JP2000124327A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2000124327A
JP2000124327A JP10291966A JP29196698A JP2000124327A JP 2000124327 A JP2000124327 A JP 2000124327A JP 10291966 A JP10291966 A JP 10291966A JP 29196698 A JP29196698 A JP 29196698A JP 2000124327 A JP2000124327 A JP 2000124327A
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film
forming
silicon
oxide film
silicon oxide
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Akira Sotozono
明 外園
Kazuya Ouchi
和也 大内
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】CMOSデバイスにおけるpMOSトランジス
タのソース・ドレイン抵抗の低減、及びnMOSとpM
OSの両トランジスタの不純物プロファイルの均一化が
可能な半導体装置及びその製造方法を提供する。 【解決手段】CMOSデバイスを有する半導体装置にお
いて、nMOSトランジスタのソース、ドレイン拡散層
24上には単結晶シリコン膜26が形成され、pMOS
トランジスタのソース、ドレイン拡散層28上には、単
結晶シリコン膜30と単結晶シリコン膜26の積層膜が
形成される。nMOSトランジスタのゲート電極の側面
には、シリコン酸化膜14、シリコン窒化膜16、シリ
コン酸化膜18、シリコン酸化膜20、及びシリコン窒
化膜22の積層膜が形成され、pMOSトランジスタの
ゲート電極の側面には、シリコン酸化膜14、シリコン
酸化膜20、及びシリコン窒化膜22の積層膜が形成さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、相補形金属酸化
膜半導体(Complementary Metal-oxide Semiconductor
)(以下CMOS)デバイスを構成するnチャネルM
OSトランジスタとpチャネルMOSトランジスタとが
形成された半導体装置及びその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、CMOSデバイスは、高速化、高
性能化の要求を受けて微細化が進んでいる。この微細化
の要求より、半導体基板上の拡散領域、特に低濃度拡散
領域は浅い接合で形成することが不可欠になっている。
しかし、イオン注入の際に、加速電圧を低加速にするこ
とによる浅い接合の形成は、非常に困難なものとなって
きている。
【0003】そこで、ソース、ドレイン拡散領域を形成
する際に、イオン注入された不純物プロファイルの広が
りを抑制する目的、あるいはシリサイド化による接合リ
ークの増大を抑制する目的で、ゲート電極上とソース/
ドレインである拡散領域上のみに単結晶シリコンを選択
的に形成する構造(エレベーテッド(Elevated)Source
(S)/Drain(D)構造)が用いられている。
【0004】図35、図36を用いて、従来のエレベー
テッドS/D構造を有するCMOSデバイスについて説
明する。図35は、従来のエレベーテッドS/D構造と
LDD構造を有するCMOSデバイスの構造を概略的に
示す図である。図36は、従来のエレベーテッドS/D
構造とシングル・ドレイン構造を有するCMOSデバイ
スの構造を概略的に示す図である。
【0005】図35、図36に示すように、p形シリコ
ン半導体基板(あるいはn形シリコン半導体基板)10
0には、p形ウェル領域102、n形ウェル領域103
が形成されている。p形ウェル領域102とn形ウェル
領域103との間には、これらp形ウェル領域102、
n形ウェル領域103に形成される半導体素子を誘電体
分離するための素子分離絶縁膜104が形成されてい
る。
【0006】前記p形ウェル領域102上とn形ウェル
領域103上には、シリコン酸化膜からなるゲート絶縁
膜105を介してポリシリコン膜からなるゲート電極1
06が形成されている。
【0007】このような構造の半導体装置に対し、p形
ウェル領域102上及びn形ウェル領域103上のゲー
ト電極106の側面に、後酸化法によりゲート側壁膜と
しての第1のシリコン酸化膜(SiO2 )107を形成
する。さらに、ゲート側壁膜としての第2のシリコン酸
化膜108とシリコン窒化膜109を順次形成する。
【0008】さらに、図35に示すLDD構造では、n
MOSトランジスタ側の前記ゲート電極106の左右の
半導体基板内に、イオン注入法によって形成された浅い
低濃度のn形拡散領域110が形成され、この低濃度の
n形拡散領域110の左右には深い高濃度のn形拡散領
域111が形成されている。
【0009】pMOSトランジスタ側の前記ゲート電極
106の左右の半導体基板内には、イオン注入法によっ
て形成された浅い低濃度のp形拡散領域112が形成さ
れ、この低濃度のp形拡散領域112の左右には深い高
濃度のp形拡散領域113が形成される。さらに、両ト
ランジスタのゲート電極106上、n形拡散領域111
上、及びp形拡散領域113上には、エピタキシャル成
長によって形成された同一膜厚の単結晶シリコン膜11
4が形成されている。
【0010】また、図36に示すシングル・ドレイン構
造では、nMOSトランジスタ側の前記ゲート電極10
6の左右の半導体基板内に、イオン注入法によって形成
されたn形拡散領域115が形成される。
【0011】pMOSトランジスタ側の前記ゲート電極
106の左右の半導体基板内には、イオン注入法によっ
て形成されたp形拡散領域116が形成される。さら
に、両トランジスタのゲート電極106上、n形拡散領
域115、及びp形拡散領域116上には、エピタキシ
ャル成長によって形成された同一膜厚の単結晶シリコン
膜114が形成されている。
【0012】このようなエレベーテッドS/D構造を有
するCMOSデバイスは、次のような製造方法にて形成
されている。図35に示すLDD構造では、半導体基板
上にゲート電極を形成した後、低濃度拡散領域を形成す
る。さらに、ゲート側壁膜を形成し、ジクロルシランと
塩化水素をガスソースとしてシリコン単結晶選択成長を
行う。その後、高濃度拡散領域を形成することによっ
て、エレベーテッドS/D構造を有するCMOSデバイ
スが作成される。
【0013】また、図36に示すシングル・ドレイン構
造では、半導体基板上にゲート電極を形成する。さら
に、ゲート側壁膜を形成し、ジクロルシランと塩化水素
をガスソースとしてシリコン単結晶選択成長を行う。そ
の後、拡散領域を形成することによって、エレベーテッ
ドS/D構造を有するCMOSデバイスが作成される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】図35、図36に示す
従来のLDD構造あるいはシングル・ドレイン構造を有
するCMOSデバイスでは、CMOSデバイス中のnチ
ャネルMOSトランジスタ(以下nMOSトランジス
タ)とpチャネルMOSトランジスタ(pMOSトラン
ジスタ)の各ドーピング種における不純物のプロファイ
ルや拡散領域の抵抗の相違が考慮されることなく、ゲー
ト側壁膜や拡散領域上のシリコン膜がnMOSトランジ
スタとpMOSトランジスタとで同一膜厚で形成されて
いる。
【0015】このように、nMOSトランジスタより拡
散領域の抵抗値が高いpMOSトランジスタには、nM
OSトランジスタと同一膜厚のゲート側壁膜が形成され
ているため、pMOSトランジスタの拡散領域の抵抗が
nMOSトランジスタの拡散領域の抵抗に比べて高抵抗
になるという問題が生じている。
【0016】さらに、pMOSトランジスタの拡散領域
上のシリコン膜は、nMOSトランジスタのシリコン膜
とほぼ同一膜厚で形成されている。このため、不純物プ
ロファイルがnMOSトランジスタに比べて深くなり易
いpMOSトランジスタでは、拡散領域を形成するため
注入されたイオンが半導体基板中に深く入りすぎ、この
イオンがチャネル方向へ広く拡散してチャネルを短く
し、ショートチャネル効果を引き起こす場合がある。
【0017】また、プロセスの簡略化のため、図36に
示すように、シングルドレイン構造でCMOSデバイス
を製造した場合、従来の製造方法では拡散領域が形成さ
れる半導体基板上のシリコン膜や、ゲート側壁膜がnM
OSトランジスタとpMOSトランジスタとで同一膜厚
で形成される。この結果、pMOSトランジスタ側に注
入されるp形不純物の飛程距離がnMOSトランジスタ
側に注入されるn形不純物の飛程距離より長いため、n
MOSトランジスタとpMOSトランジスタにおける拡
散領域の不純物プロファイルが両トランジスタで大きく
異なってくるという問題がある。
【0018】すなわち、従来のCMOSデバイスでは、
ゲート電極の側面に形成されるゲート側壁膜はnMOS
トランジスタとpMOSトランジスタとで同一膜厚に形
成されている。また、拡散領域を浅い接合で形成する要
求から求められるエレベーテッドS/D構造において
も、拡散領域上のシリコンエピタキシャル膜はnMOS
トランジスタとpMOSトランジスタとで同一膜厚に形
成されている。
【0019】さらに、図36に示すように、シングルド
レイン構造を有するCMOSデバイスにおいて、拡散領
域が形成される半導体基板上のシリコン膜の膜厚がnM
OSトランジスタとpMOSトランジスタとで同一であ
る場合、n形不純物とp形不純物のプロファイルに相違
があることから、イオン注入条件の変更のみで両トラン
ジスタに所望のプロファイルを形成することは困難であ
る。
【0020】そこで本発明は、前記課題を鑑みてなされ
たものであり、nチャネルMOSトランジスタとpチャ
ネルMOSトランジスタを有する半導体装置において、
ゲート電極の側面に形成されるゲート側壁膜、及びソー
ス・ドレインである拡散領域上のシリコン膜の膜厚をそ
れぞれのトランジスタにおける適正な膜厚に形成するこ
とにより、pチャネルMOSトランジスタのソース・ド
レイン抵抗の低減、及び両トランジスタの不純物プロフ
ァイルの均一化が可能な半導体装置及びその製造方法を
提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明に係る半導体装置は、nチャネルMOSト
ランジスタとpチャネルMOSトランジスタとがエレベ
ーテッド−ソース/ドレイン構造を用いて形成されたC
MOSデバイスを有する半導体装置において、前記nチ
ャネルMOSトランジスタのソースあるいはドレインで
ある拡散層上に形成された第1の単結晶シリコン膜と、
前記pチャネルMOSトランジスタのソースあるいはド
レインである拡散層上に形成され、前記第1の単結晶シ
リコン膜の膜厚と異なる膜厚を有する第2の単結晶シリ
コン膜とを具備することを特徴とする。
【0022】また、この発明に係る半導体装置は、nチ
ャネルMOSトランジスタとpチャネルMOSトランジ
スタとを含むCMOSデバイスを有する半導体装置にお
いて、前記nチャネルMOSトランジスタのゲート電極
の側面に形成された第1の絶縁膜と、前記pチャネルM
OSトランジスタのゲート電極の側面に形成され、前記
第1の絶縁膜の膜厚と異なる膜厚を有する第2の絶縁膜
とを具備することを特徴とする。
【0023】また、この発明に係る半導体装置は、nチ
ャネルMOSトランジスタとpチャネルMOSトランジ
スタとがエレベーテッド−ソース/ドレイン構造を用い
て形成されたCMOSデバイスを有する半導体装置にお
いて、前記nチャネルMOSトランジスタのソースある
いはドレインである拡散層上に形成された第1の単結晶
シリコン膜と、前記pチャネルMOSトランジスタのソ
ースあるいはドレインである拡散層上に形成され、前記
第1の単結晶シリコン膜の膜厚と異なる膜厚を有する第
2の単結晶シリコン膜と、前記nチャネルMOSトラン
ジスタのゲート電極の側面に形成された第1の絶縁膜
と、前記pチャネルMOSトランジスタのゲート電極の
側面に形成され、前記第1の絶縁膜の膜厚と異なる膜厚
を有する第2の絶縁膜とを具備することを特徴とする。
【0024】また、この発明に係る半導体装置の製造方
法は、半導体基板に、素子形成領域を分離するための素
子分離絶縁膜を形成する工程と、前記素子形成領域にゲ
ート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜上にゲ
ート電極を形成する工程と、前記ゲート電極の表面を含
む半導体基板の全面に第1のシリコン酸化膜を形成する
工程と、前記第1のシリコン酸化膜上に第1のシリコン
窒化膜を形成する工程と、前記第1のシリコン窒化膜上
に第2のシリコン酸化膜を形成する工程と、nチャネル
MOSトランジスタが形成される素子形成領域の前記第
2のシリコン酸化膜及び前記第1のシリコン窒化膜を残
したまま、pチャネルMOSトランジスタが形成される
素子形成領域の前記第2のシリコン酸化膜及び前記第1
のシリコン窒化膜をエッチングする工程と、半導体基板
の全面に第3のシリコン酸化膜を形成する工程と、前記
第3のシリコン酸化膜上に第2のシリコン窒化膜を形成
する工程と、半導体基板面に対して平行な面に形成され
た前記第2のシリコン窒化膜を異方性ドライエッチング
し、半導体基板面に対して垂直な面に形成された前記第
2のシリコン窒化膜だけを残す工程とを具備することを
特徴とする。
【0025】また、この発明に係る半導体装置の製造方
法は、半導体基板に、素子形成領域を分離するための素
子分離絶縁膜を形成する工程と、前記素子形成領域にゲ
ート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜上にゲ
ート電極を形成する工程と、前記ゲート電極の表面を含
む半導体基板の全面に第1のシリコン酸化膜を形成する
工程と、前記第1のシリコン酸化膜上に第1のシリコン
窒化膜を形成する工程と、前記第1のシリコン窒化膜上
に第2のシリコン酸化膜を形成する工程と、nチャネル
MOSトランジスタが形成される素子形成領域の前記第
2のシリコン酸化膜及び前記第1のシリコン窒化膜を残
したまま、pチャネルMOSトランジスタが形成される
素子形成領域の前記第2のシリコン酸化膜及び前記第1
のシリコン窒化膜をエッチングする工程と、前記素子形
