JP2000109733A - 水性インク組成物及び画像形成方法及びメンテナンス方法及びメンテナンス液 - Google Patents
水性インク組成物及び画像形成方法及びメンテナンス方法及びメンテナンス液Info
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Abstract
ことなく,高濃度で滲みの少ない印刷を可能にし,かつ
得られた印刷物の耐水・耐洗濯性を飛躍的に向上する。 【解決手段】 少なくとも,水,カルボキシル基を有す
る樹脂(A)に包含された顔料着色樹脂粒子,塩基
(B)からなる水性媒体に,樹脂(A)と架橋する成分
(C),好ましくはオキサゾリン基を有する重合体
(D)を含有する水性インク組成物。前記水性インク組
成物を用いて印刷した後に,熱エネルギーを与えるか内
部から発熱させて架橋させる画像形成方法。前記水性イ
ンクを用いて印刷した後に,pH8〜11の水性媒体か
らなるメンテナンス液でメンテナンスを行う。
Description
ンクジェット記録用水性インクに関し,分散安定性に優
れ,ノズル目詰まりを損なわず,高濃度でかつ滲みが少
なく,かつ耐水性・耐洗濯性に優れたインクジェット記
録を可能にする水性インク組成物に関する。
た場合のメンテナンスに適したメンテナンス液及びメン
テナンス方法を提供する。
と油性インクと水性インクがあるが,油性インクは臭気
・毒性の点で問題があり,水性インクが主流となりつつ
ある。
着色剤として水溶性染料を用いているため耐水性や耐光
性が悪いという欠点を有していた。また,染料が分子レ
ベルで溶解しているため,オフィスで一般に使用されて
いるコピー用紙などのいわゆる普通紙に印刷すると髭状
のフェザリングと呼ばれるブリードを生じて著しい印刷
品質の低下を招いていた。
顔料インクが過去に様々に提案されており,例えばバイ
ンダー兼分散剤として水溶性樹脂を用いてカ−ボンブラ
ックや有機顔料を分散させた樹脂溶解型のインクやポリ
マーラテックスあるいはマイクロカプセルとして着色剤
を内包する樹脂分散型のインクが各種提案されている。
水分蒸発に伴いノズル付近のインク粘度上昇による異常
噴射や,最悪ノズル目詰まりを生じ易かった。また,水
溶性樹脂を用いているために記録紙上での滲みが大き
く,耐水性・耐洗濯性が十分とはいえなかった。
の滲みを防止するためにアルギン酸やその誘導体,カル
ボキシメチルセルロースやアラビアゴム等の高分子系の
増粘剤が提案されているが,染料インクでは滲み防止効
果は小さく,樹脂溶解型の顔料分散インクでは溶解して
いる水溶性樹脂の乾燥が遅いため滲み防止効果が少な
く,またノズル目詰まりが必ずしも避けられなかった。
また耐水性や耐洗濯性が十分といえなかった。
蒸発に伴う粘度上昇は比較的少なく,また耐水性に優れ
るという利点がある。具体的には,特開昭58−452
72号公報では染料を含有したウレタンポリマーラテッ
クスを含むインク組成物,特開昭62−95366号公
報では水不溶性有機溶媒中にポリマーと油性染料を溶解
し,さらに表面(界面)活性剤を含む水溶液と混合して
乳化させた後に溶媒を蒸発してポリマー粒子中に内包さ
れた染料を含むインクが提案され,特開昭62−254
833号公報ではカプセル化時の有機溶媒と水との間の
界面張力を10ダイン以下にすることによる着色料水性
懸濁液の製造法が提案され,特開平1−170672号
公報では同様にマクロカプセル化した色素を含有する記
録液等が提案されている。しかしながら,着色樹脂粒子
と記録媒体(例えば記録紙や布の繊維)との密着が十分
でなく,耐水性に劣り,特に繊維に用いたときには十分
な耐洗濯性が得られなかった。
−331142号公報,特開平7−331143号公報
の明細書中にアルキルジメチルアミンオキシドが例示さ
れていて,良好な耐水性・耐洗濯性を示すが,強力な洗
濯条件では必ずしも十分ではなく,また顔料の分散安定
性が必ずしも満足できるものではなかった。
は,樹脂を架橋剤で架橋する方法が最も好ましく,特開
昭62−231787号公報ではインク成分として,顔
料および水溶性もしくは水分散性のポリエステルまたは
ポリアミドと架橋剤をインク中または被記録材料中に配
合し,被記録材料中で架橋させるインクジェットプリン
ト方法が提案されているが,インク中に架橋剤を含有さ
せた場合には樹脂と架橋剤の反応による樹脂のゲル化に
加えて,顔料分散安定性が不安定となり易いという問題
が解決されていなかった。特開平8−333537号公
報では特殊な単量体組成物を共重合して得られる熱可逆
型増粘性を示す高分子と,多官能架橋剤とを含有し,乾
燥して水不溶性となることを特徴とする水性インクが提
案されているが,ノズル目詰まりを生じやすく,また強
力な耐水・耐洗濯性を得ることが出来なかった。
に対する密着性を改良する手段として,特開平5−27
