JP2000130117A - 弁開閉時期制御装置 - Google Patents

弁開閉時期制御装置

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JP2000130117A
JP2000130117A JP30563598A JP30563598A JP2000130117A JP 2000130117 A JP2000130117 A JP 2000130117A JP 30563598 A JP30563598 A JP 30563598A JP 30563598 A JP30563598 A JP 30563598A JP 2000130117 A JP2000130117 A JP 2000130117A
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JP
Japan
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chamber
vane
camshaft
housing
valve
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Application number
JP30563598A
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English (en)
Inventor
Katsuhiko Eguchi
勝彦 江口
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L1/00Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear
    • F01L1/34Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift
    • F01L1/344Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear
    • F01L1/3442Valve-gear or valve arrangements, e.g. lift-valve gear characterised by the provision of means for changing the timing of the valves without changing the duration of opening and without affecting the magnitude of the valve lift changing the angular relationship between crankshaft and camshaft, e.g. using helicoidal gear using hydraulic chambers with variable volume to transmit the rotating force
    • F01L2001/3445Details relating to the hydraulic means for changing the angular relationship
    • F01L2001/34479Sealing of phaser devices

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  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 位相変更角度に制約を招くことなく、ハウジ
ングの圧力室壁面とベーンとの衝突による打音の発生を
簡単な構成で防止する。 【解決手段】 ハウジング19の突部36の周方向端面
に、ベーン18と当接して進角用室31又は遅角用室3
0の少なくとも一方内に密封室52(152,252)
を形成するリップ部51(151、251)を有する緩
衝部材50(150、250)を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の動弁装
置において吸気弁或いは排気弁の開閉時期を制御するた
めに使用されるベーン式の弁開閉時期制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の従来の弁開閉時期制御装置の1
つとして、内燃機関のカムシャフトと共に回転するロー
タと、該ロータに所定範囲で相対回転可能に外装されク
ランクシャフトと共に回転するハウジングと、ロータに
