JP2000129118A - イソシアネ―ト架橋性2成分系のための水希釈性ベ―ス樹脂としてのイオン的にまたは非イオン的に安定化されたエポキシ付加物 - Google Patents

イソシアネ―ト架橋性2成分系のための水希釈性ベ―ス樹脂としてのイオン的にまたは非イオン的に安定化されたエポキシ付加物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イソシアネート架橋性2成分系のための水希
釈性ベース樹脂としてのイオン的にまたは非イオン的に
安定化されたエポキシ付加物の提供。 【解決手段】 反応性基として水酸基を持つ親水性エポ
キシ付加物(Ah)およびブロックされていない二官能
性または多官能性イソシアネート(B)の水分散物をベ
ースとする二成分系であって、上記親水性エポキシ付加
物(Ah)がカチオン的に安定化された親水性エポキシ
付加物(Ak)、アニオン的に安定化された親水性エポ
キシ付加物(Aa)および非イオン的に安定化されたエ
ポキシ付加物(An)および両性イオン的に安定化され
たエポキシアミン付加物(Aak)から選択された上記
二成分系。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分】本発明は、イソシアネート架橋性2
成分系のための水希釈性ベース樹脂としてのイオン的に
または非イオン的に安定化されたエポキシ付加物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】エポキシ樹脂、特にビスフェノールAを
ベースとする一般に市場で使用されているものは未変性
状態では水に不溶であるかまたは水への溶解性が非常に
低い。これは、エポキシ樹脂と平衡して存在する水性相
をエポキシ樹脂の1%より少ない重量割合で含有するこ
とを意味している。原則として、エポキシ樹脂とアミン
とを反応させ、次いで塩基性基をプロトン化することに
よってカチオン的に安定化された水希釈性塩基性基を得
ることが可能である。エポキシ樹脂を非イオン性の親水
性基またはアニオン性基でエポキシ樹脂を変性すること
によって、水に当該変性エポキシ樹脂を分散した分散物
に十分な安定性を与えるのに十分である制限された溶解
性を達成することが同様に可能である。かゝる分散物は
(別の)水で希釈することができる。次いでこの変性エ
ポキシ樹脂は水性分散物から加工することができ、即ち
水分を蒸発によって除くかまたは基体に滲み込ませた後
で樹脂を表面に残留させそして分散相の合目的的な組成
を与え、適当な硬化剤の添加によって化学的に架橋し得
る凝集塗膜を生じる。
【0003】カチオン的に変性されたエポキシ樹脂の場
合、水希釈性はエポキシ−アミン付加物の幾つかのまた
は全ての塩基性基を酸、例えば蟻酸、酢酸または乳酸で
中和することによって達成される。この場合、エポキシ
−アミン付加物中の塩基性アミン基の量(例えばアミン
価によって測定する;後記参照)および該基の中和度
(即ち、イオン基の割合)は水希釈性の程度にとって重
要である。
【0004】反応混合物を調製する時には、塩基性樹脂
がバインダーの水溶液に十分な安定性を保証するのに必
要なアミノ基の含有量を有する様に注意するべきであ
る。経験的には30〜100mg/gの範囲のアミン価
を目標とするべきである。
【0005】塩基性アミン基の20〜60%の中和度は
実用的希釈性にとって一般に十分である。次いでこの塩
基性樹脂は脱イオン水を使用して所望の濃度に希釈され
る。この方法で得られる樹脂分散物は殆ど透明乃至著し
い白濁の範囲内にありそして室温において約100〜4
000mPa・sの範囲内の易操作可能な粘度を有する
べきである。
【0006】カチオン的に安定化されたこの種類のエポ
キシ付加物は従来技術に属し、既に特許文献に何度も掲
載されている。このものは電気泳動的電着塗装の分野に
おいて特にブロックされた二官能性のまたはオリゴ官能
性のイソシアネートと組み合わせて成功裏に使用されて
いる(例えばオーストリア特許出願第1665/86
号、同第1766/78号およびドイツ特許出願公開
(A)第3041700号明細書、同第3300583
号明細書、同第3311513号明細書参照)。場合に
よってはこのものは次いで架橋触媒、顔料、フィラーお
よび他の添加物と一緒に加工して顔料含有塗料となる。
【0007】ベース樹脂の処方およびイオン基の数およ
び性質が電気泳動的用途に著しい影響を及ぼす電着塗装
の用途と反対に、例えばドラムの内部噴霧塗装は別の判
断基準が支配的となる。
【0008】水希釈性エポキシ−アミン付加物とブロッ
クされていないイソシアネートとの組合せの場合の特別
な一つの問題はしばし加工時間(可使時間)が非常に短
いことである。塩基性媒体のために、焼付け前に塗布中
に、ブロックされていないイソシアネート基と水とが反
応する。これは塗膜に気泡による欠陥をもたらし(イソ
シアネートと水との反応が相応するアミンと二酸化炭素
を生じる)そして、架橋剤の一部が水との反応によって
消費されるので塗膜の架橋度が減少する。
【0009】電気泳動での電着塗装で一般に使用される
エポキシ−アミン付加物は、立体障害の少ない強塩基性
のアミノ基が電気化学的な析出性に特に有利な結果をも
たらすのでかゝる基を相応して一般に含有している。上
述の理由からかゝる付加物はブロックされていないイソ
シアネートとの組合せに余り適していない。
【0010】