成領域に、ライトリー・ドープト・ドレイン構造を形成
するための低濃度の拡散層を形成する工程と、半導体基
板の全面に第3のシリコン酸化膜を形成する工程と、前
記第3のシリコン酸化膜上に第2のシリコン窒化膜を形
成する工程と、半導体基板面に対して平行な面に形成さ
れた前記第2のシリコン窒化膜を異方性ドライエッチン
グし、半導体基板面に対して垂直な面に形成された前記
第2のシリコン窒化膜だけを残す工程と、nチャネルM
OSトランジスタが形成される素子形成領域の前記第3
のシリコン酸化膜及び前記第2のシリコン酸化膜をエッ
チングする工程と、pチャネルMOSトランジスタが形
成される素子形成領域の前記第3のシリコン酸化膜及び
前記第1のシリコン酸化膜をエッチングする工程と、p
チャネルMOSトランジスタが形成される素子形成領域
の半導体基板のシリコン表面及びゲート電極上のみに第
1の単結晶シリコン膜を形成する工程と、nチャネルM
OSトランジスタが形成される素子形成領域の前記第1
のシリコン窒化膜及び前記第1のシリコン酸化膜をエッ
チングする工程と、nチャネルMOSトランジスタが形
成される素子形成領域の半導体基板のシリコン表面及び
ゲート電極上のみに第2の単結晶シリコン膜を形成する
とともに、これと同時にpチャネルMOSトランジスタ
が形成される素子形成領域の前記第1の単結晶シリコン
膜上のみに、前記第2の単結晶シリコン膜を形成する工
程と、前記素子形成領域に、ライトリー・ドープト・ド
レイン構造を形成するための高濃度の拡散層を形成する
工程とを具備することを特徴とする。
【0026】また、この発明に係る半導体装置の製造方
法は、半導体基板に、素子形成領域を分離するための素
子分離絶縁膜を形成する工程と、前記素子形成領域にゲ
ート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜上にゲ
ート電極を形成する工程と、前記ゲート電極の表面を含
む半導体基板の全面に第1のシリコン酸化膜を形成する
工程と、前記第1のシリコン酸化膜上に第1のシリコン
窒化膜を形成する工程と、前記第1のシリコン窒化膜上
に第2のシリコン酸化膜を形成する工程と、nチャネル
MOSトランジスタが形成される素子形成領域の前記第
2のシリコン酸化膜及び前記第1のシリコン窒化膜を残
したまま、pチャネルMOSトランジスタが形成される
素子形成領域の前記第2のシリコン酸化膜及び前記第1
のシリコン窒化膜をエッチングする工程と、前記素子形
成領域に、ソースあるいはドレインとなる低濃度の拡散
層を形成する工程と、半導体基板の全面に第3のシリコ
ン酸化膜を形成する工程と、前記第3のシリコン酸化膜
上に第2のシリコン窒化膜を形成する工程と、半導体基
板面に対して平行な面に形成された前記第2のシリコン
窒化膜を異方性ドライエッチングし、半導体基板面に対
して垂直な面に形成された前記第2のシリコン窒化膜だ
けを残す工程と、nチャネルMOSトランジスタが形成
される素子形成領域の前記第3のシリコン酸化膜及び前
記第2のシリコン酸化膜をエッチングする工程と、pチ
ャネルMOSトランジスタが形成される素子形成領域の
前記第3のシリコン酸化膜及び前記第1のシリコン酸化
膜をエッチングする工程と、pチャネルMOSトランジ
スタが形成される素子形成領域の半導体基板のシリコン
表面及びゲート電極上のみに、不純物が導入された第1
の単結晶シリコン膜を形成する工程と、nチャネルMO
Sトランジスタが形成される素子形成領域の前記第1の
シリコン窒化膜及び前記第1のシリコン酸化膜をエッチ
ングする工程と、nチャネルMOSトランジスタが形成
される素子形成領域の半導体基板のシリコン表面及びゲ
ート電極上のみに、不純物が導入されていない第2の単
結晶シリコン膜を形成するとともに、これと同時にpチ
ャネルMOSトランジスタが形成される素子形成領域の
前記第1の単結晶シリコン膜上のみに、前記第2の単結
晶シリコン膜を形成する工程と、pチャネルMOSトラ
ンジスタが形成される素子形成領域にソースあるいはド
レインとなる高濃度の拡散層を形成する工程と、不純物
が導入されていない前記第2の単結晶シリコン膜上を含
む半導体基板の全面に金属膜を形成する工程と、前記第
2の単結晶シリコン膜と前記金属膜とを反応させてシリ
サイド化し、金属シリサイド膜を形成する工程とを具備
することを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態について説明する。
【0028】図1は、この発明の第1の実施の形態の半
導体装置(CMOSデバイス)の構造を示す断面図であ
る。図2〜図7は、第1の実施の形態のCMOSデバイ
スの製造工程を示す各工程の断面図である。
【0029】まず、図1を用いて、第1の実施の形態の
CMOSデバイスの構造について説明する。
【0030】p形シリコン半導体基板(あるいはn形シ
リコン半導体基板)2には、図面に向かって左側にp形
ウェル領域4、右側にn形ウェル領域6が形成されてい
る。これらp形ウェル領域4とn形ウェル領域6との境
には、素子が形成される能動素子領域を分離するための
埋め込み素子分離絶縁膜8が形成されている。
【0031】p形ウェル領域4内及びn形ウェル領域6
内の半導体基板2上には、ゲート絶縁膜10を介してゲ
ート電極12が形成されている。前記ゲート絶縁膜10
はシリコン酸化膜(SiO2 )からなり、ゲート電極1
2はポリシリコン膜からなる。
【0032】次に、nチャネルMOSトランジスタ(以
下nMOSトランジスタ)の構造とpチャネルMOSト
ランジスタ(pMOSトランジスタ)の構造を分けて説
明する。
【0033】nMOSトランジスタでは、前記ゲート絶
縁膜10の側面及びゲート電極12の側面に、第1のシ
リコン酸化膜14が膜厚6nm程度形成される。この第
1のシリコン酸化膜14上には、第1のシリコン窒化膜
16が膜厚30nm程度形成される。第1のシリコン窒
化膜16上には、第2のシリコン酸化膜18が膜厚30
nm程度形成される。この第2のシリコン酸化膜18上
には、第3のシリコン酸化膜20が膜厚10nm程度形
成される。さらに、第3のシリコン酸化膜20上には、
第2のシリコン窒化膜22が膜厚20nm程度形成され
ている。
【0034】このようにゲート電極12の側面には、側
面がわから順に第1のシリコン酸化膜14、第1のシリ
コン窒化膜16、第2のシリコン酸化膜18、第3のシ
リコン酸化膜20、及び第2のシリコン窒化膜22の順
序で積層されたゲート側壁膜が形成されている。このと
き、ゲート側壁膜の膜厚は96nm程度になる。
【0035】ゲート電極12の左右のpウェル領域4内
には、ソース、ドレインであるn形拡散領域24が形成
されている。このn形拡散領域24は、例えばヒ素(A
s)を加速電圧40[keV]、ドーズ量4.0×10
15[cm-2]にてイオン注入することにより形成され
る。n形拡散領域24の半導体基板2表面からの深さ
は、ここでは63nm程度に設定される。
【0036】また、n形拡散領域24上及びゲート電極
12上には、単結晶シリコン膜26が形成されている。
この単結晶シリコン膜26は、例えばエピタキシャル成
長によって膜厚50nm程度に形成される。
【0037】次に、pMOSトランジスタでは、前記ゲ
ート絶縁膜10の側面及びゲート電極12の側面に、前
記第1のシリコン酸化膜14が膜厚6nm程度形成され
る。この第1のシリコン酸化膜14上には、前記第3の
シリコン酸化膜20が膜厚10nm程度形成される。さ
らに、第3のシリコン酸化膜20上には、前記第2のシ
リコン窒化膜22が膜厚20nm程度形成されている。
【0038】このようにゲート電極12の側面には、側
面がわから順に第1のシリコン酸化膜14、第3のシリ
コン酸化膜20、及び第2のシリコン窒化膜22の順序
で積層されたゲート側壁膜が形成されている。このと
き、ゲート側壁膜の膜厚は36nm程度になる。
【0039】ゲート電極12の左右のnウェル領域6内
には、ソース、ドレインであるp形拡散領域28が形成
されている。このp形拡散領域28は、例えばBF2
加速電圧30[keV]、ドーズ量4.0×1015[c
-2]にてイオン注入することにより形成される。p形
拡散領域28の半導体基板2表面からの深さは、ここで
は60nm程度に設定される。
【0040】また、p形拡散領域28上及びゲート電極
12上には、単結晶シリコン膜30、単結晶シリコン膜
26が下から順に形成されている。この単結晶シリコン
膜30、26は、例えばエピタキシャル成長によってそ
れぞれ膜厚30nm、50nm程度に形成され、合わせ
て膜厚80nm程度になる。
【0041】このように構成されたCMOSデバイスで
は、nMOSトランジスタとpMOSトランジスタとで
ゲート電極の側面に形成されるゲート側壁膜を異なる膜
厚で形成している。pMOSトランジスタではnMOS
トランジスタに比べてゲート側壁膜の膜厚を薄くするこ
とにより、チャネル端部からシリコン膜端部までのゲー
ト側壁膜の下に存在するp形拡散領域の距離を短くして
いる。このように、nMOSトランジスタとpMOSト
ランジスタにおけるゲート側壁膜をそれぞれ適正な膜厚
に設定することにより、CMOSデバイスにおいてpM
OSトランジスタのソース、ドレインであるp形拡散領
域の抵抗値が高くなるという不具合を防止することがで
きる。
【0042】また、このCMOSデバイスでは、pMO
Sトランジスタにおける拡散領域(ソース、ドレイン)
上のシリコン膜の膜厚がnMOSトランジスタにおける
拡散領域上のシリコン膜の膜厚に比べて厚い。このた
め、前記シリコン膜の上方から不純物を注入すると、p
MOSトランジスタの不純物プロファイルがnMOSト
ランジスタの不純物プロファイルに比べて基板表面から
極端に深くなるのを防ぐことができ、両トランジスタの
不純物プロファイルをほぼ同程度の深さに形成すること
が可能である。
【0043】したがって、従来のCMOSデバイスおい
て、p形の不純物が深くまでイオン注入され拡散しやす
いために、pMOSトランジスタの不純物プロファイル
がチャネルへ進入してショートチャネル効果を発生させ
るのを防止することができる。
【0044】以上説明したようにこの第1の実施の形態
の半導体装置によれば、シングルドレイン構造を有する
CMOSデバイスにおいて、nMOSトランジスタとp
MOSトランジスタとで、ゲート側壁膜の膜厚、及びソ
ース、ドレインである拡散領域上のシリコン膜の膜厚を
異なる膜厚にすることにより、両トランジスタにおける
拡散領域の抵抗や不純物プロファイルを考慮に入れた、
両トランジスタの要求に応じたCMOSデバイスを形成
することができる。
【0045】次に、図2〜図7を用いて、第1の実施の
形態のCMOSデバイスの製造方法について説明する。
【0046】まず、図2に示すように、p形シリコン半
導体基板(あるいはn形シリコン半導体基板)2に、埋
め込み素子分離法により、深さ400nmの素子分離絶
縁膜8を形成する。この素子分離絶縁膜8によって分離
された能動素子部の半導体基板2の表面に、20nm以
下のシリコン酸化膜を形成する。
【0047】このシリコン酸化膜の形成後、イオン注入
法により、p形ウェル領域4、n形ウェル領域6、及び
チャネルの形成を行う。このときの典型的なイオン注入
条件は次の通りである。p形ウェル領域4の形成では、
ホウ素(B)が加速電圧260[keV]、ドーズ量
2.0×1013[cm-2]でイオン注入される。p形ウ
ェル領域4のチャネルの形成では、リン(P)が加速電
圧130[keV]、ドーズ量1.5×1013[c
-2]でイオン注入される。また、n形ウェル領域6の
形成では、リンが加速電圧500[keV]、ドーズ量
3.0×1013[cm-2]でイオン注入される。n形ウ
ェル領域6のチャネルの形成では、ホウ素が加速電圧5
0[keV]、ドーズ量1.5×1013[cm-2]でイ
オン注入される。
【0048】その後、熱酸化法あるいはLPCVD法に
よって、膜厚1.5nm〜6nmのシリコン酸化膜から
なるゲート絶縁膜10を形成する。このゲート絶縁膜1
0上に、膜厚100nm〜200nmのポリシリコン膜
を形成する。続いて、光リソグラフィ法、X線リソグラ
フィ法、あるいは電子ビームリソグラフィ法によって、
ゲートを形成するために幅が50nm〜150nmのマ
スクパターンを形成する。そして、このマスクパターン
をマスクとして反応性イオンエッチング(RIE)法に
より、前記ポリシリコン膜とゲート絶縁膜10の前記シ
リコン酸化膜をエッチングしてゲート電極12を加工す
る。
【0049】次に、後酸化として熱酸化法によって、ゲ
ート電極12が形成された半導体基板2の全面にゲート
側壁膜となる第1のシリコン酸化膜14を膜厚6nm形
成する。さらに、LPCVD法により、シリコン酸化膜
14上に、同様にゲート側壁膜となる第1のシリコン窒
化膜16を形成する。さらに、この第1のシリコン窒化
膜16上に、同様にゲート側壁膜となる第2のシリコン
酸化膜(TEOS)18を堆積する。この際、前記第1
のシリコン窒化膜16の膜厚、第2のシリコン酸化膜1
8の膜厚は、CMOSデバイスの設計に合わせて、それ
ぞれ30nm程度とする。
【0050】なお、前記ゲート絶縁膜10にはシリコン
酸化膜を用いたが、これに限るわけではなく、SiO
N、SiN、さらに高誘電体膜のTa25 などを用い
てもよい。また、ゲート電極12を構成するポリシリコ
ンの代わりにタングステン(W)を用い、TiN、WN
をバリアメタルとしたメタルゲート構造としてもよい。
また、ゲート電極12を構成するポリシリコン膜上にバ
リアメタルとしてTiN、あるいはWNを形成し、この
バリアメタル上にWを形成したポリメタル構造としても
よい。
【0051】さらに、図2に示すように、フォトリソグ
ラフィ法によりマスクパターニングを行い、レジスト3
2を形成する。このレジスト32をマスクとして、pM
OSトランジスタ側の第2のシリコン酸化膜18をウェ
ットエッチングする。このウェットエッチングの後、1
60℃に加熱された燐酸を用いて、pMOSトランジス
タ側の第1のシリコン窒化膜16をウェットエッチング
する。このようなプロセスを経ることにより、ゲート絶
縁膜10へのダメージを防ぐことができる。
【0052】続いて、図3に示すように、レジスト32
を剥離した後、LPCVD法により、ゲート側壁膜とな
る第3のシリコン酸化膜20を形成する。さらに、この
第3のシリコン酸化膜20上に、第2のシリコン窒化膜
22をLPCVD法により堆積する。この際、前記第3
のシリコン酸化膜20の膜厚は10nm、前記第2のシ
