JP2009277559A - 加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
【課題】
加熱室内にマイクロ波を供給して被加熱物の加熱を行う加熱調理器において、低コストで簡易な構造を用いて、被加熱物の加熱効率を向上させ、加熱ムラを防止する加熱調理器を提供する。
【解決手段】
食品を加熱調理する加熱室2と、加熱室2内の食品を加熱するマグネトロン41と、加熱室2の一面に、加熱室2側に開口するように設けられた円錐台形状の絞り部50と、マイクロ波を反射する反射板52を備え、マグネトロン41は絞り部50の小径面に結合し、反射板52は偶数枚の略同一形状の金属平板からなり、絞り部50と電気的に導通状態となるように絞り部50の小径面の内側にマグネトロン放射部の中心に対して対称形状に配置し、マグネトロン41を挟んで相対向する2枚の波反射板52の間隔は、マグネトロン41により照射されるマイクロ波波長λの1/2と略同一長さとした。
【選択図】図1
加熱室内にマイクロ波を供給して被加熱物の加熱を行う加熱調理器において、低コストで簡易な構造を用いて、被加熱物の加熱効率を向上させ、加熱ムラを防止する加熱調理器を提供する。
【解決手段】
食品を加熱調理する加熱室2と、加熱室2内の食品を加熱するマグネトロン41と、加熱室2の一面に、加熱室2側に開口するように設けられた円錐台形状の絞り部50と、マイクロ波を反射する反射板52を備え、マグネトロン41は絞り部50の小径面に結合し、反射板52は偶数枚の略同一形状の金属平板からなり、絞り部50と電気的に導通状態となるように絞り部50の小径面の内側にマグネトロン放射部の中心に対して対称形状に配置し、マグネトロン41を挟んで相対向する2枚の波反射板52の間隔は、マグネトロン41により照射されるマイクロ波波長λの1/2と略同一長さとした。
【選択図】図1
Description
本発明は、加熱室内にマイクロ波を供給して加熱調理を行う電子レンジなどの加熱調理器に関するものである。
従来、加熱室とマグネトロンを備え、マイクロ波を用いて加熱調理を行う代表的な加熱調理器である電子レンジは、マイクロ波の調整を容易にするために、マグネトロンと加熱室の間に金属製の導波管を配置し、マグネトロンで発生したマイクロ波は、前記導波管を介して加熱室に照射されることが一般的であった。
従来の加熱調理器の一例の斜視断面図を図6に示し、前面から見た断面図を図7に示す。
図6は、加熱室2の下面に機械室4を設けた加熱調理器1であり、マイクロ波を発生させるマグネトロン41は、機械室4内に配置されている。
図7に示すように、マグネトロン41は、放射部を水平方向に向けて配置されており、マグネトロン41と加熱室2の間には矩形形状の導波管56が設置されている。よって、マグネトロン41において発生したマイクロ波は、導波管56を通過して加熱室2内に供給される。
また、導波管56の内部には整合素子57が設置されており、この整合素子57の形状や位置を調整することによって、加熱室2内に供給されるマイクロ波の状態を調整することが可能である。
このように、従来の加熱調理器では、機械室4内に断面が矩形形状の導波管を備え、該導波管56を通して加熱室2にマイクロ波を伝送するものが多かった。
また、被加熱物の加熱ムラをなくすために、被加熱物を載置するテーブルを回転させて被加熱物を回転させるか、被加熱物を固定してマイクロ波を照射するアンテナを回転させる構造の加熱調理器が一般的であった。
例えば、図6に示す従来の加熱調理器1では、図7に示すように導波管56内部に回転アンテナ53,アンテナシャフト55などが配置されており、アンテナモータ54によって回転アンテナ53を回転させながらマグネトロン41を駆動することで、加熱室2内のマイクロ波分布を均一化している。
一方、導波管を用いない加熱調理器として、特許文献1に記載されているように導波管をなくした構成とすることでコストダウンと省スペース化を図った電子レンジが提案されている。
また、特許文献2に記載されているように、マグネトロンの上部に回転可能なアンテナを設け、該回転アンテナの羽根に送風ファンからの冷却風をあてることにより、該送風ファンの風力で回転アンテナを回転させ、加熱室内のマイクロ波分布を変化させている加熱調理器が提案されている。
