JP5334939B2 - 加熱調理器 - Google Patents
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Description
従来、これらの加熱ムラを解消するため、ターンテーブルを用いて、被加熱物自体を加熱源に対して移動させながら加熱することが知られている。
また、加熱室の底面上に、例えば回転軸などのターンテーブルを回転させるための構成が配置されることになり、底面に凹凸が形成され、ターンテーブルを使用しない調理の場合に邪魔になる、という問題点があった。
このようなアンテナの回転駆動と、上述のターンテーブルによる被加熱物の駆動とを同時に実施することが可能であれば、加熱ムラをより低減する効果を発揮することが可能である。
しかしながら、マイクロ波を底面から給電するアンテナを回転駆動させる場合、ターンテーブルもアンテナも底面に軸を持つ回転体であるため、同時に搭載した場合には干渉してしまう、という問題点があった。
このため、マイクロ波加熱とヒータ加熱との加熱源をそれぞれ加熱室の底面に配置した場合、ヒータの熱の一部が加熱室底面の誘電体で吸熱されて被加熱物へ届く熱が減少してしまう、という問題点があった。
このため、被加熱物の加熱ムラを抑制することができる加熱と、加熱時間を短くすることができる加熱とを選択的に行うことができる加熱調理器が望まれている。
また、回転駆動するアンテナとターンテーブルとを同時に搭載することができる加熱調理器を得るものである。
また、被加熱物の加熱ムラを抑制することができる加熱と、加熱時間を短くすることができる加熱とを選択的に行うことができる加熱調理器を得るものである。
図1は本発明の実施の形態1を示す加熱調理器の本体斜視図である。
なお、図1以後の図では見易さを勘案し、必要に応じてケース(外装)などをとりはずした説明図となっている。
また、ドア4には、ガラスなどで構成される視認窓19が設けられ、加熱室3内の被加熱物2の調理状態を確認することが可能である。
使用者は、被加熱物2を加熱室3内に収納してドア4を閉め、この被加熱物2を加熱すべく、操作パネル6を操作して加熱を実施する。
図3は本発明の実施の形態1を示す加熱調理器の要部正断面図である。
図4は本発明の実施の形態1を示す加熱調理器の概略上面図である。
以下、図1〜図4を参照して説明する。
高周波発振器10から発振されたマイクロ波は、導波管8を介し、アンテナ11へ伝播する構造となっている。
誘電体板7は、例えばセラミックなどで構成され、加熱室3の底面板32と略平坦を保つようにして設置されている。
このような加熱室3の底面を誘電体板7により構成することで、マイクロ波による加熱は、誘電体板7の上方の加熱量が、底面板32の上方の加熱量より大きくなっている。
なお、「誘電体板7」は、本発明における「第1の底面」に相当する。
なお、「底面板32」は、本発明における「第2の底面」に相当する。
アンテナ11は、電界放射を目的としており、アルミなどの良導体で製造され、中空であるアンテナシャフト部の先端に平板部を接続、あるいは一体で構成したものである。
アンテナ11は、アンテナ室13内で回転することで、アンテナ11表面から伝播するマイクロ波の強弱や加熱室3内に起こる定在波によるマイクロ波の強弱による影響を極力排除する。これにより、アンテナ11上部に位置する被加熱物2の加熱を平準化し、ひいては加熱ムラを抑制する効果を持つ。
なお、「アンテナモータ12」は、本発明における「アンテナ駆動手段」に相当する。
温度検知手段9は、例えば赤外線センサやサーミスタなど任意の検知手段を用いることができる。
底面板32は、例えば金属などの誘電体板7より熱伝導性が高い材料により形成されている。
なお、「ガラス管ヒータ30」は、本発明における「ヒータ」に相当する。
なお、「反射板31」は、本発明における「反射部材」に相当する。
ガラス管ヒータ30は、一般に温度上昇が早く、反射板31からの熱線反射もあいまって、加熱室3底面を効率よく加熱することが可能である。
また、誘電体板7とは区画されて設置されているため、比熱が大きいセラミックなどで構成されることが多い誘電体板7に吸熱される熱が少なくなるため、結果として被加熱物2に届く熱が大きくなる効果がある。
なお、反射板31の形状はこれに限るものではない。例えば、誘電体板7とガラス管ヒータ30との間に反射板31を備え、ガラス管ヒータ30からの輻射熱を反射するようにしても良い。このような構成であっても、誘電体板7に吸熱される熱が少なくなるため、結果として被加熱物2に届く熱が大きくなる効果がある。
