JP2001002964A - 水性インク - Google Patents
水性インクInfo
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Abstract
において,油性インクとしての性質,即ち泡立ちが少な
く,プリントヘッド内への濡れが良好で吐出安定性に優
れ,かつノズル目詰まりが少ないインクジェット記録用
水性インクを提供する。 【解決手段】 顔料が水性媒体中に分散している水性イ
ンク中に,少なくともプロピレングリコールと低級アル
コールのプロピレンオキシド付加重合体を同時に含有す
ることを特徴とする。
Description
し,特に水性インクでありながら油性インクとしての性
質,即ち泡立ちが少なく,プリントヘッド内への濡れや
記録メディアに対する浸透性が良好で,かつ安定性に優
れたインクジェット記録用水性インクに関する。
と油性インクと水性インクがある。油性インクは,一般
にプリントヘッド内壁との濡れが良好で安定噴射が可能
な一方,臭気・毒性の点で問題があり,水性インクが主
流となりつつある。
着色剤として水溶性染料を用いているため耐水性や耐光
性が悪いという欠点を有していた。また,染料が分子レ
ベルで溶解しているため,オフィスで一般に使用されて
いるコピー用紙などのいわゆる普通紙に印刷すると髭状
のフェザリングと呼ばれるブリードを生じて著しい印刷
品質の低下を招いていた。
顔料インクが過去に様々に提案されており,例えばバイ
ンダー兼分散剤として水溶性樹脂を用いてカ−ボンブラ
ックや有機顔料を分散させた樹脂溶解型のインクやポリ
マーラテックスあるいはマイクロカプセルとして着色剤
を内包する樹脂分散型のインクが各種提案されている。
蒸発に伴いノズル付近のインク粘度上昇による異常噴射
や,最悪ノズル目詰まりを生じ易かった。また,水溶性
樹脂を用いているために耐水性が十分とはいえなかっ
た。
蒸発に伴う粘度上昇は比較的少なく,また耐水性に優れ
るという利点がある。具体的には,特開昭58−452
72号公報では染料を含有したウレタンポリマーラテッ
クスを含むインク組成物,特開昭62−95366号公
報では水不溶性有機溶媒中にポリマーと油性染料を溶解
し,さらに表面(界面)活性剤を含む水溶液と混合して
乳化させた後に溶媒を蒸発してポリマー粒子中に内包さ
れた染料を含むインクが提案され,特開昭62−254
833号公報ではカプセル化時の有機溶媒と水との間の
界面張力を10ダイン以下にすることによる着色料水性
懸濁液の製造法が提案され,特開平1−170672号
公報では同様にマクロカプセル化した色素を含有する記
録液等が提案されている。
分散物の分散安定性は必ずしも十分ではなく,またカプ
セル化時に使用する界面活性剤等の影響で泡立ちが大き
く,インクジェットの噴射特性が必ずしも十分ではなか
った。
で滲みが比較的大きくなる傾向があり,泡立ちが大き
く,これらを改良するには,従来知られているシリコー
ン系の乳化分散型の消泡剤の添加等の方法があるが,そ
れらでは効果が弱い。
いる場合,水性ベースのインクではプリントヘッド内壁
との濡れが不十分で,しばしばインクの吐出不良を生じ
るという大きな問題を有していた。特にマイクロカプセ
ル型インクは,有機溶剤や界面活性剤を多量に併用して
プリントヘッド内壁へのインクの濡れを向上させようと
すると,カプセル樹脂の膨潤や溶解を生じやすく,マイ
クロカプセルの安定性が不十分となる傾向が強かった。
そのため,特開平10−46075号公報では特定の構
造を有する低級アルコールのプロピレンオキシド付加重
合体を含有する水性インクが提案されているが,更に油
性インクとしての性質,即ち泡立ちが少なく,濡れ性が
良好で,内面が親水処理をされていないようなプリント
ヘッドでも安定した吐出を与えるために増量すると,カ
プセル樹脂の膨潤や溶解に伴うノズル目詰まりが起きや
すいという問題を有していた。
する課題は,顔料が水性媒体中に分散している水性イン
クにおいて,油性インクとしての性質,即ち泡立ちが少
なく,プリントヘッド内への濡れが良好で吐出安定性に