設けられたベーンと、ハウジング及びハウジングに設け
られた突部とロータとの間に形成されベーンによって進
角用室と遅角用室とに二分される圧力室と、ベーンの圧
力室壁面に対する第1当接面及び圧力室壁面のベーンに
対する第2当接面に設けれらた緩衝部材とを備えたもの
があり、例えば、特開平10−141021号公報に開
示されている。
【0003】この弁開閉時期制御装置によれば、進角用
室へ作動油を供給すると共に遅角用室から作動油を排出
することにより、ロータ及びハウジングが一方向に相対
回転し、クランクシャフトの回転位相に対してカムシャ
フトの回転位相が進められてカムシャフトにより駆動さ
れる弁の開閉時期が早められる。逆に、遅角用室へ作動
油を供給すると共に進角用室から作動油を排出すること
により、ロータ及びハウジングが他方向に相対回転し、
クランクシャフトの回転位相に対してカムシャフトの回
転位相が遅らされてカムシャフトにより駆動される弁の
開閉時期が遅らされる。
【0004】また、内燃機関を長時間停止して作動油が
進角用室及び遅角用室から抜け落ちた状態での内燃機関
の再始動時等には、カムシャフトに作用する変動トルク
によるロータとハウジングの不必要な相対回転に伴うハ
ウジングの圧力室壁面とベーンとの衝突が緩衝部材によ
り緩衝され、衝突による打音の発生が防止される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の装置に
おいては、内燃機関の長時間停止後の再始動時のハウジ
ングの圧力室壁面とベーンとの衝突を合成ゴムや合成樹
脂等から成る緩衝部材が弾性変形することで緩衝し、衝
突による打音の発生を防止するようにしている。
【0006】しかしながら、弾性変形により緩衝作用を
得るためには緩衝部材は緩衝方向(周方向)に所定の肉
厚を要することから、緩衝部材の取付けにより弁開閉時
期制御装置の位相変更角度が制約を受ける場合がある。
このため、上記した従来の装置においては、緩衝部材の
取付けに伴い、所望の位相変更角度を確保するためにハ
ウジングを変更する必要が生じる場合があり、弁開閉時
期制御装置の製造コストが増大するという問題があっ
た。
【0007】それゆえ、本発明は、当該弁開閉時期制御
装置において、位相変更角度に制約を招くことなく、ハ
ウジングの圧力室壁面とベーンとの衝突による打音の発
生を簡単な構成で防止することを、その課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に講じた本発明の技術的手段は、内燃機関のクランクシ
ャフト又はカムシャフトの一方と共に回転する回転部材
と、該回転部材に所定範囲で相対回転可能に外装され前
記クランクシャフト又はカムシャフトの他方と共に回転
する回転伝達部材と、前記回転部材に設けられたベーン
と、前記回転伝達部材及び前記回転伝達部材に設けられ
た突部と前記回転部材との間に形成され前記ベーンによ
って進角用室と遅角用室とに二分される流体圧室とを備
え、前記進角用室及び前記遅角用室へ印加される流体圧
によって前記回転部材と前記回転伝達部材が相対回転
し、前記クランクシャフトの回転位相に対する前記カム
シャフトの回転位相が変更させられることによって前記
カムシャフトにより駆動される弁の開閉時期を変更する
弁開閉時期制御装置において、前記突部の周方向端面
に、前記ベーンと当接して前記進角用室又は前記遅角用
室の少なくとも一方内に密封空間を形成するリップ部を
有する緩衝部材を設けたことである。
【0009】上記した手段によれば、回転伝達部材の突
部の周方向端面とベーンとの衝突が、ベーンと緩衝部材
のリップ部の当接によるリップ部の弾性変形及び密封空
間による減衰作用によって緩衝され、回転伝達部材の突
部の周方向端面とベーンとの衝突による打音の発生が簡
単な構成で防止される。
【0010】上記した手段において、前記リップ部は、
前記密封室内の流体圧が前記進角用室又は前記遅角用室
内の流体圧よりも高い時には前記ベーンに押圧されて前
記密封室と前記進角用室又は前記遅角用室間の流体流通
を遮断し、前記密封室内の流体圧が前記進角用室又は前
記遅角用室内の流体圧よりも低い時には前記進角用室又
は前記遅角用室から前記密封空間への流体流通を許容す
るように構成されるのが望ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従った弁開閉時期
制御装置の一実施形態を図面に基づき、説明する。
【0012】図1において、内燃機関のシリンダヘッド
1に回転可能に支持された排気弁用カムシャフト(以
下、第1カムシャフトと称す)2及び吸気弁用カムシャ
フト(以下、第2カムシャフトと称す)3は、シリンダ