さらに、特許文献3に記載されているように、導波管の内壁に凹凸部を設け、マグネトロンから加熱室に放射されるマイクロ波を前記凹凸部により均一に拡散させることにより、回転アンテナを設置しなくても被加熱物の形状に関わらず加熱ムラを防止できる電子レンジが提案されている。
電子レンジのような加熱調理器では、なるべく簡易的な構造で、被加熱物を効率良く、ムラ無く加熱することが求められているが、これまで提案されていた構造では種々の問題があった。
例えば、従来一般的な導波管を備えた構造では、マイクロ波を発生させるマグネトロンから加熱室まで距離があるため、マグネトロンで生成されたマイクロ波が加熱室に到達するまでに導波管内で損失が発生し、加熱効率が悪くなることがある。
例えば、図6や図7に示す従来の加熱調理器1においては、マグネトロン41において発生したマイクロ波が導波管56を介して加熱室2に到達するため、導波管56内でマイクロ波の減衰が起こり、マグネトロン41で発生されたマイクロ波の全てが加熱室2に供給されないことがある。
また、被加熱物に吸収されるマイクロ波が減少することにより、加熱室2内の電界強度が増加し、マイクロ波が加熱室2内で局所的に集中し、異常加熱やスパークが発生することがある。
また、被加熱物に吸収されなかったマイクロ波が加熱室2から反射し、導波管56を通してマグネトロン41に返ってくるため、マグネトロン41の故障やマグネトロン41の寿命を縮める原因になることがある。
また、マグネトロン41の構造を改善するなどして加熱室2に供給されるマイクロ波の量を増加させると、被加熱物の一部分にマイクロ波が集中し、加熱ムラが生じることがある。
さらに、導波管56はマイクロ波が漏洩しないように加熱室2に対して溶接など一体構造で形成する必要があり、製造コストが高い。
一方、導波管を用いない加熱調理器において、特許文献1及び特許文献2に示すように、回転アンテナを送風ファンの風力で回転させてマイクロ波分布を制御している構造では、回転アンテナの周囲に冷却風を流す必要があり、同時に加熱室内を冷却するため、被加熱物を加熱するときの加熱効率が悪くなることがある。
また、その構造上、回転アンテナを安定的に回転させるために、該回転アンテナを加熱室の上部又は下部に設ける必要があり、構造が制限される。
また、特許文献3に示すように、導波管内部に突起を設けた構造では、突起の大きさに制限があり、あまり大きくすることができないため、マイクロ波を完全に制御することが難しく、加熱室内に効率良くマイクロ波を照射することが困難である。
また、被加熱物の形状によってはマイクロ波が加熱室内で局所的に集中し、異常加熱が生じることがあった。
本発明は、上記のうち少なくとも1つを解決するものである。
本発明は上記の課題を解決するためになされるものであり、請求項1では、食品を収納して加熱調理する加熱室と、該加熱室内の食品を加熱するための加熱手段であるマグネトロンと、前記加熱室の一面に、該加熱室側に開口するように設けられた円錐台形状の絞り部と、マイクロ波を反射するマイクロ波反射手段を備え、前記マグネトロンは、該絞り部の小径面に結合し、前記マイクロ波反射手段は、偶数枚の略同一形状の金属平板からなり、前記絞り部と電気的に導通状態となるように、該絞り部の小径面の内側にマグネトロン放射部の中心に対して対称形状に配置し、前記マグネトロンを挟んで相対向する2枚の前記マイクロ波反射手段の間隔は、前記マグネトロンにより照射されるマイクロ波波長λの1/2と略同一長さとしたものである。
請求項2では、食品を収納して加熱調理する加熱室と、該加熱室内の食品を加熱するための加熱手段であるマグネトロンと、前記加熱室の一面に、該加熱室側に開口するように設けられた円錐台形状の絞り部と、マイクロ波を拡散するマイクロ波拡散手段を備え、マイクロ波を反射するマイクロ波反射手段を備え、前記マグネトロンは、該絞り部の小径面に結合し、前記マイクロ波拡散手段は、1枚の金属平板からなり、前記絞り部と電気的に絶縁状態となるように該絞り部の内部に固定し、前記マイクロ波反射手段は、偶数枚の略同一形状の金属平板からなり、前記絞り部と電気的に導通状態となるように、該絞り部の小径面の内側にマグネトロン放射部の中心に対して対称形状に配置し、前記マグネトロンを挟んで対向する2枚の前記マイクロ波反射手段の間隔は、前記マグネトロンにより照射されるマイクロ波波長λの1/2と略同一長さとしたものである。
