JP2011038025A - インクセット及び画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スチレン系マクロマーを含むモノマー混合物を共重合させてなる水不溶性ポリマーで被覆された顔料、ポリマー粒子、水溶性有機溶剤、及び水を含むインク組成物と、前記インク組成物に由来する付着物をヘッドノズル面から除去するためのメンテナンス液とを含むインクセットである。
【選択図】なし
Description
また、多価金属塩を含む反応液と、顔料と樹脂エマルジョンとを含むインク組成物とを、記録媒体に付着させて印字を行うインクジェット記録方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。このインクジェット記録方法によれば、高解像度で高品位な画像を高速で印字できるとされている。
一方、特許文献2に記載のインクジェット記録方法では、長期の吐出信頼性の確保が困難であった。また、印字後、温風により加熱処理をした場合は、画像の光沢が不足し、ヒートローラーを用いて定着処理をした場合は、オフセット現象(画像がローラーに転写してローラー汚れや画像欠陥を招く現象)を引き起こしやすいという問題があった。
すなわち、長期の吐出信頼性を確保することが可能で、画像光沢、耐擦過性および耐オフセット性の良好な印画品位に優れた画像を形成することができ、画像形成速度を高速化することが可能なインクセット、及び画像形成方法を提供することを目的とし、該目的の達成を課題とする。
<1> スチレン系マクロマーを含むモノマー混合物を共重合させてなる水不溶性ポリマーで被覆された顔料、ポリマー粒子、水溶性有機溶剤、及び水を含むインク組成物と、前記インク組成物に由来する付着物をヘッドノズル面から除去するためのメンテナンス液とを含むインクセットである。
<2> 更に、前記インク組成物と接触することで凝集体を形成可能な反応液を含む<1>に記載のインクセットである。
<4> 前記ポリマー粒子の含有量が前記顔料の含有量を超える量である<1>〜<3>のいずれか1つに記載のインクセットである。
<5> 前記ポリマー粒子が自己分散性ポリマー粒子である<1>〜<4>のいずれか1つに記載のインクセットである。
<6> 前記メンテナンス液が有機溶剤を含み、該有機溶剤の50質量%以上がSP値が27.5以下の溶剤である<1>〜<5>のいずれか1つに記載のインクセットである。
<7> 前記水溶性有機溶剤の50%以上がSP値が27.5以下の溶剤である<1>〜<6>のいずれか1つに記載のインクセットである。
<9> 更に、反応液を記録媒体に付与する反応液付与工程を有する<8>に記載の画像形成方法である。
<10> 更に、インク組成物が付与された記録媒体を加熱する加熱工程を有する<9>に記載の画像形成方法である。
<11> 前記インク組成物中に含まれる前記ポリマー粒子のガラス転移温度が80℃以上である<10>に記載の画像形成方法である。
本発明のインクセットは、スチレン系マクロマーを含むモノマー混合物を共重合させてなる水不溶性ポリマーで被覆された顔料、ポリマー粒子、水溶性有機溶剤、及び水を含むインク組成物と、前記インク組成物に由来する付着物をヘッドノズル面から除去するためのメンテナンス液とを含むことを特徴とする。
本発明のインクセットは、上記構成とすることにより、長期の吐出信頼性を確保することが可能で、画像光沢、耐擦過性および耐オフセット性の良好な印画品位に優れた画像を形成することができ、画像形成速度を高速化することが可能である。
本発明におけるインク組成物は、スチレン系マクロマーを含むモノマー混合物を共重合させてなる水不溶性ポリマーで被覆された顔料(顔料分散物)、ポリマー粒子、水溶性有機溶剤、及び水を含む。
本発明におけるインク組成物は、単色の画像形成のみならず、フルカラーの画像形成に用いることができ、2色以上のカラー画像形成においてより効果的である。フルカラー画像を形成するために、マゼンタ色調インク、シアン色調インク、及びイエロー色調インクを用いることができ、また、色調を整えるために、更にブラック色調インクを用いてもよい。また、イエロー、マゼンタ、シアン色調インク以外のレッド、グリーン、ブルー、白色インクやいわゆる印刷分野における特色インク(例えば無色)等を用いることができる。
本発明におけるインク組成物は、スチレン系マクロマーを含むモノマー混合物を共重合させてなる水不溶性ポリマーで被覆された顔料(顔料分散物)を少なくとも1種含有する。
本発明における水不溶性ポリマー(「第2のポリマー」ともいう。)は、スチレン系マクロマーを含むモノマー混合物を共重合させてなるポリマーである。
前記モノマー混合物は、少なくとも(b)スチレン系マクロマーを含み、更に、
(a)塩生成基含有モノマー、
(c)スチレン系モノマー
(d)式(I):CH2=C(R1)COO(R2O)pR3(式中R1は水素原子または低級アルキル基、R2はヘテロ原子を有していてもよい炭素数1〜30の2価の炭化水素、R3はヘテロ原子を有していてもよい炭素数1〜30の1価の炭化水素基、pは1〜60の数を示す。)を含む混合物であることが好ましい態様である。
その中では、片末端に重合性官能基を有するスチレン系マクロマーが好ましい。
シリコーンマクロマーとしては、式(II):X(Y)qSi(R4)3−r(Z)r (II)(式中、Xは重合可能な不飽和基、Yは2価の結合基、R4はそれぞれ独立して水素原子、低級アルキル基、アリール基又はアルコキシ基、Zは500以上の数平均分子量を有する1価のシロキサンポリマーの残基、qは0又は1、rは1〜3の整数を示す)で表されるシリコーンマクロマーが好ましい。
式(II−1):
CH2=CR5−COOC3H6−[Si(R6)2−O]b−Si(R6)3(II−1)
(式中、R5は水素原子又はメチル基、R6はそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜5の低級アルキル基、bは5〜60の数を示す)で表されるシリコーンマクロマー、
式(II−2):
CH2=CR5−COO−[Si(R6)2−O]b−Si(R6)3(II−2)
(式中、R5、R6及びbは前記と同じ)で表されるシリコーンマクロマー、
式(II−3):
CH2=CR5−Ph−[Si(R6)2−O]b−Si(R6)3(II−3)
(式中、Phはフェニレン基、R5 、R6 及びbは前記と同じ)で表されるシリコーンマクロマー、
式(II−4):CH2=CR5−COOC3H6−Si(OE)3 (II−4)
(式中、R5は前記と同じ。Eは式:−[Si(R5)2O]c −Si(R5)3基(R5は前記と同じ。cは5〜65の数を示す)を示す)で表されるシリコーンマクロマー等が挙げられる。
(式中、dは8〜40の数を示す)
で表されるシリコーンマクロマーが好ましい。その例として、FM−0711(チッソ(株)製、商品名)等が挙げられる。
(d)式(I):CH2=C(R1)COO(R2O)pR3(I)
(式中、R1は水素原子又は低級アルキル基、R2はへテロ原子を有していてもよい炭素数1〜30の2価の炭化水素基、R3はヘテロ原子を有していてもよい炭素数1〜30の1価の炭化水素基、pは1〜60の数を示す)で表されるモノマーを含有することが好ましい。
(e)成分としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(n=2〜30)(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール(n=1〜15)・プロピレングリコール(n=1〜15))(メタ)アクリレート等が挙げられる。それらの中では、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
