JP2000131722A - エレクトロクロミック素子 - Google Patents

エレクトロクロミック素子

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JP2000131722A
JP2000131722A JP10300764A JP30076498A JP2000131722A JP 2000131722 A JP2000131722 A JP 2000131722A JP 10300764 A JP10300764 A JP 10300764A JP 30076498 A JP30076498 A JP 30076498A JP 2000131722 A JP2000131722 A JP 2000131722A
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carbon atoms
hydrocarbon residue
hydrocarbon
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JP10300764A
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English (en)
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Yoshinori Nishikitani
禎範 錦谷
Izuru Sugiura
出 杉浦
Masaaki Kobayashi
正明 小林
Hiroshi Imafuku
浩 今福
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Mitsubishi Oil Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K9/00Tenebrescent materials, i.e. materials for which the range of wavelengths for energy absorption is changed as a result of excitation by some form of energy
    • C09K9/02Organic tenebrescent materials
    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/15Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on an electrochromic effect
    • G02F1/1514Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on an electrochromic effect characterised by the electrochromic material, e.g. by the electrodeposited material
    • G02F1/1516Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on an electrochromic effect characterised by the electrochromic material, e.g. by the electrodeposited material comprising organic material

Abstract

(57)【要約】 【課題】 非流動性のイオン伝導性層と2枚の導電基板
からなるエレクトロクロミック素子の提供。 【解決手段】 一般式(1)で示されるビピリジニウム
化合物と、特定なアミン化合物と、高分子固体電解質の
前駆体成分とを含有する組成物が硬化してなるイオン伝
導性層を、少なくとも一方が透明である2枚の導電基板
間に設ける。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、調光ガラスなどの
透過型素子、自動車等の防眩ミラー、装飾用ミラー等の
反射型素子、表示素子などとして有用なエレクトロクロ
ミック素子に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】エレ
クトロクロミック素子で使用する発色層の形成方法とし
ては、例えば、酸化タングステン(WO3)のような無
機酸化物を、透明導電膜上に真空蒸着法またはスパッタ
リング法で成膜する方法が知られている(特開昭63−
18336号公報)。しかし、この方法は真空技術を使
用しなければならないため、エレクトロクロミック素子
がコスト高になる欠点がある。真空技術を利用せずに発
色層を得る方法として、ビオロゲンなどのエレクトロク
ロミック化合物と電子供与性化合物を組み合わせて使用
する技術が提案されている。例えば、特開平9−120
088号公報には、ビオロゲンなどのエレクトロクロミ
ック化合物と電子供与性化合物を、適当な溶剤に溶解さ
せたエレクトロクロミックデバイス用溶液が開示されて
いる。しかし、この溶液中ではビオロゲンがフリーな状
態で存在するため、しばしば二量化して析出し、これに
起因してエレクトロクロミック能が劣化するという問題
があった。また、媒質が液体であるため、素子が破損し
た際には媒質が飛散するという問題があった。特開平7
−70218号公報には、電磁放射線の照射で重合する
モノマーと可塑剤の助けを借りて、ビオロゲンなどのエ
レクトロクロミック化合物と電子供与性化合物を重合体
中に分散させた固体発色層が開示されている。この発色
層はビオロゲンなどが分散する媒質が固体であるため、
素子が破損しても媒質が飛散する心配がないものの、発
色層に含まれるビオロゲンは固体媒質中とはいえフリー
な状態で存在するため、やはり二量化して析出易く、エ
レクトロクロミック能の劣化を完全には防止することが
できない。また、発色層に含まれるビオロゲンや電子供
与性化合物が、素子の基板を通して入射する紫外線によ
って変質し、素子の寿命が短くなってしまうという問題
もあった。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記したよ
うな従来技術の問題点を解決する手段について鋭意研究
を重ねた結果、以下のような構成を有するエレクトロク
ロミック素子がこれらの問題を解決できることを見出
し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明に係
るエレクトロクロミック素子の一つは、下記の(a)〜(c)
3成分を含有する組成物が硬化してなるイオン伝導層
を、少なくとも一方が透明である2枚の導電基板間に設
けた構成にあり、他の一つは、下記の(a)〜(d)4成分を
含有する組成物が硬化してなるイオン伝導層を、少なく
とも一方が透明である2枚の導電基板間に設けた構成に
ある。 (a) 一般式(1)で表されるビピリジニウム化合物、
(b) 一般式(2)および/または(3)で表されるアミ
ン化合物、並びに、(c) 高分子固体電解質の前駆体成
分、(d) エチレン性二重結合を有する紫外線吸収化合
物、
【化7】 (式中、X−およびY−は同一でも異なっていてもよ
く、それぞれ個別にハロゲンアニオン、ClO4−、B
4−、PF6−、CH3COO−、CH3(C64)SO
3−から選ばれる対アニオンを示し、R1は水素または炭
素数1〜5のアルキル基を示し、R2は炭素数1〜30
の2価の炭化水素残基を示し、R3は炭素数1〜20の
炭化水素残基を示し、aは0または1を示す。)
【化8】 (式中、R4は水素または炭素数1〜5のアルキル基を
示し、R5は炭素数1〜15の炭化水素残基を示し、b
は0または1を示し、R6およびR7は同一でも異なって
いてもよく、水素原子または炭素数1〜20の炭化水素
残基を示し、R8は水素原子または炭素数1〜20の炭
化水素残基を示し、Ar1は炭素数6〜20の2価の芳
香族炭化水素残基を示す。)
【化9】 (式中、R9は水素または炭素数1〜5のアルキル基を
示し、R10は炭素数1〜15の炭化水素残基を示し、c
は0または1を示し、R11およびR12は同一でも異なっ
ていてもよく、各々水素原子または炭素数1〜20の炭
化水素残基を示し、R13は水素原子または炭素数1〜2
0の炭化水素残基を示す。)
【0004】
【発明の実施の形態】本発明のエレクトロクロミック素
子には2枚の導電基板が使用される。ここで導電基板と
は電極としての機能を果たす基板を意味する。従って、
本発明で言う導電基板には、基板自体を導電性材料で製
造したものと、導電性を持たない基板の片面又は両面に
電極層を積層させた積層板が包含される。導電性を備え
ているか否かに拘らず、基板自体は常温において平滑な
面を有していることが必要であるが、その面は平面であ
っても、曲面であっても差し支えなく、応力で変形する
ものであっても差し支えない。本発明で使用される2枚
の導電基板の少なくとも一方は透明導電基板であり、他
方は透明であっても、不透明であっても差し支えなく、
また、光を反射できる反射性導電基板であってもよい。
一般に、2枚の導電基板がいずれも透明である素子は、
表示素子や調光ガラスに好適であり、1枚を透明導電基
板とし、もう1枚を不透明導電基板としたものは表示素
子に好適であり、1枚を透明導電基板とし、もう1枚を
反射性導電基板としたものはエレクトロクロミックミラ
ーに適している。
【0005】透明導電基板は、通常、透明基板上に透明
電極層を積層させて製造される。ここで、透明とは可視
光領域において10〜100%の光透過率を有すること
を意味する。透明基板の材質は特に限定されず、例え
ば、無色あるいは有色ガラス、強化ガラス等であって差
し支えなく、無色あるいは有色の透明性樹脂でもよい。
具体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンナフタレート、ポリアミド、ポリサルフォン、ポリエ
ーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ
フェニレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリイミ
ド、ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン等が使用
可能である。透明電極層としては、例えば、金、銀、ク
