JP2000123536A - ディスクカートリッジの製造方法 - Google Patents

ディスクカートリッジの製造方法

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JP2000123536A
JP2000123536A JP10289601A JP28960198A JP2000123536A JP 2000123536 A JP2000123536 A JP 2000123536A JP 10289601 A JP10289601 A JP 10289601A JP 28960198 A JP28960198 A JP 28960198A JP 2000123536 A JP2000123536 A JP 2000123536A
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liner
shell
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welding
shape
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JP10289601A
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Akira Mizuta
章 水田
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外形略八角形状のライナーを外周角部につい
ても全周で密に溶着するようにして、ライナーと記録媒
体の接触を低減し駆動トルクの軽減を図ると共に、切断
端部よりの繊維の脱落防止を行う。 【解決手段】 上シェル1と下シェル2とによるケース
C内に回転可能に収容した記録媒体4に対向する上下シ
ェル1,2 の内面にそれぞれライナー5,6 を固定するにつ
いて、前記ライナー5,6 の外形が略八角形で、このライ
ナー5,6 をシェル1,2 内面に溶着する溶着ホーン20の形
状が上記ライナー5,6 外形と同等の八角形状で、ライナ
ー5,6 の形状に沿ってその外周部を全周にわたって溶着
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円盤状の記録媒体
をケース内に収容するディスクカートリッジの製造方
法、特に詳細には、上下シェルの内面へのライナーの固
着方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上シェルと下シェルとを接合してなるケ
ース内に円盤状の記録媒体を回転自在に収容してなるデ
ィスクカートリッジにおいて、上下シェルの内面に不織
布等によるライナーを固着することが一般に行われてい
る。
【0003】上記ライナーは記録媒体の保護用に設置さ
れるものであるが、前記記録媒体は円盤状に形成される
のに対して、ライナーは外形が略八角形状で中心部及び
ヘッド挿入口部分が切り欠かれた形状に、不織布等によ
り形成され、このライナーが超音波溶着又は加熱溶着に
よりシェル内面に固着されている。
【0004】上記ライナーの溶着としては、上記ライナ
ーの形状が略八角形であるにもかかわらず、外形が円形
状の溶着ホーンによってライナーをシェル内面に押圧し
つつ超音波加振又は加熱し、その特定部位を所定のパタ
ーンに固着するようにしている。
【0005】その際、シェル内面にエネルギダイレクタ
を突起状に形成して、このエネルギダイレクタを溶着ホ
ーンによって溶融させて溶着するもの、又は、溶着ホー
ン先端面に所定パターンで突起を形成し、この突起パタ
ーンに応じてライナーを固着することが行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかして、前述のよう
な外形円形状の溶着ホーンによって外形略八角形のライ
ナーを溶着する場合には、それぞれの外形が異なるのだ
からライナーの周辺部分が充分に溶着されずに浮き上が
り状態となって、端部からのライナー繊維の発塵を起こ
す問題が発生する恐れが当然にある。
【0007】一方、近年、記録媒体は記録容量の増大に
伴って高速回転させる必要があり、この高速回転する記
録媒体とライナーとの接触が定常的に発生すると、ライ
ナーの繊維の分離、その他による異物の発生、この異物
が記録媒体及びヘッドに付着することによる記録再生性