また、前記モノマー混合物は、上記以外の重合可能なモノマーを用いることができる。該モノマーとして、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレート、(イソ)アミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ドデシル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類を挙げることができる。
また、水不溶性ポリマーにおける(a)と(d)と(e)との合計含量は、水中での分散安定性及び吐出安定性の観点から、6〜60質量%、好ましくは7〜50質量%が望ましい。
本発明におけるインク組成物は、前記顔料分散物に水不溶性ポリマーで被覆された顔料の少なくとも1種を含有する。
本発明における顔料としては、その種類に特に制限はなく、従来公知の有機及び無機顔料を用いることができる。例えば、アゾレーキ、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、ジケトピロロピロール顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料や、塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等の染料レーキや、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等の有機顔料、酸化チタン、酸化鉄系、カーボンブラック系等の無機顔料が挙げられる。また、カラーインデックスに記載されていない顔料であっても水相に分散可能であれば、いずれも使用できる。更に、上記顔料を界面活性剤や高分子分散剤等で表面処理したものや、グラフトカーボン等も勿論使用可能である。上記顔料のうち、特に、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、カーボンブラック系顔料を用いることが好ましい。
オレンジ又はイエロー用の有機顔料としては、例えば、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー128、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー151、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー180、C.I.ピグメントイエロー185等が挙げられる。
ブラック用の有機顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック6、C.I.ピグメントブラック7等が挙げられる。
その他、体質顔料としてシリカ、炭酸カルシウム、タルク等を用いることができる。
本発明におけるインク組成物は、ポリマー粒子の少なくとも1種を含有する。
1/Tg=Σ(Xi/Tgi) ・・・(1)
ここで、計算対象となるポリマーはi=1からnまでのn種のモノマー成分が共重合しているとする。Xiはi番目のモノマーの重量分率(ΣXi=1)、Tgiはi番目のモノマーの単独重合体のガラス転移温度(絶対温度)である。但し、Σはi=1からnまでの和をとる。尚、各モノマーの単独重合体ガラス転移温度の値(Tgi)は、Polymer Handbook(3rd Edition)(J.Brandrup, E.H.Immergut著(Wiley-Interscience、1989))の値を採用する。
本発明における自己分散性ポリマー粒子とは、他の界面活性剤の不存在下に、ポリマー自身が有する官能基(特に、酸性基またはその塩)によって、水性媒体中で分散状態となりうる水不溶性ポリマー(「第1のポリマー」ともいう。)であって、遊離の乳化剤を含有しない水不溶性ポリマーの微粒子を意味する。
本発明における水不溶性ポリマーにおいては、インク組成物に含有されたときのインク凝集速度とインク定着性の観点から、水不溶性ポリマーが固体状態で分散された分散状態となりうる水不溶性ポリマーであることが好ましい。
また、縮合系ポリマーと縮合系ポリマーを構成するモノマーの好適な例としては、特開2001−247787号公報に記載されているものを挙げることができる。
また、「脂環式(メタ)アクリレート」とは、脂環式炭化水素基を有するメタクリレート又はアクリレートを意味する。
本発明において前記親水性基は、自己分散促進の観点、形成された乳化又は分散状態の安定性の観点から、解離性基であることが好ましく、アニオン性の解離基であることがより好ましい。前記解離性基としては、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基などが挙げられ、中でも、インク組成物を構成した場合の定着性の観点から、カルボキシル基が好ましい。
解離性基含有モノマーとしては、例えば、不飽和カルボン酸モノマー、不飽和スルホン酸モノマー、不飽和リン酸モノマー等が挙げられる。
上記解離性基含有モノマーの中では、分散安定性、吐出安定性の観点から、不飽和カルボン酸モノマーが好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸がより好ましい。
酸価が25以上であることで自己分散性の安定性が良好になり、また酸価が100以下であることで、凝集性が向上する点で好ましい。更に、自己分散性ポリマーの酸価は、前記水不溶性ポリマー(第2のポリマー)の酸価よりも小さいことが、顔料の分散安定性と反応液と接触したときの凝集速度の両立の観点から好ましく、それらの差が5〜70であることがより好ましく、10〜70が特に好ましい。
また前記重合性基は、縮重合性の重合性基であっても、付加重合性の重合性基であってもよい。本発明においては水性媒体中での粒子形状安定性の観点から、付加重合性の重合性基であることが好ましく、エチレン性不飽和結合を含む基であることがより好ましい。
本発明において前記芳香族基含有モノマーは、1種単独でも、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
単環式(メタ)アクリレートとしては、シクロプロピル(メタ)アクリレート、シクロブチル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メタ)アクリレート、シクロオクチル(メタ)アクリレート、シクロノニル(メタ)アクリレート、シクロデシル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル基の炭素数が3〜10のシクロアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
2環式(メタ)アクリレートとしては、イソボルニル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
3環式(メタ)アクリレートとしては、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
前記アルキル基含有モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、並びにヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するエチレン性不飽和モノマー、並びにジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート、等の(メタ)アクリルエステル系モノマー;N−ヒドロキシメチル(メタ)アクリルアミド、Nーヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシブチル(メタ)アクリルアミド等のN−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、並びにN−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−(n−,イソ)ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−(n−,イソ)ブトキシエチル(メタ)アクリルアミド等のN−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド等、等の(メタ)アクリルアミド系モノマーが挙げられる。
