JPH10255772A - 非水電解液二次電池用電極板の製造方法 - Google Patents
非水電解液二次電池用電極板の製造方法Info
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- JPH10255772A JPH10255772A JP9079121A JP7912197A JPH10255772A JP H10255772 A JPH10255772 A JP H10255772A JP 9079121 A JP9079121 A JP 9079121A JP 7912197 A JP7912197 A JP 7912197A JP H10255772 A JPH10255772 A JP H10255772A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 集電体面に、パターン状の活物質塗工層を正
確に且つ経済的に形成することが出来る非水電解液二次
電池用電極板の製造方法を提供すること。 【解決手段】 集電体面に活物質と結着剤とからなる活
物質層を塗工方法により形成する工程、該活物質層を加
熱する工程、該活物質層のうちの活物質層を除去すべき
領域に常温で固体の熱可塑性樹脂成形体を接触させて熱
可塑性樹脂を活物質層に含浸させた後に冷却する工程、
熱可塑性樹脂含浸領域の活物質層を熱可塑性樹脂ととも
に剥離する工程を有し、前記集電体面に任意のパターン
の非塗工部を形成することを特徴とする非水電解液二次
電池用電極板の製造方法。
確に且つ経済的に形成することが出来る非水電解液二次
電池用電極板の製造方法を提供すること。 【解決手段】 集電体面に活物質と結着剤とからなる活
物質層を塗工方法により形成する工程、該活物質層を加
熱する工程、該活物質層のうちの活物質層を除去すべき
領域に常温で固体の熱可塑性樹脂成形体を接触させて熱
可塑性樹脂を活物質層に含浸させた後に冷却する工程、
熱可塑性樹脂含浸領域の活物質層を熱可塑性樹脂ととも
に剥離する工程を有し、前記集電体面に任意のパターン
の非塗工部を形成することを特徴とする非水電解液二次
電池用電極板の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、リチウム
イオン二次電池に代表される非水電解液二次電池用電極
板(以下単に「電極板」という)及びその製造方法に関
し、更に詳しくは集電体面にパターン状の活物質層を形
成した電極板及びその製造方法に関する。
イオン二次電池に代表される非水電解液二次電池用電極
板(以下単に「電極板」という)及びその製造方法に関
し、更に詳しくは集電体面にパターン状の活物質層を形
成した電極板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器や通信機器の小型化及び
軽量化が急速に進んでおり、これらの駆動用電源として
用いられる二次電池に対しても小型化及び軽量化の要求
が強くなって来ている。これらの要求に対して、従来の
アルカリ蓄電池に代わり、高エネルギー密度で且つ高電
圧を有するリチウムイオン二次電池に代表される非水電
解液二次電池が提案されている。
軽量化が急速に進んでおり、これらの駆動用電源として
用いられる二次電池に対しても小型化及び軽量化の要求
が強くなって来ている。これらの要求に対して、従来の
アルカリ蓄電池に代わり、高エネルギー密度で且つ高電
圧を有するリチウムイオン二次電池に代表される非水電
解液二次電池が提案されている。
【0003】又、二次電池の性能に大きく影響を及ぼす
電極板に関しては、充放電サイクル寿命を延長させるた
めに、又、高エネルギー密度化のために薄膜大面積化を
図ることが提案されている。例えば、特開昭63−10
456号公報や特開平3−285262号公報等に記載
されているように、金属酸化物、硫化物、ハロゲン化物
等の正極活物質粉末に、導電剤及び結着剤(バインダ
ー)を適当な湿潤剤(溶媒)に分散溶解させて、ペース
ト状の活物質塗工液を調製し、金属箔からなる集電体を
基材とし、該基材上に上記塗工液を塗工して塗工層(活
物質層)を形成して得られる正極電極板が開示されてい
る。
電極板に関しては、充放電サイクル寿命を延長させるた
めに、又、高エネルギー密度化のために薄膜大面積化を
図ることが提案されている。例えば、特開昭63−10
456号公報や特開平3−285262号公報等に記載
されているように、金属酸化物、硫化物、ハロゲン化物
等の正極活物質粉末に、導電剤及び結着剤(バインダ
ー)を適当な湿潤剤(溶媒)に分散溶解させて、ペース
ト状の活物質塗工液を調製し、金属箔からなる集電体を
基材とし、該基材上に上記塗工液を塗工して塗工層(活
物質層)を形成して得られる正極電極板が開示されてい
る。
【0004】この際、結着剤として、例えば、ポリフッ
化ビニリデン等のフッ素系樹脂、又はシリコーン・アク
リル共重合体が用いられている。又、負極電極板は、カ
ーボン等の負極活物質に結着剤を適当な湿潤剤(溶媒)
に溶解させたものを加えて、ペースト状の活物質塗工液
を調製し、金属箔集電体へ塗工して得られる。
化ビニリデン等のフッ素系樹脂、又はシリコーン・アク
リル共重合体が用いられている。又、負極電極板は、カ
ーボン等の負極活物質に結着剤を適当な湿潤剤(溶媒)
に溶解させたものを加えて、ペースト状の活物質塗工液
を調製し、金属箔集電体へ塗工して得られる。
【0005】上記塗工型の電極板において、活物質塗工
液の調製に用いられる結着剤は、非水電解液に対して電
気化学的に安定であって、電解液へ溶出しないこと、更
には塗工をすることから何らかの溶媒に可溶である必要
がある。上記の活物質塗工液を金属箔集電体に塗工して
得られる電極板において、塗工及び乾燥して形成される
活物質層(塗工層)は可撓性が十分であり、電池の組み
立て工程及び充放電時に、剥離、脱落、ひび割れ等が生
じないように十分な密着性を有することが要求される。
液の調製に用いられる結着剤は、非水電解液に対して電
気化学的に安定であって、電解液へ溶出しないこと、更
には塗工をすることから何らかの溶媒に可溶である必要
がある。上記の活物質塗工液を金属箔集電体に塗工して
得られる電極板において、塗工及び乾燥して形成される
活物質層(塗工層)は可撓性が十分であり、電池の組み
立て工程及び充放電時に、剥離、脱落、ひび割れ等が生
じないように十分な密着性を有することが要求される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ここで電極板は通常、
電流を取り出すための端子を付ける部分若しくは電池設
計上活物質層の存在が好ましくない部分等を有するため
に、少なからず非塗工部を有しており、その非塗工部の
パターンは電池設計に従って任意に決定される。この非
塗工部を作成する方法には、現状では電極塗工液を集電
体上に塗工する際のコーターヘッドの機械的制御により
塗工部と非塗工部のパターンを直接形成する方法や乾燥
後の塗工膜を機械的手段により剥離させ、非塗工部を形
成する方法がある。
電流を取り出すための端子を付ける部分若しくは電池設
計上活物質層の存在が好ましくない部分等を有するため
に、少なからず非塗工部を有しており、その非塗工部の
パターンは電池設計に従って任意に決定される。この非
塗工部を作成する方法には、現状では電極塗工液を集電
体上に塗工する際のコーターヘッドの機械的制御により
塗工部と非塗工部のパターンを直接形成する方法や乾燥
後の塗工膜を機械的手段により剥離させ、非塗工部を形
成する方法がある。
【0007】しかしながら、前者の方法は機械精度の問
題で高速なパターン形成が困難であり、且つ塗工膜厚に
ばらつきが生じる。又、後者の方法は剥離に時間がかか
る、パターニング精度が高くない、或いは剥離部のエッ
ジからの粉落ちが生じる等の短所があり、現状では殆ど
実用性がない。従って本発明の目的は、集電体上に形成
した乾燥後の塗工膜を任意の形状に剥離させることによ
って、塗工部の膜厚のばらつきが少なく、非塗工部のパ
ターンを任意に形成することができる非水電解液二次電
池用電極板の製造方法を提供することにある。
題で高速なパターン形成が困難であり、且つ塗工膜厚に
ばらつきが生じる。又、後者の方法は剥離に時間がかか
る、パターニング精度が高くない、或いは剥離部のエッ
ジからの粉落ちが生じる等の短所があり、現状では殆ど
実用性がない。従って本発明の目的は、集電体上に形成
した乾燥後の塗工膜を任意の形状に剥離させることによ
って、塗工部の膜厚のばらつきが少なく、非塗工部のパ