能への悪影響が懸念される。また、高速回転する記録媒
体の駆動トルクの増大を招く問題がある。特に、ライナ
ー外周縁部と記録媒体周辺部との接触は、駆動トルクの
大きな増大を招くものである。
【0008】さらに、前述のライナーはシート状の繊維
材が所定形状に切断加工され、そのままシェル内面に固
着されることから、固着後のライナーの切断端部から切
断された繊維が使用に伴って脱落し、この繊維屑が記録
媒体の表面に付着しドロップアウトの発生原因となる恐
れがある。
【0009】そこで本発明は上記点に鑑みてなされたも
のであり、外形略八角形状のライナーを外周角部につい
ても溶着する一方、ライナーの切断端部からの繊維屑の
脱落を防止するようにしたディスクカートリッジの製造
方法を提供せんとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明によるディスクカートリッジの製造方法は、上シェル
と下シェルとの接合によるケース内に円盤状の記録媒体
を回転可能に収容すると共に、上記記録媒体に対向する
上シェル及び下シェルの内面にそれぞれライナーを固定
するについて、前記ライナーの外形が略八角形で、この
ライナーをシェル内面に超音波溶着又は加熱溶着する溶
着ホーンの形状が上記ライナー外形と同等の八角形状
で、ライナーの形状に沿ってその外周部を全周にわたっ
て溶着することを特徴とするものである。
【0011】また、本発明の他のディスクカートリッジ
の製造方法は、上シェルと下シェルとの接合によるケー
ス内に円盤状の記録媒体を回転可能に収容すると共に、
上記記録媒体に対向する上シェル及び下シェルの内面に
それぞれライナーを固定するについて、前記ライナーの
形状に沿ってその切断周縁部を全周にわたって連続的に
又は端面からの繊維の脱落を阻止する密な間隔で溶着す
ることを特徴とするものである。
【0012】前記シェル内面に突起状のエネルギダイレ
クタを溶着パターンに沿って形成し、先端面が平坦な溶
着ホーンにより前記ライナーを溶着するようにしてもよ
い。特にライナーの全面で略均等に溶着するのが好まし
い。
【0013】また、溶着ホーン先端面にライナーの溶着
パターンに相当する凹凸形状を設けて、前記ライナーを
溶着するようにしてもよい。その際、記録媒体の少なく
とも記録エリアの外の領域においてライナーの外周部を
溶着するについて、外形八角形の溶着ホーンの記録エリ
アの外側部分が狭くなる部分を外側に膨出形成した溶着
ホーンを使用してライナーを溶着するのが好適である。
【0014】さらに、前記ライナーの切断端部のほつれ
に伴う繊維屑の脱落を防止するための溶着は、ライナー
形状の切断周縁部全周を連続的に結ぶ線状のエネルギダ
イレクタをシェル内面に設けるか又は溶着突起を溶着ホ
ーンに設けてライナー切断部を連続的に超音波溶着又は
加熱溶着するか、ライナー形状の全周に沿って放射方向
又は斜めに所定間隔で密にエネルギダイレクタをシェル
内面に設けるか又は溶着突起を溶着ホーンに設けてライ
ナー切断部を密に超音波溶着又は加熱溶着することで行
われる。なお、上記溶着に加えてライナーに静電処理を
行って繊維屑を吸引保持するように設けて、記録媒体へ
の付着を防止するようにしてもよい。
【0015】本発明のさらに他のディスクカートリッジ
の製造方法は、上シェルと下シェルとの接合によるケー
ス内に円盤状の記録媒体を回転可能に収容すると共に、
上記記録媒体に対向する上シェル及び下シェルの内面に
それぞれライナーを固定するについて、前記ライナーの
切断周縁部の記録媒体に面する表面を、他の部分のライ
ナー表面より前記記録媒体から離れる方向に低くして、
該ライナーを上シェル及び下シェル内面に固着すると共
に、前記切断周縁部に固着剤を浸透固化させたことを特
徴とするものである。
【0016】その際、前記上シェル及び下シェルの内面
の一部を凹状に形成してライナーの切断周縁部を固着す
るのが好適であるが、上下シェル内面が平坦であっても
ライナーの加圧固着によってライナーの切断周縁部の厚
みが低減することで低く固着するようにしてもよい。
【0017】また、前記ライナーの端部に浸透固化させ
る固着剤としては、別途塗布した接着剤、又は、シェル
の一部を加熱又は超音波加振により溶融した樹脂液であ
る。上記接着剤はライナーを固着する以前にシェル内面
に周縁部の塗布量を増大して塗布するか、ライナー固着
後に周縁部に対して塗布し、ライナー周縁部の表面部に
浸透固化させる。
