JP2000114101A - 誘電体薄膜素子及びその製造方法 - Google Patents

誘電体薄膜素子及びその製造方法

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JP2000114101A
JP2000114101A JP10277744A JP27774498A JP2000114101A JP 2000114101 A JP2000114101 A JP 2000114101A JP 10277744 A JP10277744 A JP 10277744A JP 27774498 A JP27774498 A JP 27774498A JP 2000114101 A JP2000114101 A JP 2000114101A
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dielectric thin
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dielectric
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Yoshiyuki Masuda
義行 増田
Sakiko Sato
咲子 佐藤
Noboru Otani
昇 大谷
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Original Assignee
Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、印刷法による電極形成の際の、誘
電体薄膜材料と印刷ペースト剤に含まれるガラス成分と
の界面での反応によるキャパシタンスの低下や膜の剥離
といった課題を解決するためになされたものであって、
セラミック基板上にも容易に低コストで形成でき、小型
・大容量等の特性の優れた誘電体薄膜素子を提供するこ
とを課題としている。 【解決手段】 基板上に少なくとも下部電極、誘電体薄
膜と上部電極とが順次形成され、該上部電極が金属ペー
ストを用いる塗布焼成法で形成され、金属ペーストが焼
成後に誘電体薄膜と上部電極との間に低誘電率層を形成
しない導電性酸化物、誘電体又はこれらの混合物の材料
を含むことを特徴とする誘電体薄膜素子により上記課題
を解決する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電体薄膜素子及
びその製造方法に関する。より詳細には本発明は、発振
器、変復調器、フィルタ等に用いられている容量素子、
或いはDCバイアスの印加によりその容量を変化させる
ことのできる容量可変素子として使用可能な誘電体薄膜
素子及びその形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子部品として幅広く用いられて
いる容量素子(コンデンサー)として、アルミ電解コン
デンサー、タンタルコンデンサー、積層セラミックコン
デンサー等がある。更に近年では、電子機器の小型化・
高速高性能化に伴い、小さなサイズで大容量が得られ集
積化が可能であることが要求されることから、より電極
間隔を小さく・誘電率を大きくすることが可能な誘電体
セラミック薄膜を用いた積層セラミックコンデンサー
が、様々な用途に用いられている。また、その容量をD
Cバイアスの印加により変化させることが可能な容量可
変素子にも誘電体薄膜の使用が検討されている。
【0003】このような誘電体薄膜を電極上に形成する
ための方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、
レーザーアブレーション法等の物理的方法、及び有機金
属化合物を出発原料とし、これらを焼成して誘電体を得
るゾルゲル法、CVD(Chemical Vapor Deposition)
法等の化学的方法が用いられている。また、電極も上記
と同様な形成法で形成することが可能である。特にセラ
ミック基板上に積層する場合、例えば特開平8−203
774号公報等に示されるような印刷法、ゾルゲル法等
の塗布焼成法が、原子レベルでの均質な混合が可能であ
ること、組成制御が容易で再現性に優れること、常圧で
大面積の成膜が可能であること、工業的に低コストであ
ること等の利点から広く利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のような印刷法に使用される電極形成用のペーストに
は、密着性や耐熱性等を改善するための低誘電率のガラ
ス成分(SiO2等)が通常含まれている。形成された
誘電体薄膜上に更にこのペーストを用いて電極を形成す
る場合、誘電体の材料とこのペーストに含まれるガラス
成分とが電極/誘電体薄膜界面で反応することにより、
低誘電率の誘電体層が新たに形成され実効的な誘電率の