なお、重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフ(GPC)で測定される。GPCは、HLC−8220GPC(東ソー(株)製)を用い、カラムとして、TSKgeL SuperHZM−H、TSKgeL SuperHZ4000、TSKgeL SuperHZ2000(東ソー(株)製、4.6mmID×15cm)を3本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いる。
また、水不溶性ポリマーは、ポリマーの親疎水性制御の観点から、芳香族基含有(メタ)アクリレート又は脂環式(メタ)アクリレートに由来する構成単位を共重合比率として15〜80質量%と、カルボキシル基含有モノマーに由来する構成単位と、アルキル基含有モノマーに由来する構成単位(好ましくは、(メタ)アクリル酸のアルキルエステルに由来する構造単位)とを含むことが好ましい。更には、フェノキシエチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位及び/又はベンジル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、あるいはイソボルニル(メタ)アクリレート及び/又はアダマンチル(メタ)アクリレート及び/又はジシクロペンタニル(メタ)アクリレートに由来する構造単位を共重合比率として15〜80質量%と、カルボキシル基含有モノマーに由来する構成単位と、アルキル基含有モノマーに由来する構成単位(好ましくは、(メタ)アクリル酸の炭素数1〜4のアルキルエステルに由来する構造単位)とを含むことがより好ましく、更には加えて、酸価が25〜100であって重量平均分子量が3000〜20万であることが好ましく、酸価が25〜95であって重量平均分子量が5000〜15万であることがより好ましい。
B−02:フェノキシエチルアクリレート/ベンジルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(30/35/29/6)
B−03:フェノキシエチルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(50/44/6)
B−04:フェノキシエチルアクリレート/メチルメタクリレート/エチルアクリレート/アクリル酸共重合体(30/55/10/5)
B−05:ベンジルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(35/59/6)
B−06:スチレン/フェノキシエチルアクリレート/メチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(10/50/35/5)
B−07:ベンジルアクリレート/メチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(55/40/5)
B−08:フェノキシエチルメタクリレート/ベンジルアクリレート/メタクリル酸共重合体(45/47/8)
B−09:スチレン/フェノキシエチルアクリレート/ブチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(5/48/40/7)
B−10:ベンジルメタクリレート/イソブチルメタクリレート/シクロヘキシルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(35/30/30/5)
B−11:フェノキシエチルアクリレート/メチルメタクリレート/ブチルアクリレート/メタクリル酸共重合体(12/50/30/8)
B−12:ベンジルアクリレート/イソブチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(93/2/5)
B−13:スチレン/フェノキシエチルメタクリレート/ブチルアクリレート/アクリル酸共重合体(50/5/20/25)
B−14:スチレン/ブチルアクリレート/アクリル酸共重合体(62/35/3)
B−15:メチルメタクリレート/フェノキシエチルアクリレート/アクリル酸共重合体(45/51/4)
B−16:メチルメタクリレート/フェノキシエチルアクリレート/アクリル酸共重合体(45/49/6)
B−17:メチルメタクリレート/フェノキシエチルアクリレート/アクリル酸共重合体(45/48/7)
B−18:メチルメタクリレート/フェノキシエチルアクリレート/アクリル酸共重合体(45/47/8)
B−19:メチルメタクリレート/フェノキシエチルアクリレート/アクリル酸共重合体(45/45/10)
C−02:メチルメタクリレート/イソボルニルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(40/52/8、ガラス転移温度:160℃)
C−03:メチルメタクリレート/イソボルニルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(10/13/2、ガラス転移温度:158℃)
C−04:メチルメタクリレート/イソボルニルメタクリレート/ジシクロペンタニルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(20/62/10/8、ガラス転移温度:170℃)
C−05:メチルメタクリレート/ジシクロペンタニルメタクリレート/メタクリル酸共重合体(20/72/8、ガラス転移温度:160℃)
すなわち、本発明における自己分散性ポリマー粒子の製造方法は、有機溶媒中で前記第1のポリマーを合成する工程と、前記第1のポリマーのカルボキシル基の少なくとも一部が中和された水性分散物とする分散工程とを含むことが好ましい。
工程(1):第1のポリマー(水不溶性ポリマー)、有機溶媒、中和剤、及び水性媒体を含有する混合物を、攪拌する工程。
工程(2):前記混合物から、前記有機溶媒を除去する工程。
該混合物の攪拌方法に特に制限はなく、一般に用いられる混合攪拌装置や、必要に応じて超音波分散機や高圧ホモジナイザー等の分散機を用いることができる。
アルコール系溶媒としては、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、t−ブタノール、エタノール等が挙げられる。ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。エーテル系溶媒としては、ジブチルエーテル、ジオキサン等が挙げられる。これらの溶媒の中では、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒とイソプロピルアルコール等のアルコール系溶媒が好ましい。また、油系から水系への転相時への極性変化を穏和にする目的で、イソプロピルアルコールとメチルエチルケトンを併用することも好ましい。該溶剤を併用することで、凝集沈降や粒子同士の融着が無く、分散安定性の高い微粒径の自己分散性ポリマー粒子を得ることができる。
また、自己分散性ポリマー粒子の粒径分布に関しては、特に制限は無く、広い粒径分布を持つもの、又は単分散の粒径分布を持つもの、いずれでもよい。また、水不溶性粒子を、2種以上混合して使用してもよい。
尚、自己分散性ポリマー粒子の平均粒径及び粒径分布は、例えば、光散乱法を用いて測定することができる。
本発明の自己分散性ポリマー粒子は、例えば、水性インク組成物に好適に含有させることができ、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