【0018】
【発明の効果】上記のような本発明によれば、溶着ホー
ンの形状をライナー外形と同等の八角形状で、ライナー
の形状に沿ってその外周部を全周にわたって溶着するよ
うにしたことにより、ライナーの外周角部についてもシ
ェル内面に固着されることで、この部分の浮き上がりに
よる記録媒体外周部との接触が防止でき、両者の接触に
よる異物の発生及び駆動トルクの増大を軽減でき、記録
再生特性の確保及び記録媒体の高速回転駆動を安定して
行うことが可能となる。
【0019】また、他の本発明によれば、ライナーの形
状に沿う切断周縁部を全周にわたって連続的に又は密な
間隔でライナーの切断端部での繊維がほつれないように
溶着したことにより、この切断部から繊維が脱落するこ
となく繊維屑によるドロップアウトの発生が未然に防止
でき、信頼性の向上が図れる。
【0020】さらに他の本発明によれば、シェル内面に
固着したライナーの切断周縁部の表面を他の部分より低
くして記録媒体から離れることで、このライナー周縁部
が回転する記録媒体と接触するのを防止し、しかも固着
剤を浸透固化していることでライナー切断加工端部から
の繊維屑の離脱が確実に防止でき、ドロップアウト等の
エラーの発生を阻止して信頼性を高めることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施の形態に基
づいて本発明を詳細に説明する。図1は一例としてのデ
ィスクカートリッジの上下シェルの分解斜視図であり、
図2は図1の例におけるライナーの超音波溶着に使用す
る溶着ホーンの先端面形状を示している。
【0022】ディスクカートリッジ(磁気ディスクカー
トリッジ)は、例えばアクリロニトリル−ブタジエン−
スチレン共重合体のような合成樹脂から形成された上シ
ェル1と下シェル2の接合で扁平なケースC(ハードケ
ース)が構成され、このケースC内に、中央部がセンタ
ーコア部材3に取り付けられて保持された円盤状の記録
媒体4(磁気ディスクメディア)が回転自在に収容され
る。この記録媒体4の上下に上ライナー5と下ライナー
6が設置される。
【0023】また、上記記録媒体4は、フレキシブルな
ポリエチレンテレフタレート(PET)等からなる円盤
状のベースの両面に磁性体層が形成されたものであり、
外周部と内周部とを除く円環状に記録エリア4aが設定
され、この記録エリア4aの内外縁部が非記録エリア4
bとなっている。
【0024】前記上シェル1及び下シェル2は略矩形状
の扁平形状であり、外周には側壁を形成する外周リブ1
a,2aが設けられ、隅角部には略斜めに内側リブ1
b,2bが設けられ、長方形のヘッド挿入口10,11
が開口され、下シェル2の中心部分にはセンタコア部材
3が臨む大きさに円形状のスピンドル孔2cが開口され
ている。また、図示していないが、前記ケースCの磁気
ヘッド挿入用開口10,11を開閉するために、図中左
右方向に滑動自在とされたシャッター部材が組み付けら
れる。
【0025】さらにこの上シェル1及び下シェル2の内
面には、不織布等による外形が略八角形状の上ライナー
5及び下ライナー6が超音波溶着により固着されるもの
であり、前記内側リブ1b,2bはこのライナー5,6
の形状に沿ってその外側に形成されると共に、その中央
側部分は記録媒体4の外周に沿う円弧状に形成されてい
る。
【0026】また、上シェル1の内面の中心部には、前
記センタコア部材3より内側位置に環状突起12が突設
され、この環状突起12はセンタコア部材3の内周側に
嵌入して記録媒体4の半径方向への移動を規制する。
【0027】なお、前記上下ライナー5,6は同一形状
で、ヘッド挿入用開口10,11に離接する部分につい
ては切除されており、中心部についても環状突起12又
はスピンドル孔2cの外径より若干大きい円孔が開口さ
れている。
【0028】そして、上シェル1及び下シェル2の内面
には、上記上下ライナー5,6の配設領域に突起状のエ
ネルギダイレクタ14が所定のパターンに形成されてい
る。図1のパターン例では、エネルギダイレクタ14
は、ライナー5,6の外側形状及び除去された内側形状
に沿う切断周縁部を連続的に結ぶ周縁パターンと、中心
部から外周部に向けて放射線の形状の内側パターンとで
形成されている。
【0029】上記エネルギダイレクタ14は、断面三角
形の連続突条、又は、不連続の破線状の突起(周縁パタ
ーンでは破線の間隔は狭く設ける)で構成される。な
