JP2000123828A - 非水電解液二次電池用電極板及びその製造方法 - Google Patents

非水電解液二次電池用電極板及びその製造方法

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JP2000123828A JP10289341A JP28934198A JP2000123828A JP 2000123828 A JP2000123828 A JP 2000123828A JP 10289341 A JP10289341 A JP 10289341A JP 28934198 A JP28934198 A JP 28934198A JP 2000123828 A JP2000123828 A JP 2000123828A
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伸 宮之脇
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 集電体の表面に所望のパターンを有する活物
質層と非塗工部とを正確に、しかも効率良く形成するこ
とができる電極板の製造方法および電極板を提供する。 【解決手段】 集電体2上の非塗工部を設けたい部分7
に、活物質層7の凝集力を高めることができる材料から
なるプレコート剤を塗工してプレコート層3を形成する
工程1Aと、プレコート層3の形成後、プレコート層3
を形成した側の集電体2表面に、活物質と結着材とを少
なくとも含有する活物質層用塗工液を塗工して活物質層
4を形成する工程1Bと、プレコート層3をなすプレコ
ート剤を活物質層内に移行・浸透させる工程1Cと、そ
の移行・浸透後、非塗工部を設けたい部分7の活物質層
5を剥離する工程1D、1Eとを含む製造方法によっ
て、集電体2上に、活物質と結着材とを少なくとも含有
する活物質層4と、活物質層のない非塗工部7とを設け
てなる非水電解液二次電池用電極板を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウムイオン二
次電池に代表される非水電解液二次電池用電極板(以下
「電極板」という。)およびその製造方法に関し、更に
詳しくは、集電体上に塗工したプレコート剤によって、
剥離すべき活物質層の凝集力を高めて選択的に剥離し、
活物質層のない非塗工部を備えた電極板を効率よく製造
する方法およびその方法によって得られた電極板に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器や通信機器の小型化およ
び軽量化が急速に進んでおり、これらの駆動用電源とし
て用いられる二次電池に対しても小型化および軽量化が
要求されている。このため、従来のアルカリ蓄電池に代
わり、高エネルギー密度で高電圧を有する非水電解液二
次電池、代表的にはリチウムイオン二次電池が提案され
ている。
【0003】二次電池の性能に大きく影響を及ぼす正極
および負極の各電極板に関しては、充放電サイクル寿命
を延長させるため、また、高エネルギー密度化のため、
電極板を薄膜化することによって電池内に巻き込まれる
電極板の面積をより大きくすることが望まれている。
【0004】例えば、特開昭63−10456号公報や
特開平3−285262号公報には、金属酸化物、硫化
物またはハロゲン化物等の正極活物質粉末に、導電材お
よび結着材(バインダー)を適当な湿潤剤(以下「溶
媒」という。)に分散または溶解させて、ペースト状の
活物質層用塗工液を調製し、金属箔からなる集電体を基
体とし、その基体上に前記塗工液を塗布して正極活物質
層(また、基体上に負極用の塗工液を塗布したものを負
極活物質層といい、正極と負極を特に区別しない場合
は、単に活物質層という。)を形成して得られる正極電
極板が開示されている。この正極電極板においては、結
着材として、例えばポリフッ化ビニリデンのようなフッ
素系樹脂、シリコーン−アクリル共重合体、スチレン−
ブタジエン共重合体等が用いられている。一方、負極電
極板は、結着材を適当な湿潤剤(溶媒)に溶解させたも
のをカーボン等の負極活物質に加えて、ペースト状の活
物質層用塗工液を調製し、金属箔の集電体に塗工して得
られる。また、集電体に対する塗工膜の密度を向上させ
たり、塗工膜の密着性を向上させるために、通常、プレ
ス処理が施される。
【0005】上記の塗布型電極板において活物質層用塗
工液を調製するための結着材は、非水電解液に対して化
学的および電気化学的に安定であること、電解液中に溶
出しないこと、また、何らかの溶媒に溶解して基体上に
薄く塗布できるものであることが必要である。さらに、
塗布、乾燥された活物質層は、電池の組立工程において
剥離、脱落、ひび割れ等が生じないように可とう性を備
えていること、および、集電体との密着性に優れている
ことが要求される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで電極板は、通
常、電流を取り出すための端子を付ける部分や隣接する
活物質層相互の境界部などのように、活物質層を設けた
くない非塗工部を有している。その非塗工部のパターン
は電池設計に従って任意に決定される。非塗工部を作製
する方法には、コーターヘッドを機械的に制御しながら
電極塗工液を集電体上に塗工して塗工部と非塗工部のパ
ターンを直接形成する方法や、集電体の全面に塗工膜を
形成した後でヘラなどの機械的手段により塗工膜を部分
的に剥離させて非塗工部を形成する方法がある。
【0007】前者の方法による場合には、塗工部又は非
塗工部のパターンに合わせてコーターヘッド及び/又は
集電体を動かしながらコーターヘッドからの活物質層用
塗工液の吐出開始と吐出停止を繰り返したり、或いは、
塗工作業が塗工部と非塗工部の境界に到達するたびに、
コーターヘッド及び/又は集電体の移動停止とその再
開、塗工面に対するコーターヘッドの離脱と再接近、電
極塗工液の吐出停止とその再開をそれぞれ同調させて繰
り返すなどの作業を行なう。このようなコーターヘッド
の機械的制御により間欠塗工を行なって、例えば、所定
幅を有する長尺状集電体の表面に長さ600mmの活物
質層と、長さ50mmの非塗工部が交互に繰り返し設け
られた電極板の原反を作成する。
【0008】しかしながら、塗工スピードを上げていく
とコーターヘッドの機械的制御を塗工スピードに同調さ
せることが難しくなってきて、塗工部と非塗工部が交互
に繰り返されたパターンを正確に形成することができな
くなる。特に、塗工部の中に比較的狭い面積の非塗工部
を間欠的に繰り返して設けたい場合には、速い塗工スピ
ードで非塗工部のパターンを正確に形成することが極め
て困難である。さらに別の問題として、速い塗工スピー
ドに同調させてコーターヘッドを制御しようとすると、
個々の吐出開始位置においては、局所的塗工量がわずか
ながら過剰になり、活物質層のエッジ部が盛り上がって
しまう。一方、個々の吐出停止位置においては、局所的
塗工量がわずかに不足する傾向があり、いわゆる尾引き
現象が発生し、活物質層のエッジ部が傾斜する。この傾
斜部においては、活物質層の厚みが非塗工部との境界に
向かって減少している。そして塗工スピードが速くなる
と尾引きが顕著になって、活物質層の傾斜部が長くなっ
てしまう。活物質層の尾引きが顕著になると、活物質層
のエッジ部の境界線が波状になるという不都合も生じ
る。
【0009】このように、コーターヘッドを機械的に制
御する方法では、塗工スピードを上げると、活物質層の
周縁部においてエッジ形状および厚さが不均一になり、
電極板をきれいに巻き上げることが困難になる。また、
こうして得られた電極板は、塗工膜の密度を向上させた
り、塗工膜の密着性を向上させるためのプレス処理の際
に、ダメージを受けやすいという問題も生じる。塗工ス
ピードをそれほど上げなければ上記のような問題は生じ
ないが、それでは電極板の生産性を上げることができな
い。
【0010】所望のパターンに塗工を行なうことができ
る方法としては、コーターヘッドを機械的に制御する方
法、例えば、スロットダイコート、スライドダイコー
ト、コンマリバースコートのような塗工法以外に、コー
ターヘッドを機械的に制御しない方法、例えば、グラビ
アコートやグラビアリバースコート等の塗工法も知られ
ている。しかしながら、コーターヘッドを機械的に制御
しない方法は、薄い塗工層を形成する場合には適してい
るが、活物質層のような比較的厚い塗工層を形成する目
的には適していない。このような理由から、従来は、生
産性がそれほど良くないにもかかわらず、コーターヘッ
ドを機械的に制御する塗工法により活物質層と非塗工部
が形成されていた。
【0011】一方、後者の方法、すなわち集電体の全面
に塗工膜を形成した後でヘラなどの機械的手段により塗
工膜を部分的に剥離する方法の場合には、パターンニン
グ精度が高くなく、さらには活物質層のエッジを滑らか
に整えることが難しいのでエッジからの粉落ちが生じる
などの問題がある。
【0012】本発明は、上記の実状に鑑みて成し遂げら
れたものである。本発明の第一の目的は、集電体の表面
に所望のパターンを有する活物質層と非塗工部とを正確
