JP2001307868A - 高周波加熱装置 - Google Patents

高周波加熱装置

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JP2001307868A
JP2001307868A JP2000122721A JP2000122721A JP2001307868A JP 2001307868 A JP2001307868 A JP 2001307868A JP 2000122721 A JP2000122721 A JP 2000122721A JP 2000122721 A JP2000122721 A JP 2000122721A JP 2001307868 A JP2001307868 A JP 2001307868A
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等隆 信江
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明美 福本
Koji Yoshino
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被加熱物を移動させることなく加熱の均一化
を図るものにおいて、特に被加熱物の高さ方向の加熱領
域を選択指定できる高周波加熱装置を提供する。 【解決手段】 加熱室10を形成する奥側面13に給電
部19に生じる電気力線の方向である周回線20を横切
って設けた開孔部22と、開孔部22に接続した溝部と
溝部内に設け回転駆動する誘電体からなる回転板とで構
成したインピーダンス可変手段25と、制御手段とを備
え、回転板を制御して開孔部のインピーダンスを誘導性
リアクタンスおよび/または容量性リアクタンスとして
加熱室の見かけ上の大きさを変化させることで加熱室内
のマイクロ波分布を変えて被加熱物の高さ方向の加熱領
域を可変制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波エネル
ギを用いて被加熱物を誘電加熱する高周波加熱装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の高周波加熱装置のマイクロ波空間
である加熱室は、加熱室内に収納された被加熱物の加熱
の均一化を図ることに主眼がおかれこの加熱の均一化の
手段として、電波攪拌方式、被加熱物回転方式、複数給
電方式あるいは加熱室壁面の凹凸形状などが実用化され
ている。
【0003】電波攪拌方式は、加熱室内に設けた金属性
の板状羽根を回転駆動させる構成からなる。この方式
は、加熱室を形成する金属境界面や被加熱物の表面で反
射を繰り返しながら伝搬しているマイクロ波が金属性の
板状羽根によっても反射する。この金属性の板状羽根か
らのマイクロ波の反射は、板状羽根が無い場合と比べ
て、加熱室内でのマイクロ波の伝搬経路を増加させるも
のであり、被加熱物全体にマイクロ波を乱反射させて被
加熱物の加熱の均一化を促進させるものである。
【0004】被加熱物回転方式は、被加熱物を載置する
載置皿を回転駆動させる構成からなる。この方式では、
加熱室の構造とその内部に収納した被加熱物の種類や形
状等により決定された加熱室内に生じるマイクロ波の伝
搬分布に対して、被加熱物の方を移動させ被加熱物全体
にマイクロ波を伝搬させ被加熱物の加熱の均一化を促進
させるものである。
【0005】複数給電方式は、加熱室を形成する金属境
界面の複数の個所から加熱室内にマイクロ波を給電する
構成からなる。この方式は、単一の給電と比べて最も大
きな特徴は、位相の異なった複数のマイクロ波が加熱室
内に給電されることである。加熱室内に位相の異なるマ
イクロ波を伝搬させることにより、上記電波攪拌方式と
同様に加熱室内にマイクロ波の乱反射状態を生じさせる
ものである。
【0006】加熱室壁面の凹凸形状方式は、加熱室を形
成する金属境界面に凹凸を設けた構成からなる。この方
式は、凹凸を有する金属境界面によってマイクロ波を乱
反射させるものである。
【0007】また特開平8−330066号公報の高周
波加熱装置は、加熱室の壁面に流れる高周波電流の流れ
る方向を可変することにより、加熱室内に生じる励振モ
ードを切換える技術を開示している。この技術は、同一
面上に複数個の開口を整列配設した板体を用い、前記板
体の前記開口が配設された板体面をマイクロ波キャビテ
ィ壁面と略同一面上に配置させ、板体を回転駆動する構
成としている。そして、板体を回転して開口の長軸の向
きを変えることで加熱室壁面を流れる高周波電流の方向
を変えている。この高周波電流の方向を変えることでキ
ャビティ内の励振モードを変更させるものである。これ
により、被加熱物に適応した励振モードを選択して被加
熱物に合った加熱分布を得ようとするものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
電波攪拌方式の加熱室は、金属性板状羽根に入射したマ
イクロ波の反射方向を四方八方に反射させるものであ
り、特定領域に向けて反射させることは難しい。また金
属性板状羽根を所定位置に停止させた場合でも特定領域
を加熱することは難しい。このため、被加熱物の特定領
域を選択的に誘電加熱することは困難である。
【0009】また、被加熱物回転方式は、加熱室内に生
じるマイクロ波分布に対して被加熱物自身を回転移動さ
せて被加熱物の加熱の均一化を図るものであり、加熱室
内に生じたマイクロ波分布を故意に変化させるものでは
なく選択された特定領域を加熱することは難しい。
【0010】複数給電方式は、理想的な挙動としては前
述したとおりであるが、一つの給電部から放射されるマ
イクロ波の挙動が他の給電部から放射されたマイクロ波
からの影響を受ける。このため、給電部が複数個あって
も、その複数の給電構成によって決定される特定のマイ
クロ波伝搬が加熱室内に生じ、加熱領域を選択すること
は難しい。
【0011】さらに、加熱室壁面の凹凸形状構造は被加
熱物の加熱の均一化を促進できうる乱反射を加熱室内に
生じさせるものであり、加熱領域を選択することは難し
い。
【0012】さらにまた特開平8−330066号公報
の技術は開口を回転させる構成であり、加熱室内で金属
部材を回転させることに付随するスパーク発生の解消な
どの構造の複雑化を伴っている。また、加熱室に放射さ
れたマイクロ波の波長に対して開口の長軸寸法を波長寸