ターンを任意に形成することができる非水電解液二次電
池用電極板の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、集電体面に活物
質と結着剤とからなる活物質層を塗工方法により形成す
る工程、該活物質層を加熱する工程、該活物質層のうち
の活物質層を除去すべき領域に常温で固体の熱可塑性樹
脂成形体を接触させて熱可塑性樹脂を活物質層に含浸さ
せた後に冷却する工程、熱可塑性樹脂含浸領域の活物質
層を熱可塑性樹脂とともに剥離する工程を有し、前記集
電体面に任意のパターンの非塗工部を形成することを特
徴とする非水電解液二次電池用電極板の製造方法であ
る。
によって達成される。即ち、本発明は、集電体面に活物
質と結着剤とからなる活物質層を塗工方法により形成す
る工程、該活物質層を加熱する工程、該活物質層のうち
の活物質層を除去すべき領域に常温で固体の熱可塑性樹
脂成形体を接触させて熱可塑性樹脂を活物質層に含浸さ
せた後に冷却する工程、熱可塑性樹脂含浸領域の活物質
層を熱可塑性樹脂とともに剥離する工程を有し、前記集
電体面に任意のパターンの非塗工部を形成することを特
徴とする非水電解液二次電池用電極板の製造方法であ
る。
【0009】本発明によれば、活物質層中に存在する多
くの微細な空隙に、溶融した熱可塑性樹脂(プラスチッ
ク或いはワックス)を流し込むと、該熱可塑性樹脂が冷
却して活物質層を包み込む形で固化し、且つ熱可塑性樹
脂によって含浸固化した活物質層の領域と、それ以外の
活物質層の領域に容易に分離することができ、活物質層
の剥離に際して粉落ち等を生じることなく、集電体面に
任意のパターン状の活物質非塗工部を正確且つ容易に形
成することができる。
くの微細な空隙に、溶融した熱可塑性樹脂(プラスチッ
ク或いはワックス)を流し込むと、該熱可塑性樹脂が冷
却して活物質層を包み込む形で固化し、且つ熱可塑性樹
脂によって含浸固化した活物質層の領域と、それ以外の
活物質層の領域に容易に分離することができ、活物質層
の剥離に際して粉落ち等を生じることなく、集電体面に
任意のパターン状の活物質非塗工部を正確且つ容易に形
成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明を更に詳細に説明する。本発明の方法は基本的に
は次の工程からなる。 a.集電体面に活物質と結着剤とからなる活物質層を塗
工方法により形成する工程、 b.該活物質層を加熱する工程、 c.該加熱された活物質層のうちの活物質層を除去すべ
き領域に常温で固体の熱可塑性樹脂を接触させて熱可塑
性樹脂を活物質層に含浸させた後に冷却する工程、 d.熱可塑性樹脂含浸領域の活物質層を熱可塑性樹脂と
ともに剥離する工程。尚、上記の方法は、後述の如き活
物質層のプレス前でもプレス後であってもともに良好に
行うことができる。
本発明を更に詳細に説明する。本発明の方法は基本的に
は次の工程からなる。 a.集電体面に活物質と結着剤とからなる活物質層を塗
工方法により形成する工程、 b.該活物質層を加熱する工程、 c.該加熱された活物質層のうちの活物質層を除去すべ
き領域に常温で固体の熱可塑性樹脂を接触させて熱可塑
性樹脂を活物質層に含浸させた後に冷却する工程、 d.熱可塑性樹脂含浸領域の活物質層を熱可塑性樹脂と
ともに剥離する工程。尚、上記の方法は、後述の如き活
物質層のプレス前でもプレス後であってもともに良好に
行うことができる。
【0011】本発明の方法を図を参照して説明する。図
1〜2は、本発明の電極板を説明する図であり、図1a
は集電体の全面に形成された活物質層から、取付ける端
子の端部と略同一の面積の端子取り付け部をパターン状
に形成した状態の平面図であり、図1bはその一部の拡
大断面図である。本発明の電極板は、図1に示す状態で
もよいし、又、図2に示すように図1aの点線に沿って
裁断したものであってもよい。尚、図2ではパターン状
に露出された集電体面に端子が取り付けられた状態も示
している。
1〜2は、本発明の電極板を説明する図であり、図1a
は集電体の全面に形成された活物質層から、取付ける端
子の端部と略同一の面積の端子取り付け部をパターン状
に形成した状態の平面図であり、図1bはその一部の拡
大断面図である。本発明の電極板は、図1に示す状態で
もよいし、又、図2に示すように図1aの点線に沿って
裁断したものであってもよい。尚、図2ではパターン状
に露出された集電体面に端子が取り付けられた状態も示
している。
【0012】上記の如く、本発明によりパターン状に活
物質層が剥離された電極板は、図3〜4に示す如く製造
される。即ち、集電体面に活物質と結着剤とからなる活
物質層を塗工方法により形成し、該活物質層を加熱す
る。加熱する方法はいずれの方法でもよいが、好ましく
は図示のようにホットプレート等の適当な加熱手段で集
電体側から加熱することが好ましい。この加熱温度は熱
可塑性樹脂の成形体が溶融する温度以上の温度、例え
ば、30〜250℃、好ましくは70〜150℃であ
る。活物質層を加熱した状態において、活物質層を剥離
すべき領域と略同一サイズの断面形状に成形された熱可
塑性樹脂成形体を所定領域に載置する。この際活物質層
が十分に加熱されていれば、成形体に特別の圧力(矢
印)を負荷することは必須ではないが、溶融樹脂の含浸
を速めるためには、熱可塑性樹脂が変形しない程度の圧
力を成形体に負荷することが好ましい。
物質層が剥離された電極板は、図3〜4に示す如く製造
される。即ち、集電体面に活物質と結着剤とからなる活
物質層を塗工方法により形成し、該活物質層を加熱す
る。加熱する方法はいずれの方法でもよいが、好ましく
は図示のようにホットプレート等の適当な加熱手段で集
電体側から加熱することが好ましい。この加熱温度は熱
可塑性樹脂の成形体が溶融する温度以上の温度、例え
ば、30〜250℃、好ましくは70〜150℃であ
る。活物質層を加熱した状態において、活物質層を剥離
すべき領域と略同一サイズの断面形状に成形された熱可
塑性樹脂成形体を所定領域に載置する。この際活物質層
が十分に加熱されていれば、成形体に特別の圧力(矢
印)を負荷することは必須ではないが、溶融樹脂の含浸
を速めるためには、熱可塑性樹脂が変形しない程度の圧
力を成形体に負荷することが好ましい。
【0013】次に熱可塑性樹脂の含浸が終了した後、そ
のまま放冷又は強制冷却するか、或いはホットプレート
のみを下降させた状態で活物質層を放冷或いは強制冷却
すると、活物質層中に浸透した熱可塑性樹脂は速やかに
固化し、熱可塑性樹脂は活物質層の粒子を包含したまま
固化する。この状態において図4に示すように、熱可塑
性樹脂成形体を取り除くと、熱可塑性樹脂成形体と活物
質層との界面の密着力が、集電体と活物質層との界面の
密着力よりも著しく大であるので、熱可塑性樹脂含浸領
域も樹脂成形体と同時に剥離除去され、シャープなエッ
ジを有するパターンが集電体表面に非塗工領域として容
易に形成される。
のまま放冷又は強制冷却するか、或いはホットプレート
のみを下降させた状態で活物質層を放冷或いは強制冷却
すると、活物質層中に浸透した熱可塑性樹脂は速やかに
固化し、熱可塑性樹脂は活物質層の粒子を包含したまま
固化する。この状態において図4に示すように、熱可塑
性樹脂成形体を取り除くと、熱可塑性樹脂成形体と活物
質層との界面の密着力が、集電体と活物質層との界面の
密着力よりも著しく大であるので、熱可塑性樹脂含浸領
域も樹脂成形体と同時に剥離除去され、シャープなエッ
ジを有するパターンが集電体表面に非塗工領域として容
易に形成される。
【0014】図5は、本発明における別の実施の形態を
説明する図である。図4に示した形態は、剥離すべき領
域と略同一サイズの熱可塑性樹脂成形体を使用するもの
であるが、図5に示す例は、所定の幅の非塗工領域を形
成する場合、この幅と略同一の幅の断面形状を有する樹
脂成形体を用いて、剥離すべき活物質層の領域を走査す
る方法を示している。即ち、図4の場合と同様にホット
プレートにより活物質層を所定の温度に加熱しておき、
活物質層の表面に樹脂成形体を押し付けながら矢印方向
に走査することによって、溶融樹脂を活物質層に含浸さ
せる。この際の走査速度は成形体の融点若しくは軟化
点、及び活物質層の温度を考慮して熱可塑性樹脂が活物
質層中に十分な量で含浸される速度とする。
説明する図である。図4に示した形態は、剥離すべき領
域と略同一サイズの熱可塑性樹脂成形体を使用するもの
であるが、図5に示す例は、所定の幅の非塗工領域を形
成する場合、この幅と略同一の幅の断面形状を有する樹
