JP2000120236A - キャップを用いた防水層貫通部材廻りの防水施工方法 - Google Patents

キャップを用いた防水層貫通部材廻りの防水施工方法

Info

Publication number
JP2000120236A
JP2000120236A JP10303217A JP30321798A JP2000120236A JP 2000120236 A JP2000120236 A JP 2000120236A JP 10303217 A JP10303217 A JP 10303217A JP 30321798 A JP30321798 A JP 30321798A JP 2000120236 A JP2000120236 A JP 2000120236A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
waterproof layer
cap
penetrating
waterproof
waterproofing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10303217A
Other languages
English (en)
Inventor
Takakazu Ishii
貴和 石井
Yoshihide Wakayama
恵英 若山
Hiroshi Kubota
浩 久保田
Shinji Yasu
伸二 安
Teruo Yamamiya
輝夫 山宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisei Corp
Original Assignee
Taisei Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taisei Corp filed Critical Taisei Corp
Priority to JP10303217A priority Critical patent/JP2000120236A/ja
Publication of JP2000120236A publication Critical patent/JP2000120236A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Building Environments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 防水層を貫通する部材を雨水等の水が通過す
るのを防ぐこと、及び防水層との取り合いを確実に施工
できるようにすること。 【解決手段】 防水層3を貫通するアンカーボルト2の
廻りの防水を行うため、防水層3との付着性の良好な材
料から成るキャップ部材4を用意し、キャップ部材4を
アンカーボルト2に被せるようにして取り付けると共
に、キャップ部材4の内側の空間4Aに防水層3との付
着性の良好な充填材5を充填するようにした。さらに、
キャップ部材4に防水材9を張りかけるようにして、よ
り一層止水性能を向上させるようにすることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、屋上に設置される
設備機器を固定するのに用いられるアンカー部材の防水
層貫通部の防水施工等に好適な、キャップを用いた防水
層貫通部材廻りの防水施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、建築物の屋上等では設備機器の
設置等のため躯体へのアンカーが必要である。そのアン
カーが先施工(躯体打込み)であれ後施工であれ、アン
カー部材が屋上防水層を貫通するので、その部分が防水
上の欠陥となりやすい。そこで、従来では、屋上防水層
を貫通した部材廻りの止水は次のような方法でなされて
いた。
【0003】すなわち、貫通部材がパイプ等ある程度の
太さ(例えばφ50mm程度以上)がある部材の場合、
屋上を貫通するパイプ廻りに防水層を仕上げ、銅線或い
はSUSなまし線の巻きつけによってこの防水層を締め
つけるか、或いはSUS製バンドを巻きつけるという方
法が採用されていた。
【0004】一方、防水層を貫通する部材がアンカーボ
ルト等の細い部材の場合、防水層の巻上げ施工は殆ど不
可能であるため、液状材料(シーリング材等)を塗布す
るか、キャップを被せるだけの処理を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の従来方
法を用いた場合には、防水層を締めつけている部分が暴
露されているために劣化し、剥離を起こし、防水層の締
め付け部分より漏水しやすいという問題点を有してい
る。すなわち、端末の銅線、SUSなまし線等の巻き付
け部分、又はSUS製バンドの巻き付け部分により防水
層が損傷しやすく、これが欠陥となる傾向を有してい
る。また、立ち上がりの入り隅部の施工が煩雑で細かい
作業となるため、防水性能の信頼性に欠けるところがあ
った。
【0006】後者の従来方法を用いた場合には、塗布し
