JP2000118027A - サーマルプリントヘッドのトリミング方法 - Google Patents

サーマルプリントヘッドのトリミング方法

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JP2000118027A JP10298370A JP29837098A JP2000118027A JP 2000118027 A JP2000118027 A JP 2000118027A JP 10298370 A JP10298370 A JP 10298370A JP 29837098 A JP29837098 A JP 29837098A JP 2000118027 A JP2000118027 A JP 2000118027A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発熱抵抗体の抵抗値を細部にわたって均一化さ
せることが可能なトリミング方法を提供して、印字品位
の向上を図る。 【解決手段】基板2上における共通電極3および個別電
極4上に厚膜形成された発熱抵抗体5に対して、その抵
抗値を目標値まで低下させるようにしたサーマルプリン
トヘッドのトリミング方法であって、上記基板2上に駆
動IC20を搭載して、この駆動IC20の動作により
上記発熱抵抗体5を発熱させ、この時の発熱抵抗体5の
表面温度を計測し、この計測結果に基づいて以後のトリ
ミング工程を行うようにする。また、レーザーとして
は、好ましくは照射幅が可変とされたYAGレーザーを
使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本願発明は、サーマルプリン
トヘッドのトリミング方法に係り、詳しくは、厚膜形成
された発熱抵抗体の抵抗値を全長にわたって均一化させ
るための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、厚膜型サーマルプリントヘッド
は、基板上に共通電極および個別電極が形成され、その
上面部には、これらの共通電極と個別電極とに共通して
導通されるように発熱抵抗体が厚膜形成される。より詳
細には、図11に示すように、上記共通電極50は櫛歯
状の単位電極部50aを有しており、これらの各単位電
極部50aの相互間に存在している間隙にその一端部が
位置されるようにして各個別電極51が配列されてい
る。そして、上記発熱抵抗体52においては、隣接する
単位電極部50aの各相互間に各発熱ドット53が区画
形成されるようになっている。
【0003】ところで、この種のサーマルプリントヘッ
ドの製造途中においては、駆動ICを搭載しない状態
で、上記基板上に形成された発熱抵抗体52に対するい
わゆるパルストリミングが行われる。このパルストリミ
ングは、上記共通電極50から発熱抵抗体52を介して
個別電極51に至る導電経路に、通常の印字作用時より
も高電圧のパルス電圧を印加することにより、上記発熱
抵抗体52に所望のエネルギーを付与して、各発熱ドッ
ト53の抵抗値を目標値まで低下させ、全体として均一
な抵抗値が得られるように設定を行うものである。
【0004】具体的には、従来においては、図12およ
び図13に模式的に示すプローブカード60における複
数本のプローブ61を、適宜、上記共通電極50と個別
電極51とに接触させ、この接触部を通じて上記発熱抵
抗体52に上述のパルス電圧を印加していたのである。
この場合、上記各プローブ61の対向間隔や配列ピッチ
は、上記共通電極50および個別電極51の配列状態に
対応するように設定されており、いずれのプローブ61
に対してパルス電流を流すかの制御は、このプローブカ
ード60を制御するためのプログラムに則して実行され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
パルストリミングを採用した場合において、単一の個別
電極51により形成される導電経路について考察する
と、図11に示すように、1個の発熱ドットについて2
箇所の単位抵抗要素R1,R2を通じて同時にパルス電
流が流れることになる。この場合における電気回路構成
は、図14に示すように、2個の抵抗R1,R2を並列
に接続した回路と等価である。そして、従来の手法で
は、2個の単位抵抗要素R1,R2の合成抵抗値、換言
すれば1個の発熱ドットの合成抵抗値が目標値になるよ
うにトリミングを行っていたため、以下に示すような問
題が生じていた。
【0006】すなわち、上記のように2個の単位抵抗要
素R1,R2が並列に接続されていると、相対的に抵抗
値の低い側の単位抵抗要素に大電流が流れて高エネルギ
ーが付与されるため、その抵抗値が過度に低下するのに
対して、相対的に抵抗値の高い側の単位抵抗要素につい
ては、その抵抗値が充分に低下しないことになる。この
結果、両者の抵抗値のアンバランスの度合いが大きくな