【発明の構成】本発明者は驚くべきことに、ある条件の
もとで水希釈性エポキシ付加物がブロックされていない
イソシアネートと組合せても気泡または不適当な塗膜架
橋による塗膜欠陥の問題を引き起こすことのない二成分
系を生ずることを見出した。
【0011】それ故に本発明は、反応性基として水酸基
を持つ親水性エポキシ付加物(Ah)およびブロックさ
れていない二官能性または多官能性イソシアネート
(B)の水分散物をベースとする二成分系であって、上
記親水性エポキシ付加物(Ah)がカチオン的に安定化
された親水性エポキシ付加物(Ak)、アニオン的に安
定化された親水性エポキシ付加物(Aa)および非イオ
ン的に安定化されたエポキシ付加物(An)から選択さ
れている、上記二成分系に関する。
【0012】この目的のために、カチオン的に安定化さ
れたエポキシ−アミン付加物(Ak)の場合には第一に
エポキシ−アミン付加物中に第三アミノ基だけが存在し
そして第一または第二アミノ基が存在しないことが必要
である。更に存在する第三アミノ基は立体障害のないも
のでなければならない。これは使用するアミンを注意深
く選択しそして合成の過程で、脂肪族側鎖の末端アミノ
基を生じない様にアミノ基をエポキシ基に直接的に付け
ることによって達成される。
【0013】この条件のために、ジエチルアミノプロピ
ルアミンまたはジメチルアミノプロピルアミンの様なア
ミンは原料として適していない。何故ならばこのものか
ら製造されるエポキシ−アミン付加物は脂肪族側鎖に末
端アミノ基を有しているからである。一方、特に適する
ことが実証されているアミンは短鎖の分岐状アルキル基
かまたはヒドロキシアルキル基を持つものである。付加
物をエポキシ成分のオキシラン基を用いて生成した時
に、立体障害の顕著な第三アミン構造が生じる。しかし
この構造は酸で未だ良好に中和できそしてそれ故に樹脂
を水溶性にするのに寄与する。ヒドロキシアルキル基を
持つアミンの場合には、追加的なOH基が樹脂結合中に
組み入れられ、例えばイソシアネート基との架橋場所と
して作用し得る。
【0014】本発明に適するエポキシ−アミン付加物
(Ak)のための重要な基準はイソシアネート基と架橋
し得る基であるOH基が十分に大きな価であることであ
る。150〜400mg/gの範囲内のOH価が適して
いることが判っている。
【0015】それ故に本発明は、カチオン的に安定化さ
れたエポキシ成分(Ak)および架橋剤(B)より成
る、ドラムの内部被覆用の二成分バインダーにおいて、
成分(Ak)がアミン成分(A2)とエポキシ成分(A
1)との付加反応で生成される第三アミノ基を専ら含有
しているものでありそしてアミン成分(A2)が第一ま
たは第二アミノ基を持ちそして第三アミノ基を有してい
ないことを特徴とする、上記二成分バインダーに関す
る。
【0016】架橋剤(B)として使用できる化合物は、
原則として水酸基含有化合物と付加反応または縮合反応
するあらゆる化合物である。本発明の関係で適する架橋
剤(B)は1分子当り少なくとも2個のブロックされて
ないイソシアネート基を持つものである。この種のイソ
シアネート架橋剤を使用しただけで、迅速に架橋する耐
薬品性被覆物を生成することが可能である。
【0017】特に適するイソシアネートは、50〜10
000mPa・sの粘度を有する室温で液状の低分子量
イソシアネートである。この場合、イソシアネート基は
脂肪族構造、芳香族構造または芳香族−および脂肪族構
造の混合物に結合していてもよい。特に多官能性イソシ
アネートまたは2〜5の平均イソシアネート官能度を有
するそれらの混合物を使用するのが有利である。本発明
の関係では室温で固体であるかまたは高粘性のイソシア
ネートを粘度を下げるために添加される不活性溶剤と一
緒に使用することも可能である。特に芳香族化合物の多
い溶剤、例えばソルベントナフサを使用するのが特に有
利である。同様にジイソシアネート、例えば1,6−ジ
イソシアネートヘキサン、2,4−および2,6−トリ
レンジイソシアネートまたはイソホロンジイソシアネー
トの二量体化、三量体化またはオリゴマー化によって公
知のビュレット、ウレトジオン、イソシアヌレートまた
はアロファナートを生成させることによって得られるい
わゆる塗料用イソシアネートも適している。
【0018】エポキシ成分(A1)は、300〜11,
500mmol/kgの比エポキシ基含有量を有する、
脂肪族または芳香族ポリオール、特にジオールをベース
とする市販の慣用エポキシ樹脂である。比エポキシ基含
有量(SEG)は試料中のエポキシ基の物質量n(E
P)と試料の重量(mB )との商(それ故にいわゆるE
V値またはエポキシ当量(EEW)である)として規定
され、即ち慣用の測定単位はmmol/kgである: SEG=n(EP)/mB ビスフェノールAまたはビスフェノールFまたはそれら
の混合物をベースとする500〜10000mmol/
kgのSEGを持つエポキシ樹脂が有利である。更にポ
リプロピレングリコールをベースとしそして500〜5
000mmol/kgのSEGを持つエポキシ樹脂も有
利に使用される。
【0019】アミン成分(A2)は好ましくは式 R1 2 NH [式中、R1 およびR2 は場合によっては少なくとも1
つの第一水酸基を持つ炭素原子数1〜20、特に好まし
くは炭素原子数1〜4の直鎖状、分枝状および環状アル
キル基である。]で表される第二モノアミンから選択さ
れる。(A2)は式 R3 NH2 [式中、R3 は、R3 が第一アミノ基に対してαまたは
