JP2000118946A - 吊揚げ補助装置 - Google Patents

吊揚げ補助装置

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JP2000118946A
JP2000118946A JP10297678A JP29767898A JP2000118946A JP 2000118946 A JP2000118946 A JP 2000118946A JP 10297678 A JP10297678 A JP 10297678A JP 29767898 A JP29767898 A JP 29767898A JP 2000118946 A JP2000118946 A JP 2000118946A
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wire
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Toshihisa Sakurada
利久 櫻田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の吊揚げ補助装置は吊揚げ所要時間が長く
対象物の吊揚げと装置自体の移動との作業切換えに手間
がかかる。 【解決手段】3本脚の基台3の頂部である天板7に支持
された2つの定滑車15と滑車組枠25に支持された3
つの動滑車17とに、一端19aが天板7に固定された
対象物吊揚げワイヤー19を順次巻付け、このワイヤー
19の他端19bは、天板7の上方で被吊揚げ具31に
支持された吊り滑車47に巻き付けて折り返した先で天
板7に固定し、滑車組枠25に取り付けた吊りフック2
9でテトラポット61を吊り、被吊揚げ具31と基台3
との間に、テトラポット61を所要高さL吊り揚げる間
は弛みを有する基台吊揚げワイヤー53を掛け渡し、被
吊揚げ具31をクレーンで吊り揚げるので、吊揚げ能力
はテトラポット61の重量の6分の1で済み、被吊揚げ
具31の吊揚げ距離は3Lで済み、基台吊揚げワイヤー
53で装置の吊揚げもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吊揚げ補助装置に
係り、特に、テトラポットや巨大な岩石等、重量が大き
い吊揚げ対象物を吊り揚げるのに用いる非固定型の吊揚
げ補助装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、テトラポット(建設用多脚ブロ
ック)や巨大な岩石など重量が大きい物を吊り上げるに
は、通常、クレーンが用いられ、このクレーンの吊り揚
げ能力としては、一般に、当該吊揚げ対象物の重量の3
倍以上であることが必要とされる。例えば、重量50ト
ンクラスのテトラポットを吊り揚げるには、約150ト
ンの吊揚げ能力が必要とされることになる。
【0003】このようなクレーンは高額であるだけで無
く、砂地や傾斜地等ではバランスを崩し易くて危険を伴
い、移動式のものにあっては現地へ移動するまでの道路
の確保が困難になったり、止むなく分解して移動する場
合はその分解と組立てに莫大な手数がかかり、これらが
コストや工期を大幅に延ばしてしまう等、様々な問題を
抱えていた。
【0004】こうした問題に鑑み、本発明者らは先に、
吊揚げ能力が小さいクレーン等でも重量が大きい物を容
易且つ安全に吊り揚げることができる吊揚げ補助装置を
提案した(特許第2782509号)。この吊揚げ補助
装置は、3本の脚を有して略櫓状を為す非固定型の基台
の頂部に、例えば2つの定滑車と3つの動滑車を有する
滑車機構を支持させ、一端を基台に固定したワイヤーを
動滑車、定滑車に順次巻き付けてその他端をクレーンの
ウインチと連結したものであり、動滑車を支持した滑車
組枠に取り付けた吊りフックでテトラポット等を吊るよ
うにしたものである。
【0005】このような吊揚げ補助装置によれば、使用
するクレーンに要求される吊揚げ能力が、当該吊揚げ補
助装置が持つ動滑車の数に応じた削減割合で(例えば、
動滑車の数の逆数)小さくて済むので、現地への移動等
に関わる前記諸問題を大幅に解決できると共に、吊揚げ
中の当該吊揚げ対象物の重量の大部分は基台が支持する
ために、安全性も高められる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この吊揚げ
補助装置にあっては、吊り揚げ能力が小さくて済む反
面、ワイヤーを巻き揚げる必要長さは、吊揚げ能力の削
減割合の逆数分長くなるので、それだけ、吊揚げ所要時
