JP2000113975A - 高周波加熱装置 - Google Patents

高周波加熱装置

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JP2000113975A
JP2000113975A JP28625398A JP28625398A JP2000113975A JP 2000113975 A JP2000113975 A JP 2000113975A JP 28625398 A JP28625398 A JP 28625398A JP 28625398 A JP28625398 A JP 28625398A JP 2000113975 A JP2000113975 A JP 2000113975A
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JP
Japan
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heating
heated
frequency
heating chamber
impedance
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JP28625398A
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English (en)
Inventor
Akiyoshi Fukumoto
明美 福本
Tomotaka Nobue
等隆 信江
Koji Yoshino
浩二 吉野
Tomoko Tani
谷  知子
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Priority to US09/743,404 priority patent/US6469286B1/en
Priority to EP99929726.0A priority patent/EP1096833B1/en
Priority to CNB998095516A priority patent/CN1144506C/zh
Priority to KR10-2001-7000288A priority patent/KR100380313B1/ko
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波加熱装置において、加熱室内のマイク
ロ波の分布を変化させて、被加熱物の加熱むらをなくす
こと。 【解決手段】 加熱室13内にマイクロ波を放射する給
電口16と、被加熱物を載置するターンテーブル14
と、加熱室13を形成する壁面18に設けた開孔部17
と、開孔部17を一端とする溝部19と、溝部19内に
設けた開孔部17のインピーダンスを可変するインピー
ダンス可変手段20を備え、インピーダンス可変手段2
0により加熱室13の壁面18の高周波電流の流れを乱
すことによってマイクロ波の分布を変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品等の被加熱物
を加熱する高周波加熱装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】以下、従来の高周波加熱装置について、
図7等を用いて説明する。図7は高周波加熱装置の概略
構成図である。1は高周波加熱装置本体、2はマイクロ
波を発生するマグネトロン(高周波発生手段)、3はマ
グネトロンから発生したマイクロ波を導く導波管、4は
食品等被加熱物を収容する加熱室、5は被加熱物を載置
するターンテーブル、6はターンテーブルを回転させる
モータ、7はマグネトロン2とモータ6を制御する制御
手段である。
【0003】加熱する場合は、ターンテーブルに食品等
の被加熱物を載置し、被加熱物に含まれる水分がマイク
ロ波を吸収して自己発熱する現象を利用する。
【0004】従来の高周波加熱装置の加熱室内では、高
周波発生手段から加熱室内へ放射されたマイクロ波は定
在波を発生し、マイクロ波の分布は変化しにくい。そこ
で、加熱室内のマイクロ波の分布を均一にしたり、被加
熱物に照射されるマイクロ波の状態を変化させるため
に、マイクロ波を反射する素材で構成されたスターラー
ファンを回転させる方法や、ターンテーブルを回転させ