本発明におけるインク組成物は、水を溶媒として含むものであるが、水溶性有機溶剤の少なくとも1種を更に含む。前記水溶性有機溶剤は乾燥防止剤、浸透促進剤として含有することができる。
乾燥防止剤は、特に、本発明におけるインク組成物をインクジェット方式による画像形成方法に適用する場合、インク噴射口におけるインクの乾燥によって発生し得るノズルの目詰まりを効果的に防止することができる。
尚、水溶性有機溶剤は、単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
本発明におけるインク組成物は、水溶性有機溶剤としてSP値が27.5以下の溶剤を含むことが好ましい。該溶剤としては、後述するメンテナンス液に記載される溶剤を用いることができ、好ましい例も同様である。溶剤は、単独で使用しても、2種類以上混合して使用してもよい。
また、インク組成物中の全水溶性有機溶剤におけるSP値が27.5以下の溶剤の比率は、中間調光沢の良化、カール抑制、及びインク組成物に由来する固着物の溶解性の向上の点で、10%以上が好ましく、30%以上がより好ましく、50%以上が特に好ましい。
本発明におけるインク組成物は、溶媒として水を含有する。水の量には特に制限はない。中でも、水の量は、安定性及び吐出信頼性確保の点から、インク組成物の全質量に対して、好ましくは10質量%以上99質量%以下であり、より好ましくは30質量%以上80質量%以下であり、更に好ましくは、50質量%以上70質量%以下である。
本発明におけるインク組成物は、上記必須成分に加え、必要に応じてその他の添加剤を含むことができる。その他の添加剤としては、例えば、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。これらの各種添加剤は、インク組成物を調製後に直接添加してもよく、インク組成物の調製時に添加してもよい。
pH調整剤としては、中和剤(有機塩基、無機アルカリ)を用いることができる。pH調整剤は水性インク組成物の保存安定性を向上させる目的で、該インク組成物がpH6〜10となるように添加するのが好ましく、pH7〜10となるように添加するのがより好ましい。
また、表面張力調整剤の添加量は、インクジェット方式で良好に打滴するために、水性インク組成物の表面張力を20〜60mN/mに調整する添加量が好ましく、20〜45mN/mに調整する添加量がより好ましく、25〜40mN/mに調整する添加量がさらに好ましい。
インク組成物の表面張力は、例えば、プレート法を用いて測定することができる。
更に、特開昭59−157636号公報の第(37)〜(38)頁、リサーチディスクロージャーNo.308119(1989年)記載の界面活性剤として挙げたものも用いることができる。
また、特開2003−322926号、特開2004−325707号、特開2004−309806号の各公報に記載されているようなフッ素(フッ化アルキル系)系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤等を用いることにより、耐擦性を良化することもできる。
また、これら表面張力調整剤は、消泡剤としても使用することができ、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、及びEDTAに代表されるキレート剤等、も使用することができる。
また、インクの付与をインクジェット方式以外の方法で行う場合には、1〜40mPa・sの範囲が好ましく、5〜20mPa・sの範囲がより好ましい。
インク組成物の粘度は、例えば、ブルックフィールド粘度計を用いて測定することができる。
本発明のインクセットを構成するメンテナンス液は、有機溶剤及び水を少なくとも含み、好ましくは界面活性剤を含み、必要に応じて、更にその他添加剤を用いて構成することができる。
本発明におけるメンテナンス液は、有機溶剤の少なくとも1種を含有する。有機溶剤としては、特に制限はないが、既述の水性インク組成物の洗浄性に優れ、界面活性剤等の添加剤を必要としない等の観点から、水溶性有機溶剤が好ましい。
メンテナンス液がSP値27.5以下の溶剤を全溶剤中50質量%以上含有することにより、メンテナンス液におけるインクジェットヘッドへのインク固着物の溶解性が向上することにより洗浄性が向上させることができる。
ジエチレングリコールモノブチルエーテル(21.5)
トリエチレングリコールモノブチルエーテル(21.1)
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(21.3)
ジプロピレングリコール(27.2)
・nC4H9O(AO)10−H (AO=EO又はPOで、比率はEO:PO=1:1) (18.8)
・HO(A’O)40−H (A’O=EO又はPOで、比率はEO:PO=1:3) (18.7)
・HO(A’’O)55−H (A’’O=EO又はPOで、比率はEO:PO=5:6) (18.8)
・HO(PO)3−H (24.7)
・HO(PO)7−H (21.2)
・1,2−ヘキサンジオール (27.4)
本発明において、EO、POはエチレンオキシ基、プロピレンオキシ基を表す。
これらは1種単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
また、有機溶剤の全質量中50質量%以上がポリアルキレンオキシアルキルエーテルであることがより好ましい態様である。
前記ポリアルキレンオキシアルキルエーテルを有機溶剤の全質量中50質量%以上含有することにより、インクジェットヘッドにおけるインク固着物のメンテナンス液への溶解性が向上し、洗浄性が向上する。
上記有機溶剤全質量中におけるポリアルキレンオキシアルキルエーテルの含有量は、上記の中でも、インク固着物の溶解性向上の観点から、60質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましい。なお、上限は特に制限されない。
ポリアルキレンオキシアルキルエーテルの具体例としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングルコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテルなどが挙げられる。
本発明におけるメンテナンス液は、界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤としては、例えば、脂肪酸塩、アルキルカルボン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等のアニオン系界面活性剤や、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンジオール誘導体、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー等のノニオン系界面活性剤が好ましい。
中でも、インクとの凝集反応を起こさない等の点で、アセチレンジオール誘導体やアルキルカルボン酸ナトリウムやアルキルスルホン酸ナトリウムがより好ましい。
メンテナンス液は、水を含有するものであるが、水の量には特に制限はない。中でも、水の好ましい含有量は、メンテナンス液全質量に対して50〜99質量%である。
メンテナンス液は、上記の成分に加え、必要に応じて、例えば、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤(ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、ベタイン系界面活性剤等)、消泡剤、粘度調整剤などのその他の添加剤を含むことができる。
本発明におけるメンテナンス液は、本発明におけるインク組成物と混合した際に凝集を起こさない液であることが好ましい。凝集を起こしてしまうと、インク組成物中の顔料等の成分が更にインクジェットヘッド等に固着して本発明の効果を低減させてしまうためである。