間が長くかかってしまう。
【0007】また、この吊揚げ補助装置は、基本的に、
吊揚げ対象物がある個々の場所へ移動して使用するもの
であるから、一つの吊揚げ対象物に対する作業が終了し
たところで、クレーンのウインチから吊揚げ用ワイヤー
を外して、そのウインチを基台の吊りフック等に掛け直
して基台を吊り上げ、この基台を次の目的の場所まで移
動させたところで、再びウインチを吊揚げ用ワイヤーに
掛け直す、といった煩雑な処理をその都度行うことが必
要になる。これらのことが、作業の進行を遅らせてしま
うという問題が残っていた。
【0008】本発明は上記した問題点に着目して為され
たものであり、吊揚げ能力が小さくて済む上に、吊揚げ
所要時間が長くかからず、あるいは、移動に際しての特
別な処理が必要で無くて、作業を迅速に進めることがで
きる吊揚げ補助装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明吊揚げ補助装置は、コンクリート製品や岩石
などの重量が大きい吊揚げ対象物を吊り揚げるのに用い
る吊揚げ補助装置であって、複数の脚を有する非固定型
の基台と、この基台の頂部に支持され少なくとも1つの
動滑車を有する滑車機構と、一端が前記基台に固定され
且つ前記滑車機構の滑車に巻きつけられた吊揚げ対象物
吊揚げ用紐状体と、動滑車を回転自在に支持した滑車支
持体に設けられた吊揚げ対象物吊りフックと、基台の頂
部より上の位置で吊り滑車を支持しウインチにより吊り
揚げられる被吊揚げ具とを備え、吊揚げ対象物吊揚げ用
紐状体の他端は前記吊り滑車に巻き付けて折り返した先
で基台に固定したものである。
【0010】従って、ウインチにかかる吊揚げ対象物の
重量は、滑車機構が有する動滑車の数や組み方に応じた
割合分減少した値になるので、吊揚げ能力の小さい吊揚
げ重機でも、重量の大きいコンクリート製品や岩石等を
容易に吊り揚げることができる。そして、吊り滑車がウ
インチにより吊り揚げられて行くとき、吊揚げ対象物吊
揚げ用紐状体は吊り滑車に対して相対的に走行するの
で、この吊揚げ対象物吊揚げ用紐状体が基台に対して上
昇する距離は吊り滑車が引き揚げられる距離の2倍にな
る。従って、吊揚げ対象物吊揚げ用紐状体を直接ウイン
チで引き揚げる場合と比較して、吊揚げ速度が2倍にな
るので、吊揚げ所要時間が半分で済み、作業能率が大幅
に向上する。
【0011】請求項2の発明は、請求項1に記載した吊
揚げ補助装置において、被吊揚げ具と基台との間に基台
吊揚げ用紐状体を掛け渡し、この基台吊揚げ用紐状体の
引き揚げ有効長さは、少なくとも、当該吊揚げ対象物が
所要の高さまで吊り上げられる間は基台を吊り上げるこ
との無い長さとしたものである。
【0012】この発明によれば、被吊揚げ具を吊り揚げ
て行くと、吊揚げ対象物が必要な高さまで吊り上げられ
た後に、基台吊り揚げ用紐状体が張り切って基台そのも
のが吊り揚げられて行く。従って、吊揚げ対象物に対す
る必要な作業は基台吊揚げ用紐状体が張り切られる前の
状態において何ら支障無く行うことができ、この状態か
ら更に被吊揚げ具を吊り揚げて行けば今度は基台が吊り
上げられるので、これらいずれの吊揚げ作業を行うにも
ウインチの掛け替えが不要で済む。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態に係
る吊揚げ補助装置1を図面に従って説明する。図面に示
した吊揚げ補助装置1は、テトラポット61の吊揚げに
適するように構成されたものである。
【0014】3は吊揚げ補助装置1の基台を示す。この
基台3は、互いに同じ形状を有した3本の脚体5(図2
以外の図面では、脚体を1本省略してある)と、基台3
の頂部としての天板7と、3本の水平な連結材9を有し
ている。天板7は円板形に形成され、比較的小さなワイ
ヤー通し孔7aが設けられている。脚体5は強度及び剛
性に優れた材料、例えば、型鋼等により形成され、その
下端からある程度上の位置でくの字形に屈曲している。
そして、これら3本の脚体5は、くの字形に屈曲した位
置から下の部分が垂直に延びる姿勢で、その上端が天板
7の外周縁寄り位置に固定され、周方向へ等間隔で配列
されている。
【0015】連結材9は脚体5の強度、特に、捩じれ強
度を大きくするために設けられたもので、丸棒状をして
おり、互いに隣接した脚体5の間に架け渡すように水平
に設けられている。脚体5の下端には円板形の水平な足
11が取り付けられていて、砂地等の軟弱地盤でも脚体
5の下端が潜ってしまうことの無いようにしている。基
台3はこのように構成されているので、その内側には、