請求項3では、前記絞り部の円錐台の中心軸は、該絞り部を設けた加熱室の一面の中心を通るようにしたものである。
請求項4では、前記マグネトロンとマイクロ波反射手段は、前記加熱室の下方に配置されているものである。
請求項5では、前記マグネトロンにより照射されるマイクロ波波長がλの時、マイクロ波反射手段は、一辺がλ/4より大きく、一辺がλ/2よりも大きい長方形の金属板としたものである。
本発明の請求項1によれば、加熱室のうち一面に円錐台形状の絞り部を設け、該絞り部の小径面にマグネトロンを結合し、マグネトロン放射部の中心に対して対称形状に複数枚のマイクロ波反射手段をマイクロ波波長λの1/2と略同一長さの間隔で配置したので、従来よりも簡易な構造で、低コストで効率の良い加熱が可能である。
また、溶接加工を必要とする導波管を備えておらず、加熱室の底面の加工が絞り加工だけで済むため、従来の構造に比べてコストが低減でき、また、導波管による損失もないため加熱効率を向上できる。
また、従来の導波管のない構造の加熱調理器では、加熱効率が高くても加熱ムラが悪いことがあったが、マイクロ波反射手段を1/2λ間隔で配置することにより、マイクロ波を拡散するアンテナがない簡単な構造で、マイクロ波の分布を制御し、加熱ムラの低減を図ることできる。
また、請求項2によれば、絞り部の内部にマイクロ波拡散手段を固定することにより、高い加熱効率を維持したままで更に加熱ムラを低減できる。
また、マイクロ波反射手段を1/2λの間隔で配置することにより、従来加熱ムラを防止するために使用されていたモータ等の駆動手段を使用せずに加熱ムラを低減することができ、従来よりも低コストで効率良く、ムラ無く加熱調理することが可能である。
また、請求項3によれば、絞り部の円錐台の中心軸が絞り部を設けた加熱室の一面の中心を通るため、マイクロ波反射手段を1/2λ間隔で絞り部内部に配置することによる効果を高めて、被加熱物の加熱ムラを更に低減することが可能である。
また、請求項4によれば、マグネトロンと絞り部及びマイクロ波反射手段が加熱室の下方に配置されているので、加熱室の下面に載置される被加熱物の加熱効率を高めて加熱ムラを低減できるとともに、加熱室下方の空間を有効に利用することが可能になる。
また、請求項5によれば、マイクロ波反射手段が、一辺がλ/4より大きく、一辺がλ/2よりも大きい長方形の金属板であるため、マイクロ波反射手段により加熱を制御しやすく、加熱ムラを低減しやすくなる。
以下、本発明の加熱調理器を、マグネトロンなどで構成される高周波加熱手段やヒータなどの加熱手段を有する電気式オーブンレンジを例にとって説明する。尚、本発明は、マグネトロンを備えていれば、オーブン機能のない単機能加熱調理器や、加熱調理器以外のマイクロ波を利用する機器にも適用できる。
本発明による第一実施例である加熱調理器について図1から図3を参照して説明する。
図1は、本発明による加熱調理器の縦断面図であり、図2は、本発明による加熱調理器において、ドアを開けた状態の斜視図、図3は、本発明による加熱調理器の給電部分を拡大した断面図である。
本発明による加熱調理器1は、加熱室2と機械室4をキャビネット11により囲った構造であり、加熱室2の下方に機械室4が配置されている。加熱室2の下面にはテーブルプレート23が配置されており、テーブルプレート23に被加熱物3を載置することによって、被加熱物3の加熱調理が可能である。
テーブルプレート23の下方には重量センサ22が配置されており、被加熱物3の重量を検知してそれに応じた加熱調理を可能にする。加熱室2の上面には上ヒータ21が設けられており、該上ヒータ21を高温に加熱することによって被加熱物3を輻射熱により加熱する。また、加熱室の前面にはドア12が設けられており、加熱室2から外部へのマイクロ波や熱の漏洩を防止している。
加熱室2の下部には、加熱室2の下面を円錐台形状に絞り加工した絞り部50が形成されており、該絞り部50の小径側の面にはマグネトロン41が接続されている。
機械室4内には制御手段42が配置されており、該制御手段42によってマグネトロン41を制御することにより、マグネトロン41においてマイクロ波を発生させることができる。
よって、本実施例の加熱調理器1においては、マグネトロン41で発生させたマイクロ波を加熱室2内に照射できる構造である。