リコン窒化膜22の膜厚は20nmとする。
【0053】次に、反応性イオンエッチング(RIE)
により、図4に示すように、第2のシリコン窒化膜22
をエッチングし、半導体基板2に垂直な面の第2のシリ
コン窒化膜22だけを残してゲート側壁膜を形成する。
その後、図5に示すように、希弗酸を用いて、nMOS
トランジスタ側の第3のシリコン酸化膜20と第2のシ
リコン酸化膜18をエッチングする。同様に、希弗酸に
よって、pMOSトランジスタ側の第3のシリコン酸化
膜20と第1のシリコン酸化膜14をエッチングする。
【0054】続いて、図6に示すように、シリコンが露
出した部分、すなわち半導体基板2のシリコン表面とゲ
ート電極12上にのみ、エピタキシャル成長により単結
晶シリコン膜30を膜厚30nm形成する。このシリコ
ン膜30の選択成長は、800℃以上の高温下、自然酸
化膜の除去のための水素雰囲気中で半導体基板2を加熱
し、SiH4 、SiH2 Cl2 、SiHCl3 等の反応
ガスを水素とともに半導体基板2に供給して行われる。
【0055】ここで、エピタキシャル成長に使用される
エピタキシャル成長装置は、反応室の形式で縦型、バレ
ル型、クラスタ型に分類され、加熱方式で抵抗加熱方
式、高周波加熱方式、ランプ加熱方式に分類される。さ
らに、ウェハ処理方式で枚葉式、バッチ式などに分類さ
れる。これらのうちいずれの方式であっても、シリコン
膜30の選択成長に使用することができる。
【0056】次に、160℃に加熱された燐酸を用い
て、nMOSトランジスタ側の第1のシリコン窒化膜1
6をウェットエッチングする。さらに、希弗酸を用い
て、nMOSトランジスタ側の第1のシリコン酸化膜1
4をウェットエッチングする。
【0057】続いて、図7に示すように、シリコンが露
出した部分、すなわちnMOSトランジスタ側の半導体
基板2のシリコン表面とゲート電極12上のみに、エピ
タキシャル成長により単結晶シリコン膜26を膜厚50
nm形成する。これと同時に、pMOSトランジスタ側
では前記シリコン膜30上にのみ、エピタキシャル成長
により単結晶のシリコン膜26を膜厚50nm形成す
る。このシリコン膜26の選択成長は、前述と同様に、
800℃以上の高温下、自然酸化膜の除去のための水素
雰囲気中で半導体基板2を加熱し、SiH4 、SiH2
Cl2 、SiHCl3 等の反応ガスを水素とともに半導
体基板2に供給して行われる。
【0058】その後、pMOSトランジスタ側をレジス
トにて保護し、nMOSトランジスタ側のみにイオン注
入を行ってソース、ドレインであるn形拡散領域24を
形成する。このn形拡散領域24の形成では、ヒ素(A
s)が加速電圧40[keV]、ドーズ量4.0×10
15[cm-2]でイオン注入される。さらに、nMOSト
ランジスタ側をレジストにて保護し、pMOSトランジ
スタ側のみにイオン注入を行ってソース、ドレインであ
るp形拡散領域28を形成する。このp形拡散領域28
の形成では、BF2 が加速電圧30[keV]、ドーズ
量4.0×1015[cm-2]でイオン注入される。
【0059】続いて、アニール工程を行い、n形拡散領
域24の半導体基板2表面からの深さを63nm程度
に、p形拡散領域28の半導体基板2表面からの深さを
60nm程度にする。
【0060】以上の製造工程により、図7に示すよう
に、シングルドレイン構造を有し、かつエレベーテッド
S/D構造を有するCMOSデバイスにおいて、ゲート
電極の側面に形成されたゲート側壁膜の膜厚がnMOS
トランジスタとpMOSトランジスタとで異なり、さら
に拡散領域上のシリコン膜の膜厚も、nMOSトランジ
スタとpMOSトランジスタとで異なるCMOSデバイ
スを製造することができる。
【0061】図7に示す工程以降は、通常のCMOSデ
バイスの製造方法に従ってその製造が行われる。簡単に
説明すると次のようになる。
【0062】図7に示す断面構造を有する半導体装置に
対して、層間膜として例えば、TEOS、BPSG、S
iNなどを堆積し、CMP法を用いて層間膜上を平坦化
する。続いて、フォトリソグラフィ法によりマスクパタ
ーニングを行った後、RIE法によりコンタクトホール
を形成する。
【0063】次に、バリアメタルとしてチタン(Ti)
あるいはTiNを堆積し、このTiあるいはTiN上に
タングステン(W)を選択的に成長させるか、または半
導体基板2の全面に形成する。その後、場合によっては
CMP法により、Wを含めた層間膜の平坦化を行う。続
いて、配線となる金属膜を堆積した後、フォトリソグラ
フィ法によりこの金属膜をパターニングし、配線を形成
する。以上の製造工程により、第1の実施の形態のCM
OSデバイスを製造する。
【0064】また、nMOSトランジスタのゲート電極
及びpMOSトランジスタのゲート電極が共通の入力節
点に接続され、nMOSトランジスタのn形ドレイン領
域が電源電位ラインに接続され、pMOSトランジスタ
のp形ソース領域が低電源(接地)電位ラインに接続さ
れ、かつnMOSトランジスタのn形ソース領域がpM
OSトランジスタのp形ドレイン領域と接続される。
【0065】なお、前述した工程中に、シリコン膜26
上に金属膜を堆積し、これらを反応させて金属シリサイ
ドを形成するサリサイドプロセスを組み合わせてもよ
い。前記金属膜としては、様々な金属を用いることがで
きるが、良く用いられるものとしてはチタン(Ti)、
コバルト(Co)、ニッケル(Ni)などが挙げられ
る。
【0066】以上の製造方法により製造されるCMOS
デバイスでは、pMOSトランジスタにおける拡散領域
(ソース、ドレイン)上のシリコン膜の膜厚がnMOS
トランジスタにおける拡散領域上のシリコン膜の膜厚に
比べて厚く形成されている。このため、前記シリコン膜
の上方から不純物を注入すると、pMOSトランジスタ
の不純物プロファイルがnMOSトランジスタの不純物
プロファイルに比べて基板表面から極端に深くなるのを
防ぐことができ、両トランジスタの不純物プロファイル
をほぼ同程度の深さに形成することが可能である。
【0067】また、nMOSトランジスタに比べて不純
物プロファイルが深くなりやすく、また拡散領域の抵抗
が高いpMOSトランジスタにおいては、拡散領域形成
のためのイオン注入が行われる半導体基板2上のシリコ
ン膜の膜厚を厚くでき、かつゲート電極の側面に形成さ
れるゲート側壁膜の膜厚を薄くすることができる。
【0068】以上説明したようにこの第1の実施の形態
の半導体装置の製造方法によれば、シングルドレイン構
造を有するCMOSデバイスにおいて、nMOSトラン
ジスタとpMOSトランジスタとでゲート側壁膜、及び
ソース、ドレインである拡散領域上のシリコン膜を作り
分けることにより、nMOSトランジスタとpMOSト
ランジスタとにおけるゲート側壁膜の膜厚及び拡散領域
上のシリコン膜の膜厚を異なる膜厚にすることができ
る。
【0069】次に、この発明の第2の実施の形態の半導
体装置(CMOSデバイス)について説明する。
【0070】図8は、この発明の第2の実施の形態のC
MOSデバイスの構造を示す断面図である。
【0071】p形シリコン半導体基板(あるいはn形シ
リコン半導体基板)2には、図面に向かって左側にp形
ウェル領域4、右側にn形ウェル領域6が形成されてい
る。これらp形ウェル領域4とn形ウェル領域6との境
には、素子が形成される能動素子領域を分離する素子分
離絶縁膜8が形成されている。
【0072】p形ウェル領域4内及びn形ウェル領域6
内の半導体基板2上には、ゲート絶縁膜10を介してゲ
ート電極12が形成されている。前記ゲート絶縁膜10
はシリコン酸化膜(SiO2 )からなり、ゲート電極1
2はポリシリコン膜からなる。
【0073】次に、nMOSトランジスタの構造とpM
OSトランジスタの構造を分けて説明する。
【0074】nMOSトランジスタでは、前記ゲート絶
縁膜10の側面及びゲート電極12の側面に、第1のシ
リコン酸化膜14が膜厚6nm程度形成される。この第
1のシリコン酸化膜14上には、第1のシリコン窒化膜
16が膜厚5nm程度形成される。第1のシリコン窒化
膜16上には、第2のシリコン酸化膜18が膜厚5nm
程度形成される。この第2のシリコン酸化膜18上に
は、第3のシリコン酸化膜20が膜厚10nm程度形成
される。さらに、第3のシリコン酸化膜20上には、第
2のシリコン窒化膜22が膜厚20nm程度形成されて
いる。
【0075】このようにゲート電極12の側面には、側
面がわから順に第1のシリコン酸化膜14、第1のシリ
コン窒化膜16、第2のシリコン酸化膜18、第3のシ
リコン酸化膜20、及び第2のシリコン窒化膜22の順
序で積層されたゲート側壁膜が形成されている。このと
き、ゲート側壁膜の膜厚は46nm程度になる。
【0076】ゲート電極12の左右のpウェル領域4内
には、ソース、ドレインであるn形拡散領域24が形成
されている。このn形拡散領域24は、例えばヒ素(A
s)が加速電圧40[keV]、ドーズ量4.0×10
15[cm-2]にてイオン注入され、熱処理を経て形成さ
れる。n形拡散領域24の半導体基板2表面からの深さ
は、ここでは63nm程度に設定される。
【0077】また、n形拡散領域24上及びゲート電極
12上には、単結晶シリコン膜26が形成されている。
この単結晶シリコン膜26は、例えばエピタキシャル成
長によって膜厚50nm程度に形成される。
【0078】次に、pMOSトランジスタでは、前記ゲ
ート絶縁膜10の側面及びゲート電極12の側面に、前
記第1のシリコン酸化膜14が膜厚6nm程度形成され
る。この第1のシリコン酸化膜14上には、前記第3の
シリコン酸化膜20が膜厚10nm程度形成される。さ
らに、第3のシリコン酸化膜20上には、前記第2のシ
リコン窒化膜22が膜厚20nm程度形成されている。
【0079】このようにゲート電極12の側面には、側
面がわから順に第1のシリコン酸化膜14、第3のシリ
コン酸化膜20、及び第2のシリコン窒化膜22の順序
で積層されたゲート側壁膜が形成されている。このと
き、ゲート側壁膜の膜厚は36nm程度になる。
【0080】ゲート電極12の左右のnウェル領域6内
には、ソース、ドレインであるp形拡散領域28が形成
されている。このp形拡散領域28は、例えばBF2
加速電圧30[keV]、ドーズ量4.0×1015[c
-2]にてイオン注入され、熱処理を経て形成される。
p形拡散領域28の半導体基板2表面からの深さは、こ
こでは60nm程度に設定される。
【0081】また、p形拡散領域28上及びゲート電極
12上には、単結晶シリコン膜30、単結晶シリコン膜
26が下から順に形成されている。この単結晶シリコン
膜30、26は、例えばエピタキシャル成長によってそ
れぞれ膜厚30nm、50nm程度に形成され、合わせ
て膜厚80nm程度になる。
【0082】このように構成されたCMOSデバイスで
は、pMOSトランジスタにおける拡散領域(ソース、
ドレイン)上のシリコン膜の膜厚がnMOSトランジス
タにおける拡散領域上のシリコン膜の膜厚に比べて厚
い。このため、前記シリコン膜の上方から不純物を注入
すると、pMOSトランジスタの不純物プロファイルが
nMOSトランジスタの不純物プロファイルに比べて基
板表面から極端に深くなるのを防ぐことができ、両トラ
ンジスタの不純物プロファイルをほぼ同程度の深さに形
成することが可能である。
【0083】したがって、従来のCMOSデバイスおい
て、p形の不純物が速く拡散するために、pMOSトラ
ンジスタの不純物プロファイルがチャネルへ進入してシ
ョートチャネル効果を発生させるのを防止することがで
きる。
【0084】以上説明したようにこの第2の実施の形態
の半導体装置によれば、シングルドレイン構造を有する
CMOSデバイスにおいて、nMOSトランジスタとp
MOSトランジスタとで、ソース、ドレインである拡散
領域上のシリコン膜の膜厚を異なる膜厚にすることによ
り、両トランジスタにおける不純物プロファイルを考慮
に入れた、両トランジスタの要求に応じたCMOSデバ
イスを形成することができる。
【0085】次に、前記第2の実施の形態の半導体装置
の製造方法について説明する。
【0086】この第2の実施の形態の半導体装置の製造
方法は、第1のシリコン窒化膜16の膜厚及び第2のシ
リコン酸化膜18の膜厚が異なる点を除き、図2〜図7
に示した第1の実施の形態の半導体装置の製造方法と同
様である。
【0087】すなわち、第1の実施の形態の製造方法で
は、第1のシリコン窒化膜16を膜厚30nm程度で形
成し、さらに第2のシリコン酸化膜18を膜厚30nm
程度で形成した。この第2の実施の形態の製造方法で
は、第1のシリコン窒化膜16を膜厚5nm程度で形成
し、さらに第2のシリコン酸化膜18を膜厚5nm程度
で形成する。その他の製造工程については、図2〜図7
に示した第1の実施の形態の半導体装置の製造方法と同
様である。
【0088】以上の製造方法により製造されるCMOS
デバイスでは、pMOSトランジスタにおける拡散領域
(ソース、ドレイン)上のシリコン膜の膜厚がnMOS
トランジスタにおける拡散領域上のシリコン膜の膜厚に
比べて厚く形成されている。このため、前記シリコン膜
の上方から不純物を注入すると、pMOSトランジスタ
の不純物プロファイルがnMOSトランジスタの不純物
プロファイルに比べて基板表面から極端に深くなるのを
防ぐことができ、両トランジスタの不純物プロファイル
をほぼ同程度の深さに形成することが可能である。
【0089】すなわち、nMOSトランジスタに比べて
不純物プロファイルが深くなりやすいpMOSトランジ
スタにおいては、拡散領域形成のためのイオン注入が行
われる半導体基板上のシリコン膜の膜厚を厚くすること
ができる。
【0090】以上説明したようにこの第2の実施の形態
の半導体装置の製造方法によれば、シングルドレイン構
造を有するCMOSデバイスにおいて、nMOSトラン
ジスタとpMOSトランジスタとでソース、ドレインで
ある拡散領域上のシリコン膜を作り分けることにより、
nMOSトランジスタとpMOSトランジスタとにおけ
る拡散領域上のシリコン膜の膜厚を異なる膜厚にするこ
とができる。
【0091】次に、この発明の第3の実施の形態の半導
体装置について説明する。
【0092】図9は、この発明の第3の実施の形態の半
導体装置(CMOSデバイス)の構造を示す断面図であ
る。図10〜図12は、第3の実施の形態のCMOSデ
バイスの製造工程を示す各工程の断面図である。
【0093】まず、図9を用いて、第3の実施の形態の
CMOSデバイスの構造について説明する。
【0094】p形シリコン半導体基板(あるいはn形シ