1598号公報ではバインダー樹脂として,分子中に複
数個の2−オキサゾリン基を有する化合物(A)および
2−オキサゾリン基と反応し得る基を分子中に複数個有
する化合物(B)を含む印刷インキ組成物が,特開平7
−118548号公報ではカルボキシル基を含有する重
合体(A),重合体(A)に含まれるカルボキシル基の
中和に要する理論量の0.3〜3倍モルの塩基性化合物
(B)および,特定の構造を有するオキサゾリニル基含
有重合体を含有する,一液で安定な低温硬化性樹脂組成
物が提案されているが,いずれも顔料分散安定性に問題
を有しており,特にノズル目詰まりを起こしやすいイン
クジェット記録には不適であった。
する課題は,従来の樹脂溶解型の顔料インクや樹脂分散
型の顔料インクや,顔料にエマルジョンを併用したイン
クを用いても得られない,分散安定性に優れ,かつノズ
ル目詰まりもなく,かつ高濃度で滲みが少なく,かつ,
とりわけ耐水・耐洗濯性に優れたインクジェット記録用
水性インクを提供することにある。
の水性インク組成物を用いた場合のメンテナンスに適し
たメンテナンス液及びメンテナンス方法を提供すること
にある。
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果,本発明を解
決するに至った。
シル基を有する樹脂(A)に包含された顔料着色樹脂粒
子,塩基(B)からなる水性媒体に,樹脂(A)と架橋
する成分(C)を含有する水性インク組成物,好ましく
は,樹脂(A)と架橋する成分(C)が,オキサゾリン
基を有する化合物で,更に好ましくは,更に好ましくは
水分散性のオキサゾリン基を有する重合体(D)である
水性インク組成物を提供するものである。
シル基を有する樹脂(A)に包含された顔料着色樹脂粒
子,塩基(B)からなる水性媒体に,樹脂(A)と架橋
する成分(C)を含有させた水性インク組成物で,記録
媒体に印刷を行った後,外部から熱エネルギーを加える
か,内部から発熱させて架橋させることを特徴とする画
像形成方法を提供する。
を有する樹脂(A)に包含された顔料着色樹脂粒子,塩
基(B)からなる水性媒体に,樹脂(A)と架橋する成
分(C)を含有させた水性インク組成物で記録媒体に印
刷を行った後,インクを適用するのに用いた部材のイン
クと接する部分を,pH8〜11で,少なくともアルコ
ールアミンを含有し,表面張力が40mN/m以下に調整さ
れた水性媒体からなるメンテナンス液を用いて洗浄を行
うことを特徴とするメンテナンス方法を提供する。
メンテナンス液が,少なくともアルコールアミンを含有
し,表面張力が40mN/m以下に調整されたものであるこ
と特徴とする,少なくとも,水,カルボキシル基を有す
る樹脂(A)に包含された顔料着色樹脂粒子,塩基
(B)からなる水性媒体に,樹脂(A)と架橋する成分
(C)を含有させた水性インク組成物用メンテナンス液
を提供する。
水,イオン交換水,純水,超純水を用いることが出来
る。
(A)に包含された顔料着色樹脂粒子が水性インク組成
物に含まれる。
包含された顔料着色樹脂粒子とは,顔料が,カルボキシ
ル基を有する樹脂(A)に包含された構造を有する,着
色された樹脂の粒子を意味する。
(A)は,カルボキシル基を有するものであれば特に種
類の制限はないが,好ましくは酸価が50以上280以
下の合成樹脂が好ましく,その少なくとも一部が塩基
(B)で中和されてなる自己水分散性樹脂の場合は,特
に優れた分散安定性を維持することが出来,しかもより
耐水性に優れた画像の印刷が出来る。
クリル酸樹脂,マレイン酸樹脂,ポリエステル樹脂等が
あるが,特に好ましくは,スチレン−(メタ)アクリル
酸系樹脂である。尚,本発明で(メタ)アクリルとは,
アクリルとメタアクリルとの両方を包含する。
は,スチレン系モノマーを必須成分として,(メタ)ア
クリル酸系モノマー,例えば(メタ)アクリル酸及び/
又は(メタ)アクリル酸エステル,を共重合させた樹脂
である。
あるいはα−メチルスチレンのような置換スチレン,ア
クリル酸メチルエステル,アクリル酸エチルエステル,
アクリル酸ブチルエステル,アクリル酸2−エチルヘキ
シルエステル等のアクリル酸エステル,メタクリル酸メ
チルエステル,メタクリル酸エチルエステル,メタクリ
ル酸ブチルエステル,メタクリル酸2−エチルヘキシル
等のメタクリル酸エステルから選ばれる少なくとも一つ
以上のモノマー単位と,アクリル酸,メタクリル酸から
選ばれる少なくとも一つ以上のモノマー単位を含む共重
合体である。
合には,ガラス転移温度が30℃〜130℃であること
が好ましい。樹脂(A)を重合で得るに当たっては,こ
の範囲となるようにモノマー成分を選択することが好ま
しく,少なくともその一部が共有結合性の架橋や多価金
属によるイオン架橋されていても良い。
着色樹脂粒子の他に,水と,塩基と,樹脂(A)と架橋
する成分(C)を含む。