優れ,かつノズル目詰まりが少ないインクジェット記録
用水性インクを提供することにある。
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果,本発明を解
決するに至った。
散しているインク中に,少なくともプロピレングリコー
ルと低級アルコールのプロピレンオキシド付加重合体を
同時に含有する水性インク,好ましくは,顔料が皮膜形
成性樹脂(A)によって着色剤(B)が内包された着色
樹脂粒子である水性インクを提供するものである。
おいて,顔料を分散させるために用いている分散剤によ
る泡立ちや,皮膜形成性樹脂(A)自体が界面活性能を
有するための泡立ちが起きやすい。
に流入したり,プリントヘッド内でのヘッド材料とイン
クの濡れが不足して不吐出が発生したり,記録紙へのイ
ンクの浸透性が不足して滲みを生じたりするために,よ
り油性インクの性質を水性インクに与える必要がある。
えるために界面活性剤を使用する場合もあるが,前述の
水性インクの問題をより改善するには,水性インクに多
量の有機溶剤成分を含有することが好ましい。しかしな
がら,水で安定な顔料分散系においては,有機溶剤の併
用によって顔料分散や着色樹脂粒子の安定性が損なわれ
ることから,組み合わせる有機溶剤の種類や含有量を慎
重に決定する必要がある。
形成性樹脂(A)によって着色剤(B)が内包された着
色樹脂粒子が水性媒体中に分散しているインク中に,プ
ロピレングリコールと低級アルコールのプロピレンオキ
シド付加重合体を必須成分として含むことにより水性イ
ンクでありながら油性インクの優れた性質を可能にす
る。
れるエチレングリコールと比較して,本発明の目的にた
いして水溶性でありながら適度の疎水性を有しており,
多量に使用しても顔料の分散安定性や,顔料が皮膜形成
性樹脂(A)によって着色剤(B)が内包された着色樹
脂粒子の安定性を損ねることはない。
重合体としては,例えば炭素数1〜6の低級アルコール
のプロピレンオキシド付加重合体が挙げられ,具体的に
は,炭素数1〜6の低級アルコールのプロピレンオキシ
ド単独付加重合体や,炭素数1〜6の低級アルコール
の,プロピレンオキシドとその他のアルキレンオキシド
との共付加重合体等が挙げられ,これらは大量に用いる
と顔料や,着色樹脂粒子の安定性を損ねるが,適量使用
により消泡性と強い油性の性質を水性インクに付与す
る。
重合体は,被記録材への浸透性及び/又は抑泡性の点で
特に好ましく,炭素数2〜4の低級アルコールのプロピ
レンオキシド1モル付加体は,顔料や着色樹脂粒子が水
性媒体中に分散しているインクの保管時の安定性を損な
わず,インクに優れた浸透性を付与する。
シド付加重合体の具体的な化合物例を示す。
キシド(1モル)付加体(プロピレングリコールプロピ
ルエーテル)。
シド(3モル)付加重合体。
シド(4モル)付加重合体。
シド付加重合体のプロピレンオキシド付加モル数は特に
限定はないが,多量に用いる場合は1〜4の低付加モル
数が好ましく,微量で消泡効果を持たすには5〜20モ
ル付加物が好ましい。これらは,一種類で用いても二種
類以上組み合わせてもよい。
立ちが最小になるように加えられることが好ましく,ま
たインク表面に層分離しないレベルに添加量を押さえれ
ばよく,特に制限されないが,一般的には0.01〜2
0重量%程度の範囲であるが,本発明の目的には8〜1
5質量%が好ましい。
ルコールのプロピレンオキシド付加重合体の好ましい含
有量は,プロピレングリコールが8〜40質量%,低級
アルコールのプロピレンオキシド付加重合体が8〜15
質量%の範囲にある場合が,特に好ましい効果を示す。
としては,特に限定されるものではないが,例えばカー
ボンブラック,チタンブラック,チタンホワイト,硫化
亜鉛,ベンガラ等の無機顔料やフタロシアニン顔料,モ
ノアゾ系,ジスアゾ系等のアゾ顔料,フタロシアニン顔
料,キナクリドン顔料等の有機顔料がある。
れる着色剤(B)は上記顔料のほか,モノアゾ系,ジス
アゾ系,金属錯塩系,アントラキノン系,トリアリルメ
タン系等の油性染料や分散染料等の染料が用いられる。
はないが,インクジェット用には高分子系の水溶性樹脂
