JP2000131824A - 半導体集積回路装置の製造方法 - Google Patents

半導体集積回路装置の製造方法

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JP2000131824A
JP2000131824A JP30672198A JP30672198A JP2000131824A JP 2000131824 A JP2000131824 A JP 2000131824A JP 30672198 A JP30672198 A JP 30672198A JP 30672198 A JP30672198 A JP 30672198A JP 2000131824 A JP2000131824 A JP 2000131824A
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light
region
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phase shift
integrated circuit
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Yoshihiko Okamoto
好彦 岡本
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 集積回路パターンを高い精度でウエハ上に転
写することのできる技術を提供することにある。特に、
微小開口パターンが近接した場合に有効な技術を提供す
る。 【解決手段】 主光透過領域3と該主透過領域の角部近
傍に設けられた補助透過領域3aと透過率が3%以上4
0%以下でフォトレジストに明像として転写されない位
相シフター領域2を備えた位相シフトマスクMを用い
て、各領域を透過した光の干渉により、ウェハ上に集積
回路パターンを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体集積回路装
置の製造技術に関し、特に、位相シフトマスクを用いた
露光処理技術に適用して有効な技術に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の高密度実装に伴って集積回
路の微細化が進み、集積回路素子や配線の設計ルールも
サブミクロン域に入ってきている。
【0003】フォトマスク(以下、単にマスクという)
上の集積回路パターンを半導体ウエハに転写するフォト
リソグラフィ工程では、より短波長の光源、高NAレン
ズを用いても、パターン転写精度の低下が深刻な問題と
なっている。
【0004】このような問題を解決する手段として、マ
スクを透過する光の位相を操作することにより、投影像
のコントラストの低下を防止する位相シフト技術が注目
されている。
【0005】この技術は、例えば遮光領域を挟む一対の
光透過領域の一方に、一対の光透過領域を透過した直後
の2つの光の位相が互いに反転するように膜厚を調整し
た位相シフト(例えば透明なガラス膜等)を設けた構造
のマスクを用いる技術である。
【0006】この技術を用いた場合、半導体ウエハ上で
は2つの光がそれらの境界部で互いに干渉し弱め合うの
で、パターンの投影像のコントラストを大幅に向上させ
ることができ、パターン相互を良好に分離した状態で露
光処理が可能となる。
【0007】また、例えば特開平4−136854号公
報には、透明基板上に半透明膜を形成し、半透明膜を透
過した光と、半透明膜に開口された開口部を透過した光
とで位相を反転させる位相シフト技術が開示されてい
る。
【0008】また、例えば特開平2−140743号公
報には、マスクの光透過領域の一部に位相シフトを設け
ることにより、透過光に位相差を生じさせ、位相シフト
境界部を強調させる位相シフト技術が開示されている。
【0009】なお、位相シフト技術が記載された他の例
としては、例えば米国特許5290647号には、エッジ強調
形の位相シフトマスクについての構造が開示されてお
り、位相シフト膜上に遮光パターンを形成し、遮光パタ
ーンで形成される光透過領域の外周端部に位相シフト膜
の一部を突出させる構造について説明されている。
【0010】また、米国特許5514500 号には、エッジ強
調形の位相シフトマスクについての構造が開示されてお
り、位相シフト膜上に遮光パターンを形成し、遮光パタ
ーンを形成する遮光膜において光透過領域の外周端部に
あたる領域をハーフエッチングし膜厚を薄くすることで
その領域において露光光が透過可能となるようにすると
ともに、位相シフトとしての機能を生じさせるようにし
た構造について説明されている。
【0011】また、米国特許5523184 号には、遮光パタ
ーンで形成される光透過領域の中央に孤立した状態の遮
光パターンを設ける構造のフォトマスクについて説明さ
れている。
【0012】さらに、特開平4−25841号公報に
は、主開口部の周囲に位相シフト機能を有する補助開口
部を設け、その補助開口部の透過率を主開口部の透過率
とは異なるようにした位相シフトマスクについて説明さ
れている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記した位
相シフト技術においては、以下の問題があることを本発
明者は見出した。
【0014】上記した特開平4−136854号公報に
記載の半透明膜を用いる位相シフト技術においては、例
えば半導体集積回路の製造工程における微細なコンタク
トホールの形成工程に適用する場合に、転写するコンタ
クトホールの形状が丸くなり、コンタクト断面の面積が
小さくなってしまう。前記のコンタクト断面が円形とな
り、その直径がサブミクロンサイズになると、ほぼ面積
に依存して、金属配線接続用の金属の埋め込みの問題が
大きくなる。配線パターン間のピッチを拡げないで、コ
ンタクト部の直径を大きくすれば、隣接パターンと接触
する等の問題が発生する。したがって、コンタクト部の
形状を矩形にすることが望ましいが、前記の半透明膜を
用いる位相シフト技術では、微細なホール形成に有利で
あるが、逆に丸みが大きく、問題が大きくなることが判
明した。したがって、微細かつ角部の丸みの少ないコン
タクトパターンの形成が困難となる課題がある。
【0015】上記の問題は、例えば、金属酸化物半導体
電界効果トランジスタの電荷蓄積パターン形成工程にお
いても発生し、微細なパターンの転写が不可能となる課
題がある。
【0016】本発明の目的は、集積回路パターンを高い
精度でウエハ上に転写することのできる技術を提供する
ことにある。特に、微小開口パターンが近接した場合に
有効な技術を提供することにある。
【0017】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0018】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
次のとおりである。
【0019】本発明は、露光光源から放射された所定波
長の露光光をマスク基板および投影露光光学系を介して
半導体ウエハ上のフォトレジスト膜に照射することによ
り、前記フォトレジスト膜に複数の集積回路パターンを
転写する工程を有する半導体集積回路装置の製造方法で
あって、前記マスク基板には、前記複数の集積回路パタ
ーンをフォトレジスト膜に転写するための複数の光透過
領域が、マスク基板上の遮光膜を開口することで形成さ
れ、前記複数の光透過領域の各々には、透過光の位相を
反転させ、透過光の透過率が3%以上40%以下の前記
フォトレジスト膜に転写されない位相シフトパターンが
配置される位相シフト領域と、前記位相シフトパターン
が配置されない領域であって、前記フォトレジスト膜に
集積回路パターンを転写するための主光透過領域と前記
主透過領域の角部近傍において、光の干渉によって光量
が不足する領域に補助透過領域とが配置されており、前
記位相シフト領域と補助透過領域とを透過した光と主透
過領域を透過した光の干渉により、ウエハ上に集積回路
パターンを形成するものである。
【0020】また、本発明は、露光光源から放射された
所定波長の露光光をマスク基板および投影露光光学系を
介して半導体ウエハ上のフォトレジスト膜に照射するこ
とにより、前記フォトレジスト膜に複数の集積回路パタ
ーンを転写する工程を有する半導体集積回路装置の製造
方法であって、前記フォトマスクには、前記複数の集積
回路パターンをフォトレジスト膜に転写するための複数
の光透過領域が、マスク基板上の遮光膜を開口すること
で形成され、前記複数の光透過領域の各々には、透過光
の位相を反転させ、透過光の透過率が3%以上40%以
下の前記フォトレジスト膜に転写されない位相シフトパ
ターンが配置される位相シフト領域と、前記位相シフト
パターンが配置されない領域であって、前記フォトレジ
スト膜に複数の集積回路パターンを転写するための主光
透過領域がL字型よりなり、前記主透過領域のL字角部
近傍において、光の干渉によって光量が超過する領域に
対応して凹部が形成されており、前記位相シフト領域と
補助透過領域とを透過した光と主透過領域を透過した光
の干渉により、ウエハ上に集積回路パターンを形成する
ものである。
【0021】また、本発明は、露光光源から放射された
所定波長の露光光をマスク基板および投影露光光学系を
介して半導体ウエハ上のフォトレジスト膜に照射するこ
とにより、前記フォトレジスト膜に複数の集積回路パタ
ーンを転写する工程を有する半導体集積回路装置の製造
方法であって、前記フォトマスクには前記複数の集積回
路パターンをフォトレジスト膜に転写するための光透過
領域が、前記マスク基板上の遮光膜の一部を開口するこ
とで形成され、前記光透過領域には、前記フォトレジス
ト膜に複数の集積回路パターンを転写するための領域で
あって隣接して配置される一対の主光透過領域が配置さ
れ、前記一対の主光透過領域の各々の周囲には、主光透
過領域を透過した光の位相に対して透過光の位相を反転
させる機能を有し、かつ、露光光の透過率がフォトマス
クのマスク基板の透過率よりも下がるように設定された
第1の位相シフトパターンが配置され、前記位相シフト
パターンが配置されない領域であって、前記フォトレジ
スト膜に複数の集積回路パターンを転写するための主光
透過領域と前記主光透過領域の角部近傍において、光の
干渉によって光量が不足する領域に補助透過領域とが配
置され、前記一対の主光透過領域の一方の主光透過領域
には、他方の主光透過領域を透過した光の位相に対して
透過光の位相を反転させる機能を有し、かつ、露光光の