たり、加熱室内に凹凸をつける方法などが採用されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の技術に
おいて、スターラーファンを回転させる方法は、マイク
ロ波を反射させてマイクロ波の入射角を変化させ、マイ
クロ波の分布の均一化を図っているが、その効果は十分
とは言い難い。また、ターンテーブルを回転させる方法
は、加熱室内のマイクロ波の分布を変化させることはで
きず、被加熱物は一定のマイクロ波分布の中を繰り返し
通過しながら加熱されるので、被加熱物に加熱むらが生
じてしまうという問題点がある。
【0006】また、加熱室内に凹凸をつける方法は、マ
イクロ波を乱反射し、マイクロ波の分布を変化させるこ
とはできるが、故意に加熱室内の分布を変化させること
ができないため、被加熱物を選択的に加熱することは非
常に困難である。
【0007】本発明は、上記課題を解決するものであ
り、加熱室内に生じるマイクロ波の分布を変化させて食
品等の被加熱物に応じたマイクロ波の分布を発生させ、
被加熱物の加熱むらをなくす高周波加熱装置を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明は、加熱室を形成する壁面に設けた開孔部
と、前記開孔部を一端とする溝部と、前記溝部内に設け
た前記開孔部のインピーダンスを可変するインピーダン
ス可変手段と、被加熱物の加熱情報に基づいてインピー
ダンス可変手段を制御する制御手段とを備えるものであ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】請求項1記載の発明は、被加熱物
を収納する加熱室と、前記加熱室内に放射する高周波を
発生する高周波発生手段と、前記高周波発生手段によっ
て発生した高周波を前記加熱室に放射する給電口と、前
記加熱室を形成する壁面に設けた開孔部と、前記開孔部
を一端とする溝部と、前記溝部内に設けた前記開孔部の
インピーダンスを可変するインピーダンス可変手段と、
前記被加熱物の加熱情報に基づいてインピーダンス可変
手段を制御する制御手段とを備えるものである。
【0010】上記構成により、インピーダンス可変手段
により壁面の高周波電流の流れを変化させることによっ
て加熱室内のマイクロ波の分布を変化させることがで
き、被加熱物の加熱むらをなくすことができる。
【0011】請求項2記載の発明は、特に、インピーダ
ンス可変手段を、開孔部を一端とする溝部内に回転可能
に支持された低誘電損失の材料からなる回転板で構成す
ることにより、インピーダンス可変手段と壁面溝部との
絶縁破壊に伴うスパーク発生を防止するとともに溝部を
コンパクトな形状にできる。
【0012】請求項3記載の発明は、特に、制御手段へ
の加熱情報を、被加熱物の加熱方法として選択入力され
る加熱情報とすることにより、選択入力された加熱情報
(例えば再加熱調理、解凍調理など)によってインピー
ダンス可変手段を加熱前に制御でき、被加熱物に適した
加熱を行い、加熱むらをなくすことができる。
【0013】請求項4記載の発明は、特に、制御手段へ
の加熱情報を、被加熱物の加熱前に被加熱物から得られ
る物理情報とすることにより、被加熱物の加熱前に得ら
れる物理情報(例えば重量、被加熱物の温度など)によ
ってインピーダンス可変手段を制御するものでり、被加
熱物の状態により適した加熱を行い、加熱むらをなくす
ことができる。
【0014】請求項5記載の発明は、特に、制御手段へ
の加熱情報を、被加熱物を加熱中に高周波加熱装置また
は被加熱物から得られる物理情報とすることにより、こ
の物理情報(例えば加熱室内の電磁波分布情報、被加熱
物の温度など)によってインピーダンス可変手段を制御
し、加熱中に被加熱物の過熱状態に応じてマイクロ波の
分布強度を変化させることができ、被加熱物の加熱むら
をよりなくすことができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について添付図面を用
いて説明する。
【0016】(実施例1)図1は、本発明の第1の実施
例を示す高周波加熱装置の概略構成図、図2は図1の高
周波加熱装置の外観図である。
【0017】図1および図2において10は高周波加熱
装置本体、11はマイクロ波を発生するマグネトロン