として用いる場合には,そのカルボキシル基の少なくと
も一部を塩基(B)で中和すればよい。塩基,即ちアル
カリ性中和剤による中和は,得られる自己水分散性樹脂
が水に溶解しない程度に中和すればよいが,カルボキシ
ル基が樹脂(A)のカルボキシル基と架橋する成分
(C)が反応する場合にはフリーのカルボキシル基は少
ない方が好ましい。
ウム,水酸化カリウム,水酸化リチウム等のアルカリ金
属の水酸化物,アンモニア,トリエチルアミン,モルホ
リン等の塩基性物質の他,特にトリエタノールアミン,
ジエタノールアミン,N−メチルジエタノールアミン等
のアルコールアミンとりわけトリエタノールアミンが,
インクジェット記録用水性インクとして好ましい。塩基
(B)が,不揮発性の塩基の場合には印刷後いつまでも
インク層に残留して樹脂(A)のカルボキシル基と架橋
する成分(C)の反応が進まない場合があるため,その
様な場合にはアンモニアなどの揮発性塩基を組み合わせ
て用いるのが好ましい。
(C),即ち架橋剤としては,イオン的に架橋するも
の,光あるいはエネルギー線を吸収して架橋するもの,
熱あるいは高周波加熱によって架橋するものなど公知慣
用の多官能性の化合物が用いることが可能である。少な
くとも常温において,大過剰の水の存在下で,樹脂
(A)と架橋する成分(C)とが,少なくとも12時間
は実質的に反応完結しない様に成分(C)を選択するの
が良い。
容易に用いることが可能で,具体的にはアジリジン化合
物,イソシアネート基,エポキシ基,アルコキシ基,オ
キサゾリン基等を有する多官能性化合物があるが,上記
した様な範囲にあるものが好ましく,反応性が遅すぎる
と実用的でなく,また反応性が高すぎると顔料着色樹脂
粒子と直ちに反応して凝集物を生じることから,適度な
反応性を持った架橋剤が必要であり,オキサゾリン基を
有する化合物,特にオキサゾリン重合体(D)が好まし
い。これは,公知慣用の技術によって容易に得ることが
可能である。
ては,以下の一般式で表される付加重合性オキサゾリン
を必須成分として含む単量体成分を重合してなる,水溶
性または水分散性のオキサゾリン基含有重合体が安定
性,反応性,反応後の密着性に優れている。
素,ハロゲン,アルキル基,アラルキル基,シクロアル
キル基,シクロアルケニル基,置換又は未置換のアリー
ル基を示し,R5はアルケニル基又はシクロアルケニル
基)
オキサゾリンにおいては,R5におけるアルケニル基又
はシクロアルケニル基が,付加重合性の不飽和二重結合
に対応する。
上記した様な一般式で表される付加重合性オキサゾリン
のみの重合体であってもよいが,それとオキサゾリン環
を開環させない付加重合性単量体との共重合体であるこ
とが好ましい。
量体には,オキサゾリンとは反応しない付加重合性単量
体,具体的には(メタ)アクリル酸エステル,(メタ)
アクリルニトリル,(メタ)アクリルアミド,ビニルエ
ステル,ビニルエーテル等を組み合わせることが可能で
あるが,この場合付加重合性アキサゾリン化合物の含有
量は一般に知られているように5質量%以上中でも5〜
50質量%が硬化性の点で好ましい。
(D)が水溶性の場合は,顔料着色樹脂粒子の樹脂
(A)との反応がインク中で生じやすく,印刷後は記録
媒体表面に顔料着色樹脂粒子がインク層を形成する一方
で,オキサゾリン重合体(D)が水性媒体と共に記録媒
体中に浸透し相分離するために架橋効率が低下したり,
更にオキサゾリン重合体の分子量が大きい場合にはイン
クジェット吐出特性が低下し易いという欠点を有する場
合がある。
が水分散性の場合は,カルボキシル基を有する樹脂
(A)で包含された顔料着色樹脂粒子と共存した時の安
定性が高く,かつ記録媒体上での顔料着色樹脂粒子と共
に高濃度にインク層を形成して高い架橋効率を示し,更
に溶解重合体成分が少なく,安定したインクジェット吐
出を示す。これは顔料が有機顔料である場合に顕著であ
る。できればオキサゾリン重合体(D)のガラス転移温
度は,室温(30℃)以上,中でも30〜130℃であ
ることがインクジェット記録において短時間でノズル目
詰まりを起こすことがなく好ましい。
性のオキサゾリン基を有する重合体(D)のいずれも
が,ガラス転移温度30〜130℃であるのが好まし
い。
技術を用いて自ら合成しても良いが,市販の以下の商品
を用いることが可能である。インク中での含有量は安定
性と硬化程度を考慮して適当に決めればよいが,おおよ
そ0.1〜10質量%の範囲が好ましい。
ンは,前記一般式において,R1=R2=R3=R4=水素
原子であり,R5=イソプロペニル基(アルケニル基の
一例)である。
成分(C)に使用量は,特に制限されるものではない
が,カルボキシル基を有する樹脂(A)に包含された顔
料着色樹脂粒子を構成する樹脂(A)不揮発分100質
量部当たり,0.1〜100質量部,好ましくは0.1
〜60質量部である。