透過光が実効的に低下しないような第2の位相シフトパ
ターンが、その端部を前記一対の主光透過領域間におけ
る前記第1の位相シフトパターン上に一部分重ならせた
状態で配置されているものである。
【0022】また、本発明は、露光光源から放射された
所定波長の露光光をフォトマスクおよび投影露光系を介
して、半導体ウエハ上のフォトレジスト膜に照射するこ
とにより、前記フォトレジスト膜に複数の集積回路パタ
ーンを転写する工程を有する半導体集積回路装置の製造
方法であって、前記フォトマスクのマスク基板の集積回
路パターンは、第1主光透過領域と第2主光透過領域
と、それぞれの主透過領域の角部近傍において、光の干
渉によって光量が不足する領域に第3補助光透過領域
と、第4補助光透過領域と、それぞれの主透過領域の辺
部に接するか、または近接した領域に第5光透過領域、
第6光透過領域から成り、前記第1主光透過領域と第5
光透過領域の領域を透過した露光光の位相が互いに反転
し、前記第2主光透過領域と第6光透過領域の領域を透
過した露光光の位相が互いに反転し、前記第1主光透過
領域および第2主光透過領域を透過した露光光の位相が
互いに反転し、前記第5光透過領域と第6光透過領域と
が境界を接するか、または光透過率が1%以下の遮光領
域を介して近接し、それぞれの光透過領域を透過した露
光光の位相が互いに反転してあり、前記フォトマスクに
所定の波長の露光光を照射し、前記半導体ウエハ上のフ
ォトレジスト上に前記複数の集積回路パターンを転写す
る工程を有するものである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する(なお、実施の形態を説明す
るための全図において同一機能を有するものは同一の符
号を付し、その繰り返しの説明は省略する)。
【0024】(実施の形態1)図1は本発明の一実施の
形態である位相シフトマスクの全体構成の一例を示す平
面図、図2は図1の位相シフトマスクの要部平面図、図
3(a)は図2のx1y1-x2y1 線の断面図、図3(b)は
図2のx1y2-x2y2 線の断面図、図4(a)〜(c)は図
1の位相シフトマスクを用いた場合の半導体ウエハ上の
露光振幅および露光強度の説明図、図5は露光装置の説
明図、図6は図1の位相シフトマスクを用いた半導体集
積回路装置の製造工程を示すフロー図、図7〜図12は
図1の位相シフトマスクの製造工程中における要部断面
図、図13〜図19は図1の位相シフトマスクを用いた
半導体集積回路装置の製造工程中における要部断面図、
図20は図13〜図19で説明した半導体集積回路装置
の製造工程中における露光工程を抜き出して示したフロ
ー図である。
【0025】図1は、本実施の形態1の位相シフトマス
クMの全体構成の一例を示す平面図である。なお、図1
においては、図面を見易くするため、遮光帯に斜線のハ
ッチングを付けている。
【0026】この位相シフトマスクMは、例えば実寸の
5倍の寸法の半導体集積回路パターンを縮小投影光学系
等を通して半導体ウエハに転写するためのレチクルであ
る。
【0027】この位相シフトマスクMを構成するマスク
基板MBは、例えば四角形状の透明な合成石英ガラス等
からなり、その屈折率は、例えば1.47程度、露光光に
対する光透過率は、例えば90%以上である。
【0028】このマスク基板MBの中央には、例えば長
方形状の2つの転写パターン形成領域A1,A2 が配置さ
れている。この2つの転写パターン形成領域A1,A2
は、互いの長辺を平行にして隣接配置されており、その
各々には、例えば実寸の5倍の寸法の転写パターンが形
成されている。
【0029】なお、転写パターン形成領域A1,A2 を2
つにしているのは、スループット向上のためと、位相シ
フトマスクMの検査をダイ・トウ・ダイで行えるように
するため等からである。
【0030】また、マスク基板MB上において、転写パ
ターン形成領域A1,A2 の外周には、それらの外周を取
り囲むように遮光帯NBがパターン形成されている。こ
の遮光帯NBは、例えばクロム(Cr)等のような遮光
材料によって形成されている。
【0031】また、マスク基板MB上において、転写パ
ターン形成領域の外側には、重ね合わせマークパターン
B1 〜B4,C1 〜Cn, D1 〜Dnが形成されている。
【0032】このうち、重ね合わせマークパターンB1
〜B4 は、半導体ウエハ上に形成された重ね合わせマー
クパターンと、位相シフトマスクMとの位置合わせに用
いるパターンであり、例えば十字状に形成され、遮光帯
NBの外側においてマスク基板MBの各辺のほぼ中心に
当たる位置に配置されている。
【0033】また、重ね合わせマークパターンC1 〜C
n, D1 〜Dnは、本実施の形態のマスク製作工程にお
いて、2回の露光処理を行う際に、1回目で形成したパ
ターンと2回目で形成したパターンとの相対位置精度を
向上させるために用いる位置合わせ用のマークパターン
である。通常Cn ,Dnの1組または2組のマークで位
置合わせできるが、後述する実施の形態5では、特に1
回目で形成したパターンと2回目で形成したパターンと
の相対位置精度を向上させる必要から設けたものであ
る。
【0034】次に、この位相シフトマスクMの転写パタ
ーン形成領域A1,A2 における拡大平面図およびそのx1
y1-x2y1 線、x1y2-x2y2 線の断面図をそれぞれ図2およ
び図3に示す。なお、図2および図3においては、図面
を見易くするため、遮光領域および位相シフトの配置領
域にそれぞれ斜線および網掛けのハッチングを付してい
る。
【0035】本実施の形態1においては、同一時の露光
処理によって半導体ウエハ上に転写されるパターンが、
例えば複数個の接続孔パターン群であって、その中には
露光波長よりも微細な寸法のパターンを有するような場
合について説明する。
【0036】遮光パターン1は、マスク基板MB上に位
相シフト形成用の半透明膜を介して堆積された遮光膜の
一部が開口されて形成されている。この遮光膜は、例え
ばCr等のような露光光に対する光透過率が1%以下の
遮光材料からなり、この遮光膜の配置領域は遮光領域と
なり、遮光膜の開口領域は露光光を透過する光透過領域
となっている。
【0037】また、各光透過領域は、中央の主光透過領
域3と補助透過領域3aと、その外周の辺に縁取るよう
に位相シフタが配置された位相シフトパターン2とを有
している。このうち、主光透過領域3と補助透過領域3
aには、位相シフタが配置されておらず、マスク基板M
Bが剥き出しになっている。補助透過領域3aは主光透
過領域3の角部近傍に形成され、光の干渉により、光量
が不足するのを補うために設けられている。補助透過領
域3aの寸法は、主光透過領域3の短辺の1/2程度
と、位相シフタ2が存在しない場合より、大きい寸法に
することができる。前記の補助透過領域3aの寸法を少
しでも大きくすることは、マスクパターン形成時のパタ
ーン寸法バラツキを低減させ、マスクの外観検査の欠陥
検出において有利となる。
【0038】位相シフトパターン2は、ここを透過した
露光光の位相を反転させるためのパターンである。すな
わち、1つの光透過領域を透過した露光光において、主
光透過領域3を透過した露光光と、位相シフトパターン
2を透過した露光光とで位相差を生じさせ、透過した光
パターンの外周部において光の干渉を生じさせることに
より、半導体ウエハ上に転写されるパターンの転写精度
を向上させるようになっている。
【0039】なお、このような露光光の位相差の操作
は、位相シフトパターン2を形成する半透明膜の厚さに
よって調節されている。また、位相シフトパターン2の
明像は実際の半導体ウエハ上には転写されない。
【0040】ところで、本実施の形態1においては、こ
の位相シフトパターン2が、例えばモリブデンシリサイ
ド(MoSiON)等のような半透明膜からなり、その
露光光の光透過率が、例えば20%〜40%程度になる
ように設定されている。本実施の形態1においては、例
えばその光透過率を20%となるようにした。
【0041】これは、次のような理由からである。すな
わち、位相シフト領域の光透過率を実効的に下げない技
術を採用すると位相シフトマスク上で必要な位相シフト
パターンの寸法は、位相シフトパターンが形成されてい
ない領域(主光透過領域に対応)の寸法の約1/3以下
にしなければならない。
【0042】しかし、その寸法はより微細であるため、
位相シフトパターン2の加工が極めて困難であると同時
に、この位相シフトパターンの加工精度によって位相シ
フトマスクの精度が実効的に決まることになり、露光光
の位相を良好に操作することが可能な位相シフトマスク
の製造が非常に困難である。また、その検査や修正も非
常に困難である。したがって、半導体集積回路装置の製
造コストの増加等を招くことにもなる。
【0043】そこで、位相シフトパターン2における露
光光の透過率を下げることにより、位相シフトマスクM
における位相シフトパターン2の加工精度に余裕を持た
せることが可能となっている。
【0044】このため、位相シフトパターン2の寸法
を、主光透過領域3と比較して約1/2以上に設定する
ことが可能となっている。したがって、露光光の位相を
良好に操作することが可能な位相シフトマスクMの設計
および製造を容易にすることが可能となっている。ま
た、製造された位相シフトマスクMのパターン欠陥の有
無を検査するための検査工程や欠陥修正工程も容易にし
かも良好に行うことが可能となっている。
【0045】上述のように位相シフトパターン2の露光
光に対する光透過率を好ましくは20%〜40%とした
のは、上述のように、その光透過率をそれよりも上げる
とそれだけ、位相シフトパターン2の加工寸法精度が厳
しくなることを考慮したものである。
【0046】上記の位相シフトマスクMを用いて投影露
光した場合、主透過領域部における半導体ウエハ上での
露光光の振幅分布および強度分布を図4に示す。
【0047】本実施の形態1の位相シフトマスクMを用
いた場合、位相シフトマスクMの各光透過領域を透過し
た露光光において、小さな接続孔パターンにおいても大
きな接続孔パターンにおいてもそのパターンエッジの部
分では位相シフト効果により光波形が急峻となってい
る。
【0048】また、主透過領域の角部に対応する光透過
領域を透過した露光光も露光に必要な光量を確保でき
る。
【0049】次に、本実施の形態1の半導体集積回路装
置の製造工程において用いる露光装置の一例を図5およ
び図6によって説明する。
【0050】露光装置4は、例えば縮小率が1/ 5、コ
ヒーレンシが0.3および投影光学レンズの開口特性が0.