たシーリング材等の付着性が悪く剥離しやすいために防
水性能が時間の経過と共に低下するという問題点を有し
ている。このように、アンカーボルト等の貫通部の防水
性はシーリング材等の性能、耐久性に左右されるため、
実際には防水上の信頼性はあまり期待できない。
【0007】また、従来においてアンカー部材の貫通部
にキャップを被せる方法も公知であるが、キャップの被
着が極めて簡易になされているため、アンカー部材と防
水層との接触部における止水が不十分である。
【0008】本発明の目的は、したがって、従来技術に
おける上述の問題点を解決することができる、キャップ
を用いた防水層貫通部材廻りの防水施工方法を提供する
ことにある。
【0009】すなわち、本発明は、防水層を貫通する部
材を雨水等の水が通過するのを防ぐこと、及び防水層と
の取り合いを確実に施工できるようにすることを目的と
したものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、防水層
を貫通する貫通部材の廻りにキャップ部材を設置し、必
要に応じて該キャップ部材内に充填材を充填又は止水用
の成形部材を詰めることにより、貫通部材を通過する雨
水をふせぐと共に、防水層との取り合い部分の施工を確
実にできる。
【0011】請求項1の発明によれば、防水層を貫通す
る貫通部材の廻りの防水を行うためのキャップを用いた
防水施工方法であって、前記防水層との付着性の良好な
材料から成るキャップ部材を用意し、該キャップ部材を
前記貫通部材に被せるようにして取り付けると共に該キ
ャップ部材の内側が前記防水層との付着性の良好な充填
材で充填されるようにした方法が提案される。さらに、
キャップ部材に防水材を張りかけるようにして、より一
層止水性能を向上させるようにすることもできる。
【0012】本発明によれば、貫通部材がキャップ部材
をも貫通するようにしてキャップ部材を貫通部材に被
せ、貫通部材の先端に形成されているねじ溝を用いてキ
ャップ部材を防水層に押しつけるようにねじ止めする構
成とすることもできる。この結果、キャップ部材を貫通
部材に被せてしっかりと固定することができる。
【0013】この場合、キャップ部材内に充填材を予め
盛り込んでおき、この状態でキャップ部材を貫通部材に
被せることにより、キャップ部材内に充填材を充填する
ようにしてもよい。このときキャップ部材からはみ出し
た充填材は適宜に除去すればよい。
【0014】キャップ部材の外周縁と防水層との間の止
水状態をより確実なものとするため、キャップ部材の外
周縁につば部を設け、このつば部が防水層に食い込むこ
となく適宜の力で圧接する構成とすることもできる。こ
の場合、つば部と防水層との間のなじみを良くするた
め、つば部の幅をこの目的に応じて適宜の長さとするこ
とができる。
【0015】いずれの場合においても、防水層とキャッ
プ部材との間の止水性をより一層確実にするため、防水
材をキャップ部材に張りかけて施工するようにしてもよ
い。
【0016】本発明によれば、防水層を貫通する貫通部
材の廻りの防水を行うためのキャップを用いた防水施工
方法であって、前記防水層との付着性の良好な材料から
成るキャップ部材を用意し、該キャップ部材を前記貫通
部材に被せるようにして取り付けると共に該キャップ部
材と前記防水層との間を環状シール部材を用いてシール
し、且つ該キャップ部材の内側に止水用の成形部材を詰
めるようにしたキャップを用いた防水層貫通部材廻りの
防水施工方法が提案される。
【0017】本発明によれば、防水層を貫通する貫通部
材の廻りの防水を行うためのキャップを用いた防水施工
方法であって、前記防水層との付着性の良好な材料から
成り中央部にねじ溝を設けた円錐台形形状の中実成形部
材を用意し、前記中実成形部材のねじ溝を前記貫通部材
の対応するねじ溝に螺着することにより前記中実成形部
材の底面を防水層に密着させ、前記中実成形部材と貫通
部材との間に充填剤を充填するキャップを用いた防水層
貫通部材廻りの防水施工方法が提案される。
【0018】前記中実成形部材に防水材を張りかけるよ
うにすることもできる。また、前記貫通部材の廻りの前
記防水層を立ち上げ、該立ち上げた防水層を前記中実成
形部材に張りかけるようにすることもできる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態の一例につき詳細に説明する。
【0020】図1は、本発明の方法による防水層貫通部
材廻りの防水処理がなされた屋上のアンカー施工部の断
面図である。1は屋上のコンクリート床、2はコンクリ
ート床1に躯体打込み又は後施工で設けられたアンカー
ボルト、3はコンクリート床1の表面に形成されている
防水層である。
【0021】防水層3は既存のもの又は新設のものどち
らでもよい。防水層3は、アスファルト系防水層、ゴム
系シート防水層、塩ビ樹脂系防水層、ウレタン系塗膜防
水層、軟質ポリエステル樹脂系FRP防水層など公知の
材料を用いて公知の方法で設けることができる。
【0022】アンカーボルト2及び防水層3が先施工で
あれ後施工であれ、アンカーボルト2は防水層3を貫通