このような形状とすることで、底面部材の加工が容易となり製造コストを低減することができる。また、ガラス管ヒータ30は棒状に形成されており、製造・加工コストを低減することができる。また、ガラス管ヒータ30は、底面板32の長辺方向に沿って配置されており、底面板32の全域に亘って加熱が可能となる。
また、加熱室3底面の中央に誘電体板7を設けてマイクロ波を加熱室3内に伝播させ、その両側に下ヒータ14を配置することで、マイクロ波が伝播する際の対称性を確保し易くすることができ、マイクロ波加熱にかかる電界分布の集中によるスパークや局所過熱等を低減することができる。
また、本実施の形態1では、誘電体板7の両側の底面板32毎にそれぞれがガラス管ヒータ30を設けたが、これに限るものではない。例えば底面板32の一方側のみ設けるようにしても良い。また、1つの底面板に対してガラス管ヒータ30を複数設けるようにしても良い。
なお、下ヒータ14の加熱に対称性がない場合であっても、被加熱物2を載置したターンテーブル50(後述)を回転駆動することで加熱ムラを低減できる。
なお、下ヒータ14の配置位置はこれに限るものではない。加熱室3の中央より下側の領域であって、可動ヒータ15の移動領域と干渉しない位置に固定設置することができる。
底面凸部38は、角皿5を加熱室3底面に直接おく場合のガイドレールとしても利用可能である。
なお、「底面凸部38」は、本発明における「リブ」に相当する。
また、底面板32の加熱室3側には、効率よく加熱室3側へ熱を輻射するために、高輻射塗装が施してある。
これにより被加熱物2を回転しながら加熱することが可能となり、均一加熱を実施しやすくなる。
なお、「ターンテーブル回転軸52」および「ターンテーブルモータ53」は、本発明における「駆動手段」に相当する。
このターンテーブル支持台51は加熱室3から着脱が可能に配置されている。
使用者は、調理内容等に応じて、適宜、ターンテーブル支持台51およびターンテーブル50を加熱室3内に配置または取り外して調理を行うことが可能となっている。
ターンテーブル回転軸52の先端は、例えば傘歯車形状などの駆動力を伝達しやすい形状になっており、回転駆動力はターンテーブル50に伝えられ、回転することが可能となる。
なお、ターンテーブル50の回転速度を、アンテナ11の回転速度と異なる速度にするようにしても良い。これによっても、ターンテーブル50に載置された被加熱物2とアンテナ11との相対位置が常に変化することになり、同様の効果を得ることができる。
本構成により、加熱室3底面にターンテーブル50を回転させるための駆動源を有する必要がなくなるため、底面給電部分、すなわち誘電体板7の部分を凹凸なく構成することが可能になる。
この可動ヒータ15は、被加熱物2を上面から加熱するための熱源である。可動ヒータ15が上下移動することにより、被加熱物2への距離を変えることが可能となる。このため、被加熱物2の焼き上がり状態を任意に変えることが可能である。
図6は本発明の実施の形態1を示す加熱調理器の要部上断面図である。
ここからは図1〜図6を参照して説明する。
可動ヒータの口出し部(2箇所)をヒータ駆動板金40に固定するとともに、固定したヒータ駆動板金40自体が上下動するような構造である。
本実施の形態1では、図2、図5に示すように、可動ヒータ15は、側面視クランク状で平面視蛇行状に屈曲して形成されている。
また、可動ヒータ15の平面視蛇行状部分は、側面視において加熱室3の底面と略平行となるように支持されている。
なお、可動ヒータ15の形状はこれに限るものではなく、任意の形状とすることができる。例えば側面視直線状に形成しても良い。
本実施の形態1では、可動ヒータ15を加熱室3の天面近傍の位置(以下「ホームポジション」ともいう。)から、加熱室3の略中央の位置の範囲(移動領域)で移動可能に形成されている。
なお、可動ヒータ15の移動領域はこれに限るものではない。例えば加熱室3の天面近傍の位置から、加熱室3の底面近傍の位置までを移動領域としてもよい。
このガイシ44は、万が一、可動ヒータ15が変形するなどした場合にも、可動ヒータ15が加熱室3の天面に接触しないようにする絶縁スペーサとして働き、可動ヒータ15の絶縁状態を保持することが可能である。
なお、ガイシ44の設置位置はこれに限るものではない。加熱室3の天面のうち、加熱室3の天面近傍に移動された可動ヒータ15と近接する位置の少なくとも一部に、ガイシ44を設けるようすればよい。