法の1/2以上とする開口を回転させる構成であり、こ
の開口を回転させるために必要な回転領域は開口を配設
した加熱室の一壁面上で大きな面積を占める。このよう
な大きな構造の場合、加熱室全体のマイクロ波分布が変
化するので選択された特定領域にマイクロ波を集中させ
ることが難しい。
【0013】本発明は、加熱室に生じるマイクロ波分布
を故意に可変制御し、被加熱物を移動させることなく被
加熱物の加熱の均一化を図るものにおいて、特に被加熱
物の高さ方向の加熱領域を選択指定できる高周波加熱装
置を提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の高周波加熱装置
は上記課題を解決するために、マイクロ波が給電される
加熱室の大きさをマイクロ波作用において可変する手段
を備えた構成としてあり、この手段としては例えば加熱
室内にマイクロ波を供給する給電部に生じる電気力線の
方向と同じ方向に前記加熱室を形成する金属壁面を周回
する時の周回線を横切って設けた開孔部と、前記開孔部
のインピーダンスの虚数成分が誘導性リアクタンス値お
よび/または容量性リアクタンス値となるように変化さ
せるインピーダンス可変手段で構成してある。
【0015】上記発明によれば、加熱室の実質的な大き
さを変更することなく加熱室内のマイクロ波伝搬特性を
変化させることができ、加熱室内でのマイクロ波の分散
化あるいは特定領域へのマイクロ波の集中化を行うこと
により被加熱物の加熱の均一化あるいは被加熱物の特定
領域の加熱を促進することができる。そして例えばで例
示した構成によれば、加熱室に給電されたマイクロ波は
加熱室を形成する金属壁面で反射し加熱室内には特定の
マイクロ波分布が生じる。加熱室の金属壁面でのマイク
ロ波の入射波と反射波との位相差は180度である。一
方金属壁面に設けた開孔部における入射波と反射波との
位相差は、開孔部のインピーダンス値が零の場合は18
0度、インピーダンス値が無限大の場合は0度、誘導性
リアクタンスの場合は入射波に対して反射波の位相が遅
れ、容量性リアクタンスの場合は位相が進む。入射波と
反射波との位相の変化に伴って加熱室の見掛け上の大き
さが変化する。誘導性リアクタンスの場合はマイクロ波
的作用より加熱室の大きさが見掛け上大きくなり、一方
容量性リアクタンスの場合は小さくなる。これは、たと
えば加熱室内に収納した被加熱物と給電部との見掛け上
の距離を変化させるようなものである。この現象を利用
することで被加熱物の平面上の加熱領域を可変したり、
被加熱物の高さ方向の加熱領域を可変させることがで
き、被加熱物を移動させることなく被加熱物の加熱の均
一化を図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1の高周波加熱装
置は、マイクロ波が給電される加熱室の大きさをマイク
ロ波作用において可変する手段を備えている。そして、
加熱室の実質的な大きさを変更することなく加熱室内の
マイクロ波伝搬特性を変化させることができ、加熱室内
でのマイクロ波の分散化あるいは特定領域へのマイクロ
波の集中化を行うことにより被加熱物の加熱の均一化あ
るいは被加熱物の特定領域の加熱を促進することができ
る。
【0017】本発明の請求項2の高周波加熱装置は、マ
イクロ波を実質的に閉じ込める金属壁面と、前記金属壁
面によって構成した空間内にマイクロ波を供給する給電
部と、前記給電部に生じる電気力線の方向と同じ方向に
前記金属壁面を周回する時の周回線を横切って設けた開
孔部と、前記開孔部のインピーダンスの虚数成分が誘導
性リアクタンス値および/または容量性リアクタンス値
となるように変化させるインピーダンス可変手段とを備
えている。そして、開孔部における入射波と反射波との
位相差を開孔部のインピーダンスによって変化させる。
この入射波と反射波との位相差の変化は加熱室の見掛け
上の大きさを変化させる。開孔部のインピーダンスが誘
導性リアクタンスの場合はマイクロ波的作用より加熱室
の大きさが見掛け上大きくなり、一方容量性リアクタン
スの場合は小さくなる。これは、たとえば加熱室内に収
納した被加熱物と給電部との見掛け上の距離を変化させ
るようなものである。この現象を利用することで被加熱
物の平面上の加熱領域を可変したり、被加熱物の高さ方
向の加熱領域を可変させることができ、被加熱物を移動
させることなく被加熱物の加熱の均一化を図ることがで
きる。
【0018】本発明の請求項3の高周波加熱装置は、イ
ンピーダンス可変手段は、前記開孔部を開放端とし終端
を閉じた溝部と、前記溝部内に回転可能に支持した回転
板と、前記回転板を回転駆動する手段とから構成してい
る。そして、回転板の溝部内での支持角度を変えること
で開孔部のインピーダンスを変化させる。これにより、
被加熱物の誘電加熱を中断させることなく開孔部のイン
ピーダンスを可変制御して被加熱物の加熱領域を可変制
御できるので使い勝手のよい装置を提供できる。
【0019】本発明の請求項4の高周波加熱装置は、前
記回転板の幅広面を前記溝部終端面に対して略平行に支
持した時に前記開孔部のインピーダンスの虚数成分を誘
導性リアクタンス値または略零にすることを特徴として
いる。そして、回転板の幅広面を溝部終端面に対して略
平行にした状態は開孔部から溝部終端側を見たときの開
孔部における電圧反射係数の位相値がスミスチャート上
で最も時計方向に位置付けされる。従って、回転板の幅
広面を溝部終端面に対して略平行状態から変化させると
開孔部における電圧反射係数の位相値はスミスチャート
上で反時計方向に変化する。回転板の幅広面が溝部終端
面に対して略平行の状態にある時の開孔部のインピーダ
ンスを規定することで開孔部のインピーダンス変化範囲
を明らかにすることができる。この特性を利用すること
で被加熱物の加熱の均一化あるいは特定領域の選択加熱
を実現させるために要求される加熱室のマイクロ波特性
を明らかにでき、所望の特性を有する加熱室にインピー
ダンス可変手段を実装することで被加熱物を所望状態に
加熱するためのインピーダンス可変手段の制御内容を明
らかにでき加熱の制御性を高めることができる。
【0020】本発明の請求項5記載の高周波加熱装置
は、前記回転板の支持角度を検出判定する機能を有して
いる。そして、回転板の角度をきめ細やかに制御するこ
とを可能にし被加熱物の加熱の均一化あるいは特定領域
