JP2001266527A - 磁気ディスクカートリッジ - Google Patents

磁気ディスクカートリッジ

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JP2001266527A
JP2001266527A JP2000078147A JP2000078147A JP2001266527A JP 2001266527 A JP2001266527 A JP 2001266527A JP 2000078147 A JP2000078147 A JP 2000078147A JP 2000078147 A JP2000078147 A JP 2000078147A JP 2001266527 A JP2001266527 A JP 2001266527A
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Yasushi Endo
靖 遠藤
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ライナーのフリー部の自由端を磁気ディスク
メディアに接触させてクリーニングを行うについて、メ
ディアへの接触状態を内外周でコントロールして面高さ
を内外周で安定化させ、磁気記録再生性能の信頼性を高
める。 【解決手段】 上下のシェル1,2の接合によるケースC
内に円盤状の高記録密度用磁気ディスクメディア4を回
転可能に収容し、磁気ディスクメディア4に対向するシ
ェル内面にライナー5を固着するについて、ライナー5
の一部分をシェル内面から離れて磁気ディスクメディア
4の表面に接触可能なフリー部5aに設け、メディア回転
方向Dにおけるフリー部5aの外周側長さH1に対し内周側
長さH2を大きく設け、内外周の線速度差に対応した均一
な接触状態を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスクメデ
ィアをケース内に収容してなり、この磁気ディスクメデ
ィアを回転させて磁気記録再生に利用する磁気ディスク
カートリッジに関し、特に、磁気ディスクメディアのク
リーニング構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスクカートリッジは、上下シェ
ルを接合してなるケース内に円盤状の磁気ディスクメデ
ィアを回転自在に収容したもので、その磁気ディスクメ
ディアに磁気ヘッドによって記録再生を行うについては
高い信頼性の確保が必要である。
【0003】上記信頼性の確保の点では、いわゆるドロ
ップアウトの原因となる塵埃を磁気ディスクメディアま
たは磁気ヘッドに付着させないことが重要である。この
塵埃は、磁気ディスクカートリッジ内部で発生するもの
および外部から侵入するものであるが、その発生および
侵入を完全に防止することは困難である。
【0004】そして、磁気ディスクメディアに付着した
塵埃を拭き取るために、ケース内面に不織布等によるラ
イナーを配設し、このライナーをリフターによって磁気
ディスクメディア表面に接触させて磁気ディスクメディ
ア表面をワイピングすることが行われている。
【0005】しかし、磁気ディスクカートリッジにおい
ては、磁気ディスクメディアの記録容量の増大に対応し
て高速回転化が図られ、その駆動トルクの安定性の確保
やモータのトルク容量アップを抑える点から、前記ライ
ナーとの接触を軽減する傾向にある。これに伴い、前記
ライナーによる磁気ディスクメディア表面の除塵効果が
少なくなり、磁気ディスクメディアに付着した塵埃が磁
気ヘッドのヘッドギャップに堆積することに伴うドロッ
プアウトの発生等の問題が顕著となり、対策が必要とさ
れる。
【0006】上記のような点から、特開平11−45541号
公報に記載されているように、ケース内に磁気ディスク
メディアを回転可能に収容した磁気ディスクカートリッ
ジにおいて、上記磁気ディスクメディアの上下に対向し
てケース内面に固着するライナーの一部にケース内面に
固着しないフリー部(非固着領域)を設け、このフリー
部の端部を自由端として磁気ディスクメディアの回転に
伴ってケース内面から離れて該メディア表面に接触さ
せ、そのクリーニングを行うようにした技術が知られて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかして、上記のよう