3本の脚体5と天板7及び3つの連結材9とにより囲ま
れた末広がりの略三角錐状の空間12が形成される。こ
の空間の下部にテトラポット61等の吊揚げ対象物が配
置される。
【0016】13は滑車機構を示す。この滑車機構13
は、基台3側に支持された2つの定滑車15a、15b
と、テトラポット61等を吊る3つの動滑車17a、1
7b、17cと、これら定滑車15a、15b及び動滑
車17a、17b、17cに巻き付けられた吊揚げ対象
物吊揚げ用紐状体としての対象物吊揚げワイヤー19等
によって構成されている。
【0017】21は定滑車ブラケットを示す。この定滑
車ブラケット21は、上端部が天板7の下面における中
央部に固定され、下端部に滑車支持軸23が固定されて
おり、この滑車支持軸23に定滑車15a、15bが回
転自在に支持されている。(図3は模式図であるため、
定滑車15a、15bは2本の滑車支持軸23に各別に
支持された状態で示してある。)
【0018】25は縦長の矩形をした動滑車組枠を示
し、その中間部に水平な滑車支持軸27が設けられてお
り、この滑車支持軸27に3つの動滑車17a、17
b、17cが回転自在に支持されている。(これも、図
3では、動滑車17a、17b、17cが3本の滑車支
持軸27に各別に支持された状態で示してある。)。動
滑車組枠25の下端には吊揚げ対象物吊りフック29が
下垂状に取り付けられている。
【0019】対象物吊揚げワイヤー19は、その一端1
9aが前記天板7の下面に固定され、ここから下に延び
て、動滑車17a、定滑車15a、動滑車17b、定滑
車15b、動滑車17cに、この順序で巻きつけられた
後、天板7のワイヤー通し孔7aを通って天板7から上
に延び、その他端は後述する吊り滑車に巻き付けられた
先で天板7に固定される。
【0020】従って、吊揚げ対象物吊りフック29に掛
けられた吊揚げ対象物の重量は、3つの動滑車17a、
17b、17cにそれぞれ3分の1づつ掛かるので、対
象物吊揚げワイヤー19には、当該吊揚げ対象物の重量
の6分の1の負荷が掛かることになる。
【0021】31は被吊揚げ具を示す。この被吊揚げ具
31は、クレーン等の吊揚げ重機によって直接吊揚げら
れる部材であって、円板形をした中央部33と、その外
周縁から突出した3つの腕35と、中央部33の上面に
取り付けられたウインチ連結フック37とから成る。こ
のウインチ連結フック37に、クレーンのウインチ等か
ら延びたワイヤー41(図4(a)参照)の先端フック
43が掛けられる。
【0022】被吊揚げ具31の中央部33の下面には滑
車支持ブラケット45が固定され、この滑車支持ブラケ
ット45に一つの吊り滑車47が回転自在に支持されて
いる。そして、前記対象物吊揚げワイヤー19は、天板
7のワイヤー通し孔7aから上に出た後、吊り滑車47
に上側略半周巻き付けられて下へ向けて折り返し、その
他端19bは天板7の上面に固定されている。
【0023】従って、被吊揚げ具31がウインチによっ
て吊り揚げられて行くと、それと一体的に吊り滑車47
が上昇するので、対象物吊揚げワイヤー19が引き揚げ
られて行く。この場合、対象物吊揚げワイヤー19が引
き揚げられて行く要因は、吊り滑車47に巻き付けられ
ている位置の上昇だけで無く、この上昇した距離と同じ
距離分、吊り滑車47に対して相対的に折り返し方向へ
走行することにも依る。従って、対象物吊揚げワイヤー
19の引揚げ量は、吊り滑車47が上昇した距離の2倍
になる。
【0024】基台3の3本の脚体5における上端近くの
位置には、ワイヤー連結具51が固定されており、この
ワイヤー連結具51と被吊揚げ具31の腕35との間
に、基台吊揚げ用紐状体としての基台吊揚げワイヤー5
3が掛け渡されている。基台吊揚げワイヤー53の長さ
は、一概に特定されるものでは無いが、少なくとも、当
該吊揚げ対象物を所要の高さ吊り上げる間に開く被吊揚
げ具31と基台3との間の距離より稍長い長さとすれば
良い。要するに、当該吊揚げ対象物を所要の高さまで吊
り上げている間は基台3との間で張り切ることの無い長
さにしておけば良い。吊揚げ補助装置1は以上のように
構成されている。
【0025】次に、吊揚げ補助装置1の使用方法の一例
として、高さ約5メートル、重量略50トンのテトラポ
ット61を吊り揚げる作業について説明する(図4参
照)。
【0026】準備作業として、吊揚げ補助装置1を当該
テトラポット61がある場所に移動する。即ち、テトラ
ポット61が基台3の空間12内に収まるように吊揚げ
補助装置1を移動する。この移動については後述する。
