JP2000127770A - 車輪走行式建設機械の排気装置 - Google Patents

車輪走行式建設機械の排気装置

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JP2000127770A
JP2000127770A JP10306128A JP30612898A JP2000127770A JP 2000127770 A JP2000127770 A JP 2000127770A JP 10306128 A JP10306128 A JP 10306128A JP 30612898 A JP30612898 A JP 30612898A JP 2000127770 A JP2000127770 A JP 2000127770A
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exhaust
muffler
construction machine
wheel
conduit
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Yojiro Ohata
陽二郎 大畠
Tadashi Sakamoto
忠志 坂本
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Komatsu Ltd
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Komatsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 排気ガスの排出方向変更操作時に、切換作業
者を熱に曝すことなく変更操作ができるようにした車輪
走行式建設機械の排気装置を提供することを解決課題と
する。 【解決手段】 本発明では、シャーシフレーム(11)
の外部側方において前車輪(FW)と後車輪(RW)と
の間に配置され、エンジン(EG)から排出された排気
ガスが導入されるマフラー(40)と、前記マフラー
(40)に導入された排気ガスを互いに異なる方向に向
けて導出させる上方排気導管(61)および下方排気導
管(60)と、これら上方排気導管(61)および下方
排気導管(60)と前記マフラー(40)との間を択一
的に接続する排気ダンパー(51)と、前記マフラー
(40)および前記排気ダンパー(51)の周囲を覆う
収容室(70)とを備えるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両進行方向に沿
って配置したシャーシフレーム内にエンジンを搭載し、
かつ該シャーシフレームに懸架させた前車輪および後車
輪を介して走行する車輪走行式建設機械の排気装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベル等の建設機械には、エンジ
ンから排出される排気ガスを互いに異なる方向に向けて
排出することができるように構成したものがある。例え
ば、この種の建設機械では、排気ガスが導入されるマフ
ラーと複数の排気導管との間に切換バルブを配置するよ
うにしている。切換バルブは、レバー操作によってマフ
ラーと複数の排気導管との間を択一的に選択するもので
ある。
【0003】こうした建設機械によれば、切換バルブの
作動によって排気ガスの排出方向を任意に切り換えるこ
とができるため、建設作業現場において排気ガスによる
作業者や周辺環境への悪影響を防止することが可能とな
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、建設機械に
は、車輪走行式と称されるものもある。すなわち、車輪
走行式建設機械は、下部走行体の四隅部にそれぞれ車輪
を懸架し、これら車輪を介して走行するものである。
【0005】この車輪走行式建設機械では、公道上を高
速に自走することが可能であり、履帯式のものに比べて
その機動力が極めて高いため、より広範な建設作業現場
において作業効率の向上を図ることができる。
【0006】この種の車輪走行式建設機械では、下部走
行体に車両進行方向に沿って配置したシャーシフレーム
が設けられており、このシャーシフレーム内にエンジン
およびその駆動系が配置されている。
【0007】このため、車輪走行式建設機械において、
上述したように排気ガスの排出方向を任意に切り換える
ようにした場合には、シャーシフレーム内に切換バルブ