リコン半導体基板)2には、図面上の左側にp形ウェル
領域4、右側にn形ウェル領域6が形成されている。こ
れらp形ウェル領域4とn形ウェル領域6との境には、
素子が形成される能動素子領域を分離する素子分離絶縁
膜8が形成されている。
【0095】p形ウェル領域4内及びn形ウェル領域6
内の半導体基板2上には、ゲート絶縁膜10を介してゲ
ート電極12が形成されている。前記ゲート絶縁膜10
はシリコン酸化膜(SiO2 )からなり、ゲート電極1
2はポリシリコン膜からなる。
【0096】次に、nMOSトランジスタの構造とpM
OSトランジスタの構造を分けて説明する。
【0097】nMOSトランジスタでは、前記ゲート絶
縁膜10の側面及びゲート電極12の側面に、第1のシ
リコン酸化膜14が膜厚6nm程度形成される。この第
1のシリコン酸化膜14上には、第1のシリコン窒化膜
16が膜厚30nm程度形成される。第1のシリコン窒
化膜16上には、第2のシリコン酸化膜18が膜厚30
nm程度形成される。この第2のシリコン酸化膜18上
には、第3のシリコン酸化膜20が膜厚10nm程度形
成される。さらに、第3のシリコン酸化膜20上には、
第2のシリコン窒化膜22が膜厚20nm程度形成され
ている。
【0098】このようにゲート電極12の側面には、側
面がわから順に第1のシリコン酸化膜14、第1のシリ
コン窒化膜16、第2のシリコン酸化膜18、第3のシ
リコン酸化膜20、及び第2のシリコン窒化膜22の順
序で積層されたゲート側壁膜が形成されている。このと
き、ゲート側壁膜の膜厚は96nm程度になる。なお、
前記第1のシリコン窒化膜16を膜厚30nm程度、前
記第2のシリコン酸化膜18を膜厚30nm程度に形成
したが、第1のシリコン窒化膜16を膜厚10〜30n
m程度、第2のシリコン酸化膜18を膜厚10〜30n
m程度に形成してもよい。
【0099】ゲート電極12の左右のpウェル領域4内
には、ソース、ドレインであるn形拡散領域24が形成
されている。このn形拡散領域24は、例えばヒ素(A
s)が加速電圧40[keV]、ドーズ量4.0×10
15[cm-2]にてイオン注入され、熱処理を経て形成さ
れる。
【0100】また、pMOSトランジスタでは、前記ゲ
ート絶縁膜10の側面及びゲート電極12の側面に、前
記第1のシリコン酸化膜14が膜厚6nm程度形成され
る。この第1のシリコン酸化膜14上には、前記第3の
シリコン酸化膜20が膜厚10nm程度形成される。さ
らに、第3のシリコン酸化膜20上には、前記第2のシ
リコン窒化膜22が膜厚20nm程度形成されている。
【0101】このようにゲート電極12の側面には、側
面がわから順に第1のシリコン酸化膜14、第3のシリ
コン酸化膜20、及び第2のシリコン窒化膜22の順序
で積層されたゲート側壁膜が形成されている。このと
き、ゲート側壁膜の膜厚は36nm程度になる。
【0102】ゲート電極12の左右のnウェル領域6内
には、ソース、ドレインであるp形拡散領域28が形成
されている。このp形拡散領域28は、例えばBF2
加速電圧30[keV]、ドーズ量4.0×1015[c
-2]にてイオン注入され、熱処理を経て形成される。
【0103】このように構成されたCMOSデバイスで
は、nMOSトランジスタとpMOSトランジスタとで
ゲート電極の側面に形成されるゲート側壁膜を異なる膜
厚で形成している。pMOSトランジスタではnMOS
トランジスタに比べてゲート側壁膜の膜厚を薄くするこ
とにより、チャネル端部からシリコン膜端部までのゲー
ト側壁膜の下に存在するp形拡散領域の距離を短くして
いる。このように、nMOSトランジスタとpMOSト
ランジスタにおけるゲート側壁膜をそれぞれ適正な膜厚
に設定することにより、CMOSデバイスにおいてpM
OSトランジスタのソース、ドレインであるp形拡散領
域の抵抗値が高くなるという不具合を防止することがで
きる。
【0104】以上説明したようにこの第3の実施の形態
の半導体装置によれば、シングルドレイン構造を有する
CMOSデバイスにおいて、nMOSトランジスタとp
MOSトランジスタとで、ゲート側壁膜の膜厚を異なる
厚さにすることにより、両トランジスタにおける拡散領
域の抵抗を考慮に入れた、両トランジスタの要求に応じ
たCMOSデバイスを形成することができる。
【0105】次に、図10〜図12を用いて、第3の実
施の形態のCMOSデバイスの製造方法について説明す
る。
【0106】まず、図10に示すように、p形シリコン
半導体基板(あるいはn形シリコン半導体基板)2に、
埋め込み素子分離法により、深さ400nmの素子分離
絶縁膜8を形成する。この素子分離絶縁膜8によって分
離された能動素子部の半導体基板2の表面に、20nm
以下のシリコン酸化膜を形成する。
【0107】このシリコン酸化膜の形成後、イオン注入
法により、p形ウェル領域4、n形ウェル領域6、及び
チャネルの形成を行う。このときの典型的なイオン注入
条件は次の通りである。p形ウェル領域4の形成では、
ホウ素(B)が加速電圧260[keV]、ドーズ量
2.0×1013[cm-2]でイオン注入される。p形ウ
ェル領域4のチャネルの形成では、リン(P)が加速電
圧130[keV]、ドーズ量1.5×1013[c
-2]でイオン注入される。また、n形ウェル領域6の
形成では、リンが加速電圧500[keV]、ドーズ量
3.0×1013[cm-2]でイオン注入される。n形ウ
ェル領域6のチャネルの形成では、ホウ素が加速電圧5
0[keV]、ドーズ量1.5×1013[cm-2]でイ
オン注入される。
【0108】その後、熱酸化法あるいはLPCVD法に
よって、膜厚1.5nm〜6nmのシリコン酸化膜から
なるゲート絶縁膜10を形成する。このゲート絶縁膜1
0上に、膜厚100nm〜200nmのポリシリコン膜
を形成する。続いて、光リソグラフィ法、X線リソグラ
フィ法、あるいは電子ビームリソグラフィ法によって、
ゲートを形成するために幅が50nm〜150nmのマ
スクパターンを形成する。そして、このマスクパターン
をマスクとして反応性イオンエッチング(RIE)法に
より、前記ポリシリコン膜とゲート絶縁膜10の前記シ
リコン酸化膜をエッチングしてゲート電極12を加工す
る。
【0109】次に、後酸化として熱酸化法によって、ゲ
ート電極12が形成された半導体基板2の全面にゲート
側壁膜となる第1のシリコン酸化膜14を膜厚6nm形
成する。さらに、LPCVD法によりシリコン酸化膜1
4上に、同様にゲート側壁膜となる第1のシリコン窒化
膜16を形成する。さらに、この第1のシリコン窒化膜
16上に、同様にゲート側壁膜となる第2のシリコン酸
化膜(TEOS)18を堆積する。この際、前記第1の
シリコン窒化膜16の膜厚、第2のシリコン酸化膜18
の膜厚は、CMOSデバイスの設計に合わせて、それぞ
れ30nm程度とする。
【0110】なお、前記ゲート絶縁膜10にはシリコン
酸化膜を用いたが、これに限るわけではなく、SiO
N、SiN、さらに高誘電体膜のTa2 O5 などを用い
てもよい。また、ゲート電極12を構成するポリシリコ
ンの代わりにタングステン(W)を用い、TiN、WN
をバリアメタルとしたメタルゲート構造としてもよい。
また、ゲート電極12を構成するポリシリコン膜上にバ
リアメタルとしてTiN、あるいはWNを形成し、この
バリアメタル上にWを形成したポリメタル構造としても
よい。
【0111】さらに、図10に示すように、フォトリソ
グラフィ法によりマスクパターニングを行い、レジスト
32を形成する。このレジスト32をマスクとして、p
MOSトランジスタ側の第2のシリコン酸化膜18をウ
ェットエッチングする。このウェットエッチングの後、
160℃に加熱された燐酸を用いて、pMOSトランジ
スタ側の第1のシリコン窒化膜16をウェットエッチン
グする。このようなプロセスを経ることにより、ゲート
絶縁膜10へのダメージを防ぐことができる。
【0112】続いて、図11に示すように、レジスト3
2を剥離した後、LPCVD法により、ゲート側壁膜と
なる第3のシリコン酸化膜20を形成する。さらに、こ
の第3のシリコン酸化膜20上に、第2のシリコン窒化
膜22をLPCVD法により堆積する。この際、前記第
3のシリコン酸化膜20の膜厚は10nm、前記第2の
シリコン窒化膜22の膜厚は20nmとする。
【0113】次に、反応性イオンエッチング(RIE)
により、図12に示すように、第2のシリコン窒化膜2
2をエッチングし、半導体基板2に垂直な面の第2のシ
リコン窒化膜22だけを残してゲート側壁膜を形成す
る。その後、希弗酸を用いて、nMOSトランジスタ側
の第3のシリコン酸化膜20と第2のシリコン酸化膜1
8をエッチングする。同様に、希弗酸によって、pMO
S側の第3のシリコン酸化膜20と第1のシリコン酸化
膜14をエッチングする。
【0114】さらに、図12に示すように、160℃に
加熱された燐酸を用いて、nMOSトランジスタ側の第
1のシリコン窒化膜16をウェットエッチングする。さ
らに、希弗酸を用いて、nMOSトランジスタ側の第1
のシリコン酸化膜14をウェットエッチングする。
【0115】その後、pMOSトランジスタ側をレジス
トにて保護し、nMOSトランジスタ側のみにイオン注
入を行ってソース、ドレインとなるn形拡散領域24を
形成する。このn形拡散領域24の形成では、ヒ素(A
s)が加速電圧40[keV]、ドーズ量4.0×10
15[cm-2]でイオン注入される。さらに、nMOSト
ランジスタ側をレジストにて保護し、pMOSトランジ
スタ側のみにイオン注入を行ってソース、ドレインとな
るp形拡散領域28を形成する。このp形拡散領域28
の形成では、BF2 が加速電圧30[keV]、ドーズ
量4.0×1015[cm-2]でイオン注入される。
【0116】続いて、熱処理による拡散工程を行うこと
によって結晶回復、不純物の活性化を行う。
【0117】以上の製造工程により、図12に示すよう
に、シングル・ドレイン構造を有し、かつエレベーテッ
ドS/D構造を有するCMOSデバイスにおいて、ゲー
ト電極の側面に形成されたゲート側壁膜の膜厚がnMO
SトランジスタとpMOSトランジスタとで異なるCM
OSデバイスを製造することができる。
【0118】図12に示す工程以降は、通常のCMOS
デバイスの製造方法に従ってその製造が行われる。簡単
に説明すると次のようになる。
【0119】図12に示す断面構造を有する半導体装置
に対して、層間膜として例えば、TEOS、BPSG、
SiNなどを堆積し、CMP法を用いて層間膜上を平坦
化する。続いて、フォトリソグラフィ法によりマスクパ
ターニングを行った後、RIE法によりコンタクトホー
ルを形成する。
【0120】次に、バリアメタルとしてチタン(Ti)
あるいはTiNを堆積し、このTiあるいはTiN上に
タングステン(W)を選択的に成長させるか、または半
導体基板2の全面に形成する。その後、場合によっては
CMP法により、Wを含めた層間膜の平坦化を行う。続
いて、配線となる金属膜を堆積した後、フォトリソグラ
フィ法によりこの金属膜をパターニングし、配線を形成
する。以上の製造工程により、第3の実施の形態のCM
OSデバイスを製造する。
【0121】また、nMOSトランジスタのゲート電極
及びpMOSトランジスタのゲート電極が共通の入力節
点に接続され、nMOSトランジスタのn形ドレイン領
域が電源電位ラインに接続され、pMOSトランジスタ
のp形ソース領域が低電源(接地)電位ラインに接続さ
れ、かつnMOSトランジスタのn形ソース領域がpM
OSトランジスタのp形ドレイン領域に接続される。
【0122】前述した製造方法により、pMOSトラン
ジスタにおいてはnMOSトランジスタに比べて、ゲー
ト電極の側面に形成されるゲート側壁膜の膜厚を薄くす
ることができる。
【0123】以上説明したようにこの第3の実施の形態
の半導体装置の製造方法によれば、シングルドレイン構
造を有するCMOSデバイスにおいて、nMOSトラン
ジスタとpMOSトランジスタとでゲート側壁膜を作り
分けることにより、nMOSトランジスタとpMOSト
ランジスタとにおけるゲート側壁膜の膜厚を異なる厚さ
にすることができる。
【0124】次に、この発明の第4の実施の形態の半導
体装置について説明する。
【0125】図13は、この発明の第4の実施の形態の
半導体装置(CMOSデバイス)の構造を示す断面図で
ある。図14〜図19は、第4の実施の形態のCMOS
デバイスの製造工程を示す各工程の断面図である。
【0126】まず、図13を用いて、第4の実施の形態
のCMOSデバイスの構造について説明する。
【0127】p形シリコン半導体基板(あるいはn形シ
リコン半導体基板)2には、図面に向かって左側にp形
ウェル領域4、右側にn形ウェル領域6が形成されてい
る。これらp形ウェル領域4とn形ウェル領域6との境
には、素子が形成される能動素子領域を分離する素子分
離絶縁膜8が形成されている。
【0128】p形ウェル領域4内及びn形ウェル領域6
内の半導体基板2上には、ゲート絶縁膜10を介してゲ
ート電極12が形成されている。前記ゲート絶縁膜10
はシリコン酸化膜(SiO2 )からなり、ゲート電極1
2はポリシリコン膜からなる。
【0129】次に、nチャネルMOSトランジスタ(以
下nMOSトランジスタ)の構造とpチャネルMOSト
ランジスタ(pMOSトランジスタ)の構造を分けて説
明する。
【0130】nMOSトランジスタでは、前記ゲート絶
縁膜10の側面及びゲート電極12の側面に、第1のシ
リコン酸化膜14が膜厚6nm程度形成される。この第
1のシリコン酸化膜14上には、第1のシリコン窒化膜
16が膜厚30nm程度形成される。第1のシリコン窒
化膜16上には、第2のシリコン酸化膜18が膜厚30
nm程度形成される。この第2のシリコン酸化膜18上
には、第3のシリコン酸化膜20が膜厚10nm程度形
成される。さらに、第3のシリコン酸化膜20上には、
第2のシリコン窒化膜22が膜厚20nm程度形成され
ている。
【0131】このようにゲート電極12の側面には、側
面がわから順に第1のシリコン酸化膜14、第1のシリ
コン窒化膜16、第2のシリコン酸化膜18、第3のシ
リコン酸化膜20、及び第2のシリコン窒化膜22の順
序で積層されたゲート側壁膜が形成されている。このと
き、ゲート側壁膜の膜厚は96nm程度になる。
【0132】ゲート電極12の左右のpウェル領域4中
には、ソース、ドレインである低濃度のn形拡散領域3
4と高濃度のn形拡散領域36が形成されている。低濃
度のn形拡散領域34は、例えばヒ素(As)を加速電