が用いられる。
樹脂(A)において特に種類の制限はないが,例えば,
水不溶性で疎水性の皮膜形成性樹脂や、自己水分散性の
皮膜形成性樹脂が挙げられる。
泡性であるが,水分散性を向上させるために皮膜形成性
樹脂の親水性を強めたり、あるいは界面活性剤を併用す
る場合には、起泡性が高くなる。
脂では,それ自体の親水性基(又は親水性原子団)自身
の界面活性作用により界面活性剤を含まずとも,当該樹
脂を含むインクは高い起泡性を有しやすい。
としては,自己水分散性の皮膜形成性樹脂が,前記本発
明で用いる特定の消泡剤或いは浸透性付与剤と組み合わ
せた場合に,より消泡効果が高く,耐水性の高い画像を
印刷でき,中でも酸価が50以上280以下の合成樹脂
(a)で,その少なくとも一部が塩基(b)で中和され
てなる自己水分散性樹脂の場合は,前記消泡剤或いは浸
透性付与剤の効果が著しく,着色樹脂粒子の溶解膨潤も
なく,優れた分散安定性を維持することができ,しかも
より耐水性に優れた画像の印刷ができる。
の,水不溶性かつ疎水性の皮膜形成性樹脂や自己水分散
性樹脂がいずれも使用できる。このような皮膜形成性樹
脂(A)としては,特に制限はないが,例えばアクリル
酸樹脂,マレイン酸樹脂,ポリエステル樹脂等が挙げら
れる。
ましい自己水分散性樹脂を得るための,酸基を有する特
定酸価を有する合成樹脂(a)は,最も一般的にはスチ
レン−(メタ)アクリル酸系樹脂である。当該樹脂
(a)としては,例えばスチレンあるいはα−メチルス
チレンのような置換スチレン,アクリル酸メチルエステ
ル,アクリル酸エチルエステル,アクリル酸ブチルエス
テル,アクリル酸2−エチルヘキシルエステル等のアク
リル酸エステル,メタクリル酸メチルエステル,メタク
リル酸エチルエステル,メタクリル酸ブチルエステル,
メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸エス
テルから選ばれる少なくとも一つ以上のモノマー単位
と,アクリル酸,メタクリル酸から選ばれる少なくとも
一つ以上のモノマー単位を含む共重合体である。これら
の共重合体は,少なくともその一部が共有結合性の架橋
や多価金属によるイオン架橋されていても良い。
脂(A)を自己水分散性樹脂として用いる場合には,そ
の酸基の少なくとも一部が塩基(b)で中和されたもの
である必要がある。塩基(b),即ちアルカリ性中和剤
は,得られる自己水分散性樹脂が水に溶解しない程度に
加えることができる。
れるものではないが,合成樹脂(a)の酸基の40モル
%以上を中和するのが好ましい。中和率が40モル%以
上であると,得られる着色剤は微粒でかつ分散安定性に
優れている。
は,例えば水酸化ナトリウム,水酸化カリウム,水酸化
リチウム等のアルカリ金属の水酸化物,アンモニア,ト
リエチルアミン,モルホリン等の塩基性物質の他,特に
トリエタノールアミン,ジエタノールアミン,N−メチ
ルジエタノールアミン等のアルコールアミンが,インク
ジェット記録用水性インクとして好ましい。
の合成樹脂(a)に,かかる中和剤を添加して中和する
方法としては,予めそれを該合成樹脂(a)の有機溶媒
溶液に添加するか,該合成樹脂(a)の有機溶媒溶液と
水性媒体とを混合する際に,水性媒体中に添加するか等
の方法を選択すればよいが,粒子径制御が容易な点で前
者がより好ましい。
ク中の着色樹脂粒子中で,前記皮膜形成性樹脂(A)に
内包されている(この状態をマイクロカプセルとい
う。)。マイクロカプセルを形成している当該合成樹脂
(a)の中に分散または溶解する形で存在する。かかる
着色剤(B)の使用量(含有量)は,本発明における効
果を達成すれば特に規定されないが,最終的に得られる
水性インキ中で0.5〜10重量%となるような量が好
ましい。
常,平均粒子径が1μm未満のサブミクロンオーダーの
粒子を有しているものが好ましい。これは,公知慣用の
手段で得ることができる。
って顔料が包含された着色樹脂粒子を作製する方法は,
特に限定されるものではないが,より好ましい具体的な
例は,下記工程にて得ることができる。
に,少なくとも顔料を分散または溶解して固形着色コン
