JP2000128786A - ミコナゾール含有水性注射剤およびその製造方法 - Google Patents

ミコナゾール含有水性注射剤およびその製造方法

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純子 土井
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Kiyoshi Mitake
清 三武
Isamu Takahashi
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶解補助剤としてポリオキシエチレン硬化ヒ
マシ油を用いる既存のミコナゾール含有水性注射剤にみ
られたショック等の過敏反応が軽減され、希釈を必要と
せず、保存安定性の良い水性注射剤を提供する。 【解決手段】 ミコナゾールを植物油に加温溶解し、リ
ン脂質を含む水性液に分散させることにより、長期間安
定なミコナゾール含有水性注射剤が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミコナゾール、リ
ン脂質および植物油を含有する、長期間安定な水性注射
剤およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】深在性真菌症の原因菌であるカンジダ、
クリプトコックス、アスペルギルス等に対して広範囲の
強い抗菌力を有する難水溶性イミダゾール系抗真菌剤の
代表的なものとして、ミコナゾール(化学名:1−
[2,4−ジクロロ−β−[(2,4−ジクロロベンジ
ル)オキシ]フェネチル]イミダゾール)が知られてい
る。
【0003】ミコナゾールは水にほとんど不溶であるた
め、溶解補助剤として非イオン界面活性剤、例えばポリ
オキシエチレン硬化ヒマシ油を使用して可溶化すること
が一般に行われている。ところが、溶解補助剤としてポ
リオキシエチレン硬化ヒマシ油を含有する医薬品につい
てショックの発現などの副作用が既に報告され、既存の
ミコナゾール製剤含有水性注射液の使用に制限が加えれ
ているという問題がある(例えば、「最近の新薬(第3
8集)」、1987版、第126〜128頁(昭和62
年4月2日、株式会社薬事日報社発行)参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的はショックの発現が軽減され、希釈を必要とせず、
保存安定性の良い、ミコナゾール含有水性注射剤を提供
することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために、非イオン界面活性剤(ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油)を使用せずにミコナゾールを水性
化する方策について鋭意研究を重ねた結果、ミコナゾー
ルを植物油に加温溶解させ、リン脂質を使用し、安定に
分散させることにより、水性注射剤を調製することがで
きることを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明
は、ミコナゾール、リン脂質および植物油を含有する水
性注射剤に関する。
【0006】さらに、本発明者らは、ミコナゾールが室
温では植物油に溶解しにくい状態であるが、植物油を7
0〜80℃の範囲に加温することでその溶解度が室温に
比べて20倍以上となることを見出し、この方法でミコ
ナゾールを植物油に加温溶解させ、リン脂質を用いて安
定に分散させることにより、平均粒子径0.2μm以下の
半澄明な水性注射剤を調製することに成功した。すなわ
ち、本発明は、ミコナゾールに植物油を加え、70〜8
0℃の範囲に加熱して溶解させた後、ミコナゾールを含
有する植物油をリン脂質を用いて分散させることからな
る、水性注射剤の製造方法に関する。
【0007】以下、本発明について具体的に説明する。
本発明に係る水性注射剤において、ミコナゾールは、臨
床上、注射剤に求められる濃度が水性注射剤100mlに
対し0.1〜0.5g、通常0.1〜0.2gが多用されて
いるため、この範囲で含有されていることが望ましい。
【0008】本発明で用いられる植物油として、大豆
油、ゴマ油、落花生油およびオリーブ油を挙げることが
できるが、これに限定されるものではない。植物油は、
水性注射剤100mlに対し0.01〜3gの範囲で含有
されるのが望ましい。
【0009】また、本発明で用いられるリン脂質は、卵
黄あるいは植物種子由来のレシチン、例えば卵黄レシチ
ンまたは大豆レシチンであり、特にこれらの精製レシチ
ンが好ましい。リン脂質は水性注射剤100mlに対し
0.1〜5gの範囲で含有させるのが望ましい。また、
水添レシチン、すなわち水素添加により耐酸化性が高め
られたレシチンは、調製後にミコナゾールの分離沈降が