を集中加熱する制御条件を再現性よく実現できる。
【0021】本発明の請求項6記載の高周波加熱装置
は、前記回転板は使用するマイクロ波帯において低誘電
損失材料の誘電体としたことを特徴としている。そし
て、誘電体を回転板に使用することで回転板と溝部を形
成する壁面との間でのスパーク発生を防止できるので、
加熱室内に供給するマイクロ波電力が1000Wを超過
するような高周波加熱装置に対しても本発明のインピー
ダンス可変手段を実装して所望の加熱特性とその作用を
実用することができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
【0023】(実施例1)図1は本発明の実施例1を示
す高周波加熱装置の外観構成図、図2は図1の要部断面
構成図である。
【0024】図1および図2において、加熱室10は金
属材料から構成された金属境界部である右側壁面11、
左側壁面12、奥壁面13、上壁面14、底壁面15及
び被加熱物を加熱室10内に出し入れする開閉壁面であ
る開閉扉16により略直方体形状に構成され、給電され
たマイクロ波をその内部に実質的に閉じ込めるように形
成している。17は加熱室10に給電するマイクロ波を
発生するマイクロ波発生手段であるマグネトロン、18
はマグネトロン17が発生したマイクロ波を加熱室10
に導く導波管、19は加熱室10と導波管18とをマイ
クロ波的に結合するとともにマグネトロン17が発生し
たマイクロ波を加熱室10内に放射する給電部であり開
閉扉16から見て奥壁面13の左右方向の略中央に設け
ている。20は周回線を示し、給電部19の左右方向の
略中央に生じる電気力線の方向と同じ方向に加熱室10
を周回した時の基準線である。
【0025】21、22、23は奥壁面13に設けた開
孔部であり、略矩形の孔形状から構成している。開孔部
22が本発明に係わるものであり、周回線20を横切っ
て設けている。開孔部21、23は周回線20を線対称
として設けている。開孔部21、22、23にはそれぞ
れの開孔部のインピーダンスを変化させるためのインピ
ーダンス可変手段24、25、26を加熱室10の外側
に設けている。このインピーダンス可変手段は、それぞ
れの開孔部21、22、23と空間的に連続して形成し
ている。インピーダンス可変手段の詳細な説明は後述す
るが、概要を図2を用いて説明する。図2は周回線20
の断面図を示している。インピーダンス可変手段25
は、開孔部22を開放端とし終端27を閉じた溝部28
と、溝部28内において回転可能に支持した使用するマ
イクロ波周波数帯において誘電損失が小さくかつ材料の
比誘電率が望ましくは7以上の誘電体材料の回転板29
とから構成している。また、回転板29の回転支持角度
を検出する角度検出手段30と回転板29を回転駆動す
る回転駆動手段31を備えている。なお、開孔部21、
23も同様構成要素からなるインピーダンス可変手段2
4、26を設けている。
【0026】また、32は装置本体前面に設けられた操
作部であり、操作部32内には被加熱物の加熱領域を選
択する加熱領域選択入力部33と被加熱物へのマイクロ
波の流れを表示する表示手段34を設けている。これら
についての詳細は後述する。
【0027】35はマグネトロン17を駆動するインバ
ータ駆動電源部、36は装置全体の動作を制御する制御
手段である。37は赤外線温度検出手段であり右側壁面
11に設けた孔38を介して被加熱物の表面温度を検出
し検出した信号は制御手段36に入力させている。制御
手段36は、操作部32から入力された加熱情報、赤外
線温度検出手段37および角度検出手段30からの信号
に基いて、インバータ駆動電源部35の動作およびイン
ピーダンス可変手段24、25、26のそれぞれの回転
板を回転駆動する回転駆動手段の動作を制御して加熱室
10内に収納された被加熱物を誘電加熱する。
【0028】また39は被加熱物を載置するセラミック
材料からなる載置台、40は開閉扉16の略中央部に配
設され加熱室10内を透視できるパンチング孔構成の透
視窓、41は開閉扉16の閉成状態を判別するドアラッ
チスイッチである。また底壁面15および上壁面14の
加熱室10の外側には輻射加熱用のヒータ(図示してい
ない)を設けている。
【0029】図3は図1の操作部の拡大構成図を示す。
図において、本発明に係る特徴的な構成について説明す
る。操作部32には、被加熱物を加熱調理する際に使用
者が選択入力する様々な入力アイテムを配置している。
その一つは、被加熱物の加熱方法メニューに係る選択入
力アイテムであり、「解凍」キー42、再加熱用の「あ
たため」キー43および「オーブン」キー44を配置し
ている。これらの入力キーは被加熱物の誘電加熱あるい
は輻射加熱を自動制御するものであり、各入力情報に基
いて制御手段36はインピーダンス可変手段24、2
5、26を予め決定した制御内容に基いて制御する。
【0030】一方被加熱物の誘電加熱を使用者の意図に
基いて実行する入力キーとして、操作部32内には被加
熱物の加熱領域を選択する加熱領域選択入力部33と被
加熱物へのマイクロ波の流れを表示する表示手段34を
配設している。加熱領域選択入力部33は、加熱室10
内に収納され誘電加熱される被加熱物に対して開閉扉1
6から見た時に、加熱室10の左側にマイクロ波分布を
偏向させて被加熱物の左側あるいは左側に置かれた被加
熱物を加熱する加熱アイテム「左」キー45、加熱室1
0の略中央を加熱領域とする加熱アイテム「中央」キー
46、加熱室10の右側にマイクロ波分布を偏向させて
被加熱物を加熱する加熱アイテム「右」キー47および
加熱室10全体にマイクロ波を分散して被加熱物全体を
加熱する加熱アイテム「全体」キー48を配置させてい
る。また、表示手段34は、表示手段の中央に被加熱物
の絵柄49を配置するとともに被加熱物に対して左右お
よび上方からマイクロ波が伝搬される様子を矢印50〜
52にて表現した表示内容を表示できるようにしてい
る。図1ないし図3に示した表示手段34は、加熱アイ
テムとして「中央」が選択入力された場合を示し、マイ
クロ波の伝搬を示す矢印は上方向52が表示されること
を示したものである。なお、左右の破線で示した矢印5
0、51は、表示内容の説明をするために示したもので
あり、実使用環境においては表示されない。また、表示
手段34の中央に表示させる被加熱物の絵柄49は「形
状」キー53を操作して各加熱アイテムに対応してその
