JP3943264B2 - サーマルプリントヘッドのトリミング方法 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本願発明は、サーマルプリントヘッドのトリミング方法に係り、詳しくは、厚膜形成された発熱抵抗体の抵抗値を全長にわたって均一化させるための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、厚膜型サーマルプリントヘッドは、基板上に共通電極および個別電極が形成され、その上面部には、これらの共通電極と個別電極とに共通して導通されるように発熱抵抗体が厚膜形成される。より詳細には、図11に示すように、上記共通電極50は櫛歯状の単位電極部50aを有しており、これらの各単位電極部50aの相互間に存在している間隙にその一端部が位置されるようにして各個別電極51が配列されている。そして、上記発熱抵抗体52においては、隣接する単位電極部50aの各相互間に各発熱ドット53が区画形成されるようになっている。
【0003】
ところで、この種のサーマルプリントヘッドの製造途中においては、駆動ICを搭載しない状態で、上記基板上に形成された発熱抵抗体52に対するいわゆるパルストリミングが行われる。このパルストリミングは、上記共通電極50から発熱抵抗体52を介して個別電極51に至る導電経路に、通常の印字作用時よりも高電圧のパルス電圧を印加することにより、上記発熱抵抗体52に所望のエネルギーを付与して、各発熱ドット53の抵抗値を目標値まで低下させ、全体として均一な抵抗値が得られるように設定を行うものである。
【0004】
具体的には、従来においては、図12および図13に模式的に示すプローブカード60における複数本のプローブ61を、適宜、上記共通電極50と個別電極51とに接触させ、この接触部を通じて上記発熱抵抗体52に上述のパルス電圧を印加していたのである。この場合、上記各プローブ61の対向間隔や配列ピッチは、上記共通電極50および個別電極51の配列状態に対応するように設定されており、いずれのプローブ61に対してパルス電流を流すかの制御は、このプローブカード60を制御するためのプログラムに則して実行される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のパルストリミングを採用した場合において、単一の個別電極51により形成される導電経路について考察すると、図11に示すように、1個の発熱ドットについて2箇所の単位抵抗要素R1,R2を通じて同時にパルス電流が流れることになる。この場合における電気回路構成は、図14に示すように、2個の抵抗R1,R2を並列に接続した回路と等価である。そして、従来の手法では、2個の単位抵抗要素R1,R2の合成抵抗値、換言すれば1個の発熱ドットの合成抵抗値が目標値になるようにトリミングを行っていたため、以下に示すような問題が生じていた。
【0006】
すなわち、上記のように2個の単位抵抗要素R1,R2が並列に接続されていると、相対的に抵抗値の低い側の単位抵抗要素に大電流が流れて高エネルギーが付与されるため、その抵抗値が過度に低下するのに対して、相対的に抵抗値の高い側の単位抵抗要素については、その抵抗値が充分に低下しないことになる。この結果、両者の抵抗値のアンバランスの度合いが大きくなる。それにも拘らず、従来のパルストリミングにおいては、2個の単位抵抗要素の合成抵抗値のみが基準とされるものであり、その合成抵抗値が目標値に達した時点でトリミングが終了する。したがって、上記2個の単位抵抗要素R1,R2は、依然として異なる抵抗値を示すことになり、上記発熱抵抗体52は、抵抗値のばらつきが生じた状態となる。そして、これに伴って、印字を行った場合に濃淡などのムラが生じ、印字品位の悪化を招くことになる。
【0007】
本願発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、発熱抵抗体の抵抗値を細部にわたって均一化させることが可能なトリミング方法を提供して、印字品位の向上を図ることをその課題としている。
【0008】
【発明の開示】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0009】