る。それにも拘らず、従来のパルストリミングにおいて
は、2個の単位抵抗要素の合成抵抗値のみが基準とされ
るものであり、その合成抵抗値が目標値に達した時点で
トリミングが終了する。したがって、上記2個の単位抵
抗要素R1,R2は、依然として異なる抵抗値を示すこ
とになり、上記発熱抵抗体52は、抵抗値のばらつきが
生じた状態となる。そして、これに伴って、印字を行っ
た場合に濃淡などのムラが生じ、印字品位の悪化を招く
ことになる。
【0007】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、発熱抵抗体の抵抗値を細部にわ
たって均一化させることが可能なトリミング方法を提供
して、印字品位の向上を図ることをその課題としてい
る。
【0008】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0009】すなわち、本願発明の第1の側面によって
提供されるサーマルプリントヘッドのトリミング方法
は、基板上における共通電極および個別電極上に厚膜形
成された発熱抵抗体に対して、その抵抗値を目標値まで
低下させるようにしたサーマルプリントヘッドのトリミ
ング方法であって、上記基板上に駆動ICを搭載して、
この駆動ICの動作により上記発熱抵抗体を発熱させ、
この時の発熱抵抗体の表面温度を計測し、この計測結果
に基づいて以後のトリミング工程を行うようにしたこと
を特徴としている。
【0010】このような方法によれば、駆動ICの動作
によって発熱した発熱抵抗体の表面温度が、サーモビュ
ア等の表面温度計測手段により計測される。この場合、
上記発熱抵抗体の表面温度が高い領域は抵抗値が低いの
に対して、表面温度が低い領域は抵抗値が高いことか
ら、このように発熱抵抗体の表面温度を計測することに
より、その発熱抵抗体の抵抗値のばらつきを知得できる
ことになる。そして、この表面温度の計測を緻密に行え
ば、発熱ドットの半分の領域における抵抗値すなわち図
11に示す2個の単位抵抗要素R1,R2のそれぞれの
抵抗値を個別に知得することができる。このように、従
来のパルストリミングでは知り得ることができなかった
発熱ドットの半分の領域の抵抗値について、これらをも
知得した上で、以後のトリミング工程が実行される。し
たがって、発熱抵抗体の全域の抵抗値を細部にわたって
均一化させることが可能となり、この結果、印字を行っ
た際における濃淡などのムラの発生が生じなくなって、
印字品位の改善が図られることになる。
【0011】本願発明の第2の側面によって提供される
サーマルプリントヘッドのトリミング方法は、基板上に
おける共通電極および個別電極上に厚膜形成された発熱
抵抗体に対して、その抵抗値を目標値まで低下させるよ
うにしたサーマルプリントヘッドのトリミング方法であ
って、上記基板上に駆動ICを搭載して、この駆動IC
の動作により上記発熱抵抗体を発熱させ、このような状
態で感熱紙に印字を行い、この印字結果に基づいて以後
のトリミング工程を行うようにしたことを特徴としてい
る。
【0012】このような方法によれば、駆動ICの動作
によって発熱抵抗体を発熱させた状態で感熱紙に対して
印字を行わせ、これを拡大するなどしてその印字状況を
視認する。この場合、上記感熱紙における印字状況が濃
い領域または大きく印字されている領域は抵抗値が低い
のに対して、印字状況が薄い領域または小さく印字され
ている領域は抵抗値が高いことから、このように感熱紙
の印字状況を把握することにより、その発熱抵抗体の抵
抗値のばらつきを知得できることになる。そして、この
ように印字状況を把握する手法によれば、発熱ドットの
半分の領域における抵抗値すなわち図11に示す2個の
単位抵抗要素R1,R2のそれぞれの抵抗値を個別に知
得することができる。このように、従来のパルストリミ
ングでは知り得ることができなかった発熱ドットの半分
の領域の抵抗値について、これらをも知得した上で、以
後のトリミング工程が実行される。したがって、発熱抵
抗体の全域の抵抗値を細部にわたって均一化させること
が可能となり、この結果、印字を行った際における濃淡
などのムラの発生が生じなくなって、印字品位の改善が
図られることになる。
【0013】本願発明の好ましい実施の形態において
は、上記トリミング工程を行うに際しては、上記発熱抵
抗体の表面に対してレーザーが照射され、かつ、そのレ
ーザーの上記発熱抵抗体の表面に対する照射幅が可変と
されており、しかも、その照射幅の最小値が、上記発熱
抵抗体の単位発熱ドットの幅の半分以下とされている。
【0014】このような方法によれば、発熱抵抗体に対
しては、レーザーの照射により所望のエネルギーが付与
されて、その照射部分の抵抗値が目標値に達するまで低
下する。この場合において、上記レーザーの照射幅は可
変とされていることから、たとえば発熱抵抗体の広い領