内容を変更させることができる。これにより、使用者が
所望する加熱モードを使用者は視覚的に確認でき利便性
を高めている。
【0031】54〜56は被加熱物の加熱時間を入力指
定するキーであり、57は加熱開始を入力する「スター
ト」キー、58は入力条件をクリアしたり加熱を中断す
る場合に使用する「取消」キーである。
【0032】図4は本発明の実施例1を示すインピーダ
ンス可変手段の外観構成図である。図4において、イン
ピーダンス可変手段60は、金属部材で構成した箱型部
61を本体とし、加熱室壁面に組立実装することで溝部
を形成する構成としている。その箱型部61内には、板
状構造の回転板62を設けている。この回転板62の両
端には回転板62を回転させるための回転軸63、64
を設け、回転軸63は箱型部61の壁面に設けた孔に挿
入しその孔で回転支持している。一方、回転軸64には
回転板62を回転駆動する手段であるステッピングモー
タ65の出力シャフトと連結させている。66は回転軸
64に設けた回転角度検出のための遮光部であり、回転
角度検出手段としてフォトインタラプタ(図示していな
い)を用いている。67〜70は加熱室実装用フランジ
であり、加熱室壁面にスポット溶接組立する。71は回
転板62を箱型部61内に実装するための孔である。箱
型部61の具体的な構成寸法としては、幅が80mm、長
さがLa+Lb、高さが20mmである。LaおよびLb
寸法は回転板62の中心から箱型部61のそれぞれの端
面までの長さである。このような構成のインピーダンス
可変手段を加熱室に実装する場合、箱型部62のLa寸
法側の所定位置に開孔部72を配置する。この結果、箱
型部61と加熱室壁面で形成される溝部の終端は図4に
おいて箱型部61を形成する壁面73である。回転板6
2の支持角度は回転板62の幅広面62aが壁面73に
対して略平行の状態を0度と規定する。
【0033】回転板62は、200℃以上の耐熱温度を
有しマイクロ波帯で低誘電損失の特性を有する樹脂材料
あるいは無機材料の非金属材料を基材とし、その基材を
所定の板厚さにそれぞれ成形あるいは焼成成形加工して
構成している。
【0034】次に図5について説明する。図5は本発明
のインピーダンス可変手段の特性を示すもので、開孔部
における電圧反射係数の位相値特性を示している。な
お、インピーダンス可変手段の構成は、以下の通りであ
る。開孔部形状は、長軸が80mm、その短軸が20mmで
ある。また箱型部61のLb寸法は20mm、回転板62
は、比誘電率が12.3、板厚さtが5.0mm、板部の
幅寸法と長さ寸法はそれぞれ18mm、78mmである。
【0035】図5は上記構成のインピーダンス可変手段
においてLa寸法の変化に対する開孔部72における電
圧反射係数S11の位相値の特性を示し、実線74は回
転板62の支持角度が0度、破線75は支持角度が90
度の特性である。
【0036】図5において、矢印76すなわちLa=3
0mmの構成とすることで開孔部72における電圧反射係
数S11の位相値を略±180度から略−30度の範囲
で可変させることができる。すなわちこの場合、回転板
62を回転させることで開孔部72には容量性リアクタ
ンス成分のみを存在させられることが認められる。ま
た、矢印77すなわちLa=50mmの構成とすることで
開孔部における電圧反射係数S11の位相値を略+90
度から±180度を通って略−135度の範囲に可変さ
せることができる。すなわち、この場合、回転板62を
回転させることで開孔部72には誘導性リアクタンス成
分(位相値範囲:+90度から±180度)と容量性リ
アクタンス成分(位相値範囲:±180度から略−13
5度)値を存在させられることが認められる。さらに矢
印78すなわちLa=70mmの構成とすることで開孔部
における電圧反射係数S11の位相値を略+0度から+
90度を通って略±180度の範囲に可変させることが
できる。すなわち、この場合、回転板62を回転させる
ことで開孔部72には誘導性リアクタンス成分のみを存
在させられることが認められる。
【0037】そして矢印76で示す特性を備えたインピ
ーダンス可変手段を用いれば、回転板62の支持角度を
0度とすると開孔部における電圧反射係数の位相値が略
±180度、すなわち開孔部のインピーダンスが略零と
なるので開孔部を金属壁面と同様の作用にさせることが
できる。
【0038】一方矢印77で示す特性を備えたインピー
ダンス可変手段を用いれば、回転板62を回転させるこ
とで開孔部には誘導性リアクタンス成分と容量性リアク
タンス成分との両者のインピーダンスを形成させること
ができる。またこの場合は回転板62の支持角度を細か
く制御することで開孔部のインピーダンスを零にするこ
とができる。
【0039】さらに矢印78で示す特性を備えたインピ
ーダンス可変手段を用いれば、回転板62の支持角度を
90度とすることで開孔部のインピーダンスを略零にす
ることができる。
【0040】また、回転板62の幅広面を溝部終端面7
3に対して略平行にした状態は開孔部72から溝部終端
側を見たときの開孔部72における電圧反射係数の位相
値がスミスチャート上で最も時計方向に位置付けされ、
回転板62の幅広面を溝部終端面に対して略平行状態か
ら変化させると開孔部72における電圧反射係数の位相
値はスミスチャート上で反時計方向に変化する。回転板
62の幅広面が溝部終端面に対して略平行の状態にある
時の開孔部72のインピーダンスを規定することで開孔
部72のインピーダンス変化範囲を明らかにすることが
できる。
【0041】このように回転板62の支持角度を変化さ
せることで、開孔部72のインピーダンスは変化し開孔
部72におけるマイクロ波の入射波と反射波との位相差
は変化する。加熱室の金属壁面でのマイクロ波の入射波
と反射波との位相差は180度である。一方金属壁面に
設けた開孔部における入射波と反射波との位相差は、開
孔部のインピーダンス値が零の場合は180度、インピ
ーダンス値が無限大の場合は0度、誘導性リアクタンス
の場合は入射波に対して反射波の位相が遅れ、容量性リ
アクタンスの場合は位相が進む。入射波と反射波との位
相の変化に伴って加熱室の見掛け上の大きさが変化す
る。誘導性リアクタンスの場合はマイクロ波的作用より
加熱室の大きさが見掛け上大きくなり、一方容量性リア
クタンスの場合は小さくなる。これは、たとえば加熱室
内に収納した被加熱物と給電部との見掛け上の距離を変