5の縮小投影露光装置である。
【0051】この露光装置4の光学系は、露光光源4a
と、試料ステージ4bとを結ぶ露光上に配置されてお
り、ミラー4c1 ,4c2 、シャッタ4d、フライアイ
レンズ4e、コンデンサレンズ4f、縮小投影光学レン
ズ系4gおよび位置合わせ光学系4h(4h1 〜4h1
0) を有している。
【0052】上記した位相シフトマスクMは、露光装置
4のコンデンサレンズ4fと、縮小投影光学レンズ系4
gとの間に、アライメント光学系4hによって半導体ウ
エハ5との位置合わせが行われた状態で載置されてい
る。なお、半導体ウエハ5は、例えばシリコン(Si)
単結晶からなり、その上面には感光性のフォトレジスト
膜6がスピン塗布法等によって塗布されている。
【0053】露光光源4aは、例えばi線等のような光
Lpを放射する高圧水銀ランプである。露光光源4aか
ら放射された光Lpは、ミラー4c1 ,4c2 、コンデ
ンサレンズ4f、位相シフトマスクMおよび縮小投影光
学レンズ4gを介して試料ステージ4b上の半導体ウエ
ハ5の主面に照射されるようになっている。
【0054】すなわち、この位相シフトマスクMを透過
した光によって形成されるパターンは、縮小投影光学レ
ンズ4gを通じて縮小され、半導体ウエハ5上のフォト
レジスト膜6に結像され転写されるようになっている
(図6参照)。
【0055】なお、露光処理後は、例えばフォトレジス
ト膜において露光光が照射された部分を現像処理によっ
て除去する等してフォトレジストパターンを形成する。
【0056】この露光方式としては、例えばステップア
ンドスキャン露光方式を採用しても良い。ステップアン
ドスキャン露光方式は、縮小投影露光の一種であるが、
同一の縮小投影レンズを用いて有効となる露光領域を得
ることを目的としている。
【0057】この場合、位相シフトマスクMと半導体ウ
エハ5とをそれぞれレーザ干渉により高い精度で位置座
標の測定を行いながら同期させて共に動かしつつ、位相
シフトマスクMの主面に、例えばエキシマレーザ光等を
照射することにより、位相シフトマスクM上の露光領域
を走査する。これに対応して、半導体ウエハ5上のフォ
トレジスト膜面に位相シフトマスクM上のパターンが縮
小投影される。
【0058】すなわち、縮小投影光学レンズ4gの直径
に対応して露光するので、実効的に露光チップサイズが
約1.4倍になる。しかし、この方法を採用する場合は、
露光スループットが低下するので、その対策として、縮
小率を×5〜×4にする方式が採用されている。光源と
しては、例えばKrFエキシマレーザ(波長248n
m)が採用されている。
【0059】このステップアンドスキャン露光に対応す
るためには、従来の×5縮小投影方式よりも、さらに微
細なパターン欠陥を摘出する必要があるが、本実施の形
態1においては、その欠陥摘出および判別も容易とな
る。
【0060】次に、本実施の形態1の半導体集積回路装
置の製造方法を図6のプロセスフローに沿って、図7〜
図12等を用いて説明する。
【0061】まず、半導体集積回路のパターンデータを
遮光領域の回路パターンデータと、位相シフト領域の回
路パターンのデータに分けて作成する(工程101a,
101b)。遮光領域の回路パターンデータに対して、
投影露光時の光強度シミュレーション計算や露光実験に
より、光強度が不足する個所に対応させて、補助開口パ
ターンデータを作成し、前記の遮光領域の回路パターン
データと合せて、電子ビーム露光装置などを用いて、遮
光膜/半透明位相シフタ膜/透明基板からなるマスク基
板上にパターン形成する。
【0062】この際、本実施の形態1においては、位相
シフト領域の露光光に対する光透過率を下げるような条
件付けを設定しておく。本実施の形態1においては、上
記のように位相シフト領域の光透過率を下げることによ
り、位相シフトマスクM上においては実効的に大きい寸
法で位相シフトパターンを形成することが可能となる。
すなわち、位相シフトパターンの設計寸法の自由度を向
上させることが可能となっている。
【0063】集積回路パターンデータの設計方法とし
て、例えば半導体集積回路の配線パターンでは、複数の
矩形の組み合わせを基本とし、これら矩形が所定のパタ
ーン幅、長さおよび所定の間隔で複数配列されている場
合を想定する。そして、これらのパターンと直交する方
向のパターンは、基本的に異なる配線層に形成すること
で対応できる。
【0064】それらによって、組み合わされる半導体集
積回路の配線パターンは、層単位に分けて一旦位相シフ
トマスク上に形成し、露光装置の投影光学系を通して半
導体ウエハ上に転写する。
【0065】その際に、上記パターンの幅、間隔の少な
くとも一方を露光波長より小さくすることは、投影露光
を用いると一般的に困難である。この問題を解決する手
段として、位相シフト領域を設けてマスク面を透過する
露光光に位相差を生じさせるようにする。
【0066】パターン図形の重ね合わせ、すなわち、図
形と図形とのオーバーラップがある場合、重ね除去処理
(転写領域の切り出し)が行われる。重ね除去処理は、
例えばパターンデータによって形成される図形をメモリ
マップ上に展開し、論理和(OR)処理する。本実施の
形態の主透過領域と補助透過領域とで一部分領域がオー
バラップしてあるが、このオーバラップ領域は、データ
分割により、微少図形を発生させるより、前記電子ビー
ム露光の際に二重露光としても問題が少なく加工可能で
ある。また、近接するパターンが含まれる領域にウィン
ドウを設けて、計算機の処理時間の短縮を図っている。
【0067】次いで、図形をX,Yの各方向へ並び替え
るソート処理を行う。このソートは、パターンデータを
近接するパターンの面積比率が大きい方向(例えば、X
軸方向またはY軸方向)に、所定の間隔(例えば、半導
体集積回路パターンの配線ピッチ)でグループ分けして
並び替えるものである。
【0068】続いて、並び替え処理した1つの図形につ
いて位相シフトパターンデータの形成処理が行われる。
この処理方法としては、パターンをx方向またはy方向
に順次並び替え、これに対応させて、それぞれのパター
ンを所定の幅だけ拡大する。これにより、位相シフト領
域の回路パターンデータ(位相シフトパターンデータ)
を作成する。
【0069】次に、図7に示すようなマスク基板MBを
用意する。すなわち、マスク基板MB上には、例えばM
oSiON等からなる半透明膜2aを介して、例えばC
r等からなる遮光膜1aが堆積されている。さらに、そ
の遮光膜1a上には電子線描画用のレジスト膜7が堆積
されている。
【0070】この半透明膜2aは、位相シフトパターン
を形成するための膜であり、その膜厚は、位相シフトパ
ターンを透過した光と位相シフトパターンの無い主光透
過領域を透過した光との間に位相差が生じるように設定
されている。また、半透明膜2aは、上記したように露
光光に対する光透過率が、例えば20%程度に下げられ
ている。
【0071】続いて、このようなマスク基板MB上の電
子線描画用のレジスト膜7に、上記した位相シフトパタ
ーンデータを用いて位相シフトパターンを電子線描画方
法等によって転写する。この場合、パターンの位置精度
および寸法精度を、例えば0.1 μm以下とすることがで
きる。
【0072】その後、現像処理を施す。この際、電子線
描画用のレジスト膜7がポジ形かネガ形かによって、そ
の露光部分または未露光部分を現像液により除去し、図
8 に示すように、電子線描画用のレジストパターン7a
を形成する。
【0073】そして、そのレジストパターン7aをエッ
チングマスクとして遮光膜1aおよび半透明膜2aをド
ライエッチング法等によってパターニングする。この
際、レジストパターン7aによって遮光膜1aをパター
ニングした後、レジストパターン7aを除去し、残され
た遮光膜1aのパターンをエッチングマスクとして、下
層の半透明膜2aの露出部分をエッチング除去しても良
い。
【0074】その後、電子線描画用のレジストパターン
7aを除去した後、マスク基板MB上にパターン形成さ
れた遮光膜1aのパターン等の外観を検査する。
【0075】次いで、図10に示すように、マスク基板
MBのパターン形成面上に、電子線描画用のレジスト膜
8を塗布した後、さらに、その上面に導電性ポリマ膜9
を塗布する。
【0076】その後、上記した遮光領域の回路パターン
データに基づいて、マスク基板MB上の電子線描画用の
レジスト膜8に、上記した遮光領域の回路パターンを電
子線描画方法等によって転写する。
【0077】この際、回路パターンの他に、マスク基板
MBの転写領域の周辺部に半導体ウエハとの位置合わせ
のための上記した重ね合わせパターンを露光する。この
重ね合わせマークのパターンは、使用する縮小投影露光
装置によって指定されるものである。
【0078】次いで、マスク基板MBに対して、現像処
理を施す。この際、電子線描画用のレジスト膜8がポジ
形かネガ形かによって、その露光部分または未露光部分
を現像液により除去し、図11に示すように、電子線描
画用のレジストパターン8aを形成する。
【0079】そして、その電子線描画用のレジストパタ
ーン8aをエッチングマスクとして遮光膜1aをエッチ
ング法等によってパターニングする。
【0080】これにより、遮光パターン1および位相シ
フトパターン2を形成した後、電子線描画用のレジスト
パターン8aを除去することにより、図12に示すよう
に、位相シフトマスクMを作成する。
【0081】続いて、この位相シフトマスクMにおける
遮光パターン1および位相シフトパターン2の外観を検
査する。この際に発見された遮光膜の残り欠陥等は、例
えばレーザ光を照射して除去することにより修正するこ
とができる。
【0082】その後、縮小投影露光工程に移行する。こ
の縮小投影露光工程においては、位相シフトマスクMを
上記した露光装置4(図5参照)に設置するとともに、
半導体集積回路を形成する半導体ウエハを露光装置4の
試料ステージ4b(図5参照)上に真空吸着させた状態
で載置する。
【0083】なお、この半導体ウエハの主面上には、パ
ターンを転写するためのフォトレジスト膜が塗布されて
いる。また、半導体ウエハには、集積回路素子とその周
辺部に位相シフトマスクMとの重ね合わせマークが形成
されている。
【0084】その後、露光装置4を用い、半導体ウエハ
5上の半導体集積回路チップパターン毎に形成された重
ね合わせマークを検出し、位相シフトマスクM上の重ね
合わせマークと位置合わせを行う。
【0085】そして、重ね合せが完了する毎に、所定の
露光波長の紫外線または遠紫外線を位相シフトマスクM
および露光装置4の投影光学系を介して半導体ウエハに
照射する。
【0086】これにより、位相シフトマスクMのマスク
パターンの投影像を半導体ウエハ上のフォトレジスト膜
に結像させる。この際、位相シフトパターン2Aの透過
光は明像を形成しない。
【0087】このような露光処理は、通常、半導体ウエ
ハ上に形成した集積回路チップ単位で行い、半導体ウエ
ハ上でマーク検出と露光とを複数回繰り返すことにより
行われる。
【0088】この際、例えば半導体ウエハ上にポジ形の
フォトレジスト膜を堆積した場合は、露光光が照射され