ロム、銅、タングステン等の金属薄膜、金属酸化物から
なる導電膜などが使用できる。前記金属酸化物として
は、例えば、ITO(In23−SnO2)、酸化錫、
酸化銀、酸化亜鉛、酸化バナジウム等が挙げられる。電
極層の膜厚は、通常10〜500nm、好ましくは50
〜300nmの範囲にあり、表面抵抗(抵抗率)は、通
常0.5〜500Ω/cm2、好ましくは1〜50Ω/
cm2の範囲にある。透明電極層の形成には、公知の手
段を任意に採用することができるが、電極を構成する金
属及び/又は金属酸化物等の種類により、採用する手段
を選択するのが好ましい。通常は、真空蒸着法、イオン
プレーティング法、スパッタリング法、ゾルゲル法等が
採用される。透明電極層への酸化還元能の付与、導電性
の向上、電気二重層容量の付与などの目的で、透明電極
層の表面には部分的に不透明な電極活性物質の層を設け
ることができる。この電極活性物質としては、例えば、
銅、銀、金、白金、鉄、タングステン、チタン、リチウ
ム等の金属、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロ
ール、フタロシアニンなどの酸化還元能を有する有機
物、活性炭、グラファイトなどの炭素材、V25、Mn
2、NiO、Ir23などの金属酸化物またはこれら
の混合物が使用可能である。電極活性物質の層を透明電
極層上に設けるに際しては、透明電極層の透明性が過度
に損なわれないように留意する必要がある。従って、例
えば、透明なITO層上に、活性炭素繊維、グラファイ
ト、アクリル樹脂等からなる組成物を、細かいストライ
プ状またはドット状に塗布する方法とか、金の薄膜上
に、V25、アセチレンブラック、ブチルゴム等からな
る組成物をメッシュ状に塗布する方法が採用される。透
明であることを必要としない導電基板は、上記した透明
導電基板に使用される透明基板を、透明でない各種プラ
スチック、ガラス、木材、石材など素材とする基板に置
き換えることで、透明導電基板と同様な方法で製造する
ことができる。
【0006】本発明で使用可能な反射性導電基板として
は、(1)導電性を持たない透明又は不透明な基板上に
反射性電極層を積層させた積層体、(2)導電性を持た
ない透明基板の一方の面に透明電極層を、他方の面に反
射層を積層させた積層体、(3)導電性を持たない透明
基板上に反射層を、その反射層上に透明電極層を積層さ
せた積層体、(4)反射板を基板とし、これに透明電極
層を積層させた積層体、および(5)基板自体が光反射
層と電極層の両方の機能を備えた板状体などが例示でき
る。本発明でいう反射性電極層とは、鏡面を有し、しか
も電極として電気化学的に安定な機能を発揮する薄膜を
意味する。そのような薄膜としては、例えば、金、白
金、タングステン、タンタル、レニウム、オスミウム、
イリジウム、銀、ニッケル、パラジウム等の金属膜や、
白金−パラジウム、白金−ロジウム、ステンレス等の合
金膜が挙げられる。このような鏡面を備えた薄膜の形成
には、任意の方法を採用可能であって、例えば、真空蒸
着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法など
を適宜採用することができる。反射性電極層を設ける基
板は透明であるか、不透明であるかを問わない。従っ
て、反射性電極層を設ける基板としては、先に例示した
透明基板の他、透明でない各種のプラスチック、ガラ
ス、木材、石材等が使用可能である。本発明で言う反射
板または反射層とは、鏡面を有する基板又は薄膜を意味
し、これには、例えば、銀、クロム、アルミニウム、ス
テンレス、ニッケル−クロム等の板状体又はその薄膜が
含まれる。なお、上記した反射性電極層自体が剛性を備
えていれば、基板の使用を省略することができる。
【0007】本発明においては、エレクトロクロミック
物質として下記の一般式(1)で表されるビピリジニウ
ム化合物(以下、「成分(A)」という。)が使用され
る。
【化10】 上記の一般式(1)において、X−およびY−は同一で
も異なっていてもよく、それぞれ個別にハロゲンアニオ
ン、ClO4−、BF4−、PF6−、CH3COO−、C
3(C64)SO3−から選ばれる対アニオンを示す。
ハロゲンアニオンとしては、F−、Cl−、Br−、I
−等が挙げられる。R1は水素または炭素数1〜5のア
ルキル基を示し、このアルキル基としては、メチル基、
エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基、n−ブチ
ル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等が挙げられ、特
に水素またはメチル基であることが好ましい。R2は炭
素数1〜30の2価の炭化水素残基を示す。本発明で言
う炭化水素残基とは、炭化水素基と含酸素炭化水素基を
総称する。従って、この2価の炭化水素残基には、アル
キレン基、2価の芳香族炭化水素基などの炭化水素基が
含まれるほか、(ポリ)オキシアルキレン基等のエーテ
ル結合を有する2価の含酸素炭化水素基が含まれる。こ
こでいうアルキレン基としては炭素数1〜10、好まし
くは1〜5のものが望ましい。アルキレン基の好適な例
としてはメチレン基、エチレン基、テトラメチレン基、
プロピレン基などが挙げられ、特にメチレン基が好まし
い。2価の芳香族炭化水素基としては、典型的には炭素
数6〜20のアリーレン基または置換アリーレン基が挙
げられるが、m−位やp−位のフェニレン基、置換フェ
ニレン基(アルキル置換フェニレン基等)、ビフェニレ
ン基、ナフチレン基などが例示でき、特にm−位やp−
位のフェニレン基が好ましい。上記含酸素炭化水素基と
しては、−OCH2CH2−、−CH2OCH2CH2−な
どが挙げられる。R3は炭素数1〜20、好ましくは炭
素数2〜10の1価の炭化水素残基を示し、炭化水素残
基は炭化水素基と含酸素炭化水素基を包含する。従っ
て、1価の炭化水素残基には、アルキル基、アリール基
またはアラルキル基等の炭化水素基のほか、アルコキシ
基などが含まれる。そして、アルキル基としては、メチ
ル基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基、n
−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキ
シル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オク
チル基、ベンジル基、ビニルベンジル基等が挙げられ
る。また、一般式(1)のR3は下記の一般式(a)又は
(b)で表される含酸素炭化水素基であって差し支えな
い。
【化11】 (式中、R'は一般式(1)におけるR2と、Rは一般式
(1)におけるR1と同様のものを示し、R"は炭素数2
〜5、好ましくは2〜3のアルキレン基(例えば、エチ
レン基、トリメチレン基、プロピレン基等)を示し、a'
は0または1、b'は1〜5、好ましくは1〜2の整数を
示す。) 一般式(1)におけるaは0または1を示す。一般式
(1)のR3が上記一般式(a)である場合、本発明の成分
(A)は、次の一般式(4)のように、分子の両末端に
炭素−炭素二重結合を有する。
【化12】 式中、X−およびY−は同一でも異なっていてもよく、
一般式(1)におけるX−およびY−の定義と同様であ
り、R14およびR17は同一でも異なっていてもよく、一
般式(1)におけるR1の定義と同様であり、R15およ
びR16は同一でも異なっていてもよく、一般式(1)に
おけるR2の定義と同様であり、dおよびeは同一でも
異なっていてもよく、一般式(1)におけるaの定義と
同様である。
【0008】本発明でいう成分(A)の具体例を例示す
れば、次のとおりである。
【化13】
【化14】 これらの各化合物は、2種以上併用することができる。
また、所望により、発色を助長する化合物を、本発明の
成分(A)と併用したり、あるいはこれに結合させるこ
とも可能である。
【0009】本発明のエレクトロクロミック素子におい
ては、電子供与性化合物として、下記の一般式(2)お
よび/または(3)で表されるアミン化合物(以下、
「成分(B)」という。)を使用する。
【化15】
【化16】 一般式(2)および(3)において、R4およびR9は水
素または炭素数1〜5のアルキル基を示し、このアルキ
ル基としては、メチル基、エチル基、i−プロピル基、
n−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ペ
ンチル基等が挙げられ、特に水素またはメチル基である
ことが好ましい。R5およびR10は炭素数1〜15の2
価の炭化水素残基を示し、その具体例としては、 −(C6H4)−CH2− 、 −(C6H4)−CH
2−OCH2CH2− −(C6H4)−CH2−(OCH2CH2)2− 、
−(C6H4)−CH2−(OCH2CH2)3− 、
−(C6H4)−CH2−(OCH2CH2)4−など
が挙げられる。一般式(2)および(3)におけるbお
よびはcは、それぞれ0または1である。一般式(2)
におけるR6、R7並びに一般式(3)におけるR11、R
12は、それぞれ個別に水素原子、炭素数1〜20、好ま
しくは1〜10の炭化水素残基を示す。炭化水素残基は
炭化水素基と含酸素炭化水素基を包含し、この炭化水素
基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i
−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチ
ル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキ
ル基;トリル基、エチルフェニル基等のアルキルフェニ
ル基;フェニル基等のアリール基;アラルキル基等が例
示できる。また、含酸素炭化水素基としては、アルコキ
シフェニル基が挙げられ、その具体例には、メトキシフ
ェニル基、エトキシフェニル基などがある。R8および
13はそれぞれ水素原子、炭素数1〜20、好ましくは
1〜10の炭化水素残基を示す。炭化水素残基は炭化水
素基と含酸素炭化水素基を包含し、この炭化水素基とし
ては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロ
ピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、
ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基;