生じ、安定な水性注射剤を調製できないことから、本発
明では使用すべきでない。
【0010】なお、本発明のミコナゾール含有水性注射
剤に、他の配合成分として、グリシン等の中性アミノ酸
をはじめとする緩衝剤、等張化剤、pH調節剤等を適当量
加えることができるが、電解質成分は分散化、とりわけ
可溶化を破壊することがあるので添加を避けることが望
ましい。
【0011】本発明のミコナゾール含有水性注射剤にお
いて、水の一部をエタノール、プロピレングリコール、
D−ソルビトール、グリセリン等の水溶性溶剤で置換す
ることができる。これらの溶剤は製造時においてミコナ
ゾールを均一に粗分散させるのに要する時間を著しく短
縮する上で効果があり、本発明の水性注射剤100mlに
対し1〜10gの範囲で配合するのが望ましい。
【0012】また、本発明に係る水性注射剤には、注射
剤の等張化剤として一般に用いられるブドウ糖、キシリ
トール、D−ソルビトール、マンニトール等の糖または
糖アルコールを添加することができる。これら等張化剤
の添加は、注射剤の滅菌等におけるモヤの発生を防止す
る上で有効であり、本発明の水性注射剤100mlに対し
1〜10gの範囲で配合するのが望ましい。
【0013】本発明の水性注射剤は、例えば次の方法に
よって製造することができる。すなわち、所定量の植物
油をミコナゾールの溶解度が増す70〜80℃の範囲に
加温して、ミコナゾールを溶解した後、所定量のリン脂
質場合により慣用の添加剤等を混合した後、好ましくは
70〜90℃の温度で攪拌しながら均一に粗分散した
後、さらに精密分散に適した分散機を用いて均質化を行
うことで、本発明のミコナゾール含有水性注射剤を製造
することができる。分散液の調製には現在商業的に入手
できる任意の分散機を用いることができるが、その微粒
化能力は機械の性能によりそれぞれ異なっている。本発
明の水性注射剤は一般に静脈内に直接投与されるため、
血管内の大きさを考慮して、平均粒子径0.2μm以下の
脂肪粒子として調製することが望ましい。それ故、精密
分散に適した分散機として高圧噴射型ホモジナイザーま
たは高速回転型超微粒分散機を用いるのが好ましい。
【0014】このようにして製造された本発明のミコナ
ゾール含有水性注射剤は、極めて微細で、脂肪粒子の平
均粒子径は0.05〜0.2μmの範囲にあり、その保存
安定性は極めて良好である。
【0015】本発明の実施において、ミコナゾールに植
物油を加え、70〜80℃の範囲に加熱して溶解するこ
とが重要であり、この温度範囲を逸脱するならば所望の
効果を得ることができない。すなわち、70℃未満で
は、ミコナゾールの溶解が不十分で沈殿が発生し、不都
合な結果が生じる。一方、80℃を越えると、水性注射
剤に着色が認められ、不都合な結果が生じる。
【0016】
【実施例】以下の実施例および比較例により、本発明を
さらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0017】実施例1 (1)処方成 分 配合量 ミコナゾール 0.1g 大豆油 0.15g 精製大豆レシチン 0.5g 濃グリセリン 1.0g D−ソルビトール 3.0g 注射用水を加えて全量を100mlにする
【0018】(2)調製法 70〜80℃の範囲に加温した大豆油0.15gにミコ
ナゾール0.1gを溶解し、水相として濃グリセリン1.
0g、D−ソルビトール3.0g及び注射用水適量をと
り、可溶化剤として精製大豆レシチン0.5gを混合
し、注射用水で全量を100mlとして高速回転型分散機
を用いて粗分散を行った。さらに、この液を高速回転型
超微粒分散機を用いて60分間精密分散した。孔径0.
22μmのメンブランフィルターでろ過し、ガラス容器
に充填後、気相部を窒素置換して打栓し、流通蒸気滅菌
を行い、pH6.0、浸透圧比約1.2のミコナゾール水性
注射剤を調製した。
【0019】(3)保存安定性試験 上記(2)で得られた水性注射剤について、調製直後
(滅菌後)および40℃で6ヶ月保存後の各段階におい
てpH、浸透圧、ミコナゾール含有率および620nmにお
ける透過率(%)を測定した。その結果を以下の表1に示
す。なお、透過性の残存率(%)は次式により算出した。
【数1】
【0020】
【表1】
【0021】すなわち、本発明によると、ミコナゾール
含有水性注射剤の澄明又はやや白濁した状態が経時的に
大きく変化せず、長期にわたり安定な状態で維持され
る。その結果、40℃6ヶ月保存後でも透過性の残存率
が高い値を示した。
【0022】実施例2 (1)処方成 分 配合量 ミコナゾール 0.1g 大豆油 0.2g 精製大豆レシチン 0.8g 濃グリセリン 5.0g タウリン 0.3g 注射用水を加えて全量を100mlにする
【0023】(2)調製法 70〜80℃の範囲に加温した大豆油0.2gに、ミコ
ナゾール0.1gを溶解し、水相として濃グリセリン5.