ヘッド1内において、夫々第1カムシャフト2の外周に
相対回転可能に装着されたギヤ4と第2カムシャフト3
の外周に相対回転不能に装着されたギヤ5とが噛合して
成る動力伝達手段6を介して連結されている。
【0013】タイミングプーリ7は、シリンダヘッド1
内より突出した第1カムシャフト2の端部に螺合された
ボルト8によって第1カムシャフト2に締結されてい
て、クランクシャフト48に図示しないクランクプーリ
及びタイミングベルト49を介して連結されている。
尚、図1中、9は、第1カムシャフト2の端部に圧入固
定され、タイミングプーリ7の回り止め機能を果たすス
トッパピンである。
【0014】シリンダヘッド1内に延びる第1カムシャ
フト2の円筒部10は、フロント側より雄ねじ部11
と、環状溝12、13が形成された部分とからなり、環
状溝12、13が形成された部分よりリヤ側には、ギヤ
4が回転可能に支承されるジャーナル部14が形成さ
れ、該ジャーナル部14のリヤ側にはカム15が形成さ
れている。
【0015】しかして、環状溝12、13が形成された
部分には、弁開閉時期制御装置の主体となる弁開閉時期
制御機構16が装着されている。弁開閉時期制御機構1
6は、図2に示すように、ロータ(回転部材)17と、
該ロータ17の外周に4個所周方向に等間隔に形成され
た径方向溝に一端が嵌入され他端が放射状に延びる4つ
のベーン18と、ロータ17を包囲するように配設さ
れ、その内周部に径方向内方に突出形成される4つの突
部36の内周面がロータ17の外周面に液密的に回転可
能に摺動すると共に隣合う突部36間に形成される凹部
37内にベーン18を夫々収容するハウジング(回転伝
達部材)19と、図1に示すように、ロータ17、ベー
ン18及びハウジング19を軸方向に挟み、凹部37内
にロータ17とで圧力室(流体圧室)20を形成するフ
ロントプレート(回転伝達部材)21及びリヤプレート
(回転伝達部材)22等から構成されている。フロント
プレート21、リヤプレート22及びハウジング19は
ギヤ4と共にボルト23により一体とされていて、フロ
ントプレート21及びリヤプレート22はハウジング1
9の側面に夫々液密的に圧接されていると共にロータ1
7の側面に夫々液密的に摺接可能となっている。各ベー
ン18の他端は、凹部の外周面に液密的に摺接するよう
に各圧力室20内に径方向に延在しており、各ベーン1
8により各圧力室20は遅角用室30と進角用室31に
二分されている。尚、リヤプレート22の内周部22a
はジャーナル部14の径よりも大きく且つ、ロータ17
に形成される径方向溝の内端を結ぶ円の径より小さな内
径を有している。また、フロントプレート21の内周部
は、径方向溝の内端を結ぶ円の径より小さな内径を有し
ている。
【0016】上記した弁開閉時期制御機構16は、ロー
タ17のリヤ側側面がジャーナル部14のフロント側側
面に当接する状態において、雄ねじ部11にロータ17
のフロント側側面に当接可能なナット25を締結するこ
とにより、ロータ17がナット25とジャーナル部14
との間で挟圧されることで、第1カムシャフト2に軸方
向に移動不能に取り付けられている。また、図1に示す
ように、ロータ17の外周には、環状溝13内に径方向
にノックピン32が圧入固定されており、該ノックピン
32の外端はロータ17の内周面のリヤ側に軸方向に形
成される係合溝33に嵌入されている。これにより、ノ
ックピン32の外端がロータ17の係合溝33に周方向
に係合することによって、弁開閉時期制御機構16が第
1カムシャフト2に相対回転不能に取り付けられる。
尚、ノックピン32の径は環状溝13の開口幅(軸長)
よりも小さく、環状溝13の周方向の連通を妨げないよ
うになっている。
【0017】各進角用室31及び各遅角用室30には、
油圧制御弁39及び制御装置41等によって構成される
作動油給排装置38により夫々第1流体通路及び第2流
体通路を介して作動油が給排されるようになっている。
第1流体通路は、第1カムシャフト2の軸心に形成され
た油路27と、該油路27と環状溝13を連通するよう
に第1カムシャフト2に径方向に形成された2つの油路
46と、環状溝13と各進角用室31を連通するように
ロータ17に形成された4つの油路29と、油路27に
一端を連通されるように第1カムシャフト2に径方向に
形成される油路47とから成り、油路47の他端はシリ
ンダヘッド1に形成された環状溝44を介して油圧制御
弁39のAポートに接続されている。第2流体通路は、
第1カムシャフト2内に油路27に軸対象に形成された
2つの油路26と、該油路26と環状溝12を連通する
ように第1カムシャフト2に径方向に形成された2つの