に、しかも効率良く形成することができる電極板の製造
方法を提供することにある。また、本発明の第二の目的
は、活物質層と非塗工部の位置精度が高い電極板を提供
することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の非水電解液二次
電池用電極板の製造方法は、集電体上に、活物質と結着
材とを少なくとも含有する活物質層と、該活物質層のな
い非塗工部とを設けてなる非水電解液二次電池用電極板
の製造方法であって、前記集電体上の非塗工部を設けた
い部分に、前記の活物質層の凝集力を高めることができ
る材料からなるプレコート剤を塗工してプレコート層を
形成する工程と、前記プレコート層の形成後、該プレコ
ート層を形成した側の集電体表面に、活物質と結着材と
を少なくとも含有する活物質層用塗工液を塗工して活物
質層を形成する工程と、前記プレコート層をなすプレコ
ート剤を前記活物質層内に移行・浸透させる工程と、前
記の移行・浸透後、非塗工部を設けたい部分の活物質層
を剥離する工程とを含むことを特徴とする。
【0014】この発明によれば、活物質層の凝集力を高
めることができるプレコート層を、非塗工部を設けたい
部分に形成し、そのプレコート層をなすプレコート剤を
活物質層内に移行・浸透させるので、非塗工部を設けた
い部分についてだけ活物質層の凝集力が選択的に高めら
れる。その結果、プレコート層が形成された部分に塗工
された活物質層は、凝集破壊を起こしにくく、大きな固
まりの状態で剥離する。従って、一度またはほんの数回
の剥離工程によって集電体表面からきれいに剥離され
る。また、凝集力が高められた活物質層だけを剥離する
ことができるので、それ以外の活物質層との境界面が明
瞭になり、非塗工部の位置精度の高い電極板を得ること
ができる。
【0015】前記プレコート剤は、前記活物質層用塗工
液の溶剤に可溶な材料であることが好ましい。また、そ
の溶剤として、N−メチル−2−ピロリドンを用いるこ
とが好ましい。この発明によれば、プレコート層上に活
物質層用塗工液を塗工すると、塗工された塗工層が乾燥
していく間に、プレコート層をなすプレコート剤を塗工
された塗工層中に溶出させることができるので、そのプ
レコート剤を活物質層内に移行・浸透させることができ
る。そのため、プレコート剤を活物質層内に移行・浸透
させる工程を、別個に設ける必要がなく、活物質層を形
成する工程と同時に行うことができる。
【0016】また、前記プレコート剤として、ポリフッ
化ビニリデンを用いることが好ましい。ポリフッ化ビニ
リデンを用いた場合には、0.2〜5.0g/m2 の割
合で塗工することが特に好ましい。ポリフッ化ビニリデ
ンは、活物質層の凝集力を高めることができ、また、前
記のN−メチル−2−ピロリドンに可溶な材料であるの
で、好ましく用いられる。
【0017】前記プレコート層を形成する工程におい
て、着色したプレコート剤を塗工して着色されたプレコ
ート層を形成し、その後の工程において、該プレコート
層の着色パターンにより見当合わせを行うことができ
る。この発明によれば、見当合わせを行うことができる
程度にプレコート層が着色されるので、別個に検知マー
クの形成工程を設けなくても、そのプレコート層はその
後の工程における見当合わせの基準とすることができ
る。
【0018】前記プレコート層を形成する工程におい
て、前記集電体上に、着色したプレコート剤を塗工し
て、着色されたプレコート層と共に見当合わせマークを
形成し、該プレコート層の着色パターンまたは該見当合
わせマークにより見当合わせを行うこともできる。この
発明によれば、見当合わせを行うことができる程度にプ
レコート層が着色されるので、別個に検知マークの形成
工程を設けなくても、そのプレコート層を検知して、そ
の後の工程における見当合わせの基準とすることができ
る。また、プレコート層の形成と同時に見当合わせマー
クが形成されるので、見当合わせマークの形成工程を別
個に設けなくても、その見当合わせマークはその後の工
程における見当合わせの基準とすることができる。
【0019】前記の活物質層を剥離する工程において、
非塗工部を設けたい部分の表面に熱可塑性樹脂層を有す
る熱可塑性樹脂のシートまたは熱可塑性樹脂の成形体を
熱圧着して、非塗工部を設けたい部分の活物質層を引き
剥がすことができる。この発明によれば、熱可塑性樹脂
のシートまたは熱可塑性樹脂の成形体に設けられた熱可
塑性樹脂が、凝集力が高められた活物質層に熱圧着さ
れ、その熱可塑性樹脂が活物質層内に含浸して熱可塑性
樹脂のシートまたは熱可塑性樹脂の成形体と活物質層と
を接着させることができるので、一度またはほんの数回
の剥離作業によって、剥離すべき活物質層を剥離するこ
とができる。剥離の際に、活物質層の凝集破壊が起こら
ないので、非塗工部を設けたい部分を、活物質のないき
れいな集電体表面とすることができる。
【0020】前記の活物質層を剥離する工程において、
非塗工部を設けたい部分の表面に粘着剤層を有する剥離
用シートまたは剥離用成形体を圧着して、非塗工部を設
けたい部分の活物質層を引き剥がすことができる。この
発明によれば、剥離用シートまたは剥離用成形体に設け
られ粘着剤層が、凝集力が高められた活物質層の表面に
圧着されて、剥離用シートまたは剥離用成形体と活物質
層とを接着させることができるので、一度またはほんの
数回の剥離作業によって、剥離すべき活物質層を剥離す
ることができる。剥離の際に、活物質層の凝集破壊が起
こらないので、非塗工部を設けたい部分を、活物質のな
いきれいな集電体表面とすることができる。
【0021】本発明の非水電解液二次電池用電極板は、
前記の請求項1乃至請求項10の何れかに記載の方法に
よって製造されたものである。この発明によれば、前記
の方法によって電極板が形成されるので、プレコート層
が形成された部分に塗工された活物質層だけが、凝集破
壊を起こさずに集電体表面からきれいに剥離されるの
で、活物質層と非塗工部の位置精度が高い電極板を得る
ことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、好ましい実施の態様を挙げ
て本発明をさらに詳しく説明する。
【0023】図1は、本発明の非水電解液二次電池用電
極板(以下「電極板」という。)の製造方法の一例を示
す模式断面図である。本発明の製造方法によって製造さ
れる電極板10は、図7の断面図に示すように、集電体
2上に、活物質と結着材とを少なくとも含有する活物質
層4と、活物質層4のない非塗工部7とによって構成さ
れてなるものである。
【0024】図1に示すように、電極板は、(1)集電
体2上の非塗工部7を設けたい部分に、活物質層4の凝
集力を高めることができる材料からなるプレコート剤を
形成する工程1Aと、(2)プレコート層3の形成後、
そのプレコート層3を形成した側の集電体2表面、すな
わち集電体2およびプレコート層3の何れをも被うよう
に、活物質と結着材とを少なくとも含有する活物質層用
塗工液を塗工して活物質層4を形成する工程1Bと、
(3)プレコート層3をなすプレコート剤を活物質層4
内に移行・浸透させる工程1Cと、(4)移行・浸透
後、非塗工部7を設けたい部分の活物質層5が剥離用の
シートまたは成形体に圧着され、その後、その剥離用の
シートまたは成形体と共に引き剥がされることによっ
て、非塗工部を設けたい部分の活物質層5を剥離する工
程1D、1Eとからなる製造方法によって製造される。
【0025】プレコート剤は、活物質層内に移行・浸透
し、活物質層の凝集力を高める材料であることが必要で
ある。プレコート剤を活物質層内に移行・浸透させるた
めに、プレコート層をなすプレコート剤を、適当な溶媒
に可溶な材料とすることによって、プレコート剤を活物
質層内に含浸させることができ、さらに、その溶媒を除
去することによって、プレコート剤を活物質層内で固化
させることができる。プレコート剤としては、活物質層
用塗工液を調製するための溶剤に可溶であるような材料
を好ましく用いることができる。このようなプレコート
剤を用いた場合には、活物質層用塗工液を塗工して活物
質層を形成する際にプレコート層を溶解することができ
るので、活物質層の形成工程と、プレコート剤を活物質
層内に移行・浸透させる工程とを同時に行うことができ
る。また、プレコート剤は、活物質層の凝集力を高める
材料であるので、少なくとも適度な接着性を有するもの
である。しかし、アルミニウムや銅箔等の金属箔よりな
る集電体に対して、接着性が強すぎないものが好まし
い。接着性が強すぎると、剥離工程時に集電体を引っ張
ってダメージを与えることがあり、剥離作業を円滑に行
えない場合がある。
【0026】具体的なプレコート剤としては、活物質層
の結着材として使用されている樹脂の中から適当なもの
を選んで使用することができ、好ましくはポリフッ化ビ
ニリデンを使用する。特に、活物質層の結着材としてポ
リフッ化ビニリデンを使用する場合には、そのポリフッ
化ビニリデンをプレコート剤としても使用することが好
ましい。活物質層の結着材と同じ材料をプレコート剤と
して使用する場合には、集電体から剥離した活物質層の
リサイクルが容易となるので好ましい。