低下による容量の低下を招いたり、膜の剥離が生じたり
といった問題を有していた。
【0005】また、電圧印加によりその容量を大きく変
化させることが可能な容量可変素子として使用した場合
にも、同様の理由により容量変化特性が低下するといっ
た問題を有していた。本発明は、上記のような課題を解
決するためになされたものであって、基板上に容易に低
コストで形成でき、小型・大容量の容量素子や、大きな
変化率を有する容量可変素子等の特性の優れた誘電体薄
膜素子を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、基板上に少なくとも下部電極、誘電体薄膜と上部電
極とが順次形成され、該上部電極が金属ペーストを用い
る塗布焼成法で形成され、金属ペーストが焼成後に誘電
体薄膜と上部電極との間に低誘電率層を形成しない導電
性酸化物、誘電体又はこれらの混合物の材料を含むこと
を特徴とする誘電体薄膜素子が提供される。
【0007】更に、本発明によれば、基板上に下部電極
及び誘電体薄膜をこの順で形成し、誘電体薄膜上に焼成
後に誘電体薄膜と上部電極との間に低誘電率層を形成し
ない導電性酸化物、誘電体又はこれらの混合物の材料か
らなるバインダを含む金属ペーストを塗布し、塗膜を焼
成して上部電極を形成することを特徴とする誘電体薄膜
素子の製造方法が提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明における誘電体薄膜素子
は、基板上に少なくとも下部電極、誘電体薄膜と上部電
極が順次積層された構造を有している。本発明に用いる
ことができる基板としては特に限定されるものではな
く、アルミナ等からなるセラミックス基板、SiやGa
As等からなる半導体基板等を用いることができる。中
でも、強度、耐熱性、コスト等の点でセラミックス基板
が好ましい。また、本発明に使用する基板は、その表面
にSiN、SiO2等の絶縁膜、所望の回路を構成する
素子やこれらを被覆する層間絶縁層、又はこれらが組み
合わされて形成されてもよい。
【0009】本発明の誘電体薄膜素子における下部電極
を形成する金属は、通常電極に含まれる金属であれば、
いずれも使用することができる。この内、後の誘電体薄
膜及び上部電極等の形成工程における熱処理に耐えるこ
とのできる金属であることが好ましい。具体的には、A
u、Pt、Pd等の種々の金属を使用することができ
る。中でも高周波帯での使用が可能な誘電体薄膜素子を
形成する場合には、導体損が少ないAuが好ましい。下
部電極の膜厚としては、素子の大きさ、用途、形成方法
等に応じて適宜調整することができるが、例えば0.1
〜10μmとすることが好ましい。
【0010】次に、誘電体薄膜を構成する誘電体として
は、通常誘電体薄膜として使用されている誘電体であれ
ばいずれも使用することができる。具体的には、(B
a,Sr)TiO3、(Ba,Sr)(Hf,Ti)O3
等が挙げられる。誘電体薄膜の膜厚としては、素子の大
きさ、用途、形成方法等に応じて適宜調整することがで
きるが、例えば50nm〜5μmとすることが好まし
い。
【0011】次いで、本発明の誘電体薄膜素子による上
部電極は、金属ペーストを用いる塗布焼成法で形成され
るが、金属ペースト中に含まれる金属としては、下部電
極と同様、通常電極として使用されている金属であれ
ば、いずれでもよい。具体的には、Au、Pt、Pd等
の種々の金属を使用することができる。中でも高周波帯
での使用が可能な誘電体薄膜素子を形成する場合には、
導体損が少ないAuが好ましい。
【0012】前記金属ペーストには、本発明ではバイン
ダーとして、焼成後に誘電体薄膜と上部電極との間に低
誘電率層(例えば、SiO2 のようなガラス成分からな
る層)を形成しない導電性酸化物、誘電体又はそれらの
混合物の材料が含まれている。なお、下部電極も、上部
電極と同様の理由から、低誘電率層を形成しない材料を
使用することが好ましい。
【0013】導電性酸化物としては、以下で説明する焼
成時に、上部電極/誘電体薄膜界面に低誘電率層を形成
しなければ、特に限定されるものではない。具体的に
は、インジウムスズ酸化物(ITO)、イリジウム酸化
物(IrO2 )等が挙げられる。この内、後工程におけ
る電極の加工等を考慮すると、低コストでウェットエッ
チングによる加工の容易なITOが好ましい。この導電
性酸化物を形成するための材料としては、In、Sn等
のアルコキシド(例えば、メトキシド、エトキシド、プ
ロポキシド等)が挙げられる。
【0014】また、金属ペーストに含まれる誘電体とし
ては、以下で説明する焼成時に、上部電極/誘電体薄膜
界面に低誘電率層を形成しなければ、特に限定されるも
のではない。この誘電体は、誘電体薄膜と同等かそれ以
上の誘電率を有することが好ましい。また、この誘電体
は、誘電体薄膜を構成する誘電体と同一か、同一の誘電
体を含むものであることが好ましい。具体的な誘電体と