トリル基、エチルフェニル基等のアルキルフェニル基;
フェニル基等のアリール基;アラルキル基等がある。含
酸素炭化水素基としては、アルコキシフェニル基が挙げ
られ、その具体例には、メトキシフェニル基、エトキシ
フェニル基などが例示できるほか、下記の一般式(a)ま
たは(b)で表される含酸素炭化水素基が挙げられる。
【化17】 (式中、R'は一般式(2)におけるR5または一般式
(3)におけるR10と同様のものを示し、Rは一般式
(2)におけるR4または一般式(3)におけるR9と同
様のものを示し、R" は炭素数2〜5、好ましくは2〜
3のアルキレン基(例えば、エチレン基、トリメチレン
基、プロピレン基等)を示し、a'は0または1、b'は1
〜5、好ましくは1〜2の整数を示す。) 一般式(2)におけるAr1は炭素数6〜20、好まし
くは6〜12の2価の芳香族炭化水素基を示し、具体的
には、フェニレン基(o−、m−、p−)、置換フェニ
レン基(置換基としては、R5と同様なものが挙げられ
るが、アルキル置換フェニレン基が好ましい。)、ビフ
ェニレン基、ナフチレン基などが挙げられる。一般式
(2)におけるまたは一般式(3)におけるR13が上記
一般式(a)である場合、本発明の成分(B)は次の一般
式(5)または(6)で示されるように、分子の両末端
に炭素−炭素二重結合を有している。
【化18】 式中、R18およびR23は同一でも異なっていてもよく、
一般式(2)におけるR4の定義と同様であり、R19
よびR22は同一でも異なっていてもよく、一般式(2)
におけるR5の定義と同様であり、R20およびR21は同
一でも異なっていてもよく、一般式(2)におけるR6
およびR7の定義と同様であり、Ar2一般式(2)にお
けるAr1の定義と同様であり、fおよびgは同一でも
異なっていてもよく、一般式(2)におけるbの定義と
同様である。
【化19】 式中、R24およびR29は同一でも異なっていてもよく、
一般式(3)におけるR9の定義と同様であり、R25
よびR28は同一でも異なっていてもよく、一般式(3)
におけるR10の定義と同様であり、R25およびR27は同
一でも異なっていてもよく、一般式(3)におけるR11
およびR12の定義と同様であり、hおよびiは同一でも
異なっていてもよく、一般式(3)におけるcの定義と
同様である。
【0010】本発明の成分(B)は、ある種のアミン化
合物をある種の反応性酸ハライドと反応させることによ
って容易に製造することができる。原料として使用され
るアミン化合物は、下記の一般式(7)または(8)で
表される。
【化20】 式中、R30、R31およびR32は同一でも異なっていても
よく、一般式(2)におけるR5、R7およびR8の定義
と同様である。
【化21】 式中、R33、R34およびR35は同一でも異なっていても
よく、一般式(3)におけるR11、R12およびR13の定
義と同様である。一般式(7)または(8)で表される
アミン化合物の具体例を例示すれば、次のとおりであ
る。フェニレンジアミン、N−メチルフェニレンジアミ
ン、N,N'−ジメチルフェニレンジアミン、N,N,
N'−トリメチルフェニレンジアミン、N−エチルフェ
ニレンジアミン、N,N'−ジエチルフェニレンジアミ
ン、N,N,N'−トリエチルフェニレンジアミン、N
−フェニルフェニレンジアミン、N,N'−ジフェニル
フェニレンジアミン、N,N,N'−トリフェニルフェ
ニレンジアミン、N−トリルフェニレンジアミン、N,
N'−トリルフェニレンジアミン、N,N,N'−トリト
リルフェニレンジアミン、N−(4−アミノフェニル)
−N'−フェニルフェニレンジアミン、N−(4−アミ
ノフェニル)−N,N'−ジフェニルフェニレンジアミ
ン 、N−(4−アミノフェニル)−N,N',N'−ト
リフェニルフェニレンジアミン、N−(4−アミノフェ
ニル)−N',N'−ジフェニルフェニレンジアミン、N
−(4−アミノフェニル)−N−トリルフェニレンジア
ミン、N−(4−アミノフェニル)−N−フェニル−
N'−トリルフェニレンジアミン、N−(4−アミノフ
ェニル)−N−トリル−N'−フェニルフェニレンジア
ミン、N−(4−アミノフェニル)−N,N'−ジトリ
ルフェニレンジアミン、N−(4−アミノフェニル)−
N',N'−ジトリルフェニレンジアミン、N−(4−ア
ミノフェニル)−N−フェニル−N',N'−ジトリルフ
ェニレンジアミン 、N−(4−アミノフェニル)−
N,N'−ジフェニル−N'−トリルフェニレンジアミ
ン、N−(4−アミノフェニル)−N,N',N'−トリ
トリルフェニレンジアミン、N−(4−アミノフェニ
ル)−N−メチルフェニレンジアミン、N−(4−アミ
ノフェニル)−N−フェニル−N'−メチルフェニレン
ジアミン、N−(4−アミノフェニル)−N−メチル−
N'−フェニルフェニレンジアミン、N−(4−アミノ
フェニル)−N,N'−ジメチルフェニレンジアミン、
N−(4−アミノフェニル)−N',N'−ジメチルフェ
ニレンジアミン、N−(4−アミノフェニル)−N−フ
ェニル−N',N'−ジメチルフェニレンジアミン 、N
−(4−アミノフェニル)−N,N'−ジフェニル−N'
−メチルフェニレンジアミン、N−(4−アミノフェニ
ル)−N,N',N'−トリメチルフェニレンジアミン、
ベンジジン、N−メチルベンジジン、N,N'−ジメチ
ルベンジジン、N,N,N'−トリメチルベンジジン、
N−エチルベンジジン、N,N'−ジエチルベンジジ
ン、N,N,N'−トリエチルベンジジン、N−フェニ
ルベンジジン、N,N'−ジフェニルベンジジン、N,
N,N'−トリフェニルベンジジン、N−トリルベンジ
ジン、N,N'−トリルベンジジン、N,N,N'−トリ
トリルベンジジン、N−(4−アミノフェニル)−N'
−フェニルベンジジン、N−(4−アミノフェニル)−
N,N'−ジフェニルベンジジン 、N−(4−アミノ
フェニル)−N,N',N'−トリフェニルベンジジン、
N−(4−アミノフェニル)−N',N'−ジフェニルベ
ンジジン、N−(4−アミノフェニル)−N−トリルベ
ンジジン、N−(4−アミノフェニル)−N−フェニル
−N'−トリルベンジジン、N−(4−アミノフェニ
ル)−N−トリル−N'−フェニルベンジジン、N−
(4−アミノフェニル)−N,N'−ジトリルベンジジ
ン、N−(4−アミノフェニル)−N',N'−ジトリル
ベンジジン、N−(4−アミノフェニル)−N−フェニ
ル−N',N'−ジトリルベンジジン 、N−(4−アミ
ノフェニル)−N,N'−ジフェニル−N'−トリルベン
ジジン、N−(4−アミノフェニル)−N,N',N'−
トリトリルベンジジン、N−(4−アミノフェニル)−
N−メチルベンジジン、N−(4−アミノフェニル)−
N−フェニル−N'−メチルベンジジン、N−(4−ア
ミノフェニル)−N−メチル−N'−フェニルベンジジ
ン、N−(4−アミノフェニル)−N,N'−ジメチル
ベンジジン、N−(4−アミノフェニル)−N',N'−
ジメチルベンジジン、N−(4−アミノフェニル)−N
−フェニル−N',N'−ジメチルベンジジン、N−(4
−アミノフェニル)−N,N'−ジフェニル−N'−メチ
ルベンジジン、N−(4−アミノフェニル)−N,
N',N'−トリメチルベンジジン、N,N,N',N'−
テトラメチル−1,4−フェニレンジアミン、5,10
−ジヒドロ−5,10−ジメチルフェナジン等上記の原
料アミン化合物に反応せしめられる酸ハライドは、次の
一般式(9)で表される。
【化22】 一般式(9)において、R36は一般式(2)におけるR
4の定義と同様であり、Zはハロゲン原子を表し、ハロ
ゲン原子としてはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等を挙げ
ることができる。一般式(9)で表される反応性酸ハラ
イドの具体例としてはアクリル酸クロライド、メタクリ
ル酸クロライドなどを挙げることができる。
【0011】本発明で使用される成分(B)の具体例を
例示すれば、次のとおりであって、これらは2種以上を
併用することもできる。
【化23】
【化24】
【化25】
【化26】 本発明でいう高分子固体電解質の前駆体に対する、成分
(B)の使用比率は特に制限されないが、通常0.01
〜20質量%、好ましくは0.1〜10質量%であるこ
とが望ましい。なお、成分(A)/成分(B)のモル比
は、通常、10/1〜1/20、好ましくは2/1〜1
/3の範囲にある。
【0012】本発明でいう高分子固体電解質の前駆体成
分(以下、「成分(C)」という。)とは、元々流動性
を示す当該成分自体を硬化させることによって、高分子
固体電解質を形成し得る成分を意味する。この高分子固
体電解質には、室温において実質的に固体であるもの
と、室温において殆ど流動性を示さないゲル状を呈する
ものが包含させる。高分子固体電解質は、固体である
か、ゲル状であるかに拘らず、通常、室温で1×10-7
S/cm以上、好ましくは1×10-6S/cm以上、さら
に好ましくは1×10-5S/cm以上のイオン伝導度を
示すことが好ましい。
【0013】本発明の成分(C)は、基本的には、重合
性モノマーと支持電解質とで構成されるが、さらに溶媒
を含有していることが好ましく、必要に応じて、その他
の性分を含有させることもできる。重合性モノマーに
は、ポリウレタンモノマーが使用できるほか、アクリロ
イル変性またはメタクリロイル変性したポリアルキレン
オキシドが使用できる。なかでも、アクリロイル変性ま
たはメタクリロイル変性のポリアルキレンオキシドが好
ましい。分子の両末端にアクリロイル基またはメタクリ
ロイル基を有するポリウレタンモノマーは、下記の一般
式(10)で表される。
【化27】 (式中、R37およびR38は同一または異なる基であっ
て、一般式(11)〜(13)で表される基から選ばれ
る基を示す。R39およびR40は同一または異なる基であ
って、炭素数1〜20、好ましくは2〜12の2価炭化
水素残基を示す。Yはポリエーテル単位、ポリエステル
単位、ポリカーボネート単位またはこれらの混合単位を
示す。またjは1〜100、好ましくは1〜50、さら
に好ましくは1〜20の範囲の整数である。)
【化28】 一般式(11)〜(13)において、R41〜R43は同一
または異なる基であって、水素原子または炭素数1〜3
のアルキル基を示す。またR44は炭素数1〜20、好ま
しくは炭素数2〜8の2〜4価の有機残基を示す。この
有機残基としては、具体的には、アルキルトリル基、ア
ルキルテトラリル基、下記の一般式(14)で示される
アルキレン基等の炭化水素残基などが挙げられる。
