JP2000121650A - 自動化学分析装置 - Google Patents

自動化学分析装置

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JP2000121650A
JP2000121650A JP10296609A JP29660998A JP2000121650A JP 2000121650 A JP2000121650 A JP 2000121650A JP 10296609 A JP10296609 A JP 10296609A JP 29660998 A JP29660998 A JP 29660998A JP 2000121650 A JP2000121650 A JP 2000121650A
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Kiyokazu Nakano
清和 中野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 試料容器に収容された全血試料量が多い場合
でも所定密度の赤血球を含む試料を適当に採取する。 【解決手段】 試料液面適正位置設定部14に液面の上
限位置を設定しておく。液面検知部2により、試料容器
中の試料の液面を検知する。試料液面適正位置判定部4
により、検知した液面位置が上限位置よりも高いか否か
を判定し、高くないと判定した場合は、分注機構制御部
8により分注機構6の動作を制御して、試料液面から所
定の浸入深さで分注プローブを浸入させて所定量の赤血
球層を採取し、高いと判定した場合は、廃棄試料量算出
部10により、液面位置が上限位置以下になるように試
料の廃棄量を算出し、試料廃棄制御部12により、算出
された廃棄量に基づいて分注機構6の動作を制御して、
算出された廃棄量の試料を試料容器外に排出した後、赤
血球層を採取する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、臨床生化学検査に
使用される自動化学分析装置に関するものであって、特
に、分注プローブを試料容器又は試薬容器と反応容器間
を移動可能に備えた1又は複数の分注機構と、血液試料
の液面を検知する液面検知部と、試料液面下に分注プロ
ーブを浸入させて所定量の赤血球層を採取する分注機構
制御部とを少なくとも備えた自動化学分析装置に関する
ものである。このような自動化学分析装置はその他の試
料の化学分析一般にも利用される。
【0002】
【従来の技術】現在、自動化学分析装置に適応可能な免
疫反応に基づくヘモグロビンA1C(以下、HbA1Cと略
記する)分析における試料採取方法として、例えばシリ
ンジなどの試料プローブにより、沈降して血漿から分離
された赤血球層から採取するもの(方法1)と、赤血球
と血漿が混在する全血試料から採取するもの(方法2)
がある。このように採取方法が異なるのは、試料に添加
する試薬及び定量方法が異なるからである。
【0003】方法1を用いたHbA1C分析は、HbA1C
のみを測定し、標準溶液を用いて作成した検量線を用い
て定量する方法であり、血漿が混入して赤血球密度が変
わるとHbA1C値の正確度に影響するので、血液試料を
一定時間静置あるいは遠心分離して沈降させた赤血球層
から検体を採取する。このようにして採取した検体中の
赤血球密度はどの検体においても概ね均一になる。方法
2においては、血液試料を混和後、赤血球層の分離が始
まる前に試料液面付近から全血試料を採取する。HbA
1C値は総ヘモグロビン(以下、Hbと略記する)に対す
るHbA1C濃度の相対百分率HbA1C(%)で評価され
るため、血液試料は均一である必要はなく、検体間で赤
血球密度が異なっていてもよい。すなわち、Hb測定と
HbA1C測定は別々に検体を採取して行なうが、それら
の検体中の赤血球濃度(数)が等しければ、HbA1C
度とHb濃度の比は一定になるので、各検体についてほ
ぼ同じ時刻に同じ場所から同量の赤血球が採取できれば
よい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】方法1の採取方法で
は、長い試料分注プローブを用いてその先端を試料容器
の底部付近まで下降させることにより赤血球を確実に採
取することが可能である。しかし、その方法では試料分