や複数の排気導管も配置されるようになる。これら切換
バルブおよび複数の排気導管には、いずれも高温の排気
ガスが流通されるようになる。この結果、走行中および
作業中においては、これら切換バルブや排気導管から発
生される熱によってシャーシフレーム内が高温状態とな
り、エンジン出力の低下が招来される虞れがある。
【0008】こうした状況を改善するためには、マフラ
ーや排気導管をエンジンから切り離して配置することが
考えられる。例えば、車輪走行式建設機械においては、
シャーシフレームの外部側方において前車輪と後車輪と
の間にスペースがあるため、このスペースにマフラー等
を配置することが考えられる。
【0009】上記のように構成した車輪走行式建設機械
によれば、エンジンに対してマフラー、排気導管および
切換バルブといった発熱部材が切り離されることになる
ため、走行中および作業中にエンジン出力の低下が発生
する事態を防止することが可能となる。
【0010】しかしながら、上記車輪走行式建設機械に
あっては、上述した発熱部材が外部に露出する結果とな
る。このため、こうした車輪走行式建設機械の近辺作業
者、例えば切換バルブのレバー操作を行う作業者等が発
熱部材から発生した熱に曝されるという新たな課題を招
来する。
【0011】本発明は、上記実情に鑑みて、排気ガスの
排出方向変更操作時に、切換作業者を熱に曝すことなく
変更操作ができるようにした車輪走行式建設機械の排気
装置を提供することを解決課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用効果】請求項1
に記載の発明では、車両進行方向に沿って配置したシャ
ーシフレーム内にエンジンを搭載し、かつ該シャーシフ
レームに懸架させた前車輪および後車輪を介して走行す
る車輪走行式建設機械において、前記シャーシフレーム
の外部側方において前記前車輪と前記後車輪との間に配
置され、前記エンジンから排出された排気ガスが導入さ
れるマフラーと、前記マフラーに導入された排気ガスを
互いに異なる方向に向けて導出させる複数の排気導管
と、これら複数の排気導管と前記マフラーとの間を択一
的に接続する排気導管選択手段と、前記マフラーおよび
前記排気導管選択手段の周囲を覆うカバーとを備えるよ
うにしている。
【0013】この請求項1に記載の発明によれば、マフ
ラーおよび排気導管選択手段といった発熱部材をカバー
によって覆うようにしているため、排気ガスの排出方向
を切り換える場合に切換作業者を熱影響から保護するこ
とができるのみならず、車輪走行式建設機械の近辺作業
を熱に曝すことがない。
【0014】請求項2に記載の発明では、車両進行方向
に沿って配置したシャーシフレーム内にエンジンを搭載
し、かつ該シャーシフレームに懸架させた前車輪および
後車輪を介して走行する車輪走行式建設機械において、
前記シャーシフレームの外部側方において前記前車輪と
前記後車輪との間に配置され、前記エンジンから排出さ
れた排気ガスが導入されるマフラーと、前記マフラーに
導入された排気ガスを前記シャーシフレームの上方部に
向けて導出させる上方排気導管と、前記マフラーに導入
された排気ガスを前記シャーシフレームの下方部に向け
て導出させる下方排気導管と、これら上方排気導管およ
び下方排気導管と前記マフラーとの間を択一的に接続す
る排気導管選択手段と、前記車輪走行式建設機械の動作
状態を検出する動作状態検出手段と、前記動作状態検出
手段の検出結果に基づいて前記排気導管選択手段を駆動
し、前記車輪走行式建設機械が作業状態にある場合に前
記上方排気導管を選択する一方、前記車輪走行式建設機
械が走行状態にある場合に前記下方排気導管を選択する
排気方向制御手段とを備えるようにしている。
【0015】この請求項2に記載の発明によれば、車輪
走行式建設機械の動作状態に応じて排気ガスの排出方向
を自動的に切り換えることができる。したがって、作業
者に対して熱の影響を与えることがない。
【0016】しかも、作業状態にある場合に排気ガスを
上方から排出させるようにしているため、作業者や周辺
環境への排気ガスの影響を防止することもできる。
【0017】さらに、走行状態にある場合に排気ガスを
下方から排出させるようにしているため、運転作業者が
排気ガスの影響を受ける虞れもない。
【0018】請求項3に記載の発明では、上述した請求
項1または請求項2に記載の発明において、前記排気導
管における排気ガスの吐出部に設けられ、当該排気ガス
の吐出方向を変更する吐出方向変更手段をさらに備える