【化29】 一般式(14)において、R45は炭素数1〜3のアルキ
ル基または水素を示し、kは0〜6の整数である。kが2
以上の場合、R45は同一でも異なっても良い。一般式
(14)中の水素原子は、その一部が炭素数1〜6、好
ましくは1〜3のアルコキシ基、炭素数6〜12のアリ
ールオキシ基などの含酸素炭化水素基により置換されて
いる基でもよい。一般式(11)〜(13)におけるR
44の具体例としては、メチレン基、テトラメチレン基、 等を好ましく挙げることができる。
【0014】一般式(10)のR39及びR40で示される
2価の炭化水素残基としては、脂肪族炭化水素基、芳香
族炭化水素基、脂環式炭化水素基などが挙げられるが、
脂肪族炭化水素基としては、先の一般式(14)で表さ
れるアルキレン基等を挙げることができる。また、2価
の芳香族炭化水素基および2価の脂環式炭化水素基とし
ては、下記一般式(15)〜(17)で表される炭化水
素基等が挙げられる。
【化30】 一般式(15)〜(17)において、R46およびR47
同一または異なる基であって、フェニレン基、置換フェ
ニレン基(アルキル置換フェニレン基等)、シクロアル
キレン基、置換シクロアルキレン基(アルキル置換シク
ロアルキレン基等)を示す。R48〜R51は同一または異
なる基であって、水素原子または炭素数1〜3のアルキ
ル基を示す。また、lは1〜5の整数である。一般式
(10)におけるR39およびR40の具体例としては、以
下に示す2価の基が挙げられる。
【化31】
【0015】一般式(10)におけるYはポリエーテル
単位、ポリエステル単位およびポリカーボネート単位ま
たはこれらの混合単位を示すが、このポリエーテル単
位、ポリエステル単位、ポリカーボネート単位及びこれ
らの混合単位としては、それぞれ下記の一般式(c)〜
(f)で示される単位を挙げることができる。
【化32】 一般式(c)〜(f)において、R52〜R57は同一また
は異なる基であって、炭素数1〜20、好ましくは2〜
12の2価の炭化水素残基を示す。R52〜R57として
は、直鎖または分岐のアルキレン基などが好ましく、具
体的には、R54としてはメチレン基、エチレン基、トリ
メチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘ
キサメチレン基、プロピレン基等が好ましい。また、R
52〜R53およびR55〜R57としてはエチレン基、プロピ
レン基などが好ましい。c'は2〜300、好ましくは1
0〜200の整数である。d'は1〜300、好ましくは
2〜200の整数、e'は1〜200、好ましくは2〜1
00の整数、e''は1〜200、好ましくは2〜100
の整数、f'は1〜300、好ましくは10〜200の整
数である。一般式(c)〜(f)において、各単位は同
一でも、異なる単位の共重合でも良い。即ち、複数のR
52〜R57が存在する場合、R52同志、R53同志、R54
志、R55同志、R56同志およびR57同志は同一でも異な
っても良い。
【0016】一般式(10)で表されるポリウレタンモ
ノマーの分子量は、通常、重量平均分子量で2,500
〜30,000、好ましくは3,000〜20,000
の範囲にあり、1分子中の重合官能基数は、好ましくは
2〜6、さらに好ましくは2〜4の範囲にある。一般式
(10)で表されるポリウレタンモノマーは、公知の方
法により容易に製造することができ、その製法は特に限
定されるものではない。
【0017】成分(C)に使用できる重合性モノマーの
他の一つは、アクリロイル変性またはメタクリロイル変
性されたポリアルキレンオキシドある(以下、この両者
を変性ポリアルキレンオキシドと総称する)。本発明の
変性ポリアルキレンオキシドには、単官能変性ポリアル
キレンオキシド、2官能変性ポリアルキレンオキシド、
3官能以上の多官能変性ポリアルキレンオキシドが包含
される。これらの各変性ポリアルキレンオキシドは単独
で用いても混合して用いてもよく、特に、単官能変性ポ
リアルキレンオキシドを必須とし、これに2官能変性ポ
リアルキレンオキシドおよび/または多官能変性ポリア
ルキレンオキシドを混合使用することが好ましい。とり
わけ、単官能変性ポリアルキレンオキシドと2官能変性
ポリアルキレンオキシドを混合して使用することが好ま
しい。混合使用する場合の混合比率は任意に選ぶことが
できるが、単官能変性ポリアルキレンオキシド100重
量部に対して、2官能変性ポリアルキレンオキシドおよ
び/または多官能変性ポリアルキレンオキシドを、合計
量で0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量
部の範囲で選ばれる。
【0018】単官能変性ポリアルキレンオキシドは下記
の一般式(18)で表される。
【化33】 式中、R58、R59、R60およびR61は、それぞれ個別に
水素または1〜5の炭素原子を有するアルキル基を示
し、g'は1以上の整数である。) 一般式(18)において、R58、R59、R60およびR61
は、それぞれ個別に水素または1〜5の炭素原子を有す
るアルキル基を示すが、そのアルキル基としては、メチ
ル基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピル基、n
−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等が挙げら
れ、互いに同一でも異なってもよく、特にR58は水素、
メチル基、R59は水素、メチル基、R60は水素、メチル
基、R61は水素、メチル基、エチル基であることがそれ
ぞれ好ましい。一般式(18)のg'は、1以上の整数、
通常1≦g'≦100、好ましくは2≦g'≦50、さらに
好ましくは2≦g'≦30の範囲の整数である。一般式
(18)で表される化合物の具体例としては、オキシア
ルキレンユニットを1〜100、好ましくは2〜50、
さらに好ましくは2〜20の範囲で持つメトキシポリエ
チレングリコールメタクリレート、メトキシポリプロピ
レングリコールメタクリレート、エトキシポリエチレン
グリコールメタクリレート、エトキシポリプロピレング
リコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコ
ールアクリレート、メトキシポリプロピレングリコール
アクリレート、エトキシポリエチレングリコールアクリ
レート、エトキシポリプロピレングリコールアクリレー
ト、またはこれらの混合物等を挙げることができる。一
般式(18)のg'が2以上の場合、オキシアルキレンユ
ニットは互いに異なるいわゆる共重合オキシアルキレン
ユニットを持つものでもよく、その重合形態は交互共重
合、ブロック共重合またはランダム共重合のいずれでも
よい。その具体例としては、例えば、オキシエチレンユ
ニットを1〜50、好ましくは1〜20の範囲で持ち、
かつオキシプロピレンユニットを1〜50、好ましくは
1〜20の範囲で持つ交互共重合体、ブロック共重合体
またはランダム共重合体であるところの、メトキシポリ
(エチレン・プロピレン)グリコールメタクリレート、
エトキシポリ(エチレン・プロピレン)グリコールメタ
クリレート、メトキシポリ(エチレン・プロピレン)グ
リコールアクリレート、エトキシポリ(エチレン・プロ
ピレン)グリコールアクリレート、またはこれらの混合
物などが挙げられる。
【0019】2官能変性ポリアルキレンオキシドは、下
記の一般式(19)で表され、3官能以上の多官能アク
リロイル変性ポリアルキレンオキシドは、下記の一般式
(20)で表される。
【化34】 (式中、R62、R63、R64およびR65は、それぞれ個別
に水素または1〜5の炭素原子を有するアルキル基を示
し、h'は1以上の整数である。)
【化35】 (式中、R66、R67およびR68は、それぞれ個別に水素
または1〜5の炭素原子を有するアルキル基であり、i'
は1以上の整数であり、j'は2〜4の整数であり、Lは
j'価の連結基を示す。) 一般式(19)において、式中のR62、R63、R64およ
びR65は、それぞれ個別に水素または1〜5の炭素原子
を有するアルキル基を示すが、このアルキル基として
は、メチル基、エチル基、i−プロピル基、n−プロピ
ル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等
が挙げられる。特に、R62は水素、メチル基、R63は水
素、メチル基、R64は水素、メチル基、R65は水素、メ
チル基であることがそれぞれ好ましい。また、一般式
(19)中のh'は、1以上の整数、通常1≦h'≦10
0、好ましくは2≦h'≦50、さらに好ましくは2≦h'
≦30の範囲の整数であるが、そうした化合物の具体例
は、オキシアルキレンユニットを1〜100、好ましく
は2〜50、さらに好ましくは1〜20の範囲で持つポ
リエチレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレ
ングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコー
ルジアクリレート、ポリプロピレングリコールジメタク
リレート、またはこれらの混合物等を挙げることができ
る。また、h'が2以上の場合、オキシアルキレンユニッ
トが互いに異なるいわゆる共重合オキシアルキレンユニ
ットを持つものでもよく、その重合形態は交互共重合、
ブロック共重合またはランダム共重合のいずれでもよ
い。その例としては、例えば、オキシエチレンユニット
を1〜50、好ましくは1〜20の範囲で持ち、かつオ
キシプロピレンユニットを1〜50、好ましくは1〜2
0の範囲で持つ交互共重合体、ブロック共重合体または
ランダム共重合体であるところの、ポリ(エチレン・プ
ロピレン)グリコールジメタクリレート、ポリ(エチレ
ン・プロピレン)グリコールジアクリレート、またはこ
れらの混合物などが挙げられる。一般式(20)におけ
るR66、R67およびR68は、それぞれ個別に水素または
1〜5の炭素原子を有するアルキル基であるが、このア
ルキル基としては、メチル基、エチル基、i−プロピル
基、n−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n
−ペンチル基等が挙げられる。特にR66、R67およびR
68は水素、メチル基が好ましい。また、式中のi'は1以
上の整数、通常1≦i'≦100、好ましくは2≦i'≦5
0さらに好ましくは2≦i'≦30の範囲の整数を示すも
のである。j'は連結基Lの連結数であり、2≦j'≦4の