本発明における粘度の測定は、反応液の項に記載の測定方法と同様である。
また、メンテナンス液における固形分(25℃)の含量としては、特に限定されるものではないが、洗浄後の固形物残留を防ぐ観点から、5質量%以下であることが好ましく、2質量%以下であることがより好ましい。
本発明のインクセットは、更に、前記インク組成物と接触することで凝集体を形成可能な反応液(以下、凝集液ともいう。)の少なくとも1種を含むことが好ましい。
反応液は、前記インク組成物と接触した時に凝集体を形成可能な凝集剤(以下、凝集促進剤ともいう。)の少なくとも1種を含有する。記録媒体上でインク組成物と凝集剤とが混合することにより、インク組成物中で安定的に分散している顔料等の凝集が促進される。本発明における凝集剤としては、形成される画像品質の観点からカチオンポリマー、酸性化合物、および多価金属塩から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
上記カチオンポリマーとしては、第1級〜第3級アミノ基およびその塩、又は第4級アンモニウム塩基を有する単量体(カチオン性モノマー)の単独重合体や、該カチオン性モノマーと他のモノマー(以下、「非カチオン性モノマー」という。)との共重合体又は縮重合体として得られるものが好ましい。また、これらのポリマーは、水溶性ポリマー又は水分散性ラテックス粒子のいずれの形態でも使用できる。
具体的には、ポリ(ビニルピリジン)塩、ポリアルキルアミノエチルアクリレート、ポリアルキルアミノエチルメタクリレート、ポリ(ビニルイミダゾール)、ポリエチレンイミン、ポリビグアニド、ポリグアニド、及びエピハロヒドリン誘導体とアミン誘導体とを含むコポリマー、及びそれらの組み合わせ等から選択される。
凝集液中のカチオンポリマーの含有率としては、凝集効果の観点から、凝集液の全質量に対して、5〜95質量%であることが好ましく、10〜80質量%であることがより好ましい。
中でも、本発明においては、画像濃度、解像度、及びインクジェット記録の高速化の観点から、前記インク組成物のpH(25℃)が7.5以上であって、凝集液のpH(25℃)が3〜5である場合が好ましい。
前記凝集成分は、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
また、凝集液の表面張力としては、インク組成物の凝集速度の観点から、20〜60mN/mであることが好ましく、20〜45mN/mであることがより好ましく、25〜40mN/mであることがさらに好ましい。なお、表面張力は、Automatic Surface Tensiometer CBVP−Z(協和界面科学(株)製)を用いて25℃の条件下で測定されるものである。
本発明の画像形成方法は、前記インクセットを用いると共に、インク組成物を記録媒体に付与するインク付与工程と、メンテナンス液によりインク組成物に由来する付着物をヘッドノズル面から除去するメンテナンス工程とを有することを特徴とする。
インク付与工程は、本発明におけるインク組成物を記録媒体上にインクジェット記録方法により吐出してインクを付与する。
メンテナンス工程は、インクジェットヘッドのノズル面等のヘッド部材などに、本発明におけるメンテナンス液を付与し、ヘッド部材などに付着、固化したインク組成物を洗浄する。メンテナンス液の付与は、例えばノズル面にメンテナンス液を塗布法による塗布やインクジェット法による吐出によって行うことができる。インクジェット法については、インク付与工程にて説明した通りであり、塗布法については後述する。
本発明の画像形成方法は、前記インク付与工程の後、インク組成物の付与により形成されたインク画像を加熱して定着させる加熱定着工程を設けることができる。加熱定着処理を施すことにより、記録媒体上の画像の定着が施され、画像の耐擦過性をより向上させることができる。
本発明における加熱工程は、熱源と記録媒体が非接触の乾燥工程でもよく、熱源と記録媒体が接触の定着工程でもよく、双方を設けて行ってもよい。
また、加熱面を接触させて加熱定着を行なう方法としては、特に制限はないが、例えば、熱板を記録媒体の画像記録面に押圧する方法や、一対の加熱加圧ローラー、一対の加熱加圧ベルト、あるいは記録媒体の画像記録面側に配された加熱加圧ベルトとその反対側に配された保持ローラーとを備えた加熱加圧装置を用い、対をなすローラー等の間を通過させる方法などが好適に挙げられる。光沢性付与の観点から、ヒートローラーの使用が好ましい。
本発明の画像形成方法は、更に、反応液を記録媒体に付与する反応液付与工程を設けることができる。反応液付与工程を施すことにより、インク組成物中で安定的に分散している顔料等の凝集が促進され、画像の定着をより向上させることができる。
また反応液の付与量としては、インク組成物を凝集可能であれば特に制限はなく、付与方法に応じて適宜選択することができる。例えば、酸性化合物を含有する反応液の場合、酸性化合物が0.3g/m2以上であればよく、好ましくは0.3g〜2g/m2、より好ましくは0.5〜1g/m2であり、インクジェット方式による付与、塗布ローラー等の方式により上記塗布量の範囲内であれば、反応液の濃度、反応液塗布液量は適宜選択できる。
本発明の画像形成方法は、記録媒体に上に画像を形成するものである。
記録媒体には、特に制限はないが、一般のオフセット印刷などに用いられるいわゆる塗工紙が好ましい。本発明の画像形成方法によれば、インク吸収性の低い塗工紙に高品位の画像を効果的に記録することができる。
上記塗工紙は、セルロースを主体とした一般に表面処理されていない上質紙や中性紙等の表面にコート材を塗布してコート層を設けたものである。上記塗工紙は、上市されているものを入手して使用できる。具体的には、例えば、王子製紙製の「OKトップコート+」、日本製紙製の「オーロラコート」、「ユーライト」等のコート紙(A2、B2)、及び三菱製紙製の「特菱アート」等のアート紙(A1)などを挙げることができる。
また、表面張力の測定は、Automatic Surface Tensiometer CBVP−Z(協和界面科学(株)製)を用いて、白金プレートを用いたウィルヘルミ法にて25℃の条件下で行なった。粘度の測定は、VISCOMETER TV−22(TOKI SANGYO CO.LTD製)を用いて30℃の条件下で行なった。pHの測定は、東亜DKK(株)製のpHメータWM−50EGを用い、25℃±1℃にて行なった。
−自己分散性ポリマー粒子の合成・調製−
(自己分散性ポリマー粒子A−01の合成・調製)
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた2リットル三口フラスコに、メチルエチルケトン560.0gを仕込んで、反応容器外温度87℃まで昇温した。反応容器内は還流状態を保ちながら(以下、反応終了まで還流)、メチルメタクリレート429.2g、ベンジルメタクリレート87.0g、「PME−1000」(メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(n=23)、日油(株)社製)29.0g、メタクリル酸34.8g、メチルエチルケトン108g、及び「V−601」(和光純薬(株)製)2.32gからなる混合溶液を、2時間で滴下が完了するように等速で滴下した。滴下完了後、1時間攪拌後、(1)「V−601」1.16g、メチルエチルケトン6.4gからなる溶液を加え、2時間攪拌を行った。続いて、(1)の工程を4回繰り返し、さらに「V−601」1.16g、メチルエチルケトン6.4gからなる溶液を加えて3時間攪拌を続け、メチルメタクリレート/ベンジルメタクリレート/PME−1000/メタクリル酸(=74/15/5/6[質量比])共重合体の樹脂溶液を得た。
得られた共重合体の重量平均分子量(Mw)は63000(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算で算出)、酸価は39(mgKOH/g)、ガラス転移温度(Tg)は102℃であった。