た箇所が現像処理により除去され、露光光が照射されな
かった箇所がパターンとして残る。したがって、そのフ
ォトレジスト膜は、位相シフトマスクM上の主光透過領
域3(図2参照)に対応する領域に開口部が形成される
ようなパターンとなる。
【0089】次いで、このフォトレジストパターンをエ
ッチングマスクとして、半導体ウエハに対してエッチン
グ処理を施すことにより、半導体ウエハ上に所定のパタ
ーンを形成する。
【0090】本実施の形態1の図2等に示したパターン
においては、例えば寸法の異なり、かつ、露光波長より
も短い幅または隣接間隔のある複数の接続孔パターン
を、半導体ウエハ上に堆積された絶縁膜に形成し、その
下層の導体層を露出させる(工程108)。
【0091】次に、本実施の形態1の半導体集積回路装
置の製造方法を、例えばツイン・ウエル方式のCMOS
(Complimentary MOS)−SRAM(Static Random Acce
ss Memory)の製造工程に適用した場合を図13〜図19
によって説明する。
【0092】図13はその製造工程中における半導体ウ
エハ5を構成する半導体基板5sの要部断面図である。
半導体基板5sは、例えばn−形のSi単結晶からな
り、その上部には、例えばnウエル10nおよびpウエ
ル10pが形成されている。
【0093】nウエル10nには、例えばn形不純物の
リンまたはAsが導入されている。また、pウエル10
pには、例えばp形不純物のホウ素が導入されている。
【0094】続いて、図14に示すように、このような
半導体基板5sの主面上に、例えばSiO2 からなるフ
ィールド絶縁膜11をLOCOS(Local Oxidization
of Silicon)法等によって形成した後、そのフィールド
絶縁膜11に囲まれた素子形成領域に、例えばSiO2
からなるゲート絶縁膜12iを熱酸化法等によって形成
する。
【0095】その後、その半導体基板5s上に、例えば
低抵抗ポリシリコンからなるゲート形成膜をCVD法等
によって堆積した後、その膜をフォトリソグラフィ技術
およびエッチング技術によってパターニングすることに
より、ゲート電極12gを形成する。
【0096】次いで、nチャネル形のMOS・FET形
成領域に、例えばn形不純物のリンまたはAsをイオン
注入法等によって導入する。この際、ゲート電極12g
をマスクとして自己整合的にn形不純物を半導体基板5
sに導入する。
【0097】続いて、pチャネル形のMOS・FET形
成領域に、例えばp形不純物のホウ素をイオン注入法等
によって導入する。この際、ゲート電極12gをマスク
として自己整合的にp形不純物を半導体基板5sに導入
する。
【0098】その後、半導体基板5sに対して熱処理を
施すことにより、nチャネル形のMOS・FETのソー
ス領域およびドレイン領域を構成するn形の半導体領域
12ndを形成するとともに、pチャネル形のMOS・
FETのソース領域およびドレイン領域を構成するp形
の半導体領域12pdを形成する。
【0099】次いで、図15に示すように、半導体基板
5s上に、例えばSiO2 からなる層間絶縁膜13aを
CVD法等によって堆積した後、その上面にポリシリコ
ン膜をCVD法等によって堆積する。
【0100】続いて、そのポリシリコン膜をフォトリソ
グラフィ技術およびエッチング技術によってパターニン
グした後、そのパターニングされたポリシリコン膜の所
定領域に不純物を導入することにより、ポリシリコン膜
からなる配線14Lおよび抵抗14Rを形成する。
【0101】その後、図16に示すように、半導体基板
5s上に、例えばSiO2 からなる層間絶縁膜13bを
SOG(Spin On Glass)法等によって堆積した後、その
層間絶縁膜13bに半導体領域12pd,12ndおよ
び配線14Lの一部が露出するような接続孔15aをフ
ォトリソグラフィ技術およびエッチング技術によって穿
孔する。
【0102】本実施の形態1においては、例えばこのフ
ォトリソグラフィ工程において、前記した位相シフトマ
スクMを用いる。図17ではフィールド酸化膜11上の
接続孔15aとソース、ドレインとの接続孔15aとが
図示されており、互いに深さが異なっている。
【0103】このように接続孔15aに高低差(深さの
違い)が有る場合においても、本実施の形態1の位相シ
フトマスクMを用いることにより、半透明の位相シフト
領域の寸法を変更することにより、接続孔15aを精度
良く加工することが可能となっている。
【0104】また、上記集積回路の周辺回路における接
続孔(図示していない)の加工寸法を変更する場合にお
いても、半透明の位相シフト領域の寸法を変更すること
により、その接続孔を精度良く加工することが可能とな
っている。
【0105】次いで、半導体基板5s上に、例えばアル
ミニウム(Al)またはAl合金等らなる金属膜をスパ
ッタリング法等によって堆積した後、その金属膜をフォ
トリソグラフィ技術およびエッチング技術によってパタ
ーニングすることにより、図17に示すように、第1層
配線16L1 を形成する。
【0106】この配線パターン形成工程においても、本
実施の形態1の位相シフトマスクMを適用することによ
り、それらの加工精度を向上させることができる。
【0107】続いて、図18に示すように、半導体基板
5s上に、例えばSiO2 からなる層間絶縁膜13cを
CVD法等によって堆積した後、その一部に第1層配線
16L1 の一部が露出するような接続孔15bを穿孔す
る。
【0108】その後、半導体基板5s上に、例えばAl
またはAl合金等からなる金属膜をスパッタリング法等
によって堆積した後、その金属膜をフォトリソグラフィ
技術およびエッチング技術によってパターニングするこ
とにより、第2層配線16L2 を形成する。
【0109】その後、図19に示すように、半導体基板
5s上に、例えばSiO2 からなる表面保護膜17をC
VD法等によって堆積する。
【0110】このようなSRAMの製造プロセスにおけ
るフォトリソグラフィ工程、すなわち、露光工程を抽出
し、フロー化した露光プロセス・フロー図を図20に示
す。
【0111】同図において、nウエル・フォト工程P1
は、半導体基板上に窒化シリコン等からなる絶縁膜を堆
積した後、その絶縁膜上にnウエル形成領域以外の領域
が被覆されるようなフォトレジストパターンを形成する
工程である。
【0112】フィールド・フォト工程P2は、半導体基
板上に窒化シリコン等からなる絶縁膜を堆積した後、そ
の絶縁膜上に素子形成領域のみが被覆されるようなフォ
トレジストパターンを形成する工程である。
【0113】pウエル・フォト工程P3は、pウエルの
チャネルストッパ領域を形成するために、nウエル上を
被覆するフォトレジストパターンを形成する工程であ
る。
【0114】ゲート・フォト工程P4は、半導体基板上
にポリシリコン等からなる導体膜を堆積した後、その導
体膜上にゲート電極形成領域が被覆されるようなフォト
レジストパターンを形成する工程である。
【0115】nチャネル・フォト工程P5は、nチャネ
ル側にゲート電極をマスクとしてn形不純物をイオン注
入するために、pチャネル側を被覆するようなフォトレ
ジストパターンを形成する工程である。
【0116】pチャネル・フォト工程P6は、逆に、P
チャネル側にゲート電極をマスクとしてp形不純物をイ
オン注入するために、nチャネル側を被覆するようなフ
ォトレジストパターンを形成する工程である。
【0117】多結晶シリコン・フォト工程P7は、配線
または抵抗となる第2層多結晶シリコン膜をパターニン
グするために、半導体基板上に堆積された多結晶シリコ
ン膜上に配線および抵抗領域を被覆するようなフォトレ
ジストパターンを形成する工程である。
【0118】R・フォト工程P8は、抵抗上にフォトレ
ジストパターンを形成した状態で、その他の領域に不純
物を導入する際のマスクとなるフォトレジストパターン
をネガ・プロセスによってパターニングする工程であ
る。
【0119】コンタクト・フォト工程P9は、接続孔を
形成するためのフォトレジストパターンをポジ・プロセ
スで形成する工程である。Al−1・フォト工程P10
は、第1層配線をパターニングする工程である。
【0120】スルーホール・フォト工程P11は、第1
層配線と第2層配線とを接続する接続孔を開口するため
のフォトレジストパターンを形成する工程である。
【0121】Al−2・フォト工程P12は、第2層配
線をパターニングするための工程である。ボンディング
パッド・フォト工程P13は、表面保護膜にボンディン
グパッドに対応する100μm程度の開口を形成するた
めの工程であり、表面保護膜にボンディングパッド形成
領域以外を被覆するフォトレジストパターンを形成する
工程である。
【0122】これらの露光プロセスのうち、nウエル・
フォト工程P1、nチャネル・フォト工程P5、pチャ
ネル・フォト工程P6およびボンディングパッド・フォ
ト工程P13は、最小寸法が比較的大きいので、一般
に、位相シフトマスクを用いる必要がないが、その他の
フォト工程では、本実施の形態の位相シフトマスクを露
光に際して用いる。
【0123】特に、ゲート・フォト工程P4では、化学
増幅系のネガ形フォトレジストを用いてゲート電極を形
成し、コンタクト・フォト工程P9では、化学増幅系の
ポジ形フォトレジストを用いて接続孔を形成する。これ
により、ゲート電極のゲート長および接続孔の開口径
を、光露光方式で用いる露光光の波長以下(例えば0.3
μm程度)に微細にすることができる。
【0124】このように、本実施の形態1においては、
以下の効果を得ることが可能となる。
【0125】(1).半導体ウエハ上に、微細寸法の接続孔
パターンを投影露光処理によって転写する場合に、接続
孔パターンの角部も露光不足を生じることもなく良好に
転写することが可能となる。
【0126】(2).上記(1) により、素子集積度の向上や
チップサイズの縮小を推進することが可能となる。
【0127】(3).上記(1),(2) により、半導体集積回路
装置の歩留りおよび信頼性を向上させることが可能とな
る。
【0128】なお、上記の実施の形態のマスクでは、遮
光領域内に位相シフト領域があって、前記の位相シフト
領域内に1組の主透過領域と補助透過領域とを有してい
るが、前記の位相シフト領域での光透過率を下げること
で、遮光領域内の位相シフト領域内に複数組の主透過領
域と補助透過領域とを有するようにマスクを構成でき
る。
【0129】(実施の形態2)図21は本発明の他の実
施の形態である位相シフトマスクの要部平面図、図22
(a)は図21のx1y1-x2y1 線の断面図、図22(b)
は図21のx1y2-x2y2線の断面図である。なお、図21
および図22においては、図面を見易くするため、遮光
パターンおよび位相シフトパターンにそれぞれ斜線およ
び網掛けのハッチングが付けてある。
【0130】本実施の形態2においては、半導体ウエハ
上に例えば配線形成のためのL字型のパターンを転写し
ようとした場合に生じる不具合を回避する場合に適用し
て有効な位相シフトマスクの構造について説明する。
【0131】例えば半導体ウエハ上にL字型のパターン
を転写しようとした場合に、L字型の角部が丸くなって