β位に位置する少なくとも1つの第一水酸基を有してい
るという条件付きで、炭素原子数2〜20、好ましくは
炭素原子数3〜12の直鎖状、分枝状および環状アルキ
ル基である。
【0020】]で表される第一モノアミンより成る群か
ら選択することができる。適するアミンの例にはジイソ
プロパノールアミン、ジエタノールアミン、ジイソプロ
ピルアミン、ジイソブチルアミン、N−メチルシクロヘ
キシルアミン、モノイソプロパノールアミンおよびモノ
エタノールアミンがある。
【0021】成分(Ak)は1分子当り少なくとも2つ
のエポキシ基を有するエポキシ樹脂(A1)とアミン
(A2)との反応によって得られる。この反応は、エポ
キシ樹脂または複数のエポキシ樹脂の混合物を最初に装
入しそしてこの最初の装入物を80〜160℃、好まし
くは100〜140℃の温度に加熱することによって行
なう。その際に、有利な芳香族ポリオール、例えばビス
フェノールAまたはビスフェノールFを添加しそして適
当な触媒を使用することによって、反応を進める様にし
て比エポキシ基含有量を減らすことが可能である。粘度
を下げるために不活性溶剤を添加することも有利であ
る。60〜100℃に冷却した後にアミン成分を添加す
る。この反応は比エポキシ基含有量が50mmol/k
gより少なくなった時(EEWは20000g/mol
より大きい)に終了する。その後に溶剤を蒸留によって
除き、エポキシ−アミン付加物を水性酸、好ましくは有
機酸、例えば蟻酸、乳酸またはクエン酸で少なくとも部
分的に中和しそして十分に混合しながら好ましくは複数
倍の水を添加することによって分散させる。
【0022】アミン価はDIN53176により、試験
される試料と正確に同じ量の酸を中和するために消費さ
れる水酸化カリウムの重量(mKOH )とこの試料の重量
(m B )(溶液または分散物の場合にはその試料の固形
分含有量の重量)との商と規定されている。通例のその
単位は“mg/g”である。
【0023】水酸基価はDIN53240により、試験
される試料と正確に同じ水酸基価を持つ水酸化カリウム
の重量(mKOH )とこの試料の重量(mB )(溶液また
は分散物の場合にはその試料の固形分含有量の重量)と
の商と規定されている。通例のその単位は“mg/g”
である。
【0024】150〜400mg/gの水酸基価が、必
要とされる塗膜特性、例えば架橋密度、基体接着性およ
び柔軟性を得るのに適していることが実証されている。
【0025】本発明の別の対象は、アニオン的に安定化
された水希釈性エポキシ樹脂(Aa)とイソシアネート
官能性架橋剤(B)とを含有する二成分系に関する。
【0026】アニオン基またはアニオン発生基によって
エポキシ樹脂を水に希釈可能にする方法は酸性基、特に
燐酸基またはホスホン酸基でエポキシ樹脂を変性するも
のである。
【0027】この目的のためにはエポキシ樹脂(A1)
を燐酸、アルキル基R4 中炭素原子数1〜18、好まし
くは1〜4のアルキルホスホン酸R4 PO3 2 、アリ
ールホスホン酸およびヒドロキシアルキルホスホン酸、
殊にアルキル基中炭素原子数1〜4のそれおよび相応す
る亜ホスホン酸R4 PO2 2 より成る群から選択され
るポリ塩基酸(A3)と(溶剤、例えばケトン類、モノ
アルコールまたはケトン類とアルコールとの混合物と
の)溶液状態で反応させてもよい。即ちこの反応ではオ
キシラン環の開環によって酸性β−ヒドロキシエステル
(Aa)を生じる。1.0molの(A3)、好ましく
は0.5molまでの(A3)を1molのオキシラン
基当りに使用する。このエポキシ−酸付加物(Aa)の
酸価は好ましくは15〜200mg/g、好ましくは2
0〜150mg/g、特に好ましくは25〜100mg
/gである。水への溶解性または分散性を改善するため
にこの付加物を少なくとも部分的に中和処理する。その
際に中和度は10〜100%、好ましくは20〜70%
である。
【0028】酸価はDIN53402によって、試験さ
れる試料を中和するのに必要とされる水酸化カリウムの
重量(mKOH )とこの試料の重量(mB )(溶液または
分散物の場合にはその試料の固形分含有量の重量)との
商と規定されている。通例のその単位は“mg/g”で
ある。
【0029】エポキシド(A1)自身の代わりに、エポ
キシド(A1)を炭素原子数2〜40、好ましくは炭素
原子数8〜18の飽和および不飽和脂肪族カルボン酸、
および芳香族環がアルキル基、アルコキシ基、水酸基ま
たはハロゲン原子で置換されていてもよい芳香族モノカ
ルボン酸より成る群から選択されるモノカルボン酸(A
6)との反応によって得ることができる変性エポキシド
(A16)もここで使用することができる。この場合、
反応成分の量は(A6)中のカルボキシル基のモル量が
(A1)中のエポキシ基のモル量の40%以下、好まし
くは該モル量の20%以下であるようにするべきであ
る。これはそれぞれオキシラン基の少なくとも60%ま
たは少なくとも80%が反応の間に反応していないこと
を意味している。
【0030】本発明に使用することができるアニオン変
性したエポキシ樹脂は、(A16)に従う変性エポキシ
樹脂とエポキシ樹脂(A1)との混合物を(A3)に従
うポリ塩基酸とを溶液状態で反応させることによって得
ることができる。
【0031】ブロックされていないイソシアネートと組
合せて二成分系を生成する別の種類のエポキシ樹脂ベー
スのバインダーは、双性イオン特性を持つエポキシ樹脂