【0027】このようなプレコート剤を適切な溶剤に溶
解または分散して、プレコート層用塗工液を調製する。
プレコート層用塗工液を調製するための溶剤としては、
活物質層用塗工液の溶剤と同じものを用いてもよいし、
違うものを用いてもよい。プレコート剤としてポリフッ
化ビニリデンを使用する場合には、N−メチル−2−ピ
ロリドンを用いて溶解するのが好ましい。そして図1の
工程1Aに示すように、プレコート層用塗工液を、集電
体2の表面の非塗工部を設けたい領域7に選択的に塗布
・乾燥してプレコート層3を形成する。
【0028】プレコート層3の塗工量は、プレコート剤
が移行・浸透した後の活物質層の凝集力と、その活物質
層と集電体の間の接着力とのバランスを考慮して適宜設
定される。プレコート剤としてポリフッ化ビニリデンを
用いた場合には、0.2〜5.0g/m2 程度とするの
が好ましい。この範囲の塗工量でポリフッ化ビニリデン
を塗工すると、一度の剥離作業によって剥離すべき活物
質層5を容易に剥離することができる。塗工量が0.2
g/m2 未満の場合には、活物質層内に浸透するポリフ
ッ化ビニリデンの量が少なく、活物質層5の凝集力を十
分に高めることができない。そして、その後の剥離工程
において、活物質層5が凝集破壊するおそれがあり、一
度の剥離作業によっても剥離すべき活物質層5を剥離す
ることができない。その結果、剥離工程の効率が低下し
て、電極板の全体の製造効率が低下することがある。塗
工量が5.0g/m2 を超える場合には、集電体2と、
プレコート剤が浸透した活物質層5との接着力を高める
ことにもなるため、その後の剥離工程において、活物質
層が容易に剥離できないことがある。
【0029】プレコート層用塗工液は、コーターヘッド
を機械的に制御しない塗工法、例えば、グラビアコート
法、グラビアリバースコート法、ダイコーターを用いる
方法、ロータリースクリーンを用いる方法、凸版を用い
る方法等何れの方法によっても塗工することができるの
で、速い塗工スピードで正確に所望のパターン状に塗工
を行なうことができる。なお、プレコート剤を塗工する
際に、プレコート剤が集電体2の表面ではじかれてしま
うような場合には、集電体2の表面にコロナ放電や脱脂
処理等の前処理を行うことによって、好ましく塗工する
ことができる。また、プレコート層を形成する工程は、
その後の、活物質層を形成する工程と共にインラインで
行うこともできる。
【0030】次に、図1の工程1Bに示すように、プレ
コート層3を形成した側の集電体2表面に、活物質層用
塗工液を全面的に塗布する。活物質層用塗工液の塗工層
4rawの中には、乾燥が完了するまでの間、溶剤が存
在している。一方、プレコート層3を構成しているプレ
コート剤は、かかる溶剤に可溶である。このため、集電
体2表面に、活物質層用塗工液を塗布・乾燥している間
に、プレコート層3のプレコート剤が徐々に溶解し、活
物質層用塗工液の塗工層4rawへ移行する。活物質層
用塗工液の塗工層4rawへ移行したプレコート剤は、
塗工層4rawの上方に向かって浸透していく。これ
は、前記の溶剤が、塗工層4rawの表面から空気中へ
蒸発する結果、プレコート剤が塗工層4rawの上方に
引っ張られるためであると推測される。このようにし
て、非塗工部を形成したい領域7の活物質層のみにプレ
コート剤が含浸する。一方、プレコート層3は、その全
てまたは大部分が溶出してその活物質層内に含浸し、完
全にまたはほとんど消失する。
【0031】活物質層の塗布・乾燥工程とプレコート層
の移行・浸透工程が並行して進行し、完了すると、図1
の工程1Cに示すように、非塗工部を形成したい領域7
の活物質層のみにプレコート剤が含浸・固化する。この
領域の活物質層5は、周囲と比べて凝集力が高くなって
いる。そして、プレコート剤が含浸・固化した領域の活
物質層5と、剥離用のシートまたは成形体とを圧着し、
その後、剥離用のシートまたは成形体を剥がすことによ
って、当該シートまたは成形体に圧着された活物質層5
が一体として剥離される。その結果、図1の工程1Eに
示すように、集電体2が露出し、非塗工部7が形成され
る。活物質層の剥離方法については、後述する。
【0032】この製造方法によれば、活物質層4の凝集
力を高めることができるプレコート層3を、非塗工部を
設けたい部分7に形成し、そのプレコート層3をなすプ
レコート剤を活物質層4内に移行・浸透させるので、か
かる活物質層5の凝集力は、プレコート剤が浸透してい
ない活物質層4の凝集力に比べて大きくなる。その結
果、プレコート層3が形成された部分に形成された活物
質層だけを、凝集破壊を起こさずに集電体2表面からき
れいに剥離することができる。また、凝集力が高められ
た活物質層5だけを剥離することができるので、それ以
外の活物質層4との境界面がシャープになり、非塗工部
の位置精度の高い電極板を得ることができる。そのた
め、一度またはほんの数回の剥離作業によって、非塗工
部7を設けたい部分の活物質層5を剥離することができ
るので、活物質層を所定のパターンに効率よく形成する
ことができる。
【0033】次に、プレコート層の着色について説明す
る。
【0034】上述のプレコート層を形成する工程におい
て、着色したプレコート剤を塗工することによって、着
色されたプレコート層(以下「着色プレコート層」とい
う。)を形成することができる。着色プレコート層は、
その色を検知または認識することができる程度に着色さ
れている必要があり、着色染料や顔料の適当量の着色剤
が添加される。着色プレコート層は、その後の工程、例
えば着色プレコート層が形成された集電体の裏面の同じ
位置または所定の位置にプレコート層をさらに形成する
工程や、着色されたプレコート層上に必要に応じて所定
のパターンの他の層をさらに形成する工程等で好ましく
使用される。特に、透明、半透明または白色等のプレコ
ート剤を塗工して形成したプレコート層が、位置検出装
置を用いても位置検出が困難な場合や、トンボ等の検知
マークを別工程で形成するのを製造上避けたい場合に、
好ましく設けられる。
【0035】用いる着色剤は、ごく少量であり、基本的
にプレコートした領域の外には広がらない。しかし、添
加されたごく微量の着色剤による電池性能への影響を考
慮すれば、金属元素を含まない有機系の染料または顔料
を着色剤として用いることが好ましい。
【0036】着色プレコート層は、適当量の着色剤が添
加されたプレコート剤塗工液を塗工することによって集
電体上に形成される。上述したように、プレコート層を
構成するプレコート剤は、活物質層の形成時に溶解し、
活物質層に移行・浸透して活物質層内に含浸されるの
で、用いる着色剤も活物質層内に含浸される。
【0037】着色プレコート層は、位置検出装置、例え
ばCCDカメラ等によって容易にその位置を検出するこ
とができる。そのため、別個に検知マークの形成工程を
設けなくても、その着色プレコート層を検知することが
できるので、その後の工程において、他の層を形成する
際の見当合わせの基準とすることができる。
【0038】着色プレコート層を集電体上に形成する際
に、見当合わせマーク、例えばトンボを同時に形成する
こともできる。図2は、プレコート層を形成する工程に
おいて、集電体2の表面と裏面上に、着色プレコート層
23、25と共にトンボ22、24を形成した態様を示
す斜視図である。形成されたトンボ22、24は、着色
プレコート層23、25と同じ色で形成されるので、そ
の後の工程において、他の層を形成する際の見当合わせ
をトンボ22、24によっても行うことができる。
【0039】例えば、表面に形成した着色プレコート層
23またはトンボ22を位置検出することによって、集
電体2の裏面の所定の位置に、着色プレコート層25や
トンボ2を容易に形成することができる。その結果、集
電体2の両面に活物質層を塗工することができる。この
時形成される、裏面の着色プレコート層25は、表面の
着色プレコート層23の真裏であることが好ましい。
【0040】また、予め位置検出装置が所定の位置にセ
ットされている塗工装置を用いる場合には、トンボ22
をその塗工装置に合わせた位置に設けることによって、
電極板の塗工工程を従来の塗工装置によって行うことが
できる。
【0041】以上説明したように、本発明によれば、予
め集電体上に塗工されて活物質層の凝集力を高めること
ができる材料からなるプレコート剤が、活物質層の塗工
時に活物質層内に浸透するので、非塗工部を設けたい部
分についてだけ活物質層の凝集力を選択的に高めること
ができる。その結果、剥離すべき活物質層は、凝集破壊
しにくくなり、大きな固まりの状態で剥離することがで
きるので、一度またはほんの数回の剥離作業で容易に活
物質層を剥離して非塗工部を形成することができる。こ
のような作用を有するプレコート剤は、非塗工部を設け
たい部分に塗工することによって、容易に形成すること
ができるので、非塗工部を設けたい部分をパターン精度
よく容易に形成することができる。
【0042】このような本発明の電極板の製造方法は、
コーターヘッドを機械的に制御する方法とは異なり、全
面に活物質層が形成された電極板の原反から、非塗工部
を設けたい部分の活物質層を選択的に剥離することがで