脂成形体を用いて、剥離すべき活物質層の領域を走査す
る方法を示している。即ち、図4の場合と同様にホット
プレートにより活物質層を所定の温度に加熱しておき、
活物質層の表面に樹脂成形体を押し付けながら矢印方向
に走査することによって、溶融樹脂を活物質層に含浸さ
せる。この際の走査速度は成形体の融点若しくは軟化
点、及び活物質層の温度を考慮して熱可塑性樹脂が活物
質層中に十分な量で含浸される速度とする。
【0015】図6は、図5の方法で含浸された活物質層
の剥離の方法の1例を示している。図6aは熱可塑性樹
脂を含浸後冷却して固化させた状態を示している。この
状態の電極板を図6bに示すように全体的に幾分湾曲さ
せると、樹脂が含浸されていない領域は活物質層を構成
している樹脂バインダーによってヒビ割れたり剥離した
りすることはないが、熱可塑性樹脂が含浸された領域に
おいては層の密度が大となり硬いために、含浸領域と非
含浸領域との境界では亀裂が発生し、又、含浸領域にも
同様に亀裂が発生することが多く、特にポリプロピレン
ワックスを用いた場合にこの傾向が顕著である。更に含
浸領域の冷却時における体積収縮によっても亀裂が入る
ことがある。
の剥離の方法の1例を示している。図6aは熱可塑性樹
脂を含浸後冷却して固化させた状態を示している。この
状態の電極板を図6bに示すように全体的に幾分湾曲さ
せると、樹脂が含浸されていない領域は活物質層を構成
している樹脂バインダーによってヒビ割れたり剥離した
りすることはないが、熱可塑性樹脂が含浸された領域に
おいては層の密度が大となり硬いために、含浸領域と非
含浸領域との境界では亀裂が発生し、又、含浸領域にも
同様に亀裂が発生することが多く、特にポリプロピレン
ワックスを用いた場合にこの傾向が顕著である。更に含
浸領域の冷却時における体積収縮によっても亀裂が入る
ことがある。
【0016】そのうえ、含浸領域における集電体と熱可
塑性樹脂との密着力は、他の領域よりも著しく低下して
いるので、図6bの状態或いは一旦湾曲させて元に戻し
た状態において、樹脂含浸領域を軽く擦るか、圧搾空気
を吹きつける等の方法で、熱可塑性樹脂含浸領域は容易
に剥離除去され、シャープなエッジを有するパターンが
集電体表面に非塗工領域として容易に形成される。尚、
熱可塑性樹脂を活物質層中に含浸させるその他の方法と
しては、パターン状に成形した熱可塑性樹脂を活物質層
上に配置し、活物質層を加熱することにより活物質層に
熱可塑性樹脂を含浸させる方法、更にはパターン状に成
形した熱可塑性樹脂を加熱した活物質層上に所定の圧力
で押しつけ、活物質層に接した熱可塑性樹脂成形体を溶
融及び含浸させる方法等が挙げられる。又、樹脂含浸領
域の剥離は、電極板に振動を与える方法、集電体にテン
ションをかけて活物質層を浮き上がらせる方法、粘着テ
ープ等を使用する方法等でもよく、特に限定されるもの
ではない。
塑性樹脂との密着力は、他の領域よりも著しく低下して
いるので、図6bの状態或いは一旦湾曲させて元に戻し
た状態において、樹脂含浸領域を軽く擦るか、圧搾空気
を吹きつける等の方法で、熱可塑性樹脂含浸領域は容易
に剥離除去され、シャープなエッジを有するパターンが
集電体表面に非塗工領域として容易に形成される。尚、
熱可塑性樹脂を活物質層中に含浸させるその他の方法と
しては、パターン状に成形した熱可塑性樹脂を活物質層
上に配置し、活物質層を加熱することにより活物質層に
熱可塑性樹脂を含浸させる方法、更にはパターン状に成
形した熱可塑性樹脂を加熱した活物質層上に所定の圧力
で押しつけ、活物質層に接した熱可塑性樹脂成形体を溶
融及び含浸させる方法等が挙げられる。又、樹脂含浸領
域の剥離は、電極板に振動を与える方法、集電体にテン
ションをかけて活物質層を浮き上がらせる方法、粘着テ
ープ等を使用する方法等でもよく、特に限定されるもの
ではない。
【0017】本発明において、上記の如くして形成され
た活物質層のパターン状剥離に使用する熱可塑性樹脂成
形体は、加熱によって容易に溶融する材料であれば、通
常の熱可塑性樹脂の他に、低分子量のポリエチレン、ポ
リプロピレン、それらの誘導体、各種ワックス等が挙げ
られ、特に、耐熱性があり、且つ非塗工部のパターン形
状を正確に形成するためには、金属箔集電体との密着性
が低く、そのうえ伸縮性が低いものが好ましい。例え
ば、低密度ポリエチレンフイルムを所定の形状に裁断し
て、これを剥離すべき活物質層の領域に載置し、その上
から熱板でプレス溶融させて活物質層にポリエチレンを
含浸させることもできる。
た活物質層のパターン状剥離に使用する熱可塑性樹脂成
形体は、加熱によって容易に溶融する材料であれば、通
常の熱可塑性樹脂の他に、低分子量のポリエチレン、ポ
リプロピレン、それらの誘導体、各種ワックス等が挙げ
られ、特に、耐熱性があり、且つ非塗工部のパターン形
状を正確に形成するためには、金属箔集電体との密着性
が低く、そのうえ伸縮性が低いものが好ましい。例え
ば、低密度ポリエチレンフイルムを所定の形状に裁断し
て、これを剥離すべき活物質層の領域に載置し、その上
から熱板でプレス溶融させて活物質層にポリエチレンを
含浸させることもできる。
【0018】以上の如き熱可塑性樹脂は、本発明の目的
には、その融点は20〜250℃、好ましくは60〜1
50℃程度が良い。融点が低すぎる場合には、室温で柔
らかくなるために取り扱いが難しく生産性に劣るので好
ましくない。又、融点が高過ぎるとエネルギー的に不経
済であり、且つ活物質層に含浸させる際に基材である集
電体を損う恐れがある。又、その溶融粘度は100〜5
0,000cps程度、好ましくは400〜6,000
cps程度である。溶融粘度が高すぎると、エネルギー
的に不経済であり、又、溶融粘度が低すぎると活物質層
中に浸透する時に層の横方向に広がり易くなり、正確な
パターニングが困難となる。
には、その融点は20〜250℃、好ましくは60〜1
50℃程度が良い。融点が低すぎる場合には、室温で柔
らかくなるために取り扱いが難しく生産性に劣るので好
ましくない。又、融点が高過ぎるとエネルギー的に不経
済であり、且つ活物質層に含浸させる際に基材である集
電体を損う恐れがある。又、その溶融粘度は100〜5
0,000cps程度、好ましくは400〜6,000
cps程度である。溶融粘度が高すぎると、エネルギー
的に不経済であり、又、溶融粘度が低すぎると活物質層
中に浸透する時に層の横方向に広がり易くなり、正確な
パターニングが困難となる。
【0019】熱可塑性樹脂の好適例である上記のポリエ
チレン或いはポリプロピレンとしては、非酸化型低密度
タイプ、非酸化型中密度タイプ、非酸化型高密度タイ
プ、酸化型低密度タイプ、酸化型中密度タイプ、酸化型
高密度タイプ、非極性タイプ、極性タイプ、微粉末タイ
プ等があり、いずれも本発明の方法に適している。この
ような熱可塑性樹脂を適当な形状に成形して使用する。
チレン或いはポリプロピレンとしては、非酸化型低密度
タイプ、非酸化型中密度タイプ、非酸化型高密度タイ
プ、酸化型低密度タイプ、酸化型中密度タイプ、酸化型
高密度タイプ、非極性タイプ、極性タイプ、微粉末タイ
プ等があり、いずれも本発明の方法に適している。この
ような熱可塑性樹脂を適当な形状に成形して使用する。
【0020】熱可塑性樹脂成形体は、活物質層中の微細
な空隙を通り集電体と活物質層の界面まで達する必要が
あり、界面まで熱可塑性樹脂が達する前に固化してしま
うと、集電体から熱可塑性樹脂含浸領域を剥離する際
に、集電体表面に活物質層の一部が残ってしまうという
問題が生じる。これを防ぐためには集電体を十分に加熱
して熱可塑性樹脂の固化を遅らせてもよいし、或いは溶
融粘度の低い熱可塑性樹脂を選択して活物質層へのしみ
込み速度を速くしてもよく、更には含浸した熱可塑性樹
脂の温度を十分に高くしておき、含浸した熱可塑性樹脂
が固化するまでの時間を遅らせてもよい。
な空隙を通り集電体と活物質層の界面まで達する必要が
あり、界面まで熱可塑性樹脂が達する前に固化してしま
うと、集電体から熱可塑性樹脂含浸領域を剥離する際
に、集電体表面に活物質層の一部が残ってしまうという
問題が生じる。これを防ぐためには集電体を十分に加熱
して熱可塑性樹脂の固化を遅らせてもよいし、或いは溶
融粘度の低い熱可塑性樹脂を選択して活物質層へのしみ
込み速度を速くしてもよく、更には含浸した熱可塑性樹
脂の温度を十分に高くしておき、含浸した熱可塑性樹脂
が固化するまでの時間を遅らせてもよい。
【0021】以上の如き本発明の方法に対して、溶融し
た熱可塑性樹脂を活物質層の上に塗布する方式では、活