お、上記エネルギダイレクタ14の形成パターンにおい
て、内側パターンの放射線部分の配置間隔はもっと疎で
あってもまた密であってもよく、周方向で略均等に配設
される。
【0030】上記のようなエネルギダイレクタ14を形
成してなる上シェル1及び下シェル2に対する上下ライ
ナー5,6の固着は、図2に示すような八角形状の溶着
ホーン20を使用した超音波溶着によって行う。この溶
着ホーン20の先端面20aは、外形が前記ライナー
5,6の外側形状と同等の大きさの八角形であり、中心
部にはライナー5,6の中心開口に相当する円形の内側
孔が形成されている。
【0031】上記溶着ホーン20を使用した超音波溶着
は、上シェル1又は下シェル2を溶着装置の受け台上に
設置し、その内面の所定位置にライナー5又は6をセッ
トし、その上方に前記溶着ホーン20を配置し、この溶
着ホーン20の先端面20aでライナー5又は6をシェ
ル1又は2に対して押圧しつつ超音波加振し、前記エネ
ルギダイレクタ14を超音波振動によって溶融させてラ
イナー5又は6を溶着するものである。
【0032】図3には、他の実施の形態のエネルギダイ
レクタ15の形成パターンを示し、このパターンでは、
ライナー5,6の外側形状及び除去された内側形状の切
断周縁部に沿う連続線による周縁パターンと、内部に縦
横に略等間隔で格子線の内側パターン形状とに、エネル
ギダイレクタ15が設けられている。
【0033】上記エネルギダイレクタ15においても、
連続突条又は不連続の破線状の突起(周縁パターンでは
破線の間隔は狭く設ける)で構成してもよく、内側パタ
ーンの格子状部分の配置間隔はもっと疎であってもまた
密であってもよく、全体で略均等に配設される。
【0034】上記のような実施の形態では、外形が略八
角形状のライナー5,6の外周角部についても、外形八
角形状の溶着ホーン20を使用してシェル1,2の内面
に溶着してなり、この外周縁部分が浮き上がって回転す
る記録媒体4に接触することが防止でき、ライナー屑の
発生及び記録媒体4の駆動トルクの増大が抑制できる。
さらに、ライナーの形状に沿う切断周縁部を連続的に溶
着することで切断された繊維についても溶着固定し、こ
の切断端部から繊維が脱落した繊維屑の発生を抑制して
いる。
【0035】また、上記の実施の形態においては、ライ
ナー5,6の全体を略均等に溶着することにより、より
一層駆動トルクの軽減を図るようにしている。つまり、
ライナー5,6の内外周の縁部のみを溶着するようにし
たものでは、溶着点から離れた中間部分が浮き上がって
記録媒体4に接触する可能性があり、この点から全体を
均一に放射状、格子状等に溶着固定するのが両者の接触
を回避でき、高速回転する際の駆動トルク軽減には有利
である。
【0036】もちろん、前記エネルギダイレクタの形成
パターンは、放射状、格子状だけでなく、平行線、螺旋
状、同心円形状であってもよい。またエネルギダイレク
タの先端は幅約0.1mm程度である断面三角形状となっ
ていることが好ましい。
【0037】さらに上記実施の形態においては、シェル
1,2の内面にエネルギダイレクタ14又は15を設け
て、溶着ホーン20の先端面には凹凸形状を形成しない
ようにしたことで、溶着ホーン20の形状が簡素化さ
れ、この溶着ホーン20の製作、溶着工程の管理が容易
となる。
【0038】図4は他の実施の形態における溶着ホーン
21の先端面21aの形状を示すものであり、溶着ホー
ン21の先端面21aにライナー5,6の溶着パターン
に相当する凹凸形状を設けて、前記ライナー5,6を上
下シェル1,2内面に溶着するものである。
【0039】そして、この例の溶着ホーン21の先端面
21aの形状は、ライナー5,6の外側及び内側縁形状
の切断周縁部に沿う部分についてのみ溶着するものであ
り、この縁部形状に対応する部分以外は凹状に形成され
ている。この周縁パターンAは、外周部では密な間隔
(例えば1mm)の放射線状の突起であり、ヘッド開口側
部ではさらに高密度の傾斜線状の突起であり、内周部は
長短の放射線状の突起で形成されている。これらの溶着
用突起は、先端の幅が約0.1mm程度の断面三角形状に
形成されている。
【0040】また、溶着ホーン21の上下シェル1,2
の四隅に相当する斜辺部分(4個所)には、ライナー
5,6の外形線を越えた部分についてまで円弧状に膨出
して先端面21aが形成されている。つまり、先端面2
1aにおける外側縁部の内側円弧線aは前記記録媒体4