パウンドを得る樹脂着色工程。
する有機溶媒,塩基(b),前記樹脂着色工程で得られ
た固形着色コンパウンドを混合し,分散によって少なく
とも樹脂(A)の一部が溶解している着色剤懸濁液を得
る懸濁工程。
液中の顔料表面に,溶解している樹脂(A)を沈着させ
る再沈殿工程。
を有する樹脂(A)に,少なくとも顔料を分散または溶
解して固形着色コンパウンドを得る工程である。この工
程は,例えば従来知られているロールやニーダーやビー
ズミル等の混練装置を用いて,溶液や加熱溶融された状
態で,顔料を,樹脂(A)に均一に溶解または分散さ
せ,最終的に固体混練物(固形着色コンパウンド)とし
て取り出すことにより行うことができる。
脂(A)を溶解する有機溶媒,塩基(b),前記樹脂着
色工程で得られた固形着色コンパウンドを混合し,分散
によって少なくとも樹脂(A)の一部が溶解している着
色剤懸濁液を得る工程である。(1)の樹脂着色工程で
得られた固形着色コンパウンドを,分散媒として水,樹
脂(A)を溶解する有機溶媒,塩基(b)を必須とする
混合溶媒に加えて,均一に分散する様に攪拌することに
よって,固形着色コンパウンド表面から,顔料を包含す
る樹脂(A)が,有機溶媒と塩基(b)の助けを借り
て,溶解または自己乳化し,いずれの場合も少なくとも
当該樹脂(A)の一部が溶解している着色剤懸濁液が得
られる。
知慣用の手法がいずれも採用でき,例えば従来の1軸の
プロペラ型の撹拌翼の他に,目的に応じた形状の撹拌翼
や撹拌容器を用いて容易に懸濁可能である。
或いは相対的に小さい,単なる混合撹拌のみで,或い
は,顔料が比較的凝集しやすい場合には,それに加えて
更に,次いで高せん断力下において,より分散を安定さ
せてもよい。この場合の分散機としては,高圧ホモジナ
イザーや商品名マイクロフルイダイザーやナノマイザー
で知られるビーズレス分散装置等を用いるのが,顔料の
再凝集が少なく好ましい。
られた着色剤懸濁液中の顔料表面に,溶解している樹脂
(A)を沈着させる工程である。本発明において「再沈
殿」とは,顔料,或いは溶解している樹脂(A)が顔料
表面に吸着した着色剤を懸濁液の液媒体から,分離沈降
させることを意味するものではない。従って,この工程
で得られるものは,固形成分と液体成分とが明らか分離
した単なる混合物ではなく,溶解している樹脂(A)が
顔料表面に吸着した着色剤が,懸濁液の液媒体に安定的
に分散した着色樹脂粒子水性分散液である。
顔料表面へ溶解樹脂の沈着は,例えば,少なくとも一
部当該樹脂(A)が溶解している着色剤懸濁液に,当該
樹脂(A)に対して貧溶媒として機能する水または水性
媒体を加えて行うか,及び/又は,着色剤懸濁液から
有機溶媒を除去して行うことによって容易に行うことが
できる。
液から共存している有機溶媒を更に除いて,樹脂(A)
によって包含された顔料着色樹脂粒子の安定な水分散液
を得る。
する樹脂(A)を溶解する有機溶媒が用いられるが,こ
れは当該樹脂(A)に対して良溶媒として機能するもの
である。当該有機溶媒としては,当該樹脂(A)に対し
て適宜選択することができ,例えばアセトン,ジメチル
ケトン,メチルエチルケトン等のケトン系溶媒,メタノ
ール,エタノール,イソプロピルアルコール等のアルコ
ール系溶媒,クロロホルム,塩化メチレン等の塩素系溶
媒,ベンゼン,トルエン等の芳香族系溶媒,酢酸エチル
エステル等のエステル系溶媒,エチレングリコールモノ
メチルエーテル,エチレングリコールジメチルエーテル
等のグリコールエーテル系溶媒,アミド類等樹脂を溶解
させるものであれば使用可能である。
スチレン,(メタ)アクリル酸エステルからなる群から
選ばれる少なくとも一つのモノマーと,(メタ)アクリ
ル酸とを含む組成物の共重合体の場合には,メチルエチ
ルケトン等のケトン系溶媒を主として,助溶媒としてイ
ソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒から選ばれ
る少なくとも1種類以上の組み合わせが良い。
として用いるため,ノズル目詰まりを回避するためにイ
オン交換水以上のグレードの水が好ましい。尚,本発明