このヒータ収納段差39を設けることで、可動ヒータ15が天面近傍の位置であるホームポジションに移動した際、加熱室3の天面の奥まった位置に収納され、可動ヒータ15が使用者の手に触れる可能性を低減させることができる。
なお、ヒータ収納段差39の位置はこれに限るものではない。加熱室3の天面のうち、加熱室3の天面近傍に移動された可動ヒータ15と、加熱室3の開口との間の少なくとも一部に、加熱室3内側に突き出したヒータ収納段差39を設けるようにすればよい。
図7に示すように、ドア4にはその開閉状態を検知する開閉検知スイッチ60が設置されている。
後述する制御手段100は、開閉検知スイッチ60によりドア4の開状態を検知し、開時には、高周波発振器10や、可動ヒータ15、下ヒータ14などの加熱源への電源供給をOFFにして加熱動作を停止させる。これにより、ドア4の開状態と加熱とが両立しない安全構造となっている。
なお、ドアロック27の構成はこれに限るものではない。ドア4を閉じた状態に維持するロック状態とドア4を開閉可能とする解除状態とを切り換えるものであれば良い。
後述する制御手段100は、可動ヒータ15が移動している間は、誤ってドア4が開かれないようにドアロック27をロック状態として、ドア4の開ができないようにする。
図8に示すように、操作パネル6は、設定入力手段16と、報知手段17とを有する。
報知手段17は、加熱時間や設定温度等の表示や、各種の注意喚起の報知を行う。
この報知手段17は、例えば、液晶(LCD)や各種発光素子(LEDなど)などにより構成することができる。
なお、本実施の形態1では表示により使用者に報知する場合を説明するが、本発明はこれに限るものではない。例えば音により報知するようにしても良い。
この設定入力手段16は、例えば、メンブレンシートを用いた接点ボタンにより構成され、使用者により接点ボタンが押下されることにより、入力操作を検知する。
ヒータ上下キー21は、可動ヒータ15の移動量に関する操作の入力を行う。
メニュー選択キー22は、予め設定された1または複数の調理メニューを選択する操作の入力を行う。
清掃キー23は、使用者が清掃を行う際、可動ヒータ15をホームポジションから移動させることを許可する旨の操作の入力を行う。
コンビ加熱キー24は、高周波誘電加熱とヒータ加熱の両方を用いる調理(コンビ加熱)の開始操作の入力を行う。
図9に示すように、制御手段100には、設定入力手段16からの操作入力、温度検知手段9の検知結果、および開閉検知スイッチ60の検知結果が入力される。
また、制御手段100は、高周波発振器10、アンテナモータ12、ターンテーブルモータ53、可動ヒータ15、ガラス管ヒータ30、ドアロック27、ヒータ駆動モータ43、および、報知手段17をそれぞれ制御する。
記憶手段110は、1または複数の調理メニューと、この調理メニューに応じた可動ヒータ15の位置に関する情報が記憶されている。
また、各加熱源の動作状態等に応じて、アンテナモータ12の駆動やターンテーブルモータ53の駆動を行う。
また、ヒータ駆動モータ43を駆動させて、可動ヒータ15を移動させる。
そして、これら複数種の載置台のうちの少なくとも1つが、ターンテーブル支持台51に載置され、ターンテーブル回転軸52からの回転駆動力によって回転駆動される。
以下、詳細を説明する。
図10(a)はターンテーブル支持台51の斜視図である。
図10(b)はターンテーブル支持台51の側断面図である。
ターンテーブル支持台51には、複数のローラー54が円周状に配置されている。また、ローラー54が配置される円周と略同一円周上には、ターンテーブル回転軸52が配置されている。
さらに、ローラー54およびターンテーブル回転軸52の配置位置より中心側に、円形の開口51aが形成されている。
なお、本実施の形態1では、ローラー54が車輪形状の場合を説明するが、本発明はこれに限るものではない。例えば、ボール状のローラー等任意の形状のものを用いることができる。
図11(a)はターンテーブル支持台51およびターンテーブル50の斜視図を示している。
図11(b)はターンテーブル支持台51上にターンテーブル50を設置した状態での斜視図である。
図11(c)はターンテーブル支持台51上にターンテーブル50を設置した状態での側断面図である。
ターンテーブル支持台51は、円周状に配置された複数のローラー54によりターンテーブル50を支持する。
そして、加熱室3の背面または側面に設置されたターンテーブルモータ53が回転駆動すると、これに接続されたターンテーブル回転軸52が回転し、ローラー54上に置かれたターンテーブル50に駆動力が伝えられる。