すなわち、本願発明の第1の側面によって提供されるサーマルプリントヘッドのトリミング方法は、基板上における共通電極および個別電極上に厚膜形成された発熱抵抗体に対して、その抵抗値を目標値まで低下させるようにしたサーマルプリントヘッドのトリミング方法であって、上記基板上に駆動ICを搭載して、この駆動ICの動作により上記発熱抵抗体を発熱させ、この時の発熱抵抗体の表面温度を計測し、この計測結果に基づいて以後のトリミング工程を行うとともに、上記トリミング工程においては、上記発熱抵抗体の表面に対してレーザーが照射され、かつ、そのレーザーの上記発熱抵抗体の表面に対する照射幅が上記発熱抵抗体の単位発熱ドット複数個分の幅から上記単位発熱ドットの幅の半分以下まで可変とされているとともに、上記計測結果に基づいて上記発熱抵抗体のうち抵抗値が相対的に高い部分を特定した後に、この抵抗値が高い部分の大きさに上記レーザーの照射幅を変更した状態でレーザーを照射し、さらにこのレーザー照射の後においても上記発熱抵抗体のうち抵抗値が相対的に高い部分の大きさに上記レーザーの照射幅を変更した状態でレーザー照射することを1回以上行い、上記トリミング工程の後に、上記駆動ICの動作により上記発熱抵抗体を発熱させ、この時の上記発熱抵抗体の表面温度を計測し、上記発熱抵抗体の抵抗値が所望の値であるかを判断することを特徴としている。
【0010】
このような方法によれば、駆動ICの動作によって発熱した発熱抵抗体の表面温度が、サーモビュア等の表面温度計測手段により計測される。この場合、上記発熱抵抗体の表面温度が高い領域は抵抗値が低いのに対して、表面温度が低い領域は抵抗値が高いことから、このように発熱抵抗体の表面温度を計測することにより、その発熱抵抗体の抵抗値のばらつきを知得できることになる。そして、この表面温度の計測を緻密に行えば、発熱ドットの半分の領域における抵抗値すなわち図11に示す2個の単位抵抗要素R1,R2のそれぞれの抵抗値を個別に知得することができる。このように、従来のパルストリミングでは知り得ることができなかった発熱ドットの半分の領域の抵抗値について、これらをも知得した上で、以後のトリミング工程が実行される。したがって、発熱抵抗体の全域の抵抗値を細部にわたって均一化させることが可能となり、この結果、印字を行った際における濃淡などのムラの発生が生じなくなって、印字品位の改善が図られることになる。
【0011】
基板上における共通電極および個別電極上に厚膜形成された発熱抵抗体に対して、その抵抗値を目標値まで低下させるようにしたサーマルプリントヘッドのトリミング方法であって、上記基板上に駆動ICを搭載して、この駆動ICの動作により上記発熱抵抗体を発熱させ、このような状態で感熱紙に印字を行い、この印字結果に基づいて以後のトリミング工程を行うとともに、上記トリミング工程においては、上記発熱抵抗体の表面に対してレーザーが照射され、かつ、そのレーザーの上記発熱抵抗体の表面に対する照射幅が上記発熱抵抗体の単位発熱ドット複数個分の幅から上記単位発熱ドットの幅の半分以下まで可変とされているとともに、上記印字結果に基づいて上記発熱抵抗体のうち抵抗値が相対的に高い部分を特定した後に、この抵抗値が高い部分の大きさに上記レーザーの照射幅を変更した状態でレーザーを照射し、さらにこのレーザー照射の後においても上記発熱抵抗体のうち抵抗値が相対的に高い部分の大きさに上記レーザーの照射幅を変更した状態でレーザー照射することを1回以上行い、上記トリミング工程の後に、上記駆動ICの動作により上記発熱抵抗体を発熱させ、このような状態で感熱紙に印字を行い、上記発熱抵抗体の抵抗値が所望の値であるかを判断することを特徴としている。
【0012】
このような方法によれば、駆動ICの動作によって発熱抵抗体を発熱させた状態で感熱紙に対して印字を行わせ、これを拡大するなどしてその印字状況を視認する。この場合、上記感熱紙における印字状況が濃い領域または大きく印字されている領域は抵抗値が低いのに対して、印字状況が薄い領域または小さく印字されている領域は抵抗値が高いことから、このように感熱紙の印字状況を把握することにより、その発熱抵抗体の抵抗値のばらつきを知得できることになる。そして、このように印字状況を把握する手法によれば、発熱ドットの半分の領域における抵抗値すなわち図11に示す2個の単位抵抗要素R1,R2のそれぞれの抵抗値を個別に知得することができる。このように、従来のパルストリミングでは知り得ることができなかった発熱ドットの半分の領域の抵抗値について、これらをも知得した上で、以後のトリミング工程が実行される。したがって、発熱抵抗体の全域の抵抗値を細部にわたって均一化させることが可能となり、この結果、印字を行った際における濃淡などのムラの発生が生じなくなって、印字品位の改善が図られることになる。
【0014】