においては水性媒体とは,水を主成分として含む液媒体
を言う。
用インクとして乾燥防止のための水溶性有機溶媒を乾燥
防止剤として併用するのが好ましい。かかる乾燥防止剤
としては,インクジェットの噴射ノズル口でのインクの
乾燥を防止する効果を与えるものであり,通常水の沸点
以上の沸点を有するものが使用される。
されるものではなく,従来知られているエチレングリコ
ール,ジエチレングリコール,ポリエチレングリコー
ル,グリセリン等の多価アルコール類,N−メチル−2
−ピロリドン,2−ピロリドン等のピロリドン類,アミ
ド類,ジメチルスルホオキサイド,イミダゾリジノン等
が挙げられる。
脂(A)によって着色剤(B)が内包された着色樹脂粒
子では,グリセリンが主な乾燥防止剤の場合に最も優れ
た乾燥防止効果を示し,他の乾燥防止剤類はグリセリン
と併用する場合は少量に止めたほうがよい。乾燥防止剤
の使用量は,種類によって異なるが,通常水100重量
部に対して1〜150重量部の範囲から適宜選択される
が,グリセリン及びそれに他の乾燥防止剤を併用したも
のを使用する場合には10〜50重量部が好適である。
ェット噴射して付着したインクを紙によりよく浸透させ
るために,本発明のプロピレングリコールと低級アルコ
ールのプロピレンオキシド付加重合体の他に,浸透性付
与効果を示す水溶性有機溶媒を加えてもよい。
れるものではないが,例えばエタノール,イソプロピル
アルコール等の低級アルコール,ジエチレングリコール
−N−ブチルエーテル等のグリコールエーテル等を用い
ることができる。
溶性樹脂,pH調整剤,分散や紙への浸透のための界面
活性剤,防腐剤,キレート剤等の添加剤を加えることが
できる。
も使用できるが,好適には,1μm以上の粗大粒子を含
まない様に,さらに好適には0.5μmを越える粗大粒
子を含まない様に,0.001〜0.4μmとなる様
に,濾過を行うことによりサブミクロンオーダーの着色
樹脂微粒子を主体としたものがインクジェット記録用水
性インクとしては好ましい。
が5mPa・s以上のインクは,輸送等によりインク中
に取り込まれた気泡の安定性が高く,インクと共にノズ
ルに流入して不吐出を生じやすいが,本発明のインクに
よって高い粘度でも気泡の消失が早く,ノズルへの気泡
の流入に伴う不吐出の発生を防止することが可能にな
る。また,粘度の上限はプリントヘッドの吐出力に依存
するが本発明の水性インクでは,30mPa・s以下が
インクの吐出安定性と気泡の抜けの点から好ましい。本
発明の水性インクにおいて,特に効果を発揮する好まし
い粘度範囲は8〜20mPa・sである。
クジェット記録方式により,被記録材上に所望の画像を
形成することができる。この場合の被記録材は,特に制
限されないが,例えばコート紙,普通紙,インクジェッ
ト記録用OHPフィルム・シート等を用いることができ
る。
む。
る樹脂(A)に包含された顔料着色樹脂粒子水分散液を
製造する。
(スチレン−アクリル酸−メタクリル酸樹脂)と顔料を
二本ロールで分散して固形着色コンパウンドを得る樹脂
着色工程。
する有機溶媒(メチルエチルケトン・イソプロピルアル
コール),塩基(b)(アルコールアミン),前記樹脂
着色工程で得られた固形着色コンパウンドを混合し,分
散撹拌機を用いて分散して着色剤懸濁液を得る懸濁工
程。
液に水を添加して,顔料表面に溶解樹脂(A)成分を沈
着させる再沈殿工程。
い,更に濾過を行って水分散物を得る。
レングリコールと炭素数3の低級アルコールのプロピレ
ンオキシド1モル付加体とグリセリンとその他の添加剤
を着色樹脂粒子水分散液及び水と共に配合撹拌し,大粒
径粒子の除去を行っていインクジェット記録用水性イン
クを得る。
具体的に説明する。尚,以下の実施例中における「部」
は『質量部』を表わす。
ック20部とスチレン−アクリル酸−メタクリル酸樹脂
(スチレン/アクリル酸/メタクリル酸=77/10/
13;分子量5万・酸価160・ガラス転移温度107
℃)20部の二本ロール混練物を,水210部,グリセ
リン35部,トリエタノールアミン8部,メチルエチル
ケトン90部,イソプロピルアルコール40部の混合溶
