JP2000124527A - パルスレーザ用電源装置 - Google Patents

パルスレーザ用電源装置

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JP2000124527A
JP2000124527A JP10298821A JP29882198A JP2000124527A JP 2000124527 A JP2000124527 A JP 2000124527A JP 10298821 A JP10298821 A JP 10298821A JP 29882198 A JP29882198 A JP 29882198A JP 2000124527 A JP2000124527 A JP 2000124527A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】パルスレーザ装置の安定かつ長時間連続パルス
発振を可能とし、該パルスレーザ装置に用いられる光学
素子等の長寿命化をも促進し、狭帯域化パルスレーザ装
置に適用する場合、出力パルスレーザ光の狭帯域化を一
層促進する。 【解決手段】可飽和リアクトルSL1〜SL3およびコ
ンデンサC1〜C3からなる磁気パルス圧縮回路を介し
て順次磁気パルス圧縮しつつ転送し、最終段のピーキン
グコンデンサCPに並列接続されたレーザ放電部LDに
供給するパルスレーザ用電源装置であって、ピーキング
コンデンサCPに並列接続され、該ピーキングコンデン
サCPからレーザ放電部LDのアノード12への転送方
向を順方向とするダイオードD1と、ピーキングコンデ
ンサCPからのパルスエネルギーをレーザ放電部LDに
流す最終エネルギー転送閉回路上に直接接続され、該パ
ルスエネルギーを時間的に伸長するコイルL20を有す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、充電用直流高圧電
源に並列接続されたコンデンサに蓄積されたエネルギー
を磁気パルス圧縮回路を介してレーザ放電部に転送供給
するパルスレーザ用電源装置に関し、特に最終的にレー
ザ放電部に転送されるパルスエネルギーを時間的に伸長
し、さらには安定したパルスエネルギーとして出力する
ことができるパルスレーザ用電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、パルスレーザ用電源装置に
は、高速、大電流、高繰り返しパルス電源を実現するた
め、磁気パルス圧縮回路を付加するものがある。この磁
気パルス圧縮回路は、鉄心等の強磁性体の磁化の飽和を
利用するものである。
【0003】例えば、図13は磁気パルス圧縮回路を用
いた従来のパルスレーザ用電源装置の構成を示す図であ
る。図13において、充電用直流電源11は、例えば数
十kVの直流電源であり、これに並列接続されたコンデ
ンサC0を充電する。スイッチ素子SWのゲートG1に
パルスを印加してスイッチ素子SWをオンにすると、可
飽和リアクトルSL1の両端にコンデンサC0による放
電電圧がかかり、可飽和リアクトルSL1に設定された
電圧時間積に到達すると可飽和リアクトルSL1は飽和
状態となり、可飽和リアクトルSL1のインダクタンス
が急激に減少して導通状態となる。この導通状態によっ
てコンデンサC0に蓄積されていた電荷はスイッチ素子
SWを介し、電流I11として流れ、コンデンサC1に
転送される。この電流I11がほぼ流れ切った段階で次
段の可飽和リアクトルSL2がオンとなり、コンデンサ
C1に転送された電荷はコンデンサC2に転送される。
このコンデンサC2への電荷転送の完了時点で可飽和リ
アクトルSL3が飽和してオンになると、コンデンサC
2に蓄積された電荷は最終段のピーキングコンデンサC
Pに転送される。そして、このピーキングコンデンサC
Pに転送された電荷はレーザ放電部LDに印加され、放
電破壊して電流ILD10が流れて、レーザ媒質を放電
励起して、パルスレーザ発振が行われる。。
【0004】可飽和リアクトルSL1〜SL3が飽和す
る多段磁気圧縮回路の磁気スイッチの飽和時のインダク
タンスは、下流の磁気スイッチの飽和時のインダクタン
スの方が小さいのでパルス圧縮が行われる。すなわち、
図14(a)に示すように、可飽和リアクトルSL1が
オンしてコンデンサC0の端子電圧VC0が低下し、こ
の電荷の転送に伴ってコンデンサC1の端子電圧VC1
1が低下し、コンデンサC1への電荷転送が完了した時
点で可飽和リアクトルSL2がオンする。可飽和リアク
トルSL2がオンすると、コンデンサC1に転送した電
荷がコンデンサC2に転送される。同様にして、コンデ
ンサC2に電荷が転送完了したときに可飽和リアクトル
SL3がオンし、コンデンサC2からピーキングコンデ
ンサCPに電荷が転送される。
【0005】この場合、可飽和リアクトルSL1のオン
から可飽和リアクトルSL2のオンまでの間、可飽和リ
アクトルSL2のオンから可飽和リアクトルSL3のオ
ンまでの間、可飽和リアクトルSL3のオンからピーキ
ングコンデンサCPに電荷転送が完了するまでの間は、
順次短くなるように設定されるので、各電荷の転送間の
電流は図14(b)に示すように順次大きな電流値とな
り、パルス圧縮が実現される。
【0006】さらに、ピーキングコンデンサCPに転送
された電荷は、レーザ放電部LDに印加され、レーザ放
電部LD間の端子電圧VLD10が最大値に近い所定値