須成分として含まれる。塩基(B)を含ませることによ
りインクを好適な塩基性とすることが出来る。本発明の
水性インク組成物のpHは,7〜10,好ましくは8〜
9の範囲にある場合には,オキサゾリンを有する重合体
(D)と樹脂(A)で包含された顔料着色樹脂粒子の反
応は遅く,かつ顔料を包含している樹脂のインク中への
溶解も少なく,ノズル目詰まりを防止することが出来
る。
物は,水のみまたは水を主体とする水性媒体に,上記し
た各成分が少なくとも含まれたものである。
録用として用いる場合には,インク中の分散粒子即ち,
カルボキシル基を有する樹脂(A)に包含された顔料着
色樹脂粒子,および水分散性のオキサゾリン基を有する
重合体(D)の平均粒子径は0.5μmより小さいこ
と,中でも0.001〜0.4μmが好ましい。
を有する樹脂(A)に包含された顔料着色樹脂粒子と架
橋成分(C)の組み合わせによって,布地等の被記録体
への密着性が上がり強力な耐水・耐洗濯性が発現する
が,塩基(B)で中和された,カルボキシル基を有する
樹脂(E)からなる樹脂粒子を併用する様に含ませるこ
とにより,さらに密着強度を上げる事が可能である。
キシル基を有する樹脂(E)からなる樹脂粒子は,顔料
を含んでいない点で,前記したカルボキシル基を有する
樹脂(A)に包含された顔料着色樹脂粒子と区別され
る。
から選ぶことが出来るが特に限定されるものではない
が,ガラス転移温度は30〜130℃が好ましい。また
インクジェット記録用として用いる場合には,塩基
(B)で中和された,樹脂(E)からなる樹脂粒子は,
平均粒子径は0.5μm以下,中でも0.001〜0.
4μmが好ましい。これは樹脂エマルジョンの形態で加
えることが出来る。
架橋成分(C)に対して硬化触媒として作用する化合物
を併用しても良く,特に架橋成分(C)がオキサゾリン
基を有する化合物の場合,硬化触媒としてリン酸水素2
アンモニウム等を加えることが好ましい。
く,例えばカーボンブラック,チタンブラック,チタン
ホワイト,硫化亜鉛,ベンガラ等の無機顔料やフタロシ
アニン顔料,モノアゾ系,ジスアゾ系等のアゾ顔料,フ
タロシアニン顔料,キナクリドン顔料等の有機顔料があ
る。
ルボキシル基やスルホン基のような酸性基を有している
顔料,具体的にはスルホン化処理カーボンブラック,メ
タルソルトアゾイエロー,C.I.ピグメントイエロー
151,オレンジ17,レッド48,49,50,5
1,52,53,54,55,57,58,60,6
3,64,68,バイオレット1,5,グリーン2,1
2,ブラウン5,アシッドブルー45等は,従来処方の
範囲内においては,しばしば耐水性,特に耐洗濯性を悪
くするが,本発明の樹脂(A)と架橋する成分(C)を
併用することにより,著しく耐水・耐洗濯性を向上させ
ることが可能となる。
定されないが,最終的に得られる水性インキ中で0.5
〜10質量%となるような量が好ましい。
ボキシル基を有する樹脂(A)によって包含された顔料
着色樹脂粒子と,塩基(B)と,前記樹脂(A)と架橋
する成分(C)とを別々に調製してから,任意の順序で
混合することによっても得ることが出来るが,カルボキ
シル基を有する樹脂(A)によって包含された顔料着色
樹脂粒子を作製する方法を用いると分散安定性の点でよ
り好ましい。
って顔料が包含された着色樹脂粒子を作製する方法は,
特に限定されるものではないが,より好ましい具体的な
例は,下記工程にて得ることが出来る。
に,少なくとも顔料を分散または溶解して固形着色コン
パウンドを得る樹脂着色工程。 (2)少なくとも,水,樹脂(A)を溶解する有機溶
媒,塩基(B),前記樹脂着色工程で得られた固形着色
コンパウンドを混合し,分散によって少なくとも樹脂
(A)の一部が溶解している着色剤懸濁液を得る懸濁工
程。 (3)前記懸濁工程で得られた着色剤懸濁液中の顔料表
面に,溶解している樹脂(A)を沈着させる再沈殿工
程。
を有する樹脂(A)に,少なくとも顔料を分散または溶
解して固形着色コンパウンドを得る工程である。この工
程は,例えば従来知られているロールやニーダーやビー
ズミル等の混練装置を用いて,溶液や加熱溶融された状
態で,顔料を,樹脂(A)に均一に溶解または分散さ
せ,最終的に固体混練物(固形着色コンパウンド)とし
て取り出すことにより行うことが出来る。
脂(A)を溶解する有機溶媒,塩基(B),前記樹脂着
色工程で得られた固形着色コンパウンドを混合し,分散
によって少なくとも樹脂(A)の一部が溶解している着
色剤懸濁液を得る工程である。(1)の樹脂着色工程で
得られた固形着色コンパウンドを,分散媒として水,樹
脂(A)を溶解する有機溶媒,塩基(B)を必須とする
混合溶媒に加えて,均一に分散する様に攪拌することに
よって,固形着色コンパウンド表面から,顔料を包含す
る樹脂(A)が,有機溶媒と塩基(B)の助けを借り