域全域にわたって抵抗値が高い場合には、上記レーザー
の照射幅を広くした状態で、上記発熱抵抗体の抵抗値の
高い領域にレーザーを照射すれば、その広い領域全域の
抵抗値を一挙に目標値まで低下させることができる。一
方、たとえば発熱抵抗体の極めて狭い領域のみの抵抗値
が高い場合には、上記レーザーの照射幅を狭くすれば、
その狭い領域のみの抵抗値を目標値まで低下させること
ができる。したがって、発熱抵抗体の抵抗値を目標値ま
で低下させるための作業が無駄なくかつ効率良く行われ
得ることになる。しかも、上記レーザーの照射幅の最小
値は、上記発熱抵抗体の単位発熱ドットの幅の半分以下
とされているので、1個の発熱ドットの半分の領域につ
いてもその領域のみの抵抗値を低下させることが可能と
なり、発熱抵抗体の全域の抵抗値を細部にわたって均一
化させることが可能となる。
【0015】本願発明の他の好ましい実施の形態におい
ては、上記レーザーは、YAGレーザーとされている。
【0016】このような方法によれば、上記発熱抵抗体
の抵抗値を目標値まで低下させるために、YAGレーザ
ーが有している特性が有効利用され、適切なトリミング
を行うことが可能になる。なお、このようにYAGレー
ザーを使用して適切なトリミングを行えることは、本願
発明者が行った実験により明らかとされている。
【0017】本願発明のその他の特徴および利点は、以
下に行う発明の実施の形態の説明から、より明らかにな
るであろう。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0019】まず、本願発明に係るサーマルプリントヘ
ッドのトリミング方法の説明に先立って、このトリミン
グ方法が適用されるサーマルプリントヘッドの構成につ
いてその概略を説明する。
【0020】図1は、サーマルプリントヘッド1の要部
概略構成を示す平面図である。同図に示すように、セラ
ミック基板2の上面部には、導体パターンの構成要素と
して、共通電極3と個別電極4とが形成されている。こ
れらの共通電極3および個別電極4は、レジネート金を
用いた印刷・焼成ないしフォトリソ法によるエッチング
により形成されるものである。そして、上記共通電極3
は櫛歯状の単位電極部3aを有しており、これらの各単
位電極部3aの相互間に存在している間隙にその一端部
が位置されるようにして各個別電極4が配列されてい
る。なお、これらの各個別電極4の他端部はボンディン
グ用パッド4aとされている。
【0021】一方、上記共通電極3の単位電極部3aお
よび個別電極4の上面部には、これらに共通的に導通さ
れるようにして、一直線状に延びる発熱抵抗体5が厚膜
形成されている。この発熱抵抗体5は、低抗体ペースト
を用いた印刷・焼成により厚膜状に形成されたものであ
る。そして、この発熱抵抗体5においては、隣接する単
位電極部3aの各相互間に各発熱ドットが区画形成され
るようになっている。
【0022】この基板2上の構造について、さらに詳述
すれば、図2に示すように、上記基板2の上面部にはグ
レーズ層6が形成されているとともに、その上面部には
上述の共通電極3や個別電極4が形成され、さらにその
上面部には上述の発熱抵抗体5が形成されている。加え
て、上記共通電極3、個別電極4、および発熱抵抗体5
の上面部には、所定箇所を除外して、これらを覆うよう
に保護ガラス層7が形成されている。なお、上記共通電
極3の一部上面には、たとえば銀・パラジウムペースト
を用いて厚膜形成された共通電極強化層8が形成されて
いる。
【0023】次に、上記構成からなるサーマルプリント
ヘッド1のトリミング方法について説明する。
【0024】この場合において、上記トリミングを行う
に際しては、図1に仮想線で示すように、駆動IC20
の出力パッド20aと個別電極4のボンディング用パッ
ド4aとが、たとえば金線によるワイヤボンディングを
施すことにより導通状態とされている。したがって、発
熱抵抗体5は、この駆動IC20の動作により発熱制御
が行われ得る状態にある。
【0025】一方、上記トリミングは、YAGレーザー
を使用して行うものであって、保護ガラス層7の上方か
ら発熱抵抗体5に対してYAGレーザーを照射するよう
になっている。このYAGレーザーは、母材としてのY
AG(Yttrium Aluminum Garnet,Y3Al5O12)結晶に希土
類活性イオンをドープしたレーザーである。
【0026】また、図3および図4に示すように、上記
発熱抵抗体5および保護ガラス層7の直上方にはマスク
9が配設されており、このマスク9にはスリット10が
形成されている。このスリット10の幅(発熱抵抗体の
長手方向に沿う幅)は、変化させることが可能であっ
て、たとえば図3に示すように複数個の発熱ドット5a
にまたがってYAGレーザーを照射したり、あるいは図
4に示すように1個の発熱ドット5aの半分の領域すな
わち単位抵抗要素にのみYAGレーザーを照射したりす