本実施例では、絞り部50は、マイクロ波を安定的に加熱室2内に照射でき、加熱室2内のマイクロ波分布を均一化しやすい円錐台形状であり、円錐台の中心軸が加熱室の下面の中心に一致し、大径側が加熱室2側に、小径側が機械室4側に、それぞれ存在する構造である。
本実施例において、絞り部50の大きさは特に規定しないが、該絞り部50は、一例として大径200mm,小径140mm,高さ40mm(いずれも内径)の円錐台形状である。
ここで、本実施例では、絞り部50と電気的に導通する状態でマイクロ波反射手段を構成する2枚の反射板52が配置され、また、絞り部50の内部にはマグネトロン41の放射部先端にアンテナ脚511を介してマイクロ波拡散手段である固定アンテナ51が固定されている。
本実施例におけるマイクロ波反射手段である反射板52は、絞り部50の小径側の面に接触し、面に垂直方向に配置されており、2枚の反射板52がマグネトロン41の放射部を中心に対向して配置されている。
ここで、反射板52の大きさや形状は特に問わないが、一辺がマイクロ波の波長λに対してλ/4よりも大きく、一辺がλ/2よりも大きい長方形のアルミ等の金属平板であればマイクロ波をより制御しやすく、本実施例では一例として高さ30mm×幅60mmの板厚0.5mmの金属板としている。
電子レンジで使用するマイクロ波の周波数は、水分子を振動させる2.45GHzを用いるのが一般的である。つまり、電子レンジのマイクロ波の波長λは約1/2cmであり、反射板52は一辺がλ/4、すなわち3cmよりも大きい方が良い。
また、絞り部50は、加熱室2の壁面と電気的に導通してアースに接続されており、反射板52も絞り部50と電気的に導通していることから、反射板52はアースに接続されており、マイクロ波が集中してスパークや異常加熱を起こす危険性が低い。また、本実施例における反射板52の素材は一例としてアルミとしたが、金属平板で絞り部50と電気的に導通できればどのような材料でも良い。
また、本実施例における反射板52の枚数は2枚であるが、反射板52の枚数は複数であれば良く、反射板52の位置はマグネトロン41の放射部を中心に対向方向に設けられていれば良い。但し、反射板52の枚数が多すぎると構造が複雑になり反射板52の面積が大きく取れないため、反射板52の枚数は2枚か4枚が望ましく、前後2枚か左右2枚、前後,左右に2枚ずつの4枚のいずれかの配置方法が良い。
尚、反射板52が奇数枚の場合は、マグネトロン41の放射部を中心に対向する形状に反射板52を配置できず、加熱ムラ低減の効果が低い。
ここで、2枚の反射板52の間隔である反射板間隔53は60mmとする。これは、前述したマイクロ波の波長λ=約1/2cmに比べて約λ/2の大きさであり、反射板間隔53が約λ/2の場合に反射板52は最もマイクロ波を制御しやすくなるため、反射板間隔53を60mmにした場合に反射板52配置による加熱ムラ低減の最大の効果が得られる。
また、固定アンテナ51は、アンテナ脚511を介してマグネトロン41の放射部先端に設置されている。ここで、アンテナ脚511はPTFE(フッ素樹脂)などの電波や熱に対して安定的で電波を通過させる材質から構成されているため、固定アンテナ51は絞り部50やマグネトロン41から電気的に絶縁状態で配置されている。
固定アンテナ51の大きさや形状は規定しないが、本実施例においては直径150mm程度で円形の板厚1mmの金属板であり、固定アンテナ51の内部には図示していないがマイクロ波を制御するためのスリットが設けられている。
また、固定アンテナ51は、図に示すようにマグネトロン41上にアンテナ脚511を介して設置している構造でなくても良く、絞り部50や他の部品と電気的に導通する構成でなければ、絞り部50上にアンテナ脚を配置して固定アンテナ51を固定する方法や、その他の固定方法でも良い。
従来の固定アンテナを備えた加熱調理器では、被加熱物を回転させることで加熱ムラを低減する方法が一般的であったが、本実施例による加熱調理器1では、マイクロ波反射手段である反射板52を絞り部50の内側にλ/2間隔で配置することにより、被加熱物を回転させることなく、固定アンテナ51を用いて加熱ムラを低減することができる。
ここで、本実施例による加熱調理器1では、図6や図7に示す従来の加熱調理器で多く見られた導波管を持たないため、伝送途中のマイクロ波の減衰が少なく、効率良くマイクロ波を加熱室2内に照射することができる。