(高周波発生手段)、12はマグネトロン11からのマ
イクロ波を導く導波管、13は被加熱物を収容する加熱
室で、金属で構成されている。14は被加熱物を載置す
るターンテーブル、15はターンテーブル14を回転駆
動するモータである。16はマグネトロン11から発生
したマイクロ波を加熱室13内に放射する給電口であ
る。17は加熱室13内の壁面18に設けた開孔部で、
19は開孔部17を一端とする溝部であり、溝部19を
伝搬するマイクロ波の波長の約1/2の溝深さで構成し
ている。20は金属板からなるインピーダンス可変手段
であり、金属板の両端に突起を設け、溝部19の深さの
約1/2の位置に設けた孔に突起をはめ込んで回転支持
されている。溝部19の孔の周囲には樹脂等が塗布され
ており、放電を防ぐ。21はインピーダンス可変手段2
0を回転駆動するモータである。22はモータ21を制
御する制御手段である。
【0018】次に、上記構成において動作を説明する。
加熱する場合は、ターンテーブル14上に食品等の被加
熱物を置く。加熱するときは加熱スイッチ等の信号か
ら、制御手段22に加熱情報が送られる。加熱情報によ
り制御手段22はマグネトロン11からマイクロ波を発
生させる。発生したマイクロ波は導波管12を伝搬し、
給電口16から加熱室13内に放射される。また、制御
手段22はインピーダンス可変手段20の金属板を回転
制御する。
【0019】加熱室13内に生じるマイクロ波分布に応
じて加熱室13の壁面18には高周波電流が流れる。イ
ンピーダンス可変手段20の金属板が加熱室13底部に
対して水平に位置するときは壁面18には高周波電流が
流れるが、金属板21が加熱室13底部に対して垂直に
位置するときは、インピーダンス可変手段20によって
壁面18に切れ目が生じ、この高周波電流の流れが乱れ
る。よって、壁面18に開孔部17を設けていない場合
に生じるマイクロ波分布とは異なった分布を加熱室13
内に生じさせることができる。
【0020】この実施例の図1および図2ではインピー
ダンス可変手段20の金属板は加熱室13底面に対して
垂直に位置している。また、開孔部17は加熱室13内
に横長になる方向に配設されているが、開孔部17が縦
長になるように配設されていても構わない。
【0021】食品等の被加熱物は、マイクロ波の強度が
強い部分に位置するほど加熱されやすいため、被加熱物
の加熱むらをなくすには、マイクロ波分布を均一にす
る、あるいはマイクロ波の強度の強弱を同じ位置で交互
に発生させる等の制御を行う必要がある。
【0022】本実施例において、インピーダンス可変手
段20の金属板が加熱室13底部に対して垂直、あるい
は水平に位置した場合の高周波加熱装置の加熱室内のマ
イクロ波の強度分布の実験結果を(表1)に示す。単位
はdBで表示している。ここで、(表1)は加熱室底面
の4分の1の面積相当を示している。
【0023】
【表1】
【0024】インピーダンス可変手段20の金属板を加
熱室13底面に対して水平にすると、垂直のときにはマ
イクロ波の強度が弱かった部分のマイクロ波強度が強く
なった。
【0025】以上のようにインピーダンス可変手段によ
り、加熱室内のマイクロ波の分布は変化した。
【0026】これにより、被加熱物の加熱むらをなくす
ことができる。
【0027】(実施例2)次に、本発明の第2の実施例
について説明する。図3は本発明の第2の実施例を示す
高周波加熱装置の概略構成図である。
【0028】図3において、本発明の実施例2と実施例
1との相違点を説明する。インピーダンス可変手段23
には低誘電損失の材料からなる回転板23aにて構成さ
れている。回転板23aは両端に突起を設け、溝部24
の孔に突起をはめ込んで回転支持されている。21は回
転板23aを回転させるためのモータであり、制御手段
22により制御される。
【0029】加熱スイッチ等の信号から、制御手段22
はモータ21に信号を送り、回転板23aの回転、停止
の制御を行う。このとき、回転板23aの動作は常に回
転していてもよいし、加熱室13底面と垂直あるいは水
平方向になるように停止させてもよいし、回転、停止を
一定時間ごとに繰り返すようにしてもかまわない。回転
板23aは比誘電率が5以上の低誘電損失材料(例えば
アルミナ、ムライトなど)で構成している。溝部24の
溝深さは回転板23aが加熱室13底面に対して垂直の
