JP2000119239A - シアン酸エステルの精製方法 - Google Patents

シアン酸エステルの精製方法

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JP2000119239A
JP2000119239A JP10284868A JP28486898A JP2000119239A JP 2000119239 A JP2000119239 A JP 2000119239A JP 10284868 A JP10284868 A JP 10284868A JP 28486898 A JP28486898 A JP 28486898A JP 2000119239 A JP2000119239 A JP 2000119239A
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cyanate ester
bis
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poor solvent
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敏 岡本
Hisashi Watabe
久 渡部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】プロセス的に安全かつ簡便で、高純度のシアン
酸エステルを高収率で精製することが可能な精製方法を
提供すること。 【解決手段】式(1)のシアン酸エステルと未置換フェノ
ールを含む化合物からなる不純物とを含むシアン酸エス
テル粗生成物溶液に、アルコール類と水とを含む貧溶媒
を接触させて、シアン酸エステルを晶析・沈殿させる工
程を含む精製方法。 【化1】 (A1〜A3:H,C1〜6のアルキル基、X:C1〜20
の有機基、カルボニル基、スルホン基、2価のS又は
O。n:0〜3、i1〜i3:0〜4の整数値。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子部品の封止
用、積層板用、複合材料用、成形材料用および接着剤用
として有用な熱硬化性のシアン酸エステルを、未置換フ
ェノールを含む化合物を含有するシアン酸エステルの粗
生成物溶液から、効率良く、かつ高純度で精製すること
を可能にしたシアン酸エステルの精製方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シアン酸エステルを工業的に製造する方
法として、ハロゲン化シアンとフェノールとを3級脂肪
族アミン存在下で反応させる方法が最も良く知られてい
る(A.W. Snow in‘Chemistry and Technology of Cyan
ate Ester Resins',Chap. 2(Ed.I. Hamerton),Blac
kie Academic and Professional,Glasgow,1994,pp.
7−57)。しかし、この方法で得られるシアン酸エス
テルは、未反応のフェノール等が残存することが回避で
きない。また、精製して得られるシアン酸エステルを長
期保存した場合、容易に加水分解してフェノールが生じ
る。このようなフェノールがシアン酸エステルに残存し
ている場合、フェノールが重合触媒として機能し、シア
ン酸エステルを用いる熱硬化反応の制御を困難にすると
いう問題が生じる。
【0003】そこで、従来、未置換フェノールを含む化
合物が含有されたシアン酸エステルの粗生成物溶液を精
製する方法の1つとして、該粗生成物溶液を蒸留により
精製する方法が報告されている。しかし、この方法で得
られるシアン酸エステルの中には、減圧下で昇華性を示
したり、加熱すると未置換のフェノールを触媒として重
合反応するものがあり、安全かつ高収率で高純度のシア
ン酸エステルを得る方法としては必ずしも満足できるも
のではない。一方、シアン酸エステルの粗生成物溶液を
晶析・沈殿させることにより精製す方法も検討されてい
る。しかし、従来提案されている良溶媒のみを用いて、
冷却により晶析する方法では収率が低く、また、シアン
酸エステルの粗生成物溶液に、ヘキサン、2−プロパノ
ール等の貧溶媒を接触させて晶析・沈殿させる方法で
は、原料フェノールの除去が困難であり、更にシアン酸
エステルの一部が溶解する為、単離収率が低いという問
題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、プロ
セス的に安全かつ簡便で、未置換フェノールを含む化合
物を含有するシアン酸エステルの粗生成物溶液から、高
純度のシアン酸エステルを高収率で精製することが可能
なシアン酸エステルの精製方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、一般式
(1)で表されるシアン酸エステルと未置換フェノールを
含む化合物からなる不純物とを含むシアン酸エステル粗
生成物溶液に、2級アルコール及び/又は3級アルコー
ルと水とを含む貧溶媒を接触させて、前記一般式(1)で
表されるシアン酸エステルを晶析・沈殿させる工程を含
むことを特徴とするシアン酸エステルの精製方法が提供
される。
【0006】
【化3】 (式中、A1〜A3はそれぞれ独立に、水素原子または炭