きるので、活物質層と非塗工部の位置精度が高く、活物
質層の端部の盛り上がりや長い傾斜部のない電極板を得
ることができる。
【0043】次に、本発明の電極板を構成する各材料、
各層、その形成方法、および本発明の電極板を用いて得
られる二次電池について説明する。
【0044】[集電体]基体である集電体2としては、
通常は金属箔が用いられ、正極電極板としてはアルミニ
ウム箔、負極電極板としては銅箔が好ましく用いられ
る。これら金属箔の厚さは、通常5〜30μm程度であ
る。
【0045】[活物質層およびその形成方法]活物質層
4は、活物質と結着材とを少なくとも含有する。活物質
には、正極用活物質と負極用活物質がある。正極用活物
質としては、例えばLiCoO2 、LiNiO2 もしく
はLiMn24等のリチウム酸化物、またはTiS2
MnO 2 、MoO3 もしくはV25等のカルコゲン化合
物を例示することができる。これらの正極用活物質は単
独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いても
よい。負極用活物質としては、例えば、金属リチウムま
たはリチウム合金等のようなリチウム含有金属、グラフ
ァイト、カーボンブラックまたはアセチレンブラックの
ような炭素質材料が好んで用いられる。特に、LiCo
2 を正極用活物質として用い、炭素質材料を負極用活
物質として用いることにより、4ボルト程度の高い放電
電圧を有するリチウム系二次電池が得られる。
【0046】前記正極活物質および前記負極活物質は、
これらの活物質を塗工層中に均一に分散させるために、
1〜100μmの範囲の粒径を有し、且つ平均粒径が約
10μmの粉体であるのが好ましい。
【0047】結着材(バインダー)としては、例えば、
熱可塑性樹脂、より具体的にはポリエステル樹脂、ポリ
アミド樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリカーボ
ネート樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリ
オレフィン樹脂、ポリビニル樹脂、フッ素系樹脂または
ポリイミド樹脂等を使用することができる。この際、反
応性官能基を導入したアクリレートモノマーまたはオリ
ゴマーを結着材中に混入させることも可能である。その
ほかにも、ゴム系の樹脂や、アクリル樹脂、ウレタン樹
脂等の熱硬化性樹脂、アクリレートモノマー、アクリレ
ートオリゴマー或いはそれらの混合物からなる電離放射
線硬化性樹脂、上記各種の樹脂の混合物を使用すること
もできる。
【0048】活物質層、結着材および必要に応じてその
他の成分を混合して活物質層用塗工液を調製する。例え
ば、適宜選択した活物質と結着材とを、トルエン、メチ
ルエチルケトン、N−メチル−2−ピロリドンまたはこ
れらの混合物のような有機溶剤の中に投入し、さらに必
要に応じて導電剤を加え、ホモジナイザー、ボールミ
ル、サンドミルまたはロールミル等の分散機により溶解
または分散して、塗工液を調製する。この時の配合割合
は、塗工液全体を100重量部とした時に活物質と結着
材の合計量が約40〜80重量部となるようにするのが
好ましい。また、活物質と結着材との配合割合は従来と
同様でよく、例えば、正極の場合は活物質:結着材=
5:5〜9:1(重量比)程度とするのが好ましく、負
極板の場合は活物質:結着材=8:2〜9:1(重量
比)程度とするのが好ましい。また導電剤としては、例
えば、グラファイト、カーボンブラックまたはアセチレ
ンブラック等の炭素質材料が必要に応じて用いられる。
【0049】負極については、塗工後の活物質層と集電
体との密着を向上させるために、シュウ酸等の添加剤を
加えることもできる。
【0050】活物質層用塗工液の塗工方法は、特に限定
されないが、例えばスロットダイコート、スライドダイ
コート、コンマリバースコート等のように、厚い塗工層
を形成できる方法が適している。ただし、活物質層に求
められる厚さが比較的薄い場合には、グラビアコートや
グラビアリバースコート等により塗工してもよい。本発
明においては、活物質層用塗工液を所定のパターン状に
塗工する必要がないので、スロットダイコート、スライ
ドダイコート、コンマリバースコート等により塗工する
であっても、コーターヘッドを機械的に制御する必要が
ない。
【0051】乾燥工程における熱源としては、熱風、赤
外線、マイクロ波、高周波、またはそれらを組み合わせ
て利用できる。乾燥工程において集電体をサポートまた
はプレスする金属ローラーや金属シートを加熱して放出
させた熱によって乾燥してもよい。また、乾燥後、電子
線または放射線を照射することにより、結着材を架橋反
応させて活物質層を得ることもできる。塗布と乾燥は、
複数回繰り返してもよい。活物質層の厚さは、乾燥時で
通常10〜200μm、好ましくは50〜170μmの
範囲にする。さらに、得られた活物質層を真空オーブン
等でエージングして、活物質層中の水分を除去すること
が好ましい。
【0052】この際、塗工後の活物質層と集電体との密
着を向上させるために、集電体を前もってカップリング
剤で処理してもよい。例えば、集電体上にカップリング
剤を塗工することによって、その上に形成される活物質
層と集電体との接着力を高めることができる。
【0053】得られた活物質層を金属ロール、加熱ロー
ルまたはシートプレス機等を用いてプレス処理すること
により、活物質層の均質性を向上させることができる。
また、塗工層の乾燥途中で、その表面にポリエチレンテ
レフタレートフィルム等の表面平滑なフィルムを軽く圧
着して再び剥離することによって、活物質層の表面を平
滑化してもよい。
【0054】プレス処理する際のプレス圧としては、5
00〜7500kg/cm2 の範囲が好ましく、300
0〜5000kg/cm2 の範囲が更に好ましい。プレ
ス圧が500kg/cm2 よりも小さい場合には、活物
質層の均一性を十分向上させることができない。プレス
圧が7500kg/cm2 よりも大きい場合には、集電
体を含めた電極板自体が破損するおそれがある。
【0055】[剥離工程]図1の工程1Dおよび工程1
Eに示すように、集電体2上に活物質層4を形成した
後、非塗工部を設けたい部分7の活物質層5を剥離する
ことにより、本発明の電極板10が完成する。この剥離
工程について、以下に3つの方法を挙げて説明する。
【0056】(1) 第1の方法 図3は、非塗工部を設けたい部分の活物質層を剥離する
工程の一例を示す概略断面図である。集電体2の表面全
体に形成された活物質層のうち、非塗工部を設けたい領
域7には、プレコート剤の浸透によって、凝集力が高め
られた活物質層5が既に形成されている(工程30
A)。図3に示す剥離方法においては、その活物質層5
の表面の非塗工部を設けたい領域7だけに、熱可塑性樹
脂のシート31又は熱可塑性樹脂の成形体を選択的に熱
圧着する(工程30B)。その後、前記熱可塑性樹脂の
シート31又は成形体を集電体から引き剥がすことによ
り、当該シート又は成形体を熱圧着した部分の活物質層
5を剥離して、集電体表面が露出した非塗工部7を形成
する(工程30C)。
【0057】この剥離方法においては、先ず、図3の工
程30Aに示すように、電極板の原反36を、支持体3
5の上に乗せる。この原反36には、集電体2の表面の
非塗工部を設けたい領域7に凝集力が高められた活物質
層5が既に形成されている。次いで、工程30Bに示す
ように、凝集力が高められた活物質層5上に、熱可塑性
樹脂のシート31又は成形体を選択的に熱圧着する。熱
可塑性樹脂のシート31を熱圧着する場合には、剥離す
べき活物質層5のパターンと同じ形状に成形されている
熱板37を、当該シート31の背面側から位置決めして
押し当てる。また、熱可塑性樹脂の成形体を熱圧着する
場合には、剥離すべき活物質層5のパターンに成形した
成形体を、位置決めして押し当てる。
【0058】このとき使用される熱可塑性樹脂シート3
1は、活物質層5に含浸し得る熱可塑性樹脂の層を必須
の層としたものであり、その詳細な説明については後述
する。なお、ここで使用する熱可塑性樹脂シート31
は、図3に示すように、熱可塑性樹脂層32と、熱可塑
性樹脂層32の押圧面側に設けられて剥離を効果的に行
うためのワックス層34と、熱可塑性樹脂層32の背面
側に設けられて熱板との融着を防止するための耐熱層3
3と、によって構成されている。
【0059】このような熱可塑性樹脂シート31を使用
して熱圧着を行なうと、図3の工程30Bに示すよう
に、熱圧着された部分の熱可塑性樹脂シート31のワッ
クス層34と熱可塑性樹脂層32とが軟化または溶融し
て、活物質層5内の空隙に含浸する。
【0060】次に、熱板37を取り去り、原反36を放
冷あるいは強制冷却して、活物質層5に含浸したワック
スと樹脂を固化させる。固化後、図3の工程30Cに示
すように、熱可塑性樹脂シート31を引き剥がして除去
すると、樹脂が含浸した部分の活物質層5は凝集力が高
いので、その活物質層5が一体となって熱可塑性樹脂シ
ート31とともに選択的に除去される。その活物質層5
は凝集力が高められているので、熱可塑性樹脂がその活