ときに開孔部17に生じるインピーダンスを極めて小さ
い値(理想的にはゼロ)になるように決めている。具体
的な構成例としては、回転板23aは比誘電率約10、
板厚5mmのアルミナ材、溝部24は溝深さ40mm、
開孔部17は幅80mm、高さ15mm、回転板23a
は溝部24の深さ方向の中央としている。従って、回転
板23aの向きが加熱室13底面に対して垂直のとき
は、壁面18に高周波電流が流れるが、回転板23aの
向きが加熱室13底面に対して水平のときは、開孔部1
7のインピーダンスが大きな値となり壁面18に流れる
高周波電流が乱れる。
【0030】インピーダンス可変手段23に設ける回転
板23aは、比誘電率が高い場合は板厚の薄いもの、比
誘電率が低い場合は板厚の厚いものの組み合わせが望ま
しい。
【0031】本実施例において、インピーダンス可変手
段23の回転板23aが加熱室13底面に対して垂直あ
るいは水平の場合の高周波加熱装置の加熱室内の電界強
度分布の実験結果を(表2)に示す。
【0032】
【表2】
【0033】以上のように、インピーダンス可変手段2
3の回転板23aの方向が変化することにより、加熱室
13内のマイクロ波の分布は変化した。
【0034】これにより、マイクロ波の分布を変化さ
せ、被加熱物の加熱むらをなくすことができる。
【0035】(実施例3)次に、本発明の第3の実施例
について説明する。図4は本発明の第3の実施例を示す
高周波加熱装置の外観図である。
【0036】図4において、本発明の実施例3と実施例
2との相違点を説明する。25は加熱スイッチである。
加熱スイッチ25は被加熱物の加熱方法として選択入力
されるメニュースイッチであり、解凍、再加熱、加熱
等、被加熱物の加熱方法を選択することができる。加熱
スイッチ25を押すと、加熱スイッチ25は制御手段2
2に被加熱物の加熱方法に関する信号を送る。制御手段
22は加熱スイッチ25の信号により、マグネトロン1
1およびモータ21を制御する。
【0037】被加熱物とマイクロ波加熱の関係におい
て、被加熱物の温度が0℃以下の場合は、マイクロ波の
浸透深さは長く、マイクロ波はほとんど被加熱物を透過
する。被加熱物の温度が0℃以上になるとマイクロ波の
浸透深さは短くなり、100℃に近づくに従い、マイク
ロ波の浸透深さは再び長くなる。ただし、0℃以下のと
きの約100分の1以下である。そのため、被加熱物の
温度が0℃以下のときは加熱室13の中心部にマイクロ
波を集中させ、0℃以上になると加熱室13内が均一な
マイクロ波の分布になるような制御をする必要がある。
【0038】本実施例において、インピーダンス可変手
段23の回転板23aの方向を加熱室13底面に対して
垂直にすると加熱室13の中心部のマイクロ波は弱くな
り、水平にすると加熱室13の中心部は強くなった。
【0039】被加熱物の温度が0℃以下のときは回転板
23aの方向を加熱室13底面に対して水平とし、被加
熱物の中心にマイクロ波を集中させて加熱し、被加熱物
の温度を上げるようにする。一方、被加熱物の温度が0
℃以上のときは回転板23aの方向を底面に対して垂直
にして均一なマイクロ波分布で加熱する。
【0040】このように、被加熱物の加熱方法を選択入
力し、加熱情報として制御手段に送り、インピーダンス
可変手段を制御することにより、被加熱物の加熱むらを
なくすことができる。
【0041】(実施例4)次に、本発明の第4の実施例
について説明する。図5は本発明の第4の実施例を示す
高周波加熱装置の概略構成図である。
【0042】図5において、実施例4と実施例3との相
違点を説明する。加熱室13壁面には被加熱物の加熱前
の状態を検出する検出手段26が設けられている。検出
手段26は制御手段22とつながっており、食品等被加
熱物をターンテーブル14上に載置すると、検出手段2
6が被加熱物の加熱前の状態を検出し、制御手段22へ
信号を送る。検出手段26は加熱前の被加熱物の重量、
形状、温度などを1項目以上検出する。制御手段22は
検出手段26の信号から、マグネトロン11とモータ2
1を制御する。
【0043】検出手段26は加熱前の被加熱物の状態が
検出できるのであれば、加熱室13壁面だけでなく、加
熱室13内のいずれに設けても構わない。
【0044】被加熱物の形状とマイクロ波加熱の関係に
おいて、マイクロ波加熱では被加熱物の形状が四角のと