ターンテーブル50は回転可能なローラー54としか接触していないため、駆動力を与えられることでスムースに回転する。
なおターンテーブル50上には被加熱物2が設置され、加熱に供される。
図12(a)はターンテーブル支持台51、ターンテーブル50および焼き網55の斜視図を示している。
図12(b)はターンテーブル支持台51上にターンテーブル50および焼き網55を設置した状態での斜視図である。
図12(c)はターンテーブル支持台51上にターンテーブル50および焼き網55を設置した状態での側断面図である。
図12(a)〜(c)において、55は焼き網であり、主に、下ヒータ14や可動ヒータ15を用いた調理で使用される。
ここでは、ターンテーブル50上に焼き網55が載置され、該焼き網55に被加熱物2が載置される構成を示している。
この構成では、焼き網55上に置かれた被加熱物から垂れる油や食品カスなどをターンテーブル50で受けることが可能である。
図13(a)はターンテーブル支持台51および焼き網55の斜視図を示している。
図13(b)はターンテーブル支持台51上に焼き網55を設置した状態での斜視図である。
図13(c)はターンテーブル支持台51上に焼き網55を設置した状態での側断面図である。
ターンテーブル支持台51は、円周状に配置された複数のローラー54により焼き網55を支持する。
そして、加熱室3の背面または側面に設置されたターンテーブルモータ53が回転駆動すると、これに接続されたターンテーブル回転軸52が回転し、ローラー54上に置かれた焼き網55に駆動力が伝えられる。
焼き網55は回転可能なローラー54としか接触していないため、駆動力を与えられることでスムースに回転する。
また、図13(c)に示すように、焼き網55の端部の折り返しをローラー54の近くまで伸ばし、この折り返し部分とローラー54との遊びを極力少なくすることにより、ローラー54から焼き網55がずれることを防止している。
なお焼き網55上には被加熱物2が設置され、加熱に供される。
このように、ターンテーブル支持台51に載置する載置台を取り替え可能に構成することで、調理内容に応じた載置台を使用することができる。
なお、図13(c)の例では、焼き網55の端部の折り返しをローラー54の近くまで伸ばすことで、焼き網55のずれを防止する構成としているが、本発明はこれに限るものではない。例えば、焼き網55の中心に回転軸を設けて、焼き網55のずれを防止するようにしても良い。また、焼き網55の裏側に、開口51aの淵またはローラー54の内側を案内とする突部を設けて、焼き網55のずれを防止するようにしても良い。
図14(a)はターンテーブル支持台51および焼き網55の斜視図を示している。
図14(b)はターンテーブル支持台51の円形の開口51aに焼き網55を設置した状態での斜視図である。
図14(c)はターンテーブル支持台51の円形の開口51aに焼き網55を設置した状態での側断面図である。
この例では、焼き網55をターンテーブル支持台51上のターンテーブル回転軸52の駆動力を得ない位置に設置する方式である。焼き網55は、円形の開口51aと略同形状に形成されている。
この場合、被加熱物2の特定部分に対して、下ヒータ14からの輻射加熱の効率を高めることが可能となり、例えば焦げ目を早くつけたい場合には有効となる。
図15(a)はターンテーブル支持台51および焼き網55の斜視図を示している。
図15(b)はターンテーブル支持台51上に焼き網55を設置した状態での斜視図である。
図15(c)はターンテーブル支持台51上に焼き網55を設置した状態での側断面図である。
この例では、焼き網55の外周に、高周波透過性の材料により形成され、円環形状のアタッチメント56を設けている。
例えば、図14の焼き網55に、ターンテーブル回転軸52の駆動力得ることができるアタッチメント56を設置した方式である。
アタッチメント56は直径を焼き網55より大きくした中空形状の円形板に形成されている。
アタッチメント56は、セラミックや、高耐熱樹脂(例えば、ポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)等)の誘電体により構成されている。
そこで、例えばセラミックなどの高周波透過性の材料により形成されたアタッチメント56を装着することで、焼き網55を高周波誘電加熱で使用した場合であっても、電界の局所集中によるスパークを起こし難くすることができる。
なお、アタッチメント56の端部をR処理することで、より電界の局所集中を軽減できる。