注プローブをほぼ全血液試料液に相当する深さまで浸入
させるため、試料分注プローブ表面への血清や血漿、赤
血球の付着が起こり、他の分析成分に干渉や汚染などの
影響を与える。また、試料分注プローブ表面を洗浄する
面積が大きくなるので、洗浄後の洗浄液の付着量が多く
なり、他の試料への希釈の問題が発生してくる。したが
って、この方法では、血清や尿といった試料液面付近か
ら採取する均一試料とHbA1C測定用の全血試料とを混
在させて自動化学分析装置に設置できないという問題が
あった。
【0005】そこで、方法1の採取方法では、試料分注
プローブ表面への試料の付着を最小限に抑えるために、
赤血球層を採取するための試料分注プローブの浸入深さ
を試料液面位置から所定の深さまでに抑えている。しか
し、試料容器に収容された全血試料量が多い場合、遠心
分離などにより分離された上層の血漿層が厚くなり、そ
の状態では試料分注プローブの先端が下層の赤血球層に
届かず、赤血球層を採取できないという問題があった。
【0006】方法2の採取方法では、血清や血漿、尿な
どのような均一試料を扱う臨床生化学用自動分析装置を
そのままHbA1C測定に流用できる利点があるが、この
ような装置は、試料分注プローブ表面への試料の付着を
最小限にするために試料液面付近で試料を採取してお
り、多数の試料を取扱う場合、採取まで放置される血液
試料はその間に赤血球が沈降し、試料液面付近からの採
取では赤血球を採取することが不可能になる。本発明者
の経験では、30分間の放置でも赤血球が沈降してしま
うことがある。そのため、作業者が手動で再度試料を転
倒混和するか、分析装置に撹拌機構を設置するなどの必
要があった。
【0007】本発明の第1の目的は、試料容器に収容さ
れた全血試料量が多い場合でも所定密度の赤血球を含む
試料を適当に採取することができる分注機構を備えた自
動化学分析装置を提供することを目的とするものであ
る。本発明の第2の目的は、撹拌機構を設置することな
く赤血球を含む試料を確実に採取できる自動化学分析装
置を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明に係る第
1の発明の一態様を表すブロック図である。分注プロー
ブを試料容器又は試薬容器と反応容器間を移動可能に備
えた1又は複数の分注機構6と、試料容器中の血液試料
の液面を検知する液面検知部2と、試料液面下に分注プ
ローブを浸入させて所定量の赤血球層を採取する分注機
構制御部8とを少なくとも備えた自動化学分析装置であ
って、試料容器中の液面位置の上限位置を設定した試料
液面適正位置設定部14と、液面検知部2により検出し
た液面位置が試料液面適正位置設定部14に予め設定さ
れた液面位置の上限位置よりも高いか否かを判定する試
料液面適正位置判定部4と、試料液面適正位置判定部4
の判定が高い場合は、液面位置が上限位置以下の適正位
置になるように試料の廃棄量を算出する廃棄試料量算出
部10と、試料液面適正位置判定部4の判定が高い場合
は、分注機構6を動作させて、分注プローブを上限位置
よりも深く浸入させて廃棄量を吸引し、試料容器外に廃
棄する試料廃棄制御部12と、を備えた自動化学分析装
置である。
【0009】試料液面適正位置設定部14に液面の上限
位置が設定される。血液試料を遠心分離又は自然放置し
て血漿層と赤血球層を分離した後、試料の採取を開始す
る。液面検知部2により、試料容器中の試料の液面を検
知する。試料液面適正位置判定部4により、検知された
液面位置が上限位置よりも高いか否かを判定する。試料
液面適正位置判定部4が高くないと判定した場合は、分
注機構制御部8により分注機構6の動作を制御して、試
料液面から所定の浸入深さで分注プローブを浸入させて
所定量の赤血球層を採取する。
【0010】試料液面適正位置判定部4が高いと判定し
た場合は、廃棄試料量算出部10により、液面位置が上
限位置以下の適正位置になるように試料の廃棄量を算出
する。試料廃棄制御部12により、算出された廃棄量に
基づいて分注機構6の動作を制御して、算出された廃棄
量の試料を試料容器外に廃棄する。その後、試料液面適
正位置判定部4が高くないと判定した場合と同様にし
て、赤血球層を採取する。第1の発明は、遠心分離又は
自然放置により血漿部と赤血球部に分離した血液試料か
