JP2000110855A - クラッチのクリープ制御装置 - Google Patents

クラッチのクリープ制御装置

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JP2000110855A
JP2000110855A JP10292901A JP29290198A JP2000110855A JP 2000110855 A JP2000110855 A JP 2000110855A JP 10292901 A JP10292901 A JP 10292901A JP 29290198 A JP29290198 A JP 29290198A JP 2000110855 A JP2000110855 A JP 2000110855A
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clutch
creep
engine
force
creep force
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JP10292901A
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English (en)
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Ryoji Suzuki
良二 鈴木
Kazutoshi Kanaike
和俊 金池
Narutoshi Mitsuyama
成俊 光山
Toshitaka Tsuji
俊孝 辻
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Aichi Machine Industry Co Ltd
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Aichi Machine Industry Co Ltd
Suzuki Motor Corp
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クラッチのクリープ制御装置において、クラ
ッチの個体差のばらつきや経年変化等を校正してクラッ
チフィーリングを向上することにある。 【構成】 クリープ判定運転モードが成立した際に、ク
ラッチに一定の電気力を供給してこの時のエンジン運転
状態の変化からクラッチのクリープ力の適否を判定し、
この判定結果に応じてクラッチへの電気力の値を学習制
御する制御手段を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、クラッチのクリ
ープ制御装置に係り、特に電気的に作動されるクラッチ
のクリープ力(係合力)を制御するクラッチのクリープ
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両にあっては、エンジンからの駆動力
をトランスミッションに断続するように電気的に作動さ
れるクラッチ、例えば、電磁クラッチを設けている。
【0003】即ち、図7に示す如く、車両(図示せず)
において、エンジン302とトランスミッション304
との間に電磁クラッチ306を設け、この電磁クラッチ
306を制御部308からの電気力としての電流によっ
て制御している。制御部308は、車速センサ310、
アクセル開度センサ312、ブレーキスイッチ314に
連絡し、エンジン302の運転状態に応じて電磁クラッ
チ306への電流の値を制御し、発進時のクリープ力を
制御したり、この電磁クラッチ306を断続作動させて
いる。
【0004】また、このようなクラッチ制御装置として
は、例えば、特開平8−318763号公報、特開平9
−14297号公報に開示されている。特開平8−31
8763号公報に記載のものは、車両の発進時におい
て、エンジン回転数のオーバーシュート量を検知し、こ
のオーバーシュート量と判定値とを比較してクラッチ制
御のパラメータを変更且つ記憶させて、オーバーシュー
トを抑制するものである。特開平9−14297号公報
に記載のものは、特定運転状態において、ブレーキペダ
ルの踏み込み時、この踏み込み時間に達するまでの間、
クラッチのクリープ力を低下させることにより、ブレー
キの作動時のクリープトルクによる車体振動や燃費の悪
化を回避させるとともに、クリープトルクを利用した車
両の走行をブレーキペダルの一時的な踏み込みで車両を
停止させることなく、スムーズに行わせるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、エン