て,溶解または自己乳化し,いずれの場合も少なくとも
当該樹脂(A)の一部が溶解している着色剤懸濁液が得
られる。
知慣用の手法がいずれも採用でき,例えば従来の1軸の
プロペラ型の撹拌翼の他に,目的に応じた形状の撹拌翼
や撹拌容器を用いて容易に懸濁可能である。
或いは相対的に小さい,単なる混合撹拌のみで,或い
は,顔料が比較的凝集しやすい場合には,それに加えて
更に,次いで高せん断力下において,より分散を安定さ
せてもよい。この場合の分散機としては,高圧ホモジナ
イザーや商品名マイクロフルイダイザーやナノマイザー
で知られるビーズレス分散装置等を用いるのが,顔料の
再凝集が少なく好ましい。
られた着色剤懸濁液中の顔料表面に,溶解している樹脂
(A)を沈着させる工程である。本発明において「再沈
殿」とは,顔料,或いは溶解している樹脂(A)が顔料
表面に吸着した着色剤を懸濁液の液媒体から,分離沈降
させることを意味するものではない。従って,この工程
で得られるものは,固形成分と液体成分とが明らか分離
した単なる混合物ではなく,溶解している樹脂(A)が
顔料表面に吸着した着色剤が,懸濁液の液媒体に安定的
に分散した着色樹脂粒子水性分散液である。
顔料表面へ溶解樹脂の沈着は,例えば,少なくとも一
部当該樹脂(A)が溶解している着色剤懸濁液に,当該
樹脂(A)に対して貧溶媒として機能する水または水性
媒体を加えて行うか,及び/又は,着色剤懸濁液から
有機溶媒を除去して行うことによって容易に行うことが
出来る。
液から共存している有機溶媒を更に除いて,樹脂(A)
によって包含された顔料着色樹脂粒子の安定な水分散液
を得る。
する樹脂(A)を溶解する有機溶媒が用いられるが,こ
れは当該樹脂(A)に対して良溶媒として機能するもの
である。当該有機溶媒としては,当該樹脂(A)に対し
て適宜選択することが出来,例えばアセトン,ジメチル
ケトン,メチルエチルケトン等のケトン系溶媒,メタノ
ール,エタノール,イソプロピルアルコール等のアルコ
ール系溶媒,クロロホルム,塩化メチレン等の塩素系溶
媒,ベンゼン,トルエン等の芳香族系溶媒,酢酸エチル
エステル等のエステル系溶媒,エチレングリコールモノ
メチルエーテル,エチレングリコールジメチルエーテル
等のグリコールエーテル系溶媒,アミド類等樹脂を溶解
させるものであれば使用可能である。
スチレン,(メタ)アクリル酸エステルからなる群から
選ばれる少なくとも一つのモノマーと,(メタ)アクリ
ル酸とを含む組成物の共重合体の場合には,メチルエチ
ルケトン等のケトン系溶媒を主として,助溶媒としてイ
ソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒から選ばれ
る少なくとも1種類以上の組み合わせが良い。
方法においては,このようにして得られた分散液に,本
発明の樹脂(A)と架橋する成分(C)を直接加えてイ
ンク化するが,樹脂(A)と架橋する成分(C)が熱的
に架橋する場合には,長期の保管によって顔料着色樹脂
粒子と架橋成分(C)が反応し,凝集を生じたり,イン
クジェット記録の場合はノズル目詰まりを生じることか
ら使用直前に加えることが好ましい。
しては,必要に応じて以下の添加剤類を併用することが
好ましい。
インク組成物に限らず,添加される場合が多い。インク
ジェット記録用水性インク組成物においては,インクジ
ェットの噴射ノズル口でのインクの乾燥を防止する効果
を与えるものであり,通常水の沸点以上の沸点を有する
ものが使用される。
されるものではなく,従来知られているエチレングリコ
ール,ジエチレングリコール,ポリエチレングリコー
ル,グリセリン等の多価アルコール類,N−メチル−2
−ピロリドン,2−ピロリドン等のピロリドン類,アミ
ド類,ジメチルスルホオキサイド,イミダゾリジノン等
が使用可能であるが,特にグリセリンがメインの乾燥防
止剤の場合に最も優れた乾燥防止効果を示し,他の乾燥
防止剤類はグリセリンと併用する場合は少量に止めたほ
うがよい。
るが,通常水100重量部に対して1〜150重量部の
範囲から適宜選択されるが,グリセリン及びそれに他の
乾燥防止剤を併用したものを使用する場合には10〜5
0重量部が好適である。
限らず,水性インク組成物の被印刷媒体への浸透をより
良好とするために,公知慣用の浸透剤の必要量を用いる
ことが好ましい。
りよく浸透させるために,浸透剤として,記録紙への浸
透性付与効果を示す,エタノール,イソプロピルアルコ
ール等の低級アルコール,ジエチレングリコール−N−
ブチルエーテル等のグリコールエーテル,プロピレング
リコール誘導体等の水溶性有機溶媒や界面活性剤を加え
てもよい。
剤,キレート剤等の添加剤を加えることができる。
も使用できるが,好適には,1μm以上の粗大粒子を含
まない様に,さらに好適には0.5μmを越える粗大粒
子を含まない様に,0.001〜0.4μmとなる様