してコンクリート床1の表面に突設されており、アンカ
ーボルト2の廻りでは、防水層3との間に隙間を生じて
いる。この部分の防水施工のため、キャップ部材4をア
ンカーボルト2にかぶせると共に、キャップ部材4と防
水層3とで囲まれてアンカーボルト2の廻りに形成され
る空間内、すなわちキャップ部材4の内側の空間4A内
を充填材5で充填する。
【0023】本実施の形態では、キャップ部材4は、図
2に示されるように、全体として円錐台形をなす中空の
部材であり、その上端平坦部41にはアンカーボルト2
を通すための貫通孔41Aがあけられており、その下部
外周縁42には、やや幅広のつば部43が水平方向に一
体に延設されている。
【0024】図1に示す防水構造の形成方法について図
1及び図3を参照しながら説明する。先ず、キャップ部
材4内の空間4Aに防水層3の材質に応じた充填材、す
なわち防水層3とよくなじんで相互に密着する付着性の
強い性質の材料から成る充填材5を予め充填しておく。
充填材5をこのように充填したキャップ部材4を、アン
カーボルト2の先端部2Aがキャップ部材4の貫通孔4
1Aを通るようにして、アンカーボルト2にかぶせて防
水層3に押し付けることにより、キャップ部材4と防水
層3とにより形成される空間内に充填材5が充填され
る。この結果、防水層3とアンカーボルト2との間の隙
間を充填材5によりシールし、雨水等がアンカーボルト
2の廻りから防水層3を通過するのを有効に防止するこ
とができる。
【0025】アンカーボルト2とキャップ部材4の貫通
孔41Aとの間の隙間から充填材5が漏れ出るのを防止
するため、キャップ部材4がかぶされたアンカーボルト
2の先端部には、パッキング材6及び座金7が通され、
ナット8をアンカーボルト2の先端部のねじ部2Aに螺
着して締め付け、これによりキャップ部材4を防水層3
にしっかりと押し付けている。
【0026】なお、キャップ部材4内に充填材5を充填
してから、キャップ部材4をアンカーボルト2に通し、
キャップ部材4を防水層3に良く押し付けて余分な充填
材5をキャップ部材4の周辺よりはみ出させ、はみ出し
た余分な充填材5を除去してからナット8による固定を
行う。
【0027】キャップ部材4の外周縁42には上述のよ
うに水平方向に延びるつば部43が設けられているた
め、キャップ部材4をナット8を用いて防水層3に押さ
え付けしっかりと固定した場合、キャップ部材4の外周
縁42が防水層3に食い込むことがないばかりか、つば
部43と防水層3とがよくなじみ、キャップ部材4と防
水層3との間の止水性能を向上させることができる。
【0028】アンカーボルト2廻りの防水性をより高め
るために、本実施の形態では、防水材9をキャップ部材
4及び防水層3に張りかけて施工している。この施工
は、立ち上げ施工よりも平場施工に近く、確実で信頼性
のある施工が可能となる。さらに、防水材9の周辺端末
9Aをシーリング材10等で処理する。その際、図1に
示されているように、シーリング材10はパッキング材
6にまたがって施工されているので、より確実な止水性
能が得られる。
【0029】ここで、パッキング材6もまた、充填材5
の材質に応じた付着性の良好なものとして、充填材5と
パッキング材6との間の相互の密着性を高めその止水性
能を向上させることができるのは、上述した充填材5と
キャップ部材4との場合の材料の相性と同様である。
【0030】以下に、防水層3の材質に応じたキャップ
部材4、充填材5及びパッキング材6の材質の組み合わ
せ例を具体的に示すが、本発明をこれらの組み合わせ例
にのみ限定する趣旨ではない。
【0031】 (a)アスファルト系防水層 (熱アスファルト、アスファルト防水常温工法、改質アスファルトトーチ工法 等) キャップ部材(成形材):アスファルト焼き付け鋼材等 充填材 :ゴムアスファルトシーリング材等 パッキング材 :ゴム、粘着性ゴム等
【0032】 (b)ゴム系シート防水層 (加硫ゴム、非加硫ゴムシート) キャップ部材(成形材):鋼鈑、樹脂製等 張りかける防水材はキャップ部材用のプライマーを使 用する。 充填材 :各種シーリング材(シリコーン系、変成シリコーン系 、ポリサルファイド系、ポリウレタン系、ブチルゴム 系等) パッキング材 :ゴム、粘着性ゴム等
【0033】 (c)塩ビ樹脂系シート防水層 キャップ部材(成形材):塩化ビニル樹脂製、塩ビ被覆鋼鈑等 充填材 :塩化ビニル樹脂シーリング材他各種シーリング材 パッキング材 :ゴム、粘着性ゴム等 塩化ビニル樹脂製パッキング材(キャップとの間で溶 剤溶着、熱溶着する)
【0034】 (d)ウレタン系塗膜防水層 キャップ部材(成形材):鋼鈑、樹脂製等 張りかける防水材はキャップ部材用のプライマーを使 用する。 充填材 :各種シーリング材(シリコーン系、変成シリコーン系 、ポリサルファイド系、ポリウレタン系、ブチルゴム 系等) パッキング材 :ゴム、粘着性ゴム等
【0035】(e)軟質ポリエステル樹脂系FRP防水
層 キャップ部材(成形材):FRP製等 充填材 :各種シーリング材 パッキング材 :ゴム、粘着性ゴム等