油路45と、環状溝12と各遅角用室30を連通するよ
うにロータ17に形成された4つの油路28とから成
り、油路26は第1カムシャフト2の外周に形成される
環状溝43を介して油圧制御弁39のBポートに接続さ
れている。尚、図1中、34は通路27の開口を閉塞す
るために圧入されたボールであり、35は通路27を他
の通路と遮断するために圧入されたボールである。
【0018】油圧制御弁39は、ソレノイドへ通電する
ことによりハウジング内に軸方向に移動可能に嵌挿され
たスプールをスプリングに抗して図1の右方向へ移動で
きるものであり、非通電時には当該内燃機関によって駆
動されるオイルポンプ40に接続されたPポートがBポ
ートに連通すると共に、リザーバ42に接続されたRポ
ートがAポートに連通するように、また通電時にはPポ
ートがAポートに連通すると共に、BポートがRポート
に連通するように構成されている。このため、油圧制御
弁39のソレノイドの非通電時には第2流体通路を介し
て各遅角用室30に作動油が供給され、ソレノイドの通
電時には第1流体通路を介して各進角用室31に作動油
が供給され、ソレノイドへの通電が制御装置41により
デューティ制御される。
【0019】本実施形態においては、図2及び図3に示
すように、1つの圧力室20を周方向に区画するハウジ
ング19の一対の突部36の互いに対向する周方向端面
に夫々耐油性、耐熱性を備えた合成樹脂やニトリルゴ
ム、アクリルゴム、フッ素ゴム等の合成ゴム、或いは異
なる材料の複合材等からなる緩衝部材50が取り付けら
れている。これら突部36の周方向端面のハウジング1
9の径方向内端及び外端には、ハウジング19の軸方向
に延在する係合溝36a、36bが夫々形成されてい
る。これら係合溝36a、36bは、圧力室20側開口
部のハウジング径方向幅が溝内部のハウジング径方向幅
よりも小さくなるように形成されている。突部36の周
方向端面に対向する緩衝部材50の一側面の径方向内端
及び外端には、係合溝36a、36bの横断面形状に対
応した横断面形状を有する係合突起50a、50bが形
成されていて、緩衝部材50は係合突起50a、50b
を係合溝36a、36bに嵌合することで周方向に移動
不能に突部36に夫々取り付けられている。尚、緩衝部
材50は、ベーン18と同じ軸方向長さを有すると共
に、圧力室20の径方向幅と同じ幅を有する。
【0020】緩衝部材50の互いに対向する他側面に
は、ベーン18と液密的に当接可能であり、ベーン18
との当接時に進角用室30及び遅角用室31内に油路2
9及び油路28と遮断された密封室52を径方向外方に
区画形成するリップ部51が夫々形成されている。リッ
プ部51は、緩衝部材50の他側面に周方向に突出形成
されて軸方向に延在していて、本実施形態においてはベ
ーン18とリップ部51が当接することでロータ17と
ハウジング19の相対回転角度(位相変更角度)θが制
限されるようになっている(図3参照)。リップ部51
は、ベーン18との当接時に、密封室52内の作動油圧
が進角用室31(遅角用室30)内の作動油圧よりも高
い時にはベーン18に押圧されて密封室52と進角用室
31(遅角用室30)間の作動油の流通を遮断し、密封
室52内の作動油圧が進角用室31(遅角用室30)内
の作動油圧よりも低い時には進角用室31(遅角用室3
0)から密封室52への作動油の流通を許容するように
構成されている。
【0021】上記構成において、クランクシャフト48
の回転動力が伝達されるタイミングプーリ7によって第
1カムシャフト2が駆動されると、第1カムシャフト2
により図示しない排気弁が開閉駆動されると共に、第1
カムシャフト2の回転がロータ17、ベーン18、ハウ
ジング19及びボルト23を介してギヤ4へ伝達され、
更にギヤ4及びギヤ5を介して第2カムシャフト3に伝
達され、第2カムシャフト3により図示しない吸気弁が
開閉駆動される。
【0022】各進角用室31及び各遅角用室30への作
動油の給排は、上述したように油圧制御弁39のスプー
ル位置を制御装置41によりデューティ制御することに
より制御される。したがって、各進角用室31及び各遅
角用室30に作動油が満たされている状態(各遅角用室
30及び各進角用室31内の作動油圧がベーンを保持で
きる所定油圧以上である状態)で、各進角用室31内の
油圧が各遅角用室30内の油圧よりも高くなるように油
圧制御弁39を制御することにより、ハウジング19と
共にギヤ4がロータ17及び第1カムシャフト2に対し
て、図2の時計方向に回転し、第1カムシャフト2に対
する第2カムシャフト3の相対位相(クランクシャフト