素数1〜6のアルキル基を示し、Xは炭素数1〜20の
有機基、カルボニル基、スルホン基、2価の硫黄原子ま
たは酸素原子を示す。nは0〜3、i1〜i3はそれぞれ
独立に0〜4の整数値を示す。)
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の精製方法では、特定のシ
アン酸エステル粗生成物溶液に、特定の貧溶媒を接触さ
せて、シアン酸エステルを晶析・沈殿させる工程を含
む。本発明に用いる特定のシアン酸エステル粗生成物溶
液は、目的物としての上記一般式(1)で表されるシアン
酸エステルと、未置換フェノールを含む化合物からなる
不純物とを含有する。
【0008】前記粗生成物溶液中に含まれ、かつ精製し
て得られる目的物としてのシアン酸エステルとしては、
上記一般式(1)を満足するものであれば、いかなるもの
でも使用可能である。一般式(1)で表されるシアン酸エ
ステルとしては、例えば、4,4'−ジシアナートジフ
ェニル、3,3',5,5'−テトラメチル−4,4'−
ジシアナートジフェニル、ビス(4−シアナートフェニ
ル)メタン、ビス(4−シアナート−3−メチルフェニ
ル)メタン、ビス(4−シアナート−3−t−ブチルフェ
ニル)メタン、ビス(4−シアナート−3−i−プロピル
フェニル)メタン、ビス(4−シアナート3,5−ジメチ
ルフェニル)メタン、ビス(2−シアナート−3−t−ブ
チル−5−メチルフェニル)メタン、ビス(4−シアナー
トフェニル)エタン、ビス(4−シアナート−3−メチル
フェニル)エタン、ビス(4−シアナート−3−t−ブチ
ルフェニル)エタン、ビス(4−シアナート−3−iso
−プロピルフェニル)エタン、ビス(4−シアナート−
3,5−ジメチルフェニル)エタン、ビス(2−シアナー
ト−3−t−ブチル−5−メチルフェニル)エタン、
2,2−ビス(4−シアナートフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−シアナート−3−メチルフェニル)
プロパン、2,2−ビス(4−シアナート−3−t−ブ
チルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−シアナー
ト−3−iso−プロピルフェニル)プロパン、2,2
−ビス(4−シアナート−3,5−ジメチルフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(2−シアナート−3−t−ブチ
ル−5−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−
シアナート−3−t−ブチル−6−メチルフェニル)プ
ロパン、2,2−ビス(3−アリル4−シアナートフェ
ニル)プロパン,1,1−ビス(4−シアナートフェニ
ル)ブタン、1,1−ビス(4−シアナート−3−メチ
ルフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−シアナート−
3−t−ブチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−
シアナート−3−iso−プロピルフェニル)ブタン、
1,1−ビス(4−シアナート−3,5−ジメチルフェ
ニル)ブタン、1,1−ビス(2−シアナート−3−t−
ブチル−5−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(4
−シアナート−3−t−ブチル−6−メチルフェニル)
ブタン、2,2−ビス(3−アリル−4−シアナートフ
ェニル)プロパン、1,1−ビス(3−アリル−4−シア
ナートフェニル)ブタン,1,1−ビス(4−シアナー
トフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−シア
ナート−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、ビス
(4−シアナートフェニル)スルフィド、ビス(4−シ
アナート−3−メチルフェニル)スルフィド、ビス(4−
シアナート−3−t−ブチルフェニル)スルフィド、ビ
ス(4−シアナート−3−iso−プロピルフェニル)ス
ルフィド、ビス(4−シアナート−3,5−ジメチルフ
ェニル)スルフィド、ビス(2−シアナート−3−t−ブ
チル−5−メチルフェニル)スルフィド、ビス(4−シ
アナートフェニル)スルホン、ビス(4−シアナート−
3−メチルフェニル)スルホン、ビス(4−シアナート−
3−t−ブチルフェニル)スルホン、ビス(4−シアナー
ト−3−iso−プロピルフェニル)スルホン、ビス(4
−シアナート−3,5−ジメチルフェニル)スルホン、
ビス(2−シアナート−3−t−ブチル−5−メチルフ
ェニル)スルホン、ビス(4−シアナートフェニル)エ
ーテル、ビス(4−シアナート−3−メチルフェニル)エ
ーテル、ビス(4−シアナート−3−t−ブチルフェニ
ル)エーテル、ビス(4−シアナート−3−iso−プロ
ピルフェニル)エーテル、ビス(4−シアナート−3,5
−ジメチルフェニル)エーテル、ビス(2−シアナート−
3−t−ブチル−5−メチルフェニル)エーテル、ビス
(4−シアナートフェニル)カルボニル、ビス(4−シ
アナート−3−メチルフェニル)カルボニル、ビス(4−