【0036】図4は、本発明の別の実施の形態を示すア
ンカー施工部の断面図である。図4に示した防水層貫通
部材廻りの防水処理においては、キャップ部材104の
底面144にOリング145を設けて防水層3との間の
止水処理を行い、キャップ部材104内には充填材5に
代えて成形部材105を詰めるようにした点で、図1の
構成と異なっている。
【0037】図4及び図5を参照しながらより詳細に説
明すると、図4に示した実施の形態では、キャップ部材
104の底面144に環状溝144Aを形成し、環状溝
144A内に環状シール部材であるOリング145を入
れ、さらに、キャップ部材104内に、充填材5に代え
てスポンジ等の吸水性を有する成形部材105を詰めて
から、キャップ部材104を防水層3に押し付けてキャ
ップ部材104の底面144と防水層3との間の止水性
を確保している。成形部材105はキャップ部材104
の貫通孔141Aとアンカーボルト2との間からキャッ
プ部材104の内部へ侵入する雨水等を阻止するのに役
立つ。
【0038】図4において、その他の構成は図1に示し
た場合と同様であるから、図4の各部のうち図1の各部
に対応する部分には同一の符号を付してその説明を省略
する。なお、図4は、キャップ部材104に防水材を張
りかけるのを省略した場合の実施形態であるが、図4の
場合においても適宜の防水材をキャップ部材104に張
りかけるようにしてもよいのは勿論である。
【0039】図6は、本発明のさらに別の実施の形態を
示すアンカー施工部の断面図である。図6に示した防水
層貫通部材廻りの防水処理は、防水層3のための保護層
として現場打ちコンクリート(押えコンクリート)を設
けるようにした場合に本発明を適用した場合の例であ
る。図1の場合と同様に、防水層3は新設または既存の
いずれの防水層でもよく、アンカーボルト2はコンクリ
ート床1に打込まれたもの、または防水層3の施工後に
後施工されたもののいずれでもよい。
【0040】キャップ部材204は、中空円筒部材の一
方の先端をスカート状に押し拡げた形態となっている
(図7参照)。キャップ部材204の他方の先端付近の
内径寸法はアンカーボルト2の外径寸法よりやや大きい
値となっており、そのスカート部の最大径は、本実施の
形態の場合、約150mmφとなっている。キャップ部
材204の軸線方向の長さは、押えコンクリート211
から30〜50mm程度突出するような値とするのが好
ましいが、この値は目安であり、必ずしもこの寸法に限
定されるものではない。
【0041】図6に示した実施の形態では、図1の場合
と同様に、防水層3を貫通しているアンカーボルト2に
充填材5を充填したキャップ部材204をかぶせ、良く
押し付けて余分な充填材5をキャップ部材204の周辺
よりはみださせ、はみだした充填材5を除去し、防水材
9をキャップ部材204のスカート部および先行防水層
3に張りかけて施工する。なお、この実施の形態では、
パッキング材6の使用に代えて、アンカーボルト2とキ
ャップ部材204の他方の先端の縁部との間を適宜のシ
ール部材206を用いてシール施工している。
【0042】そして、押えコンクリート211を施工
後、カバー材212をナット213、214により取り
付ける。なお、アンカーボルト2が防水層3の施工後に
後施工された場合、押えコンクリート211は部分的に
撤去され、その埋め戻しがコンクリートにより施工され
る。
【0043】図8は、本発明の他の実施の形態を示すア
ンカー施工部の断面図である。図8に示した防水層貫通
部材廻りの防水処理は、円錐台形の中実の成形部材であ
って、その中央にアンカーボルトに螺着させるためのね
じ孔304Aが形成されたキャップ部材304を用い
(図9参照)、充填材5を用いることなしにアンカーボ
ルト2を水が通らないように防水処理を行うようにした
点で図1の構成と異なっている。その他の点については
図1に示した構成と同様である。したがって、図8の各
部のうち、図1の各部と対応する部分には同一の符号を
付してそれらの説明を省略する。
【0044】図8に示した実施の形態の場合、防水層3
を貫通してコンクリート床1に固設されているアンカー
ボルト2の表面には、その長さ方向全体に亙ってねじ溝
2Bが切られており、アンカーボルト2にキャップ部材
304を螺着し、キャップ部材304で防水層3を締め
付けるようにしてキャップ部材304をアンカーボルト
2に固定する。これにより、アンカーボルト2の近傍の
防水層3は、コンクリート床1とキャップ部材304の
底面304Bとによりしっかりと挟まれ、雨水等がアン
カーボルト2を通るのを簡単且つ確実に防止することが
できる。
【0045】この場合、防水層3とキャップ部材304
との間に適宜の充填材を入れるとさらに止水性能が向上
する。次に、充填剤305をアンカーボルト2とキャッ
プ部材304との隙間に充填する。そして、防水材9を
キャップ部材304と先行防水層3に張り、その上にパ
ッキング材6を装填し、座金7を介してナット8で締め
つける。最後に、アンカーボルト2とナット8との間に