化させるようなものである。この現象を利用することで
被加熱物の平面上の加熱領域を可変したり、被加熱物の
高さ方向の加熱領域を可変させることができ、被加熱物
を移動させることなく被加熱物の加熱の均一化を図るこ
とができる。また、開孔部の配設位置を選択することで
加熱室内のマイクロ波分布を偏向させることができる。
これらの現象を利用することで被加熱物の加熱領域の可
変制御が実現できる。そしてこのような制御を用いるこ
とで被加熱物の誘電加熱においてユーザが希望する加熱
領域を指定することを可能にできる。また誘電体材料か
らなる回転板を回転させる簡易な構成により誘電加熱中
にもスパーク発生することなくすばやくマイクロ波分布
を変化させることができ、加熱進行に伴うきめ細やかな
加熱制御を行なうことができる。
【0042】次に以上の構成からなる本発明の高周波加
熱装置の動作と作用について説明する。まず加熱室10
内に生じさせるマイクロ波分布について説明する。載置
台39の存在を含めて加熱室10には開閉扉16からみ
た加熱室10の左右方向にマイクロ波分布を偏向させる
ことを目的としてこの左右方向に生じる定在波の山の数
を奇数に選択している。加熱室容積が30リットルクラ
スの場合、選択するマイクロ波分布は、例えばTE53
1、TE342、TE522などである。ここでTEは
高周波電界がマイクロ波の伝搬方向に対して垂直方向に
生じるマイクロ波分布のモードを示し、添え字の数値は
それぞれ加熱室10の図1においては右側壁面11と左
側壁面12との間に生じる定在波の山の数、図1におい
て奥壁面13と開閉扉16との間に生じる定在波の山の
数および底壁面15と上壁面14との間に生じる定在波
の山の数を示す。
【0043】次に開孔部22について説明する。開孔部
22は周回線20を横切る位置であればどこに配設して
も基本的には構わない。但し、加熱室10に生じさせる
マイクロ波分布を限定した場合は、そのマイクロ波分布
の定在波の節の位置を避けるべきである。この開孔部2
2のマイクロ波的作用を図6および図7を用いて説明す
る。図6は加熱室10の上壁面14近傍に生じるマイク
ロ波分布を示す。
【0044】図6(a)は、La寸法が50mmのインピ
ーダンス可変手段(回転板の支持角度を0度)を開孔部
22に実装し、加熱室10の略中央に擬似負荷を収納し
た状態における加熱室10の上壁面14近傍に生じたマ
イクロ波分布特性を示す。擬似負荷は、底面が100mm
平方の容器にアドヘア合成糊200gを入れた負荷を用
いた。また、図6(b)および図6(c)は、La寸法
が30mmのインピーダンス可変手段を開孔部22に実装
し、回転板の支持角度をそれぞれ0度と90度にした状
態のマイクロ波分布特性を示す。なお、開孔部21、2
3にはLa寸法が30mmのインピーダンス可変手段(回
転板の支持角度は0度)を実装した。
【0045】また図7は図6(a)〜図6(c)にそれ
ぞれ示したマイクロ波分布のもとで擬似負荷であるアド
ヘア合成糊を誘電加熱した時の加熱分布を示す。図7に
おいてアドヘア合成糊の白濁領域を斜線にて示す。アド
ヘア合成糊は約45℃以上になるとその領域が白濁する
ことから、図7において斜線で示した領域が強めに加熱
されることを示している。図6および図7より、開孔部
22のインピーダンスの虚数成分を誘導性リアクタンス
にすることで加熱室10の給電部19より遠い側すなわ
ち開閉扉16側のマイクロ波分布を強くでき被加熱物の
加熱に関しても同様に開閉扉16側の加熱を強くさせる
ことができることが認められる。一方開孔部22のイン
ピーダンスを容量性リアクタンスにすることで被加熱物
の給電部19側の加熱を強くさせることができる。これ
は、たとえば加熱室内に収納した被加熱物と給電部との
見掛け上の距離を変化させるようなものである。すなわ
ち、加熱室10の奥壁面13の給電部19の上部に設け
た開孔部22のインピーダンスを変化させることで被加
熱物の加熱分布を加熱室の前後方向に変化させることが
できる。この現象を利用することで被加熱物の平面上の
加熱領域を可変したり、嵩高い被加熱物の加熱に対して
は高さ方向に加熱領域を可変させることができ、被加熱
物を移動させることなく被加熱物の加熱の均一化を図る
ことができる。
【0046】またたとえば、コーヒーや牛乳などの加熱
に対しては下方側を集中的に加熱することで全体の加熱
の均一化を促進できる。
【0047】次に奥壁面13の左右に設けた開孔部2
1、23について説明する。開孔部21、23は加熱室
10内に生じさせたマイクロ波分布によって生じる各金
属壁面を流れる高周波電流の流れを分断する方向に長軸
寸法を有する略矩形形状にて構成している。開孔部2
1、23のインピーダンスを零にすると高周波電流の流
れは分断されないので加熱室10内に生じさせたマイク
ロ波分布は何ら変化しない。一方、開孔部21、23の
インピーダンスを零以外の値に変化させることで高周波
電流の流れが変わり加熱室10内に生じさせたマイクロ
波分布は初期の分布から変化する。また、開孔部21、
23のインピーダンスを変えることで開孔部におけるマ
イクロ波の入射波と反射波との位相差は変化するが、こ
れらの開孔部は周回線20から外れているので加熱室の
大きさを変化させる作用度合いは開孔部22よりは劣っ
ている。この開孔部21、23のマイクロ波的作用を図
8および図9を用いて説明する。なお、開孔部22のイ
ンピーダンスは略零とした。図8は、La寸法が30mm
のインピーダンス可変手段24、26を開孔部21、2
3にそれぞれ実装し、加熱室10の略中央に擬似負荷を
収納 した状態における加熱室10の上壁面14近傍に
生じたマイクロ波分布特性を示す。擬似負荷は上記の負
荷を用いた。図8(a)および図8(b)は、インピー
ダンス可変手段24、26のそれぞれの回転板の支持角
度を0度と0度(0/0/0と記す)および90度と0
度(90/0/0と記す)にした状態のそれぞれのマイ
クロ波分布である。なお、開孔部22にはLa寸法が3
0mmのインピーダンス可変手段(回転板の支持角度は0
度)を実装した。
【0048】また図9は図8(a)および図8(b)に
それぞれ示したマイクロ波分布のもとで擬似負荷である
アドヘア合成糊を誘電加熱した時の加熱分布を示す。図
8および図9より、開孔部21、23のインピーダンス
を時間的に変化させることで加熱室に生じるマイクロ波
分布の偏向方向を変化させられることが認められる。ま