シアナート−3−t−ブチルフェニル)スルフィド、ビ
ス(4−シアナート−3−iso−プロピルフェニル)カ
ルボニル、ビス(4−シアナート−3,5−ジメチルフ
ェニル)カルボニル、ビス(2−シアナート−3−t−ブ
チル−5−メチルフェニル)カルボニル等が挙げられ
る。中でもビス(4−シアナートフェニル)メタン、ビ
ス(4−シアナート−3,5−ジメチルフェニル)メタ
ン、2,2−ビス(4−シアナートフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(4−シアナート−3,5−ジメチル
フェニル)プロパンが工業的に入手し易い。特に工業的
に入手し易いのが、式(2)で示される2,2−ビス(4
−シアナートフェニル)プロパンである。
【0009】
【化4】
【0010】前記粗生成物溶液中に含まれる不純物とし
ての未置換フェノールを含む化合物は、通常、シアン酸
エステルを合成した際に残存する原料フェノール類や、
副生する構造中に未置換フェノールが含まれる化合物を
含む。この未置換フェノールを含む化合物の粗生成物溶
液中の含有割合は、特に限定されないが、通常、10重
量%以下、好ましくは、0.5〜5重量%である。通常
のシアン酸エステルを合成した際に得られるシアン酸エ
ステル粗生成物溶液中の不純物含有割合が前記割合の場
合には、そのまま特定の貧溶媒と接触させる工程に供す
ることができるが、濃縮したり、良溶媒を添加して希釈
し、粗生成物溶液中の不純物の含有割合を適宜調整した
後に特定の貧溶媒と接触させても良い。
【0011】前記良溶媒は、一般式(1)で表されるシア
ン酸エステル及び未置換フェノールを含む化合物を溶解
する有機溶媒であれば特に限定されず、例えば、テトラ
ヒドロフラン、トルエン、メチルエチルケトン、アセト
ン又はこれらの混合物等が挙げられる。良溶媒の使用量
は、粗生成物溶液中の一般式(1)で表されるシアン酸エ
ステル及び未置換フェノールを含む化合物からなる不純
物の合計量100重量部に対し、良溶媒の含有割合が1
0〜400重量部となるように必要量添加するのが好ま
しい。より単離収率を向上させるためには、粗生成物溶
液中の良溶媒の含有割合が、前記合計量に対して10〜
30重量部となるように、良溶媒の使用量を適宜決定す
ることができるがこの割合に限定されるものではない。
シアン酸エステル粗生成物溶液を、後述する貧溶媒と接
触させるにあたって、粗生成物溶液を50℃に昇温した
場合にも溶解しない他の不純物が含まれている場合に
は、濾滓を濾過等により予め除去しておくことが好まし
い。
【0012】前記特定の貧溶媒は、2級アルコール及び
/又は3級アルコール(以下、これらを「アルコール
類」という場合がある)と水とを含む。アルコール類と
しては、2−プロパノール、アミルアルコール、t−ブ
チルアルコール又はこれらの混合物等が挙げられるがこ
れらに限定されるものではない。貧溶媒における水の配
合割合は、アルコール類100重量部に対して、通常1
0〜100重量部、より単離収率を向上させてシアン酸
エステルを精製するには、15〜30重量部の配合割合
が望ましい。この貧溶媒は、アルコール類と水とを予め
混合して前記粗生成物溶液に接触させても良いし、前記
粗生成物溶液中に、個別に添加して接触させても良い。
この貧溶媒と粗生成物溶液とを接触させる際の貧溶媒の
添加割合は、本発明の目的が達成できれば特に限定され
ないが、通常、粗生成物溶液100重量部に対して、5
0〜300重量部が好ましい。
【0013】本発明の精製方法において、前記粗生成物
溶液に前記貧溶媒を接触させてシアン酸エステルを晶析
・沈殿させるにあたり、シアン酸エステルを結晶化させ
る温度は、シアン酸エステルとアルコール類との反応を
避けるために、−20℃以上、40℃以下が好ましい。
より単離収率を向上させるためには、−20℃以上、1
0℃以下が望ましい。本発明の精製方法では、前記晶析
・沈殿させた精製物に対して、公知の洗浄、減圧乾燥等
を行うことによって目的のシアン酸エステルを効率良
く、且つ高純度で得ることができる。
【0014】
【実施例】以下に、本発明を合成例、実施例及び比較例
により更に詳細に説明するが本発明はこれらに限定され
るものではない。合成例 特公昭60−52696号公報に記載される実施例1に
準じてシアン酸エステルの粗生成物を以下に示すとおり
合成した。温度計及び原料液体の表面下に延びる導入管
を備えた3リットル(L)のガラス容器中において、2
−プロパノール1Lを0〜5℃に冷却し、次いで塩化シ
アン136gを添加した。続いて2−プロパノール1Lに
対して、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン228g及びトリエチルアミン210gの予冷却した溶
液を、秤量ポンプによって1時間に亘り攪拌しながら導
入して反応させた。反応の完了時に生成した結晶スラジ
を2−プロパノールから吸引濾別した。濾過残さを完全
に水洗し、35℃空気中で乾燥してシアン酸エステルの
粗生成物を得た。得られた粗生成物を液体クロマトグラ
フィー(LC)によって分析した結果、ビスフェノールA
のモノシアナート置換体5重量%を含む95重量%2,
2'−ビス(4−シアナートフェニル)プロパン粗生成物
であることが分かった。