接着剤を充填すると、より確実な止水性能が得られる。
【0046】図10には、図8に示した構成の変形例が
示されている。図10の構成は、防水層3を立ち上げて
からアンカーボルト2にキャップ部材304を取り付
け、しかる後立ち上げた防水層3を防水材9の代わりに
張り付けることにより、防水材9を省略したにも拘らず
同等の止水性能を確保したものである。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、上述の如く、キャップ
部材をアンカーボルトの如き貫通部材に被せるようにし
て取り付けると共に、キャップ部材の内側に防水層とよ
く付着する性質の材料から成る充填材を充填するので、
貫通部材廻りの防水処理が確実になされ、漏水事故の防
止を図ることができる。充填材等の貫通部の処理材はキ
ャップ部材により外部に暴露されることがなくなり、紫
外線劣化などを防止できメインテナンス上有利となる。
本発明によれば、このように、貫通部材を通過する雨水
を防ぐと共に、防水層との取り合い部分の施工が確実に
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により防水層貫通部材廻りの防水
処理がなされた屋上のアンカー施工部の断面図。
【図2】図1に示したキャップ部材の斜視図。
【図3】図1に示す防水構造の形成方法を説明するため
の説明図。
【図4】本発明の方法による別の実施の形態を示すアン
カー施工部の断面図。
【図5】図4に示したキャップ部材の斜視図。
【図6】本発明の方法によるさらに別の実施の形態を示
すアンカー施工部の断面図。
【図7】図6に示したキャップ部材の斜視図。
【図8】本発明の方法による他の実施の形態を示すアン
カー施工部の断面図。
【図9】図8に示したキャップ部材の斜視図。
【図10】図8に示した構成の変形例を示すアンカー施
工部の断面図。
【符号の説明】
1 コンクリート床 2 アンカーボルト 3 防水層 4、104、204、304 キャップ部材 5、305 充填材 6 パッキング材 7 座金 8 ナット 9 防水材 41A、141A 貫通孔 10 シーリング材 105 成形部材 145 Oリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保田 浩 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 安 伸二 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 山宮 輝夫 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防水層を貫通する貫通部材の廻りの防水
    を行うためのキャップを用いた防水施工方法であって、 前記防水層との付着性の良好な材料から成るキャップ部
    材を用意し、 該キャップ部材を前記貫通部材に被せるようにして取り
    付けると共に該キャップ部材の内側が前記防水層との付
    着性の良好な充填材で充填されるようにしたことを特徴
    とするキャップを用いた防水層貫通部材廻りの防水施工
    方法。
  2. 【請求項2】 前記キャップ部材に防水材を張りかける
    ようにした請求項1記載のキャップを用いた防水層貫通
    部材廻りの防水施工方法。
  3. 【請求項3】 前記キャップ部材が、中空の円錐台形形
    状部材である請求項1記載のキャップを用いた防水層貫
    通部材廻りの防水施工方法。
  4. 【請求項4】 前記キャップ部材が、一端部がスカート
    状に拡開された円筒状部材である請求項1記載のキャッ
    プを用いた防水層貫通部材廻りの防水施工方法。
  5. 【請求項5】 防水層を貫通する貫通部材の廻りの防水
    を行うためのキャップを用いた防水施工方法であって、 前記防水層との付着性の良好な材料から成るキャップ部
    材を用意し、 該キャップ部材を前記貫通部材に被せるようにして取り
    付けると共に該キャップ部材と前記防水層との間を環状
    シール部材を用いてシールし、且つ該キャップ部材の内
    側に止水用の成形部材を詰めるようにしたことを特徴と
    するキャップを用いた防水層貫通部材廻りの防水施工方
    法。
  6. 【請求項6】 防水層を貫通する貫通部材の廻りの防水
    を行うためのキャップを用いた防水施工方法であって、 前記防水層との付着性の良好な材料から成り中央部にね
    じ溝を設けた円錐台形形状の中実成形部材を用意し、 前記中実成形部材のねじ溝を前記貫通部材の対応するね
    じ溝に螺着することにより前記中実成形部材の底面を防
    水層に密着させ、前記中実成形部材と貫通部材との間に
    充填剤を充填することを特徴とするキャップを用いた防
    水層貫通部材廻りの防水施工方法。
  7. 【請求項7】 前記中実成形部材に防水材を張りかける
    ようにした請求項6記載のキャップを用いた防水層貫通
    部材廻りの防水施工方法。