しては、(Ba,Sr)TiO3、(Ba,Sr)(H
f,Ti)O3等が挙げられる。この誘電体を形成する
ための材料としては、Ba、Sr、Hf、Ti等のアル
コキシド(例えば、メトキシド、エトキシド、プロポキ
シド等)が挙げられる。
【0015】上部電極の膜厚としては、素子の大きさ、
用途、形成方法等に応じて適宜調整することができる
が、例えば0.1〜10μmとすることが好ましい。更
に、上部電極の形状としては、得ようとする素子の容量
・用途等により適宜調整することができる。具体的に
は、上部電極の全面が誘電体薄膜と接触している形状、
誘電体全面を被覆する形状等、種々の形状が挙げられ
る。
【0016】次に、本発明の誘電体薄膜素子の製造方法
を説明する。まず、下部電極及び誘電体薄膜は、印刷
法、スピンコート法、ゾルゲル法等の塗布焼成法、CV
D法、真空蒸着法、スパッタリング法、レーザーアブレ
ーション法等の方法で形成することができる。この内、
塗布焼成法が好ましい。一方、上部電極は、印刷法、ス
ピンコート法、ゾルゲル法等の塗布焼成法により形成す
ることができる。
【0017】下部電極、誘電体薄膜及び上部電極の構成
要素を塗布焼成法により形成する場合について以下で説
明する。上記構成要素の原料は、通常ペーストとして塗
布される。ペーストは、塗布するのに好適な範囲の粘度
を有するように、溶剤、有機バインダ(エチルセルロー
ス、芳香族系化合物)等が適宜添加される。更に、本発
明においては、上部電極を形成するペーストには、導電
性酸化物及び/又は誘電体の材料が含まれている。な
お、上部電極を形成するためのペーストは、上部電極を
構成する金属70〜80重量部、有機バインダ20〜3
0重量部、導電性酸化物及び/又は誘電体の材料1重量
部程度含まれていることが好ましい。
【0018】上記ペーストは印刷法、スピンコート法、
ゾルゲル法等の塗布法により塗布されて塗膜となる。得
られた塗膜を、焼成に付すことにより下部電極、誘電体
薄膜及び上部電極がそれぞれ形成される。ここで、焼成
は、溶剤を除去するための乾燥工程、塗膜中の有機バイ
ンダを熱分解するための仮焼成及び膜を結晶化させるた
めの本焼成からなることが好ましい。乾燥工程は50〜
250℃、1〜30分間熱処理することが好ましく、仮
焼成は350〜500℃、1〜60分間処理することが
好ましく、本焼成は550〜850℃、10〜120分
間処理することが好ましい。
【0019】なお、塗膜の形成、乾燥工程、仮焼成及び
本焼成は、所望の厚さの膜が得られるまで複数回繰り返
してもよい。また、同一の膜を複数回仮焼成を行うこと
により形成する場合において、一回毎に乾燥工程、仮焼
成及び本焼成までを行ったり、一回毎に乾燥工程及び仮
焼成を行い、最後に一括して本焼成を行うことも可能で
ある。更に、本焼成は他の膜の形成時の本焼成であって
もよい。
【0020】より具体的には、誘電体薄膜と上部電極の
形成を以下のように行うことも可能である。即ち、 ・誘電体薄膜形成用のペーストを塗布した後乾燥工程及
び仮焼成に付し、その上に上部電極形成用の金属ペース
トを塗布した後乾燥工程及び仮焼成に付し、両膜を一括
して本焼成する方法、 ・2層からなる誘電体薄膜の内、下部電極側の誘電体薄
膜形成用のペーストを塗布した後乾燥工程、仮焼成及び
本焼成に付し、上部電極側の誘電体薄膜形成用のペース
トを塗布した後乾燥工程及び仮焼成に付し、その上に上
部電極形成用の金属ペーストを塗布した後乾燥工程及び
仮焼成に付し、両膜を一括して本焼成する方法 等が挙げられる。
【0021】ここで、塗膜の形成方法が印刷法でない場
合、得られた各層を公知のエッチング工程に付すことに
より所望の形状を得ることができる。このような工程に
より誘電体薄膜素子を製造することができる。本発明の
誘電体薄膜素子は、例えば、高周波用容量可変素子、大
容量キャパシタ等の用途に使用することができる。高周
波用容量可変素子として使用する場合は、上部電極上に
更に第3電極を積層することが好ましい。この第3電極
は、公知の材料からなり、公知の方法で形成することが
できる。
【0022】以上のように、本発明の誘電体薄膜素子及
びその製造方法によれば、量産に適した印刷法等の簡易
な塗布焼成法による素子作製が可能となる。また、従来
のように、導電性酸化物及び/又は誘電体の材料とガラ
ス成分の反応により、上部電極と誘電体薄膜の界面で形
成される低誘電率層による素子の容量の低下や容量変化
特性の低下を抑制し、小型・大容量等の特性の優れた誘
電体薄膜素子を得ることが可能となる。
【0023】
【実施例】実施例において本発明を更に詳細に説明す
る。なお、以下では、誘電体薄膜素子として、電圧の印
加により容量を変化させることが可能な容量可変素子を
挙げたが、本発明はこの容量可変素子に限定されるもの
ではない。 (実施例1)図1は、本発明の誘電体薄膜素子の概略断