たこの現象を利用して加熱室10内に載置された被加熱
物の加熱分布を変化させて被加熱物をより均一に加熱さ
せたり特定領域を選択的に加熱することができる。
【0049】これらのインピーダンス可変に伴う加熱特
性に基づいて、図3に示した操作部32に示した加熱ア
イテムの個々に対し開閉扉16からみて左側にあるイン
ピーダンス可変手段24と中央にあるインピーダンス可
変手段25および右側にあるインピーダンス可変手段2
6のそれぞれの回転板の回転支持角度の規定内容の具体
的な実施形態としては、「左」キー43は左側から順番
に回転板の支持角度を0度、0度、90度(0/0/9
0と記す、以下同様)、「中央」キー44は中央のイン
ピーダンス可変手段の回転板を毎分15回転(*15と
記す、以下同様)としそれぞれの支持角度は(0/*1
5/0)、「右」キー45はそれぞれの支持角度が(9
0/0/0)および「全体」キー46はそれぞれの回転
板の支持角度の組合せが時間的にランダムな、例えば左
側が毎分15回転、中央が0度、右側が毎分3回転(*
15/0/*3と記す、以下同様)としている。そして
加熱室内のマイクロ波の流れを表示したことにより、ユ
ーザは選択した加熱アイテムの内容を容易に確認できる
とともに加熱後の加熱状態と選択した加熱アイテムとの
整合性を認識できるので使い勝手の良い装置とすること
ができる。
【0050】次に上記構成からなる高周波加熱装置の操
作手順と制御内容について図10を用いて説明する。被
加熱物を加熱室内に収納載置した後、使用者はその被加
熱物を加熱するための加熱条件を決めて上述した入力ア
イテムの一つを選択する(S101)。次に加熱時間を
入力(図3の54〜56で指定する)した後、図3に示
した「スタート」キー57を押す(S102)ことで被
加熱物の誘電加熱が開始される。なお、S103は「ス
タート」キー57が押されたことを確認するものであ
り、「スタート」キー57に先立って「取消」キー58
が押されるとS101に戻る。なお、入力アイテムの選
択において、自動加熱調理アイテムである「あたため」
キーあるいは「解凍」キーが選択された場合は、加熱時
間を入力することなくS102に進む。また、この場合
において被加熱物の表面温度を検出する手段を備えてい
る場合には、希望の加熱終了温度を加熱時間を入力する
キー54〜56を用いて入力するようにしても構わな
い。
【0051】制御手段36は、操作部32からの入力情
報に基いて、回転板の回転駆動手段を動作させて回転板
をそれぞれ所望の支持角度にセットしたり連続回転させ
たりする。回転板を所望の支持角度にセットする場合
は、回転板の支持角度が0度の位置を検知した後、所望
の支持角度に回転板をセットする(S104)。S10
5でインバータ駆動電源部35の動作を開始させマグネ
トロン17からマイクロ波を発生させる。
【0052】S106で被加熱物の加熱状態を監視し、
S107の加熱終了判定が「Yes」になると加熱終了
と判定してS108でインバータ駆動電源部35の動作
を停止し、S109で回転板の支持角度を0度にリセッ
トして回転駆動手段の通電を停止させて被加熱物の誘電
加熱を完了する。
【0053】S106からS107の加熱状態の監視と
それに基づく終了判定の内容は、操作部32から入力さ
れた加熱時間の情報や赤外線温度検出手段37の検出信
号に基いて時々刻々の加熱情報を終了判定基準と照合あ
るいはインピーダンス可変条件と比較して実行させる。
【0054】なお、加熱情報は上記の情報に限定される
ものではなく、例えば被加熱物が発生するガスや水蒸気
を検知するセンサ情報に基づいても構わない。
【0055】次に制御手段36のより具体的な制御内容
を図11から図14を用いて説明する。
【0056】図11は、「全体」加熱アイテムの制御例
であり、制御手段36はマイクロ波発生手段であるマグ
ネトロン17のマイクロ波出力の制御とインピーダンス
可変手段のそれぞれの回転板の回転速度の連動制御とを
行う。すなわち、加熱室全体にマイクロ波を分散させる
ことを目的としてそれぞれの回転板は(*15/0/*
3)に制御する。また、加熱開始初期はマイクロ波出力
を大きくし、入力された加熱時間の80%の時間以降は
マイクロ波出力を低下させるように制御し、被加熱物の
加熱の均温化を図る。なお、マイクロ波出力の制御は行
わなくても構わない。
【0057】図12は、「解凍」キーの自動加熱調理制
御例であり、終了温度は5℃とした場合の制御例であ
る。制御手段36は赤外線温度検出手段37から得られ
る温度情報に基づいてそれぞれの回転板およびインバー
タ駆動電源部を制御する。赤外線温度検出手段37は複
数の検出素子、たとえば32個(8行4列に配列)で構
成し、加熱室10の左右方向および奥行き方向に8行と
4列をそれぞれ対応させて実装している。また、制御手
段36は検出した32個の温度情報に基づいて各種の制
御を実行する。
【0058】制御手段36は加熱初期は回転板をそれぞ
れ(*15/0/*3)とし、被加熱物の存在位置を確
認する。これにより制御手段36は被加熱物の存在位置
に対応する検出素子の信号情報のみを制御用の信号とし
て取り扱う。制御手段36は制御信号として取り扱う温
度検出信号群に基づく温度情報の最高値が0℃を超過す
るまでは回転板の制御条件は(*15/0/*3)とし
てマイクロ波を分散させるとともにマイクロ波は最大出
力で加熱室に供給する。制御信号用の温度検出信号群に
基づく温度の最高値が0℃を超過するとマイクロ波の出
力を約200Wに低下させる。この条件の下での加熱継
続期間において、制御手段36は制御信号用の温度検出
信号群に基づく温度情報の最高値と最低値との差を基準
温度として定めた3℃と比較する。そして最高温度と最
低温度との温度差が3℃を超過すると回転板の支持角度
を制御して温度の低い領域に相当する側にマイクロ波分
布を偏向させるように制御する((0/0/0)、(0
/90/0)、(90/0/0)および(0/0/9
0)から自動選択)。被加熱物の存在位置に対応する検
出素子から得られる信号群に基づく温度の最高温度が終
了温度である5℃を超過するまで自動的にこの制御を実
行し、終了温度を超過すると加熱を終了する。
【0059】図13は、使用者の意図に基づく選択加熱
アイテム条件と加熱時間条件とが入力された加熱制御例
を示し、制御手段37は回転板の動作に対しては入力さ
