ロックアップクラッ
チ11が、所定の係合圧でスリップ制御が継続される
か、または完全解放状態に制御される。
ル1Aの踏み込みによりアクセル信号がオフからオン側
に切り換えられるとともに、モータ・ジェネレータ3の
回生制動トルクが徐々に減少され、車両加速度が零側に
向けて変化する。ここで、回生制動トルクは徐々に減少
させることにより、急激な回生制動トルクの低下が抑制
され、ショック発生を回避することができる。その後、
モータ・ジェネレータ3の回生制動トルクの減少にとも
なって車両加速度が零を経由して正側に変化するととも
に、回生制動トルクがほぼ一定値に制御される。さら
に、時刻t4で車両加速度が一定値に制御されるととも
に、完全解放、またはスリップ制御されていたロックア
ップクラッチ11の係合圧が増大され、再び完全係合状
態に復帰する。
よる回生制動と、ロックアップクラッチ11の係合状態
との制御に関するさらに他の制御例を、図16に示すフ
ローチャートに基づいて説明する。図16のステップ4
21の制御内容は、図1のステップ201の制御内容と
同様であり、電子制御装置58に記憶されているロック
アップクラッチ制御マップにより、ロックアップクラッ
チ11が係合(オン)される。また、図16のステップ
422の制御内容は、図1のステップ202の制御内容
と同様である。
ターンされる。ステップ422で肯定判断された場合
は、モータ・ジェネレータ3により回生制動がおこなわ
れているか否かが判断される(ステップ423)。ステ
ップ423の判断は、コントローラ95の信号に基づい
ておこなわれる。ステップ423で否定判断された場合
はリターンされ、ステップ423で肯定判断された場合
は、バッテリ94の充電量SOCが所定値UPA%を越
えたか否かが判断される(ステップ424)。この所定
値UPA%は電子制御装置58に記憶されている。
バッテリ94が満充電状態に到達するまでに余裕がある
ため、ロックアップクラッチ11のオンを継続し(ステ
ップ425)、かつ、モータ・ジェネレータ3による回
生制動、すなわち、バッテリ94に対する充電を継続し
(ステップ426)、リターンされる。
合は、現在のままの充電状態を継続しておこなうと、短
時間のうちにバッテリ94が満充電状態になって充電が
不可能になることを意味している。そこで、以下に示す
演算処理がおこなわれる(ステップ427)。
づいて、ロックアップクラッチ11のスリップ率、また
は歯車変速機構4の変速段が演算される。基本的には、
ロックアップクラッチ11をスリップさせる制御をおこ
なう。また、この実施形態では具体的な説明を省略する
が、トルクコンバータが、容量係数を変更することの可
能な、公知の可変容量式トルクコンバータである場合
は、トルクコンバータの容量係数を可及的に下げること
により、回生制動トルクを低下させることも可能であ
る。
状態を制御することにより、回生制動トルクを低下させ
たとしても、バッテリ94の充電量SOCが過剰になる
可能性があると判断される場合は、強制的に歯車変速機
構4をダウンシフトさせることも可能である。この制御
をおこなった場合は、モータ・ジェネレータ3の回生制
動トルクが低下し、バッテリ94に対する追加充電量が
減少する。この場合は、歯車変速機構4の変速段(変速
比)の制御にあたり、車速およびアクセル開度に基づく
変速点(すなわち、しきい値)、とは異なるパラメータ
(つまり、バッテリ94の充電量)に基づくしきい値が
適用される。この歯車変速機構4の変速段の制御に適用
されるバッテリ94の充電量の所定値UPB%と前記所
定値UPA%との関係は、所定値UPA%<所定値UP
B%である。
アップクラッチ11のスリップ率をステップ427で設
定された値に制御する。また、このステップ428にお
いてはトルクコンバータ2の容量係数を、ステップ42
7で設定された値に変更することも可能である。さら
に、ステップ429においては、必要により歯車変速機
構4の変速段を、ステップ427で設定された変速段に
切り換える制御をおこなう。このような制御おこないつ
つ、モータ・ジェネレータ3による回生制動を継続し
(ステップ430)、リターンされる。ここで、図16
に示された機能的手段と、この発明の構成との対応関係
を説明する。すなわち、ステップ427,428がこの
発明のロックアップクラッチ制御手段または容量係数制
御手段に相当し、ステップ427,429がこの発明の
変速比制御手段に相当する。
ータ・ジェネレータ3の回生制動中において、バッテリ