以上に達するとレーザ放電部LD間は放電破壊され、図
14(b)に示すように電流ILD10が流れる。その
後、ピーキングコンデンサCPとレーザ放電部LDとを
含む閉回路では、共振状態となって数回放電が繰り返さ
れる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、レーザ
放電部LD間の放電破壊で該レーザ放電部LD間を流れ
た電流ILD10は、再びピーキングコンデンサCPに
逆極性で蓄積され、この逆極性で蓄積された電荷エネル
ギーによって再度、当初の電流ILD10とは逆方向に
電荷エネルギーがレーザ放電部LDに流れ、不安定な放
電が行われる。すなわち、ピーキングコンデンサCPと
レーザ放電部LDとからなる転送エネルギー閉回路上で
共振が生じ、これが不安定な放電状態を生成させるとい
う、いわばリンギング状態が発生するという問題点があ
った。
【0008】また、レーザ放電部LD間を流れる電流I
LD1の先頭値は非常に大きな値であり、この大きな先
頭値をもつ放電エネルギーに対応した時間プロファイル
でパルスレーザ発振出力も生じるため、図13に示すパ
ルスレーザ用電源装置を用いたパルスレーザ装置の共振
器を構成する光学素子等の寿命を低下させるという問題
点があった。
【0009】なお、半導体露光装置に連続発振パルスレ
ーザ光を用いる場合、高精度で均一な露光を達成するた
めに、スペクトル線幅の狭帯域化が強く要望される。
【0010】そこで、本発明は、かかる問題点を除去
し、パルスレーザ装置の安定かつ長時間連続パルス発振
を可能とし、該パルスレーザ装置に用いられる光学素子
等の長寿命化をも促進することができ、狭帯域化パルス
レーザ装置に適用する場合には出力パルスレーザ光の狭
帯域化を一層促進することができるパルスレーザ用電源
装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段および効果】請求項1に係
る発明は、充電用直流電源からの電荷エネルギーを充電
用コンデンサに蓄積し、この充電用コンデンサに蓄積さ
れた電荷エネルギーをスイッチ素子のオンを契機とし
て、可飽和リアクトルおよびコンデンサからなる磁気パ
ルス圧縮回路を介して順次磁気パルス圧縮しつつ転送
し、最終段のコンデンサに並列接続されたレーザ放電部
に供給するパルスレーザ用電源装置において、前記最終
段のコンデンサに並列接続され、該最終段のコンデンサ
から前記レーザ放電部のアノードへの転送方向を順方向
とするダイオードを具備したことを特徴とする。
【0012】請求項1に係る発明では、前記ダイオード
によって最終エネルギー転送閉回路でのエネルギーが最
終段のコンデンサをバイパスして、最終エネルギー転送
閉回路上でのリンギングが防止されるため、パルスの時
間的伸長と安定した放電が可能となり、このパルスによ
って放電励起されたパルスレーザ光も時間的に伸長さ
れ、安定したパルスレーザ光を出力することになる。
【0013】しかも、時間的に伸長されたパルスレーザ
光は、パルスエネルギー値全体を維持したまま、そのピ
ーク値が低減されるため、光学素子等に与えるダメージ
を低減できることから、光学素子等の寿命を延ばし、該
光学素子等を交換することなく、長期に渡るレーザ発振
と安定したレーザ発振とを達成することができる。一
方、パルスレーザ光のピーク値の低減に伴ってパルスレ
ーザ装置に用いる光学素子等の選択幅が増大することか
ら、パルスレーザ用電源装置を用いたパルスレーザ装置
の小型軽量化の促進や大量生産を可能にする。
【0014】また、パルスレーザ光は時間的に伸長され
ることから、光共振器間の往復回数が増大したパルスレ
ーザ光が含まれ、パルスレーザ用電源装置がグレーティ
ング等の波長選択素子が含んで狭帯域化されたパルスレ
ーザ光を出力する狭帯域化パルスレーザ装置に適用する
場合には、出力されるパルスレーザ光の狭帯域化を一層
促進することができる。
【0015】請求項2に係る発明では、充電用直流電源
からの電荷エネルギーを充電用コンデンサに蓄積し、こ
の充電用コンデンサに蓄積された電荷エネルギーをスイ
ッチ素子のオンを契機として、可飽和リアクトルおよび
コンデンサからなる磁気パルス圧縮回路を介して順次磁
気パルス圧縮しつつ転送し、最終段のコンデンサに並列
接続されたレーザ放電部に供給するパルスレーザ用電源
装置において、前記最終段のコンデンサからのパルスエ
ネルギーを前記レーザ放電部に流す最終エネルギー転送
閉回路上に直接接続され、該パルスエネルギーを時間的
に伸長するパルス伸長手段を具備したことを特徴とす
る。
【0016】請求項2に係る発明では、前記パルス伸長
手段によって最終エネルギー転送閉回路上でのパルスが
時間的伸長され、この伸長されたパルスによって放電励
起されたパルスレーザ光も時間的に伸長される。
【0017】この場合、時間的に伸長されたパルスレー
ザ光は、パルスエネルギー値全体を維持したまま、その
ピーク値が低減されるため、光学素子等に与えるダメー
ジを低減できることから、光学素子等の寿命を延ばし、
該光学素子等を交換することなく、長期に渡るレーザ発
振と安定したレーザ発振とを達成することができる。一
方、パルスレーザ光のピーク値の低減に伴ってパルスレ
ーザ装置に用いる光学素子等の選択幅が増大することか
ら、パルスレーザ用電源装置を用いたパルスレーザ装置
の小型軽量化の促進や大量生産を可能にする。