(Aak)のそれである。この目的のためには、付加物
(A12)を乾性油(A121)、不飽和脂肪酸(12
2)または成分(A121)および(122)のこれら
両方の成分の混合物と無水マレイン酸(A123)とか
ら最初に製造する。無水マレイン酸(A123)と乾性
油(A121)および不飽和脂肪酸(122)とのそれ
ぞれの付加物を製造しそして次にこれら付加物を混合す
ることも可能である。この付加物の酸無水物基は水また
はモノアルコールとの反応によって加水分解され、いず
れの場合にも二つのカルボキシル基または一つのカルボ
キシル基と一つのエステル基をもたらす。エポキシ樹脂
(A1)と第二アミン(A8)との反応によって得るこ
とのできる水酸基含有エポキシ−アミン付加物(A1
8)を次いでこの加水分解付加物(A12h)と縮合す
る。加水分解付加物(A12h)に由来する縮合生成物
中の構成ブロックの重量割合は40%まで、好ましくは
10〜35%である。縮合生成物(Aak)の酸価は1
0〜100mg/g、好ましくは15〜95mg/g、
特に好ましくは20〜90mg/gである。この縮合段
階で、アミンでの中和によってアニオンを生じまたは酸
での中和によってカチオンを生じて水に溶解するかまた
は分散する双性イオン化合物(Aak)が生成される。
【0032】上述のエポキシ−アミン付加物(A18)
を製造するために、エポキシド(A1)の代わりに、エ
ポキシド(A1)を上述のモノカルボン酸(A6)と反
応させることによって予めに得ることのできる上述の
(A16)のエポキシ樹脂を使用することも可能であ
る。この場合には反応成分の量は(A6)中のカルボキ
シル基のモル量が(A1)中のエポキシ基のモル量の4
0%以下、好ましくは該モル量の20%以下であるよう
にするべきである。エポキシ樹脂(A1)とポリヒドロ
キシ化合物(A7)、特に炭素原子数2〜8のα、ω−
ジオール、アルキレン基中炭素原子数2〜4のポリオキ
シアルキレングリコールから選択される脂肪族ジヒドロ
キシ化合物(A17)とを特にルイス酸またはルイス酸
とルイス塩基との付加物、例えば三フッ化硼素、三フッ
化硼素エーテラート類、四フッ化硼酸、五フッ化アンチ
モン、六フッ化アンチモン酸等での触媒作用によって反
応させることによって得ることができる変性エポキシ樹
脂(A17)を使用することも可能である。反応成分
(A1)および(A7)の量は(A7)中の水酸基の物
質量が(A1)中のエポキシ基の物質量の40%以下、
好ましくは該物質量の20%以下である様に選択するべ
きであることにここでも言及しておく。
【0033】特に適するアミン(A8)は炭素原子数2
〜12であり場合によっては水酸基を有していてもよい
直鎖状、分枝状または環状アルキル基を有する第二脂肪
族アミンである。特に適する例にはジエタノールアミン
およびジイソプロパノールアミンがある。
【0034】適する乾性油(A121)の例には亜麻仁
油、桐油、綿実油、ポピー実油、クルミ油、えの油、オ
イチシカ油、ひまわり油および魚油およびまた脱水ひま
し油がある。ひまし油、ひまわり油および亜麻仁油が特
に有利である。乾性油を一緒に、単独でまたは触媒の存
在下に加熱しそして次に生成物を成分(A123)とし
ての無水マレイン酸と反応させることによって乾性油の
混合物をエステル交換するのが特に有利である。得られ
る付加物を次いで十分な量の水またはモノアルコールの
添加によって、カルボキシル基の遊離下におよび場合に
よってはエステル基の形成下に加水分解する。適する不
飽和脂肪酸(A122)は6〜30個の炭素原子および
少なくとも1つのオレフィン性二重結合を有している。
例にはパルミトレイン酸、オレイン酸、エルカ酸、リノ
レール酸およびリノレン酸、エレオ・ステアリン酸およ
びアラキドン酸並びにこれらの市販の慣用の混合物があ
る。
【0035】本発明の関係においては、水酸基、アミノ
基およびメルカプト基から選択される少なくとも1つの
イソシアネート反応性基およびカルボキシル基、スルホ
ン酸基およびホスホン酸基から選択される少なくとも1
つの酸基を有するヒドロキシ酸、メルカプト酸またはア
ミノ酸(A4)を少なくとも二官能性のイソシアネート
(A5)と最初に全て反応させて少なくとも1つの酸基
および少なくとも1つのイソシアネート基を持つ中間体
(A45)を得ることによって、エポキシ樹脂をアニオ
ン変性することも可能である。中間体(A45)を次い
で水酸基含有エポキシ樹脂(A14)と反応させる。そ
の際に量比はイソシアネート基が完全に消費される様に
選択する。
【0036】水酸基含有エポキシ樹脂(A14)は公知
であり、例えばジオールのジグリシジルエーテルとオキ
シランに対して反応性の少なくとも1つの水酸基とを反
応させることによって製造できる。イソシアネート(A
5)も同様に公知であり、少なくとも2つのイソシアネ
ート基を持つ脂肪族イソシアネート、芳香族イソシアネ
ートおよび芳香族−/脂肪族イソシアネート混合物から
選択される。適する例には2,4−および2,6−トル
イレンジイソシアネート、1,6−ジイソシアネートヘ
キサン、イソホロンジイソシアネートおよびテトラメチ
ルキシリレンジイソシアネートがある。酸(A4)は例
えば脂肪族ヒドロキシカルボン酸、例えば乳酸、クエン
酸、酒石酸およびジメチロールプロピオン酸、アミノ
酸、例えばタウリン、リシンおよびアスパラギン酸、ま
たはホスホン酸類、例えばヒドロキシメタンホスホン酸