ら、血漿層を避けて、沈降した下層の赤血球層を採取す
るHbA1C測定を行なう場合に適用できる。
【0011】図2は、本発明に係る第2の発明を表すブ
ロック図である。分注プローブを試料容器又は試薬容器
と反応容器間を移動可能に備えた1又は複数の分注機構
6と、試料容器中の試料の液面を検知する液面検知部2
と、試料液面下に分注プローブを浸入させて所定量の赤
血球層を採取する分注機構制御部8とを少なくとも備え
た自動化学分析装置であって、試料の採取を行なう前
に、分注機構6を動作させて、液面検知部2により検出
した液面位置から所定の深さまで分注プローブを浸入さ
せて試料の一部を吸引し、その吸引した試料を再び試料
容器中に吐出させる試料撹拌制御部26を備えた自動化
学分析装置である。
【0012】液面検知部2により試料の液面を検知す
る。液面検知部2の液面位置情報は試料撹拌制御部26
に送られる。試料撹拌制御部26により、分注機構6を
制御して、液面位置から所定の深さまで分注プローブを
浸入させ、試料を吸引し、吸引した試料を吐出すること
により試料を撹拌する。試料の撹拌後、分注機構制御部
8により、液面位置情報に基づいて分注プローブを下降
し、所定量の試料を採取する。第2の発明は、検体への
血漿の混入の影響を受けない、Hbに対するHbA1C
度の相対百分率HbA1C(%)で評価するHbA1C測定
を行なう場合に適用できる。
【0013】
【実施例】(実施例1)図3に第1の発明の一態様が適
用される自動化学分析装置の一例を示す。1は反応ディ
スクであり、そのキュベットローラ3に沿ってキュベッ
トを兼ねる反応容器5が一列に配列されて環状の反応ラ
イン7が形成されている。反応容器5に試料を注入する
ために、試料分注機構22が反応ライン7の近くに配置
されている。試料分注機構22ではサンプルテーブル9
の円周に沿って試料容器16が配列されており、試料吸
引採取位置11の試料容器16から試料を分注するため
に試料分注器13が配置されている。試料分注器13の
先端には試料分注プローブ15が設けられており、試料
分注プローブ15は移動経路17に沿って試料分注位置
20の反応容器5と試料吸引採取位置11の試料容器1
6の間を移動する。移動経路17上には洗浄つぼ19が
設けられており、試料分注プローブ15を洗浄できるよ
うになっている。
【0014】反応容器5に試薬を注入するために、反応
ライン7の近くに試薬注入機構21が配置されている。
試薬注入機構21では試薬トレイ23の円周に沿って試
薬容器25が配置されており、試薬吸引採取位置27の
試薬容器25から試薬を分注するために試薬分注器29
が配置されている。試薬分注器29の先端には試薬分注
プローブ31が設けられており、試薬分注プローブ31
は試薬分注位置33の反応容器5と試薬吸引採取位置2
7の試薬容器25の間を移動経路35に沿って移動す
る。移動経路35上には洗浄つぼ37が配置され、試薬
分注プローブ31が洗浄できるようになっている。
【0015】試薬分注プローブ31は、移動経路39に
沿って、サンプルテーブル9の試料廃棄位置41にも移
動する。移動経路39上には試料廃棄つぼ43が配置さ
れ、試薬分注プローブ31が吸引した試料を廃棄できる
ようになっている。この実施例では、分注機構6は、試
料分注機構22と試薬分注機構21により構成されてい
る。
【0016】反応ライン7上には更に洗浄及び脱水器4
5が配置され、反応ライン7に沿って吸光光度計47も
配置されている。反応ライン7は矢印18の方向に間欠
的に回転する。図には現れていないが、反応ライン7の
下側には反応容器5内の反応溶液を保温する保温水槽が
設けられている。また、各部の動作を制御し吸光光度計
47からの吸光度により試料の濃度又は活性値を算出す
る制御部(図示略)も設けられている。
【0017】2試薬系で測定する場合は、試薬注入機構
21と同じ構成の試薬注入装置が反応ラインに沿っても
う1台配置されることになる。反応容器5に対して一方
の試薬注入装置から第1試薬が、他方の試薬注入装置か
ら第2試薬がそれぞれの試薬注入位置で分注される。
【0018】洗浄及び脱水器45には複数の洗浄分注プ
ローブが反応ライン7に沿って配置されており、反応液
の吸引、洗浄液の給排出、反応容器5ブランク測定用の