【0018】また、パルスレーザ光は時間的に伸長され
ることから、光共振器間の往復回数が増大したパルスレ
ーザ光が含まれ、パルスレーザ用電源装置がグレーティ
ング等の波長選択素子が含んで狭帯域化されたパルスレ
ーザ光を出力する狭帯域化パルスレーザ装置に適用する
場合には、出力されるパルスレーザ光の狭帯域化を一層
促進することができる。
【0019】請求項3に係る発明では、充電用直流電源
からの電荷エネルギーを充電用コンデンサに蓄積し、こ
の充電用コンデンサに蓄積された電荷エネルギーをスイ
ッチ素子のオンを契機として、可飽和リアクトルおよび
コンデンサからなる磁気パルス圧縮回路を介して順次磁
気パルス圧縮しつつ転送し、最終段のコンデンサに並列
接続されたレーザ放電部に供給するパルスレーザ用電源
装置において、前記最終段のコンデンサに並列接続さ
れ、該最終段のコンデンサから前記レーザ放電部のアノ
ードへの転送方向を順方向とするダイオードと、前記最
終段のコンデンサからのパルスエネルギーを前記レーザ
放電部に流す最終エネルギー転送閉回路上に直列接続さ
れ、該パルスエネルギーを時間的に伸長するパルス伸長
手段とを具備したことを特徴とする。
【0020】請求項3に係る発明では、前記ダイオード
による最終エネルギー転送閉回路上でのリンギングが防
止され、さらに、前記ダイオードと前記パルス伸長手段
によるパルス伸長とが重畳されてパルスレーザ光の時間
的伸長を一層促進するとすることができることになり、
請求項1および2に係る発明の作用効果が一層促進され
る。
【0021】請求項4に係る発明は、請求項3に係る発
明において、前記ダイオードは、前記レーザ放電部のア
ノードと前記最終コンデンサと当該最終コンデンサを含
む前段の磁気パルス圧縮回路との共通接続点から前記最
終コンデンサとの間に、当該ダイオードの順方向出力端
が接続され、前記パルス伸長手段は、前記ダイオードの
順方向出力端の接続点と前記最終コンデンサとの間に直
列接続されることを特徴とする。
【0022】これにより、具体的なダイオード配置がな
され、最終コンデンサに蓄積されたパルスエネルギーは
パルス伸長手段を介してパルス伸長され、請求項3に係
る発明と同様な作用効果を奏する。
【0023】請求項5に係る発明は、請求項4に係る発
明において、前記パルス伸長手段は、前記ダイオードの
順方向出力端の接続点と前記共通接続点との間に設けら
れることを特徴とする。
【0024】これにより、具体的なダイオード配置がな
され、最終コンデンサに蓄積されたパルスエネルギーは
パルス伸長手段を介してパルス伸長され、請求項4に係
る発明と同様な作用効果を奏する。
【0025】請求項6に係る発明は、請求項5に係る発
明において、前記パルス伸長手段に並列接続された充電
用ダイオードをさらに具備し、前記充電用ダイオード
は、当該充電用ダイオードの順方向出力端を前記ダイオ
ードの順方向出力端の接続点に接続することを特徴とす
る。
【0026】請求項6に係る発明では、充電用ダイオー
ドを介して最終段の前段の磁気パルス圧縮過程において
転送されるパルスエネルギーは、パルス伸長手段を介さ
ずに最終コンデンサに蓄積されるため、最終エネルギー
転送閉回路上のみでパルス伸長され、パルス伸長の設定
制御が容易となる。しかも、この場合においても、ダイ
オードによってリンギングが防止され、安定した放電励
起がなされる。
【0027】請求項7に係る発明では、請求項3に係る
発明において、前記パルス伸長手段は、前記レーザ放電
部のアノードと前記最終コンデンサと当該最終コンデン
サを含む前段の磁気パルス圧縮回路との共通接続点と、
前記ダイオードの順方向入力端が接続される点との間で
あって、前記レーザ放電部が含まれる前記最終エネルギ
ー転送閉回路上に直列接続されることを特徴とする。
【0028】これにより、前段の磁気パルス圧縮回路に
おいて磁気圧縮されるパルスに影響を与えずに、最終エ
ネルギー転送閉回路上のみパルス伸長されるとともに、
ダイオードによってリンギングが防止されるため、安定
した放電励起がなされ、さらには安定したレーザパルス
発振がなされ、請求項6に係る発明と同様な作用効果を
奏する。
【0029】請求項8に係る発明は、請求項2〜7に係
る発明において、前記パルス伸長手段は、インダクタン
ス、または並列接続された抵抗とキャパシタンスとから
なる所定の時定数を有した回路であることを特徴とす
る。
【0030】これにより、具体的なパルス伸長を行うこ
とができる。なお、インダクタンスの場合には、エネル
ギーロスが小さくて済み、所定の時定数を有した回路で
ある場合には、抵抗分のエネルギーロスがあるものの、
インダクタンスと同様なパルス伸長を行うことができ
る。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。
【0032】図1は、本発明の第1の実施の形態である
パルスレーザ用電源装置の構成を示す図であり、図2
は、図1に示すパルスレーザ用電源装置の電荷エネルギ
ー転送動作を示すタイミングチャートである。
【0033】図1において、パルスレーザ用電源装置1
は、図13に示すパルスレーザ用電源装置20と同様
に、充電用直流電源11を有し、スイッチ素子SWと、
直列接続された充電用コンデンサC0と可飽和リアクト
ルSL1と転送用のコンデンサC1とがこの充電用直流
電源41に並列接続される。また、直列接続された可飽
和リアクトルSL2およびコンデンサC2はコンデンサ