にライナーにおけるフリー部の自由端を磁気ディスクメ
ディアに接触させるようにした場合に、その接触が大き
くて強くなると磁気ディスクメディアの駆動時の負荷ト
ルクが大きくなり、また、その接触が小さくて弱いと除
塵効果が十分に得られずドロップアウトが発生しやすく
なり、さらに、接触差が大きいとメディア回転高さが内
外周で不安定となる問題が生じる恐れがある。
【0008】つまり、回転状態にある磁気ディスクメデ
ィアの内周と外周とでは、一定回転速度下では外周の方
が線速度が速く、ライナーと磁気ディスクメディア間に
発生する負圧は外周の方が大きくなる。そのために外周
と内周でのライナーのフリー部と磁気ディスクメディア
との接触をコントロールしないと、接触状態が不均一と
なる。これに起因して上記のような問題が発生する。
【0009】前記先行技術では、ライナーのフリー部の
固定端および自由端の両端部は、回転中心からほぼ放射
方向に向かう線分とされ、フリー部が扇形でメディア回
転方向における外周部分の長さが内周部分の長さより大
きく形成されている。これにより負圧の大きい外周部で
は、長さの大きいフリー部が内周側に比較して広い面積
で強く接触することになり、磁気ディスクメディアの負
荷トルクの増大を招く。また、上側のライナーは下側の
ライナーより自重により押圧力が大きく、フリー部が長
いことでその差も大きくなり、磁気ディスクメディアは
外周側が下方に偏位して、回転に曲がりが生じて磁気ヘ
ッドとのコンタクトが内外周部分でバランスがとれなく
なり、高密度記録における記録再生特性に影響を与え
る。一方、負圧の小さい内周部ではフリー部の接触が弱
いことに加えて長さが短いことで、除塵効果が低くドロ
ップアウトの発生が懸念される。
【0010】本発明は上記点に鑑みなされたもので、ラ
イナーのフリー部の自由端を磁気ディスクメディアに接
触させてクリーニングを行うについて磁気ディスクメデ
ィアの高さが外周から内周にわたり安定し負荷トルクの
低減および記録再生性能の信頼性を高めるようにした磁
気ディスクカートリッジを提供せんとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明の磁気ディスクカートリッジは、上下のシェルの接合
によるケース内に円盤状の磁気ディスクメディアを回転
可能に収容すると共に、前記ケースに磁気ヘッド挿入用
の窓部を有し、前記磁気ディスクメディアに対向する前
記シェルの窓部を除く部分の内面にそれぞれライナーを
固着してなる磁気ディスクカートリッジにおいて、前記
ライナーは一部分がシェル内面から離れて磁気ディスク
メディアの表面に接触可能なフリー部に設けられ、該フ
リー部のメディア回転方向に対する下流側が自由端に設
けられると共に、該フリー部のメディア回転方向の長さ
は、磁気ディスクメディアとの接触状態が均一となるよ
うな形状としたことを特徴とするものである。
【0012】前記フリー部のメディア回転方向の長さを
外周側より内周側が大きくなるように設け、特に、前記
フリー部の内周側長さを、外周側長さに対し内外周の線
速度比(外周線速度/内周線速度)の2乗の1/2から
内外周の線速度比の2乗の範囲の比率で長く設けるのが
好ましい。
【0013】前記ライナーのフリー部は、磁気ヘッド挿
入用の窓部の近傍に配設してもよく、または該窓部と回
転中心に対してほぼ反対側の位置に配設してもよい。
【0014】
【発明の効果】上記のような本発明によれば、ライナー
におけるフリー部の自由端をシェル内面から離れて磁気
ディスクメディアに接触させるについて、メディア回転
方向におけるフリー部の長さを磁気ディスクメディアと
の接触状態が均一となるように、例えば外周側より内周
側を大きく設けたことにより、磁気ディスクメディアの
回転に伴う負圧の大きい外周部では強く接触するフリー
部の長さを小さくして負荷トルクの増大を抑制すると共
に十分な除塵効果を確保し、一方、負圧の小さい内周部
では弱く接触するフリー部の長さを大きくして十分な除
塵効果を確保し、内外周共に塵埃による影響を低減して
良好な記録再生特性を得ることができる。また、外周部
での接触長さを小さくして上下ライナーの押圧差を小さ
くしてメディア偏位を抑制し回転高さを安定化させ、内
周部ではフリー部が長くても接触が弱いこととセンター