ようにしている。
【0019】一般に、車輪走行式建設機械では、走行基
台にエンジンおよび排気導管が配置される。このため、
一旦停止した後においては、各排気導管に導出された排
気ガスの排出方向を変更することが困難である。
【0020】しかしながら、上記請求項3に記載の発明
によれば、吐出方向変更手段の作動により、各排気導管
に導出された排気ガスの最終的な排出方向を変更するこ
とが可能となる。したがって、一旦停止した状態で作業
を行っている場合にも、周囲の状況に応じて排気ガスの
排出方向を容易に変更することが可能となる。
【0021】請求項4に記載の発明では、上述した請求
項1または請求項2または請求項3記載の排気導管選択
手段として、前記マフラーから排出された排気ガスが導
入され、かつ前記複数の排気導管の基端部がそれぞれ接
続された排気ボックスと、前記排気ボックスの内部に移
動可能に配設され、前記複数の排気導管の基端開口を択
一的に閉塞する排気ダンパーとを備えるものを適用して
いる。
【0022】この請求項4に記載の発明によれば、マフ
ラーから排出された排気ガスが排気ボックス内において
さらに膨張されるため、排気騒音の低減を図ることがで
きるようになる。
【0023】請求項5に記載の発明では、上述した請求
項1記載の発明のカバーとして、前記シャーシフレーム
における前記マフラーおよび前記排気導管選択手段の前
後両端部に対応する部位に設けた一対の隔壁部材と、こ
れら一対の隔壁間の外側部を閉塞する外壁部材とを備
え、かつ前記シャーシフレームとの間に収容室を構成す
るものを適用している。
【0024】この請求項5に記載の発明によれば、発熱
部材から発生される熱や排気騒音の外部への放出を可及
的に抑えることが可能になる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、一実施の形態を示す図面に
基づいて本発明を詳細に説明する。図8乃至図10は、
本発明に係る排気装置の第1実施形態を適用した車輪走
行式建設機械を示したものである。
【0026】この車輪走行式建設機械は、主に建設作業
現場において掘削・積込・土工といった土木作業を行う
場合に適用するもので、下部走行体10の上部に上部旋
回体20を備えている。
【0027】上部旋回体20は、下部走行体10との間
に介在させた旋回サークル30の作用により、該下部走
行体10に対して鉛直軸に沿った旋回軸心α回りに36
0°の範囲で旋回可能に配置されている。本第1実施形
態の車輪走行式建設機械では、上述した旋回軸心αが、
下部走行体10の正中面Cにおいて車両後方側にオフセ
ットした位置に設けられている。しかしながら、この旋
回軸心αは、いずれの箇所にあっても構わない。
【0028】この上部旋回体20には、キャビン21と
掘削積込作業機22とを設けるようにしている。キャビ
ン21は、運転作業者が着座することのできる箱状を成
しており、下部走行体10の正中面Cに対して車両の左
側にオフセットした位置に配置されている。掘削積込作
業機22は、下部走行体10を設置した地面Eよりも低
い場所を掘削するバックホウ作業を行うとともに、この
掘削した土砂の積込作業を行うのに好適なもので、ブー
ム22aおよびアーム22bを介してバケット22cを
保持している。この掘削積込作業機22は、下部走行体
10の正中面Cに対して車両の右側にオフセットした位
置に起伏移動可能に支承されている。
【0029】一方、この車輪走行式建設機械の下部走行
体10は、図1乃至図3および図8乃至図10に示すよ
うに、車両進行方向(図8中の矢印A方向)に沿って延
在するシャーシフレーム11を具備しており、その前端
部両側にそれぞれ前車輪FWを懸架しているとともに、
その後端部両側にそれぞれ後車輪RWを懸架している。
各前車輪FWおよび各後車輪RWは、ダブルタイヤと称
されるもので、それぞれが一対のタイヤを具備して構成
されている。
【0030】この下部走行体10には、その後端部に土
工作業機12を設けている。土工作業機12は、掘削土
砂の集積や地表面の整正などの土工作業を行うのに好適
なもので、リフトアーム12aを介してブレード12b
をリフト移動可能に保持している。
【0031】また、上記下部走行体10は、シャーシフ
レーム11の前端部内における前車輪FWの相互間にエ
ンジンEGを搭載している。このエンジンEGは、前車
輪FWや後車輪RWを介して走行する際の動力源となる
ものである。
【0032】さらに、上記下部走行体10には、上述し