C1に並列接続される。さらに、直列接続された可飽和
リアクトルSL3およびピーキングコンデンサCPはコ
ンデンサC2に並列接続される。また、ピーキングコン
デンサCPには、レーザ放電部LDと充電用のコイルL
とが並列接続されるとともに、リンギング防止用のダイ
オードD1が並列接続される。ここで、充電用直流電源
11の負極側、スイッチSWの順方向側、コンデンサC
1,C2およびピーキングコンデンサCPの一端、レー
ザ放電部LDのアノード12側、およびコイルLの一端
は、点P1で共通接続され、接地される。リンギング防
止用のダイオードD1の順方向側は、この点P1に接続
され、ピーキングコンデンサCPをパイパスするように
なっている。この図1に示すパルスレーザ用電源装置1
は、図13に示すパルスレーザ用電源装置20にリンギ
ング防止用のダイオードD1を付加した構成であり、ピ
ーキングコンデンサCPから転送される電荷エネルギー
をレーザ放電部LDに供給する際、ダイオードD1によ
って電流方向が一方向に制限され、レーザ放電部LDで
のリンギングが防止される。
【0034】次に、図2を参照して、このリンギング防
止用のダイオードD1を付加した場合のパルスレーザ用
電源装置1の動作について説明する。図2において、充
電用直流電源11によって印加される直流高電圧によっ
てコンデンサC0がゆっくりと充電され、コンデンサV
C0の電圧が+Eボルトまで充電される。この場合、コ
イルLを介した閉回路が直流的に構成されることにな
る。スイッチ素子SWのゲートG1にパルスを印加して
スイッチ素子SWをオンにすると、可飽和リアクトルS
L1の両端にコンデンサC0による放電電圧がかかり、
可飽和リアクトルSL1に設定された電圧時間積に到達
すると可飽和リアクトルSL1は飽和状態となり、可飽
和リアクトルSL1のインダクタンスが急激に減少して
導通状態となる。この導通状態によってコンデンサC0
に蓄積されていた電荷はスイッチ素子SWを介し、電流
I1として流れ、コンデンサC1に転送される。この電
流I1がほぼ流れ切った段階で次段の可飽和リアクトル
SL2がオンとなり、コンデンサC1に転送された電荷
はコンデンサC2に転送される。このコンデンサC2へ
の電荷転送の完了時点で可飽和リアクトルSL3が飽和
してオンになると、コンデンサC2に蓄積された電荷は
最終段のピーキングコンデンサCPに転送される。ここ
までのエネルギー転送動作は、図14に示すパルスレー
ザ用電源装置20と同じ動作である。
【0035】その後、ピーキングコンデンサCPに転送
された電荷はレーザ放電部LDへの印加電圧VLD1と
して印加され、印加電圧VLD1が所定電圧になった時
点でレーザ放電部LDは放電破壊し、電流ILD1が急
激に流れ、図示しないパルスレーザ装置のチャンバ内の
レーザ媒質を放電励起して、パルスレーザ発振が行われ
る。
【0036】図2に示すように、この電流ILD1は、
その後、ピーキングコンデンサCPの逆極性側に蓄積さ
れずに、ダイオードD1を介して、このダイオードD1
とレーザ放電部LDとからなる閉回路を環流し、この閉
回路上に内在する抵抗分、例えばダイオードD1の順方
向抵抗分によって減衰する。従って、電流ILD1は、
そのパルスのピーク値PP1の後、ダイオードD1を用
いない電流ILD10に比較して時間的に徐々に減衰
し、極性は維持される。その結果、リンギングが防止さ
れて不安定なパルスレーザ発振が防止され、電流ILD
1のパルス波形も極性が反転しない分、ダイオードD1
を付加しない場合に比べて、平坦な波形となり、同極性
のパルス波形が時間的に伸長されることにもなる。な
お、ダイオードD1を付加しても、ダイオードD1の順
方向抵抗によるエネルギーロスを除けば、転送される全
体のエネルギー値は同じである。
【0037】ここで、このパルス電流ILD1によって
放電励起されたパルスレーザ光は、パルス電流ILD1
とほぼ同様な時間波形をもった強度分布をなし、図示し
ないパルスレーザ装置の光共振器間を往復することにな
るが、例えばエキシマレーザの場合、数回程度の往復を
行って出力される。すなわち、光共振器内におけるレー
ザ光の往復回数である、ラウンドトリップ数nは最大で
も数回程度の値となり、グレーティング等の波長選択素
子によって狭帯域化を図る図示しない狭帯域化モジュー
ルがある場合、発光したレーザ光は、時間的に伸長され
て発生するため、最大ラウンドトリップ数nの値が伸長
された時間に対応して大きくなる。この関係は、次式で
示される。すなわち、 Δλf=Δλ/n^(1/2) である。ここで、Δλfは共振器内を1往復して出力し
た光のスペクトル線幅であり、Δλfはn往復した光の
スペクトル線幅である。また、「^」はべき乗を示す。
【0038】従って、スペクトル線幅Δλfは、ラウン
ドトリップ数の2分の1乗に逆比例して狭くなることに
なり、ラウンドトリップ数nが増大すればするほど、狭
帯域化が図れることになる。
【0039】この結果、パルスストレッチを行った放電
励起を狭帯域化を行うパルスレーザ装置に適用すること
により、レーザ光の狭帯域化が一層容易に行われること
になる。
【0040】しかも、パルスストレッチによって、パル
スレーザ光のピーク値も低減されて発光するため、共振
器内およびモニタ系に用いられる光学素子等へのダメー
ジが小さくなり、光学素子等の長寿命化が促進され、レ
ーザ部品を交換することなく、安定したパルスレーザ発