94の充電量SOCに基づいて、ロックアップクラッチ
11の係合状態、つまり係合圧の制御がおこなわれてい
る。より具体的には、バッテリ94の充電量SOCが所
定値UPAを越えた場合は、ロックアップクラッチ11
を完全係合状態からスリップ状態に切り換えている。こ
のため、タービンランナ9からポンプインペラ7に伝達
される動力の一部がスリップによる熱として放出され、
モータ・ジェネレータ3に伝達される動力の損失が生じ
る。
えることなくバッテリ94に対する追加充電量が減少す
る。言い換えれば、ロックアップクラッチ11の係合状
態の制御により、バッテリ94の充電量SOCを制御し
ている。また、前述したように可変容量式のトルクコン
バータを用いた場合には、トルクコンバータの容量係数
を変更することにより回生制動トルクを低下させ、バッ
テリ94の充電量を制御することが可能になる。したが
って、車両に対する減速度の維持(確保)機能と、バッ
テリ94の充電量SOCの増加抑制機能とが両立され
る。
の一例を、図17に基づいて説明する。まず、歯車変速
機構4の変速段が第4速に設定され、かつ、ロックアッ
プクラッチ11が完全係合(ON)されているととも
に、モータ・ジェネレータ3のトルクが負の状態、つま
り、回生制動状態に制御されている。また、バッテリ9
4の充電量SOCは所定値UPA以下の一定値に維持さ
れている。
生制動の継続により、時刻t1以降はバッテリ94の充
電量SOCが増大し始め、時刻t2以降は充電量SOC
が所定値UPAを越えていることが判断される。そこ
で、時刻t3においては、バッテリ94の充電量SOC
を低下させることを目的とするロックアップクラッチ1
1のスリップ率が演算され、かつ、歯車変速機構4の変
速段が演算される。
クラッチ11のスリップ率、および歯車変速機構4の変
速段を、現在の状態から演算された状態に切り換えるた
めの制御信号が出力される。その結果、歯車変速機構4
の変速段が第5速から第4速にダウンシフトされ、か
つ、ロックアップクラッチ11の係合圧が徐々に低下さ
れる。すると、モータ・ジェネレータ3の回生制動トル
クが徐々に零側に変化する。なお、図17においては、
便宜上、ロックアップクラッチ11をスリップ制御させ
た場合の一点鎖線の特性と、歯車変速機構4の変速段を
変更した場合の破線の特性とを別々に示している。
11が所定のスリップ率に制御されると、モータ・ジェ
ネレータ3の回生制動トルクもほぼ一定の値に制御され
る。さらに、充電量SOCも一定の値に制御されてい
る。さらにまた、充電量SOCが時刻t6まではほぼ一
定の値に制御され、その後は充電量SOCが減少すると
ともに、時刻t7以降は充電量SOCが所定値UPA以
下に低下している。
制動トルクおよび回転数と、トルクコンバータ2により
伝達されるトルクとの関係を示す線図である。図18に
おいては、モータ・ジェネレータ3の特性が実線で示さ
れ、トルクコンバータ2の特性が破線で示されている。
そして、モータ・ジェネレータ3の特性線と、トルクコ
ンバータ2の特性線(図示せず)との交点A1は、ロッ
クアップクラッチ11の完全係合時におけるモータ・ジ
ェネレータ3の回生制動トルクおよび回転数を示してい
る。また、モータ・ジェネレータ3の特性線と、トルク
コンバータ2の特性線との交点B1が、ロックアップク
ラッチ11の解放時におけるモータ・ジェネレータ3の
回生制動トルクおよび回転数を示している。なお、モー
タ・ジェネレータ3の特性線において、交点A1と交点
B1との間の領域は、ロックアップクラッチ11のスリ
ップ制御中におけるモータ・ジェネレータ3の回生制動
トルクおよび回転数を示している。
前におけるモータ・ジェネレータ3の回生制動トルクお
よび回転数が、図18の交点A1に対応する値に制御さ
れる。また、時刻t4以降におけるモータ・ジェネレー
タ3の回生制動トルクおよび回転数が、交点A1と交点
B1と間に対応する値に制御される。つまり、時刻t4
以前におけるモータ・ジェネレータ3の回生制動トルク
よりも、時刻t4以降におけるモータ・ジェネレータの
回生制動トルクの方が減少し、時刻t4以前におけるモ
ータ・ジェネレータ3の回転数よりも、時刻t4以降に
おけるモータ・ジェネレータ3の回転数の方が上昇する
ことになる。
ネレータにより回生制動トルクを発生させる際に、流体
式トルク伝達装置の回転部材同士が、機械的な動力の伝
達状態から、流体による動力の伝達状態に切り換えられ
る。したがって、回生制動トルクの発生時に、動力伝達