ジンの駆動力を電磁クラッチを介してトランスミッショ
ンとしての無段変速機(CVT)に伝達する場合で、車
両を停止状態から発進させる際に、ブレーキペダルから
足を離してアクセルペダルを踏み込まなければ、電磁ク
ラッチが接続動作しないことから、例えば、油圧式のト
ルクコンバータを備えた無段変速機に比べて、車両の発
進からの微速走行が難かしくなり、ショックが大きく発
生するという不具合があった。
【0006】この不具合を解消するために、車両の発進
時に、ブレーキペダルから足を離したと同時に、電磁ク
ラッチに比較的低い値の電流を供給することで、トルク
コンバータを備えた無段変速機の場合のようなクリープ
効果を得て、車両の発進後の微速走行性を改善している
ものがある。
【0007】しかしながら、かかる場合に、電磁クラッ
チにおける電流の値とクリープ力との特性が、電磁クラ
ッチの製造時の個体差のばらつきや電磁クラッチの経年
変化等によって異なることから、安定したクリープ力を
得られず、クリープフィーリングが悪化し、発進及び微
速走行時での運転性能が低下するという不都合があっ
た。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述の不都合を除去するために、車両にエンジンとトラン
スミッションとを搭載して設け、前記エンジンからの駆
動力を前記トランスミッションに断続するように電気的
に作動されるクラッチを設け、このクラッチのクリープ
力を電気力で制御するクラッチのクリープ制御装置にお
いて、クリープ力判定運転モードが成立した際に、前記
クラッチに一定の電気力を供給してこの時の前記エンジ
ンの運転状態の変化から前記クラッチのクリープ力の適
否を判定し、この判定結果に応じて前記クラッチへの電
気力の値を学習制御する制御手段を設けたことを特徴と
する。
【0009】
【発明の実施の形態】この発明は、上述の学習制御によ
り、車両の発進時に、クラッチの個体差のばらつきや経
年変化等を校正させてクラッチのクリープ力を適正に得
て、電気的に作動されるクラッチを備えたトランスミッ
ションにおいても、トルクコンバータを備えたトランス
ミッションの場合のようなクリープ効果を得ることがで
き、クリープフィーリングを向上させ、発進や微低速走
行での運転性能を向上することができる。
【0010】
【実施例】以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細
且つ具体的に説明する。図1〜6は、この発明の実施例
を示すものである。図3において、2は車両(図示せ
ず)に搭載されるエンジン、4はこのエンジン2に連結
されるトランスミッションとしての無段変速機(CV
T)である。
【0011】エンジン2には、吸気を導く吸気通路6を
形成した吸気マニホルド8が設けられている。吸気通路
6には、スロットル弁10が配設されている。また、吸
気マニホルド8には、アイドル制御装置12が設けられ
ている。このアイドル制御装置12は、スロットル弁1
0を迂回して吸気通路6に連通するバイパスエア通路1
4と、このバイパスエア通路14を開閉してアイドル運
転時の空気量を調整するようにデューティ制御されるア
イドル制御弁であるISC弁16とからなる。
【0012】また、エンジン2には、該エンジン2に軸
支されたクランク軸18に連結したクラッチである電磁
クラッチ20を介して無段変速機4が連結される。
【0013】電磁クラッチ20は、クラッチブラシ22
を有し、また、実際、無段変速機4内に組込まれ、エン
ジン2からの駆動力を無段変速機4に断続するように電
気的に、つまり、電気力としての電流によって作動され
るものである。
【0014】無段変速機4は、プライマリプーリ24
と、セカンダリプーリ26と、これらプライマリプーリ
24とセカンダリプーリ26とに巻掛けられたベルト2
8とかなる。
【0015】プライマリプーリ24は、プライマリ軸3
0と、このプライマリ軸30に固定したプライマリ固定
プーリ片32と、プライマリ軸30に軸方向移動可能且
つ回転不可能に装着したプライマリ可動プーリ片34と
からなる。
【0016】セカンダリプーリ26は、セカンダリ軸3
6と、このセカンダリ軸36に固定したセカンダリ固定
プーリ片38と、セカンダリ軸36に軸方向移動可能且
つ回転不可能に装着したセカンダリ可動プーリ片40
と、このセカンダリ可動プーリ片40をセカンダリ固定
プーリ片38側に押圧するようにスプリング保持体42
に保持された押圧スプリング44とからなる。