がある。
【0037】更に本発明は非イオン的に安定化された水
希釈性エポキシ樹脂(An)とイソシアネート官能性架
橋剤(B)とより成る二成分系にも関する。非イオン的
に変性された親水性エポキシ樹脂(An)は、特にオキ
シアルキレン基(好ましくはオキシエチレン基またはそ
れとオキシプロピレン基との混合物)のセグメントを含
有するエポキシ樹脂から誘導される。この変性樹脂では
勿論、水での希釈性を改善するために中和は必要とされ
ない。オキシエチレン基を少なくとも20%、好ましく
は40〜100%、特に好ましくは50〜90%の重量
割合で含有するオキシアルキレン−セグメントが特に有
利である。
【0038】本発明のバインダーは、攻撃性のある化学
品と接触する容器の内部被覆に特に適している。
【0039】 使用される略字: 略字 意味 単位 EEW エポキシド当量(EV−値) g/mol SEG 比エポキシ基含有量 mmol/kg OHN 水酸基価 mg/g AN アミン価 mg/g Nvc 非揮発性成分含有量(樹脂溶液または g/(100g) 樹脂分散物の固形分含有量の重量分) Mw 重量平均分子量 g/mol EP 1 ビスフェノールAをベースとするジエポキシ樹脂(SEG= 5405 mmol/kg; EEW 約 185g/mol) EP 2 ビスフェノールAをベースとするジエポキシ樹脂(SEG= 1080 mmol/kg; EEW 約 925g/mol) EP 3 ポリプロピレングリコールをベースとするジエポキシ樹脂(S EG= 2940 mmol/kg; EEW 約 340g/mol) EP 4 ビスフェノールAをベースとするジエポキシ樹脂(SEG= 2000 mmol/kg; EEW 約 500g/mol) 以下の実施例において、指摘がない限り前述の通り、全
ての単位“%”は単位“g/(100g)”の重量%を
意味する。“%”で示す濃度データは溶液中に溶解した
物質の重量割合である。
【0040】以前の呼称で“極限粘度数”はDIN 1
342、第2.4章の“Staundinger Index"Jg とも呼
ばれ、濃度および剪断応力を減少させた時のStaundinge
r 関数Jv の極限値であり、Jv は溶解した物質Bの重
量濃度βB =mB /V(溶液の容量V中の物質の重量m
B )に関する相対的粘度変化ηr −1=(η−ηs )/
ηs である。即ち、Jv =(ηr −1)/ηB 。ここで
ηは実験溶液の粘度を意味しそしてηs は純粋溶媒の粘
度を意味する。(物理的意味は無限に希釈させた時で静
止状態における溶媒和したポリマーコイルの相対的液体
力学的容量である。)Jについて一般に使用される単位
は“cm3 /g”であり、以前にはしばしば“dL/
g”も使用された。
【0041】カチオン的に安定化されたエポキシ−アミ
ン付加物の例 実施例K1: 攪拌機、温度計、供給容器および蒸留装置
を装備した適当な反応容器に1850gのEP2(2.
0molのエポキシ基)を最初に装入しそしてこの最初
の装入物を攪拌せずに最初に全て溶融する(融点:約8
0℃)。次いで攪拌しながら120℃に加熱しそして全
部で460gのメトキシプロパノールで回分的に希釈す
る。次いで70℃に冷却しそして210g(2.0mo
l)のジエタノールアミンを迅速に添加する。発熱反応
が鎮静した後に、この混合物をSEGが50mmol/
kg以下(EEW>20,000g/mol)になるま
で90℃に維持する。蒸留によって溶剤を除いた後に、
残留物を379gの10%濃度蟻酸の添加によって部分
的に中和し(樹脂の非揮発性成分含有量を基準とする蟻
酸の量:40mmol/100g)そして1時間の均一
化時間の後に、35%の固形分含有量になるまで水で回
分的に希釈する。
【0042】 AN 54mg/g OHN 326mg/g実施例K2: 攪拌機、温度計、供給容器および蒸留装置
を装備した適当な反応容器に274g(1.2mol)
のビスフェノールA、481gのEP1(2.6モルの
エポキシ基に相当する)および136gのEP3(0.
4molのエポキシ基に相当する)の混合物を装入しそ
してこの最初の装入物を攪拌下に120℃に加熱する。
0.3gのトリフェニルホスフィンの添加後に160℃
に、発生する僅かの発熱反応を利用しながら加熱する。
約770mmol/kg(EEW:1300g/mo
l)が達成されるまでこの温度を維持する。次いで12
0℃に冷しそして200gのメトキシプロパノールで希
釈する。70℃に冷却した後に、63g(0.6mo
l)のジエタノールアミンを迅速に添加しそして温度を
発熱反応の利用下に90℃に高める。この混合物をSE
Gが50mmol/kg以下(EEW>20,000g
/mol)に達するまでこの温度に維持する。蒸留によ
って溶剤を除いた後に、残留物を229gの10%濃度
酢酸の添加によって部分的に中和し(樹脂の非揮発性成
分含有量を基準とする酢酸の量:40mmol/100
g)そして1時間の均一化時間の後に、38%の固形分
含有量になるまで水で回分的に希釈する。
【0043】 AN 35mg/g OHN 246mg/g実施例K3: 1850g(2.0molのエポキシ基)
のEP2;202g(2.0mol)のジイソプロピル
アミンおよび400gのメトキシプロパノールを使用す
る。
【0044】操作は実施例1に記載した通り。樹脂の固
形分100g当り40mmolの乳酸で部分中和する。