振および長期間のパルスレーザ発振を実現することにな
る。また、レーザ光の狭帯域化を行うパルスレーザ装置
に用いる光学素子等の選択幅が拡がり、小型軽量化や大
量生産等を可能にすることができる。
【0041】次に、図3および図4を参照して、第2の
実施の形態であるパルスレーザ用電源装置について説明
する。
【0042】図3において、第2の実施の形態では、第
1の実施の形態で付加されたリンギング防止用のダイオ
ードD1を取り除き、ピーキングコンデンサCPとレー
ザ放電部LDとからなる最終エネルギー転送回路上にコ
イルL11〜L15のリアクタンスを直列接続した構成
としている。コイルL11は、ピーキングコンデンサC
Pと、可飽和リアクトルSL3とレーザ放電部LDのカ
ソード13との間の点P2との間に直列接続される。コ
イルL12は、点P2と、レーザ放電部LDのカソード
13とコイルLとの間の点P3との間に直列接続され
る。コイルL13は、点P3と、レーザ放電部LDのカ
ソード13との間に直列接続される。コイルL14は、
レーザ放電部LDのアノード12と、該アノード12と
コイルLとの間の点P4との間に直列接続される。コイ
ル15は、点P4と、ピーキングコンデンサCPと接地
との間の点P1との間に直列接続される。コイル16
は、点P1とピーキングコンデンサCPとの間に直列接
続される。
【0043】これらのコイルL11〜L15の直列接続
の位置は、最終エネルギー転送回路上のいずれの位置で
もよく、少なくとも1つのコイルが配置されればよい。
例えば、コイルL15のみを接続して、他のコイルL1
1〜L14,L16を取り除いた構成としてもよい。要
は、所望のインダクタンスが最終エネルギー転送回路上
に設けられればよい。但し、コイルL11,L16が設
けられた場合には、前段の磁気パルス圧縮回路(可飽和
リアクトルSL3〜コンデンサC2〜ピーキングコンデ
ンサCP〜可飽和リアクトルSL3)上にも重複するた
め、前段の磁気パルス圧縮された波形は、コイルL11
あるいはコイルL16のインダクタンスによって若干時
間的に伸長されたものとなる。
【0044】次に、図4に示すタイミングチャートを参
照して、最終エネルギー転送時におけるパルス波形につ
いて説明する。図4において、ピーキングコンデンサC
Pに電荷エネルギーが転送されるまでは、図2に示すタ
イミングチャートと同じ動作を行う。
【0045】その後、ピーキングコンデンサCPに転送
された電荷はレーザ放電部LDへの印加電圧VLD2と
して印加され、印加電圧VLD2が所定電圧になった時
点でレーザ放電部LDは放電破壊し、電流ILD2が急
激に流れ、図示しないパルスレーザ装置のチャンバ内の
レーザ媒質を放電励起して、パルスレーザ発振が行われ
る。
【0046】図4に示すように、この電流ILD2のパ
ルス波形は、最終エネルギー転送回路上に設けられたコ
イルL11〜L16のインダクタンスによって、このイ
ンダクタンスに対応して時間的に伸長した波形となり、
そのピーク値PP2は、コイルL11〜L16を設けな
い場合あるいはダイオードD1を設けた場合に比して、
小さな値をなり、パルス波形が時間的に伸長され、平坦
な波形となる。なお、放電後の電荷エネルギーは、ピー
キングコンデンサCPの逆極性側に再度蓄積され、共振
回路としてリンギングが発生するが、そのリンギング周
波数自体は小さな値となり、コイルL11〜L16を設
けない場合に比して、リンギングによるレーザ発振の不
安定さは減少される。
【0047】このようなコイルL11〜L16のインダ
クタンスによるパルスストレッチによって、パルスレー
ザ光のピーク値は図1のパルスレーザ用電源装置1に比
して小さな値となるため、共振器内およびモニタ系に用
いられる光学素子等へのダメージが小さくなり、光学素
子等の長寿命化が一層促進され、レーザ部品を交換する
ことなく、安定したパルスレーザ発振および長期間のパ
ルスレーザ発振を実現することになる。
【0048】また、このことはレーザ光の狭帯域化を行
うパルスレーザ装置に用いる光学素子等の選択幅が拡が
り、小型軽量化や大量生産等を一層可能にすることがで
きるとともに、パルスストレッチによりパルス波形が時
間的に伸長するため、最大ラウンドトリップ数nが増大
したパルスレーザ光を出力するので、狭帯域化を一層促
進することができる。
【0049】次に、図5および図6を参照して、第3の
実施の形態であるパルスレーザ用電源装置について説明
する。
【0050】図5において、第3の実施の形態では、第
1の実施の形態の構成に、さらにリンギング防止用のダ
イオードD1の順方向側出力点P10と点P1との間に
インダクタンスとしてのコイルL20を付加した構成と
なっている。逆に言えば、第2の実施の形態の構成にお
けるコイルL16のみを設け、さらにリンギング防止用
のダイオードD1を設け、このダイオードD1の順方向
出力点をこのコイルL16とピーキングコンデンサCP
との間とした構成である。
【0051】次に、図6に示すタイミングチャートを参
照して、最終エネルギー転送時におけるパルス波形につ
いて説明する。図6において、ピーキングコンデンサC
Pに電荷エネルギーが転送されるまでは、図2に示すタ
イミングチャートとほぼ同じ動作である。但し、コイル
L20のインダクタンスにより、最終エネルギー転送回
路の前段の磁気パルス圧縮回路での電荷エネルギー転送
がコイルL20によってパルスストレッチされるため、