整数である。連結基Lとしては、通常、炭素数1〜3
0、好ましくは1〜20の二価、三価または四価の炭化
水素基である。二価炭化水素基としては、アルキレン
基、アリーレン基、アリールアルキレン基、アルキルア
リーレン基、またはこれらを基本骨格として有する炭化
水素基などが挙げられ、具体的にはメチレン基、エチレ
ン基、 などが挙げられる。また、三価の炭化水素基としては、
アルキルトリイル基、アリールトリイル基、アリールア
ルキルトリイル基、アルキルアリールトリイル基、また
はこれらを基本骨格として有する炭化水素基などが挙げ
られ、具体的には などが挙げられる。また、四価の炭化水素基としては、
アルキルテトライル基、アリールテトライル基、アリー
ルアルキルテトライル基、アルキルアリールテトライル
基、またはこれらを基本骨格として有する炭化水素基な
どが挙げられ、具体的には 等が挙げられる。
【0020】こうした化合物の具体例としては、オキシ
アルキレンユニットを1〜100、好ましくは2〜5
0、さらに好ましくは1〜20の範囲で持つトリメチロ
ールプロパントリ(ポリエチレングリコールアクリレー
ト)、トリメチロールプロパントリ(ポリエチレングリ
コールメタクリレート)、トリメチロールプロパントリ
(ポリプロピレングリコールアクリレート)、トリメチ
ロールプロパントリ(ポリプロピレングリコールメタク
リレート)、テトラメチロールメタンテトラ(ポリエチ
レングリコールアクリレート)、テトラメチロールメタ
ンテトラ(ポリエチレングリコールメタクリレート)、
テトラメチロールメタンテトラ(ポリプロピレングリコ
ールアクリレート)、テトラメチロールメタンテトラ
(ポリプロピレングリコールメタクリレート)、2,2
−ビス[4−(アクリロキシポリエトキシ)フェニル]
プロパン、2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリエ
トキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(ア
クリロキシポリイソプロポキシ)フェニル]プロパン、
2,2−ビス[4−(メタクリロキシポリイソプロポキ
シ)フェニル]プロパン、またはこれらの混合物等を挙
げることができる。また、一般式(20)のi'が2以上
の場合、オキシアルキレンユニットが互いに異なるいわ
ゆる共重合オキシアルキレンユニットを持つものでもよ
く、その重合形態は、交互共重合、ブロック共重合、ラ
ンダム共重合のいずれであってもよい。オキシエチレン
ユニットを1〜50、好ましくは1〜20の範囲で持
ち、かつオキシプロピレンユニットを1〜50、好まし
くは1〜20の範囲で持つ交互共重合体、ブロック共重
合体またはランダム共重合体であるところの、トリメチ
ロールプロパントリ(ポリ(エチレン・プロピレン)グ
リコールアクリレート)、トリメチロールプロパントリ
(ポリ(エチレン・プロピレン)グリコールメタクリレ
ート)、テトラメチロールメタンテトラ(ポリ(エチレ
ン・プロピレン)グリコールアクリレート)、テトラメ
チロールメタンテトラ(ポリ(エチレン・プロピレン)
グリコールメタクリレート)、またはこれらの混合物な
どがその具体例である。一般式(19)で表される2官
能変性ポリアルキレンオキシドと、一般式(20)で表
される3官能以上の多官能変性ポリアルキレンオキシド
を併用してもよい。併用する場合の重量比は、通常、
0.01/99.9〜99.9/0.01、好ましくは
1/99〜99/1、さらに好ましくは20/80〜8
0/20の範囲が望ましい。
【0021】重合性モノマーと共に本発明の成分(C)
を構成するもう一つの成分は、支持電解質であって、こ
れには、塩類、酸類、アルカリ類等が使用できる。塩類
としては、特に制限はなく、例えば、アルカリ金属塩、
アルカリ土類金属塩等の無機イオン塩;4級アンモニウ
ム塩;環状4級アンモニウム塩などが挙げられる。塩類
の具体例としてはLiClO4、LiSCN、LiB
4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiPF6、Li
I、NaI、NaSCN、NaClO4、NaBF4、N
aAsF6、KSCN、KCl等のLi、Na、Kのア
ルカリ金属塩;(CH34NBF4、(C254NBF
4、(n−C494NBF4、(C254NBr、(C
254NClO4、(n−C494NClO4等の4級
アンモニウム塩またはこれらの混合物が好適なものとし
て挙げられる。支持電解質としての酸類も特に限定され
ず、無機酸、有機酸などが、具体的には硫酸、塩酸、リ
ン酸類、スルホン酸類、カルボン酸類などが使用でき
る。支持電解質としてのアルカリ類も特に限定されず、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムな
どがいずれも使用可能である。
【0022】本発明の成分(C)、すなわち、高分子固
体電解質の前駆体を調製するに際しては、上記した重合
性モノマーおよび支持電解質と共に溶媒を使用すること
が好ましい。溶媒としては、メタノール、エタノール、
プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメ
チルスルホキシド、ジメトキシエタン、アセトニトリ
ル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、スルホ
ラン、ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタン、テト
ラヒドロフラン、アセトニトリル、プロピオンニトリ
ル、グルタロニトリル、アジポニトリル、メトキシアセ
トニトリル、ジメチルアセトアミド、メチルピロリジノ
ン、ジメチルスルホキシド、ジオキソラン、スルホラ
ン、トリメチルホスフェイト、ポリエチレングリコール
等の有機極性溶媒が使用可能であって、特に、プロピレ
ンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルスル
ホキシド、ジメトキシエタン、アセトニトリル、γ−ブ
チロラクトン、スルホラン、ジオキソラン、ジメチルホ
ルムアミド、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、
アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、ジメチルア
セトアミド、メチルピロリジノン、ジメチルスルホキシ
ド、ジオキソラン、スルホラン、トリメチルホスフェイ
ト、ポリエチレングリコール等が好ましい。有機極性溶
媒はその1種を単独で使用でき、また2種以上を混合し
ても使用できる。溶媒の使用量は任意に選択できるが、
通常は、前記重合性モノマー100重量部に対して50
〜1200重量部、好ましくは100〜900重量部、
さらに好ましくは200〜500重量部であることが望
ましい。そして、支持電解質は、使用した溶媒の0.1
〜30重量%の範囲で、好ましくは1〜20重量%の範
囲で使用されることが望ましい。重合性モノマーとして
一般式(10)のポリウレタンモノマーを使用する場
合、溶媒の使用量は、ポリウレタンモノマー100重量
部に対して、100〜1200重量部、好ましくは20
0〜900重量部の範囲にあることが望ましい。重合性
モノマーとして一般式(18)〜(20)の変性ポリア
ルキレンオキシドを用いる場合、溶媒の使用量は変性ポ
リアルキレンオキシド100重量部に対し、50〜80
0重量部、好ましくは100〜500重量部の範囲で選
ばれることが望ましい。また、重合性モノマーとして変
性ポリアルキレンオキシドを用いる場合の支持電解質の
使用量は、変性ポリアルキレンオキシドと溶媒の重量和
に対して、通常、1〜30重量%、好ましくは3〜20
重量%の範囲で選ぶことを可とする。
【0023】本発明の成分(C)、すなわち、高分子固
体電解質の前駆体には、本発明の目的を損なわない範囲
で任意成分を必要に応じて加えることができる。そうし
た任意成分としては、例えば、光重合開始剤や熱重合開
始剤などの重合開始剤;架橋剤;ポリマー;ゲル化剤;
他の高分子固体電解質などが挙げられる。光重合開始剤
としては、例えば、1−(4−イソプロピルフェニル)
−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン等が
使用できる。光重合開始剤の使用量は、成分(C)中の
重合性モノマー100重量部に対して0.1〜10重量
部、好ましくは0.1〜5重量部の範囲で選ぶことがで
きる。熱重合開始剤の使用量は、成分(D)中の重合性
モノマー100重量部に対して0.1〜10重量部、好
ましくは0.1〜5重量部で選ぶことができる。ポリマ
ーとしては、例えば、ポリアクリロニトリル、カルボキ
シメチルセルロース、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンオ
キサイド、ポリウレタン、ポリアクリレート、ポリメタ
クリレート、ポリアミド、ポリアクリルアミド、セルロ
ース、ポリエステル、ポリプロピレンオキサイド、ナフ
ィオンなどが配合可能である。ゲル化剤としては、オキ
シエチレンメタクリレート、オキシエチレンアクリレー
ト、ウレタンアクリレート、アクリルアミド、寒天など
が使用できる。他の高分子固体電解質としては、ポリエ
チレンオキサイド、オキシエチレンメタクリレートのポ
リマー、ナフィオン、ポリスチレンスルホン酸、Li3
N、Na-β-Al23、Sn(HPO42・H2Oなど
が使用でき、特に、オキシアルキレン(メタ)アクリレ
ート系化合物またはウレタンアクリレート系化合物を重
合することによって得られる高分子化合物等を用いた高
分子固体電解質が好ましい。
【0024】進んで、本発明のエレクトロクロミック素
子を製造するに際しての成分(A)〜成分(C)の使用
割合ついて言及する。各成分の使用割合は、任意に選択
することができるが、一般的に言えば、成分(C)に含
まれる重合性モノマー/成分(A)のビピリジニウム化
合物のモル比が、10,000/1〜1/1の範囲、好
ましくは1,000/1〜5/1、さらに好ましくは1
00/1〜1/1の範囲に維持されるよう、成分(A)
の使用量が選ばれることが望ましい。なお、成分(C)
に含まれる重合性モノマーが多官能変性ポリアルキレン
オキサイドである場合は、成分(A)のビピリジニウム
化合物/多官能変性ポリアルキレンオキサイドの重量比
を、1/0.001〜1/1の範囲に、特に、1/0.