  8. 【請求項8】 前記貫通部材の廻りの前記防水層を立ち
    上げ、該立ち上げた防水層を前記中実成形部材に張りか
    けるようにした請求項6記載のキャップを用いた防水層
    貫通部材廻りの防水施工方法。
JP10303217A 1998-10-12 1998-10-12 キャップを用いた防水層貫通部材廻りの防水施工方法 Pending JP2000120236A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10303217A JP2000120236A (ja) 1998-10-12 1998-10-12 キャップを用いた防水層貫通部材廻りの防水施工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10303217A JP2000120236A (ja) 1998-10-12 1998-10-12 キャップを用いた防水層貫通部材廻りの防水施工方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000120236A true JP2000120236A (ja) 2000-04-25

Family

ID=17918296

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10303217A Pending JP2000120236A (ja) 1998-10-12 1998-10-12 キャップを用いた防水層貫通部材廻りの防水施工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000120236A (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2221498A1 (es) * 2001-06-25 2004-12-16 Amp Arquitectos S.L. Anclaje mediante amortiguador estanco, para subestructuras sobre impermeabilizante, en cubierta.
JP2006219822A (ja) * 2005-02-08 2006-08-24 Tajima Roofing Co Ltd 防水層における引張装置と防水層上における引張装置取り付け構造および引張装置取り付け工法。
JP2009150212A (ja) * 2007-12-19 2009-07-09 Hilti Ag シール素子
JP2011026859A (ja) * 2009-07-27 2011-02-10 Gantan Beauty Ind Co Ltd 持出部材の設置構造、その設置施工方法、及びそれを用いた外設部材の取付構造、改修構造
JP2011074654A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Gantan Beauty Ind Co Ltd 持出部材の設置構造、その設置方法、及びそれを用いた外設部材の取付構造
JP2011226180A (ja) * 2010-04-21 2011-11-10 Ryoko Plastic Co Ltd 屋根の設備支持用ボルトの取付構造および当該ボルトの取付方法
JP2011226095A (ja) * 2010-04-16 2011-11-10 Sanko Techno Co Ltd 基礎用あと施工アンカー
JP2011231481A (ja) * 2010-04-26 2011-11-17 Sunkensetsu Co Ltd 屋外設備設置用の基礎部材と基礎部材の下地固定方法
JP2012057374A (ja) * 2010-09-09 2012-03-22 Aaki Yamade Kk 他物固定具
JP2012082581A (ja) * 2010-10-07 2012-04-26 Alpha Kogyo Kk 太陽光発電装置の据付方法
WO2012134830A2 (en) * 2011-04-01 2012-10-04 Jun Liu Solar panel and equipment mounting apparatus for roofs
JP2015148140A (ja) * 2015-03-30 2015-08-20 元旦ビューティ工業株式会社 持出部材の設置構造、その設置施工方法、及びそれを用いた外設部材の取付構造、改修構造
JP2021114805A (ja) * 2020-01-16 2021-08-05 積水ハウス株式会社 支持具

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ES2221498A1 (es) * 2001-06-25 2004-12-16 Amp Arquitectos S.L. Anclaje mediante amortiguador estanco, para subestructuras sobre impermeabilizante, en cubierta.