電流波形I3は、ピーク値が若干低下し、パルス圧縮時
間T3も若干長い、電流波形I3’となる。なお、転送
される電荷エネルギーは変わらない。
【0052】その後、ピーキングコンデンサCPに転送
された電荷はレーザ放電部LDへの印加電圧VLD3と
して印加され、印加電圧VLD3が所定電圧になった時
点でレーザ放電部LDは放電破壊され、電流ILD3が
急激に流れ、図示しないパルスレーザ装置のチャンバ内
のレーザ媒質を放電励起して、パルスレーザ発振が行わ
れる。
【0053】図6に示すように、この電流ILD3のパ
ルス波形は、最終エネルギー転送回路上に設けられたコ
イルL20のインダクタンスによって、このインダクタ
ンスに対応して時間的に伸長した波形となるとともに、
リンギング防止用のダイオードD1によってさらに連続
的にコイルL20のインダクタンスの影響を受けて時間
的に伸長した波形となり、そのピーク値PP3は、その
パルスストレッチに伴って、ピーク値PP2よりも小さ
な値となり、平坦なパルス波形となる。しかも、ダイオ
ードD1によってリンギングが防止されるため、パルス
レーザ発振が安定したものとなる。
【0054】このパルスストレッチによって、パルスレ
ーザ光のピーク値PP3は第2の実施の形態におけるピ
ーク値PP2よりも小さな値となるため、共振器内およ
びモニタ系に用いられる光学素子等へのダメージが小さ
くなり、光学素子等の長寿命化が一層促進され、レーザ
部品を交換することなく、安定したパルスレーザ発振お
よび長時間のパルスレーザ発振を実現することになる。
【0055】しかも、ダイオードD1によって安定した
パルスレーザ発振が可能となる。
【0056】また、第2の実施の形態と同等以上に、レ
ーザ光の狭帯域化を行うパルスレーザ装置に用いる光学
素子等の選択幅が拡がり、小型軽量化や大量生産等を一
層可能にすることができるとともに、パルスストレッチ
によりパルス波形が時間的に一層伸長するため、最大ラ
ウンドトリップ数nが更に増大したパルスレーザ光を出
力するので、狭帯域化を一層促進することができる。
【0057】次に、図7および図8を参照して、第4の
実施の形態であるパルスレーザ用電源装置について説明
する。
【0058】図7において、第4の実施の形態では、第
3の実施の形態におけるコイルL20の構成配置を、ピ
ーキングコンデンサCPと点P10との間としている。
すなわち、図7において、コイルL21は、コンデンサ
D1の順方向出力側の点P11とピーキングコンデンサ
CPとの間に配置される。
【0059】図8に示すタイミングチャートを参照し
て、最終エネルギー転送時におけるパルス波形について
説明する。図8において、ピーキングコンデンサCPに
電荷エネルギーが転送されるまでは、図6に示すタイミ
ングチャートと同じである。
【0060】その後、ピーキングコンデンサCPに転送
された電荷はレーザ放電部LDへの印加電圧VLD4と
して印加され、印加電圧VLD4が所定電圧となった時
点でレーザ放電部LDは放電破壊され、電流ILD4が
急激に流れ、図示しないパルスレーザ装置のチャンバ内
のレーザ媒質を放電励起して、パルスレーザ発振が行わ
れる。
【0061】図8に示すように、この電流ILD4のパ
ルス波形は、最終エネルギー転送回路上に設けられたコ
イルL21のインダクタンスによって、このインダクタ
ンスに対応して時間的に伸長した波形となるとともに、
リンギング防止用のダイオードD1によってリンギング
が防止される。また、そのピーク値PP4は、そのパル
スストレッチに伴って、ピーク値PP2よりも小さな値
となり、電流ILD3と同様に平坦なパルス波形とな
る。
【0062】但し、最終エネルギー転送回路を一巡した
電流ILD4は、その後コイルL21を経由することが
ないので、コイルL21によるパルスストレッチはされ
ない。そのため、図8に示すように、電流ILD4のピ
ーク値PP4は電流ILD3のピーク値PP3に比較し
て早い時点に現れることになる。
【0063】このようなパルスストレッチによって、パ
ルスレーザ光のピーク値PP4は第2の実施の形態にお
けるピーク値PP2により小さな値となり、また、ピー
ク値PP3とほぼ同様な値となることから、共振器内お
よびモニタ系に用いられる光学素子等へのダメージが小
さくなり、光学素子等の長寿命化が一層促進され、レー
ザ部品を交換することなく、安定したパルスレーザ発振
および長時間のパルスレーザ発振を実現することにな
る。
【0064】しかも、第3の実施の形態と同様に、ダイ
オードD1によって安定したパルスレーザ発振が可能と
なる。
【0065】また、第3の実施の形態と同様に、レーザ
光の狭帯域化を行うパルスレーザ装置に用いる光学素子
等の選択幅が拡がり、小型軽量化や大量生産等を一層可
能にすることができるとともに、パルスストレッチによ
りパルス波形が時間的に一層伸長するため、最大ラウン
ドトリップ数nが更に増大したパルスレーザ光を出力す
るので、狭帯域化を一層促進することができる。
【0066】次に、図9および図10を参照して、第5
の実施の形態であるパルスレーザ用電源装置について説
明する。
【0067】図9において、第5の実施の形態では、第
3の実施の形態にさらにダイオードD2を付加した構成
となっている。ダイオードD2は、コイルL20の両端
に並列接続され、その順方向を磁気パルス圧縮方向、す
なわち、点P1から点P10に向いている。従って、最