コア部材が近いことでメディア偏位が少なく、フリー部
の接触に伴う磁気ディスクメディアの面高さを外周から
内周にわたり安定させることができ、磁気ヘッドに対す
るコンタクトを良好な状態で行え磁気記録再生性能の信
頼性を高めると共に、駆動時の負荷トルクが小さく安定
した磁気ディスクメディアの高速回転駆動が行える。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施の形態に基
づいて本発明を詳細に説明する。図1は一つの実施の形
態の磁気ディスクカートリッジの上下シェルの分解斜視
図である。
【0016】磁気ディスクカートリッジは、例えばアク
リロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体のような
合成樹脂から形成された上シェル1と下シェル2の接合
で扁平なケースC(ハードケース)が構成され、このケ
ースC内に、中央部がセンターコア部材3に取り付けら
れて保持された円盤状の磁気ディスクメディア4(記録
媒体)が回転自在に収容されている。この磁気ディスク
メディア4の上下に上ライナー5,5が設置される。
【0017】前記磁気ディスクメディア4は、フレキシ
ブルなポリエステルシート等からなる円盤状のベースの
両面に磁性体層が形成されたものであり、外周部と内周
部とを除く円環状に記録領域4aが設定され、この記録
領域4aの内外縁部が非記録領域4bとなっている。こ
の磁気ディスクメディア4のメディア回転方向Dへの回
転数は、3.5インチサイズの場合、3000〜500
0rpm、例えば3600rpmである。
【0018】前記上シェル1および下シェル2はほぼ矩
形状の扁平形状であり、外周には側壁を形成する外周リ
ブ1a,2aが設けられ、隅角部には略斜めに内側リブ
1b,2bが設けられ、長方形の磁気ヘッド挿入用の窓
部10,11が設けられ、下シェル2の中心部分にはセ
ンタコア部材3が臨む大きさに円形状のスピンドル孔2
cが開口されている。上シェル1の内面の中心部には、
前記センターコア部材3より内側位置に環状突起12が
突設され、この環状突起12はセンターコア部材3の内
周側に嵌入して磁気ディスクメディア4の半径方向への
移動を規制する。また、図示していないが、前記ケース
Cの窓部10,11を開閉するために、図中左右方向に
滑動自在とされたシャッター部材が組み付けられる。
【0019】前記上シェル1および下シェル2の平坦な
内面には、不織布シート等が略八角形状(丸形状でもよ
い)に切断形成されたライナー5,5が超音波溶着、接
着等により固着されるものであり、前記内側リブ1b,
2bはこのライナー5,5の形状に沿ってその外側に形
成されている。上下のライナー5,5は同一形状(対称
形状)で、窓部10,11に重なる部分については切除
されており、中心部についても前記環状突起12または
スピンドル孔2cの外径より大きい円孔が開口されてい
る。なお、磁気ディスクメディア4に面するライナー5
の表面に起毛が施されたものを使用してもよい。
【0020】前記ライナー5は、窓部10,11の近傍
部分におけるメディア回転方向Dに対し上流側に対応す
る領域が、上下シェル1,2の内面に固着されないフリ
ー部5aに設けられ、このフリー部5aはシェル1,2
の内面から離れて磁気ディスクメディア4の表面に接触
可能であり、そのメディア回転方向Dに対する下流側の
略半径方向に切断された端部が自由端となる。上記フリ
ー部5a以外の固定部分5b(クロスハッチング領域)
の全面が、例えば溶着ホーン(図示せず)を使用した超
音波溶着によって上下シェル1,2の内面に固着され
る。溶着ホーンの先端面はライナー5の固定部分5bと
同形状であり、この先端面の全面に凹凸形状による溶着
パターン(溶着線)が形成されている。
【0021】溶着パターン例としては、ライナー5の外
側形状および除去された内側形状に沿う縁部を密なピッ
チの短い放射線状または斜線状の溶着線で固着し、磁気
ディスクメディア4の記録領域4aに対応する内部が破
線による2方向のストライプ状の平行斜め線が交差する
溶着突起により格子形状に固着される。なお、この溶着
パターンは、連続線または破線による平行縦線または横
線または斜め線のストライプ状に、若しくは、縦線およ
び横線が交差する格子形状に、放射短線による放射形状
等に形成してもよく、その他、適宜設計変更される。