液に入れ,室温で3時間撹拌し着色剤懸濁液を得た。
ン30部と水210部の混合液を毎分5mlの速度で滴
下し,黒色着色樹脂粒子水分散液を得た。得られたカプ
セル液をロータリーエバポレーターを用いてメチルエチ
ルケトンとイソプロピルアルコールと水の一部を留去
し,顔料分14質量%の最終の黒色着色樹脂粒子水分散
液を得た。
散液33部をグリセリン10部,プロピレングリコール
プロピルエーテル9部,プロピレングリコール25部,
イオン交換水23部からなる水溶液に加え混合し,イン
クジェット記録用水性インクとした。
イクロカプセル)は94nmの平均粒子径で凝集物もな
く長期にわたって安定な分散を示し,粘度10mPa・
s,表面張力34mN/mの物性を有するインクであ
る。このインク50mlを内容量70mlのポリ容器に
入れ強く振った後,泡がほぼ消えるまでに要した時間は
330秒と消泡性に優れていた。
は,非常に安定しておりノズル目詰まりも生じなかっ
た。また,得られたインクを用いて普通紙(PPC用
紙)に印刷を行ったところ,直ちに乾燥して,滲み(フ
ェザリング)の少ない印刷画像が得られた。
件で試験を行った。
ールを全てプロピレングリコールプロピルエーテルに置
き換え,その他は同じ組成で比較用の,インクジェット
記録用水性インクとした。
イクロカプセル)は87nmの平均粒子径を示したが,
数日で凝集物を生じた。粘度も32mPa・sと高くイ
ンクとしての特性を満足していなかった。このインク5
0mlを内容量70mlのポリ容器に入れ強く振った
後,液はほとんど泡立たなかったが,小さな気泡がイン
ク中に残留していた。
め,インクジェットプリンターを用いた印字は行わなか
った,
で試験を行った。
は消泡性、印字安定性に優れていることがわかる。
質,即ち泡立ちが少なく,プリントヘッド内への濡れが
良好で吐出安定性に優れ,かつノズル目詰まりのないイ
ンクジェット記録用水性インクを提供できる。
Claims (6)
- 【請求項1】 顔料が水性媒体中に分散しているインク
中に,少なくともプロピレングリコールと低級アルコー
ルのプロピレンオキシド付加重合体を同時に含有するこ
とを特徴とする水性インク。 - 【請求項2】 顔料が皮膜形成性樹脂(A)によって着
色剤(B)が内包された着色樹脂粒子であることを特徴
とする請求項1記載の水性インク。 - 【請求項3】 インク中のプロピレングリコールの含有
量が8〜40質量%,低級アルコールのプロピレンオキ
シド付加重合体の含有量が8〜15質量%の範囲にある
ことを特徴とする請求項1又は2記載の水性インク。 - 【請求項4】 低級アルコールのプロピレンオキシド付
加重合体が,プロピレングリコールプロピルエーテルで
あることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
水性インク。 - 【請求項5】 グリセリンを含有することを特徴とする
請求項1〜4のいずれかに記載の水性インク。 - 【請求項6】 インクの粘度が5〜30mPa・sであ
ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の水
性インク。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP17537599A JP2001002964A (ja) | 1999-06-22 | 1999-06-22 | 水性インク |
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JP17537599A JP2001002964A (ja) | 1999-06-22 | 1999-06-22 | 水性インク |
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---|---|
JP2001002964A true JP2001002964A (ja) | 2001-01-09 |
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