の記録エリア4aの外径線に沿うものであり、外側の傾
斜線bはライナー5,6の外形傾斜線に沿うもので、膨
出した外側円弧線cは記録媒体4の最外径線にほぼ沿う
ものである。
【0041】この実施の形態においては、記録媒体4の
記録エリア4aより外側の部分でライナー5,6の外周
部分を密な間隔で溶着するものであり、この場合に、単
に外形八角形の溶着ホーン21(前記cが形成されてい
ない)の外形部の内側を、記録媒体4の記録エリア4a
の外径線aで除去すると、前述の傾斜辺中央部分で幅が
狭くなり、この部分の製作が困難となるのを外側に円弧
状に、前記シェル1,2の内側リブ1b,2bと干渉し
ない範囲で膨出形成したもので、これにより溶着ホーン
先端面21aの溶着部の幅(a,c間)を確保でき、溶
着ホーン21の製作が容易となる。
【0042】なお、前記溶着ホーン21の溶着部におけ
る溶着パターンは、放射線の他、ライナー5,6の切断
周縁に沿った連続線状又は間隔の狭い破線状等の切断端
部からの繊維の脱落を阻止する形態に変更可能であり、
この形態に応じた彫刻を溶着ホーン先端面21aに施す
ものである。
【0043】図5にはさらに他の実施の形態における溶
着ホーン22の先端面22aの形状を示すものであり、
全面に溶着パターンが形成されている。このパターンで
は周縁パターンAは図4と同様で、ライナー5,6の外
周部分を密な間隔で溶着するものであり、記録媒体4の
記録エリア4aに相当する内側パターンBが平行縦線
(連続線又は破線)による突起が記録エリア4aの全体
に形成され、ライナー5,6の内部をほぼ均等に溶着す
る。この平行線は横線又は斜線としてもよい。上記内側
パターンBを形成する突起も、先端が幅約0.1mm程度
である断面三角形状となっている。
【0044】もちろん、前記溶着ホーン22の内側パタ
ーンBは、平行直線状だけでなく、放射状、格子状、螺
旋状、同心円形状であってもよい。
【0045】なお、前記各実施の形態では、超音波溶着
の例を示したが、同様のパターンで加熱溶着を行っても
よい。また、前述のような各実施の形態において、所定
の溶着パターンでライナー5,6の溶着を行うと共に、
このライナー5,6には予め静電処理を施して帯電させ
て塵埃の吸引力を付与し、切断端部からの繊維の脱落を
防止すると共に塵埃を吸引保持して記録媒体4への付着
を防止するように設けてもよい。
【0046】次に図6はさらに他の実施の形態における
上シェル1の側部の断面形状を示し(下シェル2も同様
であり図示省略)、上シェル1の上壁1d(ケース上
壁)の内面には、外周リブ1aより内側のライナー5の
外周部に対応する部分に段部1eが形成され、前記上壁
1dの厚みが、ライナー5の切断周縁部5aが固着され
る部分(図4の周縁パターンAに相当)がその他の内側
部分に対して内面が凹状に薄く形成され、この上シェル
1の内面に固着されたライナー5の周縁部5aは他の部
分に対して記録媒体4から離れる方向に低くなってい
る。さらに、固着されたライナー5の周縁部5aには固
着剤Sが浸透固化されている。
【0047】そして、上記固着後のライナー5の周縁部
5aと内部との高さの差hは、0.05〜0.3mmとな
るように設定されている。この高さの差hは、前記上下
シェル1,2の内面形状の変更によって設けるほか、シ
ェル内面が平坦であってもライナー5,6の周縁部5a
を加圧固着することでライナー5,6の厚みを低減させ
て低くするようにしてもよい。
【0048】また、前記ライナー5,6の周縁部に浸透
固化させる固着剤Sとしては、後述のように、別途塗布
した接着剤若しくはシェルの一部を加熱又は超音波加振
により溶融した樹脂液を用いる。
【0049】固着剤Sに接着剤を用いる場合の具体例を
示す。まず、図7の例では、(A)に示すように、シェル
1の内面の段部1eより外側の外周部に接着剤7(例え
ば、紫外線硬化型接着剤)を予め塗布しておき、このシ
ェル内面にライナー5を載置し、圧着することで、(B)
に示すように、ライナー5をシェル1の内面に固着する
と共に、周縁部5aに接着剤7をライナー5の表層部に
まで十分浸透させ、紫外線照射により迅速に接着剤7を
固化させ固着剤Sとする。
【0050】図8の例では、シェル1の内面に、(A)に
示すように、段部1eより外側の外周部にのみ接着剤7
を塗布した後、(B)に示すように、ライナー固着部の全
体に2回目の接着剤7の塗布を行い、周縁部の塗布量を