05〜1/0.5の範囲に維持することが好ましい。成
分(B)の使用量は、成分(C)に含まれる重合性モノ
マー1モルに対し、1〜500ミリモル、好ましくは5
〜200ミリモル、さらに好ましくは10〜100ミリ
モル程度の範囲で選ばれる。
【0025】本発明でいうエチレン性二重結合を含有す
る紫外線吸収化合物(以下、「成分(D)」という。)
とは、紫外線吸収性化合物にエチレン性二重結合を含有
する基を、典型的には、アクリロイル基またはメタクリ
ロイル基を導入して得られる化合物を意味する。この成
分(D)は本発明において必須ではないが、これを使用
することによって本発明に係る素子のエレクトロクロミ
ック特性の紫外線劣化を予防することができる。本発明
の成分(D)としては、下記の一般式(21)または
(22)で表されるようなベンゾトリアゾール骨格を有
する化合物、ならびに下記の一般式(23)または(2
4)で表されるようなベンゾフェノン骨格を有する化合
物が挙げられる。
【化36】
【化37】
【化38】 一般式(21)〜(24)中、R69およびR73は水素原
子、ハロゲン原子または炭素数1〜10、好ましくは1
〜6のアルキル基を示す。ハロゲン原子としてはフッ
素、塩素、臭素、ヨウ素等、アルキル基としては、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル
基、t−ブチル基、シクロヘキシル基等が例示できる。
65またはR73の置換位置としては、ベンゾトリアゾー
ル骨格の4位または5位であるが、ハロゲン原子および
アルキル基は通常4位に位置する。また、R70およびR
74は水素原子または炭素数1〜10、好ましくは1〜6
のアルキル基を示す。アルキル基としては、メチル基、
エチル基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル基、t
−ブチル基、シクロヘキシル基等が例示できる。R71
75、R86およびR89は炭素数1〜10のアルキレン基
を示す。好ましいアルキレン基としてはエチレン基やト
リメチレン基が挙げられる。R80およびR82は共有結合
または炭素数1〜10のアルキレン基を示す。好ましい
アルキレン基としてはエチレン基やトリメチレン基が挙
げられる。R72、R77、R81、R83、R 88およびR91
水素またはメチル基を表す。R76、R87およびR90は炭
素数1〜10のアルキレン基を示す。アルキレン基とし
てはメチレン基などが挙げられる。m、n、p、r、
s、t、u、xおよびyは0または1であり、1≦m+
n≦2、1≦r+s≦2、1≦t+u≦2および1≦x
+y≦2をそれぞれ満たす。またp、q、vおよびwは
0≦p≦3、0≦q≦3、0≦v≦3および0≦w≦3
をそれぞれ満たす。本発明に使用して好適な成分(D)
の具体例を例示すれば、次のとおりであって、これらは
2種以上を併用することができる。
【化39】
【化40】 成分(D)の使用量は、成分(C)に含まれる重合性モ
ノマー1モルに対し、1〜500ミリモル、好ましくは
5〜200ミリモル、さらに好ましくは10〜100ミ
リモルの範囲で選ばれる。
【0026】成分(D)を用いなくても、次の方法によ
り本発明の素子に紫外線安定性を付与することができ
る。成分(A)、成分(B)および成分(C)を含有
する組成物を硬化させてイオン伝導性層を形成する際、
この組成物に予め紫外線吸収剤を混合しておく方法、
エレクトロクロミック素子の任意の箇所に紫外線吸収層
を付設する方法、の方法の場合、紫外線吸収剤の使用
量は特に限定されたないが、通常は成分(C)に対し
て、0.05〜40質量%、好ましくは0.5〜20質
量%の範囲で選ばれる。の方法の場合、紫外線吸収層
を設ける箇所に制限はなく、例えば、素子の入光側の最
外表面や入光側の基板と電極の間などが挙げられる。ま
た、の方法で紫外線吸収層を形成する方法は特に制限
はなく、例えば紫外線吸収剤を溶媒に溶解し、これを所
望の箇所に塗布した後、溶媒を留去する方法が挙げられ
る。およびの方法において用いることができる紫外
線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール骨格またはベン
ゾフェノン骨格を有する化合物等が挙げられる。ベンゾ
トリアゾール骨格を有する化合物としては、例えば、下
記の一般式(25)で表される化合物が好適に挙げられ
る。
【化41】 式中、R92は、水素原子、ハロゲン原子または炭素数1
〜10、好ましくは1〜6のアルキル基を示す。ハロゲ
ン原子としてはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等、アルキ
ル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、i−
プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル
基等が例示できる。R92の置換位置としては、ベンゾト
リアゾール骨格の4位または5位であるが、ハロゲン原
子およびアルキル基は通常4位に位置する。R93は、水
素原子または炭素数1〜10、好ましくは1〜6のアル
キル基を示す。アルキル基としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、i−プロピル基、ブチル基、t−ブチ
ル基、シクロヘキシル基等が例示できる。R94は、炭素
数1〜10、好ましくは1〜3のアルキレン基またはア
ルキリデン基を示す。アルキレン基としては、メチレン
基、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基等が、
アルキリデン基としては、エチリデン基、プロピリデン
基等が挙げられる。一般式(25)で示される化合物と
しては、3−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール
−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエチル)−4−
ヒドロキシ−ベンゼンプロパン酸、3−(2H−ベンゾ
トリアゾール−2−イル)−5−(1,1−ジメチルエ
チル)−4−ヒドロキシ−ベンゼンエタン酸、3−(2
H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−ヒドロキシ
ベンゼンエタン酸、3−(5−メチル−2H−ベンゾト
リアゾール−2−イル)−5−(1−メチルエチル)−
4−ヒドロキシベンゼンプロパン酸等が挙げられる。ベ
ンゾフェノン骨格を有する化合物としては、例えば、下
記の一般式(26)〜(29)で示される化合物が好適
に挙げられる。
【化42】 式中、R96およびR97は、同一もしくは異なる基であっ
て、ヒドロキシル基、炭素数1〜10、好ましくは1〜
6のアルキル基またはアルコキシ基を示す。m'、n'は
0≦m'≦3、0≦n'≦3の範囲の整数を示す。アルキ
ル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、i−
プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、シクロヘキシル
基等が、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、i−プロポキシ基、ブトキシ基等が
例示される。R95は、炭素数1〜10、好ましくは1〜
3のアルキレン基またはアルキリデン基を示す。アルキ
レン基としては、メチレン基、エチレン基、トリメチレ
ン基、プロピレン基等が、アルキリデン基としては、エ
チリデン基、プロピリデン基等が挙げられる。このよう
なベンゾフェノン骨格を有する化合物としては、2−ヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−カルボン
酸、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェ
ノン−5−カルボン酸、4−(2−ヒドロキシベンゾイ
ル)−3−ヒドロキシベンゼンプロパン酸等が好適に挙
げられる。
【0027】本発明のエレクトロクロミック素子は、少
なくとも一方が透明である2枚の導電基板間に、成分
(A)、成分(B)、成分(C)および所望によりさら
に成分(D)を含有する組成物を硬化させて得られるイ
オン伝導性物質層を設けてなる。ここでいう硬化とは、
化学反応により生ずる粘度上昇をいう。このような化学
反応としては、熱重合や光重合等の重合、重縮合、架橋
などが挙げられ、特に熱重合や光重合等の重合が好適に
用いられる。光重合による硬化を行う場合は成分(C)
に光重合開始剤を加えることが好ましい。光重合を行う
ための光の種類や光源は特に制限はないが、光の種類と
しては遠紫外光、紫外光、可視光等が挙げられ、光源と
しては高圧水銀灯、蛍光灯、キセノン灯等が挙げられ
る。また光照射量も特に制限はないが、通常100〜5
0000mJ/cm2、好ましくは1000〜2000
0mJ/cm2程度であることが望ましい。熱重合によ
る硬化を行う場合は成分(C)に熱重合開始剤を加える
ことが好ましい。熱重合を行うための条件は、特に限定
されないが、通常0〜130℃、好ましくは20〜80
℃が望ましい。また、重合時間は、通常10分〜100
時間、好ましくは30分〜40時間が望ましい。なお、
反応の進行は、IR、NMR等により二重結合の減少を
検出することにより容易に確認できる。硬化により得ら
れるイオン伝導性物質層の性状は特に制限されるもので
はないが、通常室温で1×10-7S/cm以上、好まし
くは1×10-6S/cm以上、さらに好ましくは1×1
-5S/cm以上のイオン伝導度を示すことが望まし
い。イオン伝導性物質層の厚さは、特に限定されないが
通常1μm〜3mm、好ましくは10μm〜1mmが望
ましい。イオン伝導性物質層の形成方法は特に限定され
ず、真空注入法、大気注入法、メニスカス法等によっ
て、対向させ、かつその周辺部がシールされた導電基板
の間の空間に成分(A)〜成分(C)または成分(A)
〜成分(D)を、さらには所望により任意成分を含有す
る組成物を注入した後に硬化することにより前記イオン
伝導性物質層を形成する方法や、導電基板の電極上に前
記イオン伝導性物質層を形成した後、他方の導電基板を
合わせる方法などを用いることができる。
【0028】本発明の素子は、前記の通り、少なくとも
一方は透明な2枚の導電基板と、これら基板間に設けた
イオン伝導性物質層とを有していることを特徴とする
が、その基本構成について次に説明する。図1に示す素
子は、透明基板1とその表面に積層させた透明電極層2
からなる透明導電基板と、透明又は不透明な基板5とそ
の表面に積層させた透明、不透明または反射性導電基板
4との間に、イオン伝導性物質層3を挟持させた構造に
ある。図2は表示素子や調光ガラスの構成例を示す。透
明基板1の一方の面に透明電極層2を形成した透明導電
基板2枚を、両基板の透明電極層が向き合うよう適宜な
間隔で対向させ、この間にイオン伝導性物質層3を挟持
させた構造にある。図3にはエレクトロクロミックミラ
ーの構成例を示す。透明基板1の一方の面に透明電極層
2を形成した透明導電基板と、透明基板1の一方の面に
透明電極層2を、他方の面に反射層7を形成した反射性
導電基板とを、両基板の透明電極層が向き合うよう、適
宜な間隔で対向させ、この間にイオン伝導性物質層3を
挟持させた構造にある。
【0029】本発明の素子を構成する各膜および層の形
成方法は、特に限定されるものではなく、各膜および層
を前述の製法に従い順次作成する方法ができる。例え
ば、図1に示す構成の素子の場合、透明基板1上に前述
の方法により透明電極層2を形成し(積層板A)、別
に、基板5上に前述の方法により透明、不透明または反
射性電極層4を形成して積層板を得る(積層板B)。続
いて、積層板Aと積層板Bを1〜1000μm程度の間
隔で対向させ、注入口を除いた周囲をシール材6でシー
ルし、注入口付きの空セルを作成する。そして、成分
(A)〜成分(C)(所望により成分(D))を含有す
る組成物を前述の方法で注入したのち、硬化によりイオ
ン伝導性物質層3を形成することにより素子を得ること
ができる。前記積層板AとBを対向させる際、間隔を一
定に確保するために、例えば、スペーサーを用いること
ができる。スペーサーとしては特に限定されないが、ガ
ラス、ポリマー等で構成されるビーズまたはシートを用
いることができる。スペーサーは、対向する導電基板の
間隙に挿入したり、導電基板の電極上に樹脂等の絶縁物
で構成される突起状物を形成する方法等より設けること
ができる。成分(A)〜成分(C)または成分(A)〜
成分(D)を含有する組成物の硬化方法も特に限定され
ないが、光による方法、熱による方法、経時的に硬化す
る反応液を注入直前に混合した後、直ちに注入し硬化さ
せる方法等が一般に採用される。なお、注入口は適宜に
封止すればよい。また、他の方法としては、透明基板1
上に前述の方法により透明電極層2、イオン伝導性物質
層3を、記載順に順次形成して積層体を得る(積層体
A')。別に、基板5上に前述の方法により透明、不透
明または反射性電極層4を形成して積層体を得る(積層
体B')。ついで、積層体A'のイオン伝導性物質層と、
積層体B'の反射性電極層とが密着するように、両積層
体を1〜1000μm程度の間隔で対向させ、周囲をシ
ール材6でシールする方法が挙げられる。図2に示す構
成のエレクトロクロミック調光ガラスの場合は、透明基
板1の一方の面に透明電極層2を形成させた透明導電基
板2枚を調製し、図3に示すエレクロトクロミックミラ
ーの場合は、透明基板1の一方の面に透明電極層2を形
成した透明導電基板と、透明基板1の一方の面に透明電
極層2を、他方の面に反射層7を形成した反射性導電基
板とを調製し、以後は図1に示す構成の素子の場合と同
様の手順で、それぞれの素子を得ることができる。
【0030】本発明の素子の代表的な構成例について
は、図1〜3に示されているとおりであるが、本発明の
素子は、これらの構成に何ら限定されるものではなく、
さらに他の構成要件を具備してもよい。他の構成要件と
しては、例えば、紫外線反射層や紫外線吸収層などの紫
外線カット層、ミラーの場合はミラー層全体もしくは各
膜層の表面保護を目的とするオーバーコート層などが挙
げられ、前記紫外線カット層としては、透明基板1の外
界側もしくは透明電極層側、オーバーコート層として
は、透明基板1の外界側や反射層7の外界側などに設置
することが好適な態様として挙げられる。本発明の素子
は、表示素子、調光ガラス、自動車等の防眩ミラー、あ
るいは屋内で使用される装飾用ミラーなどのエレクトロ
クロミックミラーなどに好適に使用することができる。
【0031】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらになんら制限されるものではな
い。実施例1 (1)ビピリジニウム化合物の合成 アセトン中で、ビビリジルとベンジルクロライドとを等
モル量で反応させ、N−ベンジルビピリジニウムクロラ
イドを得た。このN−ベンジルビピリジニウムクロライ
ド5.94g(21mmol)を2−プロパノール15
0mlに溶解させ、クロロメチルスチレン(m−、p−
混合体)3.21g(21mmol)を加えて、室温で
24時間攪拌し、下記の式(30)で示されるN−ベン
ジル−N'−ビニルベンジルビピリジニウムジクロライ
ドを得た。
【化43】 (2)アミン化合物の合成 500mlの3つ口フラスコにジフェニルアミン25.