終エネルギー転送回路の前段の磁気パルス圧縮回路から
転送される電荷エネルギーは、コイルL20を経由せ
ず、ダイオードD2を介してピーキングコンデンサCP
に蓄積されることになる。
【0068】図10に示すタイミングチャートを参照し
て、最終エネルギー転送時におけるパルス波形について
説明すると、ピーキングコンデンサCPに電荷エネルギ
ーが転送されるまでは、図2に示すタイミングチャート
と同じであり、その後におけるピーキングコンデンサC
Pからレーザ放電部LDへの電荷エネルギーの転送は、
第3の実施の形態で示した図6に示すタイミングチャー
トと同じである。
【0069】すなわち、最終エネルギー転送時直前の電
流I3は、ダイオードD2を経由するため、パルス波形
は時間的に伸長せず、最終エネルギー転送時後における
電流ILD5は電流ILD3と同様にコイルL20によ
るパルスストレッチが繰り返し行われることになる。こ
の場合、第3の実施の形態と同様にダイオードD1によ
ってリンギングが防止される。
【0070】従って、第5の実施の形態では、第3の実
施の形態と同様なパルス波形を出力することができるの
で、第3の実施の形態と同様な作用効果を奏するが、そ
の前段における磁気パルス圧縮過程に影響を与えること
がないので、磁気パルス圧縮がより効果的に行われるこ
とになる。また、最終エネルギー転送時におけるパルス
ストレッチのみを考えればよいので設計上も容易であ
り、所望のパルスストレッチを容易に得ることができ
る。
【0071】次に、図11を参照して第6の実施の形態
であるパルスレーザ用電源装置について説明する。
【0072】図11において、第6の実施の形態では、
第3の実施の形態におけるコイルL20を取り除いて、
ダイオードD1の順方向入力側の点P12と、レーザ放
電部LDのカソード13とコイルLとの間の接続点P1
3との間に配置した構成としている。これにより、第6
の実施の形態では図9に示す第5の実施の形態の動作と
全く同様な動作を行うことになる。
【0073】しかも、この場合、図9に示す第5の実施
の形態では、ダイオードD2を必要としたが、第6の実
施の形態では、ダイオードD2の構成が必ずしも必要で
はない。
【0074】これは、インダクタンスたるコイルL22
が最終エネルギー転送回路上であっって、前段の磁気パ
ルス圧縮回路とは無関係の位置に配置されるからであ
る。
【0075】従って、最終エネルギー転送回路上であっ
て、ピーキングコンデンサCPとダイオードD1との並
列回路上以外の部署に直列にコイルを配置すればよいこ
とになり、そのような構成としても、第6の実施の形態
と同様な作用効果を奏する。
【0076】次に、図12を参照して、第7の実施の形
態であるパルスレーザ用電源装置について説明する。
【0077】図12に示すパルスレーザ用電源装置は、
図3に示す第2の実施の形態におけるコイルL11〜L
16の内のコイルL15のみを取り付けた場合で、この
コイルL15の代わりに、抵抗RとコンデンサCとの並
列回路であるパルス伸長回路8を最終エネルギー転送回
路上に直列接続した構成としている。
【0078】この図12に示すパルスレーザ用電源装置
では、図3に示す第2の実施の形態とほぼ同様な動作を
行うが、抵抗Rによるエネルギーロスの分だけ、電流I
LD2の波形が早く減少することになる。
【0079】もちろん、このパルス伸長回路8によるパ
ルス伸長は、抵抗RとコンデンサCとの時定数によって
決定することができる。
【0080】また、パルス伸長回路8は、第2の実施の
形態から第6の実施の形態までのコイルに代えて適用で
きるのは言うまでもなく、その場合、抵抗Rによるエネ
ルギーロスが生じ、パルス波形も減少が早くなる。
【0081】なお、上述した実施の形態におけるスイッ
チ素子SWは、高速動作が可能で大電力用のスイッチ素
子であればよく、例えばサイリスタ、IGBT(絶縁ゲ
ート型バイポーラトランジスタ)、バイポーラトランジ
スタ、MOSFET等の半導体電力デバイスが適用でき
る。
【0082】また、スイッチ素子SWは、複数のスイッ
チ素子を直列接続した構成として各スイッチ素子にかか
る耐圧を軽減するようにしてもよい。
【0083】さらに、上述した実施の形態では、まず充
電用コンデンサC0に充電するようにしているが、この
充電用コンデンサC0を取り除き、充電用直流電源1が
可飽和リアクトルSL1,SL2を介してコンデンサC
1,C2を直接充電するようにしてもよい。この場合、
コイルLは取り除かれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態であるパルスレーザ
用電源装置の構成を示す図である。
【図2】図1に示すパルスレーザ用電源装置1の動作を
示すタイミングチャートである。
【図3】本発明の第2の実施の形態であるパルスレーザ
用電源装置の構成を示す図である。
【図4】図3に示すパルスレーザ用電源装置2の動作を
示すタイミングチャートである。
【図5】本発明の第3の実施の形態であるパルスレーザ
用電源装置の構成を示す図である。
【図6】図5に示すパルスレーザ用電源装置3の動作を
示すタイミングチャートである。
【図7】本発明の第4の実施の形態であるパルスレーザ
用電源装置の構成を示す図である。
【図8】図7に示すパルスレーザ用電源装置4の動作を
示すタイミングチャートである。
【図9】本発明の第5の実施の形態であるパルスレーザ