48の回転位相に対する第2カムシャフト3の回転位
相)を進ませることができる。ここで、上述したよう
に、進角側への最大相対位相は図2に破線で示すように
ベーン18が遅角側の緩衝部材50のリップ部51に当
接することにより制限される。
【0023】また、逆に各遅角用室30内の油圧が各進
角用室31内の油圧よりも高くなるように油圧制御弁3
9を制御することにより、ハウジング19と共にギヤ4
がロータ17及び第1カムシャフト2に対して、図2の
反時計方向に回転し、第1カムシャフト2に対する第2
カムシャフト3の相対位相を遅らせることができる。こ
こで、上述したように、遅角側への最大相対位相は図2
に示すようにベーン18が進角側の緩衝部材50のリッ
プ部51に当接することにより制限される。尚、この第
1カムシャフト2に対する第2カムシャフト3の相対位
相は油圧制御弁39のデューティ制御により任意な位相
に保持することができる。
【0024】ところで、上記した位相変更作動時には、
ハウジング19がロータ17に対して急激に進角側又は
遅角側へ回転することがある。また、内燃機関の始動
時、特に長時間停止後の内燃機関の始動時には、各遅角
用室30及び各進角用室31に作動油が満たされていな
い状態(各遅角用室30及び各進角用室31内の作動油
圧がベーンを保持できる所定油圧よりも低い状態)でク
ランクシャフト48の回転動力が上述したように第1カ
ムシャフト2及び第2カムシャフト3に伝達され、回転
動力の伝達開始の際にハウジング19がロータ17に対
して急激に遅角側へ回転したり、回転動力の伝達中に第
2カムシャフト3に作用する変動トルクによりギヤ4と
共にハウジング19がロータ17に対して進角側及び遅
角側へ急激に回転することがある。本実施形態において
は、このようなハウジング19とロータ17との急激な
相対回転時に、1つのベーン18が緩衝部材50のリッ
プ部51に当接することによるリップ部51の弾性変形
及び、密封室52による減衰作用によりベーン18とリ
ップ部51の当接時の衝撃が吸収されるので、ハウジン
グ19の突部36の周方向端面とベーン18との衝突が
的確に緩衝される。また、内燃機関の始動時において
は、ハウジング19とロータ17が図2に示す相対位相
でベーン18及び緩衝部材50を介してロータ17から
ハウジング19に回転動力が伝達され、第2カムシャフ
ト3に作用する変動トルクにより図2に示す相対位相か
らロータ17に対してハウジング19が進角側に回転し
ようとするが、この進角側への回転に伴う密封室52の
容積変化により密封室52内に負圧が生じ、この負圧に
よる吸引力によって進角側への相対回転を抑制すること
ができる。
【0025】以上のように、本実施形態においては、ハ
ウジング19とロータ17との急激な相対回転時に、ハ
ウジング19の突部36の周方向端面とベーン18との
衝突が、ベーン18と緩衝部材50のリップ部51の当
接によるリップ部51の弾性変形及び密封室52による
減衰作用によって緩衝され、突部36の周方向端面とベ
ーン18との衝突による打音の発生を簡単な構成で防止
することができる。
【0026】また、ベーン18のリップ部51との当接
時の衝撃がリップ部51の弾性変形のみではなく、同弾
性変形と密封室52の減衰作用により吸収されるので、
緩衝部材50の周方向の肉厚をリップ部51の形成に必
要な最小肉厚とすることができる。そのため、緩衝部材
50の取付けにより弁開閉時期制御機構16の位相変更
角度が制約を受けることを防止することができる。その
結果、図4及び図5に変形例を示すように、緩衝部材5
0の周方向肉厚を変更することで、ハウジング19を共
通化しつつ内燃機関に応じて異なる位相変更角度を達成
することができ、当該弁開閉時期制御装置の製造コス
ト、特に多品種少量生産における製造コストを低減する
ことができる。
【0027】図4は、緩衝部材150の周方向の肉厚を
上記した実施形態の緩衝部材50よりも厚くして、ハウ
ジング19を共通化しつつ位相変更角度θ1を上記した
実施形態の位相変更角度θよりも小さくした第1変形例
を示す。また、図5は、緩衝部材250の周方向の肉厚
を上記した実施形態の緩衝部材50よりも薄くして、ハ
ウジング19を共通化しつつ位相変更角度θ2を上記し
た実施形態の位相変更角度θよりも大きくした第2変形
例を示す。これら各変形例において、緩衝部材150、
250は上記した実施形態の緩衝部材50と周方向肉厚
が違うのみで、その他の形状は同じであり、図4及び図
5において同じ部位には図2及び図3で用いた番号符号
に夫々100、200を加えた番号符号が付してある。
【0028】上記した実施形態においては、ベーン18