4g(150mmol)、セシウムフロライド22.8
g(150mmol)を秤り取り、フラスコ内を窒素置
換して、ジメチルスルフォキシド250ml加えて撹拌
した。1−フロロ−4−ニトロベンゼン21.3g(1
50mmol)加えてオイルバスで120℃に加熱し、
24時間撹拌を継続した。反応溶液を氷水に注ぎ固体を
析出させ、得られた固体を酢酸より再結晶させて式(3
1)で表される化合物29.5g(102mmol)を
得た。
【化44】 上記のようにして得られた化合物(31)のうち15.
0g(52mmol)を、500mlの3つ口フラスコ
に移し、ジメチルフォルムアミド200ml、5%パラ
ジウム/カーボン1.5gを加えて、常圧で水素を供給
した。室温で12時間撹拌を続けた後、パラジウムカー
ボンを濾過して除き、反応溶液を氷水に注いで固体を析
出させた。得られた白色固体を減圧乾燥させ、式(3
2)で示される化合物12.5g(48mmol)を得
た。
【化45】 化合物(32)12.5g(48mmol)を500m
lの3つ口フラスコに移し、ベンゼン250ml、トリ
エチルアミン10mlを加えて、氷冷下で撹拌した。メ
タクリル酸クロライド6.3g(60mmol)/ベン
ゼン20ml溶液を滴下した。反応溶液を1NHCl水
溶液で2回、水で2回、1NNaOH水溶液で2回それ
ぞれ洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去し
て13.4g(41mmol)の化合物(35)を得
た。
【化46】 (3)エチレン性二重結合含有紫外線吸収性化合物の合
成 300mlの3つ口フラスコに、式(34)で表される
化合物18.3g(49mmol)、ジグライム(ジエ
チレングリコールジメチルエーテル)60ml、および
触媒としてジメチルベンジルアミン0.9g(7mmo
l)をとり、オイルバスで120℃に加熱攪拌中、乾燥
した空気を吹き込みながら式(35)で表されるグリシ
ジルメタクリレート7.7g(54mmol)をジグラ
イム20mlに溶解した溶液を滴下し、13時間加熱攪
拌して反応させた。反応後、溶液を冷却しても不溶物は
見られず、透明であった。この液をメタノールに注ぎ、
析出した固体を濾別、減圧乾燥し、式(36)で表され
る化合物18.9g(37mmol)を得た。
【化47】
【化48】 (4)エレクトロクロミックミラーの作製 一方、高反射性電極として基板にパラジウム薄膜の付い
た積層板を用い、積層板のパラジウム層周辺部に、電解
質前駆体溶液の注入口の部分を除いてエポキシ系接着剤
を線状に塗布し、この上にSnO2被覆された透明ガラ
ス基板を、SnO2面とパラジウム層とが向かい合うよ
うに重ね合わせ、加圧しながら接着剤を硬化させ、注入
口付き空セルを作製した。他方で、メトキシポリエチレ
ングリコールモノメタクリレート(新中村化学工業株式
会社製 MEO4)[オキシエチレンユニット数4]
1.0g、ポリエチレングリコールジメタクリレート
(新中村化学工業株式会社製 9G)[オキシエチレン
ユニット数9]0.02g、γ−ブチロラクトン 4.
0gの混合溶液に、過塩素酸リチウム0.4gを添加し
て均一溶液とした。暗室内で、上記均一溶液に光重合開
始剤である1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒ
ドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(メルク社
製、商品名「ダイキュア−1116」)0.02gを添
加し、さらに、(1)で得られたN−ベンジル−N'−
ビニルベンジルビピリジニウムジクロライド0.85g
(1.84mmol)、式(33)で表されるアミン化
合物0.60g(1.84mmol)、式(36)で表
されるエチレン性二重結合含有紫外線吸収性化合物0.
95g(1.84mmol)を加え、得られた均一溶液
を脱気後、上述のようにして作成したセルの注入口より
注入した。注入口をエポキシ系接着剤で封止した後、透
明基板側から蛍光灯の光を当ててセル内の溶液を硬化さ
せ、エレクトロクロミック性高分子固体電解質を得た。
このようにして図3構成の全固体型エレクトロクロミッ
クミラーを得た。このミラーは組み立てた時点では着色
しておらず、反射率は約80%であった。また、電圧を
印可すると応答性に優れ、良好なエレクトロクロミック
特性を示した。すなわち、1.2Vの電圧を印可すると
着色し、反射率約10%となった。また10秒毎に着消
色を繰り返したが、約200時間経過後も消え残りなど
が発生することはなかった。また、作製したエレクロト
クロミックミラーを割っても、基板間に挟まれた媒質が
飛散したり、流れ出たりすることはなかった。また、
1.2Vの電圧を印加して着色した際にキセノン灯を5
0mJ/cm2照射したが、電圧を解除したところ、約
10秒後には反射率10%から80%に戻った。このこ
とから、本発明の高分子固体電解質を用いたエレクトロ
クロミック素子が紫外線に対する優れた耐劣化性を有す
ることがわかる。
【0032】実施例2 (1)ビピリジニウム化合物の合成 ビピリジル3.12g(20mmol)をフラスコ中で
100mlのアセトニトリルに溶解させ、ここにクロロ
メチルスチレン(m−、p−混合体)6.10g(40
mmol) と、重合禁止剤としてヒドロキノン50mg
(0.45mmol)を加えた。室温で24時間攪拌し
た後、析出した固体を濾別、乾燥して、式(37)で示
されるN,N'−ジ−ビニルベンジルビピリジニウムジ
クロライド7.84g(17mmol)を得た。
【化49】 (2)エレクトロクロミック調光ガラスの作製 ITO被覆された透明ガラス基板の周辺部に、電解質前
駆体溶液の注入口の部分を除いてエポキシ系接着剤を線
状に塗布し、この上に、同じくITO被覆された透明ガ
ラス基板を、ITO面と白金電極層とが向かい合うよう
に重ね合わせ、加圧しながら接着剤を硬化させ、注入口
付き空セルを作製した。他方で、メトキシポリエチレン
グリコールモノメタクリレート(新中村化学工業株式会
社製 M40GN)[オキシエチレンユニット数4]
1.0g、ポリエチレングリコールジメタクリレート
(新中村化学工業株式会社製 9G)[オキシエチレン
ユニット数9]0.02g、γ−ブチロラクトン 4.
0gの混合溶液に、過塩素酸リチウム0.4gを添加
し、均一溶液とした。暗室内で、上記均一溶液に光重合
開始剤である1−(4−イソプロピルフェニル)−2−
ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(メルク社
製、商品名「ダイキュア−1116」)0.02gを添
加し、均一溶液を得た。ここに上記(1)で合成したビ
ピリジニウム化合物(39)N,N'−ジ−ビニルベン
ジルビピリジニウムジクロライド0.85g(1.84
mmol)と、実施例1で用いたアミン化合物(33)
0.60g(1.84mmol)と実施例1で用いたエ
チレン性二重結合含有紫外線吸収性化合物(36)1.