たエンジンEGから離隔した位置にマフラー40を配設
している。マフラー40は、中空の円柱状を成すもの
で、その軸心が下部走行体10の左右方向に沿って水平
になる状態で、シャーシフレーム11の外部右側方にお
ける前車輪FWと後車輪RWとの間に位置する部位に取
り付けられている。
【0033】マフラー40の導入口40aは、エキゾー
ストパイプ41を介して上記エンジンEGの排気系に接
続されている。
【0034】一方、マフラー40の排出口40bには、
排気ボックス50を介して下方排気導管60および上方
排気導管61を接続している。
【0035】排気ボックス50は、図5乃至図7に示す
ように、密閉の箱状を成すもので、上記マフラー40の
下方部において該マフラー40に接続されている。
【0036】下方排気導管60は、図1および図2に示
すように、排気ボックス50の底面から下方に延在した
後、そこから車両進行方向の後方に向けて外方に傾斜延
在し、下部走行体10の外方に開口している。
【0037】上方排気導管61は、排気ボックス50の
前端面から前車輪FWを覆うタイヤハウスに沿う態様で
上方に向けて前方に傾斜延在した後、上方に向けて屈曲
し、さらに排気尾管(吐出方向変更手段)62を介して
下部走行体10の外部上方に開口している。
【0038】排気尾管62は、上方排気導管61の先端
部に沿って鉛直上方に延在した後、鉛直軸から30°程
度屈曲し、その終端部に吐出口62aを有している。こ
の排気尾管62は、図4に示すように、上方排気導管6
1に対して回転可能に接続されており、下部走行体10
に対する吐出口62aの向きを360°の範囲で変更す
ることが可能である。
【0039】図からも明らかなように、排気尾管62の
基端部には、複数の止めネジ63が螺合されている。こ
れら止めネジ63は、相互に弛緩させた場合に上記排気
尾管62の上方排気導管61に対する回転を許容する一
方、相互に締結させた場合に上方排気導管61の外周面
を押圧し、該排気尾管62の上方排気導管61に対する
不用意な回転を阻止するものである。
【0040】図5乃至図7に示すように、上述した排気
ボックス50には、その内部に排気ダンパー(排気方向
制御手段)51を配設している。排気ダンパー51は、
上述した下方排気導管60および上方排気導管61のそ
れぞれの基端開口よりも大きな面積を有した閉塞プレー
ト51aと、該閉塞プレート51aに連結した一対の連
結アーム51bとを備え、さらにこれら連結アーム51
bの基端部間に作動回転軸52を有しており、該作動回
転軸52を介して排気ボックス50に回転可能に保持さ
れている。この排気ダンパー51は、図6中の実線で示
すように、上方に向けて回転した場合に上方排気導管6
1の基端開口を閉塞し、一方、図6中のに点鎖線で示す
ように、下方に向けて回転した場合に下方排気導管60
の基端開口を閉塞するものである。
【0041】上述した排気ダンパー51の作動回転軸5
2には、排気ボックス50の外部に位置する端部に作動
アーム53を固着させている。作動アーム53は、図5
に示すように、作動回転軸52から径外方向に向けて突
出し、上述した排気ダンパー51に連動して回転するも
のである。この作動アーム53には、排気ボックス50
との間に引張バネ54を介在させている。引張バネ54
は、作動アーム53を介して排気ダンパー51を付勢す
るもので、該排気ダンパー51を、下方排気導管60の
基端開口および上方排気導管61の基端開口のいずれか
一方を閉塞した状態に保持させる。
【0042】上記作動アーム53は、図1に示すよう
に、その先端部に連結リンク55の一端部を支承してお
り、該連結リンク55を介して操作レバー56に連係さ
れている。操作レバー56は、その中間部が上述した排
気ダンパー51の作動回転軸52と平行となる支持軸5
7を介してブラケット58に回転可能に支持されてい
る。この操作レバー56には、その下端部に連結リンク
55の他端部が接続されている。
【0043】さらに、上記車輪走行式建設機械の下部走
行体10には、収容室70を設けている。収容室70
は、図1乃至図3に示すように、マフラー40および排
気ボックス50の前後両端部に配置された上下方向に延
在する一対の隔壁部材71,72と、これら一対の隔壁
部材71,72の上端部間を閉塞する天壁部材73と、
一対の隔壁部材71,72の外側部分を覆う態様で配置
したフェンダー(外壁部材)74とによって、シャーシ
フレーム11との間に構成されたものである。なお、図