【0017】また、この無段変速機4は、車両の通常走
行時における主伝達経路(ベルト駆動)46と、車両の
発進時における副伝達経路(ギヤ駆動)48との2つの
トルク伝達経路とを有するものである。
【0018】このため、無段変速機4にあっては、先
ず、入力側において、主伝達経路46を構成するよう
に、入力軸50が電磁クラッチ20に連結され、この入
力軸50にはドライブギヤ52とリバースギヤ54とが
固設され、入力軸50とプライマリ軸30との間にカウ
ンタ軸56が配設され、このカウンタ軸56にはドライ
ブギヤ52に噛合する第1カウンタギヤ58とリバース
ギヤ54に噛合する第2カウンタギヤ60とが設けら
れ、また、この第2カウンタギヤ60がプライマリ軸3
0に固定したプライマリギヤ62に噛合している。ま
た、出力側においては、セカンダリ軸36に連結した出
力軸64に第1セカンダリギヤ66が固設され、この第
1セカンダリギヤ66には出力側中間軸68に固定した
第1出力中間ギヤ70が噛合され、また、出力側中間軸
68には第2出力中間ギヤ72が噛合され、この第2出
力中間ギヤ72には終減速機74のファイナルギヤ76
が噛合している。終減速機74には、ドライブ軸78が
連結されている。更に、入力軸30と終減速機74との
間にあっては、副伝達経路48を構成するように、入力
軸50と出力軸64との間に2ウェイクラッチ80が設
けられ、この2ウェイクラッチ80のクラッチ軸82に
はドライブギヤ52に噛合する第1クラッチギヤ84と
端部側の第2クラッチギヤ86が設けられ、この第2ク
ラッチギヤ82が出力軸64に設けられた第2セカンダ
リギヤ88に噛合し、また、この第2セカンダリギヤ8
8が第2出力中間ギヤ72に噛合している。
【0019】また、無段変速機4は、モータ(DCモー
タ)90によってその変速比が変更されるものである。
このため、プライマリ可動プーリ片34の背面側にはス
ライドギヤ92が軸方向移動可能に設けられ、このスラ
イドギヤ92が第1変速側軸94に設けた第1一側変速
ギヤ96に噛合され、また、第1一側変速側軸94に第
1他側変速側ギヤ98が設けられ、この第1他側変速側
ギヤ98が第2変速側軸100に設けた第2一側変速側
ギヤ102に噛合され、第2変速側軸100に第2他側
変速側ギヤ104が設けられ、この第2他側変速側ギヤ
104がモータ90のモータ軸106に固定したモータ
ギヤ108に噛合している。
【0020】電磁クラッチ20は、制御手段110によ
って電気的に作動される。この制御手段110は、エン
ジン制御部(ECU)112とトランスミッション制御
部(CVTCU)114とからなるものである。
【0021】エンジン制御部112は、アイドル制御装
置12のISC弁16をデューティ比でフィードバック
制御(F/B)するものである。また、このエンジン制
御部112には、エンジン2の運転状態を検知するため
に、スロットル開度センサ116と、アイドルスイッチ
118と、エンジン回転数センサ120と、車速スイッ
チ122と、ブレーキスイッチ124等との各種センサ
やスイッチ類が連絡している。
【0022】トランスミッション制御部114は、電磁
クラッチ20のクラッチブラシ22に電気力としての電
流を供給して、この電流の値によって電磁クラッチ20
を作動制御するとともに、変速比を変更するようにモー
タ90を作動制御するものである。また、このトランス
ミッション制御部114には、プライマリギヤ62の回
転を検知するプライマリ回転センサ126と、出力軸6
4の回転を検知するセカンダリ回転センサ128と、ス
ライドギヤ92の位置を検知するプーリポジションセン
サ130と、シフトレバーの位置を検知するシフトポジ
ションセンサ132と、ブレーキイッチ124等との各
種センサやスイッチ類が連絡している。
【0023】制御手段110にあっては、クリープ力判
定運転モードが成立した際に、電磁クラッチ20に一定
の電流の値、例えば、前回車両を発進させた時の電流の
値を供給し、この時のエンジン2の運転状態の変化から
電磁クラッチ20のクリープ力の適否を判定し、この判
定結果に応じて電磁クラッチ20への電気力である電流
の値を学習制御するものであり、また、この電流の値の
学習制御時には、エンジン制御部112からトランスミ
ッション制御部114に一経路でクリープ力学習信号を
出力させ、更に、所要のエンジン回転数を維持するため
に、トランスミッション制御部114からのアイドルア
ップ信号に基づいてエンジン制御部112がISC弁1
6を作動制御するものである。
【0024】エンジン2の運転状態は、エンジン回転