面図である。この素子は、セラミックス基板1上に、下
部電極2、誘電体薄膜3、上部電極4が、それぞれ順次
形成されているものである。
【0024】以下に、上記誘電体薄膜素子の製造方法に
ついて説明する。まず、セラミックス基板1上にスクリ
ーン印刷法を用いて市販のPtペーストを塗布し、60
℃×30分間乾燥処理した。この後、800℃×10分
間焼成し、膜厚0.5μmのPt膜からなる下部電極2
を形成した。
【0025】次に、下部電極2上に、(BaxSr1-x
TiO3(0.5≦x<1,BST)を形成するため、
対応する各金属アルコキシドからなるゾル状態の誘電体
薄膜形成用ペーストをスピンコートし(プロセス1)、
これを120℃×10分の熱処理による乾燥を行い乾燥
ゲル膜(塗膜)を作製した(プロセス2)。次いで、乾
燥ゲル膜中の有機バインダの熱分解を行うため、450
℃×10分の大気中・大気圧での熱処理を行った(プロ
セス3,仮焼成)。プロセス1からプロセス3までを4
回繰り返した後、結晶化のために800℃×45分の大
気中・大気圧での熱処理(本焼成)を行った。これによ
り、膜厚270nmのBST誘電体薄膜3を得た。この
誘電体薄膜3をスクリーン印刷法により形成する場合に
は、前記金属アルコキシドからなるゾル状態の材料に有
機バインダを粘度調整のために加えてペーストとして使
用すればよい。
【0026】次に、スクリーン印刷法によって上部電極
を形成するためのペーストとして、まずガラスフリーの
Ptペーストを準備した。これにバインダとしてのIT
O(Indium Tin Oxide、導電性酸化物)を形成するため
の材料であるゾル状態の金属アルコキシド及び有機バイ
ンダ(エチルセルロース、芳香族系溶剤)を混合するこ
とにより、上部電極形成用Ptペーストを得た。該ペー
ストは、70〜80重量部のPt、20〜30重量部の
有機バインダ、1重量部の金属アルコキシドからなる。
【0027】上記上部電極形成用Ptペーストを、誘電
体薄膜3上にスクリーン印刷法によって塗布し、60℃
×30分間乾燥処理した。この後、800℃×10分間
焼成し、膜厚0.5μmのPt膜からなる上部電極4を
形成した。上記方法で作製した誘電体薄膜素子は容量可
変素子として使用可能であった。即ち、この上部電極4
と下部電極2の間にDC電圧を印加して、25℃、10
0kHzでの比誘電率、及び容量変化率:(Cy/Co
1)×100〔%〕(Cyはy〔V〕印加時の容量、Co
は0〔V〕での容量)を測定した。図2に誘電体薄膜中
のBa量x=0.7としたときの比誘電率、及び容量変
化率を示す。この図に示すように、例えば0Vでの比誘
電率=524、y=5すなわち5V印加時での容量変化
率=−40%の特性が得られている。この特性は、以下
の比較例の特性に対して顕著な差を示している。この理
由は誘電体薄膜と上部電極との界面に低誘電率層が形成
されていないためと考えられる。
【0028】(実施例2)実施例1では、導電性酸化物
を形成するための材料を含む上部電極形成用Ptペース
トを用いた。この実施例2では、誘電体薄膜と上部電極
との界面に低誘電率層を作らず、かつ誘電体薄膜より高
い誘電率を有する誘電体の材料をバインダとして含む上
部電極形成用Ptペーストを用いた。
【0029】以下、実施例2の誘電体薄膜素子の製造方
法について説明する。まず、実施例1と同様の方法で誘
電体薄膜3まで形成した。次に、スクリーン印刷法によ
って上部電極を形成するためのペーストとして、まずガ
ラスフリーのPtペーストを準備した。これに(Ba
0.8,Sr0.2)TiO3を形成するための材料であるゾ
ル状態の金属アルコキシドを1重量部の割合で混合する
ことにより、上部電極形成用Ptペーストを得た。
【0030】上記上部電極形成用Ptペーストを、誘電
体薄膜3上にスクリーン印刷法によって塗布し、60℃
×30分間乾燥処理した。この後、800℃×10分間
焼成し、膜厚0.5μmのPt膜からなる上部電極4を
形成した。上記方法で作製した誘電体薄膜素子は容量可
変素子として使用可能であった。即ち、この上部電極4
と下部電極2の間にDC電圧を印加して、25℃、10
0kHzでの比誘電率、及び容量変化率を測定した。図
3に誘電体薄膜中のBa量x=0.7としたときの比誘
電率、及び容量変化率を示す。この図に示すように、例
えば0Vでの比誘電率=524、5V印加時での容量変
化率=−42%といった特性が得られている。
【0031】(実施例3)実施例2では、誘電体薄膜と
上部電極との界面に低誘電率層を作らず、かつ誘電体薄
膜より高い誘電率を有する誘電体の材料を含む上部電極
形成用Ptペーストを用いた。これに対して、実施例3
では誘電体薄膜を構成する誘電体と同一の誘電体の材料
をバインダとして用いている。
【0032】以下、実施例3の誘電体薄膜素子の製造方
法について説明する。実施例1及び2と同様の方法で誘
電体薄膜3まで形成した。次に、スクリーン印刷法によ