【0045】 Vvc 40% AN 54mg/g OHN 218mg/g実施例K4: 1850g(2.0molのエポキシ基)
のEP2;133g(1.0mol)のジイソプロパノ
ールアミン;105g(1.0mol)のジエタノール
アミンおよび400gのメトキシプロパノールを使用す
る。
【0046】操作は実施例1に記載した通り。10%濃
度の蟻酸で部分中和する(樹脂の非揮発成分を基準とし
た蟻酸の量:50mmol/100g) Vvc 37% AN 54mg/g OHN 322mg/g実施例K5 274g(1.2mol)のビスフェノールA;296
g(1.6mol)のエポキシ基)のEP1;272g
(0.8molのエポキシ基)のEP3;0.3gのト
リフェニルホスフィン;37g(0.6mol)のモノ
エタノールアミン;200gのメトキシプロパノールを
使用する。
【0047】操作は実施例2に記載した通り。100g
の樹脂中非揮発性成分当り50mmolの蟻酸で部分中
和する。
【0048】 Vvc 40% AN 38mg/g OHN 191mg/g実施例K6 228g(1.0mol)のビスフェノールA;76g
(1.0mol)のプロピレングリコール、1110g
(6.0molのエポキシ基)のEP1;0.5gのト
リフェニルホスフィン;101g(1.0mol)のジ
イソプロピルアミン;133g(1.0mol)のジイ
ソプロパノールアミン;250gのメトキシプロパノー
ルを使用する。
【0049】操作は実施例2に記載した通り。100g
の樹脂中非揮発性成分当り40mmolの蟻酸で部分中
和する。
【0050】 Vvc 38% AN 68mg/g OHN 272mg/g実施例K7: 2000g(4.0molのエポキシ基)
のEP4;75g(1.0mol)のモノイソプロパノ
ールアミン;210g(2.0mol)のジエタノール
アミン;550gのメトキシプロパノールを使用する。
【0051】操作は実施例1に記載した通り。樹脂中の
非揮発性成分100g当り50mmolの蟻酸で中和す
る。
【0052】 Vvc 36% AN 73mg/g OHN 318mg/g二成分イソシアネート系のためのベース樹脂としてのア
ニオン的に安定化したエポキシ付加物 実施例A1: 成分(A):適する反応容器に165部の脱水ひまし油
と135部の亜麻仁油との混合物を250℃で1時間エ
ステル交換する。この混合物を170℃に冷却した後に
100部の無水マレイン酸を添加し、遊離無水マレイン
酸がもはや検出できなくなるまで反応を210℃で行な
う。この付加物を90℃に冷却し、30部の水と3部の
トリエチルアミンとの混合物を添加した後に約200m
g/gの酸価が達成されるまで加水分解する。この反応
混合物を次いでメトキシプロパノールで90%の固形分
含有量に希釈する。
【0053】成分(B):475部のビスフェノールA
エポキシ樹脂(SEG=2100mmol/kg;EE
W=約475g/mol)を100部のジエチレングリ
コールジメチルエーテル(DGM)に溶解する。80℃
で105部のジエタノールアミンと45部のDGMとの
混合物を添加しそして反応を、反応が実質的に完了する
まで実施する。次いでこの反応混合物をメチルエチルケ
トンで65%の固形分含有量に調整しそしてシュタウデ
ィンガー指数Jg (ジメチルホルムアミド中で20℃で
測定した極限粘度数)は約15部のトルイレンジイソシ
アネートの回分的添加によって10cm3 /gに上昇す
る。溶剤を次いで減圧下に完全に留去する。
【0054】本発明に従う組合せ:22部の成分(A)
および80部の成分(B)を混合しそしてメトキシプロ
ポキシプロパノールを使用して85%の固形分含有量に
調整する。16cm3 /gのシュタウディンガー指数J
g (ジメチルホルムアミド中で20℃で測定)が達成さ
れるまで部分縮合反応を100℃で実施する。冷却後に
この混合物を6部のジメチルエタノールアミンで中和し
そして脱イオン水を使用して35%の固形分含有量に希
釈する。
【0055】実施例A2:190部のビスフェノールA
ベースのジエポキシ樹脂(SEG=5155〜5495
mmol/kg;エポキシ当量=182〜194g/m
ol)を160℃において84g(0.3モル)の亜麻
仁油脂肪酸でエステル化して3mg/gより小さい酸価
としそして29.5gのジアセトンアルコールで希釈し
て90%の固形分含有量に希釈する。上記の様に製造し
た304gのエポキシエステルと、213.75gのビ
スフェノールAベースのジエポキシ樹脂(0.45mo
lのオキシラン基;64〜74℃のジュラン(Durr
an)融点;0.32mol/100gの比水酸基含有
量)の267.2gのジアセトンアルコール溶液との混
合物を60gのオルト燐酸(0.46mol)の75%
濃度水溶液および130gのジアセトンアルコールより
成る溶液に回分的に50℃で添加し、オキシラン含有量
が0になるまで反応を行なう。この生成物は92.3m
g/gの酸価を有しそしてトリエチルアミンで中和した
後に水に実質的に透明に溶解する。このバインダーの固
形分含有量をジアセトンアルコールで70%に調整す
る。
【0056】実施例A3:12.8g(0.115mo
l)のヒドロキシメタンホスホン酸、4.5gの脱イオ
ン水および64.7gのメチルエチルケトンを70℃に
加熱する。256gのジアセトンアルコールと475g
(1molのオキシラン基)のビスフェノールAベース
のジエポキシ樹脂(64〜74℃のジュラン融点;0.