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた2リットル三口フラスコに、メチルエチルケトン360.0gを仕込んで、75℃まで昇温した。反応容器内温度を75℃に保ちながら、フェノキシエチルアクリレート180.0g、メチルメタクリレート162.0g、アクリル酸18.0g、メチルエチルケトン72g、及び「V−601」(和光純薬(株)製)1.44gからなる混合溶液を、2時間で滴下が完了するように等速で滴下した。滴下完了後、「V−601」0.72g、メチルエチルケトン36.0gからなる溶液を加え、75℃で2時間攪拌後、さらに「V−601」0.72g、イソプロパノール36.0gからなる溶液を加え、75℃で2時間攪拌した後、85℃に昇温して、さらに2時間攪拌を続け、フェノキシエチルアクリレート/メチルメタクリレート/アクリル酸(=50/45/5[質量比])共重合体の樹脂溶液を得た。
得られた共重合体の重量平均分子量(Mw)は64000(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算で算出)、酸価は38.9(mgKOH/g)、ガラス転移温度(Tg)は43℃であった。
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた2リットル三口フラスコに、メチルエチルケトン360.0gを仕込んで、75℃まで昇温した。これにメチルメタクリレート180g、メトキシエチルアクリレート32.4g、ベンジルメタクリレート126.0g、メタクリル酸21.6g、メチルエチルケトン72g、及び「V−601」(和光純薬(株)製)1.44gからなる混合溶液を、2時間で滴下が完了するように等速で滴下した。滴下完了後、「V−601」0.72g及びメチルエチルケトン36.0gからなる溶液を加え、75℃で2時間攪拌した後、さらに「V−601」0.72g及びメチルエチルケトン36.0gからなる溶液を加え、75℃で2時間攪拌した。その後、85℃に昇温してさらに2時間攪拌を続け、メチルメタクリレート/メトキシエチルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸(=50/9/35/6[質量比])共重合体の樹脂溶液を得た。
得られた共重合体の重量平均分子量(Mw)は、66000(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算で算出)、酸価は39(mgKOH/g)、ガラス転移温度(Tg)は78℃であった。
攪拌機、温度計、還流冷却管、及び窒素ガス導入管を備えた2リットル三口フラスコに、メチルエチルケトン360.0gを仕込んで、75℃まで昇温した。これにメチルメタクリレート162.0g、イソボルニルメタクリレート126.0g、「PME−100」(メトキシポリエチレングリコールメタクリレート(n=2)、日油(株)社製)50.4g、メタクリル酸21.6g、メチルエチルケトン72g、及び「V−601」(和光純薬(株)製)1.44gからなる混合溶液を、2時間で滴下が完了するように等速で滴下した。滴下完了後、「V−601」0.72g及びメチルエチルケトン36.0gからなる溶液を加え、75℃で2時間攪拌した後、さらに「V−601」0.72g及びメチルエチルケトン36.0gからなる溶液を加え、75℃で2時間攪拌した。その後、85℃に昇温してさらに2時間攪拌を続け、メチルメタクリレート/イソボルニルメタクリレート/PME−100/メタクリル酸共重合体(=45/35/14/6[質量比])共重合体の樹脂溶液を得た。
得られた共重合体の重量平均分子量(Mw)は、65000(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算で算出)、酸価は39(mgKOH/g)、ガラス転移温度(Tg)は92℃であった。
−顔料分散液の調製−
(水不溶性ポリマー分散剤の調製)
反応容器に、アセトン20部、スチレン20部、メタクリル酸4部、ブトキシポリエチレングリコール(9)メタクリレート10部、シリコーンマクロマー5部、スチレンマクロマーB5部、n−ドデシルメルカプタン0.3部及び重合連鎖移動剤を仕込み、窒素ガス置換を十分に行なった。
一方、滴下ロートに、スチレン25部、メタクリル酸4部、ブトキシポリエチレングリコール(9)メタクリレート15部、シリコーンマクロマー5部、スチレンマクロマーB5部、n−ドデシルメルカプタン1.7部及び重合連鎖移動剤、アセトン60部、並びに2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.2部を入れ、十分に窒素置換を行なった。窒素雰囲気下、反応容器内の混合溶液を攪拌しながら65℃まで昇温し、滴下ロート中の混合溶液を3時間かけて徐々に滴下した。滴下終了から2時間経過後、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.3部をアセトン5部に溶解した溶液を加え、更に65℃で2時間、70℃で2時間熟成させ、水不溶性ポリマー分散剤の共重合体溶液を得た。
得られた共重合体溶液を減圧乾燥させて得られた共重合体5部を、アセトン25部に溶かし、アンモニア(30%水溶液)を所定量加えて共重合体の一部を中和した。
・シリコーンマクロマー:チッソ(株)製、商品名:FM−0711(数平均分子量:1000、式(II−1a)で表わされる化合物)
・スチレンマクロマーB:東亜合成(株)製、商品名:AS−6(スチレン単独重合マクロマー、数平均分子量:6000、重合性官能基:メタクリロイルオキシ基)
上記で得られた水不溶性ポリマー分散剤の溶液を固形分換算で5.0g、シアン顔料ピグメント・ブルー15:3(大日精化製)10.0g、メチルエチルケトン40.0g、1mol/L水酸化ナトリウム8.0g、イオン交換水82.0g、0.1mmジルコニアビーズ300gをベッセルに供給し、レディーミル分散機(アイメックス製)で1000rpm、6時間分散した。得られた顔料分散液をエバポレーターでメチルエチルケトンが十分留去できるまで減圧濃縮し、顔料濃度が約12%になるまで濃縮した。
その後、顔料分散液に対して8000rpm、30分間の遠心処理を行い、沈殿物として残留した粗大粒子を除去した。上澄みの吸光度を測定し、顔料濃度を決定した。
上記のようにして、色材としてのシアン分散液を調液した。平均粒径は97nmで、経時粒径は99nmであった。
シアン分散液Cの調製において、シアン顔料ピグメント・ブルー15:3の代わりに、マゼンタ顔料ピグメントレッド122を用いた以外は、同様の方法で、マゼンタ分散液を調製した。得られたマゼンタ分散液Mの平均粒径は92nmで、経時粒径は95nmであった。
シアン分散液Cの調製において、シアン顔料ピグメント・ブルー15:3の代わりに、カーボンブラック(デグッサ社製NIPEX160−IQ)を用い、水不溶性ポリマー分散剤の添加量を固形分換算で3.0gに変更した以外は、同様の方法でブラック分散液を調製した。得られたブラック分散液Kの平均粒径は95nmで、経時粒径は95nmであった。
−インクの調製−
上記で得られた顔料分散液(シアン分散液C、マゼンタ分散液M、ブラック分散液K)、自己分散性ポリマー粒子の分散物を用いて、各色が下記のインク組成となるように各成分を混合し、水性インクを調液した。得られた水性インクは、プラスチック製のディスポーザブルシリンジに詰め、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)製の孔径5μmフィルタ(ミリポア社製のMillex−SV、直径25mm)にて濾過して完成インクとした。
・シアン顔料(ピグメント・ブルー15:3) : 2.5%
・前記水不溶性ポリマー分散剤(固形分) : 1.25%
・前記自己分散性ポリマー粒子A−01の水分散物(固形分) : 8.0%
・サンニックスGP250(SP値26.4) : 8.0%