給水、その水の排出及び乾燥の過程が順次なされる。洗
浄液には純水又は洗剤溶液が使用される。1サイクル中
の試料分注、試薬分注、撹拌、反応容器5洗浄は反応デ
ィスク停止時に行なわれ、吸光光度計47による反応容
器5内の反応溶液の光学的読取りは反応ディスク回転時
に行なわれる。
【0019】図4は、実施例1における試料採取時の試
料分注プローブ、試薬分注プローブ、試料容器及び試料
を表す模式図である。図5は、実施例1の試料採取時の
動作を表すフローチャートである。図1、図3、図4及
び図5を用いてその動作を説明する。遠心分離又は自然
放置により、血液試料を血漿層と赤血球層に分離させ、
サンプルテーブル9に設置する。血液試料及び試料容器
16の種類ごとに、試料液面の適当な上限位置を試料液
面適正位置設定部14に設定しておく。血液試料の種類
に対する上限位置は、例えば男性の血液と女性の血液と
のヘマトクリット(以下、Hmと略記する)の違いによ
り異なる。Hmとは、全血試料に占める血餅部(主とし
て赤血球よりなる遠心分離又は自然放置後の下層を構成
する部分)の体積百分率(%)をいい、男性で38〜5
4%、女性で36〜47%である。試料容器の種類に対
する上限位置は、例えば試料容器の下死点Lvや内径r
により異なる。
【0020】次に、試料の液面検知を行なう。サンプル
テーブル9を回転させて測定する試料が入った試料容器
16を試料吸引採取位置11に移動させ、さらに試料分
注器13も試料吸引採取位置11に移動させる。カウン
タを作動させながら試料分注プローブ15を下降させて
試料の液面位置Lsを検知し、その液面位置Lsの情報
を試料液面適正位置判定部4に送る。(図4(A))。
【0021】試料液面適正位置判定部4により、液面位
置Lsが試料液面適正位置設定部14に設定された上限
位置より高いか否かを判定する。試料液面適正位置判定
部4が上限位置より高くないと判定した場合は、分注機
構制御部8により試料分注器13を動作させて、試料液
面Lsから所定の浸入深さまで試料分注プローブ15を
浸入させて所定量の赤血球層を採取する(図4
(D))。試料分注プローブ15を上昇させた後、試料
分注器13を移動させて試料分注プローブ15を分注位
置20に移動させる。試料分注プローブ15を下降さ
せ、吸引した試料を反応容器5内に分注する。
【0022】試料液面適正位置判定部4が上限位置より
高いと判定した場合は、廃棄試料量算出部10により、
試料容器の下死点Lv及び内径r並びにHmから血漿層
と赤血球層との界面位置Lbを予測して、血漿層の量、
すなわち廃棄量Vdを算出する。その廃棄量Vdは例え
ば以下の式により求める。 Vd=(Ls−Lb)πr2 ≒{(Ls−Lv)πr2}(1−Hm/100) ……(1) ここでは、血漿層の量を廃棄量Vdとしているが、試料
分注プローブ15が赤血球層に到達可能な距離になる廃
棄量を算出してもよい。
【0023】算出された廃棄量を試薬分注プローブ31
により廃棄するために、サンプルテーブル9を回転させ
て液面検知をした試料容器16を試料廃棄位置41に移
動させ、さらに試薬分注器29も試料廃棄位置41に移
動させる。試料廃棄制御部12により、界面位置Lb及
び廃棄量Vdに基づいて、試薬分注器29を動作させ
て、試薬分注プローブ31を界面位置Lbまで下降させ
て血漿層を吸引する(図4(B))。
【0024】試薬分注プローブ31を上昇させた後、試
薬分注器29を移動させて試薬分注プローブ31を試料
廃棄つぼ43に移動させて、吸引した血漿層を廃棄す
る。血漿層を廃棄して外壁に血漿が付着した試薬分注プ
ローブ31は、血漿層に浸入した分だけ洗浄つぼ37に
浸入させて洗浄する。サンプルテーブル9を回転させて
血漿層を廃棄した試料容器16を試料吸引採取位置11
に移動させる。分注機構制御部8により試料分注器24
を動作させて、試料分注プローブ15を赤血球層に浸入
させて所定量の赤血球層を採取する(図4(C))。
【0025】試料分注プローブ15を上昇させた後、試
料分注器13を移動させて試料分注プローブ15を分注
位置20に移動させる。試料分注プローブ15を下降さ
せ、吸引した試料を反応容器5内に分注する。試料を分
注して外壁に試料が付着した試料分注プローブ15は、
試料に浸入した分だけ洗浄つぼ19に浸入させて洗浄す
る。試料を反応容器5に分注した後は、反応ディスク1