20g(2.33mmol)を加えて均一化させ、脱気
後、上述のようにして作成したセルの注入口より注入し
た。注入口をエポキシ系接着剤で封止した後、両面から
蛍光灯の光を当ててセル内の溶液を硬化させ、エレクト
ロクロミック性高分子固体電解質を得た。このようにし
て図1に示す構成の全固体型エレクトロクロミック調光
ガラスを得た。この調光ガラスは組み立てた時点では着
色しておらず、透過率は約90%であった。また、電圧
を印可すると応答性に優れ、良好なエレクトロクロミッ
ク特性を示した。すなわち、1.2Vの電圧を印可する
と着色し、633nmの波長の光の透過率は約20%と
なった。また10秒毎に着消色を繰り返したが、約20
0時間経過後も消え残りなどが発生することはなかっ
た。また、作製したエレクトロクロミック調光ガラスを
割っても、基板間に挟まれた媒質が飛散したり、流れ出
たりすることはなかった。また、1.2Vの電圧を印加
して着色した際にキセノン灯を50mJ/cm2照射し
たが、電圧を解除したところ、約10秒後には透過率2
0%から90%に戻った。このことから、本発明の高分
子固体電解質を用いたエレクトロクロミック素子が紫外
線に対する優れた耐劣化性を有することがわかる。
【0033】実施例3 (1)ビピリジニウム化合物の合成 実施例1の(1)で得られた式(30)で示されるN−
ベンジル−N'−ビニルベンジルビピリジニウムジクロ
ライドを、HBF4が含まれる水−IPA混合溶液から
再結晶させることで陰イオン交換させ、式(38)で表
されるN−ベンジル−N'−ビニルベンジルビピリジニ
ウム−ジ(テトラフルオロボレート)を得た。
【化50】 (2)アミン化合物の合成 式(39)で表されるジヒドロ−ジ−(2−ヒドロキシ
エチル)フェナジン10.0g(37.0mmol)を
塩化メチレン30mlに溶解させ、メタクリル酸クロラ
イド6.3g(60mmol)/塩化メチレン15ml
溶液をここに滴下した。室温で5時間攪拌した後、溶液
を希塩化ナトリウム水溶液、希塩酸水溶液、希炭酸水素
ナトリウム水溶液で洗浄し、NaSO4で乾燥させた。
ここから塩化メチレンを留去させると式(40)で表さ
れる化合物が11.9g(29.3mmol)得られ
た。
【化51】
【化52】 (3)エレクトロクロミックミラーの作製 一方、高反射性電極として基板にパラジウム薄膜の付い
た積層板を用い、積層板のパラジウム層の周辺部に、電
解質前駆体溶液の注入口の部分を除いてエポキシ系接着
剤を線状に塗布し、この上にITO被覆された透明ガラ
ス基板Cを、SnO2面とパラジウム層とが向かい合う
ように重ね合わせ、加圧しながら接着剤を硬化させ、注
入口付き空セルを作製した。他方で、メトキシポリエチ
レングリコールモノメタクリレート(新中村化学工業株
式会社製 M40GN)[オキシエチレンユニット数
4]1.0g、ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト(新中村化学工業株式会社製 9G)[オキシエチレ
ンユニット数9]0.02g、γ−ブチロラクトン
4.0gの混合溶液に、過塩素酸リチウム0.4gを添
加して均一溶液とした。暗室内で、上記均一溶液に光重
合開始剤である1−(4−イソプロピルフェニル)−2
−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(メルク
社製、商品名「ダイキュア−1116」)0.02gを
添加し、さらに、(1)で得られた式(38)で表され
るN−ベンジル−N'−ビニルベンジルビピリジニウム
−ジ(テトラフルオロボレート)0.87g(1.85
mmol)、式(40)で表されるアミン化合物0.7
5g(1.85mmol)、式(36)で表されるエチ
レン性二重結合含有紫外線吸収性化合物0.95g
(1.84mmol)を加え、得られた均一溶液を脱気
後、上述のようにして作成したセルの注入口より注入し
た。注入口をエポキシ系接着剤で封止した後、透明基板
側から蛍光灯の光を当ててセル内の溶液を硬化させ、エ
レクトロクロミック性高分子固体電解質を得た。このよ
うにして図3構成の全固体型エレクトロクロミックミラ
ーを得た。このミラーは組み立てた時点では着色してお
らず、反射率は約80%であった。また、電圧を印可す
ると応答性に優れ、良好なエレクトロクロミック特性を
示した。すなわち、1.0Vの電圧を印可すると着色
し、反射率約8%となった。また10秒毎に着消色を繰
り返したが、約200時間経過後も消え残りなどが発生
することはなかった。また、作製したエレクロトクロミ
ックミラーを割っても、基板間に挟まれた媒質が飛散し
たり、流れ出たりすることはなかった。また、1.2 Vの
電圧を印加して着色した際にキセノン灯を50mJ/c
2照射したが、電圧を解除したところ、約10秒後に
は反射率8%から80%に戻った。このことから、本発
明の高分子固体電解質を用いたエレクトロクロミック素
子が紫外線に対する優れた耐劣化性を有することがわか
る。
【0034】比較例1 高反射性電極として基板にパラジウム薄膜の付いた積層
板を用い、積層板のパラジウム層の周辺部に、電解質前
駆体溶液の注入口の部分を除いてエポキシ系接着剤を線
状に塗布し、この上にSnO2被覆された透明ガラス基
板を、SnO2面とパラジウム層とが向かい合うように
重ね合わせ、加圧しながら接着剤を硬化させ、注入口付
き空セルを作製した。他方で、プロピレンカーボネート
4.0gに、過塩素酸リチウム0.4gを添加して均
一溶液とした。N,N'−ジヘプチルビピリジニウムジ
ブロマイド0.95g(1.84mmol)、N,N,
N',N'−テトラメチルフェニレンジアミン0.30g
(1.84mmol)を加え、得られた均一溶液を脱気
後、上述のようにして作成したセルの注入口より注入し
た。注入口をエポキシ系接着剤で封止して図3構成のエ
レクトロクロミックミラーを得た。このミラーは組み立
てた時点では着色しておらず、反射率は約80%であっ
た。また、電圧を印加すると応答性に優れ、良好なエレ
クトロクロミック特性を示した。すなわち、1.0Vの
電圧を印可すると着色し、反射率約10%となった。し
かしながら、10秒毎に着消色を繰り返したところ、約
200時間後に、シール材周辺にビオロゲンの二量化が
原因であると考えられる青い消え残りが見られた。ま
た、作製したエレクロトクロミックミラーを割ったとこ
ろ、基板間に挟まれた媒質が飛散した。
【0035】
【発明の効果】本発明のエレクトロクロミック素子は、
ビオロゲンの二量化による析出を防ぐことができ、ビオ
ロゲンや電子供与性化合物の劣化を防ぐことができ、素
子破損の際も媒質が飛散しない点で優れたものである。
さらに、紫外線吸収性化合物も導入することにより、ビ
オロゲンや電子供与性化合物の紫外線曝露による劣化も
防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエレクトロクロミック素子の構成
の一例を示す断面図である。
【図2】本発明に係るエレクトロクロミック調光ガラス
の一例を示す断面図である。
【図3】本発明に係るエレクトロクロミックミラーの一
例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 透明基板 2 透明電極層 3 イオン伝導性物質層 4 透明、不透明または反射性電極層 5 透明又は不透明な基板 6 シール材 7 反射層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 正明 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本石 油株式会社中央技術研究所内 (72)発明者 今福 浩 神奈川県横浜市中区千鳥町8番地 日本石 油株式会社中央技術研究所内 Fターム(参考) 2K001 AA01 AA08 AA10 BB51 CA25 DA23

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の3成分を含有する組成物が硬化し
    てなるイオン伝導層を、少なくとも一方が透明である2
    枚の導電基板間に設けたエレクトロクロミック素子。 (a) 一般式(1)で表されるビピリジニウム化合物、
    (b) 一般式(2)および/または(3)で表されるアミ
    ン化合物、並びに、(c) 高分子固体電解質の前駆体成
    分、 【化1】 (式中、X−およびY−は同一でも異なっていてもよ
    く、それぞれ個別にハロゲンアニオン、ClO4−、B
    4−、PF6−、CH3COO−、CH3(C64)SO
    3−から選ばれる対アニオンを示し、R1は水素または炭
    素数1〜5のアルキル基を示し、R2は炭素数1〜30
    の2価の炭化水素残基を示し、R3は炭素数1〜20の
    炭化水素残基を示し、aは0または1を示す。) 【化2】 (式中、R4は水素または炭素数1〜5のアルキル基を
    示し、R5は炭素数1〜15の炭化水素残基を示し、b
    は0または1を示し、R6およびR7は同一でも異なって
    いてもよく、水素原子、炭素数1〜20の炭化水素残基
    を示し、R8は水素原子または炭素数1〜20の炭化水
    素残基を示し、Ar1は炭素数6〜20の2価の芳香族
    炭化水素基を示す。) 【化3】 (式中、R9は水素または炭素数1〜5のアルキル基を
    示し、R10は炭素数1〜15の炭化水素残基を示し、c
    は0または1を示し、R11およびR12は同一でも異なっ
    ていてもよく、各々水素原子、炭素数1〜20の炭化水
    素残基を示し、R 13は水素原子または炭素数1〜20の
    炭化水素残基を示す。)
  2. 【請求項2】 下記の4成分を含有する組成物が硬化し
    てなるイオン伝導層を、少なくとも一方が透明である2
    枚の導電基板間に設けたエレクトロクロミック素子。 (a) 一般式(1)で表されるビピリジニウム化合物、
    (b) 一般式(2)および/または(3)で表されるアミ
    ン化合物、並びに、(c) 高分子固体電解質の前駆体成
    分、(d) エチレン性二重結合を含有する重合性紫外線吸
    収化合物、 【化4】 (式中、X−およびY−は同一でも異なっていてもよ
    く、それぞれ個別にハロゲンアニオン、ClO4−、B
    4−、PF6−、CH3COO−、CH3(C64)SO
    3−から選ばれる対アニオンを示し、R1は水素または炭
    素数1〜5のアルキル基を示し、R2は炭素数1〜30
    の2価の炭化水素残基を示し、R3は炭素数1〜20の
    炭化水素残基を示し、aは0または1を示す。) 【化5】 (式中、R4は水素または炭素数1〜5のアルキル基を
    示し、R5は炭素数1〜15の炭化水素残基を示し、b
    は0または1を示し、R6およびR7は同一でも異なって
    いてもよく、水素原子または炭素数1〜20の炭化水素
    残基を示し、R8は水素原子または炭素数1〜20の炭
    化水素残基を示し、Ar1は炭素数6〜20の2価の芳
    香族炭化水素基を示す。) 【化6】 (式中、R9は水素または炭素数1〜5のアルキル基を
    示し、R10は炭素数1〜15の炭化水素残基を示し、c
    は0または1を示し、R11およびR12は同一でも異なっ
    ていてもよく、各々水素原子または炭素数1〜20の炭
    化水素残基を示し、R13は水素原子または炭素数1〜2
    0の炭化水素残基を示す。)
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