って上部電極を形成するためのペーストとして、まずガ
ラスフリーのPtペーストを準備した。これに(Ba
0.8,Sr0.2)TiO3を形成するための材料であるゾ
ル状態の各金属アルコキシドを1重量部の割合で混合す
ることにより、上部電極形成用Ptペーストを得た。
【0033】上記上部電極形成用Ptペーストを、誘電
体薄膜3上にスクリーン印刷法によって塗布し、60℃
×30分間乾燥処理した。この後、800℃×10分間
焼成し、膜厚0.5μmのPt膜からなる上部電極4を
形成した。上記方法で作製した誘電体薄膜素子は容量可
変素子として使用可能であった。即ち、この上部電極4
と下部電極2の間にDC電圧を印加して、25℃、10
0kHzでの比誘電率、及び容量変化率を測定した。図
4に誘電体薄膜中のBa量x=0.8としたときの比誘
電率、及び容量変化率を示す。この図に示すように、例
えば0Vでの比誘電率=628、5V印加時での容量変
化率=−47%といった特性が得られている。
【0034】(実施例4)実施例3では、誘電体薄膜を
構成する誘電体と同一の誘電体の材料をバインダとして
用いた。これに対して、実施例4ではBSTを含む誘電
体薄膜を使用し、BSTからなる誘電体の材料をバイン
ダとして用いている。
【0035】以下、実施例4の誘電体薄膜素子の製造方
法について説明する。実施例1〜3と同様の方法で下部
電極2まで形成した。次に、下部電極2上に、(Ba
0.82,Sr0.18)(Hf0.1,Ti0.9)O3(BSH
T)を形成するための材料としての金属アルコキシドか
らなるゾル状態の誘電体薄膜形成用ペーストをスピンコ
ートし(プロセス1)、これを120℃×10分の熱処
理による乾燥を行い乾燥ゲル膜を作製した(プロセス
2)。次いで、乾燥ゲル膜中の有機物の熱分解を行うた
め、450℃×10分の大気中・大気圧での熱処理を行
った(プロスセ3,仮焼成)。プロセス1からプロセス
3までを4回繰り返した後、結晶化のために800℃×
45分の大気中・大気圧での熱処理を行った。これによ
り、膜厚240nmのBSHT誘電体薄膜3を得た。こ
の薄膜3をスクリーン印刷法により形成する場合には、
前記金属アルコキシドからなるゾル状態の材料に有機バ
インダを粘度調整のために加えてペーストとして使用す
ればよい。
【0036】次に、スクリーン印刷法によって上部電極
を形成するためのペーストとして、まずガラスフリーの
Ptペーストを準備した。これにバインダとしての(B
0. 8,Sr0.2)TiO3を形成するための材料である
ゾル状態の金属アルコキシドを1重量部の割合で混合す
ることにより、上部電極形成用Ptペーストを得た。上
記上部電極形成用Ptペーストを、誘電体薄膜3上にス
クリーン印刷法によって塗布し、60℃×30分間乾燥
処理した。この後、800℃×10分間焼成し、膜厚
0.5μmのPt膜からなる上部電極4を形成した。
【0037】上記方法で作製した誘電体薄膜素子は容量
可変素子として使用可能であった。即ち、この上部電極
4と下部電極2の間にDC電圧を印加して、25℃、1
00kHzでの比誘電率、及び容量変化率を測定した。
図5に誘電体薄膜素子の比誘電率、及び容量変化率を示
す。この図に示すように、例えば0Vでの比誘電率=4
24、5V印加時での容量変化率=−39%といった特
性が得られている。
【0038】(実施例5)実施例1〜4では、結晶性の
誘電体薄膜を形成した後、導電性酸化物或いは誘電体の
材料をバインダとした上部電極を形成することにより図
1の構造を得ていた。これに対して、実施例5では誘電
体薄膜形成時のプロセス3(仮焼成)までを終えた後、
結晶化のための熱処理を行わずに上部電極形成工程を行
う方法で作製した。
【0039】以下、実施例5の誘電体薄膜素子の製造方
法について説明する。実施例1〜4と同様の方法で下部
電極2まで形成した。次に、下部電極2上に、(Ba
0.8,Sr0.2)TiO3を形成するための材料としての
金属アルコキシドからなるゾル状態の誘電体薄膜形成用
ペーストをスピンコートし(プロセス1)、これを12
0℃×10分の熱処理による乾燥を行い乾燥ゲル膜を作
製した(プロセス2)。次いで、このようにして形成し
た乾燥ゲル膜中の有機物の熱分解を行うため、450℃
×10分の大気中・大気圧での熱処理を行った(プロス
セ3,仮焼成)。プロセス1からプロセス3までを4回
繰り返してアモルファスの膜を得た。
【0040】次に、結晶化のための熱処理を行うことな
く、スクリーン印刷法によって上部電極を形成するため
のペーストとして、まずガラスフリーのPtペーストを
準備した。これにバインダとしての(Ba0.8,S
0.2)TiO3を形成するための材料であるゾル状態の
金属アルコキシドを1重量部の割合で混合することによ
り、上部電極形成用Ptペーストを得た。
【0041】上記上部電極形成用Ptペーストを、誘電