きは四隅から、円盤状で径大のときは周囲、径小のとき
は中心部から加熱される。そのため、被加熱物の形状が
四角、あるいは径大の円盤状のときは中心にマイクロ波
を集中させ、径小の円盤状のときは周囲にマイクロ波を
集中させるような制御をする必要がある。
【0045】本実施例において、検出手段26が加熱前
の被加熱物の形状を検出する場合、インピーダンス可変
手段23の回転板23aを加熱室13底面に対して垂直
にすると加熱室13の中心部のマイクロ波は弱くなり、
水平にすると加熱室13の中心部の電界は強くなった。
【0046】よって、被加熱物の形状が四角、あるいは
径大の円盤状のときは回転板23aを加熱室13底面に
対して水平にし、径小の円盤状のときは回転板23aの
向きを加熱室13底面に対して垂直にすることによって
被加熱物の加熱むらをなくすことができる。
【0047】(実施例5)次に、本発明の第5の実施例
について説明する。図6は本発明の第5の実施例を示す
高周波加熱装置の概略構成図である。
【0048】図6において、実施例5と実施例4との相
違点を説明する。加熱室13内には検出手段27が設け
られている。検出手段27は制御手段22とつながって
いる。高周波加熱装置本体10が動作すると検出手段2
7も同時に作動し、マグネトロン11の出力や加熱時
間、加熱室13内の温度や被加熱物の温度等を検出す
る。被加熱物の温度や加熱時間等を検出すると、検出手
段27は制御手段22に信号を送る。制御手段22は検
出手段27の信号からモータ21を制御し、回転板23
aの向きを変化させる。この実施例の場合、検出手段2
7は壁面18の上部に配設されているが、加熱室13内
であればどこに配設してもかまわない。
【0049】加熱初期の被加熱物の温度がほぼ室温であ
るときには、被加熱物を素早く昇温させるために加熱室
13中央にマイクロ波を集中させ、加熱が進み、被加熱
物の温度が上昇すると均一なマイクロ波分布にして被加
熱物の加熱むらをなくすような制御をする必要がある。
【0050】この実施例の場合、インピーダンス可変手
段23の回転板23aを加熱室13底面に対して垂直に
すると加熱室13の中心部のマイクロ波は弱くなり、水
平にすると加熱室13の中心部のマイクロ波は強くなっ
た。
【0051】よって、加熱初期は被加熱物が低温である
ため、回転板23aを加熱室13底面に対して水平にな
るようにし、加熱終期に近づくに従って回転板23aを
加熱室13底面に対して垂直になるように制御すればよ
い。
【0052】また、検出手段27は給電口16から放射
されたマイクロ波が加熱室13から反射して再びマグネ
トロン11へ戻る強さを検出して制御手段22へ信号を
送る方法でもかまわない。この場合、被加熱物が低温で
あるほどマイクロ波の吸収量は多いのでマグネトロン1
1への反射は小さく、被加熱物の温度が上昇するに従っ
て被加熱物のマイクロ波の吸収量が減少し、マグネトロ
ン11への反射は大きくなる。つまり、マグネトロン1
1への反射が少ない場合は、被加熱物の温度が低いと判
断し、加熱室13中央部にマイクロ波を集中させる。一
方、マグネトロン11への反射が多くなると、被加熱物
の温度が高くなったと判断し、均一なマイクロ波分布下
で加熱する。
【0053】このように、高周波加熱装置の動作状態ま
たは加熱中の被加熱物から得られる物理情報を加熱情報
として制御手段に送り、インピーダンス可変手段を制御
することにより、被加熱物の加熱むらをなくすことがで
きる。
【0054】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の高周波加
熱装置によれば、インピーダンス可変手段により開孔部
のインピーダンスを可変して、壁面の高周波電流の流れ
を変化させることによって加熱室内のマイクロ波の分布
を変化させることができ、被加熱物の加熱むらをなくす
ことができる。
【0055】また、請求項2記載の高周波加熱装置によ
れば、特に、インピーダンス可変手段と溝部壁面との絶
縁破壊に伴うスパーク発生を防止するとともに、溝部を
コンパクトな形状で構成でき、加熱室壁面と高周波加熱
装置本体との隙間に容易に実装できる。
【0056】また、請求項3記載の高周波加熱装置によ
れば、特に、選択入力された加熱情報(例えば再加熱調
理、解凍調理など)によってインピーダンス可変手段を