に,濾過を行うことによりサブミクロンオーダーの着色
樹脂微粒子を主体としたものがインクジェット記録用水
性インクとしては好ましい。
ル基を有する樹脂(A)に包含された顔料着色樹脂粒
子,塩基(B)からなる水性媒体に,樹脂(A)と架橋
する成分(C)を含有させた水性インク組成物で,記録
媒体に印刷を行った後に,外部からエネルギーを与える
か,高周波加熱により内部から発熱させて架橋させるこ
とにより画像を形成させる。
は水溶性又は水分散性のオキサゾリン基を有する重合体
(D)が,前記架橋成分(C)の場合,熱エネルギーを
加えるか,高周波加熱により内部から発熱させる画像形
成方法では優れた架橋効果を発現する。
印刷は,通常は,インクを記録媒体に対して適用するた
めの部材を用いて,それを介して行われる。この部材を
記録媒体と接触させてそこからインクを出して描画する
か,非接触のままこの部材からインクを出して描画させ
て画像を形成させる。後者で代表的なのは,インクジェ
ット記録法であり,この方法では,インクの画像形成の
ための必要量を記録媒体の目的箇所に向けて飛翔付着さ
せるため,ノズルの様な部材を含む印刷装置が用いられ
る。
には紙や木綿・羊毛・ポリエステル・ナイロン・レーヨ
ン等の天然繊維や合成繊維からなる布,フィルム,板,
さらには金属,ガラス,セラミックス等あらゆるものに
対して強い密着性(接着性)や耐水性,耐洗濯性のに対
して極めて優れた効果を示す。
うな,表面の凹凸の大きいものについては,従来のイン
クに比べて前記した様な各耐久性の改善程度は,極めて
大きなものとなる。
基を有する樹脂(A)に包含された顔料着色樹脂粒子,
塩基(B)からなる水性媒体に,樹脂(A)と架橋する
成分(C)を含有させた水性インク組成物で,記録媒体
に印刷を行う場合,インクを適用するのに用いた部材の
インクと接する部分は,印刷終了後,そのまま放置する
とインクと接する部分の内部に凝集物が発生するので洗
浄を行うことが好ましい。特にインクジェット記録装置
は,インク適用のための部材として微小ノズルを含む
上,さらにインク容器とノズルとを接続する配管をも有
する印刷装置なので,ノズル目詰まり等の原因となるた
めに,洗浄を行うことが好ましい。
用いた部材の,当該組成物と接触する部分を洗浄するに
当たっては,pH8〜11であって,少なくともアルコ
ールアミンを含有し,表面張力が40mN/m以下に調整さ
れたメンテナンス液を用いるのが好ましい。
ンテナンス液は,顔料着色樹脂粒子を包含する樹脂
(A)のオキサゾリン化合物による架橋を防止しなが
ら,樹脂(A)で包含された顔料着色樹脂粒子に対する
洗浄効果,オキサゾリン基を有する化合物,特に水溶性
又は水分散性のオキサゾリン基を有する重合体(D)に
対する洗浄効果に優れたメンテナンス液である。
の水性媒体であるが,pHを与える方法としては,本発
明の塩基(B)が使用可能であるが,好ましくは顔料着
色樹脂粒子を包含する樹脂(A)をできるだけ溶解しな
いようにするために,少なくともアルコールアミン,好
ましくはトリエタノールアミンを含ませるのが良い。
クジェット記録装置の,ノズルや配管等の部材が含まれ
るインク供給系内での濡れおよび洗浄性を考慮すると,
40mN/m以下,好ましくは0.1〜30mN/mに調整され
ることが好ましい。
面活性剤や水溶性有機溶剤により達成することが可能で
ある。より具体的には,水100質量部と,乾燥防止剤
1〜10質量部,塩基(B)0.1〜5質量部,界面活
性剤0.001〜3質量部とを混合し,0.5μmを越
える粗大粒子を含まない様に,濾過を行うことにより調
製することが出来る。
む。 1.下記工程にて,カルボキシル基を有する樹脂(A)
に包含された顔料着色樹脂粒子水分散液を製造する。
(スチレン−アクリル酸−メタクリル酸樹脂)と顔料を
二本ロールで分散して固形着色コンパウンドを得る樹脂
着色工程。
する有機溶媒(メチルエチルケトン・イソプロピルアル
コール),塩基(B)(アルコールアミン),前記樹脂
着色工程で得られた固形着色コンパウンドを混合し,分
散撹拌機を用いて分散して着色剤懸濁液を得る懸濁工
程。
液に水を添加して,顔料表面に溶解樹脂(A)成分を沈
着させる再沈殿工程。
い,更に濾過を行って水分散物を得る。
ゾリン基を有する重合体(D)の水分散液を含むインク
調整用薬剤の水溶液(濾過済み)に徐々に加え,インク
ジェット記録用水性インクとする。本インクは使用直前
に調整されることが好ましい。
ン,界面活性剤を混合し,濾過を行いメンテナンス液と
する。
いて3で得られた水性インクを,記録媒体に印刷し,印
刷後加熱を行い,架橋定着させる。
を用いてインクジェットプリンターのインク供給系を洗
浄し終了とする。
具体的に説明する。尚,以下の実施例中における「部」
は『質量部』を表わす。
チレン−アクリル酸−メタクリル酸樹脂(スチレン/ア