ることが可能とされている。
【0027】まず、トリミングを行うに先立って、上記
駆動IC20の動作により発熱抵抗体5を実際に発熱さ
せた状態で、サーモビュア等の表面温度計測手段を用い
てその表面温度を計測する。この場合、上記発熱抵抗体
5の表面温度が高い領域は抵抗値が低く、表面温度が低
い領域は抵抗値が高いことから、その計測を緻密に行え
ば、上記発熱抵抗体5の抵抗値のばらつき度合いをたと
えば個々の発熱ドットの半分の領域毎もしくは半分以下
の領域毎に検出できることになる。
【0028】これに代えて、上記と同様に発熱抵抗体5
を実際に発熱させた状態で、感熱紙に印字をしてそれを
拡大して濃淡を把握する手法を採用することも可能であ
る。この場合、上記感熱紙における印字状況が濃い領域
または大きく印字されている領域は抵抗値が低く、印字
状況が薄い領域または大きく印字されている領域は抵抗
値が高いことから、その濃淡の把握を緻密に行えば、上
記発熱抵抗体5の抵抗値のばらつき度合いをたとえば個
々の発熱ドットの半分の領域毎もしくは半分以下の領域
毎に検出できることになる。
【0029】上記いずれの手法を採用した場合において
も、その抵抗値の検出結果として、たとえば図5に示す
ような抵抗値曲線R1が得られたならば、以下に示すよ
うな手順にしたがってトリミングが実行される。なお、
同図に示す符号AないしEは、抵抗値の大きさに対応し
て発熱抵抗体5をその長手方向に区分したものである。
【0030】すなわち、図5に示す抵抗値曲線R1にお
ける符号Aで示す領域の抵抗値を低下させるには、上述
の図3に示すように複数個の発熱ドット5aの領域に対
応するようにマスク9のスリット10の幅を広くした状
態で、YAGレーザーを照射する。これにより、その照
射部分においては所望のエネルギーが付与されて抵抗値
が低下することから、図6に示すような抵抗値曲線R2
が得られ、上記符号Aで示す領域の抵抗値が全範囲にわ
たって一挙に低下する。なお、同図に示す符号Eで示す
領域は、微細な凸部が存在するものの巨視的にはその抵
抗値が略目標値であるものとする。
【0031】次に、上記抵抗値曲線R2のうちの符号B
で示す領域における凸部Baの抵抗値を低下させるため
に、上記マスク9のスリット10の幅をB領域の約半分
に対応する幅に変化させた状態で、YAGレーザーを照
射する。これにより、図7に示すような抵抗値曲線R3
が得られ、上記B領域の約半分の抵抗値が低下する。
【0032】この後、上記抵抗値曲線R3のうちのB領
域における2箇所の凸部Bb,Bcの抵抗値を低下させ
るために、上記マスク9のスリット10の幅をB領域の
約4分の1に対応する幅に変化させた状態で、それぞれ
の凸部Bb,Bcに対応する位置にYAGレーザーを照
射する。このように、抵抗値曲線に比較的大きな凸部が
存在している場合には、上記マスク9のスリット10の
幅を狭めながら順次YAGレーザーを照射する。
【0033】これにより、図8に示すような抵抗値曲線
R4が得られることになる。この後においては、同図に
符号Cおよび符号Dで示す領域についても、上記A領域
およびB領域と同様にして、それぞれの抵抗値を低下さ
せる。この結果、図9に示すように、巨視的に判断すれ
ば略目標値に達しているものの微細な凸部を有する抵抗
値曲線R5が得られる。この抵抗値曲線R5における微
細な凸部は、上記1個の発熱ドット5aの半分もしくは
半分以下のものである。
【0034】したがって、この後は、図4に示すように
上記マスク9のスリット10の幅を1個の発熱ドット5
aの幅の半分もしくは半分以下となるように変化させた
状態で、微細な複数の凸部に対応する位置に対してそれ
ぞれYAGレーザーを照射する。これにより、図10に
示すように、目標値に一致しかつ確実に均一化された抵
抗値直線R6が得られる。
【0035】この場合において、上述のように抵抗値が
所望の値まで低下しているか否かの判断は、上記駆動I
C20の動作により発熱抵抗体5を発熱させて、その都
度、その表面温度を計測するか、あるいは感熱紙に印字
をしてその濃淡を把握するかによって行われる。
【0036】なお、上記マスク9のスリット10の幅を
可変とする手段としては、単一のマスク9にスリット1
0の幅を可変とするための構成を付加する手段や、ある
いはスリット10の幅が異なる複数のマスク9を予め製
作しておきこれらを選択的に使用する手段などが採用さ
れる。
【0037】本願発明に係るサーマルプリントヘッドの
トリミング方法の具体的な構成は、上述の実施形態に限
定されず、種々に設計変更自在である。
【0038】たとえば、上記実施形態では、レーザーと
してYAGレーザーを使用したが、発熱抵抗体に対して
充分なエネルギーを付与してその抵抗値を低下させるこ
とが可能なレーザーであれば、たとえば炭酸ガスレーザ
ーや固体半導体レーザーなどの他のレーザーを使用する