さらに、このような方法によれば、発熱抵抗体に対しては、レーザーの照射により所望のエネルギーが付与されて、その照射部分の抵抗値が目標値に達するまで低下する。この場合において、上記レーザーの照射幅は可変とされていることから、たとえば発熱抵抗体の広い領域全域にわたって抵抗値が高い場合には、上記レーザーの照射幅を広くした状態で、上記発熱抵抗体の抵抗値の高い領域にレーザーを照射すれば、その広い領域全域の抵抗値を一挙に目標値まで低下させることができる。一方、たとえば発熱抵抗体の極めて狭い領域のみの抵抗値が高い場合には、上記レーザーの照射幅を狭くすれば、その狭い領域のみの抵抗値を目標値まで低下させることができる。したがって、発熱抵抗体の抵抗値を目標値まで低下させるための作業が無駄なくかつ効率良く行われ得ることになる。しかも、上記レーザーの照射幅の最小値は、上記発熱抵抗体の単位発熱ドットの幅の半分以下とされているので、1個の発熱ドットの半分の領域についてもその領域のみの抵抗値を低下させることが可能となり、発熱抵抗体の全域の抵抗値を細部にわたって均一化させることが可能となる。
【0015】
本願発明の他の好ましい実施の形態においては、上記レーザーは、YAGレーザーとされている。
【0016】
このような方法によれば、上記発熱抵抗体の抵抗値を目標値まで低下させるために、YAGレーザーが有している特性が有効利用され、適切なトリミングを行うことが可能になる。なお、このようにYAGレーザーを使用して適切なトリミングを行えることは、本願発明者が行った実験により明らかとされている。
【0017】
本願発明のその他の特徴および利点は、以下に行う発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0019】
まず、本願発明に係るサーマルプリントヘッドのトリミング方法の説明に先立って、このトリミング方法が適用されるサーマルプリントヘッドの構成についてその概略を説明する。
【0020】
図1は、サーマルプリントヘッド1の要部概略構成を示す平面図である。同図に示すように、セラミック基板2の上面部には、導体パターンの構成要素として、共通電極3と個別電極4とが形成されている。これらの共通電極3および個別電極4は、レジネート金を用いた印刷・焼成ないしフォトリソ法によるエッチングにより形成されるものである。そして、上記共通電極3は櫛歯状の単位電極部3aを有しており、これらの各単位電極部3aの相互間に存在している間隙にその一端部が位置されるようにして各個別電極4が配列されている。なお、これらの各個別電極4の他端部はボンディング用パッド4aとされている。
【0021】
一方、上記共通電極3の単位電極部3aおよび個別電極4の上面部には、これらに共通的に導通されるようにして、一直線状に延びる発熱抵抗体5が厚膜形成されている。この発熱抵抗体5は、低抗体ペーストを用いた印刷・焼成により厚膜状に形成されたものである。そして、この発熱抵抗体5においては、隣接する単位電極部3aの各相互間に各発熱ドットが区画形成されるようになっている。
【0022】
この基板2上の構造について、さらに詳述すれば、図2に示すように、上記基板2の上面部にはグレーズ層6が形成されているとともに、その上面部には上述の共通電極3や個別電極4が形成され、さらにその上面部には上述の発熱抵抗体5が形成されている。加えて、上記共通電極3、個別電極4、および発熱抵抗体5の上面部には、所定箇所を除外して、これらを覆うように保護ガラス層7が形成されている。なお、上記共通電極3の一部上面には、たとえば銀・パラジウムペーストを用いて厚膜形成された共通電極強化層8が形成されている。
【0023】
次に、上記構成からなるサーマルプリントヘッド1のトリミング方法について説明する。
【0024】
この場合において、上記トリミングを行うに際しては、図1に仮想線で示すように、駆動IC20の出力パッド20aと個別電極4のボンディング用パッド4aとが、たとえば金線によるワイヤボンディングを施すことにより導通状態とされている。したがって、発熱抵抗体5は、この駆動IC20の動作により発熱制御が行われ得る状態にある。
【0025】
一方、上記トリミングは、YAGレーザーを使用して行うものであって、保護ガラス層7の上方から発熱抵抗体5に対してYAGレーザーを照射するようになっている。このYAGレーザーは、母材としてのYAG(Yttrium Aluminum Garnet,Y3Al5O12)結晶に希土類活性イオンをドープしたレーザーである。
【0026】
また、図3および図4に示すように、上記発熱抵抗体5および保護ガラス層7の直上方にはマスク9が配設されており、このマスク9にはスリット10が形成されている。このスリット10の幅(発熱抵抗体の長手方向に沿う幅)は、変化させることが可能であって、たとえば図3に示すように複数個の発熱ドット5aにまたがってYAGレーザーを照射したり、あるいは図4に示すように1個の発熱ドット5aの半分の領域すなわち単位抵抗要素にのみYAGレーザーを照射したりすることが可能とされている。