そして、クレーンのウインチのワイヤー41をほどき出
して、吊揚げ対象物吊りフック29を当該テトラポット
61の上端近くまで降ろし、テトラポット61にはサス
ペンダー63(図1参照)を装着し、このサスペンダー
63のフック部63aに吊揚げ対象物吊りフック29を
掛ける。この状態を示しているのが図4(a)であり、
この状態では、基台吊揚げワイヤー53は所定の長さの
弛みを有する。
【0027】この状態からクレーンのワイヤー41を巻
き取って行くと、被吊揚げ具31及び吊り滑車47が一
体的に上昇して対象物吊揚げワイヤー19が引き揚げら
れて行ってテトラポット61が吊り揚げられて行く。こ
のとき、対象物吊揚げワイヤー19にはテトラポット6
1の重量の6分の1である約8トンの負荷がかかり、そ
の余の重量は基台3によって支持される。従って、この
場合のクレーンに求められる最低の吊り揚げ能力は約8
トンの3倍である約24トンで済む。
【0028】テトラポット61から下側の型枠を外すと
きは、テトラポット61を0.5メートル程度吊り揚げ
れば良い。型枠の内面には離型剤が塗布されているの
で、テトラポット61を吊り揚げると、型枠は自重によ
り分離される。分離した下枠の運び出しには補助ウイン
チを使用すると良く、下枠を運び出した後、テトラポッ
ト61を降ろし、サスペンダー63を外す。
【0029】また、テトラポット61をトラック65の
荷台に乗せるときは、テトラポット61を1.5メート
ル程度吊り揚げる。図4(b)はこの状態を示す。この
図を見て分るように、テトラポット61が所要の吊揚げ
距離L(略1.5メートル)吊り揚げられる間に、被吊
揚げ具31及び吊り滑車47は距離3L上昇している。
即ち、対象物吊揚げワイヤー19を直接クレーンで引き
揚げる場合の引揚げ距離は6Lであるのに対し、この吊
揚げ補助装置1にあっては、その半分の距離で済む。
【0030】また、これも同図を見て分かるように、こ
の状態では、基台吊揚げワイヤー53は最初あった弛み
が大部分取られて、僅かに残っている。このようにして
テトラポット61を所要の高さまで吊り揚げたところ
で、トラック65をその荷台がテトラポット61の下に
位置するように移動し、その荷台にテトラポット61を
降ろす。そして、サスペンダー63を外して、トラック
65を移動させる。
【0031】こうして一つのテトラポット61に対する
必要な処理が終了したら、この吊揚げ補助装置1を次の
場所へと移動する。この移動は、クレーンの先端フック
43を被吊揚げ具31に連結した状態のまま行うことが
できる。例えば、図4(b)に示す状態からテトラポッ
ト61が外された後、クレーンのワイヤー41を更に巻
き取って行くと、その巻取り再開直後に基台吊揚げワイ
ヤー53の弛みがゼロになって張り切るので、ここから
は、クレーンのワイヤー41が被吊揚げ具31を吊り揚
げる働きは基台吊揚げワイヤー53を介して基台3に作
用し、対象物吊揚げワイヤー19を引き揚げる作用は停
止する。これにより、基台3が図4(c)に示すように
吊り揚げられる。
【0032】このようにして基台3を必要な高さまで吊
り揚げた後、クレーンを走行させたりブームを旋回させ
たりして、吊揚げ補助装置1を所要の場所まで移動し、
そこで、ワイヤー41をほどき出して基台3を着地させ
る。このとき、基台吊揚げワイヤー53が十分弛むまで
被吊揚げ具31を下げておくと良い。
【0033】以上、本発明の実施の形態について詳述し
てきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設
計の変更などがあっても本発明に含まれる。特に、滑車
機構の滑車の数や組み方が実施の形態に示したものに限
られることはなく、吊揚げ対象物の重量と使用する吊揚
げ重機の吊揚げ能力との差に応じて選べば良い。尤も、
この差の大きさ如何に拘らず、汎用的に使用できるよう
にするためには、最低、定滑車1つと動滑車2個を備え
ることが望ましい。
【0034】また、実施の形態においては、定滑車の支
持構造を、基台に対する位置が固定されるようにした
が、場合によっては、定滑車が一方向又は多方向へ揺動
できるようにすることも考えられる。そのようにした場
合は吊揚げ対象物吊揚げ用紐状体に生じた捻れを定滑車
の動きにより適宜吸収することができる。
【0035】本発明における吊揚げ対象物吊揚げ用紐状
体や、基台吊揚げ用紐状体としては、ワイヤーに限ら
ず、吊揚げ対象物の重量によっては、合成繊維等によっ
て構成されるロープ等であっても良い。
【0036】そして、本発明における基台の脚の数や形