増大する。この後、(C)に示すように、ライナー5を載
置して圧着し、ライナー5の全面をシェル内面に固着す
ると共に、ライナー周縁部5aに接着剤7をライナー5
の表層部にまで十分浸透させて紫外線を照射して固化さ
せ固着剤Sとする。
【0051】図9の例では、(A)に示すように、転写塗
布法により1回の塗布でライナー固着部の全体に周縁部
の塗布量を増大した接着剤7の塗布を行い、この後、
(B)に示すように、ライナー5を載置して圧着し、ライ
ナー5の全面をシェル内面に固着すると共に、ライナー
周縁部5aに接着剤7をライナー5の表層部にまで十分
浸透させて紫外線を照射して固化させ固着剤Sとする。
【0052】図10の例では、シェル1の内面に、(A)
に示すように、まずライナー固着部の全体に接着剤7を
塗布した後、(B)に示すように、ライナー5を載置して
圧着し、ライナー5を固着した後、(C)に示すように、
ライナー5の周縁部5a上に2回目の接着剤7の塗布を
行い、ライナー周縁部5aに接着剤7を十分浸透させて
紫外線を照射して固化させ固着剤Sとする。
【0053】前記固着剤SとしてABS樹脂成形品によ
るシェル1の一部を溶融させた樹脂液を使用する例を説
明する。図11の例では、(A)に示すように、シェル1
の内面にライナー5を載置し、その周縁部5aに対向し
てヒーターヘッド25(超音波ホーンでもよい)を圧接
し、その加熱によってシェル内面を溶融させて、その樹
脂溶融液をライナー5の周縁部5aに浸透させるもの
で、(B)に示すように、固化後にはシェル1の上壁1d
内面にライナー周縁部5aが埋没するように固着すると
共に、固着剤Sを浸透固化させている。
【0054】図12の例では、(A)に示すように、シェ
ル1の内面の段部1eの外側にライナー周縁部5aに対
応する位置に溶融突起8(超音波溶着におけるエネルギ
ダイレクタに相当)を形成し、このシェル内面にライナ
ー5を載置し、その周縁部5aに対向してヒーターヘッ
ド25(超音波ホーンでもよい)を圧接し、その加熱に
よって上記溶融突起8を溶融させて、その樹脂溶融液を
ライナー周縁部5aに浸透させるもので、(B)に示すよ
うに、固化後にはシェル表面にライナー5を固着させる
と共に、固着剤Sを浸透固化するもので、上記溶融突起
8で固着及び浸透に必要な溶融量を確保する。
【0055】上記溶融突起8の形成パターンは、図13
(A)に示すようなライナー5の外形に沿って平行な連続
突条(断面三角形)による溶融突起8、又は、(B)に示
すような交差状突条(断面三角形)による溶融突起8な
どに形成される。
【0056】上記のような実施の形態によれば、シェル
1,2の内面に固着したライナー5,6の切断周縁部5
aは他の部分より記録媒体4から離れて低くなり、この
ライナー周縁部5aと回転する記録媒体4との接触が低
減することで、ライナー5の切断周縁部5aからの繊維
のほつれ防止が得られる。また、ライナー周縁部5aに
固着剤Sを浸透固化していることで、ライナー5の端面
及び表面の細かい起毛についても固定でき、ライナー
5,6の切断周縁部5aからの繊維屑の離脱がより確実
に防止できる。
【0057】なお、ライナーの不織布材質としては、従
来のレーヨン繊維を主体とするものが使用可能である
が、他には、連続繊維によるコットンセルロース(70
%)にポリエチレンテレフタレート(30%)を混入し
たものが繊維の離脱が少ない点で好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態によるディスクカー
トリッジの上下シェルと記録媒体の分解斜視図
【図2】図1の例におけるライナーの超音波溶着に使用
する溶着ホーンの先端面形状を示す端面図
【図3】シェル内面に形成するライナー溶着用エネルギ
ダイレクタの形成パターンの他の実施の形態を示す図
【図4】溶着ホーンの先端面形状の他の実施の形態を示
す端面図
【図5】溶着ホーンの先端面形状のさらに他の実施の形
態を示す端面図
【図6】本発明の他の実施の形態によるディスクカート
リッジの上シェルの要部断面図
【図7】接着剤によるライナーの固着例を工程順に示す
断面図
【図8】接着剤によるライナーの他の固着例を工程順に
示す断面図
【図9】接着剤によるライナーのさらに他の固着例を工
程順に示す断面図
【図10】接着剤によるライナーの他の固着例を工程順
に示す断面図
【図11】溶着によるライナーの固着例を工程順に示す
断面図
【図12】溶着によるライナーの他の固着例を工程順に