体薄膜3上にスクリーン印刷法によって塗布し、60℃
×30分間乾燥処理した。この後、誘電体薄膜の結晶化
を兼ねた800℃×45分間大気中・大気圧で焼成し、
膜厚0.5μmのPt膜からなる上部電極4を形成し
た。上記方法で作製した誘電体薄膜素子は容量可変素子
として使用可能であった。即ち、この上部電極4と下部
電極2の間にDC電圧を印加して、25℃、100kH
zでの比誘電率、及び容量変化率を測定した。図6に誘
電体薄膜素子の比誘電率、及び容量変化率を示す。この
図に示すように、例えば0Vでの比誘電率=597、5
V印加時での容量変化率=−45%といった特性が得ら
れている。
【0042】(実施例6)実施例5では、誘電体薄膜形
成時のプロセス3(仮焼成)までを終えた後、結晶化の
ための熱処理を行わずに上部電極形成工程を行う方法で
図1の構造を得ていた。これに対して、実施例6では、
誘電体薄膜形成時のプロセス1〜3までを3回繰り返し
た後、結晶化のための熱処理を行い、再度この上にプロ
セス1〜3までを行ってアモルファス膜を形成した後、
上部電極形成工程を行う方法で作製した。
【0043】以下、実施例6の誘電体薄膜素子の製造方
法について説明する。実施例1〜5と同様の方法で下部
電極2まで形成した。次に、下部電極2上に、(Ba
0.8,Sr0.2)TiO3を形成するため材料としての金
属アルコキシドからなるゾル状態の誘電体薄膜形成用ペ
ーストをスピンコートし(プロセス1)、これを120
℃×10分の熱処理による乾燥を行い乾燥ゲル膜を作製
した(プロセス2)。次いで、このようにして形成した
乾燥ゲル膜中の有機物の熱分解を行うため、450℃×
10分の大気中・大気圧での熱処理を行った(プロセス
3,仮焼成)。プロセス1〜3までを3回繰り返した
後、結晶化のために800℃×45分の大気中・大気圧
での熱処理を行った。再度この上にプロセス1〜3まで
を行ってアモルファスの膜を形成し、膜厚270nmの
BST誘電体薄膜3を得た。
【0044】次に、スクリーン印刷法によって上部電極
を形成するためのペーストとして、まずガラスフリーの
Ptペーストを準備した。これにバインダとしての(B
0. 8,Sr0.2)TiO3を形成するための材料である
ゾル状態の金属アルコキシドを1重量部の割合で混合す
ることにより、上部電極形成用Ptペーストを得た。上
記上部電極形成用Ptペーストを、誘電体薄膜3上にス
クリーン印刷法によって塗布し、60℃×30分間乾燥
処理した。この後、誘電体薄膜の結晶化を兼ねた800
℃×45分間大気中・大気圧で焼成し、膜厚0.5μm
のPt膜からなる上部電極4を形成した。
【0045】上記方法で作製した誘電体薄膜素子は容量
可変素子として使用可能であった。即ち、この上部電極
4と下部電極2の間にDC電圧を印加して、25℃、1
00kHzでの比誘電率、及び容量変化率を測定した。
図7に誘電体薄膜素子の比誘電率、及び容量変化率を示
す。この図に示すように、例えば0Vでの比誘電率=6
57、5V印加時での容量変化率=−48%といった特
性が得られている。
【0046】(実施例7)実施例1〜6では、上部及び
下部電極の材料としてPtを使用していたが、実施例7
ではAuを使用して作製した。図8に、本実施例7にか
かる高周波用容量可変素子の概略断面図を示す。この高
周波用容量可変素子は、セラミックス基板5上に、下部
電極6、誘電体薄膜7、上部電極8、エアブリッジ9、
Au/Tiの2層からなる上部積層電極10が、それぞ
れ順次形成された構成を有している。
【0047】以下、実施例7の誘電体薄膜素子の製造方
法について図8を用いて説明する。まず、セラミックス
基板5上にスクリーン印刷法を用いて市販のAuペース
トを塗布し、60℃×30分間乾燥処理した。この後、
800℃×10分間焼成し、膜厚0.5μmのAu膜か
らなる下部電極6を形成した。
【0048】次に、下部電極6上に、(Bax,S
1-x)TiO3(0.5≦x<1,BST)を形成する
ための材料としての金属アルコキシドからなるゾル状態
の誘電体薄膜形成用ペーストをスピンコートし(プロセ
ス1)、これを120℃×10分の熱処理による乾燥を
行い乾燥ゲル膜を作製した(プロセス2)。次いで、乾
燥ゲル膜中の有機物の熱分解を行うため、450℃×1
0分の大気中・大気圧での熱処理を行った(プロスセ
3,仮焼成)。プロセス1〜3までを4回繰り返した
後、結晶化のために800℃×45分の大気中・大気圧
での熱処理を行った。これにより、膜厚270nmのB
ST誘電体薄膜7を得た。この薄膜7はエッチングによ
り所定の形状になるように加工した。この薄膜7をスク
リーン印刷法により形成する場合には、前記金属アルコ
キシドからなるゾル状態の材料に有機バインダを粘度調
整のために加えてペーストとして使用すればよい。
【0049】次に、スクリーン印刷法によって上部電極
を形成するためのペーストとして、まずガラスフリーの