物質層の厚みが厚くなるに従って、熱可塑性樹脂のしみ
込みに要する時間は数十秒間と長くなり、場合によって
はいくら時間をかけても一回の処理では活物質層と集電
体の界面まで熱可塑性樹脂が完全に浸透しない場合もあ
る。そのために、活物質層が厚い場合には一回の含浸に
数十秒間〜数分間を要してしまい、場合によっては2回
同じ作業を繰り返す必要がある。そこで本発明によう
に、溶融した熱可塑性樹脂を活物質層に塗布する代わり
に、熱可塑性樹脂の成形体を加熱した活物質層に押しつ
け、接触部分の熱可塑性樹脂のみを溶融させて、活物質
層中へ浸透させる方法を用いると、熱可塑性樹脂は数秒
間で集電体表面まで達し、非塗工部のパターニング時間
を大幅に短縮することが可能である。
た熱可塑性樹脂を活物質層の上に塗布する方式では、活
物質層の厚みが厚くなるに従って、熱可塑性樹脂のしみ
込みに要する時間は数十秒間と長くなり、場合によって
はいくら時間をかけても一回の処理では活物質層と集電
体の界面まで熱可塑性樹脂が完全に浸透しない場合もあ
る。そのために、活物質層が厚い場合には一回の含浸に
数十秒間〜数分間を要してしまい、場合によっては2回
同じ作業を繰り返す必要がある。そこで本発明によう
に、溶融した熱可塑性樹脂を活物質層に塗布する代わり
に、熱可塑性樹脂の成形体を加熱した活物質層に押しつ
け、接触部分の熱可塑性樹脂のみを溶融させて、活物質
層中へ浸透させる方法を用いると、熱可塑性樹脂は数秒
間で集電体表面まで達し、非塗工部のパターニング時間
を大幅に短縮することが可能である。
【0022】次に本発明の非水電解液二次電池用電極板
を構成する各材料について説明する。非水電解液二次電
池とは、リチウム系二次電池で代表されるもので、電解
液に非水有機溶媒を用いることを特徴とし、例えば、金
属箔からなる集電基体上に電極活物質を含有する塗工膜
(活物質層)が形成されているものを電極板とし、電解
液に非水有機溶媒を用い、正極及び負極の電極間をリチ
ウムイオンが移動する際の電子のやり取りによって充放
電が可能となるものである。
を構成する各材料について説明する。非水電解液二次電
池とは、リチウム系二次電池で代表されるもので、電解
液に非水有機溶媒を用いることを特徴とし、例えば、金
属箔からなる集電基体上に電極活物質を含有する塗工膜
(活物質層)が形成されているものを電極板とし、電解
液に非水有機溶媒を用い、正極及び負極の電極間をリチ
ウムイオンが移動する際の電子のやり取りによって充放
電が可能となるものである。
【0023】本発明の電極板に用いられる集電体として
は、例えば、アルミニウム、銅等の金属箔が好ましく用
いられる。金属箔の厚さとしては、10〜30μm程度
のものを用いる。本発明では、集電体上に正極活物質層
又は負極活物質層を形成する。集電体と正極活物質層又
は負極活物質層との密着性を向上させるために、集電体
の表面にカップリング剤層を形成してもよい。カップリ
ング剤層の形成に使用するカップリング剤としては、シ
ラン系、チタネート系、アルミニウム系等のカップリン
グ剤があり、これらの中から金属箔集電体及び活物質層
との密着性に優れたカップリング剤を選択して使用す
る。
は、例えば、アルミニウム、銅等の金属箔が好ましく用
いられる。金属箔の厚さとしては、10〜30μm程度
のものを用いる。本発明では、集電体上に正極活物質層
又は負極活物質層を形成する。集電体と正極活物質層又
は負極活物質層との密着性を向上させるために、集電体
の表面にカップリング剤層を形成してもよい。カップリ
ング剤層の形成に使用するカップリング剤としては、シ
ラン系、チタネート系、アルミニウム系等のカップリン
グ剤があり、これらの中から金属箔集電体及び活物質層
との密着性に優れたカップリング剤を選択して使用す
る。
【0024】本発明で活物質層の形成に用いられる正極
活物質としては、例えば、LiCoO2、LiNi
O2、LiMn2O4等のリチウム酸化物、TiS2、
MnO2、MoO3、V2O5等のカルコゲン化合物の
うちの一種、或いは複数種が組み合わせて用いられる。
一方、負極活物質としては、金属リチウム、リチウム合
金、或いはグラファイト、カーボンブラック、アセチレ
ンブラック等の炭素質材料、又はリチウムイオンをイン
ターカレートする材料が好ましく用いられる。特に、L
iCoO2を正極活物質として、そして炭素質材料を負
極活物質として用いることにより、4V程度の高い放電
電圧のリチウム系二次電池が得られる。
活物質としては、例えば、LiCoO2、LiNi
O2、LiMn2O4等のリチウム酸化物、TiS2、
MnO2、MoO3、V2O5等のカルコゲン化合物の
うちの一種、或いは複数種が組み合わせて用いられる。
一方、負極活物質としては、金属リチウム、リチウム合
金、或いはグラファイト、カーボンブラック、アセチレ
ンブラック等の炭素質材料、又はリチウムイオンをイン
ターカレートする材料が好ましく用いられる。特に、L
iCoO2を正極活物質として、そして炭素質材料を負
極活物質として用いることにより、4V程度の高い放電
電圧のリチウム系二次電池が得られる。
【0025】これらの活物質は形成される塗工層中に均
一に分散されるのが好ましい。このため、本発明におい
ては、活物質として1〜100μmの範囲の粒径を有
し、平均粒径が10μm程度の粉体を用いるのが好まし
い。上記活物質を含む塗工液の調製に用いられる結着剤
としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリオレフィ
ン樹脂、ポリビニル樹脂、フッ素系樹脂及びポリイミド
樹脂等の熱可塑性樹脂、又はゴム系の樹脂、アクリル樹
脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂、アクリレートモノ
マー又はオリゴマー或いはそれらの混合物からなる電離
放射線硬化性樹脂、更にはこれらの各種樹脂の混合物を
使用することができる。
一に分散されるのが好ましい。このため、本発明におい
ては、活物質として1〜100μmの範囲の粒径を有
し、平均粒径が10μm程度の粉体を用いるのが好まし
い。上記活物質を含む塗工液の調製に用いられる結着剤
としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリウレタン樹脂、セルロース樹脂、ポリオレフィ
ン樹脂、ポリビニル樹脂、フッ素系樹脂及びポリイミド
樹脂等の熱可塑性樹脂、又はゴム系の樹脂、アクリル樹
脂、ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂、アクリレートモノ
マー又はオリゴマー或いはそれらの混合物からなる電離
放射線硬化性樹脂、更にはこれらの各種樹脂の混合物を
使用することができる。
【0026】本発明で使用する活物質塗工液の具体的な
調製方法について説明する。先ず、上記に挙げたような
材料から適宣に選択された結着剤と粉末状の活物質と
を、トルエン、メチルエチルケトン、N−メチル−2−
ピロリドン或いはこれらの混合物等の有機溶媒からなる
分散媒体中に入れ、更に必要に応じて導電剤を混合させ
た組成物を、従来公知のホモジナイザー、ボールミル、
サンドミル、ロールミル等の分散機を用いて混合分散す
ることによって調製する。
調製方法について説明する。先ず、上記に挙げたような
材料から適宣に選択された結着剤と粉末状の活物質と
を、トルエン、メチルエチルケトン、N−メチル−2−
ピロリドン或いはこれらの混合物等の有機溶媒からなる
分散媒体中に入れ、更に必要に応じて導電剤を混合させ
た組成物を、従来公知のホモジナイザー、ボールミル、
サンドミル、ロールミル等の分散機を用いて混合分散す
ることによって調製する。
【0027】上記塗工液の調製において、塗工液全体を
100重量部とした場合、その中で活物質と結着剤の合
計が約40〜80重量部、活物質と結着剤の比率は9:
1〜8:2の範囲であることが望ましい。上記塗工液の
調製に際して必要に応じて添加する導電剤としては、例
えば、グラファイト、カーボンブラック、アセチレンブ
ラック等の炭素質材料が用いられる。上記塗工液を金属
箔集電体の表面に塗工する方法としては、グラビアコー
ト、グラビアリバースコート、ロールコート、マイヤー
バーコート、ブレードコート、ナイフコート、エアーナ
イフコート、スロットダイコート、スライドダイコー
ト、デイップコート、ダイコード、コンマコート、コン
マリバースコート、等が挙げられる。
100重量部とした場合、その中で活物質と結着剤の合