示す断面図
【図13】図12の溶融突起の形成例を示す上シェルの
要部平面図
【符号の説明】
1 上シェル 1e 段部 2 下シェル C ケース 3 センターコア部材 4 記録媒体 4a 記録エリア 5,6 ライナー 5a 切断周縁部 7 接着剤 8 溶融突起 14,15 エネルギダイレクタ 20,21,22 溶着ホーン 20a,21a,22a 先端面 25 ヒーターヘッド S 固着剤

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上シェルと下シェルとの接合によるケー
    ス内に円盤状の記録媒体を回転可能に収容すると共に、
    上記記録媒体に対向する上シェル及び下シェルの内面に
    それぞれライナーを固定してなるディスクカートリッジ
    の製造方法において、 前記ライナーの外形が略八角形で、このライナーをシェ
    ル内面に溶着する溶着ホーンの形状が上記ライナー外形
    と同等の八角形状で、ライナーの形状に沿ってその外周
    部を全周にわたって溶着することを特徴とするディスク
    カートリッジの製造方法。
  2. 【請求項2】 上シェルと下シェルとの接合によるケー
    ス内に円盤状の記録媒体を回転可能に収容すると共に、
    上記記録媒体に対向する上シェル及び下シェルの内面に
    それぞれライナーを固定してなるディスクカートリッジ
    の製造方法において、 前記ライナーの形状に沿ってその切断周縁部を全周にわ
    たって連続的に又は端面からの繊維の脱落を阻止する密
    な間隔で溶着することを特徴とするディスクカートリッ
    ジの製造方法。
  3. 【請求項3】 シェル内面に突起状のエネルギダイレク
    タを溶着パターンに沿って形成し、先端面が平坦な溶着
    ホーンにより前記ライナーを溶着することを特徴とする
    請求項1又は2に記載のディスクカートリッジの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 ホーン先端面にライナーの溶着パターン
    に相当する凹凸形状が設けられたことを特徴とする請求
    項1又は2に記載のディスクカートリッジの製造方法。
  5. 【請求項5】 記録媒体の少なくとも記録エリアの外の
    領域においてライナーの外周部を溶着するについて、外
    形八角形の溶着ホーンの記録エリアの外側部分が狭くな
    る部分を外側に膨出形成した溶着ホーンを使用してライ
    ナーを溶着することを特徴とする請求項4に記載のディ
    スクカートリッジの製造方法。
  6. 【請求項6】 上シェルと下シェルとの接合によるケー
    ス内に円盤状の記録媒体を回転可能に収容すると共に、
    上記記録媒体に対向する上シェル及び下シェルの内面に
    それぞれライナーを固定してなるディスクカートリッジ
    の製造方法において、 前記ライナーの切断周縁部の記録媒体に面する表面を、
    他の部分のライナー表面より前記記録媒体から離れる方
    向に低くして、該ライナーを上シェル及び下シェル内面
    に固着すると共に、前記切断周縁部に固着剤を浸透固化
    させたことを特徴とするディスクカートリッジの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記上シェル及び下シェルの内面の一部
    を凹状に形成してライナーの切断周縁部を固着したこと
    を特徴とする請求項6に記載のディスクカートリッジの
    製造方法。
  8. 【請求項8】 前記固着剤が接着剤であることを特徴と
    する請求項6に記載のディスクカートリッジの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 前記固着剤がシェルの一部を溶融したも
    のであることを特徴とする請求項6に記載のディスクカ
    ートリッジの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010242975A (ja) * 2010-07-13 2010-10-28 Toshiba Home Technology Corp 断熱材及びその製造方法

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