圧15[keV]、ドーズ量5.0×1014[cm-2
にてイオン注入することにより形成される。高濃度のn
形拡散領域36は、例えばヒ素(As)を加速電圧40
[keV]、ドーズ量4.0×1015[cm-2]にてイ
オン注入することにより形成される。高濃度のn形拡散
領域36の半導体基板2表面からの深さは、ここでは6
3nm程度に設定される。
【0133】また、高濃度のn形拡散領域36上及びゲ
ート電極12上には、単結晶シリコン膜26が形成され
ている。この単結晶シリコン膜26は、例えばエピタキ
シャル成長によって膜厚50nm程度に形成される。
【0134】次に、pMOSトランジスタでは、前記ゲ
ート絶縁膜10の側面及びゲート電極12の側面に、前
記第1のシリコン酸化膜14が膜厚6nm程度形成され
る。この第1のシリコン酸化膜14上には、前記第3の
シリコン酸化膜20が膜厚10nm程度形成される。さ
らに、第3のシリコン酸化膜20上には、前記第2のシ
リコン窒化膜22が膜厚20nm程度形成されている。
【0135】このようにゲート電極12の側面には、側
面がわから順に第1のシリコン酸化膜14、第3のシリ
コン酸化膜20、及び第2のシリコン窒化膜22の順序
で積層されたゲート側壁膜が形成されている。このと
き、ゲート側壁膜の膜厚は36nm程度になる。
【0136】ゲート電極12の左右のnウェル領域6内
には、ソース、ドレインである低濃度のp形拡散領域3
8と高濃度のp形拡散領域40が形成されている。低濃
度のp形拡散領域38は、例えばBF2 を加速電圧10
[keV]、ドーズ量5.0×1014[cm-2]にてイ
オン注入することにより形成される。高濃度のp形拡散
領域40は、例えばBF2 を加速電圧30[keV]、
ドーズ量4.0×1015[cm-2]にてイオン注入する
ことにより形成される。高濃度のp形拡散領域40の半
導体基板2表面からの深さは、ここでは60nm程度に
設定される。
【0137】また、高濃度のp形拡散領域40上及びゲ
ート電極12上には、単結晶シリコン膜30、単結晶シ
リコン膜26が下から順に形成されている。この単結晶
シリコン膜30、26は、例えばエピタキシャル成長に
よってそれぞれ膜厚30nm、50nm程度に形成さ
れ、合わせて膜厚80nm程度になる。
【0138】このように構成された、LDD構造を有す
るCMOSデバイスでは、nMOSトランジスタとpM
OSトランジスタとでゲート電極の側面に形成されるゲ
ート側壁膜が異なる膜厚で形成されている。pMOSト
ランジスタではnMOSトランジスタに比べてゲート側
壁膜の膜厚を薄くすることにより、チャネル端部からシ
リコン膜端部までのゲート側壁膜の下に存在するp形拡
散領域の距離を短くしている。このように、nMOSト
ランジスタとpMOSトランジスタにおけるゲート側壁
膜をそれぞれ適正な膜厚に設定することにより、CMO
SデバイスにおいてpMOSトランジスタのソース、ド
レインであるp形拡散領域の抵抗値が高くなるという不
具合を防止することができる。
【0139】また、このCMOSデバイスでは、pMO
Sトランジスタにおける拡散領域(ソース、ドレイン)
上のシリコン膜の膜厚がnMOSトランジスタにおける
拡散領域上のシリコン膜の膜厚に比べて厚い。このた
め、前記シリコン膜の上方から不純物を注入すると、p
MOSトランジスタの不純物プロファイルがnMOSト
ランジスタの不純物プロファイルに比べて基板表面から
極端に深くなるのを防ぐことができ、両トランジスタの
不純物プロファイルをほぼ同程度の深さに形成すること
が可能である。
【0140】したがって、従来のCMOSデバイスおい
て、p形の不純物が拡散しやすいために、pMOSトラ
ンジスタの不純物プロファイルがチャネルへ進入してシ
ョートチャネル効果を発生させるのを防止することがで
きる。
【0141】以上説明したようにこの第4の実施の形態
の半導体装置によれば、LDD構造を有するCMOSデ
バイスにおいて、nMOSトランジスタとpMOSトラ
ンジスタとで、ゲート側壁膜の膜厚、及びソース、ドレ
インである拡散領域上のシリコン膜の膜厚を異なる膜厚
にすることにより、両トランジスタにおける拡散領域の
抵抗や不純物プロファイルを考慮に入れた、両トランジ
スタの要求に応じたCMOSデバイスを形成することが
できる。
【0142】次に、図14〜図19を用いて、第4の実
施の形態のCMOSデバイスの製造方法について説明す
る。
【0143】まず、図14に示すように、p形シリコン
半導体基板(あるいはn形シリコン半導体基板)2に、
埋め込み素子分離法により、深さ400nmの素子分離
絶縁膜8を形成する。この素子分離絶縁膜8によって分
離された能動素子部の半導体基板2の表面に、20nm
以下のシリコン酸化膜を形成する。
【0144】このシリコン酸化膜の形成後、イオン注入
法により、p形ウェル領域4、n形ウェル領域6、及び
チャネルの形成を行う。このときの典型的なイオン注入
条件は次の通りである。p形ウェル領域4の形成では、
ホウ素(B)が加速電圧260[keV]、ドーズ量
2.0×1013[cm-2]でイオン注入される。p形ウ
ェル領域4のチャネルの形成では、リン(P)が加速電
圧130[keV]、ドーズ量1.5×1013[c
-2]でイオン注入される。また、n形ウェル領域6の
形成では、リンが加速電圧500[keV]、ドーズ量
3.0×1013[cm-2]でイオン注入される。n形ウ
ェル領域6のチャネルの形成では、ホウ素が加速電圧5
0[keV]、ドーズ量1.5×1013[cm-2]でイ
オン注入される。
【0145】その後、熱酸化法あるいはLPCVD法に
よって、膜厚1.5nm〜6nmのシリコン酸化膜から
なるゲート絶縁膜10を形成する。このゲート絶縁膜1
0上に、膜厚100nm〜200nmのポリシリコン膜
を形成する。続いて、光リソグラフィ法、X線リソグラ
フィ法、あるいは電子ビームリソグラフィ法によって、
ゲートを形成するために幅が50nm〜150nmのマ
スクパターンを形成する。そして、このマスクパターン
をマスクとして反応性イオンエッチング(RIE)法に
より、前記ポリシリコン膜とゲート絶縁膜10の前記シ
リコン酸化膜をエッチングしてゲート電極12を加工す
る。
【0146】次に、後酸化として熱酸化法によって、ゲ
ート電極12が形成された半導体基板2の全面にゲート
側壁膜となる第1のシリコン酸化膜14を膜厚6nm形
成する。さらに、LPCVD法により、シリコン酸化膜
14上に、同様にゲート側壁膜となる第1のシリコン窒
化膜16を形成する。さらに、この第1のシリコン窒化
膜16上に、同様にゲート側壁膜となる第2のシリコン
酸化膜(TEOS)18を堆積する。この際、前記第1
のシリコン窒化膜16の膜厚、第2のシリコン酸化膜1
8の膜厚は、CMOSデバイスの設計に合わせて、それ
ぞれ30nm程度とする。
【0147】なお、前記ゲート絶縁膜10にはシリコン
酸化膜を用いたが、これに限るわけではなく、SiO
N、SiN、さらに高誘電体膜のTa25 などを用い
てもよい。また、ゲート電極12を構成するポリシリコ
ンの代わりにタングステン(W)を用い、TiN、WN
をバリアメタルとしたメタルゲート構造としてもよい。
また、ゲート電極12を構成するポリシリコン膜上にバ
リアメタルとしてTiN、あるいはWNを形成し、この
バリアメタル上にWを形成したポリメタル構造としても
よい。
【0148】さらに、図14に示すように、フォトリソ
グラフィ法によりマスクパターニングを行い、レジスト
32を形成する。このレジスト32をマスクとして、p
MOSトランジスタ側の第2のシリコン酸化膜18をウ
ェットエッチングする。このウェットエッチングの後、
160℃に加熱された燐酸を用いて、pMOSトランジ
スタ側の第1のシリコン窒化膜16をウェットエッチン
グする。このようなプロセスを経ることにより、ゲート
絶縁膜10へのダメージを防ぐことができる。
【0149】続いて、レジスト32によりnMOSトラ
ンジスタ側を保護したまま、pMOSトランジスタ側の
みにイオン注入を行ってソース、ドレインである低濃度
のp形拡散領域38を形成する。この低濃度のp形拡散
領域38の形成では、BF2が加速電圧10[ke
V]、ドーズ量5.0×1014[cm-2]でイオン注入
される。
【0150】さらに、レジスト32を剥離した後、pM
OSトランジスタ側をレジストにて保護し、nMOSト
ランジスタ側のみにイオン注入を行ってソース、ドレイ
ンである低濃度のn形拡散領域34を形成する。この低
濃度のn形拡散領域34の形成では、ヒ素(As)が加
速電圧15[keV]、ドーズ量5.0×1014[cm
-2]でイオン注入される。
【0151】次に、レジストを剥離した後、図15に示
すように、LPCVD法により、ゲート側壁膜となる第
3のシリコン酸化膜20を形成する。さらに、この第3
のシリコン酸化膜20上に、第2のシリコン窒化膜22
をLPCVD法により堆積する。この際、前記第3のシ
リコン酸化膜20の膜厚は10nm、前記第2のシリコ
ン窒化膜22の膜厚は20nmとする。
【0152】次に、反応性イオンエッチング(RIE)
により、図16に示すように、第2のシリコン窒化膜2
2をエッチングし、半導体基板2に垂直な面の第2のシ
リコン窒化膜22だけを残してゲート側壁膜を形成す
る。その後、図17に示すように、希弗酸を用いて、n
MOSトランジスタ側の第3のシリコン酸化膜20と第
2のシリコン酸化膜18をエッチングする。同様に、希
弗酸によって、pMOSトランジスタ側の第3のシリコ
ン酸化膜20と第1のシリコン酸化膜14をエッチング
する。
【0153】続いて、図18に示すように、シリコンが
露出した部分、すなわち半導体基板2のシリコン表面と
ゲート電極12上にのみ、エピタキシャル成長により単
結晶シリコン膜30を膜厚30nm形成する。このシリ
コン膜30の選択成長は、800℃以上の高温下、自然
酸化膜の除去のための水素雰囲気中で半導体基板2を加
熱し、SiH4 、SiH2 Cl2 、SiHCl3 等の反
応ガスを水素とともに半導体基板2に供給して行われ
る。
【0154】ここで、前記第1の実施の形態と同様に、
エピタキシャル成長に使用されるエピタキシャル成長装
置は、反応室の形式で縦型、バレル型、クラスタ型に分
類され、加熱方式で抵抗加熱方式、高周波加熱方式、ラ
ンプ加熱方式に分類される。さらに、ウェハ処理方式で
枚葉式、バッチ式などに分類される。これらのうちいず
れの方式であっても、シリコン膜30の選択成長に使用
することができる。
【0155】次に、160℃に加熱された燐酸を用い
て、図19に示すように、nMOSトランジスタ側の第
1のシリコン窒化膜16をウェットエッチングする。さ
らに、希弗酸を用いて、nMOSトランジスタ側の第1
のシリコン酸化膜14をウェットエッチングする。
【0156】続いて、図19に示すように、シリコンが
露出した部分、すなわちnMOSトランジスタ側の半導
体基板2のシリコン表面とゲート電極12上のみに、エ
ピタキシャル成長により単結晶シリコン膜26を膜厚5
0nm形成する。これと同時に、pMOSトランジスタ
側では前記単結晶シリコン膜30上にのみ、エピタキシ
ャル成長により単結晶シリコン膜26を膜厚50nm形
成する。この単結晶シリコン膜26の選択成長は、前述
と同様に、800℃以上の高温下、自然酸化膜の除去の
ための水素雰囲気中で半導体基板2を加熱し、SiH
4 、SiH2 Cl2 、SiHCl3 等の反応ガスを水素
とともに半導体基板2に供給して行われる。
【0157】その後、pMOSトランジスタ側をレジス
トにて保護し、nMOSトランジスタ側のみにイオン注
入を行ってソース、ドレインである高濃度のn形拡散領
域36を形成する。この高濃度のn形拡散領域36の形
成では、ヒ素(As)が加速電圧40[keV]、ドー
ズ量4.0×1015[cm-2]でイオン注入される。さ
らに、nMOSトランジスタ側をレジストにて保護し、
pMOSトランジスタ側のみにイオン注入を行ってソー
ス、ドレインである高濃度のp形拡散領域40を形成す
る。この高濃度のp形拡散領域40の形成では、BF2
が加速電圧30[keV]、ドーズ量4.0×10
15[cm-2]でイオン注入される。
【0158】続いて、熱処理による拡散工程を行い、n
形拡散領域36の半導体基板2表面からの深さを63n
m程度に、p形拡散領域40の半導体基板2表面からの
深さを60nm程度にする。
【0159】以上の製造工程により、図19(図13)
に示すように、LDD構造を有し、かつエレベーテッド
S/D構造を有するCMOSデバイスにおいて、ゲート
電極の側面に形成されたゲート側壁膜の膜厚がnMOS
トランジスタとpMOSトランジスタとで異なり、さら
に拡散領域上のシリコン膜の膜厚も、nMOSトランジ
スタとpMOSトランジスタとで異なるCMOSデバイ
スを製造することができる。
【0160】図19に示す工程以降は、通常のCMOS
デバイスの製造方法に従ってその製造が行われる。簡単
に説明すると次のようになる。
【0161】図19に示す断面構造を有する半導体装置
に対して、層間膜として例えば、TEOS、BPSG、
SiNなどを堆積し、CMP法を用いて層間膜上を平坦
化する。続いて、フォトリソグラフィ法によりマスクパ
ターニングを行った後、RIE法によりコンタクトホー
ルを形成する。
【0162】次に、バリアメタルとしてチタン(Ti)
あるいはTiNを堆積し、このTiあるいはTiN上に
タングステン(W)を選択的に成長させるか、または半
導体基板2の全面に形成する。その後、場合によっては
CMP法により、Wを含めた層間膜の平坦化を行う。続
いて、配線となる金属膜を堆積した後、フォトリソグラ
フィ法によりこの金属膜をパターニングし、配線を形成
する。以上の製造工程により、第4の実施の形態のCM
OSデバイスを形成する。
【0163】また、nMOSトランジスタのゲート電極
及びpMOSトランジスタのゲート電極が共通の入力節
点に接続され、nMOSトランジスタのn形ドレイン領
域が電源電位ラインに接続され、pMOSトランジスタ
のp形ソース領域が低電源(接地)電位ラインに接続さ
れ、かつnMOSトランジスタのn形ソース領域がpM
OSトランジスタのp形ドレイン領域と接続される。
【0164】なお、前述した工程中に、シリコン膜26
上に金属膜を堆積し、これらを反応させて金属シリサイ
ドを形成するサリサイドプロセスを組み合わせてもよ
い。前記金属膜としては、様々な金属を用いることがで
きるが、良く用いられるものはチタン(Ti)、コバル
ト(Co)、ニッケル(Ni)などである。
【0165】以上の製造方法により製造されるCMOS