0g、タウリン0.3g及び注射用水適量をとり、可溶
化剤として精製大豆レシチン0.8gを混合し、注射用
水で全量を100mlとした後、ホモミキサーを用いて粗
分散を行った。さらに、この液を高圧噴射型ホモジナイ
ザーを用いて20分間精密分散した。孔径0.22μmの
メンブランフィルターでろ過し、ガラス容器に充填後、
気相部を窒素置換して打栓し、流通蒸気滅菌を行い、pH
7.0、浸透圧比約2.2のミコナゾール水性注射剤を調
製した。
【0024】実施例3 (1)処方成 分 配合量 ミコナゾール 0.1g 大豆油 0.2g 精製卵黄レシチン 0.8g 濃グリセリン 5.0g タウリン 0.3g 注射用水を加えて全量を100mlにする
【0025】(2)調製法 70〜80℃の範囲に加温した大豆油0.2gにミコナ
ゾール0.1gを溶解し、水相として濃グリセリン5.0
g、タウリン0.3g及び注射用水適量をとり、可溶化
剤として精製卵黄レシチン0.8gを混合し、注射用水
で全量を100mlとした後ホモミキサーを用いて粗分散
を行った。さらに、この液を高圧噴射型ホモジナイザー
を用いて、20分間精密分散した。孔径0.22μmのメ
ンブランフィルターでろ過し、ガラス容器に充填後、気
相部を窒素置換して打栓し、流通蒸気滅菌を行い、pH
7.0、浸透圧比約2.2のミコナゾール水性注射剤を調
製した。
【0026】実施例4 (1)処方成 分 配合量 ミコナゾール 0.1g 大豆油 0.15g 精製大豆レシチン 0.6g 濃グリセリン 2.0g タウリン 0.02g 注射用水を加えて全量を100mlにする
【0027】(2)調製法 70〜80℃の範囲に加温した大豆油0.15gにミコ
ナゾール0.1gを溶解し、水相として濃グリセリン2.
0g、タウリン0.02g及び注射用水適量をとり、可
溶化剤として精製大豆レシチン0.6gを混合し、注射
用水で全量を100mlとした後ホモミキサーを用いて粗
分散を行った。さらに、この液を高圧噴射型ホモジナイ
ザーを用いて、20分間精密分散した。孔径0.22μm
のメンブランフィルターでろ過し、ガラス容器に充填
後、気相部を窒素置換して打栓し、流通蒸気滅菌を行
い、pH7.4、浸透圧比約0.9のミコナゾール水性注射
剤を調製した。
【0028】実施例5 (1)処方成 分 配合量 ミコナゾール 0.1g 大豆油 0.15g 精製大豆レシチン 0.6g 濃グリセリン 1.5g タウリン 0.02g D−ソルビトール 0.5g 注射用水を加えて全量を100mlにする
【0029】(2)調製法 70〜80℃の範囲に加温した大豆油0.15gにミコ
ナゾール0.1gを溶解し、水相として濃グリセリン1.
5g、タウリン0.02g、D−ソルビトール0.5g及
び注射用水適量をとり、可溶化剤として精製大豆レシチ
ン0.6gを混合し、注射用水で全量を100mlとして
ホモミキサーを用いて粗分散を行った。さらに、この液
を高圧噴射型ホモジナイザーを用いて、20分間精密分
散した。孔径0.22μmのメンブランフィルターでろ過
し、ガラス容器に充填後、気相部を窒素置換して打栓
し、流通蒸気滅菌を行い、pH7.7、浸透圧比約0.8の
ミコナゾール水性注射剤を調製した。
【0030】実施例6 (1)処方成 分 配合量 ミコナゾール 0.1g ゴマ油 0.1g 精製卵黄レシチン 0.4g 濃グリセリン 2.0g タウリン 0.02g 注射用水を加えて全量を100mlにする
【0031】(2)調製法 70〜80℃の範囲に加温したゴマ油0.1gにミコナ
ゾール0.1gを溶解し、水相として濃グリセリン2.0
g、タウリン0.02g及び注射用水適量をとり、可溶
化剤として精製卵黄レシチン0.4gを混合し、注射用
水で全量を100mlとした後ホモミキサーを用いて粗分
散を行った。さらに、この液を高圧噴射型ホモジナイザ
ーを用いて、20分間精密分散した。孔径0.22μmの
メンブランフィルターでろ過し、ガラス容器に充填後、
気相部を窒素置換して打栓し、流通蒸気滅菌を行い、pH
7.4、浸透圧比約0.9のミコナゾール水性注射剤を調
製した。
【0032】実施例7 (1)処方成 分 配合量 ミコナゾール 0.1g 大豆油 0.15g 精製大豆レシチン 1.2g 濃グリセリン 1.0g D−ソルビトール 3.0g 注射用水を加えて全量を100mlにする
【0033】(2)調製法 70〜80℃の範囲に加温した大豆油0.15gにミコ
ナゾール0.1gを溶解し、水相として濃グリセリン1.