また、従来の導波管のない加熱調理器では、加熱室内に照射するマイクロ波の効率を向上させようとすると、それに伴って加熱ムラが大きくなることがあったが、本実施例による加熱調理器1では、マイクロ波反射手段である反射板52を絞り部50の内側にλ/2間隔で配置したことにより、加熱効率を向上させながら加熱ムラを低減できる。
ここで、図1から図3を用いて本実施例による加熱調理器1を用いて加熱調理を行う場合の加熱調理工程を説明する。
まず、加熱調理器1のドア12を開け、加熱室2内のテーブルプレート23に被加熱物3を載置してドアを閉める。操作パネル(図示せず)を用いて加熱調理を指示することで、テーブルプレート23の下に配置された重量センサ22が被加熱物3の重量を検知し、機械室4内の制御手段42によりその重量と使用者の操作に応じてマグネトロン41を駆動し、マグネトロン41においてマイクロ波を発生させる。
マグネトロン41で発生したマイクロ波は、絞り部50の内部に照射され、その内面に配置された反射板52でマイクロ波を反射し、マグネトロン41の上方向きである加熱室2の中心に安定的にマイクロ波が照射されるように制御する。
ここで、反射板52の反射板間隔553が60mmの場合、マイクロ波を最も効率良く加熱室2内に照射することができる。これは、マイクロ波の波長λに対して反射板間隔553が約λ/2であることから、反射板52の間でマイクロ波が共振しやすく、共振したマイクロ波が加熱室2内に供給されやすくなるためであり、反射板間隔553が60mmの場合に最も多くのマイクロ波を効率良く加熱室2内に供給できることが実験的に検証されている。
また、固定アンテナ51の設置によって、該固定アンテナ51に設けられたスリットや固定アンテナ51と絞り部50の間からマイクロ波が加熱室2に照射されることでマグネトロン41により照射されたマイクロ波が拡散され、加熱室2内のマイクロ波分布を均一化させることができる。
このようにして、本実施例による加熱調理器1は、被加熱物3を効率良くムラなく加熱することが可能である。
また、本実施例では、マイクロ波拡散手段である固定アンテナ51とマイクロ波反射手段である反射板52の両方を備えており、反射板52によりマイクロ波が反射されて出力が増強される方向と、固定アンテナ51の形状によりマイクロ波が拡散される方向を合わせることにより、加熱室2内のマイクロ波分布をより均一に、より加熱効率を向上することができる。
但し、本発明の加熱調理器1においては反射板52を設置することによって加熱ムラや加熱効率は大幅に改善されるため、固定アンテナ51は必ずしも無くても良い。
また、マイクロ波による加熱のみ可能な単機能電子レンジでも本発明を適用できるため、上ヒータ21などの加熱手段を持たない加熱調理器でも良い。
また、被加熱物3の状態を検知するセンサは、重量センサ22に限らず、いかなるセンサでも良いし、被加熱物3の状態を検知しない加熱調理器にも適用できる。
以上のように、本実施例の構造を用いることによって、加熱調理器1における加熱効率の向上と、加熱ムラの低減が可能である。
本発明による第二実施例である加熱調理器を図4,図5を参照して説明する。
図4は、第二実施例の加熱調理器の縦断面図であり、図5は図4における加熱調理器の給電部分を拡大した断面図である。
本実施例における加熱調理器1は、第一実施例と同様に加熱室2と機械室4がキャビネット11により覆われている構造であり、加熱室2の下方に機械室4が設けられた構造である。
加熱室2の下方にはテーブルプレート23が配置され、該テーブルプレート23上に被加熱物3を載置することによって被加熱物3の加熱調理を行うことが可能である。
また、加熱室2は、下面を円錐台形状に絞り加工して絞り部50を形成し、該絞り部50にマグネトロン41が接続されている。マグネトロン41は、機械室4内に配置された制御手段42により制御され、加熱室2の下方からマイクロ波を照射する構造である。
また、絞り部50の内面には、マイクロ波反射手段である反射板52が配置され、マグネトロン41の放射部先端にアンテナ脚511を介してマイクロ波拡散手段である固定アンテナ51が配置されている。
本実施例による加熱調理器1においては、絞り部50や反射板52,固定アンテナ51の形状は規定しないが、絞り部50は、大径200mm,小径140mm,高さ40mmの円錐台形状であり、反射板52は、高さ30mm×幅60mm,板厚0.5mmの金属板であり、また、固定アンテナ51は、直径150mm,板厚1mmの金属板である。