デバイスでは、pMOSトランジスタにおける拡散領域
(ソース、ドレイン)上のシリコン膜の膜厚がnMOS
トランジスタにおける拡散領域上のシリコン膜の膜厚に
比べて厚く形成されている。このため、前記シリコン膜
の上方から不純物を注入すると、pMOSトランジスタ
の不純物プロファイルがnMOSトランジスタの不純物
プロファイルに比べて基板表面から極端に深くなるのを
防ぐことができ、両トランジスタの不純物プロファイル
をほぼ同程度の深さに形成することが可能である。
【0166】また、nMOSトランジスタに比べて不純
物プロファイルが深くなりやすく、また拡散領域の抵抗
が高いpMOSトランジスタにおいては、拡散領域形成
のためのイオン注入が行われる半導体基板2上のシリコ
ン膜の膜厚を厚くでき、かつゲート電極の側面に形成さ
れるゲート側壁膜の膜厚を薄くすることができる。
【0167】以上説明したようにこの第4の実施の形態
の半導体装置の製造方法によれば、LDD構造を有する
CMOSデバイスにおいて、nMOSトランジスタとp
MOSトランジスタとでゲート側壁膜、及びソース、ド
レインである拡散領域上のシリコン膜を作り分けること
により、nMOSトランジスタとpMOSトランジスタ
とにおけるゲート側壁膜の膜厚及び拡散領域上のシリコ
ン膜の膜厚を異なる膜厚にすることができる。
【0168】次に、この発明の第5の実施の形態の半導
体装置の製造方法について説明する。この製造方法は、
前記第4の半導体装置の製造方法において、露光工程を
1回分減少させて製造方法を簡単にするものである。
【0169】図20〜図27は、第5の実施の形態のC
MOSデバイスの製造方法を示す各工程の断面図であ
る。
【0170】まず、図20に示すように、p形シリコン
半導体基板(あるいはn形シリコン半導体基板)2に、
埋め込み素子分離法により、深さ400nmの素子分離
絶縁膜8を形成する。この素子分離絶縁膜8によって分
離された能動素子部の半導体基板2の表面に、20nm
以下のシリコン酸化膜を形成する。
【0171】このシリコン酸化膜の形成後、イオン注入
法により、p形ウェル領域4、n形ウェル領域6、及び
チャネルの形成を行う。このときの典型的なイオン注入
条件は次の通りである。p形ウェル領域4の形成では、
ホウ素(B)が加速電圧260[keV]、ドーズ量
2.0×1013[cm-2]でイオン注入される。p形ウ
ェル領域4のチャネルの形成では、リン(P)が加速電
圧130[keV]、ドーズ量1.5×1013[c
-2]でイオン注入される。また、n形ウェル領域6の
形成では、リンが加速電圧500[keV]、ドーズ量
3.0×1013[cm-2]でイオン注入される。n形ウ
ェル領域6のチャネルの形成では、ホウ素が加速電圧5
0[keV]、ドーズ量1.5×1013[cm-2]でイ
オン注入される。
【0172】その後、熱酸化法あるいはLPCVD法に
よって、膜厚1.5nm〜6nmのシリコン酸化膜から
なるゲート絶縁膜10を形成する。このゲート絶縁膜1
0上に、膜厚100nm〜200nmのポリシリコン膜
を形成する。続いて、光リソグラフィ法、X線リソグラ
フィ法、あるいは電子ビームリソグラフィ法によって、
ゲートを形成するために幅が50nm〜150nmのマ
スクパターンを形成する。そして、このマスクパターン
をマスクとして反応性イオンエッチング(RIE)法に
より、前記ポリシリコン膜とゲート絶縁膜10の前記シ
リコン酸化膜をエッチングしてゲート電極12を加工す
る。
【0173】次に、後酸化として熱酸化法によって、ゲ
ート電極12が形成された半導体基板2の全面にゲート
側壁膜となる第1のシリコン酸化膜14を膜厚6nm形
成する。さらに、LPCVD法により、シリコン酸化膜
14上に、同様にゲート側壁膜となる第1のシリコン窒
化膜16を形成する。さらに、この第1のシリコン窒化
膜16上に、同様にゲート側壁膜となる第2のシリコン
酸化膜(TEOS)18を堆積する。この際、前記第1
のシリコン窒化膜16の膜厚、第2のシリコン酸化膜1
8の膜厚は、CMOSデバイスの設計に合わせて、それ
ぞれ30nm程度とする。
【0174】なお、前記ゲート絶縁膜10にはシリコン
酸化膜を用いたが、これに限るわけではなく、SiO
N、SiN、さらに高誘電体膜のTa25 などを用い
てもよい。また、ゲート電極12を構成するポリシリコ
ンの代わりにタングステン(W)を用い、TiN、WN
をバリアメタルとしたメタルゲート構造としてもよい。
また、ゲート電極12を構成するポリシリコン膜上にバ
リアメタルとしてTiN、あるいはWNを形成し、この
バリアメタル上にWを形成したポリメタル構造としても
よい。
【0175】さらに、図20に示すように、フォトリソ
グラフィ法によりマスクパターニングを行い、レジスト
32を形成する。このレジスト32をマスクとして、p
MOSトランジスタ側の第2のシリコン酸化膜18をウ
ェットエッチングする。このウェットエッチングの後、
160℃に加熱された燐酸を用いて、pMOSトランジ
スタ側の第1のシリコン窒化膜16をウェットエッチン
グする。このようなプロセスを経ることにより、ゲート
絶縁膜10へのダメージを防ぐことができる。
【0176】続いて、レジスト32によりnMOSトラ
ンジスタ側を保護したまま、pMOSトランジスタ側の
みにイオン注入を行ってソース、ドレインである低濃度
のp形拡散領域38を形成する。この低濃度のp形拡散
領域38の形成では、BF2が加速電圧10[ke
V]、ドーズ量5.0×1014[cm-2]でイオン注入
される。
【0177】さらに、レジスト32を剥離した後、pM
OSトランジスタ側をレジストにて保護し、図21に示
すように、nMOSトランジスタ側のみにイオン注入を
行ってソース、ドレインである低濃度のn形拡散領域3
4を形成する。この低濃度のn形拡散領域34の形成で
は、ヒ素(As)が加速電圧15[keV]、ドーズ量
5.0×1014[cm-2]でイオン注入される。
【0178】次に、図21に示すように、LPCVD法
により、ゲート側壁膜となる第3のシリコン酸化膜20
を形成する。さらに、この第3のシリコン酸化膜20上
に、第2のシリコン窒化膜22をLPCVD法により堆
積する。この際、前記第3のシリコン酸化膜20の膜厚
は10nm、前記第2のシリコン窒化膜22の膜厚は2
0nmとする。
【0179】次に、反応性イオンエッチング(RIE)
により、図22に示すように、第2のシリコン窒化膜2
2をエッチングし、半導体基板2に垂直な面の第2のシ
リコン窒化膜22だけを残してゲート側壁膜を形成す
る。その後、図23に示すように、希弗酸を用いて、n
MOSトランジスタ側の第3のシリコン酸化膜20と第
2のシリコン酸化膜18をエッチングする。同様に、希
弗酸によって、pMOSトランジスタ側の第3のシリコ
ン酸化膜20と第1のシリコン酸化膜14をエッチング
する。
【0180】続いて、自然酸化膜除去のための水素雰囲
気における高温処理の直後、図24に示すように、シリ
コンが露出した部分、すなわちpMOSトランジスタ側
の低濃度のp形拡散領域38上とゲート電極12上にの
み、ドーピングされた単結晶シリコン膜30aをエピタ
キシャル成長により膜厚30nm形成する。この単結晶
シリコン膜30aにはp形不純物が導入されているた
め、単結晶シリコン膜30の抵抗値は低減されている。
単結晶シリコン膜30aの選択成長は、800℃以上の
高温下、自然酸化膜の除去のための水素雰囲気中で半導
体基板2を加熱し、SiH4 、SiH2 Cl2 、SiH
Cl3 等の反応ガス、及び水素とともにドーピングガス
としてB26 、HBO3 を半導体基板2上に供給して
行われる。
【0181】次に、図25に示すように、160℃に加
熱された燐酸を用いて、nMOSトランジスタ側の第1
のシリコン窒化膜16をウェットエッチングする。さら
に、希弗酸を用いて、nMOSトランジスタ側の第1の
シリコン酸化膜14をウェットエッチングする。続い
て、シリコンが露出した部分、すなわちnMOSトラン
ジスタ側では低濃度のn形拡散領域34上とゲート電極
12上にのみ、ノンドープの単結晶シリコン膜26をエ
ピタキシャル成長により膜厚50nm形成する。これと
同時に、pMOSトランジスタ側では前記単結晶シリコ
ン膜30a上にのみ、エピタキシャル成長によりノンド
ープの単結晶シリコン膜26を膜厚50nm形成する。
この単結晶シリコン膜26の選択成長は、前述と同様
に、800℃以上の高温下、自然酸化膜の除去のための
水素雰囲気中で半導体基板2を加熱し、SiH4 、Si
2 Cl2 、SiHCl3 等の反応ガスを水素とともに
半導体基板2に供給して行われる。
【0182】その後、光リソグラフィ法、X線リソグラ
フィ法、あるいは電子ビームリソグラフィ法によって、
pMOSトランジスタ側をレジストにて保護し、nMO
Sトランジスタ側のみにイオン注入を行ってソース、ド
レインとなる高濃度のn形拡散領域36を形成する。こ
の高濃度のn形拡散領域36の形成では、ヒ素(As)
が加速電圧40[keV]、ドーズ量4.0×10
15[cm-2]でイオン注入される。
【0183】続いて、熱処理を行い、n形拡散領域36
の半導体基板2表面からの深さを63nm程度に、また
p形拡散領域40はドーピングされた単結晶シリコン膜
30aからの固相拡散によって形成され、半導体基板2
表面からの深さをn形拡散領域の深さと同程度にする。
【0184】その後、レジスト42を剥離した後、ノン
ドープの単結晶シリコン膜26上を含む半導体基板2全
面に金属膜を堆積する。そして、ゲート電極12上、n
形拡散領域36及びp形拡散領域40上に存在するノン
ドープの単結晶シリコン膜26と前記金属膜とを反応さ
せて単結晶シリコン膜26を完全にシリサイド化し、金
属シリサイド膜26aを形成する。続いて、シリサイド
化していない未反応の前記金属膜を除去し、図27に示
すように前記金属シリサイド膜26aを残す。前記金属
膜としては、様々な金属を用いることができるが、良く
用いられるものはチタン(Ti)、コバルト(Co)、
ニッケル(Ni)などである。
【0185】以上の製造工程により、図27に示すよう
に、LDD構造を有し、かつエレベーテッドS/D構造
を有するCMOSデバイスにおいて、ゲート電極の側面
に形成されたゲート側壁膜の膜厚がnMOSトランジス
タとpMOSトランジスタとで異なり、さらに拡散領域
上のシリコン膜の膜厚も、nMOSトランジスタとpM
OSトランジスタとで異なるCMOSデバイスを製造す
ることができる。
【0186】図27に示す工程以降は、通常のCMOS
デバイスの製造方法に従ってその製造が行われる。簡単
に説明すると次のようになる。
【0187】図27に示す断面構造を有する半導体装置
に対して、層間膜として例えば、TEOS、BPSG、
SiNなどを堆積し、CMP法を用いて層間膜上を平坦
化する。続いて、フォトリソグラフィ法によりマスクパ
ターニングを行った後、RIE法によりコンタクトホー
ルを形成する。
【0188】次に、バリアメタルとしてチタン(Ti)
あるいはTiNを堆積し、このTiあるいはTiN上に
タングステン(W)を選択的に成長させるか、または半
導体基板2の全面に形成する。その後、場合によっては
CMP法により、Wを含めた層間膜の平坦化を行う。続
いて、配線となる金属膜を堆積した後、フォトリソグラ
フィ法によりこの金属膜をパターニングし、配線を形成
する。
【0189】また、nMOSトランジスタのゲート電極
及びpMOSトランジスタのゲート電極が共通の入力節
点に接続され、nMOSトランジスタのn形ドレイン領
域が電源電位ラインに接続され、pMOSトランジスタ
のp形ソース領域が低電源(接地)電位ラインに接続さ
れ、かつnMOSトランジスタのn形ソース領域がpM
OSトランジスタのp形ドレイン領域と接続される。
【0190】以上の製造方法により製造されるCMOS
デバイスでは、pMOSトランジスタの不純物プロファ
イルがnMOSトランジスタの不純物プロファイルに比
べて基板表面から極端に深くなるのを防ぐことができ、
両トランジスタの不純物プロファイルをほぼ同程度の深
さに形成することが可能である。
【0191】以上説明したようにこの第5の実施の形態
の半導体装置の製造方法によれば、LDD構造を有する
CMOSデバイスにおいて、nMOSトランジスタとp
MOSトランジスタとでゲート側壁膜を作り分けること
により、nMOSトランジスタとpMOSトランジスタ
とにおけるゲート側壁膜の膜厚を異なる膜厚にすること
ができる。
【0192】さらに、前述した製造方法によれば、図2
4に示す工程においてゲート電極12上及びp形拡散領
域38上に、p形不純物が導入された単結晶シリコン膜
30aをエピタキシャル成長による1つの工程で形成し
ている。これにより、ノンドープの単結晶シリコン膜を
形成した後、この単結晶シリコン膜にp形不純物、n形
不純物をそれぞれイオン注入して、p形不純物、n形不
純物が導入された単結晶シリコン膜を形成する製造方法
に比べて、露光工程を1回分減らすことができる。
【0193】次に、この発明の第6の実施の形態の半導
体装置の製造方法について説明する。この製造方法は、
露光工程を2回分減少させて製造方法を簡単にするもの
である。
【0194】図28〜図34は、第6の実施の形態のC
MOSデバイスの製造方法について説明する。
【0195】まず、図28に示すように、p形シリコン
半導体基板(あるいはn形シリコン半導体基板)2に、
埋め込み素子分離法により、深さ400nmの素子分離
絶縁膜8を形成する。この素子分離絶縁膜8によって分
離された能動素子部の半導体基板2の表面に、20nm
以下のシリコン酸化膜を形成する。
【0196】このシリコン酸化膜の形成後、イオン注入
法により、p形ウェル領域4、n形ウェル領域6、及び
チャネルの形成を行う。このときの典型的なイオン注入
条件は次の通りである。p形ウェル領域4の形成では、
ホウ素(B)が加速電圧260[keV]、ドーズ量
2.0×1013[cm-2]でイオン注入される。p形ウ
ェル領域4のチャネルの形成では、リン(P)が加速電
圧130[keV]、ドーズ量1.5×1013[c
-2]でイオン注入される。また、n形ウェル領域6の
形成では、リンが加速電圧500[keV]、ドーズ量
3.0×1013[cm-2]でイオン注入される。n形ウ
ェル領域6のチャネルの形成では、ホウ素が加速電圧5
0[keV]、ドーズ量1.5×1013[cm-2]でイ
オン注入される。
【0197】その後、熱酸化法あるいはLPCVD法に
よって、膜厚1.5nm〜6nmのシリコン酸化膜から