1中の符号75は、上方排気導管61において上記収容
室70から突出した部位の周囲を囲繞する排気導管用カ
バーである。
【0044】上記のように構成した車輪走行式建設機械
では、操作レバー56を操作してこれを支持軸57まわ
りに回転させると、連結リンク55を介して作動アーム
53が回転し、該作動アーム53を介して上述した排気
ダンパー51が作動回転軸52回りに回転するようにな
る。
【0045】排気ダンパー51が作動回転軸52回りに
回転すると、下方排気導管60および上方排気導管61
の基端開口が択一的に閉塞されることになる。
【0046】この結果、エンジンEGから排出された排
気ガスは、エキゾーストパイプ41を通じてマフラー4
0に導入された後、下方排気導管60および上方排気導
管61のいずれか一方を通じて外部に排出されるように
なる。
【0047】したがって、作業中においては、下方排気
導管60を閉塞すれば、上方排気導管61を通じて排気
ガスが排出されるようになり、建設作業現場において排
気ガスによる作業者や周辺環境への悪影響を防止するこ
とが可能となる。
【0048】しかも、下部走行体10が停止した状態に
おいても、上方排気導管61に対して排気尾管62を回
転させることで、当該下部走行体10の向きに関わら
ず、排気ガスの排出方向を変更することが可能となる。
したがって、周囲の状況に応じて排気ガスの排出方向を
容易に変更することも可能である。
【0049】一方、走行中において上方排気導管61を
閉塞すれば、下方排気導管60を通じて排気ガスが排出
されるようになり、キャビン21に着座した運転作業者
が排気ガスの影響を受ける虞れもない。
【0050】これらの動作の間、上記車輪走行式建設機
械によれば、シャーシフレーム11内に配置したエンジ
ンEGに対してマフラー40や排気ボックス50といっ
た発熱部材が当該シャーシフレーム11を隔てて配置さ
れ、相互に熱的に遮断された状態にある。
【0051】したがって、エンジンEGを配置したシャ
ーシフレーム11内が、これら発熱部材からの熱によっ
て高温状態になる事態を防止することができ、エンジン
出力の低下を招来する虞れがない。
【0052】しかも、上述したマフラー40や排気ボッ
クス50を収容室70内に収容させるようにしているた
め、操作レバー56を操作する作業者や車輪走行式建設
機械の近辺作業者が熱に曝される事態、並びに排気騒音
が外部に漏出する事態を可及的に防止することができ
る。
【0053】また、排気ボックス50を介して上方排気
導管61および下方排気導管60とマフラー40との間
を接続するようにしているため、当該マフラー40から
排出された排気ガスが排気ボックス50内においてさら
に膨張されるようになる。この結果、排気騒音の低減を
図ることがも可能となる。
【0054】なお、上述した第1実施形態では、排気ガ
スの排出方向を上方と下方とに切り換えるようにしたも
のを例示しているが、その他の方向に切り換えることも
もちろん可能である。この場合、排気導管は必ずしも2
つである必要はなく、3以上の複数であっても構わな
い。また、上方排気導管61にのみ排気尾管62を設け
るようにしているが、下方排気導管60に排気尾管62
を設けるようにしても良い。
【0055】図11は、本発明に係る排気装置の第2実
施形態を適用した車輪走行式建設機械を概念的に示した
ものである。この第2実施形態の車輪走行式建設機械
は、上述した第1実施形態で示した車輪走行式建設機械
において排気ガスの排出方向を自動的に切り換えるよう
に構成したものである。
【0056】この車輪走行式建設機械は、上部旋回体2
0におけるキャビン21の内部にモード切換スイッチ
(動作状態検出手段)80を備えている。このモード切
換スイッチ80は、走行ハンドルHDの支持軸上に配置
されたもので、モード切換レバー81によって、車輪走
行式建設機械を走行モード(T)と作業モード(W)と
に切り換えるものである。
【0057】ここで、走行モードとは、公道上を走行す
る場合に適するもので、例えば図示していない駆動系に
設けたトランスミッションをより小さいギヤ比まで、つ
まりより高速で走行することが可能なギア比まで選択す
ることが可能なモードのことである。これに対して作業
モードとは、建築作業現場において各種土木作業を行う
場合に適するもので、例えば上述したトランスミッショ
ンにおいて選択できるギア比が大きいものに限定される
モードである。
【0058】また、上記車輪走行式建設機械は、下部走