れた選択加熱条件に対応する角度に回転板をそれぞれ規
定制御する(回転板制御条件群を図示した)。また、マ
イクロ波出力に関しては入力指定された時間の90%ま
では最大出力とし、90%を超過した時間においては、
出力を低下させるとともに回転板の動作を(*15/0
/*3)として終了時間まで加熱を実行する。なお、こ
の角度規定に対しては、規定の支持角度を中心として支
持角度を前後に振動させることで被加熱物の載置場所に
余裕度を持たせ使い勝手をより高めることができる。ま
た、マイクロ波出力の制御はなくても構わない。
【0060】図14は、「あたため」キーの自動加熱制
御例であり、終了温度を75℃とした場合の制御例を示
す。制御手段36は加熱開始から30秒間は回転板をそ
れぞれ(*15/0/*3)とし、被加熱物の存在位置
を確認する。これにより制御手段36は被加熱物の存在
位置に対応する検出素子の温度情報のみを制御用の信号
として取り扱う。また、30秒経過以降は被加熱物の存
在位置に対応する検出素子から得られる温度情報に基づ
いて制御する。時々刻々の温度情報に対して最高温度と
最低温度との差を基準信号である7℃と比較する。最高
温度と最低温度の温度差が7℃を超過すると回転板の支
持角度を制御して温度の低い側にマイクロ波分布を領域
偏向させるように制御する((0/0/0)、(0/9
0/0)、(0/0/90)および(90/0/0)か
ら自動選択)。制御信号として取り扱っている温度情報
群の最高値が指定の終了温度の−10℃に到達するまで
自動的にこの制御を実行し指定の終了温度の−10℃に
到達すると回転板の制御条件は(*15/0/*3)と
してマイクロ波を分散させるとともにマイクロ波出力を
初期の約50%に低下させる。この後、検出した検出信
号に基づく最高温度が指定した終了温度を超過すること
で加熱を終了する。
【0061】以上の制御例が示すように、インピーダン
ス可変手段を時々刻々と変化する被加熱物からの温度情
報に基いて制御することで被加熱物をより効果的に全体
加熱あるいは領域選択加熱することができる。また、左
右および中央の加熱領域を指定して被加熱物を誘電加熱
することができる機能を操作パネルに付与したことで高
周波加熱装置の取り扱いをガスコンロを使用するがごと
くの取り扱いにさせることができユーザの利便性を飛躍
的に向上させることができる装置を提供する。
【0062】なお、加熱情報は被加熱物の加熱方法とし
て使用者が選択入力する情報において高周波加熱装置が
検出困難な情報として位置づけされる情報(たとえば被
加熱物の種類)は、操作上の煩雑さを考慮すれば、音声
入力やバーコード入力によって識別させるのが望まし
い。
【0063】また、オーブン加熱においてマイクロ波を
供給する場合にも上述したインピーダンス可変手段の制
御内容を用いることができる。
【0064】(実施例2)次に図15および図16を用
いて本発明の実施例2の説明をする。図16は図15の
周回線20の一部切り欠き断面矢視図を示す。実施例2
が実施例1と相違する構成は、周回線20を横切って設
ける開孔部80を加熱室10の上壁面14に配設した点
である。なお、実施例1と同一部材または同一相当部材
は同一番号を付与している。
【0065】図15および図16において、20は周回
線を示し、給電部19における左右方向の略中央に生じ
る電気力線の方向と同じ方向に加熱室10を周回した時
の基準線である。加熱室10の金属境界部である上壁面
14には周回線20を横切って本発明に係わる開孔部8
0を設けている。また、奥壁面13には実施例1と同様
に周回線20を線対称とした開孔部21、23を設けて
いる。開孔部80、21、23にはそれぞれの開孔部の
インピーダンスを変化させるためのインピーダンス可変
手段81、24、26を加熱室10の外側に設けてい
る。インピーダンス可変手段81は、実施例1で示した
ものと同様の構成要素からなる。すなわち、インピーダ
ンス可変手段81は、開孔部80を開放端とし終端82
を閉じた溝部83と、溝部83内において回転可能に支
持した使用するマイクロ波周波数帯において誘電損失が
小さくかつ材料の比誘電率が望ましくは7以上の誘電体
材料の回転板84とから構成している。また、回転板8
4の回転支持角度を検出する角度検出手段85と回転板
84を回転駆動する回転駆動手段86を備えている。な
お、87は開孔部21のインピーダンス可変手段24の
構成要素である回転板、88は回転板87の回転支持角
度を検出する角度検出手段、89は回転板87を回転駆
動する回転駆動手段である。
【0066】上記した構成における開孔部80の作用は
実施例1において対応する開孔部22と同様である。実
施例1は奥壁面13にほぼ一列に開孔部を設けた構成で
あるため、加熱室10の左右方向の寸法(すなわち左側
壁面11と右側壁面12との間の距離)が小さくなると
インピーダンス可変手段および回転板の回転駆動手段を
実装することが難しくなる。これに対して実施例2の構
成を採ることで加熱室10の形状の制限を解消できる。
【0067】なお、給電部は加熱室の奥壁面に限定する
ものではなく、上壁面、下壁面あるいは左右の側壁面に
給電部を配設した構成に対しても本発明に係わる開孔部
を設けることができる。
【0068】
【発明の効果】以上のように本発明によれば以下の効果
を有する。
【0069】(1)請求項1の高周波加熱装置によれ
ば、マイクロ波が給電される加熱室の大きさをマイクロ
波作用において可変する手段を備えることにより、加熱
室の実質的な大きさを変更することなく加熱室内のマイ
クロ波伝搬特性を変化させることができ、加熱室内での
マイクロ波の分散化あるいは特定領域へのマイクロ波の
集中化を行うことにより被加熱物の加熱の均一化あるい
は被加熱物の特定領域の加熱を促進することができる。
【0070】(2)請求項2の高周波加熱装置によれ
ば、開孔部における入射波と反射波との位相差を開孔部
のインピーダンスによって変化させることで入射波と反
射波との位相差を変えて加熱室の見掛け上の大きさを変
化させる。開孔部のインピーダンスが誘導性リアクタン
スの場合はマイクロ波的作用より加熱室の大きさが見掛
け上大きくなり、一方容量性リアクタンスの場合は小さ
くなる。これは、たとえば加熱室内に収納した被加熱物
と給電部との見掛け上の距離を変化させるようなもので
ある。この現象を利用することで被加熱物の平面上の加
熱領域を可変したり、被加熱物の高さ方向の加熱領域を