しまう場合がある。これは、L字型の光透過領域を透過
した光強度が、その両側の光透過領域を透過した光によ
って強められることに起因する。
【0132】そこで、本実施の形態2においては、この
ような不具合を回避すべく、図21および図22に示す
ように、L字型の角部の主光透過領域3に凹部を設けて
いる。
【0133】これにより、中央の光透過領域を透過した
光のパターンのエッジにおいて光の位相差操作による効
果が良好に行われるようにすることができるので、透過
光パターンの光振幅波形における裾の部分の広がりを抑
え、その部分の光波形の立ち上がりを急峻にすることが
できる。このため、中央の接続孔パターンが、その両側
の接続孔パターンよりも大きくなってしまうのを防止す
ることが可能となっている。
【0134】このように、本実施の形態2においては、
前記実施の形態にて得られた同様の効果を得ることが可
能となる。すなわち、半導体ウエハ上にL字型パターン
を転写しようとした場合に、L字型角部の丸くなってし
まうのを防止することが可能となる。
【0135】(実施の形態3)図23は本発明の他の実
施の形態である位相シフトマスクの要部平面図、図24
(a)は図23のx1y1-x2y1 線の断面図、図24(b)
は図23のx1y2−x2y2線の断面図、図25
(a)〜(c)は図23の位相シフトマスクを用いた場
合の半導体ウエハ上の露光振幅および露光強度の説明
図、図26〜図29は図23の位相シフトマスクの製造
方法を示すマスク基板の要部断面図である。なお、本実
施の形態3の説明で用いる図面においては、図面を見易
くするため、遮光領域および第1の位相シフトパターン
の配置領域にそれぞれ斜線および網掛けのハッチングを
付している。
【0136】本実施の形態3においては、同一時の露光
処理によって半導体ウエハ上に転写される微細矩形パタ
ーンが、露光波長より近接して隣接するような場合につ
いて説明する。
【0137】遮光パターン1は、マスク基板MB上に位
相シフト形成用の半透明膜を介して堆積された遮光膜の
一部が開口されて形成されている。この遮光膜は、例え
ばCr等のような露光光に対する光透過率が1%以下の
遮光材料からなり、この遮光膜の配置領域は遮光領域と
なり、遮光膜の開口領域は露光光を透過する光透過領域
となっている。
【0138】本実施の形態3においては、図23は4つ
の主光透過領域3が互いに近接して配置されており、そ
の主光透過領域3の各々の辺部の周囲に縁取るように位
相シフトパターン(第1の位相シフトパターン)2Aが
配置され、て主光透過領域3の各々の角部に補助透過領
域が形成ているとともに、互いに隣接する主光透過領域
3のいずれか一方にその全体を覆うように位相シフトパ
ターン(第2の位相シフトパターン)2Bが配置されて
いる。なお、図23においては図面を見易くするため位
相シフトパターン2Bを枠で示している。
【0139】図23の左上の主光透過領域3には、配線
パターンを実質的にフォトレジスト膜に転写する領域で
あって、位相シフトパターン2A, 2Bが配置されてお
らず、マスク基板MBが剥き出しになっている。
【0140】位相シフトパターン2Aは、前記実施の形
態1等と同じくエッジ強調のための位相シフトであり、
ここを透過した露光光の位相を反転させるためのパター
ンである。すなわち、主光透過領域3を透過した露光光
と、位相シフトパターン2Aの配置領域を透過した露光
光とで位相差を生じさせ、透過した光パターンの外周部
において光の干渉を生じさせることにより、半導体ウエ
ハ上に転写されるパターンの転写精度を向上させるよう
になっている。
【0141】なお、このような露光光の位相差の操作
は、位相シフトパターン2Aを形成する半透明膜の厚さ
によって調節されている。また、位相シフトパターン2
Aの明像は実際の半導体ウエハ上には転写されない。
【0142】そして、本実施の形態3においても、この
位相シフトパターン2Aが、例えばモリブデンシリサイ
ド(MoSiON)等のような半透明膜からなり、その
露光光の光透過率が、例えば20%〜40%程度になる
ように設定されている。本実施の形態3においては、例
えばその光透過率を20%となるようにした。
【0143】一方、これとは別の位相シフトパターン2
Bは、例えばSOG(Spin On Glass)法等によって形成
された二酸化シリコン(SiO2)等からなり、その位相
反転操作は、その膜厚によって調節されている。この位
相シフトパターン2Bは、前記位相シフトパターン2A
と異なり、透過率を実効的に100%近くとして透過光
を低下させないようにしている。
【0144】また、この位相シフトパターン2Bは、互
いに隣接する主光透過領域3のいずれか一方に配置され
ている。すなわち、図23の右側の光透過領域の上に位
相シフトパターン2Bが配置されている。したがって、
互いに隣接する主光透過領域3を透過した光の位相が反
転されるようになっている。
【0145】また、位相シフトパターン2Bは、互いに
隣接する主光透過領域3の境界領域において、位相シフ
トパターン2Bの端部が位相シフトパターン2Aの幅の
中心位置まで配置されている。このようにして、エッジ
部分での位相反転を生じさせている。
【0146】このような位相シフトマスクMを用いて投
影露光した場合における半導体ウエハ上での露光光の振
幅分布および強度分布を図25に示す。
【0147】本実施の形態3の位相シフトマスクMを用
いた場合、同図(b)に示すように、互いに隣接する主
光透過領域を透過した光の位相が良好に反転していると
ともに、その主光透過領域の境界領域においても透過光
の反転操作が良好に行われていることが分かる。
【0148】また、同図(b)に示すように、結果とし
て得られる露光強度の波形においても主光透過領域3に
対応する部分では充分な光強度が得られているともに、
その各々の裾の部分が急峻な立ち上がりを形成してお
り、精度の高い良好なパターンが転写されることが分か
る。
【0149】次に、本実施の形態3の位相シフトマスク
Mの製造方法を図26〜図29によって説明する。
【0150】図26は、図7〜図12に示す工程によっ
て製作したものである。マスク基板MB上には、例えば
MoSiON等からなる半透明膜2aを介して、例えば
Cr等からなる遮光膜1aパターニングされている。
【0151】図27に示すように、マスク基板MB上
に、第2の位相シフトパターンを形成すべく、例えばS
iO2 等からなる透明膜18をSOG法等によって堆積
した後、さらにその上に電子線描画用のレジスト膜19
および導電性膜20を順に堆積する。
【0152】次いで、図28に示すように、このような
マスク基板MB上の電子線描画用のレジスト膜19に、
第2の位相シフトパターンデータを用いて位相シフトパ
ターンを電子線描画方法等によって転写する。続いて、
現像処理を施す。この際、電子線描画用のレジスト膜7
がポジ形かネガ形かによって、その露光部分または未露
光部分を現像液により除去し、電子線描画用のレジスト
パターン19aを形成する。
【0153】その後、そのレジストパターン19aをエ
ッチングマスクとして透明膜19をエッチング法等によ
ってパターニングすることにより、第2の位相シフトパ
ターン2Bをパターン形成する。
【0154】次いで、そのレジストパターン19aを除
去することにより、図29に示すような位相シフトマス
クMを製造する。
【0155】続いて、この位相シフトマスクMにおける
遮光パターン1および位相シフトパターン2A, 2Bの
外観を検査する。この際に発見された遮光膜の残り欠陥
等は、例えばレーザ光を照射して除去することにより修
正することができる。
【0156】この位相シフトパターン2Bは、互いに隣
接する主光透過領域3を透過した光の間で位相Φを反転
させるためのパターンである。すなわち、大形の光透過
領域P1 を透過した露光光において、位相シフトパター
ン2Bが配置された主光透過領域3を透過した露光光
と、それに隣接する主光透過領域3であって位相シフト
パターン2Bが配置されていない主光透過領域3の配置
領域を透過した露光光とで位相差を生じさせ(互いに反
転)ることにより、半導体ウエハ上に転写されるパター
ンの転写精度を向上させるようになっている。なお、こ
の位相差操作は、位相シフトパターン2Bの厚さで調節
されている。
【0157】また、この位相シフトパターン2Bは、前
記実施の形態5と同様に、例えばSOG(Spin On Glas
s )法等によって形成されたシリコン酸化膜(ガラス材
料)からなり、光透過率を実効的に100%近くとして
透過光を低下させないようにしている。
【0158】この結果、大形の光透過領域P1 における
孤立パターンと等価部分および小形の光透過領域P2 の
いずれを透過した光においても、図25(c)に示すよ
うに、半導体ウエハ上に得られる露光強度の波形におい
ては、主光透過領域3に対応する部分では充分な光強度
が得られ、かつ、その各々の裾の部分が急峻な立ち上が
りを形成している。したがって、互いに隣接する配線パ
ターンの1つから延在された配線パターン部分および孤
立した配線パターンが、高い寸法精度で、かつ、鮮明に
転写されることが分かる。
【0159】なお、位相シフトパターン2A, 2Bの明
像は実際の半導体ウエハ上には転写されない。
【0160】次に、本実施の形態3の位相シフトマスク
の製造方法および半導体集積回路装置の製造方法を図3
0のプロセスフローにより説明する。
【0161】まず、半導体集積回路のパターンデータを
遮光領域の回路パターンデータと、位相シフト領域のパ
ターンのデータとに分けて作成する(工程301a、工
程301b、工程301c)。
【0162】この際、本実施の形態3においても、第1
位相シフトパターンの露光光に対する光透過率を下げる
ような条件付けを設定しておく。
【0163】集積回路パターンデータの設計方法とし
て、例えば半導体集積回路の配線パターンでは、複数の
矩形の組み合わせを基本とし、これら矩形が所定のパタ
ーン幅、長さおよび所定の間隔で複数配列されている場
合を想定する。そして、これらのパターンと直交する方
向のパターンは、基本的に異なる配線層に形成すること
で対応できる。
【0164】それらによって、組み合わされる半導体集
積回路の配線パターンは、層単位に分けて一旦位相シフ
トマスク上に形成し、露光装置の投影光学系を通して半
導体ウエハ上に転写する。その際に、上記パターンの
幅、間隔の少なくとも一方を露光波長より小さくするこ
とは、投影露光を用いると一般的に困難なので、この問
題を解決する手段として、マスク面を透過する露光光に
位相差を生じさせる位相シフト領域を設ける。
【0165】パターン図形の重ね合わせ、すなわち、図
形と図形とのオーバーラップがある場合、重ね除去処理
(転写領域の切り出し)が行われる。重ね除去処理は、
例えばパターンデータによって形成される図形をメモリ
マップ上に展開し、論理和OR)処理する。また、近接
するパターンが含まれる領域にウィンドウを設けて、計
算機の処理時間の短縮を図っている。
【0166】続いて、図形をX,Yの各方向へ並び替え
るソート処理を行う。このソートは、パターンデータを