状は、吊揚げ対象物の形状や大きさとの対比において考
慮して選択すれば良く、運搬などを便利に行うために
は、脚体そのものを4つ程度に分割した分割構造にし
て、作業現場において組み立てるようにすることも考え
られる。
【0037】尚、図面に示した実施の形態においては、
吊揚げ補助装置の使用にあたってサスペンダーを利用し
たが、これはテトラポットに吊揚げ補助装置の吊揚げ対
象物吊りフックを掛ける部分がない場合の例であり、サ
スペンダーを必要としない場合があることは勿論であ
る。そして、本発明における吊揚げ重機がクレーンに限
られるもので無いことも勿論であり、十分な吊揚げ能力
さえあれば機械式、油圧式の何れでもよく、従って油圧
式のレッカークレーン等でも良い。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明吊揚げ補助装置に
あっては、ウインチにかかる吊揚げ対象物の重量は、滑
車機構が有する動滑車の数や組み方に応じた割合分減少
した値になるので、吊揚げ能力の小さい吊揚げ重機でも
重量の大きいコンクリート製品や岩石等を容易に吊り揚
げることができる。そして、吊り滑車がウインチにより
引き揚げられて行くとき、吊揚げ対象物吊揚げ用紐状体
は吊り滑車に対して相対的に走行するので、この吊揚げ
対象物吊揚げ用紐状体が基台に対して上昇する距離は吊
り滑車が引き揚げられる距離の2倍になる。従って、吊
揚げ対象物吊揚げ用紐状体を直接ウインチで引き揚げる
場合と比較して、吊揚げ速度が2倍になるので、吊揚げ
所要時間が半分で済み、作業能率が大幅に向上する。
【0039】請求項2に記載の吊揚げ補助装置によれ
ば、吊り揚げ対象物に対する必要な作業は基台吊揚げ用
紐状体が張り切られる前の状態において何ら支障無く行
うことができ、この状態から更に被吊り揚げ具を吊り揚
げて行くことで基台を吊り上げることができるので、こ
れらいずれの吊揚げ作業を行うにもウインチの掛け替え
が不要で済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る吊揚げ補助装置を、
基台の一部を省略して示す全体正面図である。
【図2】図1に示す吊揚げ補助装置の要部を拡大した斜
視図である。
【図3】図1に示す吊揚げ補助装置の滑車機構等を模式
的に示す図である。
【図4】図1に示す吊揚げ補助装置の使用方法の一例を
示す図である。
【符号の説明】
1 吊揚げ補助装置 3 基台 5 脚 7 (基台の)頂部 13 滑車機構 17a 動滑車 17b 動滑車 17c 動滑車 19 吊揚げ対象物吊揚げワイヤー 19a (吊揚げ対象物吊揚げワイヤー)一端 19b (吊揚げ対象物吊揚げワイヤー)他端 25 滑車支持体 29 吊揚げ対象物吊りフック 31 被吊揚げ具 47 吊り滑車 53 基台吊揚げワイヤー 61 吊揚げ対象物

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンクリート製品や岩石などの重量が大き
    い吊揚げ対象物を吊り揚げるのに用いる吊揚げ補助装置
    であって、複数の脚を有する非固定型の基台と、この基
    台の頂部に支持され少なくとも1つの動滑車を有する滑
    車機構と、一端が前記基台に固定され且つ前記滑車機構
    の滑車に巻きつけられた吊揚げ対象物吊揚げ用紐状体
    と、動滑車を回転自在に支持した滑車支持体に設けられ
    た吊揚げ対象物吊りフックと、基台の頂部より上の位置
    で吊り滑車を支持しウインチにより吊り揚げられる被吊
    揚げ具とを備え、吊揚げ対象物吊揚げ用紐状体の他端は
    前記吊り滑車に巻き付けて折り返した先で基台に固定し
    たことを特徴とする吊揚げ補助装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載した吊揚げ補助装置におい
    て、被吊揚げ具と基台との間に基台吊揚げ用紐状体を掛
    け渡し、この基台吊揚げ用紐状体の引き揚げ有効長さ
    は、少なくとも、当該吊揚げ対象物が所要の高さまで吊
    り上げられる間は基台を吊り上げることの無い長さとし
    たことを特徴とする吊揚げ補助装置。
JP10297678A 1998-10-20 1998-10-20 吊揚げ補助装置 Pending JP2000118946A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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