【0022】前記ライナー5のフリー部5aは、メディ
ア回転方向Dにおける外周側長さH1に対し内周側長さ
H2が大きく(H1<H2)なるように設けられて、磁
気ディスクメディア4との接触状態が均一となるような
形状となっている。つまりフリー部5aの略半径方向の
自由端に対し、固定部分5bに連接する固定端が内周側
で離れるように斜めに形成されている。
【0023】上記フリー部5aの外周側長さH1と内周
側長さH2の比率は、磁気ディスクメディア4の回転に
おける外周側線速度v1と内周側線速度v2の比の2乗
に対応して設定するのが好ましい。つまり、外周側長さ
H1(半径R1)と内周側長さH2(半径R2)とが、
外周側線速度をv1、内周側線速度をv2とすると、 H1×(v1/v2)2/2< H2 <H1×(v1/v
2)2 の関係式を満たすように設定する。
【0024】例えば、3.5インチサイズの磁気ディス
クメディア4において、外周側半径R1を42mm、内
周側半径R2を18mmとしたとき、外周側線速度v1
=2πR1×a、内周側線速度v2=2πR2×a、た
だしaは回転数(回転/秒)であるから、(v1/v2)
2=(R1/R2)2は約5.4となる。前記関係式は、H
1×2.7<H2<H1×5.4となり、内周側長さH
2は外周側長さH1の約2.7〜5.4倍の長さに設け
るのが好ましいものである。
【0025】また、内周部と外周部との間の中間部につ
いては、図1では自由端および固定端は両方共に直線で
形成しているが、任意半径Rx(線速度vx)における
フリー部長さHxが、前記内周側長さH2と外周側長さ
H1の関係における比率で、(v1/vx)2に対応して
変化する長さとして、固定端または自由端を曲線に形成
するのがさらに好ましい。これにより、さらに均一な接
触状態が得られる。
【0026】そして、組み付け後の磁気ディスクカート
リッジの使用状態においては、図2に示すように、上下
のライナー5,5のフリー部5a,5aは、磁気ディス
クメディア4の高速回転によって生じる空気流に伴う負
圧により窓部10,11近傍の自由端部が上下シェル
1,2の内面から離れ、つまり、上ライナー5では垂れ
下がり、下ライナー5では浮き上がり、それぞれの位置
の負圧に応じた接触状態で磁気ディスクメディア4の表
面に軽く接触しクリーニングを行う。
【0027】本実施形態では、前記フリー部5aをメデ
ィア回転方向Dに対して窓部10,11の上流側近傍に
設けていることで、磁気ヘッドの直前で塵埃除去が行え
てドロップアウトの防止に効果的である。
【0028】図3は他の実施の形態を示し、下シェル2
についてのみ示しているが上シェル1についても同様で
ある。この例では、ライナー5のフリー部5aを回転中
心に対して窓部10,11とほぼ反対側の部分に配設し
た例である。
【0029】ライナー5は、窓部11とほぼ反対側の部
分で左右に分割され、メディア回転方向Dの上流側とな
るライナー5の分割部分の下流端領域が、下シェル2の
内面に固着されないフリー部5aに設けられ、その他の
固定部分5b(クロスハッチング領域)の全面が下シェ
ル2の内面に固着されている。
【0030】そして、上記フリー部5aは、メディア回
転方向Dにおける外周側長さH1に対し内周側長さH2
が大きく(H1<H2)なるように、自由端に対し固定
端が内周側で離れるように形成され、磁気ディスクメデ
ィア4との接触状態が均一となるような形状となってい
る。また、前記関係式を満たすように長さを設定するの
が好ましい。
【0031】本実施形態では、フリー部5aを窓部1
0,11から離れた位置に設けていることで、磁気ディ
スクメディア4にフリー部5aとの接触で若干の偏位が
生じても、窓部10,11の部分に回転する間に復元し
て平坦となることで磁気ヘッドとの位置関係を確保する
上で有利である。
【0032】なお、両実施の形態におけるライナー5の
フリー部5aは、磁気ディスクメディア4の回転におけ
る面振れ等が発生しないように安定性を確保する点で、
上下面で同一位置に同一形状で設けるのが望ましい。ま
た、前記フリー部5aの浮き上がりまたは垂れ下がり高
さは、外周部において回転状態にある磁気ディスクメデ
ィア4の表面に軽く接触する程度に設け、接触の確保に
よる除塵作用と、過大な接触を避けて駆動抵抗を軽減す
ることの両立を図り、内周側ではこれより長く設けるよ