近接するパターンの面積比率が大きい方向(例えば、X
軸方向またはY軸方向)に、所定の間隔(例えば、半導
体集積回路パターンの配線ピッチ)でグループ分けして
並び替える。
【0167】続いて、並び替え処理した1つの図形につ
いて位相シフトパターンデータの形成処理が行われる。
この処理方法としては、各図形に対応して、補助透過領
域図形データを作成するものである。すなわち、パター
ンをx方向またはy方向に順次並び替え、各図形の角部
に対応させて、所定の寸法の図形を付加したパターンデ
ータ作成する。これにより、第1の位相シフトパターン
および第2の位相シフトパターンのデータを作成する。
【0168】このような遮光領域の回路パターンデータ
と、位相シフト領域のパターンのデータとに基づいて位
相シフトマスク上のパターンを形成する。その具体的な
方法は、前記実施の形態1と同じである。
【0169】すなわち、マスク基板上に位相シフトパタ
ーン形成用の半透明膜を被着した後、その上に遮光膜を
被着する(工程302)。続いて、その半透明膜および
遮光膜を上記したパターンデータに基づいてパターニン
グすることにより、半透明膜で構成される第1の位相シ
フトパターンを形成する(工程303)。その後、第1
の位相シフトパターンを有するマスク基板上のパターン
(遮光膜および半透明膜)を検査する(工程304)。
【0170】次いで、遮光領域のパターンデータに基づ
いて、マスク基板上の遮光膜をパターニングすることに
より、上記した光透過領域を形成した後(工程30
5)、この遮光パターン(遮光膜)および位相シフトパ
ターン(半透明膜)等を検査する(工程306)。続い
て、このマスク基板上に遮光パターンおよび第1位相シ
フトパターンを被覆するように透明膜をSOG法等で被
着した後、その透明膜を第2の位相シフトパターンデー
タを用いてパターニングすることにより第2の位相シフ
トパターンを形成する(工程307)。その後、この遮
光パターン(遮光膜)、第1位相シフトパターン(半透
明膜)および第2位相シフトパターン等を検査する(工
程308)。
【0171】次いで、このようにして位相シフトマスク
を製造した後、露光処理に移行し(工程309)、半導
体ウエハ上に集積回路パターンを形成する。なお、この
露光処理および露光装置については、前記実施の形態1
等で説明したので、ここではその説明を省略する。ま
た、このような位相シフトマスクを用いて製造する半導
体集積回路装置の具体例についても前記実施の形態1で
説明したので、ここではその説明を省略する。
【0172】このような本実施の形態3においては、前
記実施の形態1で得られた効果の他に以下の効果を得る
ことが可能となる。
【0173】(1).互いに隣接する微小矩形の角部の丸み
を少なく半導体ウエハ上に鮮明に転写することが可能と
なる。
【0174】(2).微小矩形間隔が露光光の波長より微細
なパターンにを半導体ウエハ上に鮮明に転写することが
可能となる。
【0175】(実施の形態4)図31は本発明の他の実
施の形態である位相シフトマスクの要部拡大平面図、図
32(a)は図31のx1y1-x2y1 線の断面図、図32
(b)は図31のx1y2-x2y2 線の断面図である。
【0176】この位相シフトマスクMの構造は前記実施
の形態3とほぼ同じである。異なるのは、第2の位相シ
フトパターン2Bが、マスク基板MBとは別体の位相シ
フト用基板21に形成されていることである。
【0177】この位相シフト用基板21は、例えば透明
な合成石英ガラス等からなり、その屈折率は、例えば1.
47程度、露光光に対する光透過率は、例えば90%以
上である。この位相シフト用基板21は、位相シフトパ
ターン2Bの形成面をマスク基板MBの主面(半透明膜
2aおよび遮光膜1aが形成された面)に対向させ、か
つ、その位相シフトパターン2Bの位置が前記実施の形
態3と同様の位相差操作が与えられるように平面的に位
置決めされた状態で、マスク基板MBと重ね合わされ接
合されている。
【0178】この場合の位相シフトパターン2Bは、位
相シフト用基板21の厚さ方向に掘られた溝で形成され
ており、従来の遮光膜付きの石英基板上にミラー反転し
たパターンデータを用い電子線描画方法などを用いて形
成できる。
【0179】位相差の調整は、その溝の深さで行われて
いる。この溝は、ドライエッチング処理、ウエットエッ
チング処理またはドライエッチング処理後にウエットエ
ッチング処理を施すことで形成されている。ここで、ウ
エットエッチング処理を採用することで、溝の表面を滑
らかにすることができるので、溝の表面に微細な凹凸が
形成されていることに起因する光透過率の低下や透過光
の位相の乱れを抑制することが可能となる。
【0180】そして、その溝の底面は設計上平坦に形成
されている。これにより、位相シフト用基板21を透過
した光の位相の乱れを抑制できる。すなわち、位相シフ
トを透明膜で形成した場合、その表面に下地の半透明膜
や遮光膜の段差の影響で凹凸が生じ、透過光の位相に乱
れが生じる場合があるが、本実施の形態4では、位相シ
フトパターン2Bを形成する溝の底面が平坦になってい
るので、透過光の位相の乱れを抑制できる。したがっ
て、パターン転写精度を向上でき、パターンを鮮明に転
写することができる。なお、ここで、設計上とは誤差を
含み、完全に平坦な場合と、完全ではないが位相差操作
に支障をきたさない程度の平坦も含むことを意味してい
る。
【0181】このような本実施の形態4によれば、以下
の効果を得ることが可能となる。
【0182】(1).位相シフトパターン2Bを位相シフト
用基板21に形成した溝で形成し、その溝の底面を平坦
にすることにより、位相シフトパターン2Bを透過した
光の位相の乱れを抑制することができるので、パターン
転写精度および解像度を向上させることが可能となる。
【0183】(2).半透明膜2aおよび遮光膜1aを位相
シフト用基板21で覆う構造とすることにより、位相シ
フトマスクMの洗浄処理時または洗浄処理後における半
透明膜2aおよび遮光膜1aの剥離を防止することがで
きるので、位相シフトマスクMの寿命を向上させること
が可能となる。
【0184】(実施の形態5)図33は本発明の他の実
施の形態である位相シフトマスクの要部平面図、図34
(a)は図33のx1y1-x2y1 線の断面図、図34(b)
は図33のx1y2-x2y2線の断面図、図25は図23の位
相シフトマスクを用いた半導体集積回路装置の製造工程
を示すフロー図、図26〜図30は図23の位相シフト
マスクの製造工程中における要部断面図である。なお、
図23および図24においては、図面を見易くするた
め、遮光パターンおよび位相シフトパターンにそれぞれ
斜線および網掛けのハッチングが付けてある。
【0185】本実施の形態5においても、前記実施の形
態1と同様に、同一時の露光処理によって、例えば露光
波長よりも近接した複数個の開口パターンを半導体ウエ
ハ上に転写する場合について説明する。
【0186】本実施の形態5においては、図33および
図34に示すように、位相シフトパターン2が溝によっ
て形成されている。光の位相差操作は、この溝の深さに
よって調節されている。なお、遮光パターン1はマスク
基板MB上に直接接触した状態で形成されている。
【0187】次に、本実施の形態5の半導体集積回路装
置の製造方法を図35のプロセスフロー図に沿って、図
36〜図41等を用いて説明する。
【0188】まず、半導体集積回路のパターンデータを
遮光領域の回路パターンデータと、位相シフト領域の回
路パターンのデータに分けて作成する(工程201a,
201b)。
【0189】本実施の形態5においては前記実施の形態
1と同様に、主透過領域に接した位相シフト領域におけ
る露光光の光透過率を下げる条件付けを設定していな
い。
【0190】次に、図36に示すようなマスク基板MB
を用意する(工程202)。すなわち、マスク基板M上
には、例えばCr等からなる遮光膜1aが堆積され、さ
らに、その遮光膜1a上には電子線描画用のレジスト膜
7が堆積されている。
【0191】続いて、図37に示すように、このような
マスク基板M上の電子線描画用のレジスト膜7に、上記
した位相シフトパターンデータを用いて位相シフトパタ
ーンを電子線描画方法等によって転写する。その後、現
像処理を施す。
【0192】さらに、図38に示すように、それによっ
て形成された電子線描画用のレジストパターン7aをエ
ッチングマスクとして、そのマスクから露出する遮光膜
1aおよびマスク基板MBを順にエッチング法等によっ
てエッチング除去する。これにより、位相シフトパター
ン2用の溝をマスク基板MBに形成する。
【0193】このマスク基板MBの位相シフトパターン
2用の溝は、レジストパターン7aを用いて遮光膜1a
のパターンを形成した後、レジストパターン7aを除去
し、その後に残る遮光膜1aのパターンをエッチングマ
スクとしてエッチング処理しパターン形成しても良い。
【0194】この際、本実施の形態5においては、マス
ク基板MBに位相シフトパターン2用の溝を、例えばド
ライエッチング法等のような異方性のエッチング法によ
って形成する。このエッチングガスとしては、例えばC
HF3 とO2(5%)との混合ガスを用い、ガス圧力は例
えば0.05Torr 、印加電力は例えば700W程度であ
る。
【0195】その後、レジストパターン7aを除去した
後、マスク基板MB上にパターン形成された遮光膜1a
のパターン等の外観を検査する(工程204)。
【0196】次いで、図39に示すように、マスク基板
MBのパターン形成面上に、電子線描画用のレジスト膜
8を塗布した後、さらに、その上面に導電性ポリマ膜9
を塗布する。
【0197】その後、図40に示すように、上記した遮
光領域の回路パターンデータに基づいて、マスク基板M
B上の電子線描画用のレジスト膜8に、遮光領域の回路
パターンを電子線描画方法等によって転写する。次い
で、マスク基板MBに対して、現像処理を施す。
【0198】さらに、それによって形成された電子線描
画用のレジストパターン8aをエッチングマスクとして
遮光膜1aをエッチング法等によってパターニングす
る。
【0199】これにより、遮光パターン1および位相シ
フトパターン2を形成した後、電子線描画用のレジスト
パターン8aを除去することにより、図41に示すよう
な位相シフトマスクMを作成する(工程205)。
【0200】続いて、図42〜図45に示すように、主
透過領域以外の光透過領域に関して、ダメージを与えて
露光光の光透過率を下げる。これにより、位相シフトパ
ターン2の配置領域、補助透過領域における露光光の光
透過率を、例えば40%に下げる。
【0201】図42に示すように、主透過領域の光透過
率を下げる方法として、上記のマスク基板にレジスト、
導電性膜を塗布する。その後、図43に示すように、電
子線描画して、現像し、主透過領域と遮光領域以外を露
出させる。図44に示すように、ドライエッチにより、
表面に微小凹凸を形成する。これにより、主透過領域に
接した位相シフト領域、補助透過領域の透過率を40%
に下げる。この処理によって、マスク上の透過領域に接
した位相シフト領域、補助透過領域の加工精度に関し