なるゲート絶縁膜10を形成する。このゲート絶縁膜1
0上に、膜厚100nm〜200nmのポリシリコン膜
を形成する。続いて、光リソグラフィ法、X線リソグラ
フィ法、あるいは電子ビームリソグラフィ法によって、
ゲートを形成するために幅が50nm〜150nmのマ
スクパターンを形成する。そして、このマスクパターン
をマスクとして反応性イオンエッチング(RIE)法に
より、前記ポリシリコン膜とゲート絶縁膜10の前記シ
リコン酸化膜をエッチングしてゲート電極12を加工す
る。
【0198】次に、後酸化として熱酸化法によって、ゲ
ート電極12が形成された半導体基板2の全面にゲート
側壁膜となる第1のシリコン酸化膜14を膜厚6nm形
成する。さらに、LPCVD法により、シリコン酸化膜
14上に、同様にゲート側壁膜となる第1のシリコン窒
化膜16を形成する。さらに、この第1のシリコン窒化
膜16上に、同様にゲート側壁膜となる第2のシリコン
酸化膜(TEOS)18を堆積する。この際、前記第1
のシリコン窒化膜16の膜厚、第2のシリコン酸化膜1
8の膜厚は、CMOSデバイスの設計に合わせて、それ
ぞれ30nm程度とする。
【0199】なお、前記ゲート絶縁膜10にはシリコン
酸化膜を用いたが、これに限るわけではなく、SiO
N、SiN、さらに高誘電体膜のTa25 などを用い
てもよい。また、ゲート電極12を構成するポリシリコ
ンの代わりにタングステン(W)を用い、TiN、WN
をバリアメタルとしたメタルゲート構造としてもよい。
また、ゲート電極12を構成するポリシリコン膜上にバ
リアメタルとしてTiN、あるいはWNを形成し、この
バリアメタル上にWを形成したポリメタル構造としても
よい。
【0200】さらに、図28に示すように、フォトリソ
グラフィ法によりマスクパターニングを行い、レジスト
32を形成する。このレジスト32をマスクとして、p
MOSトランジスタ側の第2のシリコン酸化膜18をウ
ェットエッチングする。このウェットエッチングの後、
160℃に加熱された燐酸を用いて、pMOSトランジ
スタ側の第1のシリコン窒化膜16をウェットエッチン
グする。このようなプロセスを経ることにより、ゲート
絶縁膜10へのダメージを防ぐことができる。
【0201】続いて、レジスト32によりnMOSトラ
ンジスタ側を保護したまま、pMOSトランジスタ側の
みにイオン注入を行ってソース、ドレインとなる低濃度
のp形拡散領域38を形成する。この低濃度のp形拡散
領域38の形成では、BF2が加速電圧10[ke
V]、ドーズ量5.0×1014[cm-2]でイオン注入
される。
【0202】さらに、レジスト32を剥離した後、pM
OSトランジスタ側をレジストにて保護し、nMOSト
ランジスタ側のみにイオン注入を行って、図29に示す
ように、ソース、ドレインとなる低濃度のn形拡散領域
34を形成する。この低濃度のn形拡散領域34の形成
では、ヒ素(As)が加速電圧15[keV]、ドーズ
量5.0×1014[cm-2]でイオン注入される。
【0203】さらに、図29に示すように、LPCVD
法により、ゲート側壁膜となる第3のシリコン酸化膜2
0を形成する。さらに、この第3のシリコン酸化膜20
上に、第2のシリコン窒化膜22をLPCVD法により
堆積する。この際、前記第3のシリコン酸化膜20の膜
厚は10nm、前記第2のシリコン窒化膜22の膜厚は
20nmとする。
【0204】次に、反応性イオンエッチング(RIE)
により、図30に示すように、第2のシリコン窒化膜2
2をエッチングし、半導体基板2に垂直な面の第2のシ
リコン窒化膜22だけを残してゲート側壁膜を形成す
る。その後、図31に示すように、希弗酸を用いて、n
MOSトランジスタ側の第3のシリコン酸化膜20と第
2のシリコン酸化膜18をエッチングする。同様に、希
弗酸によって、pMOSトランジスタ側の第3のシリコ
ン酸化膜20と第1のシリコン酸化膜14をエッチング
する。
【0205】続いて、自然酸化膜除去のための水素雰囲
気における高温処理の直後、図32に示すように、シリ
コンが露出した部分、すなわちpMOSトランジスタ側
の低濃度のp形拡散領域38上とゲート電極12上のみ
に、ドーピングされた単結晶シリコン膜30aをエピタ
キシャル成長により膜厚30nm形成する。この単結晶
シリコン膜30aにはp形不純物が導入されているた
め、単結晶シリコン膜30aの抵抗値は低減されてい
る。また、エピタキシャル成長時の熱処理、あるいは新
たに熱処理を加えることにより、単結晶シリコン膜30
a中のp形不純物を固相拡散させ、高濃度のp形拡散領
域41を形成する。
【0206】単結晶シリコン膜30aの選択成長は、8
00℃以上の高温下、自然酸化膜の除去のための水素雰
囲気中で半導体基板2を加熱し、SiH4 、SiH2
2、SiHCl3 等の反応ガス、及び水素とともにド
ーピングガスとしてB26、HBO3 を半導体基板2
上に供給して行われる。
【0207】次に、図33に示すように、160℃に加
熱された燐酸を用いて、nMOSトランジスタ側の第1
のシリコン窒化膜16をウェットエッチングする。さら
に、希弗酸を用いて、nMOSトランジスタ側の第1の
シリコン酸化膜14をウェットエッチングする。
【0208】続いて、シリコンが露出した部分、すなわ
ちnMOSトランジスタ側では低濃度のn形拡散領域3
4上とゲート電極12上のみに、ノンドープの単結晶シ
リコン膜26をエピタキシャル成長により膜厚50nm
形成する。これと同時に、pMOSトランジスタ側では
前記単結晶シリコン膜30a上のみに、エピタキシャル
成長によりノンドープの単結晶シリコン膜26を膜厚5
0nm形成する。このシリコン膜26の選択成長は、前
述と同様に、800℃以上の高温下、自然酸化膜の除去
のための水素雰囲気中で半導体基板2を加熱し、SiH
4 、SiH2 Cl2 、SiHCl3 等の反応ガスを水素
とともに半導体基板2に供給して行われる。
【0209】その後、ノンドープの単結晶シリコン膜2
6上を含む半導体基板2全面に金属膜を堆積する。そし
て、ゲート電極12上、n形拡散領域34及びp形拡散
領域41上に存在するノンドープの単結晶シリコン膜2
6と前記金属膜とを反応させて単結晶シリコン膜26を
完全にシリサイド化し、金属シリサイド膜26aを形成
する。続いて、シリサイド化していない未反応の前記金
属膜を除去し、図34に示すように前記金属シリサイド
膜26aを残す。前記金属膜としては、様々な金属を用
いることができるが、良く用いられるものはチタン(T
i)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)などであ
る。なお、ここでは、nMOSトランジスタ側にソー
ス、ドレインとなる高濃度のn形拡散領域を形成しな
い。
【0210】以上の製造工程により、図34に示すよう
に、エレベーテッドS/D構造を有するCMOSデバイ
スにおいて、ゲート電極の側面に形成されたゲート側壁
膜の膜厚がnMOSトランジスタとpMOSトランジス
タとで異なり、さらに拡散領域上のシリコン膜の膜厚
も、nMOSトランジスタとpMOSトランジスタとで
異なるCMOSデバイスを製造することができる。
【0211】図34に示す工程以降は、通常のCMOS
デバイスの製造方法に従ってその製造が行われる。簡単
に説明すると次のようになる。
【0212】図34に示す断面構造を有する半導体装置
に対して、層間膜として例えば、TEOS、BPSG、
SiNなどを堆積し、CMP法を用いて層間膜上を平坦
化する。続いて、フォトリソグラフィ法によりマスクパ
ターニングを行った後、RIE法によりコンタクトホー
ルを形成する。
【0213】次に、バリアメタルとしてチタン(Ti)
あるいはTiNを堆積し、このTiあるいはTiN上に
タングステン(W)を選択的に成長させるか、または半
導体基板2の全面に形成する。その後、場合によっては
CMP法により、Wを含めた層間膜の平坦化を行う。続
いて、配線となる金属膜を堆積した後、フォトリソグラ
フィ法によりこの金属膜をパターニングし、配線を形成
する。
【0214】また、nMOSトランジスタのゲート電極
及びpMOSトランジスタのゲート電極が共通の入力節
点に接続され、nMOSトランジスタのn形ドレイン領
域が電源電位ラインに接続され、pMOSトランジスタ
のp形ソース領域が低電源(接地)電位ラインに接続さ
れ、かつnMOSトランジスタのn形ソース領域がpM
OSトランジスタのp形ドレイン領域と接続される。
【0215】以上の製造方法により製造されるCMOS
デバイスでは、pMOSトランジスタの不純物プロファ
イルがnMOSトランジスタの不純物プロファイルに比
べて基板表面から極端に深くなるのを防ぐことができ、
両トランジスタの不純物プロファイルをほぼ同程度の深
さに形成することが可能である。
【0216】以上説明したようにこの第6の実施の形態
の半導体装置の製造方法によれば、nMOSトランジス
タとpMOSトランジスタとでゲート側壁膜を作り分け
ることにより、nMOSトランジスタとpMOSトラン
ジスタとにおけるゲート側壁膜の膜厚を異なる膜厚にす
ることができる。
【0217】さらに、前述した製造方法によれば、ノン
ドープの単結晶シリコン膜を形成した後、この単結晶シ
リコン膜にp形不純物、n形不純物をそれぞれイオン注
入して、p形不純物、n形不純物が導入された単結晶シ
リコン膜を形成する製造方法に比べて、露光工程を2回
分減らすことができる。
【0218】この発明の半導体装置及びその製造方法に
よれば、pMOSトランジスタ側のゲート側壁膜の膜厚
をnMOSトランジスタ側のゲート側壁膜の膜厚より薄
くすることにより、pMOSトランジスタ側に形成され
るp形拡散領域(ソースあるいはドレイン)の抵抗値が
高いという影響をなくすことができる。さらに、拡散領
域が形成される基板面上のシリコン膜の膜厚をnMOS
トランジスタ側に比べてpMOSトランジスタ側で厚く
することにより、nMOSトランジスタ側とnMOSト
ランジスタ側の拡散領域(不純物プロファイル)の広が
りを同程度の領域にすることができる。
【0219】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、nチ
ャネルMOSトランジスタとpチャネルMOSトランジ
スタを有する半導体装置において、ゲート電極の側面に
形成されるゲート側壁膜、及びソース・ドレインである
拡散領域上のシリコン膜の膜厚をそれぞれのトランジス
タにおける適正な膜厚に形成することにより、pチャネ
ルMOSトランジスタのソース・ドレイン抵抗の低減、
及び両トランジスタの不純物プロファイルの均一化が可
能な半導体装置及びその製造方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態の半導体装置(C
MOSデバイス)の構造を示す断面図である。
【図2】第1の実施の形態のCMOSデバイスの製造方
法を示す工程における断面図である。
【図3】第1の実施の形態のCMOSデバイスの製造方
法を示す工程における断面図である。
【図4】第1の実施の形態のCMOSデバイスの製造方
法を示す工程における断面図である。
【図5】第1の実施の形態のCMOSデバイスの製造方
法を示す工程における断面図である。
【図6】第1の実施の形態のCMOSデバイスの製造方
法を示す工程における断面図である。
【図7】第1の実施の形態のCMOSデバイスの製造方
法を示す工程における断面図である。
【図8】この発明の第2の実施の形態の半導体装置(C
MOSデバイス)の構造を示す断面図である。
【図9】この発明の第3の実施の形態の半導体装置(C
MOSデバイス)の構造を示す断面図である。
【図10】第3の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図11】第3の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図12】第3の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図13】この発明の第4の実施の形態の半導体装置
(CMOSデバイス)の構造を示す断面図である。
【図14】第4の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図15】第4の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図16】第4の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図17】第4の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図18】第4の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図19】第4の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図20】第5の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図21】第5の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図22】第5の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図23】第5の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図24】第5の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図25】第5の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図26】第5の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図27】第5の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図28】第6の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図29】第6の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図30】第6の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図31】第6の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図32】第6の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図33】第6の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図34】第6の実施の形態のCMOSデバイスの製造