32mol/100gの比水酸基含有量)の溶液を攪拌
下に回分的に添加する。オキシラン含有量が0に低下す
るまでこの温度を維持する。反応生成物は14mg/g
の酸価を有しそしてトリエチルアミンで中和した後に僅
かに白濁した水溶液が得られる。このバインダーの固形
分含有量をジアセトンアルコールを使用して70%に調
整する。
【0057】実施例A4:オルト燐酸の75%濃度水溶
液39g(0.3mol)および116gのジアセトン
アルコールを65℃に加熱する。210gのジアセトン
アルコールと475g(1モルのオキシラン基)のビス
フェノールAベースのジエポキシ樹脂((64〜74℃
のジュラン融点;0.32mol/100gの比水酸基
含有量)の溶液を攪拌下に回分的に添加する。オキシラ
ン含有量が0に低下するまでこの温度を維持する。この
生成物は69.4mg/gの酸価を有している。36g
のジメチルエタノールアミンで中和した後に、177g
のジアセトンアルコールを約95℃で減圧下に留去す
る。この生成物を脱イオン水で希釈して25%の固形分
含有量とする。
【0058】実施例A5:アニオン的に安定化されたエ
ポキシ基不含EP分散物N−メチルピロリドンにジメチ
ロールプロピオン酸を溶解した30%濃度溶液446g
(1モルのカルボキシル基)を、2,4−および2,6
−トリレンジイソシアネートの工業用品質348g(2
mol)に30℃の温度を超えない様に滴加する。この
混合物を、約10.5%の理論NCO含有量が達成され
るまで30℃に維持する。次いで30g(0.5mo
l)のイソプロパノールを滴加しそしてこの混合物を、
7.6%のNCO含有量が達成されるまで60℃に維持
する。この時点でこの前駆体を、エポキシ基の全てが反
応によって消費されるまでフェノールと反応させた、ビ
スフェノールAジグリシジルエーテルとビスフェノール
Aとより成るエポキシ樹脂(Vianova Resins GmbH の
(R)BeckopoxEM460)1360gを600
gのキシレンに溶解した溶液に80℃で添加しそしてこ
の混合物を、遊離イソシアネート基がもはや検出できな
くなるまで90〜100℃に維持する。次いで水酸化リ
チウムの水溶液で中和しそして十分に脱イオンした水で
希釈する。補助溶剤として使用されるキシレンは共沸法
を使用することによって水溶液から完全に留去される。
以下の性質を有する分散物が得られる: 中和度 60% Nvc(5分、125℃、塗膜法) 40% 粘度(ISO 3219) 2500mPa・s 分散物中のN-メチルピロリドンの重量割合6.7%実施例N1: 乳化剤の製造:4000g/molの重量平均分子量を
有する309gの工業品質のポリエチレングリコールお
よび34.1gのビスフェノールAベースのポリグリシ
ジルエーテル(比エポキシ基含有量SEG=約5465
mmol/kg=183g/molのエポキシ当量)を
一緒に100℃に加熱し、0.35mlの50%濃度四
フッ化硼酸水を攪拌下に添加する。OH基価とエポキシ
基価との比は1:1.20である。更にこの混合物を1
30℃に加熱しそして、縮合生成物のSEGは約2.9
mmol/kg(エポキシ当量:約350,000g/
mol)となるまでこの温度を維持する。冷却後に、こ
の方法で製造された乳化剤は脆弱なワックス状の固体粘
稠物である。
【0059】360gのビスフェノールAジグリシジル
エーテル(SEG:約5560mmol/kg、EE
W;約180g/mol)を約110℃に加熱しそして
108.3gのビスフェノールAおよび70gの上記乳
化剤を添加する。温度を約125℃に高めそして0.9
gのトリフェニルホスフィンを添加すると、発熱反応が
開始する。発熱反応が静まった後に、この混合物を約1
949〜1960mmol/kgのSEG(510〜5
15g/molのEEW)を有するまで160℃に維持
する。次いで冷却しそして100℃から、十分に脱イオ
ンした水を相の反転が生ずるまで添加する。次いでこの
反応混合物を高出力攪拌機で1時間、剪断処理し、その
後に水で更に希釈する。
【0060】以下の特性を有する貯蔵安定性分散物が得
られる: Nvc(5分、125℃、塗膜法) 53% SEG(記載濃度の分散物) 1000mmol/kg 分散物の粘度(ISO3219) 12,000mPa・s選択した例の塗膜性能試験: 処方の数値は重量%であ
る。秒は“s”と略し、分は“min”と略しそして時
間は“h”と略した。焼付け条件は物質の温度である。
【0061】
【表1】
【0062】脚注: * ポリイソシアネートは混入する前にメトキシプロピ
ルアセテート(MPAC)で希釈した。
【0063】(R) Bayhydur: Bayer の親水性化ポリイソ
シアネート、B .VP LS 2150(イソホロンジイソシアネ
ート三量体をベースとする); B .VP LS 2219およびB
3100( 1、6-ジイソシアネートヘキサン三量体をベース
とする) (ただしそれぞれメトキシプロピルアセトン/
キシレンの混合物にて70重量%の固形分含有量とされ
ている 樹脂構造中にアミンを導入することによってカチオン的
に安定化されたバインダーの場合には、可使時間が使用
されるアミンの構造および塩基度に非常に明瞭に影響さ
れる。一般に樹脂中の第一および第二アミノ基は短い可
使時間をもたらすことおよび二成分スプレーガンを使用
しなくては塗布できないことが判っている。IPDIを
ベースとする親水性化したイソシアネートは4,4’−
ジイソシアネートジシクロヘキシルメタンをベースとす
る親水性化イソシアネートよりも長い可使時間を示す。
【0064】
【表2】
【0065】脚注: * ポリイソシアネートは混入する前にメトキシプロピ
ルアセテート(MPAC)で希釈した。
【0066】燐酸塩イオンでアニオン的に安定化したバ
インダーはカチオン的に安定化したバインダーに比較し
て可使時間および塗装に関して最も優れた挙動を示す。
塗膜の柔軟性が優れており、同時に200℃の焼付け温
度からは高い振かん硬度および優れた耐アセトン性を持
つことは注目に値する。
【0067】
【表3】
【0068】脚注: * ポリイソシアネートは混入する前にメトキシプロピ
ルアセテート(MPAC)で希釈した。