経路で生じる衝撃力の一部が、流体式トルク伝達装置に
より吸収もしくは緩和されてショックが抑制され、ドラ
イバビリティが向上する。
の効果に加えて、駆動状態から被駆動状態への切り換え
られる際に、流体式トルク伝達装置の回転部材同士が、
機械的な動力の伝達状態から、流体による動力の伝達状
態に切り換えられる。したがって、駆動状態から被駆動
状態に切り換えられて回生制動トルクが発生する場合
に、動力伝達経路で生じる衝撃力の一部が、流体式トル
ク伝達装置により吸収もしくは緩和されてショックが抑
制され、ドライバビリティが向上する。
2と同様の効果に加えて、時間の経過にともなって、回
生制動トルクが徐々に増加される。したがって、車両に
対する制動力の急激な増加が抑制され、一層ドライバビ
リティが向上する。
レータの回生制動トルクを解除する際に、ロックアップ
クラッチが非係合状態に制御され、流体式トルク伝達装
置の回転部材同士が、機械的な動力の伝達状態から、流
体による動力の伝達状態に切り換えられる。したがっ
て、回生制動トルクの解除時に、動力伝達経路で生じる
衝撃力の一部が、流体式トルク伝達装置により吸収もし
くは緩和されてショックが抑制され、ドライバビリティ
が向上する。
の効果に加えて、被駆動状態から駆動状態への切り換え
により回生制動トルクが解除される場合に、ロックアッ
プクラッチが非係合状態に制御され、流体式トルク伝達
装置の回転部材同士が、機械的な動力の伝達状態から、
流体による動力の伝達状態に切り換えられる。したがっ
て、非駆動状態から駆動状態に切り換えられて回生制動
トルクが解除される際に動力伝達経路で生じる衝撃力の
一部が、流体式トルク伝達装置により吸収もしくは緩和
されてショックが抑制され、ドライバビリティが向上す
る。
レータにより回生制動トルクを発生させる際に、充電状
態が所定値以上である場合は、ロックアップクラッチが
非係合状態に制御され、回転部材同士の間における動力
の伝達効率が低下する。したがって、充電装置の充電量
の増大が抑制され、車両に対する減速度の維持(確保)
機能と、充電装置の充電量の増加抑制機能とを両立させ
ることができる。
レータにより回生制動トルクを発生させる際に、充電装
置の充電状態が所定値以上である場合には、変速機の変
速比が大きくなるように制御され、モータ・ジェネレー
タの回生制動時の充電効率が低下する。したがって、充
電装置の充電量の増大が抑制され、車両に対する減速度
の維持(確保)機能と、充電装置の充電量の増加抑制機
能とを両立させることができる。
レータにより回生制動トルクを発生させるのに際して、
流体式動力伝達装置の容量係数を制御することにより、
充電装置の充電状態が制御される。したがって、例えば
流体式動力伝達装置の容量係数を小さくすることによ
り、充電装置の充電効率が低下して充電量が抑制され、
車両に対する減速度の維持(確保)機能と、充電装置の
充電量の増加抑制機能とを両立させることができる。
ある。
構成を示すブロック図である。
変速機構の構成を示すスケルトン図である。
定するための摩擦係合装置の作動状態を示す図表であ
る。
シフトレバーのシフトポジションを示す説明図である。
ュアル操作により切り換えることの可能な状態を設定・
解除するスポーツモードスイッチを示す図である。
イールの構成を示す図である。
タ・ジェネレータの制御系統と、モータ・ジェネレータ
の動力伝達経路の構成とを示す概念図である。
ータ・ジェネレータとの配置関係を示概念図である。
ニュアル操作により設定するための減速度設定スイッチ
の構成を示す図である。
ック図である。
制動トルクとの関係を示す線図である。
ある。
トである。
である。
トである。
である。
ェネレータ回転数と回生制動トルクとの関係を示す線図
である。
タ・ジェネレータ、11…ロックアップクラッチ、 5
6…バッテリ、 58…電子制御装置。
Claims (8)
- 【請求項1】 エンジンと車輪との間に配置されたモー
タ・ジェネレータと、このモータ・ジェネレータと前記
車輪との間に配置された流体式動力伝達装置と、この流
体式動力伝達装置の回転部材同士を係合・解放するロッ
クアップクラッチとを有し、前記車輪から入力される動
力により前記モータ・ジェネレータで回生制動トルクを
発生させることの可能な回生制動トルクの制御装置にお
いて、 前記モータ・ジェネレータにより回生制動トルクを発生
させる際に、前記ロックアップクラッチを非係合状態に