クリル酸/メタクリル酸=77/10/13;分子量5
万・酸価160・ガラス転移温度107℃)20部の二
本ロール混練物を,水210部,グリセリン35部,ト
リエタノールアミン8部,メチルエチルケトン90部,
イソプロピルアルコール40部の混合溶液に入れ,室温
で3時間撹拌し着色剤懸濁液を得た。
ン30部と水210部の混合液を毎分5mlの速度で滴
下し,黒色着色樹脂粒子水分散液を得た。得られたカプ
セル液をロータリーエバポレーターを用いてメチルエチ
ルケトンとイソプロピルアルコールと水の一部を留去
し,更に0.5μmのメンブランフィルターで濾過を行
い,顔料分8質量%の最終の黒色着色樹脂粒子水分散液
を得た。
クロスWS−500,不揮発分40質量%)10質量
%,グリセリン5質量%,プロピレングリコールプロピ
ルエーテル2質量%,トリエタノールアミン0.2質量
%の混合水溶液(0.5μmメンブランフィルター濾過
済み)50部に前記黒色着色樹脂粒子水分散液50部を
攪拌しながら徐々に加えインクジェット記録用水性イン
クとした。得られたインクのpHは8.5であった。
もなく安定な分散を示し,ピエゾ式インクジェットプリ
ンターを用いた普通紙への印刷はノズル目詰まりもなく
安定しており,得られた印刷物は滲みがなく,かつ極め
て高い黒色度を示した。市販のインクジェット用布(タ
イベック製)に印刷後,180℃の温度でアイロン掛け
した後,市販の洗濯石鹸の1%溶液を用いて1時間洗濯
を行った結果,全く色落ちすることはなかった。
500を除いたインクを作製し,同様に評価を行った結
果,安定性は優れていて普通紙への印刷物の滲みもほと
んどなかったが,耐洗濯性試験によってやや色落ちし
た。
ロー151の40部とスチレン−アクリル酸−メタクリ
ル酸樹脂(スチレン/アクリル酸/メタクリル酸=77
/10/13;分子量2万・酸価160・ガラス転移温
度107℃)40部の二本ロール混練物を,水250
部,グリセリン22部,トリエタノールアミン8部,メ
チルエチルケトン90部,イソプロピルアルコール40
部の混合溶液に入れ,室温で3時間撹拌し混練物が溶解
したところで,衝突式分散機ナノマイザー(ナノマイザ
ー社製)を用いて98MPaの圧力で分散を行いイエロ
ーの着色剤懸濁液を得た。
リセリン22部と水250部の混合液を毎分5mlの速
度で滴下し,着色樹脂粒子分散液を得た。得られたカプ
セル液をロータリーエバポレーターを用いてメチルエチ
ルケトンとイソプロピルアルコールと水の一部を留去
し,更に0.5μmのメンブランフィルターで濾過を行
い,最終の黄色着色樹脂粒子水分散液(顔料濃度8質量
%)を得た。
ポクロスK−1030E,不揮発分40質量%)10質
量%,アクリル系樹脂エマルジョン(ジョンクリルJ5
38,ガラス転移温度64℃,平均粒子径0.1μm,
不揮発分45質量%)10質量%,グリセリン10質量
%,プロピレングリコールプロピルエーテル5質量%の
混合水溶液,トリエタノールアミン0.2質量%,リン
酸水素2アンモニウム塩0.2質量%(0.5μmメン
ブランフィルター濾過済み)50部に前記着色樹脂粒子
水分散液50部を攪拌しながら徐々に加えインクジェッ
ト記録用黄色水性インクとした。得られたインクのpH
は8.4であった。
もなく安定な分散を示し,ピエゾ式インクジェットプリ
ンターを用いた普通紙へのフルカラー印刷はノズル目詰
まりもなく安定しており,得られた印刷物は滲みが全く
なく,かつ極めて鮮やかな黄色を示した。
ル製ソフトクロス)に印刷後,130℃の温度でアイロ
ン掛けした後,市販の洗濯石鹸の1%溶液を用いて1時
間洗濯を行った結果,全く色落ちすることはなかった。
030Eを除いたインクを作製し,同様に評価を行った
結果,安定性は優れていて,普通紙への印刷物の滲みも
ほとんどなかったが,耐洗濯性はあまりなく,ほぼ完全
に色落ちしてしまった。
リセリン5質量%,トリエタノールアミン1質量%,ノ
ニオン性のフッ素系界面活性剤メガファックF−142
D(大日本インキ化学工業製)0.1質量%を混合し,
0.5μmのメンブランフィルターで濾過を行いメンテ
ナンス液とした。このメンテナンス液は,pH9.9,
表面張力20mN/mであった。
式インクジェットプリンターのインク供給系(ノズル及
び配管)の洗浄を行った結果,ノズル目詰まりを起こす
ことなく繰り返し使用が可能であった。
ボキシル基を有する樹脂(A)に包含された顔料着色樹
脂粒子,塩基(B)からなる水性媒体に,樹脂(A)と
架橋する成分(C)を含有する水性インク組成物を用い
て印刷し,その後エネルギーを加えて架橋を行う画像形
成方法と,pH8〜11の水性媒体からなるメンテナン
ス液を用いたメンテナンス方法を組み合わせると,ノズ
ル目詰まりを生じることなく,高濃度で滲みの少ない印
刷を可能にし,かつ得られた印刷物の耐水・耐洗濯性は