Auペーストを準備した。これにバインダとしての(B
0. 8,Sr0.2)TiO3を形成するための材料である
ゾル状態の金属アルコキシドを1重量部の割合で混合す
ることにより、上部電極形成用Auペーストを得た。上
記上部電極形成用Auペーストを、誘電体薄膜7上にス
クリーン印刷法によって塗布し、60℃×30分間乾燥
処理した。この後、800℃×10分間焼成し、膜厚
0.5μmのAu膜からなる上部電極8を形成した。次
いで、上部電極8をエッチングにより所定の形状になる
ように加工した。
【0050】更に、下部電極6、誘電体薄膜7及び上部
電極8の側壁かつセラミックス基板1上に、エアブリッ
ジ形成用レジストパターンを形成した。この後、上部積
層電極(第3電極)10のリフトオフ用レジストパター
ンを上部電極8上に形成した。最後に、上記基板上にT
i及びAuの蒸着源を用いたEB(Electron Beam)蒸
着法により、Ti:50nm、Au:1μmの順に成膜
した後、リフトオフにより加工して上部積層電極(第3
電極)10を形成した。
【0051】上記方法で作製した誘電体薄膜素子は高周
波用容量可変素子として使用可能であった。即ち、この
上部積層電極10と下部電極6の間にDC電圧を印加し
て、測定温度:25℃、測定周波数:0.1〜5GHz
での比誘電率、及び5GHzでの容量変化率を測定し
た。図9及び図10に誘電体薄膜中のBa量x=0.7
としたときの比誘電率、及び容量変化率を示す。この図
に示すように、例えば0V,5GHzでの比誘電率=4
68、5V印加時、5GHzでの容量変化率=−35%
といった特性が得られている。
【0052】(比較例1)実施例1〜6では、導電性酸
化物或いは誘電体の材料をバインダとして上部電極を形
成した。この比較例1では通常のガラス系バインダを用
いて上部電極を形成した。
【0053】以下、比較例1の誘電体薄膜素子の製造方
法について説明する。まず、実施例1〜4と同様の方法
で誘電体薄膜3まで形成した。次に、スクリーン印刷法
によって上部電極を形成するためのペーストとして、通
常のガラス系バインダのPtペーストを使用した。Pt
ペーストを誘電体薄膜3上にスクリーン印刷法によって
塗布し、60℃×30分間乾燥処理した。この後、80
0℃×10分間焼成し、膜厚0.5μmのPt膜からな
る上部電極4を形成した。なお、上記Ptペーストは、
70〜80重量部のPt、20〜30重量部の有機バイ
ンダ、2〜3重量部のガラス系バインダを含んでいた。
【0054】上記方法で作製した誘電体薄膜素子は容量
可変素子として使用可能であった。即ち、この上部電極
4と下部電極2の間にDC電圧を印加して、25℃、1
00kHzでの比誘電率、及び容量変化率を測定した。
図11に誘電体薄膜中のBa量x=0.7としたときの
比誘電率、及び容量変化率を示す。この図に示すよう
に、例えば0Vでの比誘電率=215、5V印加時での
容量変化率=−22%といった特性しか得られていな
い。
【0055】(比較例2)実施例7では、誘電体の材料
をバインダとした上部電極を形成した。この比較例2で
は通常のガラス系バインダを用いて上部電極を形成し
た。以下、本比較例2の誘電体薄膜素子の製造方法につ
いて説明する。まず、実施例7と同様の方法で誘電体薄
膜7まで形成した。
【0056】次に、スクリーン印刷法によって上部電極
8を形成するためのペーストとして、通常のガラス系バ
インダのAuペーストを使用した。Auペーストを誘電
体薄膜7上にスクリーン印刷法によって塗布し、60℃
×30分間乾燥処理した。この後、800℃×10分間
焼成し、膜厚0.5μmのAu膜からなる上部電極8を
形成した。
【0057】この工程以降は、実施例7と同様の方法を
用いた。上記方法で作製した誘電体薄膜素子は高周波用
容量可変素子として使用可能であった。即ち、この上部
積層電極10と下部電極6の間にDC電圧を印加して、
測定温度:25℃、測定周波数:0.1〜5GHzでの
比誘電率、及び5GHzでの容量変化率を測定した。図
12及び図13に誘電体薄膜中のBa量x=0.7とし
たときの比誘電率、及び容量変化率を示す。この図に示
すように、例えば0V,5GHzでの比誘電率=15
6、5V印加時、5GHzでの容量変化率=−22%と
いった特性しか得られていない。
【0058】
【発明の効果】本発明の誘電体薄膜素子は、導電性酸化
物或いは誘電体の材料をバインダとした上部電極を有す
るので、SiO2やSiNの数十倍から百倍もの比誘電
率を有する誘電体薄膜素子が得られる。また、容量変化
特性に優れた容量可変素子が得られる。
【0059】更に、SiやGaAs等の単結晶材料を用
いなくても良く、セラミックス基板上に簡易な印刷法と
簡単な真空プロセスで容易に形成できるため、生産設備
も含めて低コストでの素子作製が可能となる。更にま
た、薄膜素子であることから、小型・軽量・大容量のデ