がロータ17と別体に設けられた弁開閉時期制御装置に
本発明を実施したが、本発明はベーンが周方向に厚肉と
されてロータに一体に設けられる弁開閉時期制御装置に
も同様に実施し得るものである。また、上記した実施形
態においては、ロータ17をクランクシャフト48に接
続された第1カムシャフト2に相対回転不能に取り付
け、ハウジング19をロータ17に所定範囲で相対回転
可能に外装すると共に動力伝達手段6を介して第2カム
シャフト3に連結されるように構成された弁開閉時期制
御装置に本発明を実施したが、本発明はハウジングをク
ランクシャフトに接続すると共に、カムシャフトに相対
回転不能に取り付けられるロータ上に所定範囲で相対回
転可能に外装した弁開閉時期制御装置にも同様に実施し
得るものである。
【0029】
【発明の効果】以上の如く、本発明によれば、回転伝達
部材と回転部材との急激な相対回転時に、回転伝達部材
の突部の周方向端面とベーンとの衝突が、ベーンと緩衝
部材のリップ部の当接によるリップ部の弾性変形及び密
封室による減衰作用によって緩衝されるので、突部の周
方向端面とベーンとの衝突による打音の発生を簡単な構
成で防止することができる。
【0030】また、ベーンのリップ部との当接時の衝撃
がリップ部の弾性変形のみではなく、同弾性変形と密封
室の減衰作用により吸収されるので、緩衝部材の周方向
の肉厚をリップ部の形成に必要な最小肉厚とすることが
でき、緩衝部材の取付けにより弁開閉時期制御装置の位
相変更角度が制約を受けることを防止できる。そのた
め、緩衝部材の周方向肉厚を変更することで、回転伝達
部材を共通化しつつ内燃機関に応じて異なる位相変更角
度を達成することができ、当該弁開閉時期制御装置の製
造コスト、特に多品種少量生産における製造コストを低
減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従った弁開閉時期制御装置の一実施形
態を示す縦断'面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図2の要部拡大図である。
【図4】本発明に従った弁開閉時期制御装置の一実施形
態の第1変形例の要部拡大図である。
【図5】本発明に従った弁開閉時期制御装置の一実施形
態の第2変形例の要部拡大図である。
【符号の説明】
1 シリンダヘッド 2 第1カムシャフト 3 第2カムシャフト 4 ギヤ 17 ロータ(回転部材) 18 ベーン 19 ハウジング(回転伝達部材) 20 圧力室(流体圧室) 21 フロントプレート(回転伝達部材) 22 リアプレート(回転伝達部材) 30 遅角用室 31 進角用室 36 突部 50、150、250 緩衝部材 51、151、251 リップ部 52、152、252 密封室(密封空間)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のクランクシャフト又はカムシ
    ャフトの一方と共に回転する回転部材と、該回転部材に
    所定範囲で相対回転可能に外装され前記クランクシャフ
    ト又はカムシャフトの他方と共に回転する回転伝達部材
    と、前記回転部材に設けられたベーンと、前記回転伝達
    部材及び前記回転伝達部材に設けられた突部と前記回転
    部材との間に形成され前記ベーンによって進角用室と遅
    角用室とに二分される流体圧室とを備え、前記進角用室
    及び前記遅角用室へ印加される流体圧によって前記回転
    部材と前記回転伝達部材が相対回転し、前記クランクシ
    ャフトの回転位相に対する前記カムシャフトの回転位相
    が変更させられることによって前記カムシャフトにより
    駆動される弁の開閉時期を変更する弁開閉時期制御装置
    において、前記突部の周方向端面に、前記ベーンと当接
    して前記進角用室又は前記遅角用室の少なくとも一方内
    に密封空間を形成するリップ部を有する緩衝部材を設け
    たことを特徴とする弁開閉時期制御装置。
  2. 【請求項2】 前記リップ部は、前記密封室内の流体圧
    が前記進角用室又は前記遅角用室内の流体圧よりも高い
    時には前記ベーンに押圧されて前記密封室と前記進角用
    室又は前記遅角用室間の流体流通を遮断し、前記密封室
    内の流体圧が前記進角用室又は前記遅角用室内の流体圧
    よりも低い時には前記進角用室又は前記遅角用室から前
    記密封空間への流体流通を許容することを特徴とする請
    求請1に記載の弁開閉時期制御装置。
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