0g、D−ソルビトール3.0g及び注射用水適量をと
り、可溶化剤として精製大豆レシチン1.2gを混合
し、注射用水で全量を100mlとした後、ホモミキサー
を用いて粗分散を行った。さらに、この液を高速回転型
超微粒分散機を用いて60分間精密分散した。孔径0.
22μmのメンブランフィルターでろ過し、ガラス容器
に充填後、気相部を窒素置換して打栓し、流通蒸気滅菌
を行い、pH7.7、浸透圧比約1.2のミコナゾール水性
注射剤を調製した。
【0034】実施例8 (1)処方成 分 配合量 ミコナゾール 0.2g 大豆油 0.3g 精製大豆レシチン 1.0g 濃グリセリン 1.0g D−ソルビトール 3.0g 注射用水を加えて全量を100mlにする
【0035】(2)調製法 70〜80℃の範囲に加温した大豆油0.3gにミコナ
ゾール0.2gを溶解し、水相として濃グリセリン1.0
g、D−ソルビトール3.0g及び注射用水適量をと
り、可溶化剤として精製大豆レシチン1.0gを混合
し、注射用水で全量を100mlとして高速回転型分散機
を用いて粗分散を行った。さらに、この液を高速回転型
超微粒分散機を用いて60分間精密分散した。孔径0.
22μmのメンブランフィルターでろ過し、ガラス容器
に充填後、気相部を窒素置換して打栓し、流通蒸気滅菌
を行い、pH5.9、浸透圧比約1.1のミコナゾール水性
注射剤を調製した。
【0036】実施例9 (1)処方成 分 配合量 ミコナゾール 0.3g 大豆油 0.45g 精製大豆レシチン 1.5g 濃グリセリン 1.0g D−ソルビトール 3.0g 注射用水を加えて全量を100mlにする
【0037】(2)調製法 70〜80℃の範囲に加温した大豆油0.45gにミコ
ナゾール0.3gを溶解し、水相として濃グリセリン1.
0g、D−ソルビトール3.0g及び注射用水適量をと
り、可溶化剤として精製大豆レシチン1.5gを混合
し、注射用水で全量を100mlとした後、高速回転型分
散機を用いて粗分散を行った。さらに、この液を高速回
転型超微粒分散機を用いて60分間精密分散した。孔径
0.22μmのメンブランフィルターでろ過し、ガラス容
器に充填後、気相部を窒素置換して打栓し、流通蒸気滅
菌を行い、pH6.0、浸透圧比約1.2のミコナゾール水
性注射剤を調製した。
【0038】比較例1 60〜65℃の範囲に大豆油を加温した以外には実施例
1と同じ操作を行なったところ、ミコナゾールの溶解が
不十分であり、所望のミコナゾール水性注射剤を調製す
ることができなかった。
【0039】比較例2 85〜90℃の範囲に大豆油を加温した以外には実施例
1と同じ操作を行なったところ、調製液の着色が著し
く、所望のミコナゾール水性注射剤を調製することがで
きなかった。
【0040】比較例3 精製大豆レシチンの代わりに水添大豆レシチンを用いた
以外には実施例1と同じ操作を行なったところ、ミコナ
ゾールの可溶化が不十分となり、所望のミコナゾール水
性注射剤を調製することができなかった。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、ミコナゾールの水性化
に溶解補助剤として非イオン界面活性剤(ポリオキシエ
チレン硬化ヒマシ油)を使用しないことから、既存の水
性注射剤でみられたショック等の過敏反応が軽減され、
また、ミコナゾールを植物油に加温溶解させた後、リン
脂質により粗分散し、さらに、精密分散により均質処理
を行うことにより、希釈を必要とせず、保存安定性の良
い半澄明な水性注射剤が調製できるという利点が得られ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 勇 神奈川県厚木市森の里三丁目3番11号 Fターム(参考) 4C076 AA17 BB13 CC31 DD38 DD63 EE53 FF43 FF67 4C086 BC38 MA03 MA05 MA07 MA22 MA66 NA03 NA06 ZB35

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミコナゾール、リン脂質および植物油を
    含有する、水性注射剤。
  2. 【請求項2】 リン脂質が卵黄レシチンまたは大豆レシ
    チンである、請求項1記載の水性注射剤。
  3. 【請求項3】 植物油が大豆油、ゴマ油または落花生油
    である、請求項1記載の水性注射剤。
  4. 【請求項4】 ミコナゾールに、植物油を加え、70〜
    80℃の範囲に加熱して溶解させた後、ミコナゾールを
    含有する植物油をリン脂質を用いて分散させることから
    なる、水性注射剤の製造方法。
  5. 【請求項5】 リン脂質が卵黄レシチンまたは大豆レシ
    チンである、請求項4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 植物油が大豆油、ゴマ油または落花生油
    である、請求項4記載の製造方法。
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