フロントページの続き (72)発明者 ローラント・フエオラ オーストリア国、8045 グラーツ、メンゲ ルヴエーク、4 (72)発明者 マンフレート・ヴアインベルガー オーストリア国、8010 グラーツ、ブロッ クマンガッセ、22/4/22

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応性基として水酸基を持つ親水性エポ
    キシ付加物(Ah)およびブロックされていない二官能
    性または多官能性イソシアネート(B)の水分散物をベ
    ースとする二成分系であって、上記親水性エポキシ付加
    物(Ah)がカチオン的に安定化された親水性エポキシ
    付加物(Ak)、アニオン的に安定化された親水性エポ
    キシ付加物(Aa)および非イオン的に安定化されたエ
    ポキシ付加物(An)および双性イオン的に安定化され
    たエポキシ−アミン付加物(Aak)から選択された、
    上記二成分系。
  2. 【請求項2】 300〜11,500mmol/kgの
    比エポキシ基含有量のエポキシ樹脂(A1)とアミン
    (A2)との付加物をカチオン的に安定化されたエポキ
    シ付加物(Ak)として使用し、その際にアミン(A
    2)が1分子当り1個の第一または第二アミノ基を持つ
    が第三アミンを持たずそして付加物(Ak)がアミン成
    分(A2)とエポキシ成分(A1)とからの付加反応で
    生成される第三アミノ基を専ら含有している、請求項1
    に記載の二成分系。
  3. 【請求項3】 使用されるアミン(A2)が式 R1 2 NH [式中、R1 およびR2 は場合によっては少なくとも1
    つの第一水酸基を持つ炭素原子数1〜20の直鎖状、分
    枝状および環状アルキル基から互いに無関係に選ばれ
    る。]で表される第二モノアミンである、請求項2に記
    載の二成分系。
  4. 【請求項4】 使用されるアミン(A2)が式 R3 NH2 [式中、R3 は、R3 が第一アミノ基に対してαまたは
    β位に位置する少なくとも1つの第一水酸基を有してい
    るという条件付きで、炭素原子数2〜20の直鎖状、分
    枝状および環状アルキル基である。]で表される第一モ
    ノアミンである、請求項2に記載の二成分系。
  5. 【請求項5】 300〜11,500mmol/kgの
    比エポキシ基含有量のエポキシ樹脂(A1)と燐酸、ア
    ルキル基R4 中炭素原子数1〜18、殊に1〜4のアル
    キルホスホン酸R4 PO3 2 、アリールホスホン酸お
    よびヒドロキシアルキルホスホン酸、殊にアルキル基中
    炭素原子数1〜4のそれおよび相応する亜ホスホン酸R
    4 PO2 2 より成る群から選択される多塩基酸(A
    3)との反応生成物を少量の水の添加または無添加下
    に、アニオン的に安定化されたエポキシ付加物(Aa)
    として使用する、請求項1に記載の二成分系。
  6. 【請求項6】 エポキシ−酸付加物(Aa)の酸価が1
    5〜200mg/gでありそしてエポキシ−酸付加物
    (Aa)が10〜100%程中和されている請求項5に
    記載の二成分系。
  7. 【請求項7】 エポキシ樹脂(A1)の代わりにまたは
    これと一緒に、エポキシド(A1)と炭素原子数2〜4
    0の脂肪族カルボン酸から選択されるモノカルボン酸と
    の反応によって得られる変性エポキシド(A16)を使
    用する請求項5に記載の二成分系。
  8. 【請求項8】 エポキシ−アミン付加物(A18)と加
    水分解付加生成物(A12h)との反応生成物を双性イ
    オン的に安定化されたエポキシ付加物(Aak)として
    使用し、その際にこの反応生成物は無水マレイン酸(A
    123)と乾性油(A121)および不飽和脂肪酸(A
    122)から選択される少なくとも1種類の成分とを付
    加反応させて付加物(A12)としそして次に酸無水物
    基を水または一価アルコールの作用の下で加水分解して
    得られる加水分解付加生成物(A12h)を次いで水酸
    基含有エポキシ−アミン付加物(A18)と縮合させて
    得、ただしその(A18)は300〜11,500mm
    ol/kgの比エポキシ基含有量のエポキシ樹脂(A
    1)と直鎖状、分枝状および環状アルキル基を持つ第二
    脂肪族アミンから選択される第二アミン(A8)との反
    応によって得る、請求項1に記載の二成分系。
  9. 【請求項9】 縮合生成物(Aak)の酸価が10〜1
    00mg/gである、請求項8に記載の二成分系。
  10. 【請求項10】 ヒドロキシ−、メルカプト−またはア
    ミノ酸(A4)と少なくとも二官能性イソシアネート
    (A5)とを二段階反応で反応させて少なくとも1つの
    酸基および少なくとも1つのイソシアネート基を持つ中
    間生成物(A45)を生成しそしてこの中間生成物を第
    二段階で水酸基含有エポキシ樹脂(A14)と反応させ
    て得ることのできるアニオン的に安定化されたエポキシ
    樹脂(Aa)を使用し、ただし量比は第二段階にイソシ
    アネート基が完全に消費される様に選択する、請求項1
    に記載の二成分系。
  11. 【請求項11】 オキシアルキレン基のセグメントを有
    するエポキシ樹脂を非イオン的に変性されたエポキシ樹
    脂(An)として使用し、その際にオキシアルキレンセ
    グメントが少なくとも20%の重量割合でオキシエチレ
    ン基を持つ、請求項1に記載の二成分系。
  12. 【請求項12】 請求項1に記載の二成分系よりなる塗
    料用バインダー。
  13. 【請求項13】 請求項1に記載の二成分系よりなる、
    化学品と接触する容器の内部被覆用塗料のバインダー。
  14. 【請求項14】 請求項1に記載の二成分系を含有する
    塗料で内面が被覆された容器。
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