これにより、焼き網55上に設置された被加熱物2を回転しながらムラなく焼成することが可能である。
また、回転しているために、下ヒータ14から受ける熱も平準化される効果がある。
一方、焼き網55は、開口部を多数有する金属で構成されるため、開口部を抜けるヒータの輻射は効率よく受けられるメリットがあるが、高周波が反射しやすかったり、食品カスや油などが下に垂れてしまったりするというデメリットがある。
このため、使用者の利便性や個々のメニューに適した加熱形態によって、適宜使い分けて使用することが可能となる。
このような段差を形成することで、載置台が回転駆動されてローラー54が段差を通過する際に、載置台に微振動を与えることができる。
このような微振動を与えながら加熱を行うことで、液体状の被加熱物2が、沸点を超えても沸騰を起こさない状態が生じ、内容物が急激に沸騰する突沸現象の発生を抑制することができる。
図16(a)は均一加熱モード時の被加熱物2の加熱状態を示す図である。
図16(b)は集中加熱モード時の被加熱物2の加熱状態を示す図である。
次に、ターンテーブル50や焼き網55を使用して、被加熱物2の加熱ムラを抑制することができる加熱(均一加熱モード)と、ターンテーブル50や焼き網55を使用せず、加熱時間を短くすることができる加熱(集中加熱モード)とについて説明する。
上述したように、アンテナ11は、アンテナ室13内で回転することで、均一加熱効果を有している。また、上記図4で示したように、本実施の形態のアンテナ室13(誘電体板7)は奥行方向に長い略直方体形状となっている。
このような構成により、アンテナ室13直上部分にマイクロ波による加熱が集中しやすい構造となっている。つまり、マイクロ波による加熱は、誘電体板7の上方の加熱量が、底面板32の上方の加熱量より大きくなっている。
さらに、下ヒータ14も奥行き方向に長い形状となっており、底面板32の下に配置されるガラス管ヒータ30は棒状に形成されているため、被加熱物2に加熱ムラが生じやすい構成となっている。
そこで、均一加熱モードにおいては、図16(a)に示すように、加熱室3内にターンテーブル支持台51およびターンテーブル50(または焼き網55)を配置して加熱を行う。
このように、ターンテーブル50はこの集中加熱を緩和する効果を有する。
ターンテーブル50に乗せられた被加熱物2は回転することにより、加熱ムラ抑制効果、すなわち均一加熱効果を高めることが可能となる。
一方、使用者または被加熱物2によっては、それほど高いレベルの均一加熱を必要とせず、多少の加熱ムラは許容しても短時間で集中加熱をしたいという要望もある。
その際には、図16(b)に示すように、ターンテーブル支持台51およびターンテーブル50(焼き網55を含む)を取り外し、誘電体板7の上に直接、被加熱物2を設置して加熱を行う。
これにより、加熱室3中央部の限られた領域にアンテナ室13を設置してあることと、マイクロ波吸収要素であるターンテーブル50に吸収されるロスを軽減する効果があいまって、効果的かつ中央部への集中加熱をすることが可能となる。
このため、高周波を加熱室3に導く導波管8とガラス管ヒータ30とをそれぞれ加熱室3の底面に配置して、ターンテーブル50を搭載する場合であっても、導波管8やガラス管ヒータ30の配置位置が制限されることがない。
また、加熱室3の底面上に、例えば回転軸などのターンテーブル50を回転させるための構成が配置されることがなく、誘電体板7を凹凸なく構成することが可能となり、ターンテーブル50を使用しない調理の場合に邪魔になることがない。
このため、回転駆動するアンテナ11とターンテーブル50とを同時に搭載することができる。
よって、アンテナ11の回転駆動と、ターンテーブル50による被加熱物2の回転駆動とを同時に実施することが可能となり、加熱ムラをより低減する効果を発揮することができる。
また、ターンテーブル50の回転速度と、アンテナ11の回転速度とが異なる速度である。
このため、ターンテーブル50に載置された被加熱物2とアンテナ11との相対位置が常に変化することになり、アンテナ11上部に位置する被加熱物2の加熱を平準化し、ひいては加熱ムラを抑制する効果を持つ。
このため、導波管8からの高周波は誘電体板7により透過して加熱室3内に伝播させることができる。また、ガラス管ヒータ30からの輻射熱は底面板32から加熱室3内に伝達し易くすることができる。
このため、ガラス管ヒータ30の熱が、加熱室3底面の誘電体板7で吸熱されにくくなり、被加熱物2に届く熱を増加させることができ、加熱効率を向上させることができる。