ことも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施形態に係るトリミング方法が適
用されるサーマルプリントヘッドを示す要部概略平面図
である。
【図2】図1のII−II線に従って切断した要部拡大縦断
側面図である。
【図3】本願発明の実施形態に係るトリミング方法を説
明するためのサーマルプリントヘッドを示す要部拡大縦
断正面図である。
【図4】本願発明の実施形態に係るトリミング方法を説
明するためのサーマルプリントヘッドを示す要部拡大縦
断正面図である。
【図5】本願発明の実施形態に係るトリミング方法の作
用を示すグラフである。
【図6】本願発明の実施形態に係るトリミング方法の作
用を示すグラフである。
【図7】本願発明の実施形態に係るトリミング方法の作
用を示すグラフである。
【図8】本願発明の実施形態に係るトリミング方法の作
用を示すグラフである。
【図9】本願発明の実施形態に係るトリミング方法の作
用を示すグラフである。
【図10】本願発明の実施形態に係るトリミング方法の
作用を示すグラフである。
【図11】従来の問題点を説明するためのサーマルプリ
ントヘッドの要部概略平面図である。
【図12】従来のトリミング方法に使用されていたプロ
ーブカードを示す概略平面図である。
【図13】従来のトリミング方法に使用されていたプロ
ーブカードを示す概略正面図である。
【図14】従来の問題点を説明するための概略電気回路
図である。
【符号の説明】
1 サーマルプリントヘッド 2 基板 3 共通電極 4 個別電極 5 発熱抵抗体 7 保護ガラス層 9 マスク 10 スリット 20 駆動IC
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 林 浩昭 京都市右京区西院溝崎町21番地 ローム株 式会社内 Fターム(参考) 2C065 GA01 GC02 JH06 JH19 5E032 AB03 BA04 DA01 TA06 TB02 TC02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上における共通電極および個別電極
    上に厚膜形成された発熱抵抗体に対して、その抵抗値を
    目標値まで低下させるようにしたサーマルプリントヘッ
    ドのトリミング方法であって、 上記基板上に駆動ICを搭載して、この駆動ICの動作
    により上記発熱抵抗体を発熱させ、この時の発熱抵抗体
    の表面温度を計測し、この計測結果に基づいて以後のト
    リミング工程を行うようにしたことを特徴とする、サー
    マルプリントヘッドのトリミング方法。
  2. 【請求項2】 基板上における共通電極および個別電極
    上に厚膜形成された発熱抵抗体に対して、その抵抗値を
    目標値まで低下させるようにしたサーマルプリントヘッ
    ドのトリミング方法であって、 上記基板上に駆動ICを搭載して、この駆動ICの動作
    により上記発熱抵抗体を発熱させ、このような状態で感
    熱紙に印字を行い、この印字結果に基づいて以後のトリ
    ミング工程を行うようにしたことを特徴とする、サーマ
    ルプリントヘッドのトリミング方法。
  3. 【請求項3】 上記トリミング工程においては、上記発
    熱抵抗体の表面に対してレーザーが照射され、かつ、そ
    のレーザーの上記発熱抵抗体の表面に対する照射幅が可
    変とされており、しかも、その照射幅の最小値が、上記
    発熱抵抗体の単位発熱ドットの幅の半分以下とされてい
    る、請求項1または2に記載のサーマルプリントヘッド
    のトリミング方法。
  4. 【請求項4】 上記レーザーは、YAGレーザーとされ
    ている、請求項3に記載のサーマルプリントヘッドのト
    リミング方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002029079A (ja) * 2000-07-14 2002-01-29 Kyocera Corp サーマルヘッドの抵抗値調整方法
JP2006508551A (ja) * 2002-11-21 2006-03-09 サンマイナ エスシーアイ コーポレイション レジスタのレーザトリミング

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JP2002029079A (ja) * 2000-07-14 2002-01-29 Kyocera Corp サーマルヘッドの抵抗値調整方法
JP2006508551A (ja) * 2002-11-21 2006-03-09 サンマイナ エスシーアイ コーポレイション レジスタのレーザトリミング

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