物質層5の十分深いところまで到達していなくても、活
物質層5の凝集破壊を起こすことなく一回またはほんの
数回の作業で剥離を完了することができる。従って、極
めて効率的に剥離作業を行うことができる。凝集力が高
められた活物質層5以外の部分の活物質層4に樹脂が含
浸した場合には、含浸した部分の活物質層4は剥離され
るが、樹脂が含浸しなかった部分の活物質層4は、集電
体2上にそのまま残る。
【0061】樹脂が含浸した部分の活物質層5と、熱可
塑性樹脂のシート31または熱可塑性樹脂の成形体と
が、その活物質層5の凝集力よりも大きい力で接着する
ことによって、熱可塑性樹脂のシート31または熱可塑
性樹脂の成形体を剥離する際に、剥離すべき活物質層5
を一回またはほんの数回の剥離作業で一体として剥離す
ることができる。また、活物質層5の凝集力は、それ以
外の部分の活物質層4の凝集力よりも高められているの
で、剥離すべき部分の活物質層5は、それ以外の部分の
活物質層4から容易に分離される。そのため、剥離作業
によって分離された活物質層の剥離面の形状はシャープ
になり、粉落ち等が見られない。
【0062】次に、熱可塑性樹脂シート31について詳
細に説明する。
【0063】熱可塑性樹脂シート31は、活物質層5に
含浸し得る熱可塑性樹脂の層を必須とするが、熱可塑性
樹脂の単層フィルムであってもよい。図示の熱可塑性樹
脂シート31は3層構造をとっており、熱可塑性樹脂層
32の押圧面には、剥離を効果的に行なうためのワック
ス層34がコーティングされている。一方、熱可塑性樹
脂シート31の背面側には、熱板との融着を防止するた
めの耐熱層33が形成されている。ただし、剥離すべき
活物質層5に、先ず溶融したワックスを選択的に含浸さ
せ、その後、同じ領域に熱可塑性樹脂の単層フィルムを
選択的に熱圧着してもよい。また、熱可塑性樹脂の単層
フィルムと熱板37の間に耐熱性シートを介在させても
よい。また、ワックスや耐熱性シートを使用しなくても
よい。
【0064】熱可塑性樹脂シート31の熱可塑性樹脂層
32を形成する材料としては、ポリオレフィン系樹脂や
EVA等のように、従来からヒートシール材として用い
られている熱可塑性樹脂が適しており、アルミニウム箔
や銅箔からなる集電体に対する接着力があまり強すぎな
いものが好ましい。また、その軟化温度は70〜150
℃が好ましく、融点は100〜160℃程度が好まし
く、メルトフローレート(MFR:g/10分、190
℃〜230℃)は0.1〜50程度が好ましい。
【0065】熱可塑性樹脂シート31の熱可塑性樹脂層
32の厚さについては特に制限ないが、通常は10〜2
00μm、より好ましくは25〜100μmとする。熱
可塑性樹脂層32が薄過ぎる場合には活物質層5を一体
として除去できなくなり、また厚過ぎる場合には、凝集
力が高められた活物質層5以外の活物質層内にはみ出し
て含浸されるおそれがあるので、シャープな形状にパタ
ーニングすることができなくなる。
【0066】ワックス成分は熱可塑性樹脂よりも流動性
が大きいので、活物質層5の深いところに到達しやす
い。そのため、予め活物質層5にワックスを含浸させて
おき、その後に熱可塑性樹脂のシート又は成形体の熱圧
着を行うようにすると、活物質層5の空隙中に先に存在
していたワックスを押し込むような形で熱可塑性樹脂が
含浸するか、もしくは活物質層の深いところに分布して
いるワックスが熱可塑性樹脂と接着して、含浸部の活物
質層5を確実に一体として剥離できるようになる。特
に、活物質層5がすでにプレス処理されていて熱可塑性
樹脂が含浸しにくい場合には、ワックスを併用するのが
効果的である。
【0067】ワックスを活物質層5に予め含浸させる方
法としては、溶融ワックスをグラビア塗布する方法、ダ
イコーターを用いる方法、ロータリースクリーンを用い
て塗布する方法、成膜性のあるワックスをフィルム化し
て活物質層5に熱圧着して染み込ませる方法、不織布や
紙等に含浸したワックスを熱圧着により活物質層5に転
写させる方法等がある。
【0068】また、図3に示すように、熱可塑性樹脂シ
ート31として、予め熱可塑性樹脂層32とワックス層
34とを積層した複合シートを用い、熱圧着する際にワ
ックス層34のワックスを浸透させるようにしてもよ
い。この場合には、熱可塑性樹脂が浸透する領域よりも
深い領域までワックスが浸透する。その結果、熱可塑性
樹脂シート31を剥離する際に、含浸部の活物質層5を
一回またはほんの数回の剥離で確実に除去することがで
きる。
【0069】本発明において使用するワックスは加熱に
よって容易に溶融する材料であればよく、低分子量のポ
リエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、あるい
はそれらの誘導体、および各種天然ワックス等を用いる
ことができる。また、集電体2との密着性が低く、かつ
固化時に体積変化の少ないものが好ましい。
【0070】ワックスは、その融点が通常は20〜25
0℃、好ましくは60〜150℃程度のものを用いる。
融点が低すぎる場合には室温で柔らかくなりすぎるため
取り扱いが難しく、生産性が劣るので好ましくない。ま
た融点が高すぎるとエネルギー的に不経済であり、かつ
活物質層5に含浸させる際に基材である集電体2を損な
うおそれがある。ワックスの溶融粘度は100〜50,
000cps程度、好ましくは400〜6,000cp
s程度である。溶融粘度が高すぎるとエネルギー的に不
経済であり、溶融粘度が低すぎると活物質層5中に浸透
する際に横方向にワックスが広がり、剥離する必要のな
い活物質層4を剥離してしまい、正確なパターニングが
困難となる。
【0071】ワックスの好適例である上記のポリエチレ
ンワックスあるいはポリプロピレンワックスとしては、
非酸化型低密度タイプ、非酸化型中密度タイプ、非酸化
型高密度タイプ、酸化型低密度タイプ、酸化型中密度タ
イプ、酸化型高密度タイプ、非極性タイプ、極性タイ
プ、粉末タイプ等があり、いずれもこの剥離方法に適し
ている。
【0072】熱可塑性樹脂シート31の背面側に設ける
耐熱層33又は熱可塑性樹脂シートとは別体の耐熱シー
トは、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリ
フェニレンサルファイド等の耐熱性樹脂を主体としてい
る。また、別体の耐熱性シートを用いる場合、その厚さ
は、シャープな形状にパターニングできるという理由か
ら、10〜100μm程度が好ましく、25〜50μm
程度がより好ましい。
【0073】以上説明した熱可塑性樹脂シートを使用し
て熱圧着する場合の条件としては、温度が好ましくは1
00〜150℃、圧力が好ましくは2〜10kgf/c
2、圧着時間が好ましくは5秒以下であるが、本方法
はこの条件の範囲に限定されるものではない。
【0074】この剥離方法によれば、このようにして凝
集力が高められた活物質層5を、一回またはほんの数回
の剥離作業で一体として剥離することができるので、所
定のパターンを容易に形成することができる。
【0075】集電体の表裏両面に、集電体を挟んで面対
称となるパターンを有する活物質層をそれぞれ形成する
場合には、図4に示すように、集電体2の両面の同じ位
置に凝集力が高められた活物質層5が既に形成されてい
る電極板の原反38と、2枚の熱可塑性樹脂シート3
1、31aと、押圧面が対称形状とされた一対の熱板3
7、37aとを用意し、電極板の原反38の両面にそれ
ぞれ熱可塑性樹脂シート31、31aを積層し、その
後、一対の熱板37、37aで電極板の原反38を挟み
込むことにより熱可塑性樹脂シート31、31aを熱圧
着してもよい。また熱板の代わりに、押圧面が対称形状
とされた一対の熱可塑性樹脂の成形体を用いて同様の熱
圧着を行なってもよい。これらの方法によれば、両面に
非塗工部のパターンを有する電極板を効率的に製造する
ことができる。
【0076】したがって、この方法によれば、熱可塑性
樹脂のシートまたは熱可塑性樹脂の成形体を、凝集力が
高められた活物質層に熱圧着することによって、一回ま
たはほんの数回の剥離作業によって、剥離すべき活物質
層を凝集破壊させることなく剥離することができる。剥
離の際に、活物質層の凝集破壊が起こりにくいので、非
塗工部を設けたい部分を、活物質のないきれいな集電体
表面とすることができる。
【0077】(2) 第2の方法 図5は、非塗工部を設けたい部分の活物質層を剥離する
工程の他の一例を示す概略断面図である。集電体2の表
面全体に形成された活物質層のうち、非塗工部を設けた
い領域7には、凝集力が高められた活物質層5が既に形
成されている(工程50A)。次いで、その活物質層5
の表面の非塗工部を設けたい領域7だけに、粘着剤層5
2を有する剥離用成形体51または剥離用シートを圧着
し(工程50B)、その後、前記剥離用成形体51また
は剥離用シートを集電体から引き剥がすことにより当該
成形体51又はシートを圧着した部分の活物質層5を剥
離して、集電体表面が露出した非塗工部7を形成する
(工程50C)。
【0078】この剥離方法においては、先ず、図5の工
程50Aに示すように、電極板の原反36を、支持体3
5の上に乗せる。電極板の原反36には、集電体2の表