方法を示す工程における断面図である。
【図35】従来の半導体記憶装置の構成を示す一例であ
る。
【図36】従来の半導体記憶装置の構成を示す他の一例
である。
【符号の説明】
2…p形シリコン半導体基板(n形シリコン半導体基
板) 4…p形ウェル領域 6…n形ウェル領域 8…素子分離絶縁膜 10…ゲート絶縁膜 12…ゲート電極 14…第1のシリコン酸化膜 16…第1のシリコン窒化膜 18…第2のシリコン酸化膜 20…第3のシリコン酸化膜 22…第2のシリコン窒化膜 24…n形拡散領域 26…単結晶シリコン膜 28…p形拡散領域 30…単結晶シリコン膜 32…レジスト 34…低濃度のn形拡散領域 36…高濃度のn形拡散領域 38…低濃度のp形拡散領域 40、41…高濃度のp形拡散領域 42…レジスト 100…シリコン半導体基板 102…p形ウェル領域 103…n形ウェル領域 104…素子分離絶縁膜 105…ゲート絶縁膜 106…ゲート電極 107…第1のシリコン酸化膜 108…第2のシリコン酸化膜 109…シリコン窒化膜 110…低濃度のn形拡散領域 111…高濃度のn形拡散領域 112…低濃度のp形拡散領域 113…高濃度のp形拡散領域 114…単結晶シリコン膜 115…n形拡散領域 116…p形拡散領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4M104 BB01 BB18 BB25 BB30 BB33 DD04 DD07 DD16 DD17 DD66 DD84 EE12 EE14 EE15 EE17 FF06 GG14 5F040 DA04 DB03 EC07 EC08 EC12 EF02 EF13 FA05 FA07 FA16 FB02 FB04 FC05 FC11 5F048 AC03 BA03 BB05 BC03 BC06 BC15 BC20 BE03 BG14 DA23 DA25 DA27

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 nチャネルMOSトランジスタとpチャ
    ネルMOSトランジスタとがエレベーテッド−ソース/
    ドレイン構造を用いて形成されたCMOSデバイスを有
    する半導体装置において、 前記nチャネルMOSトランジスタのソースあるいはド
    レインである拡散層上に形成された第1の単結晶シリコ
    ン膜と、 前記pチャネルMOSトランジスタのソースあるいはド
    レインである拡散層上に形成され、前記第1の単結晶シ
    リコン膜の膜厚と異なる膜厚を有する第2の単結晶シリ
    コン膜と、 を具備することを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 nチャネルMOSトランジスタとpチャ
    ネルMOSトランジスタとを含むCMOSデバイスを有
    する半導体装置において、 前記nチャネルMOSトランジスタのゲート電極の側面
    に形成された第1の絶縁膜と、 前記pチャネルMOSトランジスタのゲート電極の側面
    に形成され、前記第1の絶縁膜の膜厚と異なる膜厚を有
    する第2の絶縁膜と、 を具備することを特徴とする半導体装置。
  3. 【請求項3】 nチャネルMOSトランジスタとpチャ
    ネルMOSトランジスタとがエレベーテッド−ソース/
    ドレイン構造を用いて形成されたCMOSデバイスを有
    する半導体装置において、 前記nチャネルMOSトランジスタのソースあるいはド
    レインである拡散層上に形成された第1の単結晶シリコ
    ン膜と、 前記pチャネルMOSトランジスタのソースあるいはド
    レインである拡散層上に形成され、前記第1の単結晶シ
    リコン膜の膜厚と異なる膜厚を有する第2の単結晶シリ
    コン膜と、 前記nチャネルMOSトランジスタのゲート電極の側面
    に形成された第1の絶縁膜と、 前記pチャネルMOSトランジスタのゲート電極の側面
    に形成され、前記第1の絶縁膜の膜厚と異なる膜厚を有
    する第2の絶縁膜と、 を具備することを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の単結晶シリコン膜の膜厚は、
    前記第1の単結晶シリコン膜の膜厚より厚いことを特徴
    とする請求項1又は3のいずれかに記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記第1、第2の単結晶シリコン膜に換
    えて、前記拡散層上には金属シリサイド膜が形成された
    サリサイド構造を有することを特徴とする請求項1、3
    または4に記載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記第2の絶縁膜の膜厚は、前記第1の
    絶縁膜の膜厚より薄いことを特徴とする請求項2または
    3のいずれかに記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 半導体基板に、素子形成領域を分離する
    ための素子分離絶縁膜を形成する工程と、 前記素子形成領域にゲート絶縁膜を形成する工程と、 前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、 前記ゲート電極の表面を含む半導体基板の全面に第1の
    シリコン酸化膜を形成する工程と、 前記第1のシリコン酸化膜上に第1のシリコン窒化膜を
    形成する工程と、 前記第1のシリコン窒化膜上に第2のシリコン酸化膜を
    形成する工程と、 nチャネルMOSトランジスタが形成される素子形成領
    域の前記第2のシリコン酸化膜及び前記第1のシリコン
    窒化膜を残したまま、pチャネルMOSトランジスタが
    形成される素子形成領域の前記第2のシリコン酸化膜及
    び前記第1のシリコン窒化膜をエッチングする工程と、 半導体基板の全面に第3のシリコン酸化膜を形成する工
    程と、 前記第3のシリコン酸化膜上に第2のシリコン窒化膜を
    形成する工程と、 半導体基板面に対して平行な面に形成された前記第2の
    シリコン窒化膜を異方性ドライエッチングし、半導体基
    板面に対して垂直な面に形成された前記第2のシリコン
    窒化膜だけを残す工程と、 を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 nチャネルMOSトランジスタが形成さ
    れる素子形成領域の前記第3のシリコン酸化膜及び前記
    第2のシリコン酸化膜をエッチングする工程と、 pチャネルMOSトランジスタが形成される素子形成領
    域の前記第3のシリコン酸化膜及び前記第1のシリコン
    酸化膜をエッチングする工程と、 pチャネルMOSトランジスタが形成される素子形成領
    域の半導体基板のシリコン表面及びゲート電極上のみに
    第1の単結晶シリコン膜を形成する工程と、 nチャネルMOSトランジスタが形成される素子形成領
    域の前記第1のシリコン窒化膜及び前記第1のシリコン
    酸化膜をエッチングする工程と、 nチャネルMOSトランジスタが形成される素子形成領
    域の半導体基板のシリコン表面及びゲート電極上のみに
    第2の単結晶シリコン膜を形成するとともに、これと同
    時にpチャネルMOSトランジスタが形成される素子形
    成領域の前記第1の単結晶シリコン膜上のみに、前記第
    2の単結晶シリコン膜を形成する工程と、 をさらに具備することを特徴とする請求項7に記載の半
    導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 半導体基板に、素子形成領域を分離する
    ための素子分離絶縁膜を形成する工程と、 前記素子形成領域にゲート絶縁膜を形成する工程と、 前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、 前記ゲート電極の表面を含む半導体基板の全面に第1の
    シリコン酸化膜を形成する工程と、 前記第1のシリコン酸化膜上に第1のシリコン窒化膜を
    形成する工程と、 前記第1のシリコン窒化膜上に第2のシリコン酸化膜を
    形成する工程と、 nチャネルMOSトランジスタが形成される素子形成領
    域の前記第2のシリコン酸化膜及び前記第1のシリコン
    窒化膜を残したまま、pチャネルMOSトランジスタが
    形成される素子形成領域の前記第2のシリコン酸化膜及
    び前記第1のシリコン窒化膜をエッチングする工程と、 前記素子形成領域に、ライトリー・ドープト・ドレイン
    構造を形成するための低濃度の拡散層を形成する工程
    と、 半導体基板の全面に第3のシリコン酸化膜を形成する工
    程と、 前記第3のシリコン酸化膜上に第2のシリコン窒化膜を
    形成する工程と、 半導体基板面に対して平行な面に形成された前記第2の
    シリコン窒化膜を異方性ドライエッチングし、半導体基
    板面に対して垂直な面に形成された前記第2のシリコン
    窒化膜だけを残す工程と、 nチャネルMOSトランジスタが形成される素子形成領
    域の前記第3のシリコン酸化膜及び前記第2のシリコン
    酸化膜をエッチングする工程と、 pチャネルMOSトランジスタが形成される素子形成領
    域の前記第3のシリコン酸化膜及び前記第1のシリコン
    酸化膜をエッチングする工程と、 pチャネルMOSトランジスタが形成される素子形成領
    域の半導体基板のシリコン表面及びゲート電極上のみに
    第1の単結晶シリコン膜を形成する工程と、 nチャネルMOSトランジスタが形成される素子形成領
    域の前記第1のシリコン窒化膜及び前記第1のシリコン
    酸化膜をエッチングする工程と、 nチャネルMOSトランジスタが形成される素子形成領
    域の半導体基板のシリコン表面及びゲート電極上のみに
    第2の単結晶シリコン膜を形成するとともに、これと同
    時にpチャネルMOSトランジスタが形成される素子形
    成領域の前記第1の単結晶シリコン膜上のみに、前記第
    2の単結晶シリコン膜を形成する工程と、 前記素子形成領域に、ライトリー・ドープト・ドレイン
    構造を形成するための高濃度の拡散層を形成する工程
    と、 を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 不純物が導入されていない前記第2の
    単結晶シリコン膜上を含む半導体基板の全面に金属膜を
    形成する工程と、 前記第2の単結晶シリコン膜と前記金属膜とを反応させ
    てシリサイド化し、金属シリサイド膜を形成する工程
    と、 をさらに具備することを特徴とする請求項9に記載の半
    導体装置の製造方法。
  11. 【請求項11】 半導体基板に、素子形成領域を分離す
    るための素子分離絶縁膜を形成する工程と、 前記素子形成領域にゲート絶縁膜を形成する工程と、 前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、 前記ゲート電極の表面を含む半導体基板の全面に第1の
    シリコン酸化膜を形成する工程と、 前記第1のシリコン酸化膜上に第1のシリコン窒化膜を
    形成する工程と、 前記第1のシリコン窒化膜上に第2のシリコン酸化膜を
    形成する工程と、 nチャネルMOSトランジスタが形成される素子形成領
    域の前記第2のシリコン酸化膜及び前記第1のシリコン
    窒化膜を残したまま、pチャネルMOSトランジスタが
    形成される素子形成領域の前記第2のシリコン酸化膜及
    び前記第1のシリコン窒化膜をエッチングする工程と、 前記素子形成領域に、ソースあるいはドレインとなる低
    濃度の拡散層を形成する工程と、 半導体基板の全面に第3のシリコン酸化膜を形成する工
    程と、 前記第3のシリコン酸化膜上に第2のシリコン窒化膜を
    形成する工程と、 半導体基板面に対して平行な面に形成された前記第2の
    シリコン窒化膜を異方性ドライエッチングし、半導体基
    板面に対して垂直な面に形成された前記第2のシリコン
    窒化膜だけを残す工程と、 nチャネルMOSトランジスタが形成される素子形成領
    域の前記第3のシリコン酸化膜及び前記第2のシリコン
    酸化膜をエッチングする工程と、 pチャネルMOSトランジスタが形成される素子形成領
    域の前記第3のシリコン酸化膜及び前記第1のシリコン
    酸化膜をエッチングする工程と、 pチャネルMOSトランジスタが形成される素子形成領
    域の半導体基板のシリコン表面及びゲート電極上のみ
    に、不純物が導入された第1の単結晶シリコン膜を形成
    する工程と、 nチャネルMOSトランジスタが形成される素子形成領
    域の前記第1のシリコン窒化膜及び前記第1のシリコン
    酸化膜をエッチングする工程と、 nチャネルMOSトランジスタが形成される素子形成領
    域の半導体基板のシリコン表面及びゲート電極上のみ
    に、不純物が導入されていない第2の単結晶シリコン膜
    を形成するとともに、これと同時にpチャネルMOSト
    ランジスタが形成される素子形成領域の前記第1の単結
    晶シリコン膜上のみに、前記第2の単結晶シリコン膜を
    形成する工程と、 pチャネルMOSトランジスタが形成される素子形成領
    域にソースあるいはドレインとなる高濃度の拡散層を形
    成する工程と、 不純物が導入されていない前記第2の単結晶シリコン膜
    上を含む半導体基板の全面に金属膜を形成する工程と、 前記第2の単結晶シリコン膜と前記金属膜とを反応させ
    てシリサイド化し、金属シリサイド膜を形成する工程
    と、 を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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