数、冷却水温度、スロットル開度等の全てのパラメータ
が考慮されたものである。
【0025】また、クリープ力判定運転モードは、アイ
ドルスイッチ118がオン且つブレーキスイッチ124
がオンになる以外に、例えば、エンジン回転数を制御す
るISC弁16がフィードバック制御されて目標エンジ
ン回転数が更新されている条件や、エンジン2が暖機状
態である条件、つまり、水温センサ(図示せず)が正常
で、且つ、水温WTが、XFLRNW(設定値)≦WT
≦XFLRNWH(設定値)(℃)である条件、シフト
ポジションがDレンジである条件、電気負荷信号がオフ
である条件、ラジエータファン(図示せず)がオフであ
る条件、エアコン信号がオフである条件、バッテリの電
圧VBが適正範囲内である条件、VB≧XVBCLPJ
G(13.8)(設定値)(V)である条件、車両が停
止で且つ停止後所定時間(XCLINHVS)(0)
(sec)経過後である条件、エンジン2の始動後にク
リープ力を正常と判定していない条件、大気圧Paが、
Pa≧PACLP(720)(設定値)(mmHg)で
ある条件、車速スイッチ122がオンである条件、の全
ての条件を満足した場合に成立する。
【0026】エンジン制御部112からトランスミッシ
ョン制御部114へのクリープ力学習信号の出力状態
は、例えば、図4に示す如く、オン、オフの時期や長
さ、優先順次等が設定されている。この図4にあって
は、クリープ力学習信号のオン:T CLP 、クリープ力学
習信号のオフ:XTCLPOFF、XTCLPFJG:
所定時間、Ne:エンジン回転数、NTRG :エンジン回
転数のトリガ値、NDEAD:エンジン回転数の制限値、X
TCLPND:所定時間、XSPDCLPON:設定車
速である。
【0027】また、クリープ学習出力信号のオン時間
(TCLP )は、図5に示す如く、設定されている。この
図5において、XNCLPLO:低側の所定エンジン回
転数、XNCLPHI:高側の所定エンジン回転数、X
TCLPMD:所定エンジン回転数である。
【0028】また、車速スイッチ122の特性は、図6
に示されている。この図6において、XSPDCLP:
設定車速である。
【0029】次に、この実施例の作用を、図1のフロー
チャート及び図2のタイムチャートに基づいて説明す
る。
【0030】車両が走行状態から減速すると(図2のA
で示す)、プログラムがスタートし(ステップ20
2)、先ず、少なくともアイドルスイッチ118がオン
且つブレーキスイッチ124がオンで、車両がブレーキ
操作で停止してクリープ力判定運転モードが成立したか
否かを判断する(ステップ204)(図2のBで示
す)。
【0031】この車速スイッチ122にあっては、その
条件等が、例えば、図6に示すように、設定されてい
る。
【0032】そして、ステップ204がYESの場合に
は、エンジン回転数とフィードバック制御で変更してい
る目標エンジン回転数とから回転偏差を求め、この回転
偏差が、回転偏差≦所定値か否かを判断を行う(ステッ
プ206)(図2のCで示す)。
【0033】このステップ206でYESの場合には、
その回転偏差が許容回転偏差内の状態に所定時間t
1 (図2のS1 〜S2 間で示す)継続しているか否かを
判断する(ステップ208)。
【0034】このステップ208でYESの場合には、
エンジン制御部112がトランスミッション制御部11
4へのクリープ力学習信号をオンからオフにするととも
に、エンジン制御部114が平均エンジン回転数を演算
する(ステップ210)(図2のDで示す)。
【0035】これにより、トランスミッション制御部1
14においては、エンジン制御部112へのアイドルア
ップ信号をオフからオンにするとともに(図2のEで示
す)、電磁クラッチ20への電流の値を一定に増加する
(ステップ212)(図2のEで示す)。
【0036】これにより、エンジン制御部112は、ト
ランスミッション制御部114からのアイドルアップ信
号のオンにより、バイパスエア通路14の空気量を所定
値に増加するようにISC弁116を作動する(ステッ
プ214)(図2のFで示す)。この空気量の増加によ
り、所要のエンジン回転数を維持するものである。
【0037】そして、バイパスエア通路14の空気量が
所定値になった時から所定時間t2(図2のS3 〜S4
で示す)経過したか否かを判断する(ステップ216)
(図2のGで示す)。
【0038】このステップ216でYESの場合には、
エンジン回転数を計測し、この時のエンジン回転数と上
述の所定時間t1 での平均エンジン回転数との偏差を演
算し、また、クリープ走行時の電磁クラッチ20の電流