行体10にアクチュエータ90を備えている。このアク
チュエータ90は、駆動制御部100からの駆動制御信
号に基づいて駆動し、上述した操作レバー56を支持軸
57まわりに回転させるためのものである。駆動制御部
100は、モード切換スイッチ80から出力されるモー
ド選択信号を監視し、このモード選択信号に基づいてア
クチュエータ90の動作を制御する。
【0059】なお、図中の符号110は、電気スイベル
ジョイントである。また、その他の構成に関しては、上
述した第1実施形態と同様であるため、同一の符号を付
してそれぞれの詳細説明を省略している。
【0060】上記のように構成した車輪走行式建設機械
では、運転作業者によるモード切換レバー81の操作に
よって作業モードが選択されると、駆動制御部100に
よってアクチュエータ90が動作され、操作レバー5
6、連結リンク55、作動アーム53および作動回転軸
52を介して排気ダンパー51が下方に向けて回転する
ようになる。つまり、作業中においては、下方排気導管
60が閉塞され、上方排気導管61を通じて排気ガスが
排出されるようになる。
【0061】この結果、建設作業現場において排気ガス
による作業者や周辺環境への悪影響を防止することが可
能となる。
【0062】しかも、下部走行体10が停止した状態に
おいても、上方排気導管61に対して排気尾管62を回
転させることで、当該下部走行体10の向きに関わら
ず、排気ガスの排出方向を変更することが可能となる。
したがって、周囲の状況に応じて排気ガスの排出方向を
容易に変更することも可能である。
【0063】一方、モード切換レバー81の操作によっ
て走行モードが選択されると、駆動制御部100によっ
てアクチュエータ90が動作され、操作レバー56、連
結リンク55、作動アーム53および作動回転軸52を
介して排気ダンパー51が上方に向けて回転するように
なる。つまり、走行中においては、上方排気導管61が
閉塞され、下方排気導管60を通じて排気ガスが排出さ
れるようになる。
【0064】この結果、キャビン21に着座した運転作
業者が排気ガスの影響を受ける虞れがなくなる。
【0065】これらの動作の間、上記車輪走行式建設機
械によれば、作業者が直接操作レバー56を操作する必
要がなくなる。したがって、作業者が熱に曝される事態
が発生することがない。
【0066】しかも、この車輪走行式建設機械において
も、シャーシフレーム11内が高温状態になることに起
因したエンジン出力の低下を防止できる点、マフラー4
0や排気ボックス50を収容室70内に収容させること
によって作業者が熱に曝される事態や排気騒音が外部に
漏出する事態を防止することができる点、並びに排気ボ
ックス50内で排気ガスを膨張させることによって排気
騒音の低減を図ることができる点に関しては、上述した
第1実施形態と同様である。
【0067】なお、上述した第2実施形態では、モード
切換スイッチ80からのモード選択信号によってアクチ
ュエータ90を作動させるようにしているが、その他の
ものから車輪走行式建設機械の動作状態を検出するよう
にしても構わない。
【0068】また、以上説明した実施形態では、いずれ
も下部走行体10の上部に上部旋回体20を旋回可能に
配設したものを例示しているが、上部旋回体20を備え
ていない車輪走行式建設機械にももちろん適用すること
が可能である。
【0069】さらに、エンジンEGをシャーシフレーム
11の前端部内に搭載するとともに、マフラー40をシ
ャーシフレーム11の外部右側方に配置するようにして
いるが、本発明ではこれらに限定されない。例えば、エ
ンジンEGはシャーシフレーム11の後端部内に搭載し
ていても良いし、マフラー40をシャーシフレーム11
の外部左側面に配置するようにしても構わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排気装置の第1実施形態を適用し
た車輪走行式建設機械の要部を示す右側面図である。
【図2】図1に示した車輪走行式建設機械の要部を示す
平面図である。
【図3】図1に示した車輪走行式建設機械の要部を示す
正面図である。
【図4】図1に示した車輪走行式建設機械に適用する吐
出方向変更手段を示す拡大図である。
【図5】図1に示した車輪走行式建設機械に適用する排
気導管選択手段を示す拡大図である。
【図6】図5に示した排気導管選択手段の断面図であ
る。
【図7】図6における VII−VII 線断面図である。