可変させることができ、被加熱物を移動させることなく
被加熱物の加熱の均一化を図ることができる。
【0071】(3)請求項3の高周波加熱装置によれ
ば、回転板の溝部内での支持角度を変えることで開孔部
のインピーダンスを変化させる。これにより、被加熱物
の誘電加熱を中断させることなく開孔部のインピーダン
スを可変制御して被加熱物の加熱領域を可変制御できる
ので使い勝手のよい装置を提供できる。
【0072】(4)請求項4の高周波加熱装置によれ
ば、回転板の幅広面を溝部終端面に対して略平行にした
状態は開孔部から溝部終端側を見たときの開孔部におけ
る電圧反射係数の位相値がスミスチャート上で最も時計
方向に位置付けされる。従って、回転板の幅広面を溝部
終端面に対して略平行状態から変化させると開孔部にお
ける電圧反射係数の位相値はスミスチャート上で反時計
方向に変化する。回転板の幅広面が溝部終端面に対して
略平行の状態にある時の開孔部のインピーダンスを規定
することで開孔部のインピーダンス変化範囲を明らかに
することができる。この特性を利用することで被加熱物
の加熱の均一化あるいは特定領域の選択加熱を実現させ
るために要求される加熱室のマイクロ波特性を明らかに
でき、所望の特性を有する加熱室にインピーダンス可変
手段を実装することで被加熱物を所望状態に加熱するた
めのインピーダンス可変手段の制御内容を明らかにでき
加熱の制御性を高めることができる。
【0073】(5)請求項5の高周波加熱装置によれ
ば、回転板の支持角度を検出判定する機能を有したこと
により、回転板の角度をきめ細やかに制御することを可
能にし被加熱物の加熱の均一化あるいは特定領域を集中
加熱する制御条件を再現性よく実現できる。
【0074】(6)請求項6の高周波加熱装置によれ
ば、誘電体を回転板に使用することで回転板と溝部を形
成する壁面との間でのスパーク発生を防止できるので、
加熱室内に供給するマイクロ波電力が1000Wを超過
するような高周波加熱装置に対しても本発明のインピー
ダンス可変手段を実装して所望の加熱特性とその作用を
実用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の高周波加熱装置の外観構成
【図2】図1の高周波加熱装置の要部断面図
【図3】図1の操作部の拡大構成図
【図4】本発明の実施例1のインピーダンス可変手段の
外観構成図
【図5】図4のインピーダンス可変手段の特性図
【図6】(a)(b)(c)は図1の高周波加熱装置に
生じる第1の電界分布特性図
【図7】(a)(b)(c)は図6の特性に対応した擬
似負荷の加熱分布図
【図8】(a)(b)は図1の高周波加熱装置に生じる
第2の電界分布特性図
【図9】(a)(b)は図8の特性に対応した擬似負荷
の加熱分布図
【図10】本発明の実施例1の高周波加熱装置の制御内
容を示すフローチャート
【図11】図1の高周波加熱装置の第一の制御内容を示
す図
【図12】図1の高周波加熱装置の第二の制御内容を示
す図
【図13】図1の高周波加熱装置の第三の制御内容を示
す図
【図14】図1の高周波加熱装置の第四の制御内容を示
す図
【図15】本発明の実施例2の高周波加熱装置の外観構
成図
【図16】図15の高周波加熱装置の要部断面図
【符号の説明】
10 加熱室 17 マグネトロン(マイクロ波発生手段) 19 給電部 20 周回線 21、22、23、72、80 開孔部 24、25、26、60、81 インピーダンス可変手
段 27、73、82 溝部の終端 28、83 溝部 29、62、84、87 回転板 30、85、88 支持角度検出手段 31、65、86、89 回転駆動手段 36 制御手段 66 遮光部(支持角度検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉野 浩二 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 3K086 AA01 AA05 BA08 CA04 CA07 CB15 CC01 CC06 CC11 CD04 CD09 CD21 DA02 DB11 3K090 AA01 AA07 AB02 AB03 BA01 BB01 BB15 CA02 CA24 DA14 DA17 DA18 DA20 EA01 EA09 EB02 EB10 EB14 EB35 3L086 AA04 BA08 BB02 BB04 BB07 CA11 CA16 CB09 CB16 DA01 DA07 DA24

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マイクロ波が給電される加熱室の大きさを
    マイクロ波作用において可変する手段を備えた高周波加
    熱装置。
  2. 【請求項2】マイクロ波を実質的に閉じ込める金属壁面
    と、前記金属壁面によって構成した空間内にマイクロ波
    を供給する給電部と、前記給電部に生じる電気力線の方
    向と同じ方向に前記金属壁面を周回する時の周回線を横
    切って設けた開孔部と、前記開孔部のインピーダンスの
    虚数成分が誘導性リアクタンス値および/または容量性
    リアクタンス値となるように変化させるインピーダンス
    可変手段とを備えた高周波加熱装置。
  3. 【請求項3】インピーダンス可変手段は、開孔部を開放
    端とし終端を閉じた溝部と、前記溝部内に回転可能に支
    持した回転板と、前記回転板を回転駆動する手段とから
    構成した請求項2記載の高周波加熱装置。
  4. 【請求項4】回転板の幅広面を溝部終端面に対して略平
    行に支持した時に開孔部のインピーダンスの虚数成分を
    誘導性リアクタンス値または略零にすることを特徴とす
    る請求項3記載の高周波加熱装置。
  5. 【請求項5】回転板の支持角度を検出判定する機能を有
    する請求項3記載の高周波加熱装置。
  6. 【請求項6】回転板は使用するマイクロ波帯において低
    誘電損失材料の誘電体としたことを特徴とする請求項3
    記載の高周波加熱装置。
JP2000122721A 2000-04-24 2000-04-24 高周波加熱装置 Withdrawn JP2001307868A (ja)

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