の値の過不足を判定する(ステップ218)(図2のG
で示す)。つまり、クリープ力の判定条件は、上述のク
リープ力判定運転モードが成立し、しかも、このアイド
ルスイッチ118のオン時から所定時間(XTCLIN
HIU(1〜5)(Sec)経過後に成立する。
【0039】そして、エンジン制御部112は、トラン
スミッション制御部114に、上述のクリープ力の判定
結果を、クリープ力学習信号のオン時間TCLP (図2の
Hで示す)の違いで出力する(ステップ220)。
【0040】そして、このトランスミッション制御部1
14は、このクリープ力学習信号のオン時間(TCLP
に応じたクリープ力学習値を更新する(ステップ22
2)(図2のHで示す)。つまり、クリープ力学習値の
学習が行われ、最も新しいクリープ力学習値がメモリに
記憶される。
【0041】次いで、エンジン制御部112からトラン
スミッション制御部114へのクリープ力学習信号が、
オフになった後に、再び、オンされると、リセットが行
われ、電磁クラッチ20が通常の制御に戻される(ステ
ップ224)(図2のIで示す)。
【0042】そして、プログラムがリターンされ、再
び、学習制御が行われる(ステップ226)。
【0043】一方、前記ステップ204、206でNO
の場合には、リセットが行われ(ステップ228)、プ
ログラムがリターンされる(ステップ226)。
【0044】また、前記ステップ208、216でNO
の場合には、プログラムが直ぐにリターンされる(ステ
ップ226)。
【0045】そして、ブレーキペダルの踏み込みを解除
し、ブレーキスイッチ124がオフでクリープ走行を開
始すると、上述ステップ218で算出されたエンジン回
転数の回転偏差に対応する値のクリープ力の補正量が反
映され、クリープ力が不足している場合には、電磁クラ
ッチ20への電流の値を増加し(図2のJ−1で示
す)、逆に、クリープ力が過大である場合には、電磁ク
ラッチ20への電流の値を減少させ(図2のJ−2で示
す)、一方、クリープ力が適正であれば、電流クラッチ
20への電流の値に補正を加えない(図2のJ−3で示
す)。
【0046】この結果、クリープ力判定運転モードが成
立した際に、前回のクリープ走行の開始時と同じ値の電
流を電磁クラッチ20に流し、この時のエンジン2の運
転状態の変化から、所定のクリープ力を得るための電流
の値の過小、過大、適正を判定させ、つまり、クリープ
力学習時のエンジン2の各入力パラメータからクリープ
力の過小、過大、適正を判定させ、この判定結果に基づ
いて、クリープ力を常に最適な状態に維持させるよう
に、電磁クラッチ20への電流の値を適正に学習制御さ
せることから、電磁クラッチ20の製造時の個体差のば
らつきや経年変化等を校正させ、低電流で作動される電
磁クラッチ20のクリープ力を安定させ、電磁クラッチ
20を備えた無段変速機4においても、トルクコンバー
タを備えた無段変速機の場合と同じようなクリープフィ
ーリングを得て、発進及び微低速走行での運転性能を向
上することができる。
【0047】また、このように、電磁クラッチ20のク
リープ力を適正に維持できるので、坂道で車両を停止す
る際に、車両を安定させることができる。
【0048】なお、この発明にあっては、以下のような
制御をすることも可能である。
【0049】1回目のクリープ力学習において、クリー
プ力が適正であると判断された場合には、イグニション
キーをオフにするまで、その後のクリープ力の学習を実
行しないようにすることが可能である。これにより、ク
リープ力が適正と判断することにより、その後のプログ
ラムを実行する必要がなく、無駄な手順を省略すること
ができる。
【0050】また、この実施例にあっては、制御手段1
10には、クリープ力学習値を記憶することのできる、
例えば、メインメモリとサブメモリとの2つのメモリを
選択可能に設ける。かかる場合に、いつもその車両を使
用する特定人の場合には、クリープ力学習値をメインメ
モリに記憶させ、一方、特定人以外の人がその車両を使
用する場合には、クリープ力学習値をサブメモリに記憶
させ、そして、特定人以外の人がその車両を使用する場
合には、特定人の運転状態とは異なることから、サブメ
モリを選択させることにより、特定人以外の人にはサブ
メモリのクリープ力学習値を使用させ、これにより、メ
インメモリのクリープ力学習値が徒に更新されることが
なく、その後に、特定人がその車両を使用する場合に、
メインメモリのクリープ力学習値を使用することから、
特定人の運転状態を良好に担保させることが可能とな
る。