【0027】
まず、トリミングを行うに先立って、上記駆動IC20の動作により発熱抵抗体5を実際に発熱させた状態で、サーモビュア等の表面温度計測手段を用いてその表面温度を計測する。この場合、上記発熱抵抗体5の表面温度が高い領域は抵抗値が低く、表面温度が低い領域は抵抗値が高いことから、その計測を緻密に行えば、上記発熱抵抗体5の抵抗値のばらつき度合いをたとえば個々の発熱ドットの半分の領域毎もしくは半分以下の領域毎に検出できることになる。
【0028】
これに代えて、上記と同様に発熱抵抗体5を実際に発熱させた状態で、感熱紙に印字をしてそれを拡大して濃淡を把握する手法を採用することも可能である。この場合、上記感熱紙における印字状況が濃い領域または大きく印字されている領域は抵抗値が低く、印字状況が薄い領域または大きく印字されている領域は抵抗値が高いことから、その濃淡の把握を緻密に行えば、上記発熱抵抗体5の抵抗値のばらつき度合いをたとえば個々の発熱ドットの半分の領域毎もしくは半分以下の領域毎に検出できることになる。
【0029】
上記いずれの手法を採用した場合においても、その抵抗値の検出結果として、たとえば図5に示すような抵抗値曲線R1が得られたならば、以下に示すような手順にしたがってトリミングが実行される。なお、同図に示す符号AないしEは、抵抗値の大きさに対応して発熱抵抗体5をその長手方向に区分したものである。
【0030】
すなわち、図5に示す抵抗値曲線R1における符号Aで示す領域の抵抗値を低下させるには、上述の図3に示すように複数個の発熱ドット5aの領域に対応するようにマスク9のスリット10の幅を広くした状態で、YAGレーザーを照射する。これにより、その照射部分においては所望のエネルギーが付与されて抵抗値が低下することから、図6に示すような抵抗値曲線R2が得られ、上記符号Aで示す領域の抵抗値が全範囲にわたって一挙に低下する。なお、同図に示す符号Eで示す領域は、微細な凸部が存在するものの巨視的にはその抵抗値が略目標値であるものとする。
【0031】
次に、上記抵抗値曲線R2のうちの符号Bで示す領域における凸部Baの抵抗値を低下させるために、上記マスク9のスリット10の幅をB領域の約半分に対応する幅に変化させた状態で、YAGレーザーを照射する。これにより、図7に示すような抵抗値曲線R3が得られ、上記B領域の約半分の抵抗値が低下する。
【0032】
この後、上記抵抗値曲線R3のうちのB領域における2箇所の凸部Bb,Bcの抵抗値を低下させるために、上記マスク9のスリット10の幅をB領域の約4分の1に対応する幅に変化させた状態で、それぞれの凸部Bb,Bcに対応する位置にYAGレーザーを照射する。このように、抵抗値曲線に比較的大きな凸部が存在している場合には、上記マスク9のスリット10の幅を狭めながら順次YAGレーザーを照射する。
【0033】
これにより、図8に示すような抵抗値曲線R4が得られることになる。この後においては、同図に符号Cおよび符号Dで示す領域についても、上記A領域およびB領域と同様にして、それぞれの抵抗値を低下させる。この結果、図9に示すように、巨視的に判断すれば略目標値に達しているものの微細な凸部を有する抵抗値曲線R5が得られる。この抵抗値曲線R5における微細な凸部は、上記1個の発熱ドット5aの半分もしくは半分以下のものである。
【0034】
したがって、この後は、図4に示すように上記マスク9のスリット10の幅を1個の発熱ドット5aの幅の半分もしくは半分以下となるように変化させた状態で、微細な複数の凸部に対応する位置に対してそれぞれYAGレーザーを照射する。これにより、図10に示すように、目標値に一致しかつ確実に均一化された抵抗値直線R6が得られる。
【0035】
この場合において、上述のように抵抗値が所望の値まで低下しているか否かの判断は、上記駆動IC20の動作により発熱抵抗体5を発熱させて、その都度、その表面温度を計測するか、あるいは感熱紙に印字をしてその濃淡を把握するかによって行われる。
【0036】
なお、上記マスク9のスリット10の幅を可変とする手段としては、単一のマスク9にスリット10の幅を可変とするための構成を付加する手段や、あるいはスリット10の幅が異なる複数のマスク9を予め製作しておきこれらを選択的に使用する手段などが採用される。
【0037】
本願発明に係るサーマルプリントヘッドのトリミング方法の具体的な構成は、上述の実施形態に限定されず、種々に設計変更自在である。
【0038】