うにする。
【0033】また、前記ライナー5のフリー部5aの少
なくとも外周の切断縁部には、繊維の毛羽立ちおよび脱
落を抑止する繊維固定処理を施してもよい。この繊維固
定処理としては、接着剤を塗布し乾燥して繊維を固定す
るか、熱溶融性繊維を加熱して繊維を熱融着することな
どによって行う。また、上記繊維固定部分にケミカルダ
スト処理を施して塵埃吸着性を高めるようにしてもよ
い。さらに、この繊維固定処理は、フリー部5aの少な
くとも磁気ディスクメディア4と接触する部分の少なく
とも外周切断縁部に施すのが好適であり、磁気ディスク
メディア4と接触しない部分については処理しなくても
よい。また、ライナー5の外周切断部の全周に処理して
もよい。一方、ライナー5は、シェル1,2内面に固定
した固定部分5bとフリー部5aとで分離してもよく、
また、固定部分5bとフリー部5aとでは異なる材質で
構成してもよい。
【0034】上記のような磁気ディスクカートリッジに
よれば、ドライブ装置に挿入して磁気ディスクメディア
4が回転駆動されると、その高速回転に伴って発生する
空気流による負圧で上下ライナー5のフリー部5aの自
由端が上下シェル1,2内面から離れ、内外周でそれぞ
れの長さに応じて負圧に対応した強さで磁気ディスクメ
ディア4の表面に均一な状態で軽く接触する。この磁気
ディスクメディア4の表面に付着している塵埃は軽度の
付着性を有するものであり、上下のフリー部5aが接触
して塵埃をライナー5に捕集するか、捕集されなくても
塵埃にその静的付着力を越える移動エネルギーを与える
ことで、塵埃は磁気ディスクメディア4の高速回転に伴
う塵埃が有する遠心力で外周方向に移動すると共に、磁
気ディスクメディア4の回転によりその表面には外側に
向けて流れるエア流が発生しており、このエア流によっ
ても外周方向に移動し、記録領域4aより外側に排除さ
れてクリーニングが行われ、塵埃が磁気ヘッドとの接触
部分に侵入するのを阻止してドロップアウトの発生原因
とならないようにする。
【0035】そして、上記クリーニング作用のためのフ
リー部5aと磁気ディスクメディア4表面との接触は、
磁気ディスクメディア4の全体に対して部分的接触であ
ると共に自由端の浮き上がりまたは垂れ下がりによるも
ので、しかも、内外周で負圧の大きさに応じて接触長さ
を変えていることで、積極的な押圧力が作用せず軽微で
あって、その接触による磁気ディスクメディア4の回転
トルクの駆動損失が小さく、磁気ディスクメディア4の
高速回転を小さな駆動モータによって安定して確実に行
うことが可能となる。さらに、磁気ディスクメディア4
の回転高さも外周から内周にわたり安定し磁気ヘッドに
対する良好な関係を保って、記録再生特性が良好とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態による磁気ディスク
カートリッジの上下シェルと磁気ディスクメディアの分
解斜視図
【図2】図1の磁気ディスクカートリッジの要部断面図
【図3】他の実施の形態における磁気ディスクカートリ
ッジの下シェルの斜視図
【符号の説明】
1 上シェル 2 下シェル C ケース 3 センターコア部材 4 磁気ディスクメディア 5 ライナー 5a フリー部 5b 固定部分 10,11 磁気ヘッド挿入用窓部 H1 外周側長さ H2 内周側長さ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下のシェルの接合によるケース内に円
    盤状の磁気ディスクメディアを回転可能に収容すると共
    に、前記ケースに磁気ヘッド挿入用の窓部を有し、前記
    磁気ディスクメディアに対向する前記シェルの窓部を除
    く部分の内面にそれぞれライナーを固着してなる磁気デ
    ィスクカートリッジにおいて、 前記ライナーは一部分がシェル内面から離れて磁気ディ
    スクメディアの表面に接触可能なフリー部に設けられ、
    該フリー部のメディア回転方向に対する下流側が自由端
    に設けられると共に、該フリー部のメディア回転方向の
    長さは、磁気ディスクメディアとの接触状態が均一とな
    るような形状としたことを特徴とする磁気ディスクカー
    トリッジ。
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