(水溶性有機溶剤、三洋化成工業社製)
・トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(SP値20.4) : 8.0%
(TPGmME、水溶性有機溶剤、和光純薬工業(株)製)
・オルフィンE1010(界面活性剤、日信化学工業(株)製) : 1.0%
・イオン交換水 :71.25%
尚、インク組成物(原液)のpHは8.3とした。
・シアン顔料(ピグメント・ブルー15:3) : 2.5%
・前記水不溶性ポリマー分散剤(固形分) : 1.25%
・前記自己分散性ポリマー粒子A−01の水分散物(固形分) : 2.0%
・サンニックスGP250(SP値26.4) : 8.0%
(水溶性有機溶剤、三洋化成工業社製)
・トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(SP値20.4) : 8.0%
(TPGmME、水溶性有機溶剤、和光純薬工業(株)製)
・オルフィンE1010(界面活性剤、日信化学工業(株)製) : 1.0%
・イオン交換水 :77.25%
尚、インク組成物(原液)のpHは8.3とした。
・シアン顔料(ピグメント・ブルー15:3) : 2.5%
・前記水不溶性ポリマー分散剤(固形分) : 1.25%
・前記自己分散性ポリマー粒子A−07の水分散物(固形分) : 8.0%
・サンニックスGP250(SP値26.4) : 8.0%
(水溶性有機溶剤、三洋化成工業社製)
・トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(SP値20.4) : 8.0%
(TPGmME、水溶性有機溶剤、和光純薬工業(株)製)
・オルフィンE1010(界面活性剤、日信化学工業(株)製) : 1.0%
・イオン交換水 :71.25%
尚、インク組成物(原液)のpHは8.3とした。
・シアン顔料(ピグメント・ブルー15:3) : 2.5%
・前記水不溶性ポリマー分散剤(固形分) : 1.25%
・前記自己分散性ポリマー粒子A−05の水分散物(固形分) : 8.0%
・サンニックスGP250(SP値26.4) : 8.0%
(水溶性有機溶剤、三洋化成工業社製)
・トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(SP値20.4) : 8.0%
(TPGmME、水溶性有機溶剤、和光純薬工業(株)製)
・オルフィンE1010(界面活性剤、日信化学工業(株)製) : 1.0%
・イオン交換水 :71.25%
尚、インク組成物(原液)のpHは8.3とした。
・マゼンタ顔料(ピグメント・レッド122) : 5.0%
・前記水不溶性ポリマー分散剤(固形分) : 2.5%
・前記自己分散性ポリマー粒子A−01の水分散物(固形分) : 6.5%
・グリセリン(SP値41.0) :10.0%
(水溶性有機溶剤、和光純薬工業(株)製)
・ジエチレングリコール(SP値30.6) :10.0%
(DEG、水溶性有機溶剤、和光純薬工業(株)製)
・オルフィンE1010(界面活性剤、日信化学工業(株)製) : 1.0%
・イオン交換水 :65.0%
尚、インク組成物(原液)のpHは8.3とした。
・マゼンタ顔料(ピグメント・レッド122) : 5.0%
・前記水不溶性ポリマー分散剤(固形分) : 2.5%
・グリセリン(SP値41.0) :10.0%
(水溶性有機溶剤、和光純薬工業(株)製)
・ジエチレングリコール(SP値30.6) :10.0%
(DEG、水溶性有機溶剤、和光純薬工業(株)製)
・オルフィンE1010(界面活性剤、日信化学工業(株)製) : 1.0%
・イオン交換水 :71.5%
尚、インク組成物(原液)のpHは8.3とした。
・ブラック顔料(カーボンブラック) : 4.0%
・前記水不溶性ポリマー分散剤(固形分) : 1.2%
・前記自己分散性ポリマー粒子A−04の水分散物(固形分) : 5.0%
・サンニックスGP250(SP値26.4) :10.0%
(水溶性有機溶剤、三洋化成工業社製)
・ジエチレングリコールモノエチルエーテル(SP値22.4) : 5.0%
(DEGmEE、水溶性有機溶剤、和光純薬工業(株)製)
・オルフィンE1010(界面活性剤、日信化学工業(株)製) : 1.0%
・イオン交換水 :73.8%
尚、インク組成物(原液)のpHは8.3とした。
・ブラック顔料(カーボンブラック) : 4.0%
・前記水不溶性ポリマー分散剤(固形分) : 1.2%
・前記自己分散性ポリマー粒子A−04の水分散物(固形分) : 5.0%
・サンニックスGP250(SP値26.4) :15.0%
(水溶性有機溶剤、三洋化成工業社製)
・トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(SP値20.4) :10.0%
(TPGmME、水溶性有機溶剤、和光純薬工業(株)製)
・オルフィンE1010(界面活性剤、日信化学工業(株)製) : 1.0%
・イオン交換水 :63.8%
尚、インク組成物(原液)のpHは8.3とした。
−メンテナンス液の調製−
(メンテナンス液1の調製)
下記組成の成分を混合してメンテナンス液1を調製した。
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル(SP値21.5) :25.0%
(DEGmBE、溶剤、和光純薬工業(株)製)
・オレイン酸ナトリウム(界面活性剤、和光純薬工業(株)製) : 1.0%
・イオン交換水 :74.0%
下記組成の成分を混合してメンテナンス液2を調製した。
・トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(SP値20.4):20.0%
(TPGmME、溶剤、和光純薬工業(株)製)
・オレイン酸ナトリウム(界面活性剤、和光純薬工業(株)製) : 1.0%
・イオン交換水 :79.0%
下記組成の成分を混合してメンテナンス液3を調製した。
・グリセリン(SP値41.0)(溶剤、和光純薬工業(株)製) :20.0%
・オレイン酸ナトリウム(界面活性剤、和光純薬工業(株)製) : 1.0%
・イオン交換水 :79.0%
−反応液の調製−
(反応液1の調製)
下記組成となるように各成分を混合し、反応液1を調製した。
・クエン酸(和光純薬工業(株)製) :16.7%
・ジエチレングリコールモノメチルエーテル(和光純薬工業(株)製):20.0%
・Zonyl FSN−100(デュポン社製) : 1.0%
・イオン交換水 :62.3%
下記組成となるように各成分を混合し、反応液2を調製した。
・マロン酸(2価のカルボン酸、和光純薬工業(株)製) :25.0%
・サンニックスGP250(親水性有機溶剤、三洋化成工業社製) :20.0%
・N−オレオイル−N−メチルタウリンナトリウム(界面活性剤) : 1.0%
・イオン交換水 :54.0%
下記組成となるように各成分を混合し、反応液3を調製した。
・塩化カルシウム :10.0%
・サンニックスGP250(親水性有機溶剤、三洋化成工業社製) :15.0%
・オルフィンE1010(界面活性剤、日信化学工業(株)製) : 1.0%
・イオン交換水 :74.0%
下記組成となるように各成分を混合し、反応液4を調製した。
・ジメチルアミン/エピクロロヒドリン コポリマー : 5.0%
(重合比率1:1、重量平均分子量6000)
・ジエチレングリコールモノエチルエーテル(和光純薬工業(株)製):20.0%
・Zonyl FSN−100(デュポン社製) : 1.0%
・イオン交換水 :74.0%
インク組成物1、メンテナンス液1、及び反応液1を組み合わせて、本発明のインクセットとした。
・乾燥方法:送風乾燥
・風速:15m/s
・温度:記録媒体の記録面側の表面温度が60℃となるように、記録媒体の記録面の反対側(背面側)から接触型平面ヒーターで加熱
・送風領域:640mm(乾燥時間:1秒間)