て、主透過領域に比べ緩くでき、位相シフトマスクの製
造マージンを上げることが可能となる。
【0202】続いて、この位相シフトマスクMにおける
遮光パターン1および位相シフトパターン2を前記実施
の形態1と同様に検査および修正した後(工程20
6)、縮小投影露光工程(工程207)に移行する。
【0203】縮小投影露光工程においては、位相シフト
マスクMを上記した露光装置4(図5参照)に設置する
とともに、半導体集積回路を形成する半導体ウエハを露
光装置4の試料ステージ4b(図5参照)上に載置す
る。
【0204】なお、この半導体ウエハの主面上には、パ
ターンを転写するためのフォトレジスト膜が塗布されて
いる。また、半導体ウエハには、集積回路素子とその周
辺部に位相シフトマスクMとの重ね合わせマークが形成
されている。
【0205】その後、露光装置4を用い、半導体ウエハ
5上の半導体集積回路チップパターン毎に形成された重
ね合わせマークを検出し、位相シフトマスクM上の重ね
合わせマークと位置合わせを行う。
【0206】そして、重ね合せが完了する毎に、所定の
露光波長の紫外線または遠紫外線を位相シフトマスクM
および露光装置4の投影光学系を介して半導体ウエハに
照射する。
【0207】これにより、位相シフトマスクMのマスク
パターンの投影像を半導体ウエハ上のフォトレジスト膜
に結像させる。この際、位相シフトパターン2の透過光
が明像を形成しない。
【0208】このような露光処理は、通常、半導体ウエ
ハ上に形成した集積回路チップ単位で行い、半導体ウエ
ハ上でマーク検出と露光とを複数回繰り返すことにより
行われる。
【0209】この際、例えば半導体ウエハ上にポジ形の
フォトレジスト膜を堆積した場合は、露光が照射された
箇所が現像処理により除去され、露光光が照射されなか
った箇所がパターンとして残る。したがって、そのフォ
トレジスト膜は、位相シフトマスクM上の主光透過領域
3(図21参照)に対応する領域に開口部が形成される
ようなパターンとなる。
【0210】次いで、このフォトレジストパターンをエ
ッチングマスクとして、半導体ウエハに対してエッチン
グ処理を施すことにより、半導体ウエハ上に所定のパタ
ーンを形成する。
【0211】本実施の形態5の図33等に示したパター
ンにおいては、例えば微細矩形が近接したパターンを、
半導体ウエハ上に転写させる(工程208)。
【0212】このような本実施の形態5においては、前
記実施の形態3および4と同じ効果を得ることが可能と
なる。
【0213】位相シフトパターンを溝によって形成した
場合ついて説明したが、これに限定されるものではな
く、例えば前記実施の形態1と同様にして半透明膜で形
成しても良い。
【0214】以上、本発明者によってなされた発明を実
施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実
施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0215】例えば前記実施の形態1、3、4、5にお
いては、転写されるパターンが矩形パターンの場合につ
いて説明したが、これに限定されるものではなく種々適
用可能であり、例えば配線パターン等のような他のパタ
ーンの転写にも適用できる。
【0216】また、前記実施の形態1〜12において
は、位相シフトマスクのパターンを製造する際に電子線
を用いた場合について説明したが、これに限定されるも
のではなく種々変更可能であり、例えばレーザビームや
集束イオンビームを用いても良い。
【0217】また、前記実施の形態1〜12において
は、本発明をSRAMの製造方法に適用した場合につい
て説明したが、これに限定されるものではなく種々変更
可能であり、例えばDRAM(Dynamic Random Access
Memory)やフラッシュメモリ(EEPROM;Electric
ally Erasable Programmable ROM)等のような他のメモ
リ回路またはマイクロプロセッサ等のような論理回路に
適用することができる。
【0218】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその背景となった利用分野である半導体
集積回路装置の製造工程における露光処理に適用した場
合について説明したが、それに限定されるものではな
く、例えば液晶基板、磁気ヘッドあるいはプリント配線
基板等の製造における露光処理等のような他の露光処理
に適用することも可能である。
【0219】
【発明の効果】本願によって開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下の通りである。
【0220】(1).本発明によれば、マスク上の主透過領
域に接した位相シフト領域の光透過率を下げ、主透過領
域の角部に補助透過領域を設けたことにより、縮小投影
露光装置を用いて、ウエハ微小矩形図形の高い精度の転
写がが可能となる。
【0221】(2).本発明によれば、主透過領域に接した
位相シフト領域の光透過率を下げ、主透過領域の角部に
補助透過領域を設けかつ、隣接した主透過領域間でも透
過光の位相を反転させることにより、縮小投影露光装置
を用いて、ウエハ微小矩形図形の高い精度の転写がが可
能となる。半導体メモリの電荷蓄積用パターンなどが矩
形の角部の丸みが少なく、かつ露光波長より、矩形間隔
の狭い加工が可能となる。
【0222】(3).上記(1) 、(2) により、露光波長より
も微細な複数のパターンを良好に転写することが可能と
なる。したがって、半導体集積回路装置の素子集積度の
向上およびサイズの縮小を推進することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である位相シフトマスク
の全体構成の一例を示す平面図である。
【図2】図1の位相シフトマスクの要部平面図である。
【図3】(a)は図2のx1y1-x2y1 線の断面図であり、
(b)は図2のx1y2-x2y2 線の断面図である。
【図4】(a)〜(c)は図1の位相シフトマスクを用
いた場合の半導体ウエハ上の露光振幅および露光強度の
説明図である。
【図5】露光装置の説明図である。
【図6】図1の位相シフトマスクを用いた半導体集積回
路装置の製造工程を示すフロー図である。
【図7】図1の位相シフトマスクの製造方法を示すマス
ク基板の要部断面図である。
【図8】図1の位相シフトマスクの製造方法を示すマス
ク基板の要部断面図である。
【図9】図1の位相シフトマスクの製造方法を示すマス
ク基板の要部断面図である。
【図10】図1の位相シフトマスクの製造方法を示すマ
スク基板の要部断面図である。
【図11】図1の位相シフトマスクの製造方法を示すマ
スク基板の要部断面図である。
【図12】図1の位相シフトマスクの製造方法を示すマ
スク基板の要部断面図である。
【図13】図1の位相シフトマスクを用いた半導体集積
回路装置の製造方法を示す半導体基板の要部断面図であ
る。
【図14】図1の位相シフトマスクを用いた半導体集積
回路装置の製造方法を示す半導体基板の要部断面図であ
る。
【図15】図1の位相シフトマスクを用いた半導体集積
回路装置の製造方法を示す半導体基板の要部断面図であ
る。
【図16】図1の位相シフトマスクを用いた半導体集積
回路装置の製造方法を示す半導体基板の要部断面図であ
る。
【図17】図1の位相シフトマスクを用いた半導体集積
回路装置の製造方法を示す半導体基板の要部断面図であ
る。
【図18】図1の位相シフトマスクを用いた半導体集積
回路装置の製造方法を示す半導体基板の要部断面図であ
る。
【図19】図1の位相シフトマスクを用いた半導体集積
回路装置の製造方法を示す半導体基板の要部断面図であ
る。
【図20】図13〜図19で説明した半導体集積回路装
置の製造工程中における露光工程を抜き出して示したフ
ロー図である。
【図21】本発明の他の実施の形態である位相シフトマ
スクの要部平面図である。
【図22】(a)は図21のx1y1-x2y1 線の断面図であ
り、(b)は図21のx1y2-x2y2線の断面図である。
【図23】本発明の他の実施の形態である位相シフトマ
スクの要部平面図である。
【図24】(a)は図23のx1y1-x2y1 線の断面図であ
り、(b)は図23のx1y2-x2y2線の断面図である。
【図25】(a)〜(c)は図23の位相シフトマスク
を用いた場合の半導体ウエハ上の露光振幅および露光強
度の説明図である。
【図26】図23の位相シフトマスクの製造方法を示す
マスク基板の要部断面図である。
【図27】図23の位相シフトマスクの製造方法を示す
マスク基板の要部断面図である。
【図28】図23の位相シフトマスクの製造方法を示す
マスク基板の要部断面図である。
【図29】図23の位相シフトマスクの製造方法を示す
マスク基板の要部断面図である。
【図30】図23の位相シフトマスクを用いた半導体集
積回路装置の製造工程を示すフロー図である。
【図31】本発明の他の実施の形態である位相シフトマ
スクの要部平面図である。
【図32】(a)は図31のx1y1-x2y1 線の断面図であ
り、(b)は図31のx1y2-x2y2線の断面図である。
【図33】本発明の他の実施の形態である位相シフトマ
スクの要部平面図である。
【図34】(a)は図33のx1y1-x2y1 線の断面図であ
り、(b)は図33のx1y2-x2y2線の断面図である。
【図35】図31の位相シフトマスクを用いた半導体集
積回路装置の製造工程を示すフロー図である。
【図36】図33の位相シフトマスクを用いた半導体集
積回路装置の製造方法を示すマスク基板の要部断面図で
ある。
【図37】図33の位相シフトマスクを用いた半導体集
積回路装置の製造方法を示すマスク基板の要部断面図で
ある。
【図38】図33の位相シフトマスクを用いた半導体集
積回路装置の製造方法を示すマスク基板の要部断面図で
ある。
【図39】図33の位相シフトマスクを用いた半導体集
積回路装置の製造方法を示すマスク基板の要部断面図で
ある。
【図40】図33の位相シフトマスクを用いた半導体集
積回路装置の製造方法を示すマスク基板の要部断面図で
ある。
【図41】図33の位相シフトマスクを用いた半導体集
積回路装置の製造方法を示すマスク基板の要部断面図で
ある。
【図42】図33の位相シフトマスクを用いた半導体集
積回路装置の製造方法を示すマスク基板の要部断面図で
ある。
【図43】図33の位相シフトマスクを用いた半導体集
積回路装置の製造方法を示すマスク基板の要部断面図で
ある。
【図44】図33の位相シフトマスクを用いた半導体集
積回路装置の製造方法を示すマスク基板の要部断面図で
ある。
【図45】図33の位相シフトマスクを用いた半導体集
積回路装置の製造方法を示すマスク基板の要部断面図で
ある。
【符号の説明】
1 遮光パターン 1a 遮光膜 2 位相シフトパターン 2A 位相シフトパターン(第1の位相シフトパター
ン) 2B 位相シフトパターン(第2の位相シフトパター