計が約40〜80重量部、活物質と結着剤の比率は9:
1〜8:2の範囲であることが望ましい。上記塗工液の
調製に際して必要に応じて添加する導電剤としては、例
えば、グラファイト、カーボンブラック、アセチレンブ
ラック等の炭素質材料が用いられる。上記塗工液を金属
箔集電体の表面に塗工する方法としては、グラビアコー
ト、グラビアリバースコート、ロールコート、マイヤー
バーコート、ブレードコート、ナイフコート、エアーナ
イフコート、スロットダイコート、スライドダイコー
ト、デイップコート、ダイコード、コンマコート、コン
マリバースコート、等が挙げられる。
【0028】次に、乾燥工程において、以下の如くして
形成した塗工層から分散媒体を除去することにより、目
的とする活物質層を得る。乾燥工程における熱源として
は、熱風、赤外線、マイクロ波、高周波等及びそれらの
組み合わせが挙げられる。又、乾燥工程において集電体
をサポートする金属ローラーや金属シート等が熱を放出
することによって塗工層を乾燥させてもよい。乾燥後の
活物質層の厚さは10〜200μm、好ましくは50〜
170μmの範囲であり、このような厚さになるように
前記塗工時の塗工量を設定する。
形成した塗工層から分散媒体を除去することにより、目
的とする活物質層を得る。乾燥工程における熱源として
は、熱風、赤外線、マイクロ波、高周波等及びそれらの
組み合わせが挙げられる。又、乾燥工程において集電体
をサポートする金属ローラーや金属シート等が熱を放出
することによって塗工層を乾燥させてもよい。乾燥後の
活物質層の厚さは10〜200μm、好ましくは50〜
170μmの範囲であり、このような厚さになるように
前記塗工時の塗工量を設定する。
【0029】更に、上記のようにして塗工及び乾燥処理
して形成された活物質層の均質性をより向上させるため
に、該活物質層に金属ロール、加熱ロール、シートプレ
ス機等を用いてプレス処理を施し、本発明の電極板を形
成するのも好ましい。この際のプレス条件としては、5
00Kgf/cm2〜7,500Kgf/cm2、更に
好ましくは3,000〜5,000Kgf/cm2の範
囲とする。500Kgf/cm2よりもプレスする力が
小さいと活物質層の均一性の向上が得られにくく、又、
7,500Kgf/cm2よりもプレスする力が大きい
と、集電体基体を含めて電極板自体が破損してしまうた
めに好ましくない。更に、上記のようにして作製した本
発明の電極板を用いて二次電池を作製する場合に、電池
の組立工程に移る前に、電極板の活物質層中の水分を除
去するために、更に加熱処理や減圧処理等を行うことが
好ましい。
して形成された活物質層の均質性をより向上させるため
に、該活物質層に金属ロール、加熱ロール、シートプレ
ス機等を用いてプレス処理を施し、本発明の電極板を形
成するのも好ましい。この際のプレス条件としては、5
00Kgf/cm2〜7,500Kgf/cm2、更に
好ましくは3,000〜5,000Kgf/cm2の範
囲とする。500Kgf/cm2よりもプレスする力が
小さいと活物質層の均一性の向上が得られにくく、又、
7,500Kgf/cm2よりもプレスする力が大きい
と、集電体基体を含めて電極板自体が破損してしまうた
めに好ましくない。更に、上記のようにして作製した本
発明の電極板を用いて二次電池を作製する場合に、電池
の組立工程に移る前に、電極板の活物質層中の水分を除
去するために、更に加熱処理や減圧処理等を行うことが
好ましい。
【0030】以上のようにして作製した本発明の正極及
び負極の電極板を用いて、例えば、リチウム系二次電池
を作製する場合には、電解液として、溶質のリチウム塩
を有機溶媒に溶かした非水電解液が用いられる。非水電
解液を形成する溶質のリチウム塩としては、例えば、L
iClO4、LiBF4、LiPF6、LiAsF6、
LiCl、LiBr等の無機リチウム塩、及びLiB
(C6H5)4、LiN(SO2CF3)2、LiC
(SO2CF3)3、LiOSO2CF3、LiOSO
2C2F5、LiOSO2C3F7、LiOSO2C4
F9、LiOSO2C5F11、LiOSO2C6F
13、LiOSO2C7F15等の有機リチウム塩等が
用いられる。
び負極の電極板を用いて、例えば、リチウム系二次電池
を作製する場合には、電解液として、溶質のリチウム塩
を有機溶媒に溶かした非水電解液が用いられる。非水電
解液を形成する溶質のリチウム塩としては、例えば、L
iClO4、LiBF4、LiPF6、LiAsF6、
LiCl、LiBr等の無機リチウム塩、及びLiB
(C6H5)4、LiN(SO2CF3)2、LiC
(SO2CF3)3、LiOSO2CF3、LiOSO
2C2F5、LiOSO2C3F7、LiOSO2C4
F9、LiOSO2C5F11、LiOSO2C6F
13、LiOSO2C7F15等の有機リチウム塩等が
用いられる。
【0031】この際に使用される有機溶媒としては、環
状エステル類、鎖状エステル類、環状エーテル類、鎖状
エーテル類等が挙げられる。環状エステル類としては、
例えば、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネー
ト、γ−ブチロラクトン、ビニレンカーボネート、2−
メチル−γ−ブチロラクトン、アセチル−γ−ブチロラ
クトン、γ−バレロラクトン等が挙げられる。
状エステル類、鎖状エステル類、環状エーテル類、鎖状
エーテル類等が挙げられる。環状エステル類としては、
例えば、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネー
ト、γ−ブチロラクトン、ビニレンカーボネート、2−
メチル−γ−ブチロラクトン、アセチル−γ−ブチロラ
クトン、γ−バレロラクトン等が挙げられる。
【0032】鎖状エステル類としては、例えば、ジメチ
ルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカー
ボネート、ジプロピルカーボネート、メチルエチルカー
ボネート、メチルブチルカーボネート、メチルプロピル
カーボネート、エチルブチルカーボネート、エチルプロ
ピルカーボネート、ブチルプロピルカーボネート、プロ
ピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステ
ル、酢酸アルキルエステル等が挙げられる。
ルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカー
ボネート、ジプロピルカーボネート、メチルエチルカー
ボネート、メチルブチルカーボネート、メチルプロピル
カーボネート、エチルブチルカーボネート、エチルプロ
ピルカーボネート、ブチルプロピルカーボネート、プロ
ピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステ
ル、酢酸アルキルエステル等が挙げられる。
【0033】環状エーテル類としては、例えば、テトラ
ヒドロフラン、アルキルテトラヒドロフラン、ジアルキ
ルアルキルテトラヒドロンフラン、アルコキシテトラヒ
ドロフラン、ジアルコキシテトラヒドロフラン、1,3
−ジオキソラン、アルキル−1,3−ジオキソラン、
1,4−ジオキソラン等が挙げられる。鎖状エーテル類
としては、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエト
キシエタン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジ
アルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエ
ーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、
テトラエチレングリコールジアルキルエーテル等が挙げ
られる。
ヒドロフラン、アルキルテトラヒドロフラン、ジアルキ
ルアルキルテトラヒドロンフラン、アルコキシテトラヒ
ドロフラン、ジアルコキシテトラヒドロフラン、1,3
−ジオキソラン、アルキル−1,3−ジオキソラン、
1,4−ジオキソラン等が挙げられる。鎖状エーテル類
としては、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエト
キシエタン、ジエチルエーテル、エチレングリコールジ
アルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエ
ーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、
テトラエチレングリコールジアルキルエーテル等が挙げ
られる。
【0034】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中「部」又は「%」とあるの
は重量基準である。 実施例1 先ず、本実施例で用いた正極活物質を含む正極塗工液を
以下の方法により作製した。正極塗工液の材料として
は、1〜100μmの粒径を持つ平均粒径10μmのL
iCoO2粉末を89部、導電材としてグラファイト粉
末を8部及び結着剤としてポリフッ化ビニリデン樹脂の
ワニス(呉羽化学工業(株)製KF#1100、12%
N−メチル−2−ピロリドン溶液)を33部の配合比で
用いた。ワニスに他の粉末材料を入れた後、プラネタリ
ーミキサー((株)小平製作所製)にて30分間撹拌混
合することにより、スラリ−状の正極活物質を含む正極
塗工液を得た。
具体的に説明する。尚、文中「部」又は「%」とあるの
は重量基準である。 実施例1 先ず、本実施例で用いた正極活物質を含む正極塗工液を
以下の方法により作製した。正極塗工液の材料として
は、1〜100μmの粒径を持つ平均粒径10μmのL
iCoO2粉末を89部、導電材としてグラファイト粉
末を8部及び結着剤としてポリフッ化ビニリデン樹脂の
ワニス(呉羽化学工業(株)製KF#1100、12%
N−メチル−2−ピロリドン溶液)を33部の配合比で
用いた。ワニスに他の粉末材料を入れた後、プラネタリ
ーミキサー((株)小平製作所製)にて30分間撹拌混
合することにより、スラリ−状の正極活物質を含む正極
塗工液を得た。
【0035】上記で得られた正極塗工液を用い、厚さ2
0μm及び幅300mmのアルミ箔からなる集電体を基
体として、該基体上にダイコーターにて正極活物質塗工
液の塗工を行った。その後、長さ8mの乾燥オーブン
(80℃−100℃−130℃−140℃)中を4m/
minの速度で通すことにより乾燥処理してアルミ箔基
体上に乾燥膜厚が90μmの正極活物質を含む活物質層
を形成した。更に、上記で得られた正極活物質を含む活
物質層を100℃の真空オ−ブン中で、48時間エ−ジ
ングして水分を除去し、本実施例の正極用の電極板を作
製した。
0μm及び幅300mmのアルミ箔からなる集電体を基
体として、該基体上にダイコーターにて正極活物質塗工
液の塗工を行った。その後、長さ8mの乾燥オーブン
(80℃−100℃−130℃−140℃)中を4m/
minの速度で通すことにより乾燥処理してアルミ箔基
体上に乾燥膜厚が90μmの正極活物質を含む活物質層
を形成した。更に、上記で得られた正極活物質を含む活
物質層を100℃の真空オ−ブン中で、48時間エ−ジ
ングして水分を除去し、本実施例の正極用の電極板を作
製した。
【0036】次に、本実施例で用いた負極活物質を含む
負極塗工液を以下の方法により作製した。負極塗工液の
材料として、グラファイト粉末を85部、ポリフッ化ビ
ニリデン樹脂のワニス(呉羽化学工業(株)製、KF#
1100、12%N−メチル−2−ピロリドン溶液)を
125部及び分散媒体としてN−メチル−2−ピロリド
ンを115部の配合比で用い、正極塗工液を作製した場
合と同様の分散機及び分散方法を用いて粉体を分散さ
せ、スラリー状の負極塗工液を得た。
負極塗工液を以下の方法により作製した。負極塗工液の
材料として、グラファイト粉末を85部、ポリフッ化ビ
ニリデン樹脂のワニス(呉羽化学工業(株)製、KF#
1100、12%N−メチル−2−ピロリドン溶液)を
125部及び分散媒体としてN−メチル−2−ピロリド
ンを115部の配合比で用い、正極塗工液を作製した場
合と同様の分散機及び分散方法を用いて粉体を分散さ
せ、スラリー状の負極塗工液を得た。
【0037】上記で得られた負極塗工液を用い、厚さ1
5μmの圧延銅箔を集電体基体とし、該基体上にダイコ
ーターを用いて負極塗工液の塗工を行った。その後、長
さ8mの乾燥オーブン(80℃−100℃−130℃−
140℃)中を2m/minの速度で通すことにより乾
燥処理して、銅箔上に乾燥膜厚が135μmの負極活物
質を含む活物質層を形成した。更に、正極電極板の形成
の場合と同様の方法で水分を除去し、本実施例の負極用
の電極板を作製した。
5μmの圧延銅箔を集電体基体とし、該基体上にダイコ
ーターを用いて負極塗工液の塗工を行った。その後、長
さ8mの乾燥オーブン(80℃−100℃−130℃−
140℃)中を2m/minの速度で通すことにより乾
燥処理して、銅箔上に乾燥膜厚が135μmの負極活物
質を含む活物質層を形成した。更に、正極電極板の形成
の場合と同様の方法で水分を除去し、本実施例の負極用
の電極板を作製した。
【0038】上述のようにして得られた正極板及び負極
板を190℃のホットプレートの上に乗せ、10cm×
20cm×3cmの直方体に成形加工したポリプロピレ
ン(三洋化成工業(株)ビスコール550P)板を電極
板の活物質層上に静置し、更に5kgf/cm2の力で
3秒間加圧して含浸させた。その後、ホットプレートを
取り去り、含浸領域のポリプロピレンを固化させた。ポ
リプロピレン板を電極板から離すと、ポリプロピレンが
浸透した部分の活物質層はポリプロピレン板に付着した
形で集電体から容易に剥離した。又、形成されたパター
ンのエッジはシャープであり、活物質層の粉落ち等は認
められなかった。
板を190℃のホットプレートの上に乗せ、10cm×
20cm×3cmの直方体に成形加工したポリプロピレ
ン(三洋化成工業(株)ビスコール550P)板を電極
板の活物質層上に静置し、更に5kgf/cm2の力で
3秒間加圧して含浸させた。その後、ホットプレートを
取り去り、含浸領域のポリプロピレンを固化させた。ポ
リプロピレン板を電極板から離すと、ポリプロピレンが
浸透した部分の活物質層はポリプロピレン板に付着した
形で集電体から容易に剥離した。又、形成されたパター
ンのエッジはシャープであり、活物質層の粉落ち等は認
められなかった。
【0039】実施例2 実施例1と同様の塗工液を用い、同様の塗工方法で正極
板及び負極板を作成した。但し、正極の活物質層厚みは
120μm、負極の活物質層厚みは160μmとし、実
施例1と同様に真空乾燥を行った。得られた正極板及び
負極板を190℃のホットプレートの上に乗せ、10c
m×20cm×3cmの直方体に成形加工したポリプロ
ピレン(三洋化成工業(株)ビスコール550P)板を
電極板の活物質層上に静置し、更に5Kgf/cm2の
力で3秒間加圧して含浸させた。その後、ホットプレー
トを取り去り含浸領域のポリプロピレンを固化させた。
ポリプロピレン板を電極板から離すと、ポリプロピレン
が浸透した部分の活物質層はポリプロピレン板に付着し
た形で集電体から容易に剥離した。又、形成されたパタ
ーンのエッジはシャープであり、活物質層の粉落ち等は
認められなかった。
板及び負極板を作成した。但し、正極の活物質層厚みは
120μm、負極の活物質層厚みは160μmとし、実
施例1と同様に真空乾燥を行った。得られた正極板及び
負極板を190℃のホットプレートの上に乗せ、10c
m×20cm×3cmの直方体に成形加工したポリプロ
ピレン(三洋化成工業(株)ビスコール550P)板を
電極板の活物質層上に静置し、更に5Kgf/cm2の
力で3秒間加圧して含浸させた。その後、ホットプレー
トを取り去り含浸領域のポリプロピレンを固化させた。
ポリプロピレン板を電極板から離すと、ポリプロピレン
が浸透した部分の活物質層はポリプロピレン板に付着し
た形で集電体から容易に剥離した。又、形成されたパタ
ーンのエッジはシャープであり、活物質層の粉落ち等は
認められなかった。
【0040】実施例3 実施例1と同様の塗工液及び乾燥条件にて電極板を作製
した。得られた正極板及び負極板を190℃のホットプ
レートの上に乗せ、10cm×20cm×3cmの直方
体に成形加工したポリプロピレン(三洋化成工業(株)
ビスコール550P)板を電極板の活物質層上に静置
し、更に5Kgf/cm2の力で3秒間加圧して含浸さ
せた。その後、ポリプロピレン板及びホットプレートを
取り去り、活物質層中のポリプロピレンを固化させた。
固化したポリプロピレンは硬く折れやすく、集電体にテ
ンションをかけることで自然に浮き上がり、樹脂含浸部
分は容易に剥離した。又、形成されたパターンのエッジ
はシャープであり、活物質層の粉落ち等は認められなか
った。
した。得られた正極板及び負極板を190℃のホットプ
レートの上に乗せ、10cm×20cm×3cmの直方