また、絞り部50の内側に配置された反射板52は、絞り部50の大径側の面に対して垂直ではなく、垂直に対して大径側に反射板角度58°の角度で配置されている。
ここで、反射板52と絞り部50が接続されている点の間隔を図5に示すように反射板間隔553だとすると、本実施例における反射板間隔553は60mmで、反射板角度58は30゜である。
反射板間隔553は60mmが適当であり、該反射板間隔553によって加熱効率向上と加熱ムラ低減の効果が最も高く得られる。また、反射板角度58は、本実施例においては特に規定せず、反射板角度58の最適値は固定アンテナ51の有無、固定アンテナ51の形状や角度によって異なるが、概ね0〜60゜が適切な値である。
以上のように、本実施例では、反射板52の反射板角度58を適切な角度に設定することで、更に加熱効率の向上と加熱ムラの低減をはかることが可能である。
1 加熱調理器
2 加熱室
4 機械室
22 重量センサ
23 テーブルプレート
41 マグネトロン
42 制御手段
50 絞り部
51 固定アンテナ
52 反射板
58 反射板角度
553 反射板間隔
2 加熱室
4 機械室
22 重量センサ
23 テーブルプレート
41 マグネトロン
42 制御手段
50 絞り部
51 固定アンテナ
52 反射板
58 反射板角度
553 反射板間隔
Claims (5)
- 食品を収納して加熱調理する加熱室と、
該加熱室内の食品を加熱するための加熱手段であるマグネトロンと、
前記加熱室の一面に、該加熱室側に開口するように設けられた円錐台形状の絞り部と、
マイクロ波を反射するマイクロ波反射手段を備え、
前記マグネトロンは、該絞り部の小径面に結合し、
前記マイクロ波反射手段は、偶数枚の略同一形状の金属平板からなり、前記絞り部と電気的に導通状態となるように、該絞り部の小径面の内側にマグネトロン放射部の中心に対して対称形状に配置し、
前記マグネトロンを挟んで相対向する2枚の前記マイクロ波反射手段の間隔は、前記マグネトロンにより照射されるマイクロ波波長λの1/2と略同一長さであることを特徴とする加熱調理器。 - 食品を収納して加熱調理する加熱室と、
該加熱室内の食品を加熱するための加熱手段であるマグネトロンと、
前記加熱室の一面に、該加熱室側に開口するように設けられた円錐台形状の絞り部と、
マイクロ波を拡散するマイクロ波拡散手段を備え、
マイクロ波を反射するマイクロ波反射手段を備え、
前記マグネトロンは、該絞り部の小径面に結合し、
前記マイクロ波拡散手段は、1枚の金属平板からなり、前記絞り部と電気的に絶縁状態となるように該絞り部の内部に固定し、
前記マイクロ波反射手段は、偶数枚の略同一形状の金属平板からなり、前記絞り部と電気的に導通状態となるように、該絞り部の小径面の内側にマグネトロン放射部の中心に対して対称形状に配置し、
前記マグネトロンを挟んで対向する2枚の前記マイクロ波反射手段の間隔は、前記マグネトロンにより照射されるマイクロ波波長λの1/2と略同一長さであることを特徴とする加熱調理器。 - 前記絞り部の円錐台の中心軸は、該絞り部を設けた加熱室の一面の中心を通ることを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載の加熱調理器。
- 前記マグネトロンとマイクロ波反射手段は、前記加熱室の下方に配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の加熱調理器。
- 前記マグネトロンにより照射されるマイクロ波波長がλの時、マイクロ波反射手段は、一辺がλ/4より大きく、一辺がλ/2よりも大きい長方形の金属板であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の加熱調理器。
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2008
- 2008-05-16 JP JP2008129010A patent/JP2009277559A/ja not_active Withdrawn
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