ン) 2a 半透明膜 3 主光透過領域 3a 補助透過領域 4 露光装置 4a 露光光源 4b 試料ステージ 4c1 ,4c2 ミラー 4d シャッタ 4e フライアイレンズ 4f コンデンサレンズ 4g 縮小投影光学レンズ系 4h アライメント光学系 4h1 〜15h5 集光レンズ 4h6 ,15h7 ハーフミラー 4h8 位置合わせ光源 4h9 モニタカメラ 4h10 ミラー 5 半導体ウエハ 5s 半導体基板 6 フォトレジスト膜 7 電子線描画用のレジスト膜 7a レジストパターン 8 電子線描画用のレジスト膜 8a レジストパターン 9 導電性ポリマ膜 10p pウエル 10n nウエル 11 フィールド絶縁膜 12g ゲート電極 12pd, 12nd 半導体領域 12i ゲート絶縁膜 13a〜13c 層間絶縁膜 14L 配線 14R 抵抗 15a, 15b 接続孔 16L1 第1層配線 16L2 第2層配線 17 表面保護膜 18 透明膜 19 電子線描画用のレジスト膜 19a レジストパターン 20 導電性ポリマ膜 21 位相シフト用基板 M 位相シフトマスク MB マスク基板 A1,A2 転写パターン形成領域 B1 〜B4,C1 〜C4,D1 〜D4 重ね合わせマークパタ
ーン NB 遮光帯 P1 〜P6 光透過領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 27/11 H01L 27/10 381 Fターム(参考) 2H095 BB02 BB03 5F033 HH04 HH08 HH09 JJ08 JJ09 KK01 KK08 KK09 PP15 QQ01 QQ09 QQ10 QQ37 QQ58 QQ73 QQ76 RR04 RR09 SS11 SS21 SS27 VV06 VV09 XX03 5F046 BA04 BA05 CB17 5F083 BS19 BS21 PR01 PR23

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光光源から放射された所定波長の露光
    光をフォトマスクおよび投影露光光学系を介して半導体
    ウエハ上のフォトレジスト膜に照射することにより、前
    記フォトレジスト膜に集積回路パターンを転写する工程
    を有する半導体集積回路装置の製造方法であって、 前記フォトマスクには、前記集積回路パターンを前記フ
    ォトレジスト膜に転写するための複数の光透過領域が、
    マスク基板上の遮光膜を開口することで形成され、 前記複数の光透過領域の各々には、透過光の位相を反転
    させ、透過光の透過率が3%以上40%以下であって、
    前記フォトレジスト膜に明像として転写されない位相シ
    フトパターンが配置される位相シフト領域と、前記位相
    シフトパターンが配置されない領域であって、前記フォ
    トレジスト膜に集積回路パターンを転写するための主光
    透過領域と前記主透過領域の角部近傍において、光の干
    渉によって光量が不足する領域に補助透過領域とが配置
    され、 前記主透過領域と補助透過領域と位相シフト領域とを透
    過した光の干渉により、ウエハ上に集積回路パターンを
    形成することを特徴とする半導体集積回路装置の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 露光光源から放射された所定波長の露光
    光をフォトマスクおよび投影露光光学系を介して半導体
    ウエハ上のフォトレジスト膜に照射することにより、前
    記フォトレジスト膜に複数の集積回路パターンを転写す
    る工程を有する半導体集積回路装置の製造方法であっ
    て、 前記フォトマスクには、前記複数の集積回路パターンを
    前記フォトレジスト膜に転写するための複数の光透過領
    域が、マスク基板上の遮光膜を開口することで形成さ
    れ、 前記複数の光透過領域の各々には、透過光の位相を反転
    させ、前記透過光の透過率が3%以上40%以下の前記
    フォトレジスト膜に転写されない位相シフトパターンが
    配置される位相シフト領域と、前記位相シフトパターン
    が配置されない領域であって、前記フォトレジスト膜に
    前記複数の集積回路パターンを転写するための主光透過
    領域がL字型よりなり、前記主透過領域のL字型の角部
    近傍において、光の干渉によって光量が超過する領域に
    対応して凹部が形成され、 前記位相シフト領域と補助透過領域とを透過した光と主
    透過領域を透過した光の干渉により、ウエハ上に集積回
    路パターンを形成することを特徴とする半導体集積回路
    装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の半導体集積回路装置の製
    造方法であって、 前記集積回路パターンは、金属酸化物半導体電界効果ト
    ランジスタの電荷蓄積用パターンまたは金属配線用ホー
    ルパターンであることを特徴とする半導体集積回路装置
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 露光光源から放射された所定波長の露光
    光をフォトマスクおよび投影露光光学系を介して半導体
    ウエハ上のフォトレジスト膜に照射することにより、前
    記フォトレジスト膜に複数の集積回路パターンを転写す
    る工程を有する半導体集積回路装置の製造方法であっ
    て、 前記フォトマスクには前記複数の集積回路パターンを前
    記フォトレジスト膜に転写するための光透過領域が、マ
    スク基板上の遮光膜の一部を開口することで形成され、
    前記光透過領域には、前記フォトレジスト膜に前記複数
    の集積回路パターンを転写するための領域であって、隣
    接して配置される一対の主光透過領域が配置され、 前記一対の主光透過領域の各々の周囲には、前記主光透
    過領域を透過した光の位相に対して透過光の位相を反転
    させる機能を有し、かつ、露光光の透過率が前記マスク
    基板の透過率よりも下がるように設定された第1の位相
    シフトパターンが配置され、前記位相シフトパターンが
    配置されない領域であって、前記フォトレジスト膜に前
    記複数の集積回路パターンを転写するための前記主光透
    過領域と前記主光透過領域の角部近傍において、光の干
    渉によって光量が不足する領域に補助透過領域とが配置
    され、 前記一対の主光透過領域の一方の主光透過領域には、他
    方の主光透過領域を透過した光の位相に対して透過光の
    位相を反転させる機能を有し、かつ、露光光の透過光が
    実効的に低下しないような第2の位相シフトパターン
    が、その端部を前記一対の主光透過領域間における前記
    第1の位相シフトパターン上に一部分重ね合わせた状態
    で配置されていることを特徴とする半導体集積回路装置
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の半導体集積回路装置の製
    造方法であって、 前記第2の位相シフトパターンは、所定の膜厚のSOG
    等の透明膜に開口部を形成するか、または所定の深さに
    堀込み加工した石英基板を重ね合せて形成することを特
    徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の半導体集積回路装置の製
    造方法であって、 前記集積回路パターンは、金属酸化物半導体電界効果ト
    ランジスタの電荷蓄積用パターンまたは金属配線用ホー
    ルパターンであることを特徴とする半導体集積回路装置
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 露光光源から放射された所定波長の露光
    光をフォトマスクおよび投影露光系を介して、半導体ウ
    エハ上のフォトレジスト膜に照射することにより、前記
    フォトレジスト膜に複数の集積回路パターンを転写する
    工程を有する半導体集積回路装置の製造方法であって、 前記フォトマスクには、遮光領域と、第1光透過領域
    と、前記第1光透過領域に近接した第2光透過領域と、
    前記第1、第2光透過領域に近接し、かつ、透過光の位
    相を反転させる第3光透過領域とを有し、 前記第2光透過領域は、その光透過率が前記フォトレジ
    ト膜にその独立したパターンを転写させないように微細
    寸法とし、 前記第3光透過領域は、その光透過率が前記フォトレジ
    ト膜にその独立したパターンを転写させないように前記
    フォトマスクのマスク基板の光透過率よりも低くされ、
    (a)前記フォトマスクと、前記フォトレジスト膜が被
    着された前記半導体ウエハとを投影露光装置に配置する
    工程と、(b)前記所定波長の露光光を、前記フォトマ
    スクに照射し、それを透過した露光光において、前記第
    1光透過領域および第2光透過領域を透過した光の位相
    と、それぞれ前記第3光透過領域を透過した光の位相と
    を互いに反転させる工程と、(c)前記フォトマスクを
    透過した露光光を投影露光装置により集光し、前記第1
    光透過領域および第2光透過領域の転写像を前記半導体
    ウエハの前記フォトレジスト膜に転写する工程とを有す
    ることを特徴とする半導体集積回路装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 露光光源から放射された所定波長の露光
    光をフォトマスクおよび投影露光系を介して、半導体ウ
    エハ上のフォトレジスト膜に照射することにより、前記
    フォトレジスト膜に複数の集積回路パターンを転写する
    工程を有する半導体集積回路装置の製造方法であって、 前記フォトマスクのマスク基板の集積回路パターンは、
    第1主光透過領域と第2主光透過領域と、それぞれの主
    透過領域の角部近傍において、光の干渉によって光量が
    不足する領域に第3補助光透過領域と、第4補助光透過
    領域と、それぞれの主透過領域の辺部に接するか、また
    は近接した領域に第5光透過領域、第6光透過領域から
    成り、 前記第1主光透過領域と前記第5光透過領域の領域を透
    過した露光光の位相が互いに反転し、 前記第2主光透過領域と前記第6光透過領域の領域を透
    過した露光光の位相が互いに反転し、 前記第1主光透過領域および前記第2主光透過領域を透
    過した露光光の位相が互いに反転し、 前記第5光透過領域と前記第6光透過領域とが境界を接
    するか、または光透過率が1%以下の遮光領域を介して
    近接し、それぞれの光透過領域を透過した露光光の位相
    が互いに反転してあり、 前記フォトマスクに所定の波長の露光光を照射し、前記
    半導体ウエハ上の前記フォトレジスト膜上に前記複数の
    集積回路パターンを転写する工程を有することを特徴と
    する半導体集積回路装置の製造方法。
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