バイスが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の誘電体薄膜素子の概略断面図である。
【図2】本発明の実施例1における誘電体薄膜素子の誘
電率及び容量変化特性を示す図である。
【図3】本発明の実施例2における誘電体薄膜素子の誘
電率及び容量変化特性を示す図である。
【図4】本発明の実施例3における誘電体薄膜素子の誘
電率及び容量変化特性を示す図である。
【図5】本発明の実施例4における誘電体薄膜素子の誘
電率及び容量変化特性を示す図である。
【図6】本発明の実施例5における誘電体薄膜素子の誘
電率及び容量変化特性を示す図である。
【図7】本発明の実施例6における誘電体薄膜素子の誘
電率及び容量変化特性を示す図である。
【図8】本発明にかかる高周波用容量可変素子を示す概
略断面図である。
【図9】本発明の実施例7における高周波用容量可変素
子の0.1〜5GHzでの誘電率を示す図である。
【図10】本発明の実施例7における高周波用容量可変
素子の5GHzでの誘電率及び容量変化特性を示す図で
ある。
【図11】比較例1における誘電体薄膜素子の誘電率及
び容量変化特性を示す図である。
【図12】比較例2における高周波容量可変素子の0.
1〜5GHzでの誘電率を示す図である。
【図13】比較例2における高周波容量可変素子の5G
Hzでの誘電率及び容量変化特性を示す図である。
【符号の説明】
1、5 セラミックス基板 2、6 下部電極 3、7 誘電体薄膜 4、8 上部電極 9 エアブリッジ 10 上部積層電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大谷 昇 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 5E082 AB03 BC39 EE04 EE23 EE27 FG03 FG26 FG54 KK01 MM24

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に少なくとも下部電極、誘電体薄
    膜と上部電極とが順次形成され、該上部電極が金属ペー
    ストを用いる塗布焼成法で形成され、金属ペーストが焼
    成後に誘電体薄膜と上部電極との間に低誘電率層を形成
    しない導電性酸化物、誘電体又はこれらの混合物の材料
    を含むことを特徴とする誘電体薄膜素子。
  2. 【請求項2】 導電性酸化物が、インジウムスズ酸化物
    である請求項1の素子。
  3. 【請求項3】 金属ペーストに含まれる誘電体が、誘電
    体薄膜より高い誘電率を有する請求項1の素子。
  4. 【請求項4】 上部電極が、誘電体薄膜と同じ誘電体を
    含む請求項1の素子。
  5. 【請求項5】 上部電極及び誘電体薄膜に含まれる誘電
    体が、バリウム、ストロンチウム及びチタンを含む請求
    項4の素子。
  6. 【請求項6】 上部電極が金を含むと共にその上に第3
    電極が形成され、誘電体薄膜素子が高周波用容量可変素
    子として使用される請求項1の素子。
  7. 【請求項7】 基板上に下部電極及び誘電体薄膜をこの
    順で形成し、誘電体薄膜上に焼成後に誘電体薄膜と上部
    電極との間に低誘電率層を形成しない導電性酸化物、誘
    電体又はこれらの混合物の材料からなるバインダを含む
    金属ペーストを塗布し、塗膜を焼成して上部電極を形成
    することを特徴とする誘電体薄膜素子の製造方法。
  8. 【請求項8】 誘電体薄膜と上部電極が、下部電極上に
    誘電体薄膜形成用のペーストを塗布及び仮焼成して仮焼
    成層を形成し、仮焼成層上に上部電極形成用の金属ペー
    ストを塗布した後、仮焼成層と塗膜を一括して焼成する
    ことにより形成される請求項7の製造方法。
  9. 【請求項9】 誘電体薄膜と上部電極が、下部電極上に
    誘電体薄膜形成用のペーストを塗布及び焼成して焼成層
    を形成し、焼成層上に誘電体薄膜形成用のペーストを塗
    布及び仮焼成して仮焼成層を形成し、仮焼成層上に上部
    電極形成用の金属ペーストを塗布した後、仮焼成層と塗
    膜を一括して焼成することにより形成される請求項7の
    製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004207622A (ja) * 2002-12-26 2004-07-22 Kyocera Corp 可変容量コンデンサ及びそれを用いた高周波部品
JP2006032326A (ja) * 2004-06-17 2006-02-02 Mitsubishi Materials Corp 薄膜電極用ペースト並びに薄膜電極及び薄膜素子の製造方法

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