たとえば、上記実施形態では、レーザーとしてYAGレーザーを使用したが、発熱抵抗体に対して充分なエネルギーを付与してその抵抗値を低下させることが可能なレーザーであれば、たとえば炭酸ガスレーザーや固体半導体レーザーなどの他のレーザーを使用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施形態に係るトリミング方法が適用されるサーマルプリントヘッドを示す要部概略平面図である。
【図2】図1のII−II線に従って切断した要部拡大縦断側面図である。
【図3】本願発明の実施形態に係るトリミング方法を説明するためのサーマルプリントヘッドを示す要部拡大縦断正面図である。
【図4】本願発明の実施形態に係るトリミング方法を説明するためのサーマルプリントヘッドを示す要部拡大縦断正面図である。
【図5】本願発明の実施形態に係るトリミング方法の作用を示すグラフである。
【図6】本願発明の実施形態に係るトリミング方法の作用を示すグラフである。
【図7】本願発明の実施形態に係るトリミング方法の作用を示すグラフである。
【図8】本願発明の実施形態に係るトリミング方法の作用を示すグラフである。
【図9】本願発明の実施形態に係るトリミング方法の作用を示すグラフである。
【図10】本願発明の実施形態に係るトリミング方法の作用を示すグラフである。
【図11】従来の問題点を説明するためのサーマルプリントヘッドの要部概略平面図である。
【図12】従来のトリミング方法に使用されていたプローブカードを示す概略平面図である。
【図13】従来のトリミング方法に使用されていたプローブカードを示す概略正面図である。
【図14】従来の問題点を説明するための概略電気回路図である。
【符号の説明】
1 サーマルプリントヘッド
2 基板
3 共通電極
4 個別電極
5 発熱抵抗体
7 保護ガラス層
9 マスク
10 スリット
20 駆動IC
Claims (3)
- 基板上における共通電極および個別電極上に厚膜形成された発熱抵抗体に対して、その抵抗値を目標値まで低下させるようにしたサーマルプリントヘッドのトリミング方法であって、
上記基板上に駆動ICを搭載して、この駆動ICの動作により上記発熱抵抗体を発熱させ、この時の発熱抵抗体の表面温度を計測し、この計測結果に基づいて以後のトリミング工程を行うとともに、
上記トリミング工程においては、上記発熱抵抗体の表面に対してレーザーが照射され、かつ、そのレーザーの上記発熱抵抗体の表面に対する照射幅が上記発熱抵抗体の単位発熱ドット複数個分の幅から上記単位発熱ドットの幅の半分以下まで可変とされているとともに、
上記計測結果に基づいて上記発熱抵抗体のうち抵抗値が相対的に高い部分を特定した後に、この抵抗値が高い部分の大きさに上記レーザーの照射幅を変更した状態でレーザーを照射し、さらにこのレーザー照射の後においても上記発熱抵抗体のうち抵抗値が相対的に高い部分の大きさに上記レーザーの照射幅を変更した状態でレーザー照射することを1回以上行い、
上記トリミング工程の後に、上記駆動ICの動作により上記発熱抵抗体を発熱させ、この時の上記発熱抵抗体の表面温度を計測し、上記発熱抵抗体の抵抗値が所望の値であるかを判断することを特徴とする、サーマルプリントヘッドのトリミング方法。 - 基板上における共通電極および個別電極上に厚膜形成された発熱抵抗体に対して、その抵抗値を目標値まで低下させるようにしたサーマルプリントヘッドのトリミング方法であって、
上記基板上に駆動ICを搭載して、この駆動ICの動作により上記発熱抵抗体を発熱させ、このような状態で感熱紙に印字を行い、この印字結果に基づいて以後のトリミング工程を行うとともに、
上記トリミング工程においては、上記発熱抵抗体の表面に対してレーザーが照射され、かつ、そのレーザーの上記発熱抵抗体の表面に対する照射幅が上記発熱抵抗体の単位発熱ドット複数個分の幅から上記単位発熱ドットの幅の半分以下まで可変とされているとともに、
上記印字結果に基づいて上記発熱抵抗体のうち抵抗値が相対的に高い部分を特定した後に、この抵抗値が高い部分の大きさに上記レーザーの照射幅を変更した状態でレーザーを照射し、さらにこのレーザー照射の後においても上記発熱抵抗体のうち抵抗値が相対的に
高い部分の大きさに上記レーザーの照射幅を変更した状態でレーザー照射することを1回以上行い、
上記トリミング工程の後に、上記駆動ICの動作により上記発熱抵抗体を発熱させ、このような状態で感熱紙に印字を行い、上記発熱抵抗体の抵抗値が所望の値であるかを判断することを特徴とする、サーマルプリントヘッドのトリミング方法。 - 上記レーザーは、YAGレーザーとされている、請求項1または2に記載のサーマルプリントヘッドのトリミング方法。
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