を所定の角度だけ回転させてその反応容器5を試薬分注
位置33に移動させ、試薬注入機構21により試薬を分
注し、さらに反応ディスク1を所定の角度だけ回転させ
て、吸光光度計47により反応容器5内の所望の成分を
測定する。
【0026】この実施例では、血漿層を廃棄する際に試
薬分注プローブを用いているが、これは試薬分注プロー
ブの方が容量が大きく、廃棄に都合がよいためである。
しかし、試料分注プローブにより血漿層を吸引して廃棄
してもよい。その場合、試薬分注プローブの移動経路上
に、さらに試料廃棄つぼを設ける必要がある。また、廃
棄する血漿層を吸引しつつ試薬分注プローブ又は試料分
注プローブを下降させると、分注プローブ表面への血漿
の付着を最小限に抑えることができ、汚染等を抑制する
ことができる。
【0027】(実施例2)第2の発明の一態様が適用さ
れる自動化学分析装置の一例は、図3に示したものと同
様であるので説明は省略する。図6は、実施例2におけ
る試料撹拌時の試料分注プローブ、試薬分注プローブ、
試料容器及び試料を表す模式図である。図7は、実施例
2の試料撹拌時の動作を表すフローチャートである。図
2、図3、図6及び図7を用いてその動作を説明する。
試料撹拌制御部26に試料容器16の下死点Lv及び内
径rを記憶しておく。実施例1と同様にして、試料分注
プローブ15を下降させて試料の液面位置Lsを検知す
る(図6(A))。
【0028】試料吸引・吐出量算出部24により、液面
位置Ls、試料容器の下死点Lv及び半径r並びにHm
に基づいて、試料吸引・吐出量Vs及び分注プローブ下
降位置Lpを算出する。ここでは、撹拌を確実に行なう
ために、全血試料が血漿層と赤血球層に分離しているこ
とを前提にして、試薬分注プローブ31を赤血球層に到
達させて赤血球層を吸引及び吐出できる試料吸引・吐出
量Vs及び分注プローブ下降位置Lpを算出する。その
廃棄量Vs及び分注プローブ下降位置Lpは例えば以下
の式により求めた。 {(Lp−Lv)/(Ls−Lv)}×100=A ……(2) Vs=(Ls−Lp)πr2 ……(3)
【0029】分注プローブ下降位置Lpを定数Aを設定
することにより求める。いま、例えばAをヘマトクリッ
トHmより少し小さめの30%とすることにより、試薬
分注プローブ31を赤血球層に到達させることができ
る。試料吸引・吐出量Vsは、分注プローブ内に空気を
吸引し、吐出したときに試料が泡立って試料液面の形成
が不安定になるので、そのような事態を防止するように
求めることが好ましい。分注プローブ下降位置Lp及び
試料吸引・吐出量Vsは、これに限定されるものではな
く、全血試料を撹拌することができればどのような値で
もよい。また、同じ試料のHb測定及びHbA1C測定の
ための試料の採取において同じ密度(数)の赤血球が採
取できればよいので、全血試料の撹拌状態は、複数の試
料で均一である必要はない。
【0030】試料撹拌制御部26により、試薬分注プロ
ーブ31を及び分注プローブ下降位置Lpに下降させ、
試料吸引・吐出量Vsの赤血球層を吸引し(図6
(B))、その吸引した赤血球層を吐出する(図6
(C))。その結果、全血試料は撹拌され、赤血球は試
料液面付近まで舞い上げられる。試薬分注プローブ31
を試料容器16から出して、全血試料に浸入した分だけ
洗浄つぼ37に浸入させて洗浄する。
【0031】サンプルテーブル9を回転させて撹拌した
試料容器16を試料吸引採取位置11に移動させる。分
注機構制御部8により試料分注器24を動作させて、試
料分注プローブ15を全血試料に浸入させて所定量の全
血試料を採取する(図6(D))。このとき、試料分注
プローブ15を全血試料に浸入させる距離を最小限にし
ておくと、他の試料への汚染などを最小限に抑えること
ができる。
【0032】試料分注プローブ15を上昇させた後、試
料分注器13を移動させて試料分注プローブ15を分注
位置20に移動させる。試料分注プローブ15を下降さ
せ、吸引した試料を反応容器5内に分注する。試料を反
応容器5に分注した後は、実施例1と同様にして、反応
容器5内の所望の成分を測定する。試料を分注して外壁
に試料が付着した試料分注プローブ15は、試料に浸入
した分だけ洗浄つぼ19に浸入させて洗浄する。
【0033】実施例1及び実施例2では試料分注機構2