加熱前に制御することにより、被加熱物に適した加熱を
行い、加熱むらをなくすことができる。
【0057】また、請求項4記載の高周波加熱装置によ
れば、特に、被加熱物の加熱前に得られる物理情報(例
えば重量、被加熱物の温度など)によってインピーダン
ス可変手段を制御することにより、被加熱物の状態によ
り適した加熱を行い、加熱むらをなくすことができる。
【0058】また、請求項5記載の高周波加熱装置によ
れば、特に、被加熱物を加熱中の高周波加熱装置または
被加熱物から得られる物理情報(例えば加熱室内の電磁
波分布情報、被加熱物の温度など)によってインピーダ
ンス可変手段を制御し、加熱中に被加熱物の加熱状態に
応じてマイクロ波の分布強度を変化させることにより、
被加熱物の加熱むらをよりなくすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す高周波加熱装置の
概略構成図
【図2】同、高周波加熱装置の外観斜視図
【図3】本発明の第2の実施例を示す高周波加熱装置の
概略構成図
【図4】本発明の第3の実施例を示す高周波加熱装置の
外観斜視図
【図5】本発明の第4の実施例を示す高周波加熱装置の
概略構成図
【図6】本発明の第5の実施例を示す高周波加熱装置の
概略構成図
【図7】従来の高周波加熱装置の概略構成図
【符号の説明】
11 マグネトロン(高周波発生手段) 13 加熱室 16 給電口 17 開孔部 18 壁面 19、24 溝部 20、23 インピーダンス可変手段 21 モータ 22 制御手段 23a 回転板 26 検出手段 27 検出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉野 浩二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 谷 知子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3K086 AA01 BA08 BB08 CB03 CB04 CB05 CD01 CD09 DB16 FA08 3K090 AA01 AA11 AB02 AB03 BB01 CA01 CA22 CA30 EA01 EB02 EC01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加熱物を収納する加熱室と、前記加熱
    室内に放射する高周波を発生する高周波発生手段と、前
    記高周波発生手段によって発生した高周波を前記加熱室
    に放射する給電口と、前記加熱室を形成する壁面に設け
    た開孔部と、前記開孔部を一端とする溝部と、前記溝部
    内に設けた前記開孔部のインピーダンスを可変するイン
    ピーダンス可変手段と、前記被加熱物の加熱情報に基づ
    いて前記インピーダンス可変手段を制御する制御手段と
    を備えた高周波加熱装置。
  2. 【請求項2】 インピーダンス可変手段は、開孔部を一
    端とする溝部内に回転可能に支持された低誘電損失の材
    料からなる回転板で構成されてなる請求項1記載の高周
    波加熱装置。
  3. 【請求項3】 制御手段への加熱情報は、被加熱物の加
    熱方法として選択入力されてなる請求項1または2記載
    の高周波加熱装置。
  4. 【請求項4】 制御手段への加熱情報は、被加熱物の加
    熱前に被加熱物から得られる物理情報としてなる請求項
    1〜3のいずれか1項記載の高周波加熱装置。
  5. 【請求項5】 制御手段への加熱情報は、被加熱物を加
    熱中に高周波加熱装置または被加熱物から得られる物理
    情報としてなる請求項1〜4のいずれか1項記載の高周
    波加熱装置。
JP28625398A 1997-11-13 1998-10-08 高周波加熱装置 Pending JP2000113975A (ja)

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JP28625398A JP2000113975A (ja) 1998-10-08 1998-10-08 高周波加熱装置
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