【0015】実施例1 合成例で得られた、粗生成物200gにトルエン67gを
添加混合して2,2'−ビス(4−シアナートフェニル)
プロパン粗生成物溶液を調製した。得られた粗生成物溶
液に、水15重量%を含む2−プロパノール貧溶媒32
5gを添加混合し、5℃まで2時間かけて冷却し、晶析
した固形物を取り出した。得られた固形物を、水15重
量%を含む2−プロパノール貧溶媒325gで洗浄後、水
325gで洗浄し、更に50Torr、60℃で減圧乾
燥して、2,2'−ビス(4−シアナートフェニル)プロ
パン171gを得た。得られた2,2'−ビス(4−シア
ナートフェニル)プロパンについて、LC分析した結
果、純度は99.5%、単離収率は90%、フェノール
含量(2,2'−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン
及び2−(4−シアネートフェニル)−2'−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン含量)は0.1%及び揮発
分含量<0.01%であった。
【0016】実施例2〜4、比較例1及び2 表1に示す粗生成物溶液及び貧溶媒を用いた以外は実施
例1と同様に精製を行った。得られた精製物について実
施例1と同様に単離収率、純度、フェノール含量及び揮
発分含量を測定した。結果を表1に示す。なお、表1中
の略記号等は以下のとおりである。 BPA−C:2,2'−ビス(4−シアナートフェニル)プロ
パン 未置換フェノール:2,2'−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン及び2−(4−シアナートフェニル)−2'
−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンの混合物 TEN:トルエン(三菱化学製) MIBK:メチルイソブチルケトン(和光純薬、特級) THF:テトラヒドロフラン(和光純薬、特級) N.D.:液体クロマトグラフィーで検出されないこと。
【0017】
【表1】
【0018】表1の結果より、比較例1では、貧溶媒と
してヘキサンを用いたので、不純物フェノールが優先的
に析出し、シアン酸エステルを高純度で得ることができ
なかった。また比較例2では、貧溶媒に2−プロパノー
ルのみを用いたので、実施例に比べ、シアン酸エステル
の単離収率が低く、またフェノールの除去効果が小さか
った。
【0019】
【発明の効果】本発明の精製方法では、特定のシアン酸
エステル粗生成物溶液に、2級及び/又は3級アルコー
ルと水とを含む貧溶媒を接触させて、晶析・沈殿させる
工程を含むので、高収率で、且つ高純度のシアン酸エス
テルが得られる。また本発明においては、貧溶媒として
アルコール類のみだけでなく、水を含有させているの
で、着火の危険性も非常に低く、非常に安全かつ工業的
な規模でシアン酸エステルの精製が可能である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で表されるシアン酸エステル
    と未置換フェノールを含む化合物からなる不純物とを含
    むシアン酸エステル粗生成物溶液に、2級アルコール及
    び/又は3級アルコールと水とを含む貧溶媒を接触させ
    て、前記一般式(1)で表されるシアン酸エステルを晶析
    ・沈殿させる工程を含むことを特徴とするシアン酸エス
    テルの精製方法。 【化1】 (式中、A1〜A3はそれぞれ独立に、水素原子または炭
    素数1〜6のアルキル基を示し、Xは炭素数1〜20の
    有機基、カルボニル基、スルホン基、2価の硫黄原子ま
    たは酸素原子を示す。nは0〜3、i1〜i3はそれぞれ
    独立に0〜4の整数値を示す。)
  2. 【請求項2】 前記粗生成物溶液に前記貧溶媒を接触さ
    せるにあたり、粗生成物溶液中における未置換フェノー
    ルを含む化合物の含有割合を10重量%以下とし、且つ
    貧溶媒における水の配合割合を、2級アルコール及び/
    又は3級アルコール100重量部に対して10〜100
    重量部の割合としたことを特徴とする請求項1に記載の
    シアン酸エステルの精製方法。
  3. 【請求項3】 粗生成物溶液が、一般式(1)で表される
    シアン酸エステル及び未置換フェノールを含む化合物を
    溶解する良溶媒を含むことを特徴とする請求項1又は2
    に記載の精製方法。
  4. 【請求項4】 良溶媒が、トルエン、テトラヒドロフラ
    ン、メチルエチルケトン、アセトン及びこれらの混合物
    からなる群より選択されることを特徴とする請求項3に
    記載の精製方法。
  5. 【請求項5】 一般式(1)で表されるシアン酸エステル
    が、式(2)で表される2,2−ビス(4−シアナートフ
    ェニル)プロパンを含む請求項1〜4のいずれか1項に記
    載の精製方法。 【化2】
  6. 【請求項6】 2級アルコールとして2−プロパノール
    を用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項
    に記載の精製方法。
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