【0051】更に、上述のクリープ力判定運転モードの
条件を、ブレーキ操作をして車両2を停止した以外に、
相当の間隔を加味して成立させることも可能である。例
えば、所望により、一定の期間毎(時間、日、月、
年)、一定走行距離毎等の条件で、あるいは、これらの
条件とブレーキ操作とを併合してクリープ力判定運転モ
ードを成立させることができる。
【0052】
【発明の効果】以上詳細な説明から明らかなようにこの
発明によれば、クリープ力判定運転モードが成立した際
に、クラッチに一定の電気力を供給してこの時のエンジ
ン運転状態の変化からクラッチのクリープ力の適否を判
定し、この判定結果に応じてクラッチへの電気力の値を
学習制御する制御手段を設けたことにより、車両の発進
の際に、学習制御された値からクラッチの個体差のばら
つきや経年変化等を校正させ、クラッチのクリープ力を
適正に経て、電気的に作動されるクラッチを備えたトラ
ンスミッションにおいても、トルクコンバータを備えた
トランスミッションの場合のようなクリープ効果を得る
ことができ、クリープフィーリングを向上させ、発進や
微低速走行での運転性能を向上し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】クリープ制御のフローチャートである。
【図2】クリープ制御のタイムチャートである。
【図3】クリープ制御装置のシステム構成図である。
【図4】クリープ力学習信号の出力を説明する図であ
る。
【図5】クリープ力学習信号のオン時間を説明する図で
ある。
【図6】車速スイッチの特性図である。
【図7】従来におけるクリープ制御装置のシステム構成
図である。
【符号の説明】
2 エンジン 4 無段変速機 12 アイドル制御装置 16 ISC弁 20 電磁クラッチ 110 制御手段 112 エンジン制御部 114 トランスミッション制御部 118 アイドルスイッチ 124 ブレーキスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金池 和俊 静岡県浜松市高塚町300番地 スズキ株式 会社内 (72)発明者 光山 成俊 愛知県名古屋市港区野跡5丁目4番16号 愛知機械工業株式会社内 (72)発明者 辻 俊孝 愛知県名古屋市港区野跡5丁目4番16号 愛知機械工業株式会社内 Fターム(参考) 3D041 AA30 AA37 AB01 AC10 AC20 AD02 AD04 AD06 AD10 AD14 AD21 AD35 AD37 AD41 AD51 AE04 AE20 AE36 AE45 AF01 AF07 3J057 AA01 BB01 GA21 GA31 GB02 GB05 GB29 GB36 GE11 HH01 JJ01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両にエンジンとトランスミッションと
    を搭載して設け、前記エンジンからの駆動力を前記トラ
    ンスミッションに断続するように電気的に作動されるク
    ラッチを設け、このクラッチのクリープ力を電気力で制
    御するクラッチのクリープ制御装置において、クリープ
    力判定運転モードが成立した際に、前記クラッチに一定
    の電気力を供給してこの時の前記エンジンの運転状態の
    変化から前記クラッチのクリープ力の適否を判定し、こ
    の判定結果に応じて前記クラッチへの電気力の値を学習
    制御する制御手段を設けたことを特徴とするクラッチの
    クリープ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記制御手段は、エンジン制御部とトラ
    ンスミッション制御部とからなり、前記クラッチへの電
    気力の値を学習制御する際に、該学習制御状態を前記エ
    ンジン制御部と前記トランスミッション制御部とにおい
    て一経路で連絡することを特徴とする請求項1に記載の
    クラッチのクリープ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記クラッチへの電気
    力の値を学習制御する際に、所要のエンジン回転数を維
    持するために、前記エンジンに備えられたアイドル制御
    装置を作動制御することを特徴とする請求項1に記載の
    クラッチのクリープ制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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