面の非塗工部を設けたい領域7に凝集力が高められた活
物質層5が既に形成されている。次いで、工程50Bに
示すように、凝集力が高められた活物質層5上に、剥離
用成形体51または剥離用シートを選択的に圧着する。
剥離用成形体51を圧着する場合には、当該成形体の押
圧面を、剥離すべき活物質層5のパターンと同じ形状に
成形しておく。また、剥離用シートを圧着する場合に
は、剥離すべき活物質層5のパターンと同じ形状に成形
された押し板57を位置決めして、当該シートの背面側
から押し当てる。
【0079】このとき使用される剥離用成形体51は、
活物質層5に粘着し得る粘着剤層52を必須の層とした
ものであり、図5に示すように、粘着剤層52と、粘着
剤層52の背面側に設けられる基材53と、によって構
成されている。
【0080】このような剥離用成形体51を使用し、押
し板によって圧着を行なうと、図5の工程50Bに示す
ように、粘着剤層52が、凝集力の高められた活物質層
5の表面に圧着される。上述の熱可塑性樹脂のシートま
たは成形体を熱圧着する場合には、熱可塑性樹脂が溶融
して活物質層内に浸透することによって、活物質層と熱
可塑性樹脂のシートまたは成形体とを接着させるが、粘
着剤層が設けられた設けられた剥離用のシートまたは成
形体を圧着する場合は、その粘着剤層が活物質層の表面
に接着するだけで上述の熱可塑性樹脂のように浸透する
ことはない。
【0081】次に、押し板57を取り去り、図5の工程
50Cに示すように、剥離用成形体51を引き剥がして
除去すると、粘着剤層52が圧着した部分の活物質層5
は凝集力が高いので、その活物質層5が一体となって剥
離用成形体51と共に選択的に除去される。プレコート
剤が浸透していない単なる活物質層に、粘着剤層が設け
られた剥離用のシートまたは成形体を圧着して剥離する
方法では、その活物質層を完全に剥離するためには、通
常は10回程度の剥離作業を繰り返さなければならな
い。しかも、その結果得られた電極板の非塗工部のエッ
ジパターンは、シャープではなくなる。これに対して、
プレコート剤が浸透することによって凝集力が高められ
た活物質層5は、凝集破壊が起こりにくく一回またはほ
んの数回の作業で剥離を完了することができるので、極
めて効率的である。凝集力が高められた活物質層5以外
の部分の活物質層4は、集電体2上にそのまま残る。
【0082】粘着剤層52が圧着した部分の活物質層5
と剥離用成形体51とは、その活物質層5の凝集力より
も大きい力で接着しているので、剥離用成形体51を剥
離する際に、剥離すべき活物質層5を一回またはほんの
数回の剥離作業で一体として剥離することができる。ま
た、活物質層5の凝集力は、それ以外の部分の活物質層
4の凝集力よりも高められているので、剥離すべき部分
の活物質層5を、それ以外の部分の活物質層4から容易
に分離される。そのため、剥離作業によって分離された
活物質層の剥離面はシャープになり、粉落ち等も見られ
ない。
【0083】具体的な粘着剤層52としては、粘着テー
プ等を例示することができる。
【0084】(3) 第3の方法 図6は、非塗工部を設けたい部分の活物質層を剥離する
工程の他の一例を示す概略断面図である。図6に示す剥
離方法においては、集電体2の表面全体に形成された活
物質層のうち、非塗工部を設けたい領域7には、凝集力
が高められた活物質層5が既に形成されている(工程6
0A)。次いで、非塗工部を設けたい領域7の活物質層
5だけに、その活物質層5に浸透しやすい溶剤を含浸さ
せ(工程60B)、その溶剤が除去される前に溶剤を含
む活物質層を剥離除去して、集電体表面が露出した非塗
工部7を形成する(工程60C)。
【0085】この剥離方法においては、先ず、図6の工
程60Aに示すように、集電体2の表面の凝集力が高め
られた活物質層5に、その活物質層5に浸透しやすい溶
剤を含浸させる。そのような溶剤であれば何れの有機溶
剤であってもよく、例えば、アルコール類、ケトン類、
芳香族化合物、ヘテロ化合物、飽和炭化水素等の汎用さ
れている有機溶剤を用いることができる。
【0086】上記の溶剤のうち、集電体に対しては濡れ
性がよく且つ活物質層の結着材に対しては濡れ性に乏し
い溶剤(以下「剥離用溶剤」という。)を使用した場合
において、この剥離用溶剤を剥離すべき活物質層5に選
択的に含浸させると、含浸させた剥離用溶剤は、集電体
2と活物質層5との界面に集まって、活物質層5と集電
体2との密着性を低下させる。その結果、活物質層5を
集電体2面から浮き上がらせて活物質層5の剥離を容易
にする。
【0087】例えば、剥離用溶剤として、エタノールや
イソプロピルアルコール等を含浸させることによって、
活物質層5を集電体2面から浮き上がった状態にするこ
とができる。剥離用溶剤の活物質層に対する塗布量とし
ては、約1〜3g/m2 程度である。剥離用溶剤を塗布
した後に、活物質層中に含浸した剥離用溶剤をある程度
蒸発させた後に活物質層を剥離することが好ましい。
【0088】剥離用溶剤を蒸発させる場合、塗布した剥
離用溶剤の量の5〜80重量%が活物質層に残留するよ
うに剥離用溶剤を蒸発させることが好ましい。残留する
剥離用溶剤の量が、塗布した剥離用溶剤の量の5重量%
未満となる場合には、活物質層中の剥離用溶剤の成分が
少なく、活物質層の剥離が困難となる。残留する剥離用
溶剤の量が塗布した剥離用溶剤の量の80重量%を越え
る場合には、残留する剥離用溶剤により活物質層の強度
が弱くなり、活物質層を一体に剥離することができなく
なる。
【0089】例えば、エタノールやイソプロピルアルコ
ール等の剥離用溶剤を塗布し、その剥離用溶剤を、塗布
量の50重量%程度まで乾燥させると、活物質層を、集
電体から浮き上がった状態にさせることができる。その
他の剥離用溶剤として、ジメチルホルムアミドやジメチ
ルアセトアミド等を使用してもよい。剥離用溶剤を乾燥
させた後、例えば、図6の工程60Bに示すように、粘
着テープ等の剥離用シート62または剥離用成形体を押
し板67等によって剥離すべき活物質層5に圧着し、そ
の後、工程60Cに示すように剥離することによって、
非塗工部を形成することができる。
【0090】また、上記の剥離用溶剤には、適当な添加
剤を添加し、塗布する剥離用溶剤の粘度を向上させた
り、剥離用溶剤の横方向へのにじみを抑制して剥離用溶
剤の塗布精度を向上させたりすることができる。添加剤
としては、例えば、高分子材料、シリカ、カオリン、ク
レー等の無機系微粒子を挙げることができる。
【0091】活物質層5の剥離に関しては、集電体2と
活物質層5との密着性、活物質層5の膜強度、活物質層
5と剥離用シート62(例えば、粘着テープ)との接着
力との関係で、集電体2から活物質層5が剥離するか、
剥離が不可能か、または活物質層5自身が破壊してしま
うかが決まる。特に集電体2から活物質層5が浮き上が
った状態にすることが好ましく、活物質層5の剥離が容
易となる。
【0092】例えば、剥離用溶剤としてN−メチル−2
−ビロリドンを剥離すべき活物質層5に塗布し、その後
乾燥して塗布した剥離用溶剤をその50重量%まで減少
させる。次いで、塗布した領域に、N−メチル−2−ピ
ロリドンに溶解するポリ塩化ビニルフィルムを貼り合わ
せて、電極板の原反36とポリ塩化ビニルフィルムとを
共に巻き取る。その後、20分間放置して巻き戻し、ポ
リ塩化ビニルフィルムを剥離すると、当該フィルム上に
はN−メチル−2−ピロリドンを塗布した部分のみの活
物質層5が接着しており、前記のフィルムと共に凝集力
が高められた活物質層5のみがパターン状に剥離され
る。剥離用溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン
の他に、ポリ塩化ビニルフィルムを溶かす剥離用溶剤で
あればよく、特に限定されない。このように剥離する場
合には、プレコート剤の作用によって高められた活物質
層5の凝集力が、剥離用溶剤によって低下しないよう
に、その剥離条件を設定する必要がある。
【0093】剥離用溶剤を活物質層5に塗布・乾燥した
後に、粘着テープとして剥離すべき活物質層5のパター
ンと同じパターンのものを、剥離用溶剤を塗布した活物
質層5に圧着する場合に、十分な接着性を得るために、
活物質層中の剥離用溶剤がある程度乾燥していなければ
ならない。剥離用溶剤の塗布量と乾燥の程度との関係
は、適宜決定される。
【0094】剥離用溶剤を活物質層5に塗布する方法と
しては、ディスペンサー、グラビア、ダイヘッド、スク
リーン印刷、オフセット印刷方法等の一般的な方法が挙
げられる。また、剥離用溶剤を塗布する活物質層5はプ
レス処理前のものでもプレス処理後のものでもよい。
【0095】[二次電池の非水電解液]上記の各工程を
経て作製された電極板を用いて二次電池を作製する際に
は、電池の組立工程に移る前に活物質層中の水分を除去
するために、加熱処理や減圧処理等をあらかじめ行うこ
とが好ましい。
【0096】この電極板を用いて、例えばリチウム系二
次電池を作製する場合には、溶質であるリチウム塩を有
機溶媒に溶かした非水電解液が用いられる。リチウム塩
としては、例えば、LiClO4、LiBF4、LiPF