・シリコンゴムローラ(硬度50°、ニップ幅5mm)
・ローラ温度:75℃
・圧力:0.8MPa
上記評価サンプルついて、「ムラが発生している枚数」/「全印画枚数」の比率を、ムラの発生比率として算出した。
ここでは、評価サンプルの印画面を縦横3*3で9等分し、9つの区画それぞれの中心部を測色計(X−Rite社製SpectroEye)で測色し、平均値からの色相ばらつき(3σ)がΔEで3以上の場合をムラが発生しているものとみなした。
〜評価基準〜
◎:ムラの発生比率が0.5%未満
○:ムラの発生比率が0.5%以上1%未満
△:ムラの発生比率が1%以上5%未満
×:ムラの発生比率が5%以上
前述の60分間連続吐出と、10分間の休止と、ワイピングの操作とを5回繰り返した後、前記インクジェットプリンターの96ノズルを用いて、吐出周波数12kHzで75×2400dpiの線画像の平行線パターンを印画した。王子計測機器(株)製ドットアナライザーDA−6000を用い、各線ごとに線幅の中央の位置を計測し、理論上の中央の位置と計測した中央の位置とのずれ量の標準偏差σを算出した。
〜評価基準〜
◎:σ<2μm
○:2μm≦σ<3μm
△:3μm≦σ<6μm
×:6μm≦σ
10mm×50mmに裁断した未印画の前記特菱アートを文鎮(重量470g、サイズ15mm×30mm×120mm)に巻きつけ、上記評価サンプルを3往復擦った(荷重260kg/m2に相当。未印画の特菱アートと評価サンプルとが接触する面積は150mm2)。擦った後の印画面を目視にて観察し、下記の評価基準に従って評価した。
〜評価基準〜
◎:印画面の画像(色材)の剥れは全く視認できなかった(印画物の剥がれはなく、未印画の紙にも着色はなかった)。
○:印画面の画像(色材)の剥れはほとんど視認できなかった(印画物の剥がれは確認できないが、未印画の紙に若干着色があった)。
△:印画面の画像(色材)の剥れが一部発生した(印画物上の擦った面積の5%以下で剥がれが発生した)。
×:印画面の画像(色材)の剥れが全面的に発生した(印画物上の擦った面積の5%超で剥がれが発生した)。
打滴面積率が30%及び100%の画像を印画し、(株)堀場製作所製ハンディ光沢度グロスチェッカーIG−331を用い60°値でそれぞれの光沢度を測定し、「30%印画部の光沢度」/「100%印画部の光沢度」を光沢度の比率として算出した。
〜評価基準〜
◎:光沢度の比率が50%以上
○:光沢度の比率が45%以上50%未満
△:光沢度の比率が40%以上45%未満
×:光沢度の比率が40%未満
上記の加熱定着処理を実施した後、上記評価サンプルの表面とシリコンゴムローラの汚れを目視にて観察し、下記の評価基準に従って評価した。
〜評価基準〜
◎:オフセットは見られなかった。
○:一部に僅かにオフセットが見られたが、実用上問題のないレベルであった。
△:オフセットが発生し、実用上の許容限界レベルであった。
×:オフセットの発生が顕著であり、実用性の極めて低いレベルであった。
インク組成物5、メンテナンス液2、及び反応液2を組み合わせて、本発明のインクセットとした。該インクセットを用いて、実施例1と同様にして画像を形成し、同様に評価した。評価結果は、下記表1に示す。
インク組成物7、メンテナンス液1、及び反応液3を組み合わせて、本発明のインクセットとした。該インクセットを用いて、実施例1と同様にして画像を形成し、同様に評価した。評価結果は、下記表1に示す。
インク組成物2、メンテナンス液1、及び反応液1を組み合わせて、本発明のインクセットとした。該インクセットを用いて、実施例1と同様にして画像を形成し、同様に評価した。評価結果は、下記表1に示す。
インク組成物1、メンテナンス液3、及び反応液4を組み合わせて、本発明のインクセットとした。該インクセットを用いて、実施例1と同様にして画像を形成し、同様に評価した。評価結果は、下記表1に示す。
インク組成物3、メンテナンス液1、及び反応液1を組み合わせて、本発明のインクセットとした。該インクセットを用いて、実施例1と同様にして画像を形成し、同様に評価した。評価結果は、下記表1に示す。
インク組成物4、メンテナンス液1、及び反応液1を組み合わせて、本発明のインクセットとした。該インクセットを用いて、実施例1と同様にして画像を形成し、同様に評価した。評価結果は、下記表1に示す。
実施例1に用いたものと同じ記録媒体を、500mm/秒で所定の直線方向に移動可能なステージ上に固定した。
実施例1に用いたものと同じインクジェット記録装置を用い、打滴量3.5pL、インク塗設量が5g/m2となる量でインク組成物6を60分間連続で吐出してベタ印画し、吐出後に10分休止した。その後インク組成物6を用いて再び60分間連続で吐出してベタ印画した後、実施例1における条件と同様の条件で送風乾燥した。
得られた評価サンプルについて、実施例1と同様の評価を行った。評価結果は、下記表1に示す。なお、比較例1では、耐オフセット性に関しては評価を行わなかった。
インク組成物8と反応液3を用いて、インクセットとした。
実施例1に用いたものと同じ記録媒体を、500mm/秒で所定の直線方向に移動可能なステージ上に固定し、これに反応液をワイヤーバーコーターで約5μmの厚みとなるように塗布し、塗布直後に50℃で2秒間乾燥させた。
実施例1に用いたものと同じインクジェット記録装置を用い、打滴量3.5pL、インク塗設量が5g/m2となる量でインク組成物を60分間連続で吐出してベタ印画し、吐出後に10分休止した。その後インク組成物を用いて再び60分間連続で吐出してベタ印画した後、実施例1における条件と同様の条件で送風乾燥、次いで、加熱定着処理を実施した。
得られた評価サンプルについて、実施例1と同様の評価を行なった。評価結果は、下記表1に示す。
Claims (11)
- スチレン系マクロマーを含むモノマー混合物を共重合させてなる水不溶性ポリマーで被覆された顔料、ポリマー粒子、水溶性有機溶剤、及び水を含むインク組成物と、
前記インク組成物に由来する付着物をヘッドノズル面から除去するためのメンテナンス液とを含むインクセット。 - 更に、前記インク組成物と接触することで凝集体を形成可能な反応液を含む請求項1に記載のインクセット。
- 前記ポリマー粒子のガラス転移温度が80℃以上である請求項1または請求項2に記載のインクセット。
- 前記ポリマー粒子の含有量が前記顔料の含有量を超える量である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のインクセット。
- 前記ポリマー粒子が自己分散性ポリマー粒子である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のインクセット。
- 前記メンテナンス液が有機溶剤を含み、該有機溶剤の50質量%以上がSP値が27.5以下の溶剤である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のインクセット。
- 前記水溶性有機溶剤の50%以上がSP値が27.5以下の溶剤である請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のインクセット。
- 請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載のインクセットを用いると共に、インク組成物を記録媒体に付与するインク付与工程と、メンテナンス液によりインク組成物に由来する付着物をヘッドノズル面から除去するメンテナンス工程とを有する画像形成方法。
- 更に、反応液を記録媒体に付与する反応液付与工程を有する請求項8に記載の画像形成方法。
- 更に、インク組成物が付与された記録媒体を加熱する加熱工程を有する請求項9に記載の画像形成方法。
- 前記インク組成物中に含まれる前記ポリマー粒子のガラス転移温度が80℃以上である請求項10に記載の画像形成方法。
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