用電源装置の構成を示す図である。
【図10】図9に示すパルスレーザ用電源装置5の動作
を示すタイミングチャートである。
【図11】本発明の第6の実施の形態であるパルスレー
ザ用電源装置の構成を示す図である。
【図12】本発明の第7の実施の形態であるパルスレー
ザ用電源装置の構成を示す図である。
【図13】従来のパルスレーザ用電源装置の構成を示す
図である。
【図14】図13に示す従来のパルスレーザ用電源装置
の動作を示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
1〜7…パルスレーザ用電源装置 8…パルス伸長回路 11…充電用直流電源 SW…スイッチ素子 G1…ゲ
ート SL1〜SL3…可飽和リアクトル L,L11〜L16,L20〜L22…コイル D1,D2…ダイオード C0…充電用コンデンサ C,C1,C2…コンデンサ R…抵抗 CP…ピーキングコンデンサ LD…レーザ放電部 12…アノード 13…カソード

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 充電用直流電源からの電荷エネルギーを
    充電用コンデンサに蓄積し、この充電用コンデンサに蓄
    積された電荷エネルギーをスイッチ素子のオンを契機と
    して、可飽和リアクトルおよびコンデンサからなる磁気
    パルス圧縮回路を介して順次磁気パルス圧縮しつつ転送
    し、最終段のコンデンサに並列接続されたレーザ放電部
    に供給するパルスレーザ用電源装置において、 前記最終段のコンデンサに並列接続され、該最終段のコ
    ンデンサから前記レーザ放電部のアノードへの転送方向
    を順方向とするダイオードを具備したことを特徴とする
    パルスレーザ用電源装置。
  2. 【請求項2】 充電用直流電源からの電荷エネルギーを
    充電用コンデンサに蓄積し、この充電用コンデンサに蓄
    積された電荷エネルギーをスイッチ素子のオンを契機と
    して、可飽和リアクトルおよびコンデンサからなる磁気
    パルス圧縮回路を介して順次磁気パルス圧縮しつつ転送
    し、最終段のコンデンサに並列接続されたレーザ放電部
    に供給するパルスレーザ用電源装置において、 前記最終段のコンデンサからのパルスエネルギーを前記
    レーザ放電部に流す最終エネルギー転送閉回路上に直接
    接続され、該パルスエネルギーを時間的に伸長するパル
    ス伸長手段を具備したことを特徴とするパルスレーザ用
    電源装置。
  3. 【請求項3】 充電用直流電源からの電荷エネルギーを
    充電用コンデンサに蓄積し、この充電用コンデンサに蓄
    積された電荷エネルギーをスイッチ素子のオンを契機と
    して、可飽和リアクトルおよびコンデンサからなる磁気
    パルス圧縮回路を介して順次磁気パルス圧縮しつつ転送
    し、最終段のコンデンサに並列接続されたレーザ放電部
    に供給するパルスレーザ用電源装置において、 前記最終段のコンデンサに並列接続され、該最終段のコ
    ンデンサから前記レーザ放電部のアノードへの転送方向
    を順方向とするダイオードと、 前記最終段のコンデンサからのパルスエネルギーを前記
    レーザ放電部に流す最終エネルギー転送閉回路上に直列
    接続され、該パルスエネルギーを時間的に伸長するパル
    ス伸長手段とを具備したことを特徴とするパルスレーザ
    用電源装置。
  4. 【請求項4】 前記ダイオードは、 前記レーザ放電部のアノードと前記最終コンデンサと当
    該最終コンデンサを含む前段の磁気パルス圧縮回路との
    共通接続点から前記最終コンデンサとの間に、当該ダイ
    オードの順方向出力端が接続され、 前記パルス伸長手段は、 前記ダイオードの順方向出力端の接続点と前記最終コン
    デンサとの間に直列接続されることを特徴とする請求項
    3に記載のパルスレーザ用電源装置。
  5. 【請求項5】 前記パルス伸長手段は、 前記ダイオードの順方向出力端の接続点と前記共通接続
    点との間に設けられることを特徴とする請求項4に記載
    のパルスレーザ用電源装置。
  6. 【請求項6】 前記パルス伸長手段に並列接続された充
    電用ダイオードをさらに具備し、 前記充電用ダイオードは、当該充電用ダイオードの順方
    向出力端を前記ダイオードの順方向出力端の接続点に接
    続することを特徴とする請求項5に記載のパルスレーザ
    用電源装置。
  7. 【請求項7】 前記パルス伸長手段は、 前記レーザ放電部のアノードと前記最終コンデンサと当
    該最終コンデンサを含む前段の磁気パルス圧縮回路との
    共通接続点と、前記ダイオードの順方向入力端が接続さ
    れる点との間であって、前記レーザ放電部が含まれる前
    記最終エネルギー転送閉回路上に直列接続されることを
    特徴とする請求項3に記載のパルスレーザ用電源装置。
  8. 【請求項8】 前記パルス伸長手段は、 インダクタンス、または並列接続された抵抗とキャパシ
    タンスとからなる所定の時定数を有した回路であること
    を特徴とする請求項2〜7のうちのいずれか1項に記載
    のパルスレーザ用電源装置。
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