飛躍的に向上する。
Claims (22)
- 【請求項1】 少なくとも,水,カルボキシル基を有す
る樹脂(A)に包含された顔料着色樹脂粒子,塩基
(B)からなる水性媒体に,樹脂(A)と架橋する成分
(C)を含有することを特徴とする水性インク組成物。 - 【請求項2】 樹脂(A)と架橋する成分(C)が,オ
キサゾリン基を有する化合物である請求項1記載の水性
インク組成物。 - 【請求項3】 オキサゾリン基を有する化合物が,水溶
性又は水分散性のオキサゾリン基を有する重合体(D)
である請求項1〜2記載の水性インク組成物。 - 【請求項4】 オキサゾリン基を有する重合体(D)
が,以下の一般式で表される付加重合性オキサゾリンを
必須成分として含む単量体成分を重合してなるオキサゾ
リン基含有重合体である請求項3記載の水性インク組成
物。 【化1】 (式中R1,R2,R3,R4はそれぞれ水素,ハロゲン,
アルキル基,アラルキル基,シクロアルキル基,シクロ
アルケニル基,置換又は未置換のアリール基を示し,R
5はアルケニル基又はシクロアルケニル基) - 【請求項5】 樹脂(A)がスチレン−(メタ)アクリ
ル酸系樹脂である請求項1〜4記載の水性インク組成
物。 - 【請求項6】 塩基(B)がアルコールアミンである請
求項1〜5記載の水性インク組成物。 - 【請求項7】 インクのpHが7〜10の範囲にある請
求項1〜6記載の水性インク組成物。 - 【請求項8】 樹脂(A)に包含された顔料着色樹脂粒
子および水分散性のオキサゾリン基を有する重合体
(D)の平均粒子径が0.5μmより小さい請求項3〜
7記載の水性インク組成物。 - 【請求項9】 塩基(B)で中和された,カルボキシル
基を有する樹脂(E)からなる樹脂粒子を含有する請求
項1〜8記載の水性インク組成物。 - 【請求項10】 塩基(B)で中和された,カルボキシ
ル基を有する樹脂(E)からなる樹脂粒子の平均粒子径
が0.5μm以下である請求項9記載の水性インク組成
物。 - 【請求項11】 樹脂(A)と,水分散性のオキサゾリ
ン基を有する重合体(D)のガラス転移温度が30〜1
30℃である請求項3〜8記載の水性インク組成物。 - 【請求項12】 樹脂(E)のガラス転移温度が30〜
130℃である請求項2〜11記載の水性インク組成
物。 - 【請求項13】 樹脂(A)と架橋する成分(C)とし
てオキサゾリン基を有する化合物に加えて,リン酸水素
2アンモニウムを含有する請求項2〜12記載の水性イ
ンク組成物。 - 【請求項14】 インクがインクジェット記録用である
請求項1〜13記載の水性インク組成物。 - 【請求項15】 少なくとも,水,カルボキシル基を有
する樹脂(A)に包含された顔料着色樹脂粒子,塩基
(B)からなる水性媒体に,樹脂(A)と架橋する成分
(C)を含有させた水性インク組成物で,記録媒体に印
刷を行った後,外部から熱エネルギーを加えるか,内部
から発熱させて架橋させることを特徴とする画像形成方
法。 - 【請求項16】 樹脂(A)と架橋する成分(C)が,
オキサゾリン基を有する化合物である請求項14記載の
画像形成方法。 - 【請求項17】 オキサゾリン基を有する化合物が,水
溶性又は水分散性のオキサゾリン基を有する重合体
(D)である請求項15〜16記載の画像形成方法。 - 【請求項18】 少なくとも,水,カルボキシル基を有
する樹脂(A)に包含された顔料着色樹脂粒子,塩基
(B)からなる水性媒体に,樹脂(A)と架橋する成分
(C)を含有させた水性インク組成物で記録媒体に印刷
を行った後,インクを適用するのに用いた部材のインク
と接する部分を,pH8〜11で,少なくともアルコー
ルアミンを含有し,表面張力が40mN/m以下に調整され
た水性媒体からなるメンテナンス液を用いて洗浄を行う
ことを特徴とするメンテナンス方法。 - 【請求項19】 樹脂(A)と架橋する成分(C)が,
オキサゾリン基を有する化合物である請求項18記載の
メンテナンス方法。 - 【請求項20】 オキサゾリン基を有する化合物が,水
溶性又は水分散性のオキサゾリン基を有する重合体
(D)である請求項18〜19記載のメンテナンス方
法。 - 【請求項21】 インクを適用するのに用いた部材が,
その部材を含むインクジェット記録装置である請求項1
8〜20記載のメンテナンス方法。 - 【請求項22】 pH8〜11の水性媒体からなるメン
テナンス液が,少なくともアルコールアミンを含有し,
表面張力が40mN/m以下に調整されたものであること特
徴とする,少なくとも,水,カルボキシル基を有する樹
脂(A)に包含された顔料着色樹脂粒子,塩基(B)か
らなる水性媒体に,樹脂(A)と架橋する成分(C)を
含有させた水性インク組成物用メンテナンス液。
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