体に成形加工したポリプロピレン(三洋化成工業(株)
ビスコール550P)板を電極板の活物質層上に静置
し、更に5Kgf/cm2の力で3秒間加圧して含浸さ
せた。その後、ポリプロピレン板及びホットプレートを
取り去り、活物質層中のポリプロピレンを固化させた。
固化したポリプロピレンは硬く折れやすく、集電体にテ
ンションをかけることで自然に浮き上がり、樹脂含浸部
分は容易に剥離した。又、形成されたパターンのエッジ
はシャープであり、活物質層の粉落ち等は認められなか
った。
【0041】実施例4 実施例1と同様の塗工液及び乾燥条件にて電極板を作製
した。得られた正極板及び負極板を190℃のホットプ
レートの上に乗せ、直径1cm、長さ10cmの円筒状
に成形加工したポリプロピレン(三洋化成工業(株)ビ
スコール550P)棒の端部を電極板の活物質層上に静
置し、更に5Kgf/cm2で加圧しながら60cm/
minの速度で直線状に移動させた。その後、ポリプロ
ピレン棒及びホットプレートを取り去り、活物質層中の
ポリプロピレンを固化させた。固化したポリプロピレン
は硬く折れやすく、集電体にテンションをかけることで
自然に浮き上がり、容易に剥離した。又、形成されたパ
ターンのエッジはシャープであり、活物質層の粉落ち等
は認められなかった。
した。得られた正極板及び負極板を190℃のホットプ
レートの上に乗せ、直径1cm、長さ10cmの円筒状
に成形加工したポリプロピレン(三洋化成工業(株)ビ
スコール550P)棒の端部を電極板の活物質層上に静
置し、更に5Kgf/cm2で加圧しながら60cm/
minの速度で直線状に移動させた。その後、ポリプロ
ピレン棒及びホットプレートを取り去り、活物質層中の
ポリプロピレンを固化させた。固化したポリプロピレン
は硬く折れやすく、集電体にテンションをかけることで
自然に浮き上がり、容易に剥離した。又、形成されたパ
ターンのエッジはシャープであり、活物質層の粉落ち等
は認められなかった。
【0042】実施例5 実施例1と同様の塗工液及に乾燥条件にて電極板を作製
した。得られた正極板及び負極板をロールプレスにて3
000Kgf/cm2でプレスした後、190℃のホッ
トプレートの上に乗せ、10cm×20cm×3cmの
直方体に成形加工したポリプロピレン(三洋化成工業
(株)ビスコール550P)板を電極板の活物質層上に
静置し、更に5Kgf/cm2の圧力で3秒間加圧して
含浸させた。その後、ホットプレートを取り去り含浸領
域のポリプロピレンを固化させた。ポリプロピレン板を
電極板から離すと、ポリプロピレンが浸透した部分の活
物質層はポリプロピレン板に付着した形で集電体から容
易に剥離した。又、形成されたパターンのエッジはシャ
ープであり、活物質層の粉落ち等は認められなかった。
した。得られた正極板及び負極板をロールプレスにて3
000Kgf/cm2でプレスした後、190℃のホッ
トプレートの上に乗せ、10cm×20cm×3cmの
直方体に成形加工したポリプロピレン(三洋化成工業
(株)ビスコール550P)板を電極板の活物質層上に
静置し、更に5Kgf/cm2の圧力で3秒間加圧して
含浸させた。その後、ホットプレートを取り去り含浸領
域のポリプロピレンを固化させた。ポリプロピレン板を
電極板から離すと、ポリプロピレンが浸透した部分の活
物質層はポリプロピレン板に付着した形で集電体から容
易に剥離した。又、形成されたパターンのエッジはシャ
ープであり、活物質層の粉落ち等は認められなかった。
【0043】比較例1 実施例1と同様の塗工液及び乾燥条件にて電極板を作製
した。得られた正極板及び負極板の上に幅10mm、長
さ200mmの粘着テープを貼り、このテープを剥がす
ことによって非塗工部を作製した。その結果、剥離面に
は多量の活物質層が残り、又、形成されたパターンのエ
ッジはシャープでなく、活物質層の粉落ちが認められ
た。
した。得られた正極板及び負極板の上に幅10mm、長
さ200mmの粘着テープを貼り、このテープを剥がす
ことによって非塗工部を作製した。その結果、剥離面に
は多量の活物質層が残り、又、形成されたパターンのエ
ッジはシャープでなく、活物質層の粉落ちが認められ
た。
【0044】比較例2 実施例1と同様の塗工液及び乾燥条件にて電極板を作製
した。得られた正極板及び負極板の活物質層をヘラでこ
すり落とすことで幅10mm及び長さ200mmの非塗
工部を作製した。その結果、剥離面には多量の活物質層
が残り、パターンを形成するのが困難であった。又、集
電体に傷が付いてしまった。
した。得られた正極板及び負極板の活物質層をヘラでこ
すり落とすことで幅10mm及び長さ200mmの非塗
工部を作製した。その結果、剥離面には多量の活物質層
が残り、パターンを形成するのが困難であった。又、集
電体に傷が付いてしまった。
【0045】比較例3 実施例1と同様の塗工液及び乾燥条件にて電極板を作製
した。得られた正極板及び負極板を室温に保ち、250
℃に加熱融解させたポリプロピレン(三洋化成工業
(株)ビスコール550P)をディスペンサーで幅10
mm及び長さ200mmの帯状に塗工した後、空冷によ
り完全に固化させた。塗工したポリプロピレンは活物質
層内部に十分にしみこむ前に活物質層表面で固化してお
り、ポリプロピレンを除去しても活物質層は集電体に付
着して残るために非塗工部は作製できなかった。
した。得られた正極板及び負極板を室温に保ち、250
℃に加熱融解させたポリプロピレン(三洋化成工業
(株)ビスコール550P)をディスペンサーで幅10
mm及び長さ200mmの帯状に塗工した後、空冷によ
り完全に固化させた。塗工したポリプロピレンは活物質
層内部に十分にしみこむ前に活物質層表面で固化してお
り、ポリプロピレンを除去しても活物質層は集電体に付
着して残るために非塗工部は作製できなかった。
【0046】比較例4 実施例1と同様の塗工液及び乾燥条件にて電極板を作製
した。得られた正極板及び負極板を70℃のホットプレ
ートの上に乗せ、160℃に加熱融解させたワックス
(日本精蝋(株)、SP−0145)をディスペンサー
で幅10mm及び長さ200mmの帯状に塗工した後、
ホットプレートを取り去りワックスを固化させた。尚、
塗工時におけるワックスの溶融粘度は低く、塗工した瞬
間に毛細管現象によってパターンのエッジが崩れてしま
った。
した。得られた正極板及び負極板を70℃のホットプレ
ートの上に乗せ、160℃に加熱融解させたワックス
(日本精蝋(株)、SP−0145)をディスペンサー
で幅10mm及び長さ200mmの帯状に塗工した後、
ホットプレートを取り去りワックスを固化させた。尚、
塗工時におけるワックスの溶融粘度は低く、塗工した瞬
間に毛細管現象によってパターンのエッジが崩れてしま
った。
【0047】比較例5 実施例1と同様の塗工液を用い、同様の塗工方法で正極
板及び負極板を作成した。但し、正極の活物質層厚みは
120μm、負極の活物質層厚みは160μmとし、実
施例1と同様に真空乾燥を行った。得られた正極板及び
負極板を190℃のホットプレートの上に乗せ、250
℃に加熱融解させたポリプロピレン(三洋化成工業
(株)ビスコール550P)をディスペンサーで幅10
mm及び長さ200mmの帯状に塗工した後30秒間放
置し、更にホットプレートを取り去り空冷により完全に
固化させた。塗工したポリプロピレンは活物質層内部に
十分にしみこむ前に活物質層表面で固化しており、ポリ
プロピレンを除去しても活物質層は集電体に付着して残
り、満足できる非塗工部は作製できなかった。
板及び負極板を作成した。但し、正極の活物質層厚みは
120μm、負極の活物質層厚みは160μmとし、実
施例1と同様に真空乾燥を行った。得られた正極板及び
負極板を190℃のホットプレートの上に乗せ、250
℃に加熱融解させたポリプロピレン(三洋化成工業
(株)ビスコール550P)をディスペンサーで幅10
mm及び長さ200mmの帯状に塗工した後30秒間放
置し、更にホットプレートを取り去り空冷により完全に
固化させた。塗工したポリプロピレンは活物質層内部に
十分にしみこむ前に活物質層表面で固化しており、ポリ
プロピレンを除去しても活物質層は集電体に付着して残
り、満足できる非塗工部は作製できなかった。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
活物質層中に存在する多くの微細な空隙に、溶融した熱
可塑性樹脂(プラスチック或いはワックス)を流し込む
と、該熱可塑性樹脂が冷却して活物質層を包み込む形で
固化し、且つ熱可塑性樹脂によって含浸固化した活物質