制御するロックアップクラッチ制御手段を備えているこ
とを特徴とする回生制動トルクの制御装置。 - 【請求項2】 前記エンジンまたは前記モータ・ジェネ
レータの少なくとも一方の動力を前記車輪に伝達する駆
動状態と、前記車輪から入力される動力により前記モー
タ・ジェネレータで回生制動トルクを発生させる被駆動
状態とを相互に切り換え可能に構成され、前記ロックア
ップクラッチ制御手段には、前記駆動状態から前記被駆
動状態への切り換えにより前記回生制動トルクが発生す
る場合に、前記ロックアップクラッチを非係合状態に制
御する機能が含まれていることを特徴とする請求項1に
記載の回生制動トルクの制御装置。 - 【請求項3】 前記モータ・ジェネレータの回生制動ト
ルクを、時間の経過にともなって徐々に増加させるモー
タ・ジェネレータ制御手段を備えていることを特徴とす
る請求項1または2に記載の回生制動トルクの制御装
置。 - 【請求項4】 エンジンと車輪との間に配置されたモー
タ・ジェネレータと、このモータ・ジェネレータと前記
車輪との間に配置された流体式動力伝達装置と、この流
体式動力伝達装置の回転部材同士を係合・解放するロッ
クアップクラッチとを有し、前記車輪から入力される動
力により前記モータ・ジェネレータで回生制動トルクを
発生させることの可能な回生制動トルクの制御装置にお
いて、 前記モータ・ジェネレータの回生制動トルクを解除する
際に、前記ロックアップクラッチを非係合状態に制御す
るロックアップクラッチ制御手段を備えていることを特
徴とする回生制動トルクの制御装置。 - 【請求項5】 前記エンジンまたは前記モータ・ジェネ
レータの少なくとも一方の動力を前記車輪に伝達する駆
動状態と、前記車輪から入力される動力により前記モー
タ・ジェネレータで回生制動トルクを発生させる被駆動
状態とを相互に切り換え可能に構成され、前記ロックア
ップクラッチ制御手段には、前記被駆動状態から前記駆
動状態への切り換えにより前記回生制動トルクが解除さ
れる場合に、前記ロックアップクラッチを非係合状態に
制御する機能が含まれていることを特徴とする請求項4
に記載の回生制動トルクの制御装置。 - 【請求項6】 車輪から入力される動力により駆動され
て回生制動トルクを生じるモータ・ジェネレータと、こ
のモータ・ジェネレータにより発電された電気エネルギ
が充電される充電装置と、前記モータ・ジェネレータと
前記車輪との間に配置された流体式動力伝達装置と、こ
の流体式動力伝達装置の2つの回転部材同士を係合・解
放するロックアップクラッチとを備えた回生制動トルク
の制御装置において、 前記モータ・ジェネレータにより回生制動トルクを発生
させるのに際して、前記充電装置の充電状態が所定値以
上である場合は、前記ロックアップクラッチを非係合状
態に制御するロックアップクラッチ制御手段を備えてい
ることを特徴とする回生制動トルクの制御装置。 - 【請求項7】 車輪から入力される動力により駆動され
て回生制動トルクを生じるモータ・ジェネレータと、こ
のモータ・ジェネレータにより発電された電気エネルギ
が充電される充電装置と、前記モータ・ジェネレータと
前記車輪との間に配置された流体式動力伝達装置と、こ
の流体式動力伝達装置の2つの回転部材同士を係合・解
放するロックアップクラッチと、前記流体式動力伝達装
置と前記車輪との間に配置された変速機とを備えた回生
制動トルクの制御装置において、 前記モータ・ジェネレータにより回生制動トルクを発生
させるのに際して、前記充電装置の充電状態が所定値以
上である場合は、前記変速機の変速比を大きくする制御
をおこなう変速比制御手段を備えていることを特徴とす
る回生制動トルクの制御装置。 - 【請求項8】 車輪から入力される動力により駆動され
て回生制動トルクを生じるモータ・ジェネレータと、こ
のモータ・ジェネレータにより発電された電気エネルギ
が充電される充電装置と、前記モータ・ジェネレータと
前記車輪との間に配置された流体式動力伝達装置と、こ
の流体式動力伝達装置の2つの回転部材同士を係合・解
放するロックアップクラッチとを備えた回生制動トルク
の制御装置において、 前記モータ・ジェネレータにより回生制動トルクを発生
させるのに際して、前記流体式動力伝達装置の容量係数
を制御することにより、前記充電装置の充電状態を制御
する容量係数制御手段を備えていることを特徴とする回
生制動トルクの制御装置。
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