JP2006219822A (ja) * 2005-02-08 2006-08-24 Tajima Roofing Co Ltd 防水層における引張装置と防水層上における引張装置取り付け構造および引張装置取り付け工法。
JP4667058B2 (ja) * 2005-02-08 2011-04-06 田島ルーフィング株式会社 防水層における引張装置と防水層上における引張装置取り付け構造および引張装置取り付け工法。
JP2009150212A (ja) * 2007-12-19 2009-07-09 Hilti Ag シール素子
JP2011026859A (ja) * 2009-07-27 2011-02-10 Gantan Beauty Ind Co Ltd 持出部材の設置構造、その設置施工方法、及びそれを用いた外設部材の取付構造、改修構造
JP2011074654A (ja) * 2009-09-30 2011-04-14 Gantan Beauty Ind Co Ltd 持出部材の設置構造、その設置方法、及びそれを用いた外設部材の取付構造
JP2011226095A (ja) * 2010-04-16 2011-11-10 Sanko Techno Co Ltd 基礎用あと施工アンカー
JP2011226180A (ja) * 2010-04-21 2011-11-10 Ryoko Plastic Co Ltd 屋根の設備支持用ボルトの取付構造および当該ボルトの取付方法
JP2011231481A (ja) * 2010-04-26 2011-11-17 Sunkensetsu Co Ltd 屋外設備設置用の基礎部材と基礎部材の下地固定方法
JP2012057374A (ja) * 2010-09-09 2012-03-22 Aaki Yamade Kk 他物固定具
JP2012082581A (ja) * 2010-10-07 2012-04-26 Alpha Kogyo Kk 太陽光発電装置の据付方法
WO2012134830A2 (en) * 2011-04-01 2012-10-04 Jun Liu Solar panel and equipment mounting apparatus for roofs
WO2012134830A3 (en) * 2011-04-01 2012-11-29 Jun Liu Solar panel and equipment mounting apparatus for roofs
JP2015148140A (ja) * 2015-03-30 2015-08-20 元旦ビューティ工業株式会社 持出部材の設置構造、その設置施工方法、及びそれを用いた外設部材の取付構造、改修構造
JP2021114805A (ja) * 2020-01-16 2021-08-05 積水ハウス株式会社 支持具
JP7276167B2 (ja) 2020-01-16 2023-05-18 積水ハウス株式会社 支持具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2000120236A (ja) キャップを用いた防水層貫通部材廻りの防水施工方法
US4441295A (en) Grid system adhering technique and method of practicing same
US5204148A (en) Laminate cover and method for sealing a roofing membrane
JPS63261044A (ja) 屋根被覆材用のファスナー組立体
US6086972A (en) Deformable self-adhering fastener cover and installation method
US4934117A (en) Pitch pocket and method of forming same
US4849268A (en) Lap seam for liquid containment systems and method of forming
US5755908A (en) Moldable self-adhering fastener cover and installation method
JPH0233539Y2 (ja)
JPH0425532Y2 (ja)
JP6557884B2 (ja) 建築工事において使用する防水用キャップの取付施工方法及び防水用キャップ。
JP2561261Y2 (ja) ロープ掛け金具の取付構造
JP2829461B2 (ja) 防水シート張設陸屋根等における異形突出部の防水施工法
JP2004076381A (ja) 貫通部材の防水構造
CN108532848A (zh) 屋面安装结构及其安装方法
JPH0126891Y2 (ja)
JP2937644B2 (ja) アンカー頭部背面の止水処理方法およびそのための装置
JP2659529B2 (ja) 構造物の防水シートの施工方法
JPH0782993A (ja) 吊鉄筋金具
JPH1018523A (ja) 乾式下地防水工法
JP2003293528A (ja) 防水シートの端末処理工法及び端末処理部材
JP3017290U (ja) 漏水防止用一体型合成ゴムパッキン
JPH061544U (ja) 構造物の防水シートの張設構造
JPH0452308Y2 (ja)
JPH04285237A (ja) 建物の防水シール材