【図8】図1に示した車輪走行式建設機械の全体を示す
左側面図である。
【図9】図8における矢視 IX 図である。
【図10】図8における矢視 X 図である。
【図11】本発明に係る排気装置の第2実施形態を適用
した車輪走行式建設機械の要部を示す右側面図である。
【符号の説明】
11…シャーシフレーム、40…マフラー、50…排気
ボックス、51…排気ダンパー、60…下方排気導管、
61…上方排気導管、62…排気尾管、70…収容室、
71,72…隔壁部材、74…フェンダー、80…モー
ド切換スイッチ、EG…エンジン、FW…前車輪、RW
…後車輪。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2D015 CA02 3D038 BA10 BA13 BA14 BB09 BC08 BC20 3G004 AA03 BA09 CA04 DA05 DA13 DA15 DA22 DA24 EA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両進行方向に沿って配置したシャーシ
    フレーム内にエンジンを搭載し、かつ該シャーシフレー
    ムに懸架させた前車輪および後車輪を介して走行する車
    輪走行式建設機械において、 前記シャーシフレームの外部側方において前記前車輪と
    前記後車輪との間に配置され、前記エンジンから排出さ
    れた排気ガスが導入されるマフラーと、 前記マフラーに導入された排気ガスを互いに異なる方向
    に向けて導出させる複数の排気導管と、 これら複数の排気導管と前記マフラーとの間を択一的に
    接続する排気導管選択手段と、 前記マフラーおよび前記排気導管選択手段の周囲を覆う
    カバーとを備えることを特徴とする車輪走行式建設機械
    の排気装置。
  2. 【請求項2】 車両進行方向に沿って配置したシャーシ
    フレーム内にエンジンを搭載し、かつ該シャーシフレー
    ムに懸架させた前車輪および後車輪を介して走行する車
    輪走行式建設機械において、 前記シャーシフレームの外部側方において前記前車輪と
    前記後車輪との間に配置され、前記エンジンから排出さ
    れた排気ガスが導入されるマフラーと、 前記マフラーに導入された排気ガスを前記シャーシフレ
    ームの上方部に向けて導出させる上方排気導管と、 前記マフラーに導入された排気ガスを前記シャーシフレ
    ームの下方部に向けて導出させる下方排気導管と、 これら上方排気導管および下方排気導管と前記マフラー
    との間を択一的に接続する排気導管選択手段と、 前記車輪走行式建設機械の動作状態を検出する動作状態
    検出手段と、 前記動作状態検出手段の検出結果に基づいて前記排気導
    管選択手段を駆動し、前記車輪走行式建設機械が作業状
    態にある場合に前記上方排気導管を選択する一方、前記
    車輪走行式建設機械が走行状態にある場合に前記下方排
    気導管を選択する排気方向制御手段とを備えることを特
    徴とする車輪走行式建設機械の排気装置。
  3. 【請求項3】 前記排気導管における排気ガスの吐出部
    に設けられ、当該排気ガスの吐出方向を変更する吐出方
    向変更手段をさらに備えることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2記載の車輪走行式建設機械の排気装置。
  4. 【請求項4】 前記排気導管選択手段は、 前記マフラーから排出された排気ガスが導入され、かつ
    前記複数の排気導管の基端部がそれぞれ接続された排気
    ボックスと、 前記排気ボックスの内部に移動可能に配設され、前記複
    数の排気導管の基端開口を択一的に閉塞する排気ダンパ
    ーと を備えることを特徴とする請求項1または請求項2また
    は請求項3記載の車輪走行式建設機械の排気装置。
  5. 【請求項5】 前記カバーは、 前記シャーシフレームにおける前記マフラーおよび前記
    排気導管選択手段の前後両端部に対応する部位に設けた
    一対の隔壁部材と、 これら一対の隔壁間の外側部を閉塞する外壁部材とを備
    え、かつ前記シャーシフレームとの間に収容室を構成す
    るものであることを特徴とする請求項1記載の車輪走行
    式建設機械の排気装置。
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