このため、ガラス管ヒータ30からの輻射熱と、反射板31から反射される赤外線とによって加熱室3の底面が加熱され、底面の温度を上昇させることによって、被加熱物2を加熱することが可能となる。よって、加熱室3底面を効率よく加熱することが可能である。
このため、マイクロ波が伝播する際の対称性を確保し易くすることができ、マイクロ波加熱にかかる電界分布の集中によるスパークや局所過熱等を低減することができる。
このため、底面部材の加工が容易となり製造コストを低減することができる。また、ガラス管ヒータ30の製造・加工コストを低減することができる。また、ガラス管ヒータ30により底面板32の全域に亘って加熱が可能となる。
このため、底面板32が熱収縮や膨張した際の強度を増すことができる。
また、角皿5を加熱室3底面に直接置く場合のガイドレールとしても利用可能である。
このため、被加熱物2の加熱ムラを抑制することができる加熱と、加熱時間を短くすることができる加熱とを選択的に行うことができる。
Claims (9)
- 被加熱物を収納する加熱室と、
前記被加熱物を加熱するための高周波を発振する高周波発振器と、
前記加熱室の下方に接続され、前記高周波発振器から発振された高周波を前記加熱室に導く導波管と、
前記加熱室の下方に配置され、前記加熱室の下側から前記被加熱物を加熱するヒータと、
前記加熱室内に回転可能に配置され、前記被加熱物が載置されるターンテーブルと、
前記加熱室の背面または側面に設置され、前記ターンテーブルを回転駆動する駆動手段と
を備え、
前記ターンテーブルは、前記加熱室から着脱可能に配置され、
前記加熱室の底面は、
誘電体により形成され、前記加熱室の幅方向の略中央に配置された第1の底面と、
前記第1の底面より熱伝導性が高い材料により形成され、前記第1の底面の両側に並んで配置された第2の底面とにより構成され、
前記第1の底面および前記第2の底面は、前記加熱室の幅方向を短辺とする長方形状に形成され、
前記導波管は、前記第1の底面の下方に前記高周波を伝播させ、
前記ヒータは、前記第2の底面毎にそれぞれ設けられ、前記第2の底面の下方に、前記第2の底面の長辺方向に沿って配置され、
前記第2の底面は、前記加熱室側に突き出したリブが、前記ヒータと対向する位置に形成され、
前記リブは、前記被加熱物が載置される載置台を前記加熱室底面に直接置く場合のガイドレールとして機能する
ことを特徴とする加熱調理器。 - 前記第2の底面の前記加熱室側は塗装が施され、
前記塗装は、
該塗装が施されていない場合と比較して、前記第2の底面から前記加熱室側への熱の輻射を増加させる
ことを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。 - 前記加熱室の下方に配置され、前記導波管から伝播された高周波を前記加熱室内に拡散させるアンテナと、
前記加熱室の下方に配置され、前記アンテナを回転駆動するアンテナ駆動手段と
を備えたことを特徴とする請求項1または2記載の加熱調理器。 - 前記ターンテーブルの回転方向と、前記アンテナの回転方向とが逆方向である
ことを特徴とする請求項3記載の加熱調理器。 - 前記ターンテーブルの回転速度と、前記アンテナの回転速度とが異なる速度である
ことを特徴とする請求項3記載の加熱調理器。 - 前記第1の底面と前記ヒータとの間に、前記ヒータからの輻射熱を反射する反射部材を備えた
ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の加熱調理器。 - 前記第2の底面の下面とともに、前記ヒータを囲むように形成され、前記ヒータからの輻射熱を反射する反射部材を備えた
ことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の加熱調理器。 - 前記高周波による加熱は、前記第1の底面の上方の加熱量が、前記第2の底面の上方の加熱量より大きい
ことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の加熱調理器。 - 前記被加熱物を前記ターンテーブル上に載置して回転しながら加熱する均一加熱モードと、
前記被加熱物を前記ターンテーブルを使用せず、前記第1の底面上に直接載置して加熱する集中加熱モードとを有する
ことを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の加熱調理器。
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