6、LiAsF6、LiCl、LiBr等の無機リチウム
塩、または、LiB(C654、LiN(SO2
32、LiC(SO2CF33、LiOSO2CF3
LiOSO225、LiOSO237、LiOSO2
49、LiOSO2511、LiOSO2613、L
iOSO2715等の有機リチウム塩等が用いられる。
【0097】リチウム塩を溶解するための有機溶媒とし
ては、環状エステル類、鎖状エステル類、環状エーテル
類、鎖状エーテル類等を例示できる。より具体的には、
環状エステル類としては、プロピレンカーボネート、ブ
チレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、ビニレンカ
ーボネート、2−メチル−γ−ブチロラクトン、アセチ
ル−γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等を例示
できる。
【0098】鎖状エステル類としては、ジメチルカーボ
ネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネー
ト、ジプロピルカーボネート、メチルエチルカーボネー
ト、メチルブチルカーボネート、メチルプロピルカーボ
ネート、エチルブチルカーボネート、エチルプロピルカ
ーボネート、ブチルプロピルカーボネート、プロピオン
酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢
酸アルキルエステル等を例示できる。
【0099】環状エーテル類としては、テトラヒドロフ
ラン、アルキルテトラヒドロフラン、ジアルキルテトラ
ヒドロフラン、アルコキシテトラヒドロフラン、ジアル
コキシテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、ア
ルキル−1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキソラン
等を例示できる。
【0100】鎖状エーテル類としては、1,2−ジメト
キシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジエチルエー
テル、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチ
レングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリ
コールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコール
ジアルキルエーテル等を例示することができる。
【0101】こうして図7に示すような、非水電解液二
次電池用電極板10Aを作製することができる。得られ
た非水溶液二次電池電極板10Aの非塗工部7には、図
8に示すように、リード端子81が設けられて二次電池
に利用される。
【0102】
【実施例】以下、実施例および比較例によって、本発明
を更に具体的に説明する。
【0103】[実施例1] (1) プレコート層の形成 プレコート剤としてポリフッ化ビニリデンのN−メチル
−2−ピロリドン溶液(固形分12%、KF#112
0、呉羽化学工業株式会社製)を用いた。このプレコー
ト剤を塗工する正極用集電体としては、厚さ20μm、
幅300mmの長尺状のアルミニウム箔を使用し、負極
用集電体としては、厚さ14μm、幅300mmの長尺
状の圧延銅箔を使用した。上記のプレコート剤を、グラ
ビアコーターによって、20mm×240mmの矩形パ
ターンで上記の集電体上に塗布した。その後、長さ2m
の乾燥オーブン(100℃)中を6m/minの速度で
通過させて乾燥し、塗工量が1g/m2 のポリフッ化ビ
ニリデンからなるプレコート層を形成した。
【0104】(2) 正極板の原反の作製 結着材としてポリフッ化ビニリデンのワニスを用い、こ
れに正極活物質および導電剤を加えた後、プラネタリー
ミキサー((株)小平製作所製)を用いて30分間撹拌
・混合して、下記の組成のスラリー状の正極活物質層用
塗工液を調製した。
【0105】<正極活物質層用塗工液> ・正極活物質 粒径1〜100μmのLiCoCO2
末(平均粒径10μm):89重量部 ・導電材 グラファイト粉末:8重量部 ・結着材 ポリフッ化ビニリデンのワニス(固形分12
%のN−メチル−2−ピロリドン溶液、KF#112
0、呉羽化学工業(株)製):33重量部 得られた正極活物質層用塗工液を、上記のプレコート層
が形成された側の正極用集電体の表面にダイコーターを
用いて塗布した。塗布後の集電体を、長さ8mで乾燥温
度が2mごとに順次上昇(80℃−100℃−130℃
−140℃)する乾燥オーブン中に4m/minの速度
で通過させることにより乾燥させ、乾燥時厚さが90μ
mの活物質層を形成した。その後さらに、塗工後の集電
体を80℃の真空オーブン中に入れて48時間エージン
グを行なうことにより、活物質層中の水分を除去して正
極活物質層を形成し、正極板の原反を作製した。
【0106】(3) 負極板の原反の作製 結着材としてポリフッ化ビニリデンのワニスを用い、こ
れに負極活物質および分散媒を加えた後、プラネタリー
ミキサー((株)小平製作所製)を用いて30分間撹拌
・混合して、下記の組成のスラリー状の正極活物質層用
塗工液を調製した。
【0107】<負極活物質層用塗工液> ・負極活物質 グラファイト粉末:85重量部 ・分散媒 N−メチル−2−ピロリドン:115重量部 ・結着材 ポリフッ化ビニリデンのワニス(固形分12
%のN−メチル−2−ピロリドン溶液、KF#112
0、呉羽化学工業(株)製):125重量部 得られた負極活物質層用塗工液を、上記のプレコート層
が形成された側の負極用集電体の表面にダイコーターを
用いて塗布した。塗布後の集電体を、長さ8mで乾燥温
度が2mごとに順次上昇(80℃−100℃−130℃
−140℃)する乾燥オーブン中に4m/minの速度
で通過させることにより乾燥させ、乾燥時厚さが135
μmの活物質層を形成した。その後さらに、塗工後の集
電体を80℃の真空オーブン中に入れて48時間エージ
ングを行なうことにより、活物質層中の水分を除去して
負極活物質層を形成し、負極板の原反を作製した。
【0108】(4) プレコート剤の移行・浸透 正極用集電体および負極用集電体上に形成されたプレコ
ート層は、上記の正極活物質層用塗工液および負極活物
質層用塗工液の塗工時に、各塗工液中のN−メチル−2
−ピロリドン溶液に溶解して、各塗工層中に移行・浸透
した。その結果、作製された正極板および負極板の原反
の各集電体上には、当初のプレコート層はほとんど確認
されなかった。しかし、プレコート剤の着色の有無に関
わらず、プレコート剤が移行・浸透した後の活物質層
は、プレコート剤を含まない活物質層に比べて色調が異
なるため、かすかに視認することができる。
【0109】(5) 各活物質層の剥離 得られた正極板と負極板の原反を、ロールプレス機を用
い線圧150kgf/cmでプレスした。次に、正極板
と負極板の原反それぞれの上に、熱可塑性樹脂シートと
してポリエチレンヒートシール材(モアテック0238
N、出光石油(株))を重ね、さらにその上に耐熱シー
トとして厚さ12μmのポリエチレンテレフタレートシ
ートを重ね、その上からプレコート剤の塗工パターンと
同じ寸法(20mm×240mm)の長方形の熱板を押
し当てて、140℃、10kgf/cm2 で2秒間、熱
圧着を行なった。その後、ヒートシール材を剥がすと、
熱圧着部の活物質層はヒートシール材と共に剥離して正
極板および負極板を作製した。得られた正極板および負
極板の剥離部にはきれいな集電体面が現れた。また、非
塗工部のパターン形状の広がりや崩れ、活物質層のエッ
ジ部からの粉落ちなどは認められなかった。
【0110】[実施例2]プレコート剤として、ポリフ
ッ化ビニリデンのN−メチル−2−ピロリドン溶液(固
形分12%、KF#1120、呉羽化学工業株式会社
製)1000mLに対して、フォロンブリリアントブル
ー(クラリアント・ジャパン(株)製)3gの割合で溶
解させた着色プレコート剤を用いた。こうして得られた
着色プレコート層用塗工液を、実施例1と同様な方法に
よって、正極用集電体および負極用集電体の一方の面
(表面)上に塗工し、第一の着色プレコート層を形成し
た。
【0111】次いで、この第一の着色プレコート層を見
当合わせマークとして検知することによって、正極用集
電体および負極用集電体の他方の面(裏面)上に、第一
の着色プレコート層と同じ位置になるように第二の着色
プレコート層を形成した。
【0112】こうして得られた、正極用集電体および負
極用集電体の表面と裏面に、実施例1と同様な方法で、
正極活物質および負極活物質を塗工して、実施例2の正
極板および負極板を作製した。
【0113】次いで、得られた正極板と負極板の原反
を、ロールプレス機を用い線圧150kgf/cmで原
反の両面をプレスした。正極板および負極板の原反の両
面それぞれの上に、熱可塑性樹脂シートとしてポリエチ
レンヒートシール材(モアテック0238N、出光石油
(株))を重ね、さらにその上に耐熱シートとして厚さ
12μmのポリエチレンテレフタレートシートを重ね、