層の領域と、それ以外の活物質層の領域に容易に分離す
ることができ、活物質層の剥離に際して粉落ち等を生じ
ることなく、集電体面に任意のパターン状の活物質非塗
工部を正確且つ容易に形成することができる。
活物質層中に存在する多くの微細な空隙に、溶融した熱
可塑性樹脂(プラスチック或いはワックス)を流し込む
と、該熱可塑性樹脂が冷却して活物質層を包み込む形で
固化し、且つ熱可塑性樹脂によって含浸固化した活物質
層の領域と、それ以外の活物質層の領域に容易に分離す
ることができ、活物質層の剥離に際して粉落ち等を生じ
ることなく、集電体面に任意のパターン状の活物質非塗
工部を正確且つ容易に形成することができる。
【図1】 本発明の電極板を図解的に説明する図。
【図2】 本発明の電極板を図解的に説明する図。
【図3】 本発明の方法を図解的に説明する図。
【図4】 本発明の方法を図解的に説明する図。
【図5】 本発明の方法を図解的に説明する図。
【図6】 本発明の方法を図解的に説明する図。
Claims (8)
- 【請求項1】 集電体面に活物質と結着剤とからなる活
物質層を塗工方法により形成する工程、該活物質層を加
熱する工程、該活物質層のうちの活物質層を除去すべき
領域に常温で固体の熱可塑性樹脂成形体を接触させて熱
可塑性樹脂を活物質層に含浸させた後に冷却する工程、
熱可塑性樹脂含浸領域の活物質層を熱可塑性樹脂ととも
に剥離する工程を有し、前記集電体面に任意のパターン
の非塗工部を形成することを特徴とする非水電解液二次
電池用電極板の製造方法。 - 【請求項2】 熱可塑性樹脂成形体の断面形状が、活物
質層を剥離すべき領域と略同一の形状を有する請求項1
に記載の非水電解液二次電池用電極板の製造方法。 - 【請求項3】 熱可塑性樹脂成形体を加熱された活物質
層の表面に押圧しながら走査させて、熱可塑性樹脂を活
物質層に含浸させる請求項1に記載の非水電解液二次電
池用電極板の製造方法。 - 【請求項4】 熱可塑性樹脂が、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン或いはそれらの誘導体である請求項1に記載の
非水電解液二次電池用電極板の製造方法。 - 【請求項5】 熱可塑性樹脂の融点が、20〜250℃
の範囲である請求項1に記載の非水電解液二次電池用電
極板の製造方法。 - 【請求項6】 熱可塑性樹脂の溶融時の粘度が、100
〜50,000cpsの範囲である請求項1に記載の非
水電解液二次電池用電極板の製造方法。 - 【請求項7】 活物質層の加熱を、集電体の側から行う
請求項1に記載の非水電解液二次電池用電極板の製造方
法。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の方法で
形成されたことを特徴とする非水電解液二次電池用電極
板。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9079121A JPH10255772A (ja) | 1997-03-14 | 1997-03-14 | 非水電解液二次電池用電極板の製造方法 |
US08/876,983 US6162264A (en) | 1996-06-17 | 1997-06-16 | Process for producing porous coating layer electrode plate for secondary battery with nonaqueous electrolyte process for producing same and sheet for peeling active material layer |
DE69711269T DE69711269T2 (de) | 1996-06-17 | 1997-06-16 | Verfahren zur Herstellung von poröser Beschichtung und Verfahren zur Herstellung einer Elektrodenplatte für Sekundärbatterie mit nichtwässerigem Elektrolyt |
EP97304213A EP0814521B1 (en) | 1996-06-17 | 1997-06-16 | Process for producing porous coating layer and process for producing electrode plate for secondary battery with nonaqueous electrolyte |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9079121A JPH10255772A (ja) | 1997-03-14 | 1997-03-14 | 非水電解液二次電池用電極板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10255772A true JPH10255772A (ja) | 1998-09-25 |
Family
ID=13681107
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9079121A Pending JPH10255772A (ja) | 1996-06-17 | 1997-03-14 | 非水電解液二次電池用電極板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10255772A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000208134A (ja) * | 1998-11-12 | 2000-07-28 | Dainippon Printing Co Ltd | 非水電解液二次電池用電極板及びその製造方法 |
US7294359B2 (en) | 2001-04-19 | 2007-11-13 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Method of manufacturing electrode for secondary cell |
JP2014502017A (ja) * | 2010-11-29 | 2014-01-23 | ツェントルム フュア ゾンネンエネルギー ウント ヴァッサーシュトッフ フォルシュング バーデンヴュルテンベルク ゲマインニュッツィゲ シュティフトゥング | バッテリー電極、及びバッテリー電極の製造方法 |
-
1997
- 1997-03-14 JP JP9079121A patent/JPH10255772A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000208134A (ja) * | 1998-11-12 | 2000-07-28 | Dainippon Printing Co Ltd | 非水電解液二次電池用電極板及びその製造方法 |
JP4643780B2 (ja) * | 1998-11-12 | 2011-03-02 | 大日本印刷株式会社 | 非水電解液二次電池用電極板及びその製造方法 |
US7294359B2 (en) | 2001-04-19 | 2007-11-13 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Method of manufacturing electrode for secondary cell |
JP2014502017A (ja) * | 2010-11-29 | 2014-01-23 | ツェントルム フュア ゾンネンエネルギー ウント ヴァッサーシュトッフ フォルシュング バーデンヴュルテンベルク ゲマインニュッツィゲ シュティフトゥング | バッテリー電極、及びバッテリー電極の製造方法 |
US10062897B2 (en) | 2010-11-29 | 2018-08-28 | Zentrum Fuer Sonnenenergie- Und Wasserstoff-Forschung Baden-Wuerttemberg Gemeinnuetzige Stiftung | Battery electrode and a method for producing same |
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