2を使用して液面を検知するが、例えば光学的読取りな
ど他の液面検知方法により液面を検知してもよい。以
上、本発明を適用した一実施例を説明したが、本発明は
これに限定されるものではなく、試料及び分析試薬を反
応容器に分注する分注機構を備えた自動分析装置、又は
撹拌機構をさらに備えた自動分析装置であれば、同様に
適用することができる。また、本発明は、HbA1C測定
用の血球成分の採取に限定されるものではなく、他の血
球成分測定用の採取にも適用することができる。
【0034】
【発明の効果】本発明による第1の発明では、液面検知
部により試料の液面を検知し、試料液面位置設定部によ
り、試料液面の高さを判定し、試料液面の高さが上限位
置よりも高い場合は、血漿層を廃棄してから赤血球層の
採取を行なうようにしたので、試料容器に入れられた全
血試料量が多い場合であっても、赤血球層を採取するこ
とができるので、作業者は試料容器に全血試料量を入れ
る際に注意を払う必要がなくなる。本発明による第2の
発明では、分注機構を用いて全血試料の撹拌を行なうよ
うにしたので、新たに撹拌機構を新たに備えることなく
従来の自動化学分析装置の構成のままHbA1C測定に対
応させることができ、安価な自動化学分析装置を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の発明の一態様を表すブロック図であ
る。
【図2】 第2の発明の一態様を表すブロック図であ
る。
【図3】 第1,第2の発明の一実施例が適用される自
動化学分析装置の一例を示す概略平面図である。
【図4】 第1の発明の一実施例における試料採取時の
試料分注プローブ、試薬分注プローブ、試料容器及び試
料を表す模式図である。
【図5】 同実施例の試料採取時の動作を表すフローチ
ャートである。
【図6】 第2の発明の一実施例における試料撹拌時の
試料分注プローブ、試薬分注プローブ、試料容器及び試
料を表す模式図である。
【図7】 同実施例の試料撹拌時の動作を表すフローチ
ャートである。
【符号の説明】
2 液面検知部 4 試料液面適正位置判定部 6 分注機構 8 分注機構制御部 10 廃棄試料量算出部 12 試料廃棄制御部 14 試料液面適正位置設定部 26 試料撹拌制御部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分注プローブを試料容器又は試薬容器と
    反応容器間を移動可能に備えた1又は複数の分注機構
    と、試料容器中の血液試料の液面を検知する液面検知部
    と、試料液面下に分注プローブを浸入させて所定量の赤
    血球層を採取する分注機構制御部とを少なくとも備えた
    自動化学分析装置において、 試料容器中の液面位置の上限位置を設定した試料液面適
    正位置設定部と、 前記液面検知部により検出した液面位置が試料液面適正
    位置設定部に予め設定された液面位置の上限位置よりも
    高いか否かを判定する試料液面適正位置判定部と、 前記試料液面適正位置判定部の判定が高い場合は、前記
    液面位置が前記上限位置以下の適正位置になるように試
    料の廃棄量を算出する廃棄試料量算出部と、 前記試料液面適正位置判定部の判定が高い場合は、前記
    分注機構を動作させて、分注プローブを前記上限位置よ
    りも深く浸入させて前記廃棄量を吸引し、試料容器外に
    廃棄する試料廃棄制御部と、を備えたことを特徴とする
    自動化学分析装置。
  2. 【請求項2】 分注プローブを試料容器又は試薬容器と
    反応容器間を移動可能に備えた1又は複数の分注機構
    と、試料容器中の試料の液面を検知する液面検知部と、
    試料液面下に分注プローブを浸入させて所定量の赤血球
    層を採取する分注機構制御部とを少なくとも備えた自動
    化学分析装置において、 試料の採取を行なう前に、前記分注機構を動作させて、
    前記液面検知部により検出した液面位置から所定の深さ
    まで分注プローブを浸入させて試料の一部を吸引し、そ
    の吸引した試料を再び試料容器中に吐出させる試料撹拌
    制御部を備えたことを特徴とする自動化学分析装置。
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