その上からプレコート剤の塗工パターンと同じ寸法(2
0mm×240mm)の長方形の熱板を表面と裏面から
同時に押し当てて、140℃、10kgf/cm2 で2
秒間、熱圧着を行なった。
【0114】熱板の押し当て位置は、着色プレコート層
と共にトンボが形成されている場合には、そのトンボを
検知して調節することができた。しかし、トンボが形成
されていない場合であっても、最初におおよその位置に
熱板を押し当てることによって、着色プレコート層を形
成した位置に設けられた活物質層をきれいに剥離するこ
とができるので、きれいに剥離された剥離部分を見当合
わせの基準とすることによって、熱板の押し当て位置を
容易に調節することができた。
【0115】なお、着色プレコート層は、集電体の表面
と裏面で同じ位置になるように設けられているので、調
節された押し当て位置の両面から熱板を押し当てること
によって、非塗工部を形成することができた。
【0116】その後、ヒートシール材を剥がすことによ
って、熱圧着部の活物質層をヒートシール材と共に剥離
することができるので、表面と裏面を有する正極板およ
び負極板を容易に作製することができた。得られた正極
板および負極板の剥離部にはきれいな集電体面が現れ
た。また、非塗工部のパターン形状の広がりや崩れ、活
物質層のエッジ部からの粉落ちなどは認められなかっ
た。
【0117】[比較例1]プレコート層を設けなかった
以外は実施例1と同様に塗工、乾燥、プレスを行なって
正極板および負極板の原反を作製し、熱可塑性樹脂のシ
ートを用いて、その熱可塑性樹脂を活物質層内に十分に
含浸させ、その後、熱可塑性樹脂のシートを引き剥がし
て活物質層を剥離し、正極板および負極板を作製した。
【0118】このように、熱可塑性樹脂を十分に含浸さ
せた後に剥離作業を行ったものであっても、剥離部の集
電体表面に活物質層の粉がうっすらと残留しており、一
度の剥離では十分ではなかった。そこで、同様の熱圧着
と剥離作業をもう一度繰り返したところ、きれいな集電
体面を有する正極板および負極板を得ることができた。
また、非塗工部のパターン形状の広がりや崩れ、活物質
層のエッジ部からの粉落ちなどは認められなかった。
【0119】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の非水電解
液二次電池用電極板の製造方法によれば、活物質層の凝
集力を高めることができるプレコート層を、非塗工部を
設けたい部分に形成し、そのプレコート層をなすプレコ
ート剤を活物質層内に移行・浸透させるので、かかる活
物質層を凝集破壊を起こさずに剥離することができる。
その結果、プレコート層が形成された部分に塗工された
活物質層だけが、凝集破壊を起こさずに集電体表面から
きれいに剥離される。また、凝集力が高められた活物質
層だけを剥離することができるので、それ以外の活物質
層との境界面が明瞭になり、非塗工部のパターンがシャ
ープで位置精度の高い電極板を効率よく得ることができ
る。
【0120】また、本発明の非水電解液二次電池用電極
板によれば、プレコート層が形成された部分に塗工され
た活物質層だけが、凝集破壊を起こさずに集電体表面か
らきれいに剥離されるので、活物質層と非塗工部の位置
精度が高い電極板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非水電解液二次電池用電極板の製造方
法の一例を示す模式断面図である。
【図2】プレコート層の形成工程において、着色プレコ
ート層と共にトンボを形成した態様を示す斜視図であ
る。
【図3】非塗工部を設けたい部分の活物質層を剥離する
工程の一例を示す概略断面図である。
【図4】非塗工部を設けたい部分の活物質層を剥離する
工程の他の一例を示す概略断面図である。
【図5】非塗工部を設けたい部分の活物質層を剥離する
工程の他の一例を示す概略断面図である。
【図6】非塗工部を設けたい部分の活物質層を剥離する
工程の他の一例を示す概略断面図である。
【図7】本発明の非水電解液二次電池用電極板を示す概
略図である。
【図8】本発明の非水電解液二次電池用電極板にリード
端子が設けられた態様を示す概略図である。
【符号の説明】
2…集電体 3…プレコート層 4…活物質層 4raw…塗工層 5…凝集力が高められた活物質層 6…剥離用のシートまたは成形体 7…非塗工部 10…電極板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 進藤 忠文 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 5H017 AA03 BB08 BB14 CC01 DD05 EE01 HH01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 集電体上に、活物質と結着材とを少なく
    とも含有する活物質層と、該活物質層のない非塗工部と
    を設けてなる非水電解液二次電池用電極板の製造方法で
    あって、 前記集電体上の非塗工部を設けたい部分に、前記の活物
    質層の凝集力を高めることができる材料からなるプレコ
    ート剤を塗工してプレコート層を形成する工程と、 前記プレコート層の形成後、該プレコート層を形成した
    側の集電体表面に、活物質と結着材とを少なくとも含有
    する活物質層用塗工液を塗工して活物質層を形成する工
    程と、 前記プレコート層をなすプレコート剤を前記活物質層内
    に移行・浸透させる工程と、 前記の移行・浸透後、非塗工部を設けたい部分の活物質
    層を剥離する工程とを含むことを特徴とする非水電解液
    二次電池用電極板の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記プレコート剤が、前記活物質層用塗
    工液の溶剤に可溶な材料であることを特徴とする請求項
    1に記載の非水電解液二次電池用電極板の製造方法。
  3. 【請求項3】前記活物質層用塗工液中の溶剤として、N
    −メチル−2−ピロリドンを用いることを特徴とする請
    求項1または2に記載の非水電解液二次電池用電極板の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記プレコート剤として、ポリフッ化ビ
    ニリデンを用いることを特徴とする請求項1乃至請求項
    3の何れかに記載の非水電解液二次電池用電極板の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 前記ポリフッ化ビニリデンを、0.2〜
    5.0g/m2 の割合で塗工することを特徴とする請求
    項4に記載の非水電解液二次電池用電極板の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記プレコート層を形成する工程におい
    て、着色したプレコート剤を塗工して着色されたプレコ
    ート層を形成し、その後の工程において、該プレコート
    層の着色パターンにより見当合わせを行うことを特徴と
    する請求項1乃至請求項5の何れかに記載の非水電解液
    二次電池用電極板の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記プレコート層を形成する工程におい
    て、前記集電体上に、着色したプレコート剤を塗工し
    て、着色されたプレコート層と共に見当合わせマークを
    形成し、該プレコート層の着色パターンまたは該見当合
    わせマークにより見当合わせを行うことを特徴とする請
    1乃至請求項6の何れかに記載の非水電解液二次電池用
    電極板の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記の活物質層を剥離する工程におい
    て、非塗工部を設けたい部分の表面に熱可塑性樹脂層を
    有する熱可塑性樹脂のシートまたは熱可塑性樹脂の成形
    体を熱圧着して、非塗工部を設けたい部分の活物質層を
    引き剥がすことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何
    れかに記載の非水電解液二次電池用電極板の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記の活物質層を剥離する工程におい
    て、非塗工部を設けたい部分の表面に粘着剤層を有する
    剥離用シートまたは剥離用成形体を圧着して、非塗工部
    を設けたい部分の活物質層を引き剥がすことを特徴とす
    る請求項1乃至請求項7の何れかに記載の非水電解液二
    次電池用電極板の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記の請求項1乃至請求項9の何れか
    に記